JP4538023B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
パチンコ遊技機は、一般に、その遊技盤に例えば図7及び図8に示すような変動入賞装置5が設けられ、大当り時(特別遊技状態中)には変動入賞装置5の開閉扉5aが開放動作することにより該変動入賞装置5内に球が入賞し易い状態となるようになっている。
さらに、変動入賞装置5内には該変動入賞装置5内に入賞した球を検出する球検出センサ(球検出手段)、すなわちカウントセンサ5c及び大入賞口継続センサ5dが設けられ、これらセンサにより球を検出すると球(賞球)を排出する(払い出す)ようになっている。
ゴト行為には、例えば以下に説明するような種類がある。
このような電磁感応式の球検出センサを備える場合は、センサ近傍でトランシーバー等の電磁波を発生する機器を使用した場合、電磁波により球検出センサが感応し誤作動することがある。
このような球検出センサの欠点を利用して意図的に球検出センサを誤作動させ球の払い出しを受けるゴト行為を電波ゴトという。
しかしながら、上記のように大当り中(特別遊技状態中)以外は変動入賞装置5内の球検出センサで球を検出しても球排出を行わないようにした場合には、大当りを発生させなければ球検出センサの検査を行うことができない。
他方、大当り中以外の状態時にも変動入賞装置5内の球検出センサによる球検出に基づき球排出を行うようにした場合には、上記のような不正行為が行われてしまう可能性があるだけでなく、上記の検査を行った場合に多くの(例えば15個の)球が排出されてしまい、この排出された多くの球を検査終了後に取り除く必要があるため面倒であった。
請求項1に記載の発明は、
遊技領域を流下する球を受け入れない閉状態と受け入れる開状態とに変換可能な変換部材、及び前記変換部材が開状態になった際に受け入れた球を検出する球検出手段を備える変動入賞装置と、
所定条件の成立により特別遊技状態が発生することに基づき前記変動入賞装置の前記変換部材を開状態に変換する制御を行う制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、
前記特別遊技状態中に前記変動入賞装置の球検出手段により球が検出された場合のみ予め定められた所定数の賞球を排出させる制御を行う変動入賞装置排出制御手段と、
正常に球排出を行うことができるかどうかの検査を行うために前記特別遊技状態以外の遊技状態であるにもかかわらず、前記球検出手段により球が検出された場合に、正常な球排出として認識できる程度に前記所定数よりも少数の賞球を排出させる制御を行う少数賞球排出制御手段と、備え、
前記制御手段は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、該遊技制御装置より賞球データが送信されることに基づいて賞球排出の制御を行う排出制御装置と、を含み、
前記遊技制御装置は、
前記球検出手段による球の検出があったときに、賞球を排出させるための賞球データを前記排出制御装置に送信する賞球データ送信手段と、
前記賞球データ送信手段による賞球データの送信結果に基づいて、排出された賞球数を加算記憶する排出賞球数加算記憶手段と、
前記排出賞球数加算記憶手段に加算記憶された賞球数に基づいて、排出された賞球数を特定可能な排出済賞球データを遊技機外部に出力する外部出力手段と、
を備え、
前記排出賞球数加算記憶手段は、
前記少数賞球排出制御手段による排出制御により排出された球を除外した賞球数を加算記憶し、
前記遊技制御装置は、さらに、
前記変動入賞装置の変換部材が閉状態に制御されている場合に、前記球検出手段からの検出出力に基づき、前記賞球データとして、前記所定数よりも少数の賞球を排出させるための少数賞球データを設定して、前記排出制御装置に出力する少数賞球データ出力手段と、
電源遮断後も賞球データを記憶保持可能なバックアップ可能データ記憶手段と、
電源遮断後は賞球データを記憶保持不能なバックアップ不能データ記憶手段と、
を備え、
前記バックアップ不能データ記憶手段が前記少数賞球データを記憶することを特徴とする遊技機ことを特徴としている。
