JP2606588Y2 - 複式筆記具 - Google Patents
複式筆記具Info
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- JP2606588Y2 JP2606588Y2 JP1993071097U JP7109793U JP2606588Y2 JP 2606588 Y2 JP2606588 Y2 JP 2606588Y2 JP 1993071097 U JP1993071097 U JP 1993071097U JP 7109793 U JP7109793 U JP 7109793U JP 2606588 Y2 JP2606588 Y2 JP 2606588Y2
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- Japan
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- eraser
- shaft
- cylindrical cam
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- Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の筆記体の先端を
先軸先端口に於いて交互に出没自在とし、且つキャップ
後端から消しゴムを出没自在とした複式筆記具の提供に
関する。
先軸先端口に於いて交互に出没自在とし、且つキャップ
後端から消しゴムを出没自在とした複式筆記具の提供に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複式筆記具の一例としては、同出
願人による実開昭64ー3491号公報に見られるよう
に、2本の筆記体を案内する摺動溝を有して先軸に対し
固着されるガイド筒と、当該ガイド筒に嵌装される二本
の筆記体に取付けられた摺動コマに接するカム斜面を前
端部に有すると共に、後端はノック部となしてキャップ
に対し軸方向に移動自在に、且つ円周方向の回転は一体
となるよう装着された円筒カムを備え、先軸に対するキ
ャップの回転操作により二本の筆記体を先軸先端口に於
いて選択的に出没可能とした複式筆記具が存在する。
又、本願の引用例として、同出願人による実開昭60ー
120889号公報に見られるように、キャップ後端か
ら突出した天冠を回転させて消しゴムを出没させるよう
にした複式筆記具が存在する。
願人による実開昭64ー3491号公報に見られるよう
に、2本の筆記体を案内する摺動溝を有して先軸に対し
固着されるガイド筒と、当該ガイド筒に嵌装される二本
の筆記体に取付けられた摺動コマに接するカム斜面を前
端部に有すると共に、後端はノック部となしてキャップ
に対し軸方向に移動自在に、且つ円周方向の回転は一体
となるよう装着された円筒カムを備え、先軸に対するキ
ャップの回転操作により二本の筆記体を先軸先端口に於
いて選択的に出没可能とした複式筆記具が存在する。
又、本願の引用例として、同出願人による実開昭60ー
120889号公報に見られるように、キャップ後端か
ら突出した天冠を回転させて消しゴムを出没させるよう
にした複式筆記具が存在する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記の引用例には、多
くの部位に金属部品が使用され、構造も複雑で、部品点
数も多くなりコスト高となる第1の問題点がある。又、
キャップの後端から突出した天冠が短い為に、指で摘み
にくく、消しゴムの出没操作がしずらいという第2の問
題点がある。
くの部位に金属部品が使用され、構造も複雑で、部品点
数も多くなりコスト高となる第1の問題点がある。又、
キャップの後端から突出した天冠が短い為に、指で摘み
にくく、消しゴムの出没操作がしずらいという第2の問
題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する為
に案出された本考案の複式筆記具は、樹脂製の先軸と樹
脂製の中軸の先方を互いに回転不能且つ抜け止め状態に
嵌着する係合部を夫々設けて両者を固定し、中軸に一体
化したガイド筒の複数の案内溝に、摺動コマを後端に止
着した複数のボールペン等筆記体をガイド筒と摺動コマ
との間にリターンスプリングを設けて各筆記体を後方に
附勢すると共に、夫々軸方向に前後動自在に嵌装してな
