JP2659567B2 - 蓄熱式冷凍装置 - Google Patents

蓄熱式冷凍装置

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JP2659567B2 JP63255012A JP25501288A JP2659567B2 JP 2659567 B2 JP2659567 B2 JP 2659567B2 JP 63255012 A JP63255012 A JP 63255012A JP 25501288 A JP25501288 A JP 25501288A JP 2659567 B2 JP2659567 B2 JP 2659567B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、蓄熱式冷凍装置に係り、特に、例えばビル
空調システム、冷凍庫、製氷機等に用いる蓄熱槽を備え
た冷凍装置における、蓄熱槽の有効利用に好適な蓄熱式
冷凍装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の氷蓄熱式の冷凍装置としては、例えば、特開昭
50−153442号公報、特開昭55−92888号公報、特開昭61
−165533号公報等に記載された技術が知られている。
前記特開昭50−153442号公報の技術は、水槽内に冷媒
管列を配置し、この冷媒管に冷媒を通して冷媒管の周囲
に氷を生成させ、生成量が所定量に達したとき、冷媒の
流れを止めて、氷を冷媒管から離脱させる蓄冷方法であ
る。
また、特開昭55−92888号公報には、蒸発性液体が封
入された棒状の密閉容器を蓄熱容器内に多数並設し、蓄
熱材結晶を棒状密閉容器外周に成長させ、適当厚さに成
長したら加熱器により密閉容器を介して熱を伝達して密
閉容器外面から離脱させ密閉容器を案内として沈下ある
いは上昇させて蓄積する技術が開示されている。
さらに、特開昭61−165533号公報には、熱エネルギー
を氷スラリーまたは雪解け時の雪の如き形態、いわゆる
シヤーベツト状氷を利用する冷却装置および冷却方法が
開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術のうち、特開昭50−153442号公報、特開
昭55−92888号公報記載の氷離脱方法では、大きな蓄熱
槽は冷凍機とともに屋内に設置しなければならず、屋内
空間の有効利用ができないという点について配慮されて
いなかつた。
また、前記後者のものでは、氷を離脱させるために加
熱手段を必要とした。
さらに、特開昭61−165533号公報記載のシヤーベツト
状氷を利用する蓄冷では、屋内の冷凍機と屋外の大きな
蓄熱槽とを分離して設置することは可能であるが、単な
る水を用いたシヤーベツト状氷は、そのシヤーベツト状
氷内に空孔が多く、実質的に槽内の氷充填率が小さいと
いう点について配慮されていなかつた。さらに、グリコ
ール等の不凍液を混合したシヤーベツト状氷は、その氷
の凝固潜熱を著しく小さくなり、結局蓄熱槽の蓄熱容量
が大きくならないという問題があつた。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためにな
されたもので、大きな蓄熱槽と冷凍機との分離が可能と
なり、従来のシヤーベツト状氷利用の冷凍装置に較べて
蓄熱槽の有効利用率が向上し、さらに余剰熱の有効利用
によつて、特に加熱手段を設けることなくフリーザまわ
りに付着した固体蓄熱材の離脱が容易となり、冷凍機の
成績係数の低下を防止できる蓄熱式冷凍装置を提供する
ことを、その目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係る蓄熱式冷凍
装置のもつとも基本的な第一の構成は、フリーザに冷媒
を流す冷凍機と、フリーザを備え、液体蓄熱材を貯溜
し、フリーザまわりに固体蓄熱材を成長させるようにし
た小形蓄熱槽と、液体蓄熱材および固体蓄熱材を貯溜し
うる大形蓄熱槽と、前記小形蓄熱槽と前記大形蓄熱槽と
を結ぶ配管系とを有する蓄熱式冷凍装置において、前記
フリーザは、前記小形蓄熱槽の下部からその内部に突出
する垂直パイプを有する上端開放形のフリーザであり、
前記小形蓄熱槽のフリーザまわりに生成した固体蓄熱材
を離脱させるための熱媒体である液体蓄熱材を前記大形
蓄熱槽から前記小形蓄熱槽に送給する配管系と、フリー
ザまわりから離脱した固体蓄熱材を前記小形蓄熱槽から
前記大形蓄熱槽へ移送する手段とを備えたものである。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る蓄熱
式冷凍装置の第二の構成は、圧縮機、凝縮器、減圧機
構、フリーザ、およびそれらを結ぶ冷媒配管系からな
り、フリーザに冷媒を流すようにした冷凍機と、前記フ
リーザを備え、液体蓄熱材を貯溜し、フリーザまわりに
固体蓄熱材を成長させるようにした小形蓄熱槽と、前記
冷凍機に分岐接続する蒸発器を配設し、液体蓄熱材およ
び固体蓄熱材を貯溜しうる大形蓄熱槽と、前記小形蓄熱
槽と前記大形蓄熱槽とを結ぶ配管系とを有する蓄熱式冷
凍装置において、前記フリーザは、前記小形蓄熱槽の下
部からその内部に突出する垂直パイプを有する上端開放
形のフリーザであり、前記小形蓄熱槽のフリーザまわり
に生成した固体蓄熱材を離脱させるための熱媒体である
液体蓄熱材を前記大形蓄熱槽から前記小形蓄熱槽に送給
する配管系と、フリーザまわりから離脱した固体蓄熱材
を前記小形蓄熱槽から前記大形蓄熱槽へ移送するスラリ
ーポンプを具備した配管系とを備えるとともに、前記フ
リーザまわりに生成した固体蓄熱材の脱氷を助けるため
に、前記冷凍機を一時的に停止するか、あるいは前記冷
凍機内を循環する温度の高い冷媒を一時的に前記フリー
ザ内に流す手段を備えたものである。
