JP4521851B2 - バスダクトのフィードインシステム及びそのフィードイン部 - Google Patents

バスダクトのフィードインシステム及びそのフィードイン部 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バスダクトを電源に接続する際に用いるバスダクトのフィードインシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
バスダクトを電源に接続する際に用いるバスダクトのフィードインシステムとして、従来はバスダクトと電源とを電気的に接続するフィードイン部がバスダクトの端部に一体形成されているものが一般的である。
【0003】
また、バスダクトとケーブルを接続する技術として、実公昭52−43826号のケーブル接続部がある。前記ケーブル接続部は、複数本のケーブルの導体端に端子金具を夫々取付けて、該端子金具相互間へ両端にボルト挿通部を有する絶縁スペーサーを介在させて、前記ボルト挿通部に挿通させたボルトにより各端子金具及び絶縁スペーサーを一括締付固定し、一方端部に導体露出部を有する複数本の絶縁バスバーを積層してこの上にダクトを設けて成るバスダクトの上記導体露出部相互間を拡げ、該導体露出部と前記端子金具から伸びた板状端子片とを対応する間毎に夫々重ね合わせ且つこれら重ね合わせたもの同士間へ絶縁介在片を介在させて、これらにボルトを貫通させ一括締付固定して成るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記フィードイン部をバスダクトの端部に一体形成する構成では、特殊なバスダクトを製造する必要があることから、製造コストが上昇するという不具合を生ずる。更に、フィードイン部とバスダクトが一体形成されていることから、大型化されて重くなり、電源とフィードイン部とを接続するケーブルをフィードイン部内のバスダクト導体と接続する作業が困難である。更に、フィードイン部とバスダクトが一体形成されているため、前記接続作業時にフィードイン部のみを分解することが困難であり、狭い場所等で接続作業を行わなければならない等の不具合がある。
【0005】
また、上記ケーブル接続部の構成では、ケーブルに接続される板状端子片とバスダクト導体露出部とが重ね合わされ、この重ね合わせたもの同士間へ絶縁介在片を介在させ、これらにボルトを貫通させ一括締付固定することによる接続を行っていることから、取付時にボルトを一度外してから接続する等接続作業に多大な労力を要すると共に、部品が散乱する不具合を生ずる。更には接続後に何らかの事情で取り外す場合にも、同様にボルトを完全に外す必要があり、分解作業も困難である。更に、上記ケーブル接続部の実施例の様な平型ケーブルではなく、丸型ケーブルを使用し、且つ大容量である場合には、1相の板状端子片に接続されるケーブル端子が複数必要となり、かような場合には接続作業が一層困難になる。更に端子金具とケーブルとを一括狭持固定しているため、固定の仕方を間違えた場合に全てが外れ再度接続作業が必要になり、逆に施工性が悪化する。更に、非接続状態時には板状端子片等が箱状体に固定されておらず、ユニット化されていないことから、ケーブルとの接続前は全ての部品が散乱し、接続作業が困難である。
【0006】
更に、上記ケーブル接続部の構成では、端子金具とケーブル導体端を僅かな面積の絶縁スペーサで狭持固定しているだけであることから、引張方向の強度が不十分であり、かかる強度不足は電気的事故の原因ともなる。尚、前記不具合に対して、上記ケーブル接続部の公報の従来例に記載された技術は、強度面では向上することができるものの、本公報に記載の通り、大型化することや作業が困難になるという不具合がある。更に、上記ケーブル接続部では、ケーブル導体端と端子金具との接続箇所が一直線状に配置され、各接続箇所間に絶縁スペーサを挟むことから、ケーブル接続部が幅方向に膨らんで大型化する。
【0007】
更に、上記ケーブル接続部では、最外側の板状端子片に段付けが必要であり、その製造コストが高くなる。更に、箱状体にクリートが一面だけに存在していることから、例えば別方向へのケーブルを引く際には新たな箱状体等が必要となり、かかる点からもコストアップになる。
【0008】
本発明は上記不具合を解消するために提案されたものであって、小型化・軽量化が可能でコスト低減を図ることができると共に、バスダクトへの接続を容易に行うことができるバスダクトのフィードインシステムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のバスダクトのフィードインシステムは、複数相の導体を有するバスダクトと、バスダクトと電源とを電気的に接続するフィードイン部と、バスダクトとフィードイン部とを接続する接続ユニットとを備えるものであって、より具体的には、互いに絶縁された複数相のバスダクト導体を有するバスダクトと、電源の電流を導通する導通手段を該バスダクト導体の複数相に対応して配置するユニット化されたフィードイン部と、配置された該導通手段と該バスダクト導体とに接触して各相毎を通電可能な導電性接続部材が設けられ、該バスダクトと該フィードイン部との間に介在する接続ユニットを有することを特徴とするフィードインシステムである。前記導通手段は、接続導体若しくはフィードイン導体若しくは接続したこれらの両者である。
【0010】
さらに、本発明のバスダクトのフィードインシステムは、上記フィードインシステムに於いて、前記フィードイン部は、前記導電性接続部材と接触する接続導体を電源に接続されるフィードイン導体と箱状体の内部で接続して配置し、該箱状体に該フィードイン導体を挿通可能な開口部と該接続導体を挿通可能な開口部とが設けられているものであることを特徴とする。例えばフィードイン部を、接続導体とフィードイン導体の同相間を電気的に接続する接続部と、前記接続部を収納する箱状体と、前記箱状体と前記接続部とを固定する固定手段とからなるユニット状のものとし、前記箱状体に、前記接続導体を挿通する接続導体挿通開口部と、前記フィードイン導体を挿通するフィードイン導体挿通開口部を設けたものとする。尚、前記接続部は独立して設けることも、接続導体の端部を接続部の全部或いは一部として形設することも可能である。
