JP4532065B2 - 最適化されたペレット製剤 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、水性媒体中で迅速且つ効率的に崩壊するペレット形態の改良された化学組成物に関する。「ペレット」とは、タブレット、ブリックス、棒状物、グラニュール、ボール又はブロック、更に、特に高い湿度条件下で貯蔵のために共に固着した物質のような凝集物をはじめとするが、これらに限定されない任意の固体配合物を意味する。
【0002】
例えば、医薬及び農業及びより最近では洗剤用途におけるような他の領域の分野でペレット形態の化学組成物を使用することはよく知られている。ペレットはグラニュール状組成物に対し二三の利点を提供する;それらは、非ダスティング性(non−dusting)であり,計量を必要とせず、それらは圧縮されているが故によりスペースを取らず、成分は輸送及び貯蔵過程で分離しない。しかしながら、使用に際しペレットの溶解又は崩壊についての問題を経験している。製造プロセスにおいては、一方でペレットが良く形成されるのを確保するのに充分高い且つ取り扱い抵抗性であるペレット圧と、適当な溶解性/分散性プロファイルを達成するに充分低いペレット圧との間のバランスが維持されなければならない。この課題を克服するために、高ペレット化圧を使用することなくペレットの結合性を改善するか又はタブレット分散性を改良する加工助剤の使用が当分野で知られている。
【0003】
分散性を改善する添加剤を具体的に見れば、Journal of Pharmaceutical Sciences 第61巻、11号、1695〜1711頁、1972年は、種々の種類の公知の崩壊剤を概説している;例えば、i)クエン酸又は酒石酸の存在下での重炭酸ナトリウムのような、ガスを放出することによる崩壊を引き起こす物質;ii)澱粉、コロイド状二酸化珪素、カルボキシメチルセルロース及びコメ澱粉等、吸水性を促進するもの;iii)膨潤するもの、例えば、架橋ポリアクリル酸、架橋アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース;iv)ジャガイモ及びトウモロコシ澱粉等、多孔性を改善するもの及び最後に微結晶質セルロース及びカオリン等の物理化学的結合を発現するものである。
【0004】
また、崩壊剤を含有する洗剤タブレットを目的とした多くの先行特許文献が存在する。これらの例としては:崩壊剤として澱粉誘導体、セルロ−ス化合物、ポリビニルピロリドン化合物、ベントナイト化合物、アルギン酸塩、ゼラチン及びペクチンの使用を開示するEP‐A‐0799886号、及び崩壊剤としてトウモロコシ、メイズ、コメ及びジャガイモ澱粉、及び澱粉誘導体、セルロ−ス及びセルロース誘導体及びポリエチレングリコール、架橋ポリビニルピロリドン等の種々の合成有機ポリマー、及びベントナイトクレー等の膨潤する無機物質が掲げられているEP‐A‐0522766号が挙げられる。
【0005】
EP‐A‐0481547号は、外層、バリヤー層及び内層を含有する多層皿洗い機用洗剤タブレットを教示する。タブレットは、最初に外層から及び次に内層から順次洗剤成分を放出し、二つの溶解の間の時間遅延は外層と内層を分離するバリヤー層のの厚さおよび成分の選択により調節される。このバリヤー層の成分の一つは、マレイン酸/アクリル酸コポリマー又はこれらの塩、エチレン無水マレイン酸架橋ポリマー及びポリエチレングリコールの一つを好ましく含む崩壊剤である。
【0006】
EP‐A‐0238341号は、金属イオン封鎖剤、例えば、ニトリロ三酢酸又はエチレンジアミンテトラ酢酸又はエチレン性不飽和モノマー、例えば、不飽和カルボン酸、スルホン酸もしくはホスホン酸モノマーから形成される低分子量アニオン性ポリマーを崩壊剤と見なしている。更に、この文献は、背景技術文献EP‐A‐0075818号及びEP‐A‐0037026号の教示を検討して、澱粉のような高分子炭水化物、粉砕木材のような細粉化セルロース又はポリビニルピロリドン等のようなここで開示される慣用の不溶性水膨潤性崩壊助剤は、満足な崩壊をもたらさないか、あるいは崩壊が低温において非常に遅いかのいずれかであることを述べている。セルロース及びセルロース誘導体の使用を通して観察される他の不利益は、崩壊を促進するのに有効な使用濃度、例えば、タブレットの約5重量%において、タブレットは破砕性であり、容易に破壊されることである。この問題は加工助剤、例えば、タブレット粒子を一緒に「膠着け」するバインダーを添加することにより克服され得るが、これはコストがかかり、活性成分として利用されるタブレットの体積を減少させる。加えて、これらのバインダーは、タブレットの崩壊を遅延させる傾向にある。
【0007】
米国特許第6,232,285号は、(メタ)アクリルポリマー/コポリマー及びゲル生成又は増粘性界面活性剤と会合する水膨潤性セルロース誘導体を含む崩壊性グラニュールを開示する。(メタ)アクリル酸ポリマーは、微細物の形態であり、異方性セルロース/セルロース誘導体の配向性を結果的に生じる圧縮前に混合されるブレンドである。例としては、直鎖又は架橋ポリアクリレートが40,000から2百万の分子量を有する場合が開示されている。
【0008】
