JP4529205B2 - 燃料電池用セパレータおよびこれを備えた燃料電池 - Google Patents

燃料電池用セパレータおよびこれを備えた燃料電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用セパレータおよびこれを備えた燃料電池に関し、さらに詳しくは、固体高分子型燃料電池などの燃料電池において、固体電解質の一方の面に設けられる燃料極(アノード極)および他方の面に設けられる空気極(カソード極)に対向して接触集電およびガス通路形成のために配設される燃料電池用セパレータおよび、その全体構成としての燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子固体電解質の一方の面に燃料極(アノード極)が設けられ、他方の面に空気極(カソード極)が設けられていて、それぞれの電極面に対向するように接触集電あるいはガス通路形成のための集電用セパレータが配置され、挟持された構成とされている。
【0003】
そして、このような構成の燃料電池における反応メカニズムとしては、燃料極に燃料ガス(水素など)が供給され、空気極に酸化剤ガス(空気など)が供給されると、燃料極で発生した水素イオンが電解質を介して空気極へ移動し、空気極で水(HO)となるという電気化学的反応を利用して電気エネルギーが取り出されるというものである。
【0004】
ところで、このような燃料電池、特に固体高分子型燃料電池用セパレータ材料としては、ガス不浸透性、および高い導電性を有し、表面層に高抵抗な被膜(たとえば酸化物層など)を形成しないこと、さらには高い耐食性などが要求される。そのため、従来、グラファイトをバインダとともに高温で焼成した緻密質のカーボン(グラファイト)板が用いられることが多かった。しかしながら、緻密質のグラファイト板は、材料それ自体のコストが高い上に、ガス流路溝等を精緻に形成するためには切削加工によるしかなく、加工コストも高くなるし、生産性もよくない。このため、最近では、セパレータ材料を金属の薄板とし、生産性が高く、プロセスコストも安価なプレス加工にて成形する試みが数多くなされている。
【0005】
そして、金属製セパレータ材料としては、鋼板、ステンレス板、アルミ板、チタン板、銅板など一般的に知られ、利用されているあらゆる金属材料が提案されている。しかし、民生用、特に電気自動車用駆動源としての燃料電池を考える場合、鋼板,ステンレス板、アルミ板など材料コストもそれ程高くなく、加工性もよい材料に限られる。
【0006】
しかしながら、これらの金属材料をそのまま用いると、電池内部の高温高湿度の雰囲気下では、表面に高抵抗の酸化膜ができて、電極面での接触抵抗が高くなったり、集電性能も低下し、また、腐食により金属イオンが溶け出し電極触媒や電解質を汚染したり、さらにはセパレータに孔が穿くおそれもあるので、何らかの表面処理による保護が必要である。
【0007】
そこで、その対策として従来より提案されているのが、
(1)金属セパレータの表面に電気伝導性に優れたカーボンブラックやグラファイト微粉末を含んだ導電性塗装を施すこと、
(2)金(Au)、白金(Pt)などの電気伝導性に優れ、かつ酸化膜を形成しない金属材料をセパレータ表面にメッキすること、
(3)特開平11−126620号公報に示されるように、Sn合金などその金属酸化物が導電性を有する金属材料をセパレータ表面にコーティングすること、などである。そして、これらをいくつか組み合わせる場合もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カーボンブラックやグラファイト微粉末を含んだ導電性塗装による被覆では、バインダとなる樹脂部を経ての水分やイオン、酸素の透過を完全に阻むことができない。このため、腐食等の問題を完全に避けることができず、特に空気極に供給される空気中に存在する塩素ガス、あるいは塩素イオンの存在下で孔食(ピッティングコロージョン)が発生するおそれがある。
【0009】
また、金、白金など安定で表面に酸化膜を形成しない金属のメッキは、材料コストが高いのが実用に向けての問題点であり、経済的に見合うためには、メッキの厚みを十分に薄くしなければならない。しかし、薄くすると下地金属を完全に覆うことができなくなり、特に塩素イオンの存在下で腐食(孔食)等の問題を完全に克服することができない。
【0010】
