JP4542935B2 - A/d変換装置 - Google Patents

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本発明は、アナログ信号をサンプリングしてデジタル信号に変換するA/D変換装置において、その変換特性を補正するための技術に関する。
アナログ信号をA/D変換器によりサンプリングしてデジタル信号に変換するA/D変換装置では、信号経路を含むA/D変換器の変換特性の理想変換特性に対する誤差により処理結果に誤差が生じる。
また、複数のA/D変換器を並列的に用いてアナログ信号をデジタル信号に変換する多チャネル型あるいはインタリーブ型のA/D変換装置の場合には、各A/D変換器の変換特性の誤差だけでなく、A/D変換器間の特性差により処理結果に誤差が生じる。
このようなA/D変換器の特性誤差をなくすために、従来では、基準信号をA/D変換装置に入力し、その基準信号に対するA/D変換器の出力に基づいて、変換特性誤差を補正するために必要な補正情報を求め、基準信号に代わって入力されたアナログ信号に対してA/D変換器が出力したデジタル信号を、補正情報に基づいて補正している。
例えば、次の特許文献1には、インタリーブ型のA/D変換装置に関し、その内部に設けられた信号発生器から正弦波信号を複数のA/D変換装置に入力して補正に必要な情報を求める技術が開示されている。
特開平6−152410号公報
上記補正処理は、校正用信号を入力したときに得られたA/D変換器の出力から装置全体の周波数特性を求め、理想の周波数特性に対する誤差を算出し、この誤差を相殺する周波数特性を有するフィルタにより行なうことができる。
例えば、A/D変換装置の振幅誤差を理想値に対する比で表し、位相誤差を理想値に対する差で表したとき、図19の(a)のように、振幅誤差が定義帯域内で1(つまり誤差なし)で、図19の(b)ように、位相誤差が定義帯域内で周波数が高くなるにつれて負側に増大する特性を持っている場合、補正のためのフィルタに要求される周波数特性は、図20の(a)のように定義帯域で利得1となる振幅特性と、前記図19の(b)の特性の正負を反転させた特性、即ち、図20の(b)のように、定義帯域内で周波数が高くなるにつれて正側に増大する位相特性となる。
上記した図19の(a)、(b)の特性を有するA/D変換器に、例えば図21の(a)に示すパルス信号Pを入力したとき、その出力は図21の(b)のように、立ち上がりと立ち下がりの初期に歪みのあるパルス信号となる。
そして、この歪みのあるパルス信号を前記図20の(a)、(b)の特性を有する理想的なフィルタに入力すれば、図21の(c)のように、入力したパルス信号と同一波形のパルス信号を得ることができる。
しかしながら、実際に補正のために使用できるフィルタの係数は有限であるため、完全な補正が行えない。例えば補正のために使用するフィルタのタップ数を59とした場合、フィルタの出力には、図22の(a)、(b)のように、振幅一定であるべき部分に階段状の歪みが生じ、この歪みにより周波数スペクトラム上では元の信号に含まれていなかった多くのスプリアスが生じることになる。なお、図21、22の縦軸は振幅軸、横軸は時間軸であり、図22の(b)は、図22の(a)の振幅軸を約10倍に拡大した波形の一部を示している。
上記問題は、複数のA/D変換器で複数系列のアナログ信号に対するサンプリングを同期して行う多チャネル型のA/D変換装置、1系列のアナログ信号に対するサンプリングを複数のA/D変換器により異なるタイミングに行って、等価的に複数倍の速度でサンプリングを行うインタリーブ型のA/D変換装置についても同様に生じ、A/D変換器毎に補正のためのハードウエアを設ける必要があるこれらのA/D変換装置では、より深刻な問題となる。
本発明は、この問題を解決して、小規模な構成で誤差の少ない変換特性を有するA/D変換装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のA/D変換装置は、
アナログ信号をクロック信号に同期してサンプリングし、デジタル信号に変換するA/D変換器(23)と、
異なる複数の周波数成分を含む校正用信号が入力されたときに前記A/D変換器が所定期間出力するデジタル信号列に対してFFT演算処理を行い、前記校正用信号に含まれる各周波数成分の振幅と位相を求める振幅位相算出手段(52)と、
前記振幅位相算出手段によって得られた振幅と位相の基準値に対する誤差の周波数特性を求める誤差特性算出手段(53)と、
前記誤差特性算出手段によって得られた位相誤差の周波数特性に対し、その周波数の上限に近づく程誤差が0に近くなるように重み付けする重み付け手段(54)と、
前記誤差特性算出手段によって得られた振幅誤差の周波数特性と、前記重み付け手段によって重み付け処理された位相誤差の周波数特性とに基づいて、前記振幅誤差と位相誤差を補正するためのフィルタ係数を求める係数算出手段(55)と、
前記係数算出手段によって算出された係数を記憶する補正情報メモリ(35)と、
前記校正用信号に代わって変換対象信号が入力されたときに前記A/D変換器が出力するデジタル信号列に対し、前記補正情報メモリに記憶されている係数を用いてフィルタ処理を行う補正処理部(30)とを備えている。
また、本発明の請求項2のA/D変換装置は、
アナログ信号を所定周期のクロック信号に同期してサンプリングし、デジタル信号に変換する複数NのA/D変換器(23〜23N−1)と、
異なる複数の周波数成分を含む校正用信号が入力されたときに前記各A/D変換器が所定期間出力するデジタル信号列に対してそれぞれFFT演算処理を行い、前記校正用信号に含まれる各周波数成分の振幅と位相を、前記A/D変換器毎に求める振幅位相算出手段(52)と、
前記振幅位相算出手段によって前記A/D変換器毎に得られた振幅と位相の基準値に対する誤差の周波数特性を前記A/D変換器毎に求める誤差特性算出手段(53)と、
前記誤差特性算出手段によって前記A/D変換器毎に得られた位相誤差の周波数特性に対し、その周波数の上限に近づく程誤差が0に近くなるように重み付けする重み付け手段(54)と、
前記誤差特性算出手段によって得られた振幅誤差の周波数特性と、前記重み付け手段によって重み付け処理された位相誤差の周波数特性とに基づいて、前記振幅誤差と位相誤差を補正するためのフィルタ係数を前記各A/D変換器毎に求める係数算出手段(55)と、
前記係数算出手段によって算出された係数を記憶する補正情報メモリ(35)と、
前記校正用信号に代わって変換対象信号が入力されたときに前記各A/D変換器が出力するデジタル信号列に対し、前記補正情報メモリに記憶されている係数を用いてフィルタ処理をそれぞれ行い、前記振幅誤差および位相誤差を補正して出力する補正手段(30)とを備えている。
また、本発明の請求項3のA/D変換装置は、請求項2記載のA/D変換装置において、
