JP6955058B2 - 測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザー光を照射することで被計測対象に関する測定を行う測定装置及び測定方法の技術分野に関する。
この種の装置として、例えばレーザー光のドップラーシフト(所謂、レーザードップラー)を利用して流体の速度を検出する装置が知られている。例えば特許文献1では、ビームスプリッタで2つに分離したレーザー光を、被計測対象である流体の同一箇所に異なる角度から照射し、反射された光のドップラーシフトにより被計測対象の速度を検出するという技術が提案されている。
特開昭63−191086号公報
上述したように、レーザー光を照射して行う測定では、被計測対象がレーザー光によりダメージを受けてしまうことがある。特に、被計測対象が生体の血液である場合、レーザー光により血液中の成分が破壊されてしまい深刻な影響を及ぼす可能性もある。従って、レーザー光のパワーは必要以上に高過ぎないことが好ましい。一方で、レーザー光のパワーが低いと、検出光のS/N比(信号対雑音比)が悪化し、正確な測定が行えなくなってしまうという技術的問題点が生ずる。
また、上述した特許文献1のように、2つに分離されたレーザー光を同一箇所に照射しようとする場合、照射側の光学系に高い精度が求められてしまう。加えて、被計測対象が代わる度に調整作業が必要となってしまうという技術的問題点も生ずる。
本発明が解決しようとする課題には、上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、レーザー光を分離して照射することで、被計測対象に関する測定を好適に実行可能な測定装置及び測定方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための測定装置は、レーザー光を複数の光束に分離し、前記複数の光束を互いに被計測対象の異なる部分に異なる入射角で照射する分離照射手段と、前記複数の光束が前記被計測対象で散乱された散乱光を受光する受光手段とを備える。
上記課題を解決するための測定方法は、レーザー光を複数の光束に分離し、前記複数の光束を互いに被計測対象の異なる部分に異なる入射角で照射する分離照射工程と、前記複数の光束が前記被計測対象で散乱された散乱光を受光する受光工程とを備える。
第1実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。 第1実施例に係る測定装置の変形例の全体構成を示す側面図(その1)である。 第1実施例に係る測定装置の変形例の全体構成を示す側面図(その2)である。 第1実施例に係る測定装置の変形例の全体構成を示す側面図(その3)である。 検出感度の最適化方法を示す概念図である。 比較例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。 第2実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。 第3実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。 第4実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。 第4実施例に係る測定装置の変形例の全体構成を示す側面図である。 第5実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。 第6実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。
<1>
本実施形態に係る測定装置は、レーザー光を複数の光束に分離し、前記複数の光束を互いに被計測対象の異なる部分に異なる入射角で照射する分離照射手段と、前記複数の光束が前記被計測対象で散乱された散乱光を受光する受光手段とを備える。
本実施形態に係る測定装置によれば、その動作時には、移動する被計測対象(例えば、透明チューブの内部を流れる血液等の流体、或いはコンベヤ上を流れる板状部材等の個体など)に対して、レーザー光が照射される。本実施形態に係るレーザー光は、分離照射手段によって複数の光束に分離され、互いに被計測対象の異なる部分に異なる入射角で照射される。分離照射手段は、例えばグレーティング(回折格子)やハーフミラー等を含んで構成される。
被計測対象に照射された複数の光束は、被計測対象で散乱(具体的には、透過や反射)され、複数の散乱光となる。これら複数の散乱光は共通の受光手段によって受光される。受光手段は、例えばフォトダイオード等として構成されている。受光手段では、例えば受光された散乱光の強度が信号化され、測定結果の演算に用いられる。より具体的には、例えばドップラーシフトを利用した被計測対象の速度算出が実行される。
