JP4538860B2 - 音声帯域信号記録再生装置、音声帯域信号記録再生方法、音声帯域信号記録装置及び音声帯域信号記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声帯域信号記録再生装置、音声帯域信号記録再生方法、音声帯域信号記録装置及び音声帯域信号記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビデオカメラ装置部とビデオ信号記録再生装置部とを一体化し、このビデオカメラ装置部で撮影した映像信号及び音声帯域信号をこのビデオ信号記録再生装置部でデジタル信号化処理して記録及び/又は再生することができ、そしてこの再生した信号をアナログ信号化処理して元の映像信号及び音声帯域信号を再生できるようにした、ビデオカメラ装置部とビデオ信号記録再生装置部とを一体化した可搬型デジタルカメラレコーダ等のカメラ一体型VTR装置(以下の説明においてはこのカメラ一体型VTR装置をカメラ一体型VTR装置と称する)がよく知られている。
【0003】
しかしながらこのような記録及び/又は再生方法においては、モノラル信号を記録及び/又は再生する場合を除けば、左音声帯域信号チャンネルと右音声帯域信号チャンネルの2チャンネルの音場信号を記録し再生するのが一般的であった。
【0004】
したがってこの音声帯域信号の記録及び/又は再生方法では、カメラ一体型VTR装置により撮影している方向に向かって左右方向への発音源の位置の変化については明瞭に記録できるので、再生時において発音源の位置のこの左右方向の変化を再現できるが、この撮影している方向に向かって前後の方向の音場変化は再生音量の変化とでしか再生できないので、この前後の方向の音場変化が明瞭に再現できないことになり、音声帯域信号として臨場感の再現性が乏しくなる問題がある。
【0005】
一方、既存の立体音場再生方法としてドルビーサラウンド(DOLBY SURROUND)方式、ドルビーサラウンドプロロジック(DOLBY SURROUND PRO LOGIC)方式、ドルビーデジタル(DOLBY DIGITAL )方式及びDTS(Digital Theater Systems )方式等の左右及び前後方向の音場を再生する立体音場(以下の説明においては立体音場と称する)再生方法或いは再生装置がよく知られるようになってきている。
【0006】
また、立体音場を聴取することのできる音源としては、現在ホームビデオ装置での再生用に制作された既成の磁気テープカセット、LD(Laser Disc)或いはDVD(Digital Versatile Disc)等、既成メディアとして市販されているものがあり、これら既成メディアの再生装置を用意してこの立体音場を再生することにより同時に再生される画像イメージに対する臨場感を手軽に享受することができる。
【0007】
その為もあって、カメラ一体型VTR装置を用いた撮影に際して、立体音場再生により撮影した映像の臨場感を高めることのできる信号をその記録時に同時に収音したいとの要求がこのカメラ一体型VTR装置の利用者の間において高まっている。
【0008】
なお、ドルビー(DOLBY )、ドルビーサラウンド(DOLBY SURROUND)、ドルビーサラウンドプロロジック(DOLBY SURROUND PRO LOGIC)、ドルビーデジタル(DOLBY DIGITAL )は米国ドルビー・ラボラトリーズ・ライセンシング・コーポレーションの商標。また、DTSは米国Digital Theater Systems Inc.の商標である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この立体音場を再生できることを特徴として制作された劇映画等のパッケージメディア或いはこの立体音場再生を特徴とする衛星放送メディア等は、大掛かりな立体音場制作システムを使用して制作されたものであり、現在のところこの立体音場をカメラ一体型VTR装置により手軽に記録する手段が実現されていない。
【0010】
また、この立体音場を収音するためには3方向以上の多方面からの音を別々のマイクにより収音する必要があり、このマイクのセッティングに高度な知識と経験を必要とし、一般の聴取者が手軽にこのセッティングをおこなうことは困難であるという不都合があった。
【0011】
さらにまた、これらマイクの夫々で収音した信号の夫々を別々のトラックに記録しておく必要があるので、マルチチャンネル/マルチトラック記録機能を具備したレコーダが必要になり、これら収音及びその記録を行う為のシステムが非常に大掛かりなものになるため、カメラ一体型VTR装置等の小型家庭用撮影機器ではこのようなシステムの搭載が難しく、一般の聴取者が撮影現場を立体音場として手軽に収音することができないという不都合があった。
【0012】
さらにまた一般の聴取者が、このようにして記録されたマルチチャンネル音声帯域信号に基づいてこの記録時の音場を音響として再生するためには、これら記録されたマルチチャンネル音声帯域信号の夫々を、それらを収音した方向から別々に再生できるようにする必要があるので、アンプ、スピーカー等の音響再生システムをこのマルチチャンネル音声帯域信号を構成しているチャンネル数分だけ用意し、かつスピーカーの夫々の配置位置のセッティングを行う必要があり、再生システムが高価になりまたこのセッティングに高度な技術と経験を必要とし、手軽にどこでも誰でもがこのマルチチャンネル音声帯域信号の良さを生かして聴取することが難しいという不都合があった。
【0013】
本発明は斯る点に鑑みてなされたもので、カメラ一体型VTR装置及び小型家庭用音響再生機器を取り扱える程度の知識を有していれば、誰でもこの立体音場を容易に収音することができる立体音場収音装置或いは立体音場収音再生装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、指向特性が無指向性である第1乃至第3のマイクロフォンであって、第1のマイクロフォンが、複数の方向のうち1つの方向の正面に配され、第2のマイクロフォンが第1のマイクロフォンの後方に配され、第3のマイクロフォンが第1及び第2のマイクロフォンのほぼ中間であって、第1及び第2のマイクロフォンを通る軸に対して左側に配され、第1のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第1の位相遅れ成分を減じる第1の位相減算手段と、第2のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第2の位相遅れ成分を減じる第2の位相減算手段と、第3のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第3の位相遅れ成分を減じる第3の位相減算手段と、第1の位相減算手段が第1の位相遅れ成分を減じたアナログ音声信号に第1の乗算係数を乗じる第1の乗算手段と、第2の位相減算手段が第2の位相遅れ成分を減じたアナログ音声信号に第2の乗算係数を乗じる第2の乗算手段と、第3の位相減算手段が第3の位相遅れ成分を減じたアナログ音声信号に第3の乗算係数を乗じる第3の乗算手段と、第1のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第2の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて前方向の音声帯域信号を生成する第1の減算手段と、第2のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第1の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて後方向の音声帯域信号を生成する第2の減算手段と、第3のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第2の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて前方左方向の音声帯域信号を生成する第3の減算手段と、第2のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第3の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて後方右方向の音声帯域信号を生成する第4の減算手段と、第3のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第1の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて後方