JP4519555B2 - 関節装置 - Google Patents

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この発明は、相互に屈伸し得る二部材の連結部、特に座椅子、ソファー、ソファーベッドにおける背もたれ部と座部との連結部等に用いて、該二部材の角度調節を可能にする関節装置に関する。
前記の背もたれ部と座部の如き二部材を角度調節可能に連結する間接装置として、従来よりラチェット方式によるものが汎用されていた。その代表的な構造では、ラチェットを備えた金具と爪片を設けた金具とを連結する枢軸に、該ラチェットと爪片の咬合を規制するカム板が枢支され、一方の金具の屈曲方向への回動操作時に爪片がカム板の凹部内でラチェットに咬合して両金具の展開方向回動を阻止すると共に、該凹部内で爪片をラチェットの次位の歯に順次咬合させることにより両金具の角度調節が行われる。そして、一方の金具を上記咬合範囲を越えて屈曲方向に回動させた際、該金具に押されてカム板が回転し、このカム板の咬合阻止部に爪片が乗合し、両金具の展開方向回動が可能になり、この展開方向回動の終端で爪片が上記咬合阻止部から離脱し、再び一方の金具を屈曲方向へ回動
操作して前記同様の角度調節を行えるようになっている(特許文献1〜3)。
実公昭59−20118号公報 実公平4−744号公報 実公平7−113号公報 しかるに、上記従来のラチェット方式による間接装置では、角度の再調節のために一方の金具を咬合範囲を越えて屈曲方向に回動させた際、その金具に押されて回転したカム板の咬合阻止部に対して爪片が常に同じ位置に衝当して強く圧接することから、その圧接位置での磨耗が速く進み、局所的磨滅によるカム周面の変形や寸法変化で誤作動を生じ易くなり、早期に寿命を迎えるという問題があった。
この発明は、上述の事情に鑑みて、ラチェット方式による角度調節機能を備えた関節装置として、作動安定性が良好で誤作動を生じにくく、且つ耐久性に優れるものを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係る関節装置は、第一金具と第二金具とが水平枢軸によって枢着され、第一金具に該水平枢軸を中心とする円弧に沿って配置する複数の歯部を有するラチェットが形成され、第二金具に該ラチェットに咬合して両金具の展開方向回動を阻止する爪片が枢着されると共に、該爪片を咬合側へ付勢するばね部材を有し、前記水平枢軸には前記爪片のラチェットに対する咬合を規制するカム板が遊転自在に枢支され、前記カム板の周囲に、凹陥した咬合許容部と、その一側に隣接して張出した咬合阻止部と、咬合許容部の他側に隣接して突出した戻り当接部とを備え、前記第一金具は、ラチェット形成部の一端側に、水平枢軸の中心からの半径がカム板の咬合阻止部の同半径よりも大きい爪当て部を有すると共に、ラチェット形成部の他端側にカム戻し部を有し、常時は前記爪片がカム板の咬合許容部内でラチェットの歯部に咬合すると共に、この咬合位置より上位にカム板の咬合阻止部と第一金具の爪当て部とが配置し、一方の金具の屈曲方向への回動操作により、咬合許容部内で前記爪片が次位の歯部に順次咬合し、一方の金具をラチェット咬合範囲を越えて屈曲方向へ回動することにより、爪片が第一金具の爪当て部に押されてラチェット及びカム板から離れ、該カム板が自重で自動的に回転して咬合阻止部を爪片に対接させる咬合阻止姿勢に転換し、もって両金具が展開方向へ回動可能となり、この展開方向への回動過程で第一金具のカム戻し部がカム板の戻り当接部に押接し、回動終端で該カム板を咬合許容姿勢に復帰させるように構成されてなる。
