JP4535011B2 - 高画質ハーフトーン処理 - Google Patents

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Description

この発明は、印刷媒体上にドットを形成して画像を印刷する技術に関する。
コンピュータで作成した画像や、デジタルカメラで撮影した画像などの出力装置として、印刷媒体上にドットを形成して画像を印刷する印刷装置が広く使用されている。かかる印刷装置は、入力階調値に対して形成可能なドットの階調値が少ないためハーフトーン処理によって階調表現が行われる。ハーフトーン処理の1つとして、ディザマトリックスを用いた組織的ディザ法が広く用いられている。組織的ディザ法は、ディザマトリックスの内容如何で画質に大きな影響を与えるため、たとえば特許文献1に開示されるように人間の視覚を考慮した評価関数を用いてシミュレーテッドアニーリングや遺伝的アルゴリズムといった解析手法によってディザマトリックスの最適化が図られてきた。
特開平7−177351号公報 特開平7−81190号公報 特開平10−329381号公報
しかし、こうしたディザマトリックスの最適化処理では、印刷媒体上の共通の領域を複数回走査することによってインクドットを形成し、これにより画像を印刷することに起因する画質の劣化は考慮されていなかった。さらに、このような画質の劣化は、ディザマトリックスを用いたハーフトーン処理に限られず、一般にハーフトーン処理を利用する印刷において生じていた。
この発明は、従来の技術における上述した課題を解決するためになされたものであり、印刷媒体上の共通の領域を複数回走査することによってインクドットを形成し、これにより画像を印刷することに起因する画質の劣化を抑制する技術を提供することを目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、印刷媒体上に印刷を行う印刷装置を提供する。この印刷装置は、
ドットの形成において相互に物理的な相違が想定された条件下で形成される複数ドットのそれぞれの集まりを画素グループとし、該画素グループごとに印刷を行なう印刷ヘッドと、
元画像を構成する各画素の入力階調値を表す画像データに対して、所定のディザマトリックスに配置された複数の閾値のうち、前記画像データの位置に対応した位置の閾値との比較を行うことにより、前記画像データのハーフトーン処理を実施して、前記印刷媒体上に形成されるべき印刷画像の各印刷画素へのドットの形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成部と、
前記ドットデータに応じて、前記印刷ヘッドを用い、前記画素グループごとに、各画素グループに属する複数の印刷画素にドットを形成して、前記形成されたドットを共通の印刷領域で相互に組み合わせることによって前記印刷画像を生成する印刷画像生成部と、
を備え、
前記ディザマトリックスは、前記ドットデータ生成部における前記ハーフトーン処理の結果、前記入力階調値のうちの少なくとも一部の階調について、前記複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されるドットパターンの各々および該複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されたドットの組み合わせによるドットパターンが、前記印刷媒体上で予め設定された特定の方向において、所定の空間周波数特性を有するように、前記複数の閾値の値および配置が決定されており、
該所定の空間周波数特性が、低周波領域側の周波数成分が抑制された特性であるように構成されていることを特徴とする。
本発明の印刷装置では、ドットの形成において相互に物理的な相違が想定された複数の画素グループの各々に属する複数の印刷画素にドットを共通の印刷領域で相互に組み合わせることによって印刷画像を生成する印刷において、印刷媒体上で予め設定された特定の方向において、複数の画素グループの各々に属する複数の印刷画素に形成されるドットパターンの少なくとも1つが、予め設定された所定の空間周波数特性を有するように前記ハーフトーン処理の条件が設定されているので、複数の画素グループの各々に着目したハーフトーン処理の最適化において各印刷媒体上の方向をも考慮したきめ細かなハーフトーン処理の調整が可能となる。これにより、たとえば複数の画素グループの各々のドットの分散性が画質に与える影響が方向に応じて変化ないし相違するような場合において、このような変化ないし相違をも考慮してハーフトーン処理の調整を行うことができる。
このような物理的な相違とハーフトーン処理の有機的な関係に起因する画質劣化のメカニズムは、発明者によって初めて見いだされた知見である。すなわち、従来のハーフトーン処理は、印刷画像の空間周波数分布に着目して構成されていたため、たとえば共通の印刷領域で相互に組み合わされる複数の画素グループの相対位置が、印刷装置の物理的な誤差によって一体としてシフトすると、相対的な位置関係が崩れてしまい過度に画質が劣化するということがこの度初めて明らかにされたのである。
一方、このようなシフトは、たとえば双方向印刷においては、主走査方向に顕著に生じるが、副走査方向には顕著に生じないという事情もあった。このような点に着目すると、主走査方向のシフトを重点的に想定したハーフトーン処理を実現すれば、副走査方向のシフトの想定に起因する無用な調整を排除して、ハーフトーン処理の最適性をより高めることができることに本願発明者は想到した。
さらに、発明者は、以下の現象をも突き止めた。すなわち、複数の画素グループに形成されるドットに低周波の疎密状態が存在すると、ドットの形成タイミングのズレを持って重ねてインク滴が吐出される場合には、ドット密度が高い位置においてインク滴の凝集や過度の光沢、ブロンズ現象といった状態を生じさせ、ドット密度が低い位置との間に画像の相違を生じさせる。この画像の相違は、人間の視覚に対して画像ムラとして認識されやすいという問題を生じさせる。
一方、このような現象は、各主走査でドットの形成対象となる画素のピッチが小さいほど顕著に発生するが、各主走査でドットの形成対象となる画素のピッチが主走査と副走査で相違する場合もある。このような点に着目すると、各主走査でドットの形成対象となる画素のピッチが小さな方向を重点的に想定したハーフトーン処理を実現すれば、ピッチが大きな方向の想定に起因する無用な調整を排除して、ハーフトーン処理の最適性をより高めることができることにも本願発明者は想到した。
上記印刷装置において、
前記ドットデータ生成部は、前記複数の画素グループの各々に属する複数の印刷画素に形成されるドットパターンの各々と、前記複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されるドットパターンの、それぞれの全てが予め設定された所定の空間周波数特性を有するように構成されているようにしても良い。
上記印刷装置において、
前記一部の階調は、前記印刷媒体上にドットを均等配置したと仮定した場合に低周波成分が比較的に高くなる40%から60%までのドット密度の範囲に含まれる階調値であるようにしても良い。
このようなドット密度の範囲において、複数の画素グループの各々のドットの空間周波数特性として低周波成分が多く現れるとともに、インク滴の凝集等による画質劣化が生じやすいので、上述の本願発明が顕著な効果を奏することができる。
上記印刷装置において、
前記所定の空間周波数特性は、300mmの観察距離に配置された印刷媒体上において人間の視覚感度が比較的に高い空間周波数の領域である4サイクル毎ミリメートル以下の所定の低周波の範囲内に、前記複数の画素グループの各々に属する印刷画素に形成されるドットパターンの空間周波数の所定の特性が、前記印刷画像のドットパターンの空間周波数の所定の特性に最も近づく周波数帯が存在する空間周波数特性であるようにしても良い。
こうすれば、人間の視覚感度の高い領域において画質劣化を抑制することができるので、人間の視覚感度に着目した効果的な画質の改善を行うことができる。
上記印刷装置において、
前記所定の特性は、フーリエ変換処理を含む計算処理によって算出される粒状性指数であり、
前記粒状性指数は、視覚の空間周波数特性に基づいて決定されたVTF関数と、前記フーリエ変換処理によって予め算出された定数との積に基づいて算出されるようにしても良いし、
あるいは、
前記所定の特性は、ローパスフィルタ処理を含む計算処理によって算出されるRMS粒状度であるようにしても良い。
上記印刷装置において、
前記ハーフトーン処理は、前記複数の画素グループの各々に属する印刷画素に形成されるドットパターンが予め設定された2次元の空間周波数特性を有するように構成されており、
前記2次元の空間周波数特性は、前記印刷媒体上の方向に応じて1次元の空間周波数特性が変化し、前記特定の方向において前記1次元の空間周波数特性が前記印刷画像の空間周波数特性にもっとも近づくように設定されているようにしても良い。
こうすれば、印刷媒体上の方向に応じて、複数の画素グループの各々に要求される最適化の程度が相違する場合に、効率的にハーフトーン処理の最適化を実現することができる。具体的には、たとえば一方向のみの最適化も可能である。
上記印刷装置において、
前記2次元の空間周波数特性は、前記印刷媒体上の方向に応じた前記1次元の空間周波数特性の変化率が、前記特定の方向に対して30度ないし60度の範囲の角度においてピークとなるように設定されているようにしても良い。
こうすれば、人間の視覚感度が低い30度ないし60度の範囲の角度において、ドットパターンの変化がピークとなるので、ドットパターンの変化に起因する画質劣化が人間の目に検知されにくくするようにすることができる。
上記印刷装置において、
前記印刷画像生成工程は、印刷ヘッドの主走査を行いつつ前記印刷ヘッドの往動時と復動時の双方で前記各印刷画素にドットを形成し、
前記複数の画素グループは、前記印刷ヘッドの往動時にドットの形成対象となる印刷画素のグループと、前記印刷ヘッドの復動時にドットの形成対象となる印刷画素のグループと、を含み、
前記物理的な相違は、前記印刷ヘッドの主走査に起因して発生する前記複数の画素グループ毎のドットの相対的位置のシフトを含み、
前記特定の方向は、前記主走査の方向であるようにしても良いし、
あるいは、
前記印刷画像生成工程は、印刷ヘッドの主走査を行いつつ前記各印刷画素にドットを形成し、
前記複数の画素グループは、前記印刷ヘッドの主走査毎にドットの形成対象となる複数の印刷画素のグループを含み、
前記物理的な相違は、前記印刷ヘッドの主走査に起因するドットの形成タイミングのズレを含み、
前記特定の方向は、前記印刷ヘッドの主走査の各々でドットの形成の対象となる印刷画素のピッチが最も小さな方向であるようにしても良い。
上記印刷装置において、
前記所定の空間周波数特性は、ブルーノイズ特性とグリーンノイズ特性のいずれか一方であるようにしても良い。
本発明は、主走査の双方向でドットの形成を行う双方向印刷において外部から客観的に観察できる顕著な効果を奏する以下の印刷方法を提供する。この印刷方法は、
印刷媒体上に印刷を行う印刷方法であって、
元画像を構成する各画素の入力階調値を表す画像データに対して、所定のディザマトリックスに配置された複数の閾値のうち、前記画像データの位置に対応した位置の閾値との比較を行うことにより、前記画像データのハーフトーン処理を実施して、前記印刷媒体上に形成されるべき印刷画像の各印刷画素へのドットの形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成工程と、
