JP4540593B2 - 扇風機利用空調システム - Google Patents

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Description

本願発明は建物の空調システムに関するものである。
従来から玄関ホールに吹き抜け空間が設けられ、この吹き抜け空間の天井にシーリングファン(扇風機)が設けられた建物がある。
このシーリングファンは、主に吹き抜け空間内の空気を撹拌するのに用いられるが、特に、夏場においては、このシーリングファンを稼動して送風することによって、玄関ホールに居る人に清涼感を与えることができる。
ところで従来から、床暖房設備が設けられた建物の天井にシーリングファンが設置されることがある。
これは冬場において、床暖房を稼動した際に、床からの放射熱によって暖められた床付近の空気をシーリングファンからの送風によって撹拌し、建物内の室温を均一化するためである。
特に、シーリングファンからの送風によって、床付近の暖められた空気が上階にまで循環するので、床暖房の熱によって上階の廊下等の空間を効率的に暖房することができる。
この他にシーリングファンを利用して効率的に空調を行うものとしては、特許文献1に示されるように、室温に応じてエアコンとシーリングファンとを連動させて制御して、冷暖房効率を向上させる空気調和システムがある。
また、室温等の環境情報だけではなく、人の行動や生理状態の情報を検知して、この情報に基づいて空調設備を含む建物設備機器を制御する環境制御機器が特許文献2に記載されている。
特開2001−174028 特開2001−41531
しかしながら、夏場において、熱こもりによって外気温より室温が高くなっている玄関に、人が帰宅して入った際に、人はその温度差によって著しい不快感を感じることがある。
また、人が冷房されて快適な室温にある居室等から熱のこもった玄関に移動した際にも、同様の不快感を感じる虞がある。
最初の従来例では、シーリングファンの稼動は手動操作によって行われる。
このため、人が玄関に入って直ぐにシーリングファンを稼働したとしても、稼働を開始してから玄関ホールの空気が循環するまでに僅かに時間を要するために、人が玄関に入った瞬間に感じる不快感を回避することはできない。
そこで、常時シーリングファンによる送風を行うようにすると、人が居ない場合にもシーリングファンを稼働しておく必要があり、常時電力を消費して、電気使用料金の増加は避けられない。
そして、特許文献1の空気調和システムでも、その稼働は手動によって行われるので、同様の問題を生じる虞がある。
ところで冬場において、床暖房設備が設けられた建物では、一般的に上階の居室等は個別に暖房されているが、廊下や階段ホール等の移動空間は1階の床の放射熱が十分に伝わらずに室温が低い場合がある。
このような場合、特に夜間に、快適な室温に保たれた寝室等から、低室温の状態にある移動空間に人が移動すると心臓麻痺などの所謂ヒートショックを引き起こす危険性がある。
ヒートショックが起こる危険性を低減させるためには、廊下や階段ホール等の移動空間の室温と居室や寝室等の室温との温度差をできる限り小さくする必要があり、これをシーリングファンを利用して行うには、夜間も含めて常時シーリングファンを稼動して空気を循環させ、室温の均一化を図る必要がある。
シーリングファンを常時稼働すれば、常時電力を消費して、電気使用料金の増加は避けられない。
また、特許文献2の環境制御機器では、人の生理状態を検出する検出センサーが必要となるので、初期導入のコストが掛かり、しかも、電力消費等による維持コストが掛かる虞もある。
そこで本願発明では、快適性や省エネルギー性に優れ、経済的で、しかも人がヒートショックに陥る危険性が低減される扇風機利用空調システムを提供することを課題としている。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、建物の玄関ホール及び階段ホールから成る吹き抜け空間にシーリングファンである扇風機が設けられてなる扇風機利用空調システムにおいて、前記吹き抜け空間の前記玄関ホールへの人の到来を検出する吹き抜け空間到来検出手段と、前記吹き抜け空間の室温を検出する室温検出手段と、前記扇風機を稼動させる温度領域を設定する温度領域設定手段と、前記扇風機が稼動されてから停止するまでの稼動時間を設定する稼動時間設定手段と、前記吹き抜け空間到来検出手段と前記室温検出手段とに基づき前記扇風機を稼動させる制御手段とを有する空調制御装置が設けられ、前記吹き抜け空間に該吹き抜け空間の室温を下げる補助手段が設けられ、該補助手段が前記空調制御装置と併用され、前記吹き抜け空間到来検出手段に、前記建物の屋外に居る人が該建物の玄関ドアの鍵を解錠するのを検出する解錠検出手段と、前記玄関ホールに近接した部屋に居る人が該部屋と前記玄関ホールとを隔てるドアの鍵を該部屋の内側から解錠するのを検出する解錠検出手段とが用いられ、前記室温検出手段によって検出される前記吹き抜け空間の室温が前記温度領域にあり、かつ、前記吹き抜け空間到来検出手段による前記玄関ホールへの人の到来を検出した時に、前記制御手段が前記扇風機を稼動させ、前記稼動時間が経過した後に前記扇風機を停止する扇風機利用空調システムを特徴としている。