また、所定条件は、例えば「始動入賞に基づき抽出した乱数値が大当り値であった場合に変動表示ゲームの結果として特別結果態様を導出する」ことにより成立することが挙げられる。
また、少数の賞球とは、通常の賞球よりも少なければ幾つでも良いが、例えば1個であることが好ましい。
また、排出済賞球データは、例えばホールコンピュータ(管理装置)に外部出力され、該ホールコンピュータにて例えば該当する遊技機の出球情報に加工される。
また、外部出力手段は、例えば、排出賞球数加算記憶手段に加算記憶された賞球数が特定数に達した場合に、排出済賞球データを遊技機外部に出力することが挙げられる。さらに、外部出力手段が賞球排出済データを出力する場合に排出賞球数加算記憶手段に記憶された賞球数から前記特定数を減算する排出賞球数減算手段を備えることが挙げられる。
また、変動入賞装置の球検出センサの検査を、特別遊技状態を発生させることなく行うことができる。しかも、この場合にも少数(例えば1個)の賞球を排出するので、検査の終了後は少数の球を取り除くだけで良い。よって、この除去作業が従来よりも容易となる。
また、少数賞球排出制御手段による排出制御により排出される球、すなわち球検出手段の検査用に排出される球は、排出賞球数加算記憶手段により加算記憶される賞球数、すなわち外部出力用の賞球数のデータに加算しない。よって、正確な賞球数に基づく排出済賞球データを遊技機外部に出力することができる。
また、前記変動入賞装置の変換部材が閉状態に制御されている場合に、前記球検出手段からの検出出力に基づき、前記賞球データとして、前記所定数よりも少数の賞球を排出させるための少数賞球データを設定して、前記排出制御装置に出力する少数賞球データ出力手段を備えるので、排出制御装置は受信した賞球データ(通常の賞球データ又は少数賞球データ)に応じた数の賞球を排出させる制御を行うだけでよい。よって、排出制御装置の制御プログラムの容量を小さく抑えることができる。
さらに、バックアップ不能データ記憶手段が少数賞球データを記憶するので、バックアップ可能データ記憶手段が記憶すべきデータの容量、すなわちバックアップの容量を少なくできる。
本実施の形態では、本発明に係る遊技機の適例としてのパチンコ遊技、特に、いわゆる「第1種」に属するタイプのパチンコ遊技機について説明を行う。
この普通変動入賞装置9は、特図の始動口も兼ね、その内部に特図始動センサ9b(図3)を備えている。また、普図始動ゲート6,6内には、該普図始動ゲート6,6を通過した遊技球を検出するための普図始動センサ6b,6b(図3)が設けられている。
特別変動入賞装置(変動入賞装置)5は、常時は図7(a)、図8(a)に示すように、開閉扉5aが閉じていて球を受け入れない状態(閉状態)となっているが、特図の変動表示ゲームの表示結果が特別結果態様(例えば、「7,7,7」のゾロ目)となって大当たり等が発生した場合に、図7(b)、図8(b)に示すように、大入賞口5bが開放されて、多数の遊技球を獲得し易い状態(遊技者にとって有利な状態;開状態)に変換されるようになっている。この大入賞口5bの内部には、該大入賞口5bに入った遊技球を検出するためのカウントセンサ5c(球検出手段)と、大入賞口5bに入った遊技球のうち継続入賞領域(V入賞領域)に流入した遊技球を検出するための大入賞口継続センサ5d(球検出手段)と、継続入賞領域に遊技球が流入した後は流路切替部材5gを動かして遊技球を継続入賞領域に流入させないように特別変動入賞装置5への入賞球の流路を切り替える流路切替ソレノイド5f等が配設されている。
すなわち、特別変動入賞装置5は、遊技盤1に配設され、打球を受け入れない閉状態と受け入れやすい開状態とに変換可能であるとともに、受け入れた打球を検出する球検出手段(カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d)を備える。
この裏機構盤120の裏側には、予備球を貯留するための貯留タンク121、該貯留タンク121からの予備球を流下案内する導出樋122、該導出樋122により流下案内される球の球抜きなどを行う球抜きユニット123等が配設され、また、該球抜きユニット123を介して流下案内された球を所定条件の成立(球の入賞を検出したこと、或いは球貸し操作が行われたこと)に基づいて所要数排出する排出ユニット124、該排出ユニット124より排出された球の流路を貸球用流路又は賞球用流路の何れか一方に切換可能な流路切換ユニット125、該流路切換ユニット125から送られてきた球を上皿105又は下皿107へと流下案内する案内樋(図示省略)などで構成される排出機構が配設されている。
