JP4540078B2 - ノック式筆記具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転カムからなる繰出機構を備えたノック式筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ノック体を押圧することにより、回転カムの回転の作用によりレフィル先端部のペン先部を軸筒先端開口部より出没させる回転カムによる繰出機構を具備したノック式筆記具については、よく知られている。こうした回転カム機構は、回転カムの突起およびノック体の突部をカム溝に係合させて配設している。
【0003】
また、ノック体に突部を有し、さらに突部の後端側に凹凸部や貫通孔を成形にて形成するためには、抜き型でなく割り型を用いることは当業者なら容易に思い付くことである。そこで、ノック体の突部を割り型にて成形可能なように、突部を2個(ノック体の中心に対し対向する位置)または、4個(前記対向する突部およびその突部に対し垂直方向の位置)形成していた。また、突部の形状は、カム溝に係合した後、容易に回転方向へ空回りしないように、軸心方向に対し、横断面でみるとカム溝と同形状、例えば、カム溝と略同形の箱型状や台形状、円弧状等で形成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、回転カムの突起の数やノック体の突部の数が少ないと、個々の突起または突部に掛かる負荷が大きくなるため、摩耗量も大きくなる。この摩耗によりノック体のガタツキ等が発生したり、経時的に安定したノック作動ができなくなるという問題が生じるため、突部の数を増やし、例えば6個、8個形成すると、前記した割り型にて成形可能な突部以外に突部が形成されるため割り型で成形できなくなってしまう。そのため凹凸部および/または貫通孔を一体に形成することができずデザインの幅を広げることが出来なかった。
【0005】
本発明は上記問題に鑑み、突部の位置や数に関係なく、ノック体に凹凸部および/または貫通孔を一体に形成しデザインの幅を広げることができる、ノック式筆記具を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明では、軸筒内面に形成した、回転カムを前後に摺動案内し回転させるためのカム溝に、回転カムに形成した突起およびノック体の外周面に形成した突部を係合するとともに、該突部より後端側に、凹凸部および/または貫通孔を一体に形成してなり、ノック体を押圧することにより、軸筒内にスプリングにより軸筒後端方向へ付勢して摺動自在に配置した筆記具用インキを収容してなるインキ収容管を摺動させ、インキ収容管の先端部に配設した筆記部を軸筒先端開口部より出没させる、回転カムからなる繰出機構を具備したノック式筆記具において、前記突部と、凹凸部および/または貫通孔を有する前記ノック体を割り型で一体に成形するとともに、割り型の割方向をノック体の軸心に対し垂直方向とし、前記突部が、割り方向に対し抵抗となる部分を削り、切り欠き部を形成したものである。
【0007】
前記カム溝数が、6本以上形成してあるとともに、ノック体の突起をカム溝と同数形成するものである。
【0008】
前記ノック体が、ノック体の中心と、隣接する2箇所の突部と突部の中心位置とを結んだ線で、割り型を分割するものである。
【0009】
前記ノック体が、ノック体の中心を通って対向する2箇所の突部の、それぞれの中心位置を結んだ線で、割り型を分割するものである。
【0010】
本発明における回転カムからなる繰出機構とは、例えば、軸筒の内壁面に回転カムを前後に摺動案内し回転させるためのカム溝を形成し、該カム溝に回転カムに形成した突起を係合して配設し、回転カムの後端に回転カムを摺動し回転を付与するためのカム部を有し軸筒の後端開口部より外方に突出したノック体を、ノック体に形成した突部をカム溝に係合した構造等で、ノック体を押圧することによりレフィル先端部のペン先部を軸筒先端開口部より出没可能とするものである。
【0011】
また、本発明の割り型とは、成形に用いる金型において一般的に知られている金型のことであり、割方向とは、この割り型の分割方向のことをいうものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明におけるノック体は、割り型にて成形するので、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ABS樹脂等の一般的に知られているノック体に使用する樹脂を適宜選択して使用することができる。
【0013】
また、カム溝は軸筒内面に2本、4本、6本、8本等、適宜設定し形成することができるが、回転カムの突起は、カム溝数の半数で形成するため、カム溝数が少ないと回転カムの突起の数も少なくなる。さらに突部の数も、例えばカム溝8本に対し突部も同数の8個または、組立性を考慮し、カム溝8本に対し突部4個というように、カム溝に対し突部を低減して形成してもよいが、前述したように突起の数や突部の数が少ないと個々の負荷が大きくなり摩耗し易くなるので、突起の数や突部の数は多い方が好ましく、カム溝の数は、軸筒内面に6本以上形成し、突部をカム溝と同数形成すると突起および突部の摩耗が減少する傾向が大きくなるので好ましい。
【0014】
【実施例】
図1から4に示すノック式筆記具1は、前軸2と後軸3を螺合して軸筒を形成し、この軸筒内に回転カム9からなる繰出機構を具備している。該繰出機構は、従来から知られているもので、簡単に説明すると、後軸3の内壁面に回転カム9を前後に摺動案内し回転させるためのカム溝11を8本形成し、このカム溝11に、回転カム9に形成した4本の突起9aを係合して配設してある。回転カム9の後端には、前記回転カム9を摺動し回転を付与するためのカム部6を先端に有し、外周面にカム溝11と同数の8個の突部10を形成したノック体5を、ノック体5の突部10を前記カム溝11に係合し、後端部が軸筒後端3aの開口部より外方に突出した状態に配設した構造である。