左方向の音声帯域信号を生成する第5の減算手段と、第1のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第3の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて前方右方向の音声帯域信号を生成する第6の減算手段と、前方向の音声帯域信号、前方左方向の音声帯域信号、前方右方向の音声帯域信号、後方向の音声帯域信号よりサブウーハーチャンネル信号を生成し、前方向の音声帯域信号、前方左方向の音声帯域信号、前方右方向の音声帯域信号、後方向の音声帯域信号及びサブウーハーチャンネル信号をアナログ/デジタル変換して得られたデジタル音声信号であって、映像に合わせて再生可能とする複数チャンネルのデジタル音声信号を所定の方式にエンコードし、エンコードされた複数チャンネルのデジタル音声帯域信号を多重化した音声帯域信号として記録手段に記録し、記録手段から読み出した多重化された音声帯域信号をデコードして複数チャンネルのデジタル音声信号に復元し、復元された複数チャンネルのデジタル音声信号から任意の数のチャンネルのデジタル音声信号を選択し、ミックスダウンして音場効果設定を行うことにより、立体音場信号の如く信号チャンネル数の多い信号を容易に記録できるように図ったものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を添付図面に基づいて説明する。
【0025】
なお、本発明によるカメラ一体型VTR装置の音声帯域信号でなる立体音場信号の信号処理系が「HDデジタルVCR 協議会」で標準化された家庭用デジタルビデオ規格(以下の説明ではDVフォーマットと称する)の2系統4チャンネルのステレオ信号処理系で構成され、この音声帯域信号を最大4チャンネルまで同時に記録し再生することができ、ドルビーサラウンド方式に相当する4チャンネル信号を記録し再生することができるように構成されているものとして以下説明する。
【0026】
なお以下の説明においては、前左方向(以下の説明においてはFL方向と称する)から収音した信号を信号FL、前右方向(以下の説明においてはFR方向と称する)から収音した信号を信号FR、前方向(以下の説明においてはFC方向と称する)から収音した信号を信号FCで表すものとする。
【0027】
更にまた以下の説明においては、後左方向(以下の説明においてはRL方向と称する)から収音した信号を信号RL、後右方向(以下の説明においてはRR方向と称する)から収音した信号を信号RR、後方向(以下の説明においてはRS方向と称する)から収音した信号を信号RSで表すものとする。
【0028】
先ず図1及び図2を参照してドルビーサラウンド方式に相当する4チャンネル音声帯域信号でなる立体音場信号を記録し再生する場合を例として本発明の形態の一例を説明する。
【0029】
100はこの信号処理系の要部を示したブロック図で、信号処理系100はサウンド収音用マイクロフォンの入力端子群(以下の説明では収音マイク入力端子群と称する)1、前置増幅器群2、アナログ/デジタル変換器群(以下の説明ではアナログ/デジタル変換器群をADC群、アナログ/デジタル変換器をADCと称する)3、デジタルシグナルプロセッサLSI(以下の説明ではDSPと称する)4、記録系信号処理部5、記録/再生切り換えスイッチ(以下の説明ではR/PSWと称する)6、記録再生装置(以下の説明ではVTRと称する)7で構成されている。
【0030】
そして更に信号処理系100は再生系信号処理部9、デジタル/アナログ変換器群(以下の説明ではデジタル/アナログ変換器群をDAC群と称し、デジタル/アナログ変換器をDACと称する)10,11、ライン増幅器群12,13、マルチチャンネルミックス信号(以下の説明ではMC信号と称する)出力端子群14及び再生信号出力端子群15で構成されている。
【0031】
DAC群10はDAC10L及び10Rで構成され、DAC群11はDAC11L、11R、11C及び11Sで構成されている。
【0032】
収音マイク入力端子群1はFL方向からの収音信号FLの入力端子1L、FR方向からの収音信号FRの入力端子1R、FC方向からの収音信号FCの入力端子1CおよびRS方向からの収音信号RSの入力端子1Sで構成されている。
【0033】
前置増幅器群2は前置増幅器2L、2R、2C及び2Sで構成され、ADC群3はADC3L、3R、3C及び3Sで構成されている。
【0034】
ライン増幅器群12はライン増幅器12L及び12Rで構成され、ライン増幅器群13はライン増幅器13L、13R、13Cおよび13Sで構成されている。
【0035】
MC信号出力端子群14は左側MC信号MLの出力端子14L及び右側MC信号MRの出力端子14Rで構成され、再生信号出力端子群15はFL方向の再生信号FLPの出力端子15L、FR方向の再生信号FRPの出力端子15R、FC方向の再生信号FCPの出力端子15C及びRS方向の再生信号RSPの出力端子15Sで構成されている。
【0036】
そしてDSP4は記録信号処理部4A、マルチチャンネルミックス信号生成回路部(以下の説明においてはMC信号生成部と称する)4B、再生信号処理部4Cで構成されている。
【0037】
記録信号処理部4Aはマルチチャンネル信号入力端4d及び記録信号出力端4eを具備し、再生信号処理部4Cは再生系入力端4fとマルチチャンネル音声帯域信号出力端4gを具備している。
【0038】
記録信号処理部4AはADC群3からマルチチャンネル音声帯域信号入力端4dに供給されたマルチチャンネルデジタル音声帯域信号群をDVフォーマットの記録音声帯域信号にエンコードして記録信号出力端4eから出力するエンコーダ機能を具備し、再生信号処理部4Cは再生系入力端4fに入力したDVフォーマットの再生音声帯域信号をこのマルチチャンネルデジタル音声帯域信号群にデコードし、このマルチチャンネルデジタル音声帯域信号群をマルチチャンネル出力端4gからDAC群11に供給するデコーダ機能を具備している。
【0039】
そしてMC信号生成部4Bはこのマルチチャンネルデジタル音声帯域信号群をミックスダウン処理し左音声帯域デジタル信号及び右音声帯域デジタル信号を生成し、この左音声帯域デジタル信号をDAC10Lに供給し、この右音声帯域デジタル信号をDAC10Rに供給する機能を具備している。
【0040】
次にこの信号処理系100における接続構成について説明する。
【0041】
入力端子1Lが前置増幅器2Lの入力側に接続され、入力端子1Rが前置増幅器2Rの入力側に接続され、入力端子1Cが前置増幅器2Cの入力側に接続されそして入力端子1Sが前置増幅器2Sの入力側に接続されている。前置増幅器2Lの出力側がADC3Lの入力側に接続され、前置増幅器2Rの出力側がADC3Rの入力側に接続され、前置増幅器2Cの出力側がADC3Cの入力側に接続されそして前置増幅器2Sの出力側がADC3Sの入力側に接続されている。
【0042】
ADC3L,3R,3C及び3Sの出力側の夫々が記録信号処理部4Aのマルチチャンネル音声帯域信号入力部4dに並列に接続され、記録信号処理部4Aの記録信号出力部4eが記録系信号処理部5の入力側に接続され、再生系信号処理部9の4チャンネル出力側が再生信号処理部4Cの再生系入力端4fに並列に接続されている。
【0043】
再生信号処理部4Cのマルチチャンネル音声帯域信号出力端4gからの出力がDSP4の内部バスによりMC信号生成部4Bの入力側に接続されている。そしてこの出力端4gからの並列4チャンネル外部出力の内の1がDAC11Lの入力側に接続され、その2がDAC11Rの入力側に接続され、その3がDAC11Cの入力側に接続されそしてその4がDAC11Sの入力側に接続されている。またMC信号生成部4Bの並列2チャンネル出力側の1がDAC10Lの入力側に接続されそしてその2がDAC10Rの入力側に接続されている。
【0044】
DAC10Lの出力側がライン増幅器12Lを介して左側MC信号出力端子14Lに接続され、DAC10Rの出力側がライン増幅器12Rを介して右側MC信号出力端子14Rに接続されている。
【0045】
DAC11Lの出力側がライン増幅器13Lを介して再生信号FLPの出力端子15Lに接続され、DAC11Rの出力側がライン増幅器13Rを介して再生信号FRPの出力端子15Rに接続され、DAC11Cの出力側がライン増幅器13Cを介して再生信号FCPの出力端子15Cに接続されそしてDAC11Sの出力側がライン増幅器13Sを介して再生信号RSPの出力端子15Sに接続されている。
【0046】
次に、この信号処理系100の動作を説明する。
【0047】