前記ドットデータに応じて、印刷ヘッドの主走査を行いつつ前記印刷ヘッドの往動時と復動時の双方で前記各印刷画素にドットを形成し、前記印刷ヘッドの往動時にドットの形成対象となる印刷画素のグループと、前記印刷ヘッドの復動時にドットの形成対象となる印刷画素のグループとを共通の印刷領域で相互に組み合わせることによって前記印刷画像を生成する印刷画像生成工程と、
を備え、
前記ディザマトリックスは、前記ドットデータ生成工程における前記ハーフトーン処理の結果、前記入力階調値のうちの少なくとも一部の階調について、前記2つの画素グループの各々に属する印刷画素に形成されるドットパターンを相対的な位置をシフトさせて組み合わせたと仮定したときに、前記シフトの方向が主走査の方向と同一である場合において、前記組み合わせられたドットパターンの粒状性指数が最も小さくなるように、前記複数の閾値の値および配置が決定されていることを特徴とする。
本発明は、さらに、入力画像データに応じて、印刷媒体上に形成されるべき印刷画像の各印刷画素へのドットの形成状態を決定するための複数の閾値の各々を各要素に格納するディザマトリックスを生成するための2つの方法を提供する。
第1の方法は、
前記複数の閾値の中から、格納されるべき要素が未決定の閾値であって、かつ、ドットの形成が最もオンとなりやすい閾値を着目閾値として決定する着目閾値決定工程と、
前記着目閾値を格納すべき要素の候補である複数の格納候補要素の各々に前記着目閾値が格納されたと仮定したときのドットの形成状態を想定して、それぞれ算出された所定の目標状態との相関を表すマトリックス評価値に基づいて、前記複数の格納候補要素の中から前記着目閾値の格納要素を決定する格納要素決定工程と、
前記複数の閾値の少なくとも一部について、前記着目閾値を変更しつつ前記着目閾値決定工程と前記格納要素決定工程との各工程を繰り返す繰り返し工程と、
を備え、
前記格納要素決定工程は、
前記印刷画像のドットの形成状態である第1のドット形成状態に基づいて、予め設定された方向における前記第1のドット形成状態と前記所定の目標状態との相関を表す評価値である全体評価値を決定する全体評価値決定工程と、
前記複数の画素位置グループのうちの前記格納候補要素が属する画素位置グループに属する要素にのみ対応するドットの形成状態である第2のドット形成状態に基づいて、予め設定された方向における前記第2のドット形成状態と前記所定の目標状態との相関を表す評価値であるグループ評価値を決定するグループ評価値決定工程と、
前記全体評価値と前記グループ評価値とに応じて、前記マトリックス評価値を決定する総合評価値決定工程と、
を含み、
第2の方法は、
入力諧調値に応じて画素毎のドットの形成の有無を決定するための複数の閾値の各々を各要素に格納する初期状態としてのディザマトリックスを準備する準備工程と、
前記複数の閾値のうちの評価の対象となる着目閾値を変更しつつ、前記着目閾値を前記ディザマトリックスの他の要素に格納された他の閾値と入れ替えたと仮定するとともに、前記仮定に基づくドット形成状態を想定して算出された所定の目標状態との相関を表すマトリックス評価値に基づいて前記入れ替えを行うか否かを繰り返して決定する格納要素入替工程と、
を備え、
前記格納要素入替工程は、
前記印刷画像のドットの形成状態である第1のドット形成状態に基づいて、予め設定された方向における前記第1のドット形成状態と前記所定の目標状態との相関を表す評価値である全体評価値を決定する全体評価値決定工程と、
前記複数の画素位置グループのうちの前記格納候補要素が属する画素位置グループに属する要素にのみ対応するドットの形成状態である第2のドット形成状態に基づいて、予め設定された方向における前記第2のドット形成状態と前記所定の目標状態との相関を表す評価値であるグループ評価値を決定するグループ評価値決定工程と、
前記全体評価値と前記グループ評価値とに応じて、前記マトリックス評価値を決定する総合評価値決定工程と、
を含むことを特徴とする。
上記ディザマトリックスの生成方法において、
前記マトリックス評価値は、フーリエ変換処理を含む計算処理によって算出される粒状性指数を含み、
前記粒状性指数は、視覚の空間周波数特性に基づいて決定されたVTF関数と、前記フーリエ変換処理によって予め算出された定数との積に基づいて算出されるようにしても良いし、
あるいは、
前記マトリックス評価値は、ローパスフィルタ処理を含む計算処理によって算出されるRMS粒状度を含む評価値であるようにしても良い。
このようなディザマトリックスを使用したハーフトーン処理は、たとえば特開2005−236768号公報や特開2005−269527号公報に開示されているようなドットの形成状態を特定するための中間データ(個数データ)を使用するような技術においては、ディザマトリックスを用いて生成された変換テーブル(あるいは対応関係テーブル)を使用するハーフトーン処理も含む。
なお、本発明は、印刷装置、ディザマトリックス、ディザマトリックス生成装置、ディザマトリックスを用いた印刷装置や印刷方法、印刷物の生成方法といった種々の形態、あるいは、これらの方法または装置の機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の種々の形態で実現することができる。
また印刷装置や印刷方法、印刷物の生成方法におけるディザマトリックスの使用は、ディザマトリックスに設定されている閾値と画像データの階調値とを画素毎に比較することによって、画素毎にドット形成の有無を判断しているが、たとえば閾値と階調値の和を固定値と比較してドット形成の有無を判断するようにしても良い。さらに、閾値を直接使用することなく閾値に基づいて予め生成されたデータと、階調値とに応じてドット形成の有無を判断するようにしても良い。本発明のディザ法は、一般に、各画素の階調値と、ディザマトリックスの対応する画素位置に設定された閾値とに応じてドットの形成の有無を判断するものであれば良い。
以下では、本発明の作用・効果をより明確に説明するために、本発明の実施の形態を、次のような順序に従って説明する。
A.本発明の実施例における印刷装置の構成:
B.双方向印刷を想定した最適ディザマトリックスの生成:
B−1.双方向印刷に起因する画質劣化とその抑制のメカニズム:
B−2.粒状性指数に基づく最適ディザマトリックスの生成(第1実施例):
B−3.RMS粒状度に基づく最適ディザマトリックスの生成(第2実施例):
C.各主走査で形成されるドットパターンを想定した最適ディザマトリックスの生成:
D.変形例:
A.本発明の実施例における印刷装置の構成:
図1は、本発明の一実施例としての印刷システムの構成を示すブロック図である。この印刷システムは、印刷制御装置としてのコンピュータ90と、印刷部としてのカラープリンタ20と、を備えている。なお、カラープリンタ20とコンピュータ90の組み合わせを、広義の「印刷装置」と呼ぶことができる。
コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からは、これらのドライバを介して、カラープリンタ20に転送するための印刷データPDが出力されることになる。アプリケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介してCRT21に画像を表示する。
アプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像データをアプリケーションプログラム95から受け取り、これをカラープリンタ20に供給するための印刷データPDに変換する。図1に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、ラスタライザ100と、色変換テーブルLUTと、が備えられている。
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95が扱っているカラー画像データの解像度(即ち、単位長さ当りの画素数)を、プリンタドライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだRGBの3色からなる画像情報である。色変換モジュール98は、色変換テーブルLUTを参照しつつ、画素ごとに、RGB画像データを、カラープリンタ20が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。
色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール99は、インクドットを分散して形成することにより、カラープリンタ20でこの階調値を表現するためのハーフトーン処理を実行する。ハーフトーン処理された画像データは、ラスタライザ100によりカラープリンタ20に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとして出力される。印刷データPDは、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータと、を含んでいる。なお、ハーフトーン処理の内容については後述する。
プリンタドライバ96は、印刷データPDを生成する機能を実現するためのプログラムに相当する。プリンタドライバ96の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
図2は、カラープリンタ20の概略構成図である。カラープリンタ20は、紙送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60(「印刷ヘッド集合体」とも呼ぶ)を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ90に接続されている。
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ローラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置センサ39とを備えている。
印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド28を有しており、また、インクカートリッジを搭載可能である。なお、印刷ヘッドユニット60は、1つの部品としてカラープリンタ20に着脱される。すなわち、印刷ヘッド28を交換しようとする際には、印刷ヘッドユニット60を交換することになる。
図3は、印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示す説明図である。印刷ヘッド28の下面には、ブラックインクを吐出するためのブラックインクノズル群KD と、濃シアンインクを吐出するための濃シアンインクノズル群CD と、淡シアンインクを吐出するための淡シアンインクノズル群CL と、濃マゼンタインクを吐出するための濃マゼンタインクノズル群MD と、淡マゼンタインクを吐出するための淡マゼンタインクノズル群ML と、イエローインクを吐出するためのイエローインクノズル群YD とが形成されている。
なお、各ノズル群を示す符号における最初のアルファベットの大文字はインク色を意味しており、また、添え字の「D 」は濃度が比較的高いインクであることを、添え字の「L 」は濃度が比較的低いインクであることを、それぞれ意味している。
