JP6241667B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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本発明は、車両用空調装置に関する。
電気自動車等、車両駆動源としてエンジンを具備していない車両においては、暖房時にエンジンの冷却水を利用することができないことから、ヒートポンプサイクルを利用した車両用空調装置が採用されている。この種の車両用空調装置では、コンプレッサから吐出される冷媒の流れを切り替えることで、冷房運転と暖房運転とを切り替えている。
具体的に、暖房運転では、コンプレッサから吐出される冷媒は、室内熱交換器において放熱され、その後暖房用膨張弁で膨張させられた後、室外熱交換器において吸熱して、再びコンプレッサに吸入される。そして、空調空気は、室内熱交換器を通過することで加熱され、暖房として車室内に供給される。
一方、冷房運転では、コンプレッサで吐出される冷媒は、室外熱交換器において放熱され、その後冷房用膨張弁で膨張させられた後、室内熱交換器において吸熱して、再びコンプレッサに吸入される。そして、空調空気は、室内熱交換器を通過することで冷却され、冷房として車室内に供給される。
ところで、上述した車両用空調装置では、暖房運転において、冷媒が室外熱交換器で室外雰囲気から吸熱するため、室外熱交換器に霜が付着する場合がある。室外熱交換器に霜が付着すると、熱伝達率が低下して吸熱不足になるので、車室内の暖房が不十分になることがある。そこで、室外熱交換器に霜が付着している場合に、一時的に冷房運転に切り替え、室外熱交換器で冷媒を放熱させる除霜運転を行う構成が知られている。
しかし、除霜運転により室外熱交換器の霜が溶けて水滴となると、水滴は室外熱交換器の表面を伝って室外熱交換器の下方に滴下する。その後、水滴は、アンダーカバー等の車両部材の上に滞留して再凍結し、氷塊となる。氷塊が大きく成長するに従って氷塊の重量が増加するため、車両部材に大きな負荷がかかり、車両部材の耐久性が低下してしまうという課題があった。そのため、車両部材上への氷塊の発生を抑制すると共に、車両部材の耐久性の低下を抑制することができる構造が求められていた。
例えば、特許文献1には、サイドフロー方式のパラレルフロー型熱交換器が開示されている。これは、熱交換器下部のサイドプレートに排水用の貫通孔を形成し、熱交換器が設置されるベースとサイドプレートとの間に、貫通孔に近接する凸部を有する排水ガイドを配置したものである。
この構成によれば、凝縮水(霜や氷が溶けた水、いわゆる除霜水も含む。)がサイドプレートに形成された貫通孔から排水ガイドに伝わり、排水ガイド経由で排水される。
国際公開第2013/051418号
しかしながら特許文献1では、サイドフロー方式のパラレルフロー型熱交換器を備えた機器に用途が限定されてしまう。そのため、車両用空調装置において、車両部材上への氷塊の発生を抑制すると共に、車両部材の耐久性の低下を抑制することについて改善の余地がある。
そこで本発明は、車両用空調装置において、車両部材上への氷塊の発生を抑制すると共に、車両部材の耐久性の低下を抑制することを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、コンプレッサ(例えば、実施形態におけるコンプレッサ21)により圧縮された冷媒を室内熱交換器(例えば、実施形態における室内熱交換器55)及び室外熱交換器(例えば、実施形態における室外熱交換器24)に送出して循環させることにより冷房運転及び暖房運転を行う車両用空調装置(例えば、実施形態における車両用空調装置10)において、前記室外熱交換器の下方にはアンダーカバー(例えば、実施形態におけるアンダーカバー3)が配置され、前記室外熱交換器の下部には、前記室外熱交換器の表面に生じる水滴を前記アンダーカバーの開口部(例えば、実施形態における開口部3h)に排出する排水部(例えば、実施形態における排水部70)が配置され、前記排水部は、前記室外熱交換器の下部を前記開口部の側ほど下方に位置するように傾斜させた傾斜部(例えば、実施形態における傾斜部470)を有することを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記排水部は、前記室外熱交換器とは別体に配置されて前記室外熱交換器と接触することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記排水部は、前記開口部の側ほど下方に位置するように傾斜して延びる樋(例えば、実施形態における樋70)を有することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記樋は、前記室外熱交換器の正面視幅方向の一端から他端にわたって延びることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、コンプレッサ(例えば、実施形態におけるコンプレッサ21)により圧縮された冷媒を室内熱交換器(例えば、実施形態における室内熱交換器55)及び室外熱交換器(例えば、実施形態における室外熱交換器24)に送出して循環させることにより冷房運転及び暖房運転を行う車両用空調装置(例えば、実施形態における車両用空調装置10)において、前記室外熱交換器の下方にはアンダーカバー(例えば、実施形態におけるアンダーカバー3)が配置され、前記室外熱交換器の下部には、前記室外熱交換器の表面に生じる水滴を前記アンダーカバーの開口部(例えば、実施形態における開口部3h)に排出する排水部(例えば、実施形態における排水部70)が配置され、前記排水部は、前記室外熱交換器の正面視幅方向に並んで配置されると共に下方に突出する複数の凸状排水部(例えば、実施形態における凸状排水部571)を有することを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記排水部は、前記室外熱交換器とは別体に配置されて前記室外熱交換器と接触することを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記排水部は、前記開口部の側ほど下方に位置するように傾斜して延びる樋(例えば、実施形態における樋70)を有することを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、コンプレッサ(例えば、実施形態におけるコンプレッサ21)により圧縮された冷媒を室内熱交換器(例えば、実施形態における室内熱交換器55)及び室外熱交換器(例えば、実施形態における室外熱交換器24)に送出して循環させることにより冷房運転及び暖房運転を行う車両用空調装置(例えば、実施形態における車両用空調装置10)において、前記室外熱交換器の下方にはアンダーカバー(例えば、実施形態におけるアンダーカバー3)が配置され、前記室外熱交換器の下部であって前記室外熱交換器と前記アンダーカバーとの間には、前記室外熱交換器の表面に生じる水滴を前記アンダーカバーの開口部(例えば、実施形態における開口部3h)に排出する排水部(例えば、実施形態における排水部70)が配置され、前記排水部は、前記室外熱交換器とは別体に配置されて前記室外熱交換器と接触することを特徴とする。
請求項9に記載した発明は、前記排水部は、前記開口部の側ほど下方に位置するように傾斜して延びる樋(例えば、実施形態における樋70)を有することを特徴とする。
請求項10に記載した発明は、前記樋は、前記室外熱交換器の正面視幅方向の一端から他端にわたって延びることを特徴とする。
請求項11に記載した発明は、前記排水部は、正面視で、前記開口部に臨む頂部(例えば、実施形態における頂部671)を有する三角形状を有し、前記頂部は、前記室外熱交換器の正面視幅方向の一端側に配置されることを特徴とする。
請求項12に記載した発明は、前記排水部は、正面視で、前記開口部に臨む頂部(例えば、実施形態における頂部771)を有する三角形状を有し、前記頂部は、前記室外熱交換器の正面視幅方向の中央に配置されることを特徴とする。