なお、本発明を開発した考え方、ならびに本発明に係
る蓄熱式冷凍装置のより具体的な構成を付記すると次の
とおりである。
本発明の開発にあたつて、まず、氷形状が蓄熱槽内の
充填率に及ぼす影響について基礎的な実験を行なつた。
その結果、単なる水を雪または粉状、いわゆるシヤーベ
ツト状にした氷の充填率は意外に小さく、またグリコー
ル等の不凍液を混合したシヤーベツト氷は特に凝固潜熱
が前記氷のそれより著しく小さいことが分り、本発明に
おいてはこのような氷は利用しないことにした。
本発明に用いる氷は、不凍液を利用せず、氷形状は代
表径が約1mm以上の粒状または角状の氷とし、これを槽
内に溜めて利用することにした。
このような氷を製造するために、屋内に設置する冷凍
機のフリーザ部に小形蓄熱槽を設け、屋外には大形蓄熱
槽を設置し、それら槽間に氷を重力のみで移送できる形
状の大径管を設けるか、スラリーポンプを設ける。
小形蓄熱槽内のフリーザの構造としては、例えば槽の
下部から上部に突出するように配設した上端開放形のパ
イプ状のものが一般的である。冷凍機の冷媒によりパイ
プ周り、すなわちフリーザまわりに結氷させる。フリー
ザまわりの氷を離脱させるときは、小形蓄熱槽外から液
体蓄熱材に係る水(屋外の大形蓄熱槽内の液体蓄熱材で
もよい)を導入すると、氷(固体蓄熱材)は前記液体蓄
熱材の保有熱を受けてフリーザまわりから離脱して液面
に浮上する。離脱した固体蓄熱材はスラリーポンプを利
用するか、または溢れ出し落下する手段によつて屋外の
大形蓄熱槽へ移送して貯溜させる。
〔作用〕
小形蓄熱槽内のフリーザ外面に成長した固体蓄熱材
(氷)は、液体蓄熱材(水)の保有する余剰熱によつて
容易に離脱する。
離脱した固体蓄熱材は、屋外の大形蓄熱槽に溜めるこ
とができるので、蓄熱槽の有効利用率が向上し、小形蓄
熱槽と大形蓄熱槽との分離が可能となる。これによつて
冷凍機の成績係数も向上する。
〔実施例〕
以下、本発明の各実施例を第1図ないし第22図を参照
して説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る蓄熱式冷凍装置の
結氷時を示す系統図、第2図は、第1図の装置の脱氷時
を示す系統図、第3図は、フリーザの構成図、第4図
は、第3図のA−A′断面図、第5図は、フリーザの他
の実施例の断面図、第6図は、フリーザのさらに他の実
施例の断面図である。
第1図に示す蓄熱式冷凍装置は、冷凍機1、小形蓄熱
槽2、大形蓄熱槽3を主要構成要素としている。
冷凍機1は、圧縮機4、凝縮器5、減圧機構(キヤピ
ラリーチユーブまたは膨脹弁)6、小形蓄熱槽2に設け
たフリーザ14、これらを循環路を構成するように結ぶ配
管10,11,12,13から構成されている。
小形蓄熱槽2は、槽15内にフリーザ14を備え、例えば
水や塩化カルシウム6水塩などの液体蓄熱材17を貯溜し
ている。
大形蓄熱槽3は、槽25内に液体蓄熱材26(一般には小
形蓄熱槽2内の液体蓄熱材17と同一)を貯溜している。
大形蓄熱槽3内の液体蓄熱材26を早期に所望の温度まで
冷却したいときには冷凍機1に接続して槽25内に配設し
た蒸発器7を作動させる。蒸発器7は、冷凍機1を構成
する配管10,11から分岐した配管10′によつて図示のよ
うに接続されている。配管13,10′にはそれぞれ制御弁
が係るバルブ8,9を設けてあるが、これはフリーザ14内
に流れる冷媒と蒸発器7内に流れる冷媒の量を調節する
ものである。
小形蓄熱槽2内のフリーザ14のまわりに生成した固体
蓄熱材(氷)16を大形蓄熱槽3内に移送する手段とし
て、小形蓄熱槽2と大形位熱槽3との間に配管20,21と
スラリーポンプ19とが配設されている。
また、小形蓄熱槽2と大形蓄熱槽3との間に、小形蓄
熱槽2内の余剰の液体蓄熱材17を大形蓄熱槽2内へ戻す
ためのバルブ18を具備した配管18′が設けられている。
さらに、大形蓄熱槽3内の液体蓄熱材26を小形蓄熱槽
2内に供給するための配管、すなわちフリーザ14まわり
に生成した固体蓄熱材を離脱(脱氷)させる熱媒体とし
て液体蓄熱材26を大形蓄熱槽3から小形蓄熱槽2へ送給
する配管23,24とポンプ22が図示のように配設されてい
る。
本実施例の装置によつて冷熱を貯蔵する操作は次のよ
うにして行なわれる。
まず、圧縮機4を運転すると、内部の冷媒(フロンな
ど)は断熱圧縮され、配管10を通つて凝縮器5内に流入
し、次いで減圧機構6内に断熱膨張しながらフリーザ14
内に入る。ここで外部から熱を奪つて、フリーザまわり
の液体蓄熱材17を氷らせる。この際フリーザ14のまわり
には固体蓄熱材16が付着する。フリーザ14を出た後の冷
媒は配管13、バルブ8、配管10を通つたのち圧縮機4に
戻り、再び同じサイクルをくり返す。
このようにして生成した固体蓄熱材16をフリーザ14か
ら離脱して大形蓄熱槽3内に移送するには次のようにし
て行う。
圧縮機4を一時的に止め、小形蓄熱槽2内に外部から
熱媒体を導入する。その一つの方法として、本実施例で
は大形蓄熱槽3内の液体蓄熱材26をポンプ22によつて小
形蓄熱槽2内に導入し、その保有熱をフリーザ14および
そのまわりの固体蓄熱材16に与えて、固体蓄熱材16をフ
リーザ14から離脱させる。
第2図に示すように、小形蓄熱槽2の液体蓄熱材17の
液面は上昇し、液面の近傍には離脱した固体蓄熱材16の
破片が浮いている状態になる。
このような固体蓄熱材16をフリーザ14から離脱させる
には、液体蓄熱材26を槽15内に導入したのち、それを撹
拌するといつそう効果的である。その撹拌方法として
は、図示しないがプロペラを利用したり、ポンプにより
槽15内の液体蓄熱材17(26)を一度吸い込んだのち元に
送り返すという操作を行うのがよい。
また、液体蓄熱材26を小形蓄熱槽2へ供給する場合、
大形蓄熱槽3内の温度の高い部分の液体蓄熱材26をポン