ここで本実施形態では特に、上述したように、レーザー光が複数の光束に分離され、被計測対象の異なる位置に異なる入射角で照射される。これにより、同一箇所に照射されるレーザー光のパワーを低減することができる。即ち、分離して異なる箇所に照射するため、分離せずに同一箇所に照射する、或いは分離した後に同一箇所に照射する場合等と比べて、一の箇所に照射されるレーザー光のパワーが低減される。よって、被計測対象がレーザー光の照射によって受けてしまうダメージを低減することができる。
また、分離された光束は、異なる箇所に照射されればよい(即ち、一点に照射されずともよい)ため、被計測対象に照射される光束に対して高い位置精度が要求されない。よって、光学系の調整が容易であり、信頼性も向上する。特に、被計測対象を交換して測定を続行するような場合(より具体的には、被計測対象である流体が流れるチューブ等を交換して測定を行う場合)には、交換後の調整が殆ど或いは全く不要となる。
本実施形態では更に、被計測対象の異なる箇所で散乱された散乱光は、夫々受光手段において検出される。即ち、被計測対象に照射される時点では分離されていたレーザー光も、受光手段で併せて検出される。よって、レーザー光を分離することに起因して検出信号の強度が低下してしまうことを回避できる。この結果、分離しない場合と同等のS/N比の信号を得ることができ、正確な測定が行える。
以上説明したように、本実施形態に係る測定装置によれば、被計測対象に対するダメージを低減しつつ、好適に測定を行うことが可能である。
<2>
本実施形態に係る測定装置の一態様では、前記分離照射手段は、グレーティングを含む。
この態様によれば、レーザー光は、グレーティング(回折格子)に入射されることで、複数の光束に分離される。このため、例えば複数のミラーを利用してレーザー光を分離する場合と比較して、光路の調整に精度が要求されない。従って、容易に且つ精度良く測定が実行できる。
また、部品点数も削減することができるため、コストの増大や装置構成の複雑化を防止することができる。
<3>
上述したグレーティングを含む態様では、前記グレーティングは、ブレーズ型のグレーティングであってもよい。
この場合、グレーティングに入射したレーザー光の一部を直進させることができるため、グレーティングを被計測対象に対して平行に(即ち、グレーティングの出射面と、被計測対象の照射面とが平行となるように)配置することができる。従って、例えばグレーティングを被計測対象に対して斜めに配置する場合と比較して、レイアウトスペースを有効に活用することができる。この結果、例えば装置構成の簡単化や小型化を実現することができる。
<4>
或いはグレーティングを含む態様では、前記グレーティングは、集光効果を有していてもよい。
この場合、グレーティングにおいて分離した複数の光束を、集光して被計測対象に照射することができるため、レーザー光のエネルギー効率を高めることができる。
また、グレーティングでは特に、分離した複数の光束の各々の焦点位置を互いに異ならしめることができる。これにより、複数の光束の各々の被計測対象までの光路長が互いに異なる場合であっても、それぞれ好適に計測対象位置に集光させることができる。
<5>
本実施形態に係る測定装置の他の態様では、前記分離照射手段は、前記レーザー光の一部を反射する一部反射手段を含む。
この態様によれば、レーザー光は、例えばハーフミラーとして構成される一部反射手段により、一部が反射され、他の一部が透過される。よって、レーザー光を確実に複数の光束に分離することができる。
<6>
上述した一部反射手段を含む態様では、前記分離照射手段は、前記一部反射手段との相対的な位置が固定された反射手段を更に含んでいてもよい。
この場合、一部反射手段で分離された複数の光束の少なくとも1つが反射手段により反射され、被計測対象へと向かう光束とされる。本態様では特に、反射手段は、一部反射手段との相対的な位置が固定されている(言い換えれば、2面鏡として構成されている)ため、一部反射手段と反射手段の角度調整を別々に行わずに済む。従って、レーザー光の照射角度の調整が容易に行える。
<7>
本実施形態に係る測定装置の他の態様では、前記散乱光を前記受光手段に集光する散乱後集光手段を更に備える。
この態様によれば、比較的広範囲に照射される散乱光を受光手段に効率的に集めることができる。従って、受光手段において検出される光の強度を高めることができ、結果として測定精度を高めることが可能となる。
<8>
本実施形態に係る測定装置の他の態様では、前記複数の光束を前記被計測対象に集光する分離後集光手段を更に備える。
