JP4539989B2 - 湧昇流発生海底人工堤及びその施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は,湧昇流発生海底人工堤及びその施工方法に関する。
海底には,栄養塩類を豊富に含んだ水平方向の底層流が形成されている。海底から海面方向へ流れる湧昇流を人工的に発生させることによって,栄養塩類が乏しい海面付近の表層に栄養塩類を上昇させる技術が提案されている。かかる技術により,太陽光が届く有光層である表層に栄養塩類が到達するため,光合成作用を伴って植物プランクトンが増殖し,海域の基礎生産力が増加する。すなわち,食物連鎖に基づいて,植物プランクトンの増殖によって,動物プランクトン,次いで魚類が増殖するため,漁獲高の増加を図ることができる良好な漁場を形成することができる。
湧昇流を発生させる技術として,例えば,特許文献1には,海底に自然石やコンクリートブロックを積み上げてマウンド状の構造物を形成し,底層流を当該構造物に沿わせることによって,底層流を海面方向へ上昇させる技術が提案されている。また,海底に構造物を形成し,湧昇流を発生させる技術として,例えば,特許文献2には,角錐形状の架台と架台に斜設された複数の円筒柱から構成される構造物を形成する技術が提案され,特許文献3には,3方向に壁部を有する構造物を形成する技術が提案されている。
特開平5−123076号公報 特開平8−308426号公報 特開平7−54322号公報
しかしながら,上記従来の特許文献1の技術によれば,海底の深さや海流の条件により構造物が大規模となった場合などには,洋上から海底へ投入される自然石やコンクリートブロックの投入量が多くなり,施工期間が長期化し,材料費や輸送費などを含めた施工コストが高価となるという問題があった。
また,特許文献2や特許文献3の技術によれば,湧昇流を発生させるための構造物を地上で作成し,海上輸送する。そして,構造物の規模によっては,構造物を設置する現場で,大型の起重機船を使用して,構造物を海底に沈降する必要があり,施工にかかる時間とコストが嵩むという問題があった。
そこで,本発明は,上記問題に鑑みてなされたものであり,本発明の目的とするところは,湧昇流の発生に必要な構造物を必要最小限の大きさかつ軽量の構造体で構築することができ,洋上から海底の適切な設置箇所に容易に設置することが可能な,新規かつ改良された湧昇流発生海底人工堤及び湧昇流発生海底人工堤の施工方法を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,仮想三角柱の軸方向の3つの稜に対応するようにそれぞれ配置された3本の主鋼管と,主鋼管を相互に連結する複数の連結材とからなる鋼管トラス構造体と;鋼管トラス構造体の外周面または内部に主鋼管の軸方向に延設され,相異なる面角度を有する少なくとも2枚の遮蔽板と;を備え,主鋼管内部の中空空間は,密閉されており,密閉された中空空間に注水可能に構成されたことを特徴とする,湧昇流発生海底人工堤が提供される。
かかる構成により,遮蔽板は,海底を水平に流れている底層流を遮断して,海底から海面方向へ海流の流れ方向を転向させるので,湧昇流発生海底人工堤は,湧昇流を発生させることができる。また,主鋼管内部に密閉された中空空間を有するので,鋼管トラス構造体は,軽量であり,浮力によって洋上に浮遊する。そして,主鋼管内部の中空空間に海水を注入した場合,鋼管トラス構造体は,鋼管トラス構造体及び注入された海水による重力と,鋼管トラス構造体にかかる浮力との均衡によって,海中に徐々に沈降する。その結果,主鋼管と連結材とからなる鋼管トラス構造体は,湧昇流の発生に必要な湧昇流発生海底人工堤を必要最小限の大きさかつ軽量の構造体で構築することができる。また,洋上から海底の適切な設置箇所に容易に湧昇流発生海底人工堤を設置することができる。
また,上記連結材は,鋼管で構成されており,連結材内部の中空空間に注水可能に構成されてもよい。かかる構成により,連結材は,中空空間を有するため,鋼管トラス構造体は,軽量となり,浮力によって洋上に浮遊する。そして,連結材の中空空間に海水を注入した場合,湧昇流発生海底人工堤及び注入された海水による重力によって,湧昇流発生海底人工堤を海中に沈降させることができる。なお,上記連結材は,鋼管で構成される例に限定されず,例えば,棒鋼,H型鋼など任意の鋼材,他の材質の部材または組立部材などであってもよい。
また,上記遮蔽板は,鋼管トラス構造体内部に,相異なる面角度を有して3枚配設され,3枚の遮蔽板の一側端部は,3本の主鋼管にそれぞれ接合され,3枚の遮蔽板の他側端部は,鋼管トラス構造体内部において相互に接合されてもよい。かかる構成により,鋼管トラス構造体内部で,3枚の遮蔽板が相互に接合されているため,少ない材料で遮蔽板を構成することができる。また,海底に設置された湧昇流発生海底人工堤の接地面が,鋼管トラス構造体の外周面3面のうちどの面であっても,遮蔽板は,海底を水平に流れている底層流を遮断して,海底から海面方向へ海流の流れ方向を転向させるように配置されているので,湧昇流発生海底人工堤は,湧昇流を発生させることができる。
また,湧昇流発生海底人工堤は,少なくとも3つの鋼管トラス構造体を備え,鋼管トラス構造体の軸方向の一端は,相互に接合されてもよい。かかる構成により,湧昇流発生海底人工堤を海底に設置する場合に,湧昇流発生海底人工堤がいかなる方向を向いたとしても,遮蔽板の向きは,海底を水平に流れている底層流を遮断して,海底から海面方向へ海流の流れ方向を転向させるような向きとなるので,湧昇流発生海底人工堤は,湧昇流を発生させることができる。また,湧昇流発生海底人工堤の設置方向を制御せずに,湧昇流発生海底人工堤を着底させることができるので,施工が容易かつ迅速になる。
また,上記主鋼管内部において,密閉された中空空間を区分する1または2以上の隔壁を備えてもよい。かかる構成により,主鋼管内部に複数の中空空間が形成されるため,主鋼管内部の中空空間に海水を注入する場合,注水する中空空間と注水しない中空空間とに分けることができる。その結果,湧昇流発生海底人工堤を沈降させる際,湧昇流発生海底人工堤を傾斜させることなく,鋼管トラス構造体の長手方向のバランスを維持して,略水平に沈降させることができる。