各ノズル群の複数のノズルは、副走査方向SSに沿って一定のノズルピッチk・Dでそれぞれ整列している。ここで、kは整数であり、Dは副走査方向における印刷解像度に相当するピッチ(「ドットピッチ」と呼ぶ)である。本明細書では、「ノズルピッチはkドットである」とも言う。このときの単位[ドット]は、印刷解像度のドットピッチを意味している。副走査送り量に関しても同様に、[ドット]の単位を用いる。
各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてのピエゾ素子(図示せず)が設けられている。印刷時には、印刷ヘッド28が主走査方向MSに移動しつつ、各ノズルからインク滴が吐出される。
以上説明したハードウェア構成を有するカラープリンタ20は、紙送りモータ22により用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印刷ヘッド28のピエゾ素子を駆動して、各色インク滴の吐出を行い、インクドットを形成して用紙P上に多色多階調の画像を形成する。本実施例では、ハーフトーン処理は、ディザマトリックスを用いて行われる。
図4は、ディザマトリックスの一部を概念的に例示した説明図である。図示したマトリックスには、横方向(主走査方向)に128要素、縦方向(副走査方向)に64要素、合計8192個の要素に、階調値1〜255の範囲から万遍なく選択された閾値が格納されている。なお、ディザマトリックスの大きさは、図4に例示したような大きさに限られるものではなく、縦と横の要素数が同じマトリックスも含めて種々の大きさとすることができる。
図5は、ディザマトリックスを使用したドット形成の有無の考え方を示す説明図である。図示の都合上、一部の要素についてのみ示されている。ドット形成の有無の決定では、図2に示す通り、画像データの階調値と、ディザマトリックス中で対応する位置に記憶されている閾値とが比較される。画像データの階調値の方がディザテーブルに格納された閾値よりも大きい場合にはドットが形成され、画像データの階調値の方が小さい場合にはドットが形成されない。図2中でハッチングを付した画素が、ドットが形成される画素を意味している。このように、ディザマトリックスを用いれば、画像データの階調値とディザマトリックスに設定されている閾値とを比較するという単純な処理で、画素毎のドットの形成有無を判断することができるので、階調数変換処理を迅速に実施することが可能となる。さらに、画像データの階調値が決まると、各画素にドットが形成されるか否かは、もっぱらディザマトリックスに設定される閾値によって決まることからも明らかなように、組織的ディザ法では、ディザマトリックスに設定する閾値の格納位置によって、ドットの発生状況を積極的に制御することが可能である。
このように、組織的ディザ法は、ディザマトリックスに設定する閾値の格納位置によって、ドットの発生状況を積極的に制御することが可能なので、閾値の格納位置の設定を調整することによってドットの分散性その他の画質を制御することができるという特徴を有している。このことは、ディザマトリクスの最適化処理によってハーフトーン処理を多様な目標状態に対して最適化することが可能であることを意味している。
図6は、ディザマトリクスの調整の簡単な例として、ブルーノイズ特性を有するブルーノイズディザマトリクスの各画素に設定されている閾値の空間周波数特性を概念的に例示した説明図である。ブルーノイズマトリックスの空間周波数特性は、1周期の長さが2画素以下の高い周波数領域に最も大きな周波数成分を有する特性となっている。このような空間周波数特性は、人間の視覚特性を考慮して設定されたものである。すなわち、ブルーノイズディザマトリクス、高周波領域において感度が低いという人間の視覚特性を考慮して、高周波領域に最も大きな周波数成分が発生するように閾値の格納位置が調整されたディザマトリックスである。
図7(a)は、人間が有する視覚の空間周波数に対する感度特性である視覚の空間周波数特性VTF(Visual Transfer Function)を概念的に示した説明図である。視覚の空間周波数特性VTFを利用すれば、人間の視覚感度を視覚の空間周波数特性VTFという伝達関数としてモデル化することによって、ハーフトーン処理後のドットの人間の視覚に訴える粒状感を定量化することが可能となる。このようにして定量化された値は、粒状性指数と呼ばれる。図7(b)は、視覚の空間周波数特性VTFを表す代表的な実験式を示している。図7(b)中の変数Lは観察距離を表しており、変数uは空間周波数を表している。図7(c)は、粒状性指数を定義する式である。図7(c)中の係数Kは、得られた値を人間の感覚と合わせるための係数である。
なお、2次元である印刷画像の粒状性指数の算出は、図7(c)の積分を印刷媒体上における全ての方向の周波数成分に対して行うことによって実行されることが通例である。しかし、本願発明では、図7(c)の積分を行う範囲を一部の方向に限定することによって、方向毎の粒状性指数を算出している。この方向毎の粒状性指数は、後述するように特許請求の範囲における「1次元の空間周波数特性」を数値化して評価する尺度として利用可能である。
このような人間の視覚に訴える粒状感の定量化は、人間の視覚系に対するディザマトリクスのきめ細かな最適化を可能とするものである。具体的には、ディザマトリックスに各入力階調値を入力した際に想定されるドットパターンに対してフーリエ変換を行ってパワースペクトルFSを求めるとともに、視覚の空間周波数特性VTFを乗じるフィルタ処理を行った後に全入力階調値で積分(図7(c))することによって得ることができる粒状性評価値をディザマトリクスの評価関数として利用することができる。この例では、ディザマトリクスの評価関数が小さくなるように閾値の格納位置を調整すれば最適化が図れることになる。
なお、印刷解像度が十分に高く、視覚感度の無い領域にピークがくる場合にはブルーノイズ特性の代わりにグリーンノイズ特性を有するようにディザマトリクスの調整するようにしても良い。この場合には、VTF関数や後述するローパスフィルタに対して所定のバイアスを加えることによって、ディザマトリックスにグリーンノイズ特性を与えることができる。所定のバイアスは、たとえばグリーンノイズ特性のピーク周波数帯において、VTF関数の感度を擬似的に低下させることによって構成できる。
B.双方向印刷を想定した最適ディザマトリックスの生成:
双方向印刷とは、印刷ヘッド28の主走査送り(本明細書では、単に主走査とも呼ぶ。)の往動時と復動時の双方で印刷画素にドットを形成して印刷画像を生成する印刷である。双方向印刷に対して最適化されたディザマトリックスは、双方向印刷に起因する画質劣化を抑制するために以下のようにして生成される。
B−1.双方向印刷に起因する画質劣化とその抑制のメカニズム:
図8は、従来のディザマトリックスを用いて形成されたドットパターンを示す説明図である。図8において、3つのドットパターンDpall、Dpf、Dpbは、それぞれ印刷画像のドットパターンDpallと、印刷ヘッド28の主走査の往動時に形成される往動時ドットパターンDpfと、印刷ヘッド28の主走査の復動時に形成される復動時ドットパターンDpbと、を示している。印刷画像のドットパターンDpallは、往動時ドットパターンDpfと、復動時ドットパターンDpbと、が共通の印刷領域で組み合わせられることによって形成される。
図8から分かるように、印刷画像のドットパターンDpallが比較的に均一なドットの分散性を示しているのに対して、往動時ドットパターンDpfや復動時ドットパターンDpbは、ドットの疎密が生じている。このようなドットの疎密は、顕著な画質劣化として人間の目に認識されるものである。このような画質劣化は、従来のディザマトリックスが印刷画像のドットパターンDpallの画質を向上させるように構成されていることに起因して生じるものであるが、往動時ドットパターンDpfと復動時ドットパターンDpbとが、予め想定されるようにドット形成位置の誤差を生じさせることなく組み合わせられるものであれば本来は顕在化しないものでもある。
図9は、従来のディザマトリックスを用いて形成された印刷画像の画質が双方向印刷によって劣化する様子を示す説明図である。図8において、4つのドットパターンDp11、Dp12、Df1、Db1は、それぞれ印刷画像のドットパターンDp11(ドットの位置ずれ無し)と、印刷画像のドットパターンDp12(ドットの位置ずれ有り)と、印刷ヘッド28の主走査の往動時に形成される往動時ドットパターンDf1と、印刷ヘッド28の主走査の復動時に形成される復動時ドットパターンDb1と、を示している。
印刷画像のドットパターンDp11(ドットの位置ずれ無し)は、図8のドットパターンDpallと同一である。往動時ドットパターンDf1は、図8のドットパターンDpfと同一である。復動時ドットパターンDb1は、図8のドットパターンDpbと同一である。
印刷画像のドットパターンDp12(ドットの位置ずれ有り)では、往動時ドットパターンDf1と復動時ドットパターンDb1の相対的な位置ずれによって画質が顕著に劣化している。ドット形成位置の相対的なずれは、ドット形成時における主走査方向の相違(往あるいは復)によって主走査方向にドット形成位置がドットパターンDf1、Db1の各々が一体としてずれることによって生ずるものである。このように、ドットパターンの相対的な位置ずれによって画質が顕著に劣化するのは、前述のように従来のディザマトリックスがこのような位置ずれを生じることなくドットが正確な位置に形成されることを想定して構成されているからである。すなわち、位置ずれが無ければ、各ドットパターンDf1、Db1の疎の部分と密の部分とが精度良く合致することによって、均一なドット分散性が合致するのであるが、位置ずれに起因して疎の部分同士や密の部分同士が合致してしまう場合が生ずるため、ドットの疎密が逆に強調される場合が生じて画質が劣化してしまうのである。
このような仮説に基づいて、本願発明者は、種々の画像について実験を行うことによって、このような画質劣化が双方向印刷によって生じていることを確認した。本願発明者は、さらに、この仮説に基づいて、ドットの位置ずれに対して耐性(ロバスト性)のあるディザマトリックスに想到した。
図10は、双方向印刷によって形成された印刷画像の画質劣化が本願発明の実施例のディザマトリックスによって抑制されている様子を示す説明図である。図10において、4つのドットパターンDp21、Dp22、Df2、Db2は、それぞれ印刷画像のドットパターンDp21(ドットの位置ずれ無し)と、印刷画像のドットパターンDp22(ドットの位置ずれ有り)と、印刷ヘッド28の主走査の往動時に形成される往動時ドットパターンDf2と、印刷ヘッド28の主走査の復動時に形成される復動時ドットパターンDb2と、を示している。
本願発明の実施例のディザマトリックスは、往動時ドットパターンDf2と復動時ドットパターンDb2のドットの分散性が良くなるように構成されていて、ドットパターンDf2、Db2の疎密が少ない点で上述のドットパターンDf1、Db1と相違する。このような疎密の小さなドットパターンDf2、Db2が組み合わされて形成された印刷画像のドットパターンDp22(ドットの位置ずれ有り)では、必然的にドットの位置ずれに起因する疎の部分同士や密の部分同士の重なりも少なくなるので、ドットの疎密が小さくなって分散性が好ましいものとなる。