る複式筆記具に於いて、上記中軸の後方側面に縦溝と周
溝を巾狭部で接続した略逆Tの字状の窓部が穿設され、
又軸方向に変位するカム斜面を前端部に円周状に設けた
円筒カムの側面に突起が設けられて、該突起を上記縦溝
を通じて弾性的に周溝に嵌入させてガイド筒ならびに中
軸に対して円筒カムが一定範囲で回転可能に抜け止めさ
れ、各摺動コマを円筒カムのカム斜面に当接させること
により、先軸又は中軸に対する円筒カムの回転によって
各摺動コマを前後方向に交互に移動させて各筆記体の先
端を先軸先端口より選択的に出没可能とし、円筒カムの
後方に延設して設けた適宜長さのキャップ内に消しゴム
を止着した消しゴムホルダーを配設すると共にキャップ
に対して消しゴムホルダーを前後動させて、消しゴムを
キャップの後端孔から出没自在としたことである。以上
により、本願複式筆記具は部品点数が省略され構造が簡
単なので、組み立てが容易となりコストダウンが可能と
なる。又、消しゴムの繰り出し操作が容易である。
に案出された本考案の複式筆記具は、樹脂製の先軸と樹
脂製の中軸の先方を互いに回転不能且つ抜け止め状態に
嵌着する係合部を夫々設けて両者を固定し、中軸に一体
化したガイド筒の複数の案内溝に、摺動コマを後端に止
着した複数のボールペン等筆記体をガイド筒と摺動コマ
との間にリターンスプリングを設けて各筆記体を後方に
附勢すると共に、夫々軸方向に前後動自在に嵌装してな
る複式筆記具に於いて、上記中軸の後方側面に縦溝と周
溝を巾狭部で接続した略逆Tの字状の窓部が穿設され、
又軸方向に変位するカム斜面を前端部に円周状に設けた
円筒カムの側面に突起が設けられて、該突起を上記縦溝
を通じて弾性的に周溝に嵌入させてガイド筒ならびに中
軸に対して円筒カムが一定範囲で回転可能に抜け止めさ
れ、各摺動コマを円筒カムのカム斜面に当接させること
により、先軸又は中軸に対する円筒カムの回転によって
各摺動コマを前後方向に交互に移動させて各筆記体の先
端を先軸先端口より選択的に出没可能とし、円筒カムの
後方に延設して設けた適宜長さのキャップ内に消しゴム
を止着した消しゴムホルダーを配設すると共にキャップ
に対して消しゴムホルダーを前後動させて、消しゴムを
キャップの後端孔から出没自在としたことである。以上
により、本願複式筆記具は部品点数が省略され構造が簡
単なので、組み立てが容易となりコストダウンが可能と
なる。又、消しゴムの繰り出し操作が容易である。
【0005】
【実施例】図1及び図2は本考案の第1の実施例を示し
ている。当該実施例の複式筆記具はガイド筒2を一体に
備えた中軸1、先軸3、円筒カム5を一体に備えたキャ
ップ4、一対の摺動コマ6、6`、ボールペン等筆記体
7、7`、消しゴムホルダー29、消しゴム40を主な
構成要素とする。先ず、中軸1は樹脂製で、図1に示す
ように、略中央部から後端まで側面に開口した軸方向に
長い案内溝8とそれと反対側の側面に同様の案内溝8`
を有したガイド筒2が設けられている。又、ガイド筒2
の前半部には、各案内溝8、8`と連通して孔24、2
4`を有した仕切り部14を備えて前端を開口した筒部
9が設けられ、筒部9の後端に段部23を有して段部2
3の前方外周部には膨出状の係合部11が形成されてい
る。
ている。当該実施例の複式筆記具はガイド筒2を一体に
備えた中軸1、先軸3、円筒カム5を一体に備えたキャ
ップ4、一対の摺動コマ6、6`、ボールペン等筆記体
7、7`、消しゴムホルダー29、消しゴム40を主な
構成要素とする。先ず、中軸1は樹脂製で、図1に示す
ように、略中央部から後端まで側面に開口した軸方向に
長い案内溝8とそれと反対側の側面に同様の案内溝8`
を有したガイド筒2が設けられている。又、ガイド筒2
の前半部には、各案内溝8、8`と連通して孔24、2
4`を有した仕切り部14を備えて前端を開口した筒部
9が設けられ、筒部9の後端に段部23を有して段部2
3の前方外周部には膨出状の係合部11が形成されてい
る。
【0006】又、中軸1の後方側面には図2に示すよう
に縦溝16が先方の傾斜面34を介して巾狭部35が周
溝17に接続されて略逆Tの字状の窓部が穿設されてい
る。後述するが、円筒カム5の突起15は縦溝16より
挿入され、突起15が傾斜面34を弾性的に拡開して巾
狭部35を通過して後壁36と前壁37で規定された周
溝17内に入る。円筒カム5は突起15が周溝17の周
方向の両壁に当接する範囲で回転して、ボールペン等筆
