JP4534596B2 - 無段変速装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両(自動車)用自動変速機として利用する、トロイダル型無段変速機を組み込んだ無段変速装置の改良に関し、シフトレバーの切り換えに伴って車両の挙動が不安定になる事を防止するものである。より具体的には、車両を停止状態から発進させるべく、上記シフトレバーを非走行状態(パーキング位置やニュートラル位置)から走行状態(後退位置や前進位置)に切り換えた際に、出力軸から必要とする駆動力(クリープ力)を迅速に出力して、車両の発進動作を安定して行なえる様にするものである。
自動車用自動変速機として使用されるトロイダル型無段変速機が、特許文献1、非特許文献1、2等の多くの刊行物に記載され、且つ、一部で実施されていて周知である。この様なトロイダル型無段変速機は、互いに対向する軸方向側面をトロイド曲面とした入力側ディスクと出力側ディスクとの間に複数個のパワーローラを挟持して成る。運転時には、この入力側ディスクの回転が、これら各パワーローラを介して上記出力側ディスクに伝達される。これら各パワーローラは、それぞれトラニオン等の支持部材に回転自在に支持されており、これら各支持部材は、それぞれ上記両ディスクの中心軸に対し捩れの位置にある枢軸を中心とする揺動変位を自在に支持されている。上記両ディスク同士の間の変速比を変える場合は、油圧式のアクチュエータにより上記各支持部材を上記枢軸の軸方向に変位させる。この様なアクチュエータへの圧油の給排は、制御弁により制御すると共に、上記支持部材の動きをこの制御弁にフィードバックする様に構成している。
上記アクチュエータへの圧油の給排に基づき上記各支持部材を上記枢軸の軸方向に変位させると、上記各パワーローラの周面と上記入力側、出力側各ディスクの側面との転がり接触部(トラクション部)に作用する、接線方向の力の向きが変化(転がり接触部にサイドスリップが発生)する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各支持部材が上記枢軸を中心に揺動(傾斜)し、上記各パワーローラの周面と上記入力側、出力側各ディスクの側面との接触位置が変化する。上記各パワーローラの周面を、上記入力側ディスクの側面の径方向外寄り部分と、上記出力側ディスクの側面の径方向内寄り部分とに転がり接触させれば、上記両ディスク同士の間の変速比が増速側になる。これに対して、上記各パワーローラの周面を、上記入力側ディスクの側面の径方向内寄り部分と、上記出力側ディスクの側面の径方向外寄り部分とに転がり接触させれば、上記両ディスク同士の間の変速比が減速側になる。
又、上述の様なトロイダル型無段変速機を実際の自動車用自動変速機に組み込む場合、遊星歯車機構等の歯車式の差動ユニットと組み合わせて無段変速装置を構成する事が、従来から提案されている。例えば特許文献2には、所謂ギヤード・ニュートラルと呼ばれ、入力軸を一方向に回転させたまま、出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転、逆転に切り換えられる無段変速装置が記載されている。この様な無段変速装置の場合、入力軸を回転させた状態のまま出力軸を停止させたり、或は極低速で回転させる状態で、トロイダル型無段変速機を通過するトルクを適正に規制する必要がある。この様な事情に鑑みて、特願2003−56681号には、入力軸を駆動するエンジンの回転速度を大まかに制御しつつ、この回転速度に合わせてトロイダル型無段変速機の変速比の調節を行なう事により、上記トロイダル型無段変速機を通過するトルク(通過トルク)を目標値に規制する制御方法が開示されている(先発明)。
又、この先発明の場合は、入力軸を回転させたまま出力軸を停止させる状態(変速比無限大の状態=GN位置)で、この出力軸に、例えば自動車を進行方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルク(駆動力、クリープ力)を伝達できる様に、上記トロイダル型無段変速機の変速比の調節(補正)を行なう。具体的には、例えば車両が停止した状態でシフトレバーをPレンジ(パーキング位置)やNレンジ(ニュートラル位置)等の非走行状態からDレンジ(通常前進位置)、Lレンジ(高駆動力前進位置)やRレンジ(後退位置)等の走行状態に切り換えた場合に、ブレーキペダルの踏み込み解除等を条件に、無段変速装置から出力されるトルク(出力軸に伝達されるトルク)を、その切り換え位置(D、L、R)に応じた所定の値(例えば進行方向に発進並びに低速で走行させられる程度の駆動力を得られる値)となる様に、上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節する。
この様な先発明の場合には、上記トロイダル型無段変速機の通過トルクを検出し、この検出された通過トルクに基づきこのトロイダル型無段変速機の変速比を調節する事で、上記無段変速装置から出力されるトルクを上記所定の値に規制する。この為、上記通過トルクを検出したタイミングと、この検出した通過トルクに基づいて変速比を調節するタイミングとに、多少なりともずれ(タイムラグ)を生じる可能性があり、この様なずれに基づき上記無段変速装置から出力されるトルクが不安定になる可能性がある。しかも、この様なずれを生じたまま上記トロイダル型無段変速機の変速比の調節を行なうと、このトロイダル型無段変速機の通過トルクを変動させたり、この様な通過トルクの変動を増大させる可能性もある。
