JP7285792B2 - 粘着剤組成物、及び積層体 - Google Patents
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Description
本発明の一実施形態に係る粘着剤組成物は、レーザーマーキング用の積層体であって、上記積層体は、レーザー光を遮蔽する層を備え、上記層は、樹脂成分、白色顔料、及び鱗片状フィラーを含有し、上記樹脂成分は、ブチル(メタ)アクリレート単量体の比率が80質量%以上であり、カルボキシル基を有するアクリル単量体の比率が10質量%未満であるアクリル共重体を含む。一実施形態に係る粘着剤組成物は本発明の効果を損なわない範囲にて、その他の成分を含み得る。
粘着剤組成物に含まれる白色顔料及び鱗片状フィラーの含有量の合計は、粘着剤組成物に含まれる樹脂成分の合計量を100質量部として、45質量部以下であることが好ましく、24質量部以上にすることで、また、粘着剤層1における遮蔽性が向上し、高い印字性を有する粘着剤層1を形成できる。
鱗片状フィラーは、粘着剤組成物に含まれる樹脂成分の量を100質量部として、4.5質量部以上、30質量部以下の範囲内であることが好ましい。鱗片状フィラーの含有量が30質量部以下であることによって、積層体を被着体から剥離するときに、粘着剤層が凝集破壊し、糊残りが生じることを防止できる。よって、積層体を好適に貼り直しできる。また、鱗片状フィラーが、樹脂成分の量を100質量部として、4.5質量部以上含まれることで、CO2レーザー照射する長波長の光を好適に遮蔽できる粘着剤層が得られる。
白色顔料には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛(亜鉛華)、塩基性硫酸鉛、硫化亜鉛、及び酸化アンチモンなどの白色顔料を挙げることができる。また、白色顔料としては、硫酸バリウム、炭酸バリウム、沈降性炭酸カルシウム、珪藻土、タルク、クレー、塩基性炭酸マグネシウム、及びアルミナホワイトなどであってもよい。中でも、白色顔料は、白色度及び粘着剤層の隠蔽性を高める観点から酸化チタンであることが好ましい。
粘着剤組成物は、アクリル共重合体と架橋剤から成る樹脂成分を含み、さらに樹脂成分として粘着性付与樹脂を含んでいてもよい。
本明細書において、「アクリル共重合体」は、(メタ)アクリル酸及びその誘導体をモノマーとする重合体であり、コポリマーである。「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルの一方又は両方を意味する。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの一方又は両方を意味する。さらに、「(メタ)アクリル単量体」は、アクリル酸、その誘導体、メタクリル酸及びその誘導体の少なくともいずれかを意味する。
示差走査熱量(DSC)測定装置 「EXSTAR6000」(セイコーインスツルメンツ社製)
雰囲気 窒素気流
測定試料の量 10mg
昇温速度 10℃/分
粘着剤組成物は、アクリル共重合体と架橋する架橋剤を含み、架橋剤と、アクリル共重合体が主鎖骨格に有するカルボキシル基、及び水酸基と反応することでアクリル共重合体の架橋物を生成する。
アクリル共重合体の架橋剤は、典型的にはポリイソシアネートである。ポリイソシアネートは、アクリル共重合体が有しているカルボキシル基および水酸基等の官能基と反応する。これにより、被着体に対する好適な粘着力を付与しつつ、積層体を被着体から剥がしたときに、糊残りが生じることを防止できる。
また、他の架橋剤の例には、メラミン系架橋剤、ベンゾグアナミン系架橋剤、尿素系架橋剤、金属キレート系架橋剤、オルガノシラン系架橋剤、エポキシ系架橋剤及び酸無水物系架橋剤が含まれる。メラミン系架橋剤の例には、ニカラック(登録商標)MS-11及びMS-001(共に日本カーバイド工業株式会社製)、ならびに、マイコート715(日本サイテックインダストリーズ株式会社製、「マイコート」はオルネクスジャパン株式会社の登録商標)が含まれる。
粘着剤層は粘着性付与樹脂を含んでいることが好ましい。粘着性付与樹脂はタッキファイア樹脂とも称され、粘着剤層が粘着性付与樹脂を含むことで、粘着剤層の粘着性が高められる。粘着性付与樹脂には、例えば、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂及び石油系樹脂が挙げられる。また、粘着性付与樹脂は、粘着剤層からのブリード抑制及び耐溶剤性向上という観点から、ロジン系樹脂を用いことが好ましい。