この態様によれば、分離された複数の光束を効率よく被計測対象に照射することができ、レーザー光のエネルギー効率を高めることができる。また、分離後集光手段は、分離された複数の光束の入射角調整にも利用できる。
<9>
本実施形態に係る測定装置の他の態様では、前記分離照射手段は、前記レーザー光を少なくとも第1光束及び第2光束に分離して照射し、前記第1光束が前記被計測対象で散乱された第1散乱光の前記受光手段までの光路は、前記第2光束の光路と平行とされており、前記第2光束が前記被計測対象で散乱された第2散乱光の前記受光手段までの光路は、前記第2光束の光路と平行とされている。
この態様によれば、第1光束の光路(具体的には、第1光束の分離照射手段から被計測対象までの光路)と、第2光束の散乱光の光路(具体的には、第2光束の散乱後の被計測対象から受光手段までの光路)とが互いに平行となる。同様に、第2光束の光路(具体的には、第2光束の分離照射手段から被計測対象までの光路)と、第1光束の散乱光の光路(具体的には、第1光束の散乱後の被計測対象から受光手段までの光路)とが互いに平行となる。よって、第1光束の光路、第2光束の光路、第1光束の散乱光の光路、及び第2光束の散乱光の光路は平行四辺形の各辺をなす。
このようにすれば、受光手段における散乱光の検出強度を理論的に最大にすることができる。従って、レーザー光のパワーを必要以上に高くせずとも、高い精度で測定が行える。なお、光路が完全な平行四辺形とならない場合でも、平行四辺形に近い形とすることで、上述した効果は相応に発揮される。
<10>
本実施形態に係る測定装置の他の態様では、前記受光手段で受光された前記散乱光のドップラーシフトから、前記被計測対象の速度を検出する速度検出手段を更に備える。
この態様によれば、分離された複数の光束の各々の散乱光に発生するドップラーシフトを利用して、被計測対象の速度を検出できる。具体的には、複数の散乱光のビート信号を利用して、被計測対象の速度を検出できる。
本態様に係る測定装置は、上述したように、レーザー光による被計測対象へのダメージを低減することができるため、例えばダメージによる影響が深刻となり得る血液等の速度を検出する場合に顕著に効果を発揮する。
<11>
本実施形態に係る測定方法は、レーザー光を複数の光束に分離し、前記複数の光束を互いに被計測対象の異なる部分に異なる入射角で照射する分離照射工程と、前記複数の光束が前記被計測対象で散乱された散乱光を受光する受光工程とを備える。
本実施形態に係る測定方法によれば、上述した本実施形態に係る測定装置と同様に、被計測対象に対するダメージを低減しつつ、好適に測定を行うことが可能である。
なお、本実施形態に係る測定方法においても、上述した本実施形態に係る測定装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
本実施形態に係る測定装置及び測定方法の作用及び他の利得については、以下に示す実施例において、より詳細に説明する。
以下では、図面を参照して測定装置及び測定方法の実施例について詳細に説明する。なお、以下の実施例では、本発明に係る測定装置が、例えば血液等の流体の速度を測定する装置として適用される場合について説明する。
<第1実施例>
第1実施例に係る測定装置について、図1から図6を参照して説明する。
<全体構成>
先ず、第1実施例に係る測定装置の全体構成について、図1を参照して説明する。ここに図1は、第1実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。
図1において、第1実施例に係る測定装置1は、主な構成要素として、光源100と、グレーティング200と、検出器500とを備えて構成されている。
光源100は、照射光Liを出力可能に構成されたレーザー光源である。光源100は、レーザー光の出力強度を調整可能とされている。
グレーティング200は、本発明の「分離照射手段」の一例であり、バイナリ型のグレーティングとして構成されている。グレーティング200は、光源100から照射された照射光Liを分離光Ld1及びLd2に分離して、透明チューブ300内を図の右方向に向かって流れる流体400に照射する。
分離光Ld1及びLd2は、被計測対象である流体400に対して、夫々異なる位置に異なる角度で入射される。具体的には、分離光Ld1は、流体400内の散乱体401において散乱(透過)される。この結果、散乱体401から散乱光Ls1が放射される。一方、分離光Ld2は、流体400内の散乱体402において散乱(透過)される。この結果、散乱体402から散乱光Ls2が放射される。