変換対象のアナログ信号を前記複数のA/D変換器に分配入力する信号分配器(22)と、
前記複数のA/D変換器に対して、前記所定周期を前記A/D変換器の数Nで除算して得られる時間差で前記クロック信号を所定順に且つ循環的に与えるサンプリング制御部(24)とを有し、
前記校正用信号に含まれる各周波数成分は、前記クロック信号の周波数の1/2の前記複数N倍を上限とする帯域全体に分布し、且つ前記各A/D変換器の処理によって前記クロック信号の周波数の1/2を上限とする帯域内に折り返されたときに互いに重ならないように設定されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4のA/D変換装置は、請求項3記載のA/D変換装置において、
前記補正手段は、
前記クロックを受けたA/D変換器が出力値を更新するタイミングに他のA/D変換器が変換処理をおこなったと仮定して得られるサンプル値をそれぞれ推定する複数の推定手段(31〜31N−1)と、
前記推定手段毎にそれぞれ設けられ、各推定手段から出力されるサンプル値に対して、前記補正情報メモリに記憶されている係数に基づくフィルタリングをそれぞれ行なって、誤差補正されたサンプル値をそれぞれ出力する複数のイコライザ(32〜32N−1)とにより構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項5のA/D変換装置は、請求項1〜4のいずれかに記載のA/D変換装置において、
前記校正用信号を発生する信号発生器(25)と、
変換対象の信号と前記校正用信号のいずれかを前記A/D変換器に入力させるスイッチ(21)とを備えていることを特徴としている。
このように、本発明は、A/D変換器の位相誤差の周波数特性に対して、その上限周波数に近づく程誤差が小さくなるように重み付けをし、この重み付けした周波数特性を相殺するような周波数特性を有するフィルタ処理により、変換出力に対する補正を行っている。
このため、少ないタップ数のフィルタ処理で位相誤差による歪みを効果的に低減させることができ、小規模な構成で誤差の少ない変換処理が可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明を適用したインタリーブ方式のA/D変換装置20の構成を示している。
図1において、入力端子20aに入力されるアナログの入力信号x(t)は、スイッチ21を介して信号分配器22に入力され、信号分配器22により複数N本の信号経路に分岐されて、各分岐信号x(t)〜xN−1(t)がA/D変換器23〜23N−1にそれぞれ入力される。
また、サンプリング制御部24は、周期Ts(周波数Fs)でTs/N時間ずつ位相がシフトしたサンプリング用のクロックC〜CN−1をそれぞれA/D変換器23〜23N−1に与えて、そのクロックに同期したサンプリングを各A/D変換器23〜23N−1で行わせる。
一方、スイッチ21には、校正用信号r(t)を発生する信号発生器25が接続されており、スイッチ21の切り換えにより、入力端子20aから入力された入力信号x(t)と信号発生器25から出力された校正用信号r(t)のいずれかが選択されて信号分配器22へ入力される。
なお、入力端子20aとスイッチ21の間、信号発生器25とスイッチ21の間および信号分配器22とスイッチ21の間には、スイッチ21によるインピーダンスの乱れを抑えるための減衰器26a〜26cがそれぞれ挿入されている。
これらの減衰器26a〜26cの減衰量は数dB〜10数dB程度で、通過信号を減衰させる不利さはあるが、スイッチ21の不整合による反射成分を大きく抑圧して、入力信号x(t)および校正用信号r(t)に対する変換処理を安定に且つ再現性よく行わせる。
信号発生器25は、異なる複数の周波数成分を同時に含む信号を校正用信号として発生するものであり、より具体的にいえば、矩形波信号、あるいは複数の正弦波信号を合成して得られる正弦波合成信号を発生する。
この校正用信号に含まれる複数Mの周波数成分として要求される条件は、サンプリング周波数FsのN/2倍を上限とするA/D変換装置20全体としての入力周波数帯域の特性を調べるため、その周波数帯域全体にほぼ均等に分布する必要がある。
また、これらの周波数成分のうち、周波数Fs/2を超える周波数成分については、周波数Fs/2を上限とする帯域内に折り返されるが、その折り返されたときの周波数が他の成分と一致してしまうと解析を正しく行えない。
したがって、校正用信号に含まれる各周波数成分について要求されるもう一つの条件は、各A/D変換器23〜23N−1でのサンプリングにより周波数Fs/2を上限とする帯域内に折り返されたときの周波数が互いに異なることである。
このような条件を満たす周波数成分の組は無限に存在するが、ここでは、信号発生器25の構成を容易にするために、周波数間隔が一定の信号成分を用いる場合について説明する。
例えば、N=8で、図2の(a)に示すように、サンプリング周波数Fsの4(=N/2)倍を上限とする周波数帯域内に、周波数Fs/2に対してΔFだけ低い周波数Fpを最低周波数とし、その整数倍の周波数2Fp、……、8Fpの成分1〜8(図で丸付き数字で表す:以下同様)が含まれる校正用信号r(t)を考える。なお、ここでは各成分のレベルが等しいものとする。
これらの成分のうち、周波数Fs/2より低い周波数Fpの成分1は、各A/D変換器において、図2の(b)のように、そのまま周波数Fs/2よりΔFだけ低い位置の信号成分1′としてA/D変換処理される。
また、周波数Fs/2より高く周波数Fsより低い周波数2Fpの成分2は、各A/D変換器において、図2の(b)のように周波数Fsを周波数0の位置として周波数Fs/2以下の帯域に反転して折り返され、周波数Fsとの差に等しい周波数2ΔFの信号成分2′として変換処理される。
さらに、周波数Fsより高く周波数3Fs/2より低い周波数3Fpの成分3は、周波数Fsを周波数0の位置として周波数Fs/2以下の帯域にそのまま折り返され、周波数Fsとの差に等しい周波数(即ち周波数Fs/2より3ΔF低い周波数)の信号成分3′として変換処理される。
以下同様に、Fpの偶数倍の周波数成分4、6、8は、それぞれ周波数2Fs、3Fs、4Fsを周波数0の位置として周波数Fs/2以下の帯域内に反転して折り返され、それぞれ周波数2Fs、3Fs、4Fsとの差に等しい周波数4ΔF、6ΔF、8ΔFの信号成分4′、6′、8′として変換処理され、Fpの奇数倍の周波数成分5、7は、それぞれ周波数2Fs、3Fsを周波数0の位置として周波数Fs/2以下の帯域内で、それぞれ周波数2Fs、3Fsとの差に等しい周波数、即ち、周波数Fs/2よりそれぞれ5ΔF、7ΔFだけ低い周波数成分5′、7′として変換処理される。
ここで、例えば、Fs/2がΔFに等しいとき、奇数番目の成分1′、3′、……、7′は周波数0の位置で重なり、偶数番目の成分2′、4′、……、8′は周波数Fs/2の位置で重なる。