プ22によつて吸引し送給すると固体蓄熱材16の離脱効果
が高まる。
そのため、固体蓄熱材が氷で液体蓄熱材が水である氷
−水システムの場合には、大形蓄熱槽3内の水が4℃で
は大形蓄熱槽3の上層部の水を吸引して小形蓄熱槽2へ
供給するのが良く、4℃以下になつて密度反転を起した
後は下層部の水を吸引して利用するのが得策である。
この固体蓄熱材16は、固形物輸送に適したスラリーポ
ンプ19によって配管20,21を介して大形蓄熱槽3内に移
送される。
このような操作を繰り返し行うことによつて、大形蓄
熱槽3内には第2図に示すように固体蓄熱材16′が溜
り、したがつて冷熱を蓄えることができる。
小形蓄熱槽2を構成する槽15には配管18′によつてバ
ルブ18が設けてあるが、これはバルブ18を開けることに
よつて槽15内の余剰の液体蓄熱材17を大形蓄熱槽3内へ
戻すためのもの、あるいは軸15内の液面を適正に保持す
るためのものである。
以上のような操作によつて大形蓄熱槽3内に蓄えられ
た冷熱は、液体蓄熱材26をフアンコイルユニツトに送つ
て空調に利用したり、あるいは固体蓄熱材16′そのもの
を取り出した食品の冷凍に利用したり、あるいはアイス
氷として食用にするなど広く利用できる。
本実施例において、フリーザ14まわりの液体蓄熱材17
を冷却してフリーザまわりに固体蓄熱材16を付着させる
場合において、その液面はフリーザ14の上端より上にあ
つても基本的にはかまわない。しかし、フリーザ14の上
端よりやや下部に液面が存在するようにした方が、固体
蓄熱材16を離脱させる時間が短かくなり、また離脱した
のち、固体蓄熱材16は細片に砕け、スラリーポンプ19に
よつて移送されやすくなる。離脱時間が短かくなる理由
は、小形蓄熱槽2内にポンプ22によつて導入した液体蓄
熱材26の保有熱を、固体蓄熱材16が付着していないフリ
ーザ14の上部の露出面が直接受熱し、この熱がフリーザ
14の下部に熱伝導によつて伝わるので、下部の固体蓄熱
材16は融解離脱しやすくなるものである。
また、生成した固体蓄熱材16が細片に砕けやすい理由
は、フリーザ14が完全に液面下に浸漬されている場合は
一端封止形の円筒状固体蓄熱材が生成されるのに対し、
フリーザ14上端が液面上に出ている場合は両端開放形の
円筒状固体蓄熱材が生成されるからである。
また、前述したようにフリーザ14の上端が液面から上
部に露出している場合には、その上端面に霜が付着す
る。固体蓄熱材16を離脱させるに当つて、小形蓄熱槽2
内に大形蓄熱槽3内の液体蓄熱材26を導入すると前記の
霜も一緒に離脱する。その霜は固体蓄熱材16の細片間に
介在し、蓄熱槽内の占積率を向上させ、蓄熱容量をも大
きくすることになり得策となる。
ここでフリーザ14の基本的な構造について説明する。
第3,4図に示すフリーザ14は、小形蓄熱槽2の槽15の
下部から上部へ突出する上端開放形のフリーザで第1,2
図の装置に適用されたものである。このフリーザ14は、
銅、アルミニウム、ステンレス製などのパイプ27、蓋3
1、冷媒管29,30から構成されている。パイプ27は縦方向
に長い垂直パイプで上端は曲面状に絞り加工し、残り穴
をろう材等によつて溶接して栓28を設けてある。パイプ
27内に冷媒管29,30が導通されている。パイプ27は槽15
の底に蓋31、ねじ32を介して固定されている。
このような曲面状絞り加工の構造では、パイプ27内の
冷媒が洩れ出しにくいとともに、外面に付着した固体蓄
熱材16が、パイプ27外面を滑つて上部に浮上しやすいと
いう利点がある。
第5図は、第4図の変形例で、パイプ27Aの外面にフ
イン27′を設けたものである。フイン27′を付けるとパ
イプ27Aまわりに付着した固体蓄熱材16は細片に砕けや
すくなる。
また、第6図に示すパイプ27Bは断面形状が矩形のも
ので、しかもフイン27″が付いている。このようにする
と、さらに付着した固体蓄熱材16は細片に砕けやすくな
る。
次に、第7図は、本発明の他の実施例に係る蓄熱式冷
凍装置の系統図である。図中、第1,2図と同一符号のも
のは先の実施例と同等部分であるから、その説明を省略
する。
第7図に示す蓄熱式冷凍装置は、小形蓄熱槽2,2′、
および上端開放形フリーザ14,14′を図のように2箇所
に設け、固体蓄熱材16の生成およびその離脱を両フリー
ザ14,14′間で交互に行ない、大形蓄熱槽3内に固体蓄
熱材16′が溜る時間の短縮化を図つたものである。凝縮
器5から2つの減圧機構6,6′が配列していて、それぞ
れバルブ8,8′を介してフリーザ14,14′および配管13,1
3′に連結され、最終的に配管10に結合されている。こ
の構成によつて、バルブ8,8′を交互に開閉してフリー
ザ14,14′を交互に動作させることができる。また、ス
ラリーポンプ19に結合されているパイプ20は2つのパイ
プ34′と36′に分岐され、それぞれの分岐パイプにはバ
ルブ34,36が設けてある。これは、槽15,15′内から離脱
した固体蓄熱材16を交互にスラリーポンプ19を介して大
形蓄熱槽3の槽25に移送するためのものである。
また、ポンプ22に結合されているパイプ23は2つの分
岐パイプ33′と35′に分れ、それぞれの分岐パイプには
バルブ33,35が設けてある。これは槽25から、液体蓄熱
材26を交互にポンプ22を介して槽15,15′に送るための
ものである。
なお、この実施例において、小形蓄熱槽、フリーザは
3組以上に増加しても本発明の主旨は失われない。
次に、第8図は、本発明のさらに他の実施例に係る蓄
熱式冷凍装置の系統図である。図中、第1,2図と同一符
号のものは先の実施例と同等部分であるから、その説明
を省略する。
第8図に示す蓄熱式冷凍装置では、大形蓄熱槽3の槽
25内に仕切板25aを設け、この仕切板25aを両側の液体蓄
熱材26,26′の温度を独立に制御できるように配慮した
