JP4535955B2 - 脆質レーザー印字用積層体 - Google Patents

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Description

本発明はレーザー光によって鮮明な印字を行うことができかつ、剥離を検知できる積層体に関するものである。
製品の管理や品質保証の目的で、製造番号や賞味期限等の個別情報を印字したラベルやシート等を個々の製品に貼り付けることは広く行われている。
該ラベル・シートへの印字方法としては、例えば液状のインクを版により印刷する方法、インクリボンを用いて熱転写によりインクを転写する方法、インクジェット印刷による方法などが利用されているが、多数の製品にそれぞれ個別に異なった情報を印刷するのは、前述の方法では煩雑で困難なものであった。
そこで、基材の表面層と下地層に、レーザー光を吸収し、発熱・破壊されて除かれる得る隠蔽層とを容易に視認できる明度差を有する異なる色の組み合わせとして設け、表面からレーザー光を出力調整して照射し、文字などのパターンに隠蔽層を除くように照射することにより下地層の色彩の所望の印字を行うことができるレーザー印字用積層体が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
一方、シリアル番号等を入れたレーザー印字ラベルは、機械、自動車部品等の認証ラベル、許認可ラベル等にも利用されるが、そのような場合ラベルが偽造されることを防止する機能をラベルに付与する必要がある。
偽造を防止する方法として、ラベル自体に偽造が困難な模様等を付与する方法も知られているが、ラベルをその形態を保ったまま剥がして再使用されると、偽造が困難な模様等を形成したとしても意味がなくなってしまうので、ラベルをいったん剥がすと、そのラベルの再使用が不可能になるような破壊を生じさせることにより、再使用を防止する改ざん防止ラベルが提案されている(特許文献3、特許文献4)。
前記レーザー印字用積層体においても改ざん防止機能をもつ積層体が種々提案されており、たとえば、接着剤層が感圧性および/またはホットメルト接着剤および/または熱活性化性(反応性)接着剤からなり、偽造に対する抵抗性を高めた積層体も提案されている(特許文献5)。
前記のレーザー印字積層体は、積層体の接着剤層に感圧性および/またはホットメルト接着剤および熱活性化性(反応性)接着剤からなる接着剤を使用することで剥離検知性をレーザー印字ラベルに付与するものであるが、接着剤層を少なくとも2層の特殊な形状で設けなければならず、接着剤層の製造に手間がかかるという不都合が生じた。
また、特許文献3、特許文献4等の一般のラベルに使用されている脆質の樹脂を破壊層としてレーザー印字用積層ラベルを構成する1つの層として設ける方法も考えられるが、従来知られている脆質層は、固く脆い樹脂層であって、たとえば自動車・二輪車の車体や機械部品の表面の凹凸ある曲面に貼り付けるラベルとして使用する場合に可とう性が不足して、うまく接着できないという不都合も発生した。
特開平09−123606号公報 特開平09−123607号公報 特開平10−182917号公報 特開2004−204056号公報 特開2003−114621号公報
本発明が解決しようとする課題は、明瞭な印字が可能なレーザー印字用積層体であって、接着剤層に特別な構造・組成を設けなくとも、剥離再使用を試みた時着色破壊層が破壊する剥離検知性を有し、かつ複雑な曲面等に追随して貼付可能な可とう性も有するレーザー印字用積層体を提供することにある。
本発明者らは、レーザー光照射により除かれ得る着色樹脂層、該着色樹脂層に積層され、着色樹脂層と視認可能な色差を有する着色破壊層、該着色破壊層に積層された接着剤層からなるレーザー印字可能な積層体であって、着色破壊層がグリコール化合物を含む架橋アクリル系樹脂であり、被着体に接着後剥離すると着色破壊層が破壊する脆質レーザー印字用積層体により、前記課題を解決した。
本発明の積層体は、グリコール化合物を含む架橋アクリル系樹脂である着色破壊層を有し、好ましくは、引っ張り強度が5N/10mm以下であり、さらに好ましくは伸びが2%未満の積層体であって、屈曲試験にて1mmφの折り曲げ時にフィルムにクラック、割れが生じない脆質レーザー印字用積層体である。
着色樹脂層をレーザー光照射により所望の形に破壊して除去することにより、除去部分では着色破壊層の色が視認され、所望の印字や画像を発現することができる。
本発明の積層体は、接着剤層に特別な構造・組成を設けなくとも、剥離検知性を有し、かつ複雑な曲面等に追随して貼付可能な可とう性も有する
レーザー印字用積層体である。
以下に本発明の積層体を詳細に説明する。
本発明の積層体は、レーザー光の吸収能を有する着色樹脂層に、レーザー光を出力調整して集光し、文字などのパターン状に照射することにより、照射された部分を発熱・溶融・ミスト化、或いは、発熱・分解・灰化し、パターン状に除去し、除去部分に着色破壊層の色を発現させるものであり、基材上にそれぞれ色の異なる2層の着色層(着色樹脂層および着色破壊層)を設けた積層体である。
