JPH10281076A - ポンプ機場の故障診断方法及びポンプ機場の故障診断装置 - Google Patents

ポンプ機場の故障診断方法及びポンプ機場の故障診断装置

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JPH10281076A
JPH10281076A JP9184897A JP9184897A JPH10281076A JP H10281076 A JPH10281076 A JP H10281076A JP 9184897 A JP9184897 A JP 9184897A JP 9184897 A JP9184897 A JP 9184897A JP H10281076 A JPH10281076 A JP H10281076A
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JP9184897A
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Masahiro Tsuchiya
雅弘 土屋
Yukishi Takagi
亨之 高木
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、従来熟練した現場技術者の聴
覚にのみ依存していたポンプ故障の非定常な異常現象の
診断を視覚によって客観的に把握することができる振動
波形の解析方法を提供することである。 【解決手段】ポンプ機場2303内の稼動音をマイクロ
フォン2307で集音し、この音波形を故障診断装置2
308でウェーブレット変換してスケーログラムを作成
する表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウェーブレット変換
を用いて故障診断を行う技術に係わり、特にポンプ機場
の回転機械の故障を診断するのに好適な故障診断方法及
び故障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ポンプ機場でよく見られる故障モードと
故障診断方法の従来例を機械的異常、水力的振動、腐
食、摩耗に分類して説明する。
【0003】まず、機械的異常では、アンバランス、ス
ラストカラーの振れ、カップリング不良、軸心不一致、
オイルホイップなどの多くの異常が、振動解析と回転数
を変化させた場合の振動応答で判断できる。水力的振動
では、羽根車の羽根後縁がボリュートケーシングの巻き
はじめ部を通過する度に圧力脈動を生じる。その周波数
f[Hz]は数1で示される。 f=z×n/60 (数1) ここに、z:羽根車の羽根枚数,n:回転数(rpm)で
ある。
【0004】ポンプ設備のある部分の固有振動数がこの
周波数に近い場合、共振して激しく振動する。共振して
いるかどうかの診断はポンプを停止した状態で、問題の
部位の固有振動数の測定、運転中の圧力脈動と問題の部
位の相関を調べれば診断できる。また、キャビテーショ
ンについては、発生の有無をポンプのケーシング部の加
速度を測定するか、あるいは水中音圧の高周波数成分の
変化でとらえる方法がある。
【0005】腐食はポンプにとって特に稼働中診断の立
場で考えると、現時点では不可能である。従って定期的
な分解点検によって確認していくしかない。
【0006】軸受けや歯車の摩耗については、潤滑油の
分光分析を行って潤滑油中の金属成分の種類とその濃度
を潤滑油交換後の経過時間と対比して異常の有無を判断
する方法(Spectromtric Oil Analysis Procedure)が広
く用いられる。
【0007】また、回転機械の振動波形から異常を診断
する場合に、従来ではフーリエ変換が用いられた。この
技術に関連する発明では、特開平1-296376号公報「フー
リエ変換装置及びフーリエ変換法」がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、機械的
異常を診断しようとして、振動解析をしたり、回転数を
変化させた場合の振動応答を解析する場合に、以下に示
す3点の問題があった。
【0009】(1)フーリエ変換法の数学的な性質から
過渡的な現象の解析が困難であった。
【0010】(2)振動波形がノイズを含む場合にノイ
ズと異常振動波形を分離することが困難であった。
【0011】(3)従来では、振動波形の周波数分析に
フーリエ変換法を用いていたため低周波数成分の解像度
が低かった。また、フーリエ変換法では、振動波形の中
に局在する微細な振動成分を検出することができなかっ
た。
【0012】また、従来では主に計装用振動計を用いて
