JP2002291141A - バスダクトのフィードインシステム及びそのフィードイン部 - Google Patents

バスダクトのフィードインシステム及びそのフィードイン部

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JP2002291141A
JP2002291141A JP2001089560A JP2001089560A JP2002291141A JP 2002291141 A JP2002291141 A JP 2002291141A JP 2001089560 A JP2001089560 A JP 2001089560A JP 2001089560 A JP2001089560 A JP 2001089560A JP 2002291141 A JP2002291141 A JP 2002291141A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化・軽量化が可能でコスト低減を図るこ
とができると共に、バスダクトへの接続を容易に行うこ
とができるバスダクトのフィードインシステムを提供す
る。 【解決手段】 互いに絶縁された複数相のバスダクト導
体を有するバスダクトと、電源に接続されるフィードイ
ン導体と接続導体を接続してバスダクト導体の複数相に
対応して接続導体を配置するユニット化されたフィード
イン部と、配置された接続導体とバスダクト導体とに接
触して各相毎を通電可能な導電性接続部材が設けられ、
バスダクトとフィードイン部との間に介在する接続ユニ
ットを有し、接続導体とバスダクト導体とを接続するバ
スダクトのフィードインシステム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バスダクトを電源
に接続する際に用いるバスダクトのフィードインシステ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】バスダクトを電源に接続する際に用いる
バスダクトのフィードインシステムとして、従来はバス
ダクトと電源とを電気的に接続するフィードイン部がバ
スダクトの端部に一体形成されているものが一般的であ
る。
【0003】また、バスダクトとケーブルを接続する技
術として、実公昭52−43826号のケーブル接続部
がある。前記ケーブル接続部は、複数本のケーブルの導
体端に端子金具を夫々取付けて、該端子金具相互間へ両
端にボルト挿通部を有する絶縁スペーサーを介在させ
て、前記ボルト挿通部に挿通させたボルトにより各端子
金具及び絶縁スペーサーを一括締付固定し、一方端部に
導体露出部を有する複数本の絶縁バスバーを積層してこ
の上にダクトを設けて成るバスダクトの上記導体露出部
相互間を拡げ、該導体露出部と前記端子金具から伸びた
板状端子片とを対応する間毎に夫々重ね合わせ且つこれ
ら重ね合わせたもの同士間へ絶縁介在片を介在させて、
これらにボルトを貫通させ一括締付固定して成るもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記フィード
イン部をバスダクトの端部に一体形成する構成では、特
殊なバスダクトを製造する必要があることから、製造コ
ストが上昇するという不具合を生ずる。更に、フィード
イン部とバスダクトが一体形成されていることから、大
型化されて重くなり、電源とフィードイン部とを接続す
るケーブルをフィードイン部内のバスダクト導体と接続
する作業が困難である。更に、フィードイン部とバスダ
クトが一体形成されているため、前記接続作業時にフィ
ードイン部のみを分解することが困難であり、狭い場所
等で接続作業を行わなければならない等の不具合があ
る。
【0005】また、上記ケーブル接続部の構成では、ケ
ーブルに接続される板状端子片とバスダクト導体露出部
とが重ね合わされ、この重ね合わせたもの同士間へ絶縁
介在片を介在させ、これらにボルトを貫通させ一括締付
固定することによる接続を行っていることから、取付時
にボルトを一度外してから接続する等接続作業に多大な
労力を要すると共に、部品が散乱する不具合を生ずる。
更には接続後に何らかの事情で取り外す場合にも、同様
にボルトを完全に外す必要があり、分解作業も困難であ
る。更に、上記ケーブル接続部の実施例の様な平型ケー
ブルではなく、丸型ケーブルを使用し、且つ大容量であ
る場合には、1相の板状端子片に接続されるケーブル端
子が複数必要となり、かような場合には接続作業が一層
困難になる。更に端子金具とケーブルとを一括狭持固定
しているため、固定の仕方を間違えた場合に全てが外れ
再度接続作業が必要になり、逆に施工性が悪化する。更
に、非接続状態時には板状端子片等が箱状体に固定され
ておらず、ユニット化されていないことから、ケーブル
との接続前は全ての部品が散乱し、接続作業が困難であ
る。
【0006】更に、上記ケーブル接続部の構成では、端
子金具とケーブル導体端を僅かな面積の絶縁スペーサで
狭持固定しているだけであることから、引張方向の強度
が不十分であり、かかる強度不足は電気的事故の原因と
もなる。尚、前記不具合に対して、上記ケーブル接続部
の公報の従来例に記載された技術は、強度面では向上す
ることができるものの、本公報に記載の通り、大型化す
ることや作業が困難になるという不具合がある。更に、
上記ケーブル接続部では、ケーブル導体端と端子金具と
の接続箇所が一直線状に配置され、各接続箇所間に絶縁
スペーサを挟むことから、ケーブル接続部が幅方向に膨
らんで大型化する。
【0007】更に、上記ケーブル接続部では、最外側の
板状端子片に段付けが必要であり、その製造コストが高
くなる。更に、箱状体にクリートが一面だけに存在して
いることから、例えば別方向へのケーブルを引く際には
新たな箱状体等が必要となり、かかる点からもコストア
ップになる。
【0008】本発明は上記不具合を解消するために提案
されたものであって、小型化・軽量化が可能でコスト低
減を図ることができると共に、バスダクトへの接続を容
易に行うことができるバスダクトのフィードインシステ
ムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のバスダクトのフ