また、請求項に記載された発明は、前記補助手段が前記吹き抜け空間を冷房する冷房装置によって構成されて、前記温度領域設定手段は前記冷房装置を稼動させる温度領域を設定可能である請求項記載の扇風機利用空調システムを特徴としている。
さらに、請求項3に記載された発明は、前記補助手段は、前記吹き抜け空間の天井に設けられた開閉可能な天窓を有する天窓口である請求項1又は2記載の扇風機利用空調システムを特徴としている。
そして、請求項に記載された発明は、前記建物に蓄熱型床暖房装置が設けられ、前記両解錠検出手段のオン・オフ状態が検出されない設定とされ、前記室温検出手段によって検出される前記吹き抜け空間の室温が前記温度領域にある時に、前記制御手段が前記扇風機を稼動させる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の扇風機利用空調システムを特徴としている。
また、請求項に記載された発明は、前記建物に前記吹き抜け空間の室温を上げる補助手段が設けられ、該補助手段が前記空調制御装置と併用される請求項記載の扇風機利用空調システムを特徴としている。
更に、請求項に記載された発明は、前記補助手段が前記吹き抜け空間を暖房する暖房装置によって構成されて、前記温度領域設定手段が前記暖房装置を稼動させる温度領域を設定可能である請求項記載の扇風機利用空調システムを特徴としている。
このように構成された本願発明の請求項1記載のものは、夏場の熱こもりによって、玄関ホールの室温が温度領域設定手段によって設定された温度領域になっている場合、人が玄関ホールに入ると扇風機が自動的に稼動するので、人が玄関ホールに入った際に上方から送風される風により清涼感が得られる。
また、玄関ホールの室温が温度領域設定手段によって設定された温度領域になっても、玄関ホールに人が居なければ扇風機は稼動しないので、無駄な電力を必要とせず、省エネルギー性に優れ、経済的である。
更に、稼動時間設定手段によって扇風機の稼動時間が設定でき、設定された稼動時間を過ぎると自動的に扇風機が停止するので、扇風機が不必要に稼動することがなく、無駄な電力を必要とせず、省エネルギー性に優れ、経済的である。
しかも、小消費電力の扇風機を用いて送風や空気の循環を行うので、一層、経済性や省エネルギー性に優れている。
そして、人が建物の屋外側から玄関ドアの鍵を解錠するのを検出することによって、人が玄関ホールに入ってくるのを検知し扇風機を稼動するので、夏場において玄関ホールの室温が設定された温度領域になった場合には、人が玄関ドアの鍵を解錠した時点で扇風機が稼動を開始し、人が玄関ホールに入る前に扇風機が稼動する。
このため、人が玄関ホールに入って直ぐに風により清涼感が得られ、熱こもりによって玄関ホールの室温が外気温より高い場合に、玄関ホールの室温と外気温との温度差によって人が感じる不快感を緩和できる。
また、玄関ホールに近接した部屋に居る人が、玄関ホールと部屋とを隔てるドアの鍵を部屋の内側から解錠するのを検出することによって、人が玄関ホールに移動するのを検知し扇風機を稼動するので、
夏場において玄関ホールの室温が設定された温度領域になった場合には、下階の部屋に居る人が部屋の内側からドアに設けられた鍵を解錠した時点で扇風機が稼動する。
このため、人が玄関ホールに入って直ぐに風により清涼感が得られ、熱こもりによって玄関ホールの室温が、例えば冷房されて快適な室温になっている部屋の室温より高い場合に、玄関ホールの室温と部屋の室温との温度差によって人が感じる不快感を緩和できる。
また、吹き抜け空間に、玄関ホールの室温を下げる補助手段が設けられ、この補助手段によって、外気温と玄関ホールの室温との温度差、或いは、玄関ホールに近接した部屋の室温と玄関ホールの室温との温度差を小さくした状態で、更に空調制御装置が併用されるので、玄関ホールに入った際に、風による清涼感が一層得られ、外気温と玄関ホールの室温との温度差、或いは、玄関ホールに近接した部屋の室温と玄関ホールの室温との温度差によって感じられる不快感を一層緩和できる。
また、本願発明の請求項記載のものは、補助手段が吹き抜け空間を冷房する冷房装置によって構成されて、温度領域設定手段によって冷房装置を稼動させる温度領域が設定可能なので、猛暑時には、玄関ホールの室温が一層高くなり、扇風機が稼動しただけでは十分に風により清涼感が得られない虞がある。
この際、冷房装置の冷房によって補助的に玄関ホールの空気を冷却しながら扇風機が稼動することで、風により清涼感が得られ、外気温と玄関ホールの室温との温度差、或いは、玄関ホールに近接した部屋の室温と玄関ホールの室温との温度差によって生じる不快感を緩和できる。
しかも、冷房装置の使用は最低限の使用に留めるので、経済性や省エネルギー性を損なわない。
ところで、冬場において、蓄熱型床暖房装置が設けられた建物では、電気料金の安い夜間に床下の蓄熱材が暖められると共に下階の床が暖められるので、下階の室温は適温に保たれるが、下階の床から放出される熱は上階には伝わりにくく、上階の廊下や階段ホール等の移動空間の温度は適温より低くなる虞がある。
