JP2006316981A - 無段変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発進操作中や極低速走行中に運転者に違和感を与える事のない構造を、低コストで実現する。
【解決手段】 ブレーキ圧センサ35から制御器16に、ブレーキペダル33の踏み込み力を表す信号を入力する。そして、上記制御器16は、車両が停止若しくは極低速走行していると判定される場合に、上記ブレーキペダル33の踏み込み力に応じて、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を調節する。そして、このトロイダル型無段変速機4の変速比の調節に基づき、出力軸9から出力される駆動力を上記踏み込み力に応じた適切な値に調節する。この様な駆動力を調節する部分の構造は、上記ブレーキ圧センサ35を設けるだけで構成できる為、製造コストの低減や応答遅れ等の防止を図れ、上記課題を解決できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車両(自動車)用自動変速装置として利用する、トロイダル型無段変速機を組み込んだ無段変速装置の改良に関し、停車時若しくは極低速での特性を向上させるものである。
自動車用変速装置としてトロイダル型無段変速機を使用する事が、例えば特許文献1、非特許文献1、2等の多くの刊行物に記載され、且つ、一部で実施されて周知である。又、変速比の変動幅を大きくすべく、トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせた無段変速装置も、例えば特許文献2〜4に記載される等により従来から広く知られている。又、このうちの特許文献3〜4には、所謂ギヤードニュートラルと呼ばれ、入力軸を一方向に回転させたまま、出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転、逆転に切り換えられる無段変速装置が記載されている。
図6〜7は、特許文献4〜5に記載された無段変速装置を示している。このうちの図6は無段変速装置のブロック図を、図7は、この無段変速装置を制御する油圧回路を、それぞれ示している。エンジン1の出力は、ダンパ2を介して、入力軸3に入力される。この入力軸3に伝達された動力は、直接又はトロイダル型無段変速機4を介して、差動ユニットである遊星歯車式変速機5に伝達される。そして、この遊星歯車式変速機5の構成部材の差動成分が、クラッチ装置6、即ち、図7の低速用、高速用各クラッチ7、8を介して、出力軸9に取り出される。
又、上記トロイダル型無段変速機4は、それぞれが第一、第二のディスクである入力側、出力側各ディスク10、11と、複数個のパワーローラ12と、それぞれが支持部材である複数個のトラニオン(図示省略)と、アクチュエータ13(図7)と、押圧装置14と、変速比制御ユニット15とを備える。このうちの入力側、出力側各ディスク10、11は、互いに同心に、且つ相対回転自在に配置されている。又、上記各パワーローラ12は、互いに対向する上記入力側、出力側各ディスク10、11の内側面同士の間に挟持されて、これら入力側、出力側各ディスク10、11同士の間で動力を伝達する。又、上記各トラニオンは、上記各パワーローラ12を回転自在に支持している。
又、上記アクチュエータ13は、油圧式のもので、上記各パワーローラ12を支持した上記各トラニオンを、それぞれの両端部に設けた枢軸の軸方向に変位させて、上記入力側ディスク10と出力側ディスク11との間の変速比を変える。又、上記押圧装置14は、油圧式のもので、上記入力側ディスク10と上記出力側ディスク11とを互いに近付く方向に押圧する。又、上記変速比制御ユニット15は、上記入力側ディスク10と出力側ディスク11との間の変速比を所望値にする為に、上記アクチュエータ13の変位方向及び変位量を制御する。
図示の例の場合、上記変速比制御ユニット15は、制御器16と、この制御器16からの制御信号に基づいて切り換えられる、ステッピングモータ17と、ライン圧制御用電磁開閉弁18と、電磁弁19と、シフト用電磁弁20と、これら各部材17〜20により作動状態を切り換えられる制御弁装置21とにより構成している。尚、この制御弁装置21は、変速比制御弁22と、差圧シリンダ23と、補正用制御弁24a、24bと、高速用、低速用各切換弁25、26(図7)とを合わせたものである。このうちの変速比制御弁22は、上記アクチュエータ13への油圧の給排を制御するものである。又、上記差圧シリンダ23は、前記トロイダル型無段変速機4を通過するトルク(通過トルク)に応じて、このトロイダル型無段変速機4の変速比を補正すべく、上記変速比制御弁22の切換状態を微調節する為のものである。又、上記補正用制御弁24a、24bは、上記差圧シリンダ23への圧油の給排を制御するものである。更に、上記高速用、低速用各切換弁25、26は、前記低速用、高速用各クラッチ7、8への圧油の導入状態を切り換えるものである。