これに対して、この様な通過トルクに基づく変速比の調節を行なわず、トラニオンの変位を制御する為の制御弁の切り換え状態を変えるステッピングモータの位置制御のみで、上記無段変速装置から出力されるトルクを所望値に規制する事も考えられる。例えば、特願2003−105967号に開示されている様に、トロイダル型無段変速機を構成する入力側ディスクの回転速度と出力側ディスクの回転速度とをそれぞれ回転センサにより検出する。そして、これら各ディスクの回転速度から求められる実際の変速比(入力側ディスクの回転速度/出力側ディスクの回転速度)と上記ステッピングモータの(ステップ)位置との相関関係を、予め制御器のメモリ等に記憶させておく。そして、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、上記シフトレバーの切り換え位置に応じた目標変速比となる様に、上記ステッピングモータの位置を制御する事により、上記無段変速装置から出力されるトルク(出力トルク)を所定の値に調節する事が考えられる。但し、この様に無段変速装置の出力トルクの調節を行なう場合には、上述の様なタイムラグを解消できても、この出力トルクを上記シフトレバーの切り換え位置に応じて迅速に調節する事はできない。以下、この点に就いて説明する。
即ち、上記シフトレバーが非走行状態(Pレンジ、Nレンジ)の場合、トロイダル型無段変速機と差動ユニットである遊星歯車式変速機との間の動力の伝達状態を切り換える為のクラッチ装置は、その接続を断っている。又、この状態で上記トロイダル型無段変速機の変速比は、入力軸を回転させたまま出力軸を停止させられる状態を実現できる値(例えば1.658)に調節されている。そして、この様な非走行状態から、上記シフトレバーを走行状態(Dレンジ、Lレンジ、Rレンジ)に切り換えると、このシフトレバーと同期して変位する切換弁の構成部材(スプール)の変位に基づき上記クラッチ装置の油圧室に圧油が供給され、この圧油の供給に基づきこのクラッチ装置が接続される。又、上記シフトレバーの切り換え位置を検出する為のポジションスイッチが、このシフトレバーが走行状態に切り換えられた事を検出すると、上記ステッピングモータの位置制御に基づき、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、選択された走行状態(Rレンジ又はDレンジ)で出力軸から所定の駆動力を出力できる値(目標変速比:例えば、Rレンジの場合は1.658+0.1、Dレンジの場合は1.658−0.1)に調節する。
この様にシフトレバーの切り換えに基づきクラッチ装置の接続とトロイダル型無段変速機の変速比の調節とを行なう場合、選択された走行状態に応じて行なう、上記トロイダル型無段変速機の変速比の調節は、上記シフトレバーが切り換えられた事を検出した後に行なう。この為、この変速比が、選択された走行状態に於ける目標変速比となるまで、上記クラッチ装置が完全に接続される迄に要する時間よりも、更に時間を要する可能性がある。即ち、上記トロイダル型無段変速機の変速比が目標変速比となり、上記出力軸から所定の駆動力を出力できる状態となる前に、上記クラッチ装置の接続が完了する可能性がある。この様な場合、出力軸に過大なトルクが加わり変速ショックが大きくなって、乗員に不快感を与えたり、逆に十分なトルクを得られない場合には、運転者の意図する方向に発進できなくなる可能性がある。例えば、坂道で上り方向に発進する場合に、ブレーキの踏み込みの解除に伴い、車両が発進すべき方向と逆方向に動き出す(坂道を下る)可能性がある。
特開2001−317601号公報 特開2003−307266号公報 青山元男著、「別冊ベストカー 赤バッジシリーズ245/クルマ の最新メカがわかる本」、株式会社三雄社/株式会社講談社、平成13年12月20 日、p.92−93 田中裕久著、「トロイダルCVT」、株式会社コロナ社、2000 年7月13日
本発明の無段変速装置は、上述の様な事情に鑑みて、車両を発進すべくシフトレバーを切り換えた際に、出力軸から必要とする駆動力を出力できずに、車両の挙動が不安定になる事を防止すべく発明したものである。
本発明の無段変速装置は、何れも、入力軸と、出力軸と、トロイダル型無段変速機と、複数の歯車を組み合わせて成る歯車式の差動ユニットと、このトロイダル型無段変速機の変速比の変更を制御する為の制御器とを備える。
このうちのトロイダル型無段変速機は、上記差動ユニットの第一の入力部と共に上記入力軸により回転駆動される入力側ディスクと、この入力側ディスクと同心に、且つ、この入力側ディスクに対する相対回転を自在として支持され、上記差動ユニットの第二の入力部に接続された出力側ディスクと、これら両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラを1個ずつ回転自在に支持した複数個の支持部材とを備えたものである。
又、上記差動ユニットは、上記第一、第二の入力部同士の間の速度差に応じた回転を取り出して上記出力軸に伝達するものである。
そして、上記制御器は、上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節して上記差動ユニットを構成する複数の歯車の相対的変位速度を変化させる事により、上記入力軸を一方向に回転させた状態のまま上記出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転及び逆転に変換する機能を有するものである。
特に、本発明のうちの請求項1に記載した無段変速装置に於いては、上記制御器は、シフトレバーの現在の選択位置からこのシフトレバーが次に切り換えられる位置を予測して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、予測した、次に切り換えられる位置での必要とされる値に、この切り換え動作が完了する以前に調節する機能を備える。