請求項2の発明は、上記請求項1の関節装置において、前記カム板は、中心角の大きい咬合阻止部と中心角の小さい咬合許容部及び突片状の戻り当接部が枢支軸孔の周囲半周部内に形成され、枢支軸孔を中心として、咬合許容部に対する径方向反対側の周縁が当該咬合許容部よりも小半径の円弧をなすと共に、咬合阻止部に対する径方向反対側の周縁が前記小半径の円弧よりも枢支軸孔に接近した凹円弧をなすものとしている。
また、請求項3の発明は、上記請求項1又は2の関節装置において、前記爪片の先端がラチェットの歯部に外嵌する二股状をなし、前記カム板の咬合許容部がラチェットの歯部一つを臨ませる大きさで、同咬合許容部がラチェットの複数の歯部にわたる中心角の円弧をなすものとしている。
更に請求項4の発明は、上記請求項1〜3のいずれかの関節装置において、前記第一金具が爪当て部よりも更に周方向一側延長上にカム当て部を備え、前記カム板が咬合阻止部の咬合許容部側とは反対側に段部を有し、両金具を調節可能な最小角度よりも更に屈曲方向へ回動操作した際に、前記カム当て部がカム板の前記段部に当たるように構成されてなる。
請求項1の発明に係る関節装置は、ラチェット方式による角度調節機能を備えており、一方の金具の屈曲方向への回動操作により、爪片がカム板の咬合許容部内でラチェットの次位の歯に順次咬合し、もって両金具の開き角度を段階的に小さくするように角度調節を行えると共に、一方の金具を爪片とラチェットとの咬合範囲を越えて屈曲方向に回動させた際、回転変位したカム板の咬合阻止部に爪片が乗合し、両金具の展開方向回動が可能になり、この展開方向回動を経て再度の角度調節を行える。しかして、上記のように一方の金具を咬合範囲を越えて屈曲方向に回動させたとき、第一金具の爪当て部が爪片に強く圧接することになるが、カム板は該爪当て部によって爪片が押されて離れた時の支えの喪失に伴って自重で自動的に回転変位し、その変位後の咬合阻止部には両金具の展開方向回動の過程で爪片が摺接するだけであるから、カム板に激しい磨耗や局所的磨耗を生じることがなく、カム周面の変形や寸法変化に起因した誤作動を発生せず、高い作動安定性が得られ、しかもカム板ひいては関節装置全体としての耐久性が著しく向上する。
また、請求項2の発明によれば、上記の関節装置におけるカム板が特定の形状を有することから、一方の金具を咬合範囲を越えて屈曲方向に回動させたときの自重による自動的な回転変位が確実になされ、より高い作動安定性が得られると共に、金属原板からの打ち抜きによって複数のカム板を製作する際、カム板の採取パターン同士を接近させて材料取りを良くし、もって該カム板の製作コストを低減することができる。
請求項3の発明によれば、上記の関節装置において、爪片の先端がラチェットの歯部に外嵌する二股状をなすことから、咬合状態の安定性が増し、またカム板の咬合許容部と咬合許容部が特定の大きさであることから、カム板としての機能性がより良好となる。
更に請求項4の発明によれば、上記の関節装置において、一方の金具を咬合範囲を越えて屈曲方向に回動させたとき、第一金具のカム当て部がカム板の段部に当たることにより、カム板が自重による回転変位に先だってその回転方向へ始動させられ、もって該回転変位がより確実になされる。
以下、この発明に係る関節装置の一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、この実施形態では、例えば図8に示す座椅子の座枠Zと背枠Sとの左右の連結部J,Jに用いる場合等で、第一金具1を起立状態の角度を設定すべき操作側、第二金具2を水平配置する非操作側として説明する。
実施形態の関節装置は、図1の分解斜視図と図2の要部の縦断側面図で示すように、第一金具1、第二金具2、カム板3、爪片4、タコばね5、ピン状の水平枢軸6及び爪片支軸7より構成されている。