ものである。
液体蓄熱材26中には冷凍機1に接続する蒸発器7、液
体蓄熱材26′中には冷凍機1に接続する蒸発器7′が配
設されている。蒸発器7′は配管10に″よつて図示のよ
うに冷凍機1を構成する配管10,11に接続されている。
また、配管10″部には冷媒の流れを制御するためのバル
ブ9′が具備されている。これは、液体蓄熱材26′の温
度を液体蓄熱材26の温度より高く制御しておいて、ポン
プ22によつて液体蓄熱材26′を小形蓄熱槽2に送つた
際、早期に固体蓄熱材16をフリーザ14まわりから離脱さ
せるためのものである。
液体蓄熱材26′側の槽と小形蓄熱槽2との間には、ポ
ンプ22を有する配管23,24が設けられており、液体蓄熱
材26側と槽と小形蓄熱槽2との間には、スラリーポンプ
19を有する配管20,21、およびバルブ18を有する配管1
8′が設けられている。
また、第8図の実施例において、凝縮器5、減圧機構
6とは並列に、バルブ41を具備した配管40を設けてあ
る。これは、固体蓄熱材16をフリーザ14から離脱させる
際、離脱時間を短縮するために用いるものである。すな
わち、圧縮機4を止めてバルブ41を開くと、配管10から
温度の高い冷媒が、配管40、バルブ41を介してフリーザ
14内に流入し、フリーザ14の内側から固体蓄熱材16を加
熱し早期に離脱させる。
このように第8図の実施例によれば、先の第1,2図の
実施例と同様の効果が期待されるほか、特にフリーザま
わりに生成した固体蓄熱材の離脱を速やかに行うことが
できるという本実施例特有の効果がある。
次に、第9図は、本発明のさらに他の実施例に係る蓄
熱式冷凍装置の系統図である。図中、第1,2図と同一符
号のものは先の実施例と同等部分であるから、その説明
を省略する。
第9図の実施例では、フリーザ14まわりから離脱した
固体蓄熱材16を小形蓄熱槽2から大形蓄熱槽3へ移送す
る手段として、当該固体蓄熱材の自由落下、つまり重力
を利用して移送する大径管46を設けている。すなわち、
小形蓄熱槽2の上方部に大径管46を設けて、この大径管
46を通して固体蓄熱材16の溢れ出せながら落下させ、大
形蓄熱槽3へ移送するものである。
ポンプ22の配設された配管23には、2つの分岐パイプ
44,45が設けてあり、これら分岐パイプ44,45の途中には
バルブ42,43が具備されている。
バルブ42、分岐パイプ44は、大形蓄熱槽3内の液体蓄
熱材26を小形蓄熱槽2の槽15内に送るときに用いる。バ
ルブ43と分岐パイプ45は、浮上した固体蓄熱材16を、大
径管46内に落下させる際に用いる。このため、分岐パイ
プ45の先端は先細にして、ポンプ22によつて送られて来
た液体蓄熱材26をジエツト流として大径管46内に流すの
がよい。
第9図の実施例によれば、先の第1,2図の実施例と同
様の効果が期待される。
次に、第10図は、本発明のさらに他の実施例に係る蓄
熱式冷凍装置の系統図である。図中、第9図と同一符号
のものは同等部分であるから、その説明を省略する。
第10図に示す実施例は、小形蓄熱槽2の上部に設けた
大径管46Aの落下点下方に、破砕手段に係る粉砕機51を
装備した箱49を設け、この箱49の下部に他の大径管50を
設けたものである。
大径管46Aから落下する固体蓄熱材16は箱49内に落下
し、粉砕機51によつて細片に砕かれ、大径管50を通して
大形蓄熱槽3の槽25内に移送される。
第10図の実施例によれば、先の第9図の実施例と同様
の効果が期待され、特に固体蓄熱材16を破砕して移送を
円滑化するとともに槽25内での氷充填率を良くする本実
施例特有の効果がある。
次に、上端開放形フリーザの実施態様を第11図ないし
第16図を参照して説明する。
第11図は、本発明の各実施例に適用するフリーザの一
実施例を示す断面図、第12図は、フリーザの他の実施例
を示す断面図、第13図および第14図は、いずれもフリー
ザのさらに他の実施例を示す断面図、第15図は、バー状
フリーザの一実施例を示す断面図、第16図はプレート状
フリーザの一実施例を示す断面図である。
第11図に示す上端開放形のフリーザ14Aは密閉形の熱
伝達装置を構成している。熱伝達装置を構成する本実施
例のパイプ部に栓28,28′を介して密閉されたもので、
この縦方向に長い垂直パイプである密閉パイプ2C内に、
フロン等の蒸発性液体を含浸した多孔物質(金網、メタ
ルフアイバーなど)27−aが内張りされている。密閉パ
イプ27Cの下端部は、図示のように冷凍機1の冷媒の通
るジヤケツト60によつて囲われており、密閉パイプ27C
の下端部は冷却されている。
密閉パイプ27Cの周辺から流入した熱は、密閉パイプ2
7Cから多孔物質27−aに伝わり、この熱によつて蒸発性
液体は蒸発する。発生した蒸気は多孔物質27−aの内側
の蒸気空間部を蒸気圧差によつて通り下方部に移動す
る。密閉パイプ27Cの下端部はジヤケツト6内を流通す
る冷媒により冷却される。このため、密閉パイプ27Cの
下方部に移動した蒸気は冷却され、凝縮熱を放出して液
化する。この液体は、多孔物質27−aの毛細管現象によ
つて上部に引戻され再び同じサイクルを繰り返す。密閉
パイプ27Cの槽15内の外面は、前述した熱伝達装置の冷
却作用によつて冷却され、そのまわりには固体蓄熱材16
が付着する。固体蓄熱材16の離脱のさせ方は先の各実施
例で説明したとおりである。
第12図は他の実施例である。
第12図において、第11図と同一符号のものは前述の例
と同等部分であるから、その説明を省略する。
第12図に示すフリーザ14Aは第11図の例と同一のもの
であるが、冷凍機1のサイクルとフリーザ14Aとの間
に、ポンプ62と配管63からなる冷却回路を介在させてい
る。
配管63は、ジヤケツト60に導通されている配管11′,1
2′に図示のように接続している。
