JP6269831B2 - Ti含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドフラックスおよび連続鋳造方法 - Google Patents

Ti含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドフラックスおよび連続鋳造方法 Download PDF

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Description

本発明は、Tiを含有する亜包晶鋼の連続鋳造に用いられるモールドフラックス、および、そのモールドフラックスを用いる、Tiを0.1〜1質量%で含有する亜包晶鋼の連続鋳造方法に関する。
C含有率が0.08〜0.18質量%である亜包晶鋼を連続鋳造する際、鋳型内で溶鋼が凝固して形成される凝固殻の厚みは不均一になりやすい。このことに起因して、鋳片表面に縦割れが発生しやすい。
鋳型内の凝固殻の厚みを均一にするためには、凝固殻を緩やかに冷却すること(以下、「緩冷却」ともいう。)が有効であり、この緩冷却には、モールドフラックスを利用することが比較的簡便である。
モールドフラックスは、鋳型内の溶鋼上へ供給され、溶鋼からの熱供給により溶融する。溶融状態のモールドフラックスは、鋳型に沿って流動することによって鋳型と凝固殻との間隙に流入し、モールドフラックスフィルム(以下、「フィルム」ともいう。)を形成する。このフィルムは、鋳造開始直後に、鋳型からの冷却によりガラス状に凝固し、時間の経過とともにガラス中から結晶が析出する。このフィルムの結晶化を促進させると、フィルムの鋳型側表面の粗度が増大することから、鋳型とフィルムの界面における熱抵抗(以下、「界面熱抵抗」ともいう。)が増大する。また、フィルム中の輻射伝熱も抑制される。これらの作用により、フィルムに接した溶鋼および凝固殻が緩冷却される。
フィルム中に析出する一般的な結晶の組成はカスピダイン(cuspidine:CaSi)である。
フィルムの結晶化を促進する手段として、これまでに以下の様な方法が考えられている。
モールドフラックスの融体物性をコントロールする方法、具体的には、凝固点を高める方法は、フィルムの結晶化の促進に有効である。この方法に関し、特許文献1には、モールドフラックスの凝固点を1150〜1250℃に高めることにより、フィルムの結晶性を強めることが記載されている。しかし、モールドフラックスの凝固点を1250℃以上に高めると、潤滑性が阻害されてブレイクアウトが防止できない、という問題があるとされている。
モールドフラックス中の成分をコントロールする方法、具体的には、CaOとSiOの含有率の比(以下、「塩基度」ともいう。)を上昇させる方法も、フィルムの結晶化の促進に有効である。また、モールドフラックス中のMgO含有率を低減する方法もフィルムの結晶化の促進に有効である。これらの方法に関し、特許文献2には、モールドフラックスにおいて塩基度を1.2〜1.6とした上でMgO含有率を1.5質量%以下にすることが、フィルムの結晶化に有効であると開示されている。しかし、この特許文献2に開示されているモールドフラックスの結晶生成温度は最も高いものでも1150℃程度であり、それ相応の緩冷却効果が得られるに過ぎない。すなわち、緩冷却効果が不十分である。
一方、特許文献3には、モールドフラックス中に鉄あるいは遷移金属の酸化物を添加することにより、フィルム中の輻射伝熱を抑制する方法が開示されている。
しかし、これらの酸化物を添加すると、モールドフラックス中のCaO、SiOおよびCaFが希釈される。特に、この特許文献3において、輻射伝熱の抑制効果を十分に得るためには、その実施例に示される様に、鉄または遷移金属の酸化物を合計で10質量%以上も添加する必要がある。その場合、同文献の実施例に示されている塩基度1.0付近の組成では、カスピダインが析出し難くなり、モールドフラックスの凝固点は低下する。同文献の実施例に示される凝固点は1050℃程度であり、特許文献1で提案される亜包晶鋼用モールドフラックスの凝固点が1150〜1250℃程度であることを考えると、それより100℃以上も低い。結果的に、フィルムの結晶化が阻害されるため、特許文献3の技術では、結晶化に伴う界面熱抵抗の増大等による緩冷却効果が損なわれる。