又、前記ダンパ2部分から取り出した動力により駆動されるオイルポンプ27(図6の27a、27b)から吐出した圧油を、上記制御弁装置21や上記押圧装置14等に送り込み自在としている。即ち、油溜28(図7)から吸引されて上記オイルポンプ27a、27bにより吐出された圧油を、調圧弁29a、29bで所定圧に調整自在としている。又、これら両調圧弁29a、29bのうち、上記押圧装置14並びに手動油圧切換弁30側に送る油圧を調整する為の調圧弁29aによる調整圧を、上記ライン圧制御用電磁開閉弁18の開閉に基づいて調節自在としている。そして、上記両調圧弁29a、29bにより圧力を調整された圧油を、前記変速比制御弁22を介して前記アクチュエータ13に送り込み自在とする他、前記差圧シリンダ23のストロークを調節する為の前記補正用制御弁24a、24bに、前記電磁弁19の開閉に基づいて送り込み自在としている。
又、この圧油は、上記手動油圧切換弁30と、前記高速用切換弁25又は低速用切換弁26とを介して、前記低速用クラッチ7又は高速用クラッチ8の油圧室内に送り込み自在としている。又、これら低速用、高速用各クラッチ7、8のうちの低速用クラッチ7は、減速比を大きくする(変速比無限大を含む)低速モードを実現する際に接続されると共に、減速比を小さくする高速モードを実現する際に接続を断たれる。これに対して、上記高速用クラッチ8は、上記低速モードを実現する際に接続を断たれると共に高速モードを実現する際に接続される。又、これら低速用、高速用各クラッチ7、8への圧油の給排状態は、前記シフト用電磁弁20の切り換え状態に応じて切り換えられる。
上述の様な図6〜7に示した無段変速装置の場合、上記手動油圧切換弁37を切り換える為のシフトレバーが走行状態(D、Lレンジ、Rレンジ)に操作され、車両が停止若しくは極低速で走行している場合に、入力軸3を駆動するエンジン1の回転速度を大まかに制御しつつ、この回転速度に合わせてトロイダル型無段変速機4の変速比を調節する事により、このトロイダル型無段変速機4を通過するトルク(通過トルク)を規制する。そして、この様に通過トルクを制御する事により、出力軸9から出力される駆動力(駆動トルク)を、例えば従来の自動変速装置で出力されるクリープ力と同程度に設定している。
又、特許文献6には、上述の様な無段変速装置を搭載した車両の停車時並びに極低速走行時の特性の向上を図る発明が記載されている。即ち、この特許文献6には、シフトレバーが走行状態(D、L、Rレンジ)に位置し、車速が0若しくは極低速(例えば1km/h以下)であり、ブレーキペダルが踏まれるか、或はパーキングブレーキが作動状態にある場合に、トロイダル型無段変速機を通過するトルクを小さくする発明が記載されている。この様な場合には、このトロイダル型無段変速機を組み込んだ無段変速装置の出力軸に加わるトルク(出力軸から出力される駆動力、クリープ力)を低くでき、上記ブレーキペダルが踏まれているか、或いは上記パーキングブレーキが作動状態にある場合に、上記車両が不用意に発進する事がなくなる。又、上記ブレーキペダルを踏んだ状態で車両を停止させる場合にも、踏力が小さくて済み、運転者の疲労を抑えられる他、エンジンの出力トルクを抑えられる分、このエンジンが消費する燃料を少なくして、省資源化を図れる。
又、上記特許文献6には、坂道発進補助装置(HSA)が作動している場合に、上記トロイダル型無段変速機を通過するトルクを、上記坂道発進補助装置が作動していない場合に比べて低くする発明も記載されている。更には、無段変速装置を搭載した車両が位置する路面の傾斜方向及びその傾斜角度を傾斜センサにより検出し、登坂路では上記トロイダル型無段変速機を通過するトルクを平坦路の場合に比べて大きくしたり、降坂路では同じく小さくする発明も記載されている。この様な場合、登坂路での発進時に、ブレーキペダルの踏み込み解除後にアクセルペダルの踏み込みが遅れても、車両が後退する事を防止できると共に、降坂路での発進時に、車両を意図せずに急発進させる事がなくなる。又、上記特許文献6には、車速、シフトレバーの位置、アクセルペダル、ブレーキペダルの踏み込み、路面の傾斜状態に応じて、上記トロイダル型無段変速機を通過するトルクを調節する発明も記載されている。
上述した様な特許文献6に記載された構造を採用すれば、車両の置かれている状況に応じた最適な駆動力(クリープ力)を出力軸から出力させる事ができ、車両の停車時並びに極低速走行時の特性の向上を図れる。但し、上述の様な特許文献6に記載された構造の場合は、未だ改良の余地がある。即ち、上記特許文献6に記載された構造の場合、トロイダル型無段変速機を通過するトルクの調節を行なう部分の構造や機構が複雑になり、製造コストが嵩む可能性がある。又、この様に構造や機構が複雑になる分、応答遅れ等に基づき出力軸から出力される駆動力(クリープ力)が運転者の意図とずれる可能性がある(ずれたとしても極く僅かではあるが)。この様な場合、車両の挙動が運転者に分かりにくくなり、発進操作中や極低速走行中の運転操作に違和感を与える可能性がある等、好ましくない。