また、Fs/2が3ΔFに等しいとすると、成分1′、2′、4′、5′、7′、8′
が周波数Fs/3の位置で重なり、成分3′、6′が周波数0の位置で重なる。
以下同様の検証を行うことで、Fs/2がΔFの整数倍に等しいという条件の基では、FsのN/2倍を上限とする帯域内に入る信号成分の数が8の場合、Fs/2がΔFの8以上の偶数倍か、17以上の奇数倍であれば、周波数Fs/2以下の帯域内に折り返された各成分1′〜8′の周波数が全て異なることが判る。
これを一般化すれば、Fs/2がΔFの整数倍に等しいという条件の基で、FsのN/2倍を上限とする帯域内に入る信号成分の数がnのとき、Fs/2がΔFのn以上の偶数倍か、2n−1以上の奇数倍であれば、周波数Fs/2以下の帯域内に折り返されたn個の成分の周波数は、互いに重ならないと言える。
上記条件を満たす校正用信号r(t)を生成する信号発生器25の構成としては、図3に示すように、複数Mの正弦波発生器27〜27M−1がそれぞれ出力する周波数Fp、2Fp、3Fp、……、MFpの正弦波信号r〜rM−1を加算合成器28によって加算合成することで得られる。
また、上記のような逓倍関係にある複数の信号成分を含む信号をより簡単な構成で発生させるためには、図4の(a)に示すように、幅Wpで、周期Tp(=1/Fp)のパルス信号を用いることができる。
このパルス信号には、図4の(b)のように、周波数Fpの基本波成分と、周波数2Fp、3Fp、……の各高調波成分が含まれており、単一のパルス信号源で上記の複数の周波数成分を含む校正用信号を生成することができる。
ただし、図4の(b)に示しているように、パルス信号に含まれる各周波数成分のレベルは、1/Wpの周波数間隔で0となる周期性を有し、徐々に減衰する。
上記した校正用信号に含まれる周波数成分としては、レベルが極端に小さくなるとS/Nが低下して解析を正しく行うことができなくなるので、ある程度の大きさが必要であり、そのレベル差が少ないことが望ましい。
さらに、上記のような高調波を用いた場合、サンプリング周波数FsのN/2倍を上限とする装置全体の入力周波数帯域を超える高次の高調波成分も存在し、しかもその帯域内の周波数成分のレベルが大きく且つレベル差が少なくしようとすると、帯域外の高次の高調波成分のレベルも必然的に大きくなる。
よって理想的には、この帯域外の高次の高調波の折り返し成分が、帯域内の折り返し成分(所望の信号成分)の周波数と重ならないことが望ましい。
この帯域外の高調波成分のうち、NFs/2から十分離れた周波数のものは帯域制限用のフィルタで大きく抑圧できるが、NFs/2に近いものはフィルタによる大きな抑圧効果は期待できない。したがって、現実的には、レベル差が所定以上あるものについては、周波数の重なりを許容するか、その周波数の成分を除外して補正情報を求める必要がある。
一方、各A/D変換器23〜23N−1から出力されるデジタル信号列X〜XN−1は、補正処理部30に入力される。
補正処理部30は、補正情報メモリ35に予め記憶されている補正情報にしたがって、デジタル信号列X〜XN−1に対して同一特性のA/D変換処理が行われたときと等しい結果が得られるような所定の補正処理を行い、補正されたデジタル信号列y〜yN−1を信号切換器37に出力する。
ここで、補正処理方法は、A/D変換装置20に要求される精度に応じた任意の処理を行うことができるが、具体的な例としては、全ての処理経路の振幅特性、位相特性を均一化する(例えば一つの処理経路の特性に他の全ての処理経路の特性を合わせる)ためにデジタルフィルタによるフィルタリング処理を行う。この場合、補正に必要な情報はデジタルフィルタのフィルタ係数であり、補正情報メモリ35には、各A/D変換器23〜23N−1から出力されるデジタル信号列X〜XN−1に対して行うフィルタリング処理のフィルタ係数が記憶される。
この補正処理部30によって補正されたデジタル信号列y〜yN−1を受けた信号切換器37は、補正処理に必要な時間だけ遅延したタイミングで、デジタル信号列y〜yN−1を順次選択して、時系列のデジタル信号列Y(n)として一系列に出力する。
制御部40は、入力信号x(t)に対するA/D変換処理が要求されている期間は、スイッチ21を入力端子20a側に接続して、入力信号x(t)を信号分配器22へ入力させて、前記補正処理されたデジタル信号列y〜yN−1が時系列に並んだデジタル信号列Y(n)を出力端子20bから出力させる。なお、この動作中、制御部40は、信号発生器25の発振動作を停止させて、校正用信号r(t)がスイッチ21から信号分配器22側へリークするのを防いでいる。
そして、外部からの指示あるいは予め決められたスケジュールにしたがって校正が要求されると、制御部40は、スイッチ21を信号発生器25側に接続して、校正用信号r(t)を信号分配器22に入力させる。
この校正用信号r(t)は、入力信号x(t)の場合と同様に、各A/D変換器23〜23N−1でA/D変換され、その校正用信号r(t)に含まれる各周波数成分が、前記したように、周波数Fs/2を上限とする帯域内に折り返される。
補正情報算出部50は、校正の指示を受けると、校正用信号r(t)に対して各A/D変換器23〜23N−1が所定期間に出力するデジタル信号列X〜XN−1に基づいて、補正に必要な情報を算出する。
図5は補正情報算出部50の構成を示している。図5において、振幅位相算出手段52は、校正用信号r(t)に対して各A/D変換器23〜23N−1が所定期間に出力するデジタル信号列X〜XN−1を内部のメモリ(図示せず)に記憶し、その記憶したデジタル信号列に対してそれぞれFFT演算処理を行い、校正用信号に含まれる各周波数成分の振幅と位相をA/D変換器毎に求める。
例えば、周波数Fs/2を上限とする帯域内に折り返された複数の周波数成分(前記1′〜8′)について振幅V(1)〜V(8)、V(1)〜V(8)、……、VN−1(1)〜VN−1(8)および位相(初期位相)Φ(1)〜Φ(8)、Φ(1)〜Φ(8)、……、ΦN−1(1)〜ΦN−1(8)をスペクトラム解析によりそれぞれ求める。
誤差特性算出手段53は、振幅位相算出手段52によってA/D変換器毎に得られた振幅と位相のうち、前記各周波数成分について基準値に対する振幅と位相の誤差を求め、補間処理によりその周波数特性を求める。
例えば、A/D変換器23の出力に対するスペクトラム解析で得られた各周波数成分1′〜8′の振幅V(1)〜V(8)をそれぞれ基準とする振幅誤差(振幅比)を次のように求める。
ΔV(1,1)=V(1)/V(1)
ΔV(1,2)=V(2)/V(2)
…………
ΔV(1,8)=V(8)/V(8)
ΔV(2,1)=V(1)/V(1)
ΔV(2,2)=V(2)/V(2)
…………
ΔV(2,8)=V(8)/V(8)
…………
ΔV(N−1,1)=VN−1(1)/V(1)
ΔV(N−1,2)=VN−1(2)/V(2)
…………
ΔV(N−1,8)=VN−1(8)/V(8)