米国特許第6,221,832号は、上記と類似の組成を有する崩壊性グラニュール剤に関し、その中で澱粉及び澱粉誘導体が一部セルロース物質と置換して使用され、(メタ)アクリル酸及び界面活性剤の微細コポリマーととともに使用される。ポリガラクトマンナンのような低温膨潤性又は低温溶解性澱粉が、好ましくは使用される。実施例として与えられる製剤は、高濃度のセルロース物質、48から85重量%の崩壊性グラニュール及び低濃度の澱粉誘導体、例えば、脂肪酸界面活性剤とともに使用される約10重量%の崩壊性グラニュールを示している。
【0009】
自動皿洗い機用洗剤組成物に使用されるタブレットの溶解又は崩壊は、過剰の洗剤組成物が前洗浄において消費されることを避けるために、普通ではあるが、早過ぎない溶解を確保するよう通常は調節される。しかしながら、皿洗いサイクルの主工程では、残余のタブレットにとっては、速く溶解することは残存タブレット固形分が皿類に問題を生じないので有益である。対照的に、洗濯用途のための洗剤組成物における重要要件は、できるだけ多くの洗剤組成物を供給し、それが洗浄の初期工程で利用されることである。これは、また、皿洗い機が前洗浄工程を有しない場合もそうであろう。洗浄水においてカルシウム及びマグネシウム硬度イオンが洗浄サイクルの初めにおいて既に存在するので、金属イオン封鎖性成分の濃度が低すぎる場合に、これらが上記硬度イオンと共に沈殿することの高いリスクが存在する。これは、結果的に洗濯される衣類上に不溶性のスケールを生じ、洗浄に利用される洗剤組成物の活性物質量を減少させる。洗剤組成物のある種のビルダー、例えば、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)については、Ca/STPP沈殿が除去することが非常に困難なスケールを形成させ得るので、この問題は重大である。タブレットの寸法及び適用条件は、また、タブレット分散性プロファイルに影響を及ぼすであろうし;洗濯用途に使用されるタブレットは、典型的には自動皿洗い機に使用されるもの又は水処理に使用されるものよりかなり大きい;洗濯については40gから55gタブレットまで、それに対し皿洗い及び軟水化については20〜25gタブレットである。この事実は、洗濯用タブレットが洗濯される衣類に埋没される傾向と一緒になって、洗濯用途に使用されるタブレットの溶解度要件を合致させるのは他の用途と比較して特に困難であることを意味する。
【0010】
出願人は、以前、フランス特許出願9807643号において水と接触して非常に迅速に崩壊又は溶解するペレット製剤は、活性成分が迅速に供給される必要がある用途についての使用に適していることを開示した。これらのペレットは、a)医薬、農薬、水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素;及びb)30秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーを含む少なくとも一つの崩壊剤を含む。
【0011】
斯かるペレットは、それらが貯蔵され、運搬され又は処理される際に、砕け又は壊れることなく、変動する温度及び湿度を含む種々の気候条件下で貯蔵され得るに十分な強度を有する。そのペレットは、水に感受性があるが、湿気には鋭敏でないことが特に望ましい。それらは、また、高含量の活性成分を必要とする良好な性能を有しなければならず、異なる温度で且つ広範囲な用途条件に亘り、例えば、洗剤の場合、水の広範な硬度に亘り良好な活性を発揮することができなければならない。
【0012】
フランス特許出願第9902791号は、崩壊速度を更に改良する方法を記載する。ペレット崩壊の速度はペレットに存在する崩壊剤の濃度の増加につれて増加することが出願人により観察された。しかしながら、そのペレットが2重量%以上の量の崩壊剤を含有するとき、ペレットが水と接触した際にゲルが生成する。このことは、タブレットの中心に水が浸透することを妨げる、即ち、このゲルが崩壊速度を減少させる。この問題は、低濃度の架橋ポリアクリレートをセルロース材のような水輸送剤、特に200μm以下の粒径を有する非晶質又は微結晶質種のものと配合することにより解決され得る。
【0013】
本発明の目的は、それ故、いっそう更に崩壊速度を改良し、且つ、また、ゲル生成により引き起こされる困難を克服するペレット製剤を提供することにある。
【0014】
出願人は、澱粉及び澱粉誘導体が、ペレット中で低濃度の崩壊剤と配合されるとき、それらは驚くべきことに又予期せずして高い崩壊性能を提供することができ、水輸送剤として有益に使用され得ることを見出した。更に、出願人は、また、その水輸送剤と崩壊剤を共に配合するのに使用されるプロセスは最終ペレットの崩壊速度に対し甚大な影響を有することを見出した。
【0015】
従って、本発明は、
a)医薬、農薬、水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素;
b)30秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーを含む1以上の崩壊剤;及び
