JP4071093B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、遊技機として、パチンコ遊技機等の弾球遊技機が知られている。
パチンコ遊技機は、一般に、その遊技盤に例えば図11及び図12に示すような変動入賞装置5が設けられ、大当り時(特別遊技状態中)には変動入賞装置5の開閉扉5aが開放動作することにより該変動入賞装置5内に球が入賞し易い状態となるようになっている。
さらに、変動入賞装置5内には該変動入賞装置5内に入賞した球を検出する球検出センサ(球検出手段)、すなわちカウントセンサ5c及び大入賞口継続センサ5dが設けられ、これらセンサにより球を検出すると球(賞球)を排出する(払い出す)ようになっている。
【0003】
ところで、従来より、パチンコ遊技機等に対し不正行為を行って球の払い出しを受ける所謂ゴト行為が問題となっている。
ゴト行為には、例えば以下に説明するような種類がある。
【0004】
先ず、球検出センサとしては、鋼製の球に無接触で感応し球を検出する電磁感応式のセンサが用いられることが一般的である。
このような電磁感応式の球検出センサを備える場合は、センサ近傍でトランシーバー等の電磁波を発生する機器を使用した場合、電磁波により球検出センサが感応し誤作動することがある。
このような球検出センサの欠点を利用して意図的に球検出センサを誤作動させ球の払い出しを受けるゴト行為を電波ゴトという。
【0005】
また、他のゴト行為としては、上皿等から曲がりやすい樹脂製の板状部材(セル)を挿入してカウントセンサ5c或いは大入賞口継続センサ5dに到達させ、入賞が発生していないのに賞球排出をさせる所謂セルゴトや、合い鍵でガラス枠を開放し、手で開閉扉5aを開き球を変動入賞装置5内に入れて賞球排出をさせる所謂ガラス枠解放ゴトなどがある。
【0006】
このような不正行為は、遊技店に不利益となるだけでなく、不正行為を行わない遊技者にとっても不利益となる。
【0007】
従来、上記のような不正行為による球の払い出しを防止するため、大当り中(特別遊技状態中)以外は変動入賞装置内で球を検出しても球排出を行わないようにした遊技機も考えられている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、特許文献1の技術では、不正な遊技状態(大当り中以外のときに可変入賞手段で球検出した場合)のときに可変入賞手段の検出スイッチからの検出情報を無効にする無効化手段を備える。
さらに、特許文献1の技術では、無効化手段による無効化を解除するための解除手段を備えている。そして、解除手段により無効化手段による無効化が解除された後に、可変入賞手段の検出スイッチが球を検出した場合に、賞球排出を行うことが可能となる。従って、遊技領域の何処かに球が引っかかった場合に、遊技店員がガラス扉を開けて球を取り除き入賞手段に球を入れるようなときには、解除手段により無効化を解除した後に、入賞手段に球入れることにより球の払い出しが可能である。
なお、無効化手段は、前枠の裏側を開放し、所定のキーによりキースイッチを操作した場合に働く。
【0008】
【特許文献1】
特開平12−262673号公報(第4−6頁)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば確率変動状態等(特定遊技状態)を発生可能なパチンコ遊技機の場合、例えば遊技店の閉店時まで確率変動状態が継続したときには、出球補償と称して、店員が手で変動入賞装置内に球を入賞させて、例えば大当り1回分程度の球の払い出しを行うことが一般に行われている。
しかしながら、上記特許文献1のように、大当り中以外のときに可変入賞手段(変動入賞装置)で球検出した場合、前枠の裏側を開放して所定のキーによりキースイッチを操作しなければ球排出ができないのでは、該球排出が非常に面倒である。すなわち、閉店時まで確率変動状態が継続したときの出球補償を容易に行うことができない。
【0010】
他方、大当り中以外でも無条件で変動入賞装置5内の球検出センサによる球検出による球排出が可能な遊技機の場合には、上記のような出球補償をした後でも確率変動状態等が継続してしまう。
このため、確率変動状態等の状態を電源遮断後もバックアップするためのバックアップ機能を備える遊技機では、確率変動状態が継続したまま閉店時に電源遮断した場合、翌日電源投入した後も確率変動状態が継続してしまう。
このため、例えば閉店時に確率変動状態をリセットする(終了させる)作業を行う必要がある。具体的には、例えば前面枠を開放して遊技制御装置裏面側のバックアップクリアスイッチを押しながら電源を投入する作業が必要である。
【0011】
さらに、遊技店の店員が適当な球数を変動入賞装置に手で入賞させて出球補償を行う場合には、最終的に払い出される球数がまちまちであり、公平性を欠くこととなりかねないし、逆に、なるべく公平性が得られるように出球補償を行うためには入賞させる球数に注意を払う必要がある。
【0012】
加えて、閉店時の忙しいときに、確率変動状態をリセットしたり、なるべく公平性が得られるように注意して出球補償を行うのは、店員にとって大変に煩わしい作業である。
【0013】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、不正行為による球の払い出しを抑制しながらも、確率変動状態等の特定遊技状態に対する出球補償を容易に実行可能とし、より好ましくは、特定遊技状態の継続を終了させる作業や、公平となるように出球補償を行う作業を容易になし得る遊技機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
請求項1に記載の発明は、遊技盤に配設され、球を受け入れない第1状態と球を受け入れる第2状態とに変換可能であると共に、受け入れた球を検出する球検出手段を備える変動入賞装置と、
遊技に関する情報を記憶可能な揮発性記憶手段を有し、所定の遊技プログラムに従って遊技を統括的に制御するとともに、前記球検出手段の検出信号に基づく賞球数データを出力する役物制御回路と、
前記役物制御回路からの賞球数データに基づき、該賞球数データに対応する球数の賞球を排出させる制御を行う賞付与制御回路と、
電源が遮断しても前記役物制御回路の揮発性記憶手段の記憶内容が記憶保持されるように当該揮発性記憶手段にバックアップ電源を供給するバックアップ電源回路と、
所定の操作により前記揮発性記憶手段の記憶内容を消去させるためのクリア信号を前記役物制御回路に出力させるためのクリアスイッチと、
を備え、
特別遊技条件の成立により前記変動入賞装置を前記第1状態から第2状態へ変換する特別遊技状態を発生させるとともに、前記特別遊技条件の成立時に特別補助遊技条件が成立したこと、又は、特別遊技状態が終了したことに基づき、前記特別遊技状態の終了後から予め定められた終了条件の成立まで遊技者にとって遊技条件が通常状態よりも有利な特定遊技状態を発生させるように構成された遊技機において、
前記役物制御回路は、
前記特別遊技状態中における前記球検出手段からの検出信号に基づき加算される第1の賞球カウンタと、
前記特別遊技状態中でない状態時における前記球検出手段からの検出信号に基づき加算される第2の賞球カウンタと、
前記第1の賞球カウンタ及び第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データを出力可能な賞球数データ出力手段と、
前記特別遊技状態が発生中であるか否かを判定し、発生中でない状態時における前記賞球数データ出力手段による前記第2の賞球数カウンタのカウンタ値に基づく前記賞球数データの出力を不能化する制御を行う不能化制御手段と、
時刻を計時可能な計時手段と、
前記特定遊技状態の発生中に前記計時手段が予め設定された遊技店の閉店時間に達したか否かにより特定サービス条件の成立を判定する特定サービス条件成立判定手段と、
前記特定サービス条件が成立したことに基づき、遊技を行っている遊技者に対して特定サービスを行うことが可能なように前記不能化制御手段による不能制御を解除して、前記賞球数データ出力手段による前記第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データの出力を有効化する制御を行う特定サービス賞付与制御手段と、を備え、
前記特定サービス賞付与制御手段は、
前記第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく予め定められた球数分の賞球数データの出力があった場合に、前記終了条件の成立前であっても前記特定遊技状態を終了させる制御を行う特定遊技状態終了制御手段を備えていることを特徴としている。
【0015】
ここで、変動入賞装置は、例えば開閉動作可能な開閉扉を備え、開閉扉が閉じた状態が打球を受け入れない第1状態であり、開閉扉が開いた状態が打球を受け入れる第2状態であることが挙げられる。
また、特別遊技条件は、例えば「始動入賞に基づき抽出した乱数値が大当り値であった場合に変動表示ゲームの結果として特別結果態様を導出する」ことにより成立することが挙げられる。すなわち、いわゆる大当たり判定の場合に、特別遊技条件が成立する。
特別遊技状態では、変動入賞装置が第1状態から第2状態に変換されるので、球の大量獲得が容易となる。
【0016】
また、役物制御回路は、例えば、パチンコ遊技機の遊技制御装置として、特別遊技条件の成立、すなわち大当たり判定がなされた場合に変動入賞装置を第1状態から第2状態に変換する制御をしたり、変動入賞装置の球検出手段の検出信号に基づく処理(例えば、検出信号に基づいて賞球数データを出力する処理)を行ったりする機能を有する制御手段である。
賞球数データは、変動入賞装置や一般入賞口に入った球を検出する球検出手段で球が検出された場合(球が入賞した場合)に、変動入賞装置や一般入賞口に対応した所定の賞球数に基づいて賞付与を行うように賞付与制御回路に出力されるものである。そして、実際の球として賞球を払い出す一般のパチンコ遊技機においては、賞付与制御回路としての排出制御装置に賞球数データを出力することにより、排出制御装置が賞球を排出する排出ユニットを制御して賞球数データに対応する球数の賞球が排出ユニットから排出され、賞球が排出されることが賞の付与となる。
【0017】
また、パチンコ遊技機には、遊技機内にパチンコ球が封入され、記憶保持しているクレジットの減算に応じてパチンコ球を弾発して遊技を行うことが可能で、賞が発生した場合にはその賞に応じた値をクレジットに加算するようにした、封入式のパチンコ遊技機がある。このような封入式のパチンコ遊技機において、賞付与制御回路は、遊技店の管理装置や、各遊技機毎に設けられた管理装置の端末等の記憶装置(メモリ等)に記憶されたクレジットの値を入力された賞球数データに応じて加算する処理を管理装置やその端末を制御して行わせるものであり、クレジットが加算されることが賞の付与となる。
