JP4525553B2 - 鋼の連続鋳造用モールドフラックス及び鋳片の製造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造用モールドフラックス及び鋳片の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱延ミルにおいて、粗圧延後に再加熱し、その後、高圧水等によってスケールを除去する際のスケール剥離性に優れた鋳片を連続鋳造により製造する際に用いる連続鋳造用モールドフラックス、及びこのモールドフラックスを用いて連続鋳造した鋳片を熱間圧延して製造する方法に関するもので、特に、Siを0.5〜2.5質量%含有する高張力熱延鋼板の表面に残留する島状スケールの防止に好適なものである。
従来、熱延ミルの粗圧延後のスケール剥離性を高める方法として、以下のような技術が開示されている。
まず、スラブの高温加熱を行うと、ファイアライト(2FeO・SiO2)が溶融している状態でデスケーリングが行われることになるので、スケールの除去が容易になることが、特許文献1に開示されている。
特開平5−317913号公報
また、スラブを粗圧延して粗バーとした後、粗バーの表面を加熱し、次いで粗バーの表面に高圧水を噴射して表面のスケールを除去する方法が特許文献2に開示されている。
特開2001−323324号公報
これらの開示技術から分かるように、デスケーリング前に鋼材表面を加熱することが、スケール剥離性を高めるのに有効である。その理由は、スケール基底部のファイアライト層の融点(1210℃)以上に加熱することにより、地鉄側からのFeイオンの拡散を起こり易くしてスケールを厚く生成した状態でデスケーリングを行うためとされている。
あるいは、同様の原理を利用してスケール剥離性を高める方法として、鋼中にBあるいはMoを添加し、ファイアライトの融点を低下させる方法が、特許文献3に開示されている。
特開2000−319730号公報
しかしながら、特許文献1あるいは特許文献2に開示されている、スケール除去前に鋼材を加熱する方法は、加熱装置の能力上、十分な加熱が得られない場合がある。また、特許文献3に開示されている方法は、スケールの生成を阻害するファイアライト層の融点を低下させ、加熱温度が低い場合にもファイアライト層を溶融させてスケール生成を促進することを狙った方法と考えられるが、さらなるデスケール性の効果の改善が要望されている。
本発明が解決しようとする問題点は、特許文献1や特許文献2に開示された方法は、十分な加熱が得られない場合はスケールの除去が十分でなく、また、特許文献3に開示された方法でも、スケールの除去効果が十分とは言えないという点である。
本発明は、粗圧延後のスケール剥離性を高める方法として、特許文献2に開示されている、粗圧延後に鋼板を加熱してスケールを厚く生成させた後、高圧水スプレーによってスケールを除去する方法において、スケール剥離性を高めるという課題に対し、連続鋳造用モールドフラックスを活用する簡便かつ効果的な方法、およびモールドフラックスを提供するものである。
ここで、粗圧延後に誘導ヒータ等により鋼板を加熱した際にスケールを厚く生成させるには、スケールと地鉄界面間に形成されるファイアライト層の融点以上の温度にまで加熱し、ファイアライト層が有する物質移動阻害作用を軽減することが重要なポイントである。すなわち、このプロセスにおけるスケール剥離性を向上させるには、ファイアライトの融点を低下させることが効果的である。
発明者らは、鋳片表面のスケール生成に及ぼすモールドフラックスの影響について、調査、研究を重ねた結果、以下の事実を見出すに到った。
(1) 溶融したモールドフラックスと溶鋼との界面張力が低く、溶鋼に溶融フラックスが濡れやすい場合には、鋳片表面に多くのモールドフラックスが付着し、スケール中のモールドフラックス由来成分の含有率が増えること。
(2) モールドフラックス組成はスケールと地鉄界面近くのファイアライト層中に選択的に濃化し、ファイアライトの融点を下げる作用を有すること。
