JP4511886B2 - スクリュー圧縮機の異常診断装置および異常診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、一対圧縮ロータの噛み合い回転により流体を圧縮するスクリュー圧縮機で発生する異常を診断するための異常診断装置およびこれを用いた異常診断システムに関する。
圧縮機などの回転機械で発生する異常の診断については、診断対象の回転機械が発する機械的振動や音響などの周期現象のデータを取得し、その周期現象データを利用して異常の診断を行う手法が知られている。例えば特許文献1に開示の「空気調和機における騒音診断装置」では、室外ファンと圧縮機それぞれの騒音データに基づいて異常の有無を診断するようにしている。また特許文献2には、スクリュー圧縮機に取り付けた振動測定手段からの測定データを正常運転時のそれと比較することで異常を判定する手法が開示されている。また特許文献3には、回転中の軸受の振動を周波数分析することにより軸受の損傷を診断する「軸受診断装置」が開示されている。この軸受診断装置では、振動データを周波数帯域ごとの時系列信号に変換し、それぞれの時系列信号の最大値、実効平均値を求めるとともに周波数分析を行う。そして最大値および実効平均値を判定基準と比較することで軸受の異常発生を判定し、周波数分析において観測された周波数より異常位置の特定を行うようにしている。
特開平5−99475号公報 特開2002−99320号公報 特開2003−50157号公報
回転機械の異常診断では、回転機械に発生する異常をその発生位置も含めてできるだけ小さいうちに診断できるようにすることが望まれ、特にスクリュー圧縮機においてはその要望が強い。すなわちスクリュー圧縮機では一対圧縮ロータの噛み合い回転により流体を圧縮する構造となっており、圧縮ロータに異常を発生すると、それが大きな損傷をもたらしてその修理に多大な費用を要することになる、といった事態に結びつく可能性が高く、したがって異常をその発生位置も含めてできるだけ小さいうちに診断できるようにする必要が大きい。
しかし、上記のような従来の技術では、このようなスクリュー圧縮機における異常診断についての要求に対して十分に応えることができない。すなわち特許文献1における、騒音レベルの比較で異常を診断する手法では、これをスクリュー圧縮機に適用しても、異常をその発生位置の特定とともに微小なうちに診断することが困難である。また特許文献2における、振動データの周波数スペクトルを正常データと比較する手法も微小な異常の診断にはあまり適していない。また特許文献3に開示の手法は、異常の発生位置の特定を可能とするものの、異常発生位置の特定のために診断時点における周期現象の周波数、例えば圧縮ロータの回転周波数を特定する必要のあるスクリュー圧縮機にこれを適用しても、異常発生位置の十分な特定を期待できない。
本発明は、以上のような事情を背景になされたものであり、スクリュー圧縮機に発生する可能性のある異常を微小なうちにその発生位置も含めて診断することを可能とするスクリュー圧縮機の異常診断装置の提供を目的とし、またそのような異常診断装置を用いたスクリュー圧縮機の異常診断システムの提供を目的としている。
上記目的を達成するため本発明では、一対の圧縮ロータの噛み合い回転により流体を圧縮するスクリュー圧縮機の異常を診断するスクリュー圧縮機の異常診断装置において、前記スクリュー圧縮機の駆動に伴って生じる周期現象を検出するセンサ、前記センサで得られる周期現象データを、異常が発生する可能性のある診断対象部品に対し、当該診断対象部品の正常時における固有な周期現象の周波数から設定される第1の注目周波数の成分についてその強度の時間変動データに変換して抽出する特定周波数成分強度抽出手段、前記特定周波数成分強度抽出手段で抽出された時間変動データの周波数成分を分析し、得られた周波数分析データについて、前記診断対象部品に予測される異常が発生したことにより生じる周期現象の周波数から設定される第2の注目周波数の成分についてその強度を分析する周波数成分分析手段と、前記周波数成分分析手段により分析された第2の注目周波数の成分の強度と予め設定された基準値と比較することにより異常の有無を判定する異常判定手段と、を備えたことを特徴としている。
また本発明では上記のような異常診断装置で前記一対の圧縮ロータを診断対象部品とするについて、前記一対の圧縮ロータのそれぞれに接続されて互いに噛み合うようにされている一対のタイミングギアに生じる噛み合い強度の変動における周波数を前記第1の注目周波数とするようにしている。