このように、本願発明の発明者は、従来から行われてきたドット形成位置の高精度化による画質の改善ではなく、ドット形成位置の誤差に対するロバスト性を有するディザマトリックスの構成という逆転の発想に想到したのである。本願発明者は、さらに、このような特性を有するディザマトリックスの実用的な生成をも実現することに成功した。
B−2.粒状性指数に基づく最適ディザマトリックスの生成(第1実施例):
図11は、本発明の第1実施例におけるディザマトリックスの生成方法の処理ルーチンを示すフローチャートである。このディザマトリックスの生成方法は、印刷画像の形成過程において往動時と復動時の双方に形成されるドットの分散性を考慮して最適化を図ることができるように構成されている。なお、この例では、説明を分かりやすくするために8行8列の小さなディザマトリックスを生成するものとしている。
ステップS100では、グループ化処理が行われる。グループ化処理とは、本実施例では、印刷画像の形成過程において往動時にドットが形成される画素グループと、復動時にドットが形成される画素グループと、に対応する要素毎にディザマトリックスを分割する処理である。
図12は、本発明の第1実施例におけるグループ化処理が行われディザマトリックスMと2つの分割マトリックスM1、M2を示す説明図である。このグループ化処理では、図12における2つの画素グループに分割されるものとしている。ディザマトリックスMの各要素に記載された数字は、各要素が属する画素グループを示している。この例では、奇数行の要素は、第1の画素グループに属し、偶数行の要素は、第2の画素グループに属する。
分割マトリックスM1は、ディザマトリックスMの要素のうち第1の画素グループに属する画素に対応する複数の要素と、空欄となっている複数の要素である空欄要素とから構成されている。一方、分割マトリックスM2は、ディザマトリックスMの要素のうち第2の画素グループに属する画素に対応する複数の要素と、空欄となっている複数の要素である空欄要素とから構成されている。このようなグループ化処理は、以下の印刷方法を想定して設定されたものである。
図13は、本発明の第1実施例の双方向印刷における各主走査のドット形成対象画素を示す説明図である。この印刷では、ノズル列10を用いて双方向印刷によって各画素にドットが形成される。ノズル列10は、印刷ヘッド28(図3)の下面におけるノズル配列KD 、CD 、CL 、MD、ML、YD を代表するノズル列である。ノズルピッチk・Dは、2Dとなっている。ここで、Dは副走査方向における印刷解像度に相当する画素ピッチである。
この双方向印刷では、以下のようにして各画素にドットが形成される。最初の主走査であるパス1では、ノズル列10は、往方向に主走査送りが行われ、各画素位置にドットが形成される。これにより、数字「1」を囲む丸印の奇数行の画素位置にドットが形成される。このようにしてドットが形成される画素のグループが第1の画素グループである。パス1の完了の後に副走査送りが行われ、パス2の主走査送りが行われる。パス2では、ノズル列10は、復方向に主走査送りが行われ、各画素位置にドットが形成される。これにより、数字「2」を囲む丸印の偶数行の画素位置にドットが形成される。このようにしてドットが形成される画素のグループが第2の画素グループである。
このようにして、ステップS100のグループ化処理(図11)が完了すると、処理が着目閾値決定処理(ステップS200)に進められる。
ステップS200では、着目閾値決定処理が行われる。着目閾値決定処理とは、格納要素の決定対象となる閾値を決定する処理である。本実施例では、比較的に小さな値の閾値、すなわちドットの形成されやすい値の閾値から順に選択することによって閾値が決定される。この理由については後述する。
ステップS300では、ディザマトリックス評価処理が行われる。ディザマトリックス評価処理とは、予め設定された評価関数に基づいてディザマトリックスの最適性を数値化する処理である。本実施例では、評価関数は、図7(c)の計算式で算出される1次元の粒状性指数と、これを印刷画像の方向も考慮して2次元領域で表現された計算式によって定義される2次元の粒状性指数としている。1次元の粒状性指数は、ディザマトリックスMの評価に使用される。2次元の粒状性指数は、分割マトリックスM1、M2の評価に使用される。2次元の粒状性指数の詳細については後述する。
図14は、ディザマトリックス評価処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。
ステップS310では、評定マトリックス選択処理が行われる。評定マトリックス選択処理とは、本実施例では、2個の分割マトリックスM1、M2のうちのいずれかを順に選択する処理である。たとえば分割マトリックスM1が選択された場合には、分割マトリックスM1とディザマトリックスMとが前述の評価関数の評定の対象となる。
ステップS320では、決定済み閾値の対応ドットをオンとする。決定済み閾値とは、格納要素が決定された閾値を意味する。本実施例では、前述のようにドットの形成されやすい値の閾値から順に選択されるので、着目閾値にドットが形成される際には、決定済み閾値が格納された要素に対応する画素には必ずドットが形成されることになる。逆に、着目閾値にドットが形成される最も小さな入力階調値においては、決定済み閾値が格納された要素以外の要素に対応する画素にはドットは形成されないことになる。この例では、分割マトリックスM1が評定マトリックスとして選択されたものとする。
図15は、ディザマトリックスMにおいて、1〜8番目にドットが形成されやすい閾値が格納された要素に対応する8個の画素の各々にドット(●印)が形成されたドットパターンDPMを示す説明図である。このドットパターンは、9番目のドットをどの画素に形成すべきかを決定するために使用される。すなわち、9番目にドットが形成されやすい着目閾値の格納要素の決定に使用される。*印は着目要素に対応する画素を示している。
ステップS330では、着目要素の対応ドットがオンとされる。着目要素は、この例では、9番目にドットが形成されやすい着目閾値の格納要素の候補の1つである。着目要素は、評定マトリックス(この例では分割マトリックスM1)の要素から選択されるので、奇数行の要素から選択されることになる。
ステップS340では、粒状性指数算出処理が行われる。粒状性指数算出処理は、ドットパターンDPMに対して、着目要素に対応する画素にドットが形成されたと仮定したときの粒状性指数を前述の計算式によって算出する処理である。この処理は、ドットパターンを数値化したドット密度マトリックス(図16)に基づいて行われる。ドット密度マトリックス(図16)では、ドットが形成された画素の値を「1」、ドットが形成されていない画素の値を「0」とすることによって構成されている。
ステップS330とステップS340の処理は、着目要素を変更しつつ、奇数行の要素の中で、1〜8番目にドットが形成されやすい閾値が格納された要素以外の全ての要素について行われる。
ステップS320〜ステップS350の処理は、分割マトリックスM1についても同様に行われる。ただし、評価の対象となるドットパターンは、分割マトリックスM1の各要素に対応するドットと、着目要素に対応するドットのみで構成されたドットパターン(図17)となる。これに対応するドット密度マトリックスは、図18に示されている。
ステップS400(図11)では、格納要素決定処理が行われる。格納要素決定処理は、着目閾値(この例では9番目にドットが形成されやすい閾値)の格納要素を決定する処理である。格納要素は、本実施例では総合評価値が最も小さな要素の中から決定される。総合評価値は、本実施例では、ディザマトリックスMの評価値と分割マトリックスM1、M2の評価値に所定の重み付け(たとえば2:1)を乗じて加算することによって算出される。
このような処理を、最もドットの形成されやすい閾値から最もドットが形成され難い閾値までの全閾値について行うと、ディザマトリックスの生成処理が完了する(ステップS500)。
図19は、分割マトリックスM1、M2の評価で使用される2次元の粒状性指数を計算するために使用される2次元領域に拡張された2次元フィルタ特性を示す説明図である。図19(a)は、空間周波数に対するフィルタ係数が印刷媒体上の方向に応じて変化する様子を示している。図19(b)は、印刷媒体上における方向の定義を示す説明図である。図19(a)(b)から分かるように、本発明の実施例で使用される2次元フィルタは、主走査方向に近づくほどフィルタ係数が大きくなるように構成されている。
この2次元フィルタ特性は、従来の粒状性指数で使用されていたVTF関数に方向性を持たせたものである。従来の粒状性指数では、VTF関数を用いることによって、人間の視覚感度の高い周波数領域におけるパワースペクトルFSの重み付けを大きくすることによって、人間の視覚に訴える粒状感を定量化するものである。このVTF関数は等方性を前提とするものである。すなわち、人間の視覚感度は、印刷画像の方向に応じて変化しないことを前提として構成されている。
図20は、本発明の実施例で使用される2次元フィルタ特性の異方性を3次元空間において2箇所から観察した様子を示す説明図である。この異方性は、双方向印刷に起因するものである。双方向印刷においては、往動時に形成される往動時ドットパターンと、復動時に形成される復動時ドットパターンとが主走査方向に相対的にずれやすいので、これらの各ドットパターンの主走査方向における粗密が画質劣化の大きな要因となる。一方、副走査方向においては、印刷ヘッド28の振動等によって相対的なずれがあるものの、主走査方向におけるずれと比較すると顕著に小さい。
このように、2次元フィルタ特性は、分割マトリックスM1、M2の主走査方向におけるドットの分散性を、副走査方向におけるドットの分散性よりも良くするような異方性を有するように構成されていることが分かる。このような異方性は、副走査方向におけるドットの分散性の重み付けを相対的に小さくすることによって、ディザマトリックスMの全方向と、分割マトリックスM1、M2の主走査方向の設計自由度を増やすという効果を奏してディザマトリックスの最適性を高めることができる。
このように、本発明の第1実施例では、このような異方性を有する2次元フィルタを用いてディザマトリックスの最適化が図られているので、双方向印刷によって形成される印刷画像が人間の視覚に訴える粒状感を効果的に抑制することが可能である。
本発明の第1実施例で生成されたディザマトリックスの最適性は、たとえば以下のような方法で確認することができる。このような確認方法で本願発明が印刷装置に実装されて本願発明の本来の効果を奏していることを確認することができる。
第1の方法は、ドットパターンの空間周波数分布の相関係数に着目する方法である。この方法によれば、ドットパターンの空間周波数分布の計測において、画像データのサンプリングの方向が主走査方向に近づけば近づくほど、印刷画像のドットパターンの空間周波数分布と、往動時ドットパターンや復動時ドットパターンの空間周波数分布との間の相関係数が大きくなるという傾向が客観的に観察される。これは、2次元の粒状性指数は、主走査方向においては印刷画像の空間周波数に同一ないし近似する特性を有するように構成されているからである。
第2の方法は、往動時ドットパターンや復動時ドットパターンの各方向における粒状性指数に着目する方法である。この方法によれば、ドットパターンの空間周波数分布の計測において、画像データのサンプリングの方向が主走査方向に近づけば近づくほど、往動時ドットパターンや復動時ドットパターンの1次元の粒状性指数が小さくなるという傾向が客観的に観察される。これは、2次元の粒状性指数が主走査方向において最も重み付けが大きくなるように構成されているので、2次元の粒状性指数の評価に基づいて最適化されたディザマトリックスは、主走査方向において最も1次元の粒状性指数が小さくなるようなドットパターンを形成することになるからである。