特許文献4には、CaO−SiO−CaF−NaFの四元系のモールドフラックスにおいて、カスピダインの析出しやすい組成範囲が開示されている。その組成範囲は、その後に非特許文献1に掲載されたカスピダインの初晶領域とも実質的に一致している。このような特許文献4に記載のモールドフラックスによれば、亜包晶鋼を高速で鋳造する場合に鋳片表面に縦割れの発生がなく、表面品質の良好な鋳片を得ることが可能としている。
特許文献5には、特許文献4の範囲内に調整された基本組成に対して、遷移金属の酸化物を添加することにより、緩冷却効果を損なうことなく凝固点を低下させる方法が開示されている。この特許文献5は、溶鋼中のMn含有率が高い場合、その酸化反応によりフィルム中のMnO含有率が高くなるためにカスピダインの結晶化が阻害され、十分な緩冷却効果が得られないという問題を対象とする。この問題に対し、MnOを必要な含有率で予め配合しておき、その酸化反応を抑制した上で、凝固点を望ましいレベルに高めておく。これにより、Mn含有率の高い高強度鋼の縦割れを防止することが可能になるとしている。
特開平8−197214号公報 特開平8−141713号公報 特開平7−185755号公報 特開2001−179408号公報 特開2006−289383号公報
ISIJ International、Vol.42(2002)、p489〜497
亜包晶鋼の連続鋳造では、前述の通り、鋳片表面に縦割れが発生しやすい。その縦割れの防止には、凝固殻を緩冷却することが有効であり、この緩冷却にモールドフラックスを利用することができる。
しかし、前述の特許文献1〜3に記載のモールドフラックスでは、潤滑性が阻害されてブレイクアウトが防止できない問題や、緩冷却効果が不十分という問題がある。
一方、特許文献4に記載のモールドフラックスによれば、亜包晶鋼を高速で鋳造する場合に鋳片表面に縦割れの発生がなく、表面品質の良好な鋳片を得ることができる。また、特許文献5に記載のモールドフラックスによれば、Mn含有率の高い高強度鋼の縦割れを防止することが可能である。
ところで、亜包晶鋼には、Ti含有率が例えば0.1質量%以上である鋼種がある。このTiを含有する亜包晶鋼の鋳造では、溶鋼中のTiの酸化反応の影響を受け、溶融状態のモールドフラックス中にTiOが発生する。このTiOは、凝固したフィルム中でカスピダインを単に希釈するだけでなく、ペロブスカイト(perovskite:CaTiO)という別の結晶相を新たに形成する。そのため、このペロブスカイトがフィルム中を一方的に成長していくこととなり、潤滑に必要なガラス相(カスピダイン)が損なわれる。その結果、安定した鋳造が困難になり、鋳片表面に縦割れが発生するという問題が生じる。
このため、Tiを含有する亜包晶鋼の鋳造では、特許文献4および5に記載のモールドフラックスを用いても、モールドフラックス中に発生するTiOの影響により、鋳片表面に縦割れが発生する場合がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、Tiを含有する亜包晶鋼の連続鋳造において、鋳片表面に縦割れが発生するのを防止できるモールドフラックス、および、このモールドフラックスを用いてTiを0.1〜1質量%で含有する亜包晶鋼の連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、Tiを含有する亜包晶鋼の連続鋳造では、溶鋼中のTiの酸化反応に伴い、溶融状態のモールドフラックスの組成が変化することを知見した。具体的には、MnOおよびTiOの含有率が初期組成で0.1質量%未満であったモールドフラックスが、溶融状態では、MnOおよびTiOの含有率が増加することを知見した。
