JP2008208779A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 制御軸とサポートアームの各ギア部間のバックラッシを消失させて作動時の打音の発生を抑制すると共に、電動アクチュエータの駆動負荷を軽減し得る可変動弁装置を提供する。
【解決手段】ドライブシャフト3に有する駆動カム4の回転力を揺動運動に変換して揺動カム7を揺動させて吸気弁2を開閉作動すると共に、電動アクチュエータにより制御軸20を回転制御することによってサポートアーム11を介して伝達機構のロッカアームの揺動支点位置を変化させることにより吸気弁のバルブリフト量を可変制御する装置である。突出リンク部11cの上端縁に形成されたギア部11dと制御軸20の外周に有するギア部20aとの間のバックラッシを捩りばね14のばね力によって消失させると共に、前記ばね力によって電動アクチュエータの一方向の駆動負荷を低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸・排気弁の開閉時期及びバルブリフト量を機関運転状態に応じて可変にできる内燃機関の可変動弁装置に関する。
周知にように、機関低速低負荷時における燃費の改善や安定した運転性並びに高速高負荷時における吸気の充填効率の向上による十分な出力を確保する等のために、吸気・排気弁の開閉時期とバルブリフト量を機関運転状態に応じて可変制御する動弁装置は従来から種々提供されており、その一例として、以下の特許文献1に記載されているもの知られている。
その概略を説明すれば、機関のクランクシャフトの回転によって回転するカムシャフトに設けられたカムと、所定範囲で揺動して機関弁を開閉方向へ駆動するロッカアームと、前記カムのリフト力を前記ロッカアームへ伝達するローラと、該ローラの位置を可変にすることによってロッカアームの揺動範囲を変化させ、機関弁のバルブリフト量を可変制御する可変機構とを備えている。
前記可変機構は、前記カムシャフトに回転自在に支持されて、一端部が前記ローラを回転支持するシャフトを回動自在に支持する制御リンクと、該制御リンクの他端部にシャフトを介して連係された制御アームと、該制御アームの回転位置を所定の角度に設定する制御軸と、該制御軸を回転駆動するアクチュエータと、から主として構成されている。
前記制御アームは、2つのリンク部材に分割形成されて、前記制御軸側のリンク部材の外周にギアが形成されている一方、前記制御軸の外周に前記ギアに噛合して制御軸の回転力を制御アームに伝達するギアが形成されている。なお、前記ロッカアームは機関弁のバルブスプリングのばね力によって一端側が上方向へ付勢されている。
そして、前記カムシャフトを介してカムが回転駆動することによって前記ローラを押圧すると、その力は同軸上の別のローラによってロッカアームの上面に有するローラ当接面に伝達されて、該ロッカアームを揺動させ、これによって機関弁が押し下げられて開弁作動するようになっている。
また、機関運転状態に応じて前記アクチュエータが駆動して制御軸を一方向へ回転駆動させると、噛合した前記各ギアを介して制御アームの回転位置が所定の角度に設定されると、前記制御リンクを介してローラがロッカアームの上面上で転動させることにより位置を変化させて、前記機関弁の開弁時におけるバルブリフト量を可変制御するようになっている。
特開2006−70739号公報
前記従来の可変動弁装置にあっては、前記カムのリフト力によってローラ及び制御リンクを介して制御アームに回転モーメントが作用しており、この回転モーメントは機関弁の開弁時と閉弁時では方向が異なって常時正逆回転方向へ作用する。このため、前記噛合したギア間でバックラッシに起因した打音が発生して、機関騒音の一要因となっている。
本発明は、前記従来の可変動弁装置の実状に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明は、機関のクランク軸によって回転駆動し、外周に駆動カムが固定されたドライブシャフトと、揺動自在に支持されて、機関弁を開閉作動させる揺動カムと、一端部が前記駆動カムに回転自在に連係しかつ他端部が揺動カムの端部に連係して前記駆動カムの回転力を揺動運動に変換して揺動カムに伝達する伝達機構と、基端部が前記ドライブシャフトに回転自在に支持され、先端部が前記伝達機構の揺動支点位置に連係した保持部材と、該保持部材を機関運転状態に応じて正逆回動させる駆動手段と、前記保持部材を回動方向へ付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴としている。
この発明によれば、クランク軸によって駆動カムが回転駆動すると、この回転力が伝達機構を介して揺動運動に変換されて揺動カムに伝達され、該揺動カムの揺動力(リフト力)によって機関弁が開弁作動すると共に、バルブスプリングのばね力によって閉弁作動する。
このとき、前記保持部材は、伝達機構の揺動運動に伴って基端部を介して正逆回動方向への回転モーメントが作用するが、付勢手段によって回動する一方向へ常に付勢されていることから、前記保持部材と制御軸との間の隙間が消失している。このため、保持部材と制御軸との間の打音の発生が抑制される。
請求項2に記載の発明は、前記保持部材の一端側の外周にギア部を形成する一方、前記制御軸の外周に前記ギア部に噛合して前記保持部材に回転力を伝達するギア部を形成したことを特徴としている。
制御軸の回転力を互いに噛合したギア部を介して保持部材に伝達するため、かかる伝達効率が向上すると共に、前記付勢手段の付勢力によって両ギア部間のバックラッシが消失することから、ギア部間の打音の発生を効果的に低減することが可能になる。
請求項3に記載の発明は、前記付勢手段を、保持部材を一方あるいは他方へ回動する方向に付勢するばね部材によって構成したことを特徴としている。
請求項4に記載の発明にあっては、前記付勢手段は、前記保持部材を介して前記揺動カムが機関弁のバルブリフトが大きくなる方向へ回動付勢することを特徴としている。
この発明によれば、保持部材に対して付勢手段の付勢力が機関弁のバルブリフトが大きくなる方向へ付勢していることから、バルブスプリングの閉方向の付勢力に抗して機関弁の開作動力をアシストすることができる共に、制御軸に対する可変リフト制御時におけるリフト増大方向へのアシスト力として作用する。したがって、機関弁の開動作及びリフト増加制御が容易になると共に、制御軸を駆動する駆動手段の駆動負荷を低減させることが可能になる。なお、前記駆動手段は、通常、制御軸を機関弁のバルブリフトが大きくなる方向へ駆動させる負荷が大きくなることから、前記付勢手段によるアシスト力によって、駆動手段の負荷低減効果が大きくなる。
請求項5に記載の発明にあっては、前記付勢手段は、前記保持部材を介して前記揺動カムが機関弁のバルブリフトが小さくなる方向へ回動付勢することを特徴としている。
この発明によれば、付勢手段によって保持部材と制御軸との間の隙間を消失できるため、打音の発生を抑制することができことは勿論のこと、付勢手段の付勢力の方向が請求項4の発明とは逆になるため駆動手段の大バルブリフト側のへの回転駆動負荷は大きくなってしまうが、反対に小バルブリフトへのアシスト力が作用するため、この小バルブリフト側への制御時における駆動手段の駆動負荷を低減できる。
請求項6に記載の発明は、前記付勢手段によって前記保持部材を一方あるいは他方への回動方向へ付勢する方向とは反対の方向へ前記駆動手段を付勢する第2の付勢手段を設けたことを特徴としている。
この発明によれば、請求項1の発明の作用効果に加えて、保持部材に対して付勢手段の付勢力に対向して第2付勢手段の付勢力を作用させることにより、前記付勢手段による保持部材の一方向の強い付勢力を緩和させることができるため、駆動手段の駆動負荷を軽減させることが可能になる。
〔第1実施例〕
図1〜図4は、本発明の第1の実施形態を示し、1気筒あたり2つの吸気弁を有する内燃機関に適用したものを示している。