第一金具1は、一枚の金属板より所要形状に打ち抜いて曲げ加工して得られたものであり、起立状態を基準として、上半部がパイプ部11をなし、下半部が斜め前方へ並行突出した略円形の2枚の側板部12a,12aと後板部12bとで枠状部12をなし、両側板部12a,12aを略中心部で貫通する枢着軸孔13を有している。そして、各側板部12aの下部側は、ラチェット8を構成しており、複数(図では6個)の歯部8a…が軸孔13を中心とする円弧に沿って一定間隔置きに配列すると共に、各歯部8aはその位置での半径方向に対して前方へ傾いている。
また、第一金具1の枠状部12は、ラチェット8形成部の周方向上側の延長上、つまり両側板部12a,12aの前縁部に、ラチェット8の歯部8a…よりも半径方向外側へ突出した爪当て部14を有すると共に、後板部12bの下縁で構成するカム戻し部15と、パイプ部11からの前縁が両側板部12a,12aへの分離によって途切れた端縁によるカム当て部16とを有している。
一方、第二金具2は、第一金具1同様に一枚の金属板より所要形状に打ち抜いて曲げ加工して得られたものであり、前半部がパイプ部11をなし、後半部が並行配置した略円形の2枚の側板部22a,22aと底板部22bとで後方から上方にわたって開放した枠状部22をなし、両側板部22a,22aを略中心部と基部側で貫通する枢着軸孔23,24を有している。
カム板3は金属板からの打ち抜きによって製作されたものであり、図3でも示すように、その周囲に、枢支軸孔30に対する中心角αの小さい円弧をなし、両側に対して凹陥した咬合許容部3aと、その一側に隣接して枢支軸孔30に対する中心角βの大きい円弧をなす咬合阻止部3bと、咬合許容部3aの他側に隣接した突片状の戻り当接部3cとが、枢支軸孔30の半周部内に形成されている。そして、枢支軸孔30を中心として、咬合許容部3aに対する径方向反対側の周縁部3dが当該咬合許容部3aよりも小半径の円弧をなすと共に、咬合阻止部3bに対する径方向反対側の周縁部3eが前記小半径の円弧よりも枢着軸孔30に接近した凹円弧をなしている。また、咬合阻止部から周縁部3dへは小凸部3fを経て段部31に移行している。
しかして、カム板3は、このような全体形状により、枢支軸孔30の中心Oを支点として当然に咬合阻止部3b側が重く、該枢支軸孔30を水平枢軸に遊嵌した場合の自然状態での重心方向が図3で示す方向gとなる。なお、図3におけるhは水平方向を示す。
爪片4は、先端が二股状になった爪部4aと、その基部側に一体形成されたボス部4bとからなり、爪部4aの左右幅に対してボス部4bの左右幅が狭く、両者4a,4b間に幅差分のばね受け段部41が形成されている。しかして、爪部4aの左右幅は、第一金具1の左右側板部12a,12aの外面間距離より大きく、第二金具2の左右側板部22a,22aの内面間距離より小さく設定されている。
第一金具1と第二金具2とは、第二金具2の枠状部22に第一金具1の枠状部12を嵌合し、更に枠状部12の内側にカム板3を戻り当接部3cが下向きになるように配置した状態で、水平枢軸6を両金具1,2の枢着軸孔13,23及びカム板3の枢支軸孔30に貫通させることにより、相互に回動自在に枢着連結されている。また、第二金具2の枠状部22内の奥部側には、爪片4が枢着軸孔24に通した爪片支軸7をボス部4bに貫通させることにより、タコばね6と一緒に枢着されている。
この関節金具の組立状態では、図2に示すように、カム板3の咬合許容部3a内に爪片4が入り込み、この咬合阻止部3bの左右両側に臨むラチェット8の歯部8aに該爪片4が咬合している。そして、タコばね6の両端部が第二金具2のパイプ部21と爪片4のばね受け段部41とに係止され、その弾発蓄力によって爪片4を咬合方向に付勢している。一方、カム板3自体は、水平枢軸6に対して遊嵌状態であり、重い咬合阻止部3b側が上位にあるために自重で回動しようとするが、その負荷が該咬合阻止部3bと咬合阻止部3bとの境界段部32において爪片4によって受け止められている。
