JP4526014B2 - 液化ガスの気化装置及び気化システム - Google Patents

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Description

本発明は、液化天然ガス(LNG)などの液化ガスを気化するための液化ガスの気化装置及び気化システムに関する。
例えば、液化天然ガスなどの液化ガスを気化するための気化装置は、液化ガスを気化するための蒸発部と、気化されたガスを加温するための加温部とを備え、蒸発部は気化用伝熱管及びこれを覆う蒸発部ハウジングを有し、また加温部は加温用伝熱管及びこれを覆う加温部ハウジングを有している。このような気化装置では、液化ガスが気化用伝熱管に送給され、蒸発部ハウジング内を通して流れる外気と気化用伝熱管に送給された液化ガスとの間で熱交換が行われ、この熱交換によって液化ガスが気化され、気化されたガスが加温部に流れる。加温部においては、気化されたガスは加温用伝熱管を通して流れ、加温部ハウジング内を通して流れる外気と加温用伝熱管を流れるガスとの間で熱交換が行われ、この熱交換によって気化されたガスが所定温度に加温される。
このような気化装置では、蒸発部において液化ガス(例えば、液化天然ガス)を継続して気化すると、気化用伝熱管の温度が下がり、空気中の水分が凍結し霜となってその表面に付着するようになり、このように霜が付着すると、気化効率が低下し、気化装置の能力が低下する。
このようなことから、この気化装置では、液化ガスを気化する気化運転が所定時間(例えば、4時間程度)行われると、次いで、付着した霜を解氷する解氷運転が所定時間(例えば2時間程度)行われ、この気化運転と解氷運転とが交互に行われる。
ところが、この解氷運転を、外気を利用して行う場合、寒冷地の冬季の環境周囲温度が0℃以下では、気化用伝熱管に付着した霜を解氷するのが難しく、冬季での使用は難しく、この気化装置の寒冷地での適性は非常に低いという問題がある。
そこで、寒冷地の冬季においても気化用伝熱管に付着した霜を効率良く解氷できるように、加温されたガスを利用するようにしたものも提案されている(例えば、特許文献1参照)。この気化システムは二組の気化装置と加温器とを備え、各気化装置が空温部(蒸発部及び加温部)を備え、一方の気化装置の空温部が気化運転(又は解氷運転)するときには他方の気化装置の空温部が解氷運転(又は気化運転)されるように構成される。加温器は例えば温水加温器などから構成される。寒冷地などで外気による解氷が困難なときには、加温器が利用され、気化運転中の一方の気化装置の空温部が加温器に接続されるとともに、この加温器が解氷運転中の他方の気化装置の空温部に接続され、液化ガスは気化運転中の一方の気化装置の空温部に送給されて気化され、気化されたガスが加温器で例えば30℃程度に加温される。そして、加温されたガスが解氷運転中の他方の気化装置の空温部に送給され、加温された気化ガスが他方の気化装置の空温部を流れることによって、この空温部が内部から温められて霜の解氷が行われる。
特公平4−29920号公報
上述した気化システムでは、液化ガスを二つの気化装置の空温部に選択的に送給し、また外気温が低いときには空温部にて気化したガスを加温器に送給した後、この加温器にて加温されたガスを解氷する気化装置の空温部に送給するように構成され、解氷する気化装置の空温部内を流れる気化ガスの熱を利用して解氷を行っているが、解氷の際にこの熱が外部に放熱し、解氷効率が悪くなって空温部に付着した霜を短時間で充分に解氷することができないという問題がある。
本発明の目的は、蒸発部に付着した霜を短時間で効率良く解氷することができる液化ガスの気化装置及び気化システムを提供することである。
本発明の請求項1に記載の気化装置は、液化ガスを気化するための蒸発部と、前記蒸発部で気化されたガスを加温するための加温部とを具備し、前記蒸発部は、液化ガスが流れる気化用伝熱管と、前記気化用伝熱管の周囲を覆う蒸発部ハウジングとを備え、前記蒸発部ハウジングの上端部及び下端部に上開口及び下開口が設けられ、また前記加温部は、気化されたガスが流れる加温用伝熱管と、前記加温用伝熱管の周囲を覆う加温部ハウジングとを備え、前記加温部ハウジングの上端部及び下端部に上開口及び下開口が設けられている液化ガスの気化装置であって、
前記蒸発部ハウジングに関連して開閉機構が設けられ、前記開閉機構は、開状態のときには前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開放し、閉状態のときには前記蒸発部ハウジングの前記上開口を閉塞し、
更に、気化されたガスを加温するための加温器が設けられており、
液化ガスを気化するときには、液化ガスが前記気化用伝熱管に送給されるとともに、前記開閉機構が開状態に保たれて前記蒸発部ハウジングの前記上開口が開放され、前記上開口から前記蒸発部ハウジングを通して前記下開口に外気が流れ、前記蒸発部ハウジングを流れる外気との熱交換によって、前記気化用伝熱管に送給された液化ガスが気化され、また前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷するときには、気化されたガスが前記加温器で加温された後に前記気化用伝熱管に送給されるとともに、前記開閉機構が閉状態に保たれて前記蒸発部ハウジングの前記上開口が閉塞され、前記気化用伝熱管を流れる加温された気化ガスからの熱によって前記気化用伝熱管に付着した霜が解氷され、前記蒸発部ハウジング内に放熱された熱の前記上開口からの漏出が防止されることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の気化システムは、液化ガスを気化するための蒸発部及び前記蒸発部で気化されたガスを加温するための加温部を備えた第1及び第2の気化装置と、前記第1及び第2の気化装置で気化されたガスを更に加温するための加温器と、液化ガスを供給するための液化ガス供給源と、前記液化ガス供給源からの液化ガスを前記第1及び第2の気化装置に選択的に送給するための液化ガス送給手段と、前記第1及び第2の気化装置にて気化された気化ガスの一部を前記液化ガス送給手段に戻すための気化ガス戻し送給手段と、を備え、