また,衝撃緩衝材が,上記主鋼管の外周面に設けられてもよい。かかる構成において,衝撃吸収材は,湧昇流発生海底人工堤の海底への着底時に生じる衝撃を吸収するので,湧昇流発生海底人工堤が破損することを防止できる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記の湧昇流発生海底人工堤を設置箇所の洋上に浮遊させる工程と;海水を湧昇流発生海底人工堤の主鋼管内部の密閉された中空空間に注水する工程と;湧昇流発生海底人工堤を設置箇所に沈降させる工程と;を含むことを特徴とする,湧昇流発生海底人工堤の施工方法が提供される。
かかる構成により,湧昇流発生海底人工堤の鋼管トラス構造体は,中空空間を有するので,湧昇流発生海底人工堤を洋上に浮遊させることができる。さらに,当該中空空間に海水を注入することができる。また,鋼管トラス構造体内部の中空空間に海水を注入した場合,鋼管トラス構造体は,鋼管トラス構造体及び注入された海水による重力と,鋼管トラス構造体にかかる浮力との均衡によって,海中に徐々に沈降させることができる。その結果,主鋼管と連結材とからなる鋼管トラス構造体は,湧昇流の発生に必要な湧昇流発生海底人工堤を必要最小限の大きさかつ軽量の構造体で構築することができる。また,湧昇流発生海底人工堤は,洋上から海底の適切な場所に容易に設置される。
また,上記沈降工程では,湧昇流発生海底人工堤の浮力を利用して,沈降させてもよい。かかる構成により,湧昇流発生海底人工堤の鋼管トラス構造体は,中空空間を有するので,中空空間に空気を残留させながら,海水を注入することができる。その結果,湧昇流発生海底人工堤は,浮力を受けるので,緩やかに海底へ沈降することができる。
また,湧昇流発生海底人工堤を設置箇所の洋上に浮遊させる工程より前に,湧昇流発生海底人工堤を構築する工程と;設置箇所の洋上まで湧昇流発生海底人工堤を輸送する工程と;をさらに含んでもよい。かかる構成により,湧昇流発生海底人工堤の鋼管トラス構造体は,中空空間を有するので,鋼管トラス構造体は軽量であり,湧昇流発生海底人工堤の構築及び輸送を容易かつ迅速とすることができる。
また,上記輸送工程は,湧昇流発生海底人工堤を洋上に浮遊させて輸送してもよい。かかる構成において,湧昇流発生海底人工堤は,洋上に浮遊されて輸送される。湧昇流発生海底人工堤の鋼管トラス構造体は,中空空間を有するので,湧昇流発生海底人工堤を海上に浮遊させて輸送することができる。その結果,輸送工程において,台船が不要となるため,輸送コストを削減することができる。
以上説明したように本発明によれば,湧昇流の発生に必要な構造物を必要最小限の大きさかつ軽量の構造体で構築することができ,洋上から海底の適切な設置箇所に容易に設置することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書および図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
まず,本発明の第1の実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1について説明する。図1は,本発明の第1の実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1を示す斜視図である。図2は,同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1を示す側面図である。図3は,図1のA−A線で切断した断面図である。
湧昇流発生海底人工堤1は,海底190を水平に流れる底層流を遮断し,海底190から海面180方向へ流れる湧昇流を人工的に発生させる構造物である。湧昇流発生海底人工堤1は,例えば,例えば大陸棚が形成された沖合い約80km,海面180からの深さD(図7F参照)が約200〜300mの海底190に設置される。但し,湧昇流発生海底人工堤1の設置場所は,かかる例に限定されず,例えば水深はさらに浅くてもよいし,深くてもよい。
湧昇流発生海底人工堤1は,底層流の流れの向きを海底190から海面180方向に転向できる規模を有しており,例えば,湧昇流発生海底人工堤1の長手方向の長さLが例えば約100〜200m,奥行き方向の長さLが例えば約20m〜30mであり,垂直高さHが例えば20〜30mである。但し,湧昇流発生海底人工堤1の長さや高さは,かかる例に限定されず,例えば海底190の深さや海流の速度,海流の幅などの設計条件に応じて変更してもよい。
上記の湧昇流発生海底人工堤1は,鋼管トラス構造体100と3枚の遮蔽板130とを備える。この鋼管トラス構造体100は,3本の主鋼管110と,主鋼管110を連結する連結材120とからなる鋼管トラス構造で形成されている。また,3枚の遮蔽板130は,鋼管トラス構造体100の内部に,主鋼管110の軸方向に延設されている。
鋼管トラス構造体100の主鋼管110の長さは,上記で説明したとおり,湧昇流発生海底人工堤1全体の長さに応じて定まり,例えば約100〜200mである。主鋼管110の管径は,例えば約2〜3mである。主鋼管110の肉厚は,例えば約12〜20mmである。主鋼管110は,中空空間119を有した鋼管であり,主鋼管110の軸方向の両側端部114は,例えば平板状の鋼板などによって,封止されている。なお,主鋼管110の外周面は,腐食防止のため電気防食や防食塗装等が施されてもよい。
主鋼管110には,排気口116,注水口117と,格点部112が形成される。図1及び図3に示すように,排気口116は,例えば主鋼管110の横断面の上部に形成され,注水口117は,例えば主鋼管110の横断面の下部に形成される。また,排気口116には,排気制御手段としての排気用バルブ(図示せず)が設けられ,注水口117には,注水制御手段としての注水用バルブ(図示せず)が設けられてもよい。
主鋼管110は,3本の主鋼管110が互いに平行するように配設される。このとき,鋼管トラス構造体100の横断面において,各主鋼管110が三角形の頂点に対応する位置に配設される。この三角形は,例えば正三角形とすることができる。
上記鋼管トラス構造体100の連結材120は,例えば鋼管を用いることができ,この連結材120を成す鋼管の管径は例えば約1mである。なお,連結材120は,鋼管の例に限定されず,例えば,棒鋼,H型鋼など任意の鋼材,他の材質の部材または組立部材などであってもよい。連結材120は,3本の主鋼管110を連結して,鋼管トラス構造体100の全体の形状を保持する。