すなわち、この可変動弁装置は、シリンダヘッド1に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設けられた一対の吸気弁2,2と、シリンダヘッド1上部の軸受4に回転自在に支持された中空状のドライブシャフト3と、該ドライブシャフト3に、圧入等により固設された駆動カム5と、前記ドライブシャフト3に駆動カム5と同軸上に揺動自在に支持され、各吸気弁2,2をフォロア部材であるバルブリフター6,6を介して押圧開動させる一対の揺動カム7,7と、一端部8aが前記駆動カム5にリンクアーム9を介して連係し、他端部8bがリンク部材10を介して前記揺動カム7,7に連係したロッカアーム8と、基端部11aがドライブシャフト3に回転自在に支持され、先端部11bがロッカアーム8の揺動支点に連結された保持部材であるサポートアーム11と、該サポートアーム11を所定角度範囲で傾動させる駆動手段12と、該駆動手段12を機関運転状態に応じて制御する図外の制御手段とを備えている。
前記ドライブシャフト3は、機関前後方向に沿って配置されていると共に、一端部に設けられた図外の従動スプロケットや該従動スプロケットに巻装されたタイミングチェーン等を介して機関のクランク軸から回転力が伝達されている。
前記駆動カム5は、ほぼリング状を呈し、内部軸方向にドライブシャフト挿通孔5aが貫通形成されていると共に、軸心Yがドライブシャフト3の軸心Xから径方向へ所定量だけオフセットしている。また、この駆動カム5は、ドライブシャフト3に対し前記両バルブリフター6,6に干渉しない両外側にドライブシャフト挿通孔5aを介して圧入固定されている。
また、前記リンクアーム9は、比較的大径な円環状の基部と、該基部の外周面所定位置に突設された突出端とを備え、基部の中央位置には、前記駆動カム5の外周面に回転自在に嵌合する嵌合孔9aが形成されている一方、突出端には、前記ピン13が回転自在に挿通するピン孔が貫通形成されている。また、リンクアーム9は、機関の巾方向に沿って横倒し状態に配置されている。
前記揺動カム7,7は、ほぼ横U字形状を呈し、両者7,7間のほぼ円筒状の基部7aにドライブシャフト3が嵌挿されて回転自在に支持される支持孔が貫通形成されていると共に、ロッカアーム8の他端部8b側に位置する端部7cにピン孔が貫通形成されている。また、各揺動カム7,7の下面(カムフェース)には、基部7a側の基円面15aと該基円面15aからカムノーズ部7b側に円弧状に延びるカム面15bとが形成されており、該基円面15aとカム面15bとが、揺動カム7の揺動位置に応じて各バルブリフター6の上面所定位置に当接するようになっている。
すなわち、図5に示すバルブリフト特性からみると、図1に示すように基円面15aの所定角度範囲がベースサークル区間になり、カム面15bの前記ベースサークル区間から所定角度範囲がいわゆるランプ区間となり、さらにカム面15bのランプ区間から所定角度範囲がリフト区間(カムノーズ部7b側)になるように設定されている。また、揺動カム7,7は、基端円15aからカム面15bの先端縁までのリフト立ち上がり時における回動方向がドライブシャフト3の回転方向(図1矢印方向)と逆方向に設定されている。
前記軸受4は、図2に示すように、シリンダヘッド1の上端部に設けられて揺動カム7,7間の基部7aを支持するメインブラケット4aと、該メインブラケット4aの上端部に設けられて後述する制御軸20を回転自在に支持するサブブラケット4bとを有し、両ブラケット4a,4bが一対のボルト4c,4cによって上方から共締め固定されている。
前記ロッカアーム8は、図1に示すように、ほぼく字形に折曲形成されて、シリンダヘッド1の上方内側にほぼ上下方向に沿って配置されており、中央に有する基部8cにサポートアーム11の先端部11bがピン16を介して回転自在に連結していると共に、一端部8aが前記ピン13を介してリンクアーム9の突出端に回転自在に連結されている一方、他端部8bがピン17を介してリンク部材10の一端部に回転自在に連結されている。
前記リンク部材10は、図1にも示すように所定長さの直線状に形成され、円形状の両端部は前記ロッカアーム8の他端部8cと揺動カム7のカムノーズ部7bと反対側の端部7cにピン17,18を介して回転自在に連結している。
そして、図1に示すように、揺動カム7の回転中心点から該揺動カム7とリンク部材10の連結中心点を結ぶ直線Z1と、該連結中心点からリンク部材10の軸心を通る直線Z2とを所定の角度θで常時ほぼく字形状に折曲状態となるように配置している。なお、各ピン13,16,17の端部には、リンクアーム9やリンク部材10の軸方向の移動を規制する各スナップリング19が設けられている。なお、前記ロッカアーム8とリンクアーム9及びリンク部材10とによって伝達機構が構成されている。