また本発明では上記のような異常診断装置について、前記センサで得られる周期現象データに基づいて前記圧縮ロータの回転数を検出する回転数検出手段を設け、当該回転数検出手段で検出した回転数に基づいて前記第1の注目周波数を設定できるようにしている。
また本発明では上記のような異常診断装置について、前記特定周波数成分強度抽出手段は、ウェーブレット変換により前記データ変換を行うものとしている。
また本発明では上記のような異常診断装置について、前記スクリュー圧縮機をその起動後に定格回転数よりも低い回転数の低速回転数で一定時間運転させ、その低速回転数時に異常診断を行うものとしている。
また本発明では上記他の目的のために、上記のような異常診断装置を、ネットワークを介して監視センタに接続して異常診断システムを構成するものとしている。
本発明では、スクリュー圧縮機における周期現象を利用して異常診断をなすについて第1の注目周波数と第2の注目周波数を設定し、これらの注目周波数を基に診断を行うようにしている。このため異常が発生した場合にそれを微小なうちに検知することが可能となり、またその発生位置が例えば圧縮ロータであると特定することも確実に行えるようになり、スクリュー圧縮機に対する異常診断の有効性を大幅に高めることができる。
以下、本発明を実施する上で好ましい形態について説明する。図1に一実施形態によるスクリュー圧縮機の異常診断装置の構成を模式化して示す。異常診断装置は、スクリュー圧縮機1を異常診断対象としており、センサ2、増幅器3、A/D変換器4、回転数検出手段5、特定周波数成分強度抽出手段6、周波数成分分析手段7、異常判定手段8および異常判定データベース9を備えている。
本実施形態における異常診断対象のスクリュー圧縮機1は、図2にその構造を模式化して示すように、対にして設けられる第1の圧縮ロータ(雄型圧縮ロータ)11と第2の圧縮ロータ(雌型圧縮ロータ)12、第1の圧縮ロータ11の回転軸に接続された第1のタイミングギア13、第1のタイミングギア13に噛み合うようにして第2の圧縮ロータ12の回転軸に接続された第2のタイミングギア14、ロータ駆動用の電動モータ15、吸入側配管に設けられる吸入弁16、および吐出側配管に設けられる吐出弁17を備え、一対の圧縮ロータ11、12の噛み合い回転により空気などの流体を圧縮する構成となっている。第1、第2の両タイミングギア13、14は、オイルフリーの場合に設けられる要素であり、第1、第2の両圧縮ロータ11、12を非接触で回転させて潤滑油を不要とする場合に、その非接触回転のタイミングをとる機能を負っている。したがってオイルフリーでないスクリュー圧縮機ではこうした要素は設けられないことになる。
まず本実施形態による異常診断装置でなされる異常診断処理の基本について説明する。スクリュー圧縮機は、その駆動に伴って、機械的な振動、音響(騒音)あるいは駆動電流の変動などの周期現象を各部品に生じる。異常診断は、こうした周期現象について、異常が発生する可能性のある診断対象の部品に対し、診断対象の部品の正常時における固有な周期現象の周波数に対応する第1の注目周波数と、その部品に予測される異常が発生したことにより生じる周期現象の周波数に対応する第2の注目周波数を設定する。そして、センサ2で検出した周期現象データをまず特定周波数成分強度抽出手段6にて第1の注目周波数の成分についての強度の時間変動データに変換する。次いでその強度の時間変動データについて周波数成分分析手段7にて周波数分析を行う。それから異常判定手段8にて、周波数分析で得られたデータについて、第2の注目周波数の成分の強度を予め設定の基準値と比較し、それが基準値を超えているか否かにより異常の有無を判定する。
以下ではこのような異常診断を圧縮ロータについて行う場合を例として、異常診断装置の各構成要素の機能とともに具体的に説明する。センサ2は、スクリュー圧縮機1に取り付けられ、スクリュー圧縮機1における上述のような周期現象を検出し、その周期現象に関するアナログ信号を出力する。センサ2の出力アナログ信号の例を図3に示す。このセンサ2からのアナログ信号は増幅器3で増幅され、増幅器3で増幅されたアナログ信号はA/D変換器4によりデジタル信号に変換される。
