JP4525079B2 - 熱硬化性液状封止樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、多官能基を有する樹脂の添加は硬化物が脆くなり、それを補うための低応力材の添加は硬化物のガラス転移温度を低下させる。また樹脂成分に強靱性を示す構造の導入およびまたは充填材含有量の増加は25℃での熱硬化性液状封止樹脂組成物の粘度を上昇させ、作業性の低下を招く等の問題があった。
[1] メタ)アクリレート樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)、ラジカル重合開始剤(C)、エポキシ樹脂硬化剤(D)及び無機フィラー(E)を必須成分とする熱硬化性液状樹脂組成物であって、(メタ)アクリレート樹脂(A)とラジカル重合開始剤(C)との混合物だけの組成物、エポキシ樹脂(B)とエポキシ樹脂硬化剤(D)との混合物だけの組成物におけるそれぞれの示差走査熱量曲線から求めた最大発熱ピーク温度の差が25℃以上であることを特徴とする熱硬化性液状封止樹脂組成物であって、(メタ)アクリレート樹脂(A)が脂環式(メタ)アクリレート又は環状エーテル型ジ(メタ)アクリレートであり、エポキシ樹脂(B)がビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、p−アミノフェノール型エポキシ、又はナフタレン型エポキシであり、ラジカル重合開始剤(C)が有機過酸化物であり、エポキシ樹脂硬化剤(D)がイミダゾール化合物であり、(メタ)アクリレート樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)との比率(A)/(B)が重量比で0.05〜1.0である熱硬化性液状封止樹脂組成物。
[2] 硬化物のガラス転移温度が150℃以上である[1]項記載の熱硬化性液状封止樹脂組成物。
[3] 前記無機フィラー(E)が球状シリカであり、全組成物中の含有量が20〜80重量%である[1]又は[2]項の記載の熱硬化性液状封止樹脂組成物。
[4] [1]〜[3]いずれか一項に記載の熱硬化性液状封止樹脂組成物を用いて封止された半導体装置。
本発明で使用する(メタ)アクリレート樹脂の例としては、この用件を満たすアクリレート樹脂であれば特に限定されるものではないが、脂環式(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンのアセタール化合物のジ(メタ)アクリレートなどの環状エーテル型ジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどがあげられる。25℃での粘度が低いことや硬化物のガラス転移温度が高いことから式(1)及び(2)で示される脂環式(メタ)アクリレート、式(3)で示されるヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンのアセタール化合物のジ(メタ)アクリレートなどの環状エーテル型ジ(メタ)アクリレートが好ましい。
これら(メタ)アクリレートはラジカル開始剤やチオールの様な活性水素により硬化することができるが、(メタ)アクリレートとエポキシ樹脂と反応しないものが好ましく且つ硬化性に優れ、硬化物のガラス転移温度、弾性率が高く、線膨張係数が小さいなどの耐熱性、機械的特性等に優れた硬化物が得られやすいことから、有機過酸化物が好ましい。
有機過酸化物としては、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシジカーボネート類、パーオキシエステル類、アゾ化合物などがあげられる。
ラジカル重合開始剤(C)の添加量が多すぎると、重合が進行しやすくなるため、保存性の悪化等の問題が発生する。また、少なすぎると組成物を十分に硬化させることができず、ガラス転移温度の低下、耐リフロー試験、温度サイクル試験、熱衝撃試験などの信頼性試験時に揮発分が生じる等の問題が発生する恐れがある。ラジカル重合開始剤は1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
用いる硬化剤によっても異なるが、例えばイミダゾール化合物の場合には、ビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、p−アミノフェノール型エポキシ、ナフタレン型エポキシなどがあげられる。25℃での粘度が低いことや硬化物のガラス転移温度が高いことから式(4)で示されるビスフェノールF型エポキシ、式(5)で示されるp−アミノフェノール型エポキシが好ましい。
信頼性に優れた熱硬化性液状封止樹脂組成物を得るために、使用する(メタ)アクリレート樹脂(A)およびエポキシ樹脂(B)はNa+、Cl-等のイオン性不純物はできるだけ少ないものが好ましい。
温度の差が25℃より狭いと、熱硬化性液状封止樹脂組成物を硬化する際、ラジカル重合開始剤とエポキシ樹脂硬化剤の活性になる温度が近いため、互いの活性を劣化させる可能性があり、結果として熱硬化性液状封止樹脂組成物の硬化性、硬化物の耐熱性、機械的特性等が不十分となり、半導体装置としての信頼性低下につながる。
ここでいう最大発熱ピーク温度とは液状混合物を示差走査熱量計(DSC)をもちいて10℃/min.で昇温させて測定したとき、発熱量が最大の極大値となるときの温度のことである。
比率がこの範囲外だと、硬化歪が大きくなるなど理由により脆くなり、硬化物および半導体素子部にクラックが生じる等の問題が発生する恐れがある。
本発明で用いる無機フィラー(E)としてはガラスビーズ、窒化アルミ、炭酸カルシウム、マイカ、シリカなどがあげられ、半導体素子の封止という観点から信頼性、作業性に優れた、球状シリカが好ましい。
次により好ましい物性として本発明の熱硬化性液状封止樹脂組成物は硬化物のガラス転移温度が150℃以上である。
ガラス転移温度が150℃より低いと熱時弾性率が低くなり、耐リフロー試験、温度サイクル試験、熱衝撃試験などの信頼性試験に問題が生じる恐れがある。
ここでいうガラス転移温度とは硬化物の試験片(4mm×40mm×0.4mm)を粘弾性測定装置(DMA)をもちいて周波数1Hzで測定したときのtanδが最大値になるときの温度のことである。
本発明の(メタ)アクリレート/エポキシ樹脂を複合化した熱硬化性液状封止樹脂組成物は上記問題点を解決でき、高い耐熱性と低応力性を同時に改善された組成物を得、半導体素子の封止用途として好適である。
