JP2001324381A - プランジャ−ポンプの異常診断方法 - Google Patents
プランジャ−ポンプの異常診断方法Info
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- JP2001324381A JP2001324381A JP2000145239A JP2000145239A JP2001324381A JP 2001324381 A JP2001324381 A JP 2001324381A JP 2000145239 A JP2000145239 A JP 2000145239A JP 2000145239 A JP2000145239 A JP 2000145239A JP 2001324381 A JP2001324381 A JP 2001324381A
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- Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
- Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 多数のセンサを配置する必要がなく、費用も
かさまないプランジャ−ポンプの異常診断方法を確立す
る。 【解決手段】 複数のプランジャ−ポンプが一体となっ
て作動する多段プランジャ−ポンプの診断方法であっ
て、ポンプの運転時に吸込弁または吐出弁付近に発生す
る音響信号を検出し、検出した音響信号にハイパス処
理、バンドパス処理またはウェ−ブレット変換処理を施
し、処理して得られた信号に包絡線処理、フィルタ−処
理、加算平均化処理および移動平均化処理のうちの少な
くとも一つ以上の処理を施し、処理して得られた信号の
波形をポンプが正常に運転しているときに同様な処理を
施して得られた信号の波形と比較し、波形の形状が一定
以上変化している場合に、異常が発生したと判断するプ
ランジャ−ポンプの異常診断方法。
かさまないプランジャ−ポンプの異常診断方法を確立す
る。 【解決手段】 複数のプランジャ−ポンプが一体となっ
て作動する多段プランジャ−ポンプの診断方法であっ
て、ポンプの運転時に吸込弁または吐出弁付近に発生す
る音響信号を検出し、検出した音響信号にハイパス処
理、バンドパス処理またはウェ−ブレット変換処理を施
し、処理して得られた信号に包絡線処理、フィルタ−処
理、加算平均化処理および移動平均化処理のうちの少な
くとも一つ以上の処理を施し、処理して得られた信号の
波形をポンプが正常に運転しているときに同様な処理を
施して得られた信号の波形と比較し、波形の形状が一定
以上変化している場合に、異常が発生したと判断するプ
ランジャ−ポンプの異常診断方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数のプランジャ−
ポンプが一体となって作動する多段プランジャ−ポンプ
の異常診断方法に関する。
ポンプが一体となって作動する多段プランジャ−ポンプ
の異常診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の機械設備に対して油や水等の高圧
液体や圧縮空気等の高圧気体を供給するポンプとして、
多段プランジャ−ポンプがある。図6はこのような多段
プランジャ−ポンプの一例を示す図であり、図6(a)
はポンプの正面図、図6(b)は図 6(a)のA−A
矢視図である。多段プランジャ−ポンプは、電動機21
により減速機22を介して回転される回転軸(クランク
軸)23と、クランク軸23に回転可能に連結されたコ
ネクティングロッド24とによって、複数のクロスヘッ
ド25がガイドライナ−26にガイドされながら上下動
し、個々のクロスヘッド25に連結プランジャ−27が
上下動することによって、複数のプランジャ−ポンプ2
8が一体となって作動するようになっている。
液体や圧縮空気等の高圧気体を供給するポンプとして、
多段プランジャ−ポンプがある。図6はこのような多段
プランジャ−ポンプの一例を示す図であり、図6(a)
はポンプの正面図、図6(b)は図 6(a)のA−A
矢視図である。多段プランジャ−ポンプは、電動機21
により減速機22を介して回転される回転軸(クランク