さらに、Sn合金などのように表面に形成される酸化物が導電性である金属によるコーティングでは、何らかの要因で電池内が低pHの雰囲気となると、酸化物層が安定でなくなり、特に塩素イオンの存在下で腐食(孔食)等の問題が生じてしまう。
【0011】
このように、これまで提案されている表面被覆技術をもってしても、実際の燃料電池の運転状況においては、酸性の雰囲気が強く、且つ塩素イオンが存在するような、過酷な実電池環境下では、経済的な観点、実用的な観点とともに考えあわせると、十分な技術は未だないと言うことができる。特に、塩素イオンの問題は、非常に小さな(あるいは数少ない)表面被覆の欠陥の存在によって、致命的な穴あき(孔食)が発生するおそれがある点で、きわめて重要である。
【0012】
本発明の解決しようとする課題は、固体高分子型燃料電池などにおいて、集電性能およびガス流路形成のために固体電解質の両面に設けられる電極面に対向して配設される燃料電池用セパレータであって、加工性に優れた金属材料を基材とし、使用環境での集電性能に優れるのみならず、空気中に存在する塩素あるいは塩素イオンによって、その金属材料によるセパレータ基材が孔食を起こすことを未然に防止することのできるもの、およびそれを備えた燃料電池を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明の燃料電池用セパレータは固体電解質の一方の面に設けられる燃料極および他方の面に設けられる空気極に対向して、それぞれ接触集電およびガス通路形成のために配設される燃料電池用セパレータであって、金属材料からなるセパレータ基材の表面に、陰イオン交換樹脂、水和酸化物、および陰イオン交換性層状化合物の少なくともいずれかを含む陰イオン捕捉層が形成されていることを要旨とするものである。また、この場合、前記陰イオン捕捉層は、前記燃料極あるいは前記空気極と電気的に接触する接触部分を除いた前記ガス通路を形成する壁面に形成されていればよい。
【0014】
この場合に、陰イオン捕捉物質としては、−NRR'R''(R,R',R''は、炭化水素基(−C2n+1)、あるいは、アルコール基(−C2n+1OH))、−NRR'、−NRH、−NH等のアンモニウムあるはアミン基、もしくは3級スルホニウム基を持つ高分子材料である陰イオン交換樹脂が好適なものとして挙げられる。具体的には市販の、ダイヤイオンSA(三菱化成工業)、ゼオレックスSB(ゼオライト工業)、Dowex1,Dowex2,Dowex3(ともにダウケミカル)、Amberite IRA−400,IRA−410,IR−45(東京有機化学工業)、Duelite A−40,Duelite A−3(ケミカルプロセス社)、Stamex S−44等、の一般的な強塩基性陰イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂か、これに類する陰イオン交換樹脂を用いることができる。
【0015】
また、陰イオン捕捉物質として、水和酸化物、あるいは、陰イオン交換性層状化合物なども好適なものとして用いることができる。水和酸化物としては、Cr、Zn、Ti、Sn、Th、Nb、W、Ta、Vのうちから選ばれた少なくとも1種以上の金属の水和酸化物が好適なものとして挙げられる。これは通常、硝酸塩、硫酸塩の酸性水溶液にNH4OH等の塩基を沈殿反応が完結するまで加えることにより得られ、十分水洗の後、乾燥粉砕したものを用いるとよい。また、陰イオン交換性層状化合物は、酸化物などの層状化合物で、層間にある炭酸イオン(CO 2−)等の陰イオンの交換によって、Clなどの陰イオンを捕捉する。MgAl(OH)16CO・4HOで表されるハイドロタルサイトやこれに類するものがあり、アルカマイザーやDHT−4A(ともに協和化学工業の商品名)などが合成ハイドロタルサイトとして市販されている。
【0016】
また、本発明の燃料電池は固体電解質の一方の面に燃料極が設けられ、他方の面に空気極が設けられ、それぞれの電極面に対向して接触集電およびガス通路形成のための金属製セパレータが配設されたものであって、該金属製セパレータの表面に、陰イオン交換樹脂、水和酸化物、および陰イオン交換性層状化合物の少なくともいずれかを含む陰イオン捕捉層が形成されていることを要旨とするものである。また、この場合、前記陰イオン捕捉層は、前記金属製セパレータにおける前記燃料極あるいは前記空気極と電気的に接触する接触部分を除いた前記ガス通路を形成する壁面に形成されていればよい。
