JP4540267B2 - Euv光露光用反射型マスクブランクおよびeuv光露光用反射型マスク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造等の際に使用されるEUV光露光用反射型マスク、およびその主要な構成要素であるEUV光露光用反射型マスクブランク、並びにそれらの構成要素であるEUV光反射膜の成膜方法に関する。
尚、本発明に記載するEUV(Extreme Ultra Violet)光とは、軟X線領域または真空紫外領域の波長帯の光を指し、具体的には波長が0.2〜100nm程度の光のことである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体産業において、Si基板等に微細なパターンからなる集積回路等の半導体装置を形成する上で必要な微細パターンの転写技術として、可視光や紫外光を用いたフォトリソグラフィ法が用いられていきた。しかし、半導体デバイスの微細化が加速している一方で、従来の光露光の短波長化は露光限界に近づいてきた。
そして光露光の場合、パターンの解像限界は露光波長の1/2と言われ、F2レーザー(157nm)を用いても70nm程度が限界と予想される。そこで70nm以降の露光技術として、F2レーザーよりさらに短波長のEUV光(13nm)を用いた露光技術であるEUVリソグラフィ(以下、「EUVL」と記載する。)が有望視されている。
【0003】
EUVLの像形成原理は、フォトリソグラフィと同じであるが、EUV光に対する、あらゆる物質の吸収は大きく、また屈折率が1に近いため、光露光のような屈折光学系は使用できず、すべて反射光学系を用いる。
また、その際用いられるマスクとしては、メンブレンを用いた透過型マスクが提案されてきているが、EUV光に対するメンブレンの吸収が大きいため露光時間が長くなり、スループットが確保できないという問題がある。その為、現状では露光用反射型マスクが一般的に使用されている。
【0004】
ここで、EUVLについて、図25〜27を用いて説明する。
尚、図25、26および後述する図2、4、13、17において、対応する部分については同一の符号を付して示した。
図25はEUVLに用いられるEUV光露光用反射型マスクブランクの断面図を模式的に表現した図であり、図26はEUV光露光用反射型マスクの断面図を模式的に表現した図であり、図27は製造されたEUV光露光用反射型マスクを用いて例えばSiウエハ上にパターンを露光転写を行っている概念図である。
図25、26に示すように、EUV光露光用反射型マスクブランクおよび同マスクの主要な構成要素は、基板S、EUV光反射多層膜M2、エッチングストッパー層M1、リソグラフィのパターンニングがされるEUV光吸収体層MAである。
因みに、前記露光用反射型マスクにおいては、図26に示すように、前記EUV光吸収体パターンMAにリソグラフィのパターンニングが実施され、EUV光吸収体層MAPの形態となり、このような構造を有する反射型マスクが特開平7−333829号公報に開示されている。
【0005】
次に図27を用いてEUV光露光用反射型マスクによる半導体基板上へのパターン転写について説明する。
図27に示すように、レーザープラズマX線源αからえられたEUV光を前記EUV光露光用反射型マスクβに入射し、ここで反射された光を縮小光学系γを通して例えばSiウエハ基板δ上に転写する。
ここで、縮小光学系γとしてはX線反射ミラーを用いることができる、縮小光学系によりEUV光露光用反射型マスクβで反射されたパターンは通常1/4程度に縮小される。
【0006】
例えばSiウエハδへのパターンの転写は、Siウエハδ上に形成させたレジスト層にパターンを露光しこれを現像することによって行うことができる。
露光波長として13〜14nmの波長帯を使用する場合には、通常光路が真空中になるように転写が行われる。
このようにしてEUVLにより、例えばSiウエハ上にパターンを形成することにより、例えば集積度の高いLSI、等の半導体装置を製造することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
さて、前述した光露光パターンの解像限界を上げるため、前記パターンニング後のパターンのコントラストを上げることが重要視されるようになった。
ここで、上述したようにEUV光露光用反射型マスクは、EUV光吸収体層MAP−エッチングストッパー層M1−EUV光反射多層膜M2−基板Sという層構造を有している。EUV光露光用反射型マスクブランクにマスクパターンを形成する際には、EUV光吸収体層MAのエッチング加工がEUV光反射多層膜M2に影響を与えないようエッチングストッパー層M1を必要とする。しかしこのエッチングストッパー層M1はEUV光を吸収するため、最適な膜厚設計が必要となる。
【0008】
さらに、EUV光吸収体層MAのエッチング時にはエッチングストッパー層M1の一部もエッチングされるが、そのエッチング量は局所的にばらつきがある。例えばエッチングストッパー層M1としてCrNを用いた場合には、2.5〜5.0nm程エッチングされる。
これでは、このエッチング量の局所的なばらつきに起因した反射率むらが生じ、パターンのコントラストが低下してしまう。
しかし、エッチングストッパー層M1における、エッチング量の局所的なばらつきを完全に抑制することは困難である。
そこで、全く発想を転換し、たとえエッチングストッパー層M1において、若干のエッチング量の局所的なばらつきが発生したとしても、それが、パターンのコントラストの低下とならないエッチングストッパー層M1の膜厚制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、EUV光露光用反射型マスクブランク試料において、エッチングストッパー層M1の膜厚と、EUV光反射率との関係についてシミュレーションを行った結果、EUV光反射率は、エッチングストッパー層M1の膜厚の増加と伴に減少するが、その減少率は一定ではないことが判明した。
