JP5551463B2 - 熱変色性筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、熱変色性筆記具に関する。詳細には、ペン先が軸筒の前端より出没する出没式の熱変色性筆記具に関する。
特許文献1には、軸筒内に筆記体を前後方向に移動可能に収容し、軸筒の外面に操作部を設け、前記操作部を操作することにより前記筆記体のペン先を軸筒の前端孔から出没可能に構成し、前記筆記体の内部に熱変色性インキを収容し、前記筆記体の前端に前記熱変色性インキが吐出可能なペン先を設け、前記軸筒の外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な摩擦部を設けた熱変色性筆記具が開示されている。
また、特許文献1の図1には、軸筒後端より後方に突出した操作部を前方に押圧することによってペン先没入状態からペン先突出状態にする出没機構を備え、軸筒の前端部に摩擦部を設ける構成が開示されている。しかし、この構成の熱変色性筆記具は、軸筒の前端外面に摩擦部を設ける際に手間を有し、製造コストを増加させ、安価に提供できないおそれがある。
国際公開第2008/105227号パンフレット
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、摩擦部を有する後端ノック式の出没機構を備えた熱変色性筆記具において、製造コストを安価に抑えることができる熱変色性筆記具を提供しようとするものである。尚、本発明で、「前」とは、ペン先側を指し、「後」とは、その反対側を指す。尚、本発明で、「ペン先没入状態」とは、ペン先が軸筒内に没入した状態をいい、「ペン先突出状態」とは、ペン先が軸筒の前端より外部に突出した状態をいう。
[1]本願の第1の発明は、筆記体5の内部に熱変色性インキを収容し、前記筆記体5の前端に前記熱変色性インキが吐出可能なペン先51を設け、前記筆記体5を軸筒2内に前後方向に移動可能に収容し、軸筒2の後端孔41から後方にノック体8を突出させ、ペン先没入状態からノック体8を前方に押圧することによりペン先51を軸筒2の前端孔31から突出状態にする出没機構を備え、前記軸筒2の一部または全体を弾性材料により構成し、前記弾性材料により構成した部分によって、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部10を構成したことを要件とする。
前記第1の発明の熱変色性筆記具1は、軸筒2の一部または全体を弾性材料により構成し、前記弾性材料により構成した部分によって、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部10を構成したことによって、摩擦部10を設ける際の手間を省き、製造コストを安価に抑えることができる。
[2]本願の第2の発明は、前記第1の発明の熱変色性筆記具1において、前記軸筒2が、前端孔31を備えた前軸3と、該前軸3の後端部に着脱自在に連結され且つ後端孔41を備えた後軸4とからなり、前記前軸3の一部または全体を弾性材料により構成したことを要件とする。
前記第2の発明の熱変色性筆記具1は、摩擦部10を設ける際の手間を省き、製造コストを安価に抑えることができる。また、前記第2の発明の熱変色性筆記具1は、前軸3を後軸4から分離して、前軸3を独立した摩擦具として使用できる。特に、前記第2の発明の熱変色性筆記具1は、前軸3の全体を弾性材料により構成することにより、前軸3を後軸4から分離した際、前軸3の外面のあらゆる部分(例えば、前軸3の前端部外面、前軸3の後端部外面、及び前軸3の側壁外面)を摩擦部10とすることができる。
[3]本願の第3の発明は、前記第1の発明の熱変色性筆記具1において、前記軸筒2が、前端孔31を備えた前軸3と、該前軸3の後端部に着脱自在に連結され且つ後端孔41を備えた後軸4とからなり、前記後軸4の一部または全体を弾性材料により構成したことを要件とする。
前記第3の発明の熱変色性筆記具1は、摩擦部10を設ける際の手間を省き、製造コストを安価に抑えることができる。また、前記第3の発明の熱変色性筆記具1は、後軸4を前軸3から分離して、摩擦具として使用できる。特に、前記第3の発明の熱変色性筆記具1は、後軸4の全体を弾性材料により構成することにより、後軸4を前軸3から分離した際、後軸4の外面のあらゆる部分(例えば、後軸4の前端部外面、後軸4の後端部外面、及び後軸4の側壁外面)を摩擦部10とすることができる。
[4]本願の第4の発明は、前記第1の発明の熱変色性筆記具1において、前記軸筒2が、前端孔31を備えた前軸3と、該前軸3の後端部に着脱自在に連結され且つ後端孔41を備えた後軸4とからなり、前記前軸3の一部または全体を弾性材料により構成し、且つ、前記後軸4の一部または全体を弾性材料により構成したことを要件とする。