その他、粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの安定剤、レベリング剤、沈降防止剤、湿潤分散剤などの界面活性剤などの添加剤、シリカ及び可塑剤を含んでいてもよい。また、粘着剤組成物は当該粘着剤組成物の塗工作業性を向上させるため、酢酸エチル等に例示される公知の希釈溶剤を含んでいてもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層体100の層構成の一例を模式的に示す図である。図2は、図1に示す積層体100がレーザー光Bによりエッチングされた状態を模式的に示す図である。
粘着剤層1は、分散相として鱗片状フィラー及び白色顔料を含み、樹脂成分を含む。樹脂成分中に分散された鱗片状フィラー及び白色顔料が、レーザーマーキング層の色相よりも明るく、淡い色相であり、かつ透明性の低い色相を粘着剤層にもたらす。また、粘着剤層は、樹脂成分として、アクリル共重合体に含まれる単量体成分の80質量%以上である。鱗片状フィラー及び白色顔料を含むことで、高い遮蔽性を備えつつ、アクリル共重合体を含むことで、粘着性が損なわれることを防止できる。すなわち、本発明の一実施形態に係る積層体100が備えている粘着剤層1はレーザー光を遮蔽する層であり、本発明の一実施形態に係る粘着剤組成物によって形成される層である。
基材層2の形状は、限定されない。基材層の厚さは、一定であってもよいし、一積層体において異なる厚さを有していてもよい。基材層は、一般に積層体(又はエッチング後のラベル)が可撓性を有することが、ラベルの汎用性を高める観点から好ましいことから、樹脂製のフィルムであることが好ましい。当該フィルムの厚さは、限定されず、例えば、エッチング時に上記の貫通孔を形成しない範囲、及び、取り扱い性の観点において、適宜に決めることが可能である。このような観点から、当該フィルムの厚さは、例えば25~300μmであってよい。
レーザーマーキング層3は、レーザー光に対する吸収性を有する層であり、第一の層と称することもある。レーザーマーキング層3の材料には、レーザー光に対する吸収性を有する公知の材料を用いることができる。レーザーマーキング層3の材料の例には、レーザー光を吸収する有機顔料が含まれる。当該有機化合物は、一般に、光エネルギーを熱エネルギーに変換する性質を有している。このため、レーザーマーキング層3は、平面視したときのレーザー光が照射された部分の連続相(例えば樹脂成分)が光及び熱により分解される。レーザーマーキング層3の材料は、より精細な印字を実現する観点から、遮蔽性を有さないことが好ましい。
有機顔料の例には、カーボンブラックの他、ポリメチン骨格を伸ばしたシアニン系顔料、平面四配位構造を有するニッケルジチオレン系顔料、スクアリウム系顔料、ナフトキノン系顔料、ジインモニウム系顔料、アゾ系の有機顔料、及び、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレノシアニン系顔料などの縮合多環系の有機顔料、が含まれる。アズレノシアニン系顔料の例には、(10、12、22、24、34、36、46、48-オクトオクチル)2,3-アズレノシアニン亜鉛が含まれる。さらに、当該有機顔料は、市販品であってもよく、当該市販品の例には、山田化学工業株式会社製近赤外吸収色素「FDN-010」及び、山本化成株式会社製近赤外吸収色素「YKR-2200」が含まれる。中でも、光熱変換効率が高いことから、上記の有機顔料は、カーボンブラックであることが好ましい。
レーザーマーキング層3は、本発明の効果を損なわず、粘着剤層1との色相のコントラストを損なわない範囲で、白色顔料を含んでいてもよい。
レーザーマーキング層3が含有する樹脂成分は、アクリル共重合体、ポリカプロラクトンポリオール及び架橋剤を含み、架橋剤はポリイソシアネートであることが好ましい。
レーザーマーキング層に含まれるアクリル共重合体は、主たる単量体成分となる(メタ)アクリル単量体と、水酸基を有する単量体と、カルボキシル基を有する単量体とが含まれていることが、基材層に対するレーザーマーキング層の密着性を高める観点から好ましい。
レーザーマーキング層3の樹脂成分は、アクリル共重合体と共にポリオールを含むことがより好ましい。レーザーマーキング層の樹脂成分が含むポリオールは、好ましくはポリカプロラクトンポリオールであり、その他のポリオールを含んでいてもよい。
レーザーマーキング層に含まれる架橋剤は、ポリイソシアネートであることが好ましく、白色層1と同じく、その他の架橋剤を含んでいてもよい。