排出ユニット124は、球の流下規制を行う流下規制部材(図示省略)、該流下規制部材を駆動するための球排出モータ124a(図3)、流下規制部材の回動を規制するためのストッパーソレノイド124b(図3)などを備えている。流路切換ユニット125は、貸球用流路と賞球用流路の何れか一方に流路を切り換えるための流路切換弁(図示省略)、該流路切換弁を駆動するための流路切換ソレノイド125c(図3)、貸球用流路を流れる貸球を検出するための貸球検出センサ125a,125a(図3)、賞球用流路を流れる賞球(排出された賞球)を検出するための賞球検出センサ(賞球検出手段)125b,125bなどを備えている。
また、案内樋には、流路切換ユニット125から送られてきた球を上皿105へと流下案内する上皿案内路(図示省略)や、上皿105が満杯となって上皿案内路から溢れた球を下皿107へと流下案内するオーバーフロー流路(図示省略)が設けられ、このオーバーフロー流路に臨む位置には、該オーバーフロー流路における球の滞留状態を検出するためのオーバーフロースイッチ126(図3)が配設されている。なお、オーバーフロースイッチ126の検出信号や賞球検出センサ125b,125bの検出信号は、図3に示すように、中継基板84を介して、制御装置(例えば遊技制御装置20及び排出制御装置30)に出力されるようになっている。
すなわち、図2に示すように、所定の遊技制御プログラムに従って遊技を統括的に制御する遊技制御装置(制御手段)20、この遊技制御装置20の制御下で所定の排出制御プログラムに従って遊技球の排出制御等を行う排出制御装置(制御手段)30等が設けられている。
裏機構盤120の裏側には、他に、各制御装置に対して電源を供給する電源装置90、電源用の中継基板として機能するターミナル基板82、遊技制御装置20から出力される賞球排出信号などを外部の管理装置(ホールコンピュータ)に中継する枠用外部出力端子板(外部出力手段)81などが設けられている。
また、特別図柄表示装置4の背部には、他に、遊技制御装置20から出力される外部情報(例えば、大当たり発生情報、確率変動状態発生情報、図柄確定情報など)を外部の管理装置に中継する遊技盤用外部出力端子板83などが配設されている。
また、前面枠111の裏面下端側には、遊技機前面の操作ハンドル104の操作に基づき遊技球を遊技領域1aに発射させる発射装置71、該発射装置71の制御を行う発射制御装置70などが配設されている。
RAM21bは、遊技に関する各種のデータを記憶する。すなわち、RAM21bは、賞球の排出予定回数を記憶する賞球カウンタ(後述)の記憶領域、排出された賞球数を外部出力用に加算記憶する外部出力カウンタ(排出賞球数加算記憶手段)の記憶領域、特図始動信号としての特図始動センサ9bのオン信号の記憶(特図始動記憶)および普図始動信号としての普図始動センサ6b,6bのオン信号の記憶(普図始動記憶)の記憶領域、CPU21aで生成される各種乱数の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域、並びに、CPU21aの作業領域等を備えている。
ROM21cには、遊技上の制御プログラム(例えば、後述するタイマ割込処理、賞球排出処理等を実行するための制御プログラム)や制御データが書き込まれている他、特図や普図の変動表示ゲームの内容を決定するための各種判定値などが書き込まれている。各種判定値には、例えば、特図の大当たり発生を判定するための特図の大当たり判定値、普図の当たり発生を判定するための普図の当たり判定値などが含まれる。
また、I/F23には、CPU21aから出力される各種の制御信号が入力され、それら制御信号は、I/F23から、図示しない出力ポート及びドライバーを介して、遊技盤用外部出力端子板83、普通図柄表示器(普電LED)7、普電ソレノイド6c、アタッカーソレノイド5e、流路切替ソレノイド5f、演出制御装置40、排出制御装置30などに出力されるようになっている。