特開2001−317601号公報 特開平11−63146号公報 特開2000−220719号公報 特開2004−225888号公報 特開2004−211836号公報 特開2004−197934号公報 青山元男著、「別冊ベストカー 赤バッジシリーズ245/クルマの最新メカがわかる本」、株式会社三雄社/株式会社講談社、平成13年12月20日、p.92−93 田中裕久著、「トロイダルCVT」、株式会社コロナ社、2000年7月13日
本発明の無段変速装置は、上述の様な事情に鑑みて、発進操作中や極低速走行中に運転者に違和感を与える事のない構造を、低コストで実現すべく発明したものである。
本発明の無段変速装置は、前述の図6〜7に示した従来構造と同様に、トロイダル型無段変速機と差動ユニットとを組み合わせて成る。
このうちのトロイダル型無段変速機は、相対回転を自在として互いに同心に支持された、少なくとも1対のディスクと、これら両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラを回転自在に支持した複数個の支持部材とを備える。そして、これら各支持部材を油圧式のアクチュエータにより変位させる事で、上記1対のディスク同士の間の変速比を変化させる。
又、上記差動ユニットは、複数の歯車を組み合わせて成る、歯車式のものである。
そして、上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節して上記差動ユニットを構成する複数の歯車の相対的変位速度を変化させる事により、駆動源により入力軸を一方向に回転させた状態のまま出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転及び逆転に変換自在としている。
特に、本発明の無段変速装置に於いては、シフトレバーの選択位置が走行状態であり、車両が停止若しくは極低速走行時に、この車両を停止させる為に使用する制動手段が操作された場合に、この制動手段を構成するブレーキ装置の油圧室に導入される油圧に応じてトロイダル型無段変速機の変速比を調節する事により、このトロイダル型無段変速機を通過するトルクを調節自在としている。
上述の様に構成する本発明の無段変速装置によれば、発進操作中や極低速走行中に運転者に違和感を与える事のない構造を、低コストで実現できる。
即ち、発進操作中や低速走行中の運転者の意図は、ブレーキペダルの踏み込み、言い換えれば、ブレーキ装置を構成する油圧室に導入される油圧の大きさから判定できる。そして、この様な油圧に応じてトロイダル型無段変速機の変速比を調節し、このトロイダル型無段変速機を通過するトルク、延いては出力軸から出力される駆動力(駆動トルク、クリープ力)を調節すれば、運転者が必要とする駆動力を適切に出力させられる。しかも、この様に油圧の大きさに応じてトロイダル型無段変速機の変速比を調節する部分の構造や機構は簡素に構成できる為、その分製造コストの低減や応答遅れ等の防止を図れる。この為、無段変速装置を安価に構成できると共に、運転者の意図と出力される駆動力とがずれる事を防止して、運転者に違和感を与える事を防止できる。
本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、アクチュエータへの圧油の給排状態を切り換える変速比制御弁を、ブレーキ装置の油圧室内に送り込まれる圧油により作動する第二のアクチュエータで切り換え、トロイダル型無段変速機の変速比を調節する。
この様に構成すれば、運転者のブレーキペダルの踏み込みに応じて変速比制御弁を直接切り換えられる。この為、運転者の意図に応じてトロイダル型無段変速機の変速比を調節する部分の構造を簡素に構成できると共に、故障しにくくできる。しかも、上記変速比制御弁の切り換えを応答性の優れた油圧式の第二のアクチュエータにより行なう為、応答遅れ等に伴う違和感を防止でき、運転者が必要とする駆動力(駆動トルク、クリープ力)を適切に出力させられる。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した様に、ブレーキ装置の油圧室に導入される油圧の大きさとトロイダル型無段変速機を通過するトルクの大きさとを反比例させる。即ち、ブレーキ装置の油圧室に導入される油圧が大きい(ブレーキペダルの踏み込みが強い)程、トロイダル型無段変速機を通過するトルクを小さくする(駆動力を弱くする)。逆に言えば、ブレーキ装置の油圧室に導入される油圧が小さい(ブレーキペダルの踏み込みが弱い)程、トロイダル型無段変速機を通過するトルクを大きくする(駆動力を強くする)
この様に構成すれば、出力軸から出力される駆動力を運転者の意図に沿うものにできる。即ち、ブレーキペダルの踏み込みに基づく上記油圧が大きい程、運転者は車両の減速乃至停止を望んでいると考えられる。この様な場合に、上記駆動力を小さくする方向にトロイダル型無段変速機の変速比を調節すれば、上記車両を運転者の意図に沿って減速乃至停止させられる。一方、上記ブレーキペダルの踏み込みに基づく上記油圧が小さい程、運転者は車両の走行(クリープ力に基づく低速走行)を望んでいると考えられる。この様な場合に、上記駆動力を大きくする方向にトロイダル型無段変速機の変速比を調節すれば、上記車両を運転者の意図に沿って走行(発進乃至低速走行)させられる。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した様に、制動手段による制動力が開放された場合に、トロイダル型無段変速機を通過するトルクをその時点(開放された時点)の値から漸次大きくする。
