JP4527570B2 - 高周波モジュ−ル及びそれを搭載した無線通信装置 - Google Patents

高周波モジュ−ル及びそれを搭載した無線通信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4527570B2
JP4527570B2 JP2005064338A JP2005064338A JP4527570B2 JP 4527570 B2 JP4527570 B2 JP 4527570B2 JP 2005064338 A JP2005064338 A JP 2005064338A JP 2005064338 A JP2005064338 A JP 2005064338A JP 4527570 B2 JP4527570 B2 JP 4527570B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
terminal
circuit
frequency module
semiconductor integrated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005064338A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006253834A (ja
Inventor
泰彦 福岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2005064338A priority Critical patent/JP4527570B2/ja
Publication of JP2006253834A publication Critical patent/JP2006253834A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4527570B2 publication Critical patent/JP4527570B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • Y02B60/50

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Transceivers (AREA)

Description

本発明は、マルチバンド対応移動無線端末機などに好適に使用される、高周波モジュ−ル及びそれを搭載した無線通信装置に関する。
近年の携帯電話機は、2つ以上の通信方式を搭載するマルチバンド対応のものがある。通信方式には、例えば、850MHz帯または900MHz帯を使用したGSM(Global System for Mobile communication)方式、1800MHz帯を使用したDCS(Digital Cellular System)方式、1900MHz帯を使用したPCS(Personal Communication Services)方式等がある。マルチバンド対応の携帯電話機は、地域性や利用者の使用目的等に合った通信方式を選択できるので、利用者にとって利便性が高い。
図4は、従来の携帯電話機に搭載されているGSM/DCS方式デュアルバンド対応の高周波送受信回路のブロック図である。この高周波送受信回路は、各通信方式に対応した周波数帯域を分波し、送信系と受信系との送受信を行う回路である。
以下、送信系を“Tx”と表し、受信系を“Rx”と表すものとする。
この高周波送受信回路は、各通信方式GSM/DCSでの送信信号に対して搬送波を供給するための電圧制御発振器VCOと、各通信方式のRxでの、低雑音増幅器AMP100およびAMP400、帯域通過フィルタBPF100およびBPF400と、各通信方式のTxでの、電力増幅回路AMP200およびAMP300、整合回路MAT200およびMAT300、方向性結合器COP200およびCOP300と、周波数帯域の異なる2つの方式GSM/DCSをそれぞれの周波数帯に分波し、各通信方式GSM/DCSにおいてそれぞれのTxとRxとの切り替えを行う高周波選択回路RFM100と、無線電波を送受信するためのアンテナANTとを備えている。
GSM−Rxでは、アンテナANTで受信された無線電波は、高周波選択回路RFM100で選択され、帯域通過フィルタBPF100にて受信帯域近傍の周波数以外の信号が除去される。帯域通過フィルタBPF100を通過した信号は、低雑音増幅器AMP100にて増幅され、信号処理系に入力される。
また、同様にDCS−Rxでは、アンテナANTで受信された無線電波は、高周波選択回路RFM100で選択され、帯域通過フィルタBPF400にて受信帯域近傍の周波数以外の不要信号が除去される。帯域通過フィルタBPF400を通過した信号は、低雑音増幅器AMP400にて増幅され、信号処理系に入力される。