c)ペレットが水と接触したときペレットに水を運搬する1以上の水輸送剤、ここで、少なくとも一つの該水輸送剤は少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含む、
を含むペレット形態の化学組成物を提供する。
【0016】
水輸送剤の目的は、ペレット内の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーが膨潤させられ、それによってペレットの迅速な崩壊を促進するようにペレットの中心に迅速に水を同伴することである。斯かる水輸送剤がなければ、ペレット表面近くの水吸収性ポリマーは水と接触して膨潤するであろうが、もしポリマーがペレットの2重量%以上の濃度であるならば、それらはペレット中への水の更なる浸透を有意に妨げるゲルを生成する。
【0017】
ペレット組成物中の水輸送剤の総量は、少なくとも0.5重量%及び好ましくは少なくとも2.0重量%である。少なくとも一つの水輸送剤は、少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含み、1以上の水輸送剤は、重量で少なくとも20%、より好ましくは少なくとも50%の1以上の澱粉及び澱粉誘導体を含むのが好ましい。有益には、水輸送剤は、少なくとも80重量%(ドライ/ドライ)の少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含有する。斯かるパーセンテージは特に100重量%(ドライ/ドライ)であり得る。水輸送剤について中位から大粒子径、例えば、200μmから1200μm及び好ましくは200から600μmが有益である。
【0018】
架橋ポリアクリレート吸水性ポリマー(崩壊剤)の総量は、一般にペレット製剤の0.1から2.0重量%、及び好ましくは0.25から0.75重量%である。特に好ましい組成物は、ペレットを基準にして0.5重量%の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマー及びペレットを基準にして2.5重量%の澱粉及び澱粉誘導体を含む。
【0019】
架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーにとって30秒以下、最も好ましくは10秒以下のゲル生成時間を有することが、特に有益である。
【0020】
更なる態様において、本発明は、また、
a)医薬、農薬、水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素;
b)30秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート水吸収性ポリマーを含む1以上の崩壊剤;及び
c)ペレットが水と接触したときペレットに水を運搬する1以上の水輸送剤、ここで、少なくとも一つの該水輸送剤は少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含む、
を共に配合する工程を含むペレット形態の化学組成物の崩壊スピードを改善する方法を提供する。
【0021】
「崩壊スピード」を改善するとは、30以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーと、少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含む1以上の水吸収剤との混合物を含有しないペレットと比較して、本発明のペレットの崩壊時間がより少ないことを意味する。
【0022】
1以上の水輸送剤及び1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマー(崩壊剤)は、単に医薬、農薬、水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素(上記成分(a))とペレットを形成するための圧縮化前に混合され得るか、又は代替的に、1以上の水輸送剤及び1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーが成分(a)の存在下又は不存在下のいずれかで凝固させられ、崩壊性グラニュールを形成し、その後ペレットを形成するために圧縮化され得る。
【0023】
本発明は、それ故、また、任意に医薬、農薬、水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素の存在下で、1以上の崩壊剤と1以上の水輸送剤とを同時造粒化する工程を含む、30秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーと少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含む1以上の水輸送剤とを配合して崩壊性グラニュールを生成する工程を含む方法を提供する。
【0024】
斯かる崩壊性グラニュールは、好ましくは「湿潤造粒法」に従い製造され、公知の任意の造粒技術が、水及び/又は他の液相又は液化相の存在下で適用されうる。この方法は、通常は全成分が穏かな温度且つ低(周囲)圧でドライブレンドされる第一工程を含む。
【0025】