また、位相については、A/D変換器23の出力に対するスペクトラム解析で得られた各周波数成分1′〜8′の位相Φ(1)〜Φ(8)をそれぞれ基準とし、前記サンプリングタイミング差に相当する位相分θ(j)を除いたあとの差分を次のように求める。
ΔΦ(1,1)=Φ(1)−Φ(1)−θ(1)
ΔΦ(1,2)=Φ(2)−Φ(2)−θ(2)
…………
ΔΦ(1,8)=Φ(8)−Φ(8)−θ(8)
ΔΦ(2,1)=Φ(1)−Φ(1)−θ(1)
ΔΦ(2,2)=Φ(2)−Φ(2)−θ(2)
…………
ΔΦ(2,8)=Φ(8)−Φ(8)−θ(8)
…………
ΔΦ(N−1,1)=ΦN−1(1)−Φ(1)−θN−1(1)
ΔΦ(N−1,2)=ΦN−1(2)−Φ(2)−θN−1(2)
…………
ΔΦ(N−1,8)=ΦN−1(8)−Φ(8)−θN−1(8)
このようにして各周波数成分の位相と振幅の基準に対する誤差を求め、これを補間処理することにより、例えば図6の(a)、(b)のような周波数特性が得られる。
図6(a)において、Ve0は基準の振幅誤差の周波数特性、Ve1〜Ve7は、各A/D変換器23の〜23の信号経路についての基準に対する振幅誤差の周波数特性である。また、図6の(b)において、φe0は基準の位相誤差の周波数特性、φe1〜φe7は、各A/D変換器23の〜23の信号経路についての基準に対する位相誤差の周波数特性である。なお、横軸のkは周波数の算出ポイントであり、その上限はN・Fs/2に相当している。
重み付け手段54は、誤差特性算出手段53によってA/D変換器毎に得られた位相誤差の周波数特性に対し、その周波数の上限に近づく程誤差が0に近くなるように重み付け処理する。例えば、図7の(a)に示すコサインテーパ窓関数を用いて重み付け処理をし、位相誤差の周波数特性を図7の(b)のように補正する。なお、重み付け処理に用いる関数はコサインテーパ窓だけでなく、円弧関数、負の傾きの直線関数、階段関数等であってもよい。
係数算出手段55は、誤差特性算出手段53によって得られた振幅誤差の周波数特性と、重み付け手段54によって重み付け処理された位相誤差の周波数特性とに基づいて、その振幅誤差と位相誤差を補正するためのフィルタ係数をA/D変換器毎に求め、補正情報メモリ35に記憶する。
即ち、図6の(a)の振幅誤差の周波数特性と図7の位相誤差の周波数特性についての逆特性を図8の(a)、(b)のように求め、その周波数特性を逆FFT演算してインパルス応答を求め、必要精度のタップ数で切り出し、フィルタリング処理で用いるフィルタ係数とする。
なお、この際必要に応じて補間処理を行い、インパルス応答の算出に必要なデータ数を確保するが、前記したように、位相誤差の周波数特性に対して重み付けしているので、各A/D変換器の信号経路について、図9の(a)のように、収束が早いインパルス応答が得られ、少ないタップ数(例えば25)で十分な補正処理が可能となる。
図9の(b)は、位相誤差に重み付け処理をしない場合に得られるインパルス応答であり、このように裾が高い値で広がっていて収束が遅いため、少ないタップ数(例えば25で)切り出した場合、その打ち切りによる誤差が大きく補正処理が不十分となり、精度の高いA/D変換処理が行えない。
このようにして得られたA/D変換器毎の係数が補正情報メモリ35に記憶されてから、制御部40により、スイッチ21が入力端子20a側に切り換えられ、変換対象のアナログ信号x(t)が入力され、アナログ信号x(t)に対する各A/D変換器の出力が補正手段30に入力される。
補正手段30は、補正情報メモリ35に記憶されている各信号経路についての係数を用いてフィルタリング処理を行う。なお、前記したように、A/D変換器23の信号経路を基準とした場合、このA/D変換器23の出力に対しては、フィルタリングのタップ数分の遅延処理を行って出力すればよい。
また、基準の信号経路を理想特性の信号経路とする、即ち、全帯域に渡って振幅誤差0、位相誤差0の理想特性を基準とする場合には、A/D変換器23を含めて全ての信号経路について、その基準に対する誤差の周波数特性を求めて、位相誤差に対して全同様に重み付け処理を行ってからフィルタ係数を求めればよい。
また、サンプリングクロックの位相誤差は、上記算出された位相誤差に定常的に含まれることになるので、サンプリング制御部24から出力されるサンプリングクロックの位相を補正できるように構成し、上記算出された位相誤差内の定常誤差が最小となるようにサンプリングクロックの移相量を補正制御した上で、前記したデジタルフィルタのフィルタ係数を決定することもできる。
このように実施形態のA/D変換装置20では、位相誤差の周波数特性に対して、その周波数の上限に近づく程誤差が0に近くなるように重み付け処理してから、インパルス応答を求め、補正に必要なフィルタ係数を算出しているので、少ないタップ数で十分に精度の高い補正処理を行うことができる。
上記実施形態では、補正処理部30において各信号経路の特性を等価にするための処理(イコライズ処理)について説明したが、別の方法として、複数のA/D変換器から出力されるサンプル値および前記補正のための係数に基づいて、サンプリングクロックを受けたA/D変換器がサンプル値を更新するタイミングに他のA/D変換器が変換処理をおこなったと仮定して得られるサンプル値を推定する方法が考えられる。この推定処理も各信号経路の周波数特性を均一化していることになり、補正処理として含むことができる。
先ず、上記の補正処理の前提となる技術について説明する。
始めに、前記したN個のA/D変換器23のうちの任意のものを基準A/D変換器と定め、各A/D変換器毎に、入力端子20aからA/D変換器までの入力特性や変換特性およびサンプリング系の位相誤差特性をまとめて周波数特性を算出し、その各周波数特性と基準のA/D変換器についての周波数特性との差を求めて、これをミスマッチ特性と定義する。
また、入力信号x(t)は、N個のA/D変換器を用いて実現する高速サンプリング周波数をFs′(=N・Fs)としたとき、0〜Fs′/2で帯域制限されているとする。
次に、各ミスマッチ特性を有するミスマッチ回路をそれぞれのA/D変換器の前段に挿入し、その周波数特性をH(ω)(i=0,1,…,N−1)と定義し、さらに、各ミスマッチ特性H(ω)をキャンセルする仮想等価器のイコライズ特性G(ω)を定義する。
ここで、入出力信号が0〜Fs′の周波数範囲に帯域制限されている条件下で、連続システムをサンプリング周期Ts′(=1/Fs′)で表される離散システムに置き換えた場合に、ミスマッチ特性H(ω)およびイコライズ特性G(ω)と等価な入出力特性を示すミスマッチ特性H (ω)およびイコライズ特性G (ω)を考え、これらの特性に対応するインパルス応答hi,uおよびgi,kを次式によって算出する。なお、インパルス列の長さuおよびkは、必要精度で加減する。
(ω)=1/H (ω) ……(1)
i,u=F−1{H (ω)} ……(2)
i,k=F−1{G (ω)} ……(3)