一方、DCS−Txでは、DCSの送信信号が、電力増幅回路AMP200で増幅され、低域通過フィルタからなる整合回路MAT200を通過し、方向性結合器COP200を介して高周波選択回路RFM100に供給される。高周波選択回路RFM100に供給された高周波信号は、アンテナANTから無線電波として送信される。
また、同様にGSM−Txでは、GSMの送信信号が、電力増幅回路AMP300で増幅され、低域通過フィルタからなる整合回路MAT300を通過し、方向性結合器COP300を介して高周波選択回路RFM100に供給される。高周波選択回路RFM100に供給された高周波信号は、アンテナANTから無線電波として送信される。
ところで、今後の市場動向をふまえると、携帯電話機を用いて高品質の音声や画像等のデ−タ伝送が行われることが容易に予想される。また、符号分割多重接続方式であるCDMA(Code Division Multiple Access)や、高速デ−タ伝送速度および通信チャネルの多重化を特徴とした送信電力が低い次世代通信方式UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)などの大容量デ−タ伝送に対応した通信方式の構築が進みつつある。
したがって、複数の通信方式を対応させるために、今後の携帯電話機はさらに多くのバンド方式、たとえば、GSM850/GSM900/DCS/PCS/UMTS等のマルチバンド方式に対応する必要が生じている。そして、マルチバンド化が進むことで、携帯電話機には、搭載された通信方式の数に比例した高周波送受信回路の収容スペ−スが必要となる。高周波送受信回路の収容スペースが増大すれば、携帯電話機の大型化を招来する。
しかし、携帯電話機の大型化は、近年の傾向として望まれない。よって、1つの高周波送受信回路で更に多くの通信方式に対応する必要が生じた場合でも、高周波送受信回路の小型化が要求される。
そこで、最近では、小型化、低損失化を目指して、高周波送受信回路の内部で周波数帯の切り替え、送受信切り替えを行う手段として、例えば、GaAs(ガリウム砒素)などを用いた高周波スイッチ回路が検討されている。
図5は、従来の高周波選択回路の一例を説明するブロック図である。この高周波選択回路とは、マルチバンド方式の一例として、1つの共通のアンテナ端子ANTと、そのアンテナ端子ANTに接続されるGSM850(850MHz帯)、GSM900(900MHz帯)、DCS(1800MHz帯)およびPCS(1900MHz帯)の4つの通信方式に対応した回路とを備える。
図5の高周波選択回路RFM100は、アンテナ端子ANTに対して通過帯域の異なる送受信系を分波/合波する分波回路DIP100と、DCS/PCS−Tx、DCS−Rx、PCS−Rxの3組に切り分ける第1の高周波スイッチ回路SW100と、GSM850/900−Tx、GSM850−Rx、GSM900−Rxの3組に切り分ける第2の高周波スイッチ回路SW200とを具備する。
また、第1の高周波スイッチ回路SW100とDCS/PCS−Tx端子との間には、送信信号の高調波成分を除去するLPF110が接続されている。同様に、第2の高周波スイッチ回路SW200とGSM850/900−Tx端子との間にも、送信信号の高調波成分を除去するLPF210が接続されている。
なお、この図のように、GSM850−Tx端子およびGSM900−Tx端子は、周波数帯域が近いため、1つの端子で共用されていてもよい。また同様に、DCS−Tx端子およびPCS−Tx端子も、周波数帯域が近いため、1つの端子で共用されていてもよい。
さらに、アンテナ端子ANTと分波回路DIP100との間には、高電圧サージなどを減衰させる高域通過フィルタであるESD保護回路ESDが接続されている。
図6は、図5に示す従来の高周波選択回路の詳細な回路図である。図6により各通信方式の回路を詳細に説明する。
まず、DCS/PCS−Txの場合について説明する。分波回路DIP100は、高域通過フィルタHPF100を備えている。高域通過フィルタHPF100は、直列接続された2つのコンデンサと、前記2つのコンデンサの間とグランドとの間に形成された分布定数線路とを有している。DCS/PCS−Txの経路には、高周波スイッチ回路SW100とDCS/PCS−Tx端子との間に、送信信号の高調波成分を減衰させる低域通過フィルタLPF110を備えている。低域通過フィルタLPF110は、2つの直列接続された分布定数線路と、前記2つの分布定数線路に並列接続されたコンデンサと、前記2つの分布定数線路の両端および中間の3箇所とグランドとの間に形成された各々1つずつのコンデンサとを有している。この低域通過フィルタLPF110によって、高周波電力増幅器で発生した高調波信号を取り除くことができる。
次に、PCS−Rxの場合について説明する。アンテナ端子ANTで受信した信号は、分波回路DIP100により、高周波スイッチ回路SW100側に分波され、高周波スイッチ回路SW100により、PCS−Rx側の端子に接続される。