前記第4の発明の熱変色性筆記具1は、摩擦部10を設ける際の手間を省き、製造コストを安価に抑えることができる。また、前記第4の発明の熱変色性筆記具1は、前軸3と後軸4とを分離し、互いに独立した摩擦具として使用できる。特に、前記第4の発明の熱変色性筆記具1は、前軸3の全体及び後軸4の全体を弾性材料により構成することにより、前軸3と後軸4とを分離した際、前軸3のあらゆる部分(例えば、前軸3の前端部外面、前軸3の後端部外面、及び前軸3の側壁外面)、及び後軸4の外面のあらゆる部分(例えば、後軸4の前端部外面、後軸4の後端部外面、及び後軸4の側壁外面)を摩擦部10とすることができる。
[5]本願の第5の発明は、前記第1乃至4の何れかの発明の熱変色性筆記具1において、前記出没機構が、軸筒2内面に設けたカム部6と、前記カム部6に係合し且つ筆記体5の後端に当接する回転部材7と、前記回転部材7に係合するノック体8と、軸筒2内に収容され且つ筆記体5または回転部材7を後方に付勢する弾発体9とからなり、ペン先没入状態からノック体8を前方に押圧することによりペン先51を軸筒2の前端孔31から突出状態にし、ペン先突出状態からノック体8を前方に押圧することによりペン先51を軸筒2の前端孔31から軸筒2内に没入状態にしてなることを要件とする。
前記第5の発明の熱変色性筆記具1は、ペン先突出操作及びペン先没入操作のいずれもがノック体8を前方に押圧操作するダブルノック式の出没機構を有する熱変色性筆記具を得る。
[6]本願の第6の発明は、前記第5の発明の熱変色性筆記具1において、前記軸筒2の内面にカム部6を一体に形成し、前記カム部6を弾性材料により構成したことを要件とする。
前記第6の発明の熱変色性筆記具1は、前記軸筒2の内面(例えば、前軸3の内面または後軸4の内面)にカム部6を一体に形成し、前記カム部6を弾性材料により構成したことにより、ノック体8の前方への押圧操作時のカム作動音の発生が抑えられる。
本発明は、摩擦部を有する後端ノック式の出没機構を備えた熱変色性筆記具において、製造コストを安価に抑えることができる。
本発明の第1の実施の形態のペン先没入状態を示す縦断面図である。 図1のペン先突出状態を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態のペン先没入状態を示す縦断面図である。 図3のペン先突出状態を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態のペン先没入状態を示す縦断面図である。 図5のペン先突出状態を示す縦断面図である。 図1、図3、及び図5の出没機構を示す分解図である。 熱変色性インキの変色挙動を示す説明図である。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を図1、図2、及び図7に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒2と、該軸筒2内に収容される筆記体5と、該筆記体5のペン先51を軸筒2の前端孔31より出没自在にさせる出没機構とを備える。
・軸筒
前記軸筒2は、前軸3と、該前軸3の後端に着脱自在に連結される後軸44とからなる。
・前軸
前記前軸3は、先細円筒状の弾性材料の成形体からなる。即ち、前記前軸3の全体が弾性材料により構成される。前記前軸3の前端には前端孔31が前後方向に貫設される。前記前軸3の後端開口部外面には、オネジ部32が一体に形成される。
・摩擦部
前記前軸3の全体を弾性材料から構成したことにより、前記前軸3の外面に摩擦部10が形成される。それにより、摩擦部10を設ける際の手間を省き、製造コストを安価に抑えることができる。また、前軸3を後軸4から分離可能にしたことにより、前軸3を後軸4から分離した場合には、前軸3を独立した摩擦具として使用でき、前軸3の前端部外面、前軸3の後端部外面、及び前軸3の側壁外面のあらゆる部分を摩擦部10とすることができる。また、前軸3を後軸4に連結した場合には、前軸3の前端部外面及び前軸3の側壁外面を摩擦部10として使用できる。また、前軸3の全体を弾性材料により形成したことにより、前軸3を把持した際、手指に対するフィット感が向上する。
前記摩擦部10を用いて熱変色性インキの筆跡を摩擦することにより、その際に生じる摩擦熱で熱変色性インキの筆跡が熱変色可能である。
前記前軸3を構成する弾性材料(軟質材料)は、弾性を有する合成樹脂(ゴム、エラストマー)が好ましく、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。前記前軸3を構成する弾性を有する合成樹脂は、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)からなるものよりも、摩擦時に摩耗カス(消しカス)が殆ど生じない低摩耗性の弾性材料からなることが好ましい。