そして、この機能は、上記トロイダル型無段変速機と上記差動ユニット(遊星歯車式変速機)との間で動力の伝達状態の切り換えを行なうクラッチ装置の接続が断たれる非走行状態が選択され、且つ、車両が停止している場合に、次にこのクラッチ装置が接続される走行状態に切り換えられる事を予測して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、その予測した走行状態で必要とされる値である、次に切り換えられる走行状態で、上記出力軸から所定の駆動力(クリープ力)を出力できる値に、この走行状態への切り換え動作が完了する以前に調節する第二の機能を含むものである。
更に、上記第二の機能は、上記シフトレバーによりパーキング位置(Pレンジ)が選択されている場合に、次に後退位置(Rレンジ)に切り換えられる事を予測して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、この後退位置への切り換え動作が完了する以前に、出力軸から後退方向の所定の駆動力を出力できる値に調節する第三の機能を含むものである。
尚、上記出力軸から出力される所定の駆動力とは、車両を進行方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを言う。この場合に、車両に設けた傾斜センサや重量センサ等によりこの車両の状態を検知できる場合には、この様なセンサから得られる車両の傾斜状態や積載重量等から、必要に応じて上記駆動力の大きさを調節しても良い。
又、請求項2に記載した無段変速装置に於いては、上記制御器は、シフトレバーの現在の選択位置からこのシフトレバーが次に切り換えられる位置を予測して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、予測した、次に切り換えられる位置での必要とされる値に、この切り換え動作が完了する以前に調節する機能を備えたものである。
又、上記シフトレバーの選択位置を検出する為のシフトレバー位置検出センサが、このシフトレバーの位置に応じて出力信号が変化するものであり、この出力信号の値に応じてこのシフトレバーの位置を検出自在とすると共に、この検出信号の値の変化に応じてこのシフトレバーが操作された事並びにその操作方向を検出自在としている。
そして、このシフトレバーが操作された際に、このシフトレバーの操作方向からこのシフトレバーが次に切り換えられる位置を予測して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、この切り換え動作が完了する以前に、予測した、次に切り換えられる位置で必要とされる値に調節する。
この様な請求項2に記載した発明を実施する場合、より具体的には、請求項3に記載した発明の様に、上記シフトレバーがニュートラル位置(Nレンジ)から(Rレンジ或はDレンジに)操作された際に、このシフトレバーの操作方向からこのシフトレバーが次に切り換えられる位置(Rレンジ或はDレンジ)を予測して、トロイダル型無段変速機の変速比を、この切り換え動作が完了する以前に、出力軸から予測した位置で所定の駆動力を出力できる値に調節する。
上述の様な本発明の無段変速装置によれば、シフトレバーの切り換え動作が完了する以前に、トロイダル型無段変速機の変速比を、次に切り換えられる位置で必要とされる値に調節する為、出力軸から必要とする駆動力を迅速に出力させられる。この為、この様なシフトレバーの切り換えの際に、車両の挙動が不安定になる事を防止できる。
又、請求項1に記載した発明によれば、一般的な自動車用の自動変速機のシフトパターン(Pレンジ⇔Rレンジ⇔Nレンジ⇔Dレンジ⇔Lレンジ)に於いて、車両を停止した状態から安定して後退させられる。
更に、請求項2、3に記載した発明によれば、パーキング位置から後退位置に切り換える場合だけでなく、ニュートラル位置から前進位置と後退位置との何れかに切り換える場合でも、シフトレバーの操作方向に応じた駆動力を、出力軸から迅速に出力する事ができる。即ち、車両を発進させるべく、例えばパーキング位置から後退位置並びにニュートラル位置を通過して前進位置を選択する場合等、上記シフトレバーをニュートラル位置から切り換えて車両を発進させる場合に、このシフトレバーの切り換え方向に応じた駆動力を、上記出力軸から迅速に出力させる事ができる。この為、車両を停止状態から後退方向と前進方向との何れの方向に発進させる場合でも、この車両の発進動作を安定して行なえる。
図1〜3は、本発明の実施例1を示している。先ず、図1のブロック図により、本実施例の無段変速装置に就いて説明する。この図1中、太矢印は動力の伝達経路を、実線は油圧回路を、破線は電気回路を、それぞれ示している。エンジン1の出力は、ダンパ2を介して、入力軸3に入力される。この入力軸3に伝達された動力は、トロイダル型無段変速機4を構成する油圧式の押圧装置5から入力側ディスク6に伝達され、更にパワーローラ7を介して出力側ディスク8に伝達される。これら両ディスク6、8のうち、入力側ディスク6の回転速度は入力側回転センサ9により、出力側ディスク8の回転速度は出力側回転センサ10により、それぞれ測定して、制御器11に入力し、上記両ディスク6、8間の(トロイダル型無段変速機4の)変速比(速度比)を算出自在としている。又、上記入力軸3に伝達された動力は、直接又は上記トロイダル型無段変速機4を介して、差動ユニットである遊星歯車式変速機12に伝達される。そして、この遊星歯車式変速機12の構成部材の差動成分が、クラッチ装置13を介して出力軸14に取り出される。尚、このクラッチ装置13は、後述する図2に示す低速用クラッチ15及び高速用クラッチ16を表すものである。又、本実施例の場合には、出力軸回転センサ17により上記出力軸14の回転速度を検出自在として、上記入力側回転センサ9及び出力側回転センサ10の故障の有無を判定する為のフェールセーフを可能としている。