検出器500は、本発明の「受光手段」の一例であり、例えばフォトディテクターとして構成されている。検出器500は、流体400から見て光源100とは反対側に配置されており、その検出面において、流体400を透過した散乱光Ls1及びLs2を夫々検出可能とされている。即ち、検出器500は、散乱光Ls1及びLs2の干渉光を検出可能に構成されている。
検出器500で検出された干渉光の強度は信号化され、図示せぬ演算回路等において各種演算に用いられる。具体的には、本発明の「速度検出手段」の一例である速度演算部において演算され、流体400の速度が算出される。
<変形例>
次に、第1実施例に係る測定装置の変形例について、図2から図4を参照して説明する。ここに図2から図4は夫々、第1実施例に係る測定装置の変形例の全体構成を示す側面図である。
図2において、第1比較例に係る測定装置1bでは、検出器500が、流体400から見て光源100と同じ側に配置されており、その検出面において、流体400で反射された散乱光Ls1b及びLs2bを夫々検出可能とされている。
このように、検出器500は、流体400を透過した散乱光Ls1及びLs2(図1参照)に代えて、流体400で反射された散乱光Ls1b及びLs2bを検出可能に構成されてもよい。この場合でも、透過した散乱光Lsを検出する場合と同様に測定が行える。
図3において、第2比較例に係る測定装置1cでは、バイナリ型のグレーティング200に代えて、ブレーズ型のグレーティング200b設けられている。ブレーズ型のグレーティング200bは、分離光Ld1が照射光Liの入射角と同じ角度で(即ち、直進するように)出射される。このため、ブレーズ型のグレーティング200bは、出射面が透明チューブ300と平行となるように配置できる。よって、例えば透明チューブ300に対して斜めに出射面を配置せざるを得ないバイナリ型のグレーティング200を使用する場合(図1参照)と比較して、レイアウトの自由度が高くなる。
図4において、第3比較例に係る測定装置1dでは、ブレーズ型のグレーティング200bが使用されると共に、検出器500が、反射光である散乱光Ls1b及びLs2bを検出するように構成されている。
以上のように、本実施例に係る測定装置1は、グレーティング200が、バイナリ型或いはブレーズ型であるかを問わず、また検出器500の測定対象が、透過光或いは反射光であるかを問わない。
<検出感度の最適化>
次に、第1実施例に係る測定装置における検出感度の最適化について、図5を参照して説明する。ここに図5は、検出感度の最適化方法を示す概念図である。なお、以下では、図3で示した測定装置1c(即ち、ブレーズ型のグレーティング200bを備えた透過型の装置)を例に挙げて説明を進めるが、他の例についても同様の方法で最適化を行うことが可能である。
図5に示すように、グレーティング200bの出射面と分離光Ld1とがなす角度をγ1、グレーティング200bの出射面と分離光Ld2とがなす角度をγ2とする。検出器500の検出面と散乱光Ls1とがなす角度をγ3、検出器500の検出面と散乱光Ls2とがなす角度をγ4とする。分離光Ld1と分離光Ld2とがなす角度を2θ、散乱光Ls1と散乱光Ls2とがなす角度を2θとする。なお、図からも分かるように、2θ=γ1−γ2であり、2θ=γ3−γ4である。
更に、2θの中心線と散乱体401及び402の流れる方向に沿う線とがなす角度をαとし、2θの中心線と散乱体401及び402の流れる方向に沿う線とがなす角度をβとする。散乱体401及び402は、互いに近接しているため、同じ速度vで流れているものとする。
この場合、ビート信号の周波数Δfは、上記各パラメータと、光の周波数f及び光の速度cとを用いて、以下の数式(1)から(4)のように表すことができる。
Figure 0006955058
ここで、γ3≠γ4(即ち、θ≠θ)の場合は、θ及びのθ符号が同一であれば検出感度が上がり、異なれば検出感度が低下する。そして特に、γ1=γ3、γ2=γ4とすれば、検出感度が最大となる。よって、分離光Ld1及びLd2、並びに散乱光Ls1及びLs2がなす四角形が平行四辺形となるように光学系を調整すれば、検出感度を最大とすることができる。
<測定時の効果>
次に、第1実施例に係る測定装置によって得られる技術的効果について、図6に示す比較例を参照しながら詳細に説明する。ここに図6は、比較例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。
図6において、比較例に係る測定装置1eでは、光源から照射された照射光Liは、ハーフミラー210によって分離される。即ち、ハーフミラー210を透過した光が分離光Ld1とされ、ハーフミラー210で反射された光が分離光Ld2とされる。なお、分離光Ld2は、ミラー220で反射されることにより被計測対象である流体400に向かう。