【0011】
さらに、本発明のバスダクトのフィードインシステムは、上記フィードインシステムに於いて、前記接続導体と前記フィードイン導体の各相の接続箇所のうち少なくとも一部が、前記フィードイン導体を挿通可能な開口部を有する側から視て相互にデルタ配置になっていることを特徴とする。前記フィードイン部の接続箇所はバスダクトの複数相に対応する各相毎に設ける。
【0012】
さらに、本発明のバスダクトのフィードインシステムは、上記フィードインシステムに於いて、前記フィードイン部のフィードイン導体を挿通可能な開口部がノックアウト構造であることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明のバスダクトのフィードインシステムは、上記フィードインシステムに於いて、前記フィードイン部の箱状体には、前記ノックアウト構造のフィードイン導体を挿通可能な開口部が異なる2方向以上或いは少なくとも異なる2方向に設けられていることを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明のバスダクトのフィードインシステムは、上記フィードインシステムに於いて、前記接続ユニットが、対向配置して挿入されるバスダクト導体端部と接続導体端部とがそれぞれ隣接する導電性接続部材と、異相の導電性接続部材間を相互に絶縁する絶縁セパレータと、少なくとも該導電性接続部材と該絶縁セパレータとを一括締着する締着具とを備えることを特徴とする。例えば接続ユニットは、向かい合わせて対向配置された接続すべきバスダクト導体の端部とフィードイン部の接続導体の端部とを電気的に接続する導電性接続部材と、これらの導体端部の異相間及び最外側の導体端部とダクト側板継ぎ板との間を絶縁する絶縁セパレータと、これらを一括締着する締着具とを備えるものとする。この場合に例えば、バスダクト導体の端部は接続ユニットの一端に対向配置されて挿入され、フィードイン導体の端部は接続ユニットの他端に対向配置されて挿入される。
【0015】
さらに、本発明のバスダクトのフィードインシステムは、上記フィードインシステムに於いて、バスダクト導体の端部と同相の接続部が略同一平面状に位置するものとし、より具体的には、前記バスダクト導体、前記接続導体、前記接続箇所の同相が略同一平面上に配置され、これらの各相が並設された状態で電気的な接続が行われることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のフィードイン部は、互いに絶縁された複数相のバスダクト導体を有するバスダクトと、電源に接続されるフィードイン導体と接続導体を箱状体の内部で接続してバスダクト導体の複数相に対応して配置するユニット化されたフィードイン部と、該接続導体と該バスダクト導体とに接触して各相毎を通電可能な導電性接続部材が設けられ、該バスダクトと該フィードイン部との間に介在する接続ユニットとを有するバスダクトのフィードインシステムで用いるフィードイン部であって、該箱状体の内部から外部に複数相の接続導体が突設され、該箱状体の内部に位置する各接続導体の略端部にフィードイン導体との接続手段が設けられ、各相の該接続手段のうち少なくとも一部がデルタ配置であることを特徴とする。
【0017】
【作用】
本発明のバスダクトのフィードインシステムは、バスダクトとユニット化したフィードイン部を接続ユニットで接続する構成であるから、容易に接続作業を行うことができる。更にはフィードイン部を、接続導体とフィードイン導体の同相間を電気的に接続する接続箇所を箱状体に内設し、前記箱状体にフィードイン導体挿通開口部及び接続導体挿通開口部を形成したユニット状としているので、小型化及び軽量化を図ることが可能であり、接続作業などの作業性も一層向上することができる。
【0018】
更に、フィードイン導体挿通開口部或いは前記開口部を有する側から視て各相の接続箇所が相互にデルタ配置されて設けられているので、一層の小型化及び軽量化を図ることができる。例えば、導体厚さ方向へのボルト接続作業用の空間を形成する必要が無くし或いは前記空間を極力減少することが可能となり、導体厚さ方向への箱状体の拡大を防止することができる。
【0019】
更に、フィードイン導体挿通開口部をノックアウト構造とすることで、安価に且つ容易にフィードイン導体挿通開口部を形成することができると共に、必要に応じて容易に開口できるので作業の便宜性も向上する。更には、異なる2方向以上にノックアウト構造を形成することにより、前記有利性に加え、例えば電源の位置など施工現場の状況に適応してフィードイン導体挿通開口部を容易に開口することができる。
【0020】
更に、接続ユニットの両端を、接続するバスダクト導体の端部とフィードイン部の接続導体の端部にそれぞれ向かい合わせて配置し、接続ユニットにバスダクト導体端部及び接続導体端部をそれぞれ挿入して、バスダクト導体端部と接続導体端部の同相間に導電性接続部材を添わせて電気的に接続すると共に、異相間及び最外側の導体端部とダクト側板継ぎ板間とを絶縁セパレータで絶縁し、これらを締着具で一括締着するユニットとして構成することにより、接続作業時に締着具を一度も外す必要がなくなって接続作業がより容易となり、また接続作業時の部品の紛失を未然に防止することができる。更に接続ユニットにバスダクト導体端部と接続導体端部を挿入し、仮締着状態の締着具を緊締するだけで電気的、物理的な接続作業が完了することから、接続作業がより一層容易になる。