・後軸
前記後軸4は、円筒状の合成樹脂の成形体である。前記後軸4の後端には、後端孔41が前後方向に貫設される。前記後軸4の後端部内面には段部42が一体に形成される。前記後軸4の後端孔41より前方の内面には、カム部6が一体に形成される。前記後軸4の外面には、クリップ43が一体に突出形成される。前記後軸4の前端開口部内面には、メネジ部44が一体に形成される。前記メネジ部44と前軸3のオネジ部32とが螺合可能である。
・筆記体
前記筆記体5は、ペン先51と、該ペン先51が前端開口部に圧入固着されたインキ収容管52と、該インキ収容管52内に充填される熱変色性インキと、該熱変色性インキの後端に充填され且つ該熱変色性インキの消費に伴い前進する追従体(例えば高粘度流体)とからなる。
前記ペン先51は、例えば、前端に回転可能にボールを抱持した金属製のボールペンのみからなる構成、または前記ボールペンチップの後部外面を保持した合成樹脂製のペン先ホルダーからなる構成のいずれであってもよい。また、前記インキ収容管52の後端開口部に、インキ収容管52と外部とが通気可能な通気孔を備えた尾栓を取り付けてもよい。
・出没機構
前記出没機構は、回転カム機構を用いたノック式出没機構であり、軸筒2内面に形成されたカム部6に係合し且つ筆記体5の後端に当接する回転部材7と、該回転部材7に係合し且つ軸筒2の後端孔41より後方に突出するノック体8と、軸筒2内に収容され且つ筆記体5を後方に付勢する弾発体9(例えば圧縮コイルスプリング)とからなる。本実施の形態の出没機構は、ペン先突出操作及びペン先没入操作のいずれもがノック体8を前方に押圧操作するダブルノック式である。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態を図3、図4、及び図7に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒2と、該軸筒2内に収容される筆記体5と、該筆記体5のペン先51を軸筒2の前端孔31より出没自在にさせる出没機構とを備える。
・軸筒
前記軸筒2は、前軸3と、該前軸3の後端に着脱自在に連結される後軸4とからなる。
・前軸
前記前軸3は、先細円筒状の合成樹脂の成形体からなる。前記前軸3の前端には前端孔31が前後方向に貫設される。前記前軸3の後端開口部外面には、オネジ部32が一体に形成される。
・後軸
前記後軸4は、円筒状の弾性材料の成形体である。即ち、前記後軸4の全体が弾性材料により構成される。前記後軸4の後端には、後端孔41が前後方向に貫設される。前記後軸4の後端部内面には段部42が一体に形成される。前記後軸4の後端孔41より前方の内面には、カム部6が一体に形成される。前記後軸4の外面には、クリップ43が一体に突出形成される。前記後軸4の前端開口部内面には、メネジ部44が一体に形成される。前記メネジ部44と前軸3のオネジ部32とが螺合可能である。また、後軸4の全体を弾性材料により形成したことにより、後軸4を把持した際、手指に対するフィット感が向上する。
・摩擦部
前記後軸4の全体を弾性材料から構成したことにより、前記後軸4の外面に摩擦部10が形成される。それにより、摩擦部10を設ける際の手間を省き、製造コストを安価に抑えることができる。また、後軸4を前軸3から分離可能にしたことにより、後軸4を前軸3から分離した場合には、後軸4を独立した摩擦具として使用でき、後軸4の前端部外面、後軸4の後端部外面、後軸4の側壁外面、及びクリップ43外面のあらゆる部分を摩擦部10とすることができる。また、後軸4を前軸3に連結した場合には、後軸4の後端部外面、後軸4の側壁外面、及びクリップ43外面を摩擦部10として使用できる。
前記摩擦部10を用いて熱変色性インキの筆跡を摩擦することにより、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡が熱変色可能である。
前記後軸4を構成する弾性材料(軟質材料)は、弾性を有する合成樹脂(ゴム、エラストマー)が好ましく、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。前記後軸4を構成する弾性を有する合成樹脂は、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)からなるものよりも、摩擦時に摩耗カス(消しカス)が殆ど生じない低摩耗性の弾性材料からなることが好ましい。
前記後軸4の内面にはカム部6が一体に形成され、前記カム部6が弾性材料により構成される。それにより、ノック体8の前方への押圧操作時のカム作動音の発生が抑えられる。