軸)23と、クランク軸23に回転可能に連結されたコ
ネクティングロッド24とによって、複数のクロスヘッ
ド25がガイドライナ−26にガイドされながら上下動
し、個々のクロスヘッド25に連結プランジャ−27が
上下動することによって、複数のプランジャ−ポンプ2
8が一体となって作動するようになっている。
【0003】この多段プランジャ−ポンプの作動原理を
説明すると、プランジャ−ポンプ28の下端部には液体
または気体(以下液体で代表する)の流出入通路29設
けられており、プランジャ−27が上昇するときには、
吸込弁30を介して液体が供給配管31からプランジャ
−ポンプ28に供給され、プランジャ−27が下降する
ときには、プランジャ−ポンプ28内に供給された液体
をプランジャ−27で圧縮するとともに、圧縮された液
体を吐出弁32を介して吐出するようになっている。
説明すると、プランジャ−ポンプ28の下端部には液体
または気体(以下液体で代表する)の流出入通路29設
けられており、プランジャ−27が上昇するときには、
吸込弁30を介して液体が供給配管31からプランジャ
−ポンプ28に供給され、プランジャ−27が下降する
ときには、プランジャ−ポンプ28内に供給された液体
をプランジャ−27で圧縮するとともに、圧縮された液
体を吐出弁32を介して吐出するようになっている。
【0004】吐出された液体は、隣接するプランジャ−
ポンプ28に、同じように吸込弁30を介して供給さ
れ、さらに圧縮されて吐出弁32を介して吐出される。
ポンプ28に、同じように吸込弁30を介して供給さ
れ、さらに圧縮されて吐出弁32を介して吐出される。
【0005】このようにして複数のプランジャ−ポンプ
28を経た液体は高圧となり、高圧液体を必要とする機
械設備に供給される。
28を経た液体は高圧となり、高圧液体を必要とする機
械設備に供給される。
【0006】ところで、各プランジャ−ポンプ28に設
けられている吸込弁30および吐出弁32は、プランジ
ャ−27が1往復する度に開閉を繰り返すので、割れが
発生したり、高圧のために局部的に減肉したりする。
けられている吸込弁30および吐出弁32は、プランジ
ャ−27が1往復する度に開閉を繰り返すので、割れが
発生したり、高圧のために局部的に減肉したりする。
【0007】このような吸込弁30や吐出弁32の割れ
や減肉を長期間放置していると、クランク軸23やコネ
クティングロッド24の折損、あるいはプランジャ−2
7の破損等の大事故につながるので、初期の段階で吸込
弁30や吐出弁32の異常を把握する必要がある。
や減肉を長期間放置していると、クランク軸23やコネ
クティングロッド24の折損、あるいはプランジャ−2
7の破損等の大事故につながるので、初期の段階で吸込
弁30や吐出弁32の異常を把握する必要がある。
【0008】このような多段プランジャ−ポンプの吸込
弁30や吐出弁32の異常を診断する従来の方法として
は、特開平3−168377号公報に開示された方法が
ある。このポンプの異常診断方法は、複数のポンプが一
体として作動する多段型ポンプを運転する際に、前記ポ
ンプの作動タイミングを検出し、ポンプの振動またはア
コ−スティックエミッションを検出し、検出された振動
またはアコ−スティックエミッションのエンベロ−プ信
号を求め、求められたエンベロ−プ信号の立上りタイミ
ングから立下りタイミングまでの立上り幅を求め、求め
られた立上り幅のうち異常診断基準値以上になるものの
タイミングと検出されたポンプ作動のタイミングとに基
づき、いずれのポンプに異常が発生したかを診断するも
のである。
弁30や吐出弁32の異常を診断する従来の方法として
は、特開平3−168377号公報に開示された方法が
ある。このポンプの異常診断方法は、複数のポンプが一
体として作動する多段型ポンプを運転する際に、前記ポ
ンプの作動タイミングを検出し、ポンプの振動またはア
コ−スティックエミッションを検出し、検出された振動
またはアコ−スティックエミッションのエンベロ−プ信
号を求め、求められたエンベロ−プ信号の立上りタイミ
ングから立下りタイミングまでの立上り幅を求め、求め
られた立上り幅のうち異常診断基準値以上になるものの
タイミングと検出されたポンプ作動のタイミングとに基
づき、いずれのポンプに異常が発生したかを診断するも
