JPH11320784A - ポリオレフィン被覆鋼材用保護シート - Google Patents

ポリオレフィン被覆鋼材用保護シート

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JPH11320784A
JPH11320784A JP14826898A JP14826898A JPH11320784A JP H11320784 A JPH11320784 A JP H11320784A JP 14826898 A JP14826898 A JP 14826898A JP 14826898 A JP14826898 A JP 14826898A JP H11320784 A JPH11320784 A JP H11320784A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性に優れ、より耐水性に優れたポリオ
レフィン被覆鋼材用保護シートを提供する。 【解決手段】 引っ張り伸び率が10%以上であり、ポ
リオレフィン系プライマーを1重量%以上付着させた布
帛に、ポリオレフィン樹脂をラミネートしたポリオレフ
ィン被覆鋼材用保護シートであって、被覆の耐衝撃性を
高め、かつ保護シートの耐水性も向上させることが出来
る。そして、該ポリオレフィン被覆鋼材用保護シート
は、従来の保護シートよりも耐衝撃性や耐水性が優れる
ため、港湾で用いられるポリオレフィン被覆鋼管杭やポ
リオレフィン被覆鋼矢板等の保護シートとして最適であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリオレフィン
被覆鋼材用保護シートに関し、さらに詳しくは、施工中
もしくは使用中に該被覆鋼材に加えられる衝撃、磨耗等
の機械的作用に起因するポリオレフィン被覆層の損傷を
防止する効果の優れたポリオレフィン被覆鋼材用保護シ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】石油、ガス、上下水道、ケーブル保護管
等の各種配管や鋼管杭、鋼管矢板、鋼矢板等の土木用建
材では、鋼材外面をポリオレフィンで被覆したポリオレ
フィン被覆鋼材が多用されている。ポリオレフィンは化
学的に安定であるため、ポリオレフィン被覆鋼材は優れ
た防食性を有している。だが、ポリオレフィンは機械的
強度が比較的弱いため、運搬、施工時の鋼材同士の衝突
や、埋設時、打設時の土砂、岩石等との接触、海洋での
流木等との接触等で被覆が損傷を受け、防食性が損なわ
れることがある。そのため本来の防食機能に加え、被覆
層の更なる機械的強度の向上が必要とされている。
【0003】この問題を解決する手段としては、機械的
特性の優れた材質からなる保護層をポリオレフィン層の
上に積層する方法が一般的に知られている。例えば、モ
ルタルやガラス繊維強化ポリエステルからなる保護層を
被覆鋼材の最外面に設けて高強度化を図ると、耐衝撃性
を著しく向上させることができる。だが本方法では高強
度化に手間と費用がかかるため、通常のポリオレフィン
被覆鋼材と比較すると非常に高価なものになるといった
問題点があった。また、特開平07−068702号公
報では、図2に示すような繊維クロス(5、特にガラス
繊維)に変性ポリオレフィン樹脂(6)をラミネートし
た保護シート(4)をポリオレフィン被覆鋼材に被覆す
ることで耐衝撃性を向上させている。この、保護シート
(4)をポリオレフィン被覆鋼材に被覆する方法を用い
ると、保護シート(4)が比較的安価に製造できること
および図3に示すように防食層の被覆ラインにて保護シ
ート(4、図3中では11)も同時に被覆が可能なた
め、簡便に高強度化を図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ガラス繊維を用いた保護シート(4)では、強い衝撃が
連続して加わるような用途ではガラス繊維の破断による
耐衝撃性の不足が問題となる場合があった。例えば、該
保護シート(4)を被覆したポリオレフィン被覆鋼管杭
を港湾に於いて使用する場合等では、鋼管杭打設後の捨
て石施工による捨て石との接触や漂流物の頻繁な衝突等
で、保護シートおよびポリオレフィン防食層を貫通した
疵が生じてしまう等の問題があった。更に該保護シート
(4)端面からの水の浸入により、繊維クロス(5)が
膨潤し、繊維クロス(5)と変性ポリオレフィン樹脂
(6)間で層間剥離が生じて、保護シートが被覆鋼材の
表面から剥離してしまう場合があった。また、ガラス繊