【0015】
軸筒内の回転カム9の前方には、筆記具用インキ(図示せず)を収容したインキ収容管8をスプリング7により軸筒後端3a方向へ付勢して、摺動自在に配設してある。また、前軸2の把持部にはグリップ部材12を配設し、後軸3にはクリップ14を一体に形成してある。
【0016】
ノック体5は割り型15にて成形したもので、成形時にノック体の突部10が、ノック体5の中心を通り対向する2箇所の突部の、それぞれの中心位置を結んだ線(図4のL−L線)を割り型の分割線とし、ノック体の軸心(図3のM−M線)に対し垂直方向となる割り方向(図4の矢印F1、F2方向)に割り型15を割った時、抵抗となる部分を削ることにより、切り欠き部10aを形成し、また、デザイン上およびノック操作し易いように、突部10より後端部に凹凸部12を一体に形成してある。
【0017】
ノック体5を連接する際には、軸筒後端3aの開口部から、ノック体5の突部10を軸筒内に形成したカム溝11に係合させて配設するが、前述したように突部10に切り欠き部10aを形成しているので、軸筒内壁面に接する部分が少なく、摩擦抵抗が小さくなるため挿入し易い。
【0018】
ノック体5を押圧することにより回転カム9はカム溝11に沿って前進し、ノック体5のカム部6の作用により回転カム9を回転させて、筆記部4を軸筒先端開口部2aより出没することができる。
【0019】
図5から7に示す第二の実施例のノック式筆記具21は、実施例1と同様に、後軸23の内壁面に回転カム9を前後に摺動案内し回転させるためのカム溝31を8本形成し、このカム溝に、回転カム9に形成した4本の突起9aを係合して配設してある。回転カム9の後端には、前記回転カム9を摺動し回転を付与するためのカム部(図示せず)を先端に有し、外周面にカム溝31と同数の8個の突部30を形成したノック体25を、ノック体25の突部30を前記カム溝31に係合し、後端部が軸筒後端23aの開口部より外方に突出した状態に配設した構造である。
【0020】
ノック体25は割り型35にて成形したもので、成形時にノック体25の突部30が、ノック体25の中心と、隣接する2箇所の突部と突部の中心位置とを結んだ線(図7のN−N線)を割り型の分割線とし、ノック体の軸心に対し垂直方向となる割り方向(図7の矢印G1、G2方向)に割り型を割った時、抵抗となる部分を削ることにより切り欠き部30aを形成し、また、突部30より後端部に貫通孔32を形成し、この貫通孔32に紐部材36を通し、紐付きの筆記具としてある。
【0021】
ノック体25を連接する際には、軸筒先端開口部2a側から、ノック体25の突部30を軸筒内に形成したカム溝31に係合させて配設するが、前述したように突部30に切り欠き部30aを形成しているので、軸筒内壁面に接する部分が少なく、摩擦抵抗が小さくなるため挿入し易い。
【0022】
ノック体の形状は、実施例に例示したものに限らず、ノック体の突部より後端側に凹凸部および/または貫通孔を形成してあるものであれば特に限定されない。また、カム溝数や突部の数も実施例に例示したものに限られるものではないが、前述したように、突部の数は多い方が突部の摩耗が減少する傾向が大きくなるので好ましい。
【0023】
【発明の効果】
本発明のノック式筆記具は、前述した構成なので、突部の位置や数に関係なく、ノック体に凹凸部および/または貫通孔を一体に形成しデザインの幅を広げることが可能な、回転カムからなるノック式筆記具を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すノック式筆記具の縦断面図である。
【図2】図1における一部省略したA−A断面図である。
【図3】図1におけるノック体の拡大図である。
【図4】本発明の第1の実施例のノック体と割り型を示す拡大横断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示すノック式筆記具の縦断面図である。
【図6】図5における一部省略したB−B断面図である。
【図7】本発明の第2の実施例のノック体と割り型を示す拡大横断面図である。
【符号の説明】
1、21 ノック式筆記具
2 前軸
3、23 後軸
4 筆記部
5、25 ノック体
6 カム部
7 スプリング
8 インキ収容管
9 回転カム
10、30 突部
10a、30a 切り欠き部
11、31 カム溝
12 凹凸部
32 貫通孔
15、35 割り型
F1、F2、G1、G2 割り方向
L−L、N−N 分割線
M−M 軸心
Claims (4)
- 軸筒内面に形成した、回転カムを前後に摺動案内し回転させるためのカム溝に、回転カムに形成した突起およびノック体の外周面に形成した突部を係合するとともに、該突部より後端側に、凹凸部および/または貫通孔を一体に形成してなり、ノック体を押圧することにより、軸筒内にスプリングにより軸筒後端方向へ付勢して摺動自在に配置した筆記具用インキを収容してなるインキ収容管を摺動させ、インキ収容管の先端部に配設した筆記部を軸筒先端開口部より出没させる、回転カムからなる繰出機構を具備したノック式筆記具において、前記突部と、凹凸部および/または貫通孔を有する前記ノック体を割り型で一体に成形するとともに、割り型の割方向をノック体の軸心に対し垂直方向とし、前記突部が、割り方向に対し抵抗となる部分を削り、切り欠き部を形成したことを特徴とするノック式筆記具。
- 前記カム溝数が、6本以上形成してあるとともに、ノック体の突起をカム溝と同数形成したことを特徴とする請求項1に記載のノック式筆記具。
- 前記ノック体が、ノック体の中心と、隣接する2箇所の突部と突部の中心位置とを結んだ線で、割り型を分割したことを特徴とする請求項1又は2に記載のノック式筆記具。
- 前記ノック体が、ノック体の中心を通って対向する2箇所の突部の、それぞれの中心位置を結んだ線で、割り型を分割したことを特徴とする請求項1又は2に記載のノック式筆記具。
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