前記サポートアーム11は、図1、図2及び図4に示すようにほぼ直線状の平板状を呈し、前記リンクアーム9やリンク部材10と同様に機関の巾方向に沿って横倒し状態に配置され、筒状の基端部11aが該基端部11a内に形成されたドライブシャフト挿通孔を介してドライブシャフト3の外周面に回転自在に支持されていると共に、先端部11bが前述のようにピン16を介してロッカアーム8の基部8cのピン孔8dに揺動支点となるように連結されている。
また、このサポートアーム11は、基端部11aのほぼ上端外周に上方へ突出したほぼ平板状の突出リンク部11cが一体に形成されている共に、該突出リンク部の円弧状に形成された上端縁全体にギア部11dが形成されている。さらに、このサポートアーム11は、駆動手段12によって基端部11aを枢支点として先端部11b側が上下方向へ回動して吸気弁2,2のリフト量を可変にするが、大リフト域から小リフト域への制御切換時における回動方向がドライブシャフト3の回転方向(矢印)と反対方向の下方へ回動するように設定されている。
前記駆動手段12は、前記軸受4のメインブラケット4aとサブブラケット4bとの間に軸受された制御軸20と、該制御軸20の回転角度を制御する図外の電動アクチュエータとから構成されている。
前記制御軸20は、軸方向の所定位置の外周面に前記サポートアーム11の突出リンク部11cのギア部11dに噛合するギア部20aが一体に形成されている。
前記電動アクチュエータは、電動モータと減速機構とからなり、電動モータが機関の運転状態を検出する前記制御手段であるコントローラからの制御信号によって正逆回転駆動するようになっている。コントローラは、クランク角センサやエアーフローメータ,水温センサ等の各種のセンサからの検出信号に基づいて現在の機関運転状態を演算等により検出して、前記電動アクチュエータに制御信号を出力している。
そして、前記サポートアーム11は、付勢手段である捩りばね14のばね力によって図1の反時計方向へ付勢されている。前記捩りばね14は、図1にも示すように、一端部14aがシリンダヘッド1の上端部に係止固定されている一方、他端部14bがサポートアーム11の突出リンク部11cの外端面11eに弾接して、該サポートアーム11を図1中反時計方向に付勢している。つまり、捩りばね14は、サポートアーム11を介して制御軸20による吸気弁2のバルブリフト量が小さくなる方向へ付勢している。
以下、本実施形態の作用を説明すれば、まず、クランク軸によって駆動カム4が回転駆動すると、この回転力が前記リンクアーム9、ロッカアーム8及びリンク部材10によって揺動運動に変換されて各揺動カム7,7に伝達され、該揺動カム7,7の揺動力(リフト力)によって各吸気弁2,2が開弁作動すると共に、図外のバルブスプリングのばね力によって閉弁作動する。
次に、バルブリフト制御について説明すると、例えば機関低速低負荷時には、コントローラからの制御信号によって電動アクチュエータが一方に回転駆動されて制御軸20を一方向へ所定角度だけ回転制御する。これにより、前記各ギア部20a、11dを介してサポートアーム11が、基端部11aを中心として下方へ回動してほぼ水平状態位置に保持される。したがって、ロッカアーム8は、全体が下方向へ移動し、このため、各揺動カム7は、リンク部材10を介して端部7cが強制的に若干引き上げられて全体が左方向(反時計方向)へ回動する。
したがって、駆動カム5の回転によりリンクアーム9を介してロッカアーム8の一端部8bを押し上げあるいは押し下げるとロッカアーム8がサポートアーム11の先端部11bを支点として揺動し、他端部8bからその揺動力がリンク部材10を介して揺動カム7及びバルブリフター6に伝達されるが、そのリフト量L1は図5に示すように比較的小さくなる。
よって、かかる低速低負荷域では、バルブリフト量が小さくなると共に、各吸気弁2の開時期が遅くなり、排気弁とのバルブオーバラップが小さくなる。このため、燃費の向上と機関の安定した回転が得られる。