レーザーマーキング層も、粘着剤層と同じく、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分として、安定剤、添加剤、並びにシリカ、及び可塑剤などを含み得る。
本発明の一実施形態に係る積層体は、上記の実施形態に限定されない。例えば、図3に示すように、本発明の一実施形態に係る積層体101は、表面1a側から、レーザーマーキング層(第一の層)3、レーザーマーキング層(第一の層)3'、白色層(第二の層)1’、基材層2、及び粘着剤層1がこの順に積層される積層体である。すなわち、レーザーマーキング層3と、基材層2との間に、レーザーマーキング層3'と白色層1'とが積層されている。積層体101において、粘着剤層1が形成される前における基材層2、レーザーマーキング層3及び3'、並びに白色層1’を備えたフィルム層をレーザーマーキング用フィルム11と称する。なお、積層体101において、積層体100の部材と同じ機能を有する部材には、積層体100と同じ符号を付しており、その説明は省略する。
白色層1'は、レーザーマーキング層3とは異なる色相であり、粘着剤層1と同じ色相を有する。この点において、白色層1'は、レーザーマーキング層3及び3’と相違する。白色層1'のことを第二の層とも称する。白色層1'は、基材層2における表面3a側に設けられたレーザー光を照射したときに表面3aに印字部11aの内側から、レーザーマーキング層3の色相と異なる色相を表示するための層である。白色層1'は、白色顔料を含むことにより、粘着剤層1と同じ色相を有しているが、鱗片状フィラーを含んでいない点で粘着剤層1と相違する。この点において、白色層1'は、本発明の一実施形態に係る積層体が備えているレーザー光を遮蔽する層ではない。
本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法は、レーザーマーキング用の積層体を製造する公知の方法を利用して製造することが可能である。
本発明の一実施形態に係る粘着剤組成物は、レーザーマーキング用の積層体を被着体に貼り付けるための粘着剤組成物であって、樹脂成分、白色顔料、及び鱗片状フィラーを含有し、上記鱗片状フィラーの含有量が、100質量部の上記樹脂に対して4.5質量部以上30質量部以下であり、上記樹脂成分は、ブチル(メタ)アクリレート単量体の比率が80質量%以上であり、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体の比率が10質量%以下である。これによって、CO2レーザーによる好適な印字性と高い遮蔽性とを備えた接着剤層を積層体に形成でき、高い凝集力と接着性とを積層体に付与できる。
[アクリル樹脂]
インキA1、A2及びB、実施例1~7、比較例1~4の粘着剤組成物に用いたアクリル樹脂を以下に示す。
アクリル樹脂A:ニカライトH4007K4
分子量Mw:8000
アクリル系粘着剤1:ニッセツSY-2523
分子量Mw:60万
アクリル系粘着剤2:ニッセツKP-1384L
分子量Mw:65万アクリル系粘着剤3:ニッセツPE-123
分子量Mw:55万
アクリル系粘着剤4:SW-3052
分子量Mw:100万
アクリル系粘着剤5:ニッセツKP-982
分子量Mw:60万
インキA1、A2及びBに用いたポリオールを以下に示す。
ポリオール1:プラクセルL320AL
ポリカプロラクトンポリオール
水酸基価:85mgKOH/g,分子量:Mn2000
ポリオール2:プラクセル305
ポリカプロラクトンポリオール
水酸基価:305mgKOH/g,分子量:Mn500
インキA1、A2及びB、実施例1~16、比較例1~4の粘着剤組成物に用いたポリイソシアネートを以下に示す。
ポリイソシアネート1:タケネートD140-60
IPDIのヌレート,NCO%=8.4%
ポリイソシアネート2:タケネートD-140N
IPDIのTMPアダクト体,NCO%=10.5%
ポリイソシアネート3:タケネートD-268
NCO%=7.5%
ポリイソシアネート4:コロネートHK
HMDIのイソシアヌレート体を含むポリイソシアネート
NCO%=20%
ポリイソシアネート5:コロネートL45E
TDIのTMPアダクト体,NCO%=7.9%
インキA1、A2及びB、実施例1~16、比較例1~3の粘着剤組成物に用いたアクリル樹脂を以下に示す。
黒色カラーベース1:NBK-968ブラック(日弘ビックス(株)製)
カーボンブラック含有量:15.7質量%
黒色カラーベース2:NX-591ブラック(日弘ビックス株式会社製)
カーボンブラック含有量:15.7質量%
白色カラーベース1:NBK-967ホワイト(日弘ビックス株式会社製)
