JP4527755B2 - 内燃機関の可変動弁装置及び該可変動弁装置の駆動機構 - Google Patents

内燃機関の可変動弁装置及び該可変動弁装置の駆動機構 Download PDF

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Description

本発明は、機関弁である吸気弁や排気弁の少なくともバルブリフト量などを機関運転状態に応じて可変にできる内燃機関の可変動弁装置及び該可変動弁装置に用いられる駆動機構に関する。
この種の従来の可変動弁装置としては、本出願人が先に出願した以下の特許文献1に記載されたものがある。
概略を説明すれば、この可変動弁装置は、吸気弁側に適用されたもので、クランク軸の回転に同期して回転する駆動軸の外周に、軸心が駆動軸の軸心から偏心した駆動カムが設けられていると共に、駆動カムの回転力が多節リンク状の伝達手段を介して伝達されて、吸気弁の上端部に有するバルブリフターの上面をカム面が摺接して吸気弁をバルブスプリングのばね力に抗して開作動させる揺動カムを有している。
前記伝達手段は、揺動カムの上方に配置されて制御軸に揺動自在に支持されたロッカアームと、円環状の一端部が駆動カムの外周面に嵌合しかつ他端部がロッカアームの一端部にピンを介して回転自在に連結されたリンクアームと、一端部がロッカアームの他端部にピンを介して回転自在に連結され、他端部が前記揺動カムのカムノーズ部にピンを介して回転自在に連結されたリンクロッドとから構成されている。
また、前記制御軸は、電動モータと、該電動モータの駆動シャフトに設けられた減速機構としてのウォーム歯車機構を介して回転駆動されており、その外周面には、軸心が制御軸の軸心から所定量だけ偏心した制御カムが固定されている。この制御カムは、ロッカアームのほぼ中央に穿設された支持孔内に回転自在に嵌入保持されて、その回転位置に応じてロッカアームの揺動支点を変化させて、揺動カムのカム面のバルブリフター上面に対する転接位置を変化させて、吸気弁のバルブリフト量を可変制御するようになっている。
すなわち、機関運転状態が、低回転低負荷域の場合は、前記電動モータとウォーム歯車機構を介して制御軸を一方向へ回転させて、制御カムも同方向へ回転させることにより、ロッカアームの揺動支点位置を駆動軸より離れる方向へ移動させる。これにより、ロッカアームとリンクロッドとの枢支点が上方に移動して揺動カムのカムノーズ部を引き上げ、これによって揺動カムのバルブリフター上面に対する当接位置がリフト部から離れる方向に移動する。したがって、吸気弁は、そのバルブリフト量が最小となるように制御される。
したがって、機関運転状態に応じて機関性能を十分に発揮させる、つまり燃費や出力の向上などを図ることができる。
一方、高回転高負荷域へ移行した場合は、電動モータによりウォーム歯車機構を介して制御軸が他方向へ回転して、制御カムを同方向へ回転させるため、ロッカアームの揺動支点が駆動軸に近づく方向に移動する。これにより、揺動カムは、リンクロッドなどによって端部が押し下げられて、バルブリフター上面の当接位置がリフト部側に移動するため、吸気弁のバルブリフト量が増加するように制御される。
特開平2001−3720号公報
ところで、一般に内燃機関の動弁装置にあっては、機関運転中に、吸気弁や排気弁を開閉作動するカムの作動やバルブスプリングのばね反力などに起因してカムシャフトに正負の回転変動トルク(交番トルク)が発生していることは知られており、かかる交番トルクは、前述の従来の可変動弁装置においても、揺動カムからロッカアームなどの伝達機構を介して制御軸に伝達されている。
そして、この可変動弁装置にあっては、制御軸の回転制御を、電動モータからウォーム歯車機構を介して行っているため、前記交番トルクが制御軸からウォーム歯車機構に伝達されると、このウォーム歯車機構のウォームホィールとウォームギア及び該ウォームギアのギア軸から電動モータの出力シャフトに軸方向の交番荷重(がた付き荷重)として伝達される。
このため、電動モータの出力シャフトに軸方向のガタつきが発生して、該出力シャフトを軸受するボールベアリングに軸方向のガタ付き荷重が発生して、該ボールベアリングの耐久性を低下させるおそれがある。
特に、電動モータのボールベアリングは、電動モータの構造からして、比較的小型のものが使用されていることから、剛性が低く、継続的な軸方向のガタ付き荷重によって耐久性が低下し易い。
本発明は、前記従来の可変動弁装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明にあっては、駆動機構は、出力シャフトを備えた電動モータと、前記出力シャフトから回転力が伝達され、ボールベアリングによって回転自在に支持された螺子軸と、該螺子軸に回転不能に螺合して、該螺合軸の回転運動を直線運動に変換しながら螺子軸の軸方向へ移動可能に設けられた移動部材と、前記出力シャフトと螺子軸との間に配置され、前記出力シャフトと前記螺子軸を相対的に軸方向への移動を許容することによって、前記螺子軸から前記出力シャフトへの軸方向荷重の伝達を遮断抑制しかつ前記出力シャフトからの回転トルクを前記螺子軸に伝達可能に連結する連結機構と、を備え、前記移動部材の軸方向への移動に伴って前記機関弁の作動特性を可変制御することを特徴としている。