次に、DCS−Rxの場合について説明する。アンテナ端子ANTで受信した信号は、分波回路DIP100により、高周波スイッチ回路SW100側に分波され、高周波スイッチ回路SW100により、DCS−Rx側の端子に接続される。
次に、GSM850/900−Txの場合について説明する。分波回路DIP100は、低域通過フィルタLPF100を備えている。低域通過フィルタLPF100は、分布定数線路と、前記分布定数線路と並列に接続されたコンデンサと、前記分布定数線路の両端とグランドとの間に形成された各々1つずつのコンデンサとを有している。GSM850/900−Txの経路には、高周波スイッチ回路SW200とGSM850/900−Tx端子との間に、送信信号の高調波成分を減衰させる低域通過フィルタLPF210を備えている。この低域通過フィルタLPF210によって、高周波電力増幅器で発生した高調波信号を取り除くことができる。
なお、この図のように、低域通過フィルタLPF210は、LPF110と同じ構成でもよい。
次に、GSM850−Rxの場合について説明する。アンテナ端子ANTで受信した信号は、分波回路DIP100により、高周波スイッチ回路SW200側に分波され、高周波スイッチ回路SW200により、GSM850−Rxの端子側に接続される。
最後に、GSM900−Rxの場合について説明する。アンテナ端子ANTで受信した信号は、分波回路DIP100により、高周波スイッチ回路SW200側に分波され、高周波スイッチ回路SW200により、GSM900−Rxの端子側に接続される。
また、アンテナ端子ANTと分波回路DIP100との間には、ESDなどの高電圧サージを減衰させる高域通過フィルタの役割を持つESD保護回路ESDを備えている。
なお、ESD保護回路ESDは、この図のように高域通過フィルタHPF100と同じ構成でもよい。
図7は、従来の高周波スイッチ回路を搭載した高周波モジュ−ルとその外部基板の断面図を示す。
小型・高密度の高周波モジュールの場合、小型化に対応できる高周波スイッチ回路として、前記高周波スイッチ回路SW100およびSW200は、GaAs(ガリウム砒素)化合物、Si(シリコン)又はAl23(サファイア)を主成分とする基板上に、p−HEMTなどの半導体素子を搭載して、これらの半導体素子を利用したスイッチング回路パターンを形成している高周波半導体集積回路素子ICが用いられる。
高周波半導体集積回路素子IC上の端子T2は、高周波スイッチ回路SW100およびSW200の接地用端子である。接地用端子T2は、ボンディングワイヤWB2を介して電極パッドP2に接続されている。
なお、高周波半導体集積回路素子ICの実装は、バンプを介して誘電体多層基板A表面の電極パッドに直接実装される、いわゆるフリップチップ実装のタイプでもよい。
電極パッドP2は、ビアホールV2に接続されており、誘電体層外部のグランド用電極GNDに、誘電体多層基板Aを貫くビアホールV3を介して接続されている。
特開2002−290257号公報
ところで、前記GaAsなどの高周波スイッチ回路を用いると、送信電力が高周波半導体集積回路素子ICに印加されるため、高周波半導体集積回路素子ICに特有の高調波歪みが発生する。このことから、高周波スイッチ回路SW100およびSW200内で発生した高調波は、接地用端子T2を介し、ボンディングワイヤWB2、電極パッドP2を経て、ビアホールV2に伝送される。ビアホールV2に伝送された高調波は、接地用のビアホールV3へと伝送される。ビアホールV3へ伝送された高調波は、グランド用電極GNDに落ちるが、その一部は、ビアホールV3の近くに配置されている誘電体多層基板上の、各分波回路DIP100、低域通過フィルタLPF110やLPF210などの回路に接地用導体Gcを介して伝送されるおそれがある。このように、意図しない回路へと伝送された信号は、高周波半導体集積回路素子ICに戻ったり、或いは、分波回路DIP100や低域通過フィルタLPF110やLPF210などの回路に結合したりするなどして、アンテナを通じて放射されてしまうおそれがある。特に、GSM900での送受信周波数900MHzから生じる高調波は、900MHzの整数倍となることから、DCSでの周波数1800MHzと同じ帯域になりうる高調波もあり、予期せぬ周波数帯での無線信号が容易に発信されうる。
そこで、高周波モジュール内の高周波スイッチ回路から生じた高調波を低減させるため、誘電体多層基板上に配置された、各分波回路DIP100、低域通過フィルタLPF110やLPF210など、を通じて伝播される前に、各通信方式にあわせた高調波用フィルタを別個に設ける必要がある。