複数の連結材120は,トラス構造を形成するように,主鋼管110と連結される。具体的には,主鋼管110の軸方向の端部114側で連結される連結材120は,例えば,主鋼管110の軸方向に対して垂直に連結される。また,主鋼管110の軸方向の中間部で連結される連結材120は,鋼管トラス構造体100の外側面内で斜めに配置される。なお,本明細書において,鋼管トラス構造体100の外側面とは,鋼管トラス構造体100の外周面であり,2辺が主鋼管110からなる略四角形の面をいう。
主鋼管110の格点部112は,主鋼管110の外周面に形成され,主鋼管110と連結材120とが連結される部分に形成される。格点部112は,管の肉厚が格点部112以外の部分よりも厚く形成される。例えば,格点部112以外の主鋼管110の肉厚が12〜20mmのとき,格点部112の肉厚は30〜60mmで形成される。このように格点部112の肉厚が厚く形成されることにより,主鋼管110は,連結材120の軸力によって受ける押し抜きせん断に耐えることができる。
連結材120が例えば鋼管である場合,主鋼管110と連結材120とは,例えば溶接によって連結される。一方,連結材120が例えばH型鋼である場合,主鋼管110と連結材120とは,主鋼管110に例えばガセットプレート(図示せず。)を設けて,ガセットプレートとH型鋼の連結材120とを溶接やボルトで接合することによって連結される。
上記遮蔽板130は,板厚が例えば12〜20mmの平板状の鋼板で形成できる。なお,遮蔽板130,鋼板の例に限定されず,例えば樹脂製や布製などとしてもよい。
遮蔽板130は,鋼管トラス構造体100内部において,鋼管トラス構造体100の軸方向に延設される。この場合,鋼管トラス構造体100軸方向の遮蔽板130の長さは,任意の長さとすることができる。このとき,複数の遮蔽板130を配設することによって,1枚の遮蔽板130を施工しやすい長さとすることができるので,湧昇流発生海底人工堤1の構築が容易となる。なお,鋼管トラス構造体100に複数の遮蔽板130を配設することにより,図1に示すように,遮蔽板130と遮蔽板130との間には,スリット134が形成される場合がある。但し,遮蔽板130が底層流を遮断する機能が損なわれないように,スリット134の間隔は,湧昇流発生海底人工堤1全体の長さLに比べて,短くする必要がある。
なお,鋼管トラス構造体100内部において,遮蔽板130を鋼管トラス構造体100の軸方向に複数枚配設せず,軸方向に一枚の遮蔽板130が配設されるとしてもよい。このとき,遮蔽板130は,主鋼管110の一の端部114から他の端部114まで,鋼管トラス構造体100の軸方向に長い1枚の遮蔽板130とすることができる。
遮蔽板130は,鋼管トラス構造体100の内部に,相異なる面角度を有して形成される。3枚の遮蔽板130a〜130c(以下,130と総称する場合もある)は,図2(a)に示すように,接合材132を中心として,120度の間隔で配設される。かかる3枚の遮蔽板130a〜130cの配置は,鋼管トラス構造体100内部に遮蔽板130a〜130cを配して傾斜面を形成する際,最も材料を少なくすることができる配置である。そのため,本実施形態の遮蔽板130の配置は,材料費を最も安価にすることができる配置である。
遮蔽板130は,それぞれの遮蔽板130a〜130cの一側端部136aが接合材132を介して相互に間接的に接合され,それぞれの遮蔽板130a〜130cの他側端部136bが主鋼管110と接合される。遮蔽板130a〜130cの側端部136aと接合材132,及び遮蔽板130a〜130cの側端部136bと主鋼管110とは,例えば溶接によって接合される。
接合材132は,鋼管トラス構造体100の軸方向に平行な軸材である。接合材132は,例えば鋼管トラス構造体100の横断面において,3本の主鋼管110が形成する三角形の重心を通る。但し,かかる例に限定されず,接合材132は三角形の重心以外の位置に配設されてもよい。
なお,遮蔽板130a〜130cの側端部136aの接合は,接合材132を介して間接的に接合される例に限定されず,遮蔽板130a〜130cの側端部136a同士が直接接合されてもよい。
上記の遮蔽板130は,鋼管トラス構造体100の内部に配設されているため,底層流によって異物が流れてきた場合でも,鋼管トラス構造体100の主鋼管110や連結材120によって防御されるため,破損するおそれが少ない。遮蔽板130は,必要に応じて遮蔽板130に補強材(図示せず。)を設けて,外力に耐えられるように補強してもよい。
上記で説明したように,鋼管トラス構造体100は,鋼管トラス構造体100の主鋼管110が中空であるため,浮力によって海面180上に浮遊する。また,主鋼管110は,注水口117を通じて中空空間119に海水が注水され,排気口116を通じて中空空間119の空気が排出される。このとき,湧昇流発生海底人工堤1は,湧昇流発生海底人工堤1及び注水された海水の重力によって海中に沈む。
注水口117及び排気口116にそれぞれ設けられた注水用バルブ及び排気口バルブが閉鎖されているとき,主鋼管110の中空空間119は密閉された状態となり,中空空間119に海水が浸入せず,鋼管トラス構造体100を海面180に浮遊させることができる。また,鋼管トラス構造体100が海面180に浮遊した状態で,上記の注水用バルブ及び排気用バルブを開放することによって,注水口117から中空空間119に海水が注入され,排気口116から中空空間119の空気が排出されて,鋼管トラス構造体100を海中に沈降させることができる。
また,上記バルブは,遠隔操作によって開放または閉鎖できるように構成されてもよい。その結果,鋼管トラス構造体100の注水時に,主鋼管110の中空空間119に注入する海水量を調整することができる。また,湧昇流発生海底人工堤1の着底時に,中空空間119に残留した空気を排出し,中空空間119に海水を完全に満たすように注水することができる。
連結材120を中空の鋼管で構成する場合は,連結材120に注水口(図示せず。)が設けられてもよい。この注入孔は,湧昇流発生海底人工堤1の沈降時に,連結材120の中空空間に海水を注水することができる。連結材120に設けられる注入孔は,例えば連結材120の側面に形成される。
また,主鋼管110と連結材120がともに鋼管である場合は,相互に連通するように,主鋼管110側面に貫通孔(図示せず。)を形成してもよい。このとき,連結材120側面に注入孔を設けなくても,主鋼管110に設けられた注水口117から注入された海水は,当該貫通孔を経由して,連結材120の中空空間に注水され,連結材120の中空空間に海水を満たすことができる。