本発明の積層体を形成する際に使用する基材用樹脂としては特に制限されるものではないが、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下PET樹脂と記載する)、アクリル樹脂等が使用可能であり、ラベルとしての取り扱い性の点からポリカーボネート樹脂、PET樹脂、アクリル樹脂が好ましく、更に、コスト面を考慮すれば、PET樹脂やアクリル樹脂が特に好ましい。
基材はその用途・材質に応じて適宜の透明性・厚さの基材が用いられ、基材がPET樹脂の場合、ラベルとしての取り扱い性から、基材厚みは20〜200μm、好ましくは20〜150μm、特に好ましくは30〜100μmであるのがよい。厚さが200μm以上であれば、ラベルのコシが強くなりすぎ、曲面に貼り付けると、浮きあがったり剥がれたりする場合があり、また価格的にも非常に高価なものになってしまう。また、厚さが20μm未満であれば、ラベルのコシが弱すぎるため、たとえばオートラベラーで貼り付けようとした場合、ラベルが剥離紙から起き上がらず、連続貼り付けできなくなるなどの問題がある。
本発明の積層体は、着色破壊層を介して、積層体表面にレーザー光照射により除かれ得る着色樹脂層が存在する。着色樹脂層は樹脂に着色剤を加えた着色樹脂を公知の方法で、所定厚みで着色破壊層の上に積層または、塗工すること等により形成される。着色樹脂としてはペンキ等の市販の樹脂ベースを使用してもよい。
本発明で用いられる着色樹脂層を構成する樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキッド系樹脂等が使用可能であり、更に価格などを考慮すれば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂が好ましく、常温でのフィルムの硬さ及び耐擦傷性が必要であるのでアクリル系樹脂の中でも架橋構造をもつ架橋アクリル系樹脂が特に好ましい。
ここで言う架橋アクリル系樹脂とは反応性基を有するアクリル系樹脂を架橋剤等により架橋した樹脂である。アクリル系樹脂とは、アクリル酸モノマーまたはメタクリル酸モノマーの重合によって製造される樹脂を主成分とする樹脂であり、主成分とするとは、アクリル系樹脂を樹脂成分の50%以上含有する樹脂を意味する。
アクリル酸モノマーとしては例えば、アクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどをモノマーとして共重合した樹脂を挙げることができ、また、上記メタクリル酸モノマーとしては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコ−ルジメタクリレ−トなどを挙げることができ、
官能基としては、水酸基、メルカプト基、エポキシ基、アミド基、メチロール化アクリルアミド基等が挙げられる。
前記樹脂の中でも架橋速度の速さ、架橋剤との混合後のポットライフの点から,モノマーとして水酸基を官能基として持つものを共重合させた樹脂が好ましく、架橋後の樹脂の硬さを考慮するとメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを主として共重合した樹脂が最も好ましい。
架橋剤としては、メラミン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、ポリアミン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤等が挙げられ、耐熱性、架橋後の硬さの制御等の物性を考慮すると、メラミン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤が好ましく反応制御を考慮するとメラミン系架橋剤が特に好ましい。
着色樹脂層の膜厚は3〜50μm、好ましくは5〜40μm、より好ましくは7〜35μmである。膜厚が3μm未満であれば、下地層を隠蔽するために顔料コンテントを高くしなければならず、その結果、着色樹脂層が脆くなってしまい、ラベルを曲げると割れたり、部分的に剥離したりするなどの問題が発生することがある。また、膜厚が50μm以上であると、レーザーにより印字する際に大きなエネルギーが必要となり、このエネルギーにより表面層の消失のみならず着色破壊層、更には基材まで消失させてしまう可能性がある。
また、上記着色樹脂層の顔料コンテントは、3〜300重量%、好ましくは5〜250重量%、より好ましくは8〜200重量%の着色剤を含有しているのが良い。顔料コンテントが3重量%未満であれば、一般的に隠蔽性が低く背面とのコントラストが付き難く、また、300重量%以上であれば着色剤層が脆くなり、曲面に無理やり貼り付けたりすると着色剤層にクラックが発生したりする。
本発明の着色剤層及び後述する着色破壊層に用いられる着色剤は、特に制限されるものではないが、レーザー光照射によって除去可能かつ長期間使用可能な耐候性、耐久性のある着色剤が好ましく、具体的には、The Society of Dyers and Colourists社出版による、Colour Index 3rd Edition(1971)及びSupplements(1975)に掲載されている着色剤から選ぶことができる。
以下に示す着色剤名は同書規定のColour Index