第3の方法は、往動時ドットパターンと復動時ドットパターンの組合せ(シフト有り)に着目する方法である。この方法によれば、往動時ドットパターンと復動時ドットパターンをスキャナーで取り込むとともに、主走査方向あるいは副走査方向にシフトして合成したときにおいて、主走査方向にシフトしても画質劣化が小さいのに対して、副走査方向にシフトしたときの画質劣化が顕著であるという傾向が客観的に観察される。これは、本願発明の効果に直結する客観的な特徴に基づくものであり、双方向印刷においては、本願発明は、このような特徴に基づいて本来の効果を奏することができる。
このように、本発明の第1実施例は、双方向印刷において、往動時に形成されるドットパターンと復動時に形成されるドットパターンの主走査方向の分散性を重点的に制御することによって、従来とは異なる新規な印刷画像を形成して、双方向印刷に起因して発生する両ドットパターンの相対的な位置の主走査方向のずれに対してロバスト性のある印刷を実現することができる。なお、本実施例では、主走査方向が特許請求の範囲における「特定の方向」に相当する。
B−3.RMS粒状度に基づく最適ディザマトリックスの生成(第2実施例):
図21は、本発明の第2実施例におけるディザマトリックスの生成方法の処理ルーチン(ステップS300a)を示すフローチャートである。第2実施例の生成方法は、ディザマトリックスの評価関数が第1実施例の生成方法と異なる。すなわち、第2実施例の生成方法では、1次元あるいは2次元の粒状性指数の代わりに特定のRMS粒状度に基づいて格納要素が決定される点で第1実施例の生成方法と異なる。
第2実施例の生成方法は、ステップS340の工程(粒状性算出処理)を、ステップS342の工程(ローパスフィルタ処理)と、ステップS345の工程(RMS粒状度算出処理)とに入れ替えることによって実現可能である。
ステップS342では、ディザマトリックスMや分割マトリックスに対応するドット密度マトリックス(図16、図18)に対してローパスフィルタ処理が行われる。ディザマトリックスMについては、等方性のローパスフィルタLPFaを用いてローパスフィルタ処理が行われる。一方、分割マトリックスM1、M2については、主走査方向にマトリックスサイズが大きな異方性のローパスフィルタLPFgを用いてローパスフィルタ処理が行われる。分割マトリックスM1、M2について、主走査方向にマトリックスサイズが大きな異方性のローパスフィルタLPFgを用いるのは、分割マトリックスM1、M2に対応するドットパターンの主走査方向の分散性をより向上させるためである。
ステップS335では、RMS粒状度算出処理を行う。RMS粒状度算出処理とは、ドット密度マトリックスをローパスフィルタ処理した後、標準偏差を算出する処理である。標準偏差の算出は、図23の計算式を用いて行うことができる。なお、標準偏差の算出は、必ずしもディザマトリックスMの全要素に対応するドットパターンについて行う必要はなく、計算量を少なくするために、所定のウィンドウ(たとえば5×5の部分マトリックス)に属する画素のドット密度のみを用いて行うようにしても良い。このような処理は、全ての着目画素について行われる(ステップS350)。
このような処理によって算出された値を第1実施例と同様に処理することによって、着目閾値の格納要素が決定される(S400(図11))。このように、異方性のローパスフィルタを用いることによってRMS粒状度を用いても同様の処理を行うことができる。
C.各主走査で形成されるドットパターンを想定した最適ディザマトリックスの生成:
図24は、本発明の比較例において単方向の主走査と副走査を行いつつインクドットを形成することによって印刷媒体上に印刷画像が生成される様子を示す説明図である。主走査とは、印刷媒体に対してノズル列10を主走査方向に相対的に移動させる動作を意味する。副走査とは、印刷媒体に対してノズル列10を副走査方向に相対的に移動させる動作を意味する。ノズル列10は、印刷媒体上にインク滴を吐出してインクドットを形成するように構成されている。ノズル列10は、画素ピッチkの2倍の間隔で図示しない10個のノズルを装備している。この例では、単方向印刷が行われるので、主走査方向のシフトは小さく画質劣化の原因とはなりにくい。しかし、ドットの形成タイミングのずれによって後述するような画質劣化が生ずる。
印刷画像の生成は、主走査と副走査を行いつつ以下のように行われる。パス1の主走査では、ラスタ番号が1、3、5、7、9、11、13、15、17、19の10本の主走査ラインのうちで、画素位置番号が1、3、5、7の画素にインクドットが形成される。主走査ラインとは、主走査方向に連続する画素によって形成される線を意味する。各丸は、ドットの形成位置を示している。各丸の中の数字は、同時にインクドットが形成される複数の画素から構成される画素グループを示している。パス1では、第1の画素グループに属する印刷画素にドットが形成される。
パス1の主走査が完了すると、副走査方向に画素ピッチの3倍の移動量Lで副走査送りが行われる。一般には、印刷媒体を移動させることによって副走査送りは行われるが、本実施例では、説明を分かりやすくするためにノズル列10が副走査方向に移動するものとしている。副走査送りが完了すると、パス2の主走査が行われる。
パス2の主走査では、ラスタ番号が6、8、10、12、14、16、18、20、22、24の10本の主走査ラインのうちで、画素位置番号が1、3、5、7の画素にインクドットが形成される。このようにして、パス2では、第3の画素グループに属する印刷画素にドットが形成される。なお、ラスタ番号が22、24の2本の主走査ラインは、図示が省略されている。パス2の主走査が完了すると、前述と同様の副走査送りが行われた後に、パス3の主走査が行われる。
パス3の主走査では、ラスタ番号が11、13、15、17、19の主走査ラインを含む10本の主走査ラインのうちで、画素位置番号が2、4、6、8の画素にインクドットが形成される。パス4の主走査では、ラスタ番号が16、18、20の3本の主走査ラインを含む10本の主走査ラインのうちで、画素位置番号が2、4、6、8の画素にインクドットが形成される。このようにして、ラスタ番号が15以降の副走査位置に隙間なくインクドットが形成可能であることが分かる。パス3とパス4では、それぞれ第2と第4の画素グループに属する印刷画素にドットが形成される。
このような印刷画像の生成を一定の領域に着目して観察すると、以下のように行われていることが分かる。たとえばラスタ番号が15〜19で画素位置番号が1〜8の領域を着目領域とすると、着目領域では以下のように印刷画像が形成されていることが分かる。
パス1では、着目領域において、ラスタ番号が1〜5で画素位置番号が1〜8の画素位置に形成されたインクドットと同一のドットパターンが形成されていることが分かる。このドットパターンは、第1の画素グループに属する画素に形成されるドットで形成されている。すなわち、パス1では、着目領域において、第1の画素グループに属する画素にドットが形成される。
パス2では、着目領域において、第3の画素グループに属する画素にドットが形成される。パス3では、着目領域において、第2の画素グループに属する画素にドットが形成される。パス4では、着目領域において、第4の画素グループに属する画素にドットが形成される。
このように、本実施例では、第1〜第4の複数の画素グループの各々に属する印刷画素に形成されたドットが、共通の印刷領域で相互に組み合わせられることによって形成されることが分かる。
図25は、本発明の比較例において複数の画素グループの各々に属する印刷画素に形成されたドットが、共通の印刷領域で相互に組み合わせられることによって印刷媒体上に印刷画像が生成される様子を示す説明図である。図25の例では、印刷画像は、所定の中間階調(単色)の印刷画像である。ドットパターンDP1、DP1aは、第1の画素グループに属する複数の画素に形成されたドットパターンを示している。ドットパターンDP2、DP2aは、第1と第3の画素グループに属する複数の画素に形成されたドットパターンを示している。ドットパターンDP3、DP3aは、第1〜第3の画素グループに属する複数の画素に形成されたドットパターンを示している。ドットパターンDP4、DP4aは、全画素グループに属する複数の画素に形成されたドットパターンを示している。
ドットパターンDP1、DP2、DP3、DP4は、従来技術のディザマトリックスを使用した場合におけるドットパターンである。ドットパターンDP1a、DP2a、DP3a、DP4aは、本願発明のディザマトリックスを使用した場合におけるドットパターンである。図25から分かるように、本願発明のディザマトリックスを使用した場合には、特にドットパターンの重畳が少ないドットパターンDP1a、DP2aにおいて、従来技術のディザマトリックスを使用した場合よりもドットの分散性が均一である。
従来技術のディザマトリックスには、画素グループという概念が無いため最終的に形成される印刷画像(図25の例ではドットパターンDP4)におけるドットの分散性にのみ着目して最適化が行われている。換言すれば、各画素グループに属する画素に形成されるドットの分散性は考慮されていないため、各画素グループに属する画素に形成されるドットの分散性は良くなくドット密度の疎密が生じている。
本願発明のディザマトリックスは、印刷画像におけるドットの分散性に加えて、各画素グループに属する画素に形成されるドットの分散性までも考慮されているため、各画素グループに属する画素に形成されるドットの分散性と印刷画像におけるドットの分散性の双方の分散性が良くなっている。
本願発明のディザマトリックスは、最終的に形成されるドットパターンだけでなく、ドットの形成過程におけるドットパターンにも着目して最適化が図られたものである。このような着眼点は従来には存在しなかったものである。従来は、ドットの形成過程におけるドットパターンの分散が悪くても、最終的に形成されるドットパターンの分散性が良ければ画質が良いというのが技術常識だったからである。
しかし、本願発明者は、敢えてドットの形成過程におけるドットパターンに着目して印刷画像の画質の解析を行った。この解析の結果、ドットの形成過程におけるドットパターンの疎密に起因して、画像のむらが発生することが分かったのである。この画像のむらは、インク凝集むらや光沢むら、ブロンズ現象といったインクの物理現象によって人間の目に顕著に知覚されることも本願発明者によって突き止められた。なお、ブロンズ現象とは、インク滴の染料の凝集等によって、見る角度によって印刷表面がブロンズ色に呈色するなど、印刷用紙表面で反射される光の状態が変化する現象である。
たとえばインクの凝集やブロンズ現象は、1回のパスで印刷画像を形成する場合においても発生し得る。しかし、インクの凝集等が印刷画像の全面で均一に発生しても人間の目には近くされにくい。均一に発生している故に、低周波成分を含む不均一な「むら」としてはインクの凝集等が発生しないからである。
しかしながら、同一の主走査でほぼ同時にインクドットが形成される画素グループに形成されるドットパターンにおいて、インクの凝集等で人間の目に認識されやすい低周波領域でむらが発生すると、顕著な画質劣化として顕在化することになる。このように、インクドットの形成によって印刷画像を形成する場合には、ほぼ同時にインクドットが形成される画素グループに形成されるドットパターンにも着目してディザマトリックスを最適化することが高画質化につながることを発明者によって初めて見いだされたのである。