また、冷凍機1側の配管11,12と配管63との間には熱
交換器61を設け、冷凍機1による冷熱を配管63内の冷媒
(エチレングリコール等の不凍液)に伝えるようにして
ある。
この実施例によれば、密閉パイプ27Cまわりに付着し
た固体蓄熱材16を離脱させる際には、冷凍機1を止め
ず、ポンプ62を止めるのみでよいという利点がある。
なお、この実施例において、ポンプ62と配管63からな
る冷却回路の代りに、特公昭58−53277号公報記載のバ
ルブポンプを用いた沸騰−凝縮式熱伝達装置を用いても
よい。
また、上記第1図、ならびに第7図ないし第10図の各
実施例では、フリーザまわりに付着した固体蓄熱材を離
脱させる手段として、主として大形蓄熱槽3内の液体蓄
熱材26を小形蓄熱槽2内に供給することについて記述し
てきた。しかし、冷凍機1を一時止める方法のみでもよ
く、冷凍機1を止めて第8図に示すバルブ41を開ける方
法によつても実現できる。あるいは、全く外部の熱媒
体、例えば温排水の保有熱,水道水の保有熱等を小形蓄
熱槽2内に導入しても差支えないものである。
次に、ふたたびフリーザの構造について説明する。各
図において、同等部は同一符号で示す。
まず、第13図は、フリーザの変形例である。
第13図に示す上端開放形のフリーザ14Bは、密閉パイ
プ27Dの槽15内突出部にテーパを付けて固体蓄熱材16の
離脱を容易にしたものである。
第14図は、フリーザの他の変形例である。
第14図は示す上端開放形のフリーザ14Cは、密閉パイ
プ27Eの上端部の球面部のみをフリーザとして使用する
ようにしたものである。これも固体蓄熱材16の離脱を容
易にしたものである。
第15図は、フリーザの他の変形例である。
第15図に示す上端開放形のフリーザ14Dは、密閉パイ
プに代えて中実棒(以下バーという)65を採用したもの
である。バー65は、槽15内に直立する縦方向に長い垂直
バーであり、バーの下部を小形蓄熱槽の槽15に固定する
ものとし、当該槽15の底部にバー65と一体のジヤケツト
60Aを固定して、このジヤケツトに冷凍機1を構成する
配管11,12を導通している。
第15図のようなフリーザ14Dを用いても、先の各実施
例で説明したように固体蓄熱材16の生成,離脱が可能で
ある。
第16図に示す上端開放形のフリーザ14Eは、密閉パイ
プに代えて円錐台状プレート66を採用したものである。
この円錐台状プレート66は、円錐台下部を小形蓄熱槽の
槽15の底に固定するとともに、円錐台状プレート66の内
側に凹部66aを形成し、この凹部66aに連通するジヤケツ
ト60Bを円錐台状プレート66と一体的に設けており、こ
のジヤケツト60Bに冷凍機1を構成する配管11,12を導通
している。
第16図のようなフリーザ14Eを用いても、先の各実施
例で説明したように固体蓄熱材16の生成,離脱が可能で
ある。
以下、再び蓄熱式冷凍装置の実施例を第17図ないし第
22図を参照して説明する。以下の各図において第1,2
図,第9,10図と同一符号のものはそれらの実施例と同等
部分であるから、それぞれその説明を省略するものとす
る。
第17図は、本発明のさらに他の実施例に係る蓄熱式冷
凍装置の結氷時を示す系統図、第18図は、第17図の装置
の脱氷時を示す系統図である。
第17図に示す実施例では、今までの実施例とは異な
り、小形蓄熱槽2Aの姿勢が全く逆転しており、槽15Aは
下方に開口し、フリーザ14Fは槽15Aの上部から下部空間
へ突出する下端開放形のものである。
前記小形蓄熱槽15Aの開口端(下方)を受け入れるよ
うに液体蓄熱材容器に係る箱49Aが配設され、箱49Aの底
部に破砕手段に係る破砕機51を備えている。箱49Aから
連通して大径管50Aが大形蓄熱槽3上まで配設されてい
る。大径管50Aの開口端には開閉用のバルブ52が具備さ
れている。
この実施例で、槽15Aのフリーザ14Fまわりに液体蓄熱
材17を導入しなければならないが、その手段として真空
ポンプ70を利用する。真空ポンプ70は、バルブ75を具備
した配管71および配管74によつて槽15の上端の空間領域
に接続され排気配管系が構成されている。
大径管50Aの開口端をバルブ52によつて閉じ、ポンプ2
2によつて大形蓄熱槽3内の液体蓄熱材26を箱49A内へ導
入し、続いて真空ポンプ70によつて槽15の空間領域を減
圧すると、槽15内に液体蓄熱材17(液体蓄熱材26)が導
入され、フリーザ14は液体蓄熱材17中に浸漬された状態
になる。この状態で、フリーザまわりに固体蓄熱材16を
生成させる。その後、第18図に示すように、大径管50A
の開口端のバルブ52を開放し、箱49Aと槽15Aの液体蓄熱
材17を大形蓄熱槽3内へ戻す。
この動作を助ける手段として、配管74に分岐して設け
た分岐管73のバルブ72を開いて、槽15A内に空気を導入
させるとよい。
その後、フリーザ14Fまわりの固体蓄熱材16を離脱さ
せ、第18図に示すように粉砕機51で適当な大きさまで砕
き、大径管50Aを通して大形蓄熱槽3内へ移送する。こ
のとき、ポンプ22を作動させて、大形蓄熱槽3の液体蓄
熱材26をバルブ47、配管48を通して大径管50Aの上端部
へ導入して固定蓄熱材16′の自由落下を助けるようにす
るのが良い。
第17,18図の実施例によれば、先の各実施例と同様の
効果が期待される。
次に、第19図は、本発明のさらに他の実施例に係る蓄
熱式冷凍装置の結氷時を示す系統図、第20図は、第19図
の装置の脱氷時を示す系統図である。
第19図に示す実施例では、小形蓄熱槽2Bは縦に深い槽
15B内に、フリーザ14Gの下端が開放されている。槽15B
の下部に設けた配管18′のバルブ18を閉じ、ポンプ22に
よつて大形蓄熱槽3内の液体蓄熱材26を槽15B内へ導入
し、フリーザ14Gを液体蓄熱材17中に浸漬させる。フリ