【0021】
更に、接続された同相のバスダクト導体、接続導体及び接続部が略同一平面状に配置され、そのバスダクト導体、接続導体及び接続部の各相が並設されることにより、より一層導体厚さ方向への箱状体の拡大を防止することができ、箱状体を小型化することが可能となる。更に、各相毎に段付け作業を行うことが不要であり、製造コストを削減できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面に基づき説明する。図1から図4は本発明の第1実施例のフィードインシステムを示し、図1は接続状態を示す正面図、図2は図1の一部縦断左側面図、図3は非接続状態を示す正面図、図4は図3の左側面図である。
【0023】
本実施例に於けるバスダクトのフィードインシステムは、図1乃至図4に示すように、電気幹線路を形成するバスダクト10のバスダクト導体11と電源とを電気的に接続するものであって、バスダクト10は接続ユニット20を介してフィードイン部30に接続され、フィードイン部30には電源と電気的に接続され、端部以外が絶縁被覆されているフィードイン導体40が導入されて、バスダクト10への電気的接続が行われる概略構成である。
【0024】
バスダクト10は3線式の絶縁密着型バスダクトであって、絶縁被覆されている略平板状のバスダクト導体11が3線並設され、並設されたバスダクト導体11の周囲はハウジング12で囲繞されている。バスダクト10の両端部では各々、絶縁物が被覆されていない状態のバスダクト導体11の端部11aが所定長さ突出し、その中央相の導体端部11aは直線状であると共に、その外側相の導体11には端部11aに至る途中の拡開で一定の段付けが行われ、異相間の導体端部11aが所定間隔或いは所定距離(後述する接続ユニット20で接続する際の絶縁セパレータ等を介在可能な間隔)離間した状態で並設されており、突出した導体端部11aの厚さ方向両側にバスダクト側板13が配設されている。前記バスダクト端部は両端部とも同一構成で、バスダクト10の長手方向の方向性が無く、バスダクト10の各端部を同様に使用できる。また、バスダクト10は単位長さ毎にユニット化されており、前記ユニット化されたバスダクト10・10相互を接続ユニット20を介して接続し、バスダクト幹線路を形成可能である。
【0025】
接続ユニット20には、略平板状の絶縁セパレータ21の4枚が所定間隔を開けて並設されており、各絶縁セパレータ21・21間では各絶縁セパレータ21に沿って略平板状の導電性接続部材22が添設され、絶縁セパレータ21・21間の導電性接続部材22・22間にはバスダクト導体端部11a及び後述するフィードイン部30の接続導体端部を挿入可能であり、最外側の絶縁セパレータ21の外側にはダクト側板継ぎ板23が配設されている。前記導電性接続部材22・22間に同相のバスダクト導体端部11aとフィードイン部30の接続導体端部を挿入し、導電性接続部材22を介してバスダクト導体11と前記接続導体を電気的に接続すると共に、前記絶縁セパレータ21によって、異相間及び最外側のバスダクト導体端部11a、前記接続導体端部、導電性接続部材22とダクト側板継ぎ板23との間を絶縁する構成である。
【0026】
絶縁セパレータ21、導電性接続部材22、ダクト側板継ぎ板23にはボルトを挿通する挿通孔が略中央の対応位置に形成され、前記各挿通孔にはダクト側板継ぎ板23の一方の外側から略筒状の絶縁スリーブに挿通されたボルトが挿通されて他方の外側で貫通した前記ボルトにナットが螺合されており、両外側のダクト側板継ぎ板23・23で絶縁セパレータ21、導電性接続部材22を狭持してボルト・ナット・ワッシャー等からなる締着具24で絶縁セパレータ21、導電性接続部材22、ダクト側板継ぎ板23を一括仮締着し、全てが一体化したユニットにしている。前記略筒状の絶縁スリーブは略円筒形としてもよいが、絶縁セパレータ21、導電性接続部材22等の締付共回りを防止するため、断面形状が非円形である筒状にすることが好ましく、また前記挿通孔は、前記絶縁スリーブの断面形状よりも僅かに大きい相似形で形成すると好適である。
【0027】
ダクト側板継ぎ板23の外面の略中央には略方形の外向き凸部23aが設けられ、接続ユニット20の長手方向に於ける外向き凸部23aの両端縁は、前記ワッシャーの外周よりも内側に位置するように形成されており、後述するバスダクト10及びフィードイン部30の接続の際に、バスダクト側板13及びフィードイン側板を外向き凸部23aと前記ワッシャーとの間に前記長手方向から挿入できるようにしてその挿入距離を規制し、容易に且つ確実・正確に接続作業が行える構成である。
【0028】
尚、本実施例では、同相のバスダクト導体端部11aとフィードイン部の接続導体端部間を電気的に接続する導電性接続部材22を各相毎に2枚設け、この導電性接続部材22・22間にバスダクト導体端部11a及びフィードイン部の接続導体端部が挿入される構成であるが、本実施例に限定されるものではなく、例えば各相毎に導電性接続部材22を1枚設け、この導電性接続部材22を同相のバスダクト導体端部11a及びフィードイン部の接続導体端部に添わせる構成としてもよく、また、この場合等に、同相のバスダクト導体端部11aとフィードイン部の接続導体端部を突き合わせ接続するために、例えば絶縁セパレータ21内に導電性接続部材22を埋設する構成とするなど適宜である。
【0029】
フィードイン部30は箱状体31を有し、箱状体31の内部にはボルト、ナット、ワッシャー等の締着具により接続を行う接続部32が各相に対応してそれぞれ内設されている。本実施例では、接続ユニット20の導電性接続部材22を介してバスダクト10のバスダクト導体11と電気的に接続状態となる接続導体33の端部33aに接続部32が設けられており、箱状体31の内部に接続導体33と電源とを電気的に接続する為のフィードイン導体40が導かれ、フィードイン導体40の端部を接続部32の締着具で締着して接続導体33に接続するようになっている。