Generic Nameによる。例えば、Y-1はC.I.Pigment Yellow1を意味し、またOは橙色(Orange)、Rは赤色(Red)、Vは紫色(Violet)、Bは青
色(Blue)、Cは緑色(Green)、Brは茶色(Brown)、Bkは黒色(Black)、Wは白 色(White)を表している。
上記着色剤の色としては、黄色、橙色、赤色、紫色、青色、緑色、茶色、黒色及び白色等いずれの色調のものでも用いることができる。以下、それぞれの好ましい着色剤を具体的に例示する。
上記黄色系の好ましい着色剤としては、例えば、アゾ系、縮合多環系、金属錯塩系、無機系の顔料を挙げることができる。
アゾ系の好ましい顔料としては、例えば、不溶性モノアゾ顔料(Y-97,Y-116,Y-120,Y-151,Y-154)、ジスアゾ顔料(Y-81,Y-83,Y-155)、縮合アゾ顔料(Y-93,Y-94,Y-95,Y-128)を挙げることができ、また、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、アントラキノン顔料(Y-24,Y-108,Y-147,Y-123,Y-99)、イソインドリノン顔料(Y-109,Y-110,Y-173)、イソインドリン顔料(Y-139)、キノフタロン顔料(Y-138)を挙げることができ、また、金属錯塩系の好ましい顔料としては、例えば、同アゾメチン顔料(Y-117,Y-129)、ニッケルニトロソ顔料(Y-153)、ニッケルアゾ顔料(G-10)を挙げることができる。更に、無機系の好ましい顔料としては、例えば、酸化鉄イエロ−(Y-42)、チタン−アンチモン−ニッケル酸化物(Y-53)等を挙げることができる。
また、橙色系の好ましい顔料としては、例えば、アゾ系、縮合多環系顔料を挙げることができる。
アゾ系の好ましい顔料としては、例えば、不溶性モノアゾ系顔料(O-36,O-5,O-38,O-60,O-62)、ジスアゾ系顔料(O-34)、縮合アゾ系顔料(O-31)を挙げることができ、また、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、ペリレン系顔料(O-43)、アントラキノン系顔料(O-40,O-51)、イソインドリノン系顔料(O-42)、キナクリドン系顔料(O-48,O-49)を挙げることができる。
また、赤色系の好ましい顔料としては、例えば、アゾ系顔料、縮合多環系顔料、無機系顔料を挙げることができる。
アゾ系の好ましい顔料としては、例えば、不溶性モノアゾ系顔料(R-2,R-6,R-7,R-9,R-10,R-12,R-14,R-112,R-146,R-147,R-170,R-171,R-175,R-185,R-187,R-188,R-208)、アゾレ−キ系顔料(R-52:2,R-115,R-151,R-243)、縮合アゾ系顔料(R-144,R-166,R-214,R-220,R-221,R-242)、ジスアゾ系顔料(R-38,R-37)を挙げることができ、
また、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、アントラキノン系顔料(R-168,R-177,R-216)、チオインジゴ系顔料(R-88)、ペリノン系顔料(R-194)、ペリレン系顔料(R-123,R-149,R-178,R-179,R-190,R-224)、キナクリドン系顔料(V-19,R-122,R-202,R-207,R-209,R-206)を挙げることができ、
更に、新しい顔料としてジケトピロロピロ−ル系顔料(チバガイギ−製イルガジンDPPレッドBO)を挙げることができ、また、無機系の好ましい顔料としては、ベンガラ(赤色酸化鉄R-101)、亜鉛・鉄酸化物(R-225)等を挙げることができる。
また、紫色系の好ましい顔料としては、例えば、アゾ系顔料、縮合多環系顔料、無機系顔料を挙げることができる。
アゾ系の好ましい顔料としては、例えば、モノアゾ系顔料(V-50)等を挙げることができ、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、ペリレン系顔料(V-29)、アントラキノン系顔料(V-31,V-33)、チオインジゴ系顔料(V-38,V-36)、キ
ナクリドン系顔料(V-19)、ジオキサジン系顔料(V-23,V-37)を挙げることができ、また、無機系の好ましい顔料としては、例えば、リン酸コバルト系(V-14:1)、フェロライトバイオレット顔料(V-18)、コバルト・リチウム・バナジウムフォスフェ−ト顔料(V-47)等を挙げることができる。
また、青色系の好ましい顔料としては、例えば、フタロシアニン系顔料、縮合多環系顔料、無機系顔料を挙げることができる。
フタロシアニン系の好ましい顔料としては、例えば、α型銅フタロシアニン系顔料(B-15:1,B-15:2)、β型銅フタロシアニン系顔料(B-15:3,B-15:4)ε型フタロシアニン系顔料(B-15:6)、無金属フタロシアニン系顔料(B-16)を挙げること
ができ、また、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、インダトロン系顔料(B-60,B-21,B-22,B-64)を挙げることができ、