しかし、無線通信装置に搭載される通信方式の数に合わせたフィルタを設けなければならないことで、基板スペースが増大してしまい、必然的に携帯電話機自体が大型化せざるをえなくなる。また、携帯電話機の容量が決められているときには、内部には限られた基板スペ−スしかなく、必要分の高調波フィルタを搭載した高周波モジュールを収容できなくなるという問題がある。さらに、高調波の放射抑制の効果を高めるためにフィルタを多段化することによる弊害として、挿入損失が増加するという問題もある。
本発明は、高周波モジュール上の高周波スイッチ回路に接続された接地用端子が、外部基板2のグランド用電極に接続される間に、他回路と接続しない構造とすることにより、高周波スイッチ回路内で発生した高調波信号が、設計者の意図しない経路を通って、共通のアンテナ端子に伝播することを防止し、歪みの低減を実現したマルチバンドに対応可能な高周波モジュ−ルおよびそれを搭載した無線通信装置を提供することを目的とする。
本発明の高周波モジュールは、一または複数の誘電体層が積層されている誘電体基板と、該誘電体基板の一主面上に搭載された高周波半導体集積回路素子とで構成されており、前記高周波半導体集積回路素子は、信号用端子および接地用端子を備え、前記誘電体基板は、前記高周波半導体集積回路素子が搭載されたダイパッドと、前記信号用端子に接続された第1の電極パッドと、前記接地用端子接続された第2の電極パッド前記一方主面に備えるとともに、前記誘電体基板を貫通する第1の導体を介して前記ダイパッドに接続された第1の接地用の電極と、前記誘電体基板を貫通する第2の導体を介して前記第2の電極パッドに接続された第2の接地用の電極とを他方主面にえることを特徴とする。
このような高周波モジュールでは、高周波半導体集積回路素子の接地用端子が、前記誘電体基板を貫通する第2の導体を介して第2の接地用の電極へ接続されているので、高周波半導体集積回路内で発生した高調波信号が、設計者の意図しない経路を通って、高周波モジュ−ルの他の回路に伝播することを防止できる
また、本発明の高周波モジュールは、前記信号用端子と前記第1の電極パッドとの接続および前記接地用端子と前記第2の電極パッドとの接続、ボンディングワイヤによってなされていることを特徴とする
上の本発明の各構成は、通過帯域の異なる複数の送受信系を取り扱うマルチバンド対応の高周波モジュールにおいても有効である。送受信系の数が複数ある場合、前記高周波モジュールは、複数の高周波スイッチ回路を備えることが多い。この場合、高周波スイッチ回路の端子数は多くなり、端子配列はますます複雑になるので、経路の間のアイソレーションの確保が重要となるからである。
また、本発明の無線通信装置は、前述した高周波モジュールを搭載することにより、意図しない周波数帯域の無線電波の放射を抑制しつつ、省電力化、低コストを実現できる。これにより、携帯電話機などを大型化することなく複数の通信方式に対応することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る高周波モジュールおよびそれを搭載する外部基板の断面図である。図2は、本発明の高周波モジュールの内部構造を示す一部切欠斜視図である。
この高周波モジュ−ル1は、高周波スイッチ回路を含む高周波半導体集積回路素子ICと、複数の各誘電体層1a〜1zが積層されてなる誘電体多層基板Aとを有する。高周波半導体集積回路素子ICの信号用端子T1は、ボンディングワイヤWB1を介して電極パッドP1に接続されている。一方、高周波半導体集積回路素子IC上の高周波スイッチ回路が必要とするグランド用端子である接地用端子T2は、ボンディングワイヤWB2を介して電極パッドP2に接続されている。
また、ダイパッドP3は、グランドと放熱のため、設けられている。
なお、高周波半導体集積回路素子ICは、誘電体多層基板A主面上の電極パッドP1およびP2を、バンプを介して直接実装される、いわゆるフリップチップ法によっての実装でもよい。
誘電体多層基板Aは、同一寸法形状の各誘電体層1a〜1zが積層されている。各誘電体層1a〜1z間には、所定のパタ−ンからなる導体パターンCが形成されている。各誘電体層1a〜1zには、複数の層にわたって、回路を縦に接続するための必要なビアホールV1が、縦方向に適宣形成されている。
各誘電体層1a〜1zは、例えば、ガラスエポキシ樹脂などの有機系誘電体基板に対して、銅箔などの導体によって導体パターンCを形成し、積層して熱硬化をさせたもの、または、セラミック材料などの無機系誘電体層に、種々の導体パターンCを形成し、これらを積層後同時に焼成したものが用いられる。
なお、誘電体多層基板Aを形成する誘電体層の比誘電率が2から120であることが望ましい。特に、セラミック材料を用いれば、セラミック誘電体の比誘電率は、通常9から25と、樹脂基板に比べて高いので、誘電体層に内装された回路の素子のサイズを小さくでき、素子間距離も狭くすることができる。各誘電体層が高誘電率になることで、比誘電率の平方根に反比例して波長が短縮する。よって、各回路を構成する分布定数線路の長さを短縮することができる。また、比誘電率に反比例してキャパシタ素子の対向面積を減少することができる。したがって、高周波モジュ−ルの小型化を実現することが可能となる。