【0030】
箱状体31は、略直方体の筐体であって、その周面の内の少なくとも一面が開閉可能或いは着脱可能な蓋体311で本実施例では左側面が蓋体311であり、後述する接続導体33とフィードイン導体40との接続作業が容易に行えるようになっており、本実施例では、後述する接続導体33の幅方向の一方側面である左側面に蓋体311が設けられ、前記方向の蓋体311にフィードイン導体40を挿通可能な開口部312が形成されている。開口部312から挿通されるフィードイン導体40は後述する接続部32で接続導体33に接続されている。尚、フィードイン導体挿通開口部312は蓋体311以外の周面に設けてもよく、また蓋体311を設けない筐体とする構成も可能である。
【0031】
箱状体31には、接続ユニット40側に位置することになる図1乃至図4に於ける上面に接続導体33を挿通可能な開口部313が形成され、前記開口部313近傍の箱状体31の内側には固定手段34が設けられ、略平板状である接続導体33が上下を長手方向にして固定手段34で箱状体31に固定され、接続導体33の一端が接続導体挿通開口部313から外部に突出しており、開口部313の接続導体33の厚さ方向両側にはフィードイン側板35が立設されている。
【0032】
接続導体33は、バスダクト導体11の幅と略同一幅の略平板状で、接続すべきバスダクト10と同様に3線式であり、箱状体31内部に位置する各相の接続導体33の他端にはバスダクト導体11の幅より幅広に形成された幅広部分が設けられ正面視略L字形になっており、前記幅広部分に接続部32が設けられている。前記幅広部分により、後述するフィードイン導体40との接続の際に、フィードイン導体40に設けられた接続端子の長さや大きさがバスダクト導体11の幅よりも大きい場合に対応可能としている。尚、例えば前記接続端子の大きさがバスダクト導体11の幅と同一或いはバスダクト導体11の幅よりも小さい場合には、前記幅広部分を形成せずに接続導体33の他端をバスダクト導体11と同一幅で設け、或いは場合によっては幅狭部分を形成することも可能であり、接続端子の大きさに応じて適宜に形成することができる。尚、本実施例の固定される箇所の近傍のように、接続導体33の適宜箇所を絶縁物33bで被覆すると好適である。
【0033】
前記接続導体33では、中央相の接続導体33の長さが外側相の接続導体33の長さよりも長く形成され、箱状体31の上面からの突出長さ或いは接続導体33の一端の突出位置は3線とも同一とし、他方、中央相接続導体33の他端に設けられた接続部32が外側相接続導体33の他端に設けられた接続部32の位置よりも下方に位置するように設けられ、両側の外側相接続導体33は正面視略同一形状となっており、フィードイン導体挿通開口部312から視て各相毎の接続部32が略三角形のデルタ形状に配置されている。
【0034】
尚、外側相接続導体33よりも下方に長く突出した中央相接続導体33の突出割合或いは突出長さは、接続されるフィードイン導体40の本数等に応じて適宜であり、また、中央相接続導体33に接続されるフィードイン導体40が複数本の場合は、接続導体33の厚さ方向両面にフィードイン導体40の接続端子を接続する構成とすると、前記突出割合等を低減することが可能となると共に、接続用のボルト・ナット・ワッシャーの個数等を低減することが可能になって好適である。
【0035】
各相の接続導体33・33間には、絶縁板である絶縁材36が固定手段34で接続導体33と一体で箱状体31に固定され、中央相接続導体33の両側に沿って添設され、異相の接続部32・32間など異相間が絶縁されるようになっている。絶縁材の大きさは、中央相接続導体33と隣接する外側相接続導体33を覆い隠す程度の大きさがあればよく、換言すれば外側相接続導体33の下方への突出長さ以上で且つ外側相接続導体33の幅以上の幅を有し、異相間を絶縁可能な大きさであればよい。尚、中央相接続部32でボルトやナットの頭と接触させない処理を行って、異相の接続導体33を完全に覆う大きさの絶縁材とすることも可能である。
【0036】
接続導体33及び絶縁材36を箱状体31に固定する固定手段34は、図17及び図18に示す如くで、本実施例を含めて全ての実施例に使用されている。固定手段34は、各相の接続導体33・33間及び外側相接続導体33の外側面に沿って設けられる絶縁固定板34aの複数を有し、外側に位置する絶縁固定板34aの外側には、一面が最外側の絶縁固定板34aの外側面に添わされ、他の一面が外方へ垂直に屈曲して絶縁固定板34aの上端面と略同一平面に配置されている断面略L字形の固定部材34bが設けられている。固定部材34bは締着具34cの締着で絶縁固定板34aの外側面に固定され、両側の固定部材34b・34bの前記他の一面は互いに離反方向に屈曲するように配設されている。
【0037】
固定部材34bの離反する一面には、締着具であるボルトを挿通可能な挿通孔34dが形成され、挿通孔34dと箱状体31上面に形成されている図に省略した挿通孔とにボルトを挿通し、ボルト・ナット・ワッシャー等からなる締着具34eで緊締することにより、箱状体31上面と固定部材34bの前記他の一面を固定する構成であって、後述の如く固定部材34b・34b間で絶縁固定板34a、接続導体33、絶縁材36を狭持する或いは狭持可能で、フィードイン部30はユニット化されている。
【0038】
絶縁固定板34a・34a間には各々接続導体33が配置され、中央相の接続導体33の両側にはそれぞれ絶縁板である絶縁材36が添設されて中央相接続導体33と絶縁固定板34aとの間に絶縁材36が介在しており、固定部材34b・34b間でずらす等により絶縁固定板34a、絶縁材36、接続導体33の位置決めが行われている。そして、ボルト・ナット・ワッシャー等の締着具34c、34eで強固に固定して最外側の固定部材34b・34bで内側の絶縁固定板34aを狭持することによって、外側相接続導体33が両側に配置された絶縁固定板34a・34aで強固に狭持されると共に、両側に絶縁材36が添設された中央相接続導体33が、両側に配置された絶縁材36・36及び絶縁固定板34a・34aで強固に狭持される。