この技術は、異なる成分が単に乾燥混合され、造粒を確かにする添加剤を要求することなく圧縮化されるプロセスとは区別される、何故なら、造粒化は、全成分が該成分を含有する最終グラニュール中に均一に分配されることを確保するからである。それは、また、ブレンドが高温条件に遭遇するスチーミング又は乾燥ドラム、押出し又は噴霧乾燥を伴う技術とも異なる。
【0026】
ペレットの崩壊速度を著しく増加する崩壊性グラニュールを生成するための好適な方法は、ペレット中に崩壊剤を組み入れる前に水と共にそれを噴霧することにより崩壊剤を変性することを伴う。水の量は5〜50w/w%、好ましくは5〜20w/w%となり得る。斯かる水の噴霧は、架橋ポリアクリレートでの澱粉物質の凝固を助けるためにその成分の凝固法の過程で遂行され得る。
【0027】
本発明に使用される架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーは、典型的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属又はアンモニウム塩、(メタ)アクリル酸エステル、マレイン酸、無水マレイン酸及び(メタ)アクリルアミドから選択される少なくとも一つの水溶性エチレン性不飽和モノマーのラジカル重合および架橋から生じたものである。比較的高い架橋度が、ここで上記した短いゲル生成時間を得るためには必要である。これらの条件下でポリアクリレート粒子は、水不溶性である傾向があり、その分子量は2百万よりかなり高い;実際、その分子量はMwの真の定義がこれらの迅速膨潤ポリアクリレートに適用されないほど高く、それは最早、古典的なクロマトグラフィー技術では測定され得ない。
【0028】
架橋反応は、次の三方法の少なくとも一つを使用して遂行され得る:
i)少なくとも二つの二重結合を含むコモノマーについてのラジカル重合による架橋。斯かるコモノマーの例としては、トリメチロールプロパンジ(トリ)(メタ)アクリレート、N,N‐メチレンビス(メチル)アクリルアミド、グリオキサールビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる;
ii)一つの二重結合(共重合活性)及び官能性基と主な水溶性モノマーの化学的に活性な部位との間の架橋反応を導くことができる少なくとも一つの官能基を含む所謂官能性モノマーについてのラジカル共重合による架橋。この種の架橋剤の例としては、N‐メチロール(メタ)アクリルアミド及びグリシジル(メタ)アクリレートが挙げられる;及び
iii)水溶性モノマーの化学的活性部位と反応可能な少なくとも二つの官能基を含有する非重合官能性架橋剤を添加することによる架橋。この種の架橋剤としては、グリオキサール、エチレングリコール、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ジ)グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、エピクロロヒドリン、エチレンジアミン及び酢酸亜鉛が挙げられる。
【0029】
吸水性ポリマーの生産に必要な架橋剤の量は、典型的には水溶性エチレン性不飽和モノマーの総重量を基準にして、0.001から10重量パーセントの範囲、最も好ましくは0.01から5重量パーセントの範囲である。
【0030】
本発明に使用される架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーは、任意の好適なラジカル重合法により製造され得る。最も一般的に採用される溶液型重合法(ゲル法とも呼ばれる)は、EP‐A‐0530438号に開示されたものであり、典型的な逆相サスペンション重合法は、EP‐A‐0258120に記載のようなものである。好ましくは、本発明に使用される架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーは、10秒未満のゲル生成時間を有する。
【0031】
医薬、農薬、水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素を含む組成物に加えて、その組成物は、また、例えば、1以上の次のもの:加工添加剤、補助剤、コーティング材、酵素、ビルダー、スケール防止剤、乳化剤、界面活性剤、石鹸、分散剤、ゼオライト、脱脂剤、消泡剤、リン酸塩、ホスホン酸塩、ゼオライト、炭酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、クエン酸、有機キレート剤、漂白剤、蛍光増白剤、充填剤、エキステンダー、ソイル除去剤、解凝集剤、耐凝固剤、ドリフト抵抗剤(anti‐drift agent)、希釈剤及び担体をはじめとする他の成分を含んでもよい。
【0032】
本発明は、ここで下記の実施例を参照して説明される。
【0033】
使用される試験手順は、現実の用途を模擬するよう意図される。典型的な洗濯洗浄組成物を使用する洗剤タブレットは、慣用のタブレット製造装置を使用して製造される。試験タブレットは、崩壊剤及び水輸送剤双方がロードされ、これらの試験タブレットの崩壊効率が、次に試験され、崩壊剤のみ又は水輸送剤のみのいずれかがロードされた、又は崩壊剤又は水輸送剤のいずれをも含まない同等の対照タブレットと比較された。使用される洗濯洗浄組成物は、下記の表1で詳細に説明される:
【0034】
【表1】
Figure 0004532065
【0035】
試験される崩壊剤は、約5秒のゲル生成時間を有する架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーである。これらの材料は、アキュソール(Acusol、商標)771及びアキュソール772の商品名でロームアンドハースカンパニーから入手可能である。
【0036】
崩壊剤のゲル生成時間は、しばしば当分野でボルテックス試験(vortextest)又はボルテックス膨潤速度試験と呼ばれる下記の方法を使用して測定された。
【0037】
塩化ナトリウム水溶液が、脱塩水中の分析品質の塩化ナトリウムを最終溶液内の塩の濃度が0.9重量%となるまで溶解することにより調製される。この0.9wt%塩化ナトリウム水溶液は、吸水性ポリマーのキャラクタリゼーションに一般的に使用されるリファレンス試験液(「試験液」)である。温度調節室(20℃)において、架橋ポリアクリレート吸水性ポリマー(2g)は、内径55mmのビーカー(100ml)に導入される。ビーカーは、電磁気撹拌器上に置かれ、磁気バー(45mm×8mm)が、撹拌のためその中に導入される。撹拌速度は、600+/−20rpmに固定され、ビーカーには、迅速に試験液(50g)が充填される。試験液の添加が終了するや否や、これが時間0として計数され、このときから時間が測定される。時間測定は、撹拌ボルテックスが吸水性ポリマーによるゲルの生成故に消失したとき停止される。極端に速くゲル化するポリマーは、ポリマー及び試験液のビーカーへの添加順序を逆さにする必要があり得る。
試験および対照のタブレットの崩壊速度は、以下の試験法により測定された。
【0038】
表1に示された洗剤組成を含有する試験及び対照タブレットは、慣用のタブレット製造機を使用して調製された。各タブレットについての崩壊速度の測定は、次のように測定された。予め計量されたタブレットは16〜17℃の温度において冷却水道水(4.5リットル)で満たされた5リットルビーカー内での支持体上に置かれた。溶液は、その後、10分間、400rpmにおいて磁気バー及び磁気バー撹拌器を使用して撹拌された。試験サイクルの終わりに、残留物は、カップ内に置かれ、80℃において、2時間、オーブン乾燥され、再計量された。残留パーセントは、次のように計算された:
【0039】
【数1】
Figure 0004532065
【0040】
試験結果は、下記の表2に提示される:
【0041】
【表2】
Figure 0004532065
【0042】
グラニュールT‐484及びT‐485は、重量(ドライ/ドライ)で、10%架橋ポリアクリレート及び90%澱粉組成物からなる、ロケットフレレス社(ROQUETTE FRERES、フランス)により考案され、製造されたコグラニュール(cogranule)であり、該澱粉組成物は約90重量%(ドライ/ドライ)の大麦澱粉及び各々約10重量%(ドライ/ドライ)の予めゼラチン化した蝋質トウモロコシ澱粉(グラニュールT‐484)又は架橋ジャガイモ澱粉(グラニュールT‐485)を含有し、そのグラニュールは、更に凝集されている。グラニュールT‐489は、重量で(ドライ/ドライ)16.7%の架橋ポリアクリレート+83.3%のロケット社の上記で使用されたグラニュールT‐485と同一澱粉組成物に基づき、該グラニュールはさらに凝集された。
【0043】
これらの結果により実証されたように、崩壊組成物及び澱粉含有水輸送剤を含むタブレット、実施例7から実施例11は、優れたタブレットを生成し、これらの二成分の一つだけを含むタブレットより早く崩壊する。実施例9から11は、グラニュール形態に凝集された斯かる組み合わせは、タブレットの崩壊速度においてかなりの改良を提供することを示す。

Claims (20)

  1. a)水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素;
    b)30秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーを含む1以上の崩壊剤;及び
    c)ペレットが水と接触したときペレットに水を運搬する1以上の水輸送剤、ここで、少なくとも一つの該水輸送剤は少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含む、
    を含むペレット形態の化学組成物。
  2. 該1以上の水輸送剤は、重量(ドライ/ドライ)で少なくとも20%の澱粉又は澱粉誘導体を含む請求項1に記載の化学組成物。
  3. 該崩壊剤の量が0.1から2.0重量%であり、澱粉又は澱粉誘導体の量が0.5から5.0重量%である請求項1または2に記載の化学組成物。
  4. 該1以上の崩壊剤が該ペレットの形成前に水で処理される請求項1に記載の化学組成物。
  5. 該1以上の崩壊剤が10秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーを含む請求項1から4のいずれか1項に記載の化学組成物。