ィードインシステムは、複数相の導体を有するバスダク
トと、バスダクトと電源とを電気的に接続するフィード
イン部と、バスダクトとフィードイン部とを接続する接
続ユニットとを備えるものであって、より具体的には、
互いに絶縁された複数相のバスダクト導体を有するバス
ダクトと、電源の電流を導通する導通手段を該バスダク
ト導体の複数相に対応して配置するユニット化されたフ
ィードイン部と、配置された該導通手段と該バスダクト
導体とに接触して各相毎を通電可能な導電性接続部材が
設けられ、該バスダクトと該フィードイン部との間に介
在する接続ユニットを有することを特徴とするフィード
インシステムである。前記導通手段は、接続導体若しく
はフィードイン導体若しくは接続したこれらの両者であ
る。
【0010】さらに、本発明のバスダクトのフィードイ
ンシステムは、上記フィードインシステムに於いて、前
記フィードイン部は、前記導電性接続部材と接触する接
続導体を電源に接続されるフィードイン導体と箱状体の
内部で接続して配置し、該箱状体に該フィードイン導体
を挿通可能な開口部と該接続導体を挿通可能な開口部と
が設けられているものであることを特徴とする。例えば
フィードイン部を、接続導体とフィードイン導体の同相
間を電気的に接続する接続部と、前記接続部を収納する
箱状体と、前記箱状体と前記接続部とを固定する固定手
段とからなるユニット状のものとし、前記箱状体に、前
記接続導体を挿通する接続導体挿通開口部と、前記フィ
ードイン導体を挿通するフィードイン導体挿通開口部を
設けたものとする。尚、前記接続部は独立して設けるこ
とも、接続導体の端部を接続部の全部或いは一部として
形設することも可能である。
【0011】さらに、本発明のバスダクトのフィードイ
ンシステムは、上記フィードインシステムに於いて、前
記接続導体と前記フィードイン導体の各相の接続箇所の
うち少なくとも一部が、前記フィードイン導体を挿通可
能な開口部を有する側から視て相互にデルタ配置になっ
ていることを特徴とする。前記フィードイン部の接続箇
所はバスダクトの複数相に対応する各相毎に設ける。
【0012】さらに、本発明のバスダクトのフィードイ
ンシステムは、上記フィードインシステムに於いて、前
記フィードイン部のフィードイン導体を挿通可能な開口
部がノックアウト構造であることを特徴とする。
【0013】さらに、本発明のバスダクトのフィードイ
ンシステムは、上記フィードインシステムに於いて、前
記フィードイン部の箱状体には、前記ノックアウト構造
のフィードイン導体を挿通可能な開口部が異なる2方向
以上或いは少なくとも異なる2方向に設けられているこ
とを特徴とする。
【0014】さらに、本発明のバスダクトのフィードイ
ンシステムは、上記フィードインシステムに於いて、前
記接続ユニットが、対向配置して挿入されるバスダクト
導体端部と接続導体端部とがそれぞれ隣接する導電性接
続部材と、異相の導電性接続部材間を相互に絶縁する絶
縁セパレータと、少なくとも該導電性接続部材と該絶縁
セパレータとを一括締着する締着具とを備えることを特
徴とする。例えば接続ユニットは、向かい合わせて対向
配置された接続すべきバスダクト導体の端部とフィード
イン部の接続導体の端部とを電気的に接続する導電性接
続部材と、これらの導体端部の異相間及び最外側の導体
端部とダクト側板継ぎ板との間を絶縁する絶縁セパレー
タと、これらを一括締着する締着具とを備えるものとす
る。この場合に例えば、バスダクト導体の端部は接続ユ
ニットの一端に対向配置されて挿入され、フィードイン
導体の端部は接続ユニットの他端に対向配置されて挿入
される。
【0015】さらに、本発明のバスダクトのフィードイ
ンシステムは、上記フィードインシステムに於いて、バ
スダクト導体の端部と同相の接続部が略同一平面状に位
置するものとし、より具体的には、前記バスダクト導
体、前記接続導体、前記接続箇所の同相が略同一平面上
に配置され、これらの各相が並設された状態で電気的な
接続が行われることを特徴とする。
【0016】また、本発明のフィードイン部は、互いに
絶縁された複数相のバスダクト導体を有するバスダクト
と、電源に接続されるフィードイン導体と接続導体を箱
状体の内部で接続してバスダクト導体の複数相に対応し
て配置するユニット化されたフィードイン部と、該接続
導体と該バスダクト導体とに接触して各相毎を通電可能
な導電性接続部材が設けられ、該バスダクトと該フィー
ドイン部との間に介在する接続ユニットとを有するバス
ダクトのフィードインシステムで用いるフィードイン部
であって、該箱状体の内部から外部に複数相の接続導体
が突設され、該箱状体の内部に位置する各接続導体の略
端部にフィードイン導体との接続手段が設けられ、各相
の該接続手段のうち少なくとも一部がデルタ配置である
ことを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明のバスダクトのフィードインシステム
は、バスダクトとユニット化したフィードイン部を接続
ユニットで接続する構成であるから、容易に接続作業を
行うことができる。更にはフィードイン部を、接続導体
とフィードイン導体の同相間を電気的に接続する接続箇
所を箱状体に内設し、前記箱状体にフィードイン導体挿
通開口部及び接続導体挿通開口部を形成したユニット状
としているので、小型化及び軽量化を図ることが可能で
あり、接続作業などの作業性も一層向上することができ
る。
【0018】更に、フィードイン導体挿通開口部或いは
前記開口部を有する側から視て各相の接続箇所が相互に
デルタ配置されて設けられているので、一層の小型化及
び軽量化を図ることができる。例えば、導体厚さ方向へ
のボルト接続作業用の空間を形成する必要が無くし或い
は前記空間を極力減少することが可能となり、導体厚さ
方向への箱状体の拡大を防止することができる。
【0019】更に、フィードイン導体挿通開口部をノッ
クアウト構造とすることで、安価に且つ容易にフィード
イン導体挿通開口部を形成することができると共に、必
要に応じて容易に開口できるので作業の便宜性も向上す
る。更には、異なる2方向以上にノックアウト構造を形
成することにより、前記有利性に加え、例えば電源の位
置など施工現場の状況に適応してフィードイン導体挿通
