JP4514757B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法等に用いられる静電荷像現像用トナー及びその製造方法に関する。
一般に、電子写真方式の複写機やプリンターなどの画像形成装置は、光導電性を有する感光体上に潜像を形成し、その潜像にキャリアあるいは現像装置の一部を構成する帯電部材との摩擦により摩擦帯電電荷を得た絶縁性トナーを静電気的に付着して現像し、次いで形成されたトナー画像を、普通紙、フィルムなどの転写媒体に転写した後、加熱、加圧、溶剤蒸気等により転写媒体上に定着させることにより複写画像ないしプリント画像を形成することを基本原理とするものである。
このような画像形成装置において、トナーを定着させる方法としては、熱効率が高いこと、高速定着が可能であることなどから、熱ローラ定着方式が一般的に用いられている。この方式は加熱ローラを有する定着機において、転写媒体を加熱ローラに接触させることによりトナーを定着させるものである。しかし、この方式では、定着時にトナーの一部が加熱ローラの表面に付着して、このトナーが転写媒体上に再転移して後続の画像を汚してしまう、いわゆるオフセット現象が発生するおそれがある。さらに、この方式では、転写媒体が加熱ローラの表面に巻付いて紙詰まりになるいわゆる巻付き現象が発生するおそれもある。このような現象は、加熱ローラにより溶融したトナーの溶融粘度や粘弾性などのレオロジー特性が適当でなく、離型性が低い場合に発生しやすい。特にフルカラー画像形成の場合は、通常、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを重ねて画像を形成するため、モノカラー画像形成の場合に比べてトナー層の厚さが大きくなる。したがって、オフセット現象や巻き付き現象がより生じやすくなるので、トナーの離型性をより高めることが必要である。
そこで、このような現象の発生を防止する手段としては、通常、トナー中にワックス等の離型剤を配合する方法が従来より用いられている。しかし、この方法ではトナーの耐融着性が悪化しやすく、トナーが現像機の各部材に融着しやすくなり、均一な画像形成の妨げになるおそれがある。また、トナー粒子同士が融着しやすくなり、トナーの熱保存性が悪化するおそれもある。特に非磁性一成分現像方式においては、帯電ブレードや現像スリーブにトナーが融着しやすい。また、この方法では、トナー製造時において、離型剤を結着樹脂に均一、かつ微細に分散させることが容易ではなく、そして離型剤の分散性が低い場合には、耐融着性がより悪化しやすい。また、この分散性を向上させるための成形条件(混合、熱溶融混練、押出し、冷却等)の選択も容易ではないので、トナーの成形性が十分でない。上記のような問題は、離型剤の配合量が多いほど発生しやくなる。したがって、離型剤等の配合だけでは、トナーの耐融着性、熱保存性等の特性を低下させることなく、オフセット現象や巻き付き現象などの定着特性を十分に向上させるのは困難である。なお、トナーの成形性とは、原材料の相溶性あるいは分散性が良好なトナーの製造のし易さをいう。
特開2004―151709号公報には、融点が180〜280℃であり、かつ、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した融点における吸熱量が25〜150mJ/mgである結晶性ポリマーと、ガラス転移温度が30〜80℃である非晶性ポリエステルとを含有するトナー用樹脂組成物が開示されている。この文献によれば、このような樹脂組成物から作製されたトナーは、低温定着性、耐高温オフセット性などの定着特性や耐ブロッキング性に優れることが記載されている。しかしながら、この文献に記載されたトナーは、融点が180〜280℃の結晶性ポリマーを含有しているため、定着時においてトナーの溶融が十分でない場合には定着特性が悪化するという問題がある。さらに、トナー作製時において、混練温度が高温になりかつ成形条件の選択の幅が狭まるという問題があり、トナーの成形性が低下する。したがって、原材料の相溶性あるいは分散性が悪くなり、耐融着性も悪化しやすくなる。
また、特開2004−245887号公報及び特開2003−246920号公報には、結着樹脂として結晶性ポリエステルを含有させたトナーが記載されている。また、トナーの製造方法に関して、特開2003−29460号公報には、溶融混練の設定温度Tsと結晶性ポリエステル樹脂の融点Tmとの関係について、(Tm−20)<Ts<(Tm+10)の範囲で溶融混練することが記載されている。
しかしながら、両文献ともに、結晶性ポリエステルは、融点が80〜140℃と低いものであり、定着時のオフセット防止・巻付き防止や優れた耐融着性を期待することができない。
特許文献5には、トナーのtanδについて、120〜180℃における最小値と180℃におけるtanδ値との関係が記載されている。また、特許文献6には、80〜100℃にtanδの極大値、95〜125℃にtanδの極小値が存在するトナーが記載されている。しかしながら、両文献ともに、結着樹脂として結晶性樹脂を含有するものではなく、定着時のオフセット防止・巻付き防止や優れた耐融着性が期待できない。
特開2004―151709号公報 特開2004−245887号公報 特開2003−246920号公報 特開2003−29460号公報 特開2004−264378号公報 特開2004−151638号公報
本発明の目的は、現像により形成されたトナー画像を通常の加熱ローラ定着機によって転写媒体に定着させる場合に、広い温度範囲において、オフセット現象が起こりにくく、かつ巻付き現象が起きにくい、すなわち定着特性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明の他の目的は、定着特性に優れ、かつ耐融着性にも優れた静電荷像現像用トナーを提供することにある。
また、本発明の更に他の目的は、フルカラー画像形成の際にも、オフセット現象や加熱ローラへの巻付き現象がない静電荷像現像用トナーを提供することにある。
さらにまた、本発明の他の目的は、前記の問題点を解決する静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するために鋭意検討した結果、少なくとも、非晶性樹脂と結晶性樹脂とを含有する結着樹脂と、着色剤とを熱溶融混練し、この溶融混練物を粉砕して得られた特定の熱的特性又は粘弾性を有するトナーは、定着時において、オフセット現象が起こらない温度範囲(非オフセット温度領域)、あるいは巻付き現象が起こらない温度範囲(非巻付き温度領域)が広くなり、かつトナーの耐融着性が改善され、良好なトナー画像を形成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、少なくとも非晶性樹脂と融点が150℃以上180℃未満の結晶性樹脂とを含有する結着樹脂、及び着色剤を含有し、示差走査熱量計により測定される昇温時のDSC曲線において、始点のオンセット温度が100〜150℃、及び終点のオンセット温度が150〜200℃であり、かつ半値幅が10〜40℃の吸熱ピークが存在し、かつ、50〜250℃における動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)の温度依存性曲線において、150〜250℃の温度範囲に少なくとも1個以上の極大ピークαを有し、かつ50℃以上150℃未満の温度範囲に少なくとも1個以上の極大ピークβを有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、少なくとも、前記非晶性樹脂、結晶性樹脂及び着色剤を2軸混練押出機により熱溶融混練して樹脂組成物を得る工程と、前記樹脂組成物を粉砕、分級する工程とからなり、前記樹脂組成物を得る工程における熱溶融混練の温度T(℃)は下記式(1)の範囲であることを特徴とする。
(Tm−20)≦T≦(Tm+30)・・(1)
(但し、Tmは結晶性樹脂の融点(℃)である。)
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、前記吸熱ピークの吸熱量は1〜20mJ/mgであることが好ましい。
また、損失正接(tanδ)の温度依存性曲線において、150〜250℃の温度範囲に存在する極大ピークαの最大値をαmax、50℃以上150℃未満の温度範囲に存在する極大ピークβの最大値をβmaxとしたとき、下記式()の関係を満たすことが好ましい。
0.1<αmax−βmax<1.4 ・・・・(
(但し、αmax>βmax、0.8<αmax<1.8、0.4<βmax<1.4)