また、無機系の好ましい顔料としては、例えば、紺色(B-27)、群青(B-29)、 コバルト−アルミニウム酸化物系顔料(B-28)、コバルト−クロム−アルミニウム酸化物系顔料(B-36)等を挙げることができる。
また、緑色系の好ましい顔料としては、例えば、フタロシアニン系顔料、縮合多環状系顔料、無機系顔料を挙げることができる。
フタロシアニン系の好ましい顔料としては、例えば、中塩素化銅フタロシアニン系顔料(G-37)、高塩臭化銅フタロシアニン系顔料(G-7)、高塩臭素化銅フタロ シアニン系顔料(G-36)等を挙げることができ、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、ビオラントロングリ−ン(G-47)を挙げることができ、無機系の好ましい顔料としては、例えば、酸化クロム系顔料(G-17)、コバルト−チタン−ニッケル−亜鉛酸化物系顔料(G-19)、コバルト−チタン系顔料(G-50)等を挙げることができる。
また、茶色系の好ましい顔料としては、アゾ系顔料、縮合多環系顔料、無機系顔料を挙げることができる。
アゾ系の好ましい顔料としては、例えば、モノアゾ系顔料(Br-25,Br-32)、金属錯塩アゾ系顔料(Br-5,Br-2)、縮合アゾ系顔料(Br-23)を挙げることができ、 縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、アントラキノン系顔料(Br-28)、ペリレン系顔料(Br-26)を挙げることができ、
無機系の好ましい顔料としては、例えば、酸化鉄系顔料(Br-6)、鉄−クロム酸化物系顔料(Br-29)、亜鉛−鉄酸化物系顔料(Br-31)を挙げることができる。また、黒色系の好ましい顔料としては、有機系顔料、無機系顔料があり、有機系の好ましい顔料としては、例えば、アニリンブラック(Bk-1)、ペリレンブラック(Bk-31)等を挙げることができ、
また、無機系の好ましい顔料としては、例えば、カ−ボンブラック(Bk-31)、 カ−ボンブラック(Bk-7)、カ−ボンブラック(Bk-9)、鉄黒(Bk-11)、コバルト酸 化物系顔料(Bk-13)等を挙げることができる。
また、白色系の好ましい顔料としては、無機系の顔料が好ましく、例えば、亜鉛華(W-4)、硫化亜鉛(W-7)、二酸化チタン(W-6)、炭酸カルシウム(W-18)、クレ −(W-19)、硫酸バリウム(W-21)、アルミナホワイト(W-24)、シリカ(W-27)、白雲母(W-20)、タンク(W-26)等を挙げることができる。
その他、特に好ましい顔料としては、例えば、パ−ル顔料として知られる二酸化チタン被覆雲母等を挙げることができ、その粒径が2〜200μmのものが好 ましく、更に好ましくは4〜150μm、特に好ましくは5〜100μmである。また、耐候性の点から被覆層の酸化チタンはルチル型であることが好ましい。
更に、酸化鉄等の着色剤で着色されていてもよく、干渉色を示すものであってもよく、シルバ−調、ミルク調のものであってもよい。
市販品としては、メルク製、イリオジンマ−ル製、ハイライト等がある。
また、上記着色樹脂層は、上記顔料の他、その透明性、耐候性に影響のない範囲で、マイカ、アルミ粉を含有させることができる。
中でも、好ましい顔料は非晶質又はグラファイトの形態のカーボンブラック(黒色)、酸化チタン(白色)等である。カーボンブラックの好ましい平均粒径は10〜500nmの範囲であり、微細な平均粒径の種々の市販の型のカーボンブラックを用いることができる。
カーボンブラックや酸化チタンが用いられる場合は、着色剤はそれ自身レーザー光を熱に変換する化合物となりうる。しかし、着色剤がレーザー光に関して吸収性でない場合、レーザー光を熱に変換するための化合物が必要な場合もあり、そのような場合は、顔料の混合物、あるいは1種又はそれ以上の顔料とレーザー光を熱に変換することができる1種又はそれ以上の化合物との混合物を用いることもできる。
レーザー光を熱に変換するための化合物としては、カーボンブラックやシアニン系、フタロシアニン系、無機系などの赤外線吸収剤等があげられる。
着色剤として、樹脂に顔料が分散された形で市販されているカラーベースを用いることは好ましい態様である。アクリル樹脂系カラーベース、酢酸ビニル樹脂系カラーベース、セルロース樹脂系カラーベース等が使用可能である。
本発明の積層体は、前記着色樹脂層と基材との間にグリコール化合物を含む架橋アクリル系樹脂である着色破壊層を有する。
ここで言う架橋アクリル系樹脂とは反応性基を有するアクリル系樹脂を架橋剤等により架橋した樹脂である。アクリル系樹脂とは、アクリル酸モノマーまたはメタクリル酸モノマーの重合によって製造される樹脂を主成分とする樹脂であり、主成分とするとは、アクリル系樹脂を樹脂成分の50%以上含有する樹脂を意味する。
アクリル酸モノマーとしては例えば、アクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどをモノマーとして共重合した樹脂を挙げることができ、また、上記メタクリル酸モノマーとしては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコ−ルジメタクリレ−トなどを挙げることができ、
官能基としては、水酸基、メルカプト基、エポキシ基、アミド基、メチロール化アクリルアミド基等が挙げられる。