すなわち、EUV光と、エッチングストッパー層M1との光の干渉効果により、エッチングストッパー層M1の膜厚の変化に対して、反射率の変化の大きい領域と、小さい領域とが繰り返し現れるのである。そこで本発明者はこの特性を用いることで、たとえエッチングストッパー層M1において、若干のエッチング量の局所的なばらつきが発生したとしても、コントラストの高いEUV光露光用反射型マスクブランクを製造出来ることに想到し、本発明を完成させたものである。
【0010】
すなわち、上述の課題を解決するための第1の発明は、EUV光反射多層膜上に成膜されたエッチングストッパー層を有するEUV光露光用反射型マスクブランクであって、
前記エッチングストッパー層の表面にて反射されるEUV光と、前記エッチングストッパー層を通過して前記エッチングストッパー層の下にある前記EUV光反射多層膜で反射され、再び前記エッチングストッパー層を通過したEUV光との干渉効果を利用して、
前記EUV光露光用反射型マスクの、反射領域面内で反射されるEUV光の反射率のむらが、前記反射領域面内の反射率の平均値を基準として±3%以内となるエッチングストッパー層の膜厚の範囲を求め、
エッチング後のエッチングストッパー層の膜厚が前記エッチングストッパー層の膜厚の範囲となるように、前記エッチングストッパー層の膜厚を制御したことを特徴とするEUV光露光用反射型マスクブランクである。
【0011】
第2の発明は、EUV光反射多層膜上にエッチングストッパー層を有し、その上に所望のパターンを有するEUV光吸収体層が成膜されているEUV光露光用反射型マスクであって、
前記エッチングストッパー層の表面にて反射されるEUV光と、前記エッチングストッパー層を通過して前記エッチングストッパー層の下にある前記EUV光反射多層膜で反射され、再び前記エッチングストッパー層を通過したEUV光との干渉効果を利用して、
前記EUV光露光用反射型マスクの反射領域面内で反射されるEUV光の反射率のむらが、前記反射領域面内の反射率の平均値を基準として±3%以内となるエッチングストッパー層の膜厚の範囲を求め、
エッチング後のエッチングストッパー層の膜厚が前記エッチングストッパー層の膜厚の範囲となるように、前記エッチングストッパー層の膜厚を制御したことを特徴とするEUV光露光用反射型マスクである。
【0012】
第3の発明は、前記エッチングストッパー層の表面にて反射されるEUV光と、前記エッチングストッパー層を通過して前記エッチングストッパー層の下にある前記EUV光反射多層膜で反射され、再び前記エッチングストッパー層を通過したEUV光との位相差がπとなる膜厚をdとしたとき、
前記EUV光露光用反射型マスクの反射領域面内におけるエッチングストッパー層の膜厚の範囲が、(d−1.2)〜(d+1.5)nmであることを特徴とする第2の発明に記載のEUV光露光用反射型マスクである。
【0013】
第4の発明は、前記エッチングストッパー層の成分に、Cr、CrN、SiO2、Ruのうちから選ばれる少なくとも一つが含まれることを特徴とする第2または第3の発明に記載のEUV光露光用反射型マスクである。
【0014】
第5の発明は、前記エッチングストッパー層の表面にて反射されるEUV光と、前記エッチングストッパー層を通過して前記エッチングストッパー層の下にある前記EUV光反射多層膜で反射され、再び前記エッチングストッパー層を通過したEUV光との位相差がπとなる膜厚dが複数ある場合において、その複数のdのうち最も薄い膜厚を与えるdの値を用いたことを特徴とする第3または第4の発明に記載のEUV光露光用反射型マスクである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、Mo/Si多層膜を用いたEUV光反射多層膜M2上に、CrNをエッチングストッパー層M1として成膜して調製したEUV光反射膜試料において、エッチングストッパー層M1の膜厚と、このEUV光反射膜試料の反射率変化との関係を光学シュミレーションした結果である。
但し、ここで用いた光学シュミレーションは、藤原史郎編「光学薄膜」(光学技術シリーズ11)第1章2〜62頁、共立出版に記載されている一般的な多層膜の光学計算手法に拠っている。
この計算手法によれば、「入射するEUV光の波長と入射角」「多層膜各層の材料のEUV光に対する屈折率、吸収係数」「多層膜各層の膜厚と積層数」「エッチングストッパー層の膜厚とEUV光に対する屈折率、吸収係数」をパラメーターとして代入することで、エッチングストッパー層M1の膜厚と、このEUV光反射膜試料の反射率変化との関係を求めることができる。
【0016】
また、B.L.Henkenらの「LOW ENERGY X−RAY INTERACTION COEFFISIENTS PHOTOABSORPTION,SCATTERING AND REFLECION AT E=50〜30,000eV,Z=1〜92」(ATOMIC DATA AND NUCLEAR DATA TABLE 54,181〜342(1993))に記載された方法を用いて、屈折率や消衰係数を求めた。
【0017】
図1の結果より明らかなように、EUV光反射膜試料の反射率は、エッチングストッパー層M1の膜厚の増加と伴に、単調に減少するのではなく、いくつかの膜厚領域において、反射率が一定もしくは増加する部分も存在することが判明した。
例えば、図1の例において、エッチングストッパー層M1の膜厚が3.0〜5.5nmの膜厚領域では、EUV光反射膜試料の反射率がほぼ一定である。そこで、EUV光吸収体層MAのエッチング完了時に、エッチングストッパー層M1の膜厚むらの値が、前記膜厚領域に収まるような膜厚に、予めエッチングストッパー層M1の膜厚を設定して成膜するならば、たとえエッチング完了時に、エッチングストッパー層M1の膜厚のむらが発生していたとしても、反射率は殆ど変化せず、この結果、コントラストの低下も起こさないことが判明した。