維を用いた保護シートは不燃物であるため、焼却処分が
出来ず、廃棄する場合に困難であるといった問題があっ
た。
【0005】そこで、本発明は、耐衝撃性に優れ、より
耐水性に優れたポリオレフィン重防食被覆鋼材用保護シ
ートを提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはポリオレフ
ィン被覆鋼材用保護シートの耐衝撃性、耐水性に関する
課題を解消するため鋭意検討した。そして、図1に示す
ように、布帛にポリオレフィン樹脂をラミネートしたポ
リオレフィン被覆鋼材用保護シート(1)、特に引っ張
り伸び率が10%以上であり、ポリオレフィン系プライ
マーを1重量%以上付着させた布帛(2)に、ポリオレ
フィン樹脂(3)をラミネートした保護シート(1)を
用いることによって、被覆の耐衝撃性を高め、かつ保護
シートの耐水性も向上させることが出来ることを見いだ
し、本発明に至ったものである。なお、ここで用いる布
帛の引っ張り伸び率とは、JIS L1096の規格に
従って測定した引っ張り伸び率である。
【0007】本発明の要旨は、以下の通りである。
【0008】(1) 布帛の両面にポリオレフィン樹脂
をラミネートしたポリオレフィン被覆鋼材用保護シー
ト。
【0009】(2) 布帛として、引っ張り伸び率が1
0%以上の布帛を用いたことを特徴とする前記(1)記
載のポリオレフィン被覆鋼材用保護シート。
【0010】(3) 布帛として、表面にポリオレフィ
ン系プライマーを1重量%以上付着させた布帛を用いた
ことを特徴とする前記(1)又は(2)記載のポリオレ
フィン被覆鋼材用保護シート。
【0011】(4) 布帛ないしはポリオレフィン樹脂
の内、少なくとも1種以上に着色を施した前記(1)又
は(2)又は(3)記載のポリオレフィン被覆鋼材用保
護シート。
【0012】上記保護シートは、引っ張り伸び率が10
%以上の布帛を使用しているため、強い衝撃が連続して
加わるような場合でも布帛を構成する繊維が破断し難
く、貫通疵の発生を防止することができる。更にポリオ
レフィン系プライマーにてプライマー処理を施している
ためポリオレフィン樹脂との強固な接着性と耐水性が得
られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のポリオレフィン被覆鋼材
用保護シートについて説明する。
【0014】図1は、本発明のポリオレフィン被覆鋼材
用保護シートの例を示す図である。図1に示すように、
保護シート(1)は、プライマー処理された布帛(2)
とその両面にラミネートされたポリオレフィン樹脂
(3)から成る。
【0015】上記布帛(2)に使用できる繊維は、ポリ
エステル、ナイロン、アラミド、ポリオレフィン等が少
なくとも1種以上用いられ、混紡、混織については本発
明の目的を逸脱せずその効果を妨げない限り、使用する
ことができる。また、布帛の形態としては織物、ニッ
ト、フェルト、不織布等本発明の目的を逸脱せずその効
果を妨げない限り、使用することができる。被覆鋼材
が、強い衝撃が連続して加わるような用途に用いられる
場合は、引っ張り伸び率が10%以上の布帛を用いる
と、布帛の変形によって貫通疵の発生を防止できるた
め、耐衝撃性を向上させることが出来る。引っ張り伸び
率が10%未満の布帛、例えばガラスクロス等を用いる
と、連続して衝撃が加えられると、布帛を構成する繊維
が徐々に破断していき、少ない回数の衝撃で貫通傷が生
じてしまう。なお、保護シートの耐衝撃性は、布帛の破
断強度に大きく依存し、布帛の破断強度が強ければ強い
ほど耐衝撃性は向上するが、保護シートの材料費も高く
なるため、布帛の破断強度、すなわち厚みは、使用環境
と経済性を考慮して決定すればよい。また、不要になっ
た際の廃棄方法を考慮すると、焼却処分が可能な有機繊
維からなる布帛が好ましい。更に、環境との調和や耐候
性の付与等の理由により着色を必要とする場合、着色方
法として、マスターバッチによる原着糸および染料によ
る先染糸や布帛を染料で着色する方法等が適用できる。
【0016】布帛(2)に適用出来るプライマー処理剤
は、布帛(2)にポリオレフィン樹脂(3)との接着性
を付与できるものであればどのようなものでも良いが、
通常はポリオレフィンもしくは変性ポリオレフィンを主
成分とするプライマー処理剤を用いれば良好な結果が得
られる。主成分として用いることのできるポリオレフィ
ンもしくは変性ポリオレフィンとしては、低密度ポリエ
チレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル
酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸エチル
共重合体(EEA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)、エチレン−アクリル酸エステル−無水マレ
イン酸共重合体、アイオノマー、酸変性ポリエチレン、
酸変性ポリプロピレン、エチレン系α−オレフィン共重
合体、プロピレン系α−オレフィン共重合体、ポリメチ
ルペンテン、ポリブテン−1、4−メチルペンテン−
1、ヘキセン−1、オクテン−1、エチレン−ブテン−
1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、ポリイ
ソブチレン等を挙げることができる。なお、これらの樹
脂は融液または溶液またはディスパージョンまたはエマ
ルジョン等の状態で使用でき、必要に応じて適宜混合し
て使用することもできる。さらに、処理剤の成分として
上記のほかに、消泡剤、撥水剤、酸化防止剤、フィルム
形成剤、潤滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料およびその
他の添加剤を、本発明の目的を逸脱せずその効果を妨げ
ない限り、任意に添加することができる。また、布帛の
耐水性を高めるという点では、プライマー処理後の布帛
表面に残存する親水性化合物、例えば、分散剤や界面活
性剤等を極力少なくすることが好ましい。
【0017】次に、本発明における布帛(2)のプライ
マー処理の方法と、処理によって布帛(2)に付着する
プライマー処理剤の付着量について説明する。まず処理
方法は、前記処理剤をエマルジョンまたはディスパージ
ョンまたは有機溶剤状態とした処理液を、常法により布
帛に含浸させる方法、または前記処理剤を溶融状態にし
て布帛にコーティングする方法等採用できるが、特にこ
れらの方法に限定されるものではない。また、処理剤の
付着量については、布帛に対して、処理剤の成分を1重
量%以上とするが、1重量%未満ではラミネートするポ
リオレフィン樹脂(3)との十分な接着力が得られな
い。また30重量%を越えると付着量の増加に見合うよ
り以上の効果はもはや得られない。接着性、耐水性、経
済性等を考慮すると付着量は5〜20%が適当である。
【0018】外面保護層であるポリオレフィン樹脂
(3)としては、ポリオレフィン防食層との融着性に優
れる樹脂であればどのようなものでも良い。例えば、低
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−
メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エステル−
無水マレイン酸共重合体、アイオノマー、酸変性ポリエ
チレン、酸変性ポリプロピレン、エチレン系α−オレフ
ィン共重合体、プロピレン系α−オレフィン共重合体、
ポリメチルペンテン、ポリブテン−1、4−メチルペン
テン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、エチレン−ブ
テン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、
ポリイソブチレン等が挙げられる。これらの樹脂をシー
ト状に成型して用いればよい。またこれらの樹脂の少な
くとも1種類以上を含む樹脂を必要に応じて混練して使
用すること及び多層フィルムに成型して使用することも
できる。さらに、上記樹脂成分以外に、フィラー、充填
剤、顔料(マスターバッチ)、酸化防止剤およびその他
の添加剤を、本発明の目的を逸脱せずその効果を妨げな
い限り、任意に添加することができる。
【0019】プライマー処理された布帛(2)とポリオ
レフィン樹脂(3)とのラミネート方法について説明す
る。ラミネートの方法として、ラミネートするポリオレ
フィン樹脂(3)がフィルムやシート単独の両面ラミネ
ーションであれば、カレンダーロール等の熱圧着の方法
が好ましい。しかし、耐衝撃性及び耐磨耗性をさらに向
上させるため、フィルムやシートを多層構造とする場
合、溶融押出機を使用するのが好ましい。その場合、押
出樹脂膜厚は10〜100μmが好ましい。10μm未
満では成膜が困難であり、膜切れを起こす可能性が高い
ため、工業生産では不向きである。100μm以上では
膜厚のコントロールが困難であり、凹凸になる可能性が