酸化チタン含有量:58.5質量%
白色カラーベース2:NX-501ホワイト(日弘ビックス株式会社製)
酸化チタン含有量:54.5質量%
鱗片状フィラー1:イリオジン103WNT(佐野塗料株式会社製)
酸化チタンコートマイカ:100質量%
50.0質量部のアクリル樹脂A、50.0質量部のポリオール1、18.0質量部のポリイソシアネート1、2.8質量部のポリフローNo.85HF(共栄社化学(株)製)、177.0質量部の白色カラーベース1を混合し、固形分量が30質量%になるように酢酸エチルで希釈し、白色層用のインキA1を得た。
22.6質量部のサイリシア445(シリカ,富士シリシア化学株式会社製)及び70.0質量部のアクリル樹脂Aを30.0質量部のポリオール1を酢酸エチルに混合し、さらに、30.0質量部のポリオール1、7.7質量部のポリイソシアネート2、5.2質量部のポリイソシアネート3、15.8質量部の黒色カラーベース1、及び45.2質量部の白色カラーベース1を混合した。得られた混合物に含まれる固形分の含有量が30質量%になるように酢酸エチルで希釈してレーザーマーキング層(II)用のインキA2を得た。
3.8質量部のポリフローNo.85HF(アクリル系レベリング剤,共栄社化学株式会社製)、5.4質量部のBYK-370(OH基含有シリコーン,ビッグケミージャパン株式会社製)30.7質量部のサイリシア445(シリカ,富士シリシア化学株式会社製)を酢酸エチルに添加した。次いで、80質量部のアクリル樹脂A、20質量部のポリオール2を混合し、19.2質量部の黒色カラーベース1を混合、攪拌した後、36.5質量部のポリイソシアネート4、17.0質量部のポリイソシアネート5を混合して混合物を得た。その後、当該混合物の固形分量が49質量%になるように酢酸エチルで希釈して、レーザーマーキング層(I)用のインキBを得た。
実施例1~7、及び比較例1~4の粘着剤組成物を以下の手順にて調製した。
PETフィルムS-50(ユニチカ株式会社製)の両面にコロナ処理を施した。当該PETフィルムの一方の面に、乾燥後の膜厚が2μmとなるようにインキA1を塗工し、100℃で1分乾燥させることで塗膜A1を形成した。次いで、塗膜A1の上に、乾燥後の膜厚が2μmになるようにインキA2を塗工し、100℃で1分乾燥させて塗膜A2を形成した。続いて、40℃で3日養生し、塗膜A2の上に、乾燥後の膜厚が15μmとなるようにインキBを塗工し、150℃、1分の条件で乾燥して、塗膜Bを形成した。その後、60℃で3日養生することでPETフィルム、塗膜A1、塗膜A2、及び塗膜Bがこの順で積層されたフィルム層を得た。
表1に示す組成比にて材料を混合し、酢酸エチルで固形分濃度を30質量%に調整した実施例1の粘着剤組成物を、乾燥後の膜厚20μmになるように、剥離紙に塗工し、100℃1分で乾燥させた。乾燥後、フィルム層における各塗膜が形成された面と逆の面に、粘着剤組成物から形成した層をラミネートし、その後、レーザーマーキング用積層体を23℃/50%RHの条件で1週間養生し、レーザーマーキング用積層体を得た。
ファイバーレーザーマーカーLP-Z130(パナソニック株式会社製)にて短波長レーザー印字性を評価した。短波長レーザー印字性は、出力75%、パルス周期50Hz、線幅0.07mm、走査速度2000mm/秒を基本条件として評価した。出力を変化させての評価として、基本条件における出力の135%、120%、100%、80%、60%、及び40%に相当する出力毎に、短波長レーザー印字性の評価を行った。走査速度を変化させての評価として、2000mm/秒、1600mm/秒、1200mm/秒、800mm/秒、及び400mm/秒の条件毎に評価を行った。また、パルス周期を変化させての評価として、パルス周期を50Hz、及び30Hzの条件毎に評価した。印字回数を1回、2回と条件を変えて、「A」とい文字を印字した。その後、印字ができた数(表層と明確な色相の差があるもの)、貫通していた数をそれぞれ総数で割り、評価した。このとき、貫通していた数は、印字ができた数には含まない。
印字評価
S:印字できた割合が85%以上である。
A:印字できた割合70%以上85%未満である。
B:印字できた割合50%以上70%未満である。
C:印字できた割合30%以上50%未満である。
D:印字できた割合30%未満である。
貫通評価
S:貫通していた割合が5%未満である。
A:貫通していた割合が5%以上10%未満である。
B:貫通していた割合が10%以上20%未満である。
C:貫通していた割合が20%以上30%未満である。
D:貫通していた割合が30%以上である。
