JP4825045B2 - バスダクトの分岐装置 - Google Patents
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また、特許文献2には、バスダクトのタップオフの各分岐用端子との接続と遮断とを行うプラグやジャック等の接続手段と、接続手段を介して電源が供給されると共に、接続手段とタップオフとの接続状態と遮断状態との切換を移動を利用して行う遮断器と、遮断器をケーシング内に移動可能に装着するレール等の移動装着手段を備える構成で、分岐接続や遮断時の停電を無くし、又、遮断器の交換や保守点検に要する作業工程を低減できるようにした分岐装置が開示されている。
また、本発明のバスダクトの分岐装置は、分岐路の供給端子を有する遮断器をバスダクト導体に接続される分岐導体に接続するバスダクトの分岐装置であって、異相間を所定距離離間して並列配置される分岐導体を、着脱自在な遮断器の複数を取付可能に構成すると共に、前記分岐導体に、前記バスダクト導体若しくは前記バスダクトを接続する接続部の導電性接続部材に固着された接触片を設け、前記バスダクト導体若しくは前記導電性接続部材に固着された接触片は、前記バスダクト外若しくは前記接続部外へ導出して前記分岐導体に接続されており、前記分岐導体及び前記遮断器をケーシング内に収納してなり、前記遮断器は、前記バスダクト導体の長手方向に並べて複数取付可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明のバスダクトの分岐装置は、分岐路の供給端子を有する遮断器をバスダクト導体に接続される分岐導体に接続するバスダクトの分岐装置であって、異相間を所定距離離間して且つバスダクト導体の長手方向に沿って並列配置される分岐導体を、着脱自在な遮断器の複数を取付可能に構成すると共に、前記分岐導体及び前記遮断器をケーシング内に収納してなり、前記遮断器は、前記バスダクト導体の長手方向に並べて複数取付可能に構成されていることを特徴とする。
また、遮断器のクリップによる分岐導体の挟持で遮断器を分岐導体に取付可能とすることにより、遮断器を容易に着脱することが可能となり、必要な数の分岐をより簡単に行うことができる。
また、分岐導体と遮断器をケーシング内に収納すると共に、分岐導体にバスダクト導体若しくはバスダクトを接続する接続部の導電性接続部材に接触する接触片を設け、接触片の少なくとも先端近傍をケーシングから外側に突出することにより、分岐装置全体をケーシングで被覆することができると共に、バスダクト導体側や接続部の導電性接続部材側に特別な構造を設けなくとも、着脱自在な状態で分岐導体とバスダクト導体若しくは導電性接続部材を容易に接続することができる。
両外相の接触部122は、2枚の板状の接触片123・123で構成され、各接触片123は、側面視略Z字形で、上下方向に延びる下部123aと、下部123aの上端から外方に屈曲延設されている水平部123bと、水平部123bの外端から上方に屈曲延設されている上部123cとを有する。一対の接触片123・123は、その上部123cの上端近傍を板状導体121の両側に配置され、上部123c・123cと板状導体121を貫通するボルトやナット等の締着具125の締着で板状導体121に固定される。接触片123・123間の間隔は、下部123a・123a間及び水平部123b・123b間で狭く、上部123c・123c間で広くなっている。下部123aの先端近傍以外の領域は、異相の接触部122と絶縁するための絶縁筒部123dで被覆され、又、下部123a・123aの先端近傍は、後述する同相の導電性接続部材32・32間に内挿されるように下方に向かって外形が狭くなるテーパ状になっている。