そして、例えば、特図の大当たり判定用乱数値と特図の大当たり判定値とが一致する場合(特図の大当り乱数値が大当り値であった場合)には、演出制御装置40に表示制御指令を送って、変動表示装置4aの変動表示を特別結果態様(例えば、「1,1,1」、「7,7,7」などのゾロ目)で停止させ、大当たりと呼ばれる特別遊技状態を発生させる。
この大当たりは、特別変動入賞装置5の開閉扉5aが所定時間(例えば、29.5秒間)開放して(開状態となって)閉じる(閉状態となる)サイクルを1ラウンドとし、各ラウンド中、遊技球が大入賞口5b中の継続入賞領域の大入賞口継続センサ5dに検出されることを条件に所定ラウンド(例えば、15ラウンド)まで継続される遊技である。但し、各ラウンド中、大入賞口5bに遊技球が所定個数(例えば、10個)入賞したときはその時点でそのラウンドを終了する。各ラウンド中、大入賞口5bへの入賞個数は、カウントセンサ5cにより検出されてRAM21bに記憶され、所定個数に達すると開閉扉5aが閉じられてそのラウンドの特別遊技状態が終了する。
すなわち、遊技制御装置20は、所定条件(例えば、始動入賞に基づき抽出した乱数値が大当り値であった場合に変動表示ゲームの結果として特別結果態様を導出することにより成立する)の成立により特別遊技状態が発生することに基づき特別変動入賞装置5を閉状態から開状態に変換する制御を行う。
すると、排出制御装置30は該賞球データを受信し、該受信に基づき排出ユニット124より所要数の賞球を排出させる制御を行う。
すなわち、パチンコ遊技機100は、変動入賞装置(特別変動入賞装置5)の球検出手段(カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d)による球検出に基づき予め定められた賞球(特別遊技状態中とそれ以外の状態時とで異なる賞球数)を排出させる制御を行う制御手段(遊技制御装置20、排出制御装置30)を備える。
ただし、詳細は後述するように、本実施形態のパチンコ遊技機100の場合、特別変動入賞装置(変動入賞装置)5の球検出手段であるカウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5dによる球検出に基づき排出される賞球数は、特別遊技状態中の入賞に基づく賞球数よりも、特別遊技状態中以外のタイミングでの入賞に基づく賞球数の方が少なくなるようにされている。具体的には、特別遊技状態中にカウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5dにより検出信号が入力された場合には、1個の入賞検出に対し例えば15個の賞球排出を行う一方で、特別遊技状態中以外のタイミングでカウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5dにより検出信号が入力された場合には、1個の入賞検出に対し例えば1個のみ賞球排出を行う。
I/F32には、流路切換ユニット125の貸球検出センサ125a,125a及び賞球検出センサ125b,125b、オーバーフロースイッチ126、カードユニット100B、遊技制御装置20からの信号が入力される。また、I/F32からは、排出ユニット124の球排出モータ124a及びストッパーソレノイド124b、カードユニット100B、流路切換ユニット125の流路切換ソレノイド125cに制御信号がそれぞれ出力される。
すなわち、排出制御装置30は、遊技制御装置20より賞球データが送信されることに基づいて賞球排出の制御を行う。
なお、この情報表示には、通常通りの排出が不能な状態である旨の報知(後述)が含まれる。
そして、演出制御装置40は、遊技制御装置20から出力される装飾制御指令に基づいて賞球排出報知LED16、検査確認用LED17(後述)、普図始動記憶表示器6a、特図始動記憶表示器4b、装飾LED12等の点灯状態を制御したり、遊技制御装置20から出力される音制御指令に基づいてスピーカ61(図3)の出力音を制御したりする。
即ち、電源装置90は、図3に示すように、電源回路94に加えて、監視回路95及びバックアップ電源回路92を備えている。