記体7、7`の筆記先端部が先軸先端口から交互に出没
することになる。
に縦溝16が先方の傾斜面34を介して巾狭部35が周
溝17に接続されて略逆Tの字状の窓部が穿設されてい
る。後述するが、円筒カム5の突起15は縦溝16より
挿入され、突起15が傾斜面34を弾性的に拡開して巾
狭部35を通過して後壁36と前壁37で規定された周
溝17内に入る。円筒カム5は突起15が周溝17の周
方向の両壁に当接する範囲で回転して、ボールペン等筆
記体7、7`の筆記先端部が先軸先端口から交互に出没
することになる。
【0007】先軸3は、前方が先細状で、内孔部先端に
筆記先端部が出没する先端口が設けられている。又、後
端孔には、前記ガイド筒の筒部9の外周部に設けられた
係合部11と迎合して筒部9と抜け止め且つ回転止めさ
れる係合溝10が設けられている。尚、筒部9と先軸3
は適宜な力で着脱可能に固定される。(実開昭64ー3
491号公報の先軸の構成と同じ)
筆記先端部が出没する先端口が設けられている。又、後
端孔には、前記ガイド筒の筒部9の外周部に設けられた
係合部11と迎合して筒部9と抜け止め且つ回転止めさ
れる係合溝10が設けられている。尚、筒部9と先軸3
は適宜な力で着脱可能に固定される。(実開昭64ー3
491号公報の先軸の構成と同じ)
【0008】キャップ4は樹脂製で、先端に円筒カム5
を一体に有している。円筒カム5は筒状を成し、前端縁
に円周状に前後に変位するカム斜面12を有し、カム斜
面12の最前端部には切欠13が形成されている。又、
円筒カム5の側面には前記中軸1の縦溝16に挿入して
弾性的に周溝17に嵌入して一定範囲(略180度)で
回転且つ抜け止めする突起15が形成されている。
を一体に有している。円筒カム5は筒状を成し、前端縁
に円周状に前後に変位するカム斜面12を有し、カム斜
面12の最前端部には切欠13が形成されている。又、
円筒カム5の側面には前記中軸1の縦溝16に挿入して
弾性的に周溝17に嵌入して一定範囲(略180度)で
回転且つ抜け止めする突起15が形成されている。
【0009】ところで、キャップ4は前記円筒カム5の
後方に延設した筒部を有し、筒部の側面にはスリット2
5が穿設され、スリット25の両側には突起26と溝2
7が交互に複数列設けられている。又、筒部内には後端
に消しゴム40を止着した消しゴムホルダー29がその
外周に設けた係合突起32を上記スリット25の溝27
に係脱可能に嵌入させて取付けられている。係合突起3
2は消しゴムホルダー29の側面に設けた弾性片の先端
に形成され、摺動と共に溝27に弾性変位しながら係合
して消しゴム40の突出状態を保持する。又、係合突起
32の中央をやや突出させて操作釦33と成し、操作釦
33を押圧前後動させて係合突起32と溝27との係合
を解除させながら消しゴムホルダー29を移動可能とす
る。又、上記筒部の後端には天冠28が固着される。
尚、筒部の後端部38と天冠28の当接部39は斜面状
を成して略当接状態となりスリット25後端の変形を抑
えている。
後方に延設した筒部を有し、筒部の側面にはスリット2
5が穿設され、スリット25の両側には突起26と溝2
7が交互に複数列設けられている。又、筒部内には後端
に消しゴム40を止着した消しゴムホルダー29がその
外周に設けた係合突起32を上記スリット25の溝27
に係脱可能に嵌入させて取付けられている。係合突起3
2は消しゴムホルダー29の側面に設けた弾性片の先端
に形成され、摺動と共に溝27に弾性変位しながら係合
して消しゴム40の突出状態を保持する。又、係合突起
32の中央をやや突出させて操作釦33と成し、操作釦
33を押圧前後動させて係合突起32と溝27との係合
を解除させながら消しゴムホルダー29を移動可能とす
る。又、上記筒部の後端には天冠28が固着される。
尚、筒部の後端部38と天冠28の当接部39は斜面状
を成して略当接状態となりスリット25後端の変形を抑
えている。
【0010】摺動コマ6は、外面に突起20を有して、
突起20の後端面には中央部が突出してその両側が前述
した円筒カム5のカム斜面12と略同勾配のカム斜面を
有している。又、先端にはボールペン等筆記体7の後端
を止着する係止部21が設けられている。又、摺動コマ
6`も摺動コマ6と同様に設けられ、係止部21`にボ
ールペン等筆記体7`の後端が止着される。
突起20の後端面には中央部が突出してその両側が前述