一方、例えば機関高速高負荷時に移行した場合は、コントローラからの制御信号によって電動アクチュエータが反対方向に回転駆動される。したがって、制御軸20が同方向に回転し、サポートアーム11は、各ギア部20a、11dを介して基端部11aを中心に先端部11bが上方へ回動して所定角度の回動位置に保持される。したがって、ロッカアーム8は、今度は全体が上方向に移動して他端部8bが揺動カム7の上端部7cをリンク部材10を介して図中右方向へ押圧して該揺動カム7全体を所定量だけ時計方向へ回動させる。
したがって、揺動カム7のカム面15bのリフト領域側がバルブリフター6上面に接触した状態になる。このため、駆動カム7が回転してロッカアーム8の一端部8aをリンクアーム9を介して押し上げると、バルブリフター6に対するそのリフト量L2は図5に示すように大きくなる。
よって、かかる高速高負荷域では、カムリフト特性が低速低負荷域に比較して大きくなってバルブリフト量も大きくなると共に、各吸気弁2の開時期が早くなる一方、閉時期が遅くなる。この結果、吸気充填効率が向上し、十分な出力が確保できる。
このように、本実施形態では、各吸気弁2の開閉時期(作動角)やバルブリフト量を連続的に可変にできることは勿論のこと、サポートアーム11やリンクアーム9,リンク部材10の全体を横倒し状態に配置し、したがって、ロッカアーム8もドライブシャフト3の側部側に配置したため、機関上下方向の配置スペースも十分に小さくすることができる。
しかも、制御軸20の回転力を両ギア部20a、11dを介してサポートアーム11に伝達するため、その伝達効率が向上して速やかなバルブリフト可変制御が得られ作動応答性が向上する。
また、前述のように、前記駆動カム4の回転により前記伝達機構を介して揺動カム7,7が揺動して吸気弁2,2を開閉作動させたとき、前記サポートアーム11は、前記伝達機構の揺動運動に伴って基端部11aを介して正逆回動方向への回転モーメントが作用するが、前記捩りばね14のばね力により回動する一方向(図1の反時計方向)へ常に付勢されていることから、前記サポートアーム11のギア部11dの歯側面が制御軸20ギア部20aの対向する歯側面に常に弾接して負の回転モーメント(図1の時計方向)を抑えて各ギア部11d、20a間のバックラッシが消失している。このため、前記回転モーメントが作用しても両ギア部11d、20a間の歯打ちによる打音の発生を十分に抑制することができる。また、前記両ギア部11d、20a間の打音の発生を抑制できるばかりか伝達機構各部のガタによる打音の発生も防止することができる。
また、前記捩りばね14によるばね付勢力によって揺動カム7,7を介して吸気弁2,2の閉方向へ付勢することになるため、例えば機関の中、高速回転時の大リフト制御時(吸排気弁オーバーラップ大)から減速したとき、あるいは機関の急激な負荷が掛かってエンストが発生する可能性があるような急減速時などでも電動アクチュエータに対して小リフトへのアシスト力として作用する。このため、前記機関運転の急激な変化においても燃焼不安定によるラフアイドリングやエンストの発生を防止することが可能になる。
さらに、前述のように直線Z1と直線Z2が所定の角度θで常時ほぼく字形状に折曲状態となるように配置されているため、揺動カム7とリンク部材10との屈曲時、特に大リフト制御時における最大伸長時から小リフト制御時における最大伸長時まで、直線Z1と直線Z2のなす角度θはほぼ一定となり、角度θは180°より十分に小さい値に設定することが可能となるため、角度θが180°に接近するようないわゆる突っ張り現象がなくなって屈伸性が良好になる。したがって、吸気弁2,2の常時円滑な開閉作動が得られる。
〔第2実施例〕
図6は第2の実施例を示し、基本構成は第1の実施例と同様であるが、異なるところは捩りばね14の他端部14bを一つ揺動カム7のカムノーズ部7bに弾接してサポートアーム11に反時計方向の付勢力を作用させたものである。つまり、揺動カム7のカムノーズ部7の側面にドライブシャフト3の軸方向に沿って支持ピン21を突設し、ここに捩りばね14の他端部14bを下方から弾接したものである。なお、捩りばね14は、前記シリンダヘッド1の上面に形成された凹部1a内に収容配置されて、一端部14aが凹部1aの底部に係止固定されている。