この様に構成すれば、ブレーキペダルの開放と共に、出力軸から出力される駆動力を徐々に大きくでき、車両の発進乃至低速走行を運転者の意図に沿って滑らかに行なえる。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項5に記載した様に、シフトレバーの選択位置が走行状態の場合に、トロイダル型無段変速機の変速比を、出力軸に負荷を加えない状態で入力軸を一方向に回転させたままこの出力軸を停止させられる状態を実現できるGN値からずらせる。具体的には、上記変速比を、このGN値から、シフトレバーの選択位置に応じた駆動力を上記出力軸から出力させられる値にずらしておく。
この様に構成すれば、シフトレバーの選択位置に応じた駆動力を上記出力軸から常に出力させる事ができ、車両が運転者の意図と逆方向(シフトレバーの選択位置と異なる方向)に動き出す事を防止できる。
図1〜3は、請求項1、3、4、5に対応する、本発明の実施例1を示している。尚、本実施例の特徴は、ブレーキ装置31を構成する油圧室32に導入される油圧に応じて、トロイダル型無段変速機4の変速比を調節する事により、発進操作中や極低速走行中に運転者に違和感を与える事を防止する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図6〜7に示した従来構造と同様であるから、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分を中心に説明する。
車両を停止させる為に使用する制動手段である上記ブレーキ装置31の油圧室32と、運転席に設けたブレーキペダル33とを、油路34で結んでいる。この様にブレーキペダル33と油路34で結ばれた上記ブレーキ装置31は、このブレーキペダル33の踏み込み力(踏み込み圧)に応じた(踏み込み力に比例若しくはぼ比例する)制動力を発生する。本実施例の場合、この様なブレーキ装置31の油圧室32内或いは上記油路34内に、この油圧室32内に導入される油圧を検出する為の(油圧センサである)ブレーキ圧センサ35を設けている。そして、このブレーキ圧センサ35により、上記ブレーキペダル33の踏み込み力、延いては、上記ブレーキ装置31が発生する制動力の大きさを検出自在としている。又、この様なブレーキ圧センサ35の検出信号を制御器16に入力し、このブレーキ圧センサ35の検出信号が表す上記油圧に応じて、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を調節自在としている。
即ち、本実施例の場合は、シフトレバーの選択位置が走行状態であり、車両が停止若しくは極低速走行時に、上記ブレーキペダル33の踏み込みに基づきブレーキ装置31が操作された場合に、このブレーキ装置31の油圧室32に導入される油圧を、上記ブレーキ圧センサ35により検出する。そして、このブレーキ圧センサ35により検出された油圧に応じて、上記制御器16によりステッピングモータ17或いは電磁弁19を作動させ、制御弁装置21を構成する変速比制御弁22(図7参照)の切り換え状態を変換する事により、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を調節する。そして、この様にトロイダル型無段変速機4の変速比を調節する事により、このトロイダル型無段変速機4を通過するトルク(通過トルク)、延いては、出力軸9から出力される駆動力(駆動トルク、クリープ力)を、その時点の油圧(ブレーキペダル踏み込み力)に応じた適切な値に調節(補正)する。
この為に、上記制御器16に、上記油圧の大きさに対応する適切な通過トルク(目標通過トルク)、又は、上記油圧の大きさに対応する最適な駆動力(目標駆動力、目標クリープ力)を算出する機能を持たせている。尚、この様に油圧の大きさに対応して算出する値(目標値)は、上記通過トルク(目標通過トルク)と駆動力(目標クリープ力)とのうちの何れの値を使用しても良い。即ち、これら通過トルクと駆動力とは互いに対応する値である為、何れの値を目標値として算出するかは自由である。何れの場合も、上述の様な最適な駆動力(目標クリープ力)又は最適な通過トルク(目標通過トルク)の算出を、予め求めた、上記油圧とこの油圧に対応する目標クリープ力又は目標通過トルクとの相関関係に応じて行なう。尚、以下の説明は、目標クリープ力を主として用いるが、この目標クリープ力に代えて目標通過トルクとしても良い事は勿論である。