中間相の接触部122は、2枚の板状の接触片124・124で構成され、各接触片124は、上下方向に延びる基部124aと、基部124aの上端から上方へ向かって外側に拡がるように傾斜する傾斜部124bと、傾斜部124bの上端から上方へ延びる上部124cとを有する。一対の接触片124・124も、その上部124cの上端近傍を板状導体121の両側に配置され、上部124c・124cと板状導体121を貫通するボルトやナット等の締着具125の締着で板状導体121に固定される。接触片124・124間の間隔は、基部124a・124a間で狭く、テーパ状に配置された傾斜部124b・124b間で上方に向かって漸次広くなり、上部124c・124cで広くなっている。基部124aの先端近傍以外の領域は、異相の接触部122と絶縁するための絶縁筒部124dで被覆され、又、基部124a・124aの先端近傍は、後述する同相の導電性接続部材32・32間に内挿されるように下方に向かって外形が狭くなるテーパ状になっている。
尚、上記例では、導電性接続部材32・32間に嵌挿する接触片123、124のバネ性で外側に位置する導電性接続部材32・32に接触する構成としたが、例えば絶縁筒部123d、124d内で接触片下部123a・123a間や接触片基部124a・124a間にバネ材若しくはゴム材を固着して介設する等、接触片123・123間や接触片124・124間に弾性材を固着して設け、接触片123、124の外方への付勢、即ち導電性接続部材32への付勢を強化、安定すると好適である。
また、上記例では、絶縁材で被覆された導体21を密着して並置している密着絶縁型のバスダクト20を接続部30で接続し、接続部30から分岐装置100で分岐する場合について説明したが、例えば空気絶縁型のバスダクトを接続部30等で接続し、接続部30の導電性接続部材32等と分岐装置100の接触片123、124等を接触して分岐する構成等としてもよい。
上記第1実施例の分岐装置100は、分岐導体120に複数の遮断器140を着脱自在に取付可能であり、一つの分岐箇所から必要に応じて一つ或いは2つ、3つなど複数の分岐を容易に行うことができる。そのため、従来は複数の分岐装置の設置や分岐装置自体の除去を必要としていた設備機器等の追加或いは撤去に伴う分岐や分岐除去を一つの分岐装置100で担うことが可能であり、コストダウンや分岐構造のコンパクト化を実現することができる。更に、通常の分岐装置が設置されている場合に複数の分岐を行う際にも、複数分岐が可能な分岐装置100に変更する作業で済み、係る点においても作業性やコストパフォーマンスに優れる。また、遮断器140は、接触部122の上方を含め、板状導体121の適宜の箇所に設置することが可能であり、必要に応じて供給導体の導出箇所等を設定することができる。また、遮断器140を板状導体121の長手方向に並べて複数設け、板状導体121とバスダクト20の長手方向を揃えることにより、複数の遮断器140を空間を有効利用してコンパクトに設置することができる。また、多数の遮断器140を用いる場合にも、板状導体121を長くして容易に対応可能である。また、分岐装置100が大型化した場合にも、支持片132a、固定部132b、係止片132cにより容易且つ強固にバスダクト20に固定することができる。また、バスダクト20の通電状態のまま分岐装置100の取付・取り外しや、遮断器140の取付・取り外しを行うことができ、分岐作業等の際にバスダクト20の通電を停止する必要がない。
外側相の接触部152は、図9に示すように、正面視略L字形板状の中継導体153と、側面視略L字形板状の接触片154とで構成される。中継導体153は、板状導体151の外面に沿って配設される上部153aと、上部153aの下端から水平方向に屈曲延設される水平部153bを有し、一方の外側相の中継導体153の上部153aは正面視右側に、他方の外側相の中継導体153の上部153aは正面視左側に配置され、上部153aは板状導体151にボルトやナット等の締着具155で固定されている。接触片154は、水平部154aと、水平部154aの一端から下方へ屈曲延設されている下部154bとを有し、一対で、下部154b・154bを所定間隔離間し且つ水平部154a・154aを重ね合わせた状態で配置され、中継導体153の水平部153bにボルトやナット等の締着具156で固定されている。接触片154は、中継導体153に対して二対、各相2箇所に設けられ、水平部153bの正面視両端近傍に取り付けられている。