一方、前記ダンパ2部分から取り出した動力によりオイルポンプ18(18a、18b)を駆動し、このオイルポンプ18から吐出した圧油を、上記押圧装置5と、上記パワーローラ7を支持した支持部材であるトラニオンを枢軸(図示省略)の軸方向に変位させるアクチュエータ19(図2参照)の変位量を制御する為の制御弁装置20とに、送り込み自在としている。尚、この制御弁装置20とは、後述する図2に示す制御弁21と、差圧シリンダ22と、補正用制御弁23a、23bと、高速用切換弁24及び低速用切換弁25とを合わせたものである。このうちの制御弁21は、上記アクチュエータ19への油圧の給排を制御するものである。又、このアクチュエータ19に設けた1対の油圧室26a、26b(図2参照)内の油圧を油圧センサ27(実際には図2に示す様に1対の油圧センサ27a、27b)により検出して、その検出信号を、上記制御器11に入力している。
この制御器11は、上記油圧センサ27からの信号に基づいて、上記トロイダル型無段変速機4を通過するトルク(通過トルク)を算出する。そして、この様に算出される通過トルクに応じてトロイダル型無段変速機4の変速比を補正すべく、上記制御弁21の構成部材であるスリーブ28(図2参照)を上記差圧シリンダ22により変位させる。この様な差圧シリンダ22への圧油の給排は、上記補正用制御弁23a、23bにより制御される。又、上記制御弁装置20は、ステッピングモータ29と、ライン圧制御用電磁開閉弁30と、上記補正用制御弁23a、23bを切り換える為の電磁弁31と、上記高速用切換弁24及び低速用切換弁25を切り換える為のシフト用電磁弁32とにより、その作動状態を切り換えられる。そして、これらステッピングモータ29と、ライン圧制御用電磁開閉弁30と、電磁弁31と、シフト用電磁弁32とは、何れも上記制御器11からの制御信号に基づいて切り換えられる。
又、上記制御器11には、前記各回転センサ9、10、17及び上記油圧センサ27からの信号の他、油温センサ33の検出信号と、ポジションスイッチ34の位置信号と、アクセルセンサ35の検出信号と、ブレーキスイッチ36の信号とを入力している。このうちの油温センサ33は、無段変速装置を納めたケーシング内の潤滑油(トラクションオイル)の温度を検出するものである。又、上記ポジションスイッチ34は、後述する図2に記載した手動油圧切換弁37を切り換える為の、運転席に設けられたシフトレバー(操作レバー)の操作位置(選択位置)を表す信号を発するものである。又、上記アクセルセンサ35は、アクセルペダルの開度を検出する為のものである。更に、上記ブレーキスイッチ36は、ブレーキペダルが踏まれた事、或はパーキングブレーキが操作された事を検出して、その事を表す信号を発するものである。
又、上記制御器11は、上記各スイッチ34、36及び各センサ9、10、17、27、33、35からの信号に基づいて、上記ステッピングモータ29と、ライン圧制御用電磁開閉弁30と、電磁弁31と、シフト用電磁弁32とに上記制御信号を送る他、前記エンジン1を制御する為のエンジンコントローラ38に制御信号を送る。そして、前述した特願2003−56681号に開示されている様に、入力軸1と出力軸14との間の速度比を変えたり、或は停止時若しくは極く低速走行時に前記トロイダル型無段変速機4を通過して上記出力軸14に加えられるトルク(通過トルク)を制御する。又、前述した特願2003−105967号に開示されている様に、前記入力側回転センサ9及び前記出力側回転センサ10の検出信号に基づいて、上記出力軸14の回転速度及び回転方向を算出し、上記通過トルクの制御を行なう。
図2は、上述の様な無段変速装置を制御する油圧回路を示している。この油圧回路では、油溜39から吸引されてオイルポンプ18a、18bにより吐出された圧油を、調圧弁40a、40bで所定圧に調整自在としている。又、上記両調圧弁40a、40bのうち、手動油圧切換弁37側に送る油圧を調整する為の調圧弁40aによる調整圧を、ライン圧制御用電磁開閉弁30の開閉に基づいて調節自在としている。そして、上記両調圧弁40a、40bにより圧力を調整された圧油を、制御弁21を介してアクチュエータ19に送り込み自在とする他、差圧シリンダ22のストロークを調節する為の補正用制御弁23a、23bに、電磁弁31の開閉に基づいて送り込み自在としている。又、上記圧油を、油圧式の押圧装置5に送り込む様にしている。又、この圧油は、上記手動油圧切換弁37と、高速用切換弁24又は低速用切換弁25とを介して、低速用クラッチ15又は高速用クラッチ16の油圧室内に送り込み自在としている。
更に本実施例の場合は、上記手動油圧切換弁37を切り換える為のシフトレバーの操作に応じて、前記出力軸14から必要とする駆動力を迅速に出力できる様にすべく、前記制御器11に次の機能を持たせている。即ち、この制御器11に、上記シフトレバーの現在の選択位置から、このシフトレバーが次に切り換えられる位置を予測すると共に、上記トロイダル型無段変速機4の変速比(入力側ディスク6の回転速度/出力側ディスク8の回転速度)を、その予測した次に切り換えられる位置での必要とされる値に、この切り換え動作が完了する以前に調節する機能を持たせている。この為に、本実施例の場合には、前記ポジションスイッチ34により、現在のシフトレバーの選択位置を検出し、この検出したシフトレバーの現在の選択位置から、このシフトレバーが次に切り換えられる位置を予測する。