CO2レーザーマーカーML-Z9510(株式会社キーエンス製)にて、出力を20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、走査速度を100mm/秒、200mm/秒、300mm/秒、400mm/秒、500mm/秒、600mm/秒、700mm/秒、800mm/秒、900mm/秒、1000mm/秒と条件を変えて、内部を塗り潰した1.5mm角の正方形を印字した。その後、印字ができた数(表層と明確な色相の差があるもの)、貫通していた数をそれぞれ総数で割り、評価した。このとき、貫通していた数は、印字ができた数には含まない。
印字
SS:印字できた割合が40%以上である。
S:印字できた割合30%以上40%未満である。
A:印字できた割合が20%以上30%未満である。
B:印字できた割合15%以上20%未満である。
C:印字できた割合10%以上15%未満である。
D:印字できた割合10%未満である。
貫通
S:貫通していた割合が10%未満である。
A:貫通していた割合が10%以上15%未満である。
B:貫通していた割合が15%以上20%未満である。
C:貫通していた割合が20%以上30%未満である。
D:貫通していた割合が30%以上である。
各レーザーマーキング用積層体を幅10mm、長さ150mmで切り出した。その後、切り出したサンプルを各種被着体に2kgローラーで20mm/秒1往復で貼り付けし、24時間後に180°の角度で300mm/分の速度で引っ張った際の接着力を測定した。
実施例1~7の積層体において、白色カラーベース2を5.3質量部含み、鱗片状フィラー1を19.4質量部含む、実施例2の積層体と、比較例2の積層体において、酸化チタンの含有量が多くなることで、短波長レーザー、CO2レーザーの両方における印字性、耐貫通性(遮蔽性)が高まることが確認できた。また、実施例1~7の積層体と、比較例1及び3の積層体の対比において、鱗片状フィラー1を含んでいない比較例1の積層体は、特に、CO2レーザーにおける印字性、耐貫通性が劣る結果となり、白色カラーベース2を含んでいない比較例3の積層体は、短波長レーザーとCO2レーザーとの両方において、印字性、及び耐貫通性が劣る結果となった。また、白色カラーベース2を15.3質量部含む、比較例4の積層体は、短波長レーザーの印字性、耐貫通性、及びCO2レーザーの印字性は良好であるものの、CO2レーザーの耐貫通性が低く、接着力の評価において凝集破壊が確認された。
1' 白色層
2 基材層
3 レーザーマーキング層
3' レーザーマーキング層
100 積層体(レーザーマーキング用積層体)
101 積層体(レーザーマーキング用積層体)
B レーザー光
Claims (5)
- レーザーマーキング用の積層体を被着体に貼り付けるための粘着剤組成物であって、
樹脂成分、白色顔料、及び鱗片状フィラーを含有し、
上記鱗片状フィラーの含有量が、100質量部の上記樹脂成分に対して4.5質量部以上30質量部以下であり、
上記樹脂成分がアクリル共重体を含み、
当該アクリル共重体はブチル(メタ)アクリレート単量体の比率が80質量%以上であり、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体の比率が10質量%以下である、粘着剤組成物。 - 上記白色顔料及び上記鱗片状フィラーの含有量の合計が、100質量部の上記樹脂成分に対して、24質量部以上、45質量部以下である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
- 上記白色顔料の含有量が、100質量部の上記樹脂成分に対して5質量部以上18質量部以下である、請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
- 上記鱗片状フィラーが、酸化チタン被覆雲母である、請求項1~3の何れか1項に記載の粘着剤組成物。
- レーザーマーキング用の積層体であって、
上記積層体は、レーザー光を遮光する層を備え、
上記層は、樹脂成分、白色顔料、及び鱗片状フィラーを含有し、
上記鱗片状フィラーの含有量が、100質量部の上記樹脂成分に対して4.5質量部以上30質量部以下であり、
上記樹脂成分がアクリル共重体を含み、
当該アクリル共重体はブチル(メタ)アクリレート単量体の比率が80質量%以上であり、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体の比率が10質量%以下である、積層体。
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