請求項13に記載した発明は、前記排水部には、ヒータ(例えば、実施形態におけるヒータ372)が設けられることを特徴とする。
請求項14に記載した発明は、前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器を通過した冷媒の気液を分離して気相の冷媒を前記コンプレッサに吸入させる気液分離器(例えば、実施形態における気液分離器33)の下方には前記アンダーカバーが配置され、前記気液分離器の下部には、前記気液分離器の表面に生じる水滴を前記アンダーカバーの第二開口部(例えば、実施形態における第二開口部3h2)に排出する第二排水部(例えば、実施形態における排水板870)が配置されることを特徴とする。
請求項1、5、8に記載した発明によれば、室外熱交換器の表面に水滴が生じる場合であっても、排水部により、アンダーカバーの開口部を介して前記水滴を車外に排出することができる。従って、アンダーカバー等の車両部材上への氷塊の発生を抑制すると共に、前記車両部材の耐久性の低下を抑制することができる。加えて、請求項1に記載した発明によれば、室外熱交換器の下部における傾斜部の傾斜に沿って前記水滴を傾斜部の下端に導いた後、この下端からアンダーカバーの開口部を介して前記水滴を車外に排出することができる。又、室外熱交換器の下部を傾斜部とすることで、室外熱交換器自体の形状変更で済むため、別途部材を設ける必要がなく、部品点数の増加を回避すると共に、重量増加を抑制できる。加えて、請求項5に記載した発明によれば、複数の開口部が室外熱交換器の正面視幅方向に並んで配置される場合において、各凸状排水部により、各開口部を介して前記水滴を車外に排出することができる。加えて、請求項8に記載した発明によれば、室外熱交換器の除霜運転時の熱が排水部に伝わるため、排水部で水滴が凍結することを回避することができる。従って、前記水滴を車外に確実に排出することができる
請求項2、6に記載した発明によれば、室外熱交換器の除霜運転時の熱が排水部に伝わるため、排水部で水滴が凍結することを回避することができる。従って、前記水滴を車外に確実に排出することができる。
請求項3、7、9に記載した発明によれば、樋の傾斜に沿って前記水滴を樋の下端に導いた後、この下端からアンダーカバーの開口部を介して前記水滴を車外に排出することができる。
請求項4、10に記載した発明によれば、前記水滴がアンダーカバーの開口部に導かれる過程で、前記水滴がアンダーカバー上に滴下することを室外熱交換器の正面視幅方向の全域で抑制することができる。そのため、前記水滴を漏れなく車外に排出することができる。
請求項11に記載した発明によれば、開口部が室外熱交換器の正面視幅方向の一端側に配置される場合において、三角形状の斜辺に沿って前記水滴を頂部に導いた後、この頂部からアンダーカバーの開口部を介して前記水滴を車外に排出することができる。
請求項12に記載した発明によれば、開口部が室外熱交換器の正面視幅方向の中央に配置される場合において、三角形状の斜辺に沿って前記水滴を頂部に導いた後、この頂部からアンダーカバーの開口部を介して前記水滴を車外に排出することができる。
請求項13に記載した発明によれば、ヒータの熱が排水部に伝わるため、排水部で前記水滴が凍結することを回避することができる。従って、前記水滴を車外に確実に排出することができる。
請求項14に記載した発明によれば、室外熱交換器の表面に水滴が生じる場合であっても、室外熱交換器の排水部により開口部を介して前記水滴を車外に排出することができることに加え、気液分離器の表面に水滴が生じる場合であっても、気液分離器の第二排水部により第二開口部を介して前記水滴を車外に排出することができる。従って、室外熱交換器及び気液分離器の周辺において、アンダーカバー等の車両部材上への氷塊の発生を抑制すると共に、前記車両部材の耐久性の低下を抑制することができる。
第一実施形態に係る車両用空調装置の構成図である。 上記車両用空調装置の動作を説明する説明図であって、(A)は暖房運転を示す図であり、(B)は冷房運転を示す図である。 上記車両用空調装置の除霜運転の動作を説明する説明図であって、(A)はホットガス運転を示す図であり、(B)は逆転除霜運転を示す図である。 第一実施形態に係る電気自動車の前部側面を左側方から見た概略構成図である。 第一実施形態に係る排水部を室外熱交換器と共に示す斜視図である。 第一実施形態に係る排水部を室外熱交換器と共に示す前面図である。 第二実施形態に係る排水部を室外熱交換器と共に示す左側面図である。 第三実施形態に係る排水部を室外熱交換器と共に示す左側面図である。 第四実施形態に係る排水部を有する室外熱交換器を示す斜視図である。 第四実施形態に係る排水部を有する室外熱交換器を示す前面図である。 第五実施形態に係る排水部を室外熱交換器と共に示す前面図である。 第五実施形態に係る排水部を室外熱交換器と共に示す左側面図である。 第六実施形態に係る排水部を室外熱交換器と共に示す前面図である。 第七実施形態に係る排水部を室外熱交換器と共に示す前面図である。 上記車両用空調装置の気液分離器を右上方から見た斜視図である。 第八実施形態に係る排水部を気液分離器と共に示す前面図である。 第九実施形態に係る排水部を気液分離器と共に示す前面図である。
以下、実施形態の車両用空調装置を、図面を参照して説明する。
(第一実施形態)
[車両用空調装置]
図1は、第一実施形態に係る車両用空調装置の構成図である。
図1に示すように、本実施形態の車両用空調装置10は、例えば車両駆動源としてのエンジン(内燃機関)を具備していない電気自動車等に搭載されている。具体的に、車両用空調装置10は、空調ユニット11と、冷媒が循環可能なヒートポンプサイクル12と、制御装置13と、を主に備えている。
空調ユニット11は、空調空気が流通するダクト51と、このダクト51内に収容されたブロワ52、エバポレータ53、エアミックスドア54、室内熱交換器55、及びヒータコア56と、を備えている。
ダクト51は、空調空気の流通方向における上流側に位置する空気取込口57、及び下流側に位置する空気吹き出し口58を有している。そして、上述したブロワ52、エバポレータ53、エアミックスドア54、室内熱交換器55、及びヒータコア56は、流通方向の上流側から下流側に向けてこの順で配置されている。
ブロワ52は、例えば制御装置13の制御により印加される駆動電圧に応じて駆動し、空気取込口57を通してダクト51内に取り込まれた空調空気(内気及び外気の少なくとも一方)を、下流側に向けて送出する。
エバポレータ53は、内部に流入した低圧の冷媒と車室内雰囲気(ダクト51内)との間で熱交換を行い、例えば冷媒が蒸発する際の吸熱によって、エバポレータ53を通過する空調空気を冷却する。
室内熱交換器55は、例えば室内側のコンデンサである。室内熱交換器55は、内部に流入した高温かつ高圧の冷媒によって放熱可能であって、例えば室内熱交換器55を通過する空調空気を加熱する。
ヒータコア56は、ダクト51内における室内熱交換器55よりも下流側に配置されている。ヒータコア56は、配管61を通して水加熱電気ヒータ62、及びウォータポンプ63に接続されている。ヒータコア56には、ウォータポンプ63の動作により、水加熱電気ヒータ62との間で水が循環するようになっている。そして、水加熱電気ヒータ62により加熱された水がヒータコア56に供給されることで、ヒータコア56を通過する空調空気を加熱する。
エアミックスドア54は、例えば制御装置13の制御により駆動する駆動手段(不図示)によって回動可能とされている。具体的に、エアミックスドア54は、ダクト51内のうち、室内熱交換器55及びヒータコア56に向かう通風経路(加熱経路)を開放する加熱位置(図2(A)参照)と、加熱経路を迂回する通風経路(冷却経路)を開放する冷却位置(図2(B)参照)と、の間で回動する。これにより、エバポレータ53を通過した空調空気のうち、加熱経路を通過する風量と、冷却経路を通過する風量と、の風量割合が調整される。
ヒートポンプサイクル12は、例えば、上述したエバポレータ53及び室内熱交換器55と、コンプレッサ21、暖房用膨張弁22、バイパス弁23、室外熱交換器24、レシーバタンク25、冷房弁26、サブコンデンサ27、逆止弁28、冷房用膨張弁29、冷房用熱交換器31、暖房弁32、気液分離器33、除湿弁34、及び蒸発能力制御弁35と、を備え、これら各構成部材が冷媒流路41を介して接続されている。