さらに、モールドフラックスの初期組成から算出される、後述するf(1)、f(2)およびf(3)が、同じく後述する(1)式、(2)式および(3)式をそれぞれ満足していても、鋳造中の溶融状態のモールドフラックスのTiO含有率が20質量%を超えると、溶融状態のモールドフラックスの組成変化が大きくなることを知見した。溶融状態のモールドフラックスの組成変化が大きくなると、鋳造終了後の凝固状態のモールドフラックスのフィルムを粉砕して得た粉末をX線回折試験に供することにより得られる、カスピダインの第1ピークの強度に対するペロブスカイトの第1ピークの強度の比(以下、単に「強度比」ともいう。)が1.0よりも大きい値になってカスピダインの形成が阻害され、連続鋳造および縦割れの評価が「不可」になる。したがって、Tiを含有する亜包晶鋼の連続鋳造において、鋳片表面の縦割れ発生を防止するためには、鋳造中の溶融状態のモールドフラックスのTiO含有率を20質量%未満とし、かつ、上記強度比を1.0以下にすることが重要である。本発明は、これらの知見に基づいて完成させた。本発明の要旨は、次の通りである。
本発明の第1の態様は、Tiを含有する亜包晶鋼の連続鋳造において、CaO、SiO、アルカリ金属の酸化物およびフッ素化合物を主成分とし、かつ、鋳型内へ供給される前の化学組成が下記(1)式、(2)式および(3)式を満足し、かつ、鋳造中の溶融状態のモールドフラックスのTiO含有率が20質量%以下であり、かつ、鋳造終了後の凝固状態のモールドフラックスのフィルムの強度比が1.0以下であることを特徴とする、Ti含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドフラックスである。
1.1−0.5×T≦f(1)≦1.9−0.5×T …(1)
0.05≦f(2)≦0.40 …(2)
0≦f(3)≦0.40 …(3)
上記(1)式〜(3)式中、
f(1)=(CaO)/(SiO …(A)
f(2)=(CaF/{(CaO)+(SiO+(CaF} …(B)
f(3)={(アルカリ金属のフッ化物)}/{(CaO)+(SiO+(アルカリ金属のフッ化物))} …(C)
である。
上記(A)〜(C)式中、
(CaO)=WCaO−(CaF×0.718 …(D)
(SiO=WSiO2 …(E)
(CaF=(W−WLi2O×1.27−WNa2O×0.613−WK2O×0.403)×2.05 …(F)
(アルカリ金属のフッ化物)=WLi2O×1.74+WNa2O×1.35+WK2O×1.23 …(G)
である。
ここで、Tは溶鋼中のTi含有率、WCaOはモールドフラックス中のCaO含有率、WSiO2はモールドフラックス中のSiO含有率、Wはモールドフラックス中のF含有率、WLi2O、WNa2OおよびWK2Oはそれぞれアルカリ金属の酸化物であるLiO、NaOおよびKOのモールドフラックス中の含有率を、いずれも質量%で示す。
また、ここで、フィルムの強度比とは、モールドフラックスフィルムを粉砕して得た粉末をX線回折試験に供することにより得られる、カスピダインの第1ピークの強度(Coを線源とした場合のブラッグ角を2倍した角度(29.2°)の強度X1)に対するペロブスカイトの第1ピークの強度(Coを線源とした場合のブラッグ角を2倍した角度(33.2°)の強度X2)の比(X2/X1)である。
本発明の第2の態様は、上記本発明の第1の態様のモールドフラックスを用いて、Tiを0.1〜1質量%で含有する亜包晶鋼を連続鋳造する、Ti含有亜包晶鋼の連続鋳造方法である。
本発明において、「CaO、SiO、アルカリ金属の酸化物およびフッ素化合物を主成分とする」とは、対象とする各成分の含有率がそれぞれ5質量%以上であり、かつ、それらの合計含有率が70質量%以上であることを意味する。
本発明のTi含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドフラックス(以下、「本発明のモールドフラックス」とも言う。)は、鋳型内へ供給される前の化学組成(以下、「初期の化学組成」とも言う。)から算出される各指標(f(1)、f(2)およびf(3))が所定の範囲内に調整されている。さらに、鋳造中の溶融状態のときのTiO含有率が20質量%以下であり、かつ、鋳造終了後の凝固状態のフィルムの強度比が1.0以下である。これにより、溶鋼中のTiの酸化反応に伴って溶融状態のモールドフラックスの組成が変化した場合にも、フィルム中の結晶相において、カスピダインが安定し、ペロブスカイトよりもカスピダインが優位な状態を維持できる。その結果、鋳型内の潤滑および緩冷却の効果が安定し、鋳片表面の縦割れの発生を防止できる。
