JP4520795B2 - 測定器 - Google Patents

測定器 Download PDF

Info

Publication number
JP4520795B2
JP4520795B2 JP2004242502A JP2004242502A JP4520795B2 JP 4520795 B2 JP4520795 B2 JP 4520795B2 JP 2004242502 A JP2004242502 A JP 2004242502A JP 2004242502 A JP2004242502 A JP 2004242502A JP 4520795 B2 JP4520795 B2 JP 4520795B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
measured
receiving element
light receiving
measuring instrument
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004242502A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006058224A (ja
Inventor
泰三 中村
憲嗣 岡部
祥一 田中
光司 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitutoyo Corp
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitutoyo Corp filed Critical Mitutoyo Corp
Priority to JP2004242502A priority Critical patent/JP4520795B2/ja
Publication of JP2006058224A publication Critical patent/JP2006058224A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4520795B2 publication Critical patent/JP4520795B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Active legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Description

本発明は、測定器に関する。
従来、被測定物に光を照射して散乱させ、この散乱光の検出を通じて被測定物の表面性状を測定する測定器が知られている。
図6に、従来の測定器の一例を示す。この図に示されるように、レーザー1からの直線光は、ハーフミラー2で反射されて被測定物Wの表面に垂直に照射される。この光は、被測定物Wの表面性状に応じて散乱される。
図6では、散乱光として、特に、散乱角度θのものが示されている。これは、散乱角度θの散乱光のみが発生することを意味するものではない。θ以外の散乱角度の散乱光も実際には生じているが、簡略化のため、これらの図示は省略したのである。
被測定物Wからの散乱光は、ハーフミラー2を透過された後、対物レンズ3によって集光されてCCD8に入射される。ここで、CCD8と対物レンズ3との間の距離は、対物レンズ3の焦点距離に等しい。CCD8からは、その受光量に応じた電気信号が出力される。図6においては、CCD8が被測定物W上における光の照射位置(散乱位置)の真上(散乱角度ゼロの位置)に配置されているので、散乱角度の小さい散乱光の強度が大きいほどCCD8の受光量は増大し、大きな値の電気信号が出力される。
ここで、被測定物Wの表面粗さについて言えば、表面粗さが小さく、表面が滑らかで平面に近ければ、大きな散乱角度の散乱光は生じにくくなるから、散乱角度の小さい散乱光の強度が大きくなりCCD8からの電気信号の出力値が大きくなる。また、被測定物Wの表面粗さが大きければ、大きな散乱角度の散乱光が生じやすくなるから、小さい散乱角度の散乱光の強度は逆に小さくなりCCD8からの電気信号の出力値が小さくなる。したがって、CCD8からの電気信号の出力値は、被測定物Wの表面粗さ測定に利用できる。
また、被測定物Wからの散乱光の強度または角度分布は、被測定物Wの表面を構成している物質の性質によっても変化される。この変化は、CCD8における受光量の変化として検出されるから、これを通じて被測定物Wの表面を構成している物質を推定することもできる。
以上のように、図6の測定器を用いれば、CCD8からの電気信号の検出を通じて被測定物Wの表面性状の測定を行うことができる。
また、特許文献1に、従来の測定器の他の例が示されている。
この測定器では、被測定物としてのウエハに対して斜めに特定方位から光が照射され、そのときの散乱光が光電子増倍管(Photomultiplier:フォトマル)によって光電検出される。光電子増倍管からは、その受光強度に応じた電流信号が出力され、この出力電流信号に基づいてウエハの表面性状を測定できる。
特開平6−82376号公報(第3、4頁、図1)
図6または特許文献1に示される測定器は、所定角度範囲内の散乱角度の散乱光のみを受光素子(CCD、フォトマル)で受光することによって測定を行う。この所定角度範囲のことを、以下、受光可能散乱角度範囲という。受光可能散乱角度範囲は、受光素子が受光できる散乱光の散乱角度の範囲であり、例えば図6においては、−θmax≦θ≦θmax、で規定される角度範囲である。被測定物からの散乱光のうち、受光可能散乱角度範囲内の散乱角度で散乱される光は受光素子の受光面(図6では、CCD8の下面)に入射されて検出され、また、受光可能散乱角度範囲外の散乱角度(図6では、θ<−θmax、θ>θmax)で散乱される光は受光素子の受光面に入射されず検出されない。
ところで、測定を精度良く行うためには、被測定物の性状を考慮した上で最適な受光可能散乱角度範囲をその都度設定して測定を行うのが好ましい。例えば、反射率の著しく低い被測定物を測定する場合などには、受光素子における受光量を確保するために受光可能散乱角度範囲を通常よりも広くすることによって、測定の精度を向上できる可能性がある。
しかし、図6または特許文献1に示される測定器では、受光素子の位置および受光面積等が固定されているために、受光可能散乱角度範囲は一定不変で変更できない。そのため、被測定物の種類によっては、測定を適切にできない場合があるという問題がある。
また、受光素子の位置を変更可能にすれば受光可能散乱角度範囲を変更できる(例えば、図6においては、CCD8を上下方向に移動させればθmaxの値を変更できる)が、この場合は、受光素子を移動させるための駆動機構を別途設ける必要があり、さらには、受光素子の精密な位置決め手段が必要になる等によって、構造が複雑化し、また、高価な測定器になってしまうという問題がある。