前記第1及び第2の気化装置の前記蒸発部は、それぞれ、液化ガスが流れる気化用伝熱管と、前記気化用伝熱管の周囲を覆う蒸発部ハウジングとを備え、前記蒸発部ハウジングの上端部及び下端部に上開口及び下開口が設けられており、
前記第1及び第2の気化装置の前記加温部は、それぞれ、気化されたガスが流れる加温用伝熱管と、前記加温用伝熱管の周囲を覆う加温部ハウジングとを備え、前記加温部ハウジングの上端部及び下端部に上開口及び下開口が設けられており、
また、前記第1及び第2の気化装置の各蒸発部ハウジングに関連して、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開放する開状態及び前記蒸発ハウジングの前記上開口を閉塞する閉状態に選択的に保持される開閉機構が設けられており、
前記第1の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷するときには、前記液化ガス供給源からの液化ガスは前記液化ガス送給手段によって前記第2の気化装置に送給されるとともに、前記第2の気化装置の前記開閉機構が開状態に保たれてその蒸発部ハウジングの前記上開口が開放され、前記第2の気化装置における前記上開口から前記蒸発部ハウジングを通して前記下開口に流れる外気との熱交換によって、前記気化用伝熱管に送給された液化ガスが気化され、この第2の気化装置により気化されたガスが前記加温器により加温され、加温されたガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第1の気化装置の前記蒸発部に送給されるとともに、前記第1の気化装置の前記開閉機構が閉状態に保たれてその蒸発部ハウジングの前記上開口が閉塞され、前記第1の気化装置において、前記気化用伝熱管を流れる加温された気化ガスからの熱によって前記気化用伝熱管に付着した霜が解氷され、前記蒸発部ハウジング内に放熱された熱の前記上開口からの漏出が防止され、
また、前記第2の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷するときには、前記液化ガス供給源からの液化ガスは前記液化ガス送給手段によって前記第1の気化装置に送給されるとともに、前記第1の気化装置の前記開閉機構が開状態に保たれてその蒸発部ハウジングの前記上開口が開放され、前記第1の気化装置における前記上開口から前記蒸発部ハウジングを通して前記下開口に流れる外気との熱交換によって、前記気化用伝熱管に送給された液化ガスが気化され、この第1の気化装置により気化されたガスが前記加温器により加温され、加温されたガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第2の気化装置の前記蒸発部に送給されるとともに、前記第2の気化装置の前記開閉機構が閉状態に保たれてその蒸発部ハウジングの前記上開口が閉塞され、前記第2の気化装置において、前記気化用伝熱管を流れる加温された気化ガスからの熱によって前記気化用伝熱管に付着した霜が解氷され、前記蒸発部ハウジング内に放熱された熱の前記上開口からの漏出が防止されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の気化システムでは、前記第1及び第2の気化装置の前記開閉機構は、それぞれ、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開閉するためのプレート状部材と、このプレート状部材を開位置と閉位置との間を移動させるための移動用駆動源とを備え、前記移動用駆動源により前記開位置に位置付けると、前記プレート状部材が前記蒸発部ハウジングの前記上開口の上方に移動して開放し、前記開閉機構は開状態に保持され、また前記移動用駆動源により前記閉位置に位置付けると、前記プレート状部材が下方に移動して前記蒸発ハウジングの前記上開口を閉塞し、前記開閉機構は閉状態に保持されることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の気化システムでは、前記第1及び第2の気化装置は、それぞれ、前記蒸発部ハウジング及び前記加温部ハウジングの上方に配設された屋根体を含み、前記屋根体は、前記蒸発部ハウジング及び前記加温部ハウジングの上方を覆う屋根部と、前記プレート状部材が収容されるプレート収容部とを備え、前記プレート収容部と前記プレート状部材との間に、密封部材で覆われた収容空間が規定され、この収容空間に前記移動用駆動源が収容されているとともに、不凍気体が充填され、又は加熱手段が配設されていることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の気化装置によれば、液化ガスを気化するための蒸発部は、液化ガスが送給される気化用伝熱管と、この気化用伝熱管を覆う蒸発部ハウジングとを備え、また気化されたガスを加温するための加温部は、気化されたガスが流れる加温用伝熱管と、この加温用伝熱管を覆う加温部ハウジングとを備え、蒸発部ハウジングに関連して、その上開口を開閉するための開閉機構が設けられ、また気化ガスを加温するための加温器が設けられている。液化ガスを気化するときには、気化用伝熱管に液化ガスが送給されるとともに、開閉機構が開状態に保たれて蒸発部ハウジングの上開口が開放され、従って、外気が蒸発部ハウジングの上開口から流入して下方に流れて下開口から排出され、かく流れる外気と気化用伝熱管に送給された液化ガスとの間で熱交換が行われて液化ガスが気化され、気化されたガスが加温部で加温されて下流側に送給される。また、気化用伝熱管に付着した霜を解氷するときには、気化されたガスが加温器で加温された後に気化用伝熱管に送給されるとともに、開閉機構が閉状態に保たれ、従って、加温された気化ガスが気化用伝熱管内を流れ、この気化ガスの熱を利用してその内側から温められて霜を解氷することができる。このとき、開閉機構が閉状態に保たれて蒸発部ハウジングの上開口が閉塞されるので、気化ガスから気化用伝熱管に伝達された熱が蒸発部ハウジング内に放熱されるが、この放熱された熱が上開口から外部に逃げることがなく、蒸発ハウジング内に溜めて付着した霜を効率よく解氷することができる。