【0018】
しかし、前記膜厚領域を求めようとすると、大型計算機による光学シュミレーション計算が必要となりコストと、時間とを必要とする。そこで、簡便な近似式を用いて十分実用に耐える前記膜厚領域を求めることができれば、膜厚計算の毎に前記光学シュミレーション計算を行わずに済み、さらに好ましい構成である。
【0019】
ここで、本発明者らは、エッチングストッパー層M1、EUV光反射多層膜M2等の各物質はEUV光波長オーダーにおいて均一な媒体であるとみなし、さらに、原子の散乱因子fを屈折率と結びつけて散乱は層界面でのみ生じるとみなして前記近似式を導出したところ、十分満足できる近似式を得ることができた。
以下、この近似式の導出について説明する。
【0020】
図2は、EUV光反射多層膜と、エッチングストッパー層とを有するEUV光反射膜試料の断面図の模式図である。
図2において、EUV光反射多層膜をM2、その上に膜厚dをもって成膜されたエッチングストッパー層をM1、そして真空中をM0として、それぞれ模式的に表現し、そこへ角度θ0を以てEUV光が真空中M0から、強度I0を有して入射してきた際の光路を表した図である。
【0021】
入射してきたEUV光のうち、エッチングストッパー層M1の表面で反射されるものをEUV光▲1▼、エッチングストッパー層M1を通過し、EUV光反射多層膜M2で角度θ1を以て反射され、再びエッチングストッパー層M1を通過したEUV光をEUV光▲2▼とした。
但し、Zはエッチングストッパー層M1における光路長である。
【0022】
図3は、エッチングストッパー層M1としてCr、EUV光反射多層膜M2として(Si/Mo)の40周期膜を用いた、「Cr/[(Si/Mo)×40周期]/Si基板」の層構造を有するEUV光反射膜試料において、エッチングストッパー層M1の膜厚と、反射率との関係をグラフ化し、そこへEUV光▲1▼と、EUV光▲2▼との位相差が0になる場所と、πになる場所とをプロットしたものである。
図3より明らかなように、EUV光▲1▼と、EUV光▲2▼との両光の位相差がπになるときは、両光の干渉が最大になり、反射率は局所的な最小値を示す。しかし位相差0のときは、反射率が極大値をとるわけではないことが解った。
これは今回、光学シュミレーションした、エッチングストッパー層M1の膜厚が薄い領域では、両光の干渉効果よりも、エッチングストッパー層M1の増加によるEUV光の吸収効果の方が支配的であるためにこのような現象が生ずると考えられる。
【0023】
そして図3より、前記両光の位相差がπである付近に、エッチングストッパー層M1の膜厚にむらが生じても、反射率に殆ど影響を与えない領域があることが判明した。そこでエッチングによるエッチングストッパー層M1の膜厚むらが、この領域内に収まるように、あらかじめエッチングストッパー層M1の膜厚を設定すれば、膜厚むらに起因する反射率のむらは抑制することができる。
【0024】
まずEUV光▲1▼と、EUV光▲2▼との位相差がπになる膜厚dを求める。
すなわちEUV光▲1▼と、EUV光▲2▼との光路差は2Zであるから、この値がEUV光の波長の整数倍であれば位相は一致する。そこで、整数mを用いて、この条件を式(1)に示す。
2Z=(m+0.5)λ1=(m+0.5)λ0/n1……(1)
ここでλ1は媒体1中のEUV光の波長、λ0は真空中のEUV光の波長、n1はエッチングストッパー層M1の光学屈折率の実数部である。
【0025】
n1は以下のようにして求めることが出来る。
EUV光が通過する、それぞれの単層は複素屈折率nを持つ均一な膜であるとすると、原子からの寄与は以下のように定式化される。
但し、n:光学屈折率の実数部、k:光学屈折率の虚数部、r0=e2/mc2=2.82×10-13cm:古典的な電子半径、λ:光の波長、Nq:元素qの1cm3中の原子の数、fq(0):元素qの前方散乱断面積、である。
但し、式(2)において原子と、固体中に存在する構造に関与した電子の相関とは無視している。ここで光子のエネルギーが100ev付近か、または吸収端から離れている場合には、この近似が有効である。
またNqは下記の関係式より得ることができる。
Nq=N×Na/mq
但し、N:密度(g/cm3)、mq:元素qの原子量、Na:アボガドロ数、である。
【0026】
ここで、再び式(1)に戻る。
さて式(1)の定式化に際し、EUV光反射多層膜M2を均一な層であるとの近似をおこなっているが、実際のEUV光反射多層膜M2は多層膜であるため、反射してくるEUV光は、位相のずれφ(位相のずれの単位はラジアンとする。)を有している。そこでこの位相のずれをφを考慮すると、式(1)は次のように修正される。但し、位相のずれφは、EUV光反射多層膜M2の材料、膜構成より、上述した光学シュミレーションにより求められる。
2Z=(m+0.5+φ/2π)λ0/n1……(1')
一方、EUV光の屈折率と入射角との関係は式(3)のようになる。
n0sinθ0=n1sinθ1……(3)
また、光路長Zと膜厚dとの関係は式(4)のようになる。
Z=d/cosθ1 ……(4)
そこで、式(3)式(4)より式(5)が導出される。
式(1')式(5)より膜厚dを求めると、求める近似式(6)が得られる。。
【0027】
以上の検討より、式(6)より得られる膜厚値d中心とした膜厚領域は、エッチングストッパー層M1の膜厚dのむらに起因する反射率のむらが殆ど発生しない。
すなわち、この膜厚領域は、反射率のむらの抑制およびこの結果として、コントラストの低下を抑制することができる領域である。
【0028】
ここで、上述のコントラストの低下を抑制することができる領域内に、実際のエッチングストッパー層M1の膜厚をおさめるための方法として、例えば以下のような方法がある。
すなわち、EUV光吸収体層MAのエッチングによりエッチングストッパー層M1に生じる膜厚のばらつきは、エッチング条件、エッチングストッパー層M1の材料等により異なる。