した円筒カム5のカム斜面12と略同勾配のカム斜面を
有している。又、先端にはボールペン等筆記体7の後端
を止着する係止部21が設けられている。又、摺動コマ
6`も摺動コマ6と同様に設けられ、係止部21`にボ
ールペン等筆記体7`の後端が止着される。
【0011】次に、組立順序で説明すると、ボールペン
等筆記体7、7`は後端に夫々の摺動コマ6、6`を接
続させて、前述の中軸のガイド筒2の各案内溝8、8`
に移動自在に嵌装され、各摺動コマ6、6`の前端面と
案内溝8、8`前面の仕切り部14との間に介装したリ
ターンスプリング22、22`により後方へ附勢され
る。キャップ4は円筒カム5を中軸1の後端孔に挿入し
て突起15を周溝17に弾性的に嵌入させて、中軸1に
対して円周方向に略180度で回転自在且つ抜け止めし
て止着される。又、各摺動コマ6、6`は常時リターン
スプリング22、22`によって後方へ附勢されている
ので、常にその突起20、20`のカム斜面を円筒カム
5のカム斜面12に接触した状態を保っている。
等筆記体7、7`は後端に夫々の摺動コマ6、6`を接
続させて、前述の中軸のガイド筒2の各案内溝8、8`
に移動自在に嵌装され、各摺動コマ6、6`の前端面と
案内溝8、8`前面の仕切り部14との間に介装したリ
ターンスプリング22、22`により後方へ附勢され
る。キャップ4は円筒カム5を中軸1の後端孔に挿入し
て突起15を周溝17に弾性的に嵌入させて、中軸1に
対して円周方向に略180度で回転自在且つ抜け止めし
て止着される。又、各摺動コマ6、6`は常時リターン
スプリング22、22`によって後方へ附勢されている
ので、常にその突起20、20`のカム斜面を円筒カム
5のカム斜面12に接触した状態を保っている。
【0012】又、中軸1の段部23の前面に先軸3の後
端面が当接状態で、筒部9の係合部11が先軸3の係合
溝10に弾性的に嵌着して、先軸3と中軸1が回転止め
且つ抜け止め状態に固定される。尚、先軸3は適宜な力
で着脱可能になっている。この状態で、先軸3又は中軸
1に対してキャップ4を一方に回転すると、摺動コマ6
が前進して円筒カム5のカム斜面12の最前端の切欠1
3が一方のボールペン等筆記体7の摺動コマ6の突起2
0に係止して筆記先端部が先軸先端口から突出状態にな
る。又、先軸3又は中軸1に対してキャップ4を他方に
回転すると、摺動コマ6が後退してボールペン等筆記体
7の筆記先端部が先軸先端口から没入すると共に、摺動
コマ6`が前進して他方のボールペン等筆記体7`の筆
記先端部が先軸先端口から突出する。
端面が当接状態で、筒部9の係合部11が先軸3の係合
溝10に弾性的に嵌着して、先軸3と中軸1が回転止め
且つ抜け止め状態に固定される。尚、先軸3は適宜な力
で着脱可能になっている。この状態で、先軸3又は中軸
1に対してキャップ4を一方に回転すると、摺動コマ6
が前進して円筒カム5のカム斜面12の最前端の切欠1
3が一方のボールペン等筆記体7の摺動コマ6の突起2
0に係止して筆記先端部が先軸先端口から突出状態にな
る。又、先軸3又は中軸1に対してキャップ4を他方に
回転すると、摺動コマ6が後退してボールペン等筆記体
7の筆記先端部が先軸先端口から没入すると共に、摺動
コマ6`が前進して他方のボールペン等筆記体7`の筆
記先端部が先軸先端口から突出する。
【0013】一方、キャップ4の筒部の後端から消しゴ
ムホルダー29を嵌装して、消しゴムホルダー29の係
合突起32を筒部に設けたスリット25の溝27に係合
させて消しゴムホルダー29を筒部に対して摺動自在に
成している。又、筒部の後端に天冠28が固着され、消
しゴム40は天冠28後端の開口部から挿入されて消し
ゴム40の後端が消しゴムホルダー29に止着される。
以上により、消しゴムホルダー29を前後動させると消
しゴム40が天冠28の開口部から出没する。尚、天冠
28の開口部の内径は消しゴム40の外径より僅かに大
きく設けられている。
ムホルダー29を嵌装して、消しゴムホルダー29の係
合突起32を筒部に設けたスリット25の溝27に係合
させて消しゴムホルダー29を筒部に対して摺動自在に
成している。又、筒部の後端に天冠28が固着され、消
しゴム40は天冠28後端の開口部から挿入されて消し
ゴム40の後端が消しゴムホルダー29に止着される。
以上により、消しゴムホルダー29を前後動させると消
しゴム40が天冠28の開口部から出没する。尚、天冠