(3) モールドフラックス中にP25あるいはB23を添加すると、ファイアライト層中にこれら酸化物が濃化し、その融点を降下させる作用が強くなること。これらは単体で添加しても効果的であるが、組み合わせて添加すると相乗的に効果を発揮すること。
これら見出した事実から、以下の本発明が成された。
ここで、モールドフラックスは、通常、化学組成として、CaOおよびSiO2を主成分とし、それにAl23、MgO、Na2O等のアルカリ金属酸化物や、フッ素(F)等を含有して適正な凝固温度に調整したものに、滓化速度調整剤としてカーボンが1〜5質量%程度添加されている。
すなわち、本発明の鋼の連続鋳造用モールドフラックスは、
粗圧延後に鋼板を加熱してスケールを厚く生成させた後、高圧水スプレーによってスケールを除去するに際し、連続鋳造用モールドフラックスを活用してスケール剥離性を高めるために、
CaO含有率をSiO2含有率で除した比(CaO/SiO2)が0.3〜1.0であり、P2 5を0.5〜4.0質量%、B23を1.0〜8.0質量%含有し、
かつ、凝固温度が1050〜1280℃であることを最も主要な特徴としている(第1の本発明モールドフラックス)。
前記第1の本発明モールドフラックスに代えて、
CaO含有率をSiO 2 含有率で除した比(CaO/SiO 2 )が0.3〜1.0であり、P 2 5 が0.5〜4.0質量%、B 2 3 が1.0〜8.0質量%のうちの1種または2種を含有し、
さらに、TiO2を5〜35質量%含有し
かつ、凝固温度が1050〜1280℃であることとした場合には、さらに濡れ性が良くなって、スケール剥離性が高められる(第2の本発明モールドフラックス)。
また、第2の本発明モールドフラックスにおいて、
CaO含有率をSiO2含有率で除した比(CaO/SiO2)を0.5〜1.0、TiO2含有率を10〜35質量%となし、
溶融したモールドフラックスが鋳型内で凝固する際に、主たる結晶としてタイタナイトが析出するようにした場合には、タイタナイトの析出により、潤滑性を確保しつつ、鋳片を緩冷却するようになるので、さらにスケール剥離性が高められる(第3の本発明モールドフラックス)。
前記第1の本発明モールドフラックスにおいて、B 2 3 を1.5〜4.5質量%とした場合、或いは前記第2又は第3の本発明モールドフラックスにおいて、含有させる場合のB23を1.5〜4.5質量%とした場合には、より好ましい結果が得られるようになる。
前記何れかの本発明モールドフラックスを用いて連続鋳造した鋳片には、ファイアライトの融点が低下したスケールが付着しているが、溶削あるいは研削によって表層部を除去してしまうと、モールドフラックスの効果が消滅してしまう。ゆえに、熱延工程において、粗圧延後再加熱し、その後に高圧水等によってスケールを除去するまでは、表層部を除去してはならない。
本発明の鋳片の製造方法は、前記の考察に基づいてなされたものであり、
前記何れかの本発明モールドフラックスを用いて連続鋳造した鋳片を熱間圧延して製造する方法であって、
該鋳片を素材として熱間圧延する際の粗圧延後に該鋳片を再加熱した後、高圧水によって該鋳片の表面スケールを除去して熱間圧延を継続するに際して、
連続鋳造後の熱間圧延を開始するまでの間に、該鋳片の表層部を溶削または研削する手入れを行わないことを最も主要な特徴としたものである。
本発明によれば、スケールと地鉄界面間のファイアライト層の融点(1210℃)を15℃あるいは35℃以上降下できるので、熱延粗圧延後にファイアライトの融点以上に加熱してスケール成長を促すことが容易になり、直後の高圧水等によるスケール除去を促進できる。そして、その結果、島状スケールの少ない熱延鋼板を得ることができるようになる。
以下、本発明を実施するための形態と共に最良の形態について、詳細に説明する。
第1の本発明モールドフラックスは、
CaO含有率をSiO2含有率で除した比(CaO/SiO2)が0.3〜1.0であり、P2 5を0.5〜4.0質量%、B23を1.0〜8.0質量%含有し、
かつ、凝固温度が1050〜1280℃であるものである。