したがって、請求項1に記載の発明によれば、機関運転中に発生した交番トルクは、制御軸から螺子軸に軸方向の交番荷重として伝達されるが、この螺子軸から出力シャフトへの軸方向交番荷重の伝達は連結機構によって遮断抑制される。すなわち、螺子軸が軸方向にガタ付いてもそのガタを連結機構が吸収する形になることから、電動モータの出力シャフトへの軸方向荷重伝達は抑制される。
このため、出力シャフトを軸受するボールベアリングなどの軸受には、なんら交番トルクの影響を受けることがなくなる。したがって、軸受での打音の発生を防止できると共に、軸受の耐久性の向上が図れる。
請求項2に記載の発明は、基本構成は前記請求項1に記載の発明と同様であって、発明を可変動弁装置の駆動機構としたものである。
以下、本発明に係る可変動弁装置の実施形態を図面に基づいて詳述する。
この実施形態では、可変動弁装置を吸気弁側に適用したものであって、1気筒当たり2つの吸気弁を備え、かつ吸気弁のバルリフト量を機関運転状態に応じて可変にするようになっている。
すなわち、第1実施形態における可変動弁装置は、図2〜図5に示すようにシリンダヘッド1に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設けられて、バルブスプリング3,3によって閉方向に付勢された一対の吸気弁2,2と、該各吸気弁2,2のバルブリフト量を可変制御する可変機構4と、該可変機構4の作動位置を制御にする制御機構5と、該制御機構5を回転駆動する駆動機構6とを備えている。
前記可変機構4は、シリンダヘッド1上部の軸受14に回転自在に支持された中空状の駆動軸13と、該駆動軸13に圧入等により固設された偏心回転カムである駆動カム15と、駆動軸13の外周面に揺動自在に支持されて、各吸気弁2,2の上端部に配設されたバルブリフター16,16に摺接して各吸気弁2,2を開作動させる2つの揺動カム17,17と、駆動カム15と揺動カム17,17との間に連係されて、駆動カム15の回転力を揺動カム17,17の揺動力として伝達する伝達手段とを備えている。
前記駆動軸13は、図2にも示すように、機関前後方向に沿って配置されていると共に、一端部に設けられた図外の従動スプロケットや、該従動スプロケットに巻装されたタイミングチェーン等を介して機関のクランク軸から回転力が伝達されており、この回転方向は図1中、時計方向(矢印方向)に設定されている。
前記軸受14は、図3Aに示すように、シリンダヘッド1の上端部に設けられて駆動軸13の上部を支持するメインブラケット14aと、該メインブラケット14aの上端部に設けられて後述する制御軸32を回転自在に支持するサブブラケット14bとを有し、両ブラケット14a,14bが一対のボルト14c,14cによって上方から共締め固定されている。
前記駆動カム15は、ほぼリング状を呈し、円環状のカム本体と、該カム本体の外端面に一体に設けられた筒状部とからなり、内部軸方向に駆動軸挿通孔が貫通形成されていると共に、カム本体の軸心Yが駆動軸13の軸心Xから径方向へ所定量βだけオフセットしている。また、この駆動カム15は、駆動軸13に対し前記両バルブリフター16,16に干渉しない一方の外側に駆動軸挿通孔を介して圧入固定されていると共に、カム本体の外周面が偏心円のカムプロフィールに形成されている。
前記バルブリフター16,16は、有蓋円筒状に形成され、シリンダヘッド1の保持孔内に摺動自在に保持されていると共に、揺動カム17,17が摺接する上面が平坦状に形成されている。
前記両揺動カム17は、図2及び図3に示すように、同一形状のほぼ雨滴状を呈し、円環状のカムシャフト20の両端部に一体的に設けられていると共に、該カムシャフト20が内周面を介して駆動軸13に回転自在に支持されている。また、一端部のカムノーズ部21側にピン孔が貫通形成されていると共に、下面には、カム面22が形成され、カムシャフト20側の基円面と、該基円面からカムノーズ部21側に円弧状に延びるランプ面と、該ランプ面からカムノーズ部21の先端側に有する最大リフトの頂面に連なるリフト面が形成されており、該基円面とランプ面及びリフト面が、揺動カム17の揺動位置に応じて各バルブリフター16の上面の所定位置に当接するようになっている。
前記伝達手段は、図2〜図5に示すように、駆動軸13の上方に配置されたロッカアーム23と、該ロッカアーム23の一端部23aと駆動カム15とを連係するリンクアーム24と、ロッカアーム23の他端部23bと揺動カム17とを連係するリンクロッド25とを備えている。
前記ロッカアーム23は、中央に有する筒状の基部が支持孔を介して後述する制御カム33に回転自在に支持されている。また、筒状基部の外端部に突設された前記一端部23aには、ピン26が嵌入するピン孔が貫通形成されている一方、基部の内端部に夫々突設された前記他端部23bには、リンクロッド25の一端部25aと連結するピン27が嵌入するピン孔が形成されている。