加えて、従来技術のディザマトリックスでは、各画素グループの相互の位置関係が予め想定されたとおりになっていることを前提として最適化が図られているので、相互の位置関係がズレた場合には最適性が保証されず、顕著に画質が劣化する原因となっていた。しかし、本願発明のディザマトリックスによれば、各画素グループのドットパターンにおいてもドットの分散性が確保されているので、相互の位置関係のズレに対する高いロバスト性も確保できることが本願発明の発明者の実験によって初めて確認された。
さらに、本願発明者は、各主走査でドット形成の対象となる画素ピッチが小さいほど、上述の画質劣化が生じやすいことを発見した。各主走査でドット形成の対象となる画素ピッチが小さいほど凝集やブロンズ化が生じやすいからである。本願発明者は、さらに、各主走査でドット形成の対象となる画素ピッチが主走査方向と副走査方向で相違する場合が多い点にも着目した。たとえば図26に示される印刷方法では、上述の画素ピッチは主走査方向において小さく、副走査方向においては主走査方向の2倍の画素ピッチを有している。一方、図27に示される印刷方法では、上述の画素ピッチは副走査方向において小さく、主走査方向においては副走査方向の2倍の画素ピッチを有している。
このような印刷方法では、画素ピッチの小さな方向を、第1実施例の主走査方向と置き換えて同様の処理を行うことによって、ディザマトリックスを最適化することができる。たとえば図26に示される印刷方法では、第1実施例をそのまま実施すれば良く、図27に示される印刷方法では、主走査方向と副走査方向とを入れ替えて実施すればよい。
このように、本願発明は、たとえば印刷ヘッドの主走査の往方向あるいは副方向の一方でのみドットを形成する単方向印刷においても、主走査方向と副走査方向とで各主走査でドットの形成対象となる画素ピッチが相違する場合においても、かかる相違を想定した最適ディザマトリックスの生成をも行うこともできる。
D.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、本発明は、以下のような変形例についてのディザマトリックスの最適化が可能である。
D−1.上述の実施例では、ディザマトリックスを用いてハーフトーン処理が行われているが、たとえば誤差拡散を利用してハーフトーン処理を行う場合にも本発明は適用することができる。誤差拡散の利用は、たとえば複数の画素グループ毎に誤差拡散処理を行うようにして実現することができる。
具体的には、通常の誤差拡散に加えて複数の画素グループ毎にも別途誤差を拡散する処理を行っても良いし、あるいは複数の画素グループに属する画素に対して拡散される誤差の重み付けを大きくするようにしても良い。このように構成しても、誤差拡散法の本来的な特性によって、各階調値において、複数の画素グループの各々に属する印刷画素に形成されるドットパターンのいずれもが所定の特性を有するようにすることができるからである。さらに、複数の画素グループ毎へ拡散する誤差を主走査方向に追加的に拡散することによって、各画素グループのドットの分散性を主走査方向について重点的に改善することができる。
図28は、誤差拡散法への本願発明の適用例のフローチャートを示す説明図である。誤差拡散法は、入力階調値と出力階調値の差を周辺画素に拡散して出力階調値を入力階調値に近づけるように構成されたハーフトーン処理方法の一種である。誤差拡散法では、ドット形成判断の対象となる画素である着目画素を1つずつシフトさせて全ての印刷画素のドットの形成状態が決定される。シフトの方法は、たとえば主走査方向に1つずつ着目画素をシフトさせて、この主走査ラインの全ての画素の処理が完了すると隣接する未処理の主走査ラインに着目画素をシフトさせる方法が一般的である。
ステップS500では、着目画素に対して処理済みの他の複数の画素から拡散されている拡散誤差が読み込まれる。本実施例では、拡散誤差は、全体拡散誤差ERaとグループ拡散誤差ERgとを含む。
全体拡散誤差ERaは、図29に示される誤差拡散全体マトリックスMaを使用して拡散された誤差である。本実施例では、周知のJarvis、Judice&Ninke型の誤差拡散マトリックスを使用して誤差が拡散されている。このような誤差拡散は、一般的な誤差拡散として行われているものである。このような誤差拡散は、従来技術の誤差拡散法と同様に、誤差拡散法の本来的な特性として、最終的なドットパターンに所定の特性を持たせることを可能とする。
ただし、本実施例では、2つの画素グループ1A、1B(図26)の各々にも所定の特性を持たせるために、グループ拡散誤差ERgが追加的に拡散されている点で、従来の誤差拡散法と異なる。この追加的な誤差拡散は、誤差拡散全体マトリックスMgを使用して行われる。誤差拡散全体マトリックスMgは、主走査方向のドットの分散性を良くするために、主走査方向にのみ誤差を拡散するように構成されている。なお、副走査方向のドットの分散性を主走査方向と同様に良くする場合には、誤差拡散全体マトリックスMgcを使用すればよい。
このように、本実施例では、誤差拡散全体マトリックスMaによる誤差拡散によって最終的なドットパターンに所定の特性を持たせるとともに、誤差拡散同一主走査グループマトリックスMgによる誤差拡散によって複数の画素グループの各々のドットパターンに所定の特性を持たせるように誤差が拡散されている。
ステップS510では、全体拡散誤差ERaおよびグループ拡散誤差ERgの重み付き平均値である平均誤差ERaveが算出される。本実施例では、一例として全体拡散誤差ERaとグループ拡散誤差ERgの重み付けをそれぞれ「4」と「1」としている。平均誤差ERaveは、全体拡散誤差ERaに重み付け「4」を乗じた値と、グループ拡散誤差ERgに重み付け「1」を乗じた値の和を、重み付けの総和「5」で除した値として算出される。
ステップS520では、入力階調値Dtと平均誤差ERaveとが加算されて正データDcが算出される。
ステップS530では、算出された補正データDcが予め設定されている閾値Threと比較される。この比較の結果、補正データDcが閾値Threよりも大きい場合には、ドットを形成する旨が決定される(ステップS540)。一方、補正データDcが閾値Threよりも小さい場合には、ドットを形成しない旨が決定される(ステップS550)。
ステップS560では、階調誤差が算出されるとともに、階調誤差が周囲の未処理の画素に拡散される。階調誤差は、補正データDcとドットの形成の有無の決定によって生じた現実の階調値との間の差である。たとえば、補正データDcの階調値が「223」で、ドットの形成によって現実に生じた階調値が255であるとすると、階調誤差は、「−32」(=223−255)となる。本ステップ(S560)では、誤差の拡散は、誤差拡散全体マトリックスMaを用いて行われる。
具体的には、着目画素の右隣の画素については、着目画素で生じた階調誤差「−32」に対して誤差拡散全体マトリックスMaのうち右隣の画素に対応する係数「7/48」を乗じた値「−224/48」(=−32×7/48)が拡散される。さらに、着目画素の2つの右隣の画素については、着目画素で生じた階調誤差「−32」に対して誤差拡散全体マトリックスMaのうち2つの右隣の画素に対応する係数「5/48」を乗じた値「−160/48」(=−32×5/48)が拡散される。このような誤差拡散は、従来技術の誤差拡散法と同様に、誤差拡散法の本来的な特性として、最終的なドットパターンに所定の特性を持たせるものである。
ステップS570では、従来の誤差拡散とは異なり、誤差拡散同一主走査グループマトリックスMg(図29)を用いた誤差拡散が追加的に行われる。前述のように、2つの画素グループ1A、1B(図26)の各々にも特に主走査方向において所定の特性を持たせるためである。
このように、誤差拡散法への本願発明の第1の適用例では、着目画素と同一の画素グループへの主走査方向に重点的な追加的な誤差拡散によって本願発明の目的を達成することができる。なお、誤差拡散全体マトリックスMaと誤差拡散グループマトリックスMgとを合成した誤差拡散マトリックスを使用して一度に誤差を拡散するように構成しても良い。
D−2.上述の実施例では、閾値の格納要素を順に決定するように構成されているが、たとえば予め準備された初期状態としてのディザマトリックスを調整することによってディザマトリックスを生成するように構成しても良い。たとえば、入力諧調値に応じて画素毎のドットの形成の有無を決定するための複数の閾値を各要素に格納する初期状態としてのディザマトリックスを準備するとともに、各要素に格納された複数の閾値の一部を、ランダムにあるいは組織的に決定された方法で他の要素に格納された閾値と入れ替え、その入替の前後の評価値に基づいて入れ替えるか否かを決定してディザマトリックスを調整して生成するようにしても良い。なお、特許請求の範囲における「格納要素の候補毎」は、本変形例では、「入れ替えられた複数の格納要素の候補の組毎」に相当する。
D−3.上述の実施例や変形例では、ローパスフィルタ処理を行うとともにドット密度の均一性やRMS粒状度に基づいてディザマトリックスの最適性を評価しているが、たとえばドットパターンに対してフーリエ変換を行うとともにVTF関数を用いてディザマトリックスの最適性を評価するように構成しても良い。具体的には、ゼロックスのDooleyらが用いた評価尺度(Grainess scale:GS値)をドットパターンに適用して、GS値によってディザマトリックスの最適性を評価するように構成しても良い。ここで、GS値とは、ドットパターンに対して2次元フーリエ変換を含む所定の処理を行って数値化するとともに、視覚の空間周波数特性VTFを乗じるフィルタ処理を行った後に積分することによって得ることができる粒状性評価値である(参考文献:ファインイメージングとハードコピー、コロナ社、日本写真学会、日本画像学会 合同出版委員会編 P534)。ただし、前者は、フーリエ変換などの複雑な計算が不必要となるという利点を有する。
D−4.上述の実施例や変形例では、ディザマトリックスに設定されている閾値と画像データの階調値とを画素毎に比較することによって、画素毎にドット形成の有無を判断しているが、たとえば閾値と階調値の和を固定値と比較してドット形成の有無を判断するようにしても良い。さらに、閾値を直接使用することなく閾値に基づいて予め生成されたデータと、階調値とに応じてドット形成の有無を判断するようにしても良い。本発明のディザ法は、一般に、各画素の階調値と、ディザマトリックスの対応する画素位置に設定された閾値とに応じてドットの形成の有無を判断するものであれば良い。
D−5.上述の実施例では、主走査方向にドットの相対的位置のシフトが発生しているが、たとえば以下の構成を有するラインプリンタのように副走査方向に発生する場合もある。図30は、本発明の変形例における複数の印刷ヘッド251、252を有するラインプリンタ200Lによる印刷状態を示す説明図である。印刷ヘッド251と印刷ヘッド252とは、それぞれ上流側と下流側とに複数個配置されている。ラインプリンタ200Lは、主走査を行うことなく副走査送りのみを行って高速に出力するプリンタである。