中間相の接触部152は、一対の接触片157で構成され、接触片157は、板状導体151に沿って配設される上部157aと、上部157aから平面視L字形に屈曲延設して設けられている中間部157bと、下方へ向かって幅広となる傾斜を有する傾斜部157cと、傾斜部157cの下端から下方に延びる下部157dを有する。中間相の板状導体151に対して、2つの接触部152、即ち、二対の接触片157が設けられ、中間相の板状導体151の一方の片側面に一対の接触片157・157が上部157aと中間部157bを重ねた状態にして上部157a・157aが配置され、同様に他方の片側面にも同様に重ねた状態で且つ前記接触片上部157aと逆側に屈曲するようにして一対の接触片157・157の上部157a・157aが配置されて、上部157aがボルトやナット等の締着具158で板状導体151に固定され、各接触片157の外方へ延びる中間部157bの下側位置に下部157dが配置される。尚、前記中間相の接触片157の構成以外に、例えば一方の接触片157を傾斜部157c、下部157d及び中間部に沿う板状の取付部で構成する等で、前記取付部を他方の接触片157の中間部157bに固着する等、一方の接触片157にのみ上部157aや上部157aから屈曲する中間部157bを形成する構成としてもよい。
上記外側相の対向する接触片154・154の下部154b・154bの先端外側面、中間相の対向する接触片157・157の下部157d・157dの先端外側面は、下方に向かって幅狭となるテーパ状に形成されており、第1実施例と同様に、前記下部154b・154b或いは下部157d・157dの外側面間の距離よりも若干幅狭の接続部30の導電性接続部材32・32間に挿入された際に、導電性接続部材32・32にバネ性で接触するようになっている。
また、第2実施例のケーシング160は、基体161と、基体161上に設置される上部カバー162とで構成される。基体161は、平面視方形の底板161aと、底板161aの四方から上方へ突出形成されている側板161bと、図示の平面視左右の側板161bの上端から内方へ屈曲延設されている屈曲部161cと、図示の平面視上下の側板161bに大きく形成されている凹部161dとを有する。上部カバー162は、操作用開口162dが形成されている上板162aと、上板162aの図示平面視上下の端部から下方に突出されている側板162bとを有し、基体161の上方や凹部161dを被覆する。上部カバー162の側板162bの正面視左下隅近傍と基体側板161bの正面視左下隅近傍は、ボルト及びナット等の締着具163で若干の遊びを持たせた状態で回転可能に固定され、上面カバー側板162bの正面視右下隅近傍には下向きに凹状になっている切欠162cが形成され、基体側板161bの正面視右下隅近傍の前記切欠162cと対応する位置にはボルト164が取り付けられている。即ち、上部カバー162は締着具163を中心に回転して開閉可能とされており、閉状態ではボルト164の切欠162cへの入り込みによる係合で上部カバー162が定置されると共に、前記係合を外して上部カバー162を回転し、基体161の上方や凹部161dを開放して開状態にすることが可能である。尚、正面視右側の側板161bには、供給導体を導出可能な導出開口(図示省略)が形成され、正面視左側の側板161bには持ち運びなど取り扱いを容易にする取手161eが取り付けられ、又、支持片161fに加え、第1実施例と同様に、固定部や係止部(図示省略)が設けられる。