即ち、一般的な自動車用の自動変速機のシフトパターンは、Pレンジ(パーキング位置)⇔Rレンジ(後退位置)⇔Nレンジ(ニュートラル位置)⇔Dレンジ(通常前進位置)⇔Lレンジ(高駆動力前進位置)の順に切り換えられる様に構成している。この為、Pレンジが選択されている場合には、次にRレンジに切り換えられる事を予測できる。そして、この様な予測に応じて、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、その予測した位置での必要とされる値、即ち、予測した、次に切り換えられる位置(Rレンジ)で、上記出力軸14から所定の駆動力(クリープ力)を出力できる値に、切り換え動作が完了する以前に調節する。尚、この様な出力軸14から出力される所定の駆動力は、車両を進行方向(後退方向)に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを得られる値とする。この場合に、車両に設けた傾斜センサや重量センサ等によりこの車両の状態を検知できる場合には、必要に応じて、この様なセンサから得られる車両の傾斜状態や重量等から、上記駆動力の大きさを調節する事も好ましい。
より具体的には、Pレンジが選択されている場合に、次にRレンジに切り換えられる事を予測して、トロイダル型無段変速機4の変速比を、このRレンジへの切り換え動作が完了する以前に、上記出力軸14から車両を後退方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを出力できる値(例えば、1.658+0.1)に調節する。この場合に、上記傾斜センサから後退方向に上り坂となっていると判定される場合や、重量センサから乗車人数や積載重量が大きいと判定される場合には、必要に応じて、上記駆動力を大きく(例えば、変速比を1.658+0.1よりも大きな値に)する。又、これとは逆に、上記傾斜センサから後退方向に下り坂となっていると判定される場合や、重量センサから乗車人数や積載重量が小さいと判定される場合には、必要に応じて、上記駆動力を小さく(例えば、1.658+0.1よりも、1.658に近い値に)する。
図3は、上述の様なシフトレバーの切り換え位置の予測に応じてトロイダル型無段変速機4の変速比を調節する際の、具体的な作業手順のフローチャートを示している。この図3に示すフローチャートの作業は、自動車のイグニッションスイッチがONされてからOFFされるまでの間、常に繰り返し行なう。
先ず、ステップ1で、車両が停止状態にある(車速が0km/hである)か否かを、スピードメータ表示用の車速信号(又は出力軸回転センサ17の信号)に基づいて判定する。停止状態にあると判定した場合には次のステップ2に移る。これに対して、停止状態にない(走行中)と判定した場合には、上記シフトレバーの位置の予測に応じた変速比の調節は行なわずに終了する。一方、ステップ2では、前記ポジションスイッチ34からの信号に基づき、運転者がPレンジを選択しているか否かを判定する。Pレンジが選択されていると判定した場合には、続くステップ3に示す様に、次にRレンジに切り換えられると予測する。そして、続くステップ4で、トロイダル型無段変速機4の変速比を、車両を後退方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを出力できる値(1.658+0.1)に調節すべく、前記ステッピングモータ29を駆動する。このステッピングモータ29の駆動は、予め求めた上記トロイダル型無段変速機4の変速比と上記ステッピングモータの(ステップ)位置との相関関係に基づいて行なう。
これに対して、上記ステップ2で、Pレンジが選択されていないと判定した場合には、続くステップ5に移り、運転者がRレンジを選択しているか否かを上記ポジションスイッチ34からの信号に基づき判定する。Rレンジが選択されていると判定した場合には、上記ステップ4に移り、上述の様にトロイダル型無段変速機4の変速比を、車両を後退方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを出力できる値に調節する。一方、上記ステップ5で、Rレンジが選択されていないと判定した場合には、続くステップ6に移り、運転者がNレンジを選択しているか否かを上記ポジションスイッチ34からの信号に基づき判定する。Nレンジが選択されていると判定した場合には、ステップ7に移り、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、入力軸3を回転させたまま出力軸14を停止させる状態(GN)を実現できる値(1.658)に調節すべく、上記ステッピングモータ29を駆動する。
一方、上記ステップ6で、Nレンジが選択されていないと判定した場合には、D、Lレンジが選択されていると判定し、ステップ8に示す様に、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、車両を前進方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを出力できる値(1.658−0.1)に調節すべく、上記ステッピングモータ29を駆動する。
尚、上記ステップ6でNレンジが選択されていると判定した場合で、このNレンジが選択される直前にRレンジが選択されていたと判定される場合には、次にDレンジ(若しくはLレンジ)に切り換えられると予測して、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、車両を前進方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを出力できる値に調節する事も考えられる。但し、この様にRレンジに続いてNレンジに切り換えられる様な場合でも、次に必ずしもDレンジ(若しくはLレンジ)に切り換えられるとは限らない。即ち、シフトレバーがこのNレンジから再度Rレンジに戻される可能性もある。この為、この様なNレンジでの切り換え位置の予測は、次述する実施例2で説明する方法により行なう事が好ましい。