28の開口部の内径は消しゴム40の外径より僅かに大
きく設けられている。
【0014】ところで、図3及び図4は本考案の第2の
実施例を示している。当該実施例は前述した第1の実施
例と共通の構成部分が多いので、以下相違点に付いての
み説明する。先ず、中軸1`の後方側面には図4に示す
ように略逆Tの字状の窓部が穿設されている。又、周溝
17`の後壁36`には巾狭部35を挟む適宜位置に突
部38`と39`が形成されている。又、後壁36`と
前壁37`との間隔は円筒カムの突起15の軸方向の巾
に対して突部38`及び39`の突出寸法より僅かに大
きく設定されている。
実施例を示している。当該実施例は前述した第1の実施
例と共通の構成部分が多いので、以下相違点に付いての
み説明する。先ず、中軸1`の後方側面には図4に示す
ように略逆Tの字状の窓部が穿設されている。又、周溝
17`の後壁36`には巾狭部35を挟む適宜位置に突
部38`と39`が形成されている。又、後壁36`と
前壁37`との間隔は円筒カムの突起15の軸方向の巾
に対して突部38`及び39`の突出寸法より僅かに大
きく設定されている。
【0015】キャップ4`は樹脂製で、先方の側面に切
り込みを有して内方に変位可能な釦29`が設けられ、
釦29`の内方には後述する円筒カム5`の筒部26`
に押圧により係合する押し部30`が形成されている。
尚、筒部と押し部の当接部位には相互間に適宜凹凸部等
を形成することもできる。又、先方より内孔に凹溝28
`を有し、凹溝28`の後方に螺旋溝27`が形成さ
れ、螺旋溝27`の後端に傾斜状の当接部34`を有し
て後端孔35`が設けられている。
り込みを有して内方に変位可能な釦29`が設けられ、
釦29`の内方には後述する円筒カム5`の筒部26`
に押圧により係合する押し部30`が形成されている。
尚、筒部と押し部の当接部位には相互間に適宜凹凸部等
を形成することもできる。又、先方より内孔に凹溝28
`を有し、凹溝28`の後方に螺旋溝27`が形成さ
れ、螺旋溝27`の後端に傾斜状の当接部34`を有し
て後端孔35`が設けられている。
【0016】ところで、前記円筒カム5`は後方に延設
した筒部26`を有し、筒部26`には消しゴム42を
挿通する孔部と共にキャップ4`の当接部34`に略当
接するやはり傾斜状の後端部25`を有し、外周部には
鍔部18`と後端部25`に向けて長いスリット19`
が穿設されている。又、消しゴムホルダー31`は後方
に消しゴム42の後端を挟着する一対の弾性片40`と
その内面には消しゴム42の外面に適宜に食い込む係止
突起41を有し、前方の筒部32`の側面には弾性片4
0`と同軸上で一対の突起33`が設けられている。
尚、筒部26`の後端部25`とキャップ4`の当接部
34`が傾斜状を成して略当接状態となっているのはス
リット19`後端の変形を抑える為である。
した筒部26`を有し、筒部26`には消しゴム42を
挿通する孔部と共にキャップ4`の当接部34`に略当
接するやはり傾斜状の後端部25`を有し、外周部には
鍔部18`と後端部25`に向けて長いスリット19`
が穿設されている。又、消しゴムホルダー31`は後方
に消しゴム42の後端を挟着する一対の弾性片40`と
その内面には消しゴム42の外面に適宜に食い込む係止
突起41を有し、前方の筒部32`の側面には弾性片4
0`と同軸上で一対の突起33`が設けられている。
尚、筒部26`の後端部25`とキャップ4`の当接部
34`が傾斜状を成して略当接状態となっているのはス
リット19`後端の変形を抑える為である。
【0017】組立て順序で説明すると、円筒カム5`の
筒部26`の後端から消しゴムホルダー31`を挿入し
て、突起33`と弾性片40`をスリット19`に嵌装
させると共に消しゴムホルダー31`の後端に消しゴム
42が止着され、筒部26`にキャップ4`を前端から
挿入して鍔部18`を弾性変形によりキャップの凹溝2
8`に嵌入させる。又、消しゴムホルダー31`の前端
はスリット19`前端の段部に当接した状態で突起33
`が螺旋溝27`に嵌入される。(尚、正確には筒部2
6`に対してキャップ4`を若干回転して突起と螺旋溝
が迎合する。)以上により、筒部26`は後端部25`
をキャップ4`の当接部34`に略当接した状態でキャ
ップ4`に対して回転自在で抜け止めされる。尚、スリ
ット19`を有した筒部26`は華奢で変形し易いが、