前記リンクアーム24は、比較的大径な円環状の基部24aと、該基部24aの外周面所定位置に突設された突出端24bとを備え、基部24aの中央位置には、前記駆動カム15のカム本体が回転自在に嵌合する嵌合孔24cが形成されている一方、突出端24bには、前記ピン26が回転自在に挿通するピン孔が貫通形成されている。
前記リンクロッド25は、ロッカアーム23側が凹状のほぼく字形状に形成され、両端部25a,25bには前記ロッカアーム23の他端部23bと揺動カム17のカムノーズ部21の各ピン孔に挿入した各ピン27,28の端部が回転自在に挿通するピン挿通孔が貫通形成されている。
なお、各ピン26,27,28の一端部には、リンクアーム24やリンクロッド25の軸方向の移動を規制するスナップリングがそれぞれ設けられている。
前記制御機構19は、駆動軸13の上方位置に同じ軸受14に回転自在に支持された制御軸32と、該制御軸32の外周に固定されてロッカアーム23の支持孔に摺動自在に嵌入されて、ロッカアーム23の揺動支点となる制御カム33とを備えている。
前記制御軸32は、図2に示すように、駆動軸13と並行に機関前後方向に配設されていると共に、所定位置のジャーナル部32bが前記軸受14のメインブラケット14aとサブブラケット14bとの間に回転自在に軸受されている。
前記制御カム33は、図2〜図5に示すように円筒状を呈し、軸心P2位置が肉厚部の分だけ制御軸32の軸心P1からα分だけ偏倚している。
前記駆動機構6は、図1、図2及び図6、図7に示すように、シリンダヘッド1の後端部に固定されたハウジング35と、該ハウジング35の一端部に固定された回転力付与機構である電動モータ36と、ハウジング35の内部に設けられて電動モータ36の回転駆動力を前記制御軸32に伝達する螺子伝達手段37とから構成されている。
前記ハウジング35は、前記制御軸32の軸方向とほぼ直角方向に沿って配置された円筒部35aと、該円筒部35aの上端部中央に上方へ突出して、内部に前記制御軸32の一端部32aが臨む膨出部35bと、円筒部35aと膨出部35bとの一側部を閉塞する側壁35cとから構成されている。
前記電動モ−タ36は、比例型のDCモータによって構成され、ほぼ円筒状のモータケーシング38の先端小径部38aが前記円筒部35aの一端開口部35cに圧入などによって固定されている。また、電動モ−タ36の出力シャフト36aは、モータケーシング38の先端小径部38a内に設けられたボールベアリング39によって軸受されている。
また、電動モータ36は、機関の運転状態を検出するコントローラ40からの制御信号によって駆動するようになっている。このコントローラ40は、機関回転数を検出するクランク角センサ41や、吸入空気量を検出するエアーフローメータ42、機関の水温を検出する水温センサ43及び制御軸32の回転位置を検出するポテンショメータ44等の各種のセンサからの検出信号をフィードバックして現在の機関運転状態を演算などにより検出して、前記電動モータ36に制御信号を出力している。
前記螺子伝達手段37は、図1、図6,図7に示すように、前記ハウジング35の円筒部35a内に電動モータ36の出力シャフト36aとほぼ同軸上に配置された出力軸である螺子軸45と、該螺子軸45の外周に螺合する移動部材である螺子ナット46と、ハウジング35内で前記制御軸32の一端部の外周に固定された連係部である連係アーム47と、該連係アーム47と前記螺子ナット46とを連係するリンク部材48とから主として構成され、前記連係アーム47とリンク部材48によってリンク機構が構成されている。
前記螺子軸45は、両端部を除く外周面全体に雄ねじ部49が連続して形成されていると共に、円筒部35aの一端開口部35cと他端開口部35dにそれぞれ臨んだ両端部45a、45bが2つのボールベアリング50、51によって回転自在に軸受けされている。
前記一方側のボールベアリング50は、内輪50aに螺子軸45の一端部45aが圧入固定、または嵌装されていると共に、外輪50bが前記一端開口部35cの内側に形成された環状溝35fに内部軸方向から圧入固定、または嵌装されている。
前記他方側のボールベアリング51は、内輪51aが螺子軸45の他端部45bの先端部に螺着された軸方向固定手段であるナット52によって締めつけ保持されていると共に、外輪51bが他端開口部35dを液密的に閉止する有底碗状のキャップナット53によってハウジング35に締めつけ保持されている。
すなわち、前記ナット52は、一端側の突起部52aが他方側ボールベアリング51の内輪51aを右方向に押し付けると共に、螺子軸45の他端部45b側に有する段差面45eを左側に締めつけており、その結果、内輪51aはナット52と段差面45eとの間に挟持状態に固定されている。したがって、螺子軸45は、内輪51aと一体的に回転すると共に、軸方向にも一体に固定されている。一方、前記キャップナット53は、外周面に前記他端開口部35dの内周面に形成された雌ねじに螺合する雄ねじ53aが形成されていると共に、円筒状前端部53bによって前記他方側ボールベアリング51の外輪51bを他端開口部35dの段差部35gに押し付け固定している。したがって、外輪51bの軸方向位置が固定されることになる。