入力端子1Lに信号FLが入力され、入力端子1Rに信号FRが入力され、入力端子1Cに信号FCが入力され、そして入力端子1Sに信号RSが入力される。
【0048】
なお入力端子1Sに入力する信号RSの代わりにRL信号及びRR信号をミックスした信号をこの入力端子1Sに入力してもよいし、前置増幅器2S及びADC3Sで構成される信号処理系統をもう1系統設け、これらRL信号及びRR信号の何れかをこの系統を通じて記録信号処理部4Aに入力し、他を入力端子1Sに入力して記録信号処理部4Aでミックスした信号を信号RSとして使用してもよい。
【0049】
入力端子1Lに入力した信号FLを前置増幅器2Lで所定の信号レベルまで増幅しADC3Lに供給してデジタル信号に変換し、入力端子1Rに入力した信号FRを前置増幅器2Rで所定の信号レベルまで増幅しADC3Rに供給してデジタル信号に変換し、信号入力端子1Cに入力した信号FCを前置増幅器2Cで所定の信号レベルまで増幅しADC3Cに供給してデジタル信号に変換しそして入力端子1Sに入力した信号RSを前置増幅器2Sで所定の信号レベルまで増幅しADC3Sに供給してデジタル信号に変換する。
【0050】
なおデジタル信号とは、アナログ信号を所定周期でサンプリングし、サンプリングした信号毎にその信号レベルに応じて符号化したデータをいうものとし、以下の説明においても同様とする。
【0051】
ADC3Lの出力として得たデジタル信号FL、ADC3Rの出力として得たデジタル信号FR、ADC3Cの出力として得たデジタル信号FC及びADC3Sの出力として得たデジタル信号RSの夫々を並列に記録信号処理部4Aの入力4dに供給する。
【0052】
記録信号処理部4Aでこのデジタル信号FLをDVフォーマットの音声帯域デジタル信号4Lに変換し、このデジタル信号FRをDVフォーマットの音声帯域デジタル信号4Rに変換し、このデジタル信号FCをDVフォーマットの音声帯域デジタル信号4Cに変換しそしてこのデジタル信号RSをDVフォーマットの音声帯域デジタル信号4Sに変換する。そしてこれら信号4L、4R、4C及び4Sを記録信号出力端4eから記録系信号処理部5に並列4チャンネルで供給する。
【0053】
記録系信号処理部5においてこれら信号4L、4R、4C及び4SをDVフォーマットに従ったデータ信号に変換し、SW6をREC側にしてこのデータ信号をVTR7に供給し、VTR7において磁気記録可能な信号に変調して、回転ドラムと磁気ヘッドで構成される電気磁気変換系で磁気テープに記録する。
【0054】
なおこの変換とは、この音声帯域デジタル信号をDVフォーマットの規格にならって信号多重化、シャフリング処理等を行い、カメラ一体型VTR装置で収音と同時撮影した圧縮映像信号とのフレーミング処理等をおこなってDVフォーマットにならったデータ信号に変換する処理である。
【0055】
そして磁気テープに記録されたこの信号の再生時においては、VTR7で磁気テープから読み取られた信号を復調して得た再生データ信号をSW6をPB側にして再生系信号処理部9に入力する。
【0056】
再生系信号処理部9では記録時とは逆にこの再生データ信号をDVフォーマットにならったデフレーミング処理、再生映像信号の伸張処理、再生音声帯域信号のデシャフリング処理及び非多重化等をおこない、DVフォーマットにエンコードされている状態の4チャンネル音声帯域デジタル信号8L,8R,8C及び8Sに変換する。
【0057】
これら信号8L,‥‥,8Sを再生信号処理部4Cの再生系入力端4fに並列に入力し、再生信号処理部4Cにおいてこの信号8Lを音声帯域デジタル信号に、この信号8Rを音声帯域デジタル信号に、この信号8Cを音声帯域デジタル信号にそしてこの信号8Sを音声帯域デジタル信号にデコードする。
【0058】
この信号8Lを音声帯域デジタル信号にデコードした信号をDAC11Lに入力し、この信号8Rを音声帯域デジタル信号にデコードした信号をDAC11Rに入力し、この信号8Cを音声帯域デジタル信号にデコードした信号をDAC11Cに入力しそしてこの信号8Sを音声帯域デジタル信号にデコードした信号をDAC11Sに入力してこれら信号の夫々をアナログ信号に変換する。
【0059】
DAC11Lの出力をライン増幅器13Lに入力して所定レベルに増幅し、DAC11Rの出力をライン増幅器13Rに入力して所定レベルに増幅し、DAC11Cの出力をライン増幅器13Cに入力して所定レベルに増幅しそしてDAC11Sの出力をライン増幅器13Sに入力して所定レベルに増幅する。
【0060】
出力端子15Lから信号FLの再生信号FLPを得、出力端子15Rから信号FRの再生信号FRPを得、出力端子15Cから信号FCの再生信号FCPを得そして出力端子15Sから信号RSの再生信号RSPを得る。
【0061】
そしてこれら再生信号FLP及びRSPと同様にして、FR方向から収音した信号FRの再生信号FRPが出力端子15Rから得られ、FC方向から収音した信号FCの再生信号FCPが出力端子15Cから得られる。
【0062】
また、これら信号8L,‥‥,8Sを再生信号処理部4Cでデコードして生成したこの4チャンネル音声帯域デジタル信号をマルチチャンネル出力端4gからDSP4の内部バスを通じてMC信号生成部4Bに供給し、後に説明する如く撮影シーンや各信号の相関性に適応させたミックスダウン処理をおこない、左側チャンネルミックスデジタル信号及び右側チャンネルミックスデジタル信号を生成する。
【0063】
そしてこの左側チャンネルミックスデジタル信号をDAC10Lに供給しアナログ信号に変換し、このアナログ信号をライン増幅器12Lに供給し所定信号レベルに増幅して得た左側チャンネルミックス信号MLを左側MC信号出力端子14Lから出力し、この右側チャンネルミックスデジタル信号をDAC10Rに供給しアナログ信号に変換し、このアナログ信号をライン増幅器12Rに供給して所定信号レベルに増幅して得た右側チャンネルミックス信号MRを右側MR信号出力端子14Rから出力する。
【0064】
図1に示して説明した例によれば、これら収音信号FL、FR、FC及びRSよりなる4チャンネルの音声帯域信号をVTR7に記録することができ、そしてVTR7に記録したこれら4チャンネルの音声帯域信号の再生信号FLP、FRP、FCP及び再生信号RSPを得ることができる。
【0065】
そしてこれら再生信号は、このドルビーサラウンド方式に規定されている方向から収音した信号に相当した再生信号であり、よってドルビーサラウンド方式の立体音響機器にこれら再生信号を入力し再生してこの立体音場による臨場感を実現することができる。
【0066】
したがって本例によればこのカメラ一体型VTR装置等によりこの音場信号を再生し或いは記録し再生することが可能になり、このドルビーサラウンド方式による立体音場による臨場感を手軽に実現することができる。
【0067】
また、左側MC信号出力端子14Lから得られる左音声帯域信号ML及び右側MC信号出力端子14Rから得られる右音声帯域信号MRは、一般に普及している音声帯域信号の再生装置の2チャンネルステレオ入力に対応させ、ヘッドホン等で聴くことができ、或いはTV受像機のステレオモニター入力端子に接続し、撮影した映像の再生に合わせて聴くことができるようにする。
【0068】
次に図1に示して説明した信号処理系100の他の実施の形態を図2に示して図1と同一の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略して説明する。
【0069】
図2は、図1に示した記録信号処理部4Aと記録系信号処理部5を合体して構成した記録系信号処理部16と再生信号処理部4Cと再生系信号処理部9を合体して構成した再生系信号処理部17をこのDSP4に作り込み、この信号書理系100の小型化を図った例を示したものである。
【0070】
なお図2に示したDSP4において8L,‥‥,8Sは、このデコードした4チャンネル音声帯域デジタル信号群を再生系信号処理部17からMC信号生成部4Bに供給する内部バスを示している。
【0071】
次に、ドルビーデジタル方式に対応したエンコーダ部、デコーダ部を組み込んだ本発明の実施の形態の一例を図3に示して図1及び図2と同一の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略して説明する。
【0072】
なお、ドルビーデジタル方式においては、収音する位置の背後から得る信号がRL方向から得る信号RL及びRR方向から得る信号RRの2チャンネルになり、さらに低域増強のために方向性を持たないSW(サブウーハー)チャンネル(0.1チャンネル相当、以下の説明においてはこのSWチャンネル信号を信号SWと称する)が追加された信号FC、信号FL、信号FR、信号RL、信号RR及び信号SWよりなる5.1チャンネルで構成されている。