本実施例の場合、図2に示す様に、上記油圧(ブレーキペダル踏み込み力)の大きさと上記目標クリープ力(又は目標通過トルク)とが反比例の関係を有する。即ち、上記ブレーキ装置31の油圧室32に導入される油圧が大きくなる(ブレーキペダル33の踏み込みが強くなる)程、目標クリープ力(又は目標通過トルク)を小さくする(弱くする)。逆に言えば、上記ブレーキ装置31の油圧室32に導入される油圧が小さくなる(ブレーキペダル33の踏み込みが弱くなる)程、上記目標クリープ力(目標通過トルク)を大きくする(強くする)。この様な相関関係は、上記制御器16のメモリにマップ或いは式として記憶させておき、この様に記憶させた相関関係に基づき、その時点の油圧から目標クリープ力(目標通過トルク)を算出する。
又、上記制御器16には、前記出力軸9から出力される駆動力(クリープ力)を上述の様に算出した目標クリープ力にする為に必要なトロイダル型無段変速機4の変速比を算出する機能(トロイダル型無段変速機4を通過するトルクを目標通過トルクとする為に必要な変速比を算出する機能)を持たせている。又、これと共に、この算出した変速比に変速する為に必要な上記ステッピングモータ17の駆動量(ステップ数)、又は、電磁弁19の開度を算出する機能を、上記制御器16に持たせている。この様な機能も、前述の機能と同様に、予め求めた、上記トロイダル型無段変速機4の変速比と目標トルク(目標通過トルク)との相関関係、及び、この変速比と上記ステッピングモータ17のステップ数、又は、電磁弁19の開度との相関関係に応じて行なう。
そして、この様に算出されたステッピングモータ17の駆動量又は電磁弁19の開度に応じて、上記制御器16によりこれらステッピングモータ17又は電磁弁19を作動させる。更に、この作動により、上記トロイダル型無段変速機4を通過するトルク(通過トルク)、延いては、出力軸9から出力される駆動力(駆動トルク、クリープ力)を、その時点の油圧に応じた適切な値に調節(補正)する。尚、上記出力すべき駆動力から、直接(変速比を求める事なく)ステッピングモータ17の駆動量又は電磁弁19の開度を算出する事もできる。この場合には、上記駆動力(通過トルク)と、上記ステッピングモータ17のステップ数、又は、電磁弁19の開度との相関関係を予め求めておき、この様な相関関係に基づいて算出する。
上述の様なブレーキ装置31の油圧室32に導入される油圧に応じて、通過トルク、延いては駆動力(クリープ力)を調節する際の上記制御器16が備える機能に就いて、図3のフローチャートを参照しつつ説明する。尚、このフローチャートに示した作業は、イグニッションスイッチがONされてからOFFされるまでの間、繰り返し(自動的に)行なわれる。
先ず、上記制御器16は、ステップ1で、車両が停止状態又は極低速走行状態であるか否か、言い換えれば車速が一定値V(例えば1km/h)以下であるか否かを判定する。この判定は、前記出力軸9の回転速度を検出する為の出力軸回転センサ36(図1参照)或は別途設けた車速センサからの信号に基づいて行なう。車速が一定値Vよりも早い場合には、特に本発明の特徴とする制御(油圧に応じて通過トルク、駆動力を調節する制御)は行なわず、通常の制御を行なう。これに対して、車速が一定値V以下の場合には、次のステップ2で、運転者が走行状態を選択しているか否かを判定する。この判定は、シフトレバー(操作レバー)が前進位置(Dレンジ又はLレンジ)又は後退位置(Rレンジ)に位置するか否かを、ポジションスイッチ37(図1参照)により判定する事により行なう。走行状態を選択されていない場合(シフトレバーがD、L、Rの何れのレンジにも存在しない場合)には、特に本発明の特徴とする制御は行なわず、通常の制御を行なう。
これに対して、走行状態が選択されている場合(シフトレバーがD、L、Rの何れかのレンジに存在する場合)には、次のステップ3で、アクセルペダルが解放されている(踏まれていない)か否かを判定する。この判定は、アクセルセンサ38(図1参照)の信号に基づいて行なう。アクセルペダルが解放されていない(踏まれている)場合には、特に本実施例の特徴とする制御は行なわず、通常の制御を行なう。これに対して、アクセルペダルが解放されている(踏まれていない)場合には、次のステップ4で、ブレーキペダル33が踏まれているか否かを判定する。この判定は、前述のブレーキ圧センサ35の検出信号、或いは、ブレーキランプ点灯用のブレーキランプスイッチ(ブレーキスイッチ48、図1参照)のON・OFF信号に基づいて行なう。このステップ4で、ブレーキペダル33が踏まれていないと判定した場合には、ステップ5に示す様に、駆動力(クリープ力)をその時点の値から漸次大きくする制御を行なう。この為に、現在のクリープ力をP_Creep とした場合に、目標クリープ力T_Creep を、T_Creep =P_Creep +Aとする。ここで、Aは、チューニング等により決定される値で、予め実験等により求めた最適値に設定しておく。
これに対して、上記ステップ4でブレーキペダル33が踏まれていると判定した場合には、続くステップ6で、上記ブレーキ圧センサ35により、前記ブレーキ装置31の油圧室32内の油圧を検出する。そして、ステップ7に示す様に、前述の図2に示した相関関係に基づいて、上記油圧に対応する目標クリープ力T_Creep を算出する。より具体的には、現在の油圧をP_Brake とした場合に、目標クリープ力T_Creep を、T_Creep =P_Brake ×αとする。ここで、αは、チューニング等により決定される、上記図2の線図の係数に相当する値であり、予め実験等により求めた最適値に設定しておく。