とりわけ、ガラスセラミックスなどの低温で焼成が可能なセラミック材料を用いると、導体パターンCを低抵抗の銅や銀などによって形成することができるので望ましい。
また、各ビアホールVの導体は、誘電体層に形成した貫通孔にメッキ処理するか、導体ペーストを充填するかして、形成される。
高周波半導体集積回路素子ICは、誘電体多層基板Aの上面に、高周波半導体集積回路素子ICの実装面の面積よりも大きい面積のダイパッドP3を介して、AgもしくはAuSnに接着剤を混ぜた導電性の接着剤Sを用いて接着されている。また、有機樹脂系の非導電性の接着剤を用いてもよい。
なお、GSM−Tx端子とDCS−Tx端子とに接続される、電力増幅回路AMP、整合回路MAT、方向性結合器COPなどが、本実施例に示す誘電体多層基板Aに実装され又はパターンとして形成されてもよい。同様に、GSM−Rx端子、DCS−Rx端子に接続される、帯域通過フィルタBPFや低雑音増幅器AMPなどが、本実施例に示す誘電体多層基板Aに実装されてもよい。
高周波半導体集積回路素子IC内部の高周波スイッチ回路は、小型化、低ロス化を図るために、前述のとおり、GaAs(ガリウム砒素)、Si(シリコン)又はAl23(サファイア)化合物を主成分とする基板上に形成されており、GaAs J−FET構造を有した高周波モノリシック半導体集積回路素子で形成されている。
また、高周波スイッチ回路SW100、SW200を備える高周波半導体集積回路素子ICの信号用端子T1は、ボンディングワイヤWB1、ビアホールV1、そして誘電体多層基板Aの各々の導体パターンCを経由して、基板内部の回路パターンと接続されている。
前記誘電体多層基板Aの内部には、整合回路MAT、低域通過フィルタLPF、分波回路DIPなどの回路パターンが形成されている。これらの回路パターンを、誘電体多層基板Aの上方からみて重ならないように配置している。これにより、回路間の干渉を防止でき、良好なフィルタ特性を実現でき、低ロス化、高調波成分の低減が期待できる。そして、各前記回路は、接地用導体Gcを介して、ビアホールV3に接続されている。
一方、高周波半導体集積回路素子ICの接地用端子T2が、ボンディングワイヤWB2を介して電極パッドP2に接続されている。
電極パッドP2は、各誘電体層1a〜1zを貫くビアホールV2に接続されている。ビアホールV2の終端は、接地用の電極D2に接続されている。接地用の電極D2は、半田層H2を介して、外部基板2に設けられた接地端子用電極L2に接続されている。そして、接地端子用電極L2は、外部基板2を貫くビアホールV21を通じてグランド用電極GNDに接続される。
一方、ダイパッドP3は、各誘電体層1a〜1zを貫くビアホールV3に接続されている。ビアホールV3の終端は、接地用の電極D3に接続されている。接地用の電極D3は、半田層H3を介して、外部基板2に設けられた接地端子用電極L3に接続されている。また、ビアホールV3は、各誘電体層1a〜1z内部に設けられたフィルタ回路等の導体パターンCに、接地用導体Gcを介して接続されている。そして、接地端子用電極L3は、外部基板2を貫くビアホールV31〜V34を通じてグランド用電極GNDに接続される。
ところで、高周波半導体集積回路素子IC内の高周波スイッチ回路に大信号が入力された際に発生した高調波信号は、接地用端子T2に伝送される。接地用端子T2に伝送された高調波は、ボンディングワイヤWB2から電極パッドP2、ビアホールV2、接地用の電極D2、半田層H2、外部基板電極L2、ビアホールV21を通って、グランド用電極GNDに流れていく。
このとき、高調波信号は、ビアホールV2の途中で誘電体多層基板A内に設けられた他の回路等と接続されていないため、高周波モジュ−ル内の他回路への結合量または流入量が低減される。また、ビアホールV2は、高周波モジュール1内の他の回路パターンと近接していないことから、高調波信号は、高周波モジュール内の他の回路へ伝播しない。
したがって、高周波モジュール内に流れ込む高調波が抑制される。これにより、高周波モジュ−ルの共通のアンテナ端子から漏れ出る高調波信号は、大幅に低減され、歪みのより少ない高周波モジュ−ルが実現される。
一方、誘電体多層基板Aの下面で該誘電体多層基板Aの側面に近い部分には、信号用端子D1がLGA(ランドグリッドアレイ)方式の電極として形成されている。
高周波モジュ−ル1の上面は、エポキシ樹脂などの封止樹脂Jで覆われている。この封止樹脂Jにより、高周波半導体集積回路素子並びにその他の搭載部品の損傷を防ぐとともに、外部からの異物混入などを防止でき、高周波モジュ−ルの信頼性を向上することができる。
なお、誘電体多層基板Aの上面及び側面は、樹脂などに代えて、従来から使用されている金属製キャップで覆ってもよい。金属製キャップは、誘電体多層基板Aの側面の所定位置に設けられた接地用の端面電極と半田などの導体で固定する。