そこで、まず所望のエッチング条件、所望のエッチングストッパー層M1の材料等を定めてエッチング作業を実施し、この結果、エッチングストッパー層M1に生じる膜厚の減少値およびばらつきを測定する。
そして、上述の方法により求めておいた、前記所望のエッチングストッパー層M1の材料系におけるエッチングストッパー層M1の膜厚と反射率との関係に、このエッチングストッパー層M1に生じる膜厚の減少値およびばらつきの測定値を代入する。そして、これらの膜厚の減少およびばらつきがあっても、前記反射率の変化が所望の範囲内に収まるように、前記エッチングストッパー層M1の膜厚を決定すればよい。
【0029】
すなわち、エッチングストッパー層M1の膜厚変化に対し反射率の変化の小さい領域は、エッチングストッパー層M1の表面で反射されるEUV光と、エッチングストッパー層M1の下にあるEUV光反射多層膜M2で反射され再びエッチングストッパー層M1を通過したEUV光との位相差がπとなる条件を満たすエッチングストッパー層M1の膜厚近傍に存在する。
従って、このようなエッチングストッパー層M1の膜厚を含む領域であって、前記膜厚の減少値およびばらつきを考慮しても、反射率の変化が所望の範囲内に収まる領域にエッチングストッパー層M1の膜厚を設定すればよい。または、エッチング作業時にエッチングストッパー層M1の膜厚が所定の範囲内に収まるように、エッチングの条件を制御することでも良い。
【0030】
ここで、前記反射率の変化が±3%以内であればEUV光露光時に反射率の変化に起因する露光むらは実際上問題とならない程度となる。もちろん、歩留まりの観点から、前記反射率の変化はすくないほうが望ましく、好ましくは±1%以下、さらに好ましくは±0.5%以下である。
因みに、本発明において反射率の変化とは、対象としている面内における反射率の平均値を100としたときのばらつきで示している。例えば、このばらつきが±3%とは、EUVマスク面内において反射領域の反射率の平均値がXであるとき、この反射領域の反射率が、X×0.97〜X×1.03の範囲でばらついていることを示すものである。
一方、EUV光露光用反射型マスクがより高いコントラストを有していれば、許容される反射率の変化の幅はさらに拡大するため、この許容される反射率の変化の幅の範囲に応じて、エッチングストッパー層M1のより広い膜厚領域をもちいることも可能である。
ここで、エッチングストッパー層M1の材質としてCr、CrN、SiO2、Ru等が好個に適用できる。そして、エッチングストッパー層M1の材質としてこれらの材質を単独に成膜するのはもちろんのこと、これらの材質を混合して成膜、または例えば、Cr層の上にCrN層を成膜するというように多層膜構造とすることも好ましい。
【0031】
以下、実施例に基づいて上述のエッチングストッパー層M1の膜厚dのむらに起因する反射率のむらの抑制について、さらに詳述する。
【0032】
(実施例1)
図4は、実施例1におけるEUV光露光用反射型マスクの模式図である。
この構造におけるエッチングストッパー層M1であるCrNの膜厚と、反射率との関係を光学シュミレーションし、そこから反射率変動の極小値を与えるエッチングストッパー層M1の膜厚dの値を求める。一方、式(6)を用いて、やはり、反射率変動の極小値を与えるエッチングストッパー層M1の膜厚dの値を求める。そして、両法で得られた膜厚dの値を比較した。
【0033】
ここで、エッチングストッパー層M1はCrNであることより、密度は6.14g/cm3である。そこで波長13.5nm(91.8ev)のEUV光における屈折率n1を式(2)を用いて求めた結果を図5に示す。
一方、EUV光反射多層膜M2は(Si/Mo)×40周期層または(Mo/Si)×40周期層で、周期層中のSi層の膜厚は4.2nm、Mo層の膜厚は2.8nmで、Si基板S上に積層したものとする。
さらに、EUV光の入射角は垂直方向に対して2.05degの角度であるとした。
【0034】
図6は、実施例1におけるEUV光露光用反射型マスクにおける、光学シュミレーションの結果である。
図6の結果より明らかなように、Si層と、Mo層との積層順序によって干渉の影響が異なることが解る。これはEUV光反射多層膜M2による位相のずれφの影響によるものである。
【0035】
次に、式(6)を用い、EUV光露光用反射型マスクブランクがCrN/[(Si/Mo)×40周期]/Si基板のとき、反射率変動の極小値を与えるエッチングストッパー層M1の膜厚dの値を求めたところ、6.7nm(m=0)、13.9nm(m=1)、21.1nm(m=2)であった。
さらに、式(6)を用い、EUV光露光用反射型マスクブランクがCrN/[(Mo/Si)×40周期]/Si基板のとき、反射率変動の極小値を与えるエッチングストッパー層M1の膜厚dの値を求めたところ、3.9nm(m=0)、11.1nm(m=1)、18.4nm(m=2)であった。
【0036】
図7は、図6に示したCrN/[(Si/Mo)×40周期]/Si基板の光学シミュレーション結果に、式(6)より求めた膜厚dの値をプロットしたものである。式(6)より求めた膜厚dの値は、光学シミュレーションの計算結果による反射率変動の極小値を与える膜厚値と、良く一致していることが確認できた。
【0037】
ここで、図8に、CrN/[(Si/Mo)×40周期]/Si基板において、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが±0.5%、±1%、±2%、および±3%になる範囲を、前記光学シミュレーションの計算結果より求めたものを示し、図9に、前記反射率のむらが±3%以内になる範囲をグラフ化したものを示した。
【0038】