また、比較例に係る測定装置1eでは特に、分離光Ld1及びLd2は、流体400の互いに同じ位置に照射される。即ち、分離光Ld1及びLd2は、同じ散乱体401に照射される。散乱体401に照射された分離光Ld1及びLd2は、夫々散乱光Ls1及びLs2となり、検出器500において検出される。
上述した比較例では、分離光Ld1及びLd2が流体400の同じ一点に照射されるため、照射位置における光強度が比較的高くなり易く、被計測対象である流体400に対して照射によるダメージを与える可能性が高くなる。例えば、被計測対象が血液である場合、強度の高いレーザー光が照射されることで血液の一部が破壊され、生体に対して悪影響を与えてしまうおそれがある。一方で、ダメージの低減を図るために光強度を低くすると、検出器500で検出される光強度が小さくなり、S/N比が悪化する。この結果、正確な測定が実行できないおそれが生ずる。
更に、上述した比較例では、分離光Ld1及びLd2を流体400の同じ一点に照射しなければならないため、ハーフミラー210及びミラー220に対して高精度のアライメントが要求されると共に、信頼性を確保することも容易ではない。
一方、図1から図4に示した第1実施例に係る測定装置1によれば、グレーティング200で分離された分離光Ld1及びLd2の各々が、流体400の異なる箇所(即ち、散乱体401及び402)に照射される。よって、仮に光源100から照射されるレーザー光の強度が同じであるとすると、上述した比較例と比べて、同一箇所で受けるダメージは半減される。また、異なる箇所で散乱された散乱光Ls1及びLs2が夫々検出されるため、S/N比は悪化しない。即ち、第1実施例に係る測定装置1によれば、検出感度を悪化させることなく、被計測対象へのダメージを低減できる。
また、2つの分離光Ld1及びLd2を一点に照射することが要求されないことで、光学系のアライメントに高い精度が要求されずに済む。よって、例えば被計測対象を変更するために透明チューブ300の交換を行うような場合であっても、交換後の微調整が要求されない。
加えて、第1実施例に係る測定装置1では、グレーティング200のみの調整によって、分離光Ld1及びLd2の入射角を調整できる。従って、比較例のように2つのミラーを利用して調整する場合と比較すると、極めて容易に調整作業が行える。この結果、装置の信頼性も向上し、更には部品数の削減によるコストの低減及び装置構成の簡単化も実現できる。
以上説明したように、第1実施例に係る測定装置1によれば、レーザー光を分離して異なる位置に照射することで、被計測対象に対するダメージを低減しつつ、好適に測定を行うことが可能である。
<第2実施例>
次に、第2実施例に係る測定装置について、図7を参照して説明する。ここに図7は、第2実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。なお、第2実施例は、上述した第1実施例と一部の構成が異なるのみであり、その他の構成や動作については概ね同様である。このため、以下では、既に説明した第1実施例と異なる部分について詳細に説明し、他の重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
図7において、第2実施例に係る測定装置2では、グレーティング200cが集光効果(レンズ効果)を有している。このため、分離光Ld1及びLd2の各々を、効率よく流体400(具体的には、散乱体401及び402)に照射することができる。よって、光源100からの照射光Liの強度を高めることなく、検出感度を向上させることができる。
また、グレーティング200cは、分離光Ld1及びLd2の焦点距離を異なる値に設定できる。よって、グレーティング200cから散乱体401及び402までの距離が互いに異なる場合であっても、分離光Ld1及びLd2を好適に集光することが可能である。
<第3実施例>
次に、第3実施例に係る測定装置について、図8を参照して説明する。ここに図8は、第3実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。なお、第3実施例は、上述した第1及び第2実施例と一部の構成が異なるのみであり、その他の構成や動作については概ね同様である。このため、以下では、既に説明した第1及び第2実施例と異なる部分について詳細に説明し、他の重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