従って、賞付与制御回路は、上述のような賞球の排出やクレジットの加算といった賞の付与を行う装置を制御する制御手段である。
【0018】
また、特別補助遊技条件とは、例えば、第1種のパチンコ遊技機において、特別遊技条件の成立時(大当たり判定時)に、特別遊技状態が終了した後に、大当たりの判定を通常の確率で行う通常状態とするか、通常の確率より高確率に変動させて大当たり判定を行う確率変動状態(特定遊技状態)や後述する普図時短状態とするかの抽選(判定)が行われた際に、確率変動状態や普図時短状態と判定されることである。
また、特別遊技状態が終了したことに基づき特定遊技状態とを発生させる場合とは、例えば、第1種や第3種のパチンコ遊技機において、特別遊技状態が終了(大当たりが終了)することにより、毎回もしくは最初の大当たりから規定回数だけ確率変動状態もしくは普図時短状態とする場合である。
特定遊技状態は、例えば第1種のパチンコ遊技機における確率変動状態や普図時短状態であることが挙げられるが、その他にも、例えば、第2種のパチンコ遊技機において、変動入賞装置内に配設され(例えば、姿勢に応じて)V入賞確率を調節する入賞確率調節部材をV入賞の容易な状態に変換した状態、第3種のパチンコ遊技機における確率変動状態等を含む。
【0019】
また、賞付与制御回路における変動入賞装置賞付与制御手段は、特別遊技状態が発生中であることを条件にして変動入賞装置の球検出手段からの検出出力があると、前記役物制御回路からの賞球数データに基づく所定の賞付与の制御を行うものであるので、特別遊技状態が発生していない場合、すなわち、特別遊技状態(大当たり中)ではない状態(通常状態、特定遊技状態)の場合には、変動入賞装置の球検出手段からの検出出力があっても、賞付与の制御を行わない。
なお、役物制御回路が、特別遊技状態が発生中であることを条件にして変動入賞装置の球検出手段からの検出出力があると賞球数データを出力し、この賞球数データに対応して変動入賞装置賞付与制御手段が、賞球数データに基づく所定の賞付与の制御を行うようになっていても良い。すなわち、特別遊技状態でない場合に、変動入賞装置の球検出手段からの検出出力があっても、役物制御回路は、賞球数データを出力せず、そのため変動入賞装置賞付与制御手段が賞付与の制御を行わないものとなっていても良い。
従って、特別遊技状態ではない、通常状態及び特定遊技状態において、変動入賞装置に球が入賞しても、賞球の排出や、クレジットの加算が行われない。
また、特殊な遊技状態とは、特定遊技状態の発生中でかつ遊技店の閉店時間を迎えた状態である。すなわち、特定遊技状態であることにより通常よりは特別遊技状態になりやすい状態、例えば、確率変動状態であるにもかかわらず、閉店時間となったために、遊技者は遊技を続行することができず、遊技を続行していれば短時間で特別遊技状態(大当たり)となって付与される可能性が極めて高い賞を得られない状態である。
また、特定サービス条件は、例えば、前面カバー部材が開状態となることや、所定時刻(例えば遊技店の閉店時間)に達すること等により成立することが挙げられる。なお、特定サービス条件は、賞付与の不能状態を直接解除するための手動操(たとえば、不能状態を解除するスイッチの操作)により成立するものではなく、遊技機に備えられたセンサ(検出手段)やタイマー(時計)やカウンタ等が所定の状態(センサが検知状態もしくは非検知状態になった場合、タイマー(時計)がタイムアップした(時計が設定時刻になった)場合、カウンタのカウント値が所定値になった場合など)に自動的に成立して、賞付与の不能状態を解除するものである。
また、特別遊技状態以外の遊技状態とは、例えば、通常状態、特定遊技状態であるが、特定遊技状態のみとしても良い。
また、特定サービス賞付与制御手段は、特定サービス条件が成立した場合には、前記特別遊技状態以外の遊技状態であるにも拘わらず、前記変動入賞装置賞付与制御手段に関わる賞付与の不能制御を解除して、前記変動入賞装置の球検出手段からの検出出力に基づく所定の賞付与の制御を行わせるので、特定サービス条件が成立すれば、特別遊技状態でなくとも、前記変動入賞装置に球が入賞した際に賞球の排出やクレジットの加算等の賞が付与される。
【0020】
請求項1に記載の発明によれば、特別遊技状態中における球検出手段からの検出信号に基づき加算される第1の賞球カウンタと、特別遊技状態中でない状態時における球検出手段からの検出信号に基づき加算される第2の賞球カウンタと、第1の賞球カウンタ及び第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データを出力可能な賞球数データ出力手段と、特別遊技状態が発生中であるか否かを判定し、発生中でない状態時における前記賞球数データ出力手段による前記第2の賞球数カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データの出力を不能化する制御を行う不能化制御手段と、を備えるので、特別遊技状態でない状態時には変動入賞装置の球検出手段により球検出しても原則的に賞球を排出しない。従って、不正行為を抑制することができる。
ただし、特定サービス条件の成立に基づき、遊技を行っている遊技者に対して特定サービスを行うことが可能なように前記不能化制御手段による不能制御を解除して、前記賞球数データ出力手段による前記第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データの出力を有効化する制御を行う特定サービス賞付与制御手段を備えるので、特定サービス条件が成立した場合には、特定遊技状態中であるが特別遊技状態でない状態時に変動入賞装置の球検出手段による球検出に基づき賞球の排出を行う。従って、特定サービス条件が成立した場合には、確率変動等の特定遊技状態に対する出球補償を容易に行うことができる。
また、前記第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく予め定められた球数分の賞球数データの出力があった場合に、終了条件の成立前であっても特定遊技状態を終了させる制御を行う特定遊技状態終了制御手段を備えているので、閉店時における出球補償を行うことにより変動入賞装置への入賞に基づき加算された第2の賞球数カウンタのカウンタ値に基づく予め定められた球数分の賞球数データの出力があると特定遊技状態が終了し、それ以上は出球補償を行うことができない状態となる。よって、出球補償等を公平に行うためには、十分な数の球を(多めに)変動入賞装置に入賞させるだけで良い。つまり、出球補償等を公平に行うための作業が容易である。さらに、特定サービス賞付与制御手段は、特定遊技状態中であるが特別遊技状態でない状態時に第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく予め定められた球数分の賞球数データの出力があった場合に、終了条件の成立前であっても特定遊技状態を終了させる制御を行う特定遊技状態終了制御手段を備えるので、特定遊技状態中であるが特別遊技状態でない状態時に変動入賞装置へ予め定められた賞球数データが出力されるだけの球を変動入賞装置内に入賞させるだけで特定遊技状態が終了することになり、例えば出球補償を行った後は、特定遊技状態を終了させるための特別な作業を行う必要がない。
【0022】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記特定サービス賞付与制御手段は、
前記第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく予め定められた球数分の賞球数データの出力があった場合に、当該賞球数データの出力を終了させることを特徴としている。
【0026】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の遊技機において、
前記揮発性記憶手段は、
前記バックアップ電源回路によりバックアップ可能なバックアップ可能記憶領域と、バックアップ不能なバックアップ不能記憶領域と、からなり、
前記バックアップ可能記憶領域に前記第1の賞球カウンタを記憶すると共に、前記バックアップ不能記憶領域に前記第2の賞球カウンタを記憶することを特徴としている。
【0027】
請求項3に記載の発明によれば、第2の賞球カウンタは、遊技店の閉店時まで確率変動状態が継続した場合の出球補償等を行うために設けられているものであり、この第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球排出は、例えば停電復帰後等にはあえて行う必要はない(停電復帰後、再度出球補償を行えばよいため)。従って、第2の賞球カウンタはバックアップ不能な記憶領域に設けることが好ましく、しかも、このようにすることにより、バックアップすべき記憶容量を少なくすることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。
本実施の形態では、本発明に係る遊技機の適例としてのパチンコ遊技、特に、いわゆる「第1種」に属するタイプのパチンコ遊技機について説明を行う。
【0031】
図1に示すように、パチンコ遊技機100は、いわゆる「CR機」と呼ばれるタイプのものであり、遊技機本体100Aとカードユニット(カード式球貸機)100Bとを備えて構成されている。
【0032】
遊技機本体100Aは、島設備に設置された本体枠110(図2、図3)と、該本体枠110の一側方に回動可能に軸支された額縁状の前面枠111とを備えている。
前面枠111の前側上半部には、ガラス枠(前面カバー部材)102が開閉自在に取付けられている。このガラス枠102は、透明なガラス板101と、このガラス板101を保持する枠体102aとを備えて構成されている。
さらに、前面枠111におけるガラス板101の奥側部分には遊技領域1aを構成する遊技盤1が設置されている。
すなわち、パチンコ遊技機100は、遊技盤1を備える前面枠111と、該前面枠111所要部位の一側方に回動可能に軸支され、遊技盤1に形成された遊技領域1aの前面側を透視可能に覆う透明部材(ガラス板)を有する前面カバー部材(ガラス枠102)を備える。
【0033】
また、図2に示すように、ガラス枠102の裏側には、該ガラス枠102の開放状態を検出するためのガラス枠開放センサ(前面カバー部材開閉状態検出手段)86が設けられている。
すなわち、パチンコ遊技機100は、前面カバー部材(ガラス枠102)の開閉状態を検出するための前面カバー部材開閉状態検出手段(ガラス枠開放センサ86)を備える。
【0034】