【0073】
しかしながら説明が複雑になるのを回避するために、図3に示して説明する実施の形態においては、信号FL、信号FR、信号FC及び信号RSの4チャンネルでこのドルビーデジタル方式に相当する信号を構成した例で説明する。なおこの場合にこの信号SWは方向性を持たない信号でよいので、これら信号FL,FR,FC及びRSから合成することができる。
【0074】
図3において4はDSP、17はドルビーデジタル方式のエンコーダ部、18はこのドルビーデジタル方式のデコーダ部そして4BはMC信号生成部で、そしてこれらエンコーダ部17、デコーダ部18及びMC信号生成部4BのはこのDSP4で構成されている。
【0075】
19はビデオディスクレコーダで、このビデオディスクレコーダ19は、撮影した映像信号及び収音した音声帯域信号を記録し再生することが可能なカメラ一体型ディスクレコーダのディスクレコーダ部で、この音声帯域信号の記録用としてこのドルビーデジタル方式による音声帯域信号を2チャンネルとして記録し再生することが可能な記録及び再生回路を具備し、この2チャンネルの音声帯域信号の記録領域を具備しているディスクを使用するディスクレコーダである。
【0076】
次に図3に示して説明した例の動作を説明する。
【0077】
まずADC3L、3R、3C及び3Sの夫々の出力側から得られた4チャンネル音声帯域信号FL、信号FR、信号FC及び信号RSの夫々をデジタル化した信号をマルチチャンネル信号入力部4dに供給し、ドルビーデジタル方式のエンコーダ部17で圧縮多重化等の処理を行いドルビーデジタル方式の2チャンネル信号にエンコードする処理を行う。
【0078】
そしてSW6をREC側にして、このドルビーデジタル方式にエンコードした2チャンネル信号を記録信号出力部4eからビデオディスクレコーダ19に供給してデスク媒体の音声帯域信号の記録領域に記録する。
【0079】
再生時にはSW6をPB側に切り換えて、ビデオディスクレコーダ19でこのデスク媒体の音声帯域信号の記録領域を再生し、この記録領域に記録されているこのドルビーデジタル方式にエンコードした信号を再生し、ドルビーデジタルデコーダ部18の再生系入力端4fに供給し、このドルビーデジタルデコーダ部18で伸張非多重化等のデコード処理を行ってこの再生信号から4チャンネル音声帯域デジタル信号に復元する。
【0080】
これら4チャンネル音声帯域デジタル信号の内の信号FL分をマルチチャンネル出力端4gからDAC11Lに供給し、信号FR分をDAC11Rに供給し、信号FC分をDAC11Cに供給しそして信号RS分をDAC11Sに供給してこれら信号の夫々をアナログ音声帯域の信号に変換する。
【0081】
これらアナログ音声帯域に変換した信号の夫々の内の信号FLをライン増幅器13Lに供給して増幅して出力端子15Lから信号FLPとして出力し、信号FRをライン増幅器13Rに供給して増幅して出力端子15Rから信号FRPとして出力し、信号FCをライン増幅器13Cに供給して増幅して出力端子15Cからこの信号FCPとして出力しそして信号RSをライン増幅器13Sに供給して増幅して出力端子15Sからこの信号RSPとして出力することにより4チャンネル音声帯域信号FL、FR、FC及びRSを再生する。
【0082】
また図1に示して説明した如く、左側MC信号出力端子14L及び右側MC信号出力端子14Rから得られる信号は、一般的な音声帯域信号再生装置の2チャンネルステレオ入力に対応しているためヘッドホン等で聴くことができ、TV受像機のステレオモニター端子に接続して映像画面に合わせて聴くことが可能である。
【0083】
また図3に示して説明した例において、ビデオディスクレコーダ19においてデスク媒体のこの2チャンネルの音声帯域信号記録領域に記録されているこの多重化された信号を再生して得られたドルビーデジタル方式の多重化信号を、直接外部に供給できる出力端子を信号処理系200側に設けるようにしてもよい。
【0084】
このように構成した場合には、このドルビーデジタル方式のデコーダ部を内蔵しているアンプ等の外部機器にこの出力端子を用いて直接接続でき、かつこの2チャンネルの信号ラインで接続できるので、このデコーダで処理された後の信号の出力端子数が増えることによるこの外部機器との接続作業が煩雑になる問題を回避することができる。
【0085】
また4チャンネルの音声帯域デジタル信号の記録再生を可能にしたDVフォーマットの記録再生装置の音声帯域信号記録領域に、このドルビーデジタル方式で2チャンネルに多重化した音声帯域信号を記録するようにしてもよい。
【0086】
更にまた図3に示して説明した例の如く、ドルビーデジタル方式のエンコーダ部及びデコーダ部をカメラ一体型ディスクレコーダに内蔵するようにした場合には、この立体音場の再生に必要な音声帯域信号の記録チャンネルの数が2チャンネルで済む為、図1に示して説明した例に比較して、記録に必要なチャンネル数を削減することができる。
【0087】
またDVフォーマット以外の記録再生フォーマットの記録再生装置にドルビーデジタル方式のエンコーダ部及びデコーダ部を内蔵するようにした場合にも、同様にこの立体音場の再生に必要な音声帯域信号の記録に必要なチャンネル数の削減が可能になる。
【0088】
一方、先に説明した如くドルビーデジタル方式では、記録チャンネル数及び再生チャンネル数が5.1チャンネルとなっており、リア側がRL信号とRR信号の2チャンネルになり、さらに低域増強のために方向性を持たない信号SWが追加された方式で標準化されている。
【0089】
よってこの標準に準拠したドルビーデジタル方式で記録再生を実現する為には、この5.1チャンネル構成の入力信号をこの信号処理系200でドルビーデジタル方式にエンコードして記録し再生することを可能にする必要がある。
【0090】
この為には、図3に示して説明したRS信号を処理する処理回路、即ちRSの入力端子1S→前置増幅器2S→ADC3S→マルチチャンネル信号入力部4dまでの処理回路と同様な処理回路を更に1回路設けて、信号信号RLを処理する処理回路と信号RRを処理する処理回路とにこの処理回路を2回路化し、これら二つの回路を通じて信号信号RLと信号RRを処理してエンコーダ部17に入力してドルビーデジタル方式にエンコードするようになす。
【0091】
そしてこの5.1チャンネル構成の信号の再生時には、このデコーダ部18においてこの多重化信号から信号RLと信号RRとを復元し、DAC11S→ライン増幅器13S→後センター方向再生信号出力端子15Sで構成している信号処理チャンネルを信号RLP生成用と信号RLP生成用に2チャンネル化し、この2チャンネルの一方を通じてこのデジタル信号RLを処理して信号RLPを出力し、他方を通じてこのデジタル信号RRを処理して信号RRPを出力するようにするようになす。
【0092】
なおこの信号SWは方向性を持たないので、ドルビーデジタル方式のエンコーダ部17においてマルチチャンネル信号入力部4dに入力される全信号からこの信号SWを合成しエンコードして記録/再生し、このデコーダ部18においてこの再生信号からこの合成した信号をデコードし、DAC11S→ライン増幅器13S→後センター方向再生信号出力端子15Sと同様に構成している信号処理チャンネルで処理して信号SWの再生信号を得るようになす。
【0093】
次に、ドルビーデジタル方式のマルチチャンネル音声帯域信号の記録再生に対応するようにした本発明の実施の形態の他の一例を図4に示して図1,2及び3と同一の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略して説明する。
【0094】
図4において300は信号処理系を示し、信号処理系300はドルビーデジタル方式のエンコーダ部20A、ドルビーデジタル方式のデコーダ部20BをDSP21とは別に構成した例を示したものである。
【0095】
そして、信号FL、FR、FC、RL及びRRよりなる5チャンネルの信号の夫々を前置増幅器群2により所定レベルに増幅し、ADC群3に供給してデジタル音声帯域信号に変換して後記録系信号処理部21Aに供給し、これら信号に基づいて方向性を持たない信号SWを合成し、これら信号FL、FR、FC、RL及びRR並びにSWよりなるデジタル信号の夫々をドルビーデジタル方式のエンコーダ部20Aに並列に供給してドルビーデジタル方式の多重化信号にエンコードする。
【0096】
そして、SW21をREC側にして、このエンコーダ部20Aからビデオディスクレコーダ19にこのドルビーデジタル方式エンコードした重化信号を供給し、ビデオディスクレコーダ19のデスク媒体の音声帯域信号記録領域に記録する。
【0097】