そして、例えばコントラストが10以上のEUV光露光用反射型マスクにおいて反射率のむらが±3%以内であれば、露光時に反射むらに起因する露光不良は生じないし、より高いコントラストであれば許容される反射率むらはさらに拡大するため、より広い膜厚領域を用いることも可能である。
さらに、上述の光学シュミレーション結果を、式(6)から得られる反射率変動の極小値を与える膜厚値の近似値へ適用すれば、簡便な計算で、反射むらを所望の範囲内におさめるエッチングストッパー層M1の膜厚dを算出することが出来る。
【0039】
図11は、図6に示したCrN/[(Mo/Si)×40周期]/Si基板の光学シミュレーション結果に、式(6)より求めた膜厚dの値をプロットしたものである。式(6)より求めた膜厚dの値は、光学シミュレーションの計算結果による反射率変動の極小値を与える膜厚値と、良く一致していることが確認できた。
【0040】
ここで、図10に、CrN/[(Mo/Si)×40周期]/Si基板において、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが±0.5%、±1%、±2%、および±3%になる範囲を、前記光学シミュレーションの計算結果より求めたものを示し、図12に、前記反射率のむらが±3%以内になる範囲をグラフ化したものを示した。
【0041】
そして、前記CrN/[(Si/Mo)×40周期]/Si基板の場合と同様に、例えばコントラストが10以上のEUV光露光用反射型マスクにおいて反射率のむらが±3%以内であれば、露光時に反射むらに起因する露光不良は生じないし、より高いコントラストであれば許容される反射率むらはさらに拡大するため、より広い膜厚領域を用いることも可能である。
さらに、上述の光学シュミレーション結果を、式(6)から得られる反射率変動の極小値を与える膜厚値の近似値へ適用すれば、簡便な計算で、反射むらを所望の範囲内におさめるエッチングストッパー層M1の膜厚dを算出することが出来る。
【0042】
(実施例2)
図13は、実施例2におけるEUV光露光用反射型マスクの模式図である。
実施例1と同様に、この構造におけるエッチングストッパー層M1であるCrの膜厚と、反射率との関係を光学シュミレーションし、そこから反射率変動の極小値を与えるエッチングストッパー層M1の膜厚dの値を求める。一方、式(6)を用いて、やはり、反射率変動の極小値を与えるエッチングストッパー層M1の膜厚dの値を求める。そして、両法で得られた膜厚dの値を比較した。
【0043】
ここで、エッチングストッパー層M1はCrであることより、密度は7.19g/cm3である。そこで波長13.5nm(91.8ev)のEUV光における屈折率n1を式(2)を用いて求めた結果を図14に示す。
一方、EUV光反射多層膜M2は実施例1と同様に、(Si/Mo)×40周期層または(Mo/Si)×40周期層で、周期層中のSi層の膜厚は4.2nm、Mo層の膜厚は2.8nmで、Si基板S上に積層したものとする。
さらに、EUV光の入射角は垂直方向に対して2.05degの角度であるとした。
【0044】
図15は、実施例1と同様にCr/[(Si/Mo)×40周期]/Si基板の光学シミュレーション結果へ、式(6)より求めた膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、±3%以内になる範囲を、前記光学シミュレーションの計算結果より求め、表示したものである。
式(6)より求めた膜厚dの値は、光学シミュレーションの計算結果による反射率変動の極小値を与える膜厚値と、良く一致していることが確認できた。
【0045】
図16は、実施例1と同様にCr/[(Mo/Si)×40周期]/Si基板の光学シミュレーション結果へ、式(6)より求めた膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、±3%以内になる範囲を、前記光学シミュレーションの計算結果より求め、表示したものである。
式(6)より求めた膜厚dの値は、光学シミュレーションの計算結果による反射率変動の極小値を与える膜厚値と、良く一致していることが確認できた。
【0046】
(実施例3)
図17は、実施例3におけるEUV光露光用反射型マスクの模式図である。
実施例1と同様に、この構造におけるエッチングストッパー層M1であるSiO2の膜厚と、反射率との関係を光学シュミレーションし、そこから反射率変動の極小値を与えるエッチングストッパー層M1の膜厚dの値を求める。一方、式(6)を用いて、やはり、反射率変動の極小値を与えるエッチングストッパー層M1の膜厚dの値を求める。そして、両法で得られた膜厚dの値を比較した。
【0047】
ここで、エッチングストッパー層M1はSiO2であることより、密度は2.21g/cm3である。そこで波長13.5nm(91.8ev)のEUV光における屈折率n1を式(2)を用いて求めた結果を図18に示す。
一方、EUV光反射多層膜M2は実施例1と同様に、(Si/Mo)×40周期層または(Mo/Si)×40周期層で、周期層中のSi層の膜厚は4.2nm、Mo層の膜厚は2.8nmで、Si基板S上に積層したものとする。
さらに、EUV光の入射角は垂直方向に対して2.05degの角度であるとした。
【0048】
図19は、実施例1と同様にSiO2/[(Mo/Si)×40周期]/Si基板の光学シミュレーション結果へ、式(6)より求めた膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、±3%以内になる範囲を、前記光学シミュレーションの計算結果より求め、表示したものである。
式(6)より求めた膜厚dの値は、光学シミュレーションの計算結果による反射率変動の極小値を与える膜厚値と、良く一致していることが確認できた。
【0049】
図20は、実施例1と同様にSiO2/[(Si/Mo)×40周期]/Si基板の光学シミュレーション結果へ、式(6)より求めた膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、±3%以内になる範囲を、前記光学シミュレーションの計算結果より求め、表示したものである。