本発明の目的は、受光可能散乱角度範囲を調整する簡素な手段を設けることによって、被測定物の性状に合った適切な測定を可能にするとともに、構造が簡素で、かつ、安価な測定器を提供することである。
発明の測定器は、被測定物に光を照射する光源と、前記被測定物からの散乱光を受光する受光素子と、前記被測定物と前記受光素子との間に設けられ、互いに異なる形状の複数の第一開口部を有する第一光束制限手段と、前記複数の第一開口部の中から任意に選択される一の第一開口部を、前記被測定物からの散乱光の光路上に挿入させる第一切替え機構と、を備え、前記各第一開口部の形状を調整する第一調整機構が設けられることを特徴とする。
この発明によれば、第一切替え機構によって散乱光の光路上に位置される第一開口部を切り替えることで、受光可能散乱角度範囲を調整できる。
また、各第一開口部の形状を調整する第一調整機構が設けられるので、受光可能散乱角度範囲の調整方法のバリエーションを増やすことができる。例えば、第一光束制限手段には、円形状、円輪形状、楕円形状、半円形状、扇形形状、矩形状、直線スリット状など、互いに異なる形状の複数の第一開口部を形成できるとともに、第一調整機構によって、これらの各第一開口部の形状を調整できる。このように、使用者は、被測定物の性状に合わせて最適な形状の第一開口部を選択し、さらには、この第一開口部の形状を適宜調整しながら測定できる。そのため、この発明によれば、より高精度な測定を行うことができる。
なお、第一開口部および第一調整機構としては、例えば、第一光束制限手段に孔を穿設し、この孔の一部を塞ぐように移動可能とされた遮光部材を設ければよい。このとき、遮光部材によって塞がれていない孔の部分が第一開口部となっており、遮光部材を移動させることにより第一開口部の形状を調整できる。このように、簡素な方法で第一開口部および第一調整機構を構成できるから、この発明によれば、構成が簡素で、かつ、安価な測定器を提供できる。
また、本発明の測定器は、被測定物に光を照射する光源と、前記被測定物からの散乱光を受光する受光素子と、前記被測定物と前記受光素子との間に選択的に挿入され、互いに異なる形状の第一開口部を有する複数の第一光束制限手段と、を備え、前記各第一開口部の形状を調整する第一調整機構が設けられることを特徴とするものであってもよい。
この発明によれば、被測定物と受光素子との間に、複数設けられる第一光束制限手段のうちのいずれか一つを選択的に挿入することによって、受光可能散乱角度範囲を調整できる。
なお、第一光束制限手段を挿入しない状態で測定することも可能である。このときの受光可能散乱角度範囲は、被測定物に対する受光素子の位置関係、および、受光素子の受光面の面積、形状等によって規定される。
また、第一開口部の形状を調整する第一調整機構が設けられるので、受光可能散乱角度範囲の調整方法のバリエーションを増やすことができる。使用者は、被測定物の性状に合わせて、最適な形状の第一開口部を有する第一光束制限手段を選択し、さらには、当該第一開口部の形状を適宜調整しながら測定できる。そのため、この発明によれば、より高精度な測定を行うことができる。
本発明では、前記被測定物と前記受光素子との間には、対物レンズが、その焦点距離だけ被測定物から隔てられた位置に設けられ、前記対物レンズと前記受光素子との間には、前記第一光束制限手段が、前記対物レンズからその焦点距離だけ隔てられた位置に配置され、前記第一光束制限手段と前記受光素子との間には、前記第一光束制限手段を通過された前記被測定物からの散乱光を前記受光素子に入射するリレーレンズが設けられ、このリレーレンズと前記受光素子との間には、前記リレーレンズを通過された前記被測定物からの散乱光の光束を制限する第二開口部を有する第二光束制限手段が、前記リレーレンズからその焦点距離だけ隔てられた位置に設けられる、ことが好ましい。
この発明では、光源からの光が被測定物において散乱され、この散乱光が、対物レンズ、第一光束制限手段、リレーレンズ、第二光束制限手段を、順次経由されて受光素子に入射されるようになっている。
以下、図1および図2を参照しながら説明する。
光源(1:図1および図2中の符号。以下、同様)からの光は被測定物(W)上に照射され、被測定物(W)からは連続的な散乱角度分布をもった散乱光が出射される。
まず、図1を参照して、本発明の第一光束制限手段(5)の作用を説明する。説明の都合上、被測定物(W)から散乱角度θをもって散乱される光線について見る。図1において、被測定物(W)上における異なる二点P1およびP2から、同一の散乱角度θをもって散乱される光線を、それぞれS1およびS2とする。光線S1およびS2は、被測定物(W)から出射されると、互いに平行な状態で対物レンズ(3)に入射される。対物レンズ(3)は、平行光S1およびS2を、対物レンズ(3)からその焦点距離(f1)と略等しい距離だけ隔たった位置F´に略点状に集光させる。ところで、集光位置F´は、第一光束制限手段(5)の配置位置と略一致している。ここで、集光位置F´が第一光束制限手段(5)における第一開口部(52)の内部に存在していれば、光線S1およびS2は第一開口部(52)内を通過されることによって第一光束制限手段(5)を通過される。また、逆に、集光位置F´が第一開口部(52)の内側に存在していないのであれば、光線S1およびS2は第一光束制限手段(5)によって遮断される。このように、光線S1およびS2が第一光束制限手段(5)を通過されるか否かは集光位置F´によって決まる。ところで、集光位置F´は、散乱角度θのみによって決まる(位置P1、P2によらない)ものであるから、結局、光線S1およびS2が第一光束制限手段(5)を通過されるか否かは、散乱角度θによって決まる。したがって、第一光束制限手段(5)によれば、それを通過される散乱光の散乱角度範囲を制限でき、前記の受光可能散乱角度範囲が規定されていることになる。受光素子(8)には、受光可能散乱角度範囲内の散乱角度をもって被測定物(W)から散乱された光のみが入射され、逆に、受光可能散乱角度範囲外の散乱角度の散乱光は入射されない。
次に、図2を参照して、本発明の第二光束制限手段(7)の作用を説明する。説明の都合上、被測定物(W)上における一点Pから散乱角度θ1およびθ2(θ1≠θ2)をもって散乱される光線S1およびS2について見る。なお、散乱角度θ1およびθ2は、前記受光可能散乱角度範囲内の散乱角度であるものとし、光線S1およびS2は第一光束制限手段(5)を通過できるものとする。