開口部を容易に開口することができる。
【0020】更に、接続ユニットの両端を、接続するバ
スダクト導体の端部とフィードイン部の接続導体の端部
にそれぞれ向かい合わせて配置し、接続ユニットにバス
ダクト導体端部及び接続導体端部をそれぞれ挿入して、
バスダクト導体端部と接続導体端部の同相間に導電性接
続部材を添わせて電気的に接続すると共に、異相間及び
最外側の導体端部とダクト側板継ぎ板間とを絶縁セパレ
ータで絶縁し、これらを締着具で一括締着するユニット
として構成することにより、接続作業時に締着具を一度
も外す必要がなくなって接続作業がより容易となり、ま
た接続作業時の部品の紛失を未然に防止することができ
る。更に接続ユニットにバスダクト導体端部と接続導体
端部を挿入し、仮締着状態の締着具を緊締するだけで電
気的、物理的な接続作業が完了することから、接続作業
がより一層容易になる。
【0021】更に、接続された同相のバスダクト導体、
接続導体及び接続部が略同一平面状に配置され、そのバ
スダクト導体、接続導体及び接続部の各相が並設される
ことにより、より一層導体厚さ方向への箱状体の拡大を
防止することができ、箱状体を小型化することが可能と
なる。更に、各相毎に段付け作業を行うことが不要であ
り、製造コストを削減できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に基づき説明する。図1から図4は本発明の第1実
施例のフィードインシステムを示し、図1は接続状態を
示す正面図、図2は図1の一部縦断左側面図、図3は非
接続状態を示す正面図、図4は図3の左側面図である。
【0023】本実施例に於けるバスダクトのフィードイ
ンシステムは、図1乃至図4に示すように、電気幹線路
を形成するバスダクト10のバスダクト導体11と電源
とを電気的に接続するものであって、バスダクト10は
接続ユニット20を介してフィードイン部30に接続さ
れ、フィードイン部30には電源と電気的に接続され、
端部以外が絶縁被覆されているフィードイン導体40が
導入されて、バスダクト10への電気的接続が行われる
概略構成である。
【0024】バスダクト10は3線式の絶縁密着型バス
ダクトであって、絶縁被覆されている略平板状のバスダ
クト導体11が3線並設され、並設されたバスダクト導
体11の周囲はハウジング12で囲繞されている。バス
ダクト10の両端部では各々、絶縁物が被覆されていな
い状態のバスダクト導体11の端部11aが所定長さ突
出し、その中央相の導体端部11aは直線状であると共
に、その外側相の導体11には端部11aに至る途中の
拡開で一定の段付けが行われ、異相間の導体端部11a
が所定間隔或いは所定距離(後述する接続ユニット20
で接続する際の絶縁セパレータ等を介在可能な間隔)離
間した状態で並設されており、突出した導体端部11a
の厚さ方向両側にバスダクト側板13が配設されてい
る。前記バスダクト端部は両端部とも同一構成で、バス
ダクト10の長手方向の方向性が無く、バスダクト10
の各端部を同様に使用できる。また、バスダクト10は
単位長さ毎にユニット化されており、前記ユニット化さ
れたバスダクト10・10相互を接続ユニット20を介
して接続し、バスダクト幹線路を形成可能である。
【0025】接続ユニット20には、略平板状の絶縁セ
パレータ21の4枚が所定間隔を開けて並設されてお
り、各絶縁セパレータ21・21間では各絶縁セパレー
タ21に沿って略平板状の導電性接続部材22が添設さ
れ、絶縁セパレータ21・21間の導電性接続部材22
・22間にはバスダクト導体端部11a及び後述するフ
ィードイン部30の接続導体端部を挿入可能であり、最
外側の絶縁セパレータ21の外側にはダクト側板継ぎ板
23が配設されている。前記導電性接続部材22・22
間に同相のバスダクト導体端部11aとフィードイン部
30の接続導体端部を挿入し、導電性接続部材22を介
してバスダクト導体11と前記接続導体を電気的に接続
すると共に、前記絶縁セパレータ21によって、異相間
及び最外側のバスダクト導体端部11a、前記接続導体
端部、導電性接続部材22とダクト側板継ぎ板23との
間を絶縁する構成である。
【0026】絶縁セパレータ21、導電性接続部材2
2、ダクト側板継ぎ板23にはボルトを挿通する挿通孔
が略中央の対応位置に形成され、前記各挿通孔にはダク
ト側板継ぎ板23の一方の外側から略筒状の絶縁スリー
ブに挿通されたボルトが挿通されて他方の外側で貫通し
た前記ボルトにナットが螺合されており、両外側のダク
ト側板継ぎ板23・23で絶縁セパレータ21、導電性
接続部材22を狭持してボルト・ナット・ワッシャー等
からなる締着具24で絶縁セパレータ21、導電性接続
部材22、ダクト側板継ぎ板23を一括仮締着し、全て
が一体化したユニットにしている。前記略筒状の絶縁ス
リーブは略円筒形としてもよいが、絶縁セパレータ2
1、導電性接続部材22等の締付共回りを防止するた
め、断面形状が非円形である筒状にすることが好まし
く、また前記挿通孔は、前記絶縁スリーブの断面形状よ
りも僅かに大きい相似形で形成すると好適である。
【0027】ダクト側板継ぎ板23の外面の略中央には
略方形の外向き凸部23aが設けられ、接続ユニット2
0の長手方向に於ける外向き凸部23aの両端縁は、前
記ワッシャーの外周よりも内側に位置するように形成さ
れており、後述するバスダクト10及びフィードイン部
30の接続の際に、バスダクト側板13及びフィードイ
ン側板を外向き凸部23aと前記ワッシャーとの間に前
記長手方向から挿入できるようにしてその挿入距離を規
制し、容易に且つ確実・正確に接続作業が行える構成で
ある。
【0028】尚、本実施例では、同相のバスダクト導体
端部11aとフィードイン部の接続導体端部間を電気的
に接続する導電性接続部材22を各相毎に2枚設け、こ
の導電性接続部材22・22間にバスダクト導体端部1
1a及びフィードイン部の接続導体端部が挿入される構
成であるが、本実施例に限定されるものではなく、例え
ば各相毎に導電性接続部材22を1枚設け、この導電性
接続部材22を同相のバスダクト導体端部11a及びフ
ィードイン部の接続導体端部に添わせる構成としてもよ
く、また、この場合等に、同相のバスダクト導体端部1
1aとフィードイン部の接続導体端部を突き合わせ接続