鋼管トラス構造体100内部に3枚の遮蔽板130を配設することにより,図2(b)に示すとおり,3枚の遮蔽板130a〜130cのうちの2枚の遮蔽板130b,130cは,海底面190に対して約30度の傾斜面を形成する。また,遮蔽板130a〜130cのうちの1枚の遮蔽板130aは,海底面190に対してほぼ垂直な面を形成する。
その結果,海底面190に対して水平方向に流れる底層流は,例えば遮蔽板130bによって遮断され,海底190から海面180方向へ流れが転向する。この転向した海流は,遮蔽板130aに沿って垂直方向に流れることで,湧昇流が発生する。
また,遮蔽板130は,鋼管トラス構造体100内部で,例えば正三角形の重心を中心として,各主鋼管110と接するように放射状に配置されている。その結果,湧昇流発生海底人工堤1が海底190に着底した際,鋼管トラス構造体100の外側面は,どの面が海底面190に接地する底面となったしても,3つの遮蔽板130a〜130cで形成される傾斜面及び垂直面の配置は同じである。そのため,湧昇流発生海底人工堤1を着底させる工程で,湧昇流発生海底人工堤1の接地面を制御せずに,湧昇流を発生させるための傾斜面及び垂直面を得ることができる。
上記のとおり,主鋼管110と連結材120とからなる鋼管トラス構造体100は,湧昇流の発生に必要な湧昇流発生海底人工堤1を必要最小限の大きさで,軽量の構造体で構築することができる。遮蔽板130は,海底190を水平に流れている底層流を遮断して,海底190から海面180方向へ海流の流れ方向を変化させ,湧昇流を発生させる。
また,鋼管トラス構造体100が三角柱の構造によって形成されることにより,鋼管トラス構造体100は,四角柱などの他の多角柱による構造に比べて,外力を受けても回転しにくい安定的な構造を得ることができる。また,同規模の構造物を構築する場合,他の多角柱構造に比べて,使用材料が最も少なくなり,製造コストや施工コストも安価である。
また,海底に設置された湧昇流発生海底人工堤1の接地面が,鋼管トラス構造体100の外周面の3面のうちどの1面であっても,遮蔽板130によって形成される傾斜面及び垂直面の向きは,同じである。従って,いずれの場合でも,遮蔽板130は,海底190を水平に流れている底層流を遮断して,海底190から海面180方向へ海流の流れ方向を転向させるように配置されるので,湧昇流発生海底人工堤1は,湧昇流を発生させることができる。
次に,図4〜図6を参照して,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の遮蔽板の配置の変更例について説明する。図4〜図6は,それぞれ本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の変更例を示す側面図である。
まず,図4に示した本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の遮蔽板230a〜230c(以下,230と総称する場合もある)の配置の変更例について説明する。本変更例では,図4(a)に示すとおり,遮蔽板230は,鋼管トラス構造体100の外側面の3面全てに配置される。遮蔽板230は,鋼管トラス構造体100の軸方向に延設され,相異なる面角度を有して配設される。さらに,遮蔽板230は,連結材120に接して設置される。
図4(b)に示すとおり,3枚の遮蔽板230a〜230cのうちの2枚の遮蔽板230a,230bは,海底面190に対して約60度の傾斜面を形成する。その結果,海底面190に対して水平方向に流れる底層流は,例えば遮蔽板230aによって遮断され,遮蔽板230aに沿って海流が流れることにより,海底190から海面180方向へ流れる湧昇流が発生する。
また,遮蔽板230a〜230cが鋼管トラス構造体100の外側面3面に設けられているので,湧昇流発生海底人工堤1が海底190に着底した際,どの外側面が海底面190に向いたとしても,残りの2面は,約60度の傾斜面を形成する。そのため,湧昇流発生海底人工堤1を着底させる工程で,湧昇流発生海底人工堤1の接地面を制御せずに,湧昇流を発生させるための傾斜面を得ることができる。
次に,図5に示した本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の変更例について説明する。本変更例では,図5(a)に示すとおり,遮蔽板230は,鋼管トラス構造体100の外側面2面に配置される。遮蔽板230は,主鋼管110の軸方向に延設され,相異なる面角度を有して配設される。さらに,遮蔽板230は,連結材120に接して設置される。
図5(b)に示すとおり,遮蔽板230a,230bが設けられていない面が海底面190を向いた場合,2枚の遮蔽板230a,230bは,海底面190に対して約60度の傾斜面を形成する。その結果,海底面190に対して水平方向に流れる底層流は,例えば遮蔽板230aによって遮断され,遮蔽板230aに沿って海流が流れることにより,海底190から海面180方向へ流れる湧昇流が発生する。
図5(c)に示すとおり,鋼管トラス構造体100の外周面のうち遮蔽板230が設けられた面のうちの1面,例えば遮蔽板230aが海底面190を向いた底面である場合,残りの遮蔽板230bは,海底面190に対して約60度の傾斜面を形成する。その結果,海底面190に対して水平方向に流れる底層流は,遮蔽板230bによって遮断され,遮蔽板230bに沿って海流が流れることにより,海底190から海面180方向へ流れる湧昇流が発生する。
以上で説明したように,湧昇流発生海底人工堤1が海底190に着底した際,湧昇流発生海底人工堤1が,図5(b),図5(c)に示したどちらの向きで着底したとしても,少なくとも1面は,約60度の傾斜面を形成する。そのため,湧昇流発生海底人工堤1を着底させる工程で,湧昇流発生海底人工堤1の設置面を制御せずに,湧昇流を発生させるための傾斜面を得ることができる。
次に,図6に示した本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の変更例について説明する。本変更例では,図6(a)に示すとおり,遮蔽板230が,鋼管トラス構造体100の外側面に設置される。遮蔽板330は,遮蔽板230に対して垂直となるように,主鋼管110と遮蔽板230との間に設けられる。