図4〜8は、本発明の実施例2を示している。前述の実施例1が、シフトレバーの選択位置をポジションスイッチ34(図1参照)により検出するのに対し、本実施例の場合には、この様なポジションスイッチ34に代えて、シフトレバー位置検出センサ41により上記シフトレバーの選択位置を検出する。このシフトレバー位置検出センサ41は、図5に示す様に、シフトレバー42に近接対向する状態で設けており、このシフトレバー42の位置及びこのシフトレバー42が操作された事並びにその操作方向を検出自在としている。この為に本実施例の場合には、このシフトレバー位置検出センサ41の出力信号(出力電圧、センサ電圧)を、図6〜7に示す様に、上記シフトレバー42の位置に応じて連続的に変化する様にしている。そして、この様な出力信号の大きさに応じて上記シフトレバー42の位置を検出自在とすると共に、この検出信号の変化(増大又は減少)に応じて、このシフトレバー42が操作された事、並びに、このシフトレバー42の操作方向を検出自在としている。
上記シフトレバー位置検出センサ41の出力信号は、例えば図6、7に示す様に、上記シフトレバー42の位置がPレンジから遠くなる程(PレンジからRレンジ、Nレンジ、Dレンジ、Lレンジへ進む程)漸次大きくなる。即ち、上記シフトレバー42のPレンジからの距離と上記出力信号の大きさとが、比例関係を有する。そして、上記シフトレバー42の選択位置に対応して、それぞれの選択位置毎の出力信号(出力電圧)の範囲を設定している。例えば、上記シフトレバー位置検出センサ41の出力電圧が、図6、7のイで示す範囲(例えば1.8〜3.2V)であれば、上記シフトレバー42の位置がNレンジであると判定する。又、これと共に、上記シフトレバー位置検出センサ41の出力電圧が、それぞれの選択位置の範囲内で一定時間(例えば1秒)以上、一定の値{例えば2.5(±0.1)V}を保持した場合に、その値(2.5V)が当該選択位置(Nレンジ)に対応する出力電圧と学習する。尚、上記出力電圧が隣り合う選択位置の範囲同士の間の場合には、直前の選択位置を保持する。
そして、上述の様なシフトレバー位置検出センサ41の出力電圧が、一定の値(例えば2.5V)を保持した状態から変化(±0.1V以上増大或は減少)した場合に、上記シフトレバー42が操作されていると判定する。例えば、上記シフトレバー位置検出センサ41の出力電圧が、図7の矢印αに示す様に増大した場合には、上記シフトレバー42がNレンジからDレンジに向けて操作されていると判定する。一方、上記シフトレバー位置検出センサ41の出力電圧が、上記図7の矢印βに示す様に減少した場合には、上記シフトレバー42がNレンジからRレンジに向けて操作されていると判定する。そして、この様に得られるシフトレバー42の操作方向から、このシフトレバー42が次に切り換えられる位置を予測して、トロイダル型無段変速機4の変速比を、このシフトレバー42の切り換え動作が完了する以前に、その予測した次に切り換えられる位置での必要とされる値に調節する。
例えば、上記シフトレバー42がNレンジからDレンジに操作されていると判定した場合には、このシフトレバー42が次にDレンジに切り換えられると予測して、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、このDレンジへの切り換え動作が完了する以前に、無段変速装置の出力軸14から車両を前進方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを出力できる値(例えば1.658−0.1)に調節する。尚、この場合に、車両に設けた傾斜センサや重量センサから得られる車両の状態に応じて、上記駆動力を(例えば、変速比を1.658−0.1よりも小さくしたり、1.658に近づけたりして)増減しても良い。一方、上記シフトレバー42がNレンジからRレンジに操作されていると判定した場合には、このシフトレバー42が次にRレンジに切り換えられると予測して、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、このRレンジへの切り換え動作が完了する以前に、上記出力軸14から車両を後退方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを出力できる値(例えば1.658+0.1)に調節する。この場合にも、上記傾斜センサや重量センサから得られる車両の状態に応じて、上記駆動力を(例えば、変速比を1.658+0.1よりも大きくしたり、1.658に近づけたりして)増減しても良い。尚、上記シフトレバー位置検出センサ41の出力電圧が一定の場合には、上記シフトレバー42がNレンジから操作されていない(Nレンジのまま)と判定できる為、必要に応じて、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、入力軸3を回転させたまま出力軸14を停止させる状態(GN)を実現できる値(1.658)に調節する。
図8は、上述の様なシフトレバー42の切り換え位置の予測に応じてトロイダル型無段変速機4の変速比を調節する際の、具体的な作業手順のフローチャートを示している。尚、この図8のフローチャートは、シフトレバー42の現在の選択位置がNレンジであり、車両が停止している場合に行なう手順を示している。又、シフトレバー位置検出センサ41の出力電圧が1.8〜3.2Vの範囲で上記シフトレバー42の位置をNレンジであると判定する。又、この範囲内で、上記出力電圧が一定時間、一定の値を保持した場合にその値がNレンジに対応する電圧と学習する。この図8に示すフローチャートの場合には、既にNレンジの位置が2.5Vで学習済みである状態で行なう作業手順を示している。