【0017】
上記構成を有する本発明の燃料電池によれば、燃料極に燃料ガス(水素など)が供給され、空気極に酸化剤ガス(空気など)が供給されることにより固体電解質を介して電気化学反応が起こり、電気エネルギーが金属製セパレータを介して取り出されるものであるが、その時に例えば、空気極に供給される酸化剤ガス(空気)中に塩素が含まれていても、その塩素イオン(Cl)は金属製セパレータの表面に形成される陰イオン捕捉層に含まれる陰イオン捕捉物質により捕捉される。
【0018】
そのために、金属製セパレータの基材表面にそのClなどの陰イオンによって孔食(穴あき)が生じることは回避され、燃料ガス(水素)と酸化剤ガス(空気)とが混ざって電池の出力電圧が低下したり、あるいはその燃料ガスと酸化剤ガスとの直接燃焼により爆発を起こしたり、あるいは冷却水がガス流路へ漏れ出して電池出力の低下を生じさせるなどの不具合が生じるようなことはなく、またそのような事故が未然に防止されることになる。また、燃料ガス利用率の低下も回避される。
【0019】
また、燃料電池の燃料極および空気極にはそれぞれ電極触媒層が設けられ、そこにはPtなどの電極触媒が担持されているが、空気中より混入するClなどの陰イオンが電極触媒の表面に吸着して触媒活性を低下させるようなことも回避されるため、出力電圧が安定して維持されることとなる。
【0020】
さらに、燃料電池の空気極では、そのClなどの陰イオンが、空気極触媒(Ptなど)の表面に吸着することにより、触媒活性を低下させ、空気極での不完全還元反応により過酸化水素(H)が生成され易くなるが、このClなどの陰イオンの捕捉により過酸化水素(H)の生成も抑制され、その過酸化水素による固体電解質の侵蝕や劣化も回避され、安定した品質が維持されることとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
初めに図1は、本発明の一実施形態に係る高分子電解質型燃料電池セルの概略構成を示したものである。この高分子電解質型燃料電池セル10は、固体高分子電解質12を挟んで一方の面に燃料極14が設けられ、他方の面に空気極16が設けられている。そして燃料極14側、および空気極16側にはそれぞれ接触集電およびガス通路形成のための断面凸凹形状をした金属製セパレータ18が配設され、燃料極14側には水素ガスなどの燃料ガスが貫流する燃料ガス流路20が形成される共に、空気極16側に空気などの酸化剤ガスが貫流する酸化剤ガス流路22が形成されている。そしてこの燃料電池セル10は積層状に組み立てられて積層型燃料電池として構成されている。
【0022】
この場合、前記固体高分子電解質12には、パーフルオロスルホン酸ポリマのイオン交換樹脂、あるいはスチレンジビニルベンゼンスルホン酸ポリマのイオン効果樹脂が用いられている。膜の厚さは、100〜200μm程度である。
【0023】
また、燃料極14および空気極16は、図示はしないが、固体高分子電解質12との接触面側に触媒層が設けられ、セパレータ18との接触面側にガス拡散層が設けられている。触媒層はともに、白金(Pt)等の電極触媒をカーボン粒子に担持させた層であり、ガス拡散層は多孔質材料、例えば、反応ガスや生成ガス、水等の物質の拡散性と、電子の伝導性とを両立させることが可能な材料、具体的には、カーボンペーパー、カーボンクロス、あるいはカーボン粉末をポリテトラフルオロエチレンなどの高分子バインダと混ぜてシート状に成形した多孔質の炭素系材料が用いられている。
【0024】
次に本実施例における燃料電池スタックの各種の実施形態およびそこに用いられる金属製セパレータの構成について、実施例に従って順次説明する。次の実施例1〜実施例5が本発明品であり、比較例1〜比較例3が従来品である。
【0025】
(実施例1)
この実施例1の燃料電池スタックの概略構成は図1に示したものと同じであって、そこに用いられる金属製セパレータ18aは、0.3mm厚のステンレス(SUS316L)板をプレス加工にて成形したSUS製セパレータ基板24の燃料極14に対向形成される燃料ガス流路20の壁面、および空気極16に対向形成される酸化剤ガス流路22の壁面にそれぞれ、陰イオン捕捉物質である強塩基性陰イオン交換樹脂(Dowexl、ダウケミカル社)の微粒子を塗料に10wt%混合した平均厚さ約50μmの陰イオン捕捉層26を形成し、燃料電池スタックとしたものである。
【0026】
(実施例2)