また再生時は、SW21をPB側に切り換えてビデオディスクレコーダ19のこのデスク媒体の音声帯域信号記録領域に記録されているこの多重化信号を再生してドルビーデジタル方式のデコーダ部20Bに供給してこの再生信号をこれら信号FL、FR、FC、RL及びRR並びにSWよりなるマルチチャンネル音声帯域デジタル信号にデコードし、これらマルチチャンネル音声帯域デジタル信号を信号再生処理21Bの再生系入力端4fに並列に供給して、このマルチチャンネル音声帯域デジタル信号からデジタル信号FL、FR、FC、RL、RR及びSWを得る。
【0098】
そして之等デジタル音声帯域信号の夫々をDAC群11中の対応するDACに供給してアナログ信号FL、FR、FC、RL、RR及びSWに変換し、これら変換した信号をライン増幅器群13中の対応するライン増幅器に供給して所定レベルに増幅して、再生信号出力端子群15の対応する出力端子から再生信号FL、FR、FC、RL、RR及びSWの出力を得るようになす。
【0099】
図4に示して説明した例によれば、このエンコーダ部20A及びこのデコーダ部20BをDSP21とは別体に構成したので、これらエンコーダ部及びデコーダ部を他の方式のエンコーダ及びデコーダに容易に交換することができる。一例として、これらエンコーダ部及びデコーダ部をドルビーサラウンド方式のものに代えれば、2チャンネルの音声帯域信号の記録再生帯域を具備した記録再生装置、例えばビデオディスク装置のこの音声帯域信号の記録領域において、このドルビーサラウンド方式に対応した記録再生が可能になる。
【0100】
また、ビデオデイスクレコーダ19の音声帯域信号の記録領域にこのドルビーデジタル方式で記録されている信号を再生して得たこのドルビーデジタル方式の信号を、直接外部に供給できる出力端子を信号処理20Bに設け、このドルビーデジタル方式のデコーダ部を内蔵している機器に直接接続できるようにしてもよい。
【0101】
次に、収音地点においてFL方向からの収音信号FL、FR方向からの収音信号FR、FC方向からの収音信号FC、RS方向からの収音信号RS、RL方向からの収音信号RL及びRR方向からの収音信号RRを得るようにしたマイクロフォン装置の配置及びこのマイクロフォン装置からの収音信号を合成する信号合成部の実施の形態の一例を図5に示して図1〜図4と同一の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略して説明する。
【0102】
図5に示した例においては、マイクロフォン装置を第1のマイクロフォン部23A、第2のマイクロフォン部23B及び第3のマイクロフォン部23Cで構成している。またこれらマイクロフォン部23A,23B及び23Cの夫々は無指向性の特性を具備している。
【0103】
そして図5Aに示した如く、矢印25Bで示したFL方向、矢印25Cで示したFC方向及び矢印25Dで示したFR方向の交点25Eにマイクロフォン部23Aを配設し、交点25Eから矢印25Fで示した矢印25Dで示した方向とは反対方向であるRL方向にこの交点から第1の所定の距離を置いた位置25Gに第2のマイクロフォン部23Bを配設し、そしてこの交点25Eから矢印25Bで示した方向とは反対方向である矢印25Hで示したRR方向にこの第1の距離と同一の第2の距離を置いた位置25Kに第3のマイクロフォン部23Cを配設する。
【0104】
即ちこの交点25E、位置25G及び位置25Kが交点25Eを頂点とした二等辺三角形を成す状態で第1のマイクロフォン部23A、第2のマイクロフォン部23B及び第3のマイクロフォン部23Cを配置する。
【0105】
次に、図5Bに示した回路ブロック図を参照して図5Aと同一の部分には同一符号を付与して詳細な説明を省略してこれら第1のマイクロフォン部23A、第2のマイクロフォン部23B及び第3のマイクロフォン部23Cよりなるマイクロフォン装置で収音した信号に基づいてFL方向からの収音信号FL、FC方向からの収音信号FC、FR方向からの収音信号FR、RL方向からの収音信号RL、RS方向からの収音信号RS及びRR方向からの収音信号RRを得るための回路構成及びその動作について説明する。
【0106】
図5Bにおいて、28A,B,C,D,E,F及びGの夫々は加算器、29A,B,C及びDの夫々は位相器、30A,B,C及びDの夫々は乗算器、32は1/2割算器で、これら位相器29A,B,C及びDは夫々が位相遅れφを有する位相器、これら乗算器30A,B,C及びDは夫々が乗算係数αを有する乗算器で構成されている。
【0107】
そして31A,B,C,D,E及びFは出力端子で、31Aはこの信号FRの出力端子、31Bはこの信号RLの出力端子、31Cはこの信号FCの出力端子、31Dはこの信号RSの出力端子、31Eはこの信号FLの出力端子そして31Fはこの信号RRの出力端子である。
【0108】
第2のマイクロフォン部23Bの信号出力側が位相器29Aの入力側、加算器28Dの+入力側及び加算器28Aの+入力側に接続され、第1のマイクロフォン部23Aの信号出力側が位相器29Cの入力側、加算器28Cの+入力側、加算器28Eの+入力側及び加算器28Gの+入力側に接続され、第3のマイクロフォン部23Cの信号出力側が加算器28Aの他の+入力側、位相器29Dの入力側及び加算器28Bの+入力側に接続されている。
【0109】
位相器29Aの出力側が乗算器30Aを通じて加算器28Cの−入力側に接続され、加算器28Aの出力側が1/2割算器32を通じて加算器28Fの+入力側及び位相器29Bの入力側に接続され、位相器29Bの出力側が乗算器30Bを通じて加算器28Eの−入力側に接続され、位相器29Cの出力側が乗算器30Cを通じて加算器28Fの−入力側及び加算器28Dの−入力側並びに加算器28Bの−入力側に接続されている。
【0110】
位相器29Dの出力側が乗算器30Dを通じて加算器28Gの−入力側に接続され、加算器28Cの出力側が出力端子31Aに接続され、加算器28Dの加算出力側が出力端子31Bに接続され、加算器28Eの加算出力側が出力端子31Cに接続され、加算器28Fの出力側が出力端子31Dに接続され、加算器28Gの出力側が出力端子31Eに接続され、そして加算器28Bの出力側が出力端子31Fに接続されている。
【0111】
よって、第2のマイクロフォン部23Bから出力される信号をL、第1のマイクロフォン部23Aから出力される信号をC、そして第3のマイクロフォン部23Cから出力される信号をRで表すと、出力端子31Aからは次に式(1)で表した如くこの収音信号FRが得られ、出力端子31Bからは次に式(2)で示した如くこの収音信号RLが得られ、出力端子31Cからは次に式(3)で示したごとくこの収音信号FCが得られる。
【0112】
そして出力端子31Dからは次に式(4)で示した如くこの収音信号RSが得られ、出力端子31Eからは次に式(5)で示した如くこの収音信号FLが得られ、出力端子31Fからは次に式(6)で示した如くにこの収音信号RRが得られる。
【0113】
FR=C−α(L−φ)・・・・・・・・・・・(1)
RL=R−α(C−φ)・・・・・・・・・・・(2)
FC=C−α((L+R)/2−φ)・・・・・(3)
RS=(L+R)/2−α(C−φ)・・・・・(4)
FL=C−α(R−φ)・・・・・・・・・・・(5)
RR=L−α(C−φ)・・・・・・・・・・・(6)
【0114】
なおαは各位相器出力の周波数特性をフラットに補正するための乗算係数、φはこれら第1のマイクロフォン部23A、第2のマイクロフォン部23B及び第3のマイクロフォン部23C間の物理的距離間隔に起因して生じる各収音信号の間の位相遅れ成分を表し、位相器29A,‥‥,29Dの夫々はこの位相遅れ成分を補正する為に設けた位相器である。
【0115】
また、これら出力端子31A,B,C,D,E及びFの夫々から得られる出力信号の夫々の指向特性パターンは、これらFR方向,‥‥,RR方向の夫々の方向に向かって1次音圧傾斜(カージオイド)特性を示す。
【0116】
さらにまた、図5A示したマイクロフォン装置23を構成する第1のマイクロフォン部23A、第2のマイクロフォン部23B及び第3のマイクロフォン部23Cのこの三角形の配置関係を図5Aでみて上下に反転した状態になるようにこれら各マイクロフォン部を配置しても、出力端子31A,B,C,D,E及びFの夫々からこれらマイクロフォン部を図5Aに示した如くに配置した場合と同様な出力信号を得ることができる。
【0117】
次に、図5Aに示して説明したマイクロフォン装置を構成する第1のマイクロフォン部23A、第2のマイクロフォン部23B及び第3のマイクロフォン部23Cの夫々の配置を変更した他の実施の形態を図6に示して図5と同一の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略して説明する。