コンプレッサ21は、気液分離器33と室内熱交換器55との間に接続されている。
コンプレッサ21は、例えば制御装置13の制御により駆動する駆動手段の駆動力によって駆動され、気液分離器33から気相の冷媒を吸入するとともに、この冷媒を圧縮した後、高温かつ高圧の冷媒として上述した室内熱交換器55に吐出する。
暖房用膨張弁22は、いわゆる絞り弁であって、室内熱交換器55から吐出された冷媒を、膨張させた後、低温かつ低圧で気液2相(液相リッチ)の噴霧状の冷媒として室外熱交換器24に吐出する。
バイパス弁23は、冷媒流路41上において、暖房用膨張弁22を迂回する迂回流路42上に設けられ、例えば制御装置13により開閉制御される。尚、バイパス弁23は、暖房運転の実行時には閉状態とされ、冷房運転の実行時には開状態とされる。
これにより、例えば、暖房運転の実行時には、室内熱交換器55から排出された冷媒は暖房用膨張弁22を通過して低温かつ低圧の状態で室外熱交換器24に流入する。
一方、冷房運転の実行時には、室内熱交換器55から排出された冷媒はバイパス弁23を通過して高温の状態で室外熱交換器24に流入する。
室外熱交換器24は、例えば室外側のコンデンサであって、内部に流入した冷媒と室外雰囲気との熱交換を行なう。又、室外熱交換器24の前方には、室外熱交換器24に向けて送風可能なファン24aが配設されている。尚、ファン24aは、例えば制御装置13の制御により駆動する。
例えば、室外熱交換器24は、暖房運転の実行時には、内部に流入する低温かつ低圧の冷媒によって室外雰囲気から吸熱可能であって、例えば室外雰囲気からの吸熱によって冷媒を昇温する。
一方、冷房運転の実行時には、室外熱交換器24は、内部に流入する高温の冷媒によって室外雰囲気へと放熱可能であって、例えば室外雰囲気への放熱及びファン24aの送風によって冷媒を冷却する。
レシーバタンク25は、冷媒流路41のうち、室外熱交換器24の下流側に接続された冷房流路43上に設置されている。レシーバタンク25は、室外熱交換器24を通過して冷房流路43内に流入した冷媒のうち、気相の冷媒を回収する。すなわち、レシーバタンク25は、冷房流路43内に流入した冷媒のうち、液相の冷媒のみを冷房流路43の下流側へ流通させるようになっている。
冷房弁26は、冷房流路43のうち、レシーバタンク25の下流側に設置され、例えば制御装置13により開閉制御される。冷房弁26は、冷房運転の実行時には開状態とされ、暖房運転の実行時には閉状態とされる。
サブコンデンサ27は、冷房流路43のうち、冷房弁26よりも下流側に設置され、内部に流入した冷媒と室外雰囲気との間で熱交換を行う。又、冷媒流路41のうち、サブコンデンサ27の下流側に位置する部分には、サブコンデンサ27の出口から流出した冷媒の温度(冷媒出口温度Tout)を計測する出口温度センサ30が設けられている。尚、出口温度センサ30は、冷房流路43上における室外熱交換器24とレシーバタンク25との間に接続しても構わない。
逆止弁28は、冷房流路43のうち、サブコンデンサ27よりも下流側に設置されている。逆止弁28は、冷房運転の実行時において、サブコンデンサ27を通過した冷媒を下流側に向けて流通させ、後述する除湿運転の実行時において、冷媒流路41のうち、逆止弁28よりも上流側(サブコンデンサ27側)への冷媒の逆流を防止する。
冷房用膨張弁29は、いわゆる絞り弁であって、逆止弁28とエバポレータ53の図示しない流入口との間に接続されている。冷房用膨張弁29は、例えば制御装置13によって制御される弁開度に応じて逆止弁28を通過した冷媒を、膨張させた後、低温かつ低圧で気液2相(気相リッチ)の噴霧状の冷媒としてエバポレータ53に吐出する。
冷房用熱交換器31は、冷房流路43のうち、冷房用膨張弁29よりも上流側に位置する上流部分と、エバポレータ53よりも下流側に位置する下流部分と、の間を跨るように配置されている。冷房用熱交換器31は、冷房運転の実行時において、上述した上流部分及び下流部分の間で熱交換を行い、上流部分の冷媒をエバポレータ53内に流入する前に冷却する。
暖房弁32は、冷媒流路41のうち、室外熱交換器24の下流側に接続された暖房流路44上に設置され、例えば制御装置13により開閉制御される。暖房弁32は、暖房運転の実行時には開状態とされ、冷房運転の実行時には閉状態とされる。
気液分離器33は、冷媒流路41のうち、冷房流路43の下流端及び暖房流路44の下流端の間を接続する合流部46と、上述したコンプレッサ21と、の間に接続されている。気液分離器33は、合流部46から流出した冷媒の気液を分離し、気相の冷媒をコンプレッサ21に吸入させる。
除湿弁34は、冷媒流路41のうち、冷房流路43における逆止弁28よりも下流側に位置する部分と、室内熱交換器55よりも下流側に位置する部分と、を接続する除湿流路48上に設置され、例えば制御装置13により開閉制御される。除湿弁34は、除湿運転の実行時に開状態とされ、それ以外の運転(冷房運転及び暖房運転)の実行時には閉状態とされる。
蒸発能力制御弁35は、冷房流路43のうち、エバポレータ53と冷房用熱交換器31との間に設置され、例えば制御装置13により開閉制御される。蒸発能力制御弁35は、除湿運転の実行時において、冷房運転の実行時に比べて開度が小さくなるように制御される。
制御装置13は、例えば車室内に配設された図示しないスイッチ等を介して操作者により入力された指令信号等に基づいて、車両用空調装置10の運転を制御する。そして、制御装置13は、車両用空調装置10を暖房運転や冷房運転、除湿運転、除霜運転に切り替え制御する。
[車両用空調装置の動作方法]
次に、上述した車両用空調装置10の動作について説明する。図2は、車両用空調装置10の動作を説明するための説明図であって、(A)は暖房運転、(B)は冷房運転を示している。尚、図中において、鎖線は冷媒の高圧状態、実線は冷媒の低圧状態を示し、破線は冷媒の流通しない部分を示している。
(暖房運転)
始めに、車両用空調装置10の暖房運転について説明する。
図2(A)に示すように、暖房運転時において、エアミックスドア54は加熱経路を開放する加熱位置とされ、暖房弁32は開状態とされる。尚、暖房運転時において、バイパス弁23、冷房弁26、除湿弁34、及び蒸発能力制御弁35は閉状態とされる。
この場合、コンプレッサ21から吐出された高温かつ高圧の冷媒は、室内熱交換器55における放熱によってダクト51内の空調空気を加熱する。
そして、冷媒は、暖房用膨張弁22によって膨張させられて気液2相(液相リッチ)の噴霧状とされ、その後、室外熱交換器24において室外雰囲気から吸熱して気液2相(気相リッチ)の噴霧状となる。室外熱交換器24を通過した冷媒は、暖房流路44において暖房弁32を通過した後、合流部46を通して気液分離器33に流入する。
そして、冷媒は、気液分離器33において気液分離され、気相の冷媒がコンプレッサ21に吸入される。
次に、暖房運転における空調空気の流れを説明する。尚、暖房運転において、ダクト51内に取り入れる空調空気は、内気であっても外気であっても構わない。
ブロワ52を駆動させると、空気取込口57を通してダクト51内に空調空気が流入する。ダクト51内に流入した空調空気は、エバポレータ53を通過した後、加熱経路内で室内熱交換器55及びヒータコア56を通過する。そして、空調空気は、加熱経路内において、室内熱交換器55及びヒータコア56を通過する際に加熱された後、吹き出し口58を通って車室内に暖房として供給される。
(冷房運転)
次に、車両用空調装置10の冷房運転について説明する。
図2(B)に示すように、冷房運転時において、エアミックスドア54はエバポレータ53を通過した空調空気が冷却経路を通過する冷却位置とされるとともに、バイパス弁23、冷房弁26、及び蒸発能力制御弁35は開状態とされる。尚、暖房用膨張弁22、暖房弁32及び除湿弁34は閉状態とされる。