ーザ14Gまわりに固定蓄熱材16を生成させたのち、バル
ブ18を開いて槽15B内の液体蓄熱材17を大形蓄熱槽3内
へ戻す。その後、フリーザ14Gまわりの固体蓄熱材16を
離脱落下させる。
すなわち、第20図に示すように、粉砕機51によつて固
体蓄熱材16を破砕し、その後再びポンプ22によつて槽15
B内に液体蓄熱材26を供給する。このときバルブ18は閉
じておく。槽15Bの固体蓄熱材16′は上部に浮上し、槽1
5Bの上壁に設けてある大径管46内に液体蓄熱材17ととも
に溢れ出しながら落下し、下部の大形蓄熱槽3内へ移送
される。
第19,20図の実施例によれば、先の各実施例と同様の
効果が期待される。
なお、この実施例において、槽15Bの下部に設けたバ
ルブ18、配管18′の代りに、先の第18図に示した大径管
50Aとバルブ52を設け、この大径管50により破砕された
固体蓄熱材16′を移送するという手段を採用しても差支
えない。
次に、第21図は、本発明のさらに他の実施例に係る蓄
熱式冷凍装置の結氷時を示す系統図、第22図は、第21図
の装置の脱氷時を示す系統図である。図中、第17,19図
と同一符号のものは同等部分であるから、その説明を省
略する。
第21図に示す実施例では、可動なテーブル80上に小形
蓄熱槽2Cの槽15Cが設置されており、この槽15C内に、下
端を開放したフリーザ14Gを図示のように設けたもので
ある。
槽15C内の液体蓄熱材17が冷却され、フリーザ14Gのま
わりに固体蓄熱材16が生成されると、テーブル80のボス
81に付いているねじ82を回転しながら槽15Cをフリーザ1
4Gより下方に下げる。その後、第22図に示すように、テ
ーブル80を第22図の回転矢印のように回転させ、フリー
ザ14Gとは別位置に移動させる。
フリーザ14Gまわりは開放され、フリーザまわりの固
体蓄熱材16を離脱させると、固体蓄熱材16の箱49内の粉
砕機51部へ落下し、粉砕機51によつて破砕される。細か
くなつた固体蓄熱材16′は、大径管50A内を通つて大形
蓄熱槽3内へ移送される。
一方、フリーザ14Gとは別位置に移動した槽15C内に
は、図示のようにポンプ22を動作して液体蓄熱材17(液
体蓄熱材26)が補充される。その後再びテーブル80を、
第21図に示す位置に戻して固体蓄熱材16を生成する操作
に入る。
第17図から第22図の実施例において、固体蓄熱材16を
離脱させる方法として冷凍機4を一時的に止めたのち、
ポンプ22により大形蓄熱槽3内の液体蓄熱材26を小形蓄
熱槽内に適量注入して、液体蓄熱材17の液面を上昇さ
せ、フリーザ上部の固体蓄熱材16の付着していない部分
に液体蓄熱材17を接触させて、その保有熱を与えること
により固体蓄熱材16の離脱を促進させてもよい。
なお、上記の各実施例では、小形蓄熱槽を屋内、大形
蓄熱槽を屋外に配置する想定で説明を進めたが両者が屋
内に在つても差支えない。また両者がほぼ同等の大きさ
であつても、本発明の効果は達成されるものである。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、大きな蓄熱槽と
冷凍機との分離が可能になり、従来のシヤーベツト状氷
利用の冷凍装置に較べて蓄熱槽の有効利用率が向上し、
さらに余剰熱の有効利用によつて、特に加熱手段を設け
ることなくフリーザまわりに付着した固体蓄熱材の離脱
が容易となり、冷凍機の成績係数の低下を防止しうる蓄
熱式冷凍装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係る蓄熱式冷凍装置の結
氷時を示す系統図、第2図は、第1図の装置の脱氷時を
示す系統図、第3図は、フリーザの構成図、第4図は、
第3図のA−A′断面図、第5図は、フリーザの他の実
施例の断面図、第6図は、フリーザのさらに他の実施例
の断面図、第7図は、本発明の他の実施例に係る蓄熱式
冷凍装置の系統図、第8図ないし第10図は、いずれも本
発明のさらに他の実施例に係る蓄熱式冷凍装置の系統
図、第11図は、本発明に各実施例に適用するフリーザの
一実施例を示す断面図、第12図は、フリーザの他の実施
例を示す断面図、第13図および第14図は、いずれもフリ
ーザのさらに他の実施例を示す断面図、第15図は、バー
状フリーザの一実施例を示す断面図、第16図はプレート
状フリーザの一実施例を示す断面図、第17図は、本発明
のさらに他の実施例に係る蓄熱式冷凍装置の結氷時を示
す系統図、第18図は、第17図の装置の脱氷時を示す系統
図、第19図は、本発明のさらに他の実施例に係る蓄熱式
冷凍装置の結氷時を示す系統図、第20図は、第19図の装
置の脱氷時を示す系統図、第21図は、本発明のさらに他
の実施例に係る蓄熱式冷凍装置の結氷時を示す系統図、
第22図は、第21図の装置の脱氷時を示す系統図である。 1……冷凍機、2,2A,2B,2C……小形蓄熱槽、3……大形
蓄熱槽、4……圧縮機、5……凝縮器、6……減圧機
構、7,7′……蒸発器、8,9……パルブ、10,10′,10″,1
1,11′,12,12′,13,13′……配管、14,14′,14A,14B,14
C,14D,14E,14F,14G……フリーザ、15,15′,15A,15B,15C
……槽、16,16′……固体蓄熱材、17,26,26′……液体
蓄熱材、19……スラリーポンプ、20,21……配管、22…
…ポンプ、23,24……配管、25……槽、25a……仕切板、
27,27A,27B……パイプ、27C,27D,27E……密閉パイプ、2
7−a……多孔物質、29,30……冷媒管、33,34,35,36,4
1,42,43……バルブ、40……配管、33′,34′,35′,3
6′,44,45……分岐パイプ、46,46A,50,50A……大径管、
47……バルブ、48……配管、49,49A……箱、51……粉砕