高く、生産スピードが遅くなるため不向きである。この
場合は、100μm以下の多回押出によって所定の厚み
に仕上げるのが良い。以上のような方法等が採用できる
が、特にこれらの方法に限定されるものではない。
【0020】得られたポリオレフィン被覆鋼材用保護シ
ート(1)の被覆鋼材への積層は、ポリオレフィン同士
の融着によって行う。例えば、鋼管に被覆する場合は、
図3に示すようにTダイ法によってTダイ(10)より
溶融したポリオレフィン(9)を押し出して、鋼管
(7)にポリオレフィンを被覆した直後に、コイル状に
保持されているポリオレフィン被覆鋼材用保護シート
(11)を巻き戻して被覆すれば、容易に被覆鋼管側の
溶融したポリオレフィンと、保護シート外側のポリオレ
フィンフィルムを融着させる事が出来る。この際、保護
シート予熱用の熱風発生器(12)や保護シート同士を
圧着させるためのゴムロール(13)等を用いれば外観
も良好な被覆が得られる。また、被覆工程での鋼管
(7)の搬送は、スキューターニング式搬送装置(8)
によって行えば良い。
【0021】
【実施例】以下に、ポリエチレン被覆鋼管に本発明の保
護シートを用いた場合の実施例及び比較例を挙げる。
【0022】(実施例1) i)保護シートの製作 布帛として、表1(A)に示す引っ張り強さ4000N
/25mm、引っ張り伸び率25%の平織ポリエステル
クロス(ユニチカ(株)社製 品番U−500)を使用
し、表2(a)に示すエチレン−メタクリル酸共重合
(EMAA)のディスパージョンをプライマーとしてデ
ィッピングし、マングルにて付着率が15重量%になる
よう搾りとった後、150℃にて3分間乾燥した。
【0023】次いで、布帛にラミネートするポリオレフ
ィン樹脂として、表3(イ)に示す厚さ150μmの直
鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用意した。25mm
φラミネーター(プラコー社製)を使用し、加工スピー
ドは10m/minにて布帛にポリオレフィンフィルム
をラミネートした。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】 ii)保護シートを被覆したポリエチレン被覆鋼管の製
作 外面をブラスト処理により除錆した鋼管(SGP200
A×5500mm長さ×5.8mm厚み)をスキュータ
ーニング式搬送装置に載せ、回転させながら管軸方向に
搬送した。この鋼管の外面に、エポキシプライマー(油
化シェルエポキシ社製エピコート828:100重量
部、油化シェルエポキシ社製エポメートB−002:5
0重量部、微粒子シリカ:3重量部の混合物)をスプレ
ー塗装した。鋼管を高周波誘導加熱で表面温度が200
℃になるように加熱しエポキシプライマーを硬化させ
た。エポキシプライマー層の厚みは0.05mmであっ
た。その表面に変性ポリエチレン(エチレンの単独重合
体に無水マレイン酸をグラフト重合した変性ポリエチレ
ン)と低密度ポリエチレンを2層1体で押出被覆した。
ポリエチレン防食層の厚みは3.2mmであった。次い
で、(i)にて製作した保護シートをポリエチレン防食
層の表面にらせん状に2層重ねになるように被覆した。
この際、保護シートの1層目と2層目の融着を強固にす
るために、熱風で2層目の裏面を加熱しながら被覆し
た。ゴムローラーによりポリエチレンと保護シートを圧
着し、強固に融着させた後、外面から水冷を行い本発明
の保護シートを被覆したポリエチレン被覆鋼管を得た。
【0027】iii)耐衝撃性の評価 (i)で得られた保護シートの耐衝撃性を評価するため
に、(ii)で得られた保護シートを被覆したポリエチ
レン被覆鋼管に対して、ASTM G 14の規定に従
って先端径15.875mmのポンチを用いた衝撃試験
を行い、被覆の貫通に要する衝撃エネルギーを測定し
た。衝撃試験は23℃で行った。さらに、耐連続衝撃性
を評価するために、衝撃試験と同一の試験装置を用い
て、50Jの衝撃を被覆の一点に連続して与え、被覆を
貫通するまでに要した衝撃回数を測定する連続衝撃試験
を行った。
【0028】iv)耐水性の評価 (i)で得られた保護シートの耐水性を評価するため
に、(ii)で得られた保護シートを被覆したポリエチ
レン被覆鋼管を、60℃の温水に2000時間浸漬し、
保護シートの層間剥離の有無を調べた。
【0029】(実施例2〜11)表4(2)〜(11)
に示す組成の保護シートを実施例1(i)と同じ要領で
製作した。そして実施例1(ii)と同じ要領で、表4