本発明のTi含有亜包晶鋼の連続鋳造方法(以下、「本発明の連続鋳造方法」とも言う。)は、上述の本発明のモールドフラックスを用いる。これにより、鋳型内で形成されるフィルム中の結晶相において、カスピダインが安定し、ペロブスカイトよりもカスピダインが優位な状態を維持できる。その結果、鋳型内の潤滑および緩冷却の効果が安定し、鋳片表面の縦割れの発生を防止できる。
本発明のモールドフラックスおよび連続鋳造方法を説明する図である。 図1の一部を拡大して示す断面図である。
図1は本発明を説明する図であり、図2は破線で囲んだ図1の一部を拡大して示す断面図である。図1および図2を適宜参照しつつ、本発明について以下に説明する。なお、特に断らない限り、X〜Yは「X以上Y以下」を意味する。
図1に示したように、本発明のモールドフラックス1は、浸漬ノズル2を介して鋳型3へと注入された溶鋼4の表面に供給される。このようにして供給された本発明のモールドフラックス1は、溶鋼4からの熱供給により溶融する。その後、図2に示したように、鋳型3に沿って鋳型3と凝固殻5との間隙に流入し、フィルム8を形成する。不図示の冷却手段によって冷却されている鋳型3側から冷却されることによって形成された凝固殻5は、ロール6を用いて鋳型3の下方へと引き抜かれ、冷却水7によって冷却される。本発明の連続鋳造方法では、このようにして、Tiを0.1〜1質量%で含有する亜包晶鋼を連続鋳造する。
以下に、本発明のモールドフラックスおよび連続鋳造方法について、上記の様に規定した理由および好ましい態様を説明する。
本発明のモールドフラックスは、CaO、SiO、アルカリ金属の酸化物およびフッ素化合物を主成分とする。CaO、SiOおよびフッ素化合物は、結晶化を担うカスピダインの必須構成成分として含有させる。また、アルカリ金属の酸化物は、フラックスの凝固点を比較的容易に調整するための成分として含有させる。
前述の通り、Tiを0.1〜1質量%で含有する亜包晶鋼の連続鋳造では、鋳型内において、溶鋼中のTiの酸化反応に伴い、モールドフラックスの化学組成が変化する。そこで、本発明のモールドフラックスは、初期の化学組成から算出される各指標(f(1)、f(2)およびf(3)。以下において同じ。)を所定の範囲内に調整する。ここで、「初期の化学組成」とは、連続鋳造の鋳型内へ供給される前における組成を意味し、溶鋼中のTiの酸化反応に伴うモールドフラックスの組成変化を除くことを意図する。
各指標を調整することにより、溶鋼中のTiの酸化反応に伴って溶融状態のモールドフラックス(以下、「溶融モールドフラックス」とも言う。)の組成が変化した場合にも、フィルム中の結晶相でカスピダインが安定するので、新たに生じるペロブスカイトよりもカスピダインが優位な状態を維持しやすくなる。その結果、鋳型内の潤滑および緩冷却の効果を安定させることが可能となり、鋳片表面の縦割れの発生を防止することが可能になる。
具体的には、初期の化学組成は下記(1)式、(2)式および(3)式を満足する。すなわち、初期の化学組成から下記(A)〜(H)式を用いて算出される各指標(f(1)、f(2)およびf(3))が、下記(1)式、(2)式および(3)式を満足する。
1.1−0.5×T≦f(1)≦1.9−0.5×T …(1)
0.05≦f(2)≦0.40 …(2)
0≦f(3)≦0.40 …(3)
f(1)〜f(3)は、下記(A)式〜(G)式によって規定される。
f(1)=(CaO)/(SiO …(A)
f(2)=(CaF/{(CaO)+(SiO+(CaF} …(B)
f(3)={(アルカリ金属のフッ化物)}/{(CaO)+(SiO+(アルカリ金属のフッ化物))} …(C)
(CaO)=WCaO−(CaF×0.718 …(D)
(SiO=WSiO2 …(E)
(CaF=(W−WLi2O×1.27−WNa2O×0.613−WK2O×0.403)×2.05 …(F)