回転数検出手段5は、スクリュー圧縮機1における圧縮ロータの実際の回転数(回転速度)を求める。回転数検出手段5による回転数の検出は、センサ2が検出する周期現象に基づいて行う。具体的には、周期現象データについて例えば周波数成分ごとの強度を分析し、強度のピークを持つ周波数から圧縮ロータの実回転数を求めるなどの手法で行うことができる。この回転数検出手段5で求めた圧縮ロータの実回転数は、圧縮ロータに関する異常診断における第1の注目周波数の設定の基になる。第1の注目周波数は、センサ2が検出する周期現象に基づいてなす異常診断における基本的なパラメータであり、その基になる圧縮ロータの実回転数を異常診断で用いるのと同じ周期現象データから回転数検出手段5により求める構成は、異常診断の精度を高める上で有効である。すなわち、例えばエンコーダなどの回転数検出手段を別途設ける場合は、その回転数検出手段からの回転数データに伝達途中で誤差などを生じる可能性があるが、本実施形態のような構成であると、そうした可能性を排除でき、異常診断の精度をより高めることができる。
特定周波数成分強度抽出手段6は、センサ2からの周期現象データを、圧縮ロータの実回転数に相関して設定される第1の注目周波数による周期現象成分の強度の時間変動データに変換する。図2のスクリュー圧縮機1は圧縮ロータ11、12が非接触である。このようなスクリュー圧縮機1の場合は、圧縮ロータ11、12の回転に伴うタイミングギア13、14の回転でタイミングギア13、14にその歯数に相関して生じる噛み合い強度の変動についての周波数を第1の注目周波数とするのが好ましい。タイミングギア13、14における噛み合い強度の変動は、スクリュー圧縮機1の起動時であれば、以下のようにして生じる。すなわちスクリュー圧縮機1は、その起動時においては吸入弁16が閉じられた状態で運転される。この場合、吸入側は吸入弁16から圧縮ロータまではほぼ真空状態となっており、吐出側は大気開放している。このため、圧縮ロータのかみ合い周期にあわせて吐出側から圧縮ロータへの逆流を周期的に生じ、これによる空気圧の変動に伴う荷重が圧縮ロータにかかり、これに応じて噛み合い強度の変動をタイミングギアに生じる。
第1の注目周波数の設定は、異常判定データベース9に格納されているデータを用いて行われる。すなわち異常判定データベース9には、例えば圧縮ロータの回転数、タイミングギアの歯数および第1の注目周波数の関係をテーブル化したデータが格納されており、このデータから圧縮ロータの実回転数に相関したタイミングギアの周期現象についての第1の注目周波数を求める。
このように、圧縮ロータ11、12の異常診断における第1の注目周波数をタイミングギア13、14の周期現象から設定するのは、圧縮ロータ11、12に生じる異常をより確実に診断できるようにするためである。圧縮ロータ11、12の噛み合いは非接触であるため、例えば一方の圧縮ロータの表面に異物が固着し、その部分だけが他方の圧縮ロータと接触する状態になっている、といった異常を生じても、その異常による周期現象は圧縮ロータ11、12における正常時の周期現象に対してそれほど大きな変化をもたらさないことがある。一方、タイミングギア13、14は、このような異常が圧縮ロータ11、12に生じると、その影響を受けて圧縮ロータ11、12の異常による周期現象をよりクリアーに発現させる。このような関係から、圧縮ロータ11、12の診断における第1の注目周波数をタイミングギア13、14の周期現象について設定することで、圧縮ロータ11、12に生じる異常をより確実に診断できるようになる。
特定周波数成分強度抽出手段6によるデータ変換にはいくつかの手法が可能である。好ましい一つは、ウェーブレット変換を用いる手法である。他の好ましい一つは、ショートタイムFFT(高速フーリエ変換)による手法である。これらの手法の他に、特定周波数成分強度抽出手段6をフィルタ構造で形成してろ波処理を行う手法も可能である。なおウェーブレット変換やショートタイムFFTあるいはろ波処理はよく知られている手法であるので、それらについての説明は省略する。
本実施形態では特定周波数成分強度抽出手段6によるデータ変換をウェーブレット変換で行っている。ウェーブレット変換は、広い周波数範囲について十分な時間分解能を持つデータが得られるという特性がある。これは圧縮ロータの回転数が変動する条件下で精度の高い異常診断を行う上で有用な特性である。したがって特定周波数成分強度抽出手段6によるデータ変換の手法としてはウェーブレット変換が特に好ましいといえる。