遮蔽板330は鋼管トラス構造体100の内部に,遮蔽板230は鋼管トラス構造体100の外周面に形成される。また,遮蔽板330,230は,主鋼管110の軸方向に延設され,相異なる面角度(例えば,90度)を有して配設される。さらに,遮蔽板230は,連結材120に接して設置される。
図6(b)に示すとおり,かかる構成において,遮蔽板230が設けられた面が海底面190を向いた場合,遮蔽板330は,海底面190に対して約90度の垂直面を形成する。その結果,海底面190に対して水平方向に流れる底層流は,遮蔽板330によって遮断され,遮蔽板330に沿って海流が流れることにより,海底190から海面180方向へ流れる湧昇流が発生する。
図6(c)に示すとおり,かかる構成において,遮蔽板230が設けられていない面が海底面190を向いた場合,遮蔽板230は,海底面190に対して約60度の傾斜面を形成する。その結果,この場合は,海底面190に対して水平方向に流れる底層流は,遮蔽板230によって遮断され,遮蔽板230に沿って海流が流れることにより,海底190から海面180方向へ流れる湧昇流が発生する。
以上で説明したように,湧昇流発生海底人工堤1が海底190に着底した際,湧昇流発生海底人工堤1が,図6(b),図6(c)に示したどちらの向きで着底したとしても,約90度の垂直面または約60度の傾斜面を形成する。そのため,湧昇流発生海底人工堤1を着底させる工程で,湧昇流発生海底人工堤1の設置面を制御せずに,湧昇流を発生させるための傾斜面を得ることができる。
次に,図7A〜図7Fを参照して,本発明の第1の実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の施工方法について説明する。
まず,湧昇流発生海底人工堤1を構築する工程について説明する。図7Aは,本実施形態にかかる鋼管トラス構造体100の構築状況を示す説明図である。図7Aに示すように,鋼管トラス構造体100の構成部品,例えば連結材120は,起重機170によって吊り上げられ,連結箇所まで輸送される。鋼管トラス構造体100の構築は,主鋼管110と連結材120を連結し,遮蔽板130を配設することによって行われ,このような鋼管トラス構造体100の構築は,例えば地上で行われる。
従来技術である特許文献1の技術では,湧昇流発生のための構造物は,海底にコンクリートブロックを積載して構成されるため,当該構造物の施工は,洋上から構築箇所にコンクリートブロックを投下する方法で行われた。湧昇流を発生させる程度の大規模な構造物を構築するためには,多数のコンクリートブロックが必要である。また,コンクリートブロックは重量が大きいため,台船で構築箇所の洋上まで運搬することができる量は限定された。そのため,所定の構造物が完成するまで,複数回コンクリートブロックを台船で輸送する必要があり,施工期間が長期にわたる上,施工コストが嵩むという問題があった。
これに対し,本実施形態では,鋼管トラス構造体100は,比較的少ない構成部品数からなるため,施工期間を短縮することができる。また,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1は,完成品に至るまで地上で構築され,当該完成品の湧昇流発生海底人工堤1を設置箇所まで輸送するため,輸送は1回で済ませることができる。また,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の施工方法は,洋上での作業期間に比べて地上での作業期間が長いため,安全性が高い。
なお,鋼管トラス構造体100の構築は,ユニット単位で行ってもよい。例えば,鋼管トラス構造体100を軸方向の所定の長さで等分したユニットごとに区切り,それぞれのユニットをまず構築する。この場合,各ユニットを構築後,それぞれのユニットを結合して,完成品の鋼管トラス構造体100を構築する。
次に,湧昇流発生海底人工堤1を設置箇所の洋上まで輸送する工程を説明する。図7Bは,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の輸送状況を示す説明図である。
図7Bに示すように,地上で構築された完成品の湧昇流発生海底人工堤1は,例えば台船によって洋上を輸送される。具体的には,湧昇流発生海底人工堤1は台船150に積載され,タグボート160によって牽引される。台船輸送は,湧昇流発生海底人工堤1の積載地から設置場所まで長距離である場合に適している。湧昇流発生海底人工堤1は,全長が例えば100m〜200mであるが,主鋼管110や鋼管の連結材120は中空であるため,同規模の構造物をコンクリートや中実の鋼製部品によって構築したときよりも,軽量であるため,輸送工程は容易かつ迅速となる。
次に,湧昇流発生海底人工堤1を設置箇所の洋上に浮遊させる工程について説明する。図7Cは,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の設置現場の到着状況を示す説明図である。
図7Cに示すように,設置箇所の洋上に到着した湧昇流発生海底人工堤1は,例えばシンキングバージによって,設置箇所の洋上に浮遊させる。具体的には,まず,台船150に海水を注水し,台船150を沈降させていく。台船150は,海水が注水されるにつれて,重さが増すため,浮遊状態から徐々に海中へと沈降する。次に,台船150は,湧昇流発生海底人工堤1と離れて沈降していく。このとき,湧昇流発生海底人工堤1は,注水口117及び排気口116が閉鎖された状態となっているので,洋上に浮遊する状態となる。その後,台船150は,タグボート160によって牽引され,湧昇流発生海底人工堤1下部から離隔される。
洋上に浮遊された湧昇流発生海底人工堤1は,注水口117及び排気口116を閉鎖させており,主鋼管110の中空空間119には,空気が存在している。従って,湧昇流発生海底人工堤1は,湧昇流発生海底人工堤1の自重による重力と浮力との均衡によって,洋上で浮遊する(図7D参照)。
次に,湧昇流発生海底人工堤1の主鋼管110の中空空間119に海水を注水する工程について説明する。図7Dは,同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の注水状況を示す説明図である。