上記ステップ5又は上記ステップ7で、上記目標クリープ力T_Creep を算出したならば、続くステップ8に示す様に、この目標クリープ力T_ Creepにする為に必要なステッピングモータ17の駆動量(例えばステップ数=BSteps )、又は、電磁弁19の開度(例えばLoad Sol=A%)を算出する。そして、続くステップ9で、上記ステップ8で算出されたステッピングモータ17の駆動量又は電磁弁19の開度に応じて、これらステッピングモータ17又は電磁弁19を作動させる(ステッピングモータ17をBSteps 駆動したり、電磁弁19の開度をA%とする)。そして、この様なフローチャートに示す作業を繰り返し行なう事により、上記トロイダル型無段変速機4を通過するトルク(通過トルク)、延いては、前記出力軸9から出力される駆動力(駆動トルク、クリープ力)を、その時点の油圧(ブレーキペダル踏み込み力)に応じた適切な値に調節(補正)する。
上述の様な本実施例によれば、発進操作中や極低速走行中に運転者に違和感を与える事のない構造を、低コストで実現できる。
即ち、発進操作中や低速走行中の運転者の意図は、ブレーキペダル33の踏み込み、言い換えれば、ブレーキ装置31を構成する油圧室32に導入される油圧の大きさから判定できる。そして、この様な油圧に応じてトロイダル型無段変速機4の変速比を調節し、このトロイダル型無段変速機4を通過するトルク、延いては出力軸9から出力される駆動力(駆動トルク、クリープ力)を調節すれば、運転者が必要とする駆動力を適切に出力させられる。しかも、この様に油圧の大きさに応じてトロイダル型無段変速機4の変速比を調節する部分の構造は、上記油圧を測定する為のブレーキ圧センサ35を設けるだけで構成できる為、その分製造コストの低減や応答遅れ等の防止を図れる。この為、無段変速装置を低コストで構成できると共に、運転者の意図と出力される駆動力とがずれる事を防止して、運転者に違和感を与える事を防止できる。
又、前述の様に、油圧(ブレーキペダル踏み込み力)の大きさと出力軸9から出力される駆動力(クリープ力)の大きさとを反比例させている。即ち、運転者が車両を減速乃至停止させるべく上記ブレーキペダル33の踏み込みを大きくする程、上記駆動力が小さくなる。これとは逆に、運転者が車両を走行(クリープ力に基づく低速走行)させるべく、上記ブレーキペダル33の踏み込みを小さく乃至開放する程、上記駆動力が大きくなる。この為、上記出力軸9から出力される駆動力(クリープ力)を運転者の意図に沿ったものにでき、運転者に違和感を与える事を防止できる。又、上記ブレーキペダル33の踏み込みが解除(ブレーキ装置31の制動力が開放)された場合に、上記トロイダル型無段変速機4を通過するトルク、延いては上記出力軸9から出力される駆動力をその時点(開放された時点)の値から漸次大きくする事により、車両の発進乃至低速走行を、運転者の意図に沿って滑らかに行なえる。
又、上述の様にブレーキペダル33が開放された状態で、且つ、上記シフトレバーの選択位置が走行状態(D、L、Rレンジ)の場合に、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を、上記出力軸9に負荷を加えない状態で入力軸3を一方向に回転させたままこの出力軸9を停止させられる状態を実現できるGN値からずらせる。具体的には、上記変速比が、シフトレバーの選択位置に応じた駆動力を上記出力軸9から出力させられる値となる様に設定する。この様に設定しておけば、上記シフトレバーの選択位置に応じた駆動力を上記出力軸9から常に出力させる事ができ、車両が運転者の意図と逆方向(シフトレバーの選択位置と異なる方向)に動き出す事を防止できる。
又、本実施例の場合、ブレーキ装置31を構成する油圧室32に導入される油圧を測定する為のブレーキ圧センサ35を、油圧の大きさに応じて出力を変化{例えば直線的(リニア)に変化}させるものとしている。この様なブレーキ圧センサ35を使用すれば、油圧の大きさに応じて駆動力(通過トルク)を微妙に調節する事ができる。又、この様なセンサに代えて、それぞれが異なる油圧で出力信号(ON・OFF信号)を出力する圧力スイッチを複数個(例えば3個)設ける事により、上記油圧の大きさを検出する事もできる。この様な場合には、圧力スイッチの数に応じて検出できる油圧の段階が決まるが(例えば圧力スイッチが3個であれば4段階)、安価な圧力スイッチを使用する事によるコスト低減を図れる。