電源回路94は、交流を直流に変換する整流回路、出力電圧の変動を小さくする定電圧回路、リプル成分を消去する平滑回路を有し、遊技機に供給される交流24Vの電源を、各制御装置の動作に必要な直流電圧(5V、12V等)に変換して、各制御装置に供給する。
監視回路95は、所定の基準電圧と電源回路94の出力電圧とを比較し、該比較の結果、電源回路94の出力電圧が所定の基準電圧以下に低下したこと(すなわち制御装置に供給される電源が異常状態となったこと)が検出された場合に、遊技制御装置20と排出制御装置30の各CPU21a、31aに対して、検出結果として停電検出信号(割り込み信号)を出力する。各CPU21a、31aは、その停電検出信号に基づいて停電処理を実行する。
バックアップ電源回路92は、電源回路94からの出力が常時印加されて大容量の電気エネルギーを蓄積可能な素子(例えば、コンデンサなど)により構成され、電源回路94からの出力が消滅しても、RAM21bの一部及びRAM31bに電源を供給し続けることにより、RAM21bの一部及びRAM31bの記憶内容が消去されないように保持する。
つまり、RAM21bの一部の記憶領域は当該パチンコ遊技機100への電源遮断後もデータを記憶保持可能なバックアップ可能データ記憶手段を構成し、RAM21bの残りの記憶領域は電源遮断後はデータを記憶保持不能なバックアップ不能データ記憶手段を構成している。
また、電源装置90には、RAM21bの一部及びRAM31bの記憶内容を消去するためのRAMクリアスイッチ91が設けられている。このRAMクリアスイッチ91を操作すると、遊技制御装置20と排出制御装置30の各CPU21a、31aに対してRAMクリア信号が出力され、このRAMクリア信号に基づいて、遊技制御装置20と排出制御装置30の各々では、RAM21bの一部及びRAM31bの記憶内容を消去する処理が行われる。
このタイマ割込処理では、以下に説明するように、15個賞球カウンタ及び少数賞球カウンタのカウンタ値の更新を行う。
なお、後述する賞球排出処理に示すように、15個賞球カウンタ及び少数賞球カウンタのカウンタ値に基づき賞球データ(15個賞球データ、少数賞球データ)を排出制御装置30に送信し、賞球排出の制御を行わせる。
つまり、特別遊技状態中における大入賞口継続センサ5d或いはカウントセンサ5cからの検出信号の入力に基づき15個賞球カウンタのカウンタ値を更新(加算)する。
つまり、特別遊技状態中以外の状態時における大入賞口継続センサ5d或いはカウントセンサ5cからの検出信号の入力に基づき少数賞球カウンタのカウンタ値を更新(加算)する。すなわち、少数賞球データを記憶する。
少数賞球カウンタは、後述するように変動入賞装置5の大入賞口継続センサ5d、カウントセンサ5cの検査を行うために設けられているものであり、この少数賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球排出は、例えば停電復帰後等にはあえて行う必要はない。従って、少数賞球カウンタはバックアップ不能な記憶領域に設けることが好ましく、しかも、このようにすることにより、バックアップすべき記憶容量を少なくすることができる。
なお、この賞球排出処理は、所定周期(例えば、約4ms)を持ったリセット信号に基づいて1シーケンスずつ実行される遊技制御処理(メイン処理)の中の一処理である。
すなわち、制御手段(遊技制御装置20、排出制御装置30)は、特別遊技状態中に変動入賞装置(特別変動入賞装置5)に球が入賞したことを球検出手段(大入賞口継続センサ5d、カウントセンサ5c)が検出することに基づき所定数(例えば、1個の入賞検出に対し15個)の賞球を排出させる制御を行う変動入賞装置排出制御手段(遊技制御装置20、排出制御装置30)を備える。
すなわち、制御手段(遊技制御装置20、排出制御装置30)は、特別遊技状態中以外のタイミングで変動入賞装置(特別変動入賞装置5)に球が入賞したことを球検出手段(大入賞口継続センサ5d、カウントセンサ5c)が検出することに基づき前記所定数よりも少数(例えば、1個の入賞検出に対し1個)の賞球を排出させる制御を行う少数賞球排出制御手段(遊技制御装置20、排出制御装置30)を備える。