式(6)より求めた膜厚dの値は、光学シミュレーションの計算結果による反射率変動の極小値を与える膜厚値と、良く一致していることが確認できた。
【0050】
以上、図21に、実施例1〜3においてEUV光の位相差がπになるエッチングストッパー層M1の膜厚と、そのときの反射率、および反射率むらを±3%以内に押さえる膜厚領域の範囲のうち、最も膜厚の薄い場合(すなわち、m=0の場合)の一覧表を示す。
【0051】
ここで、上述したようにコントラストが10以上のEUV光露光用反射型マスクにおいて、反射率のむらが±3%以内に抑えられれば、露光時に反射率むらによる露光不良は生じない。従って、m=0のとき、式(6)より求められた膜厚dに対して、エッチングストッパー層M1の膜厚が(d−1.2)〜(d+1.5)nmの範囲内にあればよいことが判明した。
もしコントラストがより高いものであれば、許容される反射率むらの範囲は拡大することから、より広い膜厚領域を用いることも可能となる。
一方、EUV光反射多層膜M2によって与えられる、位相のずれφの値によっては、m=0のときが最適膜厚とは限らず、m=−1またはm=+1の場合もある。
【0052】
(実施例4)
図22は、本発明の実施の形態にかかるEUVマスクの製造工程の概念図である。
ここで、図22を参照しながらEUVマスク製造の実施例について説明する。
この実施例においては、吸収体層MAとしてTaおよびBを含む膜(以下、TaB膜と記載する。)14を、エッチングストッパー層M1としてCrN膜13を、多層膜M2としてMoとSiとの積層膜を有する多層膜12を、基板Sとしてガラス基板11をそれぞれ用いている。
【0053】
まず図22(a)に示すようにガラス基板11の表面上に、多層膜12としてMoと、Siとを積層する。
ここで、ガラス基板11としては、外形6インチ角、厚さが6.3mmの低膨張のSiO2−TiO2系のガラス基板を用いた。そしてこのガラス基板11を機械研磨により0.2nm以下の平滑な表面と、100nm以下の平坦度とした。
そして、ガラス基板11上に、DCマグネトロンスパッタ法により、まずMoターゲットを用いArガス0.1Pa下においてMo膜を2.8nm成膜する。次にSiターゲットを用いArガス0.1Pa下においてSi膜を4.2nm成膜する。これを1周期として、Si/Mo多層膜を40周期成膜して多層膜12とする。
【0054】
この多層膜12上にCrターゲットを用い、窒素を20vol%添加したArとの混合ガス0.1Pa下において、CrN膜13をDCマグネトロンスパッタ法によって図22(b)に示すように9.2nmの厚さに成膜した。尚、CrN膜13の膜厚と、多層膜12との反射率の関係は図7の通りであった。
【0055】
次に、CrN膜13の上に、TaB合金ターゲットを用い、Arガス0.1Pa下において、吸収体層としてTaB膜14をDCマグネトロンスパッタ法によって図22(c)に示すように100nmの厚さに成膜し、EUVマスクブランクを製造した。
【0056】
このEUVマスクブランクを用いて、図22(d)に示すデザインルールが70nmの16Gbit−DRAM用のパターンを有するEUVマスクを以下のように製造した。
まず、前記EUVマスクブランク上に、EBレジストをコートしEB描画によりパターンを形成する。このレジストパターンをマスクとして、TaB膜14を塩素を用いてドライエッチングし、吸収パターン14aを形成しEUVマスクを製造した。
【0057】
このとき、TaB膜14と、CrN膜13とのエッチング選択比は20であった。この結果、下地のCrN膜13は吸収体パターン形成時の40%オーバーエッチングで塩素プラズマに曝され、僅かに膜厚が減少して6.7nmとなった。
また、ガラス基板11上における140mm角内のCrN膜13の膜厚分布は±10nmであり、これは図8から明らかなように反射率むらが±3%の範囲内の値である。
そして、本実施例に係るEUVマスクの反射率は、基板面内において44.3%±0.7%と均一な反射特性を得た。
さらに、上記で製造されたEUVマスクを用い、EUVマスクへの光の入射角を2.05degとして13.5nmのEUV光を用いて露光転写をおこなったところ、十分な露光均一性を有していることを確認した。
【0058】
(比較例1)
CrN膜13の膜厚を5.1nmとした以外は、前記実施例4と同様の方法でEUVマスクおよびEUVマスクブランクを製造した。
下地のCrN膜13は吸収体パターン形成時の40%オーバーエッチングで塩素プラズマに曝され、僅かに膜厚が減少して3.7nmとなった。
またガラス基板140mm角内のCrN膜13の膜厚分布は±10nmであり、これは図8から明らかなように反射率むらが±3%の範囲内である領域から外れ、CrN膜13の膜厚に対する反射率の変化の大きい領域である。
【0059】
そして、本比較例に係るEUVマスクの反射率は、基板面内において56.0%±6.8%であり、マスク面内の反射率にかなりのばらつきが見られた。
さらに、上記で製造されたEUVマスクを用い、EUVマスクへの光の入射角を2.05degとして13.5nmのEUV光を用いて露光転写をおこなったところ、反射率のムラにより露光ドーズにムラが生じ、この結果パターンの寸法のばらつきが大きくなり、要求仕様を満たす露光特性は得られなかった。
【0060】
(実施例5)
多層膜12上にSiO2ターゲットを用い、Ar混合ガス0.1Pa下において、SiO2膜13をRFマグネトロンスパッタ法によって図22(b)に示すように9.9nmの厚さに成膜した以外は実施例4と同様にしてEUVマスクおよびEUVマスクブランクを製造した。
尚、SiO2膜13の膜厚と、多層膜12との反射率の関係は図20の通りである。
【0061】