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、上記非晶性樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂であることが好ましく、また、非晶性樹脂のガラス転移温度(Tg)は50〜80℃であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、上記結晶性樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂であることが好ましく、特にポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートであることが好ましい。また、上記結晶性樹脂は、示差走査熱量計により測定される昇温時のDSC曲線において、始点のオンセット温度が100〜150℃、及び終点のオンセット温度が170〜220℃であり、かつ半値幅が10〜40℃である吸熱ピークが存在することが好ましい。そして、結着樹脂中の非晶性樹脂と結晶性樹脂の総和中に占める結晶性樹脂の量は1〜40重量%であることが好ましい。
さらにまた、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、離型剤を含有することが好ましく、離型剤の含有量はトナー100重量部に対して0.1〜5重量部であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、非磁性1成分現像方式用トナーに適しており、フルカラー用トナーに適している。
本発明の静電荷像現像用トナーは、結晶性樹脂を含有し、かつ特定の熱的性質、すなわち、始点のオンセット温度、終点のオンセット温度、半値幅が上記の範囲内にある吸熱ピークを有するので、現像により形成されたトナー画像を、転写媒体に定着させる場合において、広い温度範囲において、オフセット現象および巻き付き現象が起こりにくい、すなわち定着特性に優れているものである。また、本発明の静電荷像現像用トナーは、結晶性樹脂を含有しているため結着樹脂の樹脂強度が向上し、耐融着性にも優れている。また定着特性を維持しつつ離型剤の量を減らすことが可能であるので、耐融着性をさらに向上させることができる。そして、オイルレス定着方式にも適し、また製造の際の成形性にも優れている。また、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法によれば、定着特性及び耐融着性に優れた静電荷像現像用トナーを得ることができる。
実施例1で使用した結晶性ポリエステル樹脂Aの昇温時DSC曲線を示す図。 本発明の静電荷像現像用トナーにおける損失正接(tanδ)の温度依存曲線を示す図。 本発明の静電荷像現像用トナーにおける損失正接(tanδ)の温度依存曲線を示す図。 比較のための静電荷像現像用トナーにおける損失正接(tanδ)の温度依存曲線を示す図。 実施例1のトナーの昇温時DSC曲線を示す図。 比較例1のトナーの昇温時DSC曲線を示す図。
符号の説明
α,β…極大ピーク、La…始点のオンセット温度Tmsと終点のオンセット温度Tmeとを含む直線、Lb…直線Laと垂直で最大吸熱ピークP1を通る直線、Lc…P3を通る直線Laと平行な直線、Ll…低温側のベースライン、Lh…高温側のベースライン、P1…最大吸熱ピーク、P2…直線Laと直線Lbとの交点、P3…P1とP2との中点、P4…低温側交点、P5…高温側交点、Tms…始点のオンセット温度、Tme…終点のオンセット温度、T1…交点P4における温度、T2…交点P5における温度。
まず、本発明の静電荷像現像用の構成成分について詳細に説明する。
[結着樹脂]
本発明の静電荷像現像用トナーに使用される結着樹脂は、少なくとも非晶性樹脂と、結晶性樹脂とを含有している。なお、本発明において、結晶性樹脂とは、結晶化度が10%以上であり、かつ示差走査熱量計により測定される昇温時のDSC曲線において結晶成分の融解に起因する吸熱ピークが明瞭に観察される樹脂を意味し、一方、非晶性樹脂とは、結晶化度が10%未満であるか、または昇温時のDSC曲線において結晶成分の融解に起因する吸熱ピークが明瞭に観察されない樹脂を意味する。
<非晶性樹脂>
非晶性樹脂は、公知のトナー用樹脂がすべて使用可能であり特に制限されないが、例えば、ポリエステル、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体樹脂、スチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン、ポリ−α―メチルスチレン、ポリクロロスチレン、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体など)、(メタ)アクリル酸系樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのα−オレフィン樹脂)、ポリカーボネート、ポリエーテル系樹脂、(変性)ポリフェニレンエーテル、ビニル系樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど)、ウレタン系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、テルペンフェノール樹脂、ポリ乳酸樹脂、水添ロジン、環化ゴム、アイオノマー樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ABS樹脂、シクロオレフィン系共重合体樹脂、石油系樹脂、水素添加石油系樹脂などが挙げられる。非晶性樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、トナーの画質特性、耐久性、生産性などの要求をバランスよく満たすことができるという観点から、ポリエステル、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体樹脂が好ましい。ここで、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
フルカラー用トナーに使用される非晶性樹脂としては、発色性や透明性、樹脂強度の観点から非晶性ポリエステル樹脂が好ましい。しかしながら、重合法トナーの場合は、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体樹脂も好ましく使用することができる。
一方、モノカラー用トナーに使用される非晶性樹脂としては、非晶性ポリエステル樹脂の他、汎用性、コスト、樹脂の環境特性等の観点から、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体樹脂も好ましいものとして使用することができる。
<非晶性ポリエステル樹脂>
本発明を構成する非晶性樹脂として好適な非晶性ポリエステル樹脂としては、アルコールと、カルボン酸との縮重合により得られるものが挙げられる。
アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類;1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類;その他の二価のアルコール単量体を挙げることができる。これらのアルコールは、単独で、または2種以上組み合わせて使用してもよい。
カルボン酸としては、二価の有機酸、例えば、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらの酸の無水物及び低級アルキルエステル、およびリノレイン酸の二量体などを挙げることができる。これらのカルボン酸は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂は、二官能性単量体のみによる重合体のみでなく、三官能以上の多官能性単量体による成分を含有する重合体であってもよい。多官能性単量体である三価以上の多価アルコール単量体としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、その他の三価以上の多価アルコール単量体を挙げることができる。
三価以上の多価カルボン酸単量体としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸及びこれらの酸無水物などを挙げることができる。
三官能以上の多官能性単量体の使用量は、アルコール又はカルボン酸の成分100モルに対して、10〜90モル、好ましくは20〜80モル、さらに好ましくは30〜80モルの割合から適宜選択することができる。
本発明において、上記非晶性樹脂のガラス転移温度(Tg)は50〜80℃であることが好ましく、55〜70℃がより好ましい。Tgが50℃未満では、耐融着性や熱保存性が低下するおそれがあり、80℃を越えると定着強度が低下するおそれがある。