さらに、螺子軸45の他端部45b側には、前記ナット52をスパナなどの所定の治具で締めつける際に、螺子軸45が回転しないように押さえ治具が係合する回り止め手段である2面幅の係合面45d、45dが形成されている。なお、この回転防止機構は、係合面45d、45dのように2面幅に限定されるものではなく、3面以上でもよく、いずれにせよナット52を締め付ける際の回り止めの構造になっていれば良い。
さらに、螺子軸45は、一端部45aの先端小径軸45cと電動モータ36の出力シャフト36aの先端小径部36bが連結部材54によって同軸上で軸方向移動可能にセレーション結合されている。
すなわち、前記連結部材54は、図1及び図6にも示すように、ほぼ円筒状に形成され、内周面にセレーション凹凸54aが軸方向に沿って形成されている一方、前記先端小径軸45cと先端小径部36bの外周面に前記連結部材54のセレーション凹凸54aが遊嵌状態で軸方向から嵌合するセレーション凹凸部が軸方向に沿ってそれぞれ形成されている。かかる連結部材54と小径軸45c及び小径部36bがセレーション結合されることによって電動モータ36の回転駆動力を前記螺子軸45に伝達すると共に、螺子軸45と出力シャフト36aの軸方向の移動を許容している。なお、前記連結部材54と各セレーション凹凸部によって連結機構を構成している。
なお、図1、図6において小径軸45c、小径部36bの片方のみが連結部材54にセレーション圧入されていてもよい。例えば、小径軸45cと連結部材54がセレーション圧入されていても、小径部36bと連結部材54が遊嵌状態であれば、小径軸45cと小径部36bの軸方向の移動は許容される。
前記螺子ナット46は、ほぼ円筒状に形成され、内周面全体に前記雄ねじ部49に螺合して螺子軸45の回転力を軸方向への移動力に変換する雌ねじ部55が形成されていると共に、図7に示すように軸方向のほぼ中央位置の両端部にピン穴56,56が直径方向に沿って形成されている。
前記連係アーム47は、図1及び図2に示すように、ほぼ雨滴状に形成され、大径基部に貫通形成された固定用孔47a内に制御軸32の一端部32aが挿通されていると共に、図外のボルトによって前記一端部32aに固定されていると共に、先細り状の先端部47bの幅方向の中央位置にスリット57が形成されており、また、先端部47bには、制御軸32方向に沿って連続して貫通した2つのピン孔47c、47cが形成されている。したがって、このピン孔47c、47の軸心Zが、制御軸32の軸心P1より偏倚している。
前記リンク部材48は、ほぼY字形状に形成され、平板状の一端部58と二股状の他端部59、59とからなり、前記一端部58は、前記連係アーム47のスリット57内に挿通配置されて、前記ピン孔47c、47cと自身のピン孔58aに貫通したピン60によって連係アーム47の先端部47bに回転自在に連結されている。一方、二股状の他端部59,59は、螺子ナット46の両側に配置されて、それぞれ対向して貫通形成されたピン孔59a、59aと螺子ナット46のピン穴56,56にそれぞれ挿通された2つのピン軸61、61によって螺子ナット46に対して回転自在に連結されている。なお、前記ピン60は、両端部が連係アーム47の両ピン孔47c、47cに固定されて、中央部がリンク部材48のピン孔58aに摺動可能になっている。一方、前記各ピン軸61,61は、各外端部が各リンク部材48のピン孔59a、59aに圧入固定され、各内端部が螺子ナット46のピン穴56,56に摺動可能になっている。
また、前記ハウジング35の側壁35eの内側には、図1及び図6に示すように、前記連係アーム47を介して制御軸32の左右の最大回転位置を規制する規制機構である2つの第1、第2ストッパピン62,63が設けられている。
前記第1ストッパピン62は、前記制御軸32が図1中反時計方向へ回転して前記可変機構4によって吸気弁2,2のバルブリフト量を最小リフトとする側壁35e位置に固定されている。一方、第2ストッパピン63は、制御軸32が図示のように時計方向へ回転して前記バルブリフト量を最大リフトとする側壁35e位置に固定されており、これら第1,第2ストッパピン62,63によって制御軸32の左右の最小、最大回転位置が規制されるようになっている。
そして、前記制御軸32が、図6に示すように連係アーム47を介して第1ストッパピン62によって回転が規制されている位置、つまり、可変機構4が前記駆動機構6を介して吸気弁2,2のバルブリフト量を最小リフト域に保持した位置では、前記リンク部材48の軸線と螺子軸45の軸線との間のなす角度θ1が約65°の最大角度になっているが、ここから制御軸32が図1に示すように、時計方向に回転して、第2ストッパピン63によりそれ以上の回転が規制された最大リフトに制御された際における前記リンク部材48の軸線と螺子軸45の軸線との間のなす角度θ3が約35°の最小角度となるように形成されている。
以下、本実施形態の作用を説明すれば、まず、例えば、機関のアイドリング運転時を含む低回転域には、コントローラ40からの制御信号によって電動モータ36に伝達された回転トルクは、螺子軸45に伝達されて回転すると、この回転に伴って螺子ナット46が図6に示すように、最大右方向位置に移動し、これによって制御軸32は、リンク部材48と連係アーム47とによって反時計方向に回転駆動され、連係アーム47の先端部47bの側面が第1ストッパピン62に当接してそれ以上の回転が規制される。
したがって、制御カム33は、軸心P2が図3A、Bに示すように制御軸32の軸心P1の回りを同一半径で回転して、肉厚部が駆動軸13から上方向に離間移動する。これにより、ロッカアーム23の他端部23bとリンクロッド25の枢支点は、駆動軸13に対して上方向へ移動し、このため、各揺動カム17は、リンクロッド25を介してカムノーズ部21側が強制的に引き上げられて全体が時計方向へ回動する。
よって、駆動カム15が回転してリンクアーム24を介してロッカアーム23の一端部23aを押し上げると、そのバルブリフト量がリンクロッド25を介して揺動カム17及びバルブリフター16に伝達されるが、そのリフト量L1は充分小さくなる。
したがって、かかる機関の低回転領域では、バルブリフト量が最も小さくなることにより、各吸気弁2の開時期が遅くなり、排気弁とのバルブオーバラップが小さくなる。このため、燃費の向上と機関の安定した回転が得られる。
また、この時点における制御軸32に作用する正負(+、−)の交番トルクは、図8のT1’で示すように十分小さく、したがって連係アーム47やリンク部材48を介して螺子ナット46に伝達されるトルク荷重も小さいことから、螺子軸45に対する大きな集中荷重の発生はない。
すなわち、図6に示すように、制御軸32からリンク部材48の二股状他端部59,59を介して両ピン軸61,61に作用する荷重F1(+)は、螺子軸45の軸線方向の荷重F1a(ピン軸に作用する荷重の和)と径方向に作用する荷重F1rに分けられるが、前記F1aは、F1(+)×COSθ1となり、径方向(軸直角荷重)にかかる荷重F1rは、F1(+)×SINθ1となる。ここで、θ1は大きな値となるので、SINθ1も大きくなるが、制御軸32に作用する変動トルクT1’(+)は小さいので径方向荷重F1rを小さく抑えることができる。
したがって、螺子軸45と螺子ナット46との間の摩耗などの発生が防止される。
また、機関中回転領域に移行した場合は、コントローラ40からの制御信号によって電動モータ36が逆回転し、この回転トルクが螺子軸45に伝達されて回転すると、この回転に伴って螺子ナット46が図6に示す位置から左方向へ移動する。したがって、制御軸32は、制御カム33を図3に示す位置から時計方向へ回転させて、図4A、Bに示すように軸心P2を少し下方向へ回動させる。このため、ロッカアーム23は、今度は全体が駆動軸13方向寄りに移動して他端部23bが揺動カム17のカムノーズ部21をリンクロッド25を介して下方へ押圧して該揺動カム17全体を所定量だけ反時計方向へ回動させる。
よって、駆動カム15が回転してリンクアーム24を介してロッカアーム23の一端部23aを押し上げると、そのバルブリフト量がリンクロッド25を介して揺動カム17及びバルブリフター16に伝達されるが、そのリフト量L2は若干大きくなる。
また、この時点における正負(+、−)の交番トルクは、図8のT2’に示すように最小リフト時の場合よりも比較的大きくなるが、螺子軸45とリンク部材48との間のなす角度θが最小リフト時よりも小さくなるので、螺子ナット46と螺子軸45との間の大きな集中荷重の発生を回避できる。
さらに、機関高回転領域に移行した場合は、コントローラ40からの制御信号によって電動モータ36がさらに逆回転して螺子軸45が同方向へさらに回転すると、この回転に伴って螺子ナット46が図1に示すように、左方向へ大きく移動するが、このとき連係アーム48が第2ストッパピン63に突き当たった位置でそれ以上の移動が規制され、螺子ナット46のそれ以上の移動も規制される。したがって、制御軸32は、制御カム33を図4に示す位置から時計方向へ回転させて、図5A、Bに示すように軸心P2が下方向へ移動する。このため、ロッカアーム23は、今度は全体が駆動軸13方向に移動して他端部23bによって揺動カム17のカムノーズ部21をリンクロッド25を介して下方へ押圧して該揺動カム17全体を所定量だけ反時計方向へ回動させる。
したがって、揺動カム17のバルブリフター16の上面に対するカム面22の当接位置が、右方向位置(リフト部側)に移動する。このため、吸気弁12の開作動時に駆動カム15が回転してロッカアーム23の一端部23aをリンクアーム24を介して押し上げると、バルブリフター16に対するそのリフト量L3は中バルブリフト量L2よりさらに大きくなる。
よって、かかる高回転領域では、バルブリフト量が最大に大きくなり、各吸気弁2の開時期が早くなると共に、閉時期が遅くなる。この結果、吸気充填効率が向上し、十分な出力が確保できる。
そして、この時点における正負(+、−)の交番トルクは、図8のT3’に示すように、小バルブリフト時及び中バルブリフト時の場合よりも大きくなる。ところが、螺子軸45とリンク部材48との間のなす角度θ2が、最小リフト時よりは勿論のこと、中リフト時よりも小さくなるため、前述のように、制御軸32から連係アーム47及びリンク部材48を介して伝達された大きな交番トルクを螺子ナット46の雌ねじ部55と螺子軸45の雄ねじ部49の円周方向の全域で受けることになるから、かかる入力荷重が円周方向に分散されて集中荷重の発生を十分に回避することができる。