(アルカリ金属のフッ化物)=WLi2O×1.74+WNa2O×1.35+WK2O×1.23 …(G)
ここで、Tは溶鋼中のTi含有率、WCaOはモールドフラックス中のCaO含有率、WSiO2はモールドフラックス中のSiO含有率、Wはモールドフラックス中のF含有率、WLi2O、WNa2OおよびWK2Oはそれぞれアルカリ金属の酸化物であるLiO、NaOおよびKOのモールドフラックス中の含有率を、いずれも質量%で示す。
前記(A)式を用いて算出されるf(1)は、CaFを考慮したCaOの含有率とSiO含有率との比であり、カスピダインの結晶化を促進するための重要な指標である。
ここで、Ti含有率が0.1質量%未満の亜包晶鋼の場合、溶融モールドフラックスの組成をカスピダインの初晶の組成範囲に維持するため、f(1)の値は、1.1〜1.9とする必要がある。
Tiを0.1〜1質量%で含有する亜包晶鋼の場合、鋳型内で、溶鋼中のTiと反応することにより、溶融モールドフラックス中のSiOが還元される。このため、初期の化学組成におけるf(1)が上述の範囲内(1.1〜1.9)であっても、溶融モールドフラックスの組成によるf(1)の値が好適な状態から大きく外れる事態が生じる。このため、溶鋼のTi含有率に応じて初期の化学組成によるf(1)が低くなる様に調整することにより、溶融モールドフラックスの組成によるf(1)の値を上述の範囲内(1.1〜1.9)とする。その結果、鋳型内での反応により、溶融モールドフラックスの組成によるf(1)の値が上昇し、溶融モールドフラックスの組成をカスピダインの初晶の組成範囲に維持することが可能となる。
具体的には、本発明のモールドフラックスは、f(1)を(1.1−0.5×T)〜(1.9−0.5×T)とする必要がある。カスピダインの結晶化をより安定させるという観点から、f(1)の好ましい上限は(1.7−0.5×T)であり、より好ましい上限は(1.5−0.5×T)である。一方、同じ観点から、f(1)の好ましい下限は(1.2−0.5×T)であり、より好ましい下限は(1.3−0.5×T)である。
前記(B)式を用いて算出されるf(2)は、CaFが、CaO、SiOおよびCaFの合計含有率に対する占める割合を示し、カスピダインの結晶化を促進するための重要な指標である。f(2)を0.05〜0.40とすることにより、溶融モールドフラックスの組成をカスピダインの初晶の組成範囲に維持することが可能となる。カスピダインの結晶化をより安定させるという観点から、f(2)の好ましい上限は0.3であり、より好ましい上限は0.25である。一方、同じ観点から、f(2)の好ましい下限は0.1であり、より好ましい下限は0.15である。
前記(C)式を用いて算出されるf(3)は、カスピダインに対して溶剤的な役割を果たす成分の比率を示す。f(3)を0.4以下とすることにより、カスピダイン結晶化の安定性を維持できる。f(3)の下限は、前記(C)式の定義より、0(ゼロ)となる。カスピダインの結晶化をより安定させるという観点から、f(3)の好ましい上限は0.20であり、より好ましい上限は0.15である。一方、同じ観点から、f(3)の好ましい下限は0.05であり、より好ましい下限は0.10である。
本発明のモールドフラックスは、初期の化学組成によるf(1)、f(2)およびf(3)が、前記(1)式、(2)式および(3)式をそれぞれ満足する。これにより、溶鋼との反応により組成が変化しても、フィルム中の結晶相でカスピダインが安定するので、ペロブスカイトよりもカスピダインが優位な状態を維持することが可能になる。
本発明のモールドフラックスは、さらに、鋳造中の溶融状態のモールドフラックスのTiO含有率が20質量%以下であり、かつ、鋳造終了後の凝固状態のモールドフラックスのフィルムの強度比が1.0以下である。溶融モールドフラックスのTiO含有率が20質量%以下であることにより、溶融モールドフラックスの組成変化を抑制できるので、フィルム中の結晶相において、カスピダインが安定し、ペロブスカイトよりもカスピダインが優位な状態を維持することが可能になる。また、鋳造終了後の凝固状態のモールドフラックスのフィルムの強度比が1.0以下であることにより、カスピダインの形成が阻害されないようにすることが可能になる。前記(1)式、(2)式および(3)式を満足することに加えて、溶融モールドフラックスのTiO含有率が20質量%以下であり、かつ、鋳造終了後の凝固状態のモールドフラックスのフィルムの強度比が1.0以下であることにより、鋳片表面に縦割れが発生するのを防止することが可能になる。