図30の右側には、ラインプリンタ200Lによって形成されるドットパターン500が示されている。丸の中の数字1、2は、ドットの形成を担当するのが印刷ヘッド251、252のいずれかであるか示している。具体的には、丸の中の数字が「1」と「2」のドットは、それぞれ印刷ヘッド251と印刷ヘッド252とで形成される。
ドットパターン500の太線の内部は、印刷ヘッド251と印刷ヘッド252の双方でドットが形成されるオーバーラップ領域である。オーバーラップ領域は、印刷ヘッド251と印刷ヘッド252との間のつなぎ目を滑らかにするとともに、印刷ヘッド251、252の両端部で生ずるドット形成位置の誤差を目立たなくするために設けられているものである。印刷ヘッド251、252の両端部では、印刷ヘッド251、252の製造個体差が大きくなってドット形成位置の誤差も大きくなるので、これを目立たなくすることが要請されるからである。
このような場合にも、印刷ヘッド251、252の相互の位置関係の誤差によって、上述の往動時と復動時とでドットの形成位置がずれた場合と同様の現象が副走査方向に生ずることになるので、印刷ヘッド251で形成される画素グループと、印刷ヘッド252で形成される画素グループとして上述の実施例と同様の処理を行うことによって画質の向上を図ることができる。
D−6.上述の実施例では、画素グループに形成されるドットパターンに着目してディザマトリックスの最適化が行われているが、このようなドットパターンに着目することなく、たとえば以下の方法でディザマトリックスの最適化を行うことも可能である。
図31は、双方向印刷方式における現実の印刷状態の一例を示す説明図である。丸の中の文字は、往復のいずれの主走査でドットが形成されているかを示している。図31(a)は、主走査方向にズレが生じていない場合のドットパターンを示している。図31(b)および図31(c)は、主走査方向にズレが生じている場合のドットパターンを示している。
図31(b)では、印刷ヘッドの往動時にドットが形成される画素グループに属する印刷画素に形成されるドットの位置に対して、印刷ヘッドの復動時にドットが形成される画素グループに属する印刷画素に形成されるドットの位置が右方向に1ドットピッチだけシフトしている。一方、図31(c)では、印刷ヘッドの往動時にドットが形成される画素グループに属する印刷画素に形成されるドットの位置に対して、印刷ヘッドの復動時にドットが形成される画素グループに属する印刷画素に形成されるドットの位置が左方向に1ドットピッチだけシフトしている。
上述の実施例では、往動時にドットが形成される画素グループのドットパターンと、復動時にドットが形成される画素グループのドットパターンの双方に、ブルーノイズあるいはグリーンノイズの空間周波数分布を与えることによって、このようなズレに起因する画質劣化を抑制している。
これに対して、この変形例は、往動時に形成される画素グループに形成されるドットパターンと、復動時に形成される画素グループに形成されるドットパターンとが主走査方向に1ドットピッチだけシフトして合成されたドットパターンがブルーノイズあるいはグリーンノイズの空間周波数分布を持つように、あるいは小さな粒状性指数を有するように構成されている。
粒状性指数に着目したディザマトリックスの構成は、たとえば主走査方向のズレが一方に1ドットピッチだけシフトした場合、他方に1ドットピッチだけシフトした場合、シフトなしの場合の粒状性指数の平均値が最小となるように構成しても良いし、あるいは、これらの場合の空間周波数分布が相互に高い相関係数を有するように構成しても良い。シフトの量は、印刷解像度その他の印刷環境に応じて、1ドットピッチ以下であっても良く、2ドットピッチ以上であっても良い。
なお、本変形例は、往動時と復動時とにおけるドットの形成位置のズレに対する画質のロバスト性を高くすることができるので、往動時と復動時とにおけるドットの形成位置が一括してシフトする場合に限られず、往動時にドットが形成される画素グループと復動時にドットが形成される画素グループの一部に不特定のズレが生ずる場合にも、画質の劣化を抑制することができる。たとえば印刷ヘッドの主走査機構の主走査に起因する周期的な変形によって、印刷ヘッドと印刷用紙のギャップが往動時と復動時とで部分的に変動するような場合にも画質の劣化を抑制することができる。
本発明の一実施例として印刷システムの構成を示すブロック図。 プリンタの構成を示す説明図。 印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示す説明図。 ディザマトリックスの一部を概念的に例示した説明図。 ディザマトリックスを使用したドット形成の有無の考え方を示す説明図。 ブルーノイズ特性を有するブルーノイズディザマトリクスの各画素に設定されている閾値の空間周波数特性を概念的に例示した説明図。 人間が有する視覚の空間周波数に対する感度特性である視覚の空間周波数特性VTF(Visual Transfer Function)を概念的に示した説明図。 従来のディザマトリックスを用いて形成されたドットパターンを示す説明図。 従来のディザマトリックスを用いて形成された印刷画像の画質が双方向印刷によって劣化する様子を示す説明図。 双方向印刷によって形成された印刷画像の画質劣化が本願発明の実施例のディザマトリックスによって抑制されている様子を示す説明図。 本発明の第1実施例におけるディザマトリックスの生成方法の処理ルーチンを示すフローチャート。 本発明の第1実施例におけるグループ化処理が行われディザマトリックスMと2つの分割マトリックスM1、M2を示す説明図。 本発明の第1実施例の双方向印刷における各主走査のドット形成対象画素を示す説明図。 ディザマトリックス評価処理の処理ルーチンを示すフローチャート。 ディザマトリックスMにおいて、1〜8番目にドットが形成されやすい閾値が格納された要素に対応する8個の画素の各々にドットが形成された様子を示す説明図。 ディザマトリックスMにおいて9個の画素の各々にドットが形成されたドットパターンをドット密度として数値化したドット密度マトリックスを示す説明図。 分割マトリックスM1において5個のドットが形成されたドットパターンを示す説明図。 分割マトリックスM1において5個のドットが形成されたドットパターンをドット密度として数値化したドット密度マトリックスを示す説明図。 分割マトリックスM1、M2の評価で使用される2次元の粒状性指数を計算するために使用される2次元領域に拡張された2次元フィルタ特性を示す説明図。 本発明の第1実施例で使用される2次元フィルタ特性の異方性を3次元空間において2箇所から観察した様子を示す説明図。 本発明の第2実施例におけるディザマトリックスの生成方法の処理ルーチンを示すフローチャート。 ドット密度マトリックスDD0、DD1、DD3の全てに対してローパスフィルタ処理を行って生成されたグループ評価値マトリックスDF0、DF1、DF3を示す説明図。 本発明の第1実施例で使用されるRMS粒状度を算出するための計算式を示す説明図。 本発明の比較例において主走査と副走査を行いつつインクドットを形成することによって印刷媒体上に印刷画像が生成される様子を示す説明図。 本発明の比較例において複数の画素グループの各々に属する印刷画素に形成されたドットが共通の印刷領域で相互に組み合わせられることによって印刷媒体上に印刷画像が生成される様子を示す説明図。 各主走査でドットの形成対象となる主走査方向の画素ピッチが副走査方向の画素ピッチよりも小さな印刷方法を示す説明図。 各主走査でドットの形成対象となる副走査方向の画素ピッチが主走査方向の画素ピッチよりも小さな印刷方法を示す説明図。 誤差拡散法への本願発明の適用例のフローチャートを示す説明図。 Jarvis、Judice&Ninke型の誤差拡散マトリックスと、追加的な誤差拡散を行うための誤差拡散全体マトリックスMgを示す説明図。 本発明の変形例における複数の印刷ヘッドを有するラインプリンタによる印刷状態を示す説明図。 双方向印刷方式における現実の印刷状態の一例を示す説明図。
符号の説明
10...ノズル列
20...カラープリンタ
22...モータ
24...キャリッジモータ
26...プラテン
28...印刷ヘッド
30...キャリッジ
32...操作パネル
34...摺動軸
36...駆動ベルト
38...プーリ
39...位置センサ
40...制御回路
56...コネクタ
60...印刷ヘッドユニット
90...コンピュータ
91...ビデオドライバ
95...アプリケーションプログラム
96...プリンタドライバ
97...解像度変換モジュール
98...色変換モジュール
99...ハーフトーンモジュール
100...ラスタライザ

Claims (15)

  1. 印刷媒体上に印刷を行う印刷装置であって、
    ドットの形成において相互に物理的な相違が想定された条件下で形成される複数ドットのそれぞれの集まりを画素グループとし、該画素グループごとに印刷を行なう印刷ヘッドと、
    元画像を構成する各画素の入力階調値を表す画像データに対して、所定のディザマトリックスに配置された複数の閾値のうち、前記画像データの位置に対応した位置の閾値との比較を行うことにより、前記画像データのハーフトーン処理を実施して、前記印刷媒体上に形成されるべき印刷画像の各印刷画素へのドットの形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成部と、
    前記ドットデータに応じて、前記印刷ヘッドを用い、前記画素グループごとに、各画素グループに属する複数の印刷画素にドットを形成して、前記形成されたドットを共通の印刷領域で相互に組み合わせることによって前記印刷画像を生成する印刷画像生成部と、
    を備え、
    前記ディザマトリックスは、前記ドットデータ生成部における前記ハーフトーン処理の結果、前記入力階調値のうちの少なくとも一部の階調について、前記複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されるドットパターンの各々および該複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されたドットの組み合わせによるドットパターンが、前記印刷媒体上で予め設定された特定の方向において、所定の空間周波数特性を有するように、前記複数の閾値の値および配置が決定されており、
    該所定の空間周波数特性が、低周波領域側の周波数成分が抑制された特性である、印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記一部の階調は、前記印刷媒体上にドットを均等配置したと仮定した場合に低周波成分が比較的に高くなる40%から60%までのドット密度の範囲に含まれる階調値である、印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記所定の空間周波数特性は、300mmの観察距離に配置された印刷媒体上において人間の視覚感度が比較的に高い空間周波数の領域である4サイクル毎ミリメートル以下の所定の低周波の範囲内に、前記複数の画素グループの各々に属する印刷画素に形成されるドットパターンの空間周波数の所定の特性が、前記印刷画像のドットパターンの空間周波数の所定の特性に最も近づく周波数帯が存在する空間周波数特性である、印刷装置。
  4. 請求項3記載の印刷装置であって、
    前記所定の特性は、フーリエ変換処理を含む計算処理によって算出される粒状性指数であり、
    前記粒状性指数は、視覚の空間周波数特性に基づいて決定されたVTF関数と、前記フーリエ変換処理によって予め算出された定数との積に基づいて算出される、印刷装置。