前記傾斜状の後端部25`と当接部34`の迎合により
内方への変形が防止されるので取付け後は安定化する。
筒部26`の後端から消しゴムホルダー31`を挿入し
て、突起33`と弾性片40`をスリット19`に嵌装
させると共に消しゴムホルダー31`の後端に消しゴム
42が止着され、筒部26`にキャップ4`を前端から
挿入して鍔部18`を弾性変形によりキャップの凹溝2
8`に嵌入させる。又、消しゴムホルダー31`の前端
はスリット19`前端の段部に当接した状態で突起33
`が螺旋溝27`に嵌入される。(尚、正確には筒部2
6`に対してキャップ4`を若干回転して突起と螺旋溝
が迎合する。)以上により、筒部26`は後端部25`
をキャップ4`の当接部34`に略当接した状態でキャ
ップ4`に対して回転自在で抜け止めされる。尚、スリ
ット19`を有した筒部26`は華奢で変形し易いが、
前記傾斜状の後端部25`と当接部34`の迎合により
内方への変形が防止されるので取付け後は安定化する。
【0018】
【作用】第1の実施例に於いて、先軸3又は中軸1に対
してキャップ4を一方に回転すると、図1に示すように
円筒カム5のカム斜面12の先端に設けた切欠13が一
方のボールペン等筆記体7の摺動コマ6と係合してその
筆記先端部を先軸先端口から突出する。又、先軸3又は
中軸1に対してキャップ4を他方に回転すると、ボール
ペン等筆記体7が後退し、代わりにボールペン等筆記体
7`の筆記先端部が先軸先端口から突出する。
してキャップ4を一方に回転すると、図1に示すように
円筒カム5のカム斜面12の先端に設けた切欠13が一
方のボールペン等筆記体7の摺動コマ6と係合してその
筆記先端部を先軸先端口から突出する。又、先軸3又は
中軸1に対してキャップ4を他方に回転すると、ボール
ペン等筆記体7が後退し、代わりにボールペン等筆記体
7`の筆記先端部が先軸先端口から突出する。
【0019】次に、キャップ4に対して消しゴムホルダ
ー29の操作釦33を押圧後退させると、係合突起32
がスリット25の溝27から離脱して移動するので、徐
々に消しゴムホルダー29が後退して、消しゴム40が
天冠28の開口部から繰り出される。又、操作釦33を
押圧前進させると消しゴムホルダー29が前進し、それ
と共に消しゴム40が天冠28の開口部から没入する。
ー29の操作釦33を押圧後退させると、係合突起32
がスリット25の溝27から離脱して移動するので、徐
々に消しゴムホルダー29が後退して、消しゴム40が
天冠28の開口部から繰り出される。又、操作釦33を
押圧前進させると消しゴムホルダー29が前進し、それ
と共に消しゴム40が天冠28の開口部から没入する。
【0020】第2の実施例に於いて、釦29`を押圧し
た状態で先軸3又は中軸1`に対しキャップ4`を先軸
側に押圧しながら一方に回転すると、(押し部30`が
筒部26`の側面に係合して、円筒カム5`とキャップ
4`が回転方向で一体化される。又、図4に示すよう
に、突起15が前壁37`に当接して突起15に対する
突部38`の回転阻止状態が解除される。)図3に示す
ように一方のボールペン等筆記体7の筆記先端部が先軸
先端口から突出する。又、同じようにしてキャップ4`
を他方に回転するとボールペン等筆記体7が後退し、代
わりにボールペン等筆記体7`の筆記先端部が先軸先端
口から突出する。
た状態で先軸3又は中軸1`に対しキャップ4`を先軸
側に押圧しながら一方に回転すると、(押し部30`が
筒部26`の側面に係合して、円筒カム5`とキャップ
4`が回転方向で一体化される。又、図4に示すよう
に、突起15が前壁37`に当接して突起15に対する
突部38`の回転阻止状態が解除される。)図3に示す
ように一方のボールペン等筆記体7の筆記先端部が先軸
先端口から突出する。又、同じようにしてキャップ4`
を他方に回転するとボールペン等筆記体7が後退し、代
わりにボールペン等筆記体7`の筆記先端部が先軸先端
口から突出する。
【0021】次に、先軸3又は中軸1`に対してキャッ
プ4`(釦29`は押圧しない)を回転すると消しゴム
42がキャップの後端孔35`から出没する。又、この
時、図4に示すように突起15が突部38`又は39`
で適宜に回転阻止されるので円筒カム5`は中軸1`に
固定されてキャップ4`が回転する。
プ4`(釦29`は押圧しない)を回転すると消しゴム
42がキャップの後端孔35`から出没する。又、この