【0039】
前記狭持によって接続導体33を固定する構成であるから、接続導体33自体への穴開け加工が不要であり、また、締着具34cのワッシャーの外径を接続導体33の幅方向両端縁より内側になる大きさにすると、接続導体33をより強固に狭持固定することが可能となって好適である。また、絶縁固定板34aの厚さは、接続ユニット20の絶縁セパレータ21の厚さと略同一厚さにすると接続導体33の段付けが不要となって好適であり、結果的にバスダクト導体11の厚さ方向両面と接続導体33の厚さ方向両面が略同一平面上に位置することになり、また、バスダクト導体11の厚さ方向両面が接続部32と略同一平面上に位置することになり、導体11、33の厚さ方向への箱状体31の大きさを極力小型化することができる。
【0040】
上記構成のバスダクト10、接続ユニット20及びフィードイン部30を接続する場合は、図3及び図4に示すように、バスダクト10と、フィードイン導体40と接続導体33とが接続部32で締着具32bにより接続されたフィードイン部30とを所定位置に配置し、締着具24が仮締着状態の接続ユニット20の同相の導電性接続部材22・22間に、バスダクト10の導体端部11a及びフィードイン部30の接続導体端部33aを突き合わせ状態で挿入すると共に、接続ユニット20の外向き凸部23aで形成されたワッシャーとダクト側板継ぎ板23との間の空隙部に、バスダクト側板13及びフィードイン側板35を突き合わせ状態で且つダクト側板継ぎ板23の外側面に添わせた状態で挿入する。前記挿入距離は、バスダクト側板13の先端縁及びフィードイン側板35の先端縁が外向き凸部23aに各々当接するまでである。
【0041】
そして、前記挿入後に締着具24を一括緊締することにより、各相の導電性接続部材22・22間に挿入されたバスダクト導体端部11a及び接続導体端部33aを狭持し、更にワッシャーとダクト側板継ぎ板23によりバスダクト側板13及びフィードイン側板35を狭持して、バスダクト10のバスダクト導体11とフィードイン部30の接続導体33とが接続ユニット20の導電性接続部材22を介して電気的に接続される。即ち、接続ユニット20の長手方向の両外側から、バスダクト10の端部とフィードイン部30の端部を挿入し、締着具24を緊締するだけで電気的な接続作業は終了する。尚、接続強度を上げるために、図1乃至図4に示すように、バスダクト側板13とダクト側板継ぎ板23とをビス止め、及びフィードイン側板35とダクト側板継ぎ板23とをビス止めすること等を適宜に行う。
【0042】
前記電気的な接続が完了した後に、接続ユニット20の導電性接続部材22の幅方向両側に形成された開口をカバー部材25で被覆し、前記カバー部材25をバスダクト10及びフィードイン部30の箱状体31にビス止めする等して固定することにより、全ての電気的、物理的な接続が完了する。カバー部材25は、断面略コ字形の略平板状に形成されており、また、ダクト側板継ぎ板23の外向き凸部23aから長手方向先端までの長さよりフィードイン側板35の長さが長く、カバー部材25のフィードイン部30の方向に位置する側の端部は箱状体31の形状に合わせる必要があることから、前記端部は断面コ字形の端縁から平板を略直角に外方へ屈曲延設した形状となっており、前記屈曲延設部分がビス止め等によって箱状体31の上面に固定される。
【0043】
第1実施例のバスダクト10のフィードインシステムでは、箱状体31の内部で接続部32を有する接続導体33が固定手段34で固定されること等によってフィードイン部30がユニット化され、接続ユニット20もユニット化され、各部の小型化及び軽量化を図ることが可能であり、また、フィードイン部30のみを対象としてフィードイン導体40の接続作業を行い、その接続完了後に接続ユニット20を介してバスダクト10と接続することによって、場所を選ばずにフィードイン導体40とフィードイン部30との接続が可能であり、電源との接続作業、バスダクトとの接続作業を容易に行うことができる。
【0044】
また、仮締着された接続ユニット20の一括緊締により、バスダクト10及びフィードイン部30とを突き合わせ接続することができ、接続時に接続ユニット20を解体する必要がなく、部品の紛失などを未然に防止することができる。また、本実施例の接続ユニット20は、通常のバスダクト10・10同士の接続時に間に介在させて使用する接続ユニット20を使用し、特別な部品はカバー部材25のみであるから、製造コストを極力削減することができると共に在庫管理も容易となる。
【0045】
次に、本発明の第2実施例のバスダクトのフィードインシステムについて、上記第1実施例と異なる箇所を中心に説明する。図5から図8までは本発明の第2実施例のフィードインシステムを示し、図5は接続状態を示す正面図、図6は図5の一部縦断左側面図、図7は図5の一部縦断右側面図、図8は図5の底面図である。
【0046】
第2実施例のフィードインシステムは、図5から図8に示すように、バスダクト10及び接続ユニット20は第1実施例と同様であり、フィードイン部30のみが異なるものであって、フィードイン導体挿通開口部312がフィードイン部30の底面に設けられている。接続導体33は、3相共に正面視略L字形の略平板状導体で、箱状体31内で屈曲した端部には接続部32が設けられており、正面視で中央相の接続部32は左側に、外側相の接続部32は右側に位置し、中央相と外側相とで左右逆方向に接続部32が配設され、図8に示すように、フィードイン導体挿通開口部312が形成されている底面から視て各相の接続部32が略三角形のデルタ配置になっている。