するために、例えば絶縁セパレータ21内に導電性接続
部材22を埋設する構成とするなど適宜である。
【0029】フィードイン部30は箱状体31を有し、
箱状体31の内部にはボルト、ナット、ワッシャー等の
締着具により接続を行う接続部32が各相に対応してそ
れぞれ内設されている。本実施例では、接続ユニット2
0の導電性接続部材22を介してバスダクト10のバス
ダクト導体11と電気的に接続状態となる接続導体33
の端部33aに接続部32が設けられており、箱状体3
1の内部に接続導体33と電源とを電気的に接続する為
のフィードイン導体40が導かれ、フィードイン導体4
0の端部を接続部32の締着具で締着して接続導体33
に接続するようになっている。
【0030】箱状体31は、略直方体の筐体であって、
その周面の内の少なくとも一面が開閉可能或いは着脱可
能な蓋体311で本実施例では左側面が蓋体311であ
り、後述する接続導体33とフィードイン導体40との
接続作業が容易に行えるようになっており、本実施例で
は、後述する接続導体33の幅方向の一方側面である左
側面に蓋体311が設けられ、前記方向の蓋体311に
フィードイン導体40を挿通可能な開口部312が形成
されている。開口部312から挿通されるフィードイン
導体40は後述する接続部32で接続導体33に接続さ
れている。尚、フィードイン導体挿通開口部312は蓋
体311以外の周面に設けてもよく、また蓋体311を
設けない筐体とする構成も可能である。
【0031】箱状体31には、接続ユニット40側に位
置することになる図1乃至図4に於ける上面に接続導体
33を挿通可能な開口部313が形成され、前記開口部
313近傍の箱状体31の内側には固定手段34が設け
られ、略平板状である接続導体33が上下を長手方向に
して固定手段34で箱状体31に固定され、接続導体3
3の一端が接続導体挿通開口部313から外部に突出し
ており、開口部313の接続導体33の厚さ方向両側に
はフィードイン側板35が立設されている。
【0032】接続導体33は、バスダクト導体11の幅
と略同一幅の略平板状で、接続すべきバスダクト10と
同様に3線式であり、箱状体31内部に位置する各相の
接続導体33の他端にはバスダクト導体11の幅より幅
広に形成された幅広部分が設けられ正面視略L字形にな
っており、前記幅広部分に接続部32が設けられてい
る。前記幅広部分により、後述するフィードイン導体4
0との接続の際に、フィードイン導体40に設けられた
接続端子の長さや大きさがバスダクト導体11の幅より
も大きい場合に対応可能としている。尚、例えば前記接
続端子の大きさがバスダクト導体11の幅と同一或いは
バスダクト導体11の幅よりも小さい場合には、前記幅
広部分を形成せずに接続導体33の他端をバスダクト導
体11と同一幅で設け、或いは場合によっては幅狭部分
を形成することも可能であり、接続端子の大きさに応じ
て適宜に形成することができる。尚、本実施例の固定さ
れる箇所の近傍のように、接続導体33の適宜箇所を絶
縁物33bで被覆すると好適である。
【0033】前記接続導体33では、中央相の接続導体
33の長さが外側相の接続導体33の長さよりも長く形
成され、箱状体31の上面からの突出長さ或いは接続導
体33の一端の突出位置は3線とも同一とし、他方、中
央相接続導体33の他端に設けられた接続部32が外側
相接続導体33の他端に設けられた接続部32の位置よ
りも下方に位置するように設けられ、両側の外側相接続
導体33は正面視略同一形状となっており、フィードイ
ン導体挿通開口部312から視て各相毎の接続部32が
略三角形のデルタ形状に配置されている。
【0034】尚、外側相接続導体33よりも下方に長く
突出した中央相接続導体33の突出割合或いは突出長さ
は、接続されるフィードイン導体40の本数等に応じて
適宜であり、また、中央相接続導体33に接続されるフ
ィードイン導体40が複数本の場合は、接続導体33の
厚さ方向両面にフィードイン導体40の接続端子を接続
する構成とすると、前記突出割合等を低減することが可
能となると共に、接続用のボルト・ナット・ワッシャー
の個数等を低減することが可能になって好適である。
【0035】各相の接続導体33・33間には、絶縁板
である絶縁材36が固定手段34で接続導体33と一体
で箱状体31に固定され、中央相接続導体33の両側に
沿って添設され、異相の接続部32・32間など異相間
が絶縁されるようになっている。絶縁材の大きさは、中
央相接続導体33と隣接する外側相接続導体33を覆い
隠す程度の大きさがあればよく、換言すれば外側相接続
導体33の下方への突出長さ以上で且つ外側相接続導体
33の幅以上の幅を有し、異相間を絶縁可能な大きさで
あればよい。尚、中央相接続部32でボルトやナットの
頭と接触させない処理を行って、異相の接続導体33を
完全に覆う大きさの絶縁材とすることも可能である。
【0036】接続導体33及び絶縁材36を箱状体31
に固定する固定手段34は、図17及び図18に示す如
くで、本実施例を含めて全ての実施例に使用されてい
る。固定手段34は、各相の接続導体33・33間及び
外側相接続導体33の外側面に沿って設けられる絶縁固
定板34aの複数を有し、外側に位置する絶縁固定板3
4aの外側には、一面が最外側の絶縁固定板34aの外
側面に添わされ、他の一面が外方へ垂直に屈曲して絶縁
固定板34aの上端面と略同一平面に配置されている断
面略L字形の固定部材34bが設けられている。固定部
材34bは締着具34cの締着で絶縁固定板34aの外
側面に固定され、両側の固定部材34b・34bの前記
他の一面は互いに離反方向に屈曲するように配設されて
いる。
【0037】固定部材34bの離反する一面には、締着
具であるボルトを挿通可能な挿通孔34dが形成され、
挿通孔34dと箱状体31上面に形成されている図に省
略した挿通孔とにボルトを挿通し、ボルト・ナット・ワ
ッシャー等からなる締着具34eで緊締することによ
り、箱状体31上面と固定部材34bの前記他の一面を
固定する構成であって、後述の如く固定部材34b・3
4b間で絶縁固定板34a、接続導体33、絶縁材36
を狭持する或いは狭持可能で、フィードイン部30はユ
ニット化されている。
【0038】絶縁固定板34a・34a間には各々接続