(2)〜(11)に記した保護シートを被覆したポリエ
チレン被覆鋼管を得た。なお、表4に記してある記号
(A)〜(F)、(a)〜(f)、(イ)〜(ニ)はそ
れぞれ、表1(A)〜(F)に該当する布帛の種類、表
2(a)〜(f)に該当するプライマーの種類、表3
(イ)〜(ニ)に該当するポリオレフィンの種類であ
る。
【0030】このポリエチレン被覆鋼管の耐衝撃性を実
施例1(iii)と同じ要領で評価した。また、耐水性
を実施例1(iv)と同じ要領で評価した。
【0031】(比較例)表4(13)〜(33)に示す
組成の保護シートを実施例1(i)と同じ要領で製作し
た。そして実施例1(ii)と同じ要領で、表4(1
2)〜(33)に記した保護シートを被覆したポリエチ
レン被覆鋼管を得た。なお、表4(12)は保護シート
を被覆していないポリオレフィン被覆鋼管である。
【0032】このポリエチレン被覆鋼管の耐衝撃性を実
施例1(iii)と同じ要領で評価した。また、耐水性
を実施例1(iv)と同じ要領で評価した。
【0033】以上の結果をまとめて表4に示す。
【0034】表4から、布帛にポリオレフィン樹脂をラ
ミネートしたポリオレフィン被覆鋼材用保護シート、特
に引っ張り伸び率が10%以上の布帛に、ポリオレフィ
ン樹脂にてプライマー処理を施し、ポリオレフィン樹脂
でラミネーションしたものを保護被覆層としたものをラ
ミネートしたポリオレフィン被覆鋼材用保護シートを用
いることによって、耐衝撃性および耐水性の優れたポリ
オレフィン被覆鋼管を得ることができることを確認でき
た。
【0035】
【表4】
【0036】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、本発明の
ポリオレフィン被覆鋼材用保護シートは、従来の保護シ
ートよりも耐衝撃性や耐水性が優れるため、ポリオレフ
ィン被覆鋼材の防食性を長期にわたり保持させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の布帛の両面にポリオレフィン樹脂をラ
ミネートしたポリオレフィン被覆鋼材用保護シートを示
す図である。
【図2】特開平07−068702号公報に記載の繊維
クロスの両面に変性ポリオレフィンをラミネートしたポ
リオレフィン被覆鋼材用保護シートを示す図である。
【図3】本発明の布帛の両面にポリオレフィン樹脂をラ
ミネートしたポリオレフィン被覆鋼材用保護シートをポ
リオレフィン被覆鋼管に積層させる被覆方法の概略図で
ある。
【符号の説明】
1 本発明のポリオレフィン被覆鋼材用保護シート 2 引っ張り伸び率が10%以上であり、ポリオレフィ
ン系プライマーを1重量%以上付着させた布帛 3 ポリオレフィン樹脂 4 特開平07−068702号公報に記載のポリオレ
フィン被覆鋼材用保護シート 5 繊維クロス 6 変性ポリオレフィン樹脂 7 鋼管 8 スキューターニング式搬送装置 9 溶融したポリオレフィン 10 Tダイ 11 ポリオレフィン被覆鋼材用保護シート 12 熱風発生器 13 圧着用ゴムロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 博康 東京都港区芝大門2丁目12番9号 浜松町 SSビル10階 ユニチカグラスファイバー 株式会社内 (72)発明者 安原 清巳 東京都港区芝大門2丁目12番9号 浜松町 SSビル10階 ユニチカグラスファイバー 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布帛の両面にポリオレフィン樹脂をラミ
    ネートしたポリオレフィン被覆鋼材用保護シート。
  2. 【請求項2】 布帛として、引っ張り伸び率が10%以
    上の布帛を用いたことを特徴とする請求項1記載のポリ
    オレフィン被覆鋼材用保護シート。
  3. 【請求項3】 布帛として、表面にポリオレフィン系プ
    ライマーを1重量%以上付着させた布帛を用いたことを
    特徴とする請求項1又は2記載のポリオレフィン被覆鋼
    材用保護シート。
  4. 【請求項4】 布帛ないしはポリオレフィン樹脂の内、
    少なくとも1種以上に着色を施した請求項1又は2又は
    3記載のポリオレフィン被覆鋼材用保護シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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