そこで、本願発明の請求項記載のものは、玄関ホールの室温が設定された温度領域になった場合には、扇風機を自動的に稼動して、玄関ホールの空気を撹拌して、下階の空気を強制的に上階に循環させることで、玄関ホールとつながる上階の廊下や階段ホール等の移動空間を効率よく暖めることができる。
これによって、人が急に低温の環境にさらされた際に生じる心臓麻痺等の所謂ヒートショックに陥る危険性を低下させることができる。
また、本願発明の請求項記載のものは、吹き抜け空間に、玄関ホールの室温を上げる補助手段が設けられ、この補助手段によって、玄関ホールの室温を昇温した状態で、更に、空調制御装置が併用されるので、極寒時に玄関ホールの室温が一層低くなると、扇風機を稼動して玄関ホールの空気を撹拌しただけでは玄関ホールの室温を快適な室温に上げるには不十分である。
この際、玄関ホールの室温を上げる補助手段によって、玄関ホールや玄関ホールとつながる上階の廊下や階段ホール等の移動空間を効率よく暖めることができる。
更に、本願発明の請求項記載のものは、補助手段が吹き抜け空間を暖房する暖房装置によって構成されて、温度領域設定手段によって暖房装置を稼動させる温度領域を設定可能なので、極寒時に玄関ホールの室温が一層低くなって、扇風機が稼動して玄関ホールの空気を撹拌しただけでは玄関ホールの室温を快適な室温に上げるには不十分な時に、自動的に暖房装置による暖房を併用して用いる。
これにより、玄関ホールや玄関ホールとつながる上階の廊下や階段ホール等の移動空間を一層効率よく暖めることができ、人が心臓麻痺等の所謂ヒートショックに陥る危険性を低下させることができる。
しかも、暖房装置の使用は最低限の使用に留めるので、経済性や省エネルギー性を損なわない。
以下、本願発明の扇風機利用空調システムに係る最良の実施の形態について図面に基づいて説明する。
〈構成〉
図1は本願発明の実施例1の概略断面図である。
図1において、1は高断熱高気密性を有する2階建ての建物であり、2は建物1の基礎、3は建物1の躯体、4は建物1の屋根である。
屋根4には開閉可能な天窓5が設けられている。
建物1には1階の玄関ホール6から2階の階段ホール7に至る吹き抜け空間8が設けられている。
玄関ホール6には玄関ドア9が設けられ、この玄関ドア9には施錠のための鍵(図示省略)と解錠検出手段としての解錠検出スイッチ(図示省略)とが設けられている。
この玄関ドア9の解錠検出スイッチは、人が帰宅して屋外側から鍵を開けた際に、玄関ドア9の鍵が施錠されている状態から解錠された状態になった時にスイッチがONになるように構成されている。
このように、人が帰宅して鍵を開けて玄関ホール6に入ってくることが玄関ドア9の解錠検出スイッチによって検出される。
また、吹き抜け空間8には1階の玄関ホール6から2階の階段ホール7に至る階段10が設けられている。
更に、建物1は1階に居室11を有していて、居室11と玄関ホール6との間には居室ドア12が設けられている。
この居室ドア12には居室11側からだけ施錠可能な鍵(図示省略)と解錠検出手段としての解錠検出スイッチ(図示省略)とが設けられている。
この居室ドア12の解錠検出スイッチは、居室11に居る人が玄関ホール6に移動する際に、居室ドア12の鍵が施錠されている状態から解錠された状態になった時にスイッチがONになるように構成されている。
建物1の1階には、玄関ホール6や居室11以外にも、図示が省略された居室や浴室、洗面所、廊下等が設けられている。
これらの内、居住空間である居室等と区別して、玄関ホール6や図示が省略された廊下等の空間を総じて1階の移動空間と称することにする。
吹き抜け空間8には、この吹き抜け空間8から望むホール天井13があり、このホール天井13には、下方に風を送風するシーリングファン14が設けられている。
シーリングファン14には、吹き抜け空間8の室温を検出するために、サーミスター等の温度センサー(図示省略)が一体に設けられ、ホール天井13にはシーリングファン14の近傍に天窓口15が設けられている。
そして、建物1の2階には、階段ホール7に近接した居室16が設けられている。
居室16と吹き抜け空間8とは壁17によって仕切られ、この壁17の上部には換気ガラリ18が設けられている。
また、2階の居室16の外壁19には、掃き出し窓20が設けられている。
建物1の2階には、階段ホール7や居室16以外にも、図示が省略された居室や洗面所、寝室、廊下等が設けられている。
これらの内、居住空間である居室等と区別して、階段ホール7や図示が省略された廊下等の空間を総じて2階の移動空間と称することにする。
また、吹き抜け空間8の周囲は壁21a,21b,21c等によって囲われていて、壁21aには空調制御装置22の設定や操作を行うコントロールパネル22aが壁21aの壁面に取付けられている。
このコントロールパネル22aにはスイッチが設けられ、このスイッチによって空調制御装置22の設定や操作を行う。
そして、空調制御装置22はコントロールパネル22aの近傍に設置されている。
また、吹き抜け空間8を囲う壁21a,21b,21cには吹き抜け空間8の空気を保温する蓄熱材が用いられている。
壁21aにはエアコン23の屋内機23aが設置され、建物1の屋外にはエアコン23の屋外機23bが設置されている。
そして、建物1の床下には床下空間24が設けられ、床下空間24には床下蓄熱暖房設備25が設けられている。