この開閉機構による開閉は、蒸発部ハウジングの上開口に加えて加温部ハウジングの上開口も行うようにしてもよく、この場合、開閉機構が開状態のときには、蒸発部ハウジング及び加温部ハウジングの上開口が開放され、開閉機構が閉状態のときには、これらの上開口が閉塞される。
また、本発明の請求項2に記載の気化システムによれば、上述した構成の蒸発部及び加温部を備えた気化装置が二つ組み合わされ、これら気化装置で気化されたガスを加温するための加温器が設けられ、更に、第1及び第2の気化装置の蒸発部ハウジングに関連して、その上開口を開閉するための開閉機構が設けられる。第1(又は第2)の気化装置の気化用伝熱管に付着した霜を解氷するときには、第2(又は第1)の気化装置にて気化された気化ガスを利用して霜の解氷が行われる。即ち、液化ガス供給源からの液化ガスは液化ガス送給手段によって第2(又は第1)の気化装置に送給され、第2(又は第1)の気化装置の蒸発部及び加温部を流れて気化される。そして、第2(又は第1)の気化装置にて気化された気化ガスが加温器により加温され、加温された気化ガスの少なくとも一部が気化ガス戻し送給手段により液化ガス送給手段に戻されて第1(又は第2)の気化装置の蒸発部に送給されるとともに、第1(又は第2)の気化装置の開閉機構が閉状態(又は開状態)に、また第2(又は第1)の気化装置の開閉機構が開状態(又は閉状態)に保たれる。
このように構成されるので、液化ガスが気化される第1(又は第2)の気化装置においては、液化ガス供給源からの液化ガスが送給されるとともに、開閉機構が開状態に保たれて蒸発部ハウジングの上開口が開放され、従って、蒸発部ハウジングの上開口から流入して下開口から排出される外気と気化用伝熱管に送給された液化ガスとの間で熱交換が行われて液化ガスが気化され、気化されたガスが加温部で加温されて下流側に送給される。また、付着した霜が解氷される第2(又は第1)の気化装置においては、第1(又は第2)の気化装置にて気化されたガスが加温器で加温された後に気化用伝熱管に送給されるとともに、開閉機構が閉状態に保たれ、従って、気化用伝熱管内を流れる気化ガスの熱を利用してその内側から温められて霜を解氷することができる。このとき、開閉機構が閉状態に保たれて蒸発部ハウジングの上開口が閉塞されるので、気化ガスから気化用伝熱管に伝達されて蒸発部ハウジング内に放熱された熱が蒸発部ハウジングの上開口から外部に逃げることがなく、蒸発ハウジング内に溜めて付着した霜を効率よく解氷することができる。
また、本発明の請求項3に記載の気化システムによれば、第1及び第2の気化装置の開閉機構が蒸発部ハウジングの上開口を開閉するためのプレート状部材と、プレート状部材を移動させるための移動用駆動源を備えている。液化ガスを気化する第1(又は第2)の気化装置においては、移動用駆動源によってプレート状部材が開位置に位置付けられて蒸発部ハウジングの上開口が開放され、外気は上開口から流入して下方に流れて下開口から排出される。また、付着した霜を解氷する第2(又は第1)の気化装置においては、移動用駆動源によってプレート状部材が閉位置に位置付けられて蒸発部ハウジングの上開口が閉塞され、蒸発部ハウジング内に放熱された熱が外部に逃げることがなく、蒸発部ハウジング内に溜まり、これによって、気化用伝熱管に付着した霜を効率よく解氷することができる。尚、移動用駆動源は、例えば空圧シリンダ機構の如き流体圧シリンダ機構、正逆転可能な電動モータなどから構成される。
また、本発明の請求項4に記載の液化ガスの気化システムによれば、第1及び第2の気化装置の蒸発部ハウジング及び加温部ハウジングの上方には屋根体が配設され、この屋根体はプレート収容部を備え、このプレート収容部とプレート状部材との間に密封部材によって収容空間が規定される。プレート状部材が開位置にあるときには、このプレート状部材及び密封部材がプレート収容部に収容され、蒸発部ハウジングと屋根体との間に外気を導入するための空間が生成され、この空間を通して外気を導入することができる。また、プレート状部材が閉位置にあるときには、密封部材が収容空間から延び、プレート状部材が下降して蒸発部ハウジングの上開口を閉塞するので、蒸発部ハウジング内の熱が上開口を通して外部に逃げるのを防止することができる。また、移動用駆動源が収容される収容空間は密閉され、この密閉空間に不凍用気体が充填されるので、寒冷地の冬季においても移動用駆動源が凍結して作動不能となることがなく、移動用駆動源によって、プレート状部材を気化時には開位置に、また解氷時には閉位置に確実に位置付けることができる。不凍用気体の充填に代えて、加熱手段を配設し、加熱手段で移動用駆動源を加熱するようにしてもよい。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う液化ガスの気化装置の最良の形態について説明する。図1は、本発明に従う液化ガスの気化システムの全体を簡略的に示すシステム図であり、図2は、図1の気化システムにおける気化装置を一部切欠いて示す正面図であり、図3は、図2の気化装置を示す側面図であり、図4は、開閉機構のプレート状部材が閉位置にあるときの状態を示す、図2に対応する正面図であり、図5は、プレート状部材が閉位置にあるときの状態を示す、図3に対応する側面図であり、図6は、図1の気化システムにおける液化ガス及び気化ガスの流れを説明するための図である。
図1及び図2において、図示の液化ガスの気化システムは、液化ガス、例えば液化天然ガスを気化するための第1及び第2の気化装置2,4を備え、液化ガスタンクの如き液化ガス供給源(図示せず)からの液化ガスが液化ガス送給手段6によって第1及び第2の気化装置2,4に選択的に送給されるように構成されている。
