JP2003157004A - 識別手段を付加する添加物及びその添加物を含有する識別情報保持物 - Google Patents

識別手段を付加する添加物及びその添加物を含有する識別情報保持物

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JP2003157004A
JP2003157004A JP2001355502A JP2001355502A JP2003157004A JP 2003157004 A JP2003157004 A JP 2003157004A JP 2001355502 A JP2001355502 A JP 2001355502A JP 2001355502 A JP2001355502 A JP 2001355502A JP 2003157004 A JP2003157004 A JP 2003157004A
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Hisao Ito
久男 井藤
Masao Itakura
征男 板倉
Maki Hashiyada
真樹 橋谷田
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NTT Data Technology Corp
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ID TECHNICA KK
NTT Data Technology Corp
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids

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Abstract

(57)【要約】 【課題】第三者に容易に盗み取られるおそれのない識別
手段を付加する添加物及びその添加物を含有する識別情
報保持物を提供する。 【解決手段】複数の記号(21)が複数のパターン(22)で繰
り返し出現して構成される識別情報(2)に従って、該所
定のパターン毎に特定の物質(11)を対応させて構成した
組成物(1)からなる添加物を識別情報保持物に添加す
る。該複数の記号を0と1とし、該複数のパターンを0
0(22a)、01(22b)、10(22c)、11(22d)としてもよ
い。また、該特定の物質をアデニン(11a)、シトシン(11
b)、グアニン(11c)、チミン(11d)とし、該組成物を人工
DNAとしてもよい。識別情報保持物は、商品やIDカ
ードなど直接識別されるものであってもよく、また、シ
ールなど識別対象物に貼付するものやインクなど識別対
象物に塗布するものであってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セキュリティ管理
における個人の識別や商品の真偽鑑定などに利用する識
別手段を付加する添加物及びその添加物を含有する識別
情報保持物に関する。
【0002】
【従来の技術】個人や商品の識別を行うにあたり、磁気
やバーコードを利用して識別情報をカードやタグなどに
視覚以外の方法で読み取りができるように記録してお
き、必要に応じてその識別情報を、バーコードリーダー
など所定の読み取り手段で読み取り確認する方法が広く
採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、情報技
術が広く一般に普及している近年では、視覚で読みとる
ことができない方法で記録された情報を容易に盗み取る
ことが可能となっており、特にクレジットカードの偽造
などは、大きな社会問題となっている。そして、上記従
来の方法で記録された識別情報では、第三者による悪用
を防止するため、使用の際には細心の注意を要するなど
多くの問題が発生している。
【0004】そこで本発明は、第三者に容易に盗み取ら
れるおそれのない識別手段を付加する添加物及びその添
加物を含有する識別情報保持物を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる、識別手
段を付加する添加物は、複数の記号が複数のパターンで
繰り返し出現して構成される識別情報に従って、該複数
のパターン毎に特定の物質を対応させて構成した組成物
からなることを特徴とする。また、本発明にかかる識別
情報保持物は、この添加物を含有することを特徴とす
る。
【0006】本発明にかかる識別手段を付加する添加物
によれば、組成物を構成する物質の配列を分析し各物質
に対応するパターンの記号を当てはめることにより、識
別をしようとする者が識別情報を得られるようにするこ
とができる。即ち、添加物の組成物そのものが識別手段
となる。この際、識別情報は分析作業によらなければ得
ることができないので、従来の読み取り操作等の簡単な
操作で容易に盗み取られるおそれがない。また、識別情
報は、識別情報に従って特定の物質(例えば請求項4に
記載の物質)を配置した組成物を合成しなければ再現で
きないので、容易に模倣されるおそれがない。しかも、
添加するだけで識別手段を付加できるので、識別を必要
とする物品等の形態に依らず、識別が可能な識別情報保
持物とすることができる。
【0007】また、本発明にかかる識別情報保持物は、
添加物により付加された識別手段を介して間接的に識別
情報を保持することになる。そして、その識別情報は容
易に盗まれたり再現されたりするおそれのないものであ
ることから、信頼性の高い認証が可能となる。
【0008】該複数の記号は0と1であってもよい。こ
の場合、識別情報がデジタルとなり、一般の情報処理技
術を利用することができる。
【0009】該複数のパターンは00、01、10、1
1であってもよい。この場合、デジタル化された識別情
報を4種類の物質で置き換えることが可能となり、組成
物の構造を比較的簡単にできる。
【0010】該特定の物質はアデニン、チミン、シトシ
ン、グアニンであり、該組成物は人工DNAであっても
よい。この場合、識別情報を得るために、DNAの分析
技術を応用することができる。ここで、人工DNAと
は、DNAを構成する4種類の塩基アデニン、チミン、
シトシン、グアニンの配列を人工的に定め生成したDN
A塩基配列を示す。
【0011】該識別情報は、DNA塩基配列の中のショ
ート・タンデム・リピート(STR)の繰り返し回数の
組み合わせを暗号化処理した情報であってもよい。この
場合、各個人で必ず異なる識別精度の高い個人識別情報
となる。また、誰もが備え持つDNAを基にしているた
め、統一した手法で作成できる。更に、STRの繰り返
し回数の組み合わせを利用し、しかも暗号化処理を行う
ことにより、DNA情報そのものの漏洩を防止、プライ
バシーを保護することができる。ここで、暗号化処理し
た情報とは、ハッシュなど一方向性関数を通した情報を
含むものである。
【0012】
【発明実施の形態】図1を参照しながら、本発明にかか
る識別手段を付加する添加物の具体例について説明す
る。図1は、本発明にかかる添加物の製造工程の概略を
示す流れ図である。
【0013】添加物は、図1に示す組成物1からなる。
組成物1は、複数の記号21が複数のパターン22で繰
り返し出現して構成される識別情報2に従って、複数の
パターン22毎に対応した特定の物質11から構成され
ている。
【0014】この組成物1からなる添加物によれば、組
成物1を構成する物質11の配列を分析し各物質11に
対応するパターン22の記号を当てはめることにより、
識別をしようとする者が識別情報2を得られるようにす
ることができる。即ち、添加物の組成物1そのものが識
別手段となる。この際、識別情報2は分析作業によらな
ければ得ることができないので、従来の読み取り操作等
の簡単な操作で容易に盗み取られるおそれがない。ま
た、識別情報2は、識別情報2に従って特定の物質11
を配置した組成物1を合成しなければ再現できないの
で、容易に模倣されるおそれがない。しかも、添加する
だけで識別手段を付加できるので、識別を必要とする物
品等の形態に依らず、識別が可能な識別情報保持物とす
ることができる。
【0015】また、その識別情報保持物は、添加物によ
り付加された識別手段を介して間接的に識別情報2を保
持することになる。そして、その識別情報2が容易に盗
まれたり再現されたりするおそれのないものであること
から、信頼性の高い認証が可能となる。ここに、識別情
報保持物とは、商品やIDカードなど直接識別されるも
のであってもよく、また、シールなど識別対象物に貼付
するものやインクなど識別対象物に塗布するものであっ
てもよい。なお、識別情報保持物をインクにした場合
は、識別対象物に貼付する識別シールを印刷により大量
生産したり、塗布できるものであればあらゆる物品に適
用できるなどの利点がある。
【0016】識別情報を構成する複数の記号21は、0
(図1における21a)と1(図1における21b)に
なっている。こうすると、識別情報2がデジタルとな
り、一般の情報処理技術を利用することができる。
【0017】複数のパターン22は00(図1における
22a)、01(図1における22b)、10(図1にお
ける22c)、11(図1における22d) となってい
る。こうすると、デジタル化された識別情報2を4種類
の物質で置き換えることが可能となり、組成物の構造を
比較的簡単にできる。
【0018】特定の物質11はアデニン11a、シトシ
ン11b、グアニン11c、チミン11dであり、各々
が前記パターン22a(00)、パターン22b(0
1)、パターン22c(10)、パターン22d(1
1)に対応するように配置されている。そして、組成物
1は人工DNAとなっている。こうすると、識別情報2
を得るために、DNAの分析技術を応用することができ
る。
【0019】次に、本発明にかかる識別手段を付加する
添加物の製造方法の具体例について説明する。以下に説
明する製造方法は、個人のDNA塩基配列を利用して添
加物を製造する場合に適用されるものである。
【0020】まず、最初の工程S1(DNA抽出工程)
において、識別対象となる人の細胞4の細胞核4aから
DNA4bを抽出する。細胞4は、例えば識別対象とな
る人の口腔から採取したものでもよい。
【0021】次に、工程S2(STR分析工程)におい
て、抽出したDNA4bにおけるショートタンデムリピ
ート(STR)の分析を行う。分析の基となるパターン
は、各STR座位で特定されるが、図1においてはAA
TGが基のパターンの例となっている。分析は、DNA
4b上の複数のSTR座位(locus)L1、L2、
L3、L4、L5、L6…において行われている。な
お、図1には、STR座位L1において、AATGのパ
ターンが5回及び7回繰り返されている場合が示されて
いる。また、図1に示された分析位置はSTR座位L1
からL6の6箇所となっているが、分析位置の数に制限
はなく、識別情報に求められる認証精度に応じて適宜決
めればよい。
【0022】工程S2で得られた結果は、工程S3(分
析結果出力工程)において、繰り返し回数の組み合わせ
3として出力される。図1に示す繰り返し回数の組み合
わせ3は、STR座位L1、L2、L3…における各繰
り返し回数のペア(STRアレル)を順番に並べたもの
である。ここで、STR座位L1におけるSTRアレル
の数値は、5、7のように小さい順に並べられる。他の
STR座位でも同じである。そして、工程S4(DNA
個人ID作成工程)において、この繰り返し回数の組み
合わせ3を基に、DNA個人ID5が作成される。
【0023】DNA個人ID5は、工程S5(暗号化処
理工程)において暗号化され、2進数表示の識別情報2
が作成される。この暗号化は、倫理的配慮、即ちプライ
バシー保護の目的で行われる。そのため、識別情報2か
らはDNA個人ID5が特定されない一方向性マッピン
グが好ましく、例えばハッシュ関数による処理としても
よい。
【0024】続いて、最後の工程S6(塩基配列変換工
程)において、前記工程S5で作成された識別情報2に
従って、パターン22a(00)にはアデニン11a
が、パターン22b(01)にはシトシン11bが、パ
ターン22c(10)にはグアニン11cが、パターン
22d(11)にはチミン11dが対応するように物質
11を配置して、組成物1を構成し、添加物を製造す
る。
【0025】この製造方法で作成される識別情報2は、
各個人で必ず異なる識別精度の高い個人識別情報とな
る。また、誰もが備え持つDNAを基にしているため、
統一した手法で作成できる。更に、STRの繰り返し回
数の組み合わせを利用し、しかも暗号化処理を行うこと
により、DNA情報そのものの漏洩を防止、プライバシ
ーを保護することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明にかかる識別手段を付加する添加
物によれば、組成物を構成する物質の配列を分析し各物
質に対応するパターンの記号を当てはめることにより、
識別をしようとする者が識別情報を得られるようにする
ことができる。即ち、添加物の組成物そのものが識別手
段となる。この際、識別情報は分析作業によらなければ
得ることができないので、従来の読み取り操作等の簡単
な操作で容易に盗み取られるおそれがない。また、識別
情報は、識別情報に従って特定の物質を配置した組成物
を合成しなければ再現できないので、容易に模倣される
おそれがない。しかも、添加するだけで識別手段を付加
できるので、識別を必要とする物品等の形態に依らず、
識別が可能な識別情報保持物とすることができる。
【0027】本発明にかかる識別情報保持物によれば、
添加物により付加された識別手段を介して間接的に識別
情報を保持することになる。そして、その識別情報が容
易に盗まれたり再現されたりするおそれのないものであ
ることから、信頼性の高い認証が可能となる。
【0028】請求項2、7によれば、識別情報がデジタ
ルとなり、一般の情報処理技術を利用することができ
る。
【0029】請求項3、8によれば、デジタル化された
識別情報を4種類の物質で置き換えることが可能とな
り、組成物の構造を比較的簡単にできる。
【0030】請求項4、9によれば、識別情報を得るた
めに、DNAの分析技術を応用することができる。
【0031】請求項5、10によれば、各個人で必ず異
なる識別精度の高い個人識別情報となる。また、誰もが
備え持つDNAを基にしているため、統一した手法で作
成できる。更に、STRの繰り返し回数の組み合わせを
利用し、しかも暗号化処理を行うことにより、DNA情
報そのものの漏洩を防止、プライバシーを保護すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる添加物の製造工程の概略を示す
流れ図である。
【符号の説明】
1 組成物 2 識別情報 3 STR繰り返し回数の組み合わせ 11 特定の物質 21 記号 22 パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B42D 15/10 H04L 9/00 673D (72)発明者 板倉 征男 東京都港区赤坂二丁目2番12号 エヌ・テ ィ・ティ・データ・テクノロジ株式会社内 (72)発明者 橋谷田 真樹 宮城県仙台市青葉区星陵町2−1 東北大 学大学院医学系研究科内 Fターム(参考) 2C005 HA03 HB09 JB40 LB32 4B024 AA11 AA20 CA03 CA04 HA19 5B035 AA14 BA00 BB00 BC01 5J104 AA14 KA16

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記号(21)が複数のパターン(22)で
    繰り返し出現して構成される識別情報(2)に従って、該
    複数のパターン(22)毎に特定の物質(11)を対応させて構
    成した組成物(1)からなることを特徴とする識別手段を
    付加する添加物。
  2. 【請求項2】 該複数の記号(21)は、0(21a)と1(21b)
    である請求項1に記載の識別手段を付加する添加物。
  3. 【請求項3】 該複数のパターン(22)は00(22a)、0
    1(22b)、10(22c)、11(22d)である請求項1に記載
    の識別手段を付加する添加物。
  4. 【請求項4】 該特定の物質(11)はアデニン(11a)、シ
    トシン(11b)、グアニン(11c)、チミン(11d)であり、該
    組成物(1)は人工DNAである請求項1〜3のいずれか
    一つの項に記載の識別手段を付加する添加物。
  5. 【請求項5】 該識別情報(2)は、DNA塩基配列の中
    のショート・タンデム・リピート(STR)の繰り返し
    回数の組み合わせ(3)を暗号化処理した情報である請求
    項1〜4のいずれか一つの項に記載の識別手段を付加す
    る添加物。
  6. 【請求項6】 複数の記号(21)が複数のパターン(22)で
    繰り返し出現して構成される識別情報(2)に従って、該
    所定のパターン(22)毎に特定の物質(11)を対応させて構
    成した組成物(1)からなる添加物を含有する識別情報保
    持物。
  7. 【請求項7】 該複数の記号(21)は、0と1である請求
    項6に記載の識別情報保持物。
  8. 【請求項8】 該複数のパターン(22)は00(22a)、0
    1(22b)、10(22c)、11(22d)である請求項6に記載
    の識別情報保持物。
  9. 【請求項9】 該特定の物質(11)はアデニン(11a)、シ
    トシン(11b)、グアニン(11c)、チミン(11d)であり、該
    組成物は人工DNAである請求項6〜8のいずれか一つ
    の項に記載の識別情報保持物。
  10. 【請求項10】 該識別情報(2)は、DNA塩基配列の
    中のショート・タンデム・リピート(STR)の繰り返
    し回数の組み合わせ(3)を暗号化処理した情報である請
    求項6〜9のいずれか一つの項に記載の識別情報保持
    物。
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