・筆記体
前記筆記体5は、ペン先51と、該ペン先51が前端開口部に圧入固着されたインキ収容管52と、該インキ収容管52内に充填される熱変色性インキと、該熱変色性インキの後端に充填され且つ該熱変色性インキの消費に伴い前進する追従体(例えば高粘度流体)とからなる。
前記ペン先51は、例えば、前端に回転可能にボールを抱持した金属製のボールペンのみからなる構成、または前記ボールペンチップの後部外面を保持した合成樹脂製のペン先ホルダーからなる構成のいずれであってもよい。また、前記インキ収容管52の後端開口部に、インキ収容管52と外部とが通気可能な通気孔を備えた尾栓を取り付けてもよい。
・出没機構
前記出没機構は、回転カム機構を用いたノック式出没機構であり、軸筒2内面に形成されたカム部6に係合し且つ筆記体5の後端に当接する回転部材7と、該回転部材7に係合し且つ軸筒2の後端孔41より後方に突出するノック体8と、軸筒2内に収容され且つ筆記体5を後方に付勢する弾発体9(例えば圧縮コイルスプリング)とからなる。本実施の形態の出没機構は、ペン先突出操作及びペン先没入操作のいずれもがノック体8を前方に押圧操作するダブルノック式である。
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態を図5、図6、及び図7に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒2と、該軸筒2内に収容される筆記体5と、該筆記体5のペン先51を軸筒2の前端孔31より出没自在にさせる出没機構とを備える。
・軸筒
前記軸筒2は、前軸3と、該前軸3の後端に着脱自在に連結される後軸4とからなる。
・前軸
前記前軸3は、先細円筒状の弾性材料の成形体からなる。即ち、前記前軸3の全体が弾性材料により構成される。前記前軸3の前端には前端孔31が前後方向に貫設される。前記前軸3の後端開口部外面には、オネジ部32が一体に形成される。
・後軸
前記後軸4は、円筒状の弾性材料の成形体である。即ち、前記後軸4の全体が弾性材料により構成される。前記後軸4の後端には、後端孔41が前後方向に貫設される。前記後軸4の後端部内面には段部42が一体に形成される。前記後軸4の後端孔41より前方の内面には、カム部6が一体に形成される。前記後軸4の外面には、クリップ43が一体に突出形成される。前記後軸4の前端開口部内面には、メネジ部44が一体に形成される。前記メネジ部44と前軸3のオネジ部32とが螺合可能である。
・摩擦部
前記前軸3の全体を弾性材料から構成したことにより、前記前軸3の外面に摩擦部10が形成される。それにより、摩擦部10を設ける際の手間を省き、製造コストを安価に抑えることができる。また、前軸3を後軸4から分離可能にしたことにより、前軸3を後軸4から分離した場合には、前軸3を独立した摩擦具として使用でき、前軸3の前端部外面、前軸3の後端部外面、及び前軸3の側壁外面のあらゆる部分を摩擦部10とすることができる。また、前軸3を後軸4に連結した場合には、前軸3の前端部外面及び前軸3の側壁外面を摩擦部10として使用できる。
前記後軸4の全体を弾性材料から構成したことにより、前記後軸4の外面に摩擦部10が形成される。それにより、摩擦部10を設ける際の手間を省き、製造コストを安価に抑えることができる。また、後軸4を前軸3から分離可能にしたことにより、後軸4を前軸3から分離した場合には、後軸4を独立した摩擦具として使用でき、後軸4の前端部外面、後軸4の後端部外面、後軸4の側壁外面、及びクリップ43の外面のあらゆる部分を摩擦部10とすることができる。また、後軸4を前軸3に連結した場合には、後軸4の後端部外面、後軸4の側壁外面、及びクリップ43の外面を摩擦部10として使用できる。
前記摩擦部10を用いて熱変色性インキの筆跡を摩擦することにより、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡が熱変色可能である。
前記後軸4の内面にはカム部6が一体に形成され、前記カム部6が弾性材料により構成される。それにより、ノック体8の前方への押圧操作時のカム作動音の発生が抑えられる。
また、前軸3の全体及び後軸4の全体(即ち軸筒2の全体)を弾性材料により形成したことにより、軸筒2を把持した際、手指に対するフィット感が向上する。
前記前軸3及び後軸4を構成する弾性材料(軟質材料)は、弾性を有する合成樹脂(ゴム、エラストマー)が好ましく、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。前記前軸3及び後軸4を構成する弾性を有する合成樹脂は、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)からなるものよりも、摩擦時に摩耗カス(消しカス)が殆ど生じない低摩耗性の弾性材料からなることが好ましい。