液化ガス送給手段6は、液化ガス送給源から延びる第1ライン8と、この第1ライン8から分岐する第2及び第3ライン10,12とから構成され、第2ライン10が第1の気化装置2に接続され、第3ライン12が第2の気化装置4に接続されている。また、第2ライン10には第1開閉弁14が配設され、第3ライン12には第2開閉弁16が配設されている。従って、第1開閉弁14が開状態で、第2開閉弁16が閉状態であるときには、第1ライン8からの液化ガスは第2ライン10を通して第1の気化装置2に送給され、また第1開閉弁14が閉状態で、第2開閉弁16が開状態であるときには、第1ライン8からの液化ガスは第3ライン12を通して第2の気化装置4に送給される。
第1及び第2の気化装置2,4の下流側には気化ガス送給手段18が設けられている。気化ガス送給手段18は、第1の気化装置2に接続された第4ライン20と、第2の気化装置4に接続された第5ライン22と、第4及び第5ライン20,22が収斂する第6ライン24とから構成され、第4ライン20には第3開閉弁26が配設され、第5ライン22には第4開閉弁28が配設されている。また、第6ライン24には流量調整弁30が配設されている。
この気化システムは、更に、気化ガス送給手段18の第6ライン24を流れる気化ガスの少なくとも一部を液化ガス送給手段6に戻すための気化ガス戻し送給手段32が設けられている。気化ガス戻し送給手段32は、第6ライン24の流量調整弁30の配設部位より上流側から延びる第7ライン34と、第7ライン34から分岐する第8及び第9ライン36,38とから構成され、第8ライン36が第2ライン10の第1開閉弁14の配設部位より下流側に接続され、また第9ライン38が第3ライン12の第2開閉弁16の配設部位より下流側に接続されている。第8ライン36には第5開閉弁40が配設され、第9ライン38には第6開閉弁42が配設されている。また、第6ライン24の流量調整弁30の配設部位より上流側には、温水を利用して気化ガスを加温するための温水式加温器44が配設されている。
このように構成されているので、第3開閉弁26が開状態で、第5開閉弁40が閉状態で、第6開閉弁42が開状態であるときには、第1の気化装置2からの気化ガスが温水式加温器44で加温され、少なくともその一部が第7ライン34、第9ライン38及び第3ライン12を通して第2の気化装置4に送給され、その残部が流量調整弁30を通して下流側に流れる。また、第4開閉弁28が開状態で、第5開閉弁40が開状態で、第6開閉弁42が閉状態であるときには、第2の気化装置4からの気化ガスが温水式加温器44で加温され、少なくとも一部が第7ライン34、第8ライン36及び第2ライン10を通して第1の気化装置2に送給される。流量調整弁30は第6ライン24を通して下流側に流れる気化ガスの流量を調整し、これによって、第7ライン34を通して液化ガス送給手段6に戻すリターン量が調整される。
温水式加温器44及び流量調整弁30をバイパスしてバイパス送給手段46が設けられている。バイパス送給手段46は、第4ライン20の第3開閉弁26の配設部位より上流側から延びる第10ライン48と、第5ライン22の第4開閉弁28の配設部位より上流側から延びる第11ライン50と、第10及び第11ライン48,50が収斂する第12ライン52とから構成され、この第12ライン52が第6ライン24の流量調整弁30の配設部位の下流側に接続されている。第10ライン48には第7開閉弁54が配設され、第11ライン50には第8開閉弁56が配設されている。
このように構成されているので、第3開閉弁26が開状態で、第7開閉弁54が閉状態のときには、第1の気化装置2からの気化ガスが第4ライン20及び第6ライン24を通して温水式加温器44に送給されるが、第3開閉弁26が閉状態で、第7開閉弁54が開状態のときには、第1の気化装置2からの気化ガスが第4ライン20、第10ライン48及び第12ライン52を通して第6ライン24に送給される。また、第4開閉弁28が開状態で、第8開閉弁56が閉状態のときには、第2の気化装置4からの気化ガスが第5ライン22及び第6ライン24を通して温水式加温器44に送給されるが、第4開閉弁28が閉状態で、第8開閉弁56が開状態のときには、第2の気化装置4からの気化ガスが第5ライン22、第11ライン50及び第12ライン52を通して第6ライン24に送給される。
次に、図2〜図5を参照して、上述した気化システムにおける気化装置2,4について説明する。第1及び第2の気化装置2,4は実質上同一の構成であり、以下第1の気化装置2(又は第2の気化装置4)について説明する。
図示の第1の気化装置2(又は第2の気化装置4)は、液化ガスを気化するための蒸発部102と、気化したガスを加温するための加温部104とを備えている。蒸発部102は上下方向に延びる矩形筒状の蒸発部ハウジング106と、液化ガスを気化するための気化用伝熱管108とを備え、気化用伝熱管108の周囲が蒸発部ハウジング106により覆われている。この形態では、蒸発部ハウジング106内の下部には下部ヘッダ110が配設され、その上部には上部ヘッダ112が配設され、下部ヘッダ110と上部ヘッダ112との間に複数本の気化用伝熱管108が設けられ、下部ヘッダ110に送給された液化ガスがこれら気化用伝熱管108を並列的に流れるように構成されている。下部ヘッダ110、気化用伝熱管108及び上部ヘッダ112は気化ユニット113を構成し、この実施形態では、かかる気化ユニット113が図3において紙面に垂直な方向に間隔をおいて複数配設されている。各気化用伝熱管108は、例えば、周囲に熱交換用フィンが設けられたエアフィン型伝熱管から構成され、蒸発部ハウジング106内を上下方向に延びている。