さて、被測定物(W)から出射された光線S1およびS2は、それぞれの散乱角度θ1およびθ2をもって直進され、対物レンズ(3)に入射される。ここで、対物レンズ(3)と被測定物(W)との間の距離が対物レンズ(3)の焦点距離(f1)に等しいため、被測定物(W)上の同一点Pから出射された光線S1およびS2は、対物レンズ(3)を通過すると互いに略平行となる。そして、光線S1およびS2は、互いに略平行な状態のまま、第一光束制限手段(5)を通過され、その先に設けられるリレーレンズ(6)に入射される。リレーレンズ(6)は、略平行な光線S1およびS2を、リレーレンズ(6)からその焦点距離(f2)と略等しい距離だけ隔たった位置F´´に略点状に集光させる。ところで、集光位置F´´は、第二光束制限手段(7)の配置位置と略一致している。ここで、集光位置F´´が第二光束制限手段(7)における第二開口部(72)の内部に存在していれば、光線S1およびS2は第二開口部(72)内を通過されることによって第二光束制限手段(7)を通過される。また、逆に、集光位置F´´が第二開口部(72)の内側に存在していないのであれば、光線S1およびS2は第二光束制限手段(7)によって遮断される。このように、光線S1およびS2が第二光束制限手段(7)を通過されるか否かは集光位置F´´によって決まる。ところで、集光位置F´´は、光線S1およびS2の出射位置Pのみによって決まる(散乱角度θ1、θ2によらない)ものであるから、結局、光線S1およびS2が第二光束制限手段(7)を通過されるか否かは、散乱光出射位置Pによって決まる。したがって、第二光束制限手段(7)によれば、それを通過される散乱光の被測定物(W)上における出射位置を制限でき、そのため、被測定物(W)上において散乱光を取得する範囲(以下、散乱光取得範囲、という。ただし、散乱光取得範囲⊆被測定物上における光源による光の照射範囲)を規定できる。受光素子(8)には、散乱光取得範囲内から出射された散乱光のみが入射され、逆に、散乱光取得範囲外から出射された散乱光は入射されない。
以上のように、この発明では、第一光束制限手段(5)によって受光素子(8)における受光可能散乱角度範囲を調整でき、かつ、第二光束制限手段(7)によって被測定物(W)上における散乱光取得範囲を調整できる。そのため、この発明によれば、測定に必要な散乱光のみを厳密に取り出して受光素子(8)に入射できるから、測定をより高精度に行うことができる。
また、本発明の測定器は、前記第二光束制限手段は、互いに異なる形状の複数の第二開口部を有し、これら複数の第二開口部の中から任意に選択される一の第二開口部を、前記リレーレンズを通過された前記被測定物からの散乱光の光路上に挿入させる第二切替え機構が設けられる、ことを特徴とするものであってもよい。
この発明によれば、第二切替え機構によって散乱光の光路上に位置される第二開口部を切り替えることで、被測定物上における散乱光取得範囲を調整できる。
また、本発明の測定器は、前記被測定物と前記受光素子との間には、対物レンズが、その焦点距離だけ被測定物から隔てられた位置に設けられ、前記対物レンズと前記受光素子との間には、前記第一光束制限手段が、前記対物レンズからその焦点距離だけ隔てられた位置に配置され、前記第一光束制限手段と前記受光素子との間には、前記第一光束制限手段を通過された前記被測定物からの散乱光を前記受光素子に入射するリレーレンズが設けられ、このリレーレンズからその焦点距離だけ前記受光素子側に隔たった位置に選択的に挿入され、互いに異なる形状の第二開口部を有する複数の第二光束制限手段が設けられる、ことを特徴とするものであってもよい。
この発明によれば、リレーレンズと受光素子の間に、複数設けられる第二光束制限手段のうちのいずれか一つを選択的に挿入することによって、被測定物上における散乱光取得範囲を調整できる。
なお、第二光束制限手段を挿入しない状態で測定することも可能である。このときの散乱光取得範囲は、光源による被測定物上における光の照射範囲に等しい。
また、本発明では、前記第二開口部の形状を調整する第二調整機構が設けられることが好ましい。
この発明によれば、第二開口部の形状を調整することにより、被測定物上における散乱光取得範囲を調整できる。
特に、一つの第二光束制限手段が複数の第二開口部を有する前記の構成や、複数の第二光束制限手段が各々第二開口部を有する前記の構成のように、互いに形状の異なる第二開口部が複数設けられている場合には、散乱光取得範囲の調整方法のバリエーションを増やすことができる。例えば、複数の第二開口部としては、円形状、円輪形状、楕円形状、半円形状、扇形形状、矩形状、直線スリット状など、互いに異なる形状のものを複数形成でき、さらに、第二調整機構によって、各第二開口部の形状を調整できる。このように、使用者は、被測定物の性状に合わせて最適な形状の第二開口部を選択し、さらには、この第二開口部の形状を適宜調整しながら測定できる。そのため、この発明によれば、より高精度な測定を行うことができる。
また、本発明の測定器は、前記光源は、前記被測定物に対して垂直に光を照射するものとされ、遮光性を有する略点状の点状遮光部材が、前記対物レンズの前記受光素子側の焦点位置に配置される、ことを特徴とするものであってもよい。
例えば、光源として垂直落射照明装置を用い、これによって被測定物に垂直に光を照射(落射)する場合、被測定物からは散乱光とともに、正反射光が生じる。ここで、被測定物の反射率が著しく高い場合などには、正反射光の強度が著しく強くなってしまい、これが受光素子にそのまま入射されてしまうと、測定に悪影響が及ぶ可能性がある。つまり、散乱光は正反射光に比べて微弱なので、散乱光とともに正反射光が受光素子に入射されると、散乱光の検出が困難になってしまうおそれがある。また、光源として透過照明装置を用いた場合には、正反射光の代わりに直進透過光が生じ、特に被測定物の透光率が著しく高い場合などには、測定に悪影響を及ぼす。なお、正反射光または直進透過光の影響を画像処理によって除去する方法もあるが、被測定物の性状により除去の仕方に差異が生じるので煩雑である。
この発明では、被測定物からの正反射光(または、直進透過光)は、対物レンズによってその焦点位置に集光され、この位置に配置される点状遮光部材によって遮断されるから、受光素子に入射されることはなく、測定に悪影響が及ぶことはない。そのため、この発明によれば、測定精度を向上できる。
また、点状遮光部材は、略点状であるから、点状に集光された正反射光(あるいは、直進透過光)のみを遮断でき、測定に必要な散乱光まで遮断してしまうこともない。
また、本発明の測定器は、前記光源と前記被測定物との間に設けられ、前記光源からの光をリング状の光束に形成する光束形成光学素子と、前記リング状光束を集光して前記被測定物に照射する集光レンズと、が設けられることを特徴とするものであってもよい。