先ず、ステップ1で、上記シフトレバー位置検出センサ41の出力電圧が2.5V(±0.1V)で安定しているか否かを判定する。この出力電圧が2.5V(±0.1V)で安定していると判定した場合には、ステップ2に移り、シフトレバーがNレンジから操作されていないと判定する。そして、続くステップ3に示す様に、必要に応じて、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、入力軸3を回転させたまま出力軸14を停止させる状態(GN)を実現できる値(1.658)に調節すべく、ステッピングモータ29を駆動する。一方、上記ステップ1で出力電圧が2.5V(±0.1V)で安定していないと判定した場合には、ステップ4に移り、この出力電圧が2.4Vよりも小さく且つ減少中(例えば1秒以上一定の値を保持せずに減少中)であるか否かを判定をする。この出力電圧が減少していると判定した場合には、ステップ5に移り、上記シフトレバー42がNレンジからRレンジに操作されていると判定する。そして、続くステップ6に示す様に、トロイダル型無段変速機4の変速比を、車両を後退方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを出力できる値(1.658+0.1)に調節すべく、上記ステッピングモータ29を駆動する。
一方、上記ステップ4で、上記出力電圧が減少していないと判定した場合には、ステップ7に移り、この出力電圧が2.6Vよりも大きく且つ増大中(例えば1秒以上一定の値を保持せずに増大中)であるか否かを判定をする。この出力電圧が増大していると判定した場合には、ステップ8に移り、上記シフトレバー42がNレンジからDレンジに操作されていると判定する。そして、続くステップ9に示す様に、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、車両を前進方向に発進並びに低速で走行させられる程度のトルクを出力できる値(1.658−0.1)に調節すべく、上記ステッピングモータ29を駆動する。一方、上記ステップ7で、上記出力電圧が増大していないと判定した場合には、前記ステップ2に移り、上記シフトレバー42がNレンジから操作されていないと判定する。そして、続くステップ3に示す様に、必要に応じて、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、GNを実現できる値(1.658)に調節する。尚、この場合に、上記出力電圧の値が2.5Vから(0.1V以上)変化している場合には、その値をNレンジに対応する出力電圧として再学習する。
この様な本実施例の場合には、前述の実施例1の様なシフトレバー42をPレンジからRレンジに切り換える場合だけでなく、NレンジからDレンジとRレンジとの何れかに切り換える場合でも、上記シフトレバー42の操作方向に応じた駆動力を、前記出力軸14から迅速に出力する事ができる。この為、車両を停止状態から後退方向と前進方向との何れの方向に発進させる場合でも、この車両の発進動作を安定して行なえる。
尚、図示並びに説明は省略するが、上記シフトレバー42がPレンジを選択している場合、即ち、前記シフトレバー位置検出センサ41の出力電圧に基づいて上記シフトレバー42がPレンジを選択していると判定した場合には、前述の実施例1と同様にして、このシフトレバー42の切り換え位置の予測に基づくトロイダル型無段変速機4の変速比の調節を行なう。
本発明は、無段変速装置を構成するトロイダル型無段変速機の種類が、ダブルキャビティ型であるかシングルキャビティ型であるかを問わず、更にはハーフトロイダル型であるかフルトロイダル型であるかを問わず、実施できる。
本発明の実施例1を示すブロック図。 無段変速装置に組み込むトロイダル型無段変速機の変速比を制御する為の油圧回路図。 実施例1の特徴となる動作を示すフローチャート。 本発明の実施例2を示すブロック図。 シフトレバーとシフトレバー位置検出センサとを示す図。 シフトレバーの選択位置とシフトレバー位置検出センサの出力信号との関係を示す線図。 ニュートラル位置近傍の出力信号の変化を説明する為の図6と同様の線図。 実施例2の特徴となる動作を示すフローチャート。
1 エンジン
2 ダンパ
3 入力軸
4 トロイダル型無段変速機
5 押圧装置
6 入力側ディスク
7 パワーローラ
8 出力側ディスク
9 入力側回転センサ
10 出力側回転センサ
11 制御器
12 遊星歯車式変速機
13 クラッチ装置
14 出力軸
15 低速用クラッチ
16 高速用クラッチ
17 出力軸回転センサ
18、18a、18b オイルポンプ
19 アクチュエータ
20 制御弁装置
21 制御弁
22 差圧シリンダ
23a、23b 補正用制御弁
24 高速用切換弁
25 低速用切換弁
26a、26b 油圧室
27、27a、27b 油圧センサ
28 スリーブ
29 ステッピングモータ
30 ライン圧制御用電磁開閉弁
31 電磁弁
32 シフト用電磁弁
33 油温センサ
34 ポジションスイッチ
35 アクセルセンサ
36 ブレーキスイッチ
37 手動油圧切換弁
38 エンジンコントローラ
39 油溜
40a、40b 調圧弁
41 シフトレバー位置検出センサ
42 シフトレバー

Claims (3)