図4〜5は、請求項1〜5に対応する、本発明の実施例2を示している。前述の実施例1の場合は、ブレーキ圧センサ35(図1参照)の検出信号に基づき目標クリープ力を算出し、この算出された目標クリープ力を出力させるべく、制御器16によりステッピングモータ17又は電磁弁19を作動し、トロイダル型無段変速機4(図4参照)の変速比を調節する為の変速比制御弁22(図5等参照)を切り換えていた。これに対して、本実施例の場合は、上述の様なブレーキ圧センサ35を用いずに、ブレーキ装置31を構成する油圧室32に送り込まれる圧油により、第二のアクチュエータ39を直接作動させる。そして、この第二のアクチュエータ39の作動に基づき、トロイダル型無段変速機4の変速比を調節する為の変速比制御弁22を切り換える。更に、この切り換えにより、このトロイダル型無段変速機4を通過するトルク(通過トルク)、延いては、出力軸9から出力される駆動力(駆動トルク、クリープ力)を、その時点のブレーキペダル33の踏み込みに応じた適切な値に調節(補正)する。
この為に、本実施例の場合には、上記ブレーキ装置31の油圧室32と上記ブレーキペダル33とを結ぶ油路34の途中に、電磁切り換え弁であるクリープ力制御用切換弁40を設けている。このクリープ力制御用切換弁40は、ソレノイドへの通電に基づきスプール41を変位させるもので、このスプール41の変位に基づき上記ブレーキ装置31側の油路34と上記第二のアクチュエータ39の油圧室42a、42bとを通じさせる。本実施例の場合、制御器16により車両が停止状態(又は極低速走行状態)であると判定される場合に、上記油路34と上記第二のアクチュエータ39の油圧室42a、42bのうちの何れかの油圧室42a(42b)とを通じさせる。即ち、上記制御器16により上記車両が停止状態(又は極低速走行状態)であると判定される場合に、この制御器16からの制御信号に基づき上記クリープ力制御用切換弁40を通電状態とする。そして、この通電に基づき上記スプール41を、ばね49の弾力に抗して図5で左方に変位させ、上記油路34と、(後述する前後進切替弁43の切り換え状態に応じて)上記第二のアクチュエータ39の何れかの油圧室42a(42b)とを通じさせる。一方、上記制御器16により上記車両が停止状態(又は極低速走行状態)でないと判定される場合には、この制御器16からの制御信号に基づき、上記クリープ力制御用切換弁40を非通電状態とする。そして、上記スプール41を上記ばね49の弾力に基づき、図5で右方に変位させ、上記油路32と上記第二のアクチュエータ39との圧油の流通を遮断する。
尚、上記車両が停止状態(又は極低速走行状態)であるか否かは、例えば出力軸回転センサ36や車速センサにより判定する。又、この様なセンサが万が一故障した場合に、上記クリープ力制御用切換弁40が通電状態となる事は好ましくない。この為に、上記制御器16に、上記出力軸回転センサ36や車速センサが故障したと判定される場合に、上記クリープ力制御用切換弁40が非通電状態となる機能を持たせている。又、このクリープ力制御用切換弁40と上記第二のアクチュエータ39との間に、前後進切換弁43を設けている。この前後進切換弁43は、上記第二のアクチュエータ39を構成する1対の油圧室42a、42bへの圧油の導入状態を、シフトレバーの選択位置に応じて切り換えるものである。即ち、このシフトレバーが後退位置以外に(D、L、N、Pレンジ)に操作されている場合は、上記第二のアクチュエータ39を構成する1対の油圧室42a、42bのうちの一方(図5の右方)の油圧室42aを上記クリープ力制御用切換弁40と通じさせ、上記ブレーキ装置31に送り込まれる圧油を上記一方の油圧室42aに導入する。これに対して、上記シフトレバーが後退位置(Rレンジ)に操作されている場合には、上記第二のアクチュエータ39を構成する1対の油圧室42a、42bのうちの他方(図5の右方)の油圧室42bを上記クリープ力制御用切換弁40と通じさせ、上記ブレーキ装置31に送り込まれる圧油を上記他方の油圧室42bに導入する。
この様な本実施例の場合、上記シフトレバーの選択位置が走行状態(D、L、Rレンジ)であり、車両が停止若しくは極低速で走行していると判定される場合に、上記制御器16の制御信号に基づきクリープ力制御用切換弁40が切り換わる。そして、上記ブレーキ装置31に送り込まれる圧油が、上記第二のアクチュエータ39の一方の油圧室42a(D、Lレンジの場合)或いは他方の油圧室42b(Rレンジの場合)に導入される。更に、この油圧室42a、42bに導入される油圧が上記ブレーキペダル33の踏み込みに基づき変化する事により、上記アクチュエータ39のロッド44が中立位置から軸方向に変位し、上記トロイダル型無段変速機4の変速比を調節する為の変速比制御弁22が切り換わる。即ち、上記ロッド44の変位に基づき、リンク腕45がステッピングモータ17との係合部を支点として上記変速比制御弁22のスリーブ46を軸方向に変位させる方向に揺動し、上記トロイダル型無段変速機4の変速比が調節(補正)される。