このとき、TaB膜14と、SiO2膜13とのエッチング選択比は2であった。この結果、下地のSiO2膜13は吸収体パターン形成時のオーバーエッチングで塩素プラズマに曝され、僅かに膜厚が減少して6.4nmとなった。またガラス基板140mm角内のCrN膜13の膜厚分布は±1.0nmであり、これは図20から明らかなように反射率むらが±3%の範囲内の値である。
そして、本実施例に係るEUVマスクの反射率は、基板面内において60.0%±0.2%と均一な反射特性を得た。
さらに、上記で製造されたEUVマスクを用い、EUVマスクへの光の入射角を2.05degとして13.5nmのEUV光を用いて露光転写をおこなったところ、十分な露光均一性を有していることを確認した。
【0062】
(比較例2)
SiO2膜13の膜厚を5.5nmとした以外は、前記実施例5と同様の方法でEUVマスクおよびEUVマスクブランクを製造した。
下地のSiO2膜13は吸収体パターン形成時の40%オーバーエッチングで塩素プラズマに曝され、僅かに膜厚が減少して3.3nmとなった。
またガラス基板140mm角内のSiO2膜13の膜厚分布は±1.0nmであり、これは図20から明らかなように反射率むらが±3%の範囲内である領域から外れ、SiO2膜13の膜厚に対する反射率の変化の大きい領域である。
【0063】
そして、本比較例に係るEUVマスクの反射率は、基板面内において65.3%±3.1%であり、マスク面内の反射率にかなりのばらつきが見られた。
さらに、上記で製造されたEUVマスクを用い、EUVマスクへの光の入射角を2.05degとして13.5nmのEUV光を用いて露光転写をおこなったところ、反射率のムラにより露光ドーズにムラが生じ、この結果パターンの寸法のばらつきが大きくなり、要求仕様を満たす露光特性は得られなかった。
【0064】
(実施例6)
多層膜12上にRuターゲットを用い、Arガス0.1Pa下において、Ru膜13をDCマグネトロンスパッタ法によって図22(b)に示すように4.1nmの厚さに成膜した以外は実施例4と同様にしてEUVマスクおよびEUVマスクブランクを製造した。
【0065】
また本実施例において、エッチングストッパー層M1はRuであることより、密度は12.4g/cm3である。そこで波長13.5nm(91.8ev)のEUV光における屈折率n1を式(2)を用いて求めた結果を図24に示す。
【0066】
ここで、図23に、Ru/[(Si/Mo)×40周期]/Si基板の光学シミュレーション結果へ、式(6)より求めた膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが±3%以内になる範囲を、前記光学シミュレーションの計算結果より求め、表示したグラフを示す。
下地のRu膜13は吸収体パターン形成時のオーバーエッチングで塩素プラズマに曝されるが、十分な耐性があるため膜厚は減少せず、4.1nmとなった。またガラス基板140mm角内のCrN膜13の膜厚分布は±0.4nmであり、これは図23から明らかなように反射率むらが±3%の範囲内の値である。
そして、本実施例に係るEUVマスクの反射率は、基板面内において54.4%±0.2%と均一な反射特性を得た。
さらに、上記で製造されたEUVマスクを用い、EUVマスクへの光の入射角を2.05degとして13.5nmのEUV光を用いて露光転写をおこなったところ、十分な露光均一性を有していることを確認した。
【0067】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は
EUV光反射多層膜上に成膜されたエッチングストッパー層を有するEUV光露光用反射型マスクブランクであって、
前記エッチングストッパー層の表面にて反射されるEUV光と、前記エッチングストッパー層を通過して前記エッチングストッパー層の下にある前記EUV光反射多層膜で反射され、再び前記エッチングストッパー層を通過したEUV光との干渉効果を利用して、
前記EUV光露光用反射型マスクの、反射領域面内で反射されるEUV光の反射率のむらが、前記反射領域面内の反射率の平均値を基準として±3%以内となるエッチングストッパー層の膜厚の範囲を求め、
エッチング後のエッチングストッパー層の膜厚が前記エッチングストッパー層の膜厚の範囲となるように、前記エッチングストッパー層の膜厚を制御したことを特徴とするEUV光露光用反射型マスクブランクを発明したことで、
このEUV光露光用反射型マスクブランクにパターンをエッチングする際、エッチングストッパー層において、若干のエッチング量の局所的にばらつきが発生したとしても、それが、パターンのコントラストの低下とならないEUV光露光用反射型マスクブランクを実現したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】エッチングストッパー層M1の膜厚と、反射率との関係をグラフ化した図である。
【図2】EUV光反射膜試料の断面図の模式図である。
【図3】エッチングストッパー層M1の膜厚と、反射率との関係をグラフ化した図である。
【図4】実施例1におけるEUV光露光用反射型マスクの断面の模式図である。
【図5】CrNの波長13.5nm(91.8ev)のEUV光に対する屈折率を表した表である。
【図6】実施例1におけるEUV光露光用反射型マスクにおける、光学シュミレーションの結果である。
【図7】光学シミュレーション結果に、膜厚dの値をプロットしたグラフである。
【図8】膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、所定範囲内となる範囲を示した表である。
【図9】光学シミュレーション結果へ、膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、所定範囲内となる範囲を表示したグラフである。
【図10】膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、所定範囲内となる範囲を示した表である。