  6. a)水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素;
    b)30秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート水吸収性ポリマーを含む1以上の崩壊剤;及び
    c)ペレットが水と接触したときペレットに水を運搬する1以上の水輸送剤、ここで、少なくとも一つの該水輸送剤は少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含む、
    を共に配合する工程を含むペレット形態の化学組成物の崩壊スピードを改善する方法。
  7. 該1以上の水輸送剤が、重量(ドライ/ドライ)で少なくとも20%の、少なくとも1つの澱粉又は澱粉誘導体を含む請求項6に記載の方法。
  8. 該ペレット配合物における該1以上の崩壊剤の量が0.1から2.0重量%であり、該ペレット配合物中における該1以上の水輸送剤の量が0.5から5.0重量%である請求項7に記載の方法。
  9. 任意に、水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素の存在下で、1以上の崩壊剤と1以上の水輸送剤とを同時造粒化する工程を含む、30秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーを含む1以上の崩壊剤と、少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含む1以上の水輸送剤とを配合して崩壊性グラニュールを生成する方法。
  10. 同時造粒化工程が湿潤造粒法を伴う請求項9に記載の方法。
  11. a)水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素;
    b)30秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーを含む1以上の崩壊剤(ここで当該1以上の崩壊剤はガスを放出する崩壊剤を含まず、かつ当該1以上の崩壊剤は物理化学的結合を発現する崩壊剤を含まない);及び
    c)ペレットが水と接触したときペレットに水を運搬する1以上の水輸送剤、ここで、少なくとも一つの該水輸送剤は少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含む、
    を含むペレット形態の化学組成物。
  12. 該1以上の水輸送剤は、重量(ドライ/ドライ)で少なくとも20%の澱粉又は澱粉誘導体を含む請求項11に記載の化学組成物。
  13. 該崩壊剤の量が0.1から2.0重量%であり、澱粉又は澱粉誘導体の量が0.5から5.0重量%である請求項11または12に記載の化学組成物。
  14. 該1以上の崩壊剤が該ペレットの形成前に水で処理される請求項11に記載の化学組成物。
  15. 該1以上の崩壊剤が10秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーを含む請求項11から14のいずれか1項に記載の化学組成物。
  16. a)水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素;
    b)30秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート水吸収性ポリマーを含む1以上の崩壊剤(ここで当該1以上の崩壊剤はガスを放出する崩壊剤を含まず、かつ当該1以上の崩壊剤は物理化学的結合を発現する崩壊剤を含まない);及び
    c)ペレットが水と接触したときペレットに水を運搬する1以上の水輸送剤、ここで、少なくとも一つの該水輸送剤は少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含む、
    を共に配合する工程を含むペレット形態の化学組成物の崩壊スピードを改善する方法。
  17. 該1以上の水輸送剤が、重量(ドライ/ドライ)で少なくとも20%の、少なくとも1つの澱粉又は澱粉誘導体を含む請求項16に記載の方法。
  18. 該ペレット配合物における該1以上の崩壊剤の量が0.1から2.0重量%であり、該ペレット配合物中における該1以上の水輸送剤の量が0.5から5.0重量%である請求項17に記載の方法。
  19. 任意に、水処理剤、軟水化剤、繊維柔軟化剤又は洗浄剤活性を有する少なくとも一つの構成要素の存在下で、1以上の崩壊剤と1以上の水輸送剤とを同時造粒化する工程を含む、30秒以下のゲル生成時間を有する1以上の架橋ポリアクリレート吸水性ポリマーを含む1以上の崩壊剤と、少なくとも一つの澱粉又は澱粉誘導体を含む1以上の水輸送剤とを配合して崩壊性グラニュールを生成する方法であって、
    ここで当該1以上の崩壊剤はガスを放出する崩壊剤を含まず、かつ当該1以上の崩壊剤は物理化学的結合を発現する崩壊剤を含まない
    崩壊性グラニュールを生成する方法。
  20. 同時造粒化工程が湿潤造粒法を伴う請求項19に記載の方法。
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