蒸発部ハウジング106の上端部(この形態では、上端面)は開放され、上開口114が規定され、またその下端部(この形態では下端面)も開放され、下開口116が規定され、上開口114と下開口116との間に各気化ユニット113の下部ヘッダ110、気化用伝熱管108及び上部ヘッダ112が配置され、これらの周囲が蒸発部ハウジング106により覆われている。
液化ガス送給手段6の第2ライン10(又は第3ライン12)が蒸発部ハウジング106を通して延び、その先端部は各気化ユニット113に対応して分岐され、各分岐先端部が対応する気化ユニット113の下部ヘッダ110に接続され、液化ガス供給源(図示せず)からの液化ガスが第1ライン8及び第2ライン10(又は第3ライン12)を通して第1気化装置2(又は第2気化装置4)の蒸発部102の各気化ユニット113の下部ヘッダ110に送給される。
加温部104は、上下方向に延びる矩形の筒状の加温部ハウジング122と、気化されたガスを加温するための加温用伝熱管124を備え、加温用伝熱管124の周囲が加温部ハウジング122により覆われている。この形態では、加温部ハウジング122内には、各気化ユニット113に対応して複数本の加温用伝熱管124が設けられ、これら加温用伝熱管124の下端部が下接続管126を介して、またそれらの上端部が上接続管128を介して接続され、気化ユニット113にて気化されたガスは、これら加温用伝熱管124を直列的に流れるように構成されている。加温用伝熱管124も、例えば、周囲に熱交換用フィンが設けられたエアフィン型伝熱管から構成され、加温部ハウジング122内を上下方向に延びている。
加温部ハウジング122の上端部(この形態では、上端面)も開放され、上開口130が規定され、またその下端部(この形態では下端面)も開放され、下開口132が規定され、上開口130及び下開口132との間に加温用伝熱管124、下接続部126及び上接続部128が配設され、これらの周囲が加温部ハウジング122により覆われている。
蒸発部102の各気化ユニット113の上部ヘッダ112は接続管134を介して加温部104の対応する上流端の加温用伝熱管124に接続され、気化ユニット113において気化されたガス、例えば天然ガスは上部ヘッダ112から接続管134を介して加温部104の加熱用伝熱管124に送給される。また、加温部104の下流端の加温用伝熱管124は集合して気化ガス送給手段18の第4ライン20(又は第5ライン22)に接続され、第1の気化装置2(又は第2の気化装置4)の加温部104において加温されたガスが第4ライン20(又は第5ライン22)に送給される。
尚、蒸発部102における気化用伝熱管108の接続様式については、液化ガスを所要の通りに気化することができる適宜の接続様式でよく、例えば加温部104のように、液化ガスが直列的に流れるように接続するようにしてもよい。また、加温部104における加温用伝熱管124の接続様式についても、気化されたガスを所望温度に加温することができる適宜の接続様式でよく、例えば蒸発部102にように、ガスが並列的に流れるように接続するようにしてもよい。
この実施形態では、蒸発部ハウジング106及び加温部ハウジング122は本体支持構造138により支持されている。本体支持構造138は4本の支柱140を有し、各支柱140の下端部が、地面144に設置された支持台142に固定されている。また、蒸発部ハウジング106及び加温部ハウジング122の対向する部位が連結され、一体的に構成された蒸発部ハウジング106及び加温部ハウジング122が支柱140に取り付けられている。各支柱140の上端部は上方に延び、これら支柱140の上端部に屋根体146が取り付けられている。この形態では、一対の支柱140aは残りの一対の支柱140bよりも幾分長さが長く、従って、屋根体146の上面は、長い方の支柱140aから短い方の支柱140bに向けて下方に傾斜している(図2参照)。
屋根体146はプレート状の屋根部148と、屋根部148の下側に取り付けられたプレート収容部150とを有している。屋根部148は蒸発部ハウジング106及び加温部ハウジング122の上方を覆うように設けられ、雪などがこれらハウジング106,122内に落ちるのを防止している。また、プレート収容部150も蒸発部ハウジング106及び加温部ハウジング122に対応してその上方に設けられている。このように構成されているので、蒸発部102については、蒸発部ハウジング106とプレート収容部150との間に外気を導入するための第1外気導入空間152が規定され、加温部104については、加温部ハウジング122とプレート収容部150との間に外気を導入するための第2外気導入空間154が規定されている。
プレート収容部150は、開閉機構156を構成するプレート状部材158及び移動用駆動源160が収容可能に配設されている。プレート収容部150は矩形箱状に形成され、その下面が開放されている。プレート状部材158はプレート収容部150の下面開口を通して収容可能に設けられ、このプレート状部材158の4側縁とプレート収容部150の4側内面との間に蛇腹状の密封部材162が設けられ、屋根部148、プレート収容部150、密封部材162及びプレート状部材158によって収容空間164が規定され、この収容空間164に移動用駆動源160が収容されている。
この実施形態では、移動用駆動源160は例えば4つの空圧シリンダ機構166から構成され、各空圧シリンダ機構166のシリンダ側(又は出力ロッド側)が、支柱140間を接続する接続部材168に連結され、その出力ロッド側(又はシリンダ側)がプレート状部材158に連結されている。このように構成されているので、全ての空圧シリンダ機構166が収縮した状態では、図2及び図3に示すように、プレート状部材158が上方に移動して開位置に位置付けられ、このプレート状部材158及び密封部材162がプレート収容部150内に収容され、蒸発部ハウジング106の上開口114及びその上方の第1外気導入空間152が開放されるとともに、加温部ハウジング122の上開口130及びその上方の第2外気導入空間154が開放される。また、全ての空圧シリンダ機構166が伸長した状態では、図4及び図5に示すように、密封部材162が延び、プレート状部材158が下方に移動して閉位置に位置付けられ、このプレート状部材158によって蒸発部ハウジング106の上開口114及び加温部ハウジング122の上開口130が閉塞される。