図3は空調制御装置22を説明するブロック図である。
図3に示すように、空調制御装置22には、シーリングファン14やエアコン23を稼動させる温度領域の設定をコントロールパネル22aのスイッチによって行う温度領域設定手段Aと、
コントロールパネル22aのスイッチを用いて、シーリングファン14を稼動させる稼動時間の設定を行う稼動時間設定手段Bと、
シーリングファン14が有する温度センサーを用いて、吹き抜け空間8の室温を検出する室温検出手段Cとが設けられている。
更に、空調制御装置22には、例えば、マイクロコンピューターを備えた電子回路によって構成される制御手段Dと、
玄関ドア9や居室ドア12に設けられた解錠検出スイッチとを有している。
この制御手段Dは、例えば、マイクロコンピューターのプログラムによって実行される。
〈空調制御装置22の設定方法〉
冬場において、暖房としてエアコン23を稼動する温度領域の上限をt1、シーリングファン14を稼動する温度領域の上限をt2とし、稼動した際のエアコン23の目標温度をTwとする。
また、夏場においてシーリングファン14を稼動する温度領域の下限をt3、冷房としてエアコン23を稼動する温度領域の下限をt4とし、稼動した際のエアコン23の目標温度をTsとする。ただし、t1≦Tw≦t2<t3≦Ts≦t4とする。
更に、シーリングファン14が稼動した際に、継続して稼動させる稼動時間をTとする。
これらの設定値は、図1及び図2に示されるコントロールパネル22aのスイッチを操作することによって設定する。
〈空調制御装置22の使用方法と動作〉
まず、夏場における空調制御装置22の動作について図1,図3に基づいて説明する。
夏場は気温が高く日射も強いので、留守宅時に建物1が熱せられて、特に、吹き抜け空間8が設けられた建物1では、吹き抜け空間8が抱え込む空気量が多いことや、建物1の高断熱高気密性によって吹き抜け空間8に熱がこもり易い。
この夏場の例では、熱のこもりによって吹き抜け空間8の室温が外気温より高くなっているものとする。このときの吹き抜け空間8の室温をt℃とする。
この状態で人が帰宅して、玄関ドア9を開けて玄関ホール6に入ると、外気温よりも玄関ホール6の室温が高くなっているために著しい不快感を感じる虞がある。
そこで実施例1では、外気温と吹き抜け空間8の室温との温度差によって感じられる不快感を緩和するように、人が帰宅して玄関ドア9の鍵を屋外側から開けた際に、玄関ドア9の鍵の解錠に連動してシーリングファン14が稼動して、玄関ホール6内に入った人に即座に風W1を送風する。
また、人が在宅中に、例えばエアコンによって冷房されて快適な室温にある1階の居室11から、熱がこもって室温が高い玄関ホール6に入った際にも、不快感を感じる虞がある。
そこで実施例1では、人が居室11の内側から居室ドア12の鍵を解錠すると、人が帰宅して玄関ドア9の鍵を開けた際と同様にして、シーリングファン14が稼動して、玄関ホール6内に入った人に即座に風W1を送風する。
この送風によって、人に清涼感を与えて不快感を緩和する。
具体的には、空調制御装置22の室温検出手段Cによって検出される室温tがt3(例えば、t3=28℃)以上の時に、玄関ドア9の解錠検出スイッチがONになると制御手段Dによってシーリングファン14が稼動される。
或いは、室温tがt3以上の時に、居室11に居る人が居室ドア12の鍵を解錠して、居室ドア12の解錠検出スイッチがONになると制御手段Dによってシーリングファン14が稼動される。
この際、2階の居室16の掃き出し窓20や天窓5を開放しておくことで、例えば、屋外から吹き込まれる風W2によって、空気が掃き出し窓20から居室16の換気ガラリ18を介して天窓5の外に流れて自然換気(補助手段)されるようにしておく。
このように、常時、ホール天井13付近の室温を玄関ホール6の室温より低い外気温に近づけておくと、一層効果的に清涼感を与えることができる。
また、酷暑時に、室温tがt4(例えば、t4=32℃)以上になった時には、制御手段Dによって、シーリングファン14の稼動に加えて、更に、エアコン23が冷房として稼動される。
この際、エアコン23の目標温度がTs(Ts≦t4,例えば、Ts=32℃)に設定されているので、エアコン23は玄関ホール6の室温がTsになるまで冷房して停止する。
このように室温が高くて、シーリングファン14による送風だけでは十分な清涼感が得られない(或いは、不快感が緩和されない)ときは、エアコン23も併用して運転し、十分な清涼感が得られる(或いは、不快感が緩和される)室温まで玄関ホール6の空気を冷却する。
次に冬場における空調制御装置22の動作について図2,図3に基づいて説明する。
実施例1の建物1には床下空間24に蓄熱型床暖房設備25が設けられている。
この蓄熱型床暖房設備25は、電気料金の安い夜間に、電力によって床下の蓄熱材を加熱して蓄熱し、この蓄熱された熱を床暖房に用いる床暖房設備であるが、夜間の蓄熱時に1階の床から放熱され、2階には熱伝導や熱の対流だけによって熱が伝えられるために、熱が2階に伝わりにくい。
一般に2階の居室等は個別に暖房されているが、廊下や階段ホール7等の2階の移動空間は1階の熱が十分に伝わらずに、居室等に比べると室温が低くなっていることがあった。