図8において、第3実施例に係る測定装置3では、グレーティング200に代えて、2面鏡250が用いられている。2面鏡250は、光源100からの照射光Liを分離するハーフミラー251と、ハーフミラー251で反射された分離光Ld2を反射するミラー252を備えている。このような2面鏡250によれば、ハーフミラー251及びミラー252の相対的な位置が固定されているため、グレーティング200と同様に調整作業が容易である。具体的には、例えば図6で示した比較例のように、ハーフミラー210及びミラー220を夫々個別に調整する構成と比較して、好適に調整作業が行える。
<第4実施例>
次に、第4実施例に係る測定装置について、図9及び図10を参照して説明する。ここに図9は、第4実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図であり、図10は、第4実施例に係る測定装置の変形例の全体構成を示す側面図である。なお、第4実施例は、上述した第1から第3実施例と一部の構成が異なるのみであり、その他の構成や動作については概ね同様である。このため、以下では、既に説明した第1から第3実施例と異なる部分について詳細に説明し、他の重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
図9において、第4実施例に係る測定装置4では、透明チューブ300と検出器500との間に、集光レンズ600が配置されている。集光レンズ600は、本発明の「散乱後集光手段」の一例であり、散乱光Ls1及びLs2を検出器500に集光する機能を有している。なお、集光レンズ600は、通常のレンズの他、シリンダーレンズ等として構成されてもよい。また、レンズでなくとも、集光効果を有する光学部材であればよい。
集光レンズ600を配置することで、散乱光Ls1及びLs2を効率よく検出器500で検出できる。従って、光源100からの照射光Liの強度を高めることなく、検出感度を向上させることができる。
図10において、変形例に係る測定装置4bでは、透明チューブ300と検出器500との間に、2つの集光レンズ610及び620が配置されている。集光レンズ610は、散乱光Ls1を検出器500に集光するものとして機能する。他方、集光レンズ620は、散乱光Ls2を検出器500に集光するものとして機能する。
このように、散乱光Ls1及びLs2の各々に対して、専用の集光レンズ610及び620を配置すれば、より効率的に散乱光Ls1及びLs2を集光することができる。従って、より効果的に検出感度を向上させることができる。
<第5実施例>
次に、第5実施例に係る測定装置について、図11を参照して説明する。ここに図11は、第5実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。なお、第5実施例は、上述した第1から第4実施例と一部の構成が異なるのみであり、その他の構成や動作については概ね同様である。このため、以下では、既に説明した第1から第4実施例と異なる部分について詳細に説明し、他の重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
図11において、第5実施例に係る測定装置5では、グレーティング200bと透明チューブ300との間に集光レンズ700が配置されている。集光レンズ700は、本発明の「分離後集光手段」の一例であり、分離光Ld1及びLd2を集光する機能を有している。なお、集光レンズ700は、分離光Ld1及びLd2に共通する1つのレンズとして構成されているが、分離光Ld1及びLd2の各々に対して夫々レンズが設けられてもよい。
集光レンズ700を配置することで、分離光Ld1及びLd2を効率よく散乱体401及び402に照射することができる。この結果、光源100からの照射光Liの強度を高めることなく、検出感度を向上させることができる。
また、集光レンズ700によれば、分離光Ld1及びLd2の進行方向を変更することができる。このため、分離光Ld1及びLd2の流体400に対する入射角を適切な値に調整できる。なお、分離光Ld1及びLd2の入射角は、互いの入射角が交わるように、且つ透明チューブ300内では交差しないように設定されればよい。
<第6実施例>
次に、第6実施例に係る測定装置について、図12を参照して説明する。ここに図12は、第6実施例に係る測定装置の全体構成を示す側面図である。なお、第6実施例は、上述した第1から第5実施例と一部の構成が異なるのみであり、その他の構成や動作については概ね同様である。このため、以下では、既に説明した第1から第5実施例と異なる部分について詳細に説明し、他の重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
図12において、第6実施例に係る測定装置6では、光源100からの照射光Liが、集光効果を有するグレーティング200cにおいて3つの分離光Ld1、Ld2及びLd3に分離されている。具体的には、分離光Ld1、Ld2及びLd3は夫々、グレーティング200dの0次光、+1次光、−1次光である(ただし、本実施例で利用可能な光がこれらに限れられる訳ではない)。