図7Dに示すように,鋼管トラス構造体100内部の中空空間(主鋼管110の中空空間119と,連結材120の中空空間をいう)に海水を注水する。具体的には,主鋼管110の注水口117に設けられた注水用バルブと,排気口116に設けられた排気用バルブを開放する。このとき,注水口117から鋼管トラス構造体100内部の中空空間に注水される海水量を,注水用バルブ及び排気用バルブによって調整する。かかる調整によって,鋼管トラス構造体100内部の中空空間に海水が急速に注水されることを防止できる。
次に,湧昇流発生海底人工堤1の設置箇所に湧昇流発生海底人工堤1を沈降させる工程について説明する。図7Eは,同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の沈降状況を示す説明図である。
図7Eに示すように,注水され始めた湧昇流発生海底人工堤1は,湧昇流発生海底人工堤1及び海水の自重によって,湧昇流発生海底人工堤1にかかる浮力を受けながら,海底190に沈降していく。湧昇流発生海底人工堤1の沈降速度は,当該重力と浮力の均衡によって決定される。従って,注水口117及び排気口116それぞれに設けられた注水用バルブ及び排気用バルブの開閉によって,鋼管トラス構造体100内部の中空空間に注水される海水量を調整する。注入される海水量の調整は,中空空間に空気が残留するようにして,湧昇流発生海底人工堤1が急速に沈降せず,徐々に海底190の設置箇所へ沈降するように制御する。
次に,湧昇流発生海底人工堤1を設置箇所に着底させる工程について説明する。図7Fは,同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の着底状況を示す説明図である。
湧昇流発生海底人工堤1の着底時の速度は,湧昇流発生海底人工堤1に衝撃を与えず,破損しないような速度とする。湧昇流発生海底人工堤1の設置は,効率よく湧昇流を発生させるように,湧昇流発生海底人工堤1の長手方向を,海底190を水平に流れる底層流の向きに対して,ほぼ垂直の向きとする。
湧昇流発生海底人工堤1の着底後は,注水口117に設けられた注水用バルブ及び排気口116に設けられた排気用バルブを,例えば遠隔操作によって開放し,鋼管トラス構造体100内部の中空空間に残留した空気を全て排出する。その結果,中空空間全てに海水が満たされるので,湧昇流発生海底人工堤1及び中空空間に注水された海水の重力によって,湧昇流発生海底人工堤1が海底190で滑動することを防止できる。
次に,図8A〜図8Cを参照して,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の施工方法の変更例について説明する。なお,図7A〜図7Fを参照して説明した湧昇流発生海底人工堤1の施工方法とは,輸送工程,浮遊工程が異なるが,他の工程は同じであるため,詳細な説明は省略する。
まず,湧昇流発生海底人工堤1を設置箇所の洋上まで,湧昇流発生海底人工堤1を輸送する工程を説明する。図8Aは,同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の輸送状況の変更例を示す説明図である。
図8Aに示すように,本変更例において,地上で構築された完成形の湧昇流発生海底人工堤1は,浮遊曳航によって輸送される。具体的には,湧昇流発生海底人工堤1は,洋上に浮遊された状態でタグボート160によって牽引される。湧昇流発生海底人工堤1は,主鋼管110や鋼管の連結材120が中空であるため,主鋼管110の注水口117に設けられた注水用バルブ及び排気口116に設けられた排気用バルブを閉鎖し,主鋼管110の中空空間119に空気が存在する状態とすることにより,湧昇流発生海底人工堤1を洋上に浮遊させることができる。
また,湧昇流発生海底人工堤1は,同規模の構造物をコンクリートや中実の鋼製部品によって構築するときよりも,軽量である。そのため,湧昇流発生海底人工堤1は,洋上に浮遊させることができるため,浮遊曳航が可能となる。浮遊曳航は,台船が不要となるため,輸送コストを低減させることができる。
次に,湧昇流発生海底人工堤1を設置箇所の洋上に浮遊させる工程について説明する。図8Bは,同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の設置現場の到着状況の変更例を示す説明図である。
上記浮遊曳航は,図7Bのような湧昇流発生海底人工堤1を積載する台船150を必要としないため,湧昇流発生海底人工堤1を台船150から洋上に下ろす作業が省略できる。図8Bに示すように,湧昇流発生海底人工堤1の設置箇所の洋上で,湧昇流発生海底人工堤1とタグボート160との係留を解除することによって,湧昇流発生海底人工堤1は設置箇所の洋上に浮遊させられる。注水口117に設けられた注水用バルブ及び排気口116に設けられた排気用バルブを閉鎖させており,鋼管トラス構造体100内部の中空空間は空気が存在していることから,湧昇流発生海底人工堤1は,洋上で浮遊する。
図8Cは,同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の注水状況の変更例を示す説明図である。注水口117及び排気口116にそれぞれ設けられた注水用バルブ及び排気用バルブを開放することにより,鋼管トラス構造体100内部の中空空間に海水を注水する。注水工程は,図7Dを参照して説明した上記注水工程と同様にして行うため,詳細な説明は省略する。
次に,図9を参照して,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の施工方法の沈降工程の変更例について説明する。図9は,同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の沈降状況の変更例を示す説明図である。
上記の沈降工程の説明では,湧昇流発生海底人工堤1を沈降させる際,湧昇流発生海底人工堤1を介錯せず,そのまま沈降させる場合を説明した。本変更例では,ワイヤ270による介錯をしながら,湧昇流発生海底人工堤1を沈降させる。具体的には,例えば,ワイヤ270は,湧昇流発生海底人工堤1を介錯するため,台船250とタグボート260とに係留される。ワイヤ270の長さの調整は,台船250上のウインチ252で行う。