導体33が配置され、中央相の接続導体33の両側には
それぞれ絶縁板である絶縁材36が添設されて中央相接
続導体33と絶縁固定板34aとの間に絶縁材36が介
在しており、固定部材34b・34b間でずらす等によ
り絶縁固定板34a、絶縁材36、接続導体33の位置
決めが行われている。そして、ボルト・ナット・ワッシ
ャー等の締着具34c、34eで強固に固定して最外側
の固定部材34b・34bで内側の絶縁固定板34aを
狭持することによって、外側相接続導体33が両側に配
置された絶縁固定板34a・34aで強固に狭持される
と共に、両側に絶縁材36が添設された中央相接続導体
33が、両側に配置された絶縁材36・36及び絶縁固
定板34a・34aで強固に狭持される。
【0039】前記狭持によって接続導体33を固定する
構成であるから、接続導体33自体への穴開け加工が不
要であり、また、締着具34cのワッシャーの外径を接
続導体33の幅方向両端縁より内側になる大きさにする
と、接続導体33をより強固に狭持固定することが可能
となって好適である。また、絶縁固定板34aの厚さ
は、接続ユニット20の絶縁セパレータ21の厚さと略
同一厚さにすると接続導体33の段付けが不要となって
好適であり、結果的にバスダクト導体11の厚さ方向両
面と接続導体33の厚さ方向両面が略同一平面上に位置
することになり、また、バスダクト導体11の厚さ方向
両面が接続部32と略同一平面上に位置することにな
り、導体11、33の厚さ方向への箱状体31の大きさ
を極力小型化することができる。
【0040】上記構成のバスダクト10、接続ユニット
20及びフィードイン部30を接続する場合は、図3及
び図4に示すように、バスダクト10と、フィードイン
導体40と接続導体33とが接続部32で締着具32b
により接続されたフィードイン部30とを所定位置に配
置し、締着具24が仮締着状態の接続ユニット20の同
相の導電性接続部材22・22間に、バスダクト10の
導体端部11a及びフィードイン部30の接続導体端部
33aを突き合わせ状態で挿入すると共に、接続ユニッ
ト20の外向き凸部23aで形成されたワッシャーとダ
クト側板継ぎ板23との間の空隙部に、バスダクト側板
13及びフィードイン側板35を突き合わせ状態で且つ
ダクト側板継ぎ板23の外側面に添わせた状態で挿入す
る。前記挿入距離は、バスダクト側板13の先端縁及び
フィードイン側板35の先端縁が外向き凸部23aに各
々当接するまでである。
【0041】そして、前記挿入後に締着具24を一括緊
締することにより、各相の導電性接続部材22・22間
に挿入されたバスダクト導体端部11a及び接続導体端
部33aを狭持し、更にワッシャーとダクト側板継ぎ板
23によりバスダクト側板13及びフィードイン側板3
5を狭持して、バスダクト10のバスダクト導体11と
フィードイン部30の接続導体33とが接続ユニット2
0の導電性接続部材22を介して電気的に接続される。
即ち、接続ユニット20の長手方向の両外側から、バス
ダクト10の端部とフィードイン部30の端部を挿入
し、締着具24を緊締するだけで電気的な接続作業は終
了する。尚、接続強度を上げるために、図1乃至図4に
示すように、バスダクト側板13とダクト側板継ぎ板2
3とをビス止め、及びフィードイン側板35とダクト側
板継ぎ板23とをビス止めすること等を適宜に行う。
【0042】前記電気的な接続が完了した後に、接続ユ
ニット20の導電性接続部材22の幅方向両側に形成さ
れた開口をカバー部材25で被覆し、前記カバー部材2
5をバスダクト10及びフィードイン部30の箱状体3
1にビス止めする等して固定することにより、全ての電
気的、物理的な接続が完了する。カバー部材25は、断
面略コ字形の略平板状に形成されており、また、ダクト
側板継ぎ板23の外向き凸部23aから長手方向先端ま
での長さよりフィードイン側板35の長さが長く、カバ
ー部材25のフィードイン部30の方向に位置する側の
端部は箱状体31の形状に合わせる必要があることか
ら、前記端部は断面コ字形の端縁から平板を略直角に外
方へ屈曲延設した形状となっており、前記屈曲延設部分
がビス止め等によって箱状体31の上面に固定される。
【0043】第1実施例のバスダクト10のフィードイ
ンシステムでは、箱状体31の内部で接続部32を有す
る接続導体33が固定手段34で固定されること等によ
ってフィードイン部30がユニット化され、接続ユニッ
ト20もユニット化され、各部の小型化及び軽量化を図
ることが可能であり、また、フィードイン部30のみを
対象としてフィードイン導体40の接続作業を行い、そ
の接続完了後に接続ユニット20を介してバスダクト1
0と接続することによって、場所を選ばずにフィードイ
ン導体40とフィードイン部30との接続が可能であ
り、電源との接続作業、バスダクトとの接続作業を容易
に行うことができる。
【0044】また、仮締着された接続ユニット20の一
括緊締により、バスダクト10及びフィードイン部30
とを突き合わせ接続することができ、接続時に接続ユニ
ット20を解体する必要がなく、部品の紛失などを未然
に防止することができる。また、本実施例の接続ユニッ
ト20は、通常のバスダクト10・10同士の接続時に
間に介在させて使用する接続ユニット20を使用し、特
別な部品はカバー部材25のみであるから、製造コスト
を極力削減することができると共に在庫管理も容易とな
る。
【0045】次に、本発明の第2実施例のバスダクトの
フィードインシステムについて、上記第1実施例と異な
る箇所を中心に説明する。図5から図8までは本発明の
第2実施例のフィードインシステムを示し、図5は接続
状態を示す正面図、図6は図5の一部縦断左側面図、図
7は図5の一部縦断右側面図、図8は図5の底面図であ
る。
【0046】第2実施例のフィードインシステムは、図
5から図8に示すように、バスダクト10及び接続ユニ
ット20は第1実施例と同様であり、フィードイン部3
0のみが異なるものであって、フィードイン導体挿通開
口部312がフィードイン部30の底面に設けられてい
る。接続導体33は、3相共に正面視略L字形の略平板
状導体で、箱状体31内で屈曲した端部には接続部32
が設けられており、正面視で中央相の接続部32は左側