本発明におけるガラス転移温度(Tg)は以下のように定義する。試料約10mgをアルミニウム製セルに入れて、このセルを示差走査熱量計(セイコーインスツルメント社製、商品名:SCC−6200)に載置し、1分間に50mlのNガスを吹き込みながらJIS K 7121−1987に準じて測定を行なう。まず、−20〜110℃の間で1分間あたり10℃の速度で昇温させ、110℃で10分間保持して(試料のガラス転移温度(Tg)以下での放置)熱履歴を除去する。次に、110℃から−20℃まで1分間あたり10℃の速度で降温させ、−20℃で10分間保持する。次に、−20℃から110℃まで1分間あたり10℃の速度で昇温させて2回目の昇温をし、その時に観測されるDSC昇温曲線から、前記JIS K 7121−1987の9.3に記載の中間点ガラス転移温度(Tmg)を求め、この温度を本発明のTgとする。
<結晶性樹脂>
本発明において、結晶性樹脂しては、結晶化度が10%以上であり、かつ示差走査熱量測定(DSC)において、結晶成分の融解に起因する吸熱ピークが明瞭に観察されるものであれば、特に制限されるものではなく、例えば、ポリエチレン(例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなど)、ポリプロピレン、ポリスチレン(例えば、イソタクチックポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレンなど)、ポリアミド(例えば、ナイロン3、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12など)、ポリアセタール、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートなど)、ポリ乳酸樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。結晶性樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、非晶性樹脂との相溶性や成形性等の観点から、結晶性のポリエステル、ポリアミドが好ましく、より好ましくはポリエステル、すなわち結晶性ポリエステル樹脂が使用される。本発明では、トナー中に結晶成分を導入することにより、特に高温側での定着特性の向上が可能となる。
<結晶性ポリエステル樹脂>
結晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、ジアルコールと、ジカルボン酸との縮重合により得られる線状ポリエステル樹脂が挙げられる。また、結晶性や軟化点の調整のために、非線状部分を含有させる目的で、グリセリンなどの3価以上の多価アルコールや、トリメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸を加えて縮重合を行ってもよい。
ジアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類;1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類;その他の二価のアルコール単量体を挙げることができる。これらのアルコールは、単独で、または2種以上組み合わせて使用してもよい。
ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらの酸の無水物および低級アルキルエステル、リノレイン酸の二量体等を挙げることができる。これらのカルボン酸は、単独で、または2種以上組み合わせて使用してもよい。結晶性付与の観点から、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、これらの無水物及び低級アルキルエステルが好適に用いられる。
結晶性ポリエステル樹脂は、相溶性、成形性、汎用性等の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートが好適に使用でき、これらの中でも結晶化度が高く、かつ結晶化速度も速いという特徴を有するポリブチレンテレフタレートが特に好ましい。また、ポリエチレンテレフタレートは結晶化度、結晶化速度の点でポリブチレンテレフタレートよりは劣るものの、結晶核剤を添加することにより改善できるので、好ましく使用される。
本発明において、結晶性樹脂の融点は、130℃を超え、180℃未満であることが好ましい。より好ましくは140以上で180℃未満、さらに好ましくは150以上で180℃未満である。融点が130℃以下では、定着特性や耐融着性が低下する傾向となり、180℃以上になると成形性が悪化し、耐融着性が低下する。
また、結晶性樹脂は、示差走査熱量計により測定される昇温時のDSC曲線において、始点のオンセット温度が100〜150℃(より好ましくは100〜140℃、さらに好ましくは100〜130℃)、及び終点のオンセット温度が170〜220℃(より好ましくは170〜210℃、さらに好ましくは170〜200℃)であり、かつ半値幅が10〜40℃(より好ましくは10〜30℃、さらに好ましくは15〜30℃)の吸熱ピークが存在することが好ましい。始点のオンセット温度、終点のオンセット温度、半値幅が前記範囲からはずれると、吸熱ピークの温度領域および温度幅が適当でなくなり定着特性向上の効果が得難い。特に、終点のオンセット温度が220℃を超えて高いと、トナー中の結晶成分の溶融が不十分となり、定着特性が悪化するとともに、トナーの定着強度や成形性も悪化する。始点のオンセット温度、終点のオンセット温度、半値幅が上記範囲内にあることにより、トナーの定着温度領域と結晶性樹脂の吸熱温度領域とが、一定の範囲で重なりあうことにより、トナーの定着特性を向上させることが可能になる。
本発明において、融点、始点のオンセット温度、終点のオンセット温度、及び半値幅は、DSC曲線を用いて求められ、以下のように定義する。本発明で用いられるDSC曲線は、ASTM D3418−82またはJIS K7121−1987に準じてDSC測定を行なったときの昇温時におけるものである。具体的な測定方法としては、まず、試料約10mgをアルミニウム製セルに入れて、このセルを示差走査熱量計(セイコーインスツルメント社製、商品名:SCC−6200)に載置し、1分間に50mlのN2 ガスを吹き込みながら測定を行なう。そして、20℃から110℃まで1分間あたり10℃の速度で昇温させ、110℃で10分間保持して、試料のガラス転移温度(Tg)領域以下での熱履歴を除去する。次に、110℃から20℃に1分間あたり10℃の速度で降温させ、20℃で10分間保持する。次に、20℃から250℃まで1分間あたり10℃の速度で2回目の昇温をし、その時に観測されるDSC昇温曲線において、結晶成分の融解に伴う吸熱ピークの頂点温度を融点とし、その吸熱ピークから始点のオンセット温度、終点のオンセット温度、半値幅を求める。
上記始点のオンセット温度、終点のオンセット温度、半値幅を図1により説明する。図1は実施例1などで用いた結晶性ポリエステル樹脂A(ポリブチレンテレフタレート)の昇温時のDSC曲線である。DSC曲線において、吸熱ピークが観察されない温度領域におけるDSC昇温曲線をベースラインとして、低温側のベースライン(Ll)とDSC曲線が離れる点の温度を本発明の始点のオンセット温度(Tms)、高温側のベースライン(Lh)とDSC曲線が離れる点の温度を本発明の終点のオンセット温度(Tme)とする。図1は、吸熱量の大きい吸熱ピークと、この吸熱ピークの低温側に吸熱量の小さい吸熱ピークとが観察される例である。このようなDSC曲線においては、低温側のベースライン(Ll)が定まりにくいので、始点のオンセット温度(Tms)は、低温側の吸熱ピークから高温側の吸熱ピークに移行するに際して、DSC曲線が吸熱側(図1の下向き)に移行し始める変位点とする。
また半値幅は以下のように定義する。図1において、始点のオンセット温度(Tms)と終点のオンセット温度(Tme)とを含む直線(La)に対して垂直で最大吸熱ピーク(P1)を通る直線(Lb)において、Laとの交点(P2)と最大吸熱ピークの頂点(P1)との中点を(P3)とする。中点(P3)を通り直線(La)と平行な直線(Lc)を描き、直線(Lc)とDSC曲線との交点を、低温側交点(P4)、高温側交点(P5)とし、交点(P4)における温度(T1)と交点(P5)における温度(T2)との温度差(T2−T1)を半値幅とする。