この実施例2の燃料スタックの概略構成を図2に示す。この図2に示した燃料電池スタックにおける金属製セパレータ18bは、やはり0.3mm厚のステンレス(SUS316L)板をプレス加工にて成形し、これを背中合わせに重ね合わせて、一方のSUS製セパレータ基板の燃料極14側に燃料ガス流路20が形成され、他方のSUS製セパレータ基板の空気極16側に酸化剤ガス流路22が形成され、さらに両セパレータ基板の背中合わせ面にセパレータ基板を冷却する冷却水が貫流する冷却水路28が形成されている。そしてこの金属製セパレータ18bは、実施例1の場合と同様に、燃料ガス流路20の壁面、および酸化剤ガス流路22の壁面に、塗料に10wt%の強塩基性陰イオン交換樹脂(Dowexl、ダウケミカル社)の微粒子を混合した陰イオン捕捉層26(平均厚さ約50μm)が形成されると共に、冷却水路28の壁面にもその強塩基性陰イオン交換樹脂による陰イオン捕捉層26が形成され、各電池セル毎に冷却水路を有する燃料電池スタックとしたものである。
【0027】
(実施例3)
実施例3の燃料電池スタックの概略構成は、図2に示した実施例2と同じであるので図示することを省略するが、この実施例3の燃料電池スタックでは、SUS製セパレータ基板24の表面に形成される陰イオン捕捉層26として、実施例1,2で用いた強塩基性陰イオン交換樹脂(Dowexl、ダウケミカル社)の代わりにハイドロタルサイト類化合物である商品名DHT−4A(協和化学工業、化学式Mg4.3Al(OH)12.6CO・mHO)を塗料に10wt%混合したものを、それぞれのガス流路20,22および冷却水路28の壁面に塗工したものである。
【0028】
(実施例4)
実施例4の燃料電池スタックの概略構成を図3に示す。この図3に示した燃料電池スタックにおける金属製セパレータ18cは、実施例1〜3と同じく、0.3mm厚のステンレス(SUS316L)板をプレス加工にて成形して、SUS製セパレータ基板24を形成した後、そのセパレータ基板24の両面に平均厚さ0.05μmの極薄い金メッキ層30を形成し、しかる後、その金メッキ層30の上から燃料極14に対抗形成される燃料ガス流路20の壁面、および空気極16側の酸化剤ガス流路22の壁面に、それぞれ塗料に10wt%のハイドロタルサイト類化合物である商品名DHT−4A(協和化学工業、化学式Mg4.3Al(OH)12.6CO・mHO)を混合した陰イオン捕捉層26b(平均厚さ約50μm)を形成し、燃料電池スタックとしたものである。
【0029】
(実施例5)
実施例5の燃料電池スタックの概略構成を図4に示す。この図4に示した燃料電池スタックにおける金属製セパレータ18dは、やはり実施例1〜4と同じく、0.3mm厚のステンレス(SUS316L)板をプレス加工にて成形して、SUS製セパレータ基板24を形成し、そのセパレータ基板の両面に、炭素粉末を含んだ導電性塗料に10wt%のハイドロタルサイト類化合物である商品名DHT−4A(協和化学工業、化学式Mg4.3Al(OH)12.6CO・mHO)を混合した陰イオン捕捉層26c(平均厚さ約50μm)を形成し、燃料電池スタックとしたものである。この場合陰イオン捕捉層26cはCl等の陰イオン捕捉機能のほかに導電性塗料の使用によって、表面保護機能をも兼ね備えるものである。
【0030】
(比較例1)
比較例1の燃料電池スタックは、図5に示したような構成であって、ここに用いられる金属セパレータ18eは、実施例1〜5と同様にステンレス板をプレス加工により成形したものであるが、その表面には、実施例1〜5のような陰イオン捕捉層(26a〜26c)は形成されていない。
【0031】
(比較例2)
比較例2の燃料電池スタックは図6に示したような構成であって、ここに用いられる金属製セパレータ18fは実施例4と比較されるが、ステンレス板のプレス加工により成形されたセパレータ基板24の両面に極薄い金メッキ層30を形成しているだけで、その上に陰イオン捕捉層26a〜26cは形成されていない。
【0032】
(比較例3)
比較例3の燃料電池スタックは図7に示したような構成であって、ここに用いられる金属製セパレータ18gは実施例5と比較されるが、ステンレス板のプレス加工により成形されたセパレータ基板24の両面にカーボン粉末を含んだ導電性塗料の塗膜27を形成しているだけで、塗膜27中に陰イオン補足物質は含まれないし、かつ、その上に陰イオン捕捉層26a〜26cは形成されていない。
【0033】