ただし、i=0,1,…,N
記号F−1は、離散フーリエ逆変換演算を示す
ここで、A/D変換器23を基準として、図10の等価回路について考察する。
各A/D変換器23〜23N−1は、基準のA/D変換器23に対するミスマッチ成分がミスマッチ回路特性に換算されているので、図10の等価回路に示すように、入力信号x(t)を基準のA/D変換器23の変換特性110で離散システムに変換した信号x(n)を、各A/D変換器についてのミスマッチ回路112〜112N−1に通過させた後に、誤差が無い理想A/D変換器130〜130N−1でA/D変換した場合と等価である。
さらに、各理想A/D変換器130〜130N−1から順次出力されるデジタル値は、それぞれ仮想等価器131〜131N−1に入力され、個々のA/D変換器毎に定義されたイコライザ(インパルス応答gi,kで定義される)で等価処理を実施した後、各仮想等価器131〜131N−1からサンプル値Y(n)として出力されることになる。
なお、以下では説明を簡単化するために、基準のA/D変換特性110は、入力信号をそのまま出力に伝送しているものとするが、必要に応じてこの特性を補正してもよい。
上記等価回路において、各ミスマッチ回路112〜112N−1の周波数特性を表すインパルス列の長さuを等しくUで表せば、理想A/D変換器130〜130N−1の入力xi,nは、次式で表される。
i,nΣx(n−u)・hi,u ……(4)
ただし、i=0,1,…,N−1
記号Σは、u=−(U−1)〜(U−1)までの総和を示す
ここで、各A/D変換器23〜23N−1のサンプリングタイミングと理想A/D変換器130〜130N−1のサンプリングタイミングを等しくすれば、理想A/D変換器130〜130N−1は、入力された値xi,nを周期TでA/D変換処理した後、各A/D変換器のサンプリングタイミングに合わせてサンプル値を仮想等価器131〜131N−1に出力するから、理想A/D変換器130がP番目のサンプル値を出力するとすれば、n番目に出力されるサンプル値は次式で表されるJ(n)番目の理想A/D変換器から出力されることになる。
J(n),nΣx(n−u)・hJ(n),u…… (5)
記号Σは、u=−(U−1)〜(U−1)までの総和を示す
ここで、J(n)は、Nを法とする正の値であり、
J(n)=n−P mod(N)
と表す。
即ち、個々の理想A/D変換器は、入力された値xi,nに対して、N個おきにデータを仮想等価器に出力することになる。
今、仮に理想A/D変換器がTs′毎にサンプル値を出力することにすれば、ミスマッチ回路から出力される値xi,nが、仮想等価器にそのまま入力されることになり、仮想等価器内部の対応するイコライザは、定義によりミスマッチ回路の特性を補正するように働くから、ミスマッチ回路およびイコライザの計算上の遅延が0となるように係数を定めれば、入力した値x(n)と同じ値のサンプル値Y(n)がN個の仮想等価器131〜131N−1から出力されることになる。
理想A/D変換器がTs′毎にサンプル値を出力したと仮定したときに、仮想等価器131〜131N−1内部のイコライザによる処理は、対応するA/D変換器毎に定められるイコライザのインパルス応答gi,kを用いて次式で定められる。
Y(n)=ΣxJ(n),n−k・gJ(n),k ……(6)
ただし、Kはイコライザのインパルス列の長さを示し、記号Σは、k=−(K−1)〜K−1までの総和を示す
ここで上式(6)が成立するためには、xJ(n),n−kについて、k=−(K−1)〜K−1に対して全ての値が必要であるが、実際の各A/D変換器は、前記したように、N個おきの値しか出力できない。
そこで、他のA/D変換器のサンプル値を用いて、イコライズに必要なサンプル値を推定し、その後に式(6)の等価演算処理を行う。
さらに、各仮想等価器131〜131N−1が算出したn番目の出力候補のうち、最も誤差が少なくなるJ(n)番目(演算による遅延を0とした場合)の仮想等価器からの出力をサンプル値Y(n)として出力する。
ここで、J(n)番目のA/D変換結果を推定するために、J(n)番目以外のA/D変換出力
J(n−r),n−r−k
ただし、r≠q×N(q:0,±1,±2,…)
の場合について考察する。
この場合、n−r番目の値をもっているのは、(n−r−P) mod(N)番目のA/D変換器であり、定義によりn−r番目の入力値x(n−r)は、イコライズされた出力値Y(n−r)と等しい値であるから、次式が成り立つ。
x(n−r)=Y(n−r)
ΣxJ(n−r),n−r−k・gJ(n−r),k ……(7)
ただし、記号Σは、k=−(K−1)〜K−1までの総和を示す
また、式(4)において、理想A/D変換器がサンプリングタイミングをずらし、J(n)番目のA/D変換器がn−r番目のサンプリングを行なったと仮定して得られる推定サンプル値xJ(n),n−rは、以下のように得られる。
J(n),n−rΣx(n−r−u)・hJ(n),u ……(8)
ただし、記号Σは、u=−(U−1)〜U−1までの総和を示す
上記式(8)に式(7)を代入すれば、推定サンプル値xJ(n),n−rが得られ、その得られた推定サンプル値に対して前記式(6)の処理を行うことで、N個のA/D変換器による出力値y(n)を得ることができる。
図11は、上記前提技術に基づく補正処理を行う場合の構成(入力部は省略)を示すものであり、補正処理部30は、N個の推定手段31〜31N−1とイコライザ32〜32N−1によって構成されている。また、補正情報メモリ35は、AD特性テーブル35aイコライザ係数テーブル35bによって構成されている。
各A/D変換器23〜23N−1の出力は、補正処理部30の推定手段31〜31N−1にそれぞれ入力される。
各推定手段31〜31N−1は、それぞれがN個のA/D変換器23〜23N−1の出力と、サンプリング制御部24からの指定信号ADNUMを受けている。
各推定手段31〜31N−1は、タイミング信号Ctで示されるタイミング毎に、入力されたN個のサンプル値、指定信号ADNUMおよび後述するAD特性テーブル35aの係数とに基づいて、予め決定した推定値算出処理により定まる数E(3点のサンプリング点を用いて推定値を得る場合にE=1以上となり、1点のサンプリング点を用いて推定値を得る場合にはE=0以上となる)個前のサンプリングタイミングで、A/D変換器がサンプリング動作したと仮定したときのサンプル値を推定する。
例えば、3点のサンプリング点を用いて推定を行なう場合には、更新されたサンプル値をもつA/D変換器の番号をa(ADNUM=a)とし、Nを法とする正の数b、cを次式によって求める。
b=a−1 mod(N) ……(11a)
c=a−2 mod(N) ……(11b)
そして、i=bのとき、推定サンプル値Wi,nを、
i,n=xb,n ……(12a)
とする。
また、i≠bのとき、推定サンプル値Wi,nを、次の演算で求める。
i,n=xb,n・hi,0/hb,0