ここで、カム板3とラチェット8の各部の寸法関係を図2によって説明する。カム板3とラチェット8は共に水平枢軸6に同心状に枢支されているから、この水平枢軸6の中心Oを基準として、カム板3の咬合阻止部3bの半径C1はラチェット8の歯先円半径G1より大きく、同咬合許容部3aの半径C2は歯元円半径G2より小さく、更に第一金具1の爪当て部14の半径Pは咬合許容部3bの半径C1より大きくなっている。無論、カム板3の周縁部3dの半径C3は咬合許容部3bの半径C1より小さい。従って、P>C1>G1>G2>C2>C3である。また、カム板3の咬合許容部3aがラチェット8の歯部8aの一つを臨ませる大きさであるのに対し、咬合許容部3bは歯部8aの4つ分わたる大きさを持っている。
上記構成の関節装置において、第一金具1の起立角度を調節する場合、第二金具2が水平状態で固定という前提では、その段階的角度変更は該第一金具1の起立回動過程で行うことになるから、調節開始の基準姿勢は図4(A)に示すように両金具1,2が水平に直線状に配置した状態であり、これを一段目R1とする。この一段目R1では、爪片3がラチェット8の下側から2番目の歯部8aに咬合しており、その咬合位置と水平枢軸6及び爪片支軸7による枢支位置が三角形の頂点の関係にあるから、両金具1,2同士での突き当たり部分はないが、第一金具1が先端側を低くするように回動する懸念はない。なお、ラチェット8の下側から1番目の歯部8aは2番目の歯部8aとの間の谷部形成用として設けてあり、これによって本実施形態では爪片4の二股の先端部が各々ラチェット8の谷
部に係嵌する形で大きな咬合強度を得るようにしている。
次に、図4(A)の状態から第一金具1を引き起こしてゆくと、まず図4(B)の仮想線で示す角度で爪片3がラチェット8の下側から3番目の歯部8aに咬合するから、この二段目R2で第一金具1を後傾不能な安定状態に保持できる。同様にして、第一金具1は順次、図4(B)の実線で示す三段目R3、図4(C)の仮想線で示す四段目R4、図4(C)の実線で示す5段目R5の各角度姿勢で安定状態に保持できる。
しかして、図4(A)〜(C)に示すように、第一金具1が一段目R1から五段目R5まで移行しても、カム板3は戻り当接部3cを下向きにした同じ姿勢に保たれている。これは、カム板3の自重が図示の反時計回り(左回り)に回転させる方向に作用しているのに対し、その回転を爪片4が境界段部32で受けて阻止する形になっていることによる。なお、角度調節の過程で、爪片4はカム板3の咬合許容部3a内で上下に揺動しつつ、ラチェット8の元の歯部8aから離脱して次位の歯部8aに咬合する動作を繰り返すが、この揺動に伴って境界段部32で凭れたカム板3も揺動する。
一方、第一金具1を先の設定角度よりも大きい後傾角度に変更する場合は、第一金具1を爪片3とラチェット8との咬合範囲を越えて屈曲方向へ回動操作する、つまり図5(A)の仮想線で示す5段目R5の位置から更に同図の実線で示す前方位置へ第一金具1を回動させる。これにより、第一金具1の爪当て部14が爪片4に突き当たり、該爪片4はタコばね5の付勢に抗して第二金具2の枠状部22の内底側へ押しやられると共に、該爪片4によるカム板3の支えが外れてゆく一方、第一金具1のカム当て部がカム板3の段部31に当接し、該カム板3は該段部31で押されて図の反時計回り(左回り)方向へ始動させられる。そして、次の瞬間には、図5(B)で示すように、爪片4が更に内底側へ押しやられてカム板3の咬合阻止部3bにも接触しない状態になり、これと同時に完全にフリー状態になったカム板3が自重によって始動しかけていた反時計回り方向へ急速に回転変位し、その咬合阻止部3bが爪片4との対接位置にくる。