【0047】
中央相の接続部32には両面にフィードイン導体40を接続可能とし、接続導体33の接続部32に於ける導体幅を片面のみに隣り合わせて接続した場合に比べて略1/2に抑えることが可能で、箱状体31を小型化及び軽量化することができる構成である。尚、接続導体33の接続部32に於ける導体幅や大きさは、第1実施例と同様に、フィードイン導体40の接続端子の大きさやその本数に応じて適宜決定される。また、第1実施例と同様に中央相と外側相との間に外側相の接続導体30の外形より僅かに大きい絶縁材36を介在し、各相接続部32など各相を絶縁している。
【0048】
第2実施例のフィードインシステムを使用することにより、第1実施例と同様の有利性が得られると共に、フィードイン部30の下方に電源がある場合等に、フィードイン部30の下方から側面へフィードイン導体40を導く必要がなく、より容易に接続作業を行うことができる。
【0049】
次に、本発明の第3実施例のバスダクトのフィードインシステムについて、第1実施例及び第2実施例と異なる箇所を中心に説明する。図9から図13までは第3実施例を示し、図9はフィードイン部を示す正面図、図10は図9のフィードイン部に於けるフィードイン導体の非接続状態を示す正面図、図11はフィードイン部に於けるフィードイン導体を下方へ導出状態を示す左側面図、図12は図11の背面図、図13は図11の底面図である。
【0050】
第3実施例のフィードインシステムに於けるバスダクト10と接続ユニット20は第1実施例及び第2実施例と同様であり、フィードイン部30のみが相違する。フィードイン部30には、図9及び図10に示すように、第1実施例及び第2実施例と同様に正面視略L字形の接続導体33が形成されているが、接続導体33の端部に設けられた接続部32が正面視で上下及び左右にずれた状態で配設され、箱状体31の下方或いは側方からフィードイン導体40を導入して接続部32で接続可能な構成である。接続部32には、フィードイン導体40の接続を容易にするため、図10に示すようなフィードイン導体40の接続端子に応じたフィードイン導体40を接続するための締着具を挿通する挿通孔32aが予め開けられている。
【0051】
箱状体31の側面及び底面に設けられたフィードイン導体挿通開口部312はノックアウト構造で設けられ、ノックアウト部312aをハンマー等で叩くことにより、フィードイン導体挿通開口部312をフィードイン導体40を挿通する開口にすることができる。即ち、必要に応じて、フィードイン導体40を側方から導入する場合は、側面に形成されたノックアウト部312aを叩いてフィードイン導体を挿通する開口とし、フィードイン導体40を下方から導入する場合は、底面に形成されたノックアウト部312aを叩いてフィードイン導体を挿通する開口とする。尚、ノックアウト構造のフィードイン導体挿通開口部312は、箱状体31の側面及び底面、又は箱状体31の側面のみ、又は箱状体31の底面のみに設ける等適宜である。
【0052】
また、本実施例のフィードイン部30に関しても、第1実施例及び第2実施例と同様に、図11から図13に示す通り、ノックアウト部312aであるフィードイン導体挿通開口部312から視て、各相の接続部32が略三角形状のデルタ配置となっており、前記デルタ配置によって、フィードイン導体40の接続作業を容易化することができると共に、極力箱状体31の小型化及び軽量化を図ることができる構成である。
【0053】
本実施例の接続部32は、上下及び左右にずれて配設され、ノックアウト構造のフィードイン挿通開口部312が側面や底面に設けられていることから、容易に側方及び下方からフィードイン導体40を導入して接続することができ、汎用性が高い。そして、現場で電源の方向を確認した後に、ノックアウト部312aの開口、及び前記開口からフィードイン導体40を導入しての接続作業を行えば良く、より施工性が向上すると共に、下方導入用及び側方導入用のフィードイン部30を用意する或いは別個に製造する必要が無くなるため、製造コストを低減し、在庫管理を容易にすることができる。尚、箱状体31の上記側面及び底面以外の面に適宜開口部312を設け、フィードイン導体40の導入或いは導出をすることが可能である。
【0054】
次に、本発明の第4実施例のバスダクトのフィードインシステムについて、第1実施例、第2実施例及び第3実施例と異なる箇所を中心に説明する。図14から図16までは本発明の第4実施例を示し、図14はフィードイン部を示す正面図、図15は図14のフィードイン部でフィードイン導体側面導出時に於けるバスダクトと接続ユニットとの接続前状態を示す左側面図、図16は接続導体及び絶縁材を示す斜視図である。
【0055】
第4実施例のフィードインシステムに於けるバスダクト10と接続ユニット20は、その基本構成は第1、第2、第3実施例と同様であるが、バスダクト10は図15に示すように4線式であり、また、接続ユニット20も前記4線式のバスダクト10に対応したものであり、絶縁セパレータ21の個数及び導電性接続部材22の個数が増え、5枚の絶縁セパレータ21と8枚の導電性接続部材22が設けられている。
【0056】
フィードイン部30は、前記4線式に対応して図16に示すように、その正面視略L字形の接続導体33も同様に4線式とされ、接続導体端部33aの屈曲部分が接続方向に対して垂直な方向への長さが長い接続導体と、接続導体端部33aの屈曲部分が接続方向に対する長さが長い接続導体とを交互に配置し、且つ接続導体端部33aの屈曲部分が逆方向に向いて配置されている。
【0057】