本発明において、結晶性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、特に制限されないが、通常、10〜70℃の範囲から選択でき、好ましくは20〜60℃、より好ましくは25〜50℃である。Tgが10℃未満では、トナーの耐融着性が悪化しやすく、Tgが70℃を超えて高いと、前記始点のオンセット温度および前記終点のオンセット温度も高くなる傾向にあるので、トナーの定着強度や成形性が悪化しやすい。なお、結晶性樹脂のTgの測定は、前記の方法により行うことができる。
また、結晶性樹脂のメルトインデックス値(MI値)は、特に制限されないが、通常、235℃で1〜100g/10minであるが、非晶性樹脂との相溶性や成形性の観点から、5〜50g/10minであるのが好ましい。MI値は、市販のメルトインデクサーやフローテスターを用いて測定できる。
また、結晶性樹脂の結晶化度は、10%以上であれば特に制限されないが、好ましくは20〜60%であり、定着特性の向上や成形性等の観点から、より好ましくは30〜40%である。結晶化度は、成形条件や結晶核剤を使用することにより高めることができる。 結晶化度はX線回折法で求めることができる。
本発明において、結着樹脂中の非晶性樹脂と結晶性樹脂の総和中に占める結晶性樹脂は1〜40重量%が好ましく、より好ましくは5〜35重量%、さらに好ましくは5〜25重量%である。結晶性樹脂が1重量%未満であると、結晶成分の含有量が不足し定着特性が低下するとともに、結着樹脂の樹脂強度が低下するので耐融着性も悪化しやすい。結晶性樹脂が40重量%を越えると、結晶成分が多くなりすぎるのでトナーが十分溶融しにくく特に低温側での定着特性が悪化するとともに、トナーの定着強度や成形性も低下する。さらに、結着樹脂の機械的強度が大きくなるためトナーの粉砕などの加工性も低下し、画質特性や帯電特性等の種々の特性を悪化させるおそれがある。特にフルカラートナーにおいては、混色性、色再現性や透明性などの特性も悪化するおそれがある。
また、トナー中の結晶性樹脂の含有量は1〜30重量%であることが好ましく、5〜25重量%であることがより好ましく、特に7〜23重量%であることが好ましい。結晶性樹脂が1重量%未満であると、結晶成分の含有量が不足し定着特性が低下するとともに、結着樹脂の樹脂強度が低下するので耐融着性も悪化しやすい。結晶性樹脂が30重量%を越えると、結晶成分が多くなりすぎるのでトナー定着時の溶融が不十分となり定着強度が低下すると共に、成形性が悪化するため原材料の分散性も低下するので耐融着性が低下する傾向となる。さらに、結着樹脂の機械的強度が大きくなるためトナーの粉砕などの加工性も低下し、画質特性や帯電特性等の種々の特性を悪化させるおそれがある。特にフルカラートナーにおいては、混色性、色再現性や透明性などの特性も悪化するおそれがある。
また、非晶性樹脂と結晶性樹脂とは相溶するものであるのが好ましい。非晶性樹脂と結晶性樹脂とが相溶することにより、成形性に優れるとともに、透明性に優れたトナーが得られ、特にフルカラー用トナーにおいて好適に使用できる。また、結着樹脂の樹脂強度も高くなるため、耐融着性にも優れたトナーが得られる。ここで、相溶性とは非晶性樹脂と結晶性樹脂とが均一に混和する状態をいい、これらは完全に相溶あるいは一部相溶であってもよい。
<その他の結着樹脂成分>
本発明において、結着樹脂は、少なくとも非晶性樹脂と、結晶性樹脂とを含有しているが、さらに、適宜その他の樹脂を用いてもよい。結着樹脂は、トナーの定着特性向上の観点から、トナー溶融時において適度な粘弾性を有していることが好ましく、また、成形性の観点から、結晶性樹脂等の硬い成分を多く含む場合には、結着樹脂に柔軟性を付与する必要がある。したがって、そのような場合には、他の結着樹脂として熱可塑性エラストマーを含有させるのが好ましい。熱可塑性エラストマーを含有させることにより、トナー溶融時の粘弾性特性が調整でき、定着特性及び耐融着性がより向上され、かつトナー作製時の成形性を高めることが可能になる。
熱可塑性エラストマーは、通常、硬い樹脂成分である硬質成分と、柔軟で弾性的性質を有する軟質成分とで構成されており、例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、フッ素系エラストマー、シリコーン系エラストマー、イソプレン系エラストマー、ブタジエン系エラストマー、ニトリルブタジエン系エラストマー、塩素化ポリエチレン系エラストマー、クロロプレン系エラストマーなどが挙げられる。これら熱可塑性エラストマーは、単独で、または2種以上組み合わせて使用してもよい。
熱可塑性エラストマーのうち、相溶性、成形性等の観点から、ポリエステル系エラストマー、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーが好適に使用できる。非晶性樹脂として非晶性ポリエステル樹脂を使用している場合には、ポリエステル系エラストマーが好ましく使用できる。また、非晶性樹脂としてスチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体樹脂を使用している場合には、スチレン系エラストマーが好ましく使用できる。
ポリエステル系エラストマーとしては、硬質成分がアルキレンアリレート単位で構成され、軟質成分が脂肪族ポリエーテル単位または脂肪族ポリエステル単位で構成されたエラストマーなどが例示できる。本発明において、結晶性樹脂にポリブチレンテレフタレートを使用する場合においては、相溶性等の観点から、ポリエステル系エラストマーの硬質成分はブチレンテレフタレート単位で構成されていることが好ましい。このようなエラストマーを用いることにより、結着樹脂に柔軟性を付与して粘弾性的特性を改質したり、あるいは成形性、加工性等を向上させつつも、エラストマーの硬質成分である結晶成分を導入することも可能となり、定着特性等においてさらに優れたトナーを得ることができる。
熱可塑性エラストマーの含有量は、結着樹脂100重量部に対して、好ましくは30重量部以下、より好ましくは10重量部以下の範囲内において適宜選択できる。熱可塑性エラストマーの含有量が30重量部を超えると、トナーの粘弾性特性が適当でなくなるので、定着特性が低下し、また、コスト的にも不利となるおそれがある。
その他の結着樹脂としては、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体樹脂、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル酸系樹脂、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのα−オレフィン樹脂など)、ビニル系樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど)、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、テルペンフェノール樹脂、ポリ乳酸樹脂、水添ロジン、環化ゴム、シクロオレフィン共重合体樹脂等が挙げられる。これらは、単独で、または2種以上組み合わせて使用できる。これらの結着樹脂成分の含有量は、通常、結着樹脂100重量部に対して10重量部以下である。
[着色剤]
本発明の静電荷像現像用トナーに配合する着色剤は、黒トナー用としては、ブラック用顔料が、また、カラートナー用としては、マゼンタ用顔料、シアン用顔料、イエロー用顔料等が挙げられる。
ブラック用顔料としては、通常、カーボンブラックが挙げられる。カーボンブラックの個数平均粒子径、吸油量、PH等は、特に制限されることない。市販品としては、例えば、米国キャボット社製、商品名:リーガル(REGAL)400、660、330、300、SRF−S、ステリング(STERLING)SO、V、NS、R;コロンビア・カーボン日本社製、商品名:ラーベン(RAVEN)H20、MT−P、410、420、430、450、500、760、780、1000、1035、1060、1080;三菱化学社製、商品名:#5B、#10B、#40、#2400B、MA−100等が挙げられる。これらのカーボンブラックは、単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。
カーボンブラックの含有量は、結着樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部、さらに好ましくは1〜7重量部である。カーボンブラックの含有量が少なすぎると画像濃度が低下し、多すぎると画質が低下しやすく、トナーの成形性も低下する。なお、ブラック用顔料としては、カーボンブラックの他、後記する磁性粉、例えば、酸化鉄、マグネタイト、フェライトなどの黒色の磁性粉も使用することができる。