これにより,湧昇流発生海底人工堤1は,ワイヤ270によって拘束されるので,湧昇流発生海底人工堤1を,正確な向きに設置することができる。なお,湧昇流発生海底人工堤1は,鋼管トラス構造体100内部の中空空間に空気を残留させて,重力と浮力との均衡によって,緩やかな速度で沈降させることができる。そのため,湧昇流発生海底人工堤1の沈降工程は,大型の起重機船を使用することなく,ウインチなどを使用する簡易な方法で行うことができる利点を有する。
(第2の実施形態)
次に,図10を参照して,本発明の第2の実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤2について説明する。図10は,本発明の第2の実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤2を示す斜視図である。なお,湧昇流発生海底人工堤2は,上記湧昇流発生海底人工堤1と比べて,鋼管トラス構造体100の機能構成は同じであるため,その機能構成についての詳細な説明は省略する。
本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤2は,例えば,図10に示すとおり3つの鋼管トラス構造体100から構成される。3つの鋼管トラス構造体100は,それぞれ異なる3方向を向くように形成されており,例えば中心材210を中心として120°ずつの間隔で相互に接続されている。1つの鋼管トラス構造体100の長さLは,例えば,3つの鋼管トラス構造体100の総長が200mとなるように,67mとすることができる。
湧昇流発生海底人工堤2において,鋼管トラス構造体100は,鋼管トラス構造体100の軸方向の端部102が相互に接合されている。なお,鋼管トラス構造体100は,端部102が中心材210に接合することにより,中心材210を介して間接的に相互に接合されてもよい。
中心材210には,海面180側上部に設置された3本の主鋼管110が接合されている。また,中心材210は,海底190に接地しており,海底190から垂直方向に延設される。かかる構成において,中心材210は,海面180側上部に設置された3本の主鋼管110を支持することができ,中心材210が設けられないときに比べて,湧昇流発生海底人工堤2全体の強度を高めることができる。
本実施形態において,遮蔽板130は,海底190で水平方向に流れる底層流を遮断し,湧昇流を発生させる。上述した本発明の第1の実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1のような直線構造では,底層流を確実に遮断できるように,沈降時または着底時に設置方向の調整が必要である。一方,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤2では,遮蔽板130が3方向に向いているため,どの方向に設置されても底層流を遮断することができる。そのため,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤2の施工方法では,沈降工程や着底工程における湧昇流発生海底人工堤2の設置方向の調整を省略することができ,湧昇流発生海底人工堤2の施工が容易となる。
また,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤2は,遮蔽板130が120°の間隔で3方向に向いているため,海底190を流れる底層流の向きが変わっても,適切に湧昇流を発生させることができる。
なお,本実施形態では,湧昇流発生海底人工堤2を構成する鋼管トラス構造体100の設置数は3つとしたが,これに限定されず,4つ以上としてもよい。例えば,鋼管トラス構造体100を4つとした場合,鋼管トラス構造体100は,中心材210を中心として,例えば90°ずつの間隔で相互に接続される。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,上述した実施形態においては,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の主鋼管110は,両方の端部114が封止されることによって,密閉された中空空間119が形成される場合について説明した。しかし,図11に示すように,主鋼管110内部において,密閉された中空空間119に隔壁118が設けられてもよい。隔壁118は,例えば,湧昇流発生海底人工堤1全体のバランスを考慮して,主鋼管110の中空空間119に,例えば約10m〜20mの間隔で設置される。このように隔壁118を設けることによって,密閉された中空空間119が複数形成される。この場合,注水口117及び排気口116は,隔壁118で区切られたそれぞれの密閉された中空空間119ごとに,それぞれ少なくとも1箇所ずつ形成される。
かかる構成により,本実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の施工方法の沈降工程において,主鋼管110の中空空間119に海水を注入する場合,それぞれの中空空間119ごとに設けられたバルブの開閉を調整することができる。そのため,注水する空間と注水しない空間とに分けることができ,隔壁118を設けない場合と比べて,注水された海水が主鋼管110の中空空間119で一方に偏ることを防止できる。その結果,湧昇流発生海底人工堤1を沈降させる際,湧昇流発生海底人工堤1を傾斜させることなく,鋼管トラス構造体100の長手方向のバランスを維持させて,水平に沈降させることができる。
また,湧昇流発生海底人工堤1を地上で構築する際,湧昇流発生海底人工堤1は,隔壁で区切られたユニットごとに構築してもよい。この場合,各ユニットを構築後,それぞれのユニットを結合して,湧昇流発生海底人工堤1を完成させることができる。
また,例えば,図12に示すように,本変更例では,主鋼管110に衝撃緩衝材212が形成される。衝撃緩衝材212は,例えばゴム製とすることができる。かかる構成において,衝撃緩衝材212は,湧昇流発生海底人工堤1の着底時における衝撃を緩衝することできるので,着底時に湧昇流発生海底人工堤1が破損することを防止できる。
また,例えば,上述した実施形態においては,湧昇流発生海底人工堤1,2は,海底190に1つだけ設置する場合について説明したが,近接する箇所に複数設置してもよい。例えば,湧昇流発生海底人工堤1の長手方向の長さLを100mとし,湧昇流発生海底人工堤1を長手方向に2つ並置することによって,全長200mの湧昇流発生海底人工堤を構成することができる。また,湧昇流発生海底人工堤1,2を複数設置する場合,湧昇流発生海底人工堤1,2の設置方向が相異なるように設置してもよい。