なお、ガラス枠102の上部には、賞球排出の報知を行う(賞球排出の際に点灯する)賞球排出報知LED16や、異常発生の報知を行う(異常発生した場合に点灯する)賞球異常報知LED15が配設されている。
【0035】
また、遊技盤1のガイドレール2で囲まれた遊技領域1aには、普図始動ゲート6,6、特別図柄(特図)表示装置4、普通図柄(普図)表示器7、普図変動表示ゲームの結果に関連して開閉部材9a,9aを開閉させる特図始動口を兼ねた普通変動入賞装置9、特図変動表示ゲームの結果に関連して大入賞口5bを閉じた状態から開放状態に変換するサイクル遊技を行う特別変動入賞装置5、一般入賞口8,…、装飾LED12,…、風車と呼ばれる打球方向変換部材14,14、多数の障害釘(図示省略)などが配設されている。遊技領域1aの最下端部中央にはアウト球を回収するためのアウト穴13が設けられている。
【0036】
さらに、遊技盤1には、ガイドレール2,2にガイドされた後に遊技領域1a内に発射された球がガイドレール2,2間に逆流するのを防止する板バネ状の球戻り弁205aと、ガイドレール2,2間より球戻り弁205aを越えて遊技領域1a内に発射される球を検出する発射球検出スイッチ205が設けられている。
なお、発射球検出スイッチ205は、球戻り弁205a及びガイドレール2に触れる手等を検出した場合にも検出信号を出力することを利用し、後述するように、特定サービス条件の成立要素の1つを成立させるためにも用いる。
【0037】
特別図柄表示装置4は、例えば、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)からなる変動表示装置4aを備えている。変動表示装置4aは、複数の変動表示領域を有し、該変動表示領域の各々に一連の識別情報(例えば、図柄、数字、記号など)を順次変動表示させた後に停止させることで、特図の変動表示ゲームの表示が可能となっている。また、例えば特別図柄表示装置4の上部には、普通変動入賞装置9に遊技球が入賞して特図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を点灯表示する特図始動記憶表示器4b,…が設けられている。
【0038】
普通図柄表示器7は、例えば、7セグメント型のLEDなどによって構成され、普通図柄(例えば、図柄、数字、記号などの識別情報)の変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム)が行われるようになっている。また、例えば特別変動入賞装置5の開閉扉5aの右側には、普図始動ゲート6,6に遊技球が入賞(普図の始動入賞)して普図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を表示する普図始動記憶表示器6aが配設されている。
【0039】
普通変動入賞装置9は左右一対の開閉部材9a,9aを具備し、この開閉部材9a,9aは、常時は遊技球が1個流入可能な程度の間隔で閉じた状態を保持しているが、普通図柄表示器7の変動表示ゲームの結果が所定の結果態様(例えば、「7」)となった場合には、普電ソレノイド6c(図4)の駆動により逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置9に遊技球が流入し易い状態に変化されるようになっている。
この普通変動入賞装置9は、特図の始動口も兼ね、その内部に特図始動センサ9b(図4)を備えている。また、普図始動ゲート6,6内には、該普図始動ゲート6,6を通過した遊技球を検出するための普図始動センサ6b,6b(図4)が設けられている。
【0040】
特別変動入賞装置(変動入賞装置)5はアタッカー形式の開閉扉5aによって開閉される大入賞口5b(図11(b))を備えている。開閉扉5aは、アタッカーソレノイド5e(図4、図12)の駆動により、その上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっている。
特別変動入賞装置(変動入賞装置)5は、常時は図11(a)、図12(a)に示すように、開閉扉5aが閉じていて球を受け入れない状態(第1状態)となっているが、特図の変動表示ゲームの表示結果が特別結果態様(例えば、「7,7,7」のゾロ目)となって大当たり等が発生した場合に、図11(b)、図12(b)に示すように、大入賞口5bが開放されて、多数の遊技球を獲得し易い状態(遊技者にとって有利な状態;第2状態)に変換されるようになっている。この大入賞口5bの内部には、該大入賞口5bに入った遊技球を検出するためのカウントセンサ5c(球検出手段)と、大入賞口5bに入った遊技球のうち継続入賞領域(V入賞領域)に流入した遊技球を検出するための大入賞口継続センサ5d(球検出手段)と、継続入賞領域に遊技球が流入した後は流路切替部材5gを動かして遊技球を継続入賞領域に流入させないように特別変動入賞装置5への入賞球の流路を切り替える流路切替ソレノイド5f等が配設されている。
すなわち、特別変動入賞装置5は、遊技盤1に配設され、打球を受け入れない第1状態と受け入れる第2状態とに変換可能であるとともに、受け入れた打球を検出する球検出手段(カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d)を備える。
【0041】
なお、特別変動入賞装置5には、他に、普通変動入賞装置9に入賞した(始動入賞した)球を流下させる始動入賞球流下路5hが形成されている。
【0042】
また、各一般入賞口8,…の内部には、該入賞口8,…に入った遊技球を検出するための一般入賞口センサ8a,…(図4)が配設されている。
【0043】
また、パチンコ遊技機100の前側下半部には、発射部(図示省略)に遊技球を供給する上皿105、該上皿105に収容しきれない球を収容する下皿107、遊技領域1aに向けて遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル104などが設けられている。
【0044】
図3はパチンコ遊技機の裏面図である。
【0045】
前面枠111の裏面側には、遊技盤1を収納する遊技盤収納フレーム115が取り付けられ、この遊技盤収納フレーム115の背部には裏機構盤120が取り付けられている。
この裏機構盤120の裏側には、予備球を貯留するための貯留タンク121、該貯留タンク121からの予備球を流下案内する導出樋122、該導出樋122により流下案内される球の球抜きなどを行う球抜きユニット123等が配設され、また、該球抜きユニット123を介して流下案内された球を所定条件の成立(球の入賞を検出したこと、或いは球貸し操作が行われたこと)に基づいて所要数排出する排出ユニット124、該排出ユニット124より排出された球の流路を貸球用流路又は賞球用流路の何れか一方に切換可能な流路切換ユニット125、該流路切換ユニット125から送られてきた球を上皿105又は下皿107へと流下案内する案内樋(図示省略)などで構成される排出機構が配設されている。
【0046】
球抜きユニット123は、半端球(予備球の貯留状態)を検出するための半端球検出センサ123a(図4)を備えている。
排出ユニット124は、球の流下規制を行う流下規制部材(図示省略)、該流下規制部材を駆動するための球排出モータ124a(図4)、流下規制部材の回動を規制するためのストッパーソレノイド124b(図4)などを備えている。流路切換ユニット125は、貸球用流路と賞球用流路の何れか一方に流路を切り換えるための流路切換弁(図示省略)、該流路切換弁を駆動するための流路切換ソレノイド125c(図4)、貸球用流路を流れる貸球を検出するための貸球検出センサ125a,125a(図4)、賞球用流路を流れる賞球(排出された賞球)を検出するための賞球検出センサ125b,125bなどを備えている。
また、案内樋には、流路切換ユニット125から送られてきた球を上皿105へと流下案内する上皿案内路(図示省略)や、上皿105が満杯となって上皿案内路から溢れた球を下皿107へと流下案内するオーバーフロー流路(図示省略)が設けられ、このオーバーフロー流路に臨む位置には、該オーバーフロー流路における球の滞留状態を検出するためのオーバーフロースイッチ126(図4)が配設されている。なお、オーバーフロースイッチ126の検出信号や賞球検出センサ125b,125bの検出信号は、図4に示すように、中継基板84を介して、制御装置(例えば遊技制御装置20及び排出制御装置30)に出力されるようになっている。
【0047】
さらに、裏機構盤120の裏側には、所定の制御プログラムに従って遊技に関する制御を行う制御装置が設けられている。
すなわち、図3に示すように、所定の遊技制御プログラムに従って遊技を統括的に制御する遊技制御装置(役物制御回路)20、この遊技制御装置20の制御下で所定の排出制御プログラムに従って遊技球の排出制御等を行う排出制御装置(賞付与制御回路)30等が設けられている。
【0048】
また、遊技制御装置20の裏面側には、閉店時間(つまり、後述するように、特定サービス条件の成立要素のうちの1つが成立する時間(所定時刻))を設定するための閉店時間設定スイッチ(時刻設定操作手段)201が設けられている。
すなわち、遊技制御装置20は、所定時刻を設定する操作を行うための時刻設定操作手段(閉店時間設定スイッチ201)を裏面側に備えるとともに当該遊技機の裏面側に配されている。
閉店時間設定スイッチ201は、例えば図10に示すように鍵150を差し入れ可能に構成され、該鍵150を差し入れて回動させることにより閉店時間の設定操作が可能となっている(詳細後述)。
さらに、遊技制御装置20の裏面側には、閉店時間設定スイッチ201により設定される閉店時間を表示する閉店時間表示装置202が設けられている。この閉店時間表示装置202は、例えば7セグメントのLED等からなる表示部を備えている。
【0049】
裏機構盤120の裏側には、他に、各制御装置に対して電源を供給する電源装置90、電源用の中継基板として機能するターミナル基板82、遊技制御装置20から出力される賞球排出信号などを外部の管理装置(ホールコンピュータ)に中継する枠用外部出力端子板81などが設けられている。
【0050】
また、遊技盤1の裏側に突出した特別図柄表示装置4の背部には、演出制御装置40、遊技制御装置20から出力される外部情報(例えば、大当たり発生情報、確率変動状態発生情報、図柄確定情報など)を外部の管理装置に中継する遊技盤用外部出力端子板83等が配設されている。
また、前面枠111の裏面下端側には、遊技機前面の操作ハンドル104の操作に基づき遊技球を遊技領域1aに発射させる発射装置71、該発射装置71の制御を行う発射制御装置70などが配設されている。
【0051】
図4は、パチンコ遊技機の主要な制御ブロック図である。
【0052】