モールドフラックスの凝固点は、1150〜1400℃とするのが好ましい。凝固点が1150℃未満であると、カスピダインの結晶化が不芳となるおそれがある。また、凝固点が1400℃を超える様にすることは、技術的な観点から困難である。凝固点を1150〜1400℃とすることにより、フィルムによる緩冷却効果が向上するので、縦割れの発生をより確実に防止できる。
モールドフラックスの粘度は、1300℃における粘度で2poise(=0.2Pa・s)以下とするのが好ましい。粘度が2poiseよりも高いと、結晶化速度が低下するおそれがあるが、粘度を2poise以下とすれば、フィルムによる緩冷却効果が向上し、縦割れの発生をより確実に防止できる。一方、粘度の下限に関し、粘度が低いことで問題の発生は無い。しかし、通常使用されるモールドフラックスにおいては、粘度を0.1poise(=0.01Pa・s)未満とするのは困難であるので、0.1poise以上とするのが好ましい。
亜包晶鋼のTi含有率が0.1質量%以上であれば、鋼中のTiの酸化反応の影響を受けて鋳片表面に縦割れが発生するという問題が顕著となる。一方、亜包晶鋼のTi含有率が1質量%を超えると、溶鋼中のTiの酸化反応の影響による鋳型内での溶融モールドフラックスの組成変化が大きくなる。その結果、溶融モールドフラックスの組成をカスピダインの初晶の組成範囲に維持することが困難となる。このため、本発明のモールドフラックスを用いて連続鋳造される亜包晶鋼は、Tiを0.1〜1質量%で含有する亜包晶鋼とする。
本発明において、アルカリ金属の酸化物としては、例えば、LiO、NaOおよびKOのうちの1種または2種以上を用いることができる。また、フッ素化合物としては、例えば、CaFを主成分とする蛍石、またはNaFを用いることができる。
このほか、凝固点、粘度などの物性を調整するため、本発明では、Alをモールドフラックスに含有させてもよい。Alは、凝固点を低下させるとともに粘度を上昇させる作用を有する。しかしながら、カスピダインの晶出を促進するためには、Alの含有率は低くするのが好ましく、Alの含有率は5質量%以下とするのが好ましい。一方、通常のモールドフラックス用原料を使用する場合、0.5質量%程度以上のAlが、モールドフラックスに不可避的に含有される。プリメルト基材などの人工原料を使用することにより、Alの含有率を0.5質量%未満とすることもできるが、原料コストが上昇するおそれがある。このため、Alの含有率は0.5質量%以上とするのが好ましい。
本発明の連続鋳造方法は、Tiを0.1〜1質量%で含有する亜包晶鋼を対象とする。そして、モールドフラックスとして、上述の本発明のモールドフラックスを用いる。これにより、鋳型内で形成されるフィルム中の結晶相組成が、鋳込み中に維持される。すなわち、フィルム中の結晶相において、カスピダインがペロブスカイトと比べて優位な状態が、鋳込み中に維持される。このため、鋳型内の潤滑および緩冷却の効果を安定させることが可能となり、鋳片表面の縦割れを防止できる。
本発明の連続鋳造方法は、モールドフラックス以外の鋳造条件について、特に制限はない。すなわち、従来の連続鋳造方法と同様に、適宜設定することができる。
本発明のモールドフラックスおよび連続鋳造方法の効果を確認するため、連続鋳造試験を行い、その結果を評価した。
本試験では、溶鋼2.5tonから、鋳型内の溶鋼上へモールドフラックスを供給しつつスラブを連続鋳造した。その際、引抜き速度は1.0m/minとし、スラブの寸法は、幅500mm、厚み84mm、長さ7000mmであった。
表1に、本試験に用いたモールドフラックスについて、種類(記号)と、初期の化学組成(質量%)と、塩基度と、凝固点(℃)と、1300℃における粘度(poise)とを示す。また、表2に、本試験に用いた溶鋼について、化学組成(質量%)を示す。