この場合、コンプレッサ21から吐出された高温かつ高圧の冷媒は、室内熱交換器55とバイパス弁23とを通過して、室外熱交換器24において室外雰囲気へと放熱された後、冷房流路43内に流入する。そして、冷媒は、レシーバタンク25で気相の冷媒が回収された後、サブコンデンサ27において室外雰囲気へと再び放熱される。その後、冷媒は冷房用膨張弁29によって膨張させられて気液2相(液相リッチ)の噴霧状とされ、次に、エバポレータ53における吸熱によってダクト51内の空調空気を冷却する。
そして、エバポレータ53を通過した気液2相(気相リッチ)の冷媒は、冷房用熱交換器31において冷房用膨張弁29を通過した気液2相(液相リッチ)の冷媒との間で熱交換された後、気液分離器33内に流入する。その後、冷媒は、気液分離器33において気液分離された後、気相の冷媒がコンプレッサ21に吸入される。
次に、上述した冷房運転時における空調空気の流れを説明する。尚、冷房運転において、ダクト51内に取り入れる空調空気は、内気であっても外気であっても構わない。
ダクト51内に流通した空調空気は、エバポレータ53を通過する際に冷却される。その後、空調空気は、室内熱交換器55を迂回した後、吹き出し口58を通って車室内に冷房として供給される。
(除霜運転)
次に、除霜運転について説明する。図3は、車両用空調装置10の除霜運転を説明するための説明図であって、(A)はホットガス運転、(B)は逆転除霜運転を示している。
本実施形態の除霜運転では、いわゆるホットガス運転と、逆転除霜運転と、の少なくとも一方を行うことができる。
(ホットガス運転)
図3(A)に示すホットガス運転では、暖房用膨張弁22を大口径で開弁して、コンプレッサ21で圧縮された冷媒(ホットガス)をそのまま室外熱交換器24に流入させる点で、上述した暖房運転と異なっている。
具体的に、コンプレッサ21で圧縮された高温かつ高圧の冷媒は、室内熱交換器55における放熱によってダクト51内の空調空気を加熱する。室内熱交換器55から流出した冷媒は、暖房用膨張弁22を通過して室外熱交換器24に流入する。このとき、暖房用膨張弁22は大口径で開弁しているので、冷媒は暖房用膨張弁22で膨張せず、高圧かつ高温のまま室外熱交換器24に流入する。これにより、冷媒は室外熱交換器24で放熱されるため、室外熱交換器24の除霜を行うことができる。尚、室外熱交換器24を通過した冷媒は、上述した暖房運転と同様の流通経路を経てコンプレッサ21に戻る。
次に、上述したホットガス運転において、空調空気は、上述した暖房運転時と同様に、加熱経路内で室内熱交換器55及びヒータコア56によって加熱された後、車室内に供給される。尚、ホットガス運転において、ダクト51内に取り入れられる空調空気は、外気であることが好ましい。
(逆転除霜運転)
図3(B)に示す逆転除霜運転では、エアミックスドア54を加熱位置にする点で、上述した冷房運転と異なっている。
具体的に、コンプレッサ21から吐出された高温かつ高圧の冷媒は、室内熱交換器55とバイパス弁23とを通過して、室外熱交換器24において室外雰囲気へと放熱される。そして、冷媒が室外熱交換器24で放熱される際に、室外熱交換器24の除霜が行われる。その後、冷媒は、冷房用膨張弁29によって膨張させられた後、エバポレータ53における吸熱によってダクト51内の空調空気を冷却する。尚、エバポレータ53を通過した冷媒は、上述した冷房運転と同様の流通経路を経てコンプレッサ21に戻る。
上述した逆転除霜運転における空調空気の流れは、上述したホットガス運転における空調空気の流れと同様である。すなわち、ダクト51内を流通する空調空気は、加熱経路内で室内熱交換器55及びヒータコア56によって加熱された後、車室内に供給される。
室外熱交換器24の除霜を行う場合は、上述したホットガス運転及び逆転除霜運転のうち、少なくとも何れか一方を行う。除霜運転を開始すると、出口温度センサ30により検出される冷媒出口温度Toutが徐々に上昇する。例えば、冷媒出口温度Toutが0℃以上になると、室外熱交換器24に付着した霜が溶け始める。
ところで、従来の車両用空調装置において、除霜運転により室外熱交換器の霜が溶けて水滴となると、水滴は室外熱交換器の表面を伝って室外熱交換器の下方に滴下する。その後、水滴は、アンダーカバー等の車両部材の上に滞留して再凍結し、氷塊となる。氷塊が大きく成長するに従って氷塊の重量が増加するため、車両部材に大きな負荷がかかり、車両部材の耐久性が低下してしまうという課題があった。そのため、車両部材上への氷塊の発生を抑制すると共に、車両部材の耐久性の低下を抑制することができる構造が求められていた。
そこで、本実施形態では、コンプレッサ21により圧縮された冷媒を室内熱交換器55及び室外熱交換器24に送出して循環させることにより冷房運転及び暖房運転を行う車両用空調装置10において、室外熱交換器24の下方にアンダーカバー3が配置され、室外熱交換器24の下部に、室外熱交換器24の表面に生じる水滴をアンダーカバー3の開口部3hに排出する樋70(排水部)を配置した。以下、本実施形態に係る車両用空調装置10の樋70の構成を、図4〜図6を参照して説明する。
図4は、第一実施形態に係る電気自動車1の前部側面を左側方から見た概略構成図である。尚、図4においては、便宜上、開口部3hを含む面でアンダーカバー3を切断した断面を断面ハッチで示す。又、図4においては、図1〜図3で示したファン24a等の図示を省略する。
以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ車両における向きと同一とする。以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPがそれぞれ示されている。
図4に示すように、本実施形態の電気自動車1において、車体2の前部内には、ラジエータ4と、室外熱交換器24とが収納される。
ラジエータ4の後方には、図示しないモータと、モータの駆動を制御するパワーコントロールユニット(以下「PCU」という。)が配置される。ラジエータ4は、厚さ方向を前後方向とする矩形板状に形成される。ラジエータ4は、モータ及びPCUの間を循環する冷媒と、走行風である外気との間で熱交換することにより、冷媒を冷却する。ラジエータ4は、ラジエータコア4aと、ラジエータコア4aの上部に一体に取り付けられる上部タンク4bと、ラジエータコア4aの下部に一体に取り付けられる下部タンク4cとを備える。ラジエータ4の後方には、冷却ファン5が設けられる。ラジエータ4の後方には、ラジエータ4と冷却ファン6との間を覆うファンシュラウド7が設けられる。
ラジエータ4の上部タンク4bには、後方に向けて突出する入口ジョイント5aが形成される。入口ジョイント5aは、上部タンク4bの内外に連通して後方に向けて開口する。一方、ラジエータ4の下部タンク4cには、後方に向けて突出する出口ジョイント5bが形成される。出口ジョイント5bは、下部タンク4cの内外に連通して後方に向けて開口する。
各ジョイント5a,5bには、弾性材料により形成される冷媒配管(不図示)が接続される。この冷媒配管は、一端側が出口ジョイント5bに接続された後、不図示のウォータポンプ、PCU及びモータに直列に接続され、他端側が入口ジョイント5aに接続される。ラジエータ4を流通する冷媒は、ウォータポンプの駆動によって出口ジョイント5bから冷媒配管に供給される。冷媒配管を流通する冷媒は、PCUの図示しないウォータージャケット、モータの図示しないウォータージャケットに順に供給され、それぞれ熱交換が行われた後、入口ジョイント5aからラジエータ4内に戻される。
ラジエータ4の前方には、室外熱交換器24が配置される。室外熱交換器24は、ラジエータ4よりも上下高さが小さい矩形板状に形成される。室外熱交換器24のコア面80sは、下側ほど前方に位置するように直線状に傾斜する。室外熱交換器24の下方には、前後に延びるアンダーカバー3が配置される。アンダーカバー3には、上下に開口する開口部3hが形成される。室外熱交換器24の下部には、室外熱交換器24の表面に生じる水滴を開口部3hに排出する樋70が配置される。
図5は、第一実施形態に係る樋70を室外熱交換器24と共に示す斜視図である。
図6は、第一実施形態に係る樋70を室外熱交換器24と共に示す前面図である。