+xa,n・(hi,0/ha,0
・{(hi,−1/hi,0)−(hb,−1/hb,0)}
+xc,n・(hi,0/hc,0
・{(hi,1/hi,0)−(hb,1/hb,0)}
……(12b)
上記式で、hi,−1、hi,0、hi,1は、AD特性テーブル35aに予め記憶されている係数である。また、上記式(12b)の第1項は主に振幅誤差に関わる項、第2項および第3項は主に位相誤差に関わる項である。
各推定手段31から出力された推定サンプル値Wは、それぞれイコライザ32〜32N−1に入力される。
各イコライザ32〜32N−1は、入力された推定サンプル値Wに対して、後述するイコライザ係数テーブル35bに記憶されている係数(フィルタ係数)を用いて等価演算処理を行って、その結果、即ち、基準のA/D変換器に対して誤差補正されたサンプル値yを、タイミング信号Ctで示されるタイミングでそれぞれ信号切換器37に出力する。
信号切換器37は、各イコライザ32〜32N−1から出力されるサンプル値を受け、指定信号ADNUMで指定された値(ここではADNUM=a)、推定値算出処理によって定まる数Eおよびイコライザ係数テーブル35bを定義する際に定められるオフセット値a0を用いてイコライザを指定する値eを、
e=a−E−a0 mod(N)
の計算により求め、指定信号ADNUMで指定された値aに対してe番目のイコライザ32eの出力結果ye,nを選択して、最終のAD変換結果Y(n)として出力する。
なお、得られるA/D変換結果は、推定値算出処理により理論計算よりE+a0分のサンプリングタイミングだけ遅延して得られる。
一方、AD特性テーブル35aには、サンプリング周期Ts′(=Ts/N)で表される離散システムで考慮した場合の入力端子20aから各A/D変換器の出力端までの周波数特性に対する基準のA/D変換器との周波数特性の差H (ω)(前記した振幅誤差ΔV、位相誤差ΔΦを含み複素数で表される関数)を3ポイントのインパルス応答で単純化された係数が予め記憶されている。
補正情報算出部50は、前記校正信号入力時に得られた各信号成分のスペクトラム解析結果に基づいて、上記周波数特性の差の特性H (ω)を、基準A/D変換器についての周波数特性HO(ω)および各A/D変換器23〜23N−1についての周波数特性HO (ω)から次式によって算出する。なお、差の特性は計算上では以下のように比となる。
(ω)=HO (ω)/HO(ω)……(13)
次に、前記同様に位相誤差に関する重み付け処理を行う。ただし、上記のような複素数表示の場合、位相誤差はその虚数部とほぼ等価であるので、その虚数部に対する重み付け処理を行う。
そしてサンプリング定理を満たす範囲において、重み付けした周波数特性H (ω)と等価なインパルス応答を逆FFT演算により求め、そのインパルス応答からフィルタ係数を求める。ただし、前記等価なインパルス応答をもつフィルタの設計に際しては、設計されるN個のフィルタ全てに共通する絶対遅延量τ0(秒)を任意に設定した後に、個々のフィルタ設計を行う。
得られるフィルタの係数を時系列順に、…、hi,−1、hi,0、hi,1、…(ただし、i=0,1,2,…,N−1)と表した場合、絶対遅延量τ0は、係数hi,0の絶対値が最大となり、かつ設計するN個のFIRフィルタの係数を考慮した場合に、係数の2乗の総和Σ(hi,−1とΣ(hi,1がほぼ等しい値となるように絶対遅延量τ0を設定する。
次に、得られた係数の中から、3つの係数列hi,−1、hi,0、hi,1で示される値を用いて図12に示すAD特性テーブル35aを作成する。
このAD特性テーブル35aは、例えばテーブル位置(i,−1)にはhi,−1を、テーブル位置(i,0)にはhi,0を、テーブル位置(i,1)にはhi,1を対応させる。
一方、イコライザ係数テーブル35bは、前記した式(13)で算出し、重み付けされた誤差の周波数特性H (ω)を基に、次式により周波数特性G (ω)を算出する。
(ω)=1/H (ω) ……(14)
ただし、H (ω)≠0
そして、サンプリング定理を満たす範囲では、周波数特性G (ω)と等価なインパルス応答をもつイコライザ(フィルタ)をi番目のA/D変換器に対応するイコライザと定義し、そのイコライザに要求されるフィルタ係数を求めてイコライザ係数テーブル35bに予め用意しておく。ただし、この等価なインパルス応答をもつフィルタの設計に際しては、設計されるN個のフィルタ全てに共通する絶対遅τ1(秒)を設定した後に、個々のフィルタ設計を行う。
得られるフィルタの係数を時系列順に、…、gi,−1、gi,0、gi,1、…と表した場合、全フィルタに共通する絶対遅延量τ1の設定値は任意であるが、イコライザ係数テーブル27の設計においては、係数gi,0の絶対値が最大となり、かつ設計するN個のフィルタ係数の2乗の総和Σ(gi,−1とΣ(gi,1がほぼ等しくなるように絶対遅延量τ1を設定する。
次に、得られた係数の中から、|gi,M1|<ε(ここでεは、予め定められた許容誤差)を満足する最小値M1を決定し、同様にして|gi,M2|<εを満足する最大値M2を決定し、係数列gi,M1、…、gi,−1、gi,0、gi,1、…、gi,M2を用いて、図13のように、イコライザ係数テーブル35bを作成する。この場合、例えばテーブル位置(i,M1)にはgi,M1を、テーブル位置(i,M1+1)にはhi,M1+1を対応させ、以後同様に、テーブル位置(i,M2)まで順に対応させる。
このとき、設計される推定手段31、イコライザ32の時間応答に合わせて、前記したオフセット値a0=1(構成する回路の絶対遅延量により異なる)を決定する。
次に、上記構成のA/D変換装置20の動作を図14、図15に基づいて説明する。
図14の(a)のように入力端子20aに入力された入力信号x(t)は、スイッチ21を介して信号分配器22に入力され、N本の信号経路に分岐されて、各A/D変換器23〜23N−1に入力される。
各A/D変換器23〜23N−1は、図14の(b1)〜(bN)のように、サンプリング制御部24から出力されるクロックC〜C12をそれぞれ受けて、それぞれの入力信号x(t)〜xN−1(t)に対するA/D変換処理をほぼTs′時間ずつ遅れたタイミングに順次行い、その変換処理によって得られたサンプル値X0,P、X1,P+1、…、XN−1,P+N−1を、図16の(c1)〜(cN)のようにそれぞれ出力する。
ここで、サンプリングタイミング順に番号を付け、P番目のサンプリングでは、A/D変換器23がA/D変換処理を行ってそのサンプル値を更新したと定義し、その更新されたサンプル値をX0,Pと表すとする。
このとき、サンプリング制御部24は図14の(d)、(e)に示すように、A/D変換結果の更新タイミングに合わせて、サンプル値を更新したA/D変換器23を指定する指定信号ADNUM(例えばADNUM=0とする)と、入力信号に対するサンプリングタイミングを示すタイミング信号Ctを出力する。