マゼンタ用顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50,51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2,10、13、15、23、29、35等が挙げられる。これらのマゼンタ用顔料は、単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。
シアン用顔料としては、C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45等が挙げられる。これらのシアン用顔料は、単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。
イエロー用顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、83、93、94、97、155、180等が挙げられる。これらのイエロー用顔料は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
フルカラー用トナーのカラー用顔料としては、混色性および色再現性の観点から、マゼンタ用顔料としてC.I.ピグメントレッド57、122を、シアン用顔料としてC.I.ピグメントブルー15を、イエロー用顔料としてC.I.ピグメントイエロー17、93、155、180を使用するのが好ましい。
カラー用顔料の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常、1〜20重量部であり、好ましくは3〜10重量部、さらに好ましくは4〜9重量部、特に好ましくは4.5〜8重量部である。カラー用顔料の含有量が上記範囲より少な過ぎると、画像濃度が低下し、多過ぎると帯電安定性が悪化して画質が低下しやすい。またコスト的にも不利である。また、カラー用顔料としては、あらかじめ結着樹脂となり得る樹脂中にカラー用顔料を高濃度で分散させた、いわゆるマスターバッチを使用してもよい。
[離型剤]
本発明の静電荷像現像用トナーは、定着特性をより高めるために、離型剤を含有していることが好ましい。離型剤は、結着樹脂との分散性等が良好であれば特に制限されず、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、変性ポリエチレンワックスなどのポリオレフィン系ワックス;フィッシャートロプシュワックス、ポリエステル系合成ワックスなどの合成ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス;みつろう、鯨ろう等の動物系ワックス;カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス等の植物系ワックス;硬化ひまし油等の硬化油;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックスが挙げられる。これらの離型剤は、単独で、または2種類以上組み合わせて用いることができる。本発明では、結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂を使用する場合は、相溶性の観点から、ポリエステル系ワックスを用いるのが好ましい。ポリエステル系ワックスには、合成ワックス、モンタンワックスを変性したもの、動物系ワックス、植物系ワックス、及び鉱物系ワックスなどがある。
本発明において、離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量部、より好ましくは0.5〜3重量部、さらに好ましくは0.5〜2重量部である。離型剤の含有量が5重量部を超えると、トナーの耐融着性、熱保存性および成形性が悪化するおそれがある。一方、離型剤の含有量が0.1重量部未満では、巻き付き現象が発生しやすく、定着特性が悪化するおそれがある。本発明の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂に結晶性樹脂を含有しているため、定着特性および耐融着性に優れたものが得られるので、離型剤の含有量を少なくできるという特徴を有している。したがって、離型剤の結着樹脂に対する分散性も向上することによってトナーの成形性が向上し、さらに相乗効果的に耐融着性、熱保存性等に格段と優れたトナーを得ることができる。特に、非磁性一成分現像方式用トナーにおいて、定着特性と耐融着性の両立が容易となる。また、離型剤が少ないと、結着樹脂の透明性を低下させないので、フルカラー用に適する。
本発明における離型剤の少なくとも1種は、示差走査熱量計により測定される融点が50〜120℃のものが好ましく、50〜100℃のものがより好ましく、50〜85℃のものがさらに好ましい。離型剤の融点が50℃未満では、トナーの耐融着性、および熱保存性が低下するおそれがあり、120℃を超えると、トナーの定着特性および定着強度が悪化するおそれがある。
離型剤の融点の測定は、ASTM D3418−82に準じ下記のとおりに行う。
試料約10mgを計量してアルミニウム製セルに入れて、示差走査熱量計(DSC)(セイコーインスツルメント社製、商品名:SCC−6200)に載置し、1分間に50mlのN2 ガスを吹き込む。そして、20℃から200℃まで1分間あたり10℃の速度で昇温させ、200℃で10分間保持し、次に、200℃から20℃まで1分間あたり10℃の割合で降温させ、次に上記条件で2回目の昇温をし、その時の最大吸熱ピークの頂点の温度を融点とする。
[他の成分]
<帯電制御剤>
本発明の静電荷像現像用トナーは、必要に応じて、帯電制御剤を含有してもよい。
正帯電性の帯電制御剤としては、例えば、ニグロシンおよびその脂肪酸金属塩等による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の第四級アンモニウム塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート;ピリジウム塩、アジン、トリフェニルメタン系化合物、カチオン性官能基を有する低分子量ポリマー等が挙げられる。これらの正帯電性の帯電制御剤は、単独で、または2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの正帯電性の帯電制御剤の中でも、ニグロシン系化合物、第四級アンモニウム塩が好ましく用いられる。
負帯電性の帯電制御剤としては、例えば、アセチルアセトン金属錯体、モノアゾ金属錯体、ナフトエ酸またはサリチル酸系の金属錯体または金属塩等の有機金属化合物、キレート化合物、アニオン性官能基を有する低分子量ポリマー等が挙げられる。これらの負帯電性の帯電制御剤は、単独で、または2種類以上組み合わせて用いることができる。これらの負帯電性の帯電制御剤の中でも、サリチル酸系金属錯体、モノアゾ金属錯体が好ましく用いられる。
帯電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常、0.1〜5重量部の範囲であり、好ましくは0.5〜4重量部、さらに好ましくは1〜4重量部である。また、帯電制御剤は、カラートナー用には無色あるいは淡色であることが好ましい。
<磁性粉>
本発明の静電荷像現像用トナーは、さらに必要に応じて、磁性粉を含有していてもよい。磁性粉としては、例えば、コバルト、鉄、ニッケル等の金属;アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、マグネシウム、スズ、亜鉛、金、銀、セレン、チタン、タングステン、ジルコニウム、その他の金属の合金;酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ニッケル等の金属酸化物;フェライト、マグネタイトなどが挙げられる。磁性粉の含有量は、静電荷像現像用トナー100重量部中、通常、1〜70重量部、好ましくは5〜50重量部である。磁性粉としては、その平均粒子径が0.01〜3μmのものを好適に使用できる。
<結晶核剤>
本発明の静電荷像現像用トナーには、結晶性樹脂を含有しているため、結晶核剤を使用してもよい。結晶核剤を使用することにより結晶性樹脂の結晶化を促進させることができる。結晶核剤としては、特に限定されないが、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化鉄(III)、酸化チタン等の金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム等の無機塩、シュウ酸カルシウム、シュウ酸ナトリウム等の有機酸塩、タルク、マイカ、カオリン等の粘土鉱物類等が挙げられる。
<他の添加剤>