・筆記体
前記筆記体5は、ペン先51と、該ペン先51が前端開口部に圧入固着されたインキ収容管52と、該インキ収容管52内に充填される熱変色性インキと、該熱変色性インキの後端に充填され且つ該熱変色性インキの消費に伴い前進する追従体(例えば高粘度流体)とからなる。
前記ペン先51は、例えば、前端に回転可能にボールを抱持した金属製のボールペンのみからなる構成、または前記ボールペンチップの後部外面を保持した合成樹脂製のペン先ホルダーからなる構成のいずれであってもよい。また、前記インキ収容管52の後端開口部に、インキ収容管52と外部とが通気可能な通気孔を備えた尾栓を取り付けてもよい。
・出没機構
前記出没機構は、回転カム機構を用いたノック式出没機構であり、軸筒2内面に形成されたカム部6に係合し且つ筆記体5の後端に当接する回転部材7と、該回転部材7に係合し且つ軸筒2の後端孔41より後方に突出するノック体8と、軸筒2内に収容され且つ筆記体5を後方に付勢する弾発体9(例えば圧縮コイルスプリング)とからなる。本実施の形態の出没機構は、ペン先突出操作及びペン先没入操作のいずれもがノック体8を前方に押圧操作するダブルノック式である。
<熱変色性インキ>
前記第1乃至第3の実施の形態において、前記熱変色性インキは、可逆熱変色性インキが好ましい。前記可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態または消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、または、消色状態から加熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復する加熱発色型等、種々のタイプを単独または併用して構成することができる。
また、前記可逆熱変色性インキに含有される色材は、従来より公知の(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体、の必須三成分を少なくとも含む可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル中に内包させた可逆熱変色性顔料が好適に用いられる。
前記第1乃至第3の実施の形態では、図8に示すように、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、または完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t〜tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で記憶保持できる色彩記憶保持型熱変色性インキが適用される。図8において、ΔHは、ヒステリシスの程度を示す温度幅(即ちヒステリシス幅)を示す。ΔHの値が小さいと、変色前後の両状態のうち一方の状態しか存在しえない。ΔHの値が大きいと、変色前後の各状態の保持が容易となる。
前記第1乃至第3の実施の形態では、前記熱変色性インキの摩擦部10の摩擦熱による変色温度は、25℃〜95℃(好ましくは36℃〜95℃)に設定される。即ち、前記高温側変色点〔完全消色温度(t)〕を、25℃〜95℃(好ましくは、36℃〜90℃)の範囲に設定し、前記低温側変色点〔完全発色温度(t)〕を、−30℃〜+20℃(好ましくは、−30℃〜+10℃)の範囲に設定することが有効である。それにより、常態(日常の生活温度域)で呈する色彩の保持を有効に機能させることができるとともに、可逆熱変色性インキによる筆跡を摩擦部10による摩擦熱で容易に変色することができる。
<出没機構>
前記第1乃至第3の実施の形態において、前記出没機構は、回転カム機構を用いたノック式出没機構であり、軸筒2内面に形成されたカム部6に係合し且つ筆記体5の後端に当接する回転部材7と、該回転部材7に係合し且つ軸筒2の後端孔41より後方に突出するノック体8と、軸筒2内に収容され且つ筆記体5を後方に付勢する弾発体9(例えば圧縮コイルスプリング)とからなる。前記第1乃至第3の実施の形態の出没機構は、ペン先突出操作及びペン先没入操作のいずれもがノック体8を前方に押圧操作するダブルノック式である。
前記第1乃至第3の実施の形態において、図7の(a)に示すように、ノック体8の前端には、回転部材7の突条71の後端と係合するカム歯81を備える。ノック体8の前端部外面には、カム部6のカム溝62内を前後方向に摺動可能なガイド突条82を備え、それにより、カム部6に対するノック体8の回転が阻止される。図7(b)に示すように、回転部材7の外面には、長手方向に延びる4本の突条71を備える。前記突条71が、カム部6のカム歯61及びカム溝62に係合される。図7(c)に示すように、カム部6は、前方に突出する鋸歯状の複数のカム歯61と、該カム歯61間に形成されるカム溝62とを備える。