この発明では、光源からの光がリング状光束に形成された後、集光レンズによって集光され被測定物にリング斜め照明として照射される。そのため、垂直落射照明を用いた場合における正反射光、あるいは、透過照明を用いた場合における直進透過光のような、強度が著しく強く、散乱光による測定を阻害する光が生じることはない。そのため、この発明によれば、散乱光検出による測定の精度を向上できる。
また、本発明では、前記受光素子は、その受光面に配置される複数の光電変換素子を備えて構成され、これらの各光電変換素子は、その受光量に応じた電気信号を出力することが好ましい。
この発明によれば、受光素子の受光面に配置された複数の光電変換素子によって、受光面の各位置ごとの受光量を、各光電変換素子からの電気信号の出力値として取得できる。そのため、この発明の受光素子は、いわゆるエリアセンサを構成している。この点、図6や特許文献1に示される測定器における受光素子が、その受光面全体の受光量に応じた電気信号を出力していたのと顕著な差異があると言える。
特に、被測定物から同一散乱角度θで散乱される散乱光によって構成される光束が、受光素子の受光面上の同一点に集光されて入射されるような構成とすれば、散乱光束の散乱角度θと、その散乱光束の受光面上における入射位置(点)とが一対一に対応する。すると、散乱光束の散乱角度θと、受光面上の各光電変換素子とを互いに対応付けることができる。そのため、各光電変換素子から出力される電気信号の値から、各散乱角度の散乱光強度を知ることができ、散乱光強度の散乱角度分布を簡単にかつ正確に取得できるから、測定精度を向上できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、各実施形態に共通する構成要素については、共通の符号を付して、その説明を簡略化もしくは省略することがある。
<第一実施形態>
図1および図2に本発明の第一実施形態にかかる測定器を示す。
図1において、光源としてのレーザー1からの直線光束は、ハーフミラー2で反射し、直進方向を変更した後、被測定面Wに垂直に照射(落射)される。
被測定面Wからは、その性状(形状、構成物質等)に応じて、正反射光束Rと、散乱光束Sとが生じる。正反射光束Rは、被測定面Wの法線方向に進行する光であり、散乱光束Sは、被測定面Wの法線方向に対して交差する方向に進行する光である。今、図1においては、散乱光束Sとして、散乱角度(被測定面Wの法線方向に対してなす角度)θのもののみが代表的に示されているが、これは、図示を簡略にするためである。実際には、被測定面Wからは散乱角度がθ以外の散乱光束も生じている。
正反射光束Rと散乱光束Sとは、ともにハーフミラー2を透過され、対物レンズ3に入射される。なお、被測定面Wと対物レンズ3との距離は、対物レンズ3の焦点距離f1に等しい。
正反射光束Rは、対物レンズ3の焦点Fに集光される。また、散乱光束Sは、対物レンズ3から、その焦点距離f1と略同じ距離だけ隔たった位置F´に集光される。なお、散乱光束Sが対物レンズ3によってF´に集光されるのは、散乱光束Sが平行光束であるためである。
対物レンズ3の焦点Fの位置には、本発明の点状遮光遮光部材としての正反射光カットマスク4が配置される。正反射光カットマスク4は、例えば、微小基板に蒸着されたアルミニウム膜等によって略点状に形成されおり、遮光性を有し、焦点Fに集光された正反射光束Rを遮断(カット)する。そのため、後述する受光素子8は、正反射光を受光することなく、散乱光のみを受光し、それを利用して被測定面Wの表面性状を測定できる。また、正反射光カットマスク4は、略点状であるから、焦点Fに点状に集光された正反射光束Rのみを遮断でき、測定に必要な散乱光束Sまで遮断してしまうこともない。
対物レンズ3から、その焦点距離f1だけ隔たった位置には、本発明の第一光束制限手段としての散乱角度制限絞り5が配置されている。
散乱角度制限絞り5は、遮光性を有する遮光部材51と、例えば円形状の開口部52(本発明の第一開口部)とを備えており、開口部52の形状、面積等によって、通過される散乱光束が制限されるようになっている。
今、散乱角度θの散乱光束Sは、散乱角度制限絞り5と略同じ位置F´に集光されている。ここで、集光位置F´が開口部52の内部に形成されていれば散乱光束Sは散乱角度制限絞り5を通過することができ、一方、集光位置F´が遮光部材51上に形成されていれば散乱光束Sは散乱角度制限絞り5を通過できない。このように、散乱光束Sが散乱角度制限絞り5を通過できるか否かは、集光位置F´によって決まる。ところで、集光位置F´は前記の通り散乱光束Sの散乱角度θのみによって決まる(被測定面W上における散乱光の出射位置にはよらない)から、散乱光束Sが散乱角度制限絞り5を通過できるか否かは、散乱角度θのみによって決まる。このように、散乱角度制限絞り5は、それを通過できる散乱光束Sの散乱角度範囲、すなわち、後述する受光素子8で受光できる散乱光束Sの散乱角度範囲(以下、受光可能散乱角度範囲、という)を規定する。つまり、受光可能散乱角度範囲内の散乱角度をもって被測定面Wから散乱される光束は、開口部52内を通過されて受光素子8に入射され、逆に、受光可能散乱角度範囲外の散乱角度をもって被測定面Wから散乱される光束は、遮光部材51に照射されて遮断され、受光素子8に入射されることがないようになっている。
遮光部材51は、いずれも遮光性を備える複数枚の可動羽根によって構成されており、各可動羽根を操作することにより、開口部52の形状を連続的に変化させることができる。そのため、受光可能散乱角度範囲は可変であり、被測定面Wの性状に合った最適な範囲を設定できるから、測定精度を向上できる。
なお、ここに、本発明の第一開口部としての開口部52の形状を調整する本発明の第一調整機構が構成されていることになる。
図1に示す散乱光束Sの散乱角度θは、前記受光可能散乱角度範囲内の散乱角度であるとして、説明を続ける。
この仮定のもとで、散乱光束Sの集光位置F´は開口部52の内部に位置されていることになるから、散乱光束Sは、散乱角度制限絞り5を通過される。その後、散乱光束Sは、リレーレンズ6、本発明の第二光束制限手段としての散乱光取得範囲制限絞り7、を順次経由されて、受光素子8に入射される。
集光位置F´から放射状に進行する散乱光束Sは、リレーレンズ6によって集光され、受光素子8の受光面(図1においては、下面)上の一点Iに実像を結ぶようになっている。すなわち、リレーレンズ6の焦点距離f2、リレーレンズ6と散乱角度制限絞り5との間の距離a、リレーレンズ6と受光素子8との間の距離bの間に、(条件1)a>f2(実像を結ぶための条件)、および、(条件2)1/a+1/b=1/f2(レンズの公式)、の二つの条件が成立している。
散乱光取得範囲制限絞り7は、リレーレンズ6から、その焦点距離f2だけ隔たった位置に配置されている。