本発明の静電荷像現像用トナーは、さらに必要に応じて種々の添加剤、例えば、安定剤(例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤など)、難燃剤、防曇剤、分散剤、可塑剤(フタル酸エステル、脂肪酸系可塑剤、リン酸系可塑剤など)、高分子帯電防止剤、低分子帯電防止剤、相溶化剤、導電剤、充填剤、流動性改良剤などを含有してもよい。
<外添微粒子>
本発明の静電荷像現像用トナーは、流動性向上や帯電安定性のために無機微粒子や樹脂微粉末などの外添微粒子が表面に付着していることが好ましい。無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、カーボンブラック粉末、磁性粉等が挙げられる。これらの無機微粒子は、単独で、または2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの無機微粒子のうち、シリカが特に好適に使用できる。シリカは、平均粒子径、BET比表面積、表面処理など特に制限されず、用途に応じ適宜選択できる。中でも、BET比表面積が50〜400m2 /gの範囲にあるものが好ましく、さらに、表面処理された疎水性シリカが好ましい。本発明の静電荷像現像用トナーは、前記無機粉粒子に加えて、さらに、ポリ4フッ化エチレン樹脂粉末、ポリフッ化ビニリデン樹脂などの樹脂微粉末を表面に付着させてもよい。
無機微粒子や樹脂微粉末を添加する割合は、静電荷像現像用トナー100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲から適宜選択でき、好ましくは0.1〜5重量部、さらに好ましくは0.1〜4重量部、特に好ましくは0.3〜3重量部である。添加する割合が0.01重量部未満では、トナーの流動性や帯電安定性への効果が少なく、均一な画像が形成されにくく、10重量部を超えると、無機微粒子などが遊離しやすくなり、感光体や現像機部材に付着して画像品質を低下させる。
(本発明の静電荷像現像用トナーの熱的特性)
本発明の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂が非晶性樹脂と結晶性樹脂とを含有しており、かつトナーが特定の熱的性質を有しているため、定着特性に優れ、また、耐融着性にも優れているという特徴がある。すなわち、本発明の静電荷像現像用トナーは、示差走査熱量計により測定される昇温時のDSC曲線において、始点のオンセット温度が100〜150℃(好ましくは100〜140℃、さらに好ましくは110〜140℃)、及び終点のオンセット温度が150〜200℃(好ましくは150〜190℃、さらに好ましくは160℃〜190℃)であり、かつ半値幅が10〜40℃(好ましくは10℃〜30℃、さらに好ましくは15℃〜30℃)の吸熱ピークが存在することが必要である。なお、この吸熱ピークは、主として結晶性樹脂に由来するものであるが、それに限定されるものではない。
始点のオンセット温度、終点のオンセット温度、半値幅が前記範囲からはずれると、吸熱ピークの温度領域および温度幅が適当でなくなり、定着特性向上の効果が得難い。特に、終点のオンセット温度が200℃を超えて高いと、トナー中の結晶成分の溶融が不十分となり、定着特性が悪化するとともに、トナーの定着強度や成形性も悪化する。
また、本発明の静電荷像現像用トナーにおいて、最大吸熱ピークの頂点の温度(融点Tm)は130〜190℃の範囲に存在することが好ましく、より好ましくは140〜190℃、さらに好ましくは150〜180℃未満である。130℃未満では定着特性や耐融着性が低下する傾向となり、190℃を越えると成形性が悪化し、原材料の分散性も低下するので耐融着性が低下する傾向となる。
前記トナーにおける始点のオンセット温度、終点のオンセット温度、半値幅は、前記した方法に準じて測定したDSC曲線により、上記した方法で求めることができる。
前記吸熱ピークの吸熱量は1〜20mJ/mgが好ましく、より好ましくは3〜20mJ/mg、さらに好ましくは4〜15mJ/mg(特に5〜10mJ/mg)である。吸熱量が1mJ/mg未満では定着特性向上の効果が得難く、吸熱量が20mJ/mgを超えて大きい場合には、定着時においてトナーを溶融させるために多く熱量を必要とするため、トナーの溶融が不十分になり定着特性が悪化したり、定着時に粘度が十分に下がらず定着画像表面に微細な凹凸が生じて画像の光沢が低下するおそれがある。また、吸熱量が20mJ/mgを超えて大きいということは、結晶性樹脂の割合が多くなることでもあり、トナーの成形性や粉砕などの加工性が悪化し、また、トナーの画質特性や帯電特性の種々特性を悪化させるおそれがある。ここで、吸熱ピークの吸熱量は、前記の方法に準じて測定したDSC曲線において、前記の直線(La)とDSC曲線で囲まれた部分の面積を示し、前記の示差走査熱量計に付属のコンピュータ内の解析ソフトで求めることができる。
(本発明の静電荷像現像用トナーの粘弾性特性)
また、本発明の静電荷像現像用トナーは、50〜250℃における動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)の温度依存性曲線において、150〜250℃の温度範囲に少なくとも1個以上の極大ピークαを有し、かつ50℃以上150℃未満の温度範囲に少なくとも1個以上の極大ピークβを有することが好ましい。
また、極大ピークαは、好ましくは160〜240℃、さらに好ましくは170〜230℃、特に好ましくは175〜215℃の温度範囲に、少なくとも1個以上、好ましくは1〜2個存在し、極大ピークβは、好ましくは60℃〜140℃、さらに好ましくは70〜130℃、特に好ましくは80〜120℃の温度範囲に、少なくとも1個以上、好ましくは1〜2個存在する。
本発明において、150〜250℃の温度範囲に極大ピークαが存在しない場合、または50℃以上150℃未満の範囲に極大ピークβが存在しない場合は、非巻付き上限温度が低下して定着特性の向上が認められなくなり、かつ耐融着性も悪化する。
本発明における「50〜250℃における動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)の温度依存性曲線」について、図面を参酌して説明する。図2及び図3は、本発明の静電荷像現像用トナーについて、下記の方法で測定して得られた温度依存性曲線である。図2の温度依存性曲線は、150〜250℃の温度範囲において200℃近傍にtanδの極大ピークαが、また、50℃以上150℃未満の温度範囲において100℃近傍にtanδの極大ピークβが存在することを示している。
また、図3の温度依存性曲線は、図2と同様、150〜250℃の温度範囲において180℃近傍にtanδの極大ピークαが、また、50℃以上150℃未満の温度範囲において85℃の近傍にショルダーを呈している極大ピークβが存在することを示している。なお、本発明でいう極大ピークとは、図3のようなショルダーの場合をも包含する。
なお、図4は、比較のためのものであって、本発明の範囲外の静電荷像現像用トナーについての温度依存性曲線を示す。この図の場合、150〜250℃の温度範囲において175℃近傍にtanδの極大ピークαが存在するが、50℃以上150℃未満の温度範囲においてtanδの極大ピークβが存在していないことを示している。
本発明において、静電荷像現像用トナーの動的粘弾性特性は、次の方法により測定し、解析することにより求める。
すなわち、トナーの動的粘弾性の測定を、ストレスレオメータ(HAAKE社製、商品名:REOSTRESS RS75)を用いて以下のように行なう。まず、トナー約150mgを400kgの力で60秒間加圧し、直径が20mm、厚さが2〜3mmのトナーペレットを成形する。次に、直径が20mmのプローブに上記トナーペレットをセットして、荷重5N、加振周波数1Hz、昇温速度3℃/分の条件で、50〜250℃の温度領域で力学的損失正接(tanδ)の温度依存性を測定し、αmax値とその温度、βmax値とその温度とを求める。
また、損失正接(tanδ)の温度依存性曲線において、150〜250℃の温度範囲に存在する極大ピークαのtanδの最大値をαmax、50℃以上150℃未満の温度範囲に存在する極大ピークβのtanδの最大値をβmaxとしたとき、αmaxとβmaxの関係は、0.1<αmax−βmax<1.4(αmax>βmax、0.8<αmax<1.8、0.4<βmax<1.4)であるのが好ましく、さらに好ましくは0.2<αmax−βmax<1.4(αmax>βmax、1.0<αmax<1.7、0.4<βmax<1.2)であり、特に0.5<αmax−βmax<1.4(αmax>βmax、1.2<αmax<1.6、0.4<βmax<1.0)であることが好ましい。αmaxとβmaxとが前記関係にあることにより、定着温度領域あるいはこの領域の近傍において、極大ピークα〜β間において、損失正接(tanδ)の値が極小値をとる温度範囲、あるいは平坦となる温度範囲が存在し、このような場合に、非巻付き上限温度が上がる等の理由により、定着特性向上の効果を得ることができる。