に、外側相の接続部32は右側に位置し、中央相と外側
相とで左右逆方向に接続部32が配設され、図8に示す
ように、フィードイン導体挿通開口部312が形成され
ている底面から視て各相の接続部32が略三角形のデル
タ配置になっている。
【0047】中央相の接続部32には両面にフィードイ
ン導体40を接続可能とし、接続導体33の接続部32
に於ける導体幅を片面のみに隣り合わせて接続した場合
に比べて略1/2に抑えることが可能で、箱状体31を
小型化及び軽量化することができる構成である。尚、接
続導体33の接続部32に於ける導体幅や大きさは、第
1実施例と同様に、フィードイン導体40の接続端子の
大きさやその本数に応じて適宜決定される。また、第1
実施例と同様に中央相と外側相との間に外側相の接続導
体30の外形より僅かに大きい絶縁材36を介在し、各
相接続部32など各相を絶縁している。
【0048】第2実施例のフィードインシステムを使用
することにより、第1実施例と同様の有利性が得られる
と共に、フィードイン部30の下方に電源がある場合等
に、フィードイン部30の下方から側面へフィードイン
導体40を導く必要がなく、より容易に接続作業を行う
ことができる。
【0049】次に、本発明の第3実施例のバスダクトの
フィードインシステムについて、第1実施例及び第2実
施例と異なる箇所を中心に説明する。図9から図13ま
では第3実施例を示し、図9はフィードイン部を示す正
面図、図10は図9のフィードイン部に於けるフィード
イン導体の非接続状態を示す正面図、図11はフィード
イン部に於けるフィードイン導体を下方へ導出状態を示
す左側面図、図12は図11の背面図、図13は図11
の底面図である。
【0050】第3実施例のフィードインシステムに於け
るバスダクト10と接続ユニット20は第1実施例及び
第2実施例と同様であり、フィードイン部30のみが相
違する。フィードイン部30には、図9及び図10に示
すように、第1実施例及び第2実施例と同様に正面視略
L字形の接続導体33が形成されているが、接続導体3
3の端部に設けられた接続部32が正面視で上下及び左
右にずれた状態で配設され、箱状体31の下方或いは側
方からフィードイン導体40を導入して接続部32で接
続可能な構成である。接続部32には、フィードイン導
体40の接続を容易にするため、図10に示すようなフ
ィードイン導体40の接続端子に応じたフィードイン導
体40を接続するための締着具を挿通する挿通孔32a
が予め開けられている。
【0051】箱状体31の側面及び底面に設けられたフ
ィードイン導体挿通開口部312はノックアウト構造で
設けられ、ノックアウト部312aをハンマー等で叩く
ことにより、フィードイン導体挿通開口部312をフィ
ードイン導体40を挿通する開口にすることができる。
即ち、必要に応じて、フィードイン導体40を側方から
導入する場合は、側面に形成されたノックアウト部31
2aを叩いてフィードイン導体を挿通する開口とし、フ
ィードイン導体40を下方から導入する場合は、底面に
形成されたノックアウト部312aを叩いてフィードイ
ン導体を挿通する開口とする。尚、ノックアウト構造の
フィードイン導体挿通開口部312は、箱状体31の側
面及び底面、又は箱状体31の側面のみ、又は箱状体3
1の底面のみに設ける等適宜である。
【0052】また、本実施例のフィードイン部30に関
しても、第1実施例及び第2実施例と同様に、図11か
ら図13に示す通り、ノックアウト部312aであるフ
ィードイン導体挿通開口部312から視て、各相の接続
部32が略三角形状のデルタ配置となっており、前記デ
ルタ配置によって、フィードイン導体40の接続作業を
容易化することができると共に、極力箱状体31の小型
化及び軽量化を図ることができる構成である。
【0053】本実施例の接続部32は、上下及び左右に
ずれて配設され、ノックアウト構造のフィードイン挿通
開口部312が側面や底面に設けられていることから、
容易に側方及び下方からフィードイン導体40を導入し
て接続することができ、汎用性が高い。そして、現場で
電源の方向を確認した後に、ノックアウト部312aの
開口、及び前記開口からフィードイン導体40を導入し
ての接続作業を行えば良く、より施工性が向上すると共
に、下方導入用及び側方導入用のフィードイン部30を
用意する或いは別個に製造する必要が無くなるため、製
造コストを低減し、在庫管理を容易にすることができ
る。尚、箱状体31の上記側面及び底面以外の面に適宜
開口部312を設け、フィードイン導体40の導入或い
は導出をすることが可能である。
【0054】次に、本発明の第4実施例のバスダクトの
フィードインシステムについて、第1実施例、第2実施
例及び第3実施例と異なる箇所を中心に説明する。図1
4から図16までは本発明の第4実施例を示し、図14
はフィードイン部を示す正面図、図15は図14のフィ
ードイン部でフィードイン導体側面導出時に於けるバス
ダクトと接続ユニットとの接続前状態を示す左側面図、
図16は接続導体及び絶縁材を示す斜視図である。
【0055】第4実施例のフィードインシステムに於け
るバスダクト10と接続ユニット20は、その基本構成
は第1、第2、第3実施例と同様であるが、バスダクト
10は図15に示すように4線式であり、また、接続ユ
ニット20も前記4線式のバスダクト10に対応したも
のであり、絶縁セパレータ21の個数及び導電性接続部
材22の個数が増え、5枚の絶縁セパレータ21と8枚
の導電性接続部材22が設けられている。
【0056】フィードイン部30は、前記4線式に対応
して図16に示すように、その正面視略L字形の接続導
体33も同様に4線式とされ、接続導体端部33aの屈
曲部分が接続方向に対して垂直な方向への長さが長い接
続導体と、接続導体端部33aの屈曲部分が接続方向に
対する長さが長い接続導体とを交互に配置し、且つ接続
導体端部33aの屈曲部分が逆方向に向いて配置されて
いる。
【0057】互いに隣合う接続導体33の接続部32・
32は上下及び左右にずらした位置に設けられており、
例えば外側相の1相と中央相の2相等、各相の接続部3
2の少なくとも一部はフィードイン導体挿通開口部31
2から視て略三角形状のデルタ配置となっている。前記
