JP5997881B2 - 車体構造 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の第1の実施形態における、車体構造1の説明図である。
図1のように、自動車の車体構造1は、通常は前側方向に移動するように設計、製造されている。そして、この自動車の車体101には、車体下部位置にタイヤ103が配置されている。
このタイヤ103を収納するためのタイヤ収納部105が設けられている。
このタイヤ収納部105は、タイヤ103が収納されている状態であっても、タイヤ103との間には空隙が存在するため、その内部が空洞構造となっている。
さらに、このタイヤ収納部105は、その機能であるタイヤ103を収納するために、その空洞の形状が、車体101の形状のように、滑らかに形状を変化させることが極めて困難である。つまり、車体側面101a又は車体底面101bの形状との接続形状を、空力的に乱流Rを発生しないような滑らかな形状とすることが困難である。
このような2つの理由等によって、タイヤ収納部105の後側位置には、乱流Rが発生してしまうという問題が生ずる。
この乱流Rは、空力抵抗の増加、騒音の発生を生じさせてしまうことから、できるだけこの乱流Rの発生を抑制することが求められる。
さらに、乱流Rが発生してしまった場合には、できるだけこの乱流Rが発生している空間を小さくすることが求められる。つまり、発生した渦を早期に収束させることが求められる。
本実施形態の目的は、このように、乱流Rの発生を抑制し、乱流の発生空間を小さくすることによって、燃費の向上、騒音の低減等を図ることである。
つまり、この複数のリブ3によって、乱流Rの発生を抑制し、発生した乱流Rは早期に収束させている。
また、この車体101において、前側方向の右手側を右側方向といい、この右側方向とは逆の方向を左側方向という。この左側方向及び右側方向のうち、車体101の中心軸側の方向を内側方向と定義し、逆に、この中心軸から離れる方向を外側方向と定義する。
さらに、車体が通常使用される場合に、車体101の地面側を下側方向といい、その逆を上側方向という。
なお、リブ3を1本としなかった理由は、1本では積極的に流れを作る場合には適切に機能する場合もあるが、本実施形態のように、乱流Rを抑制するという目的で用いる場合にはその機能を十分に発揮させることが困難であるからである。
この複数のリブ3は、外側方向から、第1のリブ3a、第2のリブ3b、第3のリブ3c及び第4のリブ3dという。
この第1の実施形態においては、複数のリブ3(第1のリブ3a、第2のリブ3b、第3のリブ3c及び第4のリブ3d)の長さ(高さ)は同一としている。
また、複数のリブ3(第1のリブ3a、第2のリブ3b、第3のリブ3c及び第4のリブ3d)は、同一の左側方向と右側方向の長さ(幅)を有している。
さらに、後述するが、複数のリブ3(第1のリブ3a、第2のリブ3b、第3のリブ3c及び第4のリブ3d)は、同一の前側方向と後側方向の長さ(奥行)を有している。
図3は、本発明の第2の実施形態における、車体構造1の説明図である。
このように、外側方向位置のリブである第1のリブ3aを長く形成したことによって、大部分の乱流Rが発生する車体側面101a側の乱流Rをより効率的に抑制することが可能となる。
なお、ここで、複数のリブ3の下方方向の長さ(高さ)は本来できるだけ長いほうが、乱流Rを抑制する効果が高い事から、第1のリブ3aのみならず、他のリブ3も長いほうがより適切である。
しかしながら、すべてのリブ3を長く形成してしまうと、リブ3の材料費が高くなってしまうこと、リブ3が摩耗等してしまうおそれがあること等から、適切ではない場合がある。
そこで、本実施形態では、最も外側方向の位置に存在する第1のリブ3aのみを、下方方向に長く形成して、材料費等の上昇・形状の複雑化を抑制しつつ、乱流Rの抑制を図っている。
図4は、第3の実施形態の説明図である。
この場合にも、第4のリブ3dが他のリブ3よりも長いことから、この第4のリブ3dが存在する車体底面101b側に生ずる乱流Rをより抑制することが可能となる。
また、最も内側方向の位置に存在する第4のリブ3dのみを、下方方向に長く形成して、材料費等の上昇・形状の複雑化を抑制しつつ、乱流Rの抑制を図っている。
図5は、第4の実施形態の説明図である。