【図11】光学シミュレーション結果に、膜厚dの値をプロットしたグラフである。
【図12】光学シミュレーション結果へ、膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、所定範囲内となる範囲を表示したグラフである。
【図13】実施例2におけるEUV光露光用反射型マスクの断面の模式図である。
【図14】Crの波長13.5nm(91.8ev)のEUV光に対する屈折率を表した表である。
【図15】光学シミュレーション結果へ、膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、所定範囲内となる範囲を表示したグラフである。
【図16】光学シミュレーション結果へ、膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、所定範囲内となる範囲を表示したグラフである。
【図17】実施例3におけるEUV光露光用反射型マスクの模式図である。
【図18】SiO2の波長13.5nm(91.8ev)のEUV光における屈折率の表である。
【図19】光学シミュレーション結果へ、膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、所定範囲内となる範囲を表示したグラフである。
【図20】光学シミュレーション結果へ、膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、所定範囲内となる範囲を表示したグラフである。
【図21】光の位相差がπになるエッチングストッパー層M1の膜厚と、そのときの反射率および反射率むらを所定範囲内に押さえる膜厚領域の範囲との一覧表を示す図である。
【図22】EUVマスクの製造工程の概念図である
【図23】光学シミュレーション結果へ、膜厚dの値をプロットし、さらに、膜厚値のむらに起因する反射率のむらが、所定範囲内となる範囲を表示したグラフである。
【図24】Crの波長13.5nm(91.8ev)のEUV光に対する屈折率を表した表である。
【図25】EUV光露光用反射型マスクブランクの断面の模式図である。
【図26】EUV光露光用反射型マスクの断面の模式図である。
【図27】EUV光露光用反射型マスクによる半導体基板上へのパターン転写の概念図である。
【符号の説明】
EUV.入射してきたEUV光
EUV▲1▼.エッチングストッパー層の表面で反射されるEUV光
EUV▲2▼.エッチングストッパー層を通過しEUV光反射多層膜で反射され再びエッチングストッパー層を通過したEUV光
M0.真空
MA.EUV光吸収体層
MAP.パターンニングされたEUV光吸収体層
M1.エッチングストッパー層
M2.EUV光反射多層膜
S.基板
θ0.EUV光のエッチングストッパー層への入射角
θ1.EUV光のEUV光反射層への入射角
I0.EUV光の強度
d.エッチングストッパー層M1の膜厚
z.エッチングストッパー層M1における光路長
Claims (4)
- EUV光反射多層膜上に成膜されたエッチングストッパー層を有するEUV光露光用反射型マスクブランクであって、
前記エッチングストッパー層の表面にて反射されるEUV光と、前記エッチングストッパー層を通過して前記エッチングストッパー層の下にある前記EUV光反射多層膜で反射され、再び前記エッチングストッパー層を通過したEUV光との干渉効果を利用して、
前記EUV光露光用反射型マスクの、反射領域面内で反射されるEUV光の反射率のむらが、前記反射領域面内の反射率の平均値を基準として±3%以内となるエッチングストッパー層の膜厚の範囲を求め、
エッチング後のエッチングストッパー層の膜厚が前記エッチングストッパー層の膜厚の範囲となるように、前記エッチングストッパー層の膜厚を制御したことを特徴とするEUV光露光用反射型マスクブランク。 - EUV光反射多層膜上にエッチングストッパー層を有し、その上に所望のパターンを有するEUV光吸収体層が成膜されているEUV光露光用反射型マスクであって、
前記エッチングストッパー層の表面にて反射されるEUV光と、前記エッチングストッパー層を通過して前記エッチングストッパー層の下にある前記EUV光反射多層膜で反射され、再び前記エッチングストッパー層を通過したEUV光との干渉効果を利用して、
前記EUV光露光用反射型マスクの反射領域面内で反射されるEUV光の反射率のむらが、前記反射領域面内の反射率の平均値を基準として±3%以内となるエッチングストッパー層の膜厚の範囲を求め、
エッチング後のエッチングストッパー層の膜厚が前記エッチングストッパー層の膜厚の範囲となるように、前記エッチングストッパー層の膜厚を制御したことを特徴とするEUV光露光用反射型マスク。 - 前記エッチングストッパー層は、Cr、CrN、SiO 2 またはRuからなり、前記エッチングストッパー層の表面にて反射されるEUV光と、前記エッチングストッパー層を通過して前記エッチングストッパー層の下にある前記EUV光反射多層膜で反射され、再び前記エッチングストッパー層を通過したEUV光との位相差がπとなる膜厚をdとしたとき、前記EUV光露光用反射型マスクの反射領域面内におけるエッチングストッパー層の膜厚の範囲が、(d−1.2)〜(d+1.5)nmであることを特徴とする請求項2に記載のEUV光露光用反射型マスク。
- 前記エッチングストッパー層の表面にて反射されるEUV光と、前記エッチングストッパー層を通過して前記エッチングストッパー層の下にある前記EUV光反射多層膜で反射され、再び前記エッチングストッパー層を通過したEUV光との位相差がπとなる膜厚dが複数ある場合において、その複数のdのうち最も薄い膜厚を与えるdの値を用いたことを特徴とする請求項3に記載のEUV光露光用反射型マスク。
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