また、第2の本発明モールドフラックスは、
CaO含有率をSiO2含有率で除した比(CaO/SiO2)が0.3〜1.0であり、P2 5が0.5〜4.0質量%、B23が1.0〜8.0質量%のうちの1種または2種を含有し、
さらに、TiO2を5〜35質量%含有し、
かつ、凝固温度が1050〜1280℃であるものである。
第1又は第2の本発明モールドフラックスにおいて、CaO/SiO2を0.3〜1.0の範囲に規定しているのは、CaO/SiO2が1.0よりも大きいとモールドフラックスの溶鋼との濡れ性が悪くなり、ファイアライト中へのフラックス組成の濃化が不十分となって融点を下げる作用が小さくなるからである。
また、CaO/SiO2が0.3よりも小さい場合には、凝固温度が低下しすぎて後述の適正範囲に収めることが困難となるからである。CaO/SiO2のより好ましい範囲は、0.65〜0.95である。
2 5を0.5〜4.0質量%、B23を1.0〜8.0質量%含有する、或いはP2 5が0.5〜4.0質量%、B23が1.0〜8.0質量%のうちの1種または2種を含有するのは、これらの含有量がそれぞれの規定範囲よりも少ない場合には、ファイアライトの融点を下げる作用が不十分となるからである。また、これらの含有量がそれぞれの規定範囲よりも多い場合には、モールドフラックスが物性に与える影響が顕著となり、モールドフラックスの物性調整が困難となるからである。これらは合わせて添加するとファイアライトの融点低下に効果的であることは言うまでもないが、どちらか一方の添加であっても十分な効果を発揮する。
モールドフラックスの凝固温度を1050〜1280℃とするのは、凝固温度が1050℃よりも低いと、鋳型と凝固シェルの間隙に流入した溶融モールドフラックスが形成するフラックスフィルムの熱伝達係数が過度に増大し、凝固シェルが鋳型内で強冷却される結果、鋳片表面の割れが発生しやすくなるからである。また、逆に、凝固温度が1280℃よりも高いと、フラックスフィルム中における液相の割合が低下して潤滑性が低下するので、好ましくないからである。
凝固温度は、前記範囲内で、鋳造する鋼の凝固収縮の大きさに応じて調整することが好ましい。凝固収縮の大きな普通鋼、例えばカーボン濃度が0.1質量%程度の亜包晶鋼を鋳造する場合には、1180〜1280℃程度の高めに設定する。また逆に、凝固収縮が小さい普通鋼、例えばカーボン濃度が0.05質量%程度の低炭素鋼を鋳造する場合には、1050〜1150℃程度の低めに設定するなどである。
記第2の本発明モールドフラックスでは、さらに濡れ性が良くなって、スケール剥離性が高められる。
第2の本発明モールドフラックスに、TiO2を5質量%以上添加するのは、そうすることによって、溶鋼との濡れ性が良くなり、ファイアライト中へのモールドフラックス組成の濃化が促進されファイアライトの融点が低下するからである。TiO2のさらに好ましい添加量は10質量%以上である。
TiO2添加量の上限が35質量%であるのは、この値を超えてTiO2を添加すると、溶融モールドフラックスの凝固時に高融点のペロブスカイト(CaO・TiO2、融点:1980℃)が析出し、モールドフラックスの潤滑性能が阻害されるからである。あるいは、溶鋼との濡れ性が向上しすぎて溶鋼中に巻き込まれ、欠陥となるフラックスが増えてしまうからである。TiO2添加量のより好ましい上限値は30質量%である。
また、第2の本発明モールドフラックスにおいて、CaO含有率をSiO2含有率で除した比(CaO/SiO2)を0.5〜1.0、TiO2含有率を10〜35質量%となし、溶融したモールドフラックスが鋳型内で凝固する際に、主たる結晶としてタイタナイトが析出するようにしたものが第3の本発明モールドフラックスである。この第3の本発明モールドフラックスでは、タイタナイトの析出により、潤滑性を確保しつつ、鋳片を緩冷却するようになるので、さらにスケール剥離性が高められる。