  5. 請求項3記載の印刷装置であって、
    前記所定の特性は、ローパスフィルタ処理を含む計算処理によって算出されるRMS粒状度である、印刷装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記ディザマトリックスは、前記複数の画素グループの各々に属する印刷画素に形成されるドットパターンが予め設定された2次元の空間周波数特性を有するように前記閾値の値および配置が設定されており、
    前記2次元の空間周波数特性は、前記印刷媒体上の方向に応じて1次元の空間周波数特性が変化し、前記特定の方向において前記1次元の空間周波数特性が前記印刷画像の空間周波数特性にもっとも近づくように設定されている、印刷装置。
  7. 請求項6記載の印刷装置であって、
    前記2次元の空間周波数特性は、前記印刷媒体上の方向に応じた前記1次元の空間周波数特性の変化率が、前記特定の方向に対して30度ないし60度の範囲の角度においてピークとなるように設定されている、印刷装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記印刷画像生成部は、前記印刷ヘッドの主走査を行いつつ前記印刷ヘッドの往動時と復動時の双方で前記各印刷画素にドットを形成し、
    前記複数の画素グループは、前記印刷ヘッドの往動時にドットの形成対象となる印刷画素のグループと、前記印刷ヘッドの復動時にドットの形成対象となる印刷画素のグループと、を含み、
    前記物理的な相違は、前記印刷ヘッドの主走査に起因して発生する前記複数の画素グループ毎のドットの相対的位置のシフトを含み、
    前記特定の方向は、前記主走査の方向である、印刷装置。
  9. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記印刷画像生成部は、印刷ヘッドの主走査を行いつつ前記各印刷画素にドットを形成し、
    前記複数の画素グループは、前記印刷ヘッドの主走査毎にドットの形成対象となる複数の印刷画素のグループを含み、
    前記物理的な相違は、前記印刷ヘッドの主走査に起因するドットの形成タイミングのズレを含み、
    前記特定の方向は、前記印刷ヘッドの主走査の各々でドットの形成の対象となる印刷画素のピッチが最も小さな方向である、印刷装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記所定の空間周波数特性は、ブルーノイズ特性とグリーンノイズ特性のいずれか一方である、印刷装置。
  11. 印刷媒体上に印刷を行う印刷方法であって、
    印刷ヘッドによるドットの形成において相互に物理的な相違が想定された条件下で形成される複数ドットのそれぞれの集まりを画素グループとし、
    元画像を構成する各画素の入力階調値を表す画像データに対して、所定のディザマトリックスに配置された複数の閾値のうち、前記画像データの位置に対応した位置の閾値との比較を行うことにより、前記画像データのハーフトーン処理を実施して、前記印刷媒体上に形成されるべき印刷画像の各印刷画素へのドットの形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成工程と、
    前記ドットデータに応じて、前記印刷ヘッドを用い、前記画素グループごとに、各画素グループに属する複数の印刷画素にドットを形成して、前記形成されたドットを共通の印刷領域で相互に組み合わせることによって前記印刷画像を生成する印刷画像生成工程と、
    を備え、
    前記ディザマトリックスは、前記ドットデータ生成工程における前記ハーフトーン処理の結果、前記入力階調値のうちの少なくとも一部の階調について、前記複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されるドットパターンの各々および該複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されたドットの組み合わせによるドットパターンが、前記印刷媒体上で予め設定された特定の方向において、予め設定された所定の空間周波数特性を有するように、前記複数の閾値の値および配置が決定されており、
    該所定の空間周波数特性が、低周波領域側の周波数成分が抑制された特性である、印刷方法。
  12. 印刷媒体上にドットを形成して印刷物を生成する方法であって、
    印刷ヘッドによるドットの形成において相互に物理的な相違が想定された条件下で形成される複数ドットのそれぞれの集まりを画素グループとし、
    元画像を構成する各画素の入力階調値を表す画像データに対して、所定のディザマトリックスに配置された複数の閾値のうち、前記画像データの位置に対応した位置の閾値との比較を行うことにより、前記画像データのハーフトーン処理を実施して、前記印刷媒体上に形成されるべき印刷画像の各印刷画素へのドットの形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成工程と、
    前記ドットデータに応じて、前記印刷ヘッドを用い、前記画素グループごとに、各画素グループに属する複数の印刷画素にドットを形成して、前記形成されたドットを共通の印刷領域で相互に組み合わせることによって前記印刷画像を生成する印刷画像生成工程と、
    を備え、
    前記ディザマトリックスは、前記ドットデータ生成工程における前記ハーフトーン処理の結果、前記入力階調値のうちの少なくとも一部の階調について、前記複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されるドットパターンの各々および該複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されたドットの組み合わせによるドットパターンが、前記印刷媒体上で予め設定された特定の方向において、予め設定された所定の空間周波数特性を有するように、前記複数の閾値の値および配置が決定されており、
    該所定の空間周波数特性が、低周波領域側の周波数成分が抑制された特性である、印刷物の生成方法。
  13. 印刷媒体にドットを形成して印刷画像を生成する印刷部に供給すべき印刷データを生成する方法であって、
    前記印刷部によるドットの形成において相互に物理的な相違が想定された条件下で形成される複数ドットのそれぞれの集まりを画素グループとし、
    元画像を構成する各画素の入力階調値を表す画像データに対して、所定のディザマトリックスに配置された複数の閾値のうち、前記画像データの位置に対応した位置の閾値との比較を行うことにより、前記画像データのハーフトーン処理を実施して、前記印刷媒体上に形成されるべき印刷画像の各印刷画素へのドットの形成状態を表すドットデータを生成するドットでいた生成工程を備え、
    前記印刷部は、前記ドットデータに応じて、前記画素グループごとに、各画素グループに属する複数の印刷画素にドットを形成して、前記形成されたドットを共通の印刷領域で相互に組み合わせることによって前記印刷画像を生成し、
    前記ディザマトリックスは、前記ドットデータ生成工程における前記ハーフトーン処理の結果、前記入力階調値のうちの少なくとも一部の階調について、前記複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されるドットパターンの各々および該複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されたドットの組み合わせによるドットパターンが、前記印刷媒体上で予め設定された特定の方向において、予め設定された所定の空間周波数特性を有するように、前記複数の閾値の値および配置が決定されており、
    該所定の空間周波数特性が、低周波領域側の周波数成分が抑制された特性である、印刷制御方法。
  14. 印刷画素にドットを形成して印刷画像を生成する印刷部に供給するための印刷データをコンピュータに生成させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記印刷部によるドットの形成において相互に物理的な相違が想定された条件下で形成される複数ドットのそれぞれの集まりを画素グループとし、
    元画像を構成する各画素の入力階調値を表す画像データに対して、所定のディザマトリックスに配置された複数の閾値のうち、前記画像データの位置に対応した位置の閾値との比較を行うことにより、前記画像データのハーフトーン処理を実施して、前記印刷媒体上に形成されるべき印刷画像の各印刷画素へのドットの形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成機能を前記コンピュータに実現させるプログラムを備え、
    前記印刷部は、前記ドットデータに応じて、前記画素グループごとに、各画素グループに属する複数の印刷画素にドットを形成して、前記形成されたドットを共通の印刷領域で相互に組み合わせることによって前記印刷画像を生成し、
    前記ディザマトリックスは、前記ドットデータ生成工程における前記ハーフトーン処理の結果、前記入力階調値のうちの少なくとも一部の階調について、前記複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されるドットパターンの各々および該複数の画素グループに属する複数の印刷画素に形成されたドットの組み合わせによるドットパターンが、前記印刷媒体上で予め設定された特定の方向において、予め設定された所定の空間周波数特性を有するように、前記複数の閾値の値および配置が決定されており、
    該所定の空間周波数特性が、低周波領域側の周波数成分が抑制された特性である、コンピュータプログラム。
  15. 印刷媒体上に印刷を行う印刷方法であって、
    元画像を構成する各画素の入力階調値を表す画像データに対して、所定のディザマトリックスに配置された複数の閾値のうち、前記画像データの位置に対応した位置の閾値との比較を行うことにより、前記画像データのハーフトーン処理を実施して、前記印刷媒体上に形成されるべき印刷画像の各印刷画素へのドットの形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成工程と、
    前記ドットデータに応じて、印刷ヘッドの主走査を行いつつ前記印刷ヘッドの往動時と復動時の双方で前記各印刷画素にドットを形成し、前記印刷ヘッドの往動時にドットの形成対象となる印刷画素のグループと、前記印刷ヘッドの復動時にドットの形成対象となる印刷画素のグループとを共通の印刷領域で相互に組み合わせることによって前記印刷画像を生成する印刷画像生成工程と、
    を備え、
    前記ディザマトリックスは、前記ドットデータ生成工程における前記ハーフトーン処理の結果、前記入力階調値のうちの少なくとも一部の階調について、前記2つの画素グループの各々に属する印刷画素に形成されるドットパターンを相対的な位置をシフトさせて組み合わせたと仮定したときに、前記シフトの方向が主走査の方向と同一である場合において、前記組み合わせられたドットパターンの粒状性指数が最も小さくなるように、前記複数の閾値の値および配置が決定されている、印刷方法。
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