本発明の第1の実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1を示す斜視図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1を示す側面図である。 図1のA−A線で切断した断面図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の変更例を示す側面図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の変更例を示す側面図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の変更例を示す側面図である。 同実施形態にかかる鋼管トラス構造体100の構築状況を示す説明図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の輸送状況を示す説明図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の設置現場の到着状況を示す説明図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の注水状況を示す説明図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の沈降状況を示す説明図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の着底状況を示す説明図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の輸送状況の変更例を示す説明図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の設置現場の到着状況の変更例を示す説明図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の注水状況の変更例を示す説明図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の沈降状況の変更例を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤2を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の変更例を示す斜視図である。 同実施形態にかかる湧昇流発生海底人工堤1の変更例を示す斜視図である。
符号の説明
1,2 湧昇流発生海底人工堤
100 鋼管トラス構造体
102 端部け
110 主鋼管
112 格点部
114 端部
116 排気口
117 注水口
118 隔壁
119 中空空間
120 連結材
130,230,330 遮蔽板
132 接合材
134 スリット
136a,136b 端部
150,250 台船
160,260 タグボート
170 クレーン
180 海面
190 海底
210 中心材
212 衝撃緩衝材
252 ウインチ
270 ワイヤ

Claims (10)

  1. 仮想三角柱の軸方向の3つの稜に対応するようにそれぞれ配置された3本の主鋼管と,前記主鋼管を相互に連結する複数の連結材とからなる鋼管トラス構造体と;
    前記鋼管トラス構造体の外周面または内部に前記主鋼管の軸方向に延設され,相異なる面角度を有する少なくとも2枚の遮蔽板と;
    を備え,
    前記主鋼管内部の中空空間は,密閉されており,前記密閉された中空空間に注水可能に構成されたことを特徴とする,湧昇流発生海底人工堤。
  2. 前記連結材は,鋼管で構成されており,前記連結材内部の中空空間に注水可能に構成されたことを特徴とする,請求項1に記載の湧昇流発生海底人工堤。
  3. 前記遮蔽板は,前記鋼管トラス構造体内部に,相異なる面角度を有するよう3枚配設され,
    前記3枚の遮蔽板の一側端部は,3本の前記主鋼管にそれぞれ接合され,
    前記3枚の遮蔽板の他側端部は,前記鋼管トラス構造体内部において相互に接合されていることを特徴とする,請求項1または2に記載の湧昇流発生海底人工堤。
  4. 少なくとも3つの前記鋼管トラス構造体を備え,
    前記鋼管トラス構造体の軸方向の一端は,相互に接合されていることを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載の湧昇流発生海底人工堤。
  5. 前記主鋼管内部において,前記密閉された中空空間を区分する1または2以上の隔壁を備えることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載の湧昇流発生海底人工堤。
  6. 衝撃緩衝材が,前記主鋼管の外周面に設けられていることを特徴とする,請求項1〜5のいずれかに記載の湧昇流発生海底人工堤。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の湧昇流発生海底人工堤を設置箇所の洋上に浮遊させる工程と;
    海水を前記湧昇流発生海底人工堤の主鋼管内部の密閉された中空空間に注水する工程と;
    前記湧昇流発生海底人工堤を前記設置箇所に沈降させる工程と;
    を含むことを特徴とする,湧昇流発生海底人工堤の施工方法。
  8. 前記沈降工程では,前記湧昇流発生海底人工堤の浮力を利用して,沈降させることを特徴とする,請求項7に記載の湧昇流発生海底人工堤の施工方法。
  9. 前記湧昇流発生海底人工堤を設置箇所の洋上に浮遊させる工程より前に,
    前記湧昇流発生海底人工堤を構築する工程と;
    前記設置箇所の洋上まで前記湧昇流発生海底人工堤を輸送する工程と;
    をさらに含むことを特徴とする,請求項7または8に記載の湧昇流発生海底人工堤の施工方法。
  10. 前記輸送工程は,前記湧昇流発生海底人工堤の浮力を利用して,前記湧昇流発生海底人工堤を洋上に浮遊させて輸送することを特徴とする,請求項9に記載の湧昇流発生海底人工堤の施工方法。
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