また、遊技制御装置20は、特別遊技状態中以外のタイミングで変動入賞装置に球が入賞したことを球検出手段が検出した場合に、賞球データとして、前記所定数よりも少数の賞球を排出させるための少数賞球データを排出制御装置30に送信する少数賞球データ出力手段を備える。
排出制御装置30では、15個賞球データを1つ受信する毎に、排出ユニット124により15個の賞球を排出させる制御を行う。
なお、15個賞球データを排出制御装置30に送信する一方で、装飾制御指令を演出制御装置40に送って、賞球排出報知LED16を点灯させる制御も行う。
つまり、送信した賞球データが例えば1つであればカウンタ値を1×15=15だけ加算し、送信した賞球データが例えば2つであればカウンタ値を2×15=30だけ加算する。
ステップS141に続くステップS142では、外部出力カウンタのカウンタ値が10以上であるか否かの判定を行う。
ステップS142にて外部出力カウンタのカウンタ値が「10」以上であると判定した場合には、ステップS143に移行して外部出力データ(排出済賞球データ)を枠用外部出力端子板(外部出力手段)81を介して遊技機外部の管理装置に1パルス送信し、続いてステップS144に移行して外部出力カウンタのカウンタ値を「10」減算する処理を行い、引き続きステップS142からの処理を繰り返す。
他方、ステップS142にて、外部出力カウンタのカウンタ値が「10」未満であると判定される場合には、当該外部出力カウンタ計数処理を終了するとともに賞球排出処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置20は、特別変動入賞装置5の球検出手段(カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d)による球の検出があったときに、賞球を排出させるための賞球データを排出制御装置30に送信する賞球データ送信手段と、賞球データ送信手段による賞球データの送信結果に基づいて、排出された賞球数を加算記憶する排出賞球数加算記憶手段(外部出力カウンタ)と、排出賞球数加算記憶手段に加算記憶された賞球数に基づいて、排出された賞球数を特定可能な排出済賞球データ(外部出力データ)を遊技機外部に出力する外部出力手段(枠用外部出力端子板81とともに外部出力手段を構成する)と、を備える。
特に、外部出力手段(遊技制御装置20、枠用外部出力端子板81)は、排出賞球数加算記憶手段に加算記憶された賞球数が特定数(例えば10)に達した場合に、排出済賞球データ(外部出力データ)を遊技機外部に出力する。さらに、外部出力手段が賞球排出済データを出力する場合に排出賞球数加算記憶手段に記憶された賞球数から前記特定数(例えば10)を減算する排出賞球数減算手段を備える。
つまり、演出制御装置40に表示制御指令を送信して通常通りの排出は不能な状態である旨の報知表示を行わせる。なお、この報知表示は、具体的には、例えば「球を1個だけ排出します」との表示であることが挙げられる。
排出制御装置30では、少数賞球データを1つ受信する毎に、排出ユニット124により1個の賞球を排出させる制御を行う。
なお、少数賞球データを排出制御装置30に送信する一方で、装飾制御指令を演出制御装置40に送って、検査確認用LED17を点灯させる制御も行う。従って、検査確認用LED17の点灯状態を確認することにより、検査確認用の賞球排出(つまり、1個ずつの賞球排出)が行われることを認識することができる。また、例えば店員は検査確認用LED17の点灯状態を監視することにより不正行為を発見することもできる。
また、特別変動入賞装置5の球検出センサの検査確認を、特別遊技状態を発生させることなく行うことができる。しかも、この場合にも少数(例えば1個)の賞球を排出するので、検査確認の終了後は少数の球を取り除くだけで良い。よって、この除去作業が従来よりも容易となる。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
また、変動入賞装置の球検出センサの検査を、特別遊技状態を発生させることなく行うことができる。しかも、この場合にも少数(例えば1個)の賞球を排出するので、検査の終了後は少数の球を取り除くだけで良い。よって、この除去作業が従来よりも容易となる。