このように構成したことによって、材料費等の上昇・形状の複雑化を抑制しつつ、車体側面101a及び車体底面101bの両方の乱流Rを抑制することが可能となる。
<第5の実施形態>
図6は、第5の実施形態の説明図である。
そして、空気を前記車体の内側方向に導くように、複数のリブ3は、車体101の内側方向に向かって傾斜している。
つまり、リブ3の後部15の位置はリブ3の前部13よりも、内側方向位置に位置している。
このように、複数のリブ3が車体101の内側方向に向かって傾斜していることから、タイヤ収納部105によって生ずる車体底面101bの乱流Rの発生をより抑制することが可能となる。
<第6の実施形態>
図7は、第6の実施形態の説明図である。
そして、空気を前記車体の外側方向に導くように、複数のリブ3は、車体101の外側方向に向かって傾斜している。
つまり、リブ3の後部15の位置はリブ3の前部13よりも、外側方向位置に位置している。
このように、複数のリブ3が車体101の外側方向に向かって傾斜していることから、タイヤ収納部105によって生ずる車体側面101aの乱流Rの発生を抑制することが可能となる。
<第7の実施形態>
図8は、第7の実施形態の説明図である。
そして、空気を前記車体の内側方向に導くように、複数のリブ3の後部15のみが車体101の内側方向に向かって傾斜している。
このように、複数のリブ3の後部15のみが車体101の内側方向に向かって傾斜していることから、タイヤ収納部105によって生ずる車体底面101bの乱流Rの発生を抑制することが可能となる。
このように、リブ3の前部13は傾斜させずに、後部15のみを傾斜させたため以下の効果がある。
まず、傾斜していない前部13では、タイヤ収納部105の後側端部105aから生ずる乱流Rをより確実に防止することができる。その上で、後部15では内側方向に空気の流れを作るため、車体底面101bに生ずる乱流Rの発生も抑制することが可能となっている。
<第8の実施形態>
図9は、第8の実施形態の説明図である。
そして、空気を前記車体の内側方向に導くように、複数のリブ3の後部15のみが車体101の外側方向に向かって傾斜している。
このように、複数のリブ3の後部15のみが車体101の外側方向に向かって傾斜していることから、タイヤ収納部105によって生ずる車体底面101bの乱流Rの発生を抑制することが可能となる。
このように、リブ3の前部13は傾斜させずに、後部15のみを傾斜させたため以下の効果がある。
まず、傾斜していない前部13では、タイヤ収納部105の後側端部105aから生ずる乱流Rをより確実に防止することができる。その上で、後部15では内側方向に空気の流れを作るため、車体側面101aに生ずる乱流Rの発生も抑制することが可能となっている。
さらに、より複雑な傾斜を有していてもよい。
<第9の実施形態>
図10は、第9の実施形態の説明図である。
特に、乱流Rによってリブ3が振動等しなければ良いのであるから、以下のような第9の実施形態の様であってよい。
具体的には、図10のように、複数のリブ3のうち、最も外側方向に位置する第1のリブ3aのみを高強度である高強度リブ3eで形成し、他のリブ3を低強度である低強度リブ3fによって形成する。
さらに、低強度リブ3fが乱流Rによって振動する恐れがあるので、リンク部材17によって低強度リブ3fと高強度リブ3eとを接続して、これを防いでいる。
このリンク部材17は、リブ3の下側方向の端部側で接続していると好適であるが、これに限定されない。また、リンク部材17は、リブ3の後側方向位置にも設けられていてよい。さらに、リンク部材17は、ボルトによって構成される必然性もなく、プラスチック製の棒状(板状)のであってもよい。
このように、リンク部材17を有していることから、低強度リブ3fの振動を防ぎつつ、低強度リブ3fを軽量化することが可能となる。
例えば、以上の実施形態では、車体101の前側のタイヤ103(前輪)に対して設けられていたが、後側のタイヤ103(後輪)に対して設けることも可能である。
また、リブ3の高さは、後側方向に行くに従い、低くするように構成してもよいし、他の形状であっても良い。
リブ3の厚さも、前方方向側の端部で薄く、後方方向に行くに従って厚くなり、更に後方方向側の端部で再度薄くなっても良い。つまり、リブ3の厚さが流線形状であって良い。さらに、他の形状であって良い。