散乱光取得範囲制限絞り7は、遮光性を有する遮光部材71と、例えば円形状の開口部72(本発明の第二開口部)とを備えており、開口部72の形状、面積等によって、通過される散乱光束が制限されるようになっている。特に、散乱光取得範囲制限絞り7は、後で詳述するように、被測定面W上における散乱光取得範囲(図1においては、A、で示す)を規定する。散乱光取得範囲A内から出射される散乱光は、開口部72内を通過されて受光素子8に入射され、逆に、散乱光取得範囲A外から出射される散乱光は、遮光部材71に照射されて遮断され、受光素子8に入射されることがないようになっている。
遮光部材71は、いずれも遮光性を備える複数枚の可動羽根によって構成されており、各可動羽根を操作することにより、開口部72の形状を連続的に変化させることができる。そのため、散乱光取得範囲Aは可変であり、被測定面Wの性状に合った最適な範囲を設定できるから、測定精度を向上できる。
なお、ここに、本発明の第二開口部としての開口部72の形状を調整する本発明の第二調整機構が構成されていることになる。
受光素子8の受光面(図1においては、下面)には、多数の微小なCCD(charge−coupled device:図示せず)が隙間なく、かつ、整然と配置されている。各CCDは、本発明の光電変換素子を構成しており、その受光量に応じた電気信号を出力する。
図1に示されるように、散乱角度θの散乱光束Sは、受光面上の一点Iに集光入射されている。これを言い換えると、受光面上における散乱光の入射位置(点I)は、その散乱光の散乱角度(θ)によって決まってくる。そのため、受光面における各CCDに入射される散乱光の散乱角度はそれぞれ決まっている。そのため、各CCDから出力される電気信号の値から、当該CCDと対応する散乱角度の散乱光束の強度を知ることができ、さらには、散乱光強度の散乱角度分布を簡単にかつ正確に取得できるから、測定精度を向上できる。
続いて、散乱光取得範囲制限絞り7の作用を、図2を用いて説明する。
図2には、説明の都合上、被測定面W上の一点Pから、散乱角度θ1およびθ2をもって散乱される二条の散乱光線S1およびS2が示されている。点Pから出射された光線S1およびS2は、それぞれの散乱角度の方向に進行し、対物レンズ3に入射する。ここで、被測定面Wと対物レンズ3との間の距離が対物レンズ3の焦点距離f1に等しいことから、被測定面W上の同一点Pより出射された光線S1およびS2は、対物レンズ3を通過すると互いに平行な光線になる。
その後、平行光線S1およびS2は、散乱角度制限絞り5を通過し、リレーレンズ6に入射する。リレーレンズ6は、平行光線S1およびS2を、リレーレンズ6からその焦点距離f2だけ隔たった位置F´´に集光させる。
集光位置F´´と略同じ位置には、前記の通り、散乱光取得範囲制限絞り7が配置されている。ここで、集光位置F´´が開口部72の内部に形成されていれば、光線S1およびS2は散乱光取得範囲制限絞り7を通過することができ、一方、集光位置F´´が遮光部材71上に形成されていれば、光線S1およびS2は散乱光取得範囲制限絞り7を通過できない。このように、光線S1およびS2が散乱光取得範囲制限絞り7を通過できるか否かは、集光位置F´´によって決まる。ところで、集光位置F´´は被測定面W上の点Pの位置のみによって決まる(散乱角度θ1およびθ2にはよらない)から、光線S1およびS2が散乱光取得範囲制限絞り7を通過できるか否かは、点Pの位置のみによって決まる。このように、散乱光取得範囲制限絞り7は、それを通過できて受光素子8に入射される散乱光線(S1およびS2)の被測定面W上における取得範囲、すなわち、散乱光取得範囲を規定する。つまり、散乱光取得範囲内から散乱される散乱光は、開口部72内を通過されて受光素子8に入射され(もちろん、散乱角度制限絞り5を通過することが前提)、逆に、散乱光取得範囲外から散乱される散乱光は、遮光部材71に照射されて遮断され、受光素子8に入射されることがないようになっている。
以上のように、本実施形態の測定器によれば、散乱角度制限絞り5によって受光可能散乱角度範囲を、散乱光取得範囲制限絞り7によって散乱光取得範囲を、それぞれ適宜調節することによって、被測定面Wの性状に合った最適な測定を行うことができる。
なお、本実施形態の測定器を用いた測定としては、金属、ウエハ等の加工表面または塗装面の性状検出、傷検出、異物検出等が例示できる。
<第二実施形態>
続いて、本発明の第二実施形態について説明する。
図3に本実施形態にかかる測定器を示す。
本実施形態では、前記第一実施形態とは異なり、ハーフミラー2が対物レンズ3の上方(図3中)に配置されている。レーザー1からの直線光束は、レンズ9、ハーフミラー2、対物レンズ3を順次経由されて被測定面Wに垂直に照射(落射)されるようになっている。
この他の点は、前記第一実施形態と同様である。
<第三実施形態>
続いて、本発明の第三実施形態について説明する。
図4に本実施形態にかかる測定器を示す。
レーザー1からの直線光束は、本発明の光束形成光学素子としてのコーンレンズ10によってリング状の光束に形成される。リング状光束は、レンズ11、円輪状ミラー12、対物レンズ3を順次経由されて、被測定面Wに対して全方位からリング状に照射され、いわゆるリング斜め照明が実現されている。ここで、レンズ11および対物レンズ3は、リング状光束を集光して被測定面Wに照射する本発明の集光レンズを構成している。コーンレンズ10としては、例えば、特開平10−300438号公報に開示されている構成のものを採用できる。また、円輪状ミラー12は、図4においては、その中心軸がレーザー1からの直線光束の向きに対して略45°傾いている。
今、被測定面Wの法線方向に対して照射光の方向がなす角度をψとすると、この照射光が被測定面Wで正反射して生じる正反射光の方向も、被測定面Wの法線方向に対してψの角度をなしている。この正反射光は、対物レンズ3を経由された後、円輪状ミラー12に照射されて、レーザー1の方に進行していくことになるから、いずれにせよ、正反射光が受光素子8によって受光されるおそれはない。そのため、前記第一実施形態におけるような正反射光カットマスク4を設ける必要はなく、また、受光素子8で受光される光を純粋な散乱光のみに制限できる。
この他の点は、前記第一実施形態と同様である。
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、散乱角度制限絞り5および散乱光取得範囲制限絞り7に設けられる開口部はそれぞれ一つ(開口部52および72)であったが、本発明では、開口部がそれぞれ複数設けられる構成であってもよい。
図5に、散乱角度制限絞り5について、その一例を示す。なお、以下の例は散乱光取得範囲制限絞り7にもそのまま応用できる。