遊技制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)21a、RAM(Random Access Memory)21b、ROM(Read Only Memory)21c及びI/F(Interface)23を備えて構成されている。
【0053】
CPU21aは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図や普図の変動表示ゲームの内容の決定に関与する各種乱数なども生成している。各種乱数値には、例えば、特図の大当り判定用乱数値、普図の当たり判定用乱数値などが含まれる。
RAM21bは、遊技に関する各種のデータを記憶する。すなわち、RAM21bは、賞球の排出予定回数を記憶する賞球カウンタ(後述)の記憶領域、特図始動信号としての特図始動センサ9bのオン信号の記憶(特図始動記憶)および普図始動信号としての普図始動センサ6b,6bのオン信号の記憶(普図始動記憶)の記憶領域、CPU21aで生成される各種乱数の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域、並びに、CPU21aの作業領域等を備えている。
なお、本実施の形態のパチンコ遊技機100のRAM21bは、閉店時間設定スイッチ201の設定操作により設定された閉店時間のデータ(閉店時間データ)を記憶する記憶領域を備えている。
ROM21cには、遊技上の制御プログラム(例えば、後述するタイマ割込処理、賞球排出処理等を実行するための制御プログラムや、閉店時間設定スイッチ201の設定操作に基づき閉店時間表示装置202の表示内容を制御するための制御プログラム)や制御データが書き込まれている他、特図や普図の変動表示ゲームの内容を決定するための各種判定値などが書き込まれている。各種判定値には、例えば、特図の大当たり発生を判定するための特図の大当たり判定値、普図の当たり発生を判定するための普図の当たり判定値などが含まれる。
【0054】
I/F23には、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、半端球検出センサ123a、ガラス枠開放センサ86、特図始動センサ9b、普図始動センサ6b,6b、カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d、一般入賞口センサ8a,…、閉店時間設定スイッチ201、発射球検出スイッチ205などが接続され、これらから出力される検出信号がI/F23を介してCPU21aに出力されるようになっている。
また、I/F23には、CPU21aから出力される各種の制御信号が入力され、それら制御信号は、I/F23から、図示しない出力ポート及びドライバーを介して、遊技盤用外部出力端子板83、普通図柄表示器(普電LED)7、普電ソレノイド6c、アタッカーソレノイド5e、流路切替ソレノイド5f、演出制御装置40、排出制御装置30、閉店時間表示装置202などに出力されるようになっている。
【0055】
この遊技制御装置20のCPU21aは、I/F23を介して入力される各センサ(半端球検出センサ123a、ガラス枠開放センサ86、特図始動センサ9b、普図始動センサ6b,6b、大入賞口継続センサ5d、カウントセンサ5c、一般入賞口センサ8a,…)からの検出信号に基づいて、例えば、次のような遊技制御を行う。
【0056】
例えば、遊技制御装置20のCPU21aは、特図始動センサ9bからの検出信号が入力された場合に、その検出信号の入力に基づいて、RAM21bに記憶されている乱数値を抽出し、該抽出した乱数値と、予めROM21cに記憶されている判定値との比較により、特図の変動表示ゲームの結果(大当たり又はハズレ)やそれに至るまでのプロセス(例えば、リーチの有無や種類など)を決定すると共に、それら決定に基づいて、演出制御装置40に対し、表示制御指令を送って変動表示装置4aに図柄の変動表示を行わせたり、音制御指令を送ってスピーカ61より出力される効果音や音声を制御したり、装飾制御指令を送ってランプ類やLED類の点灯状態を制御したりする。
そして、例えば、特図の大当たり判定用乱数値と特図の大当たり判定値とが一致する場合(特図の大当り乱数値が大当り値であった場合)には、演出制御装置40に表示制御指令を送って、変動表示装置4aの変動表示を特別結果態様(例えば、「1,1,1」、「7,7,7」などのゾロ目)で停止させ、大当たりと呼ばれる特別遊技状態を発生させる。
この大当たりは、特別変動入賞装置5の開閉扉5aが所定時間(例えば、29.5秒間)開放して(第2状態となって)閉じる(第1状態となる)サイクルを1ラウンドとし、各ラウンド中、遊技球が大入賞口5b中の継続入賞領域の大入賞口継続センサ5dに検出されることを条件に所定ラウンド(例えば、15ラウンド)まで継続される遊技である。但し、各ラウンド中、大入賞口5bに遊技球が所定個数(例えば、10個)入賞したときはその時点でそのラウンドを終了する。各ラウンド中、大入賞口5bへの入賞個数は、カウントセンサ5cにより検出されてRAM21bに記憶され、所定個数に達すると開閉扉5aが閉じられてそのラウンドの特別遊技状態が終了する。
すなわち、遊技制御装置20は、所定条件(例えば、始動入賞に基づき抽出した乱数値が大当り値であった場合に変動表示ゲームの結果として特別結果態様を導出することにより成立する)の成立により特別遊技状態が発生することに基づき特別変動入賞装置5を第1状態から第2状態に変換する制御を行う。
【0057】
また、上記大当たりの発生に際して、例えば、確変判定用乱数値と確変判定値とが一致する場合には、変動表示ゲームを確変図柄の「7」などのぞろ目で停止させて大当りを発生させ、その大当たりの特別遊技の終了後、その後に大当たりが所定回数(例えば、1回)発生するまで大当たりの発生確率が通常確率(例えば、1/319)から高確率(例えば、5/319)に変換する確率変動状態を発生する。
すなわち、遊技制御装置(制御手段)20は、特別遊技状態とは異なるが遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、確率変動状態)を発生可能な特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置20)を備える。
この確率変動状態においては、普図の変動表示遊技の変動表示時間が短縮(例えば、30秒から6秒へ)される普図時短状態が発生する。
この普図時短状態によって、普図の変動表示ゲームの単位時間当たりの実行可能回数が増えて、その分、普図の当たり発生頻度も高くなることになる。
さらに、この普図時短状態中には、普図変動表示ゲームの当たりによる普通変動入賞装置9の開放パターンを変更する制御を併せて行ってもよい。その開放パターンの変更制御としては、例えば、開閉部材9a,9aの0.5秒の開放を1回から、3秒の開放を2回、或いは、5秒の開放を1回にするなどの変更制御がある。
また、この普図時短状態中には、普図変動表示ゲームの当たり発生確率を通常確率(例えば、確率は1/10)から高確率(例えば、確率は5/10)に変換される普図確変状態となるようにしても良い。
【0058】
また、遊技制御装置20のCPU21aに、一般入賞口センサ8a,…、特図始動センサ9b、カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5dからの検出信号が入力され、さらに、この入力に基づき遊技制御装置20が排出制御装置30に賞球数データを送信すると、排出制御装置30は該賞球数データを受信するとともに該受信に基づき排出ユニット124より所要数の賞球を排出させる制御を行う。
すなわち、パチンコ遊技機100は、変動入賞装置(特別変動入賞装置5)の球検出手段(カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d)による球検出に基づき予め定められた賞球を排出させる制御を行う賞付与制御回路(遊技制御装置20、排出制御装置30)を備える。
ただし、詳細は後述するように、本実施形態のパチンコ遊技機100の場合、特別変動入賞装置(変動入賞装置)5の球検出手段であるカウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5dによる球検出に基づく賞球数データは、排出制御装置30に送信されない場合があり、送信されない場合には該賞球数データに基づく球排出は行わない。
【0059】
また、遊技制御装置20のCPU21aは、I/F23に接続される各センサ(半端球検出センサ123a、ガラス枠開放センサ86、特図始動センサ9b、普図始動センサ6b,6b、カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d、一般入賞口センサ8a,…)から各種の検出信号が入力された場合に、演出制御装置40に指令を送って各種電気部品(例えば、変動表示装置4a、賞球異常報知LED15、賞球排出報知LED16、スピーカ61など)に所定の報知(例えば、異常発生の報知や賞球排出の報知など)を行わせる。
【0060】
排出制御装置30は、図4に示すように、CPU31a、ROM31c、RAM31b、I/F32等を備えて構成されている。
I/F32には、流路切換ユニット125の貸球検出センサ125a,125a及び賞球検出センサ125b,125b、オーバーフロースイッチ126、カードユニット100B、遊技制御装置20からの信号が入力される。また、I/F32からは、排出ユニット124の球排出モータ124a及びストッパーソレノイド124b、カードユニット100B、流路切換ユニット125の流路切換ソレノイド125cに制御信号がそれぞれ出力される。
【0061】
この排出制御装置30のCPU31aは、例えば、カードユニット100Bから貸球制御指令が入力された場合に、その貸球制御指令に基づいて、流路切換ソレノイド125cに制御信号を送って、排出ユニット124から排出される球の流路を貸球用流路に切り換えると共に、球排出モータ124a及びストッパーソレノイド124bに制御信号を送って、排出ユニット124より所要数の貸球を排出させる制御を行う。
【0062】
また、排出制御装置30のCPU31aは、遊技制御装置20から賞球数データが入力された場合に、その賞球数データに基づいて、流路切換ソレノイド125cに制御信号を送って、排出ユニット124から排出される球の流路を賞球用流路に切り換えると共に、球排出モータ124a及びストッパーソレノイド124bに制御信号を送って、排出ユニット124より所要数の賞球を排出させる制御を行う。
すなわち、排出制御装置30は、遊技制御装置20より賞球数データが送信されることに基づいて賞球排出の制御を行う。
【0063】