移動用駆動源としての空圧シリンダ機構166が収容される収容空間164は実質上密閉するように構成し、この収容空間164内に−20℃程度の気温でも凍結しない不凍用気体、例えば乾燥空気や窒素を大気よりも幾分高い圧力で充填するのが好ましく、このような不凍用気体を充填することによって、空圧シリンダ機構166の凍結による作動不良を防止し、低温環境においても蒸発部ハウジング106の上開口114及び加温用ハウジング122の上開口130の開閉を確実に行うことができる。尚、不凍用気体を充填することに代えて、収容空間164内に加熱手段、例えば電気加熱ヒータを配設し、この電気加熱ヒータによって加熱するようにしてもよい。
次に、図2〜図5及び図6を参照して、上述した気化システムを用いた液化ガス(例えば、液化天然ガス)の気化について説明する。この気化システムにおいては、第1の気化装置2(又は第2の気化装置4)において液化ガスの気化運転が行われると、他方の第2の気化装置4(又は第1の気化装置2)において霜を解氷する解氷運転が行われる。
例えば、第1の気化装置2を気化運転し、第2の気化装置4を解氷運転するときには、各種開閉弁14,16,26,28,40,42,54,56は図6に示すように開閉される(図6において、白色のものは開状態に保持され、黒色のものは閉状態に保持されている)。即ち、このときには、液化ガス送給手段6において、第1開閉弁14は開状態に、第2開閉弁16は閉状態に保たれ、液化ガス供給源(図示せず)からの液化ガス(例えば、液化天然ガス)は第1ライン8及び第2ライン10を通して第1の気化装置2に送給され、この第1の気化装置2において後述するように気化、加温される(例えば、−20℃程度の気化ガスとなる)。
この第1の気化装置2で気化されることに関連して、気化ガス送給手段18の第3開閉弁26が開状態に、バイパス送給手段46の第7開閉弁54が閉状態に保たれるとともに、気化ガス戻し送給手段32において、第5開閉弁40が閉状態に、また第6開閉弁42が開状態に保持され、第1の気化装置2からの気化ガスは第4ライン20及び第6ライン24を通して温水式加温器44に送給され、この加温器44にて更に加温された(少なくともその一部を解氷に利用するので、0℃以上であって、例えば30℃に加温される)後下流側に送給される。そして、第6ライン24を流れる気化ガスの流量が流量調整弁30により調整されるので、その一部が第7ライン34を通して戻され、その残部が第6ライン24を通して更に下流側に流れる。第7ライン34に送給された液化ガスは、第8ライン38及び液化ガス送給手段6の第3ライン12を通して第2の気化装置4に送給され、加温された気化ガスを利用して、第2の気化装置4の蒸発部102に付着した霜が後述するように解氷される。
第2の気化装置4において解氷が行われることに関連して、気化ガス送給手段18の第4開閉弁28が閉状態に、バイパス送給手段46の第8開閉弁56が開状態に保持され、第2の気化装置4にて解氷に利用された気化ガス(解氷により熱が奪われて例えば5℃程度まで低下する)が第5ライン22、第11ライン50及び第12ライン52を通して第6ライン24に送給され、この第6ライン24を流れる気化ガスに混合されて下流側に送給される。このように、第1の気化装置2にて気化された気化ガスを加温器44にて加温した後にその一部を第2の気化装置4を通して流すので、加温された気化ガスの熱を利用して霜を解氷することができ、外気が例えば−20℃程度の環境であっても、付着した霜を解氷することができる。
気化運転される第1の気化装置2(又は第2の気化装置4)は、図2及び図3に示す状態に保たれて液化ガスの気化が行われる。気化運転においては、移動用駆動源160の空圧シリンダ機構166が収縮され、開閉機構156が開状態に保持される。即ち、開閉機構156のプレート状部材158が上方に移動して開位置に位置付けられ、このプレート状部材158及び密封部材162がプレート収容部164に収容され、蒸発部ハウジング106の上開口114及び第1外気導入空間152が開放されるとともに、加温部ハウジング122の上開口130及び第2外気導入空間154が開放される。また、上述したように、液化ガス供給源(図示せず)からの液化ガスが第2ライン10(又は第3ライン12)を介して蒸発部102の各気化ユニット113の下部ヘッダ110に送給される。下部ヘッダ110に送給された液化ガスは、複数本の気化用伝熱管108を通して上部ヘッダ112に向けて上方に流れ、気化用伝熱管108を上方に流れる間に蒸発部ハウジング106内の空気との間で熱交換が行われ、この熱交換によって、液化ガスが気化される。気化されたガスは上方に上部ヘッダ112に流れ、上部ヘッダ112から加温部104に送給される。このとき、蒸発部ハウジング106内の空気は熱交換によって冷却されて下方に流れるようになり、従って、このときには、外気が第1外気導入空間154から蒸発部ハウジング106の上開口114を通して蒸発部ハウジング106内を下方に流れ、その下開口116から外部に排出され、自然対流を利用して液化ガスが気化される。
また、蒸発部102の各気化ユニット113で気化されたガスは上部ヘッダ112から加温部104の対応する加温用伝熱管124に送給され、これら加温用伝熱管124を通して下流側に流れ、これら加温用伝熱管124を流れる間に加温部ハウジング122内の空気との間で熱交換が行われ、この熱交換によって、気化されたガスが加温されて所望の温度となり、更に下流側に送給される。このとき、加温部ハウジング122内の空気は熱交換によって冷却されて下方に流れるようになり、従って、蒸発部102における空気の流れと同様に、外気が第2外気導入空間154から加温部ハウジング122の上開口130を通して流入し、加温部ハウジング122内を下方に流れ、その下開口132から外部に排出され、自然対流を利用して気化されたガスが加温される。