機、52……バルブ、60,60A,60B……ジヤケツト、65……
バー、66……円錐台状プレート、70……真空ポンプ、7
1,74……配管、72,75……バルブ、73……分岐管、80…
…テーブル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 一 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社 日立製作所土浦工場内 (72)発明者 石井 進 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社 日立製作所土浦工場内 (56)参考文献 特開 平1−144721(JP,A)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フリーザに冷媒を流す冷凍機と、 フリーザを備え、液体蓄熱材を貯溜し、フリーザまわり
    に固体蓄熱材を成長させるようにした小形蓄熱槽と、 液体蓄熱材および固体蓄熱材を貯溜しうる大形蓄熱槽
    と、 前記小形蓄熱槽と前記大形蓄熱槽とを結ぶ配管系とを有
    する蓄熱式冷凍装置において、 前記フリーザは、前記小形蓄熱槽の下部からその内部に
    突出する垂直パイプを有する上端開放形のフリーザであ
    り、 前記小形蓄熱槽のフリーザまわりに生成した固体蓄熱材
    を離脱させるための熱媒体である液体蓄熱材を前記大形
    蓄熱槽から前記小形蓄熱槽に送給する配管系と、 フリーザまわりから離脱した固体蓄熱材を前記小形蓄熱
    槽から前記大形蓄熱槽へ移送する手段とを備えたことを
    特徴とする蓄熱式冷凍装置。
  2. 【請求項2】圧縮機、凝縮器、減圧機構、フリーザ、お
    よびそれらを結ぶ冷媒配管系からなり、フリーザに冷媒
    を流すようにした冷凍機と、 前記フリーザを備え、液体蓄熱材を貯溜し、フリーザま
    わりに固体蓄熱材を成長させるようにした小形蓄熱槽
    と、 前記冷凍機に分岐接続する蒸発器を配設し、液体蓄熱材
    および固体蓄熱材を貯溜しうる大形蓄熱槽と、 前記小形蓄熱槽と前記大形蓄熱槽とを結ぶ配管系とを有
    する蓄熱式冷凍装置において、 前記フリーザは、前記小形蓄熱槽の下部からその内部に
    突出する垂直パイプを有する上端開放形のフリーザであ
    り、 前記小形蓄熱槽のフリーザまわりに生成した固体蓄熱材
    を離脱させるための熱媒体である液体蓄熱材を前記大形
    蓄熱槽から前記小形蓄熱槽に送給する配管系と、 フリーザまわりから離脱した固体蓄熱材を前記小形蓄熱
    槽から前記大形蓄熱槽へ移送するスラリーポンプを具備
    した配管系とを備えるとともに、 前記フリーザまわりに生成した固体蓄熱材の脱氷を助け
    るために、前記冷凍機を一時的に停止するか、あるいは
    前記冷凍機内を循環する温度の高い冷媒を一時的に前記
    フリーザ内に流す手段を備えたことを特徴とする蓄熱式
    冷凍装置。
  3. 【請求項3】圧縮機、凝縮器、減圧機構、複数のフリー
    ザ、およびそれらを結ぶ冷媒配管系からなり、フリーザ
    に冷媒を流すようにした冷凍機と、 前記各フリーザを備え、液体蓄熱材を貯溜し、各フリー
    ザまわりに交互に固体蓄熱材を成長させるようにした複
    数個の小形蓄熱槽と、 前記冷凍機に分岐接続する蒸発器を配設し、液体蓄熱材
    および固体蓄熱材を貯溜しうる大形蓄熱槽と、 前記複数個の小形蓄熱槽と前記大形蓄熱槽とを結ぶ配管
    系とを有する蓄熱式冷凍装置において、 前記複数のフリーザは、前記小形蓄熱槽の下部からその
    内部に突出する垂直パイプを有する上端開放形のフリー
    ザであり、 前記複数個の小形蓄熱槽の各フリーザまわりに生成した
    固体蓄熱材を、各フリーザから交互に離脱させるように
    制御弁を具備した分岐管を有し、前記大形蓄熱槽から前
    記複数個の小形蓄熱槽へ液体蓄熱材を送給する配管系
    と、 各フリーザまわりから離脱した固形蓄熱材を前記複数個
    の小形蓄熱槽から前記大形蓄熱槽へ交互に移送するよう
    に制御弁を具備した分岐管を有し、スラリーポンプを具
    備した配管系とを備えるとともに、 前記フリーザまわりに生成した固体蓄熱材の脱氷を助け
    るために、前記冷凍機を一時的に停止するか、あるいは
    前記冷凍機内を循環する温度の高い冷媒を一時的に前記
    フリーザ内に流す手段を備えたことを特徴とする蓄熱式
    冷凍装置。
  4. 【請求項4】圧縮機、凝縮器、減圧機構、フリーザ、お
    よびそれらを結ぶ冷媒配管系からなり、フリーザに冷媒
    を流すようにした冷凍機と、 前記フリーザを備え、液体蓄熱材を貯溜し、フリーザま
    わりに固体蓄熱材を成長させるようにした小形蓄熱槽
    と、 前記冷凍機に分岐接続する蒸発器を配設し、液体蓄熱材
    およひ固体蓄熱材を貯溜しうる大形蓄熱槽と、 前記小形蓄熱槽と前記大形蓄熱槽とを結ぶ配管系とを有
    する蓄熱式冷凍装置において、 前記フリーザは、前記小形蓄熱槽の下部からその内部に
    突出する垂直パイプを有する上端開放形のフリーザであ
    り、 前記小形蓄熱槽のフリーザまわりに生成した固体蓄熱材
    を離脱させるための熱媒体である液体蓄熱材を前記大形
    蓄熱槽から前記小形蓄熱槽に送給する配管系と、 フリーザまわりから離脱した固体蓄熱材を前記小形蓄熱
    槽から前記大形蓄熱槽へ当該固体蓄熱材の自由落下を利
    用して移送する大径管と、固体蓄熱材を大径管の落下点
    へ導く手段とを備えるとともに、 前記フリーザまわりに生成した固体蓄熱材の脱氷を助け
    るために、前記冷凍機を一時的に停止するか、あるいは