また、本発明の複合体組成物中には、必要に応じて、流動性、硬化性、硬化物の耐熱性等の特性を損なわない範囲で、少量の低応力材、染顔料、消泡剤、希釈剤等を含んでいても良い。
(実施例1)
ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬製R−604)5重量部、ビスフェノールF型エポキシ(大日本インキ製830LVP、エポキシ当量;162)、23.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(ジャパンエポキシレジン製E−630、エポキシ当量;97.5)23.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(住友化学製ELM−100、エポキシ当量;100)42.5重量部、ラジカル重合開始剤(日本油脂製パーヘキシルI)0.05重量部、イミダゾール化合物(四国化成製1B2MZ)3.8重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSE6200)101.31重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSOE 24C)101.31重量部、γ−アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学製KBM―5103)0.05重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM−403)0.96重量部、エポキシ変性ポリブタジエン樹脂(新日本石油製E−700)3重量部を混合し、3本ロールを用いて混練した。脱泡をおこない、熱硬化性液状封止樹脂組成物を得た。
ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬製R−604)25重量部、ビスフェノールF型エポキシ(大日本インキ製830LVP、エポキシ当量;162)、18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(ジャパンエポキシレジン製E−630、エポキシ当量;97.5)18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(住友化学製ELM−100、エポキシ当量;100)37.5重量部、ラジカル重合開始剤(日本油脂製パーヘキシルI)1.25重量部、イミダゾール化合物(四国化成製1B2MZ)3重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSE6200)101.47重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSOE 24C)101.47重量部、γ−アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学製KBM―5103)0.25重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM−403)0.76重量部、エポキシ変性ポリブタジエン樹脂(新日本石油製E−700)3重量部を混合し、3本ロールを用いて混練した。脱泡をおこない、熱硬化性液状封止樹脂組成物を得た。
ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬製R−604)25重量部、ビスフェノールF型エポキシ(大日本インキ製830LVP、エポキシ当量;162)、18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(ジャパンエポキシレジン製E−630、エポキシ当量;97.5)18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(住友化学製ELM−100、エポキシ当量;100)37.5重量部、ラジカル重合開始剤(日本油脂製パーブチルND)1.25重量部、イミダゾール化合物(四国化成製1B2MZ)3重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSE6200)101.47重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSOE 24C)101.47重量部、γ−アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学製KBM―5103)0.25重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM−403)0.76重量部、エポキシ変性ポリブタジエン樹脂(新日本石油製E−700)3重量部を混合し、3本ロールを用いて混練した。脱泡をおこない、熱硬化性液状封止樹脂組成物を得た。
ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬製R−604)25重量部、ビスフェノールF型エポキシ(大日本インキ製830LVP、エポキシ当量;162)、18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(ジャパンエポキシレジン製E−630、エポキシ当量;97.5)18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(住友化学製ELM−100、エポキシ当量;100)37.5重量部、ラジカル重合開始剤(日本油脂製パーヘキシルI)1.25重量部、芳香族アミン(日本化薬製カヤハードAA、当量63.5)43.37重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSE6200)139.68重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSOE 24C)139.68重量部、γ−アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学製KBM―5103)0.35重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM−403)1.05重量部、エポキシ変性ポリブタジエン樹脂(新日本石油製E−700)3重量部を混合し、3本ロールを用いて混練した。脱泡をおこない、熱硬化性液状封止樹脂組成物を得た。
ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬製R−604)25重量部、ビスフェノールF型エポキシ(大日本インキ製830LVP、エポキシ当量;162)、18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(ジャパンエポキシレジン製E−630、エポキシ当量;97.5)18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(住友化学製ELM−100、エポキシ当量;100)37.5重量部、ラジカル重合開始剤(日本油脂製パーヘキシルI)1.25重量部、フェノール樹脂(明和化成製MEH−8000H、当量141)48.15重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSE6200)144.24重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSOE 24C)144.24重量部、γ−アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学製KBM―5103)0.36重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM−403)1.08重量部、エポキシ変性ポリブタジエン樹脂(新日本石油製E−700)3重量部を混合し、3本ロールを用いて混練した。脱泡をおこない、熱硬化性液状封止樹脂組成物を得た。
ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬製R−604)25重量部、ビスフェノールF型エポキシ(大日本インキ製830LVP、エポキシ当量;162)、18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(ジャパンエポキシレジン製E−630、エポキシ当量;97.5)18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(住友化学製ELM−100、エポキシ当量;100)37.5重量部、ラジカル重合開始剤(日本油脂製パーヘキサV)1.25重量部、イミダゾール化合物(四国化成製1B2MZ)3重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSE6200)101.47重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSOE 24C)101.47重量部、γ−アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学製KBM―5103)0.25重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM−403)0.76重量部、エポキシ変性ポリブタジエン樹脂(新日本石油製E−700)3重量部を混合し、3本ロールを用いて混練した。脱泡をおこない、熱硬化性液状封止樹脂組成物を得た。
ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬製R−604)25重量部、ビスフェノールF型エポキシ(大日本インキ製830LVP、エポキシ当量;162)、18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(ジャパンエポキシレジン製E−630、エポキシ当量;97.5)18.75重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(住友化学製ELM−100、エポキシ当量;100)37.5重量部、ラジカル重合開始剤(日本油脂製パーヘキシルI)1.25重量部、イミダゾール化合物(四国化成製2E4MZ)3重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSE6200)101.47重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSOE 24C)101.47重量部、γ−アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学製KBM―5103)0.25重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM−403)0.76重量部、エポキシ変性ポリブタジエン樹脂(新日本石油製E−700)3重量部を混合し、3本ロールを用いて混練した。脱泡をおこない、熱硬化性液状封止樹脂組成物を得た。
ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬製R−604)100重量部、ラジカル重合開始剤(日本油脂製パーヘキシルI)5重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSE6200)102.18重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSOE 24C)102.18重量部、γ−アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学製KBM―5103)1.02重量部、エポキシ変性ポリブタジエン樹脂(新日本石油製E−700)3重量部を混合し、3本ロールを用いて混練した。脱泡をおこない、熱硬化性液状封止樹脂組成物を得た。
ビスフェノールF型エポキシ(大日本インキ製830LVP、エポキシ当量;162)、25重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(ジャパンエポキシレジン製E−630、エポキシ当量;97.5)25重量部、p−アミノフェノール型エポキシ(住友化学製ELM−100、エポキシ当量;100)50重量部、イミダゾール化合物(四国化成製1B2MZ)4重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSE6200)101.23重量部、球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSOE 24C)101.23重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM−403)1.01重量部、エポキシ変性ポリブタジエン樹脂(新日本石油製E−700)3重量部を混合し、3本ロールを用いて混練した。脱泡をおこない、熱硬化性封止液状樹脂組成物を得た。