以上の実施形態によれば、車体構造1は、車体101と、タイヤ収納部105と、車体101の下側方向に突出し、タイヤ収納部105の後側の位置に形成された複数のリブ3と、を有し、複数のリブ3のうち少なくとも2つ以上は、前側方向の端部がタイヤ収納部105の後側端部105aに隣接して配置され、車体101の前側方向及び後側方向へ伸びている。
このような構成を有することから、本実施形態の車体構造1は、タイヤ収納部105によって生じた乱流を複数のリブ3によって整流することができる。
このように整流することができることから、空力性能が向上して燃費の向上、騒音の低下等の効果が生ずる。
このような構成を有することから、より整流効果を増すことが可能となる。
このような構成を有することから、より整流効果を増すことが可能となる。
このような構成を有することから、より整流効果を増すことが可能となる。
このような構成を有することから、より整流効果を増すことが可能となる。
このような構成を有することから、より整流効果を増すことが可能となる。
このような構成を有することから、より整流効果を増すことが可能となる。
このような構成を有することから、より整流効果を増すことが可能となる。
このような構成を有することから、軽量化等しつつ、強度を維持することが可能なリブ3を形成することが可能となる。
3 リブ
3a 第1のリブ
3b 第2のリブ
3c 第3のリブ
3d 第4のリブ
3e 高強度リブ
3f 低強度リブ
13 前部
15 後部
17 リンク部材
101 車体
101a 車体側面
101b 車体底面
103 タイヤ
105 タイヤ収納部
105a 側端部
R 乱流
Claims (8)
- 車体と、
タイヤ収納部と、
車体の下側方向に突出し、前記タイヤ収納部の後側の位置に形成された複数のリブと、
を有し、
前記複数のリブのうち少なくとも2つ以上は、
前側方向の端部が前記タイヤ収納部の後側端部に隣接して配置され、
前記車体の前側方向及び後側方向へ伸びており、
前記車体の最も内側方向位置に配置された前記リブは、最も下側方向の長さが長く形成されている、
車体構造。 - 車体と、
タイヤ収納部と、
車体の下側方向に突出し、前記タイヤ収納部の後側の位置に形成された複数のリブと、
を有し、
前記複数のリブのうち少なくとも2つ以上は、
前側方向の端部が前記タイヤ収納部の後側端部に隣接して配置され、
前記車体の前側方向及び後側方向へ伸びており、
前記複数のリブのうち、前記車体の最も外側方向位置に配置された前記リブ、及び、前記車体の最も内側方向位置に配置された前記リブは、他のリブよりも下側方向の長さが長く形成されている、
車体構造。 - 車体と、
タイヤ収納部と、
車体の下側方向に突出し、前記タイヤ収納部の後側の位置に形成された複数のリブと、
を有し、
前記複数のリブのうち少なくとも2つ以上は、
前側方向の端部が前記タイヤ収納部の後側端部に隣接して配置され、
前記車体の前側方向及び後側方向へ伸びており、
前記複数のリブは、
前記複数のリブの中で他のリブより高強度に形成された高強度リブと、
前記高強度リブより低強度に形成された低強度リブと、
前記高強度リブの下側方向の端部側位置と、前記低強度リブの下側方向の端部側位置と、をつなぐリンク部材と、を有する、
車体構造。 - 前記複数のリブのうち、前記車体の最も外側方向位置に配置された前記リブは、最も下側方向の長さが長く形成されている
請求項2または3に記載の車体構造。 - 前記複数のリブは、空気を前記車体の外側方向に導くように、前記車体の外側方向に向かって傾斜している
請求項1〜4いずれか1項に記載の車体構造。 - 前記複数のリブは、空気を前記車体の内側方向に導くように、前記車体の内側方向に向かって傾斜している
請求項1〜4いずれか1項に記載の車体構造。 - 前記複数のリブは、空気を前記車体の外側方向に導くように、その後方側が前記車体の外側方向に向かって傾斜している
請求項1〜4いずれか1項に記載の車体構造。 - 前記複数のリブは、空気を前記車体の内側方向に導くように、その後部が前記車体の内側方向に向かって傾斜している
請求項1〜4いずれか1項に記載の車体構造。
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