したがって、この実施例も第1の実施例と同様な作用効果が得られることは勿論のこと、捩りばね14を凹部1a内に収容配置したため、他の構成部材との干渉が回避できるので、他の構成部材のレイアウトの自由度が向上する。
また、ギア部20aのバックラッシの消失だけではなく、伝達機構各部のガタも防止できるので、ガタによる打音の発生を効果的に防止できる。
〔第3実施例〕
図7は第3の実施例を示し、捩りばね14によってサポートアーム11を前記各実施例とは反対方向、つまり図中時計方向へ付勢したものである。
すなわち、サポートアーム11の突出リンク部11cの側面に支持ピン22を突設すると共に、捩りばね14の他端部14bを前記支持ピン22に上方から弾接させて、サポートアーム11に時計方向へ回動させるように付勢したもので、これは、前記制御軸20の反時計方向への付勢力、つまり大リフト制御方向への付勢力を作用させるようになっている。
したがって、この実施例によれば、捩りばね14のばね力によってサポートアーム11のギア部11dの歯側面が制御軸20のギア部20aの歯側面に弾接してバックラッシが消失することから、前記各実施例と同様な作用効果が得られることは勿論のこと、前記制御軸20には、捩りばね14の付勢力によって大リフト方向(図7の矢印方向)へのアシスト力が作用する。このため、前述した小リフト域から大リフト域への制御時における電動アクチュエータの負荷を軽減することが可能になる。
すなわち、この種のリフト可変機構は、バルブリフト時に比例的に制御トルクの平均値が増大するが、本実施例では、捩りばね14の付勢力を前記実施例とは反対側から作用させたため、図8に示すように、例えば大リフト時の制御軸トルクが前記捩りばね14のばね力によって低減し、小から大リフトへの電動アクチュエータの作動が容易になり、電動アクチュエータの小型化が可能になる。一方、大から小リフトへの作動トルクは大きくなるが、大リフト時のレベルであり、十分に作動が可能である。また、電動アクチュエータの故障などで制御が不能になった場合でも、制御トルク零の中リフト域に自力復帰可能となり、適度な出力が得られ、フェールセーフ機能を確保できる。
〔第4実施例〕
図9は第4の実施例を示し、前記第1の実施例の捩りばね14などの各構成要素を前提として、さらに前記制御軸20に前記捩りばね14のばね力と反対方向にばね力を作用させる第2の付勢手段である第2捩りばね23を設けたものである。
前記第2捩りばね23は、電動アクチュエータ24の近傍の制御軸20の外周に配置され、一端部23aが例えば固定部材である軸受14に係止固定されている一方、他端部23bが制御軸20の外周に径方向から螺着されたねじ部25に止着されて、前記制御軸20に前記捩りばね14と反対方向、つまり大リフト側へ付勢力を付与するようになっている。
前記制御軸20には、気筒毎に設けられたリフト可変機構及び各捩りばね14によって小リフト方向へ比較大きな付勢力が作用しているため、該制御軸20を所定の回転角度に保持する前記電動アクチュエータ24の負荷が増大している。しかし、この実施例によれば、前記第2の捩りばね23を設けたことによって、前記制御軸20を介して電動アクチュエータ24への過大な負荷を低減することができる。なお、他の構成は第1実施例と同様であるから、ほぼ同一の作用効果が得られる。
〔第5実施例〕
図10及び図11は第5の実施例を示し、前記各実施例に供された制御軸20のギア部を制御軸20と一体ではなく別体に形成すると共に、該ギア部25をシザーズギア構造としたものである。
すなわち、前記ギア部25は、軸方向から2分割されて、近接配置された両ギア部26、27の中央に制御軸20の外周に嵌挿する嵌挿孔26a、27aが形成されていると共に、一方のギア部26がビス28によって制御軸20の外周に嵌合固定されている一方、他方のギア部27は捩りばね29によって回転方向の一方へ付勢されている。