一方、解氷運転される第2の気化装置4(又は第1の気化装置2)は、図4及び図5に示す状態に保たれて気化ガスを利用して霜の解氷が行われる。解氷運転においては、移動用駆動源160の空圧シリンダ機構166が伸張され、開閉機構156が閉状態に保持される。即ち、密封部材162が延び、プレート状部材158が下方に移動して閉位置に位置付けられ、プレート状部材158が蒸発部ハウジング106の上開口114及び加温部ハウジング122の上開口130を閉塞する。そして、このような状態において、第1の気化装置2(又は第2の気化装置4)にて気化され、加温器44において加温された気化ガスの一部が第2の気化装置4(又は第1の気化装置2)の下部ヘッダ110に送給され、気化ガスが下部ヘッダ110を通して気化用伝熱管108内を上部ヘッダ114に向けて流れる間にその熱が内側から表面側に伝達され、この熱によってその周囲に付着した霜が解氷され、解氷により温度が低下した気化ガスが加温部104の加温用伝熱管124を通して第2の気化装置4(又は第1の気化装置2)から下流側に流れる。この解氷時には、開閉機構156が閉状態に保たれるので、蒸発部ハウジング106の上開口114が閉塞され、気化用伝熱管108から蒸発部ハウジング106内に放熱された熱がこの上開口114を通して外部に逃げることがほとんどなく、これによって、付着した霜を効率よく解氷することができる。また、加温部ハウジング122の上開口130も閉塞され、加温用伝熱管124から加温用ハウジング122内に放熱された熱がこの上開口130を通して外部に逃げることがほとんどなく、これによって、加温用伝熱管124を流れる際における気化ガスの温度低下を少なくすることができる。
以上、本発明に従う気化システム(及び気化装置)の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、上述した実施形態では、開閉機構156によって各気化装置2,4の蒸発部ハウジング106の上開口114及び加温部ハウジング122の上開口130を開閉しているが、蒸発部ハウジング106のみに関連して開閉機構を設けるようにしてもよく、この場合、開閉機構によって蒸発部ハウジング106の上開口114のみが開閉される。
また、上述した実施形態では、第1の気化装置2(又は第2の気化装置4)で気化された気化ガスを第2の気化装置4(又は第1の気化装置2)に送給する際に、その一部のみを第2の気化装置4(又は第1の気化装置2)に戻しているが、これに限定されず、第1の気化装置2(又は第2の気化装置4)で気化された気化ガスの全てを戻すようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、2つの気化装置を備え、一方の気化装置を気化運転させたときに、他方の気化装置を解氷運転しているが、例えば3つ(又は4つ以上)の気化装置を備えたものにも適用することができ、この場合、例えば、2つ(又は1つ)の気化装置を気化運転させて残りの1つ(又は2つ)の気化装置を解氷運転するようにしてもよい。
この気化システム(又は気化装置)は、液化ガス(例えば、液化天然ガス)の気化に適用することができ、この気化システムを用いることによって、気化された気化ガスの熱を利用して液化ガスの気化を行うことができる。特に、解氷運転のときには、蒸発部ハウジングの上開口を閉塞するので、気化用伝熱管からの放熱によって温められた空気がこの上開口から外部に逃げることがなく、蒸発部に付着した霜を効率よく解氷することができる。また、気化ガスを加温器で加温した後に解氷運転する気化装置の蒸発部に送給するので、寒冷地の冬季(環境温度が0℃以下である)でも解氷を行うことができ、寒冷地使用の気化装置に好都合に適用することができる。
本発明に従う液化ガスの気化システムの全体を簡略的に示すシステム図である。 図1の気化システムにおける気化装置を一部切欠いて示す正面図である。 図2の気化装置を一部切り欠いて示す側面図である。 開閉機構のプレート状部材が閉位置にあるときの状態を示す、図2に対応する正面図である。 プレート状部材が閉位置にあるときの状態を示す、図3に対応する側面図である。 図1の気化システムにおける液化ガス及び気化ガスの流れを説明するための図である。
符号の説明
2 第1の気化装置
4 第2の気化装置
6 液化ガス送給手段
14,16,26,28,40,42,54,56 開閉弁
18 気化ガス送給手段
30 流量調整弁
32 気化ガス戻し送給手段
44 温水式加温器
46 バイパス送給手段
102 蒸発部
104 加温部
106 蒸発部ハウジング
108 気化用伝熱管
113 気化ユニット
114 蒸発部ハウジングの上開口
122 加温部ハウジング
124 加温用伝熱管
130 加温部ハウジングの上開口
146 屋根体
150 プレート収容部
156 開閉機構
158 プレート状部材
160 移動用駆動源

Claims (4)

  1. 液化ガスを気化するための蒸発部と、前記蒸発部で気化されたガスを加温するための加温部とを具備し、前記蒸発部は、液化ガスが流れる気化用伝熱管と、前記気化用伝熱管の周囲を覆う蒸発部ハウジングとを備え、前記蒸発部ハウジングの上端部及び下端部に上開口及び下開口が設けられ、また前記加温部は、気化されたガスが流れる加温用伝熱管と、前記加温用伝熱管の周囲を覆う加温部ハウジングとを備え、前記加温部ハウジングの上端部及び下端部に上開口及び下開口が設けられている液化ガスの気化装置であって、
    前記蒸発部ハウジングに関連して開閉機構が設けられ、前記開閉機構は、開状態のときには前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開放し、閉状態のときには前記蒸発部ハウジングの前記上開口を閉塞し、
    更に、気化されたガスを加温するための加温器が設けられており、