このような状況で、例えば、寝ていて体温が高くなっている高齢の人が、夜中にトイレやキッチンに向かうために、快適な室温に保たれた寝室等から、低温の2階の移動空間や階段ホール7に移動すると、室温差によって心臓麻痺等のいわゆるヒートショックを引き起こす危険性があった。
そこで実施例1では、階段ホール7や2階の移動空間の室温をできるだけ1階の移動空間の室温と均一にするために、冬場においても、シーリングファン14やエアコン23を連動して作動させる。
この際、図2に示すように、天窓3や掃き出し窓20は閉じられているとする。
また、この冬の場合には、玄関ドア9の解錠検出スイッチや居室ドア12の解錠検出スイッチのON・0FF状態は検出されない。
そして、室温tに基づいて、制御手段Dによってシーリングファン14やエアコン23を連動して制御する。
具体的には、室温tがt2(例えば、t2=17℃)以下の時には、制御手段Dによってシーリングファン14が稼動される。
シーリングファン14が稼動すると、蓄熱型床暖房設備25によって暖められた床付近の空気が、ホール天井13から送風される空気によって撹拌されて、2階の階段ホール7の空気が暖められ、更には、この熱が2階の移動空間に伝わって、2階の移動空間の室温を昇温させる。
また、極寒時において、室温tがt1(例えば、t1=14℃)以下の時には、制御手段Dによってエアコン23が暖房として稼動される。
この際、エアコン23の目標温度がTw(Tw≧t1,例えば、Tw=17℃)に設定されているので、エアコン23は玄関ホール6の室温がTwになるまで暖房して停止する。
このように室温が低くて、シーリングファン14による空気の撹拌だけでは、十分に快適な室温が得られないときに、エアコン23も併用して運転し、十分な室温が得られるまで吹き抜け空間8を暖房する。
〈空調制御装置22の制御の流れ〉
図4は空調制御装置22の制御のフローチャート図である。
図4において、
Step1では、空調制御装置22による制御を開始する。
Step2では、室温検出手段Cによって吹き抜け空間8の室温tを検出する。
Step3では、制御手段Dによって、室温tと夏場においてシーリングファン14を稼動する温度領域の下限t3(例えば、t3=28℃)とを比較する。
もし、t≧t3ならばStep4に進み、t<t3ならばStep12に進む。
Step4では、玄関ドア9の解錠検出スイッチか、居室ドア12の解錠検出スイッチのいずれか一方の解錠検出スイッチがONになったかを検知する。
もし、ONになればStep5に進み、OFFの場合にはStep2に戻る。
Step5では、制御手段Dによって、シーリングファン14を稼動時間Tだけ稼動する。
Step6では、室温検出手段Cによって吹き抜け空間8の室温tを検出する。
Step7では、制御手段Dによって、室温tと冷房としてエアコン23を稼動する温度領域の下限t4(例えば、t4=32℃)とを比較する。
もし、t≧t4ならばStep8に進み、t<t4ならばStep2に戻る。
Step8では、制御手段Dによって、エアコン23の目標温度をTsに設定して、エアコン23を冷房として稼動する。
Step9では、室温検出手段Cによって吹き抜け空間8の室温tを検出する。
Step10では、制御手段Dによって、室温tと冷房としてのエアコン23の目標温度Ts(例えば、Ts=32℃)とを比較する。
もし、t≧TsならばStep11に進み、t<TsならばStep9に戻る。
Step11では、エアコン23による冷房を停止し、Step2に戻る。
Step12では、室温検出手段Cによって吹き抜け空間8の室温tを検出する。
Step13では、制御手段Dによって、室温tとシーリングファン14を稼動する温度領域の上限t2(例えば、t2=17℃)とを比較する。
もし、t≦t2ならばStep14aに進み、t>t2ならばStep14bに進む。
Step14aでは、制御手段Dによって、シーリングファン14を稼動する。
Step14bでは、制御手段Dによって、シーリングファン14を停止し、Step2に戻る。
Step15では、室温検出手段Cによって吹き抜け空間8の室温tを検出する。
Step16では、制御手段Dによって、室温tと暖房としてエアコン23を稼動する温度領域の上限t1(例えば、t1=14℃)とを比較する。
もし、t≦t1ならばStep17に進み、t<t4ならばStep12に戻る。
Step17では、制御手段Dによって、エアコン23の目標温度をTwに設定して、エアコン23を暖房として稼動する。
Step18では、室温検出手段Cによって吹き抜け空間8の室温tを検出する。
Step19では、制御手段Dによって、室温tと稼動した際のエアコン23の設定温度Tw(例えば、Tw=17℃)とを比較する。
もし、t≧TwならばStep20に進み、t<TwならばStep18に戻る。
Step20では、エアコン23による暖房を停止し、Step12に戻る。
〈作用効果〉
まず、夏場における作用効果について述べる。
夏場の熱こもりによって、吹き抜け空間8の室温tが温度領域設定手段Aによって設定された温度t3(例えば、t3=28℃)以上になっている場合、人が玄関ホール6に入るとシーリングファン14が自動的に稼動するので、人が玄関ホール6に入った際に上方からの送風される風により清涼感が得られる。