    前記冷凍機内を循環する温度の高い冷媒を一時的に前記
    フリーザ内に流す手段を備えたことを特徴とする蓄熱式
    冷凍装置。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第2項記載のものにおい
    て、大形蓄熱槽は、その大形蓄熱槽から小形蓄熱槽へ液
    体蓄熱材を送給する配管系に接続する槽内と、小形蓄熱
    槽から大形蓄熱槽へ固体蓄熱材を移送する配管系に接続
    する槽内とを、仕切板で仕切るようにしたことを特徴と
    する蓄熱式冷凍装置。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第4項記載のものにおい
    て、固体蓄熱材の自由落下を利用して移送する大径管の
    途中に、落下点の下方に位置する破砕手段を設け、落下
    する固体蓄熱材を破砕して大形蓄熱槽へ移送するように
    したことを特徴とする蓄熱式冷凍装置。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第1項ないし第4項記載の
    もののいずれかにおいて、垂直パイプを有する上端開放
    形フリーザを備えた小形蓄熱槽は、フリーザまわりに固
    体蓄熱材を凝固させるときは、液体蓄熱材の液面をフリ
    ーザ上端より下方に位置せしめ、固体蓄熱材をフリーザ
    まわりから離脱させるときは、液体蓄熱材の液面を前記
    液面より上昇させるように液体蓄熱材供給配管系を構成
    したことを特徴とする蓄熱式冷凍装置。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第1項ないし第4項記載の
    もののいずれかにおいて、垂直パイプを有する上端開放
    形フリーザは、縦方向に長い垂直パイプの上部に曲面部
    を有し、パイプ内に冷媒管を導通してなるものであるこ
    とを特徴とする蓄熱式冷凍装置。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第1項ないし第4項記載の
    もののいずれかにおいて、垂直パイプを有する上端開放
    形フリーザは、蒸発性液体を含浸した多孔物質を内張り
    した垂直密封パイプを備え、そのパイプの一部を小形蓄
    熱槽の底に固定するとともに、当該槽の底部にジヤケツ
    トを設け、前記フリーザの下部をジヤケツト内に配設
    し、このジヤケツトに冷凍機の冷媒管を導通したことを
    特徴とする蓄熱式冷凍装置。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第1項ないし第4項記載
    のもののいずれかにおいて、垂直パイプを有する上端開
    放形フリーザは、縦方向に長い垂直バー状をなし、その
    バーの下部を小形蓄熱槽の底に固定し、当該槽の底部に
    ジヤケツトを設けてこのジヤケツトに冷凍機の冷媒管を
    導通したことを特徴とする蓄熱式冷凍装置。
  11. 【請求項11】特許請求の範囲第1項ないし第4項記載
    のもののいずれかにおいて、垂直パイプを有する上端開
    放形フリーザは、円錐台状プレートよりなり、このプレ
    ートの円錐台下部を小形蓄熱槽の底に固定するととも
    に、前記円錐台内側の凹部に連通するジヤケツトを設け
    てこのジヤケツトに冷凍機の冷媒管を導通したことを特
    徴とする蓄熱式冷凍装置。
  12. 【請求項12】フリーザに冷媒を流す冷凍機と、 槽の上部から下部へ突出する垂直パイプを有する下端開
    放形フリーザを備え、下方に開口する小形蓄熱槽と、 この小形蓄熱槽の下方を受け入れる液体蓄熱材容器と、 液体蓄熱材および固体蓄熱材を貯溜しうる大形蓄熱槽
    と、 前記液体蓄熱材容器へ液体蓄熱材を大形蓄熱槽から供給
    すると配管系と、 前記小形蓄熱槽の空間領域に接続した、真空ポンプを具
    備する排気配管系と、 フリーザまわりから離脱する固体蓄熱材を自由落下を利
    用して液体蓄熱容器あるいは小形蓄熱槽から大形蓄熱槽
    へ移送する大径管とを備えたことを特徴とする蓄熱式冷
    凍装置。
  13. 【請求項13】特許請求の範囲第12項記載のものにおい
    て、大径管に開閉用バルブを備えたことを特徴とする蓄
    熱式冷凍装置。
  14. 【請求項14】フリーザに冷媒を流す冷凍機と、 可動テーブルと、 可動テーブル上に設置され、垂直パイプを有する下端開
    放形フリーザを収容し、液体蓄熱材を貯溜しフリーザま
    わりに固定蓄熱材を成長させるようにした小形蓄熱槽
    と、 フリーザまわりに固体蓄熱材が生長したときは、フリー
    ザ部を除いて小形蓄熱槽を可動テーブルによつて下向回
    動させて、フリーザとは別位置で液体蓄熱材を補給する
    ようにした可動テーブル駆動手段と、 液体蓄熱材および固体蓄熱材を貯溜しうる大形蓄熱槽
    と、 フリーザとは別位置に回動させた小形蓄熱槽へ前記大形
    蓄熱槽から液体蓄熱材を供給する配管系と、 前記小形蓄熱槽から開放されたフリーザまわりから固体
    蓄熱材が離脱したとき、その固体蓄熱材を自由落下を利
    用して大形蓄熱槽へ移送する手段とを備えたことを特徴
    とする蓄熱式冷凍装置。
  15. 【請求項15】特許請求の範囲第12項または第14項記載
    のもののいずれかにおいて、固体蓄熱材の自由落下を利
    用して移送する手段に、破砕手段の設けたことを特徴と
    する蓄熱式冷凍装置。
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