散乱角度制限絞り5は、長尺矩形状の基板53を備える。基板53は遮光性材料、例えば、プラスチックによって構成されている。基板53の長手方向に沿って、円形絞り54A、線状絞り54B、扇形絞り54C、円輪形絞り54D、点状絞り54Eが順次設けられている。
各絞り54A〜Eは、それぞれ、基板53に穿設される円形孔55A〜Eを備えて構成される。
円形絞り54Aにおいては、円形孔55A内部における外側部分を、円形孔55Aと同心円輪形状の遮光部材51Aが塞ぐことができるようになっており、円形孔55A内部のうち遮光部材51Aによって塞がれていない円形部分に円形開口部52Aが形成されている。円輪形遮光部材51Aは、複数の可動羽根(図示せず)によって構成されており、各可動羽根を駆動することで、その遮光範囲を調整できる。そのため、円形開口部52Aの径は自由に調整できる。
線状絞り54Bにおいては、円形孔55Bに遮光性の円形回転部材56Bが回転可能に嵌合される。円形回転部材56Bには、線状孔57Bが穿設され、さらに、線状孔57Bの長手方向部分を塞ぐことができる遮光部材51Bが設けられている。線状孔57Bのうち、遮光部材51Bによって塞がれていない部分が線状開口部52Bとなっている。遮光部材51Bの遮光範囲は可変であり、線状開口部52Bの大きさは自由に調整できる。また、円形回転部材56Bを回転させることにより線状開口部52Bの向きを自由に調整できる。
扇形絞り54Cにおいては、円形孔55Cに中心角270°の扇形状の遮光部材51Cが回転可能に嵌合されている。円形孔55C内部のうち遮光部材51Cによって塞がれていない中心角度90°の扇形状の部分が扇形開口部52Cとなっている。遮光部材51Cを回転させることにより、扇形開口部52Cの向きを自由に調整できる。なお、遮光部材51Cの中心角度は270°でなくてもよい。
円輪形絞り54Dにおいては、円形孔55Dに例えばガラス製の透光性円板56Dが嵌合される。透光性円板56Dの中心および円周部分には、円形孔55Dと同心円形状および同心円輪形状の二つの遮光部材51Dが配設される。透光性円板56Dのうち遮光部材51Dによって塞がれていない部分が円輪形開口部52Dとなっている。各遮光部材51Dは、複数の可動羽根によって構成されており、その遮光範囲が可変とされている。そのため、円輪形開口部52Dの内径および外形は自由に調整できる。
点状絞り54Eにおいては、円形孔55E内部の略全体を遮光部材51Eが塞いでいる。遮光部材51Eには、点状孔56Eが穿設されており、これが点状開口部52Eとなっている。遮光部材51Eは移動可能とされ、これにより、点状開口部52Eの位置を自由に調整できる。
以上の開口部52A〜Eは、本発明の第一開口部を構成する。これらの開口部の中から任意に選択される一の開口部を、図1における開口部52の位置に挿入させることによって、当該一の開口部に対応する受光可能散乱角度範囲が設定される。なお、前記のように、各開口部の形状、向きまたは位置は可変であるから、受光可能散乱角度範囲をさらに調整することも可能である。このように、受光可能散乱角度範囲を設定するに際して、使用者の選択の幅が広くなるから、被測定物の性状に応じて最適な受光可能散乱角度範囲を設定した上で、より精度の高い測定を行うことができる。
一例として、測定に際して点状開口部52Eを選択した場合には、受光素子8で受光される散乱光の散乱角度を指定した測定が可能である。さらに、点状開口部52Eは移動可能なので、当該指定散乱角度は自由に変更可能である。
基板53の側面には、切欠58A〜Eが形成され、この各切欠に、ばね13によって付勢された鋼球14が嵌り込むことによって、各開口部の切り替えが行われる。このようにして本発明の第一切替え機構が構成されている。
また、開口部52A〜Eは、その形状が調整可能であるから、本発明の第一調整機構が構成されていることになる。なお、ここでいう「形状」には、例えば、線状開口部52B、扇形開口部52Cの向きや、点状開口部52Eの位置も含まれるものとする。
以上の例においては、一つの散乱角度制限絞り5の基板53に、互いに異なる形状の開口部52A〜Eを設けることとしていたが、散乱角度制限絞り5を複数設けて、その各々に開口部を一つずつ設ける構成としてもよい。このときも、各開口部は、互いに形状が異なるものとされる。このときは、複数の散乱角度制限絞り5の中から任意に選択される一の散乱角度制限絞り5を、図1における散乱角度制限絞り5の位置に挿入することによって、開口部の切り替えが行われる。
また、前記各実施形態においては、散乱角度制限絞り5の開口部52が対物レンズ3およびリレーレンズ6の光軸と同心の円形開口部とされていた。そのため、受光可能散乱角度範囲は、最大受光可能散乱角度をθmaxとして、−θmax≦θ≦θmax、のように原点(θ=0)対称な角度範囲となっていた。しかし、本発明では、開口部52の形状を適宜調整することによって、受光可能散乱角度範囲を調整できる。例えば、−30°≦θ≦45°、のような、原点非対称な受光可能散乱角度範囲も実現可能である。また、−45°≦θ≦−30°かつ10°≦θ≦50°、のように複数の角度範囲を含んだ受光可能散乱角度範囲を実現することもできる。
また、前記各実施形態においては、受光素子8として、その受光面にCCDを多数配置したものを用いていたが、本発明では、受光素子、あるいは、受光素子の受光面に複数配置される光電変換素子として、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor:相補性金属酸化膜半導体)デバイス撮像素子、光電子増倍管、例えばCdS系の光導電セル、フォトダイオード等の種々の光検出器を採用できる。
また、前記各実施形態においては、被測定面Wに光を照射する方式として垂直落射照明、または、斜め照明のうち全方位から光を照射するリング斜め照明を採用していたが、本発明では、透過照明や、また、特定方位からのみ光を照射する斜め照明を採用してもよい。
また、前記実施形態では、光源としてレーザー1を設けていたが、本発明では、これに限らず種々の光源を採用できる。
また、前記第三実施形態では、リング状光束を形成するコーンレンズ10を用いてリング斜め照明を形成していたが、本発明では、いわゆるリング照明装置、例えば、ファイバー照明装置によって直接リング斜め照明を行ってもよい。
本発明は、金属、ウエハ等の被測定物の性状測定、例えば、加工表面、塗装面等の形状(凹凸)測定、傷測定、異物測定に利用できる。
本発明の第一実施形態にかかる測定器を示す図。 前記第一実施形態における散乱光取得範囲制限絞りの作用を説明するための図 本発明の第二実施形態にかかる測定器を示す図。 本発明の第三実施形態にかかる測定器を示す図。 本発明にかかる測定器の散乱角度制限絞りの変形例を示す図。 従来技術にかかる測定器の一例を示す図。