以上の構成により、高周波半導体集積回路素子IC内の高周波スイッチ回路に接続された接地用端子T2が、外部基板2のグランド用電極に接続される間に、誘電体多層基板A内の回路と接続しない構造とすることにより、高周波スイッチ回路内で発生した高調波信号が、設計者が意図しない経路を通って、高周波モジュ−ル1の共通のアンテナ端子ANTに伝播することを防止できる。したがって、歪みの低減を実現した複数の通信方式に対応可能な高周波モジュール1を実装できる。これにより、携帯電話機などを大型化することなく、複数の通信方式に対応した無線通信装置を提供できる。
また、異なる多種類の高周波スイッチ回路を設計、製造する必要性を排除することで低コスト化を図り、さらに高周波スイッチ回路又は前記高周波スイッチ回路を用いた高周波モジュールの設計、製造期間を短縮することができる。
さらに、共通のアンテナ端子ANTと高周波スイッチ回路との経路での通過損失の低減できる。これにより、不必要な電力低下を防止でき、無線通信装置の省電力化を実現できる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではなく、その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
図3は、本発明に係る高周波モジュ−ルの高調波レベルの改善効果を実証する実験デ−タである。
本実験は、図1に示す高周波モジュール1のDCS/PCS−Tx信号入力端子に、1710、1750、1785MHzの3種類の単一周波数の正弦波信号を入力した。そして、高周波モジュ−ル1のアンテナ端子ANTにおいて出力電力が30dBmとなるようにしたときの2次高調波レベルを測定した。
図3によると、図7に図示されるようなビアホールV2およびV3を共有したときの従来の高周波モジュ−ル1では、2次高調波レベルが平均−55dBcであった。一方、図1に図示されるようなビアホールV2およびV3を分離させ個別に設けたときの本発明の高周波モジュ−ル1では、平均−67dBcであった。
以上の結果から、本発明の高周波モジュ−ルを用いることで、約10dB程度、高調波レベルが低減することがわかる。
本発明に係る高周波モジュールと外部基板の断面図である。 本発明の高周波モジュールの内部構造を示す一部切欠斜視図である。 本発明に係る高周波モジュールの高調波レベル改善効果を示す実験データである。 GSM/DCS方式デュアルバンド対応の高周波送受信回路のブロック図である。 クワッドバンド対応の高周波選択回路のブロック図である。 クワッドバンド対応の高周波選択回路の回路図である。 従来の高周波モジュールと外部基板の断面図である。
符号の説明
1 高周波モジュール
1a〜1z 誘電体層
2 外部基板
A 誘電体多層基板
AMP100,AMP400 低雑音増幅器
AMP200,AMP300 電力増幅回路
ANT アンテナ端子
BPF100,400 帯域通過フィルタ
C 導体パターン
Gc 接地用導体
COP200,300 方向性結合器
D1 信号用端子
D2,D3 接地用の電極
DIP100 分波回路
ESD ESD保護回路
GND グランド用電極
H1,H2,H3 半田層
HPF100 高域通過フィルタ
IC 高周波半導体集積回路素子
L1 信号端子用電極
L2,L3 接地端子用電極
LPF100,210,310 低域通過フィルタ
MAT200,300 整合回路
P1,P2 電極パッド
P3 ダイパッド
RFM100 高周波選択回路
S 接着剤
SW100,SW200 高周波スイッチ回路
T1 信号用端子
T2 接地用端子
V1,V2,V3 ビアホール
VCO 電圧制御発振器
WB1,WB2 ボンディングワイヤ

Claims (4)

  1. 一または複数の誘電体層が積層されている誘電体基板と、誘電体基板の一主面上に搭載された高周波半導体集積回路素子とで構成されており
    前記高周波半導体集積回路素子は、信号用端子および接地用端子を備え、
    前記誘電体基板は、前記高周波半導体集積回路素子が搭載されたダイパッドと、前記信号用端子に接続された第1の電極パッドと、前記接地用端子接続された第2の電極パッド前記一方主面に備えるとともに、前記誘電体基板を貫通する第1の導体を介して前記ダイパッドに接続された第1の接地用の電極と、前記誘電体基板を貫通する第2の導体を介して前記第2の電極パッドに接続された第2の接地用の電極とを他方主面にえる、高周波モジュ−ル。
  2. 前記信号用端子と前記第1の電極パッドとの接続および前記接地用端子と前記第2の電極パッドとの接続は、ボンディングワイヤによってなされている、請求項1に記載の高周波モジュ−ル。