また、吹き抜け空間8の室温tが温度領域設定手段Aによって設定された温度t3以上になっても、玄関ホール6に人が居なければシーリングファン14は稼動しないので、無駄な電力を必要とせず、省エネルギー性に優れ、経済的である。
更に、稼動時間設定手段Bによってシーリングファン14の稼動時間が設定でき、設定された稼動時間Tを過ぎると自動的にシーリングファン14が停止するので、シーリングファン14が不必要に稼動することがなく、無駄な電力を必要とせず、省エネルギー性に優れ、経済的である。
しかも、小消費電力のシーリングファン14を用いて送風や空気の循環を行うので、一層、経済性や省エネルギー性に優れている。
そして、人が建物1の屋外側から玄関ドア9の鍵を解錠するのを検出することによって、人が玄関ホール6に入ってくるのを検知するので、
夏場において吹き抜け空間8の室温が温度t3(例えば、t3=28℃)以上の場合には、人が玄関ドア9の鍵を解錠した時点でシーリングファン14が稼動を開始し、人が玄関ホール6に入る前にシーリングファン14が稼動する。
このため、人が玄関ホール6に入って直ぐに風により清涼感が得られ、熱こもりによって玄関ホール6の室温tが外気温より高い場合に、玄関ホール6の室温tと外気温との温度差によって人が感じる不快感を緩和できる。
また、玄関ホール6に近接した居室11に居る人が、玄関ホール6と居室11とを隔てるドア12の鍵を居室11の内側から解錠するのを検出することによって、人が玄関ホール6に移動するのを検知するので、
夏場において吹き抜け空間8の室温が温度t3(例えば、t3=28℃)以上の場合には、1階の居室11に居る人が居室11の内側から居室ドア12に設けられた鍵を解錠した時点でシーリングファン14が稼動する。
このため、人が玄関ホール6に入って直ぐに風により清涼感が得られ、熱こもりによって玄関ホール6の室温tが、例えば冷房されて快適な室温になっている居室11の室温より高い場合に、玄関ホール6の室温tと居室11の室温との温度差によって人が感じる不快感を緩和できる。
また、吹き抜け空間8に、吹き抜け空間8の室温を下げる補助手段が設けられ、この補助手段によって、外気温と玄関ホール6の室温との温度差、或いは、玄関ホール6に近接した居室11の室温と玄関ホール6の室温との温度差を小さくした状態で、更に空調制御装置22が併用されるので、
玄関ホール6に入った際に、風による清涼感が一層得られ、外気温と玄関ホール6の室温との温度差、或いは、玄関ホール6に近接した居室11の室温と玄関ホール6の室温との温度差によって感じられる不快感を一層緩和できる。
そして、この補助手段として例えば、天窓5と換気ガラリ18と掃き出し窓20とによって、吹き抜け空間8のホール天井13付近の空気の換気を行うと、ホール天井13付近の空気が外気温程度まで冷却されている。
このため、この冷却された空気がシーリングファン14によって、下方に送風されて、更なる清涼感が得られ、外気温と室温との温度差によって生じる不快感を一層緩和できる。 しかも、自然換気なので省エネルギー性が高い。
更に、補助手段が吹き抜け空間8を冷房するエアコン23によって構成されて、温度領域設定手段Aによってエアコン23を稼動させる温度t4が設定可能なので、
猛暑時には、玄関ホール6の室温が一層高くなり、シーリングファン14が稼動しただけでは十分に風により清涼感が得られない虞がある。
この際、エアコン23の冷房によって補助的に吹き抜け空間8の空気を冷却しながらシーリングファン14が稼動することで、風により清涼感が得られ、外気温と玄関ホール6の室温との温度差、或いは、玄関ホール6に近接した居室11の室温と玄関ホール6の室温との温度差によって生じる不快感を緩和できる。
しかも、エアコン23の使用は最低限の使用に留めるので、経済性や省エネルギー性を損なわない。
ところで、冬場において、蓄熱型床暖房設備25が設けられた建物1では、電気料金の安い夜間に床下24の蓄熱材が暖められると共に1階の床が暖められるので、1階の室温は適温に保たれるが、1階の床から放出される熱は2階には伝わりにくく、2階の移動空間の温度は適温より低くなる虞がある。
そこで、吹き抜け空間8の室温tがt2(例えば、t2=17℃)以下の場合には、シーリングファン14を自動的に稼動して、吹き抜け空間8の空気を撹拌して、1階の空気を強制的に2階に循環させることで、吹き抜け空間8とつながる2階の移動空間を効率よく暖めることができる。
これによって、人が急に低温の環境にさらされた際に生じる心臓麻痺等の所謂ヒートショックに陥る危険性を低下させることができる。
また、吹き抜け空間8に、吹き抜け空間8の室温を上げる補助手段が設けられ、この補助手段によって、吹き抜け空間8の室温を昇温した状態で、更に、空調制御装置22が併用されるので、
極寒時に玄関ホール6の室温が一層低くなって、シーリングファン14が稼動して吹き抜け空間8の空気を撹拌しただけでは吹き抜け空間8の室温を快適な室温に上げるには不十分な時に、吹き抜け空間8の室温を上げる補助手段によって、吹き抜け空間8や吹き抜け空間8とつながる2階の移動空間を効率よく暖めることができる。