互いに隣合う接続導体33の接続部32・32は上下及び左右にずらした位置に設けられており、例えば外側相の1相と中央相の2相等、各相の接続部32の少なくとも一部はフィードイン導体挿通開口部312から視て略三角形状のデルタ配置となっている。前記接続部32にはボルト・ナット・ワッシャー等からなる接続用締着具32bのボルトの挿通孔32bが略正方形配置で開口されており、また、中央相の2相の接続導体33には、それぞれ接続導体33を挟む状態で絶縁材36が添設され、前記絶縁材36は少なくとも隣接する接続導体33を覆う大きさを有する。
【0058】
フィードイン部30は、図14に示すように、第3実施例と同様に箱状体31の側面及び底面からフィードイン導体40を導入可能な構成であって、箱状体31の一側面及び底面には、フィードイン導体挿通開口部312であるノックアウト部312aが接続部32のズレに応じてそれぞれ2箇所設けられ、開口可能になっている。尚、フィードイン導体挿通開口部312或いはノックアウト部312aは、4線式のバスダクト10の各相に対応して側面或いは底面に4箇所設けてもよい。そして、フィードイン導体40を並列して導入し、接続導体33の接続部32に接続する場合に、前記略正方形配置された挿通孔32bは、下方から導入された場合と、側方から導入された場合とで兼用して接続することが可能である。尚、第3実施例も同様に、接続端子の大きさによっては兼用する構成としてもよい。
【0059】
第4実施例のバスダクトのフィードインシステムを使用することにより、4線式のバスダクト10であっても、箱状体31を極力小型化及び軽量化して対応することが可能となると共に、ノックアウト部312aを2箇所、場合によっては各相毎に設けることにより、箱状体31のフィードイン導体挿通開口部312が形成されている面の強度を確保することが可能となる。また、上記第3実施例及び本第4実施例を使用することにより、施工現場の状況、或いは電源の場所に応じて、様々な方向へフィードイン導体40を導出することができるので、より一層施工性が向上する。
【0060】
以上、本発明のバスダクトのフィードインシステムの実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、以下のような拡張及び変形をすることができる。例えばバスダクト10は2線式或いは5線式以上であってもよく、また、絶縁物を被覆してなる絶縁被覆導体11を密着してハウジング12内に収納してなる密着絶縁型のバスダクト10について説明したが、各相間を開けて並列してなる空気絶縁型のバスダクトであってもよい。
【0061】
また、固定手段34について、1種類のみ説明したがこれに限定されるものではなく、例えば接続導体33自体に孔を開け、これに断面略L字形の固定部材34bを取り付け、各相毎に直接箱状体31に固定する等、接続導体33と箱状体31を固定状態とできる構成であればよい。また、図19に示すように、断面略コ字形の固定部材34bを突出面が互いに離反する状態で配置し、前記固定部材34bの基面で絶縁固定板34aを狭持する構成にすることにより、より強固に接続導体33を支持固定することが可能となる。また、図19に示すように、絶縁固定板34aに少なくとも接続導体33を固定する溝34fを設け、この溝34f内に接続導体33を嵌合する構成とすることにより、接続導体33の幅方向への移動を規制し、より強固に接続導体33を狭持支持することができる。前記溝34fを設ける構成とする場合、固定部材34bで固定される箇所近傍の絶縁材36を接続導体33の幅と略同一幅にし、絶縁材36と接続導体33を一緒に絶縁固定板34aの溝34f内に嵌合すると好適である。
【0062】
また、接続導体33・33間に介在させる絶縁材36は、各相の空間距離が十分に保てれば無くてもよい。例えば、接続ユニット20に設けられた絶縁セパレータ21の幅が広いものであれば、接続導体33・33の各相間が十分に確保することができるため、絶縁材36は不要である。
【0063】
また、第1実施例から第4実施例の各構成をそれぞれ組み合わせる構成であってもよく、例えば、第1実施例のフィードイン部30のフィードイン導体挿通開口部312を2箇所(場合によっては3箇所)設ける構成、或いは、第1実施例から第3実施例のフィードイン部30及びバスダクト10、接続ユニット20を4線式にする構成等適宜である。また、バスダクト10や接続ユニット20の構成は上記実施例に限定されるものではない。また、フィードイン導体40を断面形状略円型のケーブルで説明したが、本実施例に限定されるものではない。
【0064】
また、図に於いて固定手段34で固定する箇所を接続導体33の絶縁被覆されている箇所で狭持固定する構成を示したが、場合によっては、絶縁被覆されていない箇所を狭持固定する構成であってもよく、この場合、固定部材34b・34b間の状態を維持する締着具34c、34e等を絶縁スリーブに挿通するようにすると好適である。また、固定部材34bは少なくとも一方のみ使用すればよく、他方側の最外絶縁固定板34aと固定部材34b間を締着具で締着して狭持固定する構成であってもよい。また、両側に固定部材34bを有する構成であってもよいが、例えば一方を平板状の固定部材34bにしてもよく、少なくとも一方の固定部材34bで箱状体31と固定状態となればよい。
【0065】
【発明の効果】
本発明のバスダクトのフィードインシステムは、小型化・軽量化を図ることが可能であり、またバスダクトへの接続を容易に行うことができ、低コストで製造・施工することが可能であるという効果を奏する。また、接続導体端部やバスダクト導体端部を接続ユニットの導電性接続部材間に所要寸法挿入し、且つフィードイン側板やバスダクト側板を締着具のワッシャーとダクト側板継ぎ板間に所要寸法挿入し、締着具で一括緊締して接続導体端部及びバスダクト導体端部を導電性接続部材間で狭持すると共にフィードイン側板及びバスダクト側板をワッシャーとダクト側板継ぎ板間で狭持するので、固定手段と併せて十分な狭持面積で、且つ2面で狭持していることとなり、引張強度など高い強度を確保して接続することができる。