尚、図5及び図6においては、便宜上、アンダーカバー3の開口部3hを図示している。又、図6においては、便宜上、継手88cを二点鎖線で示す。
以下、コア面80sに対して垂直な方向から室外熱交換器24を見たときの室外熱交換器24の幅方向を「正面視幅方向」という。
図5に示すように、室外熱交換器24は、コア面80sを有する冷媒凝縮部80を備える。レシーバタンク25は、冷媒凝縮部80の右側部の前方に配置される。レシーバタンク25は、上下に延びる筒形状を有する。
図6に示すように、冷媒凝縮部80は、複数のチューブ81と、複数のフィン82とを備える。
各チューブ81は、上下に延びると共に、正面視幅方向に等間隔に配列される。各フィン82は、隣り合う二つのチューブ81の間に配置される。例えば、フィン82としては、コルゲートタイプのフィンが用いられる。チューブ81及びフィン82は、アルミニウムや銅等の熱伝導性の高い金属材料により形成される。
正面視幅方向で冷媒凝縮部80の両端には、上下に延びるプレート83が設けられる。正面視幅方向で右側のプレート83には、ブラケット84を介してレシーバタンク25の上部が取り付けられる。
冷媒凝縮器80の上部には、正面視幅方向に延びる上部ヘッダ85が設けられる。
上部ヘッダ85の内部には、冷媒が流通可能な空間が形成される。上部ヘッダ85の底面には複数の貫通孔(不図示)が形成される。これらの貫通孔に各チューブ81の上端部が挿通された状態で、上部ヘッダ85と各チューブ81の上端部とが接合される。これにより、前記コンプレッサ21から上部ヘッダ85に導入された冷媒は、各チューブ81に導入されて下方に向けて流れる。
上部ヘッダ85には、複数(例えば本実施形態では二つ)の継手88a,88bと、複数(例えば本実施形態では二つ)の取付ピン89a,89bとが設けられる。継手88a及び取付ピン89aは、上部ヘッダ85の左端部で正面視幅方向に並んで配置される。継手88b及び取付ピン89bは上部ヘッダ85の右端部で正面視幅方向に並んで配置される。継手88a,88bには、配管(不図示)等が接続される。取付ピン89a,89bは、上方に突出し、ブラケット(不図示)等を介して車体2(図4参照)等に取り付けられる。
冷媒凝縮器80の下部には、正面視幅方向に延びる下部ヘッダ86が設けられる。
下部ヘッダ86の内部には、冷媒が流通可能な空間が形成される。下部ヘッダ86の上面には複数の貫通孔(不図示)が形成される。これらの貫通孔に各チューブ81の下端部が挿通された状態で、下部ヘッダ86と各チューブ81の下端部とが接合される。これにより、下部ヘッダ86には、各チューブ81を通過した冷媒が導入される。
下部ヘッダ86の右端部には、ブラケット87を介してレシーバタンク25の下端部が取り付けられる。
下部ヘッダ86には、継手88cと、複数(例えば本実施形態では二つ)の取付ピン89c,89dとが設けられる。取付ピン89cは下部ヘッダ86の左端部に配置される。継手88c及び取付ピン89dは下部ヘッダ86の右端部で正面視幅方向に並んで配置される。継手88cには、配管(不図示)等が接続される。取付ピン89c,89dは、下方に突出し、ブラケット(不図示)等を介して車体2(図4参照)等に取り付けられる。
レシーバタンク25は、冷媒凝縮器80によって液状化した冷媒(液相の冷媒)と、液状化しきれなかった冷媒(気相の冷媒)とを分離する機能(気液分離機能)を有する。レシーバタンク25は、液相の冷媒と気相の冷媒とを分離して貯留するタンク部25aを有する。タンク部25aの下部は、配管(不図示)を介して下部ヘッダ86に接続される。
図5に示すように、樋70は、正面視幅方向に長い長方形板状に形成される。樋70は、室外熱交換器24とは別体に配置されて室外熱交換器24における断面円形の下部ヘッダ86の前部と接触する。樋70は、下側ほど後方に位置するように傾斜する。樋70と下部ヘッダ86とにより、樋70の長手方向にわたり、断面略三角形で延びる溝70g(図4参照)が形成される。
例えば、樋70はアルミニウムや銅等の熱伝導性の高い金属材料により形成される。これにより、室外熱交換器24の除霜運転時の熱を樋70に効果的に伝えることができる。
尚、樋70は樹脂材料により形成されてもよい。これにより、樋70が金属材料により形成される場合と比較して、樋70の軽量化を図ることができる。
図6に示すように、前面視で、樋70は、開口部3hの側(右側)ほど下方に位置するように傾斜して直線状に延びる。前面視で、樋70の右下端71は、開口部3hの中央に位置する。これにより、樋70の右下端71から開口部3hに水滴が排出される過程で、前記水滴が開口部3hの外に飛散することを抑制できる。樋70は、室外熱交換器24の正面視幅方向の一端(左端)から他端(レシーバタンク25の下部左端)にわたって延びる。
このような構成により、室外熱交換器24の霜が溶けて水滴となり、前記水滴が室外熱交換器24の表面を伝って室外熱交換器24の下方に流れても、前記水滴はアンダーカバー3上には滴下せずに樋70上に滴下する。その後、前記水滴は、樋70の傾斜に沿って正面視幅方向で右方に向けて流れ、右下端71に至り、この右下端71からアンダーカバー3の開口部3hに滴下する。
以上説明したように、本実施形態では、コンプレッサ21により圧縮された冷媒を室内熱交換器55及び室外熱交換器24に送出して循環させることにより冷房運転及び暖房運転を行う車両用空調装置10において、室外熱交換器24の下方にはアンダーカバー3が配置され、室外熱交換器24の下部には、室外熱交換器24の表面に生じる水滴をアンダーカバー3の開口部3に排出する樋70が配置される。
この構成によれば、室外熱交換器24の表面に水滴が生じる場合であっても、樋70により、アンダーカバー3の開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができる。従って、アンダーカバー3等の車両部材上への氷塊の発生を抑制すると共に、前記車両部材の耐久性の低下を抑制することができる。
又、本実施形態では、樋70が室外熱交換器24とは別体に配置されて室外熱交換器24と接触することで、室外熱交換器24の除霜運転時の熱が樋70に伝わるため、樋70で水滴が凍結することを回避することができる。従って、前記水滴を車外に確実に排出することができる。
又、本実施形態では、樋70が開口部3hの側(右側)ほど下方に位置するように傾斜して延びることで、樋70の傾斜に沿って前記水滴を樋70の右下端71に導いた後、この右下端71からアンダーカバー3の開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができる。
又、本実施形態では、樋70が室外熱交換器24の正面視幅方向の一端から他端にわたって延びることで、前記水滴がアンダーカバー3の開口部3hに導かれる過程で、前記水滴がアンダーカバー3上に滴下することを室外熱交換器24の正面視幅方向の全域で抑制することができる。そのため、前記水滴を漏れなく車外に排出することができる。
尚、樋70の開口部3hに臨む部分(右下端71)と、開口部3hとを連結する連結管(不図示)を更に備えてもよい。この場合、連結管により、樋70の右下端71から開口部3hに水滴が排出される過程で、前記水滴が開口部3hの外に飛散することを抑制できるため、前記水滴を漏れなく車外に排出することができる。
又、前記連結管に替えて棒を備えてもよい。この場合、前記水滴が棒を伝って下方に流れるため、前記水滴を漏れなく車外に排出することができる。又、棒の下端を開口部3hの下方に突出させることにより、前記水滴を漏れなくより確実に車外に排出することができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態を、図7を参照して説明する。尚、第二実施形態においては、第一実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図7は、第二実施形態に係る排水部270を室外熱交換器24と共に示す左側面図である。
図7に示すように、排水部270は、室外熱交換器24の下部ヘッダ86の前後両側に配置される樋70A,70Bを有する。この点で、第二実施形態は前述の第一実施形態と相違する。