更に、補助手段が吹き抜け空間8を暖房するエアコン23によって構成されて、温度領域設定手段Aによってエアコン23を稼動させる温度t1を設定可能なので、
極寒時に玄関ホール6の室温が一層低くなって、シーリングファン14が稼動して吹き抜け空間8の空気を撹拌しただけでは玄関ホール6の室温を快適な室温に上げるには不十分な時に、自動的にエアコン23を暖房として併用して用いる。
これにより、吹き抜け空間8や吹き抜け空間8とつながる2階の移動空間を一層効率よく暖めることができ、人が心臓麻痺等の所謂ヒートショックに陥る危険性を低下させることができる。
しかも、エアコン23の使用は最低限の使用に留めるので、経済性や省エネルギー性を損なわない。
更に、吹き抜け空間8の周囲の壁21a,21b,21cには蓄熱材が用いられ、昼間の日射熱や床暖房の熱を蓄熱して用いるので、一層効率よく2階の移動空間を暖めることができ、経済性や省エネルギー性に優れている。
本願発明の実施例2の扇風機利用空調システムについて実施例1と異なる部分を中心に説明する。
なお、実施例1と同一乃至均等な部分については同一符号を付して説明する。
〈構成〉
図5は本願発明の実施例2の概略断面図である。
まず,実施例1の構成と異なる部分を述べると、本実施例の建物1には天窓と蓄熱型床暖房装置とが設けられていない。
また、本実施例2の建物1には全館にダクト空調換気システム26が設置されていて、吹き抜け空間8も、このダクト空調換気システム26によって空調されるので、吹き抜け空間8にはエアコンは設けられていない。
図5に示すように、ダクト空調換気システム26は、空調機26aと、壁21aに埋設されて空調機26aから配管されたダクト26bと、ダクト26bから接続されて1階天井裏に配管されたダクト26cと、ダクト26bから接続されて2階天井裏に配管されたダクト26dとを有している。
その他の構成については、実施例1と同様であるので説明を省略する。
〈空調制御装置22の設定方法〉
夏場においてシーリングファン14を稼動する温度領域の下限をt3とする。
また、留守宅時のダクト空調換気システム27の目標温度をt5とする。
更に、シーリングファン14が稼動した際に、継続して稼動させる稼動時間Tを設定する。
これらの設定値は、コントロールパネル22aのスイッチを操作することによって設定する。
図6は本願発明の実施例2のブロック図である。
実施例2では、空調制御装置22はダクト空調換気システム26の制御を行っていない。 従って、制御手段Dが制御するのはシーリングファン14だけである。
〈空調制御装置22の使用方法と動作〉
ダクト空調換気システム26を稼動した状態で外出する。
外出時に、留守宅中の室温が極端に上がり過ぎないように、ダクト空調換気システム26の目標温度t5(例えば、t5=32℃)を設定しておく。
このため、留守宅中に室温tがt5以上になると、ダクト空調換気システム26によって、設定温度t5まで室温が下げられるので、留守宅中の室温はt5以下に保たれる。
この状態で、人が帰宅して玄関ドア9の鍵を開けると、これに連動してシーリングファン14を稼動して、人に風W1を送風することによって清涼感を与え、不快感を緩和する。
具体的には、室温tがt3(例えば、t3=28℃)以上の時に、制御手段Dによってシーリングファン14が稼動される。
〈空調制御装置22の制御の流れ〉
図7は空調制御装置22の制御のフローチャート図である。
図7において、
Step31では、空調制御装置22による制御を開始する。
Step32では、室温検出手段Cによって吹き抜け空間8の室温tを検出する。
Step33では、制御手段Dによって、室温tと夏場においてシーリングファン14を稼動する温度領域の下限t3(例えば、t3=28℃)とを比較する。
もし、t≧t3ならばStep34に進み、t<t3ならばStep32に戻る。
Step34では、玄関ドア9の解錠検出スイッチか、居室ドア12の解錠検出スイッチのいずれか一方の解錠検出スイッチがONになったかを検知する。
もし、ONになればStep35に進み、OFFの場合にはStep32に戻る。
Step35では、制御手段Dによって、シーリングファン14を稼動時間Tだけ稼動し、Step32に戻る。
〈作用効果〉
留守宅中の建物1内の室温が上がり過ぎないように、ダクト空調換気システム26の設定温度t5(例えば、t5=32℃)を設定して外出するので、室温はt5以下に保たれている。
この際、人が帰宅して玄関ドア9の鍵を解錠すると、自動的にシーリングファン14が稼動し、人が玄関フロア6に入った際に、上方からの送風によって、清涼感が得られ、外気温と室温との温度差によって生じる不快感を緩和できる。
この際、ダクト空調換気システム26の使用は最低限の使用に留めているので、経済性や省エネルギー性に優れている。
他の作用効果については、実施例1と同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本願発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本願発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本願発明に含まれる。