また、本発明の静電荷像現像用トナーは、現像方式によって特に使用が制限されるものではなく、非磁性一成分現像方式、磁性一成分現像方式、二成分現像方式、その他の現像方式に使用できる。磁性一成分現像方式においては、磁性粉を結着樹脂に混合し磁性トナーとして使用する。二成分現像方式においては、トナーをキャリアと混合して使用する。近年、装置の簡便性やコスト的な観点から非磁性一成分現像方式が好まれている。そして本発明の静電荷像現像用トナーは、帯電ブレードや現像スリーブ等の現像機の各部材にトナーが融着しにくいので、非磁性一成分方式に適している。また、本発明の静電荷像現像用トナーは、定着特性に優れているので、オイルレス定着方式に適し、かつフルカラー用途にも適している。
二成分現像方式におけるキャリアとしては、例えば、ニッケル、コバルト、酸化鉄、フェライト、鉄、ガラスビーズなどが使用できる。これらのキャリアは、単独で、または2種以上組み合わせて使用してもよい。キャリアとしては、その平均粒子径が20〜150μmであるものが好ましい。また、キャリアの表面は、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などの被覆剤で被覆されていていてもよい。また、キャリアは、磁性体を結着樹脂中に分散したものでもよい。
本発明の静電荷像現像用トナーは、モノカラー用トナーであっても、フルカラー用トナーであってもよく、特にフルカラー用として好ましく使用できる。モノカラー用トナーでは、着色剤としてカーボンブラック等が使用でき、フルカラー用トナーでは、着色剤として、前記カラー用顔料が使用できる。
次に本発明による静電荷像現像用トナーの製造方法を詳述する。
本発明のトナーの製造方法は、少なくとも、非晶性樹脂、結晶性樹脂及び着色剤とを熱溶融混練して樹脂組成物を得る工程と、前記樹脂組成物を粉砕、分級する工程とからなり、前記樹脂組成物を得る工程における熱溶融混練の温度T(℃)は下記式(1)の範囲であることを特徴とする。
(Tm−20)≦T≦(Tm+30)・・・・(1)
(但し、Tmは結晶性樹脂の融点(℃)である。)
混練温度Tは、(Tm−10)≦T≦(Tm+20)の範囲であることが好ましい。
熱溶融混練方法としては、例えば、2軸押出機による方法、バンバリーミキサーによる方法、加圧ローラによる方法、加圧ニーダーによる方法等が挙げられるが中でも成形性および汎用性の観点から2軸押出機による方法が好ましい。樹脂組成物は、混合物を2軸押出機により熱溶融混練し、2軸押出機の先端部の口金(ダイ)より押出すことにより得られる。2軸押出機の混練温度は、通常、70〜250℃、好ましくは70〜200℃、さらに好ましくは90〜200℃程度である。
本発明では、結晶性樹脂を十分に溶融させて成形性を高めるために、混練温度は結晶性樹脂)の融点(Tm)より20℃低い温度(Tm−20)℃以上、かつ(Tm)より30℃高い温度(Tm+30)℃以下の温度にすることが必要である。ここで結晶性樹脂の融点は、前記の方法で測定したDSC曲線において、前記の最大吸熱ピークの頂点(P1)の温度とする。なお、混練機の混練温度に幅がある場合は、最低値と最高値の平均値を混練温度とする。
また、粉砕方法としては、ハンマーミル、カッターミルあるいはジェットミル等の装置による粉砕方法が挙げられる。また、分級法としては、通常、乾式遠心分級機のような気流分級機による方法が挙げられる。
このようにして得られた本発明のトナーの体積平均粒子径は、好ましくは4〜12μmであり、より好ましくは5〜10μm、さらに好ましくは6〜9μmである。体積平均粒子径は、粒度分布測定装置(マルチザイザーII、ベックマン・コールター社製)を用いて測定した体積50%径を意味する。
また、トナー表面には、タービン型攪拌機、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の攪拌機を用いて攪拌することにより、前記の無機微粒子および樹脂微粉末を付着させてもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いた材料成分、物性の測定方法、およびトナーの評価方法を以下に示す。
[トナーの構成成分]
<結着樹脂>
・非晶性ポリエステル樹脂
(三菱レイヨン(株)製、商品名:FC1142、Tg:66℃)。
・結晶性ポリエステル樹脂A(ポリブチレンテレフタレート)
(ウィンテックポリマー(株)製、商品名:ジュラネックス400LP、始点のオンセット温度:122℃、終点のオンセット温度:192℃、半値幅:18℃、Tg:27℃、融点:176℃、MI:45g/min)。
・結晶性ポリエステル樹脂B(ポリブチレンテレフタレート)
(ウィンテックポリマー(株)製、商品名:ジュラネックス600LP、始点のオンセット温度:125℃、終点のオンセット温度:189℃、半値幅:16℃、Tg:27℃、融点:174℃、MI:15g/min)。
・結晶性ポリエステル樹脂C(ポリブチレンテレフタレート)
(ウィンテックポリマー(株)製、商品名:ジュラネックス300FP、始点のオンセット温度:200℃、終点のオンセット温度:254℃、半値幅:9℃、Tg:35℃、融点:224℃、MI:73g/min)。
・結晶性ポリエステル樹脂D(ポリブチレンテレフタレート)
(ポリプラスチックス(株)製、商品名:ジュラネックス RSX−10323、
融点:156℃、Tg: 17℃、MI:56g/10分、始点のオンセット温度102℃、終点のオンセット温度178℃、半値幅23℃)。
<離型剤>
・ポリエステル系合成ワックス(日本油脂(株)製、商品名 WEP−5、融点:84℃)。
<着色剤>
・トナー用シアン顔料C.I.ピグメントブルー15:3(クラリアントジャパン(株)製、商品名:Hostaperm Blue B2G)。
<帯電制御剤>
・亜鉛塩系帯電制御剤(オリエント化学(株)製、商品名:BONTRON E−84)。
[物性の測定方法]
<トナーの示差走査熱量測定>
トナーの示差走査熱量測定は、ASTM D3418−82またはJIS K7121−1987に準じて以下のように行なった。まず、トナー約10mgをアルミニウム製セルに入れて、このセルを示差走査熱量計(セイコーインスツルメント社製、商品名:SCC−6200)に載置し、1分間に50mlのN2 ガスを吹き込みながら測定を行なう。まず、20℃から110℃まで1分間あたり10℃の速度で昇温させ、110℃で10分間保持して試料の熱履歴を除去する。次に、110℃から20℃まで1分間あたり10℃の速度で降温させ、20℃で10分間保持する。次に、20℃から250℃まで1分間あたり10℃の速度で昇温させで2回目の昇温をし、その時に観測される値によって作成されるDSC昇温曲線において、試料の融解に伴う吸熱ピークから、前記の方法に従って、始点のオンセット温度、終点のオンセット温度、半値幅を求めた。
[トナーの評価方法]
<定着特性>
トナー8重量部と、ノンコートフェライトキャリア(PH−6、パウダーテック(株)製)92重量部とを混合して、二成分系現像剤を作製した。次に、この現像剤を使用して市販の複写機(AR−280、シャープ(株)製)により、A4の転写紙(68g/m)に縦3cm、横6cmの帯状の未定着画像を作製した。転写紙上のトナー付着量は、トナー濃度、感光体の表面電位、現像電位、露光量、転写条件等により、およそ2.0mg/cm2 に調整した。ついで、表層がポリ4フッ化エチレンで形成された熱定着ローラと、表層がシリコーンゴムで形成された圧力定着ローラとが、対になって回転するオイルレス方式定着機を、ローラ圧力が1Kgf/cm2 、ローラスピードが125mm/secになるように調節し、熱定着ローラの表面温度を150〜210℃の間で10℃の間隔で段階的に上昇させて、各表面温度において上記未定着画像の定着を行った。定着後、転写紙の余白部分にトナー汚れが生じるか否かの観察を行い、汚れが生じない温度領域を非オフセット温度領域とした。そして非オフセット温度領域において、未定着画像を有する転写紙が熱定着ロールの表面に巻き付くか否かの観察を行い、巻付きが発生しない温度領域の高温側の上限温度を確認した。なお、実用上支障ない上限温度は190℃であった。
<定着強度>
上記二成分現像剤を上記複写機にて、A4の転写紙に、画像濃度0.2〜1.4の間で段階的に変えた14個の円形パッチ(6mmφ)の未定着パターンを形成した。