前記樹脂の中でも架橋速度の速さ、架橋剤との混合後のポットライフの点から,モノマーとして水酸基を官能基として持つものを共重合させた樹脂が好ましく、架橋後の樹脂の硬さを考慮するとメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを主として共重合した樹脂が最も好ましい。
架橋剤としては、メラミン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、ポリアミン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤等が挙げられ、屈曲試験特性に必要な柔軟性の点からイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤が好ましく、入手のし易さ、種類の多さを考慮するとイソシアネート系架橋剤が特に好ましい。
着色破壊層の膜厚は10〜150μm、好ましくは15〜100μm、より好ましく20〜90μmである。膜厚が20μm未満であれば、レーザー光における文字抜け性において、粘着剤層まで焼き切れる可能性があり、また、膜厚が90μm以上であると、十分な柔軟性を付与した場合でも貼り付けの際、クラックが入る可能性がある。
また、上記着色破壊層は前述した着色樹脂層に使用可能な顔料が同様に使用できる。着色破壊層の顔料コンテントは、10〜500重量%、好ましくは30〜300重量%、より好ましくは50〜250重量%の着色剤を含有しているのが良い。顔料コンテントが10重量%未満であれば隠蔽性を確保することが不可能であり、また、500重量%以上であればフィルムとして保持することが不可能である。
着色破壊層は可とう性を保持するためにグリコール化合物をアクリル樹脂に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%、特に好ましくは0.5〜5重量%含有する必要がある。
グリコール化合物が0.1重量%以下であれば屈曲試験において折り曲げた際フィルムにクラックが入る可能性があり、10重量%以上であればフィルムの強度と伸びがあるため、剥離可能となるからである。
グリコール化合物とはジオールの縮合化合物のことであり、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール等、ポリマーとしては、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチルグリコール(PTMG)、THF−ネオペンチルグリコール共重合体(旭化成(株)製PTXG)等が挙げられ、グリコール自身の揮発性、添加量あたりの柔軟性の付与度、耐水性の点からポリマータイプのグリコール化合物が好ましく入手のし易さ、価格を考慮すればポリテトラメチルグリコールが特に好ましい。
着色破壊層樹脂組成物の凝集力は5N/10mm以下が好ましい。凝集力が5N/10mm以上であると被着体から剥離する際に着色破壊層以外の部分で剥離することがある。
前記着色破壊層にはレーザー印字性を阻害しない範囲で、脆性を調節する成分を添加してもよい。脆性を調節する成分としては、ガラスビーズ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子;アクリルビーズ、スチレンビーズ、シリコーンビーズ等の有機粒子;等が使用可能であるが粒径の分布の狭さの点からガラスビーズ、アクリルビーズ、スチレンビーズ、シリコーンビーズが好ましく耐熱性を考慮すればガラスビーズ、アクリルビーズが最も好ましい。
脆性調節成分として無機粒子あるいは有機粒子を使用する場合の平均粒子径は脆質層の厚み以下である必要があり1〜150μm、好ましくは5〜100μm、特に好ましくは10〜80μmである。
粒子径が1μm以下であれば脆性を付与することが不可能であり、150μm以上であれば屈曲試験においてクラックが入るおそれがある。
前記脆性調節成分の含有率は、樹脂に対して10〜280体積%、好ましくは10〜200体積%、特に好ましくは30〜100体積%含有する必要がある。
脆性調節成分が10体積%以下であれば脆質付与効果が見られなく、280体積%以上であれば粒子間に空隙を生じ、屈曲試験においてクラックが入るおそれがある。
前記着色破壊層に図3に示すような溝を設けて、脆性を調節することも可能である。レーザー印字性を損なわない範囲で、溝の形状、間隔、方向は自由に選択することができるが、溝の加工性や方向性を考慮すると格子状に溝を設けるのが好ましく、その間隔は剥がされる時の剥がしにくさの点から0.5〜3mmが特に好ましい。
本発明の積層体のJIS K 7127 に基づき測定した引っ張り強度は5N/10mm以下、好ましくは4N/10mm 以下、特に好ましくは1〜4N/10mmである。引っ張り強度が5N/10mm以上であるとフィルムが剥がされてしまう。
また、本発明の積層体は剥がそうとした時フィルムが伸びずに破断する必要があるのでJIS K 7127に基づき測定した伸びは2%以下、好ましくは1. 5%以下、特に好ましくは1%以下である。
本件特許発明の積層体は被着体積層体を接着する接着剤層がさらに積層される。