次に各実施例1〜5、および比較例1〜3の各燃料電池スタックについて耐食性の促進を行ったのでそれについて説明する。試験方法としては、各燃料電池スタックのガス流路(燃料ガス流路、酸化剤ガス流路)、および冷却水路に1%FeClと0.01モルHClの混合水溶液を循環させ、24時間、80℃に保った後、スタックを分解し、セパレータの平均重量減を測定した。その結果を図8〜図10に示す。
【0034】
初めに、図8では、実施例1〜3と比較例1との比較において、比較例1の腐食速度を1として相対的な腐食速度を表したものである。この結果からわかるように、比較例1は金属セパレータ18eの表面が無処理であるため最も腐食が早く進行し、実施例1〜3はいずれもこの比較例1よりも腐食の進行が遅いことを示している。そして実施例1〜3の比較では、実施例3のものが最も腐食の進行速度が遅く、実施例1と実施例2のものはそれよりも少し腐食の進行速度が早いことを示している。これはSUS製セパレータ基板24の表面に塗工される陰イオン捕捉層26の材料が、実施例1および実施例2では強塩基性陰イオン交換樹脂系材料であるのに対して、実施例3ではハイドロタルサイト類化合物であることの違いに因るものであると考えられる。
【0035】
次に図9は、実施例4と比較例2との比較において、腐食速度の違いを示したものであるが、比較例2の金属製セパレータ18fはSUS製セパレータ基板24の表面に極薄い金メッキ層30を形成しているだけであるのに対して、実施例4の金属セパレータ18はSUS製セパレータ基板24の表面に極薄い金メッキ層30を形成しているだけでなく、さらにその上にハイドロタルサイト系陰イオン捕捉層26bを形成しているために、比較例2よりも腐食され難い状態となっていることがわかる。
【0036】
さらに、図10は実施例5と比較例3との比較において腐食速度の違いを示したものであるが、比較例3の金属セパレータ18gはSUS製セパレータ基板24の表面にカーボン塗膜層27を形成しているだけであるのに対して、実施例5の金属製セパレータ18はSUS製セパレータ基板24の表面にカーボン粉末とハイドロタルサイト類化合物を混合した陰イオン捕捉層26cが形成されているために、やはり比較例3よりも腐食され難い状態となっていることがわかる。
【0037】
そしてこのような結果が得られた理由として、本実施例1〜5の燃料電池によれば、固体高分子電解質の両面に設けられる燃料極と空気極とに対向配置される金属製セパレータ18(18a〜18d)の表面にClなどの陰イオンを捕捉する陰イオン捕捉物質を含む陰イオン捕捉層が形成されているために、例えば空気中に含まれる塩素がセパレータ表面に接触しても、その陰イオン捕捉物質によって捕捉され、金属セパレータ基材の表面に形成されている不動態膜がClなどによって腐食されることのない状態が得られたためであると考えられる。
【0038】
そして、燃料電池の燃料極および空気極に設けられる電極触媒層にはPtなどの電極触媒が担持されていて、空気中より混入するClなどの陰イオンが電極触媒の表面に吸着すると触媒活性が低下するが、空気より混入するClなどが金属セパレータ18(18a〜18d)表面の陰イオン捕捉層において捕捉されることにより、このような触媒活性の低下も回避され、電池の出力電圧が安定的に得られることとなる。
【0039】
また例えば、燃料電池の空気極では酸素の不完全還元反応により過酸化水素(H)が生成され、特に触媒活性が低下した時に起こり易く、空気中より混入したClなどの陰イオンが金属セパレータ表面の陰イオン捕捉層により捕捉されることにより、そのような陰イオンが空気極触媒(Ptなど)の表面に吸着することはなくなるため、触媒活性は維持され、過酸化水素(H)の生成が抑制されることにより、高分子樹脂材料の固体電解質がそのHによって侵蝕を受け劣化するようなことも回避される。
【0040】
本発明は、上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、上記実施例では、陰イオン捕捉層に含有される陰イオン捕捉物質として、ダウケミカル社の強塩基性陰イオン交換樹脂材料および協和化学工業社のハイドロタルサイト類化合物を用いた例を示したが、それ以外の陰イオン交換樹脂や陰イオン交換性層状化合物も、その化学的特性より同様の機能を有することは明らかである。また、実施例には示さなかったが、Cr、Zr、Ti、Sn等の金属元素の水和酸化物も同様にClなどの陰イオンの捕捉性を有することから、同様の働きを有することも言うまでもない。