  3. 前記高周波半導体集積回路素子は、高周波信号の経路を切り替えるための一または複数の高周波スイッチ回路を含む、請求項1または請求項に記載の高周波モジュ−ル。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載の高周波モジュ−ルを搭載した無線通信装置。
JP2005064338A 2005-03-08 2005-03-08 高周波モジュ−ル及びそれを搭載した無線通信装置 Expired - Fee Related JP4527570B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005064338A JP4527570B2 (ja) 2005-03-08 2005-03-08 高周波モジュ−ル及びそれを搭載した無線通信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005064338A JP4527570B2 (ja) 2005-03-08 2005-03-08 高周波モジュ−ル及びそれを搭載した無線通信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006253834A JP2006253834A (ja) 2006-09-21
JP4527570B2 true JP4527570B2 (ja) 2010-08-18

Family

ID=37093878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005064338A Expired - Fee Related JP4527570B2 (ja) 2005-03-08 2005-03-08 高周波モジュ−ル及びそれを搭載した無線通信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4527570B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101393923B1 (ko) * 2007-02-06 2014-05-12 엘지이노텍 주식회사 통신모듈 기판
KR101338682B1 (ko) * 2007-02-06 2013-12-06 엘지이노텍 주식회사 통신회로 집적모듈
KR100862858B1 (ko) * 2007-05-22 2008-10-09 엘지이노텍 주식회사 통신모듈
JP2009089165A (ja) * 2007-10-01 2009-04-23 Murata Mfg Co Ltd 高周波モジュール
CN102460985B (zh) 2009-06-11 2014-05-14 株式会社村田制作所 高频开关模块
JP5071465B2 (ja) * 2009-11-11 2012-11-14 株式会社村田製作所 高周波モジュール

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH072808A (ja) * 1990-12-06 1995-01-06 Roussel Uclaf チアゾリルアルコキシアクリル酸エステルからなる殺虫剤及び(又は)殺ダニ剤組成物
JPH11168303A (ja) * 1997-12-05 1999-06-22 Hitachi Metals Ltd 高周波スイッチモジュール
JP2001211097A (ja) * 2000-01-28 2001-08-03 Hitachi Metals Ltd マルチバンド用高周波スイッチモジュール
JP2001345419A (ja) * 2000-05-31 2001-12-14 Hitachi Ltd 一体型高周波無線回路モジュール
WO2002001931A1 (fr) * 2000-06-29 2002-01-03 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Module de substrat multicouche et terminal sans fil portable
JP2003060523A (ja) * 2001-08-09 2003-02-28 Tdk Corp 無線通信モジュール
JP2003100989A (ja) * 2001-09-27 2003-04-04 Hitachi Ltd 高周波モジュール
JP2003101432A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線通信モジュールおよび無線通信機器
JP2003332167A (ja) * 2002-05-13 2003-11-21 Tdk Corp 電子部品及びその製造方法
JP2005223582A (ja) * 2004-02-05 2005-08-18 Renesas Technology Corp 高周波回路モジュール