符号の説明
1…レーザー
3…対物レンズ
4…正反射光カットマスク
5…散乱角度制限絞り
6…リレーレンズ
7…散乱光取得範囲制限絞り
8…受光素子
10…コーンレンズ
51、51A〜E…遮光部材
52、52A〜E…開口部
71…遮光部材
72…開口部

Claims (9)

  1. 被測定物に光を照射する光源と、
    前記被測定物からの散乱光を受光する受光素子と、
    前記被測定物と前記受光素子との間に設けられ、互いに異なる形状の複数の第一開口部を有する第一光束制限手段と、
    前記複数の第一開口部の中から任意に選択される一の第一開口部を、前記被測定物からの散乱光の光路上に挿入させる第一切替え機構と、
    を備え
    前記各第一開口部の形状を調整する第一調整機構が設けられることを特徴とする測定器。
  2. 被測定物に光を照射する光源と、
    前記被測定物からの散乱光を受光する受光素子と、
    前記被測定物と前記受光素子との間に選択的に挿入され、互いに異なる形状の第一開口部を有する複数の第一光束制限手段と、
    を備え
    前記各第一開口部の形状を調整する第一調整機構が設けられることを特徴とする測定器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の測定器において、
    前記被測定物と前記受光素子との間には、対物レンズが、その焦点距離だけ被測定物から隔てられた位置に設けられ、
    前記対物レンズと前記受光素子との間には、前記第一光束制限手段が、前記対物レンズからその焦点距離だけ隔てられた位置に配置され、
    前記第一光束制限手段と前記受光素子との間には、前記第一光束制限手段を通過された前記被測定物からの散乱光を前記受光素子に入射するリレーレンズが設けられ、
    このリレーレンズと前記受光素子との間には、前記リレーレンズを通過された前記被測定物からの散乱光の光束を制限する第二開口部を有する第二光束制限手段が、前記リレーレンズからその焦点距離だけ隔てられた位置に設けられる、
    ことを特徴とする測定器。
  4. 請求項3に記載の測定器において、
    前記第二光束制限手段は、互いに異なる形状の複数の第二開口部を有し、
    これら複数の第二開口部の中から任意に選択される一の第二開口部を、前記リレーレンズを通過された前記被測定物からの散乱光の光路上に挿入させる第二切替え機構が設けられる、
    ことを特徴とする測定器。
  5. 請求項1または請求項2に記載の測定器において、
    前記被測定物と前記受光素子との間には、対物レンズが、その焦点距離だけ被測定物から隔てられた位置に設けられ、
    前記対物レンズと前記受光素子との間には、前記第一光束制限手段が、前記対物レンズ
    からその焦点距離だけ隔てられた位置に配置され、
    前記第一光束制限手段と前記受光素子との間には、前記第一光束制限手段を通過された前記被測定物からの散乱光を前記受光素子に入射するリレーレンズが設けられ、
    このリレーレンズからその焦点距離だけ前記受光素子側に隔たった位置に選択的に挿入され、互いに異なる形状の第二開口部を有する複数の第二光束制限手段が設けられる、
    ことを特徴とする測定器。
  6. 請求項3から請求項5のいずれかに記載の測定器において、
    前記第二開口部の形状を調整する第二調整機構が設けられることを特徴とする測定器。
  7. 請求項3から請求項6のいずれかに記載の測定器において、
    前記光源は、前記被測定物に対して垂直に光を照射するものとされ、
    遮光性を有する略点状の点状遮光部材が、前記対物レンズの前記受光素子側の焦点位置に配置される、
    ことを特徴とする測定器。
  8. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の測定器において、
    前記光源と前記被測定物との間に設けられ、前記光源からの光をリング状の光束に形成する光束形成光学素子と、
    前記リング状光束を集光して前記被測定物に照射する集光レンズと、
    が設けられることを特徴とする測定器。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の測定器において、
    前記受光素子は、その受光面に配置される複数の光電変換素子を備えて構成され、
    これらの各光電変換素子は、その受光量に応じた電気信号を出力することを特徴とする測定器。
JP2004242502A 2004-08-23 2004-08-23 測定器 Active JP4520795B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004242502A JP4520795B2 (ja) 2004-08-23 2004-08-23 測定器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004242502A JP4520795B2 (ja) 2004-08-23 2004-08-23 測定器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006058224A JP2006058224A (ja) 2006-03-02
JP4520795B2 true JP4520795B2 (ja) 2010-08-11

Family

ID=36105789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004242502A Active JP4520795B2 (ja) 2004-08-23 2004-08-23 測定器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4520795B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7538874B2 (en) * 2006-03-23 2009-05-26 Hach Company Measurement of light from a predefined scatter angle from particulate matter in a media
JP5057962B2 (ja) * 2007-12-25 2012-10-24 株式会社ミツトヨ 光学式変位測定器
JP5472780B2 (ja) * 2008-03-27 2014-04-16 株式会社ニコン 穴形状測定装置及び光学系
JP2009258022A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Sony Corp 変位検出装置