【0041】
また、上記実施例での金属セパレータ形状も、金属板のプレス成形によりガス流路溝が形成されるようにしたもののほか、多数の集電用の突起が形成され、その突起間をガスが貫流するようにしたものなど、各種の形態のものを設計することができる。また、金属板の加工法にも制限を受けない。さらに、金属セパレータの材料も、上記実施例のステンレス(SUS)板に限らず、アルミニウム板、チタン板、鋼板、銅板など各種の材料が適用される。
【0042】
【発明の効果】
本発明の燃料電池用セパレータおよびそれを用いた燃料電池によれば、金属材料によるセパレータ基材の表面に陰イオン捕捉物質を含む陰イオン捕捉層が形成されているものであるから、金属材料により加工性に優れ、かつ使用環境での集電性能に優れることはもとより、そのセパレータ基材そのものが空気中から混入されるClなどによって腐食したり、孔食(ピッティングコロージョン)を起こして孔穿きが生じ、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合による電圧の低下、あるいは直接燃焼・爆発や冷却水のガス流路への漏れ出し等のトラブルが回避され、安定した燃料電池の運転が長期に亘って維持されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る燃料電池スタック(実施例1)の概略構成図である。
【図2】本発明の実施例2の形態に係る燃料電池スタックの概略構成図である。
【図3】本発明の実施例4の形態に係る燃料電池スタックの概略構成図である。
【図4】本発明の実施例5の形態に係る燃料電池スタックの概略構成図である。
【図5】比較例1の実施形態に係る燃料電池スタックの概略構成図である。
【図6】比較例2の実施形態に係る燃料電池スタックの概略構成図である。
【図7】比較例3の実施形態に係る燃料電池スタックの概略構成図である。
【図8】本実施例1〜3と比較例1との比較における耐Cl腐食性試験データを示した図である。
【図9】本実施例4と比較例2との比較における耐Cl腐食性試験データを示した図である。
【図10】本実施例5と比較例3との比較における耐Cl腐食性試験データを示した図である。
【符号の説明】
10 高分子電解質型燃料電池セル
12 固体高分子電解質
14 燃料極(アノード極)
16 空気極(カソード極)
18 金属製セパレータ
(18a〜18d)
20 燃料ガス(水素)流路
22 酸化剤ガス(空気)流路
24 SUS製セパレータ基板
26 陰イオン捕捉層(強塩基性陰イオン交換樹脂系)
26b 陰イオン捕捉層(ハイドロタルサイト系)
26c 陰イオン捕捉層(カーボン+ハイドロタルサイト系)
28 冷却水路
30 金メッキ層

Claims (4)

  1. 固体電解質の一方の面に設けられる燃料極および他方の面に設けられる空気極に対向して、それぞれ接触集電およびガス通路形成のために配設される燃料電池用セパレータであって、金属材料からなるセパレータ基材の表面に、陰イオン交換樹脂、水和酸化物、および陰イオン交換性層状化合物の少なくともいずれかを含む陰イオン捕捉層が形成されていることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 前記陰イオン捕捉層は、前記燃料極あるいは前記空気極と電気的に接触する接触部分を除いた前記ガス通路を形成する壁面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 固体電解質の一方の面に燃料極が設けられ、他方の面に空気極が設けられ、それぞれの電極面に対向して接触集電およびガス通路形成のための金属製セパレータが配設されたものであって、該金属製セパレータの表面に、陰イオン交換樹脂、水和酸化物、および陰イオン交換性層状化合物の少なくともいずれかを含む陰イオン捕捉層が形成されていることを特徴とする燃料電池。
  4. 前記陰イオン捕捉層は、前記金属製セパレータにおける前記燃料極あるいは前記空気極と電気的に接触する接触部分を除いた前記ガス通路を形成する壁面に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池。
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