圧縮ロータの異常診断を行う場合の第1の注目周波数としては、タイミングギアのかみ合い周波数が挙げられる。圧縮ロータ異常が生じ、その部分で二つの圧縮ロータが互いに接触する場合には、それに合わせてタイミングギアのかみ合い強度も変動する。したがって、周期現象データのタイミングギアかみ合い周波数成分強度の時間変動を分析することで圧縮ロータの異常を診断することが出来る。スクリュー圧縮機1の運転時における周期現象データのタイミングギアかみ合い周波数成分強度の時間変動例を図4と図5に示す。これらは、第1の圧縮ロータ11の歯数が5で第2の圧縮ロータ12の歯数が4である場合の例である。図4の波形は、圧縮ロータに異常がない場合の波形であり、圧縮ロータのかみ合わせ周波数に対応した時間間隔Δt3を周期としてほぼ同じ強度で強弱を繰り返す。圧縮機の吐出圧がロータのかみ合わせ周波数で脈動し、これに合わせてタイミングギアのかみ合い強度が変動するために、これが強度変化としても現れるのである。
一方、図5の波形は、圧縮ロータ11の特定歯面に異常のある場合の波形であり、正常の場合よりも大きなピーク値が時間間隔Δt2の周期で現れる波形となっている。この波形は、上述した圧縮ロータ表面への異物の固着による異常でもたらされたものである。こうした異常があると、両圧縮ロータの部分接触時にタイミングギアの噛み合い強度が大きくなり、それが正常の場合よりも大きなピーク値となって圧縮ロータ11の回転周波数に応じた時間間隔Δt2の周期で正常時の波形に重なった状態でパルス状に現れる。
周波数成分分析手段7は、特定周波数成分強度抽出手段6で得られたデータについて周波数分析を行う。その周波数分析には、ウェーブレット変換による手法や高速FFTによる手法を用いることができる。図5の例のデータを周波数成分分析手段7で周波数分析すると、図6に示すような周波数スペクトルが得られる。この周波数スペクトルは、第1の注目周波数f3の成分にピークのある分布を含むとともに、時間間隔Δt2を周期とする周波数つまり上述の第2の注目周波数f2の成分およびその高調波成分にピークのある分布を含む。異常診断は、このような周波数分析結果を異常判定手段8で判定することで行う。具体的には、第2の注目周波数における強度を異常判定データベース9に格納の基準値と比較し、その強度が基準値を超えていれば異常発生と判定する。
ここで、第2の注目周波数は、上述のように発生した異常による周期現象の周波数に対応しており、発生する異常のタイプごとに、例えばスクリュー圧縮機の型式や使用履歴などを考慮して設定されることになる。そして異常判定のための基準値も異常タイプごとの第2の注目周波数に対応して設定される。このような第2の注目周波数と基準値の組み合わせは、異常判定データベース9にテーブル化したデータとして格納されている。
以上のように本発明では、スクリュー圧縮機における周期現象を利用して異常診断をなすについて第1の注目周波数と第2の注目周波数を設定し、これらの注目周波数を基に診断を行うようにしている。このため単に周期現象の強弱だけでは検知できない小さな異常も検知することが可能となり、さらにその異常が発生している位置の特定も可能となり、異常診断の有効性を大幅に高めることができる。
図7に異常診断装置によるスクリュー圧縮機に対する異常診断のタイムスケジュールの例を示す。この例では、スクリュー圧縮機の起動後に定格回転数よりも遅い回転数の低速回転数で一定時間運転するようにし、その低速回転数時に異常診断を行うようにしている。このように起動時に低速回転を行わせて異常診断をなすようにすることで、異常発生によるスクリュー圧縮機の損傷などを未然に防止できるようになる。すなわち圧縮ロータの表面に異物が固着するなどの異常を発生した状態で定格回転数による運転を行うと、圧縮ロータが焼きついて損傷し、さらにはその影響でロータハウジングなどにも損傷が拡大し、その修理に多大な費用を要する状態を招くおそれがある。これに対し、本実施形態のように低速回転数で異常診断を行い、異常を検知したら、それ以上のスクリュー圧縮機の運転を止めて異常原因を除く処置を施せるようにすることで、異常が多大な費用を要する損傷に結びつくようなことを未然に防止することができる。