接続部32にはボルト・ナット・ワッシャー等からなる
接続用締着具32bのボルトの挿通孔32bが略正方形
配置で開口されており、また、中央相の2相の接続導体
33には、それぞれ接続導体33を挟む状態で絶縁材3
6が添設され、前記絶縁材36は少なくとも隣接する接
続導体33を覆う大きさを有する。
【0058】フィードイン部30は、図14に示すよう
に、第3実施例と同様に箱状体31の側面及び底面から
フィードイン導体40を導入可能な構成であって、箱状
体31の一側面及び底面には、フィードイン導体挿通開
口部312であるノックアウト部312aが接続部32
のズレに応じてそれぞれ2箇所設けられ、開口可能にな
っている。尚、フィードイン導体挿通開口部312或い
はノックアウト部312aは、4線式のバスダクト10
の各相に対応して側面或いは底面に4箇所設けてもよ
い。そして、フィードイン導体40を並列して導入し、
接続導体33の接続部32に接続する場合に、前記略正
方形配置された挿通孔32bは、下方から導入された場
合と、側方から導入された場合とで兼用して接続するこ
とが可能である。尚、第3実施例も同様に、接続端子の
大きさによっては兼用する構成としてもよい。
【0059】第4実施例のバスダクトのフィードインシ
ステムを使用することにより、4線式のバスダクト10
であっても、箱状体31を極力小型化及び軽量化して対
応することが可能となると共に、ノックアウト部312
aを2箇所、場合によっては各相毎に設けることによ
り、箱状体31のフィードイン導体挿通開口部312が
形成されている面の強度を確保することが可能となる。
また、上記第3実施例及び本第4実施例を使用すること
により、施工現場の状況、或いは電源の場所に応じて、
様々な方向へフィードイン導体40を導出することがで
きるので、より一層施工性が向上する。
【0060】以上、本発明のバスダクトのフィードイン
システムの実施例について説明したが、本発明は上記実
施例に限定されるものではなく、以下のような拡張及び
変形をすることができる。例えばバスダクト10は2線
式或いは5線式以上であってもよく、また、絶縁物を被
覆してなる絶縁被覆導体11を密着してハウジング12
内に収納してなる密着絶縁型のバスダクト10について
説明したが、各相間を開けて並列してなる空気絶縁型の
バスダクトであってもよい。
【0061】また、固定手段34について、1種類のみ
説明したがこれに限定されるものではなく、例えば接続
導体33自体に孔を開け、これに断面略L字形の固定部
材34bを取り付け、各相毎に直接箱状体31に固定す
る等、接続導体33と箱状体31を固定状態とできる構
成であればよい。また、図19に示すように、断面略コ
字形の固定部材34bを突出面が互いに離反する状態で
配置し、前記固定部材34bの基面で絶縁固定板34a
を狭持する構成にすることにより、より強固に接続導体
33を支持固定することが可能となる。また、図19に
示すように、絶縁固定板34aに少なくとも接続導体3
3を固定する溝34fを設け、この溝34f内に接続導
体33を嵌合する構成とすることにより、接続導体33
の幅方向への移動を規制し、より強固に接続導体33を
狭持支持することができる。前記溝34fを設ける構成
とする場合、固定部材34bで固定される箇所近傍の絶
縁材36を接続導体33の幅と略同一幅にし、絶縁材3
6と接続導体33を一緒に絶縁固定板34aの溝34f
内に嵌合すると好適である。
【0062】また、接続導体33・33間に介在させる
絶縁材36は、各相の空間距離が十分に保てれば無くて
もよい。例えば、接続ユニット20に設けられた絶縁セ
パレータ21の幅が広いものであれば、接続導体33・
33の各相間が十分に確保することができるため、絶縁
材36は不要である。
【0063】また、第1実施例から第4実施例の各構成
をそれぞれ組み合わせる構成であってもよく、例えば、
第1実施例のフィードイン部30のフィードイン導体挿
通開口部312を2箇所(場合によっては3箇所)設け
る構成、或いは、第1実施例から第3実施例のフィード
イン部30及びバスダクト10、接続ユニット20を4
線式にする構成等適宜である。また、バスダクト10や
接続ユニット20の構成は上記実施例に限定されるもの
ではない。また、フィードイン導体40を断面形状略円
型のケーブルで説明したが、本実施例に限定されるもの
ではない。
【0064】また、図に於いて固定手段34で固定する
箇所を接続導体33の絶縁被覆されている箇所で狭持固
定する構成を示したが、場合によっては、絶縁被覆され
ていない箇所を狭持固定する構成であってもよく、この
場合、固定部材34b・34b間の状態を維持する締着
具34c、34e等を絶縁スリーブに挿通するようにす
ると好適である。また、固定部材34bは少なくとも一
方のみ使用すればよく、他方側の最外絶縁固定板34a
と固定部材34b間を締着具で締着して狭持固定する構
成であってもよい。また、両側に固定部材34bを有す
る構成であってもよいが、例えば一方を平板状の固定部
材34bにしてもよく、少なくとも一方の固定部材34
bで箱状体31と固定状態となればよい。
【0065】
【発明の効果】本発明のバスダクトのフィードインシス
テムは、小型化・軽量化を図ることが可能であり、また
バスダクトへの接続を容易に行うことができ、低コスト
で製造・施工することが可能であるという効果を奏す
る。また、接続導体端部やバスダクト導体端部を接続ユ
ニットの導電性接続部材間に所要寸法挿入し、且つフィ
ードイン側板やバスダクト側板を締着具のワッシャーと
ダクト側板継ぎ板間に所要寸法挿入し、締着具で一括緊
締して接続導体端部及びバスダクト導体端部を導電性接
続部材間で狭持すると共にフィードイン側板及びバスダ
クト側板をワッシャーとダクト側板継ぎ板間で狭持する
ので、固定手段と併せて十分な狭持面積で、且つ2面で
狭持していることとなり、引張強度など高い強度を確保
して接続することができる。
【0066】また、本発明のバスダクトのフィードイン
システムは、バスダクト、接続ユニット及びフィードイ
ン部を用いる際の方向性の自由度が高く、多様な施工現
場の状況に適応して接続作業を行うことができる汎用性
に優れるものであり、施工性を一層向上できると共に、
特殊な部品を極力減らし、コスト低減及び在庫管理の容