そして、前記の定着機を用いて、熱定着ローラの表面温度を180℃にして定着を行った。ついで、形成された定着画像の画像濃度を反射濃度計(マクベス社製、商品名:RD−914)を使用して測定した後に、この定着画像に対して砂消しゴムの切断切片を45°に当接し、荷重1kgで3往復摺擦し、ついで同様にして画像濃度を測定した。各パッチの擦る前後の画像濃度から下記式によって個々の定着強度を求め、その最小値をトナーの定着強度とした。
定着強度(%)=(摺擦後の画像濃度/摺擦前の画像濃度)×100
A:定着強度が80%以上
B:定着強度が70%以上80%未満
C:定着強度が70%未満
<耐融着性>
トナーを非磁性一成分方式のML−2150型プリンタ(三星電子社製)の現像機に投入し、画像比率が5%のA4原稿を、A4の転写紙に5000枚複写した。5000枚複写後に、現像機の帯電部材(帯電ブレード)にトナーの融着が見られるかどうか、目視により確認した。
A:トナーの融着なし。
C:トナーの融着あり。
<成形性>
2軸押出機により押出された板状の押出成形物の、押出方向に対して垂直方向の断面を光学顕微鏡(倍率400倍)で観察し、結着樹脂、離型剤、着色剤等の各材料の分散性(分散の程度)を確認した。
A:各材料が均一に分散し、かつ微分散している。
B:各材料の分散状態は均一であるが、離型剤の分散径が大きい。
C:各材料の分散状態が不均一であり、離型剤の分散径が大きい。
[総合評価]
トナーの実用性の観点から、定着特性と耐融着性とのバランスを考慮した総合的な評価
を行った。
A:定着特性および耐融着性のいずれにも優れている。
B:定着特性、耐融着性のいずれかが十分でない。
C:定着特性および耐融着性のいずれにも劣っている。
[実施例1〜9、比較例1〜7]
トナーの構成成分として、前記の非晶性ポリエステル樹脂と、結晶性ポリエステル樹脂と、離型剤と、着色剤と、帯電制御剤とを表1および表2に示す割合で用いた。
前記各材料を2軸混練押出機(PCM−30、池貝(株)製)を用いて、各ゾーンの温度を160〜200℃(平均値180℃又は175℃)の範囲内で適宜設定し、吐出量3.5kg/hr、回転数250rpmの条件で溶融混練し、厚さ2〜3mmの板状の押出成形物を得た。得られた板状の押出成形物の断面観察を行い、前記各材料の成形性を評価した。
ついで、押出成形物を、ジェットミルにて粉砕し、その後乾式気流分級機で分級して、体積平均粒径が8.5μmのトナー粒子を得た。得られたトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(HDKH13TM、ワッカーケミカル社製)1.2重量部と、疎水性シリカ(NA−50Y、日本アエロジル(株)製)を0.3重量部とを添加し、ヘンシェルミキサーにて、周速40m/secで10分間攪拌混合し、トナー粒子表面に疎水性シリカが添加された外添トナーを得た。得られたトナーについて、DSCにより測定し、吸熱ピークの始点のオンセット温度、終点のオンセット温度、半値幅を求めた。また、前記の方法で動的粘弾性測定を行ない、損失正接(tanδ)の温度依存性曲線から、αmax及びβmaxの値とその温度とを求めた。ついで、定着特性、耐融着性を評価し、この評価結果に基づいて、トナーとしての実用レベルを考慮して総合評価を行った。結果を表1および表2に示す。
Figure 0004514757
Figure 0004514757
表1および表2から明らかなように、実施例1〜9のトナーは、定着特性、定着強度、耐融着性、成形性に優れているおり、総合評価はAであった。なお、実施例1のトナーのDSC曲線を図5に示す。図5から明らかなように、トナーには結晶性樹脂に由来する吸熱ピークが認められる。
これに対して、比較例1〜7のトナーは、本発明の前記の要件のいずれかを備えていないために、粉砕困難でトナー化できなかったり、定着特性、耐融着性の少なくとも一方が不満足なものであり、総合評価はCであった。なお、比較例1のトナーのDSC曲線を図6に示す。図6から明らかなように、トナーには結晶性樹脂に由来する吸熱ピークが存在していない。
本発明の静電荷像現像用トナーは、定着特性および耐融着性に優れるものであり、特に、非磁性一成分現像方式、オイルレス定着方式、フルカラー画像形成に用いられるトナーとして好適である。

Claims (14)

  1. 少なくとも非晶性樹脂と融点が150℃以上180℃未満の結晶性樹脂とを含有する結着樹脂、及び着色剤を含有し、
    示差走査熱量計により測定される昇温時のDSC曲線において、始点のオンセット温度が100〜150℃、及び終点のオンセット温度が150〜200℃であり、かつ半値幅が10〜40℃の吸熱ピークが存在し、
    かつ、50〜250℃における動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)の温度依存性曲線において、150〜250℃の温度範囲に少なくとも1個以上の極大ピークαを有し、かつ50℃以上150℃未満の温度範囲に少なくとも1個以上の極大ピークβを有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、
    少なくとも、前記非晶性樹脂、結晶性樹脂及び着色剤を2軸混練押出機により熱溶融混練して樹脂組成物を得る工程と、前記樹脂組成物を粉砕、分級する工程とからなり、前記樹脂組成物を得る工程における熱溶融混練の温度T(℃)は下記式(1)の範囲であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法
    (Tm−20)≦T≦(Tm+30)・・(1)
    (但し、Tmは結晶性樹脂の融点(℃)である。)
  2. 前記吸熱ピークの吸熱量が1〜20mJ/mgであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  3. 結晶性樹脂の示差走査熱量計により測定される昇温時のDSC曲線において、始点のオンセット温度が100〜150℃、及び終点のオンセット温度が170〜220℃であり、かつ半値幅が10〜40℃である吸熱ピークが存在することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  4. 損失正接(tanδ)の温度依存性曲線において、150〜250℃の温度範囲に存在する極大ピークαのtanδの最大値をαmax、50℃以上150℃未満の温度範囲に存在する極大ピークβのtanδの最大値をβmaxとしたとき、下記式()の関係を満たすことを特徴とする請求項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
    0.1<αmax−βmax<1.4 ・・・・(
    (但し、αmax>βmax、0.8<αmax<1.8、0.4<βmax<1.4)
  5. 非晶性樹脂が非晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  6. 結晶性樹脂が結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  7. 結晶性ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  8. 結着樹脂中の非晶性樹脂と結晶性樹脂の総和中に占める結晶性樹脂の量が1〜40重量%であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  9. 非晶性樹脂のガラス転移温度(Tg)が50〜80℃であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  10. 結晶性樹脂を1〜30重量%含有していることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  11. 離型剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  12. 離型剤の含有量がトナー100重量部に対して0.1〜5重量部であることを特徴とする請求項11に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  13. 非磁性1成分現像方式用トナーであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
  14. フルカラー用トナーであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
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