JP5328025B2 (ja) * 2009-02-24 2013-10-30 株式会社和井田製作所 エッジ検出装置及びこれを用いた工作機械、エッジ検出方法
JP5532792B2 (ja) * 2009-09-28 2014-06-25 富士通株式会社 表面検査装置及び表面検査方法
JP5606757B2 (ja) * 2010-03-08 2014-10-15 株式会社ディスコ 形状認識装置
FR2968402B1 (fr) * 2010-12-07 2013-02-15 Ecole Polytech Systeme et procede d'imagerie multitechniques pour l'analyse chimique, biologique ou biochimique d'un echantillon.
JP5787668B2 (ja) * 2011-08-24 2015-09-30 株式会社神戸製鋼所 欠陥検出装置
JP5932343B2 (ja) * 2012-01-13 2016-06-08 エイチエスティ・ビジョン株式会社 観測装置
KR102018961B1 (ko) * 2017-12-28 2019-09-06 명지대학교 산학협력단 산란매질의 두께 검출력 향상을 위하여 선택적 조리개를 사용한 TOF(Time of Flight) 측정 시스템
JP7191801B2 (ja) 2019-11-06 2022-12-19 株式会社東芝 光学検査装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002544497A (ja) * 1999-05-10 2002-12-24 メトソ・ペーパー・オートメーション・オイ 紙表面特性決定方法および紙表面特性を決定するための測定装置
JP2004191107A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Hitachi Ltd 膜厚計測方法及びその装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61259105A (ja) * 1985-05-14 1986-11-17 Olympus Optical Co Ltd 光学式微小変位計
JP2512093B2 (ja) * 1988-07-29 1996-07-03 株式会社日立製作所 異物検出装置及び方法
JP2898669B2 (ja) * 1989-11-06 1999-06-02 株式会社日立製作所 欠陥検査装置
JPH06105223B2 (ja) * 1992-01-31 1994-12-21 スガ試験機株式会社 光学的表面特性測定装置
JPH0634560A (ja) * 1992-07-21 1994-02-08 Canon Inc 表面状態検査装置
JP3321865B2 (ja) * 1992-12-28 2002-09-09 株式会社日立製作所 立体形状検出装置およびその方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002544497A (ja) * 1999-05-10 2002-12-24 メトソ・ペーパー・オートメーション・オイ 紙表面特性決定方法および紙表面特性を決定するための測定装置
JP2004191107A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Hitachi Ltd 膜厚計測方法及びその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006058224A (ja) 2006-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4817442B2 (ja) 粒子分析装置用光学系、及びそれを用いた粒子分析装置
JP4520795B2 (ja) 測定器
JP5072337B2 (ja) 光学式変位センサ及びその調整方法
WO2012042943A1 (ja) 投光ビームの調整方法
KR101801087B1 (ko) 광산란을 이용한 입자측정장치
US7462805B2 (en) Focus detection apparatus having a luminous flux deformation member
JP5452245B2 (ja) 光波距離測定装置
JP2010026065A (ja) 分光装置
JP6714427B2 (ja) 粒子検出装置及び粒子検出装置の検査方法
JP2005140956A (ja) 焦点検出装置および蛍光顕微鏡
JP6583525B2 (ja) 顕微分析装置
JP6788396B2 (ja) 光波距離計
JP2007285839A (ja) 光学装置、および、光学式変位測定器
JP2004004634A (ja) 焦点位置検出装置およびそれを備えた蛍光顕微鏡
JP2004251984A (ja) オートフォーカス装置
WO2018131101A1 (ja) 荷電粒子ビーム装置および光学式検査装置
JP2006132972A (ja) 光学部品の欠陥検出方法および欠陥検出装置
JP6955058B2 (ja) 測定装置及び測定方法
WO2015132878A1 (ja) 測定装置及び測定方法
JP2016133473A (ja) 光学分析装置
JP2006343535A (ja) X線顕微鏡及び顕微鏡
JPH0950176A (ja) トナー濃度測定装置
JPH0668755A (ja) 光センサ
JP2013167620A (ja) レーザスキャン装置
JPH06273330A (ja) 濁度測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070703

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070713

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100518

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100521

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4520795

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160528

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250