    液化ガスを気化するときには、液化ガスが前記気化用伝熱管に送給されるとともに、前記開閉機構が開状態に保たれて前記蒸発部ハウジングの前記上開口が開放され、前記上開口から前記蒸発部ハウジングを通して前記下開口に外気が流れ、前記蒸発部ハウジングを流れる外気との熱交換によって、前記気化用伝熱管に送給された液化ガスが気化され、また前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷するときには、気化されたガスが前記加温器で加温された後に前記気化用伝熱管に送給されるとともに、前記開閉機構が閉状態に保たれて前記蒸発部ハウジングの前記上開口が閉塞され、前記気化用伝熱管を流れる加温された気化ガスからの熱によって前記気化用伝熱管に付着した霜が解氷され、前記蒸発部ハウジング内に放熱された熱の前記上開口からの漏出が防止されることを特徴とする液化ガスの気化装置。
  2. 液化ガスを気化するための蒸発部及び前記蒸発部で気化されたガスを加温するための加温部を備えた第1及び第2の気化装置と、前記第1及び第2の気化装置で気化されたガスを更に加温するための加温器と、液化ガスを供給するための液化ガス供給源と、前記液化ガス供給源からの液化ガスを前記第1及び第2の気化装置に選択的に送給するための液化ガス送給手段と、前記第1及び第2の気化装置にて気化された気化ガスの一部を前記液化ガス送給手段に戻すための気化ガス戻し送給手段と、を備え、
    前記第1及び第2の気化装置の前記蒸発部は、それぞれ、液化ガスが流れる気化用伝熱管と、前記気化用伝熱管の周囲を覆う蒸発部ハウジングとを備え、前記蒸発部ハウジングの上端部及び下端部に上開口及び下開口が設けられており、
    前記第1及び第2の気化装置の前記加温部は、それぞれ、気化されたガスが流れる加温用伝熱管と、前記加温用伝熱管の周囲を覆う加温部ハウジングとを備え、前記加温部ハウジングの上端部及び下端部に上開口及び下開口が設けられており、
    また、前記第1及び第2の気化装置の各蒸発部ハウジングに関連して、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開放する開状態及び前記蒸発ハウジングの前記上開口を閉塞する閉状態に選択的に保持される開閉機構が設けられており、
    前記第1の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷するときには、前記液化ガス供給源からの液化ガスは前記液化ガス送給手段によって前記第2の気化装置に送給されるとともに、前記第2の気化装置の前記開閉機構が開状態に保たれてその蒸発部ハウジングの前記上開口が開放され、前記第2の気化装置における前記上開口から前記蒸発部ハウジングを通して前記下開口に流れる外気との熱交換によって、前記気化用伝熱管に送給された液化ガスが気化され、この第2の気化装置により気化されたガスが前記加温器により加温され、加温されたガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第1の気化装置の前記蒸発部に送給されるとともに、前記第1の気化装置の前記開閉機構が閉状態に保たれてその蒸発部ハウジングの前記上開口が閉塞され、前記第1の気化装置において、前記気化用伝熱管を流れる加温された気化ガスからの熱によって前記気化用伝熱管に付着した霜が解氷され、前記蒸発部ハウジング内に放熱された熱の前記上開口からの漏出が防止され、
    また、前記第2の気化装置の前記気化用伝熱管に付着した霜を解氷するときには、前記液化ガス供給源からの液化ガスは前記液化ガス送給手段によって前記第1の気化装置に送給されるとともに、前記第1の気化装置の前記開閉機構が開状態に保たれてその蒸発部ハウジングの前記上開口が開放され、前記第1の気化装置における前記上開口から前記蒸発部ハウジングを通して前記下開口に流れる外気との熱交換によって、前記気化用伝熱管に送給された液化ガスが気化され、この第1の気化装置により気化されたガスが前記加温器により加温され、加温されたガスの少なくとも一部が前記気化ガス戻し送給手段により前記液化ガス送給手段に戻されて前記第2の気化装置の前記蒸発部に送給されるとともに、前記第2の気化装置の前記開閉機構が閉状態に保たれてその蒸発部ハウジングの前記上開口が閉塞され、前記第2の気化装置において、前記気化用伝熱管を流れる加温された気化ガスからの熱によって前記気化用伝熱管に付着した霜が解氷され、前記蒸発部ハウジング内に放熱された熱の前記上開口からの漏出が防止されることを特徴とする液化ガスの気化システム。
  3. 前記第1及び第2の気化装置の前記開閉機構は、それぞれ、前記蒸発部ハウジングの前記上開口を開閉するためのプレート状部材と、このプレート状部材を開位置と閉位置との間を移動させるための移動用駆動源とを備え、前記移動用駆動源により前記開位置に位置付けると、前記プレート状部材が前記蒸発部ハウジングの前記上開口の上方に移動して開放し、前記開閉機構は開状態に保持され、また前記移動用駆動源により前記閉位置に位置付けると、前記プレート状部材が下方に移動して前記蒸発部ハウジングの前記上開口を閉塞し、前記開閉機構は閉状態に保持されることを特徴とする請求項2に記載の液化ガスの気化システム。
  4. 前記第1及び第2の気化装置は、それぞれ、前記蒸発部ハウジング及び前記加温部ハウジングの上方に配設された屋根体を含み、前記屋根体は、前記蒸発部ハウジング及び前記加温部ハウジングの上方を覆う屋根部と、前記プレート状部材が収容されるプレート収容部とを備え、前記プレート収容部と前記プレート状部材との間に、密封部材で覆われた収容空間が規定され、この収容空間に前記移動用駆動源が収容されているとともに、不凍気体が充填され、又は加熱手段が配設されていることを特徴とする請求項3に記載の液化ガスの気化システム。
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