前記接着剤層は、その膜厚が15〜100μm、好ましくは20〜70μm、より好ましくは25〜45μmである。上記膜厚が15μ以上であれば、被着体からシ−トが剥がれて被着体の屈曲等の加工適性が良好となるので好ましく、膜厚が100μ未満であれば、貼着適性が良好で、コスト的にも有利である。
また、上記接着剤層の接着強度は、被着体に25.4mm幅のテープとして貼り合わせて24時間放置した後、引張試験機での180°折り返し剥離試験の測定値が0.5kg/25.4mm以上であるものが好ましい。上記接着強度が0.5kg/25.4mm未満になると本積層体が貼着された被着体を屈曲成形すると被着体からシ−トが剥がれる虞がある。
上記接着剤層を形成する材料としては、一液タイプまたは二液タイプの粘着剤や接着剤、その中でも、感圧タイプの粘着剤、感熱タイプの粘着剤または接着剤等を挙げることができ、さらにその中でも、作業性などを考慮すると、一液タイプまたは二液タイプの感圧タイプ粘着剤が好ましい。
該接着剤層を構成する樹脂は、特に制限されないが、耐候性、透明性及び耐黄変性等の点からアクリル系樹脂が好ましい。
前記アクリル系樹脂における単量体の主成分は、アルキル基の炭素数が4〜14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。炭素数が4〜14の範囲を逸脱すると樹脂層が硬くなって柔軟性に劣る虞がある。また、上記アクリル系共重合体における単量体の主成分は、50モル%以上含有されていることが好ましい。その割合が50モル%未満になると上記アクリル系樹脂が硬くなって柔軟性に劣る虞がある。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、n-ブチル(メタ)アクリレ−ト、イソブチル(メタ)アクリレ−ト、2-メチルペンチル(メタ)アクリレ−ト、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メタ)アクリレ−ト等があげることができる。
また、上記アクリル系樹脂と共重合する他成分の単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン等を挙げることができる。
また、これらの樹脂に導入できる単量体の官能基としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等のカルボキシル基、ヒドロキシ(メタ)アクリレ−ト、n-メチロ−ルアクリルアミド等の水酸基、グリシジル(メタ)アクリレ−ト等のエポキシ基等を挙げることができるが、本発明では、一般的なポリイソシアネ−ト架橋剤を組み合せたウレタン架橋方式を採用することが好ましく、この場合には、カルボキシル基、水酸基が好ましい。
また、これらの単量体を共重合する際に用いられる溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、酢酸エチル、メタノ−ル等の従来公知の溶剤が単独または二種以上混合して用いることができ、また、重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤、ジ−t−ブチルパ−オキサイド等の過酸化物系開始剤等を用いることができる。
上記アクリル系樹脂の重量平均分子量(M)は、好ましくは20万〜100 万、より好ましくは40万〜80万である。斯る分子量は、重合開始剤の量によって、または連鎖移動剤を添加することによって調整することができる。
尚、上記アクリル系樹脂には、必要に応じて粘着付与剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等の添加剤を添加することができる。このようにして得られたアクリル系樹脂に架橋剤として、ポリイソシアネ−トを官能基に対して0.1〜1グラム当量、好ましくは0.3〜0.7グラム当量添加することにより、被着体への接着力を強固にすることができる。また、この架橋反応に際して必要に応じて反応促進剤を添加することができる。
本発明の積層体は、基材上にコーティング、あるいはグラビアなどで着色破壊層樹脂を印刷して乾燥させて着色破壊層を形成し、さらに着色破壊層上に同様に着色剤を分散させた着色樹脂層形成樹脂をコーティング、あるいはグラビアなどで印刷して乾燥させる方法、着色したフィルムを基材の表面に熱ラミや接着剤など使用して積層させる方法、あるいはこれらの方法を組み合わせることなどにより作製することができる。
本発明の積層体1は、図1に示すように、接着剤層4上に、剥離によって破壊する着色破壊層2、及びレーザー光照射により除かれ得る着色樹脂層3、がこの順で積層されている。積層体にレーザー光を照射すると、着色樹脂層3がレーザー照射の形状に除去され、着色破壊層2が露出し、着色樹脂層3と着色破壊層2との色の対比によって所望の印字画像等を形成するものである。
照射可能なレーザーとしては、CO2レーザー、Nd:YAGレーザー、エキシマレーザー、半導体レーザー、半導体励起固体レーザー、Arレーザー、N2/Dyeレーザー、HeCdレーザー等があるが、一般的に設備が安価でその取り扱いも比較的容易なCO2レーザー、Nd:YAGレーザー等が使用される。