すなわち、リンク部材48の二股状他端部59,59からピン軸61、61に作用した交番トルク荷重は、図1に示すように、その反力としてF3(+)と螺子軸45の径方向にかかる分力F3r(+)と螺子軸45の軸線方向にかかる分力F3a(+)に分けられるが、前述のように、螺子軸45とリンク部材48とのなす角度θ2が十分に小さいことから、螺子軸45の軸線方向にかかる分力F3aが大きくなって、径方向の分力F3rはそれよりも十分に小さくなる。つまり、軸線方向の荷重F3a(+)(ピン軸61,61に作用する荷重の和)は、F3(+)×COSθ3となり、径方向にかかる荷重F3rは、F3(+)×SINθ3となる。ここでθ3は、小さい値であるから、SINθ3も小さくなるので、制御軸32に対する大きな交番トルクT3’(+)が作用するにも拘わらず、F3rを小さくすることができる。
つまり、前記大きな軸線方向の分力F3aは、前記雌ねじ部55と雄ねじ部49の噛み合った複数のねじ山の円周方向の側面全体で受けられることになるから、この分力がねじ山の円周方向の全体に分散される。
したがって、雌ねじ部55と雄ねじ部49間での摩耗などの発生を効果的に防止できることから、装置の耐久性の向上が図れる。
特に、前記軸線方向の分力は、一条ではなく連続した螺旋状の雄ねじ部49と雌ねじ部55全体で受けるので、分力をさらに大きな範囲で分散させることになるから、摩耗などの発生をさらに防止できる。
また、この実施形態においては、前記交番トルクT1’〜T3’が制御軸32から螺子軸に軸方向の交番荷重として伝達されるが、螺子軸45の先端小径軸45cと電動モータ36の出力シャフト36aの先端小径部36bが、連結部材54を介して互いに軸方向へ自由に移動可能になっていることから、螺子軸45から出力シャフト36aへの前記軸方向の交番荷重の伝達が効果的に遮断ないし抑制される。すなわち、螺子軸45が前記軸方向交番荷重により軸方向にガタ付いてもそのガタを連結部材54によって吸収する形になることから、出力シャフト36aには伝達されない。
このため、出力シャフト36aを軸受するボールベアリング39や他の電動モータ内部のボールベアリングは、なんら前記交番軸方向荷重の影響を受けることがなくなる。したがって、各ボールベアリング39での打音の発生を防止できると共に、電動モータ内の各ボールベアリング39の耐久性の向上が図れる。
ボールベアリング39での打音について説明すると、ハウジングの外部に露出する電動モータ36のボールベアリングの打音が耳に付きやすく、同部位の打音の発生を防止できる。
また、ナット52によってボールベアリング51の内輪51aは螺子軸45の段差面45eとナット52の突出部52aとの間に挟み込まれた状態となり、これによって螺子軸45はボールベアリング51の内輪51aに固定された形になる。
したがって、交番トルクT1’〜T3’は、前記螺子軸45に伝達されて軸方向のボールベアリング51の内輪51aによって受ける形になるが、螺子軸は45は、ボールベアリング51の内外輪51a、51b間で各ボールの回転を得るための微少な隙間を介して軸方向へ僅かに移動するに過ぎないことから、前述の連結部材54による軸方向の荷重吸収作用と相俟って電動モータ36への交番トルクの荷重伝達をより確実に遮断することができ、この結果、電動モータ36側の各ボールベアリング39でのガタの発生を効果的に防止できる。
なお、ボールベアリング50の内外輪50a、50bをそれぞれ螺子軸45とハウジング35との間に圧入すれば、ボールベアリング50でのガタの発生防止効果も得ることができる。
さらに、この実施形態では、螺子軸45や各ボールベアリング50、51の組付性も良好になる。すなわち、組み付け時において、まず一方側のボールベアリング50を、まず螺子軸45の一端部45a側に形成された段差面45fと環状溝35fの段差面との間に挟み込んで配置し、その後、他方側のボールベアリング51を他端開口部35d側の所定位置に挿入配置し、前記ナット52とキャップナット53を締めつけることによって全体を一度に組み付けることができる。したがって斯かる組み付け作業能率が向上する。
さらに、前記キャップナット53によって他端開口部35dが液密的に閉止されているので、ハウジング35内の潤滑油のリークを防止することができる。
また、螺子ナット46は、リンク部材48の二股状の他端部59,59と各ピン軸61,61によって自由な回転が規制されていることから、螺子軸45の回転力を効率よく伝達することができる。
さらに、この実施形態では、制御軸32の過回転を防止するために、第1、第2ストッパピン62,63を設けていることから、螺子ナット46の最大左右移動位置において各ストッパピン62,63により前記交番トルクの一方向の荷重入力を抑制できると共に、該螺子ナット46の過度な移動も防止できる。
また、螺子軸45の他端部45bにナット52に締結して、ボールベアリング51の内輪51aをハウジング35の段差部間に挟持するようにしたため、螺子軸45の安定かつ円滑な回転を維持しつつ軸方向の不用意な移動を規制できる。
さらに、螺子ナット46は、ピン穴56,56を介してピン軸により軸方向のほぼ中央位置で支持されることから、前記径方向からの入力荷重が作用しても螺子ナット46に偏荷重が作用しないので、耐久性の低下を防止できる。