【0118】
本例においては、図6Aに矢印25Cで示したFC方向及びこの矢印25Cで示した方向とは反対方向である矢印25Lで示したRS方向を結んだ線上において第1のマイクロフォン部23Aをこの矢印25L方向で示したRS方向に向けた状態で配設し、第3のマイクロフォン部23Cを矢印25Cで示したFC方向に向けた状態でこの第1のマイクロフォン部23Aと所定の間隔をおいてこの線上に配設する。
【0119】
そして第1のマイクロフォン部23Aのこの配設位置からFL方向となる矢印25Bで示した方向と第3のマイクロフォン部23Cのこの配設位置からRL方向となる矢印25Fで示した方向が交わる点に第2のマイクロフォン部23Bを配設する。
【0120】
また図6Aにおいては、矢印25Fで示した方向と反対の方向となる矢印25Dで示した方向がFR方向、矢印25Bで示した方向と反対の方向となる矢印25Hで示した方向がRR方向となる方向である。
【0121】
次に図6Aに示した如く配設した第1のマイクロフォン部23A、第2のマイクロフォン部23B及び第3のマイクロフォン部23Cの夫々からの収音信号出力に基づいてこれらRR方向、FL方向、RL方向、FR方向、RS方向及びFC方向の夫々からの収音信号を得るための回路の形態の一例を図6Bに示して図5と同一の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略して説明する。
【0122】
図6Bにおいて、35A,B,C,D,E及びFの夫々は加算器、36A,B及びCの夫々は位相器、37A,B及びCの夫々は乗算器で、これら位相器36A,B及びCの夫々は位相遅れφを有する位相器、これら乗算器37A,B及びCの夫々は乗算係数αを有する乗算器で構成されている。
【0123】
39A,B,C,D,E及びFの夫々は出力端子で、出力端子39AはRR方向から収音した信号の出力端子、出力端子39BはFL方向から収音した信号の出力端子、出力端子39CはRL方向から収音した信号の出力端子、出力端子39DはFR方向から収音した信号の出力端子、出力端子39EはRS方向から収音した信号の出力端子、そして出力端子39FはFC方向から収音した信号の出力端子である。
【0124】
第2のマイクロフォン部23Bの信号出力側が位相器36Aの入力側、加算器35Cの+入力側及び加算器35Bの+入力側に接続され、第1のマイクロフォン部23Aの信号出力側が位相器36Bの入力側、加算器35Dの+入力側及び加算器35Fの+入力側に接続され、第3のマイクロフォン部23Cの信号出力側が加算器35Aの他の+入力側、位相器36Cの入力側及び加算器35Eの+入力側に接続されている。
【0125】
位相器36Aの出力側が乗算器37Aを通じて加算器35Dの−入力側及び加算器35Aの−入力側に接続され、位相器36Bの出力側が乗算器37Bを通じて加算器35C及び加算器35Eの夫々の−入力側に接続され、位相器36Cの出力側が乗算器37Cを通じて加算器35B及び加算器35Fの夫々の−入力側に接続されている。
【0126】
加算器35Dの出力側が出力端子39Aに接続され、加算器35Cの出力側が出力端子39Bに接続され、加算器35Bの出力側が出力端子39Cに接続され、加算器35Aの出力側が出力端子39Dに接続され、加算器35Fの出力側が出力端子39Eに接続され、そして加算器35Eの出力側が出力端子39Fに接続されている。
【0127】
よって、第2のマイクロフォン部23Bから出力される信号をL、第1のマイクロフォン部23Aから出力される信号をCrそして第3のマイクロフォン部23Cから出力される信号をCfで表すと、出力端子39Aからは次に式(12)で表した如くこのRR方向からの収音信号が得られ、出力端子39Bからは次に式(11)で示した如くこのFL方向からの収音信号が得られ、出力端子39Cからは次に式(8)で示したごとくこのRL方向からの収音信号が得られる。
【0128】
そして出力端子39Dからは次に式(7)で示した如くこのFR方向からの収音信号が得られ、出力端子39Eからは次に式(10)で示した如くこのRS方向からの収音信号が得られ、出力端子39Fからは次に式(9)で示した如くこのFC方向からの収音信号が得られる。
【0129】
FR=Cf−α(L−φ)・・・・・・・・・・・ (7)
RL=L−α(Cf−φ)・・・・・・・・・・・ (8)
FC=Cf−α(Cr−φ)・・・・・・・・・・ (9)
RS=Cr−α(Cf−φ)・・・・・・・・・・(10)
FL=L−α(Cr−φ)・・・・・・・・・・・(11)
RR=Cr−α(L−φ)・・・・・・・・・・・(12)
【0130】
また、これら出力端子39A,B,C,D,E及びFの夫々から得られる出力信号の夫々の指向特性パターンは、これらFR方向,‥‥,RR方向の夫々の方向に向かって1次音圧傾斜(カージオイド)特性を示す。
【0131】
さらにまた、図6Aに示したマイクロフォン装置を構成する第1のマイクロフォン部23A、第2のマイクロフォン部23B及び第3のマイクロフォン部23Cのこの三角形の配置関係を、図6AでみてFC方向とRS方向を結んだ線を挟んで左右に反転した状態になるようにこれら各マイクロフォン部を配置した場合でも、図6Aに示した如くにこれらマイクロフォン部を配置した場合と同様な出力信号を、出力端子39A,B,C,D,E及びFの夫々から得ることができる。
【0132】
次に、第1のマイクロフォン部及び第3のマイクロフォン部として単一指向性マイクロフォンを使用し、第2のマイクロフォン部として双指向性マイクロフォンを使用してこれら収音信号FL、FR、FC、RS、RL及びRRを得るようにした本発明の他の実施の形態を図7に示して図5,6と同一の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略して説明する。
【0133】
図7Aにおいて40Aは単一指向性の特性を具備した第1のマイクロフォン部、40Bは双指向性の特性を具備した第2のマイクロフォン部、そして40Cは単一指向性の特性を具備した第3のマイクロフォン部である。
【0134】
そして図7Aに示した如く第2のマイクロフォン部を配設した位置を収音地点25Aとし、この収音地点25Aから矢印25Cで示したFC方向に向かって所定の間隔をおいて第1のマイクロフォン部40Aを配設し、そしてこの収音地点25Aから矢印25Lで示したRS方向に向かってこの所定の間隔をおいて第3のマイクロフォン部40Cを配設する。
【0135】
またこの配設の際には、第2のマイクロフォン部40Bのこの双指向性を示す方向をこれらFC方向及びRS方向の夫々に対して直交した方向になるように配設し、第1のマイクロフォン部40Aのこの単一指向性を示す方向をこのFC方向に向けて配設し、そして第3のマイクロフォン部40Cのこの単一指向性を示す方向をこのRS方向に向けて配設する。
【0136】
マイクロフォン部40A,40B及び40Cをこのように配設することにより、マイクロフォン部40AをFC方向に指向性を持たせた状態で収音することができ、これらマイクロフォン部40A及び40Bからの出力信号を加算,減算することにより矢印25Bで示したFL方向及び矢印25Dで示したFR方向の双方に指向性を持たせた状態で収音することができる。
【0137】
そしてマイクロフォン部40Cを矢印25Lで示したRS方向に指向性を持たせた状態で収音することができ、これらマイクロフォン部40C及び40Bからの出力信号を加算,減算することによりこれら矢印25Fで示したRL方向及び矢印25Hで示したRR方向の双方に指向性を持たせた状態で収音することができる。
【0138】
次に、図7Aに示して説明した状態で配設した第1のマイクロフォン部40A、第2のマイクロフォン部40B及び第3のマイクロフォン部40Cの夫々からの信号出力に基づいてこれらFC方向、FL方向、FR方向、RL方向、RR方向及びRS方向の夫々からの収音信号を得るための回路の形態を図7Bに示して図5、図6及び図7Aと同一の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略して説明する。
【0139】
図7Bにおいて、41A,B,C及びDの夫々は加算器、42A,B及びCの夫々は乗算器で、乗算器42Aは乗算係数αを有する乗算器、乗算器42Bは乗算係数βを有する乗算器そして乗算器42Cは乗算係数γを有する乗算器で構成されている。なおこれら乗算係数α、β及びγは、これら係数を変更することによりこれらマイクロフォン部の夫々から得られる出力信号のレベルを調整し、例えばこれら出力信号間の信号レベルを可変調整するための乗算係数である。