他のA/D変換器23〜23N−1は変換結果を更新しないので、P番目のサンプリングが行われる前から保持している値を出力している。
即ち、
1,P=X1,P−1、X2,P=X2,P−1、…、
N−1,P=XN−1,P−1
となる。
次のP+1番目のサンプリングタイミングには、ADNUM=1となり、A/D変換器23のサンプル値が更新され、他のA/D変換器23、23〜23N−1は、P番目のサンプリングタイミングのときと同じ値を出力する。
以後同様に各A/D変換器23〜23N−1による変換処理が順番に行われ、N−1番目のA/D変換器23N−1のサンプル値が更新された後に、再び0番目のA/D変換器23によるサンプル値の更新がなされ、上記動作が循環的に繰り返される。
各推定手段31〜31N−1は、前記したように、サンプル値が更新されていないA/D変換器がそのタイミングでサンプリング動作したと仮定したときのサンプル値を、更新されたサンプル値を用いて推定する。
例えば、Nが3以上の場合で、一つの推定手段31についてみると、図15に示すように、A/D変換器23によりP+1番目のサンプル値が更新されたタイミングでは、各A/D変換器について一つ前のサンプリングタイミングでP番目のサンプル値の推定が可能となる。推定手段31のP番目の推定サンプル値W0,Pとしては、A/D変換器23がサンプル値X0,Pを既にもっているから、この値をそのまま出力する。即ち、前記式(12a)のi=b=0の場合に相当する。
また、その次のP+2番目のサンプリングタイミングにおける推定サンプル値W0,P+1は、そのサンプリングタイミングに更新されたA/D変換器23のサンプル値X2,P+2と、一つ前のサンプリングタイミングのサンプル値X1,P+1と、さらにその一つ前のサンプリングタイミングのサンプル値X0,Pと、AD特性テーブル35aの係数とを用いて、前記式(12b)のi≠bの場合で示す演算式にしたがって算出する。
さらに、その次のP+3番目のサンプリングタイミングにおける推定サンプル値W0,P+2は、そのサンプリングタイミングに更新されたA/D変換器23のサンプル値X3,P+3と、一つ前のサンプリングタイミングのサンプル値X2,P+2と、さらにその一つ前のサンプリングタイミングのサンプル値X1,P+1と、AD特性テーブル35aの係数とを用いて、前記式(12b)のi≠bの場合で示す演算式にしたがって算出する。
以下同様の推定処理がなされて、その推定サンプル値が時系列に並んだサンプル列W0,P、W0,P+1、…がイコライザ32に出力される。
他の推定手段31〜31N−1についても同様の推定処理がなされ、その推定サンプル値Wm,P、Wm,P+1、…(m=1,2,…,N−1)がそれぞれイコライザ32〜32N−1に出力される。
イコライザ32〜32N−1は、それぞれ入力される推定サンプル値Wに対して、イコライザ係数テーブル35bの係数による等価処理(フィルタリング)を行い、基準のA/D変換器について周波数特性に対して誤差補正されたサンプル値yi,P、yi,P+1、…(i=0,1,…,N−1)を信号切換器37にそれぞれ出力する。
信号切換器37は、A/D変換器を指定する指定信号ADNUMに対して前記したオフセット値e分だけずれたタイミングにその指定信号ADNUMで指定されるA/D変換器に対応するイコライザ32の出力値を順次選択して、その選択値が時系列に並んだデジタル信号列Y(n)を出力する。
このようにして得られた最終のA/D変換結果Y(n)は、各A/D変換器23の変換処理で実際に得られたサンプル値と各推定手段31で推定算出されたサンプル値からなるサンプル列を、それぞれイコライザ32によって誤差補正しているため、信号分配器22や配線等を含むA/D変換器間の周波数特性差による誤差の影響を格段に低減することができる。そして、この推定処理とイコライズ処理からなる補正処理に用いるフィルタ係数を、校正信号入力時に補正情報算出部50により新たに求めて更新することで、変換誤差の少ない状態を維持することができる。また、前記したように位相誤差の周波数特性に重み付け処理してそのインパルス応答の収束を早めているので、イコライズ処理だけでなく、僅か3ポイントの係数による推定処理も精度よく行うことができる。
また、各イコライザ32が出力するサンプル列のうち、同一サンプリングタイミングで得られる最も誤差の少ないサンプル値が信号切換器37によって選択されるようにしているので、時間波形解析や周波数スペクトラムによる解析誤差を大幅に改善することができる。
次に、上記構成のA/D変換装置20の特性例を示す。
図16の(b)は、入力信号として図16の(a)に示す6つの周波数成分を有するアナログ信号x(t)が入力された場合の出力Yのスペクトラム特性を示している。また、図16の(c)は、前記した位相誤差の周波数特性に対して重み付け処理をしない場合の出力Yのスペクトラム特性を示している。フィルタのタップ数は25で共通である。
図16の(b)、(c)を比較して明らかなように、位相誤差の周波数特性に重み付け処理したことにより、スペクトラム特性が大幅に改善されている。
なお、前記したように推定手段31は、対応するA/D変換器自身がサンプリング動作しないときに、他のA/D変換器のサンプル値とAD特性テーブル35aの係数に基づいてサンプル値を推定出力しているので、イコライザ32および信号切換器37を省略し、各A/D変換器23のサンプル値を唯一の推定手段31に入力して、その推定手段31が出力する推定サンプル値Wをそのまま最終のA/D変換結果Y(n)として出力端子10bから出力することも可能である。このように構成した場合、装置構成を格段に簡単化できる。
また、前記実施形態の信号分配器22は、入力される信号を常時複数のA/D変換器23〜23N−1に出力するものとしているが、その場合、入力される信号の電力の1/Nずつが各A/D変換器23〜23N−1に入力されることになり、Nが大きい場合には、A/D変換器の入力レベル範囲を有効に使用できなくなる。これを改善するために増幅器を用いて信号を増幅する構成にすると、その増幅器の特性のバラツキがインタリーブ方式のA/D変換装置の誤差要因として追加されることになり、補正処理が複雑化するとともに、精度が低下する。
このような場合には、スイッチング型の信号分配器22を用い、サンプリングタイミングに合わせて入力信号を各A/D変換器に与えればよい。
以上の実施例は、本発明をインタリーブ方式のA/D変換装置に適用していたが、本発明は、インタリーブ方式以外のA/D変換装置にも適用できる。
例えば、図17に示すように、複数の入力端子20a〜20aN−1にそれぞれ入力されるアナログ信号x(t)〜x(t)N−1を、スイッチ22〜22N−1を介して、A/D変換器23〜23aN−1に入力させ、共通のサンプリングクロックによりサンプリングしてデジタル値に変換する多チャネル型のA/D変換装置200についても、前記構成の補正情報算出部50により、基準特性(一つのA/D変換器の特性あるいは理想特性)に対する位相誤差の周波数特性に重み付け処理を行って補正に必要な係数をA/D変換毎に求め、この係数を用いて各A/D変換器の出力を補正することができる。