第3の本発明モールドフラックスにおいて、CaO/SiO2を0.5以上とするのは、0.5未満ではタイタナイト(Titanite:CaO・SiO2・TiO2)の析出が安定しないからである。CaO/SiO2の上限値を1.0とする理由は、前記第1の本発明モールドフラックスの場合と同じである。またさらに、CaO/SiO2が1.0を超えると、高融点のペロブスカイトが析出してモールドフラックスの潤滑性能が阻害され、同時にタイタナイトの析出が阻害されるからでもある。この第3の本発明モールドフラックスにおけるCaO/SiO2のより好ましい範囲は、0.65〜0.95である。
また、TiO2を10質量%以上含有するのは、タイタナイトの析出を安定させるとともに、第1の本発明モールドフラックスに、TiO2を含有させた場合と同じく、モールドフラックスの溶鋼との濡れ性を良くすることを目的としている。そして、その上限値が35質量%なのは、その値を超えると、高融点のペロブスカイトが析出してモールドフラックスの潤滑性能が阻害され、同時にタイタナイトの析出が阻害されるからである。あるいは、溶鋼との濡れ性が向上しすぎて溶鋼中に巻き込まれ、欠陥となるフラックスが増えてしまうからである。TiO2のより好ましい添加量は15〜30質量%である。
2 5が0.5〜4.0質量%、B23が1.0〜8.0質量%のうちの1種または2種を含有する理由は、前記第2の本発明モールドフラックスの場合と同じである。これらは合わせて添加するとファイアライトの融点低下に効果的であることは言うまでもないが、第3の本発明モールドフラックスでは、TiO2を多く添加していることによって、ファイアライト層へのモールドフラックス組成の濃化が促進されるので、どちらか一方の添加であっても十分な効果を発揮する。
また、第3の本発明モールドフラックスにおいて、凝固時の主たる結晶として、タイタナイトを析出させるのは、他の結晶を主に析出させようとすると、タイタナイトと競合析出する傾向が強く、フラックスフィルムの結晶化を安定に保つことが難しくなるからである。
フラックスフィルムの結晶化が不安定であると、フィルムの熱伝達係数ひいては鋳型内冷却が不安定となり、鋳片の割れの原因となる。すなわち、CaO/SiO2が低く、かつTiO2を多く含有させることによって、溶鋼との濡れ性が良く、ファイアライトの融点を効果的に低下させうるモールドフラックスにおいて、フィルムの結晶化を安定させるには、タイタナイトを主な結晶として析出させるのが好ましいのである。
鋼の連続鋳造用モールドフラックスにおいて、フィルム中に析出する結晶は、高温の鋳型内で析出するには結晶の融点が1250℃以上であることが求められ、フィルムの潤滑性を確保するには結晶の融点が1500℃以下であることが求められる。このような観点からも、主な結晶として析出させるタイタナイトの融点は1380℃と適当な値である。
ここで、凝固時の主な結晶とは、フラックスフィルム中、あるいは一旦溶融させた後に凝固させたフラックス中の結晶を、X線回折試験によって同定したとき、その回折強度(第1ピーク)が最も高い結晶を言う。主な結晶が安定して析出するには、回折強度(第1ピーク)が2番目に高い結晶に対して、概ね1.5倍あるいは2倍以上の回折強度であることが望ましい。
凝固温度を1050〜1280℃とする理由は、前記第1の本発明モールドフラックスの場合と同じである。
前記何れかの本発明モールドフラックスにおいて、B23を1.5〜4.5質量%の、より好ましい範囲含有させたのが、第4の本発明モールドフラックスである。
前記何れかの本発明モールドフラックスを用いて連続鋳造した鋳片を処理する場合に、
該鋳片を素材として熱間圧延する際の粗圧延後に該鋳片を再加熱した後、高圧水によって該鋳片の表面のスケールを除去して熱間圧延を継続するに際して、
連続鋳造後の熱間圧延を開始するまでの間に、該鋳片の表層部を溶削または研削する手入れを行わないこととしたのが、本発明の鋳片の製造方法である。
すなわち、本発明の鋳片の製造方法では、前記何れかの本発明モールドフラックスを用いて連続鋳造した鋳片には、ファイアライトの融点が低下したスケールが付着しているので、熱延工程において、粗圧延後再加熱し、その後に高圧水等によってスケールを除去するまでは、溶削あるいは研削によって表層部を除去して、モールドフラックスの効果が消滅しないようにするのである。