また、排出ユニット124から排出された賞球は、賞球用流路を流下する過程で、賞球検出センサ125b,125bにより1個ずつ検出され、その検出信号が、中継基板84を介して、遊技制御装置20と排出制御装置30の各々へと出力される。この賞球検出センサ125b,125bからの検出信号に基づいて、遊技制御装置20と排出制御装置30の各々では、賞球排出が正常に行われているかを否かを監視する処理が行われる。
【0064】
また、演出制御装置40は、図4に示すように、CPU41、ROM42、RAM43、I/F49などを備えている。このうちCPU41は、その内部に制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタなどを備えてなり、遊技制御装置20とI/F49を介して接続されている。ROM42には、表示制御プログラム、装飾制御プログラム及び音制御プログラムや表示制御データ、装飾制御データ、音制御データ等が書き込まれている。RAM43は、各種データを一時的に記憶する記憶領域やCPU41の作業領域などを備えている。
【0065】
演出制御装置40は、遊技制御装置20からの表示制御情報に基づいて、変動表示装置4aに識別情報による特図の変動表示ゲームを含む各種の演出表示や、その他の各種情報表示などを行わせる表示制御を行う。
なお、この情報表示には、排出不能状態である旨の報知(後述)が含まれる。
【0066】
さらに、演出制御装置40は、I/F49を介して賞球排出報知LED16、普図始動記憶表示器6a、特図始動記憶表示器4b、装飾LED12、変動表示装置4a、スピーカ61等に接続されている。
そして、演出制御装置40は、遊技制御装置20から出力される装飾制御指令に基づいて普図始動記憶表示器6a、特図始動記憶表示器4b、装飾LED12等の点灯状態を制御したり、遊技制御装置20から出力される音制御指令に基づいてスピーカ61(図4)の出力音を制御したりする。
【0067】
さらに、パチンコ遊技機100は、例えば停電等の発生により、各制御装置への電源供給が遮断される状態となった場合に、制御装置に記憶された所定のデータ(本実施形態の場合、遊技制御装置20のRAM21bの一部の記憶内容と排出制御装置30のRAM31bの記憶内容)をバックアップ(記憶保持)するバックアップ手段を備えている。
即ち、電源装置90は、図4に示すように、電源回路94に加えて、監視回路95及びバックアップ電源回路92を備えている。
電源回路94は、交流を直流に変換する整流回路、出力電圧の変動を小さくする定電圧回路、リプル成分を消去する平滑回路を有し、遊技機に供給される交流24Vの電源を、各制御装置の動作に必要な直流電圧(5V、12V等)に変換して、各制御装置に供給する。
監視回路95は、所定の基準電圧と電源回路94の出力電圧とを比較し、該比較の結果、電源回路94の出力電圧が所定の基準電圧以下に低下したこと(すなわち制御装置に供給される電源が異常状態となったこと)が検出された場合に、遊技制御装置20と排出制御装置30の各CPU21a、31aに対して、検出結果として停電検出信号(割り込み信号)を出力する。各CPU21a、31aは、その停電検出信号に基づいて停電処理を実行する。
バックアップ電源回路92は、電源回路94からの出力が常時印加されて大容量の電気エネルギーを蓄積可能な素子(例えば、コンデンサなど)により構成され、電源回路94からの出力が消滅しても、RAM21bの一部及びRAM31bに電源を供給し続けることにより、RAM21bの一部及びRAM31bの記憶内容が消去されないように保持する。
つまり、RAM21bの一部の記憶領域は当該パチンコ遊技機100への電源遮断後もデータを記憶保持可能なバックアップ可能データ記憶手段を構成し、RAM21bの残りの記憶領域は電源遮断後はデータを記憶保持不能なバックアップ不能データ記憶手段を構成している。
また、電源装置90には、RAM21bの一部及びRAM31bの記憶内容を消去するためのRAMクリアスイッチ91が設けられている。このRAMクリアスイッチ91を操作すると、遊技制御装置20と排出制御装置30の各CPU21a、31aに対してRAMクリア信号が出力され、このRAMクリア信号に基づいて、遊技制御装置20と排出制御装置30の各々では、RAM21bの一部及びRAM31bの記憶内容を消去する処理が行われる。
【0068】
次に、図5を参照して、遊技制御装置20が行うタイマ割込処理について説明する。
【0069】
なお、このタイマ割込処理は、所定周期(例えば、4ミリ秒)毎のタイマ割込により行われる処理である。
【0070】
ここで、RAM21bの賞球カウンタ(賞球の排出予定回数を記憶するカウンタ)には、一般入賞口センサ8aからの検出信号の入力に基づき+1される一般賞球カウンタ、特別遊技状態中における大入賞口継続センサ5d或いはカウントセンサ5cからの検出信号の入力に基づき+1される15個賞球カウンタ、特別遊技状態でない状態時における大入賞口継続センサ5d或いはカウントセンサ5cからの検出信号の入力に基づき+1される非特別遊技状態時賞球カウンタが含まれている。
このタイマ割込処理では、以下に説明するように、15個賞球カウンタ及び非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値の更新等を行う。
なお、後述する賞球排出処理に示すように、15個賞球カウンタ及び非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値に基づき賞球数データが排出制御装置30に送信されると、排出制御装置30では賞球排出の制御を行う。
ただし、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データは、確率変動状態中で特定サービス条件(後述)が成立した場合の他は排出制御装置30に送信されず、従って、該賞球数データに基づく賞球排出も行われない(確率変動状態中で特定サービス条件が成立した場合には賞球数データが送信され、賞球排出も行われる)。
【0071】
図5のタイマ割込処理では、先ず、ステップS1にて、特別遊技状態中であるか否かを判定し、特別遊技状態であると判定した場合にはステップS2に移行する。
なお、特別遊技状態中であるか否かの判定は、特別遊技状態中にのみ成立する大当りフラグの成立状態により判定する。つまり、大当りフラグが成立している状態時であれば特別遊技状態中であると判定する一方で、大当りフラグが成立していない状態時であれば特別遊技状態中でないと判定する。
【0072】
ステップS2では、大入賞口継続センサ5d或いはカウントセンサ5cからのオン信号(検出信号)の入力があるか否かを判定し、入力がないと判定した場合にはステップS3を行わずに当該タイマ割込処理を終了する一方で、入力があると判定した場合にはステップS3に移行する。
【0073】
ステップS3では、15個賞球カウンタのカウンタ値を+1する。
つまり、特別遊技状態中における大入賞口継続センサ5d或いはカウントセンサ5cからの検出信号の入力に基づき15個賞球カウンタのカウンタ値を更新(加算)する。
【0074】
なお、15個賞球カウンタは、RAM21bのうちでバックアップ可能な記憶領域に設けられている。従って、例えば特別遊技状態中、15個賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球が未排出となっている状態時(15個賞球カウンタのカウンタ値が1以上の場合)に停電等によりパチンコ遊技機100への電源が遮断されたとしても、該カウンタ値は電源遮断後も記憶保持される。よって、停電復帰後には15個賞球カウンタのカウンタ値に基づいて賞球を排出することができる。
【0075】
また、上記ステップS1にて、特別遊技状態中でないと判定された場合にはステップS4に移行する。
【0076】
ステップS4では、大入賞口継続センサ5d或いはカウントセンサ5cからのオン信号(検出信号)の入力があるか否かを判定し、入力がないと判定した場合にはステップS5を行わずに当該タイマ割込処理を終了する一方で、入力があると判定した場合にはステップS5に移行する。
【0077】
ステップS5では、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値を+1する。
つまり、特別遊技状態中以外の状態時における大入賞口継続センサ5d或いはカウントセンサ5cからの検出信号の入力に基づき非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値を更新(加算)する。
【0078】
なお、非特別遊技状態時賞球カウンタは、RAM21bのうちでバックアップ不能な記憶領域に設けられている。
非特別遊技状態時賞球カウンタは、後述するように、遊技店の閉店時まで確率変動状態が継続した場合の出球補償等を行うために設けられているものであり、この非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球排出は、例えば停電復帰後等にはあえて行う必要はない(停電復帰後、再度出球補償を行えばよいため)。従って、非特別遊技状態時賞球カウンタはバックアップ不能な記憶領域に設けることが好ましく、しかも、このようにすることにより、バックアップすべき記憶容量を少なくすることができる。
【0079】
次に、図6を参照して、遊技制御装置20が行う賞球排出処理について説明する。
なお、この賞球排出処理は、所定周期(例えば、約4ms)を持ったリセット信号に基づいて1シーケンスずつ実行される遊技制御処理(メイン処理)の中の一処理である。
【0080】
ここで、15個賞球カウンタのカウンタ値が1以上の場合、すなわち、特別遊技状態中に特別変動入賞装置5内に球が入賞することにより大入賞口継続センサ5d或いはカウントセンサ5cからの検出信号の入力があった場合には、排出制御装置30に賞球数データ(15個賞球数データ)を送信して賞球を15個(所定数)ずつ排出させる制御を行わせる。
なお、この実施の形態においては、遊技制御装置20は、特別遊技状態や特定遊技状態の抽選処理や、抽選結果に基づく変動入賞装置(特別変動入賞装置5)及び普通変動入賞装置9の制御を行う役物制御回路(特定遊技状態発生制御手段を含む)としての機能を有するとともに、変動入賞装置(特別変動入賞装置5)の球検出手段(カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d)からの検出出力があった場合に、特別遊技中か否か、特定サービス条件が成立しているか否かに基づいて、賞球数データを出力するか否かを制御する。従って、遊技制御装置20は、後述するように特別遊技状態以外の状態でも特定サービス条件が成立していれば賞付与を行う特定サービス賞付与制御手段としての機能を有する。また、排出ユニット124による賞球の排出による賞付与を賞球数データに基づいて行う制御は、排出制御装置30が行っており、排出制御装置30が賞付与制御回路としての機能を有する。
