JP4532874B2 - 質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子に対して付加情報を付与して、情報記録コードとして利用する方法 - Google Patents
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Description
質量区分可能な原子群複数種を構成単位として、該構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造を有する鎖状分子を情報記録コードとして利用する方法であって、
前記鎖状分子は、その一端には、前記構成単位である質量区分可能な原子群複数種に対して、質量区分可能な標識用原子または原子群の単位を、前記構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造に連結してなる形態を有し、
(工程1) 前記標識用原子または原子群の単位を、前記構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造に連結してなる形態に、該鎖状分子を調製する工程;
(工程2) 質量分析法によって、前記鎖状分子より生成する、前記標識用原子または原子群の単位と、それと連結される前記構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造の部分配列とからなる断片イオンであって、前記部分配列の構成単位数が種々に異なる一群の断片イオンの分子量を測定する工程;
(工程3) 前記測定工程において、分子量の測定がなされる、前記標識用原子または原子群の単位と前記部分配列とからなる断片イオンの一群において、
一群の断片イオンの分子量を、その分子量の増加する順に整列させて、
前記部分配列として、前記構成単位を一個含み、前記標識用原子または原子群の単位と前記部分配列とからなる、第1の断片イオンの分子量を特定し、前記一個の構成単位の種類を決定し、前記鎖状分子における、前記鎖状構造を構成する配列の一端より第1番目の構成単位の種類とし、
前記部分配列として、前記構成単位を二個含み、前記標識用原子または原子群の単位と前記部分配列とからなる、第2の断片イオンの分子量を特定し、前記第1の断片イオンと第2の断片イオンとの分子量差を算出し、前記鎖状分子における、前記鎖状構造を構成する配列の一端より第2番目の構成単位の種類を決定し、
以降同じ手順に従って、その分子量の増加する順に整列される、前記標識用原子または原子群の単位と前記部分配列とからなる断片イオンの一群から、前記部分配列として、前記構成単位をn個含み、前記標識用原子または原子群の単位と前記部分配列とからなる、第nの断片イオンの分子量を特定し、第(n−1)の断片イオンと第nの断片イオンとの分子量差を算出し、前記鎖状分子における、前記鎖状構造を構成する配列の一端より第n番目の構成単位の種類を決定する操作を繰り返し、
前記標識用原子または原子群の単位の存在位置を基準として、前記鎖状構造を構成する配列の一端より、順次、その構成単位の種類の配列情報を読み取る工程;
少なくとも、上記工程1〜工程3とを有し、
前記標識用原子または原子群の単位の種類、ならびに、その存在位置を基準として、順次読み採ることの可能な、前記鎖状構造の一端から続く構成単位の種類の配列とを、情報を記録コードとすることを特徴とする、質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子に対して付加情報を付与して、情報記録コードとして利用する方法である。
前記鎖状分子が有する、鎖状構造の構成単位とされる、前記質量区分可能な原子群は、4種類のヌクレオシドA,T,G,Cのいずれかを含んでなる天然型のヌクレオチドに加えて、あるいは、代えて、少なくとも、非天然型のヌクレオチドの1種類を含むこともできる。
質量区分可能な原子群複数種を構成単位として、該構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造を有する鎖状分子を情報記録コードとして利用する方法であって、
前記鎖状分子は、その一端には、前記構成単位である質量区分可能な原子群複数種に対して、質量区分可能な標識用原子または原子群の単位を、前記構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造に連結してなる形態を有し、かつ
光照射によって供給されるエネルギーによって、前記鎖状構造部中において、分断を受け、イオン化された断片イオンの生成が可能であって、
(工程1) 前記標識用原子または原子群の単位を、前記構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造に連結してなる形態に、該鎖状分子を調製する工程;
(工程2) 光照射によって供給されるエネルギーによって、前記鎖状分子より生成する、前記標識用原子または原子群の単位と、それと連結される前記構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造の部分配列とからなる断片イオンであって、前記部分配列の構成単位数が種々に異なる一群の断片イオンの分子量を質量分析法によって測定する工程;
(工程3) 前記測定工程において、分子量の測定がなされる、前記標識用原子または原子群の単位と前記部分配列とからなる断片イオンの一群において、
一群の断片イオンの分子量を、その分子量の増加する順に整列させて、
前記部分配列として、前記構成単位を一個含み、前記標識用原子または原子群の単位と前記部分配列とからなる、第1の断片イオンの分子量を特定し、前記一個の構成単位の種類を決定し、前記鎖状分子における、前記鎖状構造を構成する配列の一端より第1番目の構成単位の種類とし、
前記部分配列として、前記構成単位を二個含み、前記標識用原子または原子群の単位と前記部分配列とからなる、第2の断片イオンの分子量を特定し、前記第1の断片イオンと第2の断片イオンとの分子量差を算出し、前記鎖状分子における、前記鎖状構造を構成する配列の一端より第2番目の構成単位の種類を決定し、
以降同じ手順に従って、その分子量の増加する順に整列される、前記標識用原子または原子群の単位と前記部分配列とからなる断片イオンの一群から、前記部分配列として、前記構成単位をn個含み、前記標識用原子または原子群の単位と前記部分配列とからなる、第nの断片イオンの分子量を特定し、第(n−1)の断片イオンと第nの断片イオンとの分子量差を算出し、前記鎖状分子における、前記鎖状構造を構成する配列の一端より第n番目の構成単位の種類を決定する操作を繰り返し、
前記標識用原子または原子群の単位の存在位置を基準として、前記鎖状構造を構成する配列の一端より、順次、その構成単位の種類の配列情報を読み取る工程;
少なくとも、上記工程1〜工程3とを有し、
前記標識用原子または原子群の単位の種類、ならびに、その存在位置を基準として、順次読み採ることの可能な、前記鎖状構造の一端から続く構成単位の種類の配列とを、情報を記録コードとすることを特徴とする、質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子に対して付加情報を付与して、情報記録コードとして利用する方法である。
前記鎖状分子が有する、鎖状構造の構成単位とされる、前記質量区分可能な原子群は、4種類のヌクレオシドA,T,G,Cのいずれかを含んでなる天然型のヌクレオチドに加えて、あるいは、代えて、少なくとも、非天然型のヌクレオチドの1種類を含むこともできる。
すなわち、本発明の第三の形態にかかるマイクロアレイは、
上記本発明にかかる第一の形態、または第二の形態にかかる、質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子に対して付加情報を付与して、情報記録コードとして利用する方法を適用して、情報記録コードを付与されたマイクロアレイであって、
該マイクロアレイは、プローブを担体基板上に固定してなる構成を有し、
前記付加情報を付与した質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子に、該マイクロアレイにおける必要な情報を付して、前記プローブに少量混合して、プローブとともに、前記担体基板上に固定し、
必要に応じて、質量分析法を用いて、担体基板上に固定される、前記鎖状構造を有する分子を測定して、情報記録コードの読み取りを可能とすることを特徴とする、マイクロアレイである。
第1の断片: AU(Br);
第2の断片: CAU(Br);
第3の断片: ACAU(Br);
第4の断片: TACAU(Br); ・・・
一方、この鎖状分子103のDNA鎖の中間部より生成する可能性のある断片としては、部分配列CGTの断片や部分配列GTCの断片のように、その質量(m/Z)からは、区別することが困難な複数の断片が存在している。それに対して、上述する該末端の標識U(Br)を含む断片は、標識U(Br)の示す特徴的な質量数に依って、観測される質量(m/Z)の値から容易に選別できる。その後、観測される質量(m/Z)の値が増加する順に並べると、その質量(m/Z)の値差分に基づき、末端の標識が連結される、末端から第1番目の構成単位の種類がA、第2番目の構成単位の種類がCのように、順次、かかる鎖状構造部分の配列情報を一意的に読み取ることを可能としている。すなわち、本発明の方法では、鎖状構造を有する鎖状分子における、鎖状構造部分の配列情報を、該鎖状構造の一端に付す標識用原子または原子群の単位を位置基準(例えば、3’末端)として、一方方向(5’末端へと遡上する方向)へと順次読み取ることを可能としている。また、この末端の標識に、U(Br)を利用していること自体、他の標識として、U(Cl):5−クロロ−2’−デオキシウリジンを利用しているものと、区別する付加的情報として利用される。従って、構成単位であるDNAユニット;A,T,G,Cで構成されるDNA鎖の配列情報は、4進法で表記される複数桁の数値コードに相当し、また、末端の標識自体の種類は、符号情報に相当すると見做すこともでき、符号付きの4進法複数桁数値コードが実現されている。さらには、例えば、ACA+U(Br)のコードにおいては、ACAの三塩基コードは、Thrをコードする6種の遺伝子コードの一種であることを利用して、Thr+ACA+U(Br)という重複する情報コード(Thr)をも含む拡張記録コードを実現するものとして、利用することもできる。同様に、TACAU(Br)のコードにおいては、TAC+A+U(Br)と解釈すると、TACがコードするTyrをも含め、Tyr+TACA+U(Br)という拡張記録コードを実現するものとして、利用することもできる。
1×3インチ角、厚さ1mmの合成石英基板をラックにいれ、純水で軽く濯ぎ、スピンドライによって乾燥させた後、5分間のUV洗浄を行った。その後、洗剤中で2分間超音波洗浄を行い、対で、水洗により、前記洗剤を除去した。純水で漱いだ後、純水中で再び超音波洗浄を2分間行った。
アミノ基を結合したシランカップリング剤、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル トリメトキシシラン KBM603(信越化学工業)の0.1%水溶液を室温下で20分攪拌し、上記シラン化合物の分子内のメトキシ基を加水分解した。次いで、このシランカップリング剤溶液を、上記(1)の洗浄処理を終えた基板表面にスピンコート法により塗布した。塗布済みの基板を、150℃に加熱したオーブン中で一時間ベークして、最終的に、基板表面にアミノ基を導入した。
DNA合成業者(ベックス)に依頼して、配列番号:1の一本鎖オリゴ核酸を合成した。
配列番号:1
5’ HS−(CH2)6−O−PO2−O−TACAU(Br) 3’
ここで、A、T、G、Cは、それぞれ塩基としてアデニン、チミン、グアニン、シトシンを有するヌクレオチドを示す。また、U(Br)は、5−ブロモ−2’−デオキシウリジンであり、合成時に、以下に示すフォスフォアミダイト体(グレンリサーチ社)を用いて導入した。
上記配列番号:1の一本鎖DNAを8μMの濃度で、グリセリン15.0wt%、尿素15.0wt%、ジエチレングリコール9.0wt%、及びアセチレンアルコール(商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル(株)社製)0.01wt%を含む水性溶媒(クリアインク)中に溶解した。また、マーカーに関しても、DNAと同様に上記の成分をもつクリアインクに溶解した。サーマル・ジェット法の一種である、バブル・ジェット法を採用しているバブル・ジェット・プリンター BJF−850(キャノン)用のプリンターヘッドBC−50(キャノン)を、数100μlの溶液を吐出可能とするべく改造した。このインクジェット・ヘッドの改造タンク部に上記DNA溶液を注入した。バブル・ジェット・プリンター BJF−850(キャノン)を基礎とする、吐出描画機に、(2)で作製したマレイミド基の導入処理を終えた基板を装着し、その基板表面にDNA溶液をスポッティングした。なお、スポッティング時の吐出量は、4pl/dropletで、スポッティングの範囲は基板の中央部、10mm×10mmの範囲に200dpi、すなわち127μmのピッチで吐出した。なお、この吐出条件では、基板表面にスポッティングされたドットの直径は、約50μmであった。
前記(4)で作製したDNA固定基板について、その固定された状態の一本鎖DNAを、ION TOF社 TOF−SIMSを用いて測定した。なお、一本鎖DNA由来の断片二次イオンの生成に用いる一次イオンは、Auガンから発生するイオンを用いた。金イオンには、一次イオン種として、Au3 +も包含され、高い質量の二次イオン種の生成に適している。
分子量:135
分子量:151
分子量:111
分子量:126
分子量:178
分子量:191
5−ブロモ−2’−デオキシウリジン:385(3’末端は、−OHで終端される。)と、それに続くDNA鎖部における、鎖を構成するヌクレオチド一つ分の質量差分は、上記塩基が2’−デオキシリボース−5’−リン酸骨格部の1’位に付加した単位の式量に相当し、それぞれ、
2’−デオキシアデノシン−5’−リン酸単位:312
2’−デオキシグアノシン−5’−リン酸単位:328
2’−デオキシシチジン−5’−リン酸 単位:288
2’−デオキシチミジン−5’−リン酸 単位:303
となる。
標識U(Br)自体:m=385を基準として、
標識U(Br)とその直前の一ヌクレオチドを含むAU(Br) :Δm/Z=312
標識U(Br)とその直前の二ヌクレオチドを含むCAU(Br) :Δm/Z=288
標識U(Br)とその直前の二ヌクレオチドを含むACAU(Br):Δm/Z=312
それぞれ、鎖を構成するヌクレオチド一つ分の質量差分を示す一連の断片三種が想定される。
配列番号:2
5’ HS−(CH2)6−O−PO2−O−TTXU(Br) 3’
配列番号:3
5’ HS−(CH2)6−O−PO2−O−TTXU(Cl) 3’
但し、Xは、A,G,C,Tの4種類のいずれかを表しており、
配列番号:2では、3’−末端の標識は5−ブロモ−2’−デオキシウリジンであり、
配列番号:3では、3’−末端の標識は5−クロロ−2’−デオキシウリジンであり、
それぞれ、この標識の直前のヌクレオチドが異なる4種類の分子を個別に合成した。
行番号を示すコードとして、U(Br)を標識とする配列番号:2の一本鎖DNA分子を利用し、A:一行目、T:二行目、G:3行目、C:4行目を示すコードとし、
列番号を示すコードとして、U(Cl)を標識とする配列番号:3の一本鎖DNA分子を利用し、A:一列目、T:二列目、G:3列目、C:4列目を示すコードとする。
配列番号:4
5’ HS−(CH2)6−O−PO2−O−ACT−GGC−CGT−CGT−TTT−ACA 3’
実施例1と同様の方法で、図2に示すような全体配置をとるマイクロアレイを作製した。作製したマイクロアレイについて、基板上の固定された一本鎖DNAを、ION TOF社 TOF−SIMSを用いて測定した。なお、一次イオンには、Auガンから発生するイオンを用いた。
102 鎖状構造分子の概念
103 標識を付したDNA分子型情報記録コードの一例
Claims (11)
- 情報記録コードを付与されたマイクロアレイであって、
質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子に対して付加情報を付与して、前記情報記録コードとして利用されており、
該マイクロアレイは、プローブを担体基板上に固定してなる構成を有し、
前記付加情報を付与した質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子に、該マイクロアレイにおける必要な情報を付して、前記プローブに少量混合して、プローブとともに、前記担体基板上に固定し、
質量分析法を用いて、担体基板上に固定される、前記鎖状構造を有する分子を測定して、情報記録コードの読み取りを可能としており、
前記質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子は、
質量区分可能な原子群複数種を構成単位として、該構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造を有する鎖状分子であり、
前記鎖状分子は、その一端には、前記構成単位である質量区分可能な原子群複数種に対して、質量区分可能な標識用原子または原子群の単位を、前記構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造に連結してなる形態を有しており、
前記標識用原子または原子群の単位の種類、ならびに、その存在位置を基準として、順次読み採ることの可能な、前記鎖状構造の一端から続く構成単位の種類の配列とを、情報の記録コードとしている
ことを特徴とする、マイクロアレイ。 - 前記質量分析法として、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)を用いる
ことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロアレイ。 - 情報記録コードを付与されたマイクロアレイであって、
質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子に対して付加情報を付与して、前記情報記録コードとして利用されており、
該マイクロアレイは、プローブを担体基板上に固定してなる構成を有し、
前記付加情報を付与した質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子に、該マイクロアレイにおける必要な情報を付して、前記プローブに少量混合して、プローブとともに、前記担体基板上に固定し、
質量分析法を用いて、担体基板上に固定される、前記鎖状構造を有する分子を測定して、情報記録コードの読み取りを可能としており、
前記質量分析可能な原子群を構成単位とする鎖状構造を有する分子は、
質量区分可能な原子群複数種を構成単位として、該構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造を有する鎖状分子であり、
前記鎖状分子は、その一端には、前記構成単位である質量区分可能な原子群複数種に対して、質量区分可能な標識用原子または原子群の単位を、前記構成単位を複数個が特定の配列で連結されてなる鎖状構造に連結してなる形態を有し、かつ
光照射によって供給されるエネルギーによって、前記鎖状構造部中において、分断を受け、イオン化された断片イオンの生成が可能であり、
前記標識用原子または原子群の単位の種類、ならびに、その存在位置を基準として、順次読み採ることの可能な、前記鎖状構造の一端から続く構成単位の種類の配列とを、情報の記録コードとしている
ことを特徴とする、マイクロアレイ。 - 前記光照射によって供給されるエネルギーによって生成される断片イオンの質量分析法として、マトリクス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析法(MALDI−TOF MS)を用いる
ことを特徴とする、請求項3に記載のマイクロアレイ。 - 前記鎖状分子が有する、鎖状構造の構成単位とされる、前記質量区分可能な原子群は、4種類のヌクレオシドA,T,G,Cのいずれかを含んでなり、該ヌクレオシドの種類に伴う分子量差を示す
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロアレイ。 - 前記鎖状分子が有する、鎖状構造の構成単位とされる、前記質量区分可能な原子群は、少なくとも、非天然型のヌクレオチドを含む
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロアレイ。 - 前記鎖状分子が有する、鎖状構造の構成単位とされる、前記質量区分可能な原子群は、アミノ酸である
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロアレイ。 - 前記鎖状分子が有する、鎖状構造の構成単位とされる、前記質量区分可能な原子群は、糖鎖である
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロアレイ。 - 前記質量区分可能な標識用原子または原子群の単位は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかのハロゲン原子を含む
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロアレイ。 - 前記鎖状構造を有する分子によって記録される、前記マイクロアレイにおける必要な情報は、該マイクロアレイ上の前記プローブを固定するグリッド位置である
ことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のマイクロアレイ。 - 前記鎖状構造を有する分子によって記録される、前記マイクロアレイにおける必要な情報は、該マイクロアレイ上に固定される前記プローブの種類である
ことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のマイクロアレイ。
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