振動波形を採取していたため、診断個所の数に対応した
計装用振動計を設置する必要があった。計装用振動計は
高価で費用がかさむ上、設置工事が必要であった。
【0013】そこで、本発明の目的は、振動波形中存在
する異常振動波形を確実かつ高い解像度で検知できるポ
ンプ機場の故障診断方法と故障診断装置を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のポンプ機場の故障診断方法は、ポンプ機場
の稼動音をマイクロフォンで集音し、この音波をウェー
ブレット変換してスケーログラムを作成するようにした
ものである。
【0015】また、本発明のポンプ機場の故障診断方法
は、ポンプ機場の稼動音をマイクロフォンで集音し、こ
の音波をウェーブレット変換して、変換結果を特定のし
きい値で2値化し、2値のスケーログラムを作成するよ
うにしたものである。
【0016】また、本発明のポンプ機場の故障診断装置
は、ポンプ機場の稼動音を集音して得られた音波形を装
置に入力する波形入力手段と、この音波形をウェーブレ
ット変換するウェーブレット変換手段と、このウェーブ
レット変換手段で求められたウェーブレット変換結果を
用いてスケーログラムを作成し出力するウェーブレット
変換結果出力手段とを備えたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、本発明に係るウェーブレッ
ト変換について説明する。
【0018】本発明では、従来のフーリエ振幅スペクト
ラムとは異なるウェーブレット変換に基づく方法でデー
タ処理を行うことを特徴とする。ウェーブレット変換で
は、非定常な信号に対してその信号の特徴を明瞭にズー
ムアップすることが可能で、同様な目的で利用されてい
る短区間フーリエ変換に比べて、分解能がサンプリング
時間長の影響を受けずにあらゆる周波数帯域においても
確保される特徴がある。
【0019】したがって、回転機械の異常振動音と正常
振動音では、両者のスケーログラムは明らかに異なった
パターンを呈し、客観的な判定が可能となる。またウェ
ーブレット変換を用いると処理後のデータは聴覚と非常
によい対応を示す。時系列データf(x)の連続ウェーブ
レット変換(Wψf)(b,a)は数2で定義される。
【0020】
【数2】
【0021】数2を周波数ωがパラメータとなるように
書き換えると数3となる。
【0022】
【数3】
【0023】数2において、ψはアナライジング・ウェ
ーブレット、bは経過時間、aはスケーリング・ファク
ターを表す。連続ウェーブレット変換においては、アナ
ライジング・ウェーブレットψに数4の条件が求められ
る。
【0024】
【数4】
【0025】なお、本発明は,ポンプ機場の故障診断に
限らず、火力、原子力プラントや、自動車、コンピュー
タ・デバイスなどの回転部分を有する機械の異常振動の
診断などにも適用することができる。
【0026】以下、本発明の実施例を説明する。
【0027】(減速機の歯車の局部的異常の診断例)エ
ンジンの動力を羽根車に伝達する減速機の歯車に局部的
異常があると、歯車の異常噛合い部分だけの振幅が大き
くなり、図1に示すような振動波形になる。図1は周波
数で回転する歯数8の歯車の6番目の歯だけに局部的な
異常がある場合である。この波形を連続ウェーブレット
変換と通常のフーリエ変換で解析し、その結果を比較し
た。
【0028】連続ウェーブレット変換では、アナライジ
ング・ウェーブレットψとして下記の数5を用い,ψを
aスケール、bトランスレートしたした式である数6を
フーリエ積分して求めた数7を上記数3に代入して数8
を得る。数8を経過時間b=1/128s毎に計算して16階
調の濃淡で表示した。これを図2に示す。また、アナラ
イジング・ウェーブレットの波形とフーリエスペクトラ
ムを図3に示す。フーリエスペクトラムにはスケーリン
グ・ファクターaが1/10,1/15,1/22,1/33,1/50の5段階
をかさねて表示している。なお、図1の振動波形は、周
波数8Hzのコサイン波形の90/128≦x≦96/128の部分に
周波数40Hzのコサイン波形を加算した合成波形を用い
た。
【0029】
【数5】
【0030】
【数6】
【0031】
【数7】
【0032】
【数8】
【0033】通常のフーリエ変換では、図1の振動波形
を1/128s毎に128データにサンプリングして、フーリエ
変換し、振幅の二乗を最大値で規格化して図示した。こ
れを図4に示す。
【0034】以上2手法による解析結果より、通常のフ
ーリエ変換では、時間とともに変化する振幅の差異をま
ったく捕らえることができないのに比較して、連続ウェ