また、賞付与制御回路(排出制御装置30)は、役物制御回路からの賞球数データの入力に基づいて特別遊技状態中においてのみ変動入賞装置(特別変動入賞装置5)の球検出手段(大入賞口継続センサ5d、カウントセンサ5c)による球検出に基づく賞球の排出制御を行う変動入賞装置賞付与制御手段を有する。
【0081】
他方、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値が1以上の場合、すなわち、特別遊技状態中以外の状態時に特別変動入賞装置5内に球が入賞することにより大入賞口継続センサ5d或いはカウントセンサ5cからの検出信号の入力があった場合には、確率変動状態中で、しかも、詳細は後述する特定サービス条件を満たした場合のみ、賞球数データ(15個賞球数データ)を排出制御装置30に送信して賞球を排出させる制御を行わせる。
すなわち、遊技機は、特定サービス条件の成立に基づき、特定遊技状態中(本実施形態の場合は確率変動状態中)であるが特別遊技状態でない状態時にのみ変動入賞装置(特別変動入賞装置5)の球検出手段(大入賞口継続センサ5d、カウントセンサ5c)による球検出に基づく賞球の排出制御を行う特定サービス賞付与制御手段(遊技制御装置20)を備える。
【0082】
また、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値が1以上であるが確率変動状態中でない場合、或いは、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値が1以上かつ確率変動状態中であるが特定サービス条件を満たさない場合には、賞球排出が不能な排出不能状態である旨の報知を行う。
【0083】
図6の賞球排出処理では、先ず、ステップS11にて、15個賞球カウンタのカウンタ値が1以上である(カウンタ値>0である)か否かを判定し、1以上であると判定した場合にはステップS12に移行する。
【0084】
ステップS12では、15個賞球カウンタのカウンタ値と同じ数だけ排出制御装置30に15個賞球数データを送信する処理(カウンタ値が例えば1であれば1つの15個賞球数データを、カウンタ値が例えば2であれば2つの15個賞球数データを送信する処理)を行う。
なお、排出制御装置30では、賞球数データを1つ受信する毎に、排出ユニット124により15個の賞球を排出させる制御を行う。
なお、15個賞球数データを排出制御装置30に送信する一方で、装飾制御指令を演出制御装置40に送って、賞球排出報知LED16を点灯させる制御も行う。
【0085】
ステップS12に続くステップS13では、15個賞球カウンタのカウンタ値をリセットする(カウンタ値を0にする)処理を行って当該賞球排出処理を終了する。
【0086】
他方、上記のステップS11にて、15個賞球カウンタのカウンタ値が1未満である(つまり0である)と判定した場合には、ステップS14に移行する。
【0087】
ステップS14では、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値が1以上である(カウンタ値>0である)か否かを判定し、1未満である(つまり0である)と判定した場合には当該賞球排出処理を終了する一方で、1以上であると判定した場合にはステップS15に移行する。
【0088】
ステップS15では、確率変動状態中であるか否かを判定し、確率変動状態中でないと判定した場合にはステップS21に移行する一方で、確率変動状態中であると判定した場合にはステップS16に移行する。
ここで、確率変動状態中であるか否かの判定は、確率変動状態中のみ成立する確率変動フラグの成立状態により判定する。つまり、確率変動フラグが成立している状態時であれば確率変動状態中であると判定する一方で、確率変動フラグが成立していない状態時であれば確率変動状態中でないと判定する。
【0089】
ステップS16では、ガラス枠開放センサ86からのオン信号(検出信号)の入力があるか否か(ガラス枠開放センサ86がガラス枠102の開放状態を検出しているか否か)を判定し、入力がないと判定した場合にはステップS21に移行する一方で、入力がある(開放検出状態)であると判定した場合にはステップS17に移行する。
【0090】
ステップS17では、発射球検出スイッチ205からのオン信号(検出信号)の入力があるか否か(発射球検出スイッチ205が例えば店員の手を検出しているか否か)を判定し、入力がないと判定した場合にはステップS21に移行する一方で、入力がある(検出状態)であると判定した場合にはステップS18に移行する。
【0091】
ステップS18では、閉店時間設定スイッチ201の設定操作により設定した閉店時間に達しているか否かを判定し、達していないと判定した場合にはステップS21に移行する一方で、達していると判定した場合にはステップS19に移行する。
ここで、遊技制御装置20は、時刻を計時可能なタイマ(計時手段)を備え、このタイマにより計時された時刻が、閉店時間設定スイッチ201の設定操作により設定した閉店時間に達しているか否かを判定する。
【0092】
ステップS19では、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値と同じ数だけ排出制御装置30に賞球数データを送信する処理(カウンタ値が例えば1であれば1つの賞球数データを、カウンタ値が例えば2であれば2つの賞球数データを送信する処理)を行う。
排出制御装置30では、賞球数データを1つ受信する毎に、排出ユニット124により15個の賞球を排出させる制御を行う。
なお、賞球数データを排出制御装置30に送信する一方で、装飾制御指令を演出制御装置40に送って、賞球排出報知LED16を点灯させる制御も行う。
【0093】
また、ステップS15、S16、S17、S18の何れかに続くステップS21では、排出不能報知処理を行う。
つまり、演出制御装置40に表示制御指令を送信して排出不能状態である旨の報知表示を変動表示装置4aの表示画面にて行わせる。
なお、この報知表示は、具体的には、例えば「球を払い出しできません」との表示であることが挙げられる。
【0094】
ステップS21又はS19に続くステップS20では、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値をリセットする(カウンタ値を0にする)処理を行って当該賞球排出処理を終了する。
【0095】
上記の賞球排出処理では、要するに、特別遊技状態中に特別変動入賞装置5の球検出手段(大入賞口継続センサ5d、カウントセンサ5c)による球検出があった場合には、(変動入賞装置賞付与制御手段により)賞球の排出制御を行う(ステップS1→ステップS2→ステップS3)。
他方、特別遊技状態中以外の状態時に特別変動入賞装置5の球検出手段(大入賞口継続センサ5d、カウントセンサ5c)による球検出があった場合には、ステップS15にて確率変動状態中(特定遊技状態中)であると判定し、且つ、ステップS16にてガラス枠開放状態である(特定サービス条件の成立要素のうちの1つが成立)と判定し、且つ、ステップS17にて発射球検出スイッチ205による検出状態である(特定サービス条件の成立要素のうちの他の1つが成立)と判定し、且つ、設定した閉店時間に達している(特定サービス条件の成立要素のうちのさらに他の1つが成立)と判定した場合のみ、(特定サービス賞付与制御手段により)賞球の排出制御を行う(ステップS1→ステップS2→ステップS3)。
すなわち、本実施形態の場合、特定サービス条件は、ガラス枠開放センサ(前面カバー部材開閉状態検出手段)86による検出結果がガラス枠(前面カバー部材)102の開状態であり、且つ、発射球検出スイッチ205による検出状態であり、且つ、且つ、閉店時間設定スイッチ201の設定操作により設定された閉店時間(所定時刻)に達したとタイマ(計時手段)により計時されることを条件に成立する。
【0096】
なお、変動入賞装置賞付与制御手段と特定サービス賞付与制御手段とを合わせた機能が賞付与制御回路としての排出制御装置30にあるものとしても良い。すなわち、排出制御装置30を特定サービス賞付与制御手段としても良い。例えば、遊技制御装置20側では、特別遊技中か否か、特定サービス条件の成立か否かにかかわらず、球検出手段(カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d)からの検出出力に基づいて賞球数データを排出制御装置30に送信するものとする。一方、排出制御装置30側で、賞球数データを受信した際に、特別遊技中か否か、特定サービス条件の成立か否かを判定する。賞球数データが受信され、かつ、特別遊技中の場合に、排出制御装置30が賞球を排出するように排出ユニット124を制御し、特別遊技中でない場合には、賞球を排出せずに、排出制御装置30のメモリに、賞球数データの受信回数をカウントする(非特別遊技状態時賞球)カウンタを設けておき、このカウンタのカウント値を賞球数データの受信回数分だけ加算し、特定サービス条件が成立した場合に、カウンタのカウント値に対応して賞球(例えば、カウント値×15個の賞球)を排出するように排出ユニット124を制御しても良い。
【0097】
ここで、閉店時間設定スイッチ201の操作は、例えば、電源投入時に行うことができるようになっている。
すなわち、例えば図10(a)に示すように、閉店時間設定スイッチ201の鍵穴内に鍵150を差し込んだ状態で、当該パチンコ遊技機100の図示しない電源スイッチを電源オン状態にする。
すると、図10(b)に示すように、閉店時間表示装置202は、RAM21bに記憶されている閉店時間データに基づく表示(例えば、それまでの設定時間が午後11時であった場合、「23:00」との表示)を遊技制御装置20の制御下で行う。
続いて、差し込んだままの鍵150を、例えば、図10(c)に示すように反時計回りに回動させる操作を1回行うと、閉店時間の設定時間を1時間早めることができるとともに、閉店時間表示装置202の表示も1時間早まった22:00との表示に切り替わる。
或いは、差し込んだままの鍵150を、例えば、図10(d)に示すように時計回りに回動させる操作を1回行うと、閉店時間の設定時間を1時間遅くすることができるとともに、閉店時間表示装置202の表示も1時間遅くなった24:00との表示に切り替わる。
つまり、必要に応じて鍵150を時計回り又は反時計回りに必要回数だけ回動させることにより、閉店時間を所望の時間に設定することができる。