なお、本願発明の実施の形態では、気候について、夏場や冬場という表現を用いたが、空調を必要とするほど暑い気候であれば必ずしも夏場である必要はないし、空調を必要とするほど寒い気候であれば必ずしも冬場である必要はない。
また、本願発明の実施の形態では、玄関到来検出手段として、解錠検出スイッチを用いたが、人が玄関に入ったことが検出できれば必ずしもスイッチである必要はない。
例えば、超音波や赤外線を用いたセンサー等によって構成されていてもよい。
そして、本願発明の実施の形態では、制御手段Dはマイクロコンピューターを有して構成され、その制御がプログラムによって実行されるとしたが、必ずしも制御手段Dはマイクロコンピューターを有して構成される必要はなく、マイクロコンピューターを含まない電子回路等によって構成されていてもよい。
更に、実施例1では、吹き抜け空間8にエアコン23を設置したが、制御手段Dによって制御可能な冷暖房機器ならば必ずしもエアコンである必要はない。
例えば、制御手段Dによって制御可能な全館ダクト換気空調システムを備えていてもよい。
本願発明の実施例1の扇風機利用空調システムを説明する建物の概略断面図であり、掃き出し窓と、天窓が開いている状態を表している図である。 本願発明の実施例1の扇風機利用空調システムを説明する建物の概略断面図であり、掃き出し窓と、天窓が閉まっている状態を表している図である 本願発明の実施例1の扇風機利用空調システムの空調制御装置を説明するブロック図である。 本願発明の実施例1の扇風機利用空調システムにおいて、空調制御装置の制御の流れを説明するフローチャート図である。 本願発明の実施例2の扇風機利用空調システムを説明する建物の概略断面図である。 本願発明の実施例2の扇風機利用空調システムの空調制御装置を説明するブロック図である。 本願発明の実施例2の扇風機利用空調システムにおいて、空調制御装置の制御の流れを説明するフローチャート図である。
符号の説明
1 建物
6 玄関ホール
8 吹き抜け空間
9 玄関ドア
11 居室(部屋)
12 居室ドア(ドア)
13 ホール天井(天井)
14 シーリングファン(扇風機)
22 空調制御装置
23 エアコン(補助手段、冷房装置、暖房装置)
25 蓄熱型床暖房装置
26 ダクト空調換気システム(補助手段)
A 温度領域設定手段
B 稼動時間設定手段
C 室温検出手段
D 制御手段

Claims (6)

  1. 建物の玄関ホール及び階段ホールから成る吹き抜け空間にシーリングファンである扇風機が設けられてなる扇風機利用空調システムにおいて、
    前記吹き抜け空間の前記玄関ホールへの人の到来を検出する吹き抜け空間到来検出手段と、
    前記吹き抜け空間の室温を検出する室温検出手段と、
    前記扇風機を稼動させる温度領域を設定する温度領域設定手段と、
    前記扇風機が稼動されてから停止するまでの稼動時間を設定する稼動時間設定手段と、
    前記吹き抜け空間到来検出手段と前記室温検出手段とに基づき前記扇風機を稼動させる制御手段とを有する空調制御装置が設けられ、
    前記吹き抜け空間に該吹き抜け空間の室温を下げる補助手段が設けられ、該補助手段が前記空調制御装置と併用され、
    前記吹き抜け空間到来検出手段に、前記建物の屋外に居る人が該建物の玄関ドアの鍵を解錠するのを検出する解錠検出手段と、前記玄関ホールに近接した部屋に居る人が該部屋と前記玄関ホールとを隔てるドアの鍵を該部屋の内側から解錠するのを検出する解錠検出手段とが用いられ、
    前記室温検出手段によって検出される前記吹き抜け空間の室温が前記温度領域にあり、かつ、前記吹き抜け空間到来検出手段による前記玄関ホールへの人の到来を検出した時に、前記制御手段が前記扇風機を稼動させ、前記稼動時間が経過した後に前記扇風機を停止することを特徴とする扇風機利用空調システム。
  2. 前記補助手段が前記吹き抜け空間を冷房する冷房装置によって構成されて、前記温度領域設定手段は前記冷房装置を稼動させる温度領域を設定可能であることを特徴とする請求項1記載の扇風機利用空調システム。
  3. 前記補助手段は、前記吹き抜け空間の天井に設けられた開閉可能な天窓を有する天窓口であることを特徴とする請求項1又は2記載の扇風機利用空調システム。
  4. 前記建物に蓄熱型床暖房装置が設けられ、
    前記両解錠検出手段のオン・オフ状態が検出されない設定とされ、前記室温検出手段によって検出される前記吹き抜け空間の室温が前記温度領域にある時に、前記制御手段が前記扇風機を稼動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の扇風機利用空調システム。
  5. 前記建物に前記吹き抜け空間の室温を上げる補助手段が設けられ、該補助手段が前記空調制御装置と併用されることを特徴とする請求項4記載の扇風機利用空調システム。
  6. 前記補助手段が前記吹き抜け空間を暖房する暖房装置によって構成されて、前記温度領域設定手段が前記暖房装置を稼動させる温度領域を設定可能であることを特徴とする請求項5記載の扇風機利用空調システム。
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