本発明においては、炭酸ガスレーザーのレーザー出力を15Wに調整した場合、スキャンスピード400から3000mm/s の範囲で良好な印字体が得られている。レーザー光を照射部分が印字される機構の詳細は、明らかではないが、レーザー光照射によって、層中にそれを吸収して発熱し、照射部分が溶融、除去、その他等の現象を起こして印字されるものと推定される。
本発明の積層体は、接着剤層の凝集力および基材への接着力が着色破壊層の凝集力より大である。基材に接着した積層体を剥がそうとすると着色破壊層が破壊し、このことによって基材に接着された積層体は剥離に対する表示機能をもつ。レーザー印字装置によって、目的に応じて個別に異なった印字をすることが可能であり、製品の管理や品質保証の目的でシリアルナンバーや日付を印字し、製造時期や賞味期限等の個別情報を表示するための印字したラベルやシート等として有効に用いられる。
参考例1
アクリル樹脂ST-100((株)トクシキ製)100重量部、メラミン架橋剤MS-11(三和ケミカル(株)製)18重量部、消泡剤2570デフォーマー((株)トクシキ製)2重量部、紫外線吸収剤シーソーブ103(シプロ化成(株)製)0.5重量部、硬化触媒CT-5((株)トクシキ製)4.7重量部、着色剤UTCO-591ブラック(大日精化工業(株)製)15重量部、MIBK4.36重量部、トルエン10.17重量部を混合して、樹脂溶液1(黒色)を作った。
参考例2
アクリル樹脂2100U5(日本カーバイド工業(株)製)100重量部、着色剤UTCO-501ホワイト(大日精化工業(株)製)200重量部、グリコール系化合物PTMG-100M(三洋化成工業(株)製)1.2重量部、架橋剤コロネートHK(日本ポリウレタン工業(株)製)14重量部、トリメチルベンゼン85重量部を混合して、樹脂溶液2(白色)を作った。
参考例3
アクリル酸エステル系粘着剤PE−121(日本カ−バイド工業(株)製)100重量部に対し、架橋剤CK−101(日本カ−バイド工業(株)製)2.5重量部、トルエン40重量部を混合して粘着剤溶液Aを調製した。
参考例4
アクリル樹脂2100U5(日本カーバイド工業(株)製)100重量部、着色剤UTCO-501ホワイト(大日精化工業工業(株)製)200重量部、グリコール系化合物PTMG-100M(三洋化成工業(株)製)1.6重量部、アクリルビーズアートパールGR-200(根上工業(株)製)40重量部、架橋剤コロネートHK(日本ポリウレタン工業(株)製)14重量部、トリメチルベンゼン85重量部を混合して、樹脂溶液3(白色)を作った。
実施例1
参考例1で得られた樹脂溶液1(黒色)をPETフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製 S)に塗布し、90℃にて2分間、続けて140℃にて3分間乾燥させ、厚み8μmの着色樹脂層1を形成した。
この着色樹脂層1の上に参考例2で得られた樹脂溶液2(白色)を塗布し、90℃にて2分間、続けて140℃にて3分間乾燥させ、厚み30μmの着色破壊層2を形成し、積層体1を得た。
参考例3で得られた粘着剤溶液AをPETフィルム(ダイヤホイルヘキスト製 MRG50)に塗布し、100℃にて2分間乾燥させ、厚み30μmの接着剤層を形成した。これに上記積層体1を着色破壊層2の面が接着剤層と接するように貼り合わせ、両PETフィルムから剥離させることにより、脆質レーザー印字用積層体を作製した。得られた積層体の組成、測定値、試験結果を表1、表2に示す。
実施例2
着色樹脂層1の厚みを15μmとし、着色破壊層2の厚みを40μmとした以外は実施例1と同様の方法で脆質レーザー印字用積層体を作製した。得られた積層体の組成、測定値、試験結果を表1、表2に示す。
実施例3
着色樹脂層1の厚みを20μmとした以外は実施例1と同様の方法で脆質レーザー印字用積層体を作製した。得られた積層体の組成、測定値、試験結果を表1、表2に示す。
実施例4
着色樹脂層1の厚みを8μmとし、樹脂溶液2(白色)の代わりに、参考例4に示したアクリルビーズを含有する樹脂溶液3(白色)を用い、着色破壊層2の厚みを50μmとした以外は実施例1と同様の方法で脆質レーザー印字用積層体を作製した。得られた積層体の組成、測定値、試験結果を表1、表2に示す。
実施例5 着色樹脂層1の厚みを15μmとし、着色破壊層2の厚みを40μmとした以外は実施例1と同様の方法でフィルムを作製し、着色破壊層2側から深さ5μmの溝を2mm間隔で格子状に入れ、脆質レーザー印字用積層体を作製した。得られた積層体の組成、測定値、試験結果を表1、表2に示す。
比較例1
アクリル樹脂2100U5(日本カーバイド工業(株)製)100重量部、着色剤UTCO-501ホワイト(大日精化工業(株)製)200重量部、架橋剤コロネートHK(日本ポリウレタン工業(株)製)14重量部、トリメチルベンゼン85重量部を混合して、白色樹脂溶液を作った以外は実施例1と同様の方法で脆質レーザー印字用積層体を作製した。得られた積層体の組成、測定値を表1、表2に示す。
比較例2