  1. 入力軸と、出力軸と、トロイダル型無段変速機と、複数の歯車を組み合わせて成る歯車式の差動ユニットと、このトロイダル型無段変速機の変速比の変更を制御する為の制御器とを備え、
    このうちのトロイダル型無段変速機は、上記差動ユニットの第一の入力部と共に上記入力軸により回転駆動される入力側ディスクと、この入力側ディスクと同心に、且つ、この入力側ディスクに対する相対回転を自在として支持され、上記差動ユニットの第二の入力部に接続された出力側ディスクと、これら両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラを1個ずつ回転自在に支持した複数個の支持部材とを備えたものであり、
    上記差動ユニットは、上記第一、第二の入力部同士の間の速度差に応じた回転を取り出して上記出力軸に伝達するものであり、
    上記制御器は、上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節して上記差動ユニットを構成する複数の歯車の相対的変位速度を変化させる事により、上記入力軸を一方向に回転させた状態のまま上記出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転及び逆転に変換する機能を有するものである無段変速装置に於いて、
    上記制御器は、シフトレバーの現在の選択位置からこのシフトレバーが次に切り換えられる位置を予測して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、予測した、次に切り換えられる位置での必要とされる値に、この切り換え動作が完了する以前に調節する機能を備え、
    この機能は、上記トロイダル型無段変速機と上記差動ユニットとの間で動力の伝達状態の切り換えを行なうクラッチ装置の接続が断たれる非走行状態が選択され、且つ、車両が停止している場合に、次にこのクラッチ装置が接続される走行状態に切り換えられる事を予測して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、その予測した走行状態で必要とされる値である、次に切り換えられる走行状態で、上記出力軸から所定の駆動力を出力できる値に、この走行状態への切り換え動作が完了する以前に調節する第二の機能を含むものであり、
    更にこの第二の機能は、上記シフトレバーによりパーキング位置が選択されている場合に、次に後退位置に切り換えられる事を予測して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、この後退位置への切り換え動作が完了する以前に、出力軸から後退方向の所定の駆動力を出力できる値に調節する第三の機能を含むものである事を特徴とする無段変速装置。
  2. 入力軸と、出力軸と、トロイダル型無段変速機と、複数の歯車を組み合わせて成る歯車式の差動ユニットと、このトロイダル型無段変速機の変速比の変更を制御する為の制御器とを備え、
    このうちのトロイダル型無段変速機は、上記差動ユニットの第一の入力部と共に上記入力軸により回転駆動される入力側ディスクと、この入力側ディスクと同心に、且つ、この入力側ディスクに対する相対回転を自在として支持され、上記差動ユニットの第二の入力部に接続された出力側ディスクと、これら両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラを1個ずつ回転自在に支持した複数個の支持部材とを備えたものであり、
    上記差動ユニットは、上記第一、第二の入力部同士の間の速度差に応じた回転を取り出して上記出力軸に伝達するものであり、
    上記制御器は、上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節して上記差動ユニットを構成する複数の歯車の相対的変位速度を変化させる事により、上記入力軸を一方向に回転させた状態のまま上記出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転及び逆転に変換する機能を有するものである無段変速装置に於いて、
    上記制御器は、シフトレバーの現在の選択位置からこのシフトレバーが次に切り換えられる位置を予測して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、予測した、次に切り換えられる位置での必要とされる値に、この切り換え動作が完了する以前に調節する機能を備えたものであり、
    上記シフトレバーの選択位置を検出する為のシフトレバー位置検出センサが、このシフトレバーの位置に応じて出力信号が変化するものであり、この出力信号の値に応じてこのシフトレバーの位置を検出自在とすると共に、この検出信号の値の変化に応じてこのシフトレバーが操作された事並びにその操作方向を検出自在とし、このシフトレバーが操作された際に、このシフトレバーの操作方向からこのシフトレバーが次に切り換えられる位置を予測して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を、この切り換え動作が完了する以前に、予測した、次に切り換えられる位置で必要とされる値に調節する事を特徴とする無段変速装置。
  3. シフトレバーがニュートラル位置から操作された際に、このシフトレバーの操作方向からこのシフトレバーが次に切り換えられる位置を予測して、トロイダル型無段変速機の変速比を、この切り換え動作が完了する以前に、出力軸から予測した位置での所定の駆動力を出力できる値に調節する、請求項2に記載した無段変速装置。
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