以下、本発明の効果を確認するために行った実施結果について説明する。
本発明の実施例および比較例を下記表1〜表3に示す。表1及び表2におけるA〜Hは本発明の実施例、表3におけるI〜Mは比較例である。
Figure 0004525553
Figure 0004525553
Figure 0004525553
表1〜表3におけるファイアライト融点降下度とは、連続鋳造した鋳片を直ちに加熱し熱延粗圧した鋼板のファイアライト融点と、連続鋳造した鋳片の表面10mmを研削した後に加熱し、熱延粗圧した鋼板のファイアライト融点との差を表す指数である。当然のことながら、表面を研削した鋳片を熱延粗圧した鋼板よりも、モールドフラックスを用いて連続鋳造した鋳片を直ちに熱延粗圧した鋼板のほうが、ファイアライト融点が低下する。
ファイアライトの融点は、温度を変えながら大気雰囲気で鋼板を加熱した際に、加熱温度がファイアライトの融点以上になるとスケール生成量が急激に増大する現象を利用して測定した。融点の測定においては、5℃刻みに温度を変更しながら、一定時間加熱した後のスケールロス(いわゆる焼き減り)を測定し、スケール生成量が急激な増加を始める温度を、その鋼板のファイアライトの融点と定義した。
ファイアライト融点降下度がAとは、上に定義したモールドフラックスによるファイアライト融点の低下が35℃以上、ファイアライト融点降下度がBとは、上に定義したモールドフラックスによるファイアライト融点の低下が15℃以上、35℃未満、ファイアライト融点降下度がCとは、上に定義したモールドフラックスによるファイアライト融点の低下が15℃未満の場合を指す。
ファイアライト融点降下度は、Aであれば熱延鋼板の島状スケールが効果的に防止され、Bであっても島状スケールの抑制に効果が認められるが、Cの場合には実質的な島状スケールの抑制効果はない。
鋳造した鋼の組成は、下記表4に示す通りである。鋳造は、250mm厚×950〜1250mm幅の鋳型を有する湾曲型連続鋳造機を用いて、鋳造速度が0.9〜1.2m/min、タンディッシュ内溶鋼過熱度が20〜40℃、鋳片冷却水量が1.0〜1.3リットル/Kg・Steelの条件で行った。
Figure 0004525553
実施例A及びBは、請求項1〜を満たすモールドフラックスである。これらのモールドフラックスは、ファイアライトの融点を35℃以上下げる効果(ファイアライト融点降下度がA)があるので、同時に請求項を満たすように表面を無手入れのまま熱間圧延に供することによって、島状スケール発生面積が縮減して歩留まりが向上する、あるいは鋼の材質やスケール除去前のヒータ加熱条件によっては島状スケールの全くない熱延高張力鋼板を得ることができた。
この実施例A及びBのように、請求項1〜全てを満たし、かつ、B23とP25を共に添加したモールドフラックスは、それぞれの請求項に記載された発明の相乗効果によって高い島状スケール防止効果を発揮するのと同時に、凝固温度が適正な範囲であるので、潤滑性に明確な問題は無かった。さらに、鋳型と凝固シェルの間隙に流れ込んだ溶融フラックスが形成するフィルム中にタイタナイトが安定して析出するので、鋳型内冷却が安定し、鋳片表面の割れを防止する優れた作用を有した。
また、実施例A及びBは、凝固温度が高く、フィルムの結晶化が安定するので、鋳型内緩冷却作用が強く、凝固収縮の大きい、カーボン濃度が0.08〜0.12質量%程度の亜包晶鋼の鋳造に特に適している。
実施例Cは、本発明の請求項1、2及び4、5を満たす実施例である。実施例Cは、ファイアライト融点降下度がAという島状スケール防止効果を発揮した。ただし、実施例Cは実施例A及びBに比べてTiO2の含有量が少ないので、ファイアライト層中へのフラックス組成の濃化がやや少なく、同じファイアライト融点降下度がAであってもファイアライトの融点降下作用においてやや劣った。