易化を図ることができる。
【0067】例えば、バスダクト導体端部とフィードイ
ン部の接続導体端部とを接続ユニットを介して突き合わ
せる等により接続することができれば、バスダクト、接
続ユニット及びフィードイン部に特に方向性を要求する
ことがなく、上記実施例と逆方向に電源が存在したとし
ても容易に対応することができる。例えばフィードイン
導体のフィードイン部に対する導入或いは導出が一方向
のみに規制されず、フィードイン部の多様な方向に導入
或いは導出が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のフィードインシステムに
於ける接続状態を示す正面図。
【図2】図1の一部縦断左側面図。
【図3】本発明の第1実施例のフィードインシステムに
於ける非接続状態を示す正面図。
【図4】図3の左側面図。
【図5】本発明の第2実施例のフィードインシステムに
於ける接続状態を示す正面図。
【図6】図5の一部縦断左側面図。
【図7】図5の一部縦断右側面図。
【図8】図5の底面図。
【図9】本発明の第3実施例のフィードイン部を示す正
面図。
【図10】図9のフィードイン部に於けるフィードイン
導体の非接続状態を示す正面図。
【図11】本発明の第3実施例のフィードイン部に於け
るフィードイン導体を下方へ導出状態を示す左側面図。
【図12】図11の背面図。
【図13】図11の底面図。
【図14】本発明の第4実施例のフィードイン部を示す
正面図。
【図15】図14のフィードイン部でフィードイン導体
側面導出時に於けるバスダクトと接続ユニットとの接続
前状態を示す左側面図。
【図16】本発明の第4実施例に於ける接続導体及び絶
縁材を示す斜視図。
【図17】本発明に於ける固定手段の斜視図。
【図18】図17の固定手段の右側面図。
【図19】固定手段の他の実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
10 バスダクト 11 バスダクト導体 11a バスダクト導体端部 13 バスダクト側板 20 接続ユニット 21 絶縁セパレータ 22 導電性接続部材 23 ダクト側板継ぎ板 23a 外向き凸部 24 締着具 30 フィードイン部 31 箱状体 312 フィードイン導体挿通開口部 312a ノックアウト部 313 接続導体挿通開口部 32 接続部 33 接続導体 33a 接続導体端部 34 固定手段 34a 絶縁固定板 34b 固定部材 35 フィードイン側板 36 絶縁材 40 フィードイン導体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに絶縁された複数相のバスダクト導
    体を有するバスダクトと、電源の電流を導通する導通手
    段を該バスダクト導体の複数相に対応して配置するユニ
    ット化されたフィードイン部と、配置された該導通手段
    と該バスダクト導体とに接触して各相毎を通電可能な導
    電性接続部材が設けられ、該バスダクトと該フィードイ
    ン部との間に介在する接続ユニットを有することを特徴
    とするバスダクトのフィードインシステム。
  2. 【請求項2】 前記フィードイン部は、前記導電性接続
    部材と接触する接続導体を電源に接続されるフィードイ
    ン導体と箱状体の内部で接続して配置し、該箱状体に該
    フィードイン導体を挿通可能な開口部と該接続導体を挿
    通可能な開口部とが設けられているものであることを特
    徴とする請求項1記載のバスダクトのフィードインシス
    テム。
  3. 【請求項3】 前記接続導体と前記フィードイン導体の
    各相の接続箇所のうち少なくとも一部が、前記フィード
    イン導体を挿通可能な開口部を有する側から視て相互に
    デルタ配置になっていることを特徴とする請求項2記載
    のバスダクトのフィードインシステム。
  4. 【請求項4】 前記フィードイン部のフィードイン導体
    を挿通可能な開口部がノックアウト構造であることを特
    徴とする請求項2又は3記載のバスダクトのフィードイ
    ンシステム。
  5. 【請求項5】 前記フィードイン部の箱状体には、前記
    ノックアウト構造のフィードイン導体を挿通可能な開口
    部が異なる2方向以上に設けられていることを特徴とす
    る請求項4記載のバスダクトのフィードインシステム。
  6. 【請求項6】 前記接続ユニットが、対向配置して挿入
    されるバスダクト導体端部と接続導体端部とがそれぞれ
    隣接する導電性接続部材と、異相の導電性接続部材間を
    相互に絶縁する絶縁セパレータと、少なくとも該導電性
    接続部材と該絶縁セパレータとを一括締着する締着具と
    を備えることを特徴とする請求項2、3、4又は5記載
    のバスダクトのフィードインシステム。
  7. 【請求項7】 前記バスダクト導体、前記接続導体、前
    記接続箇所の同相が略同一平面上に配置され、これらの
    各相が並設された状態で電気的な接続が行われることを
    特徴とする請求項2、3、4、5又は6記載のバスダク
    トのフィードインシステム。
  8. 【請求項8】 互いに絶縁された複数相のバスダクト導
    体を有するバスダクトと、電源に接続されるフィードイ
    ン導体と接続導体を箱状体の内部で接続してバスダクト
    導体の複数相に対応して配置するユニット化されたフィ
    ードイン部と、該接続導体と該バスダクト導体とに接触
    して各相毎を通電可能な導電性接続部材が設けられ、該
    バスダクトと該フィードイン部との間に介在する接続ユ
    ニットとを有するバスダクトのフィードインシステムで
    用いるフィードイン部であって、該箱状体の内部から外
    部に複数相の接続導体が突設され、該箱状体の内部に位
    置する各接続導体の略端部にフィードイン導体との接続
    手段が設けられ、各相の該接続手段のうち少なくとも一
    部がデルタ配置であることを特徴とするフィードイン
    部。
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