図7に示すように、室外熱交換器24の下部ヘッダ86の前側に配置される第一樋70Aは、下側ほど後方に位置するように傾斜する。第一樋70の下端部は、下部ヘッダ86の前部と当接する。
一方、室外熱交換器24の後側に配置される第二樋70Bは、下側ほど前方に位置するように傾斜する。第二樋70Bの下端部は、下部ヘッダ86の後部と当接する。
尚、第一樋70A及び第二樋70Bは、互いに同じ大きさの長方形板状に形成される。又、第一樋70A及び第二70Bは、前記樋70と同様に、開口部3hの側(右側)ほど下方に位置するように傾斜して延びる(図6参照)。
以上説明したように、本実施形態では、排水部270が室外熱交換器24の下部ヘッダ86の前後両側に配置される樋70A,70Bを有することで、室外熱交換器24の下部ヘッダ86の前後片側のみに樋が配置される構成と比較して、前記水滴を車外に効果的に排出することができる。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態を、図8を参照して説明する。尚、第三実施形態においては、第一実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、第三実施形態に係る排水部370を室外熱交換器24と共に示す左側面図である。
図8に示すように、排水部370は、樋70と、この樋70に設けられるヒータ372とを有する。この点で、第三実施形態は前述の第一実施形態と相違する。
ヒータ372は、樋70の前面に取り付けられる。例えば、ヒータ372は、樋70と略同じ外形形状を有する長方形板状のプレートヒータを用いることができる。これにより、樋70の全体を均等に加熱することができる。尚、ヒータ372はプレートヒータに限らず、種々のヒータを用いることができる。
以上説明したように、本実施形態では、樋70にヒータ372が設けられることで、ヒータ372の熱が樋70に伝わるため、樋70で前記水滴が凍結することを回避することができる。従って、前記水滴を車外に確実に排出することができる。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態を、図9及び図10を参照して説明する。尚、第三実施形態においては、第一実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図9は、第四実施形態に係る傾斜部470(排水部)を室外熱交換器424と共に示す斜視図である。
図10は、第四実施形態に係る傾斜部470を室外熱交換器424と共に示す前面図である。
尚、図9及び図10においては、便宜上、アンダーカバー3の開口部3hを図示している。又、図9及び図10においては、便宜上、継手88cを二点鎖線で示す。
図9に示すように、本実施形態に係る排水部は、室外熱交換器424の下部を開口部3hの側ほど下方に位置するように傾斜させた傾斜部470を有する。この点で、第四実施形態は前述の第一実施形態と相違する。即ち、本実施形態に係る排水部は、樋を有していない。
図10に示すように、室外熱交換器424は、コア面480sを有する冷媒凝縮部480を備える。冷媒凝縮部480は、前面視で台形状を有する。前面視で、チューブ81及びフィン82の上下長さは正面視幅方向で左側ほど短い。又、前面視で、左側のプレート483Aの上下長さは、右側のプレート483Bの上下長さよりも短い。
傾斜部470は、室外熱交換器424の下部ヘッダ86を開口部3hの側(右側)ほど下方に位置するように傾斜することで形成される。前面視で、傾斜部470の右下端471は、開口部3hの中央に位置する。これにより、傾斜部470の右下端471から開口部3hに水滴が排出される過程で、前記水滴が開口部3hの外に飛散することを抑制できる。
以上説明したように、本実施形態では、排水部が室外熱交換器424の下部を開口部3hの側(右側)ほど下方に位置するように傾斜させた傾斜部470を有することで、室外熱交換器424の下部における傾斜部470の傾斜に沿って前記水滴を傾斜部470の右下端471に導いた後、この右下端471からアンダーカバー3の開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができる。又、室外熱交換器424の下部を傾斜部470とすることで、室外熱交換器424自体の形状変更で済むため、別途部材を設ける必要がなく、部品点数の増加を回避すると共に、重量増加を抑制できる。
尚、室外熱交換器424の下部を傾斜部470とすると共に室外熱交換器424の下部に樋を設けてもよい。これにより、前記水滴を車外に確実に排出することができる。
(第五実施形態)
次に、本発明の第五実施形態を、図11及び図12を参照して説明する。尚、第五実施形態においては、第一実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、第五実施形態に係る排水部570を室外熱交換器24と共に示す前面図である。
図12は、第五実施形態に係る排水部570を室外熱交換器24と共に示す左側面図である。
尚、図11においては、便宜上、アンダーカバー3の開口部3hを図示している。又、図11においては、便宜上、継手88cを二点鎖線で示す。
図11に示すように、排水部570は、室外熱交換器24の正面視幅方向に並んで室外熱交換器24の下部に配置されると共に、下方に突出する複数の凸状排水部571を有する。この点で、第五実施形態は前述の第一実施形態と相違する。
図12に示すように、排水部570は、室外熱交換器24の下部ヘッダ86の後部に取り付けられる。排水部570は、左側面視で、下部ヘッダ86の後方で下方に延びた後、下部ヘッダ86の下方でスプライン状に湾曲しつつ前下方に延びる。これにより、排水部570の形状に沿って、前記水滴を開口部3hに向けて導くことができる。
例えば、排水部570は、図11に示すように、六つの凸状排水部571a〜571f(第一凸状排水部571a、第二凸状排水部571b、第三凸状排水部571c、第四凸状排水部571d、第五凸状排水部571e及び第六凸状排水部571f)を有する。第一凸状排水部571a、第二凸状排水部571b、第三凸状排水部571c、第四凸状排水部571d、第五凸状排水部571e及び第六凸状排水部571fは、前面視で左側からこの順に配置される。各凸状排水部571a〜571fは、下側ほど正面視幅が短くなる台形形状を有する。
アンダーカバー3には、複数(例えば本実施形態では六つ)の開口部3h1〜3h6(第一開口部3h1、第二開口部3h2、第三開口部3h3、第四開口部3h4、第五開口部3h5及び第六開口部3h6)が形成される。第一開口部3h1、第二開口部3h2、第三開口部3h3、第四開口部3h4、第五開口部3h5及び第六開口部3h6は、前面視で左側からこの順に所定の間隔を空けて配置される。即ち、各開口部3h1〜3h6は、各凸状排水部571a〜571fの下方にそれぞれ配置される。尚、各凸状排水部571a〜571fの下端の正面視幅L2は、各開口部3h1〜3h6の開口径L1(正面視幅方向の長さ)よりも短い(L2<L1)。
以上説明したように、本実施形態では、排水部570が室外熱交換器24の正面視幅方向に並んで室外熱交換器24の下部に配置されると共に、下方に突出する複数の凸状排水部571を有することで、複数の開口部3h1〜3h6が室外熱交換器24の正面視幅方向に並んで配置される場合において、各凸状排水部571により、各開口部3h1〜3h6を介して前記水滴を車外に排出することができる。
尚、各凸状排水部571a〜571fは、前面視で、下側に凸の三角形状を有してもよい。これにより、三角形状の斜辺に沿って前記水滴を各開口部3h1〜3h6に導くことができ、各開口部3h1〜3h6を介して前記水滴をより確実に車外に排出することができる。
(第六実施形態)
次に、本発明の第六実施形態を、図13を参照して説明する。尚、第六実施形態においては、第一実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図13は、第六実施形態に係る排水板670(排水部)を室外熱交換器24と共に示す前面図である。