Figure 0006269831
Figure 0006269831
本試験では、試験番号1〜7を設定し、各試験ではモールドフラックスの種類と、溶鋼の化学組成とを変化させた。表3に、各試験で用いたモールドフラックスの種類と、溶鋼中のTi含有率(質量%)と、初期の化学組成(以下、「初期組成」とも言う。)を用いて算出したf(1)、f(2)およびf(3)の値と、試験区分とを示す。
Figure 0006269831
本試験では、鋳造中の鋳型内から溶融状態のモールドフラックスを採取し、その成分を分析した。表4に、溶融状態のモールドフラックスの化学組成と、溶融状態の組成を用いて算出したf(1)、f(2)およびf(3)の値とを示す。
Figure 0006269831
鋳造終了時に鋳型内から凝固状態のフィルムを採取し、そのフィルムに粉砕処理を施すことによって粉末を得た。得られた粉末をX線回折試験に供した。その回折試験の結果から、カスピダインの強度およびペロブスカイトの強度を求め、カスピダインの強度(X1)に対するペロブスカイトの強度(X2)の比(X2/X1)を算出した。その際、カスピダインの強度は第一ピークの強度とし、具体的には、Coを線源とした場合のブラッグ角を2倍した角度(29.2°)の強度とした。また、ペロブスカイトの強度は第一ピークの強度とし、具体的には、Coを線源とした場合のブラッグ角を2倍した角度(33.2°)の強度とした。
また、鋳片(スラブ)表面の縦割れについて調査を行い、その調査では、鋳造されたスラブの表面を目視で観察し、観察された縦方向の割れの長さを計測した。その際、長さ10mm以上の割れが検出された場合に縦割れの発生有りと判定した。併せて、連続鋳造時に鋳型の銅板の温度を測定し、その温度変化を観察した。これらから、各試験について連続鋳造および縦割れの評価を行った。
表5の「連続鋳造および縦割れの評価」欄の記号の意味は、次の通りである。
○:連続鋳造時に鋳型銅板の温度が安定し、連続鋳造を完了することができ、かつ、鋳造されたスラブの表面に縦割れがなかったことを示す。すなわち、優良であったことを示す。
△:連続鋳造時に鋳型銅板の温度が変動したが、連続鋳造を完了することができ、かつ、鋳造されたスラブの表面に縦割れが発生したことを示す。すなわち、不可であったことを示す。
×:連続鋳造時に鋳型銅板の温度が著しく変動し、連続鋳造を途中で中止したことを示す。すなわち、不可であったことを示す。
表5に、試験番号と、モールドフラックスの種類と、溶鋼中のTi含有率(質量%)と、カスピダインの強度に対するペロブスカイトの強度の比(強度比)と、連続鋳造および縦割れの評価とを示す。
Figure 0006269831
表1〜5より、試験番号1〜7のいずれでも、モールドフラックスは、MnOおよびTiOの含有率が初期組成で0.1質量%未満であった。一方、溶融状態では、MnOおよびTiOの含有率が増加した。これらから、Tiを含有する亜包晶鋼の連続鋳造では、溶鋼中のTiの酸化反応に伴い、溶融状態のモールドフラックスの組成が変化することが確認できた。
試験番号5で使用したモールドフラックスは、初期組成から算出されるf(2)が、前記(2)式を満足しなかった。また、試験番号6〜7で使用したモールドフラックスは、初期の化学組成から算出されるf(1)およびf(2)が、前記(1)式および前記(2)式をそれぞれ満足しなかった。その結果、試験番号5〜7では、フィルムの強度比が1.0よりも大きい値となり、すなわち、カスピダインの形成が阻害された。このため、連続鋳造および縦割れの評価が不可となった。
一方、試験番号1〜3で使用したモールドフラックスは、初期組成から算出されるf(1)、f(2)およびf(3)が、前記(1)式、前記(2)式および前記(3)をそれぞれ満足し、かつ、溶融モールドフラックスのTiO含有率が20質量%以下であり、かつ、フィルムの強度比が1.0以下であった。その結果、試験番号1〜3では、カスピダインがペロブスカイトと比べて優位な状態が鋳込み中に維持された。このため、連続鋳造および縦割れの評価が良好となった。