その後、鍵150を閉店時間設定スイッチ201の鍵穴から抜くことにより、設定完了となり、最終的に閉店時間表示装置202に表示された時刻に閉店時間が設定されるとともに、RAM21bに記憶された閉店時間データが更新される。なお、設定完了後は、閉店時間表示装置202の表示も終了する。
【0098】
このように電源投入時に遊技制御装置20が行う電源投入処理を図7に示す。
すなわち、電源投入処理では、先ず、ステップS31にて、閉店時間の設定が変更されたか否かを判定し、変更されていないと判定した場合には当該電源投入処理を終了する一方で、変更されたと判定した場合にはステップS32に移行する。
ステップS32では、変転時間データを変更する処理を行って、当該電源投入処理を終了する。すなわち、ステップS32では、最終的に閉店時間表示装置202に表示された時刻に応じて、RAM21bに記憶された閉店時間データを更新する処理を行う。
【0099】
以上のような実施の形態によれば、特別遊技状態中においてのみ変動入賞装置(特別変動入賞装置5)の球検出手段(カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d)による球検出に基づく賞球の排出制御を行う変動入賞装置賞付与制御手段(遊技制御装置20及び排出制御装置30等)を備えるので、特別遊技状態でない状態時には変動入賞装置の球検出手段により球検出しても原則的に賞球を排出しない。従って、不正行為を抑制することができる。
ただし、特定サービス条件の成立に基づき、特定遊技状態中(例えば確率変動状態中)であるが特別遊技状態でない状態時に球検出手段による球検出に基づく賞球の排出制御を行う特定サービス賞付与制御手段(遊技制御装置20及び排出制御装置30等)を備えるので、特定サービス条件が成立した場合には、特定遊技状態中であるが特別遊技状態でない状態時に変動入賞装置の球検出手段による球検出に基づき賞球の排出を行う。
つまり、特定サービス条件が成立した場合には、確率変動状態に対する出球補償を容易に行うことができる。
【0100】
また、特定サービス条件は、ガラス枠開放センサ(前面カバー部材開閉状態検出手段)86による検出結果がガラス枠(前面カバー部材)102の開状態であることを条件に成立するので、すなわち、特別遊技状態でない状態時には、ガラス枠102が開状態とならなければ変動入賞装置(特別変動入賞装置5)の球検出手段(カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d)により球検出しても賞球を排出しないので、不正行為の実行を困難にすることができる。なぜならば、ガラス枠102が開いた状態は目立ち易いため、仮に不正行為が行われた場合にも容易に発見することができるためである。よって、不正行為を一層効果的に抑制できる。
【0101】
さらに、特定サービス条件は、閉店時間設定スイッチ201の設定操作により設定された閉店時間(所定時刻)に達したとタイマ(計時手段)により計時されることを条件に成立するので、すなわち、特定サービス条件の成立に時間的な制限が加わるので、より一層効果的に不正行為を抑制することができる。
【0102】
また、閉店時間を設定する操作を行うための閉店時間設定スイッチ(時刻設定操作手段)201を備えるので、該閉店時間設定スイッチ201により設定操作を行うことにより閉店時間(特定サービス条件の成立要素の1つが成立する時間)を適宜に設定することができる。
【0103】
<変形例>
変形例では、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値に基づき排出制御装置30に送信された賞球数データに対応する賞球数を計数する送信賞球数カウンタを備え、該送信賞球数カウンタによる計数結果が所定数に達した場合に確率変動状態を解除する(終了させる)例について説明する。
【0104】
以下では、変形例の場合に遊技制御装置20が行う処理について、図8及び図9のフローチャートを参照して説明する。
【0105】
変形例の場合、上記実施の形態における図6の賞球排出処理の代わりに図8の賞球排出処理を行う。
なお、図8の処理において、図6におけるのと同様の処理を行うステップには同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0106】
すなわち、図8の賞球排出処理では、ステップS11→ステップS12→ステップS13に移行する場合には上記の実施の形態と同様である。
また、ステップS11→ステップS14〜S18までの処理も上記の実施の形態と同様である。
ただし、変形例では、ステップS18にて設定した閉店時間に達したと判定された後に行われるステップS40にて、以下に説明する賞球数データ送信処理を行う点が上記の実施の形態と異なる。
【0107】
すなわち、ステップS40の賞球数データ送信処理では、図9に示すように、先ず、ステップS41にて、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値と同じ数だけ排出制御装置30に賞球数データを送信する処理(カウンタ値が例えば1であれば1つの賞球数データを、カウンタ値が例えば2であれば2つの賞球数データを送信する処理)を行う。
排出制御装置30では、賞球数データを1つ受信する毎に、排出ユニット124により15個の賞球を排出させる制御を行う。
なお、賞球数データを排出制御装置30に送信する一方で、装飾制御指令を演出制御装置40に送って、賞球排出報知LED16を点灯させる制御も行う。
【0108】
また、ステップS41に続くステップS42では、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値をリセットする(カウンタ値を0にする)処理を行ってステップS43に移行する。
【0109】
ステップS43では、先のステップS41にて排出制御装置30に送信した賞球数データに相当する賞球数、すなわち、送信した賞球数データが例えば1つであれば1×15=15個、送信した賞球数データが例えば2つであれば2×15=30個を送信賞球数カウンタに加算する処理を行う。
なお、この変形例の場合、RAM21bは、送信賞球数カウンタの記憶領域を備える。
【0110】
また、ステップS43に続くステップS44では、送信賞球数カウンタのカウンタ値が所定数(具体的には、例えば2000)に達したか否かを判定し、達していないと判定した場合には当該賞球数データ送信処理を終了する一方で、達したと判定した場合にはステップS45に移行する。
【0111】
ステップS45では、確率変動状態を解除する(終了させる)処理を行う。すなわち、確率変動フラグを無効化する(成立状態でない状態とする)処理を行って、ステップS46に移行する。
すなわち、特定サービス賞付与制御手段(遊技制御装置20、排出制御装置30)は、予め定められた賞球数の排出があった場合に、特定遊技状態(例えば、確率変動状態)を終了させる制御を行う特定遊技状態終了制御手段(遊技制御装置20)を備える。
【0112】
ステップS46では、送信賞球数カウンタのカウンタ値をリセットする(カウンタ値を0にする)処理を行って当該賞球数データ送信処理を終了する。
【0113】
上記の賞球数データ送信処理では、送信賞球数カウンタのカウンタ値が、例えば2000に達した場合には、確率変動状態が解除するので、次回の賞球排出処理からはステップ15にて確率変動状態中でないと判定されるようになる。従って、次回の賞球排出処理からは賞球数データ送信処理が行われないようになるので、賞球排出も行われなくなる。
つまり、閉店時の出球補償の際に、変動入賞装置(特別変動入賞装置5)内に球を多く入れすぎた場合にも、多すぎた分の球に対応する賞球排出は行わないようにでき、具体的には、例えば丁度2000個の賞球を排出したところで出球補償を終了することができる。
【0114】
この変形例によれば、特定サービス賞付与制御手段(遊技制御装置20、排出制御装置30)は、予め定められた賞球数の排出があった場合に、特定遊技状態(例えば、確率変動状態)を終了させる制御を行う特定遊技状態終了制御手段を備えるので、すなわち、特定遊技状態終了制御手段は、特定遊技状態中であるが特別遊技状態でない状態時に変動入賞装置への入賞に基づく賞球数が予め定められた数(例えば2000)に達すると特定遊技状態を終了させるので、例えば閉店時における出球補償を行うことにより変動入賞装置(特別変動入賞装置5)への入賞に基づく賞球数が予め定められた数に達すると特定遊技状態が終了し、それ以上は出球補償を行うことができない状態となる。
よって、出球補償等を公平に行うためには、十分な数の球を(多めに)変動入賞装置に入賞させるだけで良い。つまり、出球補償等を公平に行うための作業が容易である。
しかも、特定遊技状態中であるが特別遊技状態でない状態時に変動入賞装置への入賞に基づく賞球数が予め定められた数に達するまで変動入賞装置内に球を入賞させるだけで特定遊技状態が終了するので、例えば出球補償を行った後は、特定遊技状態を終了させるための特別な作業を行う必要がない。
【0115】
なお、本発明はこの実施の形態のパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機や、パチスロ、スロットマシーン等の遊技機にも適用可能である。
【0116】
また、上記においては、特定遊技状態として、普図時短状態を伴う確率変動状態を例示したが、特定遊技状態は、例えば単なる(普図時短状態を伴わない)確率変動状態であっても良いし、逆に、単なる(確率変動状態を伴わない)普図時短状態であっても良い。
また、特定遊技状態は、他に、第2種のパチンコ遊技機において、変動入賞装置内に配設され(例えば、姿勢に応じて)V入賞確率を調節する入賞確率調節部材をV入賞の容易な状態に変換した状態や、第3種のパチンコ遊技機における確率変動状態等であっても良い。
【0117】
また、上記においては、遊技制御装置20に閉店時間設定スイッチ201(時刻設定操作手段)が設けられた例を示したが、該閉店時間設定スイッチ201は排出制御装置30に設けられていても良い。
【0118】
また、上記の変形例では、非特別遊技状態時賞球カウンタのカウンタ値に基づき排出制御装置30に送信された賞球数データに対応する賞球数を計数する送信賞球数カウンタを備え、該送信賞球数カウンタによる計数結果が所定数に達した場合に確率変動状態を解除する例について説明したが、非特別遊技状態時賞球カウンタ(つまり、特別遊技状態以外の状態時に変動入賞装置(特別変動入賞装置5)に入賞した球数を球検出手段(カウントセンサ5c、大入賞口継続センサ5d)による球検出に基づき計数するカウンタ)のカウンタ値が所定数(例えば、140〜160)に達した場合に、すなわち、特別遊技状態以外の状態時に予め定められた球数(例えば140〜160個)の変動入賞装置への入賞があった(入賞を検出した)場合に特定遊技状態(例えば確率変動状態)を終了させる制御を行う特定遊技状態終了制御手段を備えることとしても良い。
この場合にも、上記変形例と同様の効果が得られる。
【0119】
また、本発明の遊技機として、上述の賞球を排出するパチンコ遊技機ではなく、賞球を排出しない封入式のパチンコ遊技機を適用するものとしても良い。この場合に、賞付与制御回路の一部として機能するのは、賞球の排出を制御する排出制御装置20ではなく、管理装置等に記憶保持され、賞球に対応する数値であるクレジットを球の射出や球の入賞に対応して減算及び加算する演算処理装置となり、役物制御回路(遊技制御装置20)からの賞球数データの入力に基づいてクレジットの加算を行う。なお、演算処理装置は、遊技制御装置であっても良いし、管理装置や管理装置の端末に設けられた制御装置であっても良い。
【0120】
また、上述の実施の形態では、確率変動状態中、すなわち、特定遊技状態中で、特定サービス条件が成立した場合に、変動入賞装置(特別変動入賞装置5)の球検出手段(大入賞口継続センサ5d、カウントセンサ5c)による球検出に基づく賞付与を行うものとしたが、特定遊技状態中でなくても特別遊技状態以外の状態、例えば、通常状態でも賞付与を可能とするものとしても良い。
【0121】
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0122】
【発明の効果】
本発明によれば、特別遊技状態中における球検出手段からの検出信号に基づき加算される第1の賞球カウンタと、特別遊技状態中でない状態時における球検出手段からの検出信号に基づき加算される第2の賞球カウンタと、第1の賞球カウンタ及び第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データを出力可能な賞球数データ出力手段と、特別遊技状態が発生中であるか否かを判定し、発生中でない状態時における前記賞球数データ出力手段による前記第2の賞球数カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データの出力を不能化する制御を行う不能化制御手段と、を備えるので、特別遊技状態でない状態時には変動入賞装置の球検出手段により球検出しても原則的に賞球を排出しない。従って、不正行為を抑制することができる。
ただし、特定サービス条件の成立に基づき、遊技を行っている遊技者に対して特定サービスを行うことが可能なように前記不能化制御手段による不能制御を解除して、前記賞球数データ出力手段による前記第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データの出力を有効化する制御を行う特定サービス賞付与制御手段を備えるので、特定サービス条件が成立した場合には、特定遊技状態中であるが特別遊技状態でない状態時に変動入賞装置の球検出手段による球検出に基づき賞球の排出を行う。従って、特定サービス条件が成立した場合には、確率変動等の特定遊技状態に対する出球補償を容易に行うことができる。
また、前記第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく予め定められた球数分の賞球数データの出力があった場合に、終了条件の成立前であっても特定遊技状態を終了させる制御を行う特定遊技状態終了制御手段を備えているので、閉店時における出球補償を行うことにより変動入賞装置への入賞に基づき加算された第2の賞球数カウンタのカウンタ値に基づく予め定められた球数分の賞球数データの出力があると特定遊技状態が終了し、それ以上は出球補償を行うことができない状態となる。よって、出球補償等を公平に行うためには、十分な数の球を(多めに)変動入賞装置に入賞させるだけで良い。つまり、出球補償等を公平に行うための作業が容易である。さらに、特定サービス賞付与制御手段は、特定遊技状態中であるが特別遊技状態でない状態時に第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく予め定められた球数分の賞球数データの出力があった場合に、終了条件の成立前であっても特定遊技状態を終了させる制御を行う特定遊技状態終了制御手段を備えるので、特定遊技状態中であるが特別遊技状態でない状態時に変動入賞装置へ予め定められた賞球数データが出力されるだけの球を変動入賞装置内に入賞させるだけで特定遊技状態が終了することになり、例えば出球補償を行った後は、特定遊技状態を終了させるための特別な作業を行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機の好適な一例としてのパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】前面枠と前面カバー部材とを開いた状態のパチンコ遊技機の斜視図である。
【図3】パチンコ遊技機の裏面図である。
【図4】パチンコ遊技機の主要な制御ブロック図である。
【図5】パチンコ遊技機が行う主要な制御フローの1つであるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図6】パチンコ遊技機が行う主要な制御フローの1つである賞球排出処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】パチンコ遊技機が電源投入の際に行う電源投入処理を示すフローチャートである。
【図8】パチンコ遊技機が行う主要な制御フローの1つである賞球排出処理の他の一例を示すフローチャートである。
【図9】図8の賞球排出処理中の賞球数データ送信処理を示すフローチャートである。
【図10】所定時刻の設定操作を説明するための一連の図である。
【図11】変動入賞装置の斜視図であり、このうち(a)は開閉扉が閉じた状態(第1状態)を、(b)は開閉扉が開いた状態(第2状態)をそれぞれ示す。
【図12】変動入賞装置の平面図であり、このうち(a)は開閉扉が閉じた状態(第1状態)を、(b)は開閉扉が開いた状態(第2状態)をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 遊技盤
5 特別変動入賞装置(変動入賞装置)
5c カウントセンサ(球検出手段)
5d 大入賞口継続センサ(球検出手段)
20 遊技制御装置(制御手段、特定遊技状態発生制御手段、変動入賞装置賞付与制御手段、特定サービス賞付与制御手段、計時手段、時刻設定操作手段、特定遊技状態終了制御手段)
201 閉店時間設定スイッチ(時刻設定操作手段)
30 排出制御装置(制御手段、変動入賞装置賞付与制御手段、特定サービス賞付与制御手段)
111 前面枠
102 ガラス枠(前面カバー部材)
86 ガラス枠開放センサ(前面カバー部材開閉状態検出手段)
100 パチンコ遊技機(遊技機)
Claims (3)
- 遊技盤に配設され、球を受け入れない第1状態と球を受け入れる第2状態とに変換可能であると共に、受け入れた球を検出する球検出手段を備える変動入賞装置と、
遊技に関する情報を記憶可能な揮発性記憶手段を有し、所定の遊技プログラムに従って遊技を統括的に制御するとともに、前記球検出手段の検出信号に基づく賞球数データを出力する役物制御回路と、
前記役物制御回路からの賞球数データに基づき、該賞球数データに対応する球数の賞球を排出させる制御を行う賞付与制御回路と、
電源が遮断しても前記役物制御回路の揮発性記憶手段の記憶内容が記憶保持されるように当該揮発性記憶手段にバックアップ電源を供給するバックアップ電源回路と、
所定の操作により前記揮発性記憶手段の記憶内容を消去させるためのクリア信号を前記役物制御回路に出力させるためのクリアスイッチと、
を備え、
特別遊技条件の成立により前記変動入賞装置を前記第1状態から第2状態へ変換する特別遊技状態を発生させるとともに、前記特別遊技条件の成立時に特別補助遊技条件が成立したこと、又は、特別遊技状態が終了したことに基づき、前記特別遊技状態の終了後から予め定められた終了条件の成立まで遊技者にとって遊技条件が通常状態よりも有利な特定遊技状態を発生させるように構成された遊技機において、
前記役物制御回路は、
前記特別遊技状態中における前記球検出手段からの検出信号に基づき加算される第1の賞球カウンタと、
前記特別遊技状態中でない状態時における前記球検出手段からの検出信号に基づき加算される第2の賞球カウンタと、
前記第1の賞球カウンタ及び第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データを出力可能な賞球数データ出力手段と、
前記特別遊技状態が発生中であるか否かを判定し、発生中でない状態時における前記賞球数データ出力手段による前記第2の賞球数カウンタのカウンタ値に基づく前記賞球数データの出力を不能化する制御を行う不能化制御手段と、
時刻を計時可能な計時手段と、
前記特定遊技状態の発生中に前記計時手段が予め設定された遊技店の閉店時間に達したか否かにより特定サービス条件の成立を判定する特定サービス条件成立判定手段と、
前記特定サービス条件が成立したことに基づき、遊技を行っている遊技者に対して特定サービスを行うことが可能なように前記不能化制御手段による不能制御を解除して、前記賞球数データ出力手段による前記第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく賞球数データの出力を有効化する制御を行う特定サービス賞付与制御手段と、を備え、
前記特定サービス賞付与制御手段は、
前記第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく予め定められた球数分の賞球数データの出力があった場合に、前記終了条件の成立前であっても前記特定遊技状態を終了させる制御を行う特定遊技状態終了制御手段を備えていることを特徴とする遊技機。 - 前記特定サービス賞付与制御手段は、
前記第2の賞球カウンタのカウンタ値に基づく予め定められた球数分の賞球数データの出力があった場合に、当該賞球数データの出力を終了させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記揮発性記憶手段は、
前記バックアップ電源回路によりバックアップ可能なバックアップ可能記憶領域と、バックアップ不能なバックアップ不能記憶領域と、からなり、
前記バックアップ可能記憶領域に前記第1の賞球カウンタを記憶すると共に、前記バッ クアップ不能記憶領域に前記第2の賞球カウンタを記憶することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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