ただし、この場合、各チャネルに入力される信号は共通でないので推定処理は行わず、イコライズ処理のみを行う。
また、図18のように、単一のA/D変換器23で構成されるA/D変換装置210においても、前記構成の補正情報算出部50により、基準特性(この場合は理想特性)に対する位相誤差の周波数特性に重み付け処理を行って補正に必要な係数を求め、この係数を用いてA/D変換器23の出力を補正することができる。
なお、前記説明では、重み付け処理による位相誤差の周波数特性の減衰領域が固定の場合で説明したが、変換対象信号に応じて減衰領域を可変できるようにしてもよい。
本発明の実施形態の全体構成図 校正に用いる信号の説明図 実施形態の要部の構成例を示す図 校正用信号としてパルス信号を用いた場合の説明図 実施形態の要部の構成図 校正用信号に対する振幅と位相の誤差の周波数特性を示す図 重み付け処理に用いた関数と重み付け処理結果を示す図 振幅誤差と位相誤差の逆の周波数特性を示す図 逆FFT処理で得られたインパルス応答を示す図 補正処理の具体例を説明するための概念図 補正処理部の構成例を示す図 推定処理に用いるフィルタ係数を示す図 イコライズ処理に用いるフィルタ係数を示す図 アナログ信号に対する動作説明図 推定処理の動作説明図 実施形態の入力、出力スペクトラム特性図 多チャネル型のA/D変換装置の構成例を示す図 単一のA/D変換器によるA/D変換装置の構成例を示す図 A/D変換装置の振幅誤差と位相誤差の周波数特性例を示す図 図19の周波数特性の逆特性を示す図 理想の補正処理を行った場合の信号波形図 実際の補正処理によって得られる信号波形図
符号の説明
20……A/D変換装置、21……スイッチ、22……信号分配器、23……A/D変換器、24……サンプリング制御部、25……信号発生器、30……補正処理部、31……推定手段、32……イコライザ、35……補正情報メモリ、37……信号切換器、40……制御部、50……補正情報算出部、52……振幅位相算出手段、53……誤差特性算出手段、54……重み付け手段、55……係数算出手段

Claims (5)

  1. アナログ信号をクロック信号に同期してサンプリングし、デジタル信号に変換するA/D変換器(23)と、
    異なる複数の周波数成分を含む校正用信号が入力されたときに前記A/D変換器が所定期間出力するデジタル信号列に対してFFT演算処理を行い、前記校正用信号に含まれる各周波数成分の振幅と位相を求める振幅位相算出手段(52)と、
    前記振幅位相算出手段によって得られた振幅と位相の基準値に対する誤差の周波数特性を求める誤差特性算出手段(53)と、
    前記誤差特性算出手段によって得られた位相誤差の周波数特性に対し、その周波数の上限に近づく程誤差が0に近くなるように重み付けする重み付け手段(54)と、
    前記誤差特性算出手段によって得られた振幅誤差の周波数特性と、前記重み付け手段によって重み付け処理された位相誤差の周波数特性とに基づいて、前記振幅誤差と位相誤差を補正するためのフィルタ係数を求める係数算出手段(55)と、
    前記係数算出手段によって算出された係数を記憶する補正情報メモリ(35)と、
    前記校正用信号に代わって変換対象信号が入力されたときに前記A/D変換器が出力するデジタル信号列に対し、前記補正情報メモリに記憶されている係数を用いてフィルタ処理を行う補正処理部(30)とを備えたA/D変換装置。
  2. アナログ信号を所定周期のクロック信号に同期してサンプリングし、デジタル信号に変換する複数NのA/D変換器(23〜23N−1)と、
    異なる複数の周波数成分を含む校正用信号が入力されたときに前記各A/D変換器が所定期間出力するデジタル信号列に対してそれぞれFFT演算処理を行い、前記校正用信号に含まれる各周波数成分の振幅と位相を、前記A/D変換器毎に求める振幅位相算出手段(52)と、
    前記振幅位相算出手段によって前記A/D変換器毎に得られた振幅と位相の基準値に対する誤差の周波数特性を前記A/D変換器毎に求める誤差特性算出手段(53)と、
    前記誤差特性算出手段によって前記A/D変換器毎に得られた位相誤差の周波数特性に対し、その周波数の上限に近づく程誤差が0に近くなるように重み付けする重み付け手段(54)と、
    前記誤差特性算出手段によって得られた振幅誤差の周波数特性と、前記重み付け手段によって重み付け処理された位相誤差の周波数特性とに基づいて、前記振幅誤差と位相誤差を補正するためのフィルタ係数を前記各A/D変換器毎に求める係数算出手段(55)と、
    前記係数算出手段によって算出された係数を記憶する補正情報メモリ(35)と、
    前記校正用信号に代わって変換対象信号が入力されたときに前記各A/D変換器が出力するデジタル信号列に対し、前記補正情報メモリに記憶されている係数を用いてフィルタ処理をそれぞれ行い、前記振幅誤差および位相誤差を補正して出力する補正手段(30)とを備えたA/D変換装置。
  3. 変換対象のアナログ信号を前記複数のA/D変換器に分配入力する信号分配器(22)と、
    前記複数のA/D変換器に対して、前記所定周期を前記A/D変換器の数Nで除算して得られる時間差で前記クロック信号を所定順に且つ循環的に与えるサンプリング制御部(24)とを有し、
    前記校正用信号に含まれる各周波数成分は、前記クロック信号の周波数の1/2の前記複数N倍を上限とする帯域全体に分布し、且つ前記各A/D変換器の処理によって前記クロック信号の周波数の1/2を上限とする帯域内に折り返されたときに互いに重ならないように設定されていることを特徴とする請求項2記載のA/D変換装置。
  4. 前記補正手段は、
    前記クロックを受けたA/D変換器が出力値を更新するタイミングに他のA/D変換器が変換処理をおこなったと仮定して得られるサンプル値をそれぞれ推定する複数の推定手段(31〜31N−1)と、
    前記推定手段毎にそれぞれ設けられ、各推定手段から出力されるサンプル値に対して、前記補正情報メモリに記憶されている係数に基づくフィルタリングをそれぞれ行なって、誤差補正されたサンプル値をそれぞれ出力する複数のイコライザ(32〜32N−1)とにより構成されていることを特徴とする請求項3記載のA/D変換装置。
  5. 前記校正用信号を発生する信号発生器(25)と、
    変換対象の信号と前記校正用信号のいずれかを前記A/D変換器に入力させるスイッチ(21)とを備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のA/D変換装置。
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