時、図4に示すように突起15が突部38`又は39`
で適宜に回転阻止されるので円筒カム5`は中軸1`に
固定されてキャップ4`が回転する。
【0022】尚、第2の実施例に於いて、筒部26`と
キャップ4`との間に適宜な摩擦抵抗を持たせて、その
摩擦抵抗が摺動コマ6、6`を前後動する円筒カム5`
の回転抵抗より大きくとれば前記の釦29`は必要が無
くなる。又、円筒カム5`はリターンスプリング22、
22`を介して摺動コマ6、6`と切欠13が係合して
適宜な回転抵抗を有しているので、その回転抵抗が釦2
9`を押圧しない状態での筒部26`とキャップ4`と
の回転抵抗より大きくすれば前記の突部38`39`は
必要が無くなる。しかしながら、設計上のばらつきを考
えれば釦29`と突部38`、39`を設けることが望
ましい。
キャップ4`との間に適宜な摩擦抵抗を持たせて、その
摩擦抵抗が摺動コマ6、6`を前後動する円筒カム5`
の回転抵抗より大きくとれば前記の釦29`は必要が無
くなる。又、円筒カム5`はリターンスプリング22、
22`を介して摺動コマ6、6`と切欠13が係合して
適宜な回転抵抗を有しているので、その回転抵抗が釦2
9`を押圧しない状態での筒部26`とキャップ4`と
の回転抵抗より大きくすれば前記の突部38`39`は
必要が無くなる。しかしながら、設計上のばらつきを考
えれば釦29`と突部38`、39`を設けることが望
ましい。
【0023】
【考案の効果】本考案は以上のように、先軸、ガイド部
を一体に備えた中軸を樹脂成形品として、円筒カムの側
面に設けた突起を中軸の後方に穿設した周溝に弾性的に
嵌入させ、又、中軸に先軸及びキャップと接合する係合
部を一体的に設けたことで従来の複式筆記具に対して部
品点数が省略されて構造が単純化され、且つ、組立てが
容易となりコスト低減が達成される。又、円筒カムの後
方に延設して設けた適宜長い樹脂製キャップの内孔に消
しゴムを止着した消しゴムホルダーを配設して、消しゴ
ムホルダーの前後動でキャップの後端から消しゴムを出
没可能に構成したことで従来の引用例に対して金属部品
が樹脂に代替され、部品点数が減少する。又、組立てが
容易となるのでコスト低減が達成されて安価に製品の提
供が可能となる。又、消しゴム繰り出しの操作性がよ
い。特に、消しゴムで消字可能なボールペン等筆記体と
の組合わせで一層の利便性を発揮するものである。
を一体に備えた中軸を樹脂成形品として、円筒カムの側
面に設けた突起を中軸の後方に穿設した周溝に弾性的に
嵌入させ、又、中軸に先軸及びキャップと接合する係合
部を一体的に設けたことで従来の複式筆記具に対して部
品点数が省略されて構造が単純化され、且つ、組立てが
容易となりコスト低減が達成される。又、円筒カムの後
方に延設して設けた適宜長い樹脂製キャップの内孔に消
しゴムを止着した消しゴムホルダーを配設して、消しゴ
ムホルダーの前後動でキャップの後端から消しゴムを出
没可能に構成したことで従来の引用例に対して金属部品
が樹脂に代替され、部品点数が減少する。又、組立てが
容易となるのでコスト低減が達成されて安価に製品の提
供が可能となる。又、消しゴム繰り出しの操作性がよ
い。特に、消しゴムで消字可能なボールペン等筆記体と
の組合わせで一層の利便性を発揮するものである。
【図1】本考案の第1の実施例を示す全体の要部透視の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】図1に於ける、円筒カムと中軸の係合状態を示
した説明図である。
した説明図である。
【図3】本考案の第2の実施例を示す全体の要部透視の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図4】図3に於ける、円筒カムと中軸の係合状態を示
した説明図である。
した説明図である。