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH072808A (ja) * 1990-12-06 1995-01-06 Roussel Uclaf チアゾリルアルコキシアクリル酸エステルからなる殺虫剤及び(又は)殺ダニ剤組成物
JPH11168303A (ja) * 1997-12-05 1999-06-22 Hitachi Metals Ltd 高周波スイッチモジュール
JP2001211097A (ja) * 2000-01-28 2001-08-03 Hitachi Metals Ltd マルチバンド用高周波スイッチモジュール
JP2001345419A (ja) * 2000-05-31 2001-12-14 Hitachi Ltd 一体型高周波無線回路モジュール
WO2002001931A1 (fr) * 2000-06-29 2002-01-03 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Module de substrat multicouche et terminal sans fil portable
JP2003060523A (ja) * 2001-08-09 2003-02-28 Tdk Corp 無線通信モジュール
JP2003101432A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線通信モジュールおよび無線通信機器
JP2003100989A (ja) * 2001-09-27 2003-04-04 Hitachi Ltd 高周波モジュール
JP2003332167A (ja) * 2002-05-13 2003-11-21 Tdk Corp 電子部品及びその製造方法
JP2005223582A (ja) * 2004-02-05 2005-08-18 Renesas Technology Corp 高周波回路モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006253834A (ja) 2006-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210050876A1 (en) Radio frequency module
JP4521602B2 (ja) マルチモード高周波回路
JP6285228B2 (ja) 通信モジュール
US7050769B2 (en) Electronic apparatus and design method
US7515879B2 (en) Radio frequency circuit module
US20090230541A1 (en) Semiconductor device and manufacturing method of the same
JP4709316B2 (ja) マルチモード高周波回路
JP2006203652A (ja) 高周波モジュール及びそれを用いた通信機器
US9252476B2 (en) Circuit module including a splitter and a mounting substrate
US9484608B2 (en) Switch module
JP4527570B2 (ja) 高周波モジュ−ル及びそれを搭載した無線通信装置
JP2004297456A (ja) 高周波モジュール
US9007146B2 (en) Duplexer
JP2005318128A (ja) 分波器及び電子装置
WO2014013831A1 (ja) モジュールおよびこのモジュールの製造方法
US20140312978A1 (en) High-frequency module
JP2004297455A (ja) 高周波モジュール
JP4025654B2 (ja) 高周波モジュール
JP4485982B2 (ja) 高周波スイッチングモジュール及び無線通信装置
JP2006203470A (ja) 高周波モジュール及び無線通信機器
JP2006211144A (ja) 高周波モジュール及び無線通信機器
JP2005136887A (ja) 高周波モジュール及び無線通信機器
JP2005117497A (ja) 高周波モジュール及びそれを搭載した無線通信装置
JP2006121211A (ja) 高周波選択回路、高周波モジュール及び無線通信装置
JP2005347889A (ja) マザー基板及びその基板に搭載される高周波モジュール並びに無線通信機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100513

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100603

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees