JP4537598B2 - 小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ - Google Patents

小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は小型高変倍ズームレンズを備えたカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カメラに設けるズームレンズで、本発明のズームレンズのように3群構成を有するズームレンズの従来例として、特開2000−56224号公報に記載されている第1〜第3実施例のズームレンズ、特開2000−155262号公報に記載されている第1、第2実施例のズームレンズ、特開平11−142741号公報に記載されている第2の実施例のズームレンズ、特開平10−62689号公報に記載されている第1実施例のズームレンズ、特開平11−119103号公報に記載されている第1実施例のズームレンズ、特開平10−268191号公報に記載されている第1実施例のズームレンズ、特開平8−101341号公報に記載されている第1実施例のズームレンズ等が知られている。
【0003】
これら従来例は変倍比が3.5よりも小であって、十分高い変倍比ではない。
【0004】
又、変倍比が4.5を超えるズームレンズの従来例として、特開2000−275524号公報に記載されている第1〜第6実施例のズームレンズ、特開2000−155262号公報に記載されている第1、第2実施例のズームレンズ、特開平11−249017号公報に記載されている第1〜第5実施例のズームレンズ、特開平11−52232号公報に記載されている第1〜第3実施例のズームレンズ、特開平9−90225号公報に記載されている第1〜第4実施例のズームレンズ、特開平10−301029号公報に記載されている第1〜第3実施例のズームレンズ、特開平6−265787号公報に記載されている第4実施例のズームレンズ等が知られている。
【0005】
これら従来のズームレンズは、変倍比は大であるが、望遠端での望遠比が0.79以上で大であり、カメラへ収納した時に大になる。
【0006】
また、特開平9−179028号公報に記載されている第1〜第5実施例や特開平7−20380号公報に記載されている第1〜第3実施例のズームレンズは、望遠比が大であり、更にレンズ枚数が10枚以上で多く、カメラが大型になる。
【0007】
更に特開2000−227550号公報に記載されている第4〜第7実施例はレンズ系の物体側面から像側面までの長さが25mm近くあり、カメラへ収納した時カメラを小型にできない。又同公報に記載された第8、第9実施例のズームレンズは、前記の長さが24.5mm以下で小であるが各焦点距離での球面収差の発生が大であり、安定した性能を維持できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例は、いずれも変倍比が小であるかあるいは変倍比が大であるものはカメラに収納した時にカメラが大型になる等の欠点を有している。
【0009】
本発明は、正の第1群と正の第2群と負の第3群を有する小型で高変倍であるズームレンズを備えたカメラを提供するものであり、特に、変倍比が3.5以上で全長が短く、レンズ枚数が9枚以下で広角端から望遠端まで良好な性能を有する小型で高変倍であるズームレンズを備えたカメラを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のカメラは、次の通りの構成の小型高変倍ズームレンズを備えたことを特徴とする。
【0011】
即ち、本発明のカメラに用いる小型高変倍ズームレンズの第1の構成は、物体側から順に、正の第1群と正の第2群と負の第3群よりなり、第2群が前群と後群とよりなるレンズ系であって、広角端から望遠端への変倍の際各群が物体側へ移動するもので、次の条件(1)、(2)、(3)、(4)を満足するものである。
(1) 0.55≦LT/fT≦0.75
(2) 2.6≦f1/|f3|≦4.5
(3) 0.35≦|f3|/f2≦0.63
(4) 0.73≦f2R/h≦1.50
ただし、LTは望遠端における最も物体側の面から像面までの近軸距離、fTは望遠端における全系の焦点距離、f1、f2、f3は夫々第1群、第2群、第3群の焦点距離、f2Rは第2群の後群の焦点距離、hは最大像高である。
【0012】
本発明のカメラは、高変倍比であって小型にするために、前述のような構成を基本構成とする小型高変倍ズームレンズを備えるようにした。そのためにズームレンズの基本構成として、テレフォトタイプを採用し、望遠側でのレンズ系の全長が短くなるようにした。つまり本発明のズームレンズは前記のように、物体側より順に、正の第1群と正の第2群と負の第3群とよりなり、広角端より望遠端への変倍の際、すべての群が物体側へ移動するようにしたことを基本構成にした。又負の第3群に高い変倍作用を持たせるようにして、テレフォトタイプで高い変倍比を有するようにした。
【0013】
又、変倍時に発生する非点収差の変動を、変倍時の各群の移動の際に第1群と第2群の間隔が変化するようにして少なく抑えるようにし、収差が良好に補正されるようにした。
【0014】
また、本発明のカメラにて用いるズームレンズは、前記の条件(1)(2)、(3)、(4)を満足することも特徴としている。
【0015】
カメラの大きさ、つまりカメラの厚さ、幅、高さに対しレンズ系が与える影響として望遠状態において鏡枠が最も繰り出された時の全長がある。枠によりレンズを保持している以上、カメラにレンズ系を収納するには、レンズの径が同じであるとするとレンズが最も繰り出された状態における全長が長いほど枠の体積は大になり、カメラの大きさへの影響度が大になる。
【0016】
本発明は、カメラの大きさへの影響度を考慮して、望遠端におけるレンズ系の全長LTと全系の焦点距離fTとを定めた。
【0017】
前記基本構成の本発明のズームレンズは、フォーカシングによる全長の変化を考慮しない場合、レンズ系が最も繰り出された状態が全系の焦点距離が長い状態である。
【0018】
このように、カメラで使用する変倍域において、本発明のレンズ系の全長(レンズ系の最も物体側の面から結像面までの距離)が最も長くなるのは、前記の望遠端における全長LTであり、その時の焦点距離がfTである。
【0019】
このLTとfTの比(LT/fT)を規定したのが条件(1)である。
【0020】
この条件(1)はカメラの小型化と同時にズームレンズの収差を良好に補正するための条件である。
【0021】
条件(1)の上限値の0.75を超えると、変倍比が3.5を超えるカメラで十分小型なカメラにすることが困難になる。又条件(1)の下限値の0.55を超えると第3群の負のパワーが強くなりすぎて、9枚以下の少ないレンズ枚数にて収差が良好に補正されたレンズ系にすることが困難になる。
【0022】
条件(2)は、レンズ系の小型化と収差とのバランスをとるために設けた。
【0023】
この条件(2)の上限値の4.5を超えると、望遠端での全長が長くなり、レンズ系の小型化が困難になる。
【0024】
条件(2)において下限値の2.6を超えると、望遠端での全長を短くすることはできるが、第1群で発生する収差量が大になり良好に補正することが困難になる。
【0025】
条件(3)は、高変倍比と小型化を達成するために設けたものである。
【0026】
条件(3)の|f3|/f2の値が上限値の0.63を超えると、第2群内で発生する球面収差とコマ収差が大になると共に望遠比を小さくしつつ3.5倍を超える高変倍比のズームレンズを得ることが困難になる。
【0027】
|f3|/f2の値が小になると球面収差やコマ収差の発生量を小さくでき、しかも望遠比が小であって高変倍比のズームレンズを得ることができるが、条件(3)の下限値の0.35を超えると、第3群で非点収差や歪曲収差等の変動が大になり、第3群を3枚以下の少ないレンズ枚数にして良好な性能のレンズ系にすることが困難になる。また、第3群のレンズ枚数を増加させるとレンズ系の小型化が困難になる。
【0028】
条件(4)は、ズーム全域にわたって収差が良好に補正され、またカメラの小型化を達成するためのものである。そのため、本発明のズームレンズの第1の構成は、前記基本構成のレンズ系で、第2群を前記のように前群と後群とに分け、例えば第2群の最も像側の単レンズまたは接合レンズを後群としこの後群より空気間隔を設けて物体側を前群とし、そのうちの後群の屈折力をこの条件(4)を満足するようにした。
【0029】
条件(4)において、上限値の5.0を超えると高変倍比を保ちながら望遠端での全長を短くすることが困難になり、カメラを小型化できない。
【0030】
又条件(4)において下限値の0.73を超えると高変倍化することは可能であるが、第2群にて発生する収差が大になり変倍全域で収差を良好に保つことが困難になる。又良好な光学性能を維持するためには第2群のレンズ枚数を増やさなければならず、各群全体の厚さが大になりカメラ収納時の小型化が困難になる。
【0031】
以上述べたように、本発明のカメラにおいて用いられるズームレンズは、前記のような基本構成のレンズ系であって、条件(1)、(2)、(3)、(4)を満足するようにして、後に示す実施の形態のズームレンズのように変倍比が3.5を超える高変倍でありながらカメラの小型化を可能にし、更にレンズ枚数が9枚以下と少ないレンズ構成でありながら広角端から望遠端までの全域において良好な光学性能を保ち得るものである。
【0032】
この第1の構成において、条件(1)、(2)、(3)、(4)の代わりに下記条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)を満足することがより望ましい。
(1−1) 0.55≦LT/fT≦0.71
(2−1) 2.6≦f1/|f3|≦3.6
(3−1) 0.4≦|f3|/f2≦0.61
(4−1) 0.75≦f2R/h≦1.3
【0033】
尚、条件(1)乃至条件(4)のうちのいずれか一つの条件または複数の条件を前記条件(1−1)乃至条件(4−1)に代えても夫々効果を増大させ得る。
【0034】
次に本発明のカメラにて用いられるズームレンズの他の構成(第2の構成)を述べる。
【0035】
この第2の構成のズームレンズは、前述の構成(第1の構成)のズームレンズの基本構成のレンズ構成で、下記条件(1)、(5)、(6)を満足することを特徴とする。
(1) 0.55≦LT/fT≦0.75
(5) 0.45≦|R3f|/h≦7.0
(6) 0.29≦(R2r×R3f)/h2≦3.5
ただし、R2rは第2群の最も像側の面の曲率半径、R3fは第3群の最も物体側の面の曲率半径、hは最大像高である。
【0036】
本発明のズームレンズの第2の構成は、前述の第1の構成にて述べたと同じ理由により前記基本構成を採用したもので、物体側より順に、正の第1群と正の第2群と負の第3群とよりなり、広角端より望遠端への変倍の際に各群を物体側へ移動させるようにしたものである。このように、レンズ系をテレフォトタイプの構成とすることにより望遠端でのレンズ系の全長を短くし、しかも高変倍のズームレンズになし得るようにし、これにより高変倍で小型なカメラを達成することを可能にしたものである。またこの第2の構成において、第3群の最も物体側の面は、凹面にすることが望ましい。
【0037】
また、条件(1)は前述のようにカメラの小型化と光学性能を良好になし得るように設けたものである。したがって、条件(1)の上、下限より外れた場合、前述の通り小型で良好な光学性能を有するズームレンズを達成し得なくなる。
【0038】
条件(5)は、小型で良好な性能を得るためのもので、|R3f|/hの値を大にして第3群の変倍作用を強くして高変倍で小型のレンズ系にしようとした時、条件(5)の上限値の7.0を超えると第3群での収差補正能力が不足しレンズ系の光学性能を良好になし得なくなる。また下限値の0.45を超えて|R3f|/hの値を小にして第3群に高い変倍作用を持たせて高変倍比で小型なレンズ系を得ようとすると、第3群で発生する収差量が大になり良好な性能が得られなくなる。また第3群の最も物体側の面で発生する球面収差、コマ収差を補正するには各群の負担が大になり、そのため各群合わせた厚さが大になってカメラ収納時のカメラの厚さを薄くすることが困難になる。
【0039】
条件(6)は、望遠端でのレンズ系の全長を短く保ち、変倍全域において良好な光学性能を得るための条件である。
【0040】
条件(6)において、上限値の3.5を超えると第3群の変倍効果が少なくなり、望遠端でのレンズ系の全長を短くできなくなる。又下限値の0.29を超えると第2群、第3群での収差の発生が大になり変倍による収差変動が大になる。
【0041】
以上のように、本発明の第2の構成のズームレンズは、前記の本発明の基本構成のレンズ構成であるテレフォトタイプで、更に条件(1)、(5)、(6)を満足することにより、変倍比が3.5を超える高変倍でありながらカメラの小型化を可能にし、更にレンズ枚数が9枚以下と少ないレンズ構成でありながら広角端から望遠端までの全域において良好な光学性能を得ることが可能である。
【0042】
前記第2の構成において、条件(1)の代わりに前記条件(1−1)を、条件(5)および条件(6)の代わりに下記条件(5−1)および条件(6−1)を満足するようにすればより好ましい。
(5−1) 0.52≦|R3f|/h≦5.0
(6−1) 0.3≦(R2r×R3f)/h2≦2.5
尚、条件(1)、(5)、(6)のうちのいずれか一つまたは二つの条件を条件(1−1)、(5−1)、(6−1)に代えてもその効果をより発揮させ得る。
【0043】
本発明のカメラに用いられるズームレンズの第3の構成は、本発明の基本構成のレンズ構成である物体側より順に、正の第1群と正の第2群と負の第3群とよりなり、広角端から望遠端への変倍の際に各群を物体側へ移動するものであって、更に第2群が明るさ絞りを有し、この絞りの物体側の前群と絞りの像側の正の後群とよりなり、下記条件(2)、(3)、(4)を満足することを特徴とするものである。
(2) 2.6≦f1/|f3|≦4.5
(3) 0.35≦|f3|/f2≦0.63
(4) 0.73≦f2R/h≦1.50
ただし、f2Rは第2群の後群の焦点距離である。
【0044】
この第3の構成も前記本発明の基本構成のレンズ系であり、したがって、望遠端でのレンズ系の全長を短くすることが可能であって、又高変倍のレンズ系を得ることが可能になる。したがって高変倍で小型のカメラを実現し得る。
【0045】
更に第3の構成は、第2群に絞りを配置し、その物体側の前群とその像側の正の後群とにて構成したもので、これにより前群と後群とにて収差のバランスをとり、それにより小型で高変倍にしつつ変倍全域で良好な光学性能を有する光学系を得やすくしている。又、前群に負の屈折力を持たせるようにすれば、前群と後群とで収差のバランスを一層とりやすくなる。
【0046】
又条件(2)は、前述のようにレンズ系の小型化と収差とのバランスをとるためのもので、前記条件(2)の上限より外れると望遠端での全長が長くなり、下限より外れると第1群で発生する収差が大になる。
【0047】
条件(3)も、前述のように高変倍化と小型化を達成するためのもので、上限より外れると第2群で発生する球面収差とコマ収差が大になり又望遠比が小で高変倍のズームレンズにすることが困難になる。
【0048】
条件(4)も前述の通りで、ズーム全域にわたって収差を良好にし、小型化するためのもので、上限を超えると高変倍を保ちつつ変倍全域での収差を良好に補正し、しかも全長を短くしてカメラの小型化を達成することが困難になり、又下限を超えると第2群で発生する収差が大になり変倍全域で収差を良好にすることができない。又収差補正のため第2群のレンズ枚数を多くするとレンズ系の全長が長くなり、カメラ収納時の小型化が困難になる。
【0049】
以上のように、この第3の構成のズームレンズは、本発明の基本構成のレンズ構成で更に第2群中に絞りを配置すると共に条件(2)、(3)、(4)を満足することにより、変倍比3.5以上の高変倍でありながら、カメラの小型化を図り更にレンズ枚数が9枚以下の少ないレンズ構成で、広角端から望遠端の全域で良好な光学性能を得ることができる。
【0050】
この第3の構成において、条件(2)、(3)、(4)の代わりに前記条件(2−1)、(3−1)、(4−1)を満足すればより望ましい。この場合も、条件(2)、(3)、(4)のうちのいずれか一つまたは二つの条件を条件(2−1)、(3−1)、(4−1)に代えてもその効果を増大させることができる。
【0051】
本発明のカメラで用いるズームレンズの第4の構成は、前記基本構成である物体側から順に正の第1群と正の第2群と負の第3群とよりなり、広角端から望遠端への変倍の際に各群を物体側へ移動するレンズ系で、第2群が明るさ絞りを有し、その物体側の前群と像側の正の後群とにて構成され、下記条件(2)、(3)、(5)を満足することを特徴とする。
(2) 2.6≦f1/|f3|≦4.5
(3) 0.35≦|f3|/f2≦0.63
(5) 0.45≦|R3f|/h≦7.0
【0052】
この第4の構成のズームレンズも、前記のように本発明の基本構成のレンズ系で、これにより全長を短く抑えて高変倍になし得る。
【0053】
また、条件(2)を満足することにより小型で収差のバランスのとれたレンズ系になし得る。条件(2)の上限より外れると望遠端での全長が長くなり、又下限より外れると第1群にて発生する収差が大になる。
【0054】
条件(3)は高変倍であって小型化を達成するためのもので、上限を超えると第2群での球面収差とコマ収差の発生が大になり、又望遠比を小にしつつ3.5以上の高変倍比を得ることが困難になり、下限を超えると第3群での非点収差、歪曲収差の発生が大になり、この第3群を3枚以下の少ない枚数で収差を良好に補正することが困難になる。又、第3群のレンズ枚数を増やすとレンズ系を小型化することが困難になる。
【0055】
条件(5)は小型、高変倍で光学性能の良好なズームレンズを得るためのもので、前述のように上限を超えると第3群の変倍作用を強くした時、第3群での収差補正能力が不足し小型で良好な光学性能を得ることが困難になる。また、下限を超えると第3群の物体側の面での球面収差、コマ収差の発生が大になりその補正が困難になる。
【0056】
前記第4の構成において、条件(2)、(3)、(5)のすべての条件またはいずれか一つまたは二つの条件を前記の条件(2−1)、(3−1)、(5−1)に代えることにより、それら条件により達成し得る効果を増大させることが可能である。
【0057】
本発明のカメラで用いるズームレンズの第5の構成は、本発明のレンズ系の基本構成であるレンズ構成で、物体側より順に正の第1群と正の第2群と負の第3群とよりなり、広角端より望遠端への変倍の際に各群を物体側へ移動させるもので、第1群と第3群とを一体に移動させ、又下記条件(2)、(3)を満足することを特徴とする。
(2) 2.6≦f1/|f3|≦4.5
(3) 0.35≦|f3|/f2≦0.63
【0058】
この第5の構成は本発明の基本構成を示すもので、テレフォトタイプにしたことにより望遠端での全長を短くし高変倍にすることを可能にしたもので、高変倍で小型のカメラを実現することが可能になる。
【0059】
また、この第5の構成では、変倍時第1群と第3群を一体に移動させるようにしたため、第1群と第3群との偏芯による性能の劣化を極力小さく抑え得るので、広角端から望遠端まで良好で安定した性能を維持できる。
【0060】
又条件(2)を満足するようにして、レンズ系の小型化と収差とのバランスをとるようにした。条件(2)の上限を超えると望遠端での全長が長くなり、小型化が困難になり、下限を超えると第1群での収差が大になる。
【0061】
条件(3)を満足することにより、高変倍で小型になし得る。この条件の上限を超えると第2群での球面収差とコマ収差の発生が大であり、又望遠比を小さくしつつ3.5倍以上の高変倍にすることが困難になる。また下限を超えると第3群にて非点収差と歪曲収差が大きく発生し、第3群を3枚以下の少ないレンズにて構成すると上記収差の補正が困難である。また、第3群のレンズ枚数を増やすとレンズ系の小型化が実現し得ない。
【0062】
以上のように、この第5の構成は、本発明の基本構成のレンズ系で変倍の際に第1群と第3群とを一体に移動させると共に、条件(2)、(3)を満足するようにして3.5を超える変倍比で全長の短いレンズ系とし、カメラの小型化を実現し得ると共に、9枚以下の少ないレンズ枚数で広角端から望遠端まで良好な性能を得ることが可能になる。
【0063】
前記第5の構成において、条件(2)の代わりに条件(2−1)を満足するようにするか、または条件(3)の代わりに条件(3−1)を満足するようにするか、あるいは条件(2)、(3)の代わりに条件(2−1)、(3−1)の両者を満足するようにすれば望ましい。
【0064】
前記本発明の各構成(第1乃至第5の構成)のズームレンズにおいて、下記条件(7)を満足することが望ましい。
(7) 5.6≦fT×(f1+f2−h)/(f1×f2)≦12.5
ただし、f1、f2は夫々第1群、第2群の焦点距離である。
【0065】
この条件(7)を満足することによって、一層良好な光学性能で小型、高変倍のレンズ系を達成し得る。
【0066】
条件(7)に示すfT×(f1+f2−h)/(f1×f2)の値が大になると高変倍比と小型化とが可能になるが、上限を超えて12.5より大になると球面収差やコマ収差の発生が大きくなり好ましくない。また下限の5.6を超えると小型化と高変倍比とが両立しなくなる。
【0067】
また、本発明の第3、第4、第5の構成のズームレンズにおいて、更に条件(1)を満足すれば望ましい。つまり前述のように、条件(1)を満足することによって、カメラを小型化しつつ収差を良好に補正し得る。
【0068】
また、本発明の第1、第3、第5の構成のズームレンズにおいて、条件(5)を満足すれば前述の通り、一層小型で高変倍比を有していて良好な性能のレンズ系になし得る。
【0069】
また、本発明の第2の構成のズームレンズにおいて、前記条件(2)を満足すれば、小型化と収差のバランスのとれたレンズ系になし得るので望ましい。
【0070】
また、本発明の第2の構成のズームレンズにおいて、条件(3)を満足すれば、一層高変倍で小型化を達成するので好ましい。
【0071】
また、本発明の第2、第5の構成のズームレンズにおいて条件(4)を満足すれば、変倍全域にわたって収差を良好に補正し得るので望ましい。
【0072】
また、本発明の第1、第4、第5の構成において、条件(6)を満足するようにすれば望遠端におけるレンズ系全長を短くでき、また変倍域すべてにおいて良好な光学性能を得ることができるため望ましい。
【0073】
また、本発明の第1、第2、第5の構成において、第2群を絞りを挟んで物体側の前群と像側の正の後群とにて構成することが望ましい。つまり絞りの物体側と像側とで収差のバランスをとることができ、これにより小型で高変倍比でしかも変倍全域で良好な光学性能になし得る。
【0074】
また、本発明の第1乃至第5の構成のズームレンズにおいて、下記条件(8)を満足することが望ましい。
(8) 0.8≦f1/f2≦2.7
この条件(8)は、一層小型で良好な性能を得やすくするために設けられた。
【0075】
条件(8)において、上限値の2.7を超えると望遠端での全長を短くすることが困難になる。また下限値の0.8を超えると第1群での収差発生量が大になり、これを小さく抑えるためには、第1群のレンズ枚数を増やさなければならず、小型化にとって好ましくない。
【0076】
また、本発明の第1乃至第5の構成のズームレンズにおいて、第1群が物体側から順に、正レンズと負レンズを有することが望ましい。第1群を上記のように構成すれば、レンズ系をテレフォトタイプを更に強めた構成にすることができ全長を短くすることが一層容易になる。また、この第1群を物体側から順に、正レンズと負レンズの2枚にて構成すれば、第1群の厚さを薄くすることができ、ズームレンズをカメラに収納した時のカメラの厚さを薄くすることが可能になる。
【0077】
また、本発明の第1乃至第5の構成のズームレンズにおいて、第1群を物体側から順に負レンズと正レンズを有する構成にすれば、カメラの縦横サイズを小さくできるので望ましい。
【0078】
第1群を前記のように物体側から順に、負レンズと正レンズを有する構成にした場合、この第1群を物体側から順に正レンズと負レンズを有する構成にする場合のようにテレフォトタイプを強めることはできないが、カメラの縦横サイズを少なくする上では好ましい。
【0079】
この場合も、物体側から順に負レンズと正レンズの2枚のレンズにて構成すれば、第1群を薄くでき、ズームレンズをカメラに収納した時のカメラの厚さを薄くできる。
【0080】
また、本発明の第1乃至第5の構成において、下記条件(9)を満足することが望ましい。
(9) 0.05≦|G3Σd/f3|≦0.69
ただしG3Σdは第3群の厚さ(最も物体側面から最も像側の面までの距離)である。
【0081】
この条件(9)は高変倍で小型化の実現を一層容易にするためのものである。この条件(9)の上限値の0.69を超えると第3群の厚さが大になると共に第3群の外径も大になり、カメラの小型化が困難になる。また下限値の0.05を超えるとレンズ系を高変倍にすることが困難になり、またレンズが薄くなって加工が困難になる。
【0082】
また、本発明の第1乃至第5の構成において、第1群を物体側より順に正レンズと負レンズとを有する構成にし、下記条件(8−1)を満足するようにすることが望ましい。
(8−1) 1.5≦f1/f2≦2.7
【0083】
第1群を物体側より順に正レンズと負レンズを有する構成にすれば、前述のようにテレフォトタイプを強めることになる。その上で更に条件(8−1)を満足するように望遠端での全長を短くし、しかも良好な光学性能になし得るため好ましい。
【0084】
条件(8−1)の上限値の2.7を超えると全長を短くすることが困難になり、下限値の1.5を超えると収差発生量が大になりこれを抑えることが困難になる。
【0085】
また第1群を物体側より順に、正レンズと負レンズの2枚のレンズにて構成すれば、第1群の厚さを薄くできレンズ系をカメラに収納した時のカメラの厚さを薄くできる。
【0086】
また、本発明の第1乃至第5の構成において、下記条件(8−2)を満足すれば、バックフォーカスの確保が容易になり、その結果、第3群の外径を小にできる。またカメラの縦横サイズを小さくできる。
(8−2) 1.0≦f1/f2≦1.9
条件(8−2)を満足すれば、望遠端での全長を短縮することが可能であり性能を良好にし得る。
【0087】
条件(8−2)の上限値の1.9を超えると望遠端での全長の短縮が困難になり、また下限値の1.0を超えると第1群で収差発生量が大になり、これを小さく抑えるためには第1群のレンズ枚数を増加させなければならない。またこのレンズ系で、第1群を物体側より順に正レンズと負レンズの2枚のレンズにて構成すれば第1群を薄くすることができ、レンズ系をカメラに収納した時のカメラの厚さを薄くできる。
【0088】
また本発明の第1乃至第5の構成において、下記条件(10)を満足すれば高変倍で小型であって、しかも良好な性能のズームレンズを構成することが一層容易になる。
(10) 0.48≦|f3|/h≦0.89
【0089】
条件(10)の上限値の0.89を超えると、高変倍比が得にくくなり、また望遠端における全長を短くできず、カメラを小型化し得ない。下限値の0.48を超えると、第3群での収差の発生が大になり、少ないレンズ枚数では光学性能を良好になし得ない。
【0090】
また、本発明の第1乃至第5の構成のレンズ系において、下記条件(11)を満足することが望ましい。
(11) 7.0≦fT/|f3|≦25.0
この条件(11)を満足すれば、高変倍で良好な性能のズームレンズを得ることが一層容易になる。
【0091】
条件(11)の上限値の25.0を超えると第3群で発生する収差が大になり、良好な性能のレンズ系が得にくくなる。また下限値の7.0を超えると、高変倍比が得にくくなる。
【0092】
また、本発明の第1乃至第4の構成のレンズ系で、変倍時第1群と第3群を一体に移動させるようにすれば、第1群と第3群の偏芯により生ずる性能の劣化を防止できるような枠構造にすることが可能になり、それによって広角端から望遠端に安定した光学性能になし得る。
【0093】
また、本発明の第1乃至第5の構成において、第2群中に開口絞りを設け、下記条件(12)を満足することが好ましい。
(12) 0.13≦L/h≦1.2
ただし、Lは開口絞りの中心から第2群の最も物体側の面頂までの距離あるいは開口絞りの中心から第2群の最も像側の面頂までの距離のうちの長い方の距離である。
【0094】
第2群中に開口絞りを設けることによって、この絞りの前後での収差のバランスをとることができるが、スペースを適当に確保しないと、絞りを駆動させる部材によりカメラのサイズが制限され、無駄なスペースができ、そのため効率的に小型化達成することが困難になる。条件(12)を満足すれば、前記の問題を解決し得る。
【0095】
条件(12)の上限値の1.2を超えると第2群内に無駄なスペースが増え、カメラを効率的に小型化し得なくなる。下限値の0.13を超えると第2群内に配置した開口絞りの駆動部材が第1群あるいは第3群方向にはみ出してカメラを小型にすることが困難になる。
【0096】
本発明の第1、第3、第4の構成において、下記条件(13)を満足することが望ましい。
(13) 1.0≦f2R/d2FR≦20
【0097】
また、本発明の第2、第5の構成において、第2群を物体側の前群と空気間隔をへだてて像側に配置された正の後群とにて構成し、上記条件(13)を満足するようにすることが好ましい。
【0098】
尚条件(13)においてd2FRは前群と後群の空気間隔である。
【0099】
上記条件(13)の下限値1.0を超えると第2群内の主に球面収差、コマ収差を良好に保ちながら第2群の全長を短くすることが困難になり、カメラの小型化と性能を良好に保つことを両立させる上で好ましくない。また上限値の20を超えると、第2群の全長を短くして高い変倍比を得ることが困難になり、カメラの小型化と高変倍とを両立させる上で好ましくない。
【0100】
また、条件(13)の代わりに下記条件(13−1)を満足すればより好ましい。
(13−1) 1.5≦f2R/d2FR≦10
【0101】
また、第2群の前群は、負の屈折力を持つことが望ましい。この前群が負の屈折力を持つようにすれば、第2群の主点位置をより像面側に近づけることができ、広角端におけるバックフォーカスの確保が容易になり、望遠端での長焦点化が容易になる。
【0102】
本発明のズームレンズにて用いる絞りは、プランジャー等の機械的な駆動手段にて駆動するものでも、液晶等の電気的な駆動手段にて駆動するものでもいずれでもよい。
【0103】
また、本発明のカメラに用いるズームレンズは、3群ズームレンズとすると小型化の面で好ましいが、第3群よりも像側にレンズ群を含んで構成してもよい。
【0104】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図1乃至図16に示し、下記データを有する実施例1乃至実施例16をもとに説明する。
【0105】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0106】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0107】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0108】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0109】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0110】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0111】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0112】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0113】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0114】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0115】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0116】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0117】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
【0118】
参考例1
f=39.301〜100.007〜193.017(mm)
Fナンバー 7.973〜10.826〜15.627
2ω=56.2〜23.9〜12.7(°)
1=-24.636 d1=1.000 n1=1.84666 ν1=23.78
2=-34.276 d2=0.100
3=15.202 d3=2.573 n2=1.49700 ν2=81.54
4=553.846 d4=D1(可変)
5=-307.847(非球面) d5=1.000 n3=1.80043 ν3=38.94
6=101.758 (非球面) d6=2.540
7=∞(絞り) d7=4.700
8=33.332 d8=1.000 n4=1.78800 ν4=47.40
9=10.684 d9=2.449 n5=1.58575 ν5=40.02
10=-16.201 d10=D2(可変)
11=-11.800(非球面) d11=1.000 n6=1.72900 ν6=54.80
12=-22.039 d12=1.507
13=-13.500 d13=1.000 n7=1.81600 ν7=46.62
14=-51.132
非球面係数
第5面 k=0
4=-1.5631×10-5, A6=-2.4139×10-7
8=4.1076×10-8, A10=-1.1478×10-9
第6面 k=0
4=4.1078×10-5, A6=-4,6924×10-7
8=8.0361×10-8, A10=-1,9837×10-9
第11面 k=0
4=1.0233×10-4, A6=5.0453×10-7
8=6.8687×10-9, A10=-1.0260×10-11
f 39.301 100.007 193.017
FB 9.001 40.067 87.026
D1 2.072 7.966 10.121
D2 10.102 4.221 2.009
fW=39.30, fT=193.02, f1=43.01
f2=29.68, f3=-13.40, LT=118.02
h=21.60, R2r=-16.20, R3f=-11.80
f2F=-95.44, f2R=24.78, d2FR=7.24
3GΣd=3.51
LT/fT=0.61
f1/|f3|=3.21
|f3|/f2=0.45
f2R/h=1.15
|R3f|/h=0.55
(R2r×R3f)/h2=0.41
fT×(f1+f2−h)/(f1×f2)=7.725
f1/f2=1.45
|G3Σd/f3|=0.26
|f3|/h=0.62
fT/|f3|=14.40
L/h=0.38
f2R/d2FR=3.42
【0119】
参考例2
f=39.300〜100.000〜193.001(mm)
Fナンバー 7.853〜10.772〜15.770
2ω=56.2〜24.1〜12.7(°)
1=13.893 d1=0.800 n1=1.84666 ν1=23.78
2=10.673 d2=3.197 n2=1.48749 ν2=70.23
3=69.482 d3=D1(可変)
4=-13.287 d4=0.800 n3=1.77250 ν3=49.60
5=14.508 d5=2.839 n4=1.60342 ν4=38.03
6=-11.317 (非球面) d6=0.800
7=∞(絞り) d7=11.668
8=55.798 d8=3.084 n5=1.63854 ν5=55.38
9=-24.190 d9=D2(可変)
10=-13.920 (非球面) d10=1.100 n6=1.81600 ν6=46.62
11=161.342
非球面係数
第6面 k=0
4=1.6246×10-5, A6=-7.4361×10-7
8=1.8803×10-8, A10=-2.7694×10-10
第10面 k=0
4=6.0769×10-5, A6=1.8497×10-7
8=-2.8892×10-9, A10=1.8510×10-11
f 39.300 100.000 193.001
FB 9.000 37.675 78.918
D1 2.196 9.993 13.494
D2 12.598 4.801 1.300
fW=39.30, fT=193.30, f1=45.93
f2=25.89, f3=-15.66, LT=118.00
h=21.60, R2r=-24.19, R3f=-13.92
f2F=-114.13, f2R=26.83, d2FR=12.47
3GΣd=1.10
LT/fT=0.61
f1/|f3|=2.93
|f3|/f2=0.60
f2R/h=1.24
|R3f|/h=0.64
(R2r×R3f)/h2=0.72
fT×(f1+f2−h)/(f1×f2)=8.151
f1/f2=1.77
|G3Σd/f3|=0.07
|f3|/h=0.73
fT/|f3|=12.32
L/h=0.68
f2R/d2FR=2.15
【0120】
Figure 0004537598
Figure 0004537598
ただし、r1、r2、・・・はレンズ各面の曲率半径、d1、d2、・・・は各レンズの肉厚および空気間隔、n1、n2、・・・は各レンズの屈折率、ν1、ν2、・・・は各レンズのアッベ数である。
【0121】
本発明の実施例1のズームレンズは、図1に示すような構成で、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r4)と、正の第2群G2(r5〜r11)と、負の第3群G3(r12〜r18)とよりなり、第1群G1が正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r3〜r4)とよりなり、第2群G2が負レンズ(r5〜r6)と正レンズ(r7〜r8)と正レンズ(r10〜r11)とよりなり、第3群が負レンズ(r12〜r13)と正レンズ(r14〜r15)と負レンズ(r16〜r18)よりなる。
【0122】
以上のように、実施例1のズームレンズは、第1群G1が正レンズと負レンズの2枚のレンズにて構成されている。また開口絞りS(r9)が第2群内に配置され、その物体側が負レンズと負レンズよりなる前群G2Fで、その像側が正レンズよりなる後群G2Rであり、第3群G3中の最も像側のレンズは負レンズ(r17〜r18)の物体側に物体側の面(r16)が非球面である樹脂層を設けたハイブリッドレンズである。また第2群中の物体側から2枚目の負レンズの像側の面(絞りSの前の面r8)が非球面である。
【0123】
この実施例1のズームレンズは、広角端から望遠端への変倍の際に、第1群G1、第2群G2、第3群G3がいずれも物体側へ移動する。その際、第1群G1と第3群G3は一体に移動する。
【0124】
この実施例1は、データ中に記載するように、条件(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)を満足する。また条件(1−1)、条件(2−1)、条件(3−1)、条件(4−1)、条件(5−1)、条件(6−1)、条件(7−1)、条件(8−1)、条件(8−2)、条件(11−1)、条件(12−1)、条件(13−1)を満足する。
【0125】
この実施例の収差状況は、図17、18、19に示す通りで、図17は広角端、図18は中間焦点距離、図19は望遠端で収差はすべて良好に補正されている。これら図より実施例1のズームレンズは、広角端から望遠端までの全変倍域において収差は良好に補正されまた変倍時の変動が少ないことがわかる。
【0126】
この実施例は、変倍比が約4(3.93)の高い変倍比であって、8枚のレンズの少ないレンズ枚数の小型であって、前記のような収差が良好に補正されまた収差変動の少ない光学性能が良好なズームレンズである。
【0127】
本発明の実施例2は、図2に示す通りで、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r4)と、正の第2群G2(r5〜r11)と、負の第3群G3(r12〜r17)とよりなり、第1群G1は正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r3〜r4)とよりなり、第2群G2は負レンズ(r5〜r6)と負レンズ(r7〜r8)とよりなる前群G2Fと開口絞りS(r9)と正レンズ(r10〜r11)よりなる正の後群G2Rとよりなり、第3群G3が負レンズ(r12〜r13)と正レンズ(r14〜r15)と負レンズ(r16〜r17)とよりなる。
【0128】
このように実施例2は、第1群G1が正レンズと負レンズの2枚のレンズよりなり、第2群G2が開口絞りSが設けられていてその前の負レンズと負レンズの前群G2Fと絞りSの後方の正レンズよりなる後群G2Rとよりなり、第3群は3枚のレンズよりなる。
【0129】
この実施例2は、第4レンズ(第2群中の第2番目の負レンズ)がプラスチックモールドにより成形された非球面レンズで、その像側の面(r8)が非球面である。また第3群G3の最も物体側のレンズが非球面レンズでその物体側の面(r12)が非球面である。
【0130】
この実施例2も第1、第2、第3群G1、G2、G3のすべてが広角端から望遠端への変倍の際に物体側へ移動し、また第1群G1と第3群G3とは一体に移動する。
【0131】
この実施例2は条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(8−2)、(11−1)、(12−1)、(13−1)のすべてを満足する。
【0132】
この実施例2は、実施例1と類似の構成であるがハイブリッドレンズは用いられておらず、また第2群の前群G2Fの2番目のレンズがプラスチックモールドにより非球面レンズである点等において実施例1と相違する。
【0133】
この実施例は変倍比が約4(3.93)の高変倍であり、8枚の少ないレンズ枚数で小型であり光学性能が良好なズームレンズである。
【0134】
実施例3は、図3に示す通りのレンズ系で、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r4)と、正の第2群G2(r5〜r11)と、負の第3群G3(r12〜r16)とよりなる。そして、第1群G1は正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r3〜r4)とよりなり、第2群G2は負レンズ(r5〜r6)と負レンズ(r7〜r8)と正レンズ(r10〜r11)よりなり、第3群G3は負レンズ(r12〜r13)と正レンズ(r13〜r14)よりなる接合レンズと負レンズ(r15〜r16)とよりなる。
【0135】
この実施例3は、第1群G1が正レンズと負レンズの2枚のレンズよりなり、また第2群G2が負レンズと負レンズよりなる前群G2Fと開口絞りSと正レンズよりなる正の後群G2Rとよりなり、これらは実施例1と同様の構成である。しかし、第3群G3が負レンズと正レンズとを接合した接合レンズと負レンズとよりなる点で実施例1と相違する。
【0136】
また、実施例2と同様に第4レンズ(第2群の2番目の負レンズ)が非球面レンズであり、その像側の面(r8)が非球面である。また第3群G3の接合レンズの物体側の面(r12)も非球面である。
【0137】
この実施例3も、広角端から望遠端への変倍の際、第1群G1、第2群G2、第3群G3のすべてが物体側へ移動する。また、その際第1群G1と第3群G3とは一体に移動する。
【0138】
この実施例3は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(8−2)、(11−1)、(12−1)、(13−1)のすべての条件を満足する。
【0139】
この実施例も実施例1、2と同様に変倍比が約4(3.93)の高変倍でレンズ枚数が8枚の小型なレンズ系で、光学性能が良好なズームレンズである。
【0140】
実施例4は、図4に示す通りの構成で、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r4)と、正の第2群G2(r5〜r9)と、負の第3群G3(r10〜r16)とよりなる。そして、第1群G1が正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r3〜r4)とよりなり、第2群G2が負レンズ(r5〜r6)と正レンズ(r8〜r9)とよりなり、第3群G3が負レンズ(r10〜r11)と正レンズ(r12〜r13)と負レンズ(r14〜r16)とよりなる。
【0141】
この実施例4は、第1群G1と第3群G3とは実施例1と同様の構成であるが、第2群G2が負レンズの前群G2Fと開口絞りS(r9)と正レンズよりなる正の後群G2Rとよりなり、実施例1と相違する。つまり、第2群G2の前群G2Fが1枚の負レンズからなり、前群G2Fが2枚の負レンズよりなる実施例1等と相違する。
【0142】
この実施例4も、広角端より望遠端への変倍において、第1、第2、第3群G1、G2、G3のすべてが物体側へ移動する。また、第1群G1と第3群G3とは一体に移動する。
【0143】
この実施例4は、第2群G2の後群G2Rの物体側の面(r18)が非球面であり、また、第3群G3の最も像側の負レンズが、その物体側の面に樹脂層を設けたハイブリッドレンズで、その物体側の面(r14)が非球面である。
【0144】
実施例4は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(8−2)、(11−1)、(12−1)、(13−1)のすべての条件を満足する。
【0145】
実施例4も実施例1〜3と同様に変倍比が約4(3.93)であるが、レンズ枚数が7枚と更に小型でしかも良好な光学性能を有するズームレンズである。
【0146】
実施例5は、図5に示すレンズ系で、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r4)と正の第2群G2(r5〜r11)と負の第3群G3(r12〜r18)とよりなる。また、第1群G1は正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r3〜r4)とよりなり、第2群G2は負レンズ(r5〜r6)と正レンズ(r7〜r8)と正レンズ(r10〜r11)よりなり、第3群G3が負レンズ(r12〜r13)と正レンズ(r14〜r15)と負レンズ(r16〜r18)よりなる。
【0147】
このように、実施例5は実施例1と同様に、第1群G1が正レンズと負レンズの2枚のレンズよりなり、第2群G2が絞りSより物体側の負レンズと正レンズよりなる前群G2Fと絞りSより像側の正レンズよりなる正の後群G2Rとよりなり、第3群G3が負レンズと正レンズと負レンズよりなる。また、第4レンズである第2群G2の前群G2Fの絞りS側のレンズがプラスチックモールド非球面レンズで、絞り側の面が非球面であり、第3群G3の最も像側のレンズが物体側に非球面(r16)を有する樹脂層を設けたハイブリッドレンズである。
【0148】
この実施例5も広角端から望遠端への変倍の際、第1群G1、第2群G2、第3群G3がいずれも物体側へ移動するもので、第1群G1と第3群G3とは一体に移動する。
【0149】
この実施例5は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(11−1)、(12−1)、(13−1)を満足するが、条件8−2)は満足しない。
【0150】
この実施例5は、実施例1と同様8枚のレンズよりなるが、変倍比が約5(4.91)で実施例1〜4よりも高い変倍比を有し、光学性能が良好なズームレンズである。
【0151】
実施例6は、図6に示すレンズ系で、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r4)と正の第2群G2(r5〜r9)と負の第3群G3(r10〜r16)とよりなり、第1群G1が正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r3〜r4)よりなり、第2群G2が負レンズ(r5〜r6)の前群G2Fと開口絞りS(r7)と正レンズ(r8〜r9)の正の後群G2Rとよりなる。また第3群G3は負レンズ(r10〜r11)と正レンズ(r12〜r13)と負レンズ(r14〜r16)とよりなり最も像側のレンズが物体側の面に非球面(r14)を有する樹脂層を設けたハイブリッドレンズよりなる。また第2群の後群G2Rの絞りS側の面が非球面である。
【0152】
また、実施例6も、広角端から望遠端への変倍の際、第1群G1、第2群G2、第3群G3のすべての群が物体側へ移動する。ここで第1群G1と第3群G3とは一体に移動する。
【0153】
この実施例6は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(11−1)、(12−1)、(13−1)を満足する。
【0154】
この実施例6は第2群の前群G2Fが1枚の負レンズよりなる点で実施例1とは相違し、実施例4と類似の構成のズームレンズである。また、この実施例6は条件(3−2)を満足しない。
【0155】
実施例6は変倍比が約5(4.91)のより高変倍のレンズ系で、しかも7枚の少ないレンズにて構成されていて、良好な光学性能を有するズームレンズである。
【0156】
実施例7は、図7に示す通りの構成であって、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r4)と正の第2群G2(r5〜r11)と負の第3群G3(r12〜r18)とよりなる。
【0157】
また、第1群G1は正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r3〜r4)とよりなり、第2群G2は負レンズ(r5〜r6)と正レンズ(r7〜r8)と正レンズ(r10〜r11)よりなり、第3群G3は負レンズ(r12〜r13)と正レンズ(r14〜r15)と負レンズ(r16〜r18)よりなる。
【0158】
この実施例7は、実施例1と同様に、第1群G1が正レンズと負レンズの2枚のレンズよりなり、第2群G2が絞りSを有しその物体側の負レンズと正レンズの前群G2Fとその像側の正レンズの後群G2Rとよりなり、第3群G3の最も像側のレンズが、物体側に非球面(r16)を有する樹脂層を設けたハイブリッドレンズである。
【0159】
また、第2群の前群G2Fの絞り側のレンズは、プラスチックモールド非球面レンズで、面(r8)が非球面である。
【0160】
この実施例7も広角端から望遠端への変倍の際に、第1群G1、第2群G2、第3群G3のいずれも物体側へ移動する。また、第1群G1と第3群G3とは一体に移動する。
【0161】
また実施例7は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(11−1)、(12−1)、(13−1)を満足する。しかし条件(8−2)を満足しない。
【0162】
この実施例7は実施例1と同様の8枚のレンズよりなるが、変倍比が約6(6.14)で極めて高い変倍比であり、しかも良好な光学性能を有するズームレンズである。
【0163】
実施例8は、図8に示すように、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r3)と正の第2群G2(r4〜r9)と負の第3群G3(r10〜r15)とよりなり、第1群G1が正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r2〜r3)とを接合した接合レンズよりなり、第2群G2が負レンズ(r4〜r5)と正レンズ(r5〜r6)とを接合した接合レンズと正レンズ(r8〜r9)とよりなり、、第3群G3が負レンズ(r10〜r11)と正レンズ(r12〜r13)と負レンズ(r14〜r15)よりなる。
【0164】
前記のように、実施例8のレンズ系は、第1群G1が物体側より正レンズと負レンズを接合した接合レンズの2枚のレンズよりなり、第2群G2が開口絞り(r7)を有しその物体側の負レンズと正レンズの接合レンズの前群G2Fと絞りSより物体側の正レンズよりなる正の後群G2Rとよりなり、第3群G3が負レンズと正レンズと負レンズの3枚のレンズよりなる。また第2群の後群G2Rの像側の面(r7)と第3群G3の正レンズの物体側の面(r12)と像側の負レンズの物体側の面(r14)とが非球面である。
【0165】
この実施例8のズームレンズは、広角端から望遠端への変倍の際に、第1群G1、第2群G2、第3群G3が物体側へ移動する。また、各群がすべて独立して移動する点で他の実施例1乃至実施例7と相違する。
【0166】
この実施例8は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(11−1)、(12−1)、(13−1)を満足する。
【0167】
実施例8は、第1群G1と第2群の前群G2Fがいずれも接合レンズであり、また変倍の際にすべての群が独立に移動する点で他の実施例1〜7と相違する。また、変倍比は約5(4.9)の比較的高変倍で性能が良好なズームレンズである。
【0168】
実施例9は、図9に示す通りの構成であって、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r3)と正の第2群G2(r4〜r8)と負の第3群G3(r9〜r13)とよりなる。また、第1群G1は正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r2〜r3)とを接合した接合レンズよりなり、第2群G2は負レンズ(r4〜r5)と正レンズ(r7〜r8)とよりなり、第3群G3は負レンズ(r9〜r10)と正レンズ(r10〜r11)と負レンズ(r12〜r13)よりなる。
【0169】
このように、実施例9は第1群G1が正レンズと負レンズとよりなり、実施例8と同様両レンズを接合した接合レンズであり、第2群G2が絞りS(r6)の物体側の負レンズ1枚よりなる前群G2Fと絞りSより像側の正レンズよりなる後群G2Rとよりなり実施例4等と同様前群G2Fが1枚のレンズよりなり、第3群G3が実施例3と同様、物体側負レンズと次の正レンズとを接合レンズにしてある。
【0170】
また実施例9は第2群G2の最も像側の面(r8)と第3群G3の最も物体側の面(r9)が非球面である。
【0171】
この実施例9は、広角端から望遠端への変倍の際、実施例8と同様に各群が独立して物体側へ移動する。
【0172】
この実施例9は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(8−2)、(11−1)、(12−1)、(13−1)のすべての条件を満足する。
【0173】
実施例9は、変倍比が約5(4.9)の実施例8と同様の高い変倍比で、しかも7枚の比較的少ない枚数の小型なズームレンズである。
【0174】
実施例10は、図10に示す通り、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r3)と正の第2群G2(r4〜r8)と負の第3群G3(r9〜r14)とよりなる。また、第1群G1は正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r2〜r3)を接合した接合レンズよりなり、第2群G2は絞りS(r6)の物体側の負レンズ(r4〜r5)よりなる前群G2Fと絞りSの像側の正レンズ(r7〜r8)よりなる後群G2Rとよりなり、第3群G3は負レンズ(r9〜r10)と正レンズ(r11〜r12)と負レンズ(r13〜r14)とよりなる。また、第2群の後群G2Rの最も物体側の面(r8)と第3群G3の最も物体側の面(r9)とが非球面である。
【0175】
この実施例10は、広角端から望遠端への変倍に際して、第1群G1と第2群G2と第3群G3のすべてを独立して物体側へ移動する。
【0176】
またこの実施例10は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(11−1)、(12−1)、(13−1)を満足する。
【0177】
この実施例10も第2群の前群G2Fが1枚のレンズよりなり全体で7枚のレンズよりなる。また、変倍比が約5(4.9)の高変倍で光学性能が良好なズームレンズである。
【0178】
実施例11は、図11に示す通りの構成で、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r3)と正の第2群G2(r4〜r9)と負の第3群G3(r10〜r13)とよりなり、第1群G1は正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r2〜r3)とを接合した接合レンズよりなり、第2群G2は負レンズ(r4〜r5)と正レンズ(r5〜r6)とを接合した接合レンズと正レンズ(r8〜r9)とよりなり、第3群G3は負レンズ(r10〜r11)と負レンズ(r12〜r13)よりなる。
【0179】
この実施例11は、第1群G1が正レンズと負レンズの接合レンズよりなり、第2群G2は負レンズと正レンズとの接合レンズの前群G2Fと正レンズよりなる後群G2Rとよりなり、第3群G3が正レンズと負レンズの2枚のレンズよりなる。また、第2群の後群G2Rの像側の面(r9)と第3群G3の物体側の面(r10)とが非球面である。
【0180】
この実施例11は、広角端と望遠端への変倍の際に、第1群G1と第2群G2と第3群G3とが物体側へ別々に移動する。
【0181】
またこの実施例11は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(8−2)、(11−1)、(12−1)、(13−1)のすべての条件を満足する。
【0182】
この実施例11は変倍比約5(4.91)の高変倍で、また第3群G3を2枚の負レンズにて構成することにより全体が7枚の少ないレンズ枚数にしたズームレンズである。
【0183】
実施例12は図12に示す通りで、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r3)と正の第2群G2(r4〜r9)と負の第3群G3(r10〜r11)とよりなる。また、第1群G1は正レンズ(r1〜r2)と負レンズ(r2〜r3)を接合した接合レンズよりなり、第2群G2は開口絞りS(r7)より物体側の負レンズ(r4〜r5)と正レンズ(r5〜r6)とを接合した接合レンズの前群G2Fと絞りSより像側の正レンズ(r8〜r9)よりなる後群G2Rとよりなり、第3群G3が1枚の負レンズのみからなる。
【0184】
このように、第1群G1が正レンズと負レンズとよりなり、また実施例 と同様接合レンズであり、第2群G2は前群G2Fと正の後群G2Rとよりなり、実施例 等と同様前群G2Fが負レンズと正レンズの接合レンズよりなる。また第3群G3が他の実施例とは異なり負レンズ1枚よりなり、少ないレンズ枚数にて小型なレンズ系である。
【0185】
この実施例12のズームレンズは、広角端から望遠端への変倍の際に、第1群G1、第2群G2、第3群G3を物体側へ移動するもので、その際第1群G1と第3群G3とを一体に移動させる。
【0186】
また、実施例12は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(8−2)、(11−1)、(12−1)、(13−1)のすべての条件を満足する。
【0187】
この実施例12は、変倍比が約5(4.91)の高変倍で、また第3群G3を1枚の負レンズのみにて構成し、これにより全体で6枚の極めて少ないレンズの小型なズームレンズである。
【0188】
実施例13は図13に示すような構成のズームレンズである。即ち、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r4)と正の第2群G2(r5〜r10)と負の第3群G3(r11〜r14)とよりなる。また、第1群G1は正レンズ(r3〜r4)とよりなり、第2群G2は開口絞りS(r7)より物体側の負レンズ(r5〜r6)とよりなる前群G2Fと絞りSより像側の負レンズ(r8〜r9)と正レンズ(r9〜r10)とを接合した正の接合レンズよりなる後群G2Rとよりなり、第3群G3は正レンズと負レンズの2枚のレンズよりなる。
【0189】
この実施例13は、第1群G1が他の実施例とは異なり物体側より負レンズと正レンズの2枚のレンズよりなる。また第2群G2は前群G2Fが負レンズ1枚のみからなり一方後群が負レンズと正レンズの接合レンズの2枚のレンズからなる点で他の実施例と相違する。更に第3群が実施例11と同様正レンズと負レンズの2枚のレンズよりなる。そして全体で7枚のレンズにて構成され実施例 等と同様比較的少ないレンズ枚数にて構成されている。また第2群の前群G2Fの負レンズの両面(r5とr6)と第3群G3の物体側の正レンズの物体側の面(r11)と像側の負レンズの物体側の面(r13)の四つの面が非球面である。
【0190】
実施例13のレンズ系は、広角端から望遠端への変倍の際に、第1群G1、第2群G2、第3群G3がいずれも物体側へ移動し、またその時第1群G1と第3群G3とが一体に移動する。
【0191】
また、実施例13は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−2)、(13−1)を満足する。
【0192】
実施例13は変倍比が約5(4.90)の高変倍で、7枚のレンズよりなる小型な光学性能が良好なズームレンズである。
【0193】
参考例1は、図14に示す通りで、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r4)と正の第2群G2(r5〜r10)と負の第3群G3(r11〜r14)とよりなり、第2群G2が負レンズ(r5〜r6)よりなる前群G2Fと開口絞りS(r7)と正レンズ(r8〜r9)と負レンズ(r9〜r10)との接合レンズよりなる後群G2Rとよりなり、第3群G3が負レンズ(r11〜r12)と負レンズ(r13〜r14)の2枚のレンズよりなる。
【0194】
参考例1のレンズ系は、広角端から望遠端への変倍の際に第1群G1と第2群G2と第3群G3とが物体側へ移動し、その際第1群G1と第3群が一体移動する。
【0195】
この参考例1は、第3群G3が2枚の負レンズよりなる点と非球面が第2群の前群G2Fの負レンズの両面(r5とr10)と第3群G3の物体側の負レンズの物体側の面(r11)の三つの面が非球面である点が実施例13と異なるが他は同様の構成で、7枚の比較的少ない枚数で小型のレンズ系である。
【0196】
この参考例1は、条件(1)乃至条件(3)、条件(5)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−2)、(11−1)、(12−1)、(13−1)を満足する。
【0197】
参考例1は、実施例13と同様変倍比が約5(4.90)の高変倍で、7枚のレンズよりなる小型で高性能なズームレンズである。
【0198】
参考例2は図15に示す通りの構成である。つまり物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r3)と正の第2群G2(r4〜r9)と負の第3群G3(r10〜r11)とよりなり、第1群G1は負レンズ(r1〜r2)と正レンズ(r2〜r3)との接合レンズよりなり、第2群G2が負レンズ(r4〜r5)と正レンズ(r5〜r6)を接合レンズの前群G2Fと開口絞りS(r7)と正レンズ(r8〜r9)の後群G2Rとよりなり、第3群G3が負レンズ(r10〜r11)1枚よりなる。
【0199】
この参考例2は、第1群G1が物体側より順に負レンズと正レンズとの接合レンズであり、第3群G3が1枚の負レンズのみからなる点が他の実施例と異なっている。また、第2群の前群G2Fの絞り側の正レンズの絞り側の面(r6)と第3群G3の負レンズの物体側の面(r10)が非球面である。
【0200】
この参考例2のズームレンズは、広角端から望遠端への変倍の際に、第1群G1と第2群G2と第3群G3とが物体側へ移動し、また第1群G1と第3群G3が一体に移動する。
【0201】
以上のように参考例2は、第3群G3を1枚の負レンズのみにて構成して6枚の非常に少ない枚数で、また非球面を2面で小型で低コストのレンズである。
【0202】
この参考例2は、条件(1)乃至条件(3)、条件(5)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(8−2)、(11−1)、(12−1)、(13−1)のすべての条件を満足する。
【0203】
実施例16は、図16に記載する通りのズームレンズである。即ち、物体側より順に、正の第1群G1(r1〜r4)と正の第2群G2(r5〜r10)と負の第3群G3(r11〜r12)とよりなり、第1群G1が負レンズ(r1〜r2)と正レンズ(r3〜r4)の2枚よりなり、第2群G2が負レンズ(r5〜r6)と正レンズ(r6〜r7)とを接合した接合レンズと正レンズ(r9〜r10)とよりなり、第3群G3が負レンズr11〜r12)1枚よりなる。
【0204】
このように、第1群G1が接合レンズではないが実施例15と同様物体側より負レンズと正レンズとよりなり、第2群G2が開口絞りS(r8)の物体側の負レンズと正レンズの接合レンズの前群G2Fと絞りSの像側の正レンズの正の後群G2Rとよりなり、また第3群G3は負レンズ1枚よりなる。つまり第1群G1が分離されている点を除くと実施例15と同様の構成で、6枚の極めて少ないレンズ枚数にて構成されたレンズ系である。また非球面が第2群の後群G2Rの正レンズの像側の面(r10)と第3群G3の負レンズの物体側の面(r11)と2面のみである。
【0205】
またこの実施例16のズームレンズは、広角端より望遠端への変倍に際して、第1群G1、第2群G2、第3群G3を物体側へ移動させるもので、その時第1群G1と第3群G3とは一体に移動する。
【0206】
実施例16は、条件(1)乃至条件(13)および条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)、(8−2)、(11−1)、(12−1)、(13−1)のすべての条件を満足する。
【0207】
参考例2と実施例16は、いずれも第1群G1が物体側より負レンズと正レンズよりなるレンズ系で、第3群G3を1枚のレンズして全体で6枚の極めて少ないレンズ枚数の小型であって、光学性能が良好なズームレンズである。
【0208】
以上の各実施例および参考例において用いられる非球面の形状は光軸方向をx、光軸に直角な方向をyとした時下記の式にて表わされる。
Figure 0004537598
【0209】
ここで、rは基準球面の曲率半径、kは円錐定数、A4、A6、A8、A10は夫々4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
【0210】
以上述べた実施例のズームレンズは、変倍比が3.5以上の高い変倍比で、レンズ枚数が6枚〜8枚の少ない枚数で望遠端での全長が短い。
【0211】
したがって、これら実施例のズームレンズを備えた本発明のカメラは、厚さが薄く小型なカメラになし得る。
【0212】
また実施例1の収差状況は、図17に示すように良好に補正されまた変倍の際の変動が少なく良好であることは既に述べた通りであるが、実施例2乃至実施例16も実施例1と同様に良好に補正されまた変動が少ない。
【0213】
本発明のカメラに用いるズームレンズは以上詳細に述べた通りで、特許請求の範囲に記載する構成のほか下記の各項に記載する特徴を有する。
【0214】
(1) 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(7)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(7) 5.6≦fT×(f1+f2−h)/(f1×f2)≦12.5
【0215】
(2) 特許請求の範囲の請求項3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(1)を満足するズームレンズ。
(1) 0.55≦LT/fT≦0.75
【0216】
(3) 特許請求の範囲の請求項1、3または5に記載するレンズ系で、下記条件(5)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(5) 0.45≦|R3f|/h≦7.0
【0217】
(4) 特許請求の範囲の請求項2に記載するレンズ系で、下記条件(2)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(2) 2.6≦f1/|f3|≦4.5
【0218】
(5) 特許請求の範囲の請求項2に記載するレンズ系で、下記条件(3)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(3) 0.35≦|f3|/f2≦0.63
【0219】
(6) 特許請求の範囲の請求項2または5に記載するレンズ系で、下記条件(4)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(4) 0.73≦f2R/h≦1.50
【0220】
(7) 特許請求の範囲の請求項1、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(6)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(6) 0.29≦(R2r×R3f)/h2≦3.5
【0221】
(8) 特許請求の範囲の請求項1、4または5に記載するレンズ系で、前記第2群中に開口絞りを有し、前記第2群が前記絞りより物体側の前群と像側の正の後群とよりなることを特徴とするズームレンズ。
【0222】
(9) 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(8)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(8) 0.8≦f1/f2≦2.7
【0223】
(10) 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、前記第1群が物体側より順に、正レンズと負レンズとを有することを特徴とするズームレンズ。
【0224】
(11) 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、前記第1群が物体側より順に、負レンズと正レンズとを有することを特徴とするズームレンズ。
【0225】
(12) 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(9)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(9) 0.05≦|G3Σd/f3|≦0.69
【0226】
(13) 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(8−1)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(8−1) 1.5≦f1/f2≦2.7
【0227】
(14) 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(8−2)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(8−2) 1.0≦f1/f2≦1.9
【0228】
(15) 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(10)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(10) 0.48≦|f3|/h≦0.89
【0229】
(16) 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(11)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(11) 7.0≦fT/|f3|≦25.0
【0230】
(17) 特許請求の範囲の請求項1、2、3または4に記載するレンズ系で、変倍時第1群と第3群とが一体に移動することを特徴とするズームレンズ。
【0231】
(18) 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(12)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(12) 0.13≦L/h≦1.2
【0232】
(19) 特許請求の範囲の請求項1に記載するレンズ系で、条件(1)、条件(2)、条件(3)、条件(4)のいずれか一つの条件または複数の条件に代えて下記条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
(1−1) 0.55≦LT/fT≦0.71
(2−1) 2.6≦f1/|f3|≦3.6
(3−1) 0.4≦|f3|/f2≦0.61
(4−1) 0.75≦f2R/h≦1.3
【0233】
(20) 特許請求の範囲の請求項2に記載するレンズ系で、条件(1)、条件(5)、条件(6)のいずれか一つの条件または複数の条件に代えて下記条件(1−1)、条件(5−1)、条件(6−1)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
(1−1) 0.55≦LT/fT≦0.71
(5−1) 0.52≦|R3f|/h≦5.0
(6−1) 0.3≦(R2r×R3f)/h2≦2.5
【0234】
(21) 特許請求の範囲の請求項3に記載するレンズ系で、条件(2)、条件(3)、条件(4)のいずれか一つの条件または複数の条件に代えて下記条件(2−1)、条件(3−1)、条件(4−1)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
(2−1) 2.6≦f1/|f3|≦3.6
(3−1) 0.4≦|f3|/f2≦0.61
(4−1) 0.75≦f2R/h≦1.3
【0235】
(22) 特許請求の範囲の請求項4に記載するレンズ系で、条件(2)、条件(3)、条件(5)のいずれか一つの条件または複数の条件に代えて下記条件(2−1)、条件(3−1)、条件(5−1)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
(2−1) 2.6≦f1/|f3|≦3.6
(3−1) 0.4≦|f3|/f2≦0.61
(5−1) 0.52≦|R3f|/h≦5.0
【0236】
(23) 特許請求の範囲の請求項1に記載するレンズ系で、条件(2)、条件(3)のいずれか一つの条件または両条件に代えて下記条件(2−1)、条件(3−1)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
(2−1) 2.6≦f1/|f3|≦3.6
(3−1) 0.4≦|f3|/f2≦0.61
【0237】
(24) 特許請求の範囲の請求項1、3または4に記載するレンズ系で、下記条件(13)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(13) 1.0≦f2R/d2FR≦20
【0238】
(25) 特許請求の範囲の請求項2または5に記載するレンズ系で、第2群が物体側の前群とこの前群から空気間隔をおいて像側に配置した正の後群とにて構成され、下記条件(13)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(13) 1.0≦f2R/d2FR≦20
【0239】
(26) 前記の(24)または(25)に記載するレンズ系で、条件(13)の代わりに下記条件(13−1)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(13−1) 1.5≦f2R/d2FR≦10
【0240】
【発明の効果】
本発明によれば、変倍比が3.5以上の高い変倍比で全長が短く、レンズ枚数が9枚以下で極めて少ない枚数で、広角端から望遠端まで収差が良好に補正されており収差変動も少ない良好な光学性能のズームレンズを備えており、ズームレンズを収納した時の厚さの薄い小型なカメラを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例1の断面図
【図2】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例2の断面図
【図3】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例3の断面図
【図4】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例4の断面図
【図5】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例5の断面図
【図6】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例6の断面図
【図7】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例7の断面図
【図8】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例8の断面図
【図9】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例9の断面図
【図10】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例10の断面図
【図11】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例11の断面図
【図12】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例12の断面図
【図13】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例13の断面図
【図14】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例14の断面図
【図15】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例15の断面図
【図16】 本発明のカメラで用いるズームレンズの実施例16の断面図
【図17】 実施例1の収差曲線図

Claims (18)

  1. 物体側から順に、正の第1群と正の第2群と負の第3群とからなり、前記第2群が物体側より前群と後群とよりなり、広角端から望遠端に変倍する際各群を物体側へ移動するレンズ系で、下記条件(1)、(2)、(3)、(4)、(7)を満足する小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (1) 0.55≦LT/fT≦0.75
    (2) 2.6≦f1/|f3|≦4.5
    (3) 0.35≦|f3|/f2≦0.63
    (4) 0.73≦f2R/h≦1.06
    7) 5.6≦fT×(f1+f2−h)/(f1×f2)≦12.5
    ただし、LTは望遠端における最も物体側の面から像面までの近軸距離、fTは望遠端における全系の焦点距離、f1、f2、f3は夫々第1群、第2群、第3群の焦点距離、f2Rは第2群の後群の焦点距離、hは最大像高である。
  2. 特許請求の範囲の請求項1に記載するレンズ系で、下記条件(5)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (5) 0.45≦|R3f|/h≦7.0
  3. 特許請求の範囲の請求項1または2に記載するレンズ系で、下記条件(6)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (6) 0.29≦(R2r×R3f)/h2≦3.5
    ただし、R2rは第2群の最も像側の面の曲率半径、R3fは第3群の最も物体側の面の曲率半径、hは最大像高である。
  4. 特許請求の範囲の請求項1、2または3に記載するレンズ系で、前記第2群中に開口絞りを有し、前記第2群が前記絞りより物体側の前群と像側の正の後群とよりなることを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
  5. 特許請求の範囲の請求項1、2、3または4に記載するレンズ系で、下記条件(8)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (8) 0.8≦f1/f2≦2.7
  6. 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、前記第1群が物体側より順に、正レンズと負レンズとを有することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
  7. 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、前記第1群が物体側より順に、負レンズと正レンズとを有することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
  8. 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(9)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (9) 0.05≦|G3Σd/f3|≦0.69
    ただしG3Σdは第3群の厚さ(最も物体側面から最も像側の面までの距離)である。
  9. 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(8−1)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (8−1) 1.5≦f1/f2≦2.7
  10. 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(8−2)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (8−2) 1.0≦f1/f2≦1.9
  11. 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(10)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (10) 0.48≦|f3|/h≦0.89
  12. 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(11)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (11) 7.0≦fT/|f3|≦25.0
  13. 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、変倍時第1群と第3群とが一体に移動することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
  14. 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(12)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (12) 0.13≦L/h≦1.2
    ただし、Lは開口絞りの中心から第2群の最も物体側の面頂までの距離あるいは開口絞りの中心から第2群の最も像側の面頂までの距離のうちの長い方の距離である。
  15. 特許請求の範囲の請求項1に記載するレンズ系で、条件(1)、条件(2)、条件(3)、条件(4)のいずれか一つの条件または複数の条件に代えて下記条件(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (1−1) 0.55≦LT/fT≦0.71
    (2−1) 2.6≦f1/|f3|≦3.6
    (3−1) 0.4≦|f3|/f2≦0.61
    (4−1) 0.75≦f2R/h≦1.06
  16. 特許請求の範囲の請求項1に記載するレンズ系で、条件(2)、条件(3)のいずれか一つの条件または両条件に代えて下記条件(2−1)、条件(3−1)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (2−1) 2.6≦f1/|f3|≦3.6
    (3−1) 0.4≦|f3|/f2≦0.61
  17. 特許請求の範囲の請求項1、2、3、4または5に記載するレンズ系で、下記条件(13)を満足することを特徴とする小型高変倍ズームレンズを備えたカメラ。
    (13) 1.0≦f2R/d2FR≦20
    ただし、f2Rは第2群の後群の焦点距離、d2FRは前群と後群の空気間隔である。
  18. 請求項17に記載するレンズ系で、条件(13)の代わりに下記条件(13−1)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    (13−1) 1.5≦f2R/d2FR≦10
    ただし、f2Rは第2群の後群の焦点距離、d2FRは前群と後群の空気間隔である。
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