【0140】
43A,B,C,D,E及びFの夫々は出力端子で、出力端子43AはこのFC方向から収音した信号の出力端子、出力端子43BはこのFL方向から収音した信号の出力端子、出力端子43CはこのFR方向から収音した信号の出力端子、出力端子43DはこのRL方向から収音した信号の出力端子、出力端子43EはこのRR方向から収音した信号の出力端子そして出力端子43FはこのRS方向から収音した信号の出力端子である。
【0141】
第2のマイクロフォン部40Bの信号出力側が乗算器42Bを通じて加算器41Aの+入力側、加算器41Bの+入力側、加算器41Cの−入力側及び加算器41Dの−入力側の夫々に接続され、第1のマイクロフォン部40Aの信号出力側が乗算器42Aを通じて加算器41Aの他の+入力側、加算器41Cの+入力側及び出力端子43Aに接続され、第3のマイクロフォン部40Cの信号出力側が乗算器42Cを通じて加算器41Bの他の+入力側、加算器41Dの+入力側及び出力端子43Fに接続される。
【0142】
そして、加算器41Aの出力側が出力端子43Bに接続され、加算器41Cの出力側が出力端子43Cに接続され、加算器41Bの出力側が出力端子43Dに接続され、加算器41Dの出力側が出力端子43Eに接続される。
【0143】
よって、第1のマイクロフォン部40Aから出力される信号をCf、第2のマイクロフォン部40Bから出力される信号をCそして第3のマイクロフォン部40Cから出力される信号をCrで表すと、出力端子43Aからは、式(13)で表した如くこのFC方向からの収音信号FCが得られ、出力端子43Bからは、式(14)で示した如くこのFL方向からの収音信号FLが得られ、出力端子43Cからは、式(15)で示したごとくこのFR方向からの収音信号FRが得られる。
【0144】
そして出力端子43Dからは、式(16)で示した如くこのRL方向からの収音信号RLが得られ、出力端子43Eからは、式(17)で示した如くこのRR方向からの収音信号RRが得られ、そして出力端子43Fからは、式(18)で示した如くこのRS方向からの収音信号RSが得られる。
【0145】
FC=αCf・・・・・・・・(13)
FL=αCf+βC・・・・・(14)
FR=αCf−βC・・・・・(15)
RL=γCr+βC・・・・・(16)
RR=γCr−βC・・・・・(17)
RS=γCr・・・・・・・・(18)
【0146】
また図7A,Bに示した実施の形態においては、これら制御係数α、β及びγの夫々を可変することで、これらFL方向とFR方向との間の指向角を変えることができ、これらRL方向とRR方向との間の指向角を変えることができる。
【0147】
すなわち、これら制御係数α及びβの夫々を可変することにより、FC方向に対する単一指向特性を有するマイクロフォン部40Aの出力と、この単一指向特性の方向と直交する方向に双指向特性を有するマイクロフォン部40Bの出力との加算器41Aにおける加算ミキシング比及び加算器41Cにおける減算ミキシング比を変更して、これらFL方向とFR方向との間の指向角を変更することができる。
【0148】
そしてこれら制御係数β及びγの夫々を可変することによりRC方向に対する単一指向特性を有するマイクロフォン部40Cの出力と、この単一指向特性の方向と直交する方向に双指向特性を有するマイクロフォン部40Bの出力との加算器41Bにおける加算ミキシング比及び加算器41Dにおける減算ミキシング比を変更して、これらFL方向とFR方向との間の指向角を変更することができる。
【0149】
即ち本例によれば、レベル制御係数α、β及びγの夫々を可変することにより、FL方向とFR方向の成す指向角及びRL方向とRR方向の成す指向角を自由に設定することができる。
【0150】
図5〜図7に示して説明したマイクロフォンの配列方法ならびにこれらマイクロフォンから得られた信号の合成回路によれば、これら6方向からの収音信号を3本のマイクロフォンにより生成することができるので、マイクロフォンの設置位置に煩わされる問題を解決することができ、したがってドルビーサラウンド、ドルビーサラウンドプロロジック、ドルビーデジタル、このDTS等の方式と組み合わせることにより、カメラ一体型VTR装置を操作できる程度の知識があれば極めて容易に立体音場再生を実現できる。
【0151】
また、これらマイクロフォン装置を構成する第1のマイクロフォン部23A,40A、第2のマイクロフォン部23B,40B及び第3のマイクロフォン部23C,40Cを図5,6及び7に示して説明した如き配置関係に配設するには、これらマイクロフォン部の夫々をマイクロフォンフォルダーに対してこの配置関係になるように装着した状態とし、このマイクロフォンフォルダーを三脚を用いて収音地点25Aに配設するようにする。
【0152】
あるいは之等マイクロフォン部の夫々を超小型のマイクロフォンユニットを用いて構成し、このように構成したマイクロフォン部の夫々をマイクロフォンフォルダーに対してこの配置関係になるように装着した状態とし、このマイクロフォンフォルダーをカメラ一体型VTR装置に着脱自在に取付けるようにしてもよい。
【0153】
あるいはまた、之等マイクロフォン部の夫々をカメラ一体型VTR装置に一体化する場合は、一例として、このカメラ一体型VTR装置の筐体の上面に取付けるようにして、これらマイクロフォン部の前後左右の取付けスペースを確保するように構成してもよい。
【0154】
また本例はこのカメラ一体型VTR装置に限らず撮影と収音を同時に実行することのできる撮影装置であれば全ての装置に本例を適用することができる。
【0155】
また本例においてはMC信号生成部4Bを設けて、再生信号処理部4Cから出力するマルチチャンネル音声帯域デジタル信号をMC信号生成部4Bに供給し、このMC信号生成部4Bにおいてこれらマルチチャンネル音声帯域デジタル信号のなかから任意の信号を任意の割合でミックスダウンして左音声帯域信号ML及び右音声帯域信号MRを生成できるようにしている。
【0156】
したがって、このMC信号生成部4Bを設けたことにより、マルチチャンネル音声帯域信号を任意のミックス比で左音声帯域信号ML信号と右音声帯域信号MRに振り分けることが可能になるので、カメラ一体型VTR装置で撮影する場合の撮影シーンの違いに合わせて最適な音場効果の設定が可能になり、一般的に普及している2チャンネルステレオ再生装置においても最適な音場効果をもった音声帯域信号の再生が可能になる。
【0157】
次に、この音響効果設定の例をあげて説明する。
【0158】
この音場効果設定の第1の例として、通常はFL方向から収音した信号を左側MC信号出力端子14Lに、FR方向から収音した信号を右側MC信号出力端子14Rに出力しておき、画面の中央に人物を位置させた人物撮影モード(ポートレートモード)で撮影したシーンでは、FC方向から収音した信号を左側MC信号出力端子14Lと右側MC信号出力端子14Rにミックスして出力して、画面の中央に人物が位置することを強調する音響効果を出すことができる。
【0159】
また風景撮影(遠景)モードで撮影したシーンではFL方向から収音した信号とRS方向から収音した信号をミックスし左側MC信号出力端子14Lに出力し、FR方向から収音した信号にRS方向から収音した信号を逆相でミックスし右側MC信号出力端子14Rに出力して擬似的に広がり効果をもたせて再生した映像に対する臨場感を高めることができる。
【0160】
また撮影者が撮影中にナレーションを入れたような場合には、通常撮影者は後方に位置するため、RS方向から収音した信号をFL方向から収音した信号にミックスして左側MC信号出力端子14Lから出力し、RS方向から収音した信号をFR方向から収音した信号にミックスして右側MC信号出力端子14Rから出力してこの撮影者が撮影中にナレーションを入れたことを効果的に演出することができる。またこれらの操作は記録時におこなっても良い。
【0161】
この音場効果設定の第2の例として、FC方向からの収音とRS方向からの収音の相関性をチェックし、これら収音した信号の相互の間で非常に相関性がある場合、即ちこの間に同レベル同位相の信号が多い場合には前後の方向性を持つ音(一例として前後方向に上空を飛行機が通過する場合)と考えられるためにFL方向の収音及びFR方向の収音にRS方向の収音をミックスすることにより音響的に迫力感を出すようにすることができる。逆にこの相関性が低い場合には撮影には不要な音と判断し、RS方向の収音のこのミックス比を下げるようになすことができる。
【0162】