【0066】
また、本発明のバスダクトのフィードインシステムは、バスダクト、接続ユニット及びフィードイン部を用いる際の方向性の自由度が高く、多様な施工現場の状況に適応して接続作業を行うことができる汎用性に優れるものであり、施工性を一層向上できると共に、特殊な部品を極力減らし、コスト低減及び在庫管理の容易化を図ることができる。
【0067】
例えば、バスダクト導体端部とフィードイン部の接続導体端部とを接続ユニットを介して突き合わせる等により接続することができれば、バスダクト、接続ユニット及びフィードイン部に特に方向性を要求することがなく、上記実施例と逆方向に電源が存在したとしても容易に対応することができる。例えばフィードイン導体のフィードイン部に対する導入或いは導出が一方向のみに規制されず、フィードイン部の多様な方向に導入或いは導出が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のフィードインシステムに於ける接続状態を示す正面図。
【図2】図1の一部縦断左側面図。
【図3】本発明の第1実施例のフィードインシステムに於ける非接続状態を示す正面図。
【図4】図3の左側面図。
【図5】本発明の第2実施例のフィードインシステムに於ける接続状態を示す正面図。
【図6】図5の一部縦断左側面図。
【図7】図5の一部縦断右側面図。
【図8】図5の底面図。
【図9】本発明の第3実施例のフィードイン部を示す正面図。
【図10】図9のフィードイン部に於けるフィードイン導体の非接続状態を示す正面図。
【図11】本発明の第3実施例のフィードイン部に於けるフィードイン導体を下方へ導出状態を示す左側面図。
【図12】図11の背面図。
【図13】図11の底面図。
【図14】本発明の第4実施例のフィードイン部を示す正面図。
【図15】図14のフィードイン部でフィードイン導体側面導出時に於けるバスダクトと接続ユニットとの接続前状態を示す左側面図。
【図16】本発明の第4実施例に於ける接続導体及び絶縁材を示す斜視図。
【図17】本発明に於ける固定手段の斜視図。
【図18】図17の固定手段の右側面図。
【図19】固定手段の他の実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
10 バスダクト
11 バスダクト導体
11a バスダクト導体端部
13 バスダクト側板
20 接続ユニット
21 絶縁セパレータ
22 導電性接続部材
23 ダクト側板継ぎ板
23a 外向き凸部
24 締着具
30 フィードイン部
31 箱状体
312 フィードイン導体挿通開口部
312a ノックアウト部
313 接続導体挿通開口部
32 接続部
33 接続導体
33a 接続導体端部
34 固定手段
34a 絶縁固定板
34b 固定部材
35 フィードイン側板
36 絶縁材
40 フィードイン導体

Claims (8)

  1. 互いに絶縁された複数相のバスダクト導体を有するバスダクトと、電源の電流を導通する導通手段を該バスダクト導体の複数相に対応して配置するユニット化されたフィードイン部と、配置された該導通手段と該バスダクト導体とに接触して各相毎を通電可能な導電性接続部材が設けられ、該バスダクトと該フィードイン部との間に介在する接続ユニットを有することを特徴とするバスダクトのフィードインシステム。
  2. 前記フィードイン部は、前記導電性接続部材と接触する接続導体を電源に接続されるフィードイン導体と箱状体の内部で接続して配置し、該箱状体に該フィードイン導体を挿通可能な開口部と該接続導体を挿通可能な開口部とが設けられているものであることを特徴とする請求項1記載のバスダクトのフィードインシステム。
  3. 前記接続導体と前記フィードイン導体の各相の接続箇所のうち少なくとも一部が、前記フィードイン導体を挿通可能な開口部を有する側から視て相互にデルタ配置になっていることを特徴とする請求項2記載のバスダクトのフィードインシステム。
  4. 前記フィードイン部のフィードイン導体を挿通可能な開口部がノックアウト構造であることを特徴とする請求項2又は3記載のバスダクトのフィードインシステム。
  5. 前記フィードイン部の箱状体には、前記ノックアウト構造のフィードイン導体を挿通可能な開口部が異なる2方向以上に設けられていることを特徴とする請求項4記載のバスダクトのフィードインシステム。
  6. 前記接続ユニットが、対向配置して挿入されるバスダクト導体端部と接続導体端部とがそれぞれ隣接する導電性接続部材と、異相の導電性接続部材間を相互に絶縁する絶縁セパレータと、少なくとも該導電性接続部材と該絶縁セパレータとを一括締着する締着具とを備えることを特徴とする請求項2、3、4又は5記載のバスダクトのフィードインシステム。
  7. 前記バスダクト導体、前記接続導体、前記接続箇所の同相が略同一平面上に配置され、これらの各相が並設された状態で電気的な接続が行われることを特徴とする請求項2、3、4、5又は6記載のバスダクトのフィードインシステム。
  8. 互いに絶縁された複数相のバスダクト導体を有するバスダクトと、電源に接続されるフィードイン導体と接続導体を箱状体の内部で接続してバスダクト導体の複数相に対応して配置するユニット化されたフィードイン部と、該接続導体と該バスダクト導体とに接触して各相毎を通電可能な導電性接続部材が設けられ、該バスダクトと該フィードイン部との間に介在する接続ユニットとを有するバスダクトのフィードインシステムで用いるフィードイン部であって、該箱状体の内部から外部に複数相の接続導体が突設され、該箱状体の内部に位置する各接続導体の略端部にフィードイン導体との接続手段が設けられ、各相の該接続手段のうち少なくとも一部がデルタ配置であることを特徴とするフィードイン部。
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