図9は本発明の第2の実施形態を示し、駆動機構6の螺子伝達手段37を、いわゆるボール螺子によって構成したものである。
すなわち、出力軸であるボール螺子軸70は、外周面に複数のボール71を転動自在に保持する螺旋状のボール溝72が連続的に形成されている。
一方、移動部材であるボールナット73の内周面には、前記ボール溝72と共同して前記複数のボール71を円周方向に転動案内する螺旋状のガイド溝74が形成されていると共に、複数のボール71の循環列を軸方向の2個所に設定する2つのディフレクタ75が取り付けられている。つまり、このディフレクタ75は、前記ボール溝72とガイド溝74との間を転動する複数のボール71を同一溝内に循環させるために、同循環列内に再び戻すようにボール71を案内するものであり、この循環列を軸方向の2個所に設けたものである。
また、前記ボールナット73の前記循環列を避けた軸方向のほぼ中央位置に前記ピン孔56、56が直径方向に沿って貫通形成され、該ピン孔56,56内にリンク部材48の二股状他端部59、59に連結する2つのピン軸61、61がボールナット73の内周面まで挿通配置されている。なお、他の構成、例えば連結部材54や各ボールベアリング50,51の組付構造などは、第1の実施形態と同様である。
したがって、この実施形態によれば、電動モータ36によってボール螺子軸70が回転駆動すると、2条の循環列の各ボール71がボール溝72内を転動しながらガイド溝74を介してボールナット73に直線方向の運動力を付与するため、該ボールナット73を各ボール71の転動作用によって左右へ円滑に移動させることができる。
したがって、第1実施形態と同様な作用効果が得られると共に、ボールナット73の移動応答性が向上し、制御軸32によるバルブリフトの変換制御応答性も良好になる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば前記連結部材54と小径軸45c及び小径部36bとの結合態様を通常のセレーション結合ではなく、図10に示すように小径軸45や小径部36bの各外周面に横断面ほぼ矩形状の6つの突起部80を円周方向へ等間隔に一体に設けかつ軸方向に沿って形成する一方、連結部材54の内周面に前記各突起部80が遊嵌状態で嵌合する嵌合溝81を形成し、これによってスプライン結合させることも可能である。また、図11に示すように小径軸45と小径部36bの外周面を横断面六角形状に形成し、これに対応して連結部材54の内周面も六角形状に形成して互いに遊嵌状態で嵌合させることも可能である。
また、連結機構としては、前述の連結部材54以外に、小径部36bと小径軸45cと両者間の回転伝達を行う平歯車などを用いて互いに軸方向へ移動可能な状態で連結させるように構成することも可能である。
また、本発明は、吸気弁側の他に排気弁側あるいは両方の弁側に適用することが可能である。
前記各実施形態から把握できる請求項以外の技術的思想について、以下に記載する。
(イ)前記軸方向固定手段は、前記螺子軸の端部に螺着されたナットによって構成し、前記軸受の内輪を前記ナットと螺子軸端部の段差面との間に挟持したことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、螺子軸をナットによって軸受の内輪に固定するので、該螺子軸の軸方向の移動を、前記軸受のスラスト側の僅かの遊びの範囲内とすることができることから、連結機構の荷重伝達遮断と相俟って電動モータの軸受に対する交番荷重の影響を十分に回避することができる。
(ロ)前記螺子軸の外周面に前記ナットを螺子軸端部に締めつける際に、該螺子軸の連れ回り規制する回転防止機構を設けたことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、回転防止機構によってナットの締めつけ時において螺子軸の不用意な連れ回りを防止できるので、ナットの締めつけ作業が容易になると共に、確実な締め付けが得られる。
(ハ)前記連結機構を電動モータの出力シャフトと該出力シャフトと同軸上に設けられた螺子軸の先端部との間に介装された円筒状の連結部材と、該連結部材の内周面に形成されたセレーション凹凸及び前記出力シャフト及び螺子軸先端部の各外周面に形成されたセレーション凹凸とから構成し、両セレーション結合のうち少なくとも一方を遊嵌状態に結合させたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、螺子軸と電動モータの出力シャフトとを連結部材によって互いに軸方向へ移動可能にセレーション結合したため、このセレーション結合を介して制御軸から螺子軸に伝達された交番荷重を効果的に吸収することができることから、電動モータの軸受に対するかかる交番荷重の影響を確実に回避できる。
(ニ)前記螺子伝達手段の出力軸をボール螺子軸によって形成して、外周面の螺合部を螺旋状のボール溝に形成すると共に、前記移動部材をボール螺子ナットに形成して、内周面に前記ボール溝と共同して複数のボールを転動自在に保持するガイド溝を形成したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、ボール螺子ナットの駆動手段としてボールを用いていることから、単なる雌雄ねじによる駆動手段の場合に比較して、摺動抵抗が小さくなりボール螺子ナットの移動応答性が向上すると共に、バックラッシの影響が少なくなる。