尚、図13においては、便宜上、アンダーカバー3の開口部3hを図示している。又、図13においては、便宜上、継手88cを二点鎖線で示す。
図13に示すように、排水板670は、前面視で、開口部3hに臨む頂部671を有する三角形状を有する。又、頂部671は、室外熱交換器24の正面視幅方向の右端側に配置される。これらの点で、第六実施形態は前述の第一実施形態と相違する。
排水板670は、室外熱交換器24の下部へッダ86において取付ピン89cと取付ピン89dとの間に配置される。前面視で、排水板670の頂部671は、開口部3hの中央に位置する。これにより、排水板670の頂部671から開口部3hに水滴が排出される過程で、前記水滴が開口部3hの外に飛散することを抑制できる。
以上説明したように、本実施形態では、排水板670が正面視で開口部3hに臨む頂部671を有する三角形状を有し、頂部671が室外熱交換器24の正面視幅方向の右端側に配置されることで、開口部3hが室外熱交換器24の正面視幅方向の右端側に配置される場合において、三角形状の斜辺に沿って前記水滴を頂部671に導いた後、この頂部671からアンダーカバー3の開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができる。
尚、本実施形態では、頂部671が室外熱交換器24の正面視幅方向の右端側に配置される例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、頂部671が室外熱交換器24の正面視幅方向の左端側に配置されてもよい。この場合、開口部3hが室外熱交換器24の正面視幅方向の左端側に配置される場合において、三角形状の斜辺に沿って前記水滴を頂部671に導いた後、この頂部671からアンダーカバー3の開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができる。
(第七実施形態)
次に、本発明の第七実施形態を、図14を参照して説明する。尚、第七実施形態においては、第六実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図14は、第七実施形態に係る排水板770(排水部)を室外熱交換器24と共に示す前面図である。
尚、図14においては、便宜上、アンダーカバー3の開口部3hを図示している。又、図14においては、便宜上、継手88cを二点鎖線で示す。
図14に示すように、排水板770において前面視で開口部3hに臨む頂部771は、室外熱交換器24の正面視幅方向の中央に配置される。この点で、第七実施形態は前述の第六実施形態と相違する。
前面視で、排水板770の頂部771は、開口部3hの中央に位置する。これにより、排水板770の頂部771から開口部3hに水滴が排出される過程で、前記水滴が開口部3hの外に飛散することを抑制できる。
以上説明したように、本実施形態では、排水板770が正面視で開口部3hに臨む頂部771を有する三角形状を有し、頂部771が室外熱交換器24の正面視幅方向の中央に配置されることで、開口部3hが室外熱交換器24の正面視幅方向の中央に配置される場合において、三角形状の斜辺に沿って前記水滴を頂部771に導いた後、この頂部771からアンダーカバー3の開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができる。
(第八実施形態)
次に、本発明の第八実施形態を、図15及び図16を参照して説明する。尚、第八実施形態においては、第一実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図15は、上記気液分離器33を右上方から見た斜視図である。
図16は、第八実施形態に係る排水板870(排水部)を気液分離器33と共に示す前面図である。
尚、図16においては、便宜上、アンダーカバー3の開口部3hを図示している。
図16に示すように、排水板870は、気液分離器33の下部33bに配置される。この点で、第八実施形態は前述の実施形態(排水部が室外熱交換器24の下部に配置される構成)と相違する。
図15に示すように、気液分離器33は、有底円筒状の本体部33aと、本体部33aの上側を覆う円板状の蓋部33cとを有する。気液分離器33は、室内熱交換器55又は室外熱交換器24を通過した冷媒の気液を分離して気相の冷媒をコンプレッサ21に吸入させる(図1参照)。
気液分離器33の蓋部33cには、蓋部33cの上面から上方に突出する継手部33dが配置される。この継手部33dには、前記室内熱交換器55に至る管路が繋がる第一挿通孔33hと、前記室外熱交換器24に至る管路が繋がる第二挿通孔33gとが、上下に開口するように形成される。
以下、気液分離器33の本体部33aの中心軸線CLに対して垂直な方向から気液分離器33を見たときの気液分離器33の幅方向を「正面視幅方向」という。
図16に示すように、排水板870は、前面視で、開口部3hに臨む頂部871を有する三角形状を有する。排水板870において前面視で開口部3hに臨む頂部871は、気液分離器33の正面視幅方向の中央に配置される。前面視で、排水板870の頂部871は、開口部3hの中央に位置する。これにより、排水板870の頂部871から開口部3hに水滴が排出される過程で、前記水滴が開口部3hの外に飛散することを抑制できる。
以上説明したように、本実施形態では、コンプレッサ21により圧縮された冷媒を室内熱交換器55及び室外熱交換器24に送出して循環させることにより冷房運転及び暖房運転を行う車両用空調装置10において、室内熱交換器55又は室外熱交換器24を通過した冷媒の気液を分離して気相の冷媒をコンプレッサ21に吸入させる気液分離器33の下方にはアンダーカバー3が配置され、気液分離器33の下部33bには、気液分離器33の表面に生じる水滴をアンダーカバー3の開口部3に排出する排水板870が配置される。
この構成によれば、気液分離器33の表面に水滴が生じる場合であっても、排水板870により、アンダーカバー3の開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができる。従って、アンダーカバー3等の車両部材上への氷塊の発生を抑制すると共に、前記車両部材の耐久性の低下を抑制することができる。
又、本実施形態では、排水板870が正面視で開口部3hに臨む頂部871を有する三角形状を有し、頂部871が気液分離器33の正面視幅方向の中央に配置されることで、開口部3hが気液分離器33の正面視幅方向の中央に配置される場合において、三角形状の斜辺に沿って前記水滴を頂部871に導いた後、この頂部871からアンダーカバー3の開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができる。
尚、排水板870を気液分離器33とは別部材として配置してもよいし、気液分離器33の下部33bの一部を排水板870の形状としてもよい。気液分離器33の下部33bの一部を排水板870の形状とすることで、気液分離器33自体の形状変更で済むため、別途部材を設ける必要がなく、部品点数の増加を回避すると共に、重量増加を抑制できる。
尚、気液分離器33の下部33bのみに排水部(例えば排水板870)を配置してもよいし、気液分離器33の下部33b及び室外熱交換器24の下部のそれぞれに排水部を配置してもよい。具体的には、室外熱交換器24の下部に、室外熱交換器24の表面に生じる水滴をアンダーカバー3の開口部3hに排出する排水部(例えば第一実施形態に係る樋70)が配置されると共に、気液分離器33の下部33bに、気液分離器33の表面に生じる水滴をアンダーカバー3の第二開口部3h2(前記開口部3hとは異なる位置の開口部)に排出する第二排水部(例えば排水板870)が配置されてもよい。