このように、照射光Liを3つの分離光Ld1、Ld2及びLd3に分離する場合でも、上述した各実施形態と同様の効果を得ることが可能である。特に、分離光の数が多い分だけ光のエネルギーも分散されることになるため、流体400に与えるダメージを効果的に低減できる。このような観点からすれば、照射光Liをより多くの分離光に分離することで、更にダメージを低減できる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う測定装置及び測定方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1,2,3,4,5,6 測定装置
100 光源
200 グレーティング
210 ハーフミラー
220 ミラー
250 2面鏡
300 透明チューブ
400 流体
401,402 散乱体
500 検出器
600,700 集光レンズ
Li 照射光
Ld1,Ld2,Ld3 分離光
Ls1,Ls2,Ls3 散乱光

Claims (11)

  1. レーザー光を第1光束及び第2光束に分離し、前記第1光束を被計測対象の第1測定点に照射させるとともに、前記第2光束を前記第1測定点とは異なる前記被計測対象の第2測定点に照射させる分離照射手段と、
    前記第1測定点にて前記第1光束が散乱された第1散乱光と、前記第2測定点にて前記第2光束が散乱された第2散乱光と、を受光する受光手段と
    を備え、
    前記第1光束と前記第2光束とが前記第1測定点及び前記第2測定点において交差干渉せずに、更に、前記第1散乱光及び前記第2散乱光の各光路の中心を前記受光手段上に集光させることにより干渉を生じさせるように光路を構成する
    ことを特徴とする測定装置。
  2. 前記分離照射手段は、グレーティングを含むことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記グレーティングは、ブレーズ型のグレーティングであることを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記グレーティングは、集光効果を有していることを特徴とする請求項2又は3に記載の測定装置。
  5. 前記分離照射手段は、前記レーザー光の一部を反射する一部反射手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  6. 前記分離照射手段は、前記一部反射手段との相対的な位置が固定された反射手段を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の測定装置。
  7. 前記散乱光を前記受光手段に集光する散乱後集光手段を更に備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の測定装置。
  8. 前記複数の光束を前記被計測対象に集光する分離後集光手段を更に備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の測定装置。
  9. 前記第1散乱光の前記受光手段までの光路は、前記第2光束の光路と平行とされており、
    前記第2散乱光の前記受光手段までの光路は、前記第光束の光路と平行とされている
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の測定装置。
  10. 前記受光手段で受光された前記散乱光のドップラーシフトから、前記被計測対象の速度を検出する速度検出手段を更に備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の測定装置。
  11. レーザー光を第1光束及び第2光束に分離し、前記第1光束を被計測対象の第1測定点に照射させるとともに、前記第2光束を前記第1測定点とは異なる前記被計測対象の第2測定点に照射させる分離照射工程と、
    前記第1測定点にて前記第1光束が散乱された第1散乱光と、前記第2測定点にて前記第2光束が散乱された第2散乱光と、を受光する受光工程と
    を含み、
    前記第1光束と前記第2光束とが前記第1測定点及び前記第2測定点において交差干渉せずに、更に、前記第1散乱光及び前記第2散乱光の各光路の中心を前記受光手段上に集光させることにより干渉を生じさせるように光路を構成する
    ことを特徴とする測定方法。
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