これにより、爪片4がカム板3の咬合阻止部3bに乗合してラチェット8とは咬合不能になるから、第一金具1の展開方向つまり後方への回動が可能となる。そこで、第一金具1を後方回動させると、図6(A)で示すように、その途上で第一金具1のカム戻し部15が回転変位していたカム板3の戻り当接部3cに当接し、以降の第一金具1の後方回動に伴い、図6(B)で示すように、カム板3も一体に咬合阻止部3bに対する爪片4の摺接を伴って前とは逆の時計回り(右回り)方向に戻り回転する。しかして、この第一金具1の後方回動の最終段階では、爪片4が咬合阻止部3bを越えて咬合許容部3aへ入り込み、第一金具1が水平姿勢に至った時にはラチェット8の下から2番目の歯部8aと咬合し、前記の一段目R1の状態になる。よって、以降は、既述同様に第一金具1を引き起こ
しながら所望の角度に調節すればよい。
上記構成の関節装置では、第一金具1を爪片4とラチェット8との咬合範囲を越えて先方へ回動させたとき、第一金具1の爪当て部14が爪片4に当たって強く圧接することになるが、カム板3は爪当て部14によって爪片4が離れた時にフリーになって自重で自動的に回転変位し、その変位後の咬合阻止部3aには戻り回転の過程で爪片4が摺接するだけであるから、カム板3に激しい磨耗や局所的磨耗を生じることがない。従って、該カム板3のカム周面の変形や寸法変化に起因した誤作動が発生せず、高い作動安定性が得られる上、従来のラチェット方式の関節装置に比べ、カム板3ひいては関節装置全体としての耐久性が著しく向上することになる。
なお、カム板3としては、実施形態で例示した形状のものに限らず、第一及び第二金具1,2を前記咬合範囲を越えて屈曲方向へ回動操作して当該カム板3がフリー状態になった際、自重によって咬合阻止部3bが爪片4との対接位置に来るように回転変位し得る形状であればよい。ただし、実施形態で例示した形状とすれば、金属原板からの打ち抜きによって複数のカム板3…を製作する際、例えば図7に示すように、金属原板3Aに設定するカム板パターン3P…について、咬合阻止部3bの円弧に隣のパターン3Pの周縁部3eの凹円弧を合わせ、また隣接するパターン3P,3P同士で互いの咬合許容部3aの凹陥位置に戻り当接部3cを入り込ませることにより、パターン3P,3P同士を接近させて材料取りを良くし、もって該カム板3…の製作コストを低減することができる。
一方、爪片4としては、先端が単に楔状に尖った一般的な形態のものも使用できるが、実施形態で例示したように先端が二股状をなすものでは、その二股状の先端でラチェット8の歯部8aを両側から挟むよう咬合するから、咬合状態の安定性が増す。また、爪片4を付勢するばね部材としては、例示したたタコばね5以外に、コイルばねや板ばね等の他のばね部材も使用可能である。
更に、実施形態のように、第一及び第二金具1,2を前記咬合範囲を越えて屈曲方向へ回動操作したとき、第一金具1のカム当て部16がカム板3の段部31に当たるように設定すれば、カム板3が自重による回転変位に先だってその回転方向へ始動させられるから、第一金具1内でのカム板3の引っ掛かり等を防止して、該回転変位をより確実に行わせることができる。
実施形態では第一金具1が起立状態の角度設定すべき操作側、第二金具2が水平配置する非操作側として説明したが、逆に第一金具1を非操作側、第二金具2を操作側としても作用的にはほぼ同じである。その他、この発明の関節装置は、第一金具1及び第二金具2の外形、ラチェット8の歯数等、細部構成については実施形態以外に種々設計変更可能である。
この発明の一実施形態に係る関節装置の分解斜視図である。 同関節装置の要部の縦断側面図である。 同関節装置に用いるカム板の正面図である。 同関節装置による段階的角度調整操作を示し、(A)図は一段目における縦断側面図、(B)図は三段目における縦断側面図、(C)図は五段目における縦断側面図である。 同関節装置による角度再調整への移行操作を示し、(A)図は移行初期の第一金具の前方回動時における縦断側面図、(B)図は前方回動終了時における縦断側面図である。 同関節装置による角度再調整への移行操作を示し、(A)図は第一金具の後方回動の初期段階における縦断側面図、(B)図は後方回動の最終段階における縦断側面図である。 同関節装置に用いるカム板を原板から打ち抜く際の採取パターンを示す平面図である。 同関節装置の適用する座椅子のフレーム構造を示す斜視図である。