ーブレット変換を用いると経過時間ごとの周波数−振幅
分布が明瞭となり、歯車の正常部分と異常部分が異なる
パターンとなって表現されることがわかる。
【0035】(ノイズ分離能力の検証)より実際に近い
状況を模擬するために、図1の振動波形にノイズをのせ
た。これを図5に示す。この振動波形を同様の手順で連
続ウェーブレット変換で解析し、図1のノイズ無しの振
動波形の場合と結果を比較した。連続ウェーブレット変
換の結果を図6に示す。この図からも図2と同じ部分に
明らかな異常パターンを認めることができるが、さらに
異常パターンを明瞭に検出するためにグレイレベル10
と14をそれぞれしきい値に設定して2値化した。これ
を図7と図8に示す。図8では、区間90/128≦x≦96/12
8に局在する周波数40Hzの波形をほぼ検出できている
ことが分かる。この方法を用いればノイズを分離して、
異常パターンを検出することができる。
【0036】次に振動波形をフーリエ変換した。これを
図9に示す。図4と図9から、フーリエ変換ではノイズ
の有無に関わらず周波数40Hzに存在する異常パターン
のスペクトルを確認することができない。
【0037】(歯車3枚で構成される減速機の局部的異
常の診断例1)3枚の歯車から構成される減速機の局部
異常では、3枚の歯車の回転周波数と歯数を用いて、局
部異常を持つ歯車を識別し、同時に局部異常個所を診断
する。
【0038】図10(a)に3枚の歯車A,B,Cから
構成され、歯車Aに局部異常がある場合の振動波形を示
す。図10(a)では、3枚の歯車の回転周波数と歯数
をそれぞれ、Aでは、1Hz、歯数8、Bでは、1.33
Hz、歯数6、Cでは、2Hz、歯数4として、歯車Aの6
番目の歯だけに局部異常がある場合を示す。図10
(a)の振動波形は、前記図1の波形を歯車Aの合成波
として、この波形に、周波数6Hzの歯車Bの合成波と、
周波数4Hzの歯車Cの合成波を加算した合成波形を用い
た。この波形を連続ウェーブレット変換した結果から、
局部異常がある歯車を識別し、局部異常個所を特定し
た。
【0039】図10(b)に歯車Aの3回転分の波形を
1回転毎にウェーブレット変換した結果を示す。この結
果から、歯車Aに局部異常がある場合の異常パターン発
生周期が1secであり,歯車Bに局部異常がある場合に
は0.75sec、歯車Cに局部異常がある場合には0.
5secであることから、異常パターンの発生周期を調べ
ることにより、局部異常を有する歯車を識別することが
できる。また、1周期中の異常パターン発生時刻から、
局部異常個所を特定することができる。図10(b)で
は、それぞれ0.75sec、1+0.75sec、2+0.
75secの部分で異常パターンが検出されたため、歯車
Aの6番目の歯に異常があることが特定される。
【0040】(歯車3枚で構成される減速機の局部的異
常の診断例2)前記の歯車3枚で構成される減速機の局
部的異常の診断例1と同じ条件の減速機の歯車Aに2つ
の局部異常がある場合には、それぞれの局部異常の周波
数の高さから局部異常個所を識別する。図11(a)の
振動波形は、前記図10(a)の合成波形の30/128≦x
≦36/128の部分に第2の局部異常振動に対応させて、周
波数25Hzのコサイン波形を加算した合成波形を用い
た。この波形を連続ウェーブレット変換した結果から、
局部異常がある歯車を識別し、局部異常個所を特定し
た。
【0041】図11(b)に歯車Aの3回転分の波形を
1回転毎にウェーブレット変換した結果を示す。図11
(b)では、第1の局部異常が40Hzの成分をもち、第
2の局部異常が25Hzの成分を持ち、第1と第2の局部
異常を識別することができる。
【0042】(ポンプ機場における,異常部分の診断
例)次に、ポンプ機場全体を診断対象とした場合を考え
た。ポンプ機場における機械的異常と振動周波数の関係
を表1に示す。表1を用いて振動周波数毎に機械的異常
を分類することができる。例えば、卓越した振動周波数
として、軸回転数nHzが観測された場合には、アンバラ
ンス、スラストカラーの振れ、カプリング不良、軸心不
一致、支持部剛性低下などが機械的異常の候補として上
げられる。同様に、歯車の噛合い周波数fm Hzが卓越し
た場合には、歯車の全体的摩耗、片当たり、歯形誤差な
どが機械的異常の候補として上げられる。さらに、前述
の方法を用いて、歯車の局部異常個所を特定することが
できる。
【0043】一般に、ポンプ機場で採取された振動波形
には、減速機、羽根車、軸受け、エンジンあるいはモー
タなどから発生する振動が重畳されて複雑な波形にな
る。複雑な波形を分析して、機械的異常を特定しようと
した場合に、本発明に係る本実施例は有効な手段を提供