この際、運転者が車両を減速乃至停止させるべく上記ブレーキペダル33の踏み込みを大きくする程、上記何れかの油圧室42a、42bに導入される圧油が増大し、上記ロッド44の(中立位置からの)軸方向変位量も増大する。この結果、上記ブレーキペダル33の踏み込みが大きい程、上記トロイダル型無段変速機4を通過するトルク、延いては出力軸9から出力される駆動力が小さくなる。これとは逆に、運転者が車両を走行(クリープ力に基づく低速走行)させるべく、上記ブレーキペダル33の踏み込みを小さく乃至開放する程、上記何れかの油圧室42a、42bに導入される圧油が減少し、上記ロッド44の(中立位置からの)軸方向変位量も減少する(ばね47、47の弾力に基づき中立位置に戻る)。この結果、上記ブレーキペダル33の踏み込みが小さい程、上記トロイダル型無段変速機4を通過するトルク、延いては出力軸9から出力される駆動力が大きくなる。尚、上記ロッド44がばね47、47の弾力に基づき中立位置に戻った状態で、車両が進行方向に確実に発進できる程度の駆動力(強めのクリープ力)が上記出力軸9から出力される様に、上記ステッピングモータ17による、前記変速比制御弁22の調節を行なう。
この様な本実施例によれば、運転者のブレーキペダル33の踏み込みに応じて、上記変速比制御弁22を直接切り換えられる。この為、運転者の意図に応じてトロイダル型無段変速機4の変速比を調節する部分の構造を簡素に構成できると共に、故障しにくくできる。しかも、上記変速比制御弁22の切り換えを応答性の優れた油圧式の第二のアクチュエータ39により行なう為、応答遅れ等に伴う違和感を防止でき、運転者が必要とする駆動力(駆動トルク、クリープ力)を適切に出力させられる。
その他の構成及び作用は、前述した実施例1と同様であるから、重複する説明は省略する。
本発明の実施例1を示す、無段変速装置のブロック図。 ブレーキペダルの踏み込み力と目標クリープ力との関係の1例を示す線図。 実施例1の特徴となる動作を示すフローチャート。 本発明の実施例2を示す、図1と同様の図。 この無段変速装置に組み込む油圧回路図。 従来の無段変速装置のブロック図。 この無段変速装置に組み込む油圧回路図。
符号の説明
1 エンジン
2 ダンパ
3 入力軸
4 トロイダル型無段変速機
5 遊星歯車式変速機
6 クラッチ装置
7 低速用クラッチ
8 高速用クラッチ
9 出力軸
10 入力側ディスク
11 出力側ディスク
12 パワーローラ
13 アクチュエータ
14 押圧装置
15 変速比制御ユニット
16 制御器
17 ステッピングモータ
18 ライン圧制御用電磁開閉弁
19 電磁弁
20 シフト用電磁弁
21 制御弁装置
22 変速比制御弁
23 差圧シリンダ
24a、24b 補正用制御弁
25 高速用切換弁
26 低速用切換弁
27、27a、27b オイルポンプ
28 油溜
29a、29b 調圧弁
30 手動油圧切換弁
31 ブレーキ装置
32 油圧室
33 ブレーキペダル
34 油路
35 ブレーキ圧センサ
36 出力軸回転センサ
37 ポジションスイッチ
38 アクセルセンサ
39 第二のアクチュエータ
40 クリープ力制御用切換弁
41 スプール
42a、42b 油圧室
43 前後切換弁
44 ロッド
45 リンク腕
46 スリーブ
47 ばね
48 ブレーキスイッチ
49 ばね

Claims (5)

  1. 相対回転を自在として互いに同心に支持された、少なくとも1対のディスクと、これら両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラを回転自在に支持した複数個の支持部材とを備え、これら各支持部材を油圧式のアクチュエータにより変位させる事で、上記1対のディスク同士の間の変速比を変化させるトロイダル型無段変速機と、複数の歯車を組み合わせて成る歯車式の差動ユニットとを組み合わせ、このうちのトロイダル型無段変速機の変速比を調節して上記差動ユニットを構成する複数の歯車の相対的変位速度を変化させる事で、駆動源により入力軸を一方向に回転させた状態のまま出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転及び逆転に変換自在とした無段変速装置に於いて、シフトレバーの選択位置が走行状態であり、車両が停止若しくは極低速走行時に、この車両を停止させる為に使用する制動手段が操作された場合に、この制動手段を構成するブレーキ装置の油圧室に導入される油圧に応じてトロイダル型無段変速機の変速比を調節する事により、このトロイダル型無段変速機を通過するトルクを調節自在とした事を特徴とする無段変速装置。
  2. アクチュエータへの圧油の給排状態を切り換える変速比制御弁を、ブレーキ装置の油圧室内に送り込まれる圧油により作動する第二のアクチュエータで切り換え、トロイダル型無段変速機の変速比を調節する、請求項1に記載した無段変速装置。
  3. ブレーキ装置の油圧室に導入される油圧の大きさとトロイダル型無段変速機を通過するトルクの大きさとを反比例させる、請求項1〜2の何れか1項に記載した無段変速装置。
  4. 制動手段の制動力が開放された場合に、トロイダル型無段変速機を通過するトルクをその時点の値から漸次大きくする、請求項1〜3の何れか1項に記載した無段変速装置。
  5. シフトレバーの選択位置が走行状態の場合に、トロイダル型無段変速機の変速比を、出力軸に負荷を加えない状態で入力軸を一方向に回転させたままこの出力軸を停止させられる状態を実現できるGN値からずらせた、請求項1〜4の何れか1項に記載した無段変速装置。
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