(ホ) 前記可変機構は、機関のクランク軸に同期して回転し、外周に駆動カムが設けられた駆動軸と、支軸に揺動自在に支持されて、カム面がバルブリフター上面を摺接して機関弁を開閉作動させる揺動カムと、一端部が前記駆動カムに機械的に連係し、他端部がリンクロッドを介して揺動カムに連係したロッカアームとを備え、
機関運転状態に応じて前記ロッカアームの揺動支点を変化させることにより、揺動カムのカム面のバルブリフター上面に対する当接位置を変化させて機関弁のバルブリフトを可変にするように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
(へ)前記螺子軸を収容したハウジングの端部開口部に、前記螺子軸の端部を支持する軸受の外輪を押付け固定する有底碗状のキャップナットを螺着したことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、キャップナットによって軸受の外輪を押し付けて固定することにより、該軸受の確実な固定状態が得られると共に、螺子軸の軸方向の移動を軸受のスラスト方向の僅かな移動量に押さえることができる。
また、キャップナットによってハウジングの端部開部を閉塞したことから、ハウジング内の潤滑油などの漏れを防止できる。
本発明の第1の実施形態に供される駆動機構を示す縦断面図である。 本実施形態の可変動弁装置の斜視図ある。 Aは本実施形態における最小リフト制御時の閉弁作用を示す図2のA矢視図、Bは同最小リフト制御時の開弁作用を示す図2のA矢視図である。 Aは本実施形態における中リフト制御時の閉弁作用を示す図2のA矢視図、Bは同中リフト制御時の開弁作用を示す図2のA矢視図である。 Aは本実施形態における最大リフト制御時の閉弁作用を示す図2のA矢視図、Bは同最大リフト制御時の開弁作用を示す図2のA矢視図である。 本実施形態における最小リフト制御時の駆動機構の作動説明図である。 図1のB−B線から展開した断面図である。 バルブリフト量と交番トルクとの関係を示す特性図である。 本発明の第2の実施形態を示す駆動機構の要部縦断面図である。 本発明の連結機構の他例を示す拡大横断面図である。 同連結機構のさらに異なる例を示す拡大断面図である。
符号の説明
2…吸気弁(機関弁)
4…可変機構
6…駆動機構
32…制御軸
36…電動モータ
36a…出力シャフト
36b…小径部
37…螺子伝達手段
45…螺子軸
45c…小径軸
46…螺子ナット(移動部材)
47…連係リンク(リンク機構)
48…リンク部材(リンク機構)
49…雄ねじ部
52…ナット(軸方向固定手段)
54…連結部材(連係機構)
55…雌ねじ部

Claims (2)

  1. 機関運転状態に応じて機関弁の作動特性を可変制御する可変機構と、該可変機構を駆動する駆動機構とを備えた内燃機関の可変動弁装置において、
    前記駆動機構は、
    出力シャフトを備えた電動モータと、
    該電動モータの出力シャフトから回転力が伝達され、ボールベアリングによって回転自在に支持された螺子軸と、
    該螺子軸に回転不能に螺合して該螺子軸の回転運動を直線運動に変換しながら螺子軸の軸方向へ移動可能に設けられた移動部材と、
    前記出力シャフトと螺子軸との間に配置され、前記出力シャフトと螺子軸とを相対的に軸方向への移動を許容することによって、前記螺子軸から前記出力シャフトへの軸方向荷重の伝達を遮断抑制しかつ前記出力シャフトからの回転トルクを前記螺子軸に伝達可能に連結する連結機構と、を備え、
    前記移動部材の軸方向への移動に伴って前記機関弁の作動特性を可変制御することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 機関運転状態に応じて機関弁の作動特性を可変制御する可変機構を駆動する内燃機関の可変動弁装置の駆動機構において、
    前記駆動機構は、
    出力シャフトを備えた電動モータと、
    前記出力シャフトから回転力が伝達され、ボールベアリングによって回転自在に支持された螺子軸と、
    該螺子軸に回転不能に螺合して、該螺合軸の回転運動を直線運動に変換しながら螺子軸の軸方向へ移動可能に設けられた移動部材と、
    前記出力シャフトと螺子軸との間に配置され、前記出力シャフトと前記螺子軸を相対的に軸方向への移動を許容することによって、前記螺子軸から前記出力シャフトへの軸方向荷重の伝達を遮断抑制しかつ前記出力シャフトからの回転トルクを前記螺子軸に伝達可能に連結する連結機構と、を備え、
    前記移動部材の軸方向への移動に伴って前記機関弁の作動特性を可変制御することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置の駆動機構。
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