符号の説明
1 ・・・第一金具
13・・・枢着軸孔
14・・・爪当て部
15・・・カム戻し部
16・・・カム当て部
2 ・・・第二金具
3 ・・・カム板
3a・・・咬合許容部
3b・・・咬合阻止部
3c・・・戻り当接部
30・・・枢支軸孔
31・・・段部
4 ・・・爪片
5 ・・・タコばね(ばね部材)
6 ・・・水平支軸
8 ・・・ラチェット
8a・・・歯部
C1・・・咬合阻止部の半径
C2・・・咬合許容部の半径
G1・・・歯山円半径
G2・・・歯元円半径
P ・・・爪当て部の半径
O ・・・中心
α,β・・中心角

Claims (4)

  1. 第一金具と第二金具とが水平枢軸によって枢着され、第一金具に該水平枢軸を中心とする円弧に沿って配置する複数の歯部を有するラチェットが形成され、第二金具に該ラチェットに咬合して両金具の展開方向回動を阻止する爪片が枢着されると共に、該爪片を咬合側へ付勢するばね部材を有し、前記水平枢軸には前記爪片のラチェットに対する咬合を規制するカム板が遊転自在に枢支され、
    前記カム板の周囲に、凹陥した咬合許容部と、その一側に隣接して張出した咬合阻止部と、咬合許容部の他側に隣接して突出した戻り当接部とを備え、
    前記第一金具は、ラチェット形成部の一端側に、水平枢軸の中心からの半径がカム板の咬合阻止部の同半径よりも大きい爪当て部を有すると共に、ラチェット形成部の他端側にカム戻し部を有し、
    常時は前記爪片がカム板の咬合許容部内でラチェットの歯部に咬合すると共に、この咬合位置より上位にカム板の咬合阻止部と第一金具の爪当て部とが配置し、一方の金具の屈曲方向への回動により、咬合許容部内で前記爪片が次位の歯部に順次咬合し、一方の金具をラチェット咬合範囲を越えて屈曲方向へ回動することにより、爪片が第一金具の爪当て部に押されてラチェット及びカム板から離れ、該カム板が自重で自動的に回転して咬合阻止部を爪片に対接させる咬合阻止姿勢に転換し、もって両金具が展開方向へ回動可能となり、この展開方向への回動過程で第一金具のカム戻し部がカム板の戻り当接部に押接し、回動終端で該カム板を咬合許容姿勢に復帰させるように構成されてなる関節装置。
  2. 前記カム板は、枢支軸孔に対して中心角の大きい咬合阻止部と中心角の小さい咬合許容部及び突片状の戻り当接部が枢支軸孔の周囲半周部内に形成され、枢支軸孔を中心として、咬合許容部に対する径方向反対側の周縁が当該咬合許容部よりも小半径の円弧をなすと共に、咬合阻止部に対する径方向反対側の周縁が前記小半径の円弧よりも枢支軸孔に接近した凹円弧をなす請求項1記載の関節装置。
  3. 前記爪片の先端がラチェットの歯部に外嵌する二股状をなし、前記カム板の咬合許容部がラチェットの歯部一つを臨ませる大きさで、同咬合許容部がラチェットの複数の歯部に
    わたる中心角の円弧をなす請求項1又は2に記載の関節装置。
  4. 前記第一金具が爪当て部よりも更に周方向一側延長上にカム当て部を備え、前記カム板が咬合阻止部の咬合許容部側とは反対側に段部を有し、両金具を調節可能な最小角度よりも更に屈曲方向へ回動操作した際に、前記カム当て部がカム板の前記段部に当たるように構成されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の関節装置。

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