1 中軸 1` 中軸 2 ガイド筒 3 先軸 4 キャップ 4` キャップ 5 円筒カム 5` 円筒カム 6 摺動コマ 6` 摺動コマ 7 ボールペン等筆記体 7`ボールペン等筆記体 8 案内溝 8` 案内溝 9 筒部 10 係合溝 11 係合部 12 カム斜面 13 切欠 14 仕切り部 15 突起 16 縦溝 17 周溝 17` 周溝 18 壁 18` 鍔部 19 窓 19` スリット 20 突起 20` 突起 21 係止部 21` 係止部 22 リターンスプリング 22` リターンスプリング 23 段部 24 孔 24` 孔 25 スリット 25` 後端部 26 突起 26` 筒部 27 溝 27` 螺旋溝 28 天冠 28` 凹溝 29 消しゴムホルダー 29` 釦 30 嵌合部 30` 押し部 31 弾性片 31` 消しゴムホルダー 32 係合突起 32` 筒部 33 操作釦 33` 突起 34 傾斜面 34` 当接部 35 巾狭部 35` 後端孔 36 後壁 36` 後壁 37 前壁 37` 前壁 38 後端部 38` 突部 39 当接部 39` 突部 40 消しゴム 40` 弾性片 41 係止突起 42 消しゴム
Claims (1)
- 【請求項1】 樹脂製の先軸と樹脂製の中軸の先方を互
いに回転不能且つ抜け止め状態に嵌着する係合部を夫々
設けて両者を固定し、中軸に一体化したガイド筒の複数
の案内溝に、摺動コマを後端に止着した複数のボールペ
ン等筆記体をガイド筒と摺動コマとの間にリターンスプ
リングを設けて各筆記体を後方に附勢すると共に、夫々
軸方向に前後動自在に嵌装してなる複式筆記具に於い
て、上記中軸の後方側面に縦溝と周溝を巾狭部で接続し
た略逆Tの字状の窓部が穿設され、又軸方向に変位する
カム斜面を前端部に円周状に設けた円筒カムの側面に突
起が設けられて、該突起を上記縦溝を通じて弾性的に周
溝に嵌入させてガイド筒ならびに中軸に対して円筒カム
が一定範囲で回転可能に抜け止めされ、各摺動コマを円
筒カムのカム斜面に当接させることにより、先軸又は中
軸に対する円筒カムの回転によって各摺動コマを前後方
向に交互に移動させて各筆記体の先端を先軸先端口より
選択的に出没可能とし、円筒カムの後方に延設して設け
た適宜長さのキャップ内に消しゴムを止着した消しゴム
ホルダーを配設すると共にキャップに対して消しゴムホ
ルダーを前後動させて、消しゴムをキャップの後端孔か
ら出没自在と成したことを特徴とする複式筆記具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993071097U JP2606588Y2 (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 複式筆記具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993071097U JP2606588Y2 (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 複式筆記具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0733692U JPH0733692U (ja) | 1995-06-20 |
JP2606588Y2 true JP2606588Y2 (ja) | 2000-11-27 |
Family
ID=13450702
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993071097U Expired - Fee Related JP2606588Y2 (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 複式筆記具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2606588Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102067015B1 (ko) * | 2018-01-11 | 2020-01-16 | 주식회사 씨티케이코스메틱스 | 펜슬형 화장 도구 |
CN110217018B (zh) * | 2019-07-14 | 2023-11-14 | 杭州简弈科技有限公司 | 一种手持伸缩笔 |
-
1993
- 1993-12-06 JP JP1993071097U patent/JP2606588Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0733692U (ja) | 1995-06-20 |
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Legal Events
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