また、実施例Cは、凝固温度が適正な範囲であるので、鋳片表面の割れや、潤滑性における明確な問題は生じなかった。ただし、鋳型と凝固シェルの間隙に流れ込んだ溶融フラックスが形成するフィルム中へのCaO・SiO2結晶の析出をTiO2が阻害する傾向があり、フィルムの結晶化が実施例A及びBに比べるとやや不安定であった。
さらに、実施例Cは、実施例A及びBに比べると凝固温度が低いので、凝固収縮が大きくない、カーボン濃度が0.05〜0.07質量%程度の低炭素鋼の鋳造に適している。
実施例D及びEは、本発明の請求項1及び4を満たす実施例である。実施例D及びEは、ファイアライト融点降下度がBという島状スケール抑制効果を発揮した。実施例D及びEのファイアライト融点降下度が実施例A〜Cに比べて劣るのは、TiO2を含有しないのでファイアライト層中へのフラックス組成の濃化が少ないことに起因していると考えられた。
また、実施例D及びEは、凝固温度が適正な範囲であるので、鋳片表面の割れや、潤滑性における明確な問題は生じなかった。特に実施例Dでは、鋳型と凝固シェルの間隙に流れ込んだ溶融フラックスが形成するフィルム中にはアケルマナイト(Akermanite)が安定して析出し、鋳型内の冷却は安定していた。また、実施例Eでは、鋳型内の冷却が実施例Dに比べるとやや不安定であった。これは、多く含まれたNa2Oがアケルマナイトの析出を阻害したことに起因すると考えられた。
実施例DおよびEは、凝固温度が高いので鋳型内緩冷却作用が強い。中でも実施例Dはフィルムの結晶化も安定しているので、凝固収縮の大きい、カーボン濃度が0.08〜0.12質量%程度の亜包晶鋼の鋳造に特に適している。
なお、実施例Dでは、アケルマナイトが析出しているが、析出もしくは晶出する結晶は、モールドフラックスの化学組成によって異なる。例えばMgO濃度が高ければアケルマナイト、フッ素濃度が高く塩基度が1.0に近ければカスピダイン(Cuspidine)、塩基度が0.8程度まででTiO2濃度が15質量%以上程度になるとタイタナイトが析出する。これは、状態図上のどの点に組成が来るかによって概ね決まるためである。
結晶の融点が鋼の液相線温度や固相線温度よりも高くなると、潤滑性に難が生じるが、前記3種類の結晶の融点は1380℃から1454℃の間であるため、潤滑性の点は普通鋼なら概ね問題はない。
また、結晶は鋳型内の冷却を緩冷却化する働きがある。これは鋳型と鋳片間のパウダーフィルム中に結晶が出ると、熱伝達の妨げになるからである。この伝熱抵抗作用は不透明な結晶による輻射伝熱の遮蔽作用や、凹凸状の結晶表面が鋳型への接触面積を減少させるというエアギャップ作用による。
実施例Fは、本発明の請求項1及び4を満たす実施例である。実施例Fは、ファイアライト融点降下度がBという島状スケール抑制効果を発揮した。実施例Fのファイアライト融点降下度が実施例A〜Cに比べて劣るのは、TiO2を含有しないのでファイアライト層中へのフラックス組成の濃化が少ないことに起因していると考えられた。
実施例Fのファイアライト融点降下作用は、実施例D及びEに比べると、同じ評価Bの中でも強かった。これは、塩基度が0.62と低いことに起因してファイアライト層中へのフラックス組成の濃化が促進された結果と考えられた。
実施例Fは、凝固温度が適正な範囲であるので、鋳片表面の割れや、潤滑性における明確な問題は生じなかった。実施例Fでは、鋳型・凝固シェル間隙に流れ込んだ溶融フラックスが形成するフィルムは非常にガラス質であり、主たる結晶相を特定することはできなかった。
実施例Fは、凝固温度が比較的低いことにも起因して、フィルム中への結晶の析出量は少なく、鋳型内の緩冷却作用は強くはないので、凝固収縮が大きくない、カーボン濃度が0.05〜0.07質量%程度の低炭素鋼の鋳造に特に適している。
実施例G及びHは、請求項〜3を満たし、かつ、P25またはB23の一方を含有しない実施例である。実施例G及びHは、P25もしくはB23の一方を含有しないことから、実施例A或いはBに比べるとファイアライトの融点降下作用が若干小さく、ファイアライト融点降下作用はBであった。