第2実施例の分岐装置100は、バスダクト導体21に対して直交するように板状導体151を配設し、供給導体をバスダクト20の長手方向に沿って導出することが可能であるから、バスダクト20の長手方向に存在する設備機器等に電流を供給する場合に、供給導体を屈曲させずに良好な作業性で行うことができると共に、供給導体を短くすることが可能となる。また、バスダクト導体21に直交する方向に配置される板状導体151に遮断器140と取り付ける構成であるため、ケーシング160のバスダクト長手方向の長さを短くして小型化することができる。また、ケーシング基体161の側板161bに設けられた大きな凹部161dにより、遮断器140の取付、遮断器140への供給導体の取付、分岐導体150の組立等の作業を容易化することができる。加えて、一つの分岐箇所から必要に応じて一つ或いは複数の分岐を容易に行うことができる、遮断器140を板状導体151の必要に応じた箇所に設置して供給導体の導出箇所等を設定することができる、バスダクト20の通電状態のまま分岐装置100や遮断器140の取付・取り外しを行えて分岐作業等の際に通電を停止する必要がない等、第1実施例で言及した効果を奏する。
また、分岐装置を用いるバスダクトやハウジングの形状・構造、接続構造は適宜であり、例えば接続すべき導体の絶縁被覆から露出した導体端部相互を重ね合わせて締着具で締着する所謂重ね合わせ接続のバスダクトに対して、接触部の一対の接触片を挟持片にし、重ね合わされた導体端部を両側から、或いは前記重ね合わされた導体端部の一方の導体端部を両側から前記一対の挟持片で挟持する構成等としてもよい。また、分岐装置によるバスダクトの分岐箇所は接続部に限定されず、例えばバスダクトの中間部などで異相間の導体の間隔を拡げて導体を絶縁被覆から露出させ、前記露出導体を接触片を構成する一対の挟持片で挟持して分岐する構成や、空気絶縁型バスダクトの各相導体を接触片を構成する一対の挟持片で挟持して分岐する構成等とすることができる。
110 基体
111 架台
112 導体支持部材
113 溝
114 取付ボルト
115 カバー
120、150、170 分岐導体
121、151、171 板状導体
122、152、172 接触部
123、124、154、157、175 接触片
130、141、160、180 ケーシング
140 遮断器
142 操作部
143 供給端子
144 クリップ
153、173、174 中継導体
20 バスダクト
21 導体
211 導体端部
30 接続部
32 導電性接続部材
Claims (4)
- 分岐路の供給端子を有する遮断器をバスダクト導体に接続される分岐導体に接続するバスダクトの分岐装置であって、
異相間を所定距離離間して並列配置される分岐導体を、着脱自在な遮断器の複数を取付可能に構成すると共に、
前記分岐導体と前記遮断器をケーシング内に収納すると共に、該分岐導体に前記バスダクト導体若しくは前記バスダクトを接続する接続部の導電性接続部材に接触する接触片を設け、該接触片の少なくとも先端近傍を該ケーシングから外側に突出することを特徴とするバスダクトの分岐装置。 - 前記遮断器は、前記バスダクト導体の長手方向に並べて複数取付可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のバスダクトの分岐装置。
- 分岐路の供給端子を有する遮断器をバスダクト導体に接続される分岐導体に接続するバスダクトの分岐装置であって、
異相間を所定距離離間して並列配置される分岐導体を、着脱自在な遮断器の複数を取付可能に構成すると共に、
前記分岐導体に、前記バスダクト導体若しくは前記バスダクトを接続する接続部の導電性接続部材に固着された接触片を設け、
前記バスダクト導体若しくは前記導電性接続部材に固着された接触片は、前記バスダクト外若しくは前記接続部外へ導出して前記分岐導体に接続されており、
前記分岐導体及び前記遮断器をケーシング内に収納してなり、
前記遮断器は、前記バスダクト導体の長手方向に並べて複数取付可能に構成されていることを特徴とするバスダクトの分岐装置。 - 分岐路の供給端子を有する遮断器をバスダクト導体に接続される分岐導体に接続するバスダクトの分岐装置であって、
異相間を所定距離離間して且つバスダクト導体の長手方向に沿って並列配置される分岐導体を、着脱自在な遮断器の複数を取付可能に構成すると共に、
前記分岐導体及び前記遮断器をケーシング内に収納してなり、
前記遮断器は、前記バスダクト導体の長手方向に並べて複数取付可能に構成されていることを特徴とするバスダクトの分岐装置。
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