これにより、室外熱交換器24の表面に水滴が生じる場合であっても、前記室外熱交換器24の排水部により開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができることに加え、気液分離器33の表面に水滴が生じる場合であっても、前記気液分離器33の第二排水部により第二開口部3h2を介して前記水滴を車外に排出することができる。従って、室外熱交換器24及び気液分離器33の周辺において、アンダーカバー3等の車両部材上への氷塊の発生を抑制すると共に、前記車両部材の耐久性の低下を抑制することができる。
(第九実施形態)
次に、本発明の第九実施形態を、図17を参照して説明する。尚、第九実施形態においては、第八実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図17は、第九実施形態に係る排水板970(排水部)を気液分離器33と共に示す前面図である。
尚、図17においては、便宜上、アンダーカバー3の開口部3hを図示している。
図17に示すように、排水板970において前面視で開口部3hに臨む頂部971は、気液分離器33の正面視幅方向の右端側に配置される。この点で、第九実施形態は前述の第八実施形態と相違する。
前面視で、排水板970の頂部971は、開口部3hの中央に位置する。これにより、排水板970の頂部971から開口部3hに水滴が排出される過程で、前記水滴が開口部3hの外に飛散することを抑制できる。
以上説明したように、本実施形態では、排水板970が正面視で開口部3hに臨む頂部971を有する三角形状を有し、頂部971が気液分離器33の正面視幅方向の右端側に配置されることで、開口部3hが気液分離器33の正面視幅方向の右端側に配置される場合において、三角形状の斜辺に沿って前記水滴を頂部971に導いた後、この頂部971からアンダーカバー3の開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができる。
尚、本実施形態では、頂部971が気液分離器33の正面視幅方向の右端側に配置される例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、頂部971が気液分離器33の正面視幅方向の左端側に配置されてもよい。この場合、開口部3hが気液分離器33の正面視幅方向の左端側に配置される場合において、三角形状の斜辺に沿って前記水滴を頂部971に導いた後、この頂部971からアンダーカバー3の開口部3hを介して前記水滴を車外に排出することができる。
尚、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態で挙げた構成等はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、エンジンを具備していない車両として、電気自動車を例にして説明したが、これに限らず、燃料電池自動車に本発明の車両用空調装置10を採用しても構わない。又、エンジンを具備する車両に本発明の車両用空調装置10を採用しても構わない。尚、エンジンを具備する車両に本発明の車両用空調装置10を採用した場合には、上述したヒータコア56をエンジンの冷却水が循環可能に構成しても構わない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
3…アンダーカバー 3h…開口部 3h2…第二開口部 10…車両用空調装置 21…コンプレッサ 24…室外熱交換器 33…気液分離器 33b…気液分離器の下部 55…室内熱交換器 70…樋(排水部) 270,370,570…排水部 372…ヒータ 470…傾斜部(排水部) 571…凸状排水部 670,770…排水板(排水部) 671…頂部 771…頂部 870,970…排水板(排水部)

Claims (14)

  1. コンプレッサにより圧縮された冷媒を室内熱交換器及び室外熱交換器に送出して循環させることにより冷房運転及び暖房運転を行う車両用空調装置において、
    前記室外熱交換器の下方にはアンダーカバーが配置され、
    前記室外熱交換器の下部には、前記室外熱交換器の表面に生じる水滴を前記アンダーカバーの開口部に排出する排水部が配置され、
    前記排水部は、前記室外熱交換器の下部を前記開口部の側ほど下方に位置するように傾斜させた傾斜部を有することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記排水部は、前記室外熱交換器とは別体に配置されて前記室外熱交換器と接触することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記排水部は、前記開口部の側ほど下方に位置するように傾斜して延びる樋を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記樋は、前記室外熱交換器の正面視幅方向の一端から他端にわたって延びることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. コンプレッサにより圧縮された冷媒を室内熱交換器及び室外熱交換器に送出して循環させることにより冷房運転及び暖房運転を行う車両用空調装置において、
    前記室外熱交換器の下方にはアンダーカバーが配置され、
    前記室外熱交換器の下部には、前記室外熱交換器の表面に生じる水滴を前記アンダーカバーの開口部に排出する排水部が配置され、
    前記排水部は、前記室外熱交換器の正面視幅方向に並んで配置されると共に下方に突出する複数の凸状排水部を有することを特徴とする車両用空調装置。
  6. 前記排水部は、前記室外熱交換器とは別体に配置されて前記室外熱交換器と接触することを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  7. 前記排水部は、前記開口部の側ほど下方に位置するように傾斜して延びる樋を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の車両用空調装置。
  8. コンプレッサにより圧縮された冷媒を室内熱交換器及び室外熱交換器に送出して循環させることにより冷房運転及び暖房運転を行う車両用空調装置において、
    前記室外熱交換器の下方にはアンダーカバーが配置され、
    前記室外熱交換器の下部であって前記室外熱交換器と前記アンダーカバーとの間には、前記室外熱交換器の表面に生じる水滴を前記アンダーカバーの開口部に排出する排水部が配置され、
    前記排水部は、前記室外熱交換器とは別体に配置されて前記室外熱交換器と接触することを特徴とする車両用空調装置。
  9. 前記排水部は、前記開口部の側ほど下方に位置するように傾斜して延びる樋を有することを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置。
  10. 前記樋は、前記室外熱交換器の正面視幅方向の一端から他端にわたって延びることを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装置。
  11. 前記排水部は、正面視で、前記開口部に臨む頂部を有する三角形状を有し、
    前記頂部は、前記室外熱交換器の正面視幅方向の一端側に配置されることを特徴とする請求項8又は9に記載の車両用空調装置。
  12. 前記排水部は、正面視で、前記開口部に臨む頂部を有する三角形状を有し、
    前記頂部は、前記室外熱交換器の正面視幅方向の中央に配置されることを特徴とする請求項8又は9に記載の車両用空調装置。
  13. 前記排水部には、ヒータが設けられることを特徴とする請求項1から12までの何れか一項に記載の車両用空調装置。
  14. 前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器を通過した冷媒の気液を分離して気相の冷媒を前記コンプレッサに吸入させる気液分離器の下方には前記アンダーカバーが配置され、
    前記気液分離器の下部には、前記気液分離器の表面に生じる水滴を前記アンダーカバーの第二開口部に排出する第二排水部が配置されることを特徴とする請求項1から13までの何れか一項に記載の車両用空調装置。
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