また、試験番号4で使用したモールドフラックスは、初期組成から算出されるf(1)、f(2)およびf(3)が、前記(1)式、前記(2)式および前記(3)をそれぞれ満足した。しかし、試験番号4では、溶鋼のTi含有率が1.0質量%を超えたので、溶融モールドフラックスのTiO含有率が20質量%を超え、溶融モールドフラックスの組成変化が大きくなった。その結果、フィルムの強度比が1.0よりも大きい値となり、すなわち、カスピダインの形成が阻害された。このため、連続鋳造および縦割れの評価が不可となった。
これらから、本発明のモールドフラックスおよび連続鋳造方法により、フィルム中の結晶相でペロブスカイトよりもカスピダインが優位な状態を維持でき、鋳片表面の縦割れを防止できることが明らかになった。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うTi含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドフラックスおよび連続鋳造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明のモールドフラックスおよび連続鋳造方法は、鋳型内の潤滑および緩冷却の効果が安定し、鋳片表面の縦割れの発生を防止できる。このため、Tiを0.1〜1質量%で含有する亜包晶鋼の連続鋳造において、有効に利用することができる。
1…Ti含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドフラックス
2…浸漬ノズル
3…鋳型
4…溶鋼
5…凝固殻
6…ロール
7…冷却水
8…フィルム

Claims (2)

  1. Tiを含有する亜包晶鋼の連続鋳造において、
    CaO、SiO、アルカリ金属の酸化物およびフッ素化合物を主成分とし、
    かつ、鋳型内へ投入する前の化学組成が下記(1)式、(2)式および(3)式を満足し、
    かつ、鋳造中の溶融状態のモールドフラックスのTiO含有率が20質量%以下であり、
    かつ、鋳造終了後の凝固状態のモールドフラックスのフィルムの強度比が1.0以下
    であることを特徴とする、Ti含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドフラックス。
    1.1−0.5×T≦f(1)≦1.9−0.5×T …(1)
    0.05≦f(2)≦0.40 …(2)
    0≦f(3)≦0.40 …(3)
    前記(1)式〜(3)式中、
    f(1)=(CaO)/(SiO …(A)
    f(2)=(CaF/{(CaO)+(SiO+(CaF} …(B)
    f(3)={(アルカリ金属のフッ化物)}/{(CaO)+(SiO+(アルカリ金属のフッ化物))} …(C)
    である。
    前記(A)〜(C)式中、
    (CaO)=WCaO−(CaF×0.718 …(D)
    (SiO=WSiO2 …(E)
    (CaF=(W−WLi2O×1.27−WNa2O×0.613−WK2O×0.403)×2.05 …(F)
    (アルカリ金属のフッ化物)=WLi2O×1.74+WNa2O×1.35+WK2O×1.23 …(G)
    である。
    ここで、Tは溶鋼中のTi含有率、WCaOはモールドフラックス中のCaO含有率、WSiO2はモールドフラックス中のSiO含有率、Wはモールドフラックス中のF含有率、WLi2O、WNa2OおよびWK2Oはそれぞれアルカリ金属の酸化物であるLiO、NaOおよびKOのモールドフラックス中の含有率を、いずれも質量%で示す。
    また、ここで、フィルムの強度比とは、モールドフラックスフィルムを粉砕して得た粉末をX線回折試験に供することにより得られる、カスピダインの第1ピークの強度に対するペロブスカイトの第1ピークの強度の比である。
  2. 請求項1に記載のモールドフラックスを用いて、Tiを0.1〜1質量%で含有する亜包晶鋼を連続鋳造する、Ti含有亜包晶鋼の連続鋳造方法。
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