<液状樹脂特性試験>
熱硬化性液状封止樹脂組成物は製造後、−40℃で保管したものを使用する。試験を実施する際は、25℃で1時間放置したもの、25℃で24時間放置したものとを用意し、以下の試験を実施した。
ただし(メタ)アクリレート樹脂(A)、ラジカル重合開始剤の混合物およびエポキシ樹脂(B)、エポキシ樹脂硬化剤の混合物の発熱ピーク温度測定は混合直後に行った
1)発熱ピーク温度
セイコー電子製DSC―220型示差走査熱量計で測定し、発熱量が最大となるときの時の温度を発熱ピーク温度とした。
2)粘度
25℃においてブルックフィールド製回転粘度計DV−■(コーン;CR−51)を用
いて2.5rpmにて測定した。
3)注入時間
松浪硝子製沈査用プレートMUR−300(サイズ:76mm×26mm 50pcs)を75℃の熱板上で5分放置した後、沈査用プレートの一辺に樹脂を20−30mg塗布した。塗布開始から注入が終了するまでを目視で観察し、その時間をストップウオッチで測定した。
樹脂製造後、離型処理したアルミ板に挟み込んで、オーブン中で130℃×30分+175℃×60分加熱して、0.4mmのシートを用意し、以下の実験を行った。
1)耐熱性(Tg)
セイコー電子製DMS―210型粘弾性測定装置で測定し、1Hzでのtanδが最大値となるときの温度をガラス転移温度(Tg)とした。
2)平均線膨張係数
セイコー電子製TMA/SS120C型熱応力歪測定装置を用いて測定し、−30℃〜20℃の間の変化量から平均線膨張係数を求めた。
10mm×10mm×厚さ0.3mmのフリップチップとガラスエポキシ基板が半田で電気的に接合され、チップと基板半田バンプ(クリーム半田)の高さ(チップ−基板の間隔)が80μmからなる半導体装置を75℃の熱板上で加熱し、フリップチップの一辺に前記アンダーフィル材をディスペンスし充填させた。オーブン中で130℃×30分+175℃×60分加熱して、信頼性試験用の半導体装置を用意し、以下の試験を行った。
(1)耐リフロー試験
(a)(60℃/相対湿度60%/40時間)、耐リフロー試験(JEDEC規格に準拠、240℃条件で3回)を行った後、超音波探傷機(SAT)を用いて熱硬化性液状封止樹脂組成物の硬化物とチップもしくは基板との界面の剥離の有無を確認し、又、光学顕微鏡を用いてクラックの有無を確認した。試験に用いた半導体装置のサンプル数は各10個である。半導体装置の総数に対するクラックの発生した不良な半導体装置の個数を、「不良数/総数」で表示した。
(b)(60℃/相対湿度60%/40時間)、耐リフロー試験(JEDEC規格に準拠、260℃条件で3回)を行った後、1)−(a)耐リフロー試験と同様に剥離又はクラックの観察を行った。試験に用いたサンプル数は各10個である。
(a)(−50℃/30分←→125℃/30分で、1000サイクル)を行った後、1)−(a)耐リフロー試験と同様に剥離又はクラックの観察を行った。試験に用いたサンプル数は各10個である。
(b)(−50℃/30分←→125℃/30分で、1500サイクル)を行った後、1)−(a)耐リフロー試験と同様に剥離又はクラックの観察を行った。試験に用いたサンプル数は各10個である。
(a)(60℃/相対湿度60%/40時間)、耐リフロー試験(JEDEC規格に準拠、240℃条件で3回)、熱サイクル試験(−50℃/30分←→125℃/30分で、1000サイクル)を行った後、1)−(a)耐リフロー試験と同様に剥離又はクラックの観察を行った。試験に用いたサンプル数は各10個である。
(b)(60℃/相対湿度60%/40時間)、耐リフロー試験(JEDEC規格に準拠、240℃条件で3回)、熱サイクル試験(−50℃/30分←→125℃/30分で、1500サイクル)を行った後、1)−(a)耐リフロー試験と同様に剥離又はクラックの観察を行った。試験に用いたサンプル数は各10個である。
(c)(60℃/相対湿度60%/40時間)、耐リフロー試験(JEDEC規格に準拠、260℃条件で3回)、熱サイクル試験(−50℃/30分←→125℃/30分で、1000サイクル)を行った後、1)−(a)耐リフロー試験と同様に剥離又はクラックの観察を行った。試験に用いたサンプル数は各10個である。
(d)(60℃/相対湿度60%/40時間)、耐リフロー試験(JEDEC規格に準拠、260℃条件で3回)、熱サイクル試験(−50℃/30分←→125℃/30分で、1500サイクル)を行った後、1)−(a)耐リフロー試験と同様に剥離又はクラックの観察を行った。試験に用いたサンプル数は各10個である。
評価結果を表1〜2に示す、
Claims (4)
- (メタ)アクリレート樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)、ラジカル重合開始剤(C)、エポキシ樹脂硬化剤(D)及び無機フィラー(E)を必須成分とする熱硬化性液状樹脂組成物であって、(メタ)アクリレート樹脂(A)とラジカル重合開始剤(C)との混合物だけの組成物、エポキシ樹脂(B)とエポキシ樹脂硬化剤(D)との混合物だけの組成物におけるそれぞれの示差走査熱量曲線から求めた最大発熱ピーク温度の差が25℃以上であることを特徴とする熱硬化性液状封止樹脂組成物であって、(メタ)アクリレート樹脂(A)が脂環式(メタ)アクリレート又は環状エーテル型ジ(メタ)アクリレートであり、エポキシ樹脂(B)がビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、p−アミノフェノール型エポキシ、又はナフタレン型エポキシであり、ラジカル重合開始剤(C)が有機過酸化物であり、エポキシ樹脂硬化剤(D)がイミダゾール化合物であり、(メタ)アクリレート樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)との比率(A)/(B)が重量比で0.05〜1.0である熱硬化性液状封止樹脂組成物。
- 硬化物のガラス転移温度が150℃以上である請求項1記載の熱硬化性液状封止樹脂組成物。
- 前記無機フィラー(E)が球状シリカであり、全組成物中の含有量が20〜80重量%である請求項1又は2記載の熱硬化性液状封止樹脂組成物。
- 請求項1〜3いずれか一項に記載の熱硬化性液状封止樹脂組成物を用いて封止された半導体装置。
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