アクリル樹脂2100U5(日本カーバイド工業(株)製)100重量部、着色剤UTCO-501ホワイト(大日精化工業(株)製)200重量部、グリコール系化合物PTMG-100M(三洋化成工業(株)製)5重量部、架橋剤コロネートHK(日本ポリウレタン工業(株)製)14重量部、トリメチルベンゼン85重量部を混合して、白色樹脂溶液を作った以外は実施例1と同様の方法で脆質レーザー印字用積層体を作製した。得られた積層体の組成、測定値を表1、表2に示す。
比較例3
着色樹脂層1の厚みを20μmとし、着色破壊層2の厚みを40μmとした以外は実施例1と同様の方法で脆質レーザー印字用積層体を作製した。得られた積層体の組成、測定値を表1、表2に示す。
なお、各物性は以下の評価方法で測定した。
( 1 ) 引っ張り強度
引っ張り試験機テンシロンT M−100( 東洋ボールドウィン製)を使用し、JIS K 7127に基づいて、引っ張り試験を行い、そのときのフィルムの強度を測定した。試験条件は、10mm幅短冊、グリップ間隔100mm、引っ張り速度200mm/minで5 回測定し、その平均値を求めた。
(2)伸び
引っ張り試験機テンシロンTM−100(東洋ボールドウィン製)を使用し、JIS K 7127に基づいて、引っ張り試験を行い、そのときのフィルムの伸びを測定した。試験条件は、10mm幅短冊、グリップ間隔100mm、引っ張り速度200mm/minで5回測定し、その平均値を求めた。
(3)屈曲試験
屈曲試験機(東洋テスター工業製)を使用し、指定の径の金属芯にフィルムを巻きつける形で屈曲試験を行い、折り曲げ後、フィルム表面にクラック、割れ等が発生していないかを確認した。クラック等が発生していない場合を○、発生した場合を×とした。
(5)剥離試験
アルミ板に貼り付け、23℃にて24時間養生し、その後、カッターを用いてフィルムを容易にアルミ板から剥離することが出来るかどうかを確認した。フィルムを剥がす時にフィルム自身に損傷があり、再度貼り付け出来ない場合を○、フィルムを損傷なく容易に剥離できた場合を×とした。
( 6 ) 文字抜け性
SUNX株式会社製 LP−430を用い、出力10W 、スキャンスピード5 00mm/sでアルファベットの「A」を、250μm 、の太さで印字した。剥離紙を剥離し、各文字を粘着剤層側から透過光で観察し、レーザーにより積層体が焼き切られていない場合を○、粘着剤層まで焼き切れている場合を×
とした。
(7)文字のシャープさ
レーザー抜け性を評価したサンプルの表面から、印字した文字の端部を光学顕微鏡(オリンパス株式会社製 BX51)にて観察し、次の基準によって判定を行った。
文字の端部がシャープできれいである:○
文字の端部の一部にバリが見られる:△
文字の端部全体にバリが発生している:×
(8)バーコード読み取り性
レーザー抜け性と同じ条件で、EAN128パターンのバーコードを印字した。このバーコードをバーコードリーダーで10回読み取りさせ、10回とも読み取りできた場合を○、1回でも読み取りできなかった場合を×とした。
(9)耐熱性
バーコード読み取り性試験と同じ要領でEAN128パターンのバーコードを印字したサンプルを、150℃の環境下で1000時間放置した後にバーコードリーダーで10回読み取りさせ、10回とも読み取り出来た場合を○、1回でも読み取りできなかった場合を×とした。
(10)耐候性
バーコード読み取り性試験と同じ要領でEAN128パターンのバーコードを印字したサンプルを、スーパーUVテスター(岩崎電気株式会社製 SUV−F2)で50mW/cm2の照射強度で300時間照射した後にバーコードリーダーで10回読み取りさせ、10回とも読み取り出来た場合を○、1回でも読み取りできなかった場合を×とした。
Figure 0004535955
Figure 0004535955
図1は本発明の脆質レーザー印字用積層体の断面図である。 図2は着色破壊層にビーズを含む本発明の脆質レーザー印字用積層体の断面図である。 図3は着色破壊層に溝を有する本発明の脆質レーザー印字用積層体の断面図である。
符号の説明
1.積層体
2.着色破壊層
3.着色樹脂層
4.接着剤層
5.ビーズ
6.溝

Claims (4)

  1. レーザー光照射により除かれ得る着色樹脂層、該着色樹脂層に積層され、着色樹脂層と視認可能な色差を有する着色破壊層、該着色破壊層に積層された接着剤層からなるレーザー印字可能な積層体であって、着色破壊層がポリマータイプのグリコール化合物とアクリル系樹脂を架橋した架橋アクリル系樹脂とを含み、着色破壊層のポリマータイプのグリコール化合物含有量が0.1重量%〜2.5重量% であり、引っ張り強度が5N/10mm 以下であり、屈曲試験にて1mmφの折り曲げ時にフィルムにクラック、割れが生じない脆質レーザー印字用積層体。
  2. 伸びが2%未満である請求項1に記載の脆質レーザー印字用積層体。
  3. 着色層、着色破壊層いずれかの色相が白色であり、他層の色相が黒である請求項1〜2いずれかに記載する脆質レーザー印字用積層体。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載する脆質レーザー印字用積層体からなるラベルであって、レーザー光照射により、着色樹脂層にレーザー印字画像を形成し、被着体に接着後、剥離すると着色破壊層で剥離する脆質レーザー印字用ラベル。
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