する。
【0044】
【表1】
【0045】(低周波解像力の検証)周波数レンジを低
周波領域の1Hzから5Hzの間に設定して、1Hz,1.5H
z,2Hzの3種類の波形をウェーブレット変換と通常の
フーリエ変換で解析し、その結果を比較した。まず、周
波数1Hzのコサイン波を作った。これを図12に示す。
この波形を経過時間1/128s毎にサンプリングした後、数
8に従ってウェーブレット変換の計算をして16階調の
濃淡でスケーログラム表示した。これを図13に示す。
図13では周波数1Hzをピークとして漸減衰するパター
ンが現れている。次に、図12の波形のフーリエ・スペ
クトラムを表示した。これを図14に示した。以下、同
じ方法で、周波数1.5Hzと2HZの波形についてもウェ
ーブレット変換とフーリエ変換による解析を行い結果を
比較した。
【0046】図15に周波数の波形、図16にこの波形
のウェーブレット変換結果、図17にそのフーリエ変換
結果をそれぞれ表示した。同様に図18に周波数2HZの
波形、図19にこの波形のウェーブレット変換結果、図
20にそのフーリエ変換結果をそれぞれ表示した。
【0047】1.5Hzの波形の解析結果を表している図
16と図17を比較すると、ウェーブレット変換を表す
図16では周波数1HZと2Hzに波形のエネルギーが集中
して高いピーク値を持つパターンが現れているのに対し
て、図17のフーリエ変換では、周波数0Hzから10Hz
ぐらいまでにかけてなだらかに変化する不明瞭なパター
ンが現れている。従って、ウェーブレット変換では、単
に1HZから5Hzの区間を拡大しているだけでなく、波形
が持つ周波数特徴を明瞭に現わすことが分かる。
【0048】(ウェーブレット変換装置の構成例)この
ような特徴を持つウェーブレット変換を高速に処理する
装置を設計した。これを図21に示す。この装置では,
波形入力手段1から解析しようとする信号波形を取り込
み、積算回路2で前記の数8を離散化した数9を計算す
る。
【0049】
【数9】
【0050】数9の計算結果をウェーブレット変換結果
出力装置3でスケーログラムにして表示する。
【0051】積算回路2では、図22に示すアルゴリズ
ムでウェーブレット変換を行う。まず初期設定を行う。
設定パラメータをステップ10に示す。このステップで
は,信号波形を入力して、さらに、数9を計算する時に
定数となるパラメータのσ,aの最大値,bの最大値を
それぞれ入力する。次にステップ11で信号波形のフー
リエ変換を計算する。この計算は、図21のフーリエ変
換装置4で行われる。以下、ステップ12からステップ
18までが2重ループ構造の計算ルーチンである。ステ
ップ12でパラメータaを初期化し、ステップ13でa
が最大値になるまでaをインクリメントしながらステッ
プ14からステップ17までのループを繰り返し計算す
る。ステップ14からステップ17までのループも同様
の構造になっていてbをインクリメントしながらステッ
プ16を繰り返し計算をする。この計算は、図21の演
算回路5で実行する。
【0052】このアルゴリズムの計算結果としてa×b
の配列データが求まる。図21のウェーブレット変換結
果出力装置3では、この配列データからスケーログラム
を描画する。
【0053】最後に、本発明に係る故障診断装置が適用
されるポンプ機場の実施例を説明する。図23はポンプ
機場の一実施例の概要を示している。ポンプ機場の建物
2303の中には、より低位にある貯水池2301から
高位にある河川2302に揚水して排水するポンプ装置
2304が据え付けられている。2305は貯水池23
01からポンプ装置2304に導水する給水路、230
6は揚水した水を排水する排水管である。この実施例に
おいては、ポンプ装置2304から発せられる音をマイ
クロフォン2307で集音し、図21に示した故障診断
装置2308に入力して、ウェーブレット変換を行い、
スケーログラムを作成し、出力する。この出力は、ディ
スプレイへの表示、紙等へのプリント、或いは記憶装置
への記録等である。
【0054】また、本実施例では、マイクロフォンで振
動音を集音して解析したが、ポンプ装置の振動を直接計
測して、ウェーブレット変換を行っても良い。この場合
は、マイクロフォンの替わりに加速度センサ等を用いれ
ばよい。
【0055】また、上述の実施例において、ウェーブレ
ット変換からスケーログラム作成までを計算機によって
行い、スケーログラムをCRTに表示すればよいこと
は、容易に理解できよう。このとき、ウェーブレット変
換手段、スケーログラム作成手段は計算機であり、CR
Tが出力或いは表示手段となる。
【0056】上述の実施例によれば、例えば、振動音デ