具体的には、前記他方のギア部27は、制御軸20の外周に回転自在に支持されていると共に、一側面に前記捩りばね29の一端部29aが係止する係止孔27cが形成されている。前記捩りばね29は、制御軸20の外周に巻回配置され、他端部29bがビス30を介して制御軸20の外周面に係止固定され、前記他方のギア部27をバルブリフト小となる回転方向へ付勢している。これによって、他方のギア部27が一方のギア部26に対して一方向へ回転ズレが生じて、両ギア部26,27の歯部26b、27bの間に、前記サポートアーム11のギア部11dの歯部を挟持状態に噛合する。
このため、各歯部間のバックラッシが消失して、制御軸20の正逆いずれの回転作動時においても歯側部間の打音の発生が確実に防止することができる。
しかも、前述のサポートアームを付勢する実施例のように、制御軸20に付勢によるトルクが発生しないので、その分、アクチュエータの負荷を増大させることがなく、歯側部間の打音の発生を防止できる。
本発明は、前記各実施例の構成に限定されるものではなく、例えば付勢手段として捩りばねの他に引っ張りコイルばねなどを用いることも可能である。
本発明の第1の実施形態を示す図2のA−A線断面図である。 本実施形態を一部断面して示す側面図である。 同実施形態の平面図である。 同実施形態の図2と反対側の要部側面図である。 本実施例におけるバルブリフト特性図である。 本発明の第2実施例を示す断面図である。 本発明の第3実施例を示す断面図である。 本実施例における制御軸に作用するトルク特性図である。 本発明の第4実施形態を示す要部側面図である。 本発明の第5実施例に供されるギア部を示す分解斜視図である。 本実施例の要部側面図である。
符号の説明
1…シリンダヘッド
2…吸気弁
3…ドライブシャフト
5…駆動カム
7…揺動カム
8…ロッカアーム
9…リンクアーム
10…リンク部材
11…サポートアーム(保持部材)
11a…基端部
11b…先端部
11c…突出リンク部
11d…ギア部
12…駆動手段
14…捩りばね(付勢手段)
20…制御軸
20a…ギア部
23…第2捩りばね(第2付勢手段)

Claims (6)

  1. 機関のクランク軸によって回転駆動し、外周に駆動カムが固定されたドライブシャフトと、
    揺動自在に支持されて、機関弁を開閉作動させる揺動カムと、
    一端部が前記駆動カムに回転自在に連係しかつ他端部が揺動カムの端部に連係して前記駆動カムの回転力を揺動運動に変換して揺動カムに伝達する伝達機構と、
    基端部が前記ドライブシャフトに回転自在に支持され、先端部が前記伝達機構の揺動支点位置に連係した保持部材と、
    該保持部材を機関運転状態に応じて制御軸を介して正逆回動させる駆動手段と、
    前記保持部材を回動方向へ付勢する付勢手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 前記保持部材の一端側の外周にギア部を形成する一方、前記制御軸の外周に前記ギア部に噛合して前記保持部材に回転力を伝達するギア部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  3. 前記付勢手段を、保持部材を一方あるいは他方へ回動する方向に付勢するばね部材によって構成したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の可変動弁装置。
  4. 前記付勢手段は、前記保持部材を介して前記揺動カムが機関弁のバルブリフトが大きくなる方向へ回動付勢することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  5. 前記付勢手段は、前記保持部材を介して前記揺動カムが機関弁のバルブリフトが小さくなる方向へ回動付勢することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  6. 前記付勢手段によって前記保持部材を一方あるいは他方への回動方向へ付勢する方向とは反対の方向へ前記駆動手段を付勢する第2の付勢手段を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁装置。
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