図8に上記のような異常診断装置を用いた異常診断システムの実施形態の例を示す。異常診断システムは、異常診断装置を、ネットワーク20を介して監視センタ21に接続した構成とされ、異常診断装置による診断結果が随時監視センタ21に送られる。またこの異常診断システムでは、異常診断装置では診断できていない異常がスクリュー圧縮機に何らかの方法で発見された場合に、その異常も異常診断装置で診断できるように、異常診断装置の異常判定データベース9に監視センタ21からの遠隔操作で必要な更新を施すことも行える。具体的にいうと、異常診断装置では診断できていない異常を例えばスクリュー圧縮機の保守管理員などが発見した場合には、異常診断装置が周波数分析手段7からの出力データを監視センタ21に送信する。これを受けた監視センタでは送信されたデータを基に、必要なデータ更新を異常判定値データベース9に施す。こうした更新は、監視センタ21に接続されている複数の異常診断装置に共通するものである場合であれば、それら複数の異常診断装置に対して共通になされる。このような異常診断システムを構築することにより、異常診断装置にいわば学習機能を持たせることが可能となり、診断対象の異常の範囲を順次拡大することが可能となる。
本発明は、スクリュー圧縮機に対する異常診断の有効性を大幅に高めるものであり、スクリュー圧縮機の分野に広く適用することができる。
一実施形態による異常診断装置の構成を模式化して示す図である。 スクリュー圧縮機の構成を模式化して示す図である。 センサから出力される信号の例を示す図である。 特定周波数成分強度抽出装置から出力される、異常のない場合の信号の例を示す図である。 特定周波数成分強度抽出装置から出力される、異常のある場合の信号の例を示す図である。 周波数成分分析装置から出力される信号の例を示す図である。 異常診断のタイムスケジュールの例を示す図である。 一実施形態による異常診断システムの構成を模式化して示す図である。
符号の説明
1 スクリュー圧縮機
2 センサ
5 回転数検出手段
6 特定周波数成分強度抽出手段
7 周波数成分分析手段
8 異常判定手段
11 第1の圧縮ロータ
12 第2の圧縮ロータ
13 タイミングギア
14 タイミングギア
20 ネットワーク
21 監視センタ

Claims (6)

  1. 一対の圧縮ロータの噛み合い回転により流体を圧縮するスクリュー圧縮機の異常を診断するスクリュー圧縮機の異常診断装置において、
    前記スクリュー圧縮機の駆動に伴って生じる周期現象を検出するセンサ
    前記センサで得られる周期現象データを、異常が発生する可能性のある診断対象部品に対し、当該診断対象部品の正常時における固有な周期現象の周波数から設定される第1の注目周波数の成分についてその強度の時間変動データに変換して抽出する特定周波数成分強度抽出手段
    前記特定周波数成分強度抽出手段で抽出された時間変動データの周波数成分を分析し、得られた周波数分析データについて、前記診断対象部品に予測される異常が発生したことにより生じる周期現象の周波数から設定される第2の注目周波数の成分についてその強度を分析する周波数成分分析手段と、
    前記周波数成分分析手段により分析された第2の注目周波数の成分の強度と予め設定された基準値と比較することにより異常の有無を判定する異常判定手段と、
    を備えたことを特徴とするスクリュー圧縮機の異常診断装置。
  2. 前記一対の圧縮ロータを診断対象部品とするについて、前記一対の圧縮ロータのそれぞれに接続されて互いに噛み合うようにされている一対のタイミングギアに生じる噛み合い強度の変動における周波数を前記第1の注目周波数とするようにされている請求項1に記載のスクリュー圧縮機の異常診断装置。
  3. 前記センサで得られる周期現象データに基づいて前記圧縮ロータの回転数を検出する回転数検出手段を備え、当該回転数検出手段で検出した回転数に基づいて前記第1の注目周波数を設定できるようにされている請求項1または請求項2に記載のスクリュー圧縮機の異常診断装置。
  4. 前記特定周波数成分強度抽出手段は、ウェーブレット変換により前記データ変換を行うようにされている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のスクリュー圧縮機の異常診断装置。
  5. 前記スクリュー圧縮機をその起動後に定格回転数よりも低い回転数の低速回転数で一定時間運転させ、その低速回転数時に異常診断を行うようにされている請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のスクリュー圧縮機の異常診断装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の異常診断装置を、ネットワークを介して監視センタに接続して構成されたスクリュー圧縮機の異常診断システム。
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