ータ或いは振動波形を数値化して遠隔の地に送信し、送
信先の監視室で振動音データ或いは振動波形をウェーブ
レット変換し、スケーログラムを作成表示するようにし
ても良い。このようにすれば、ポンプ装置の稼働中に、
常時監視することができるので、ポンプ機場の信頼性が
非常に向上する。
【0057】更に、上述の実施例において、機器振動の
代わりに音を解析対象に用いれば、振動センサ等の設置
工事に要する手間が省け、迅速かつ安価に診断すること
ができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来熟練した現場技術者の聴覚にのみ依存していた非定
常なポンプ故障音の診断を視覚によって客観的に把握す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歯車に局部異常がある場合の振動波形を表す図
である。
【図2】図1の振動波形のウェーブレット変換結果を表
す図である。
【図3】アナライジング・ウェーブレットの波形とフー
リエスペクトラムを表す図である。
【図4】図1の振動波形のフーリエスペクトラムを表す
図である。
【図5】図1の振動波形にノイズを付加した波形を表す
図である。
【図6】図5の振動波形のウェーブレット変換結果を表
す図である。
【図7】図7のウェーブレット変換結果をグレイレベル
10/15で2値化した結果を表す図である。
【図8】図7のウェーブレット変換結果をグレイレベル
14/15で2値化した結果を表す図である。
【図9】図5の波形のフーリエスペクトラムを表す図で
ある。
【図10】歯車A,B,Cから構成される減速機の歯車
Aの6番目の歯に局部異常がある場合の振動波形とこの
波形のウェーブレット変換結果を表す図である。
【図11】歯車A,B,Cから構成される減速機の歯車
Aの2番目の歯と6番目の歯に局部異常がある場合の振
動波形とこの波形のウェーブレット変換結果を表す図で
ある。
【図12】低周波(1.0Hz)を表す図である。
【図13】図12の波形のウェーブレット変換結果を表
す図である。
【図14】図12の波形のフーリエスペクトラムを表す
図である。
【図15】低周波(1.5Hz)を表す図である。
【図16】図15の波形のウェーブレット変換結果を表
す図である。
【図17】図15の波形のフーリエスペクトラムを表す
図である。
【図18】低周波(2.0Hz)を表す図である。
【図19】図18の波形のウェーブレット変換結果を表
す図である。
【図20】図18の波形のフーリエスペクトラムを表す
図である。
【図21】ウェーブレット変換装置を表す図である。
【図22】ウェーブレット変換アルゴリズムを表すフロ
ー図である。
【図23】本発明をポンプ機場に適用した実施例の概要
を説明する図である。
【符号の説明】
1…波形入力手段、2…積算回路、3…ウェーブレット
変換結果出力装置、4…フーリエ変換装置、5…演算回
路、2303…ポンプ機場の建物、2304…ポンプ装
置、2307…マイクロフォン、2308…ウェーブレ
ット変換を行う故障診断装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポンプ機場の故障を非破壊で診断する方法
    であって、ポンプ機場の稼動音をマイクロフォンで集音
    し、この音波をウェーブレット変換してスケーログラム
    を作成することを特徴とするポンプ機場の故障診断方
    法。
  2. 【請求項2】ポンプ機場の故障を非破壊で診断する方法
    であって、ポンプ機場の稼動音をマイクロフォンで集音
    し、この音波をウェーブレット変換して、変換結果を特
    定のしきい値で2値化し、2値のスケーログラムを作成
    することを特徴とするポンプ機場の故障診断方法。
  3. 【請求項3】ポンプ機場の故障を非破壊で診断する装置
    であって、ポンプ機場の稼動音を集音して得られた音波
    形を装置に入力する波形入力手段と、この音波形をウェ
    ーブレット変換するウェーブレット変換手段と、このウ
    ェーブレット変換手段で求められたウェーブレット変換
    結果を用いてスケーログラムを作成し出力するウェーブ
    レット変換結果出力手段とを備えたことを特徴とするポ
    ンプ機場の故障診断装置。
JP9184897A 1997-04-10 1997-04-10 ポンプ機場の故障診断方法及びポンプ機場の故障診断装置 Pending JPH10281076A (ja)

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