この音場効果設定の第3の例として、FL方向からの収音とFR方向からの収音の相関性をチェックし、非常に相関性がある、つまり同レベル同位相の信号が多い場合にはセンター方向からの音が入力していると考えられるためFC方向からの収音をFL方向からの収音及びFR方向からの収音にミックスするようにすることができる。逆にこの相関性が低い場合には臨場感を上げるためにこのミックス比を下げるようにすることができる。
【0163】
この音場効果設定の第4の例として、これら音場効果設定のこの第2の例及び音場効果設定のこの第3の例を連動させて制御するようになすことができる。
【0164】
この音場効果設定の第5の例として、撮影時のズーミング操作に連動させて適応的にこれらミックス比を可変するようにすることができる。一例として、このズーミング操作を最望遠側としたときにはFL方向及びFR方向からの収音の夫々に対するFC方向から収音のミックス比をあげ、逆にこの操作を最広角側としたときにはこのミックス比を下げるように制御することができる。
【0165】
本発明の実施の形態によれば、ドルビーサラウンド、ドルビーサラウンドプロロジック、ドルビーデジタル等の方式による立体音場を再現するために必要とする音声帯域信号チャンネル数の信号を、このチャンネル数よりも少ないチャンネル数で記録再生できるので、DVフォーマットのカメラ一体型VTR装置やデジタルバーサタイルディスク等、音声帯域信号の記録チャンネル数が2〜4チャンネル程度の映像信号記録再生装置を用いてこの立体音場を再現するために必要とする音声帯域信号情報を記録し再生し或いは記録再生することができる。
【0166】
また本発明の実施の形態によれば、この立体音場を再現するために必要とする収音方向の数よりも少ないマイクロフォン数(以下の説明においては最小数と称するもととする)により収音した音声帯域信号に基づいてこの立体音場を再現するために必要とする収音方向別の音声帯域信号を生成することができるので、このマイクロフォンで構成する収音部をコンパクトかつ低価格化できる。
【0167】
また本発明の実施の形態によれば、マルチチャンネル音声帯域信号を最少数のマイクロフォンを用いて必要な指向性をもたせて合成することによりマイクロフォン装置を小型化低価格化して、手の平サイズのカメラ一体型VTR装置の様な家庭用小型撮影装置と組み合わせて使用してこの立体音場構成する為に必要な音声帯域信号を記録することが可能になり、また立体音場収音用の小型マイクロホン単体としての商品化が容易になる。
【0168】
また本発明の実施の形態によれば、マルチチャンネル音声帯域信号を最少数のマイクロフォンを用いて必要な指向特性性を合成することでマイクロフォン装置を小型軽量化できるので、このマイクロフォン装置の部分を手の平サイズのカメラ一体型VTR装置等の小型の撮影記録装置に内蔵することができ、あるいはこのこのマイクロフォン装置の部分を単体商品としても小型化を図ることができるので、小型の撮影記録装置に対して着脱自在に取付けて使用することが容易になる。
【0169】
【発明の効果】
本発明によれば複数の信号チャンネルの音声帯域信号を多重化して記録することを可能にしたので、立体音場を生成する為に収音した信号の如く信号チャンネル数の多いマルチチャンネル信号を、音声帯域信号の記録チャンネル数が限られている信号記録装置においても容易に記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による信号処理系の一例を示したブロック図。
【図2】本発明による信号処理系の他の一例を示したブロック図。
【図3】本発明による信号処理系の更に他の一例を示したブロック図。
【図4】本発明による信号処理系の更に他の一例を示したブロック図。
【図5】本発明による収音部の一例を示したブロック図。
【図6】本発明による収音部の他の一例を示したブロック図。
【図7】本発明による収音部の更に他の一例を示したブロック図。
【符号の説明】
1‥‥サウンド収音用マイクロフォンの入力端子群(収音マイク入力端子群)、FL‥‥前左方向からの収音信号,・・・・・,RR‥‥後右方向からの収音信号、7‥‥記録再生装置(VTR)、23A,40A‥‥第1のマイクロフォン部、23B,40B‥‥第2のマイクロフォン部、23C,40C‥‥第3のマイクロフォン部、25B‥‥前左方向(FL方向),・・・・・,25F‥‥後左方向(RL方向)、25H‥‥右後方(RR方向)、100,200,300‥‥カメラ一体型VTR装置の信号処理系(信号処理系)
Claims (1)
- 指向特性が無指向性である第1乃至第3のマイクロフォンであって、前記第1のマイクロフォンが、複数の方向のうち1つの方向の正面に配され、前記第2のマイクロフォンが前記第1のマイクロフォンの後方に配され、前記第3のマイクロフォンが前記第1及び第2のマイクロフォンのほぼ中間であって、前記第1及び第2のマイクロフォンを通る軸に対して左側に配され、
前記第1のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第1の位相遅れ成分を減じる第1の位相減算手段と、
前記第2のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第2の位相遅れ成分を減じる第2の位相減算手段と、
前記第3のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から第3の位相遅れ成分を減じる第3の位相減算手段と、
前記第1の位相減算手段が前記第1の位相遅れ成分を減じたアナログ音声信号に第1の乗算係数を乗じる第1の乗算手段と、
前記第2の位相減算手段が前記第2の位相遅れ成分を減じたアナログ音声信号に第2の乗算係数を乗じる第2の乗算手段と、
前記第3の位相減算手段が前記第3の位相遅れ成分を減じたアナログ音声信号に第3の乗算係数を乗じる第3の乗算手段と、
前記第1のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から前記第2の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて前方向の音声帯域信号を生成する第1の減算手段と、
前記第2のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から前記第1の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて後方向の音声帯域信号を生成する第2の減算手段と、
前記第3のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から前記第2の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて前方左方向の音声帯域信号を生成する第3の減算手段と、
前記第2のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から前記第3の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて後方右方向の音声帯域信号を生成する第4の減算手段と、
前記第3のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から前記第1の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて後方左方向の音声帯域信号を生成する第5の減算手段と、
前記第1のマイクロフォンが生成したアナログ音声信号から前記第3の乗算手段が生成したアナログ音声信号を減じて前方右方向の音声帯域信号を生成する第6の減算手段と、
前記前方向の音声帯域信号、前方左方向の音声帯域信号、前方右方向の音声帯域信号、後方向の音声帯域信号よりサブウーハーチャンネル信号を生成し、前記前方向の音声帯域信号、前方左方向の音声帯域信号、前方右方向の音声帯域信号、後方向の音声帯域信号及びサブウーハーチャンネル信号をアナログ/デジタル変換して得られたデジタル音声信号であって、映像に合わせて再生可能とする複数チャンネルのデジタル音声信号を所定の方式にエンコードする記録信号処理手段と、
エンコードされた前記複数チャンネルのデジタル音声信号を多重化した音声帯域信号として記録する記録手段と、
前記記録手段から読み出した多重化された前記音声帯域信号をデコードして前記複数チャンネルのデジタル音声信号に復元し、復元された前記複数チャンネルのデジタル音声信号から任意の数のチャンネルのデジタル音声信号を選択し、ミックスダウンして音場効果設定を行う再生信号処理手段と、を備える
音声帯域信号記録再生装置。
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