・ペン先の出没
前記第1乃至第3の実施の形態において、ペン先没入状態からノック体8を弾発体9による後方付勢に抗して前方に押圧操作すると、ノック体8の前端が回転部材7を前方に押圧し、前記回転部材7の突条71がカム溝62に沿って前方に移動する。前記回転部材7が前方に移動することに伴って、前記回転部材7が筆記体5の後端を前方に押圧し、ペン先51が前端孔31より外部に突出される。このとき、前記ノック体8のカム歯81と前記回転部材7の突条71との当接によって回転部材7がカム部6に対して一定角度だけ回転する。それにより、前記回転部材7の突条71がカム部6のカム歯61に係合され、ペン先突出状態が維持される。
前記第1乃至第3の実施の形態において、ペン先突出状態からノック体8を前方に押圧操作すると、ノック体8の前端が回転部材7を前方に押圧し、前記ノック体8のカム歯81と前記回転部材7の突条71との当接によって回転部材7がカム部6に対して一定角度だけ回転する。それによって、前記突条71とカム部6のカム歯61との係合状態が解除され、弾発体9による後方付勢により、前記突条71がカム部6のカム溝62に沿って後方に移動する。前記回転部材7が後方に移動することに伴って、筆記体5が後方に移動し、ペン先没入状態となる。前記ガイド突条82はカム部6の後方の段部42に係止し、ペン先没入状態が維持される。
1 熱変色性筆記具
2 軸筒
3 前軸
31 前端孔
32 オネジ部
4 後軸
41 後端孔
42 段部
43 クリップ
44 メネジ部
5 筆記体
51 ペン先
52 インキ収容管
6 カム部
61 カム歯
62 カム溝
7 回転部材
71 突条
8 ノック体
81 カム歯
82 ガイド突条
9 弾発体
10 摩擦部

Claims (5)

  1. 筆記体の内部に熱変色性インキを収容し、前記筆記体の前端に前記熱変色性インキが吐出可能なペン先を設け、前記筆記体を軸筒内に前後方向に移動可能に収容し、軸筒の後端孔から後方にノック体を突出させ、ペン先没入状態からノック体を前方に押圧することによりペン先を軸筒の前端孔から突出状態にする出没機構を備え、前記軸筒が、前端孔を備えた前軸と、該前軸の後端部に着脱自在に連結され且つ後端孔を備えた後軸とからなり、前記後軸の全体を弾性材料により構成し、前記ノック体が、前記後軸の後端部内面に一体に形成された段部に係止し、ペン先没入状態が維持されるとともに、前記弾性材料により構成した部分によって、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部を構成するとともに前記後軸を前軸から分離することで、前記後軸が独立した摩擦具となり、前記後軸の前端部外面、前記後軸の後端部外面、及び前記後軸の側壁外面が前記摩擦部となることを特徴とする熱変色性筆記具。
  2. 筆記体の内部に熱変色性インキを収容し、前記筆記体の前端に前記熱変色性インキが吐出可能なペン先を設け、前記筆記体を軸筒内に前後方向に移動可能に収容し、軸筒の後端孔から後方にノック体を突出させ、ペン先没入状態からノック体を前方に押圧することによりペン先を軸筒の前端孔から突出状態にする出没機構を備え、前記軸筒が、前端孔を備えた前軸と、該前軸の後端部に着脱自在に連結され且つ後端孔を備えた後軸とからなり、前記前軸の一部または全体を弾性材料により構成し、且つ、前記後軸の一部または全体を弾性材料により構成し前記弾性材料により構成した部分によって、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部を構成するとともに前記前軸と後軸とを分離することで、前記前軸と後軸とが互いに独立した摩擦具となることを特徴とする熱変色性筆記具。
  3. 前記後軸の外面にクリップが一体に突出形成される請求項1または2に記載の熱変色性筆記具。
  4. 前記出没機構が、軸筒内面に設けたカム部と、前記カム部に係合し且つ筆記体の後端に当接する回転部材と、前記回転部材に係合するノック体と、軸筒内に収容され且つ筆記体または回転部材を後方に付勢する弾発体とからなり、ペン先没入状態からノック体を前方に押圧することによりペン先を軸筒の前端孔から突出状態にし、ペン先突出状態からノック体を前方に押圧することによりペン先を軸筒の前端孔から軸筒内に没入状態にしてなる請求項1乃至3の何れかに記載の熱変色性筆記具。
  5. 前記軸筒の内面にカム部を一体に形成し、前記カム部を弾性材料により構成した請求項4記載の熱変色性筆記具。
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