また、少数賞球排出制御手段による排出制御により排出される球、すなわち球検出手段の検査用に排出される球は、排出賞球数加算記憶手段により加算記憶される賞球数、すなわち外部出力用の賞球数のデータに加算しない。よって、正確な賞球数に基づく排出済賞球データを遊技機外部に出力することができる。
また、変動入賞装置の変換部材が閉状態に制御されている場合に、球検出手段からの検出出力に基づき、賞球データとして、所定数よりも少数の賞球を排出させるための少数賞球データを設定して、排出制御装置に出力する少数賞球データ出力手段を備えるので、排出制御装置は受信した賞球データ(通常の賞球データ又は少数賞球データ)に応じた数の賞球を排出させる制御を行うだけでよい。よって、排出制御装置の制御プログラムの容量を小さく抑えることができる。
さらに、バックアップ不能データ記憶手段が少数賞球データを記憶するので、バックアップ可能データ記憶手段が記憶すべきデータの容量、すなわちバックアップの容量を少なくできる。
5 特別変動入賞装置(変動入賞装置)
5c カウントセンサ(球検出手段)
5d 大入賞口継続センサ(球検出手段)
20 遊技制御装置(制御手段、変動入賞装置排出制御手段、少数賞球排出制御手段、賞球データ送信手段、排出賞球数加算記憶手段、外部出力手段、少数賞球データ出力手段、バックアップ可能データ記憶手段、バックアップ不能データ記憶手段)
30 排出制御装置(制御手段、変動入賞装置排出制御手段、少数賞球排出制御手段)
81 枠用外部出力端子板(外部出力手段)
100 パチンコ遊技機(遊技機)
Claims (1)
- 遊技領域を流下する球を受け入れない閉状態と受け入れる開状態とに変換可能な変換部材、及び前記変換部材が開状態になった際に受け入れた球を検出する球検出手段を備える変動入賞装置と、
所定条件の成立により特別遊技状態が発生することに基づき前記変動入賞装置の前記変換部材を開状態に変換する制御を行う制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、
前記特別遊技状態中に前記変動入賞装置の球検出手段により球が検出された場合のみ予め定められた所定数の賞球を排出させる制御を行う変動入賞装置排出制御手段と、
正常に球排出を行うことができるかどうかの検査を行うために前記特別遊技状態以外の遊技状態であるにもかかわらず、前記球検出手段により球が検出された場合に、正常な球排出として認識できる程度に前記所定数よりも少数の賞球を排出させる制御を行う少数賞球排出制御手段と、備え、
前記制御手段は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、該遊技制御装置より賞球データが送信されることに基づいて賞球排出の制御を行う排出制御装置と、を含み、
前記遊技制御装置は、
前記球検出手段による球の検出があったときに、賞球を排出させるための賞球データを前記排出制御装置に送信する賞球データ送信手段と、
前記賞球データ送信手段による賞球データの送信結果に基づいて、排出された賞球数を加算記憶する排出賞球数加算記憶手段と、
前記排出賞球数加算記憶手段に加算記憶された賞球数に基づいて、排出された賞球数を特定可能な排出済賞球データを遊技機外部に出力する外部出力手段と、
を備え、
前記排出賞球数加算記憶手段は、
前記少数賞球排出制御手段による排出制御により排出された球を除外した賞球数を加算記憶し、
前記遊技制御装置は、さらに、
前記変動入賞装置の変換部材が閉状態に制御されている場合に、前記球検出手段からの検出出力に基づき、前記賞球データとして、前記所定数よりも少数の賞球を排出させるための少数賞球データを設定して、前記排出制御装置に出力する少数賞球データ出力手段と、
電源遮断後も賞球データを記憶保持可能なバックアップ可能データ記憶手段と、
電源遮断後は賞球データを記憶保持不能なバックアップ不能データ記憶手段と、
を備え、
前記バックアップ不能データ記憶手段が前記少数賞球データを記憶することを特徴とする遊技機。
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