実施例Gは、凝固温度が高いので鋳型内緩冷却作用が強い。また、安定してタイタナイトを析出するので、凝固収縮の大きい、カーボン濃度が0.08〜0.12質量%程度の亜包晶鋼の鋳造に特に適している。また、実施例Hの凝固温度は、凝固収縮がやや大きい、カーボン濃度が0.15〜0.18質量%程度の亜包晶鋼の鋳造に適している。
一方、比較例I〜Mは、本発明の請求項を満たさないので、ファイアライト融点降下度がCと、島状スケール抑制効果が小さい例である。
中でも、比較例Iは塩基度が高いので、ファイアライト層中へのフラックス組成の濃化が特に少なく、ファイアライト融点の降下作用が最も小さかった。一方、比較例Lは、低塩基度であることに加え、TiO2濃度が高いので、ファイアライト層中へのフラックス組成の濃化が促進され、比較例の中ではファイアライト融点降下作用が強かった。
これら比較例においても、若干のファイアライト融点降下作用はあるので、連続鋳造後に表面を溶削あるいは研削した鋳片を用いて熱延板を製造した場合に比べると、島状スケールの面積はやや低下した。しかしながら、その効果は小さいものであった。
なお、本発明の実施例において添加されたB23やP25の原料には、それぞれ硼砂およびリン酸カルシウム(Ca3(PO42)を用いた。
本発明は上記の例に限らず、各請求項に記載された技術的思想の範囲内で、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
本発明は、Si含有量が0.5〜2.5質量%を外れる高張力熱延鋼板を製造する場合にも適用できる。

Claims (6)

  1. CaO含有率をSiO2含有率で除した比(CaO/SiO2)が0.3〜1.0であり、P2 5を0.5〜4.0質量%、B23を1.0〜8.0質量%含有し、
    かつ、凝固温度が1050〜1280℃であることを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドフラックス。
  2. CaO含有率をSiO2含有率で除した比(CaO/SiO2)が0.3〜1.0であり、P2 5が0.5〜4.0質量%、B23が1.0〜8.0質量%のうちの1種または2種を含有し、
    さらに、TiO2を5〜35質量%含有し、
    かつ、凝固温度が1050〜1280℃であることを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドフラックス。
  3. 請求項2に記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックスにおいて、
    CaO含有率をSiO2含有率で除した比(CaO/SiO2)を0.5〜1.0、TiO2含有率を10〜35質量%となし、
    溶融したモールドフラックスが鋳型内で凝固する際に、主たる結晶としてタイタナイトが析出するようにしたことを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドフラックス。
  4. 23の含有量が1.5〜4.5質量%であることを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックス。
  5. 2 3 を含有させる場合、B 2 3 の含有量が1.5〜4.5質量%であることを特徴とする請求項2又は3に記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックス。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のモールドフラックスを用いて連続鋳造した鋳片の処理方法であって、
    該鋳片を素材として熱間圧延する際の粗圧延後に該鋳片を再加熱した後、高圧水によって該鋳片の表面スケールを除去して熱間圧延を継続するに際して、
    連続鋳造後の熱間圧延を開始するまでの間に、該鋳片の表層部を溶削または研削する手入れを行わないことを特徴とする鋳片の製造方法。
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