のである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の多段プランジャ−ポンプの異常診断方法には、
次のような問題点がある。
た従来の多段プランジャ−ポンプの異常診断方法には、
次のような問題点がある。
【0010】振動センサまたはアコ−スティックエミッ
ションセンサを使用しているので、センサが設置された
近傍の振動しか検出できず、複数のプランジャ−ポンプ
の異常を監視する際に、多数のセンサが必要となるか、
すべてのプランジャ−ポンプの振動を伝えることのでき
る機器が必要となり、診断に要する費用が高くなる。
ションセンサを使用しているので、センサが設置された
近傍の振動しか検出できず、複数のプランジャ−ポンプ
の異常を監視する際に、多数のセンサが必要となるか、
すべてのプランジャ−ポンプの振動を伝えることのでき
る機器が必要となり、診断に要する費用が高くなる。
【0011】また、接触式のセンサであるため、微妙な
設置位置のずれにより、振動の伝わり方が変化したり、
センサと被接触部品との接触状態の変化により、共振点
が変わる等の問題があり、正確に診断しようとすると、
センサの設置に時間がかかる。
設置位置のずれにより、振動の伝わり方が変化したり、
センサと被接触部品との接触状態の変化により、共振点
が変わる等の問題があり、正確に診断しようとすると、
センサの設置に時間がかかる。
【0012】この発明は、従来技術の上述のような問題
点を解消するためになされたものであり、異常診断のた
めの費用がかさまず、センサも設置する必要がないプラ
ンジャ−ポンプの異常診断方法を提供することを目的と
している。
点を解消するためになされたものであり、異常診断のた
めの費用がかさまず、センサも設置する必要がないプラ
ンジャ−ポンプの異常診断方法を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係るプランジ
ャ−ポンプの異常診断方法は、複数のプランジャ−ポン
プが一体となって作動する多段プランジャ−ポンプの診
断方法であって、ポンプの運転時に吸込弁または吐出弁
付近に発生する音響信号を検出し、検出した音響信号に
ハイパス処理、バンドパス処理またはウェ−ブレット変
換処理を施し、処理して得られた信号に包絡線処理、フ
ィルタ−処理、加算平均化処理および移動平均化処理の
うちの少なくとも一つ以上の処理を施し、処理して得ら
れた信号の波形をポンプが正常に運転しているときに同
様な処理を施して得られた信号の波形と比較し、波形の
形状が一定以上変化している場合に、異常が発生したと
判断するものである。
ャ−ポンプの異常診断方法は、複数のプランジャ−ポン
プが一体となって作動する多段プランジャ−ポンプの診
断方法であって、ポンプの運転時に吸込弁または吐出弁
付近に発生する音響信号を検出し、検出した音響信号に
ハイパス処理、バンドパス処理またはウェ−ブレット変
換処理を施し、処理して得られた信号に包絡線処理、フ
ィルタ−処理、加算平均化処理および移動平均化処理の
うちの少なくとも一つ以上の処理を施し、処理して得ら
れた信号の波形をポンプが正常に運転しているときに同
様な処理を施して得られた信号の波形と比較し、波形の
形状が一定以上変化している場合に、異常が発生したと
判断するものである。
【0014】発明者等の調査の結果、プランジャ−ポン
プの吸入弁や吐出弁に割れや減肉が生じると、弁体が閉
まるときに発生する衝撃音の発生タイミングがずれた
り、衝撃音のピ−クの大きさが変化したり、ピ−クが複
数生じたり、衝撃から減衰までの時間の長さが変化する
という現象が発生することが分かった。
プの吸入弁や吐出弁に割れや減肉が生じると、弁体が閉
まるときに発生する衝撃音の発生タイミングがずれた
り、衝撃音のピ−クの大きさが変化したり、ピ−クが複
数生じたり、衝撃から減衰までの時間の長さが変化する
という現象が発生することが分かった。
【0015】したがって、吸入弁や吐出弁が閉まるとき
の音響信号のみを、検出した全体の音響信号から分離
し、その音響信号の波形を、基準波形となるプランジャ
−ポンプが正常運転時に得られる吸入弁や吐出弁が閉ま
るときの衝撃音の波形と比較し、波形が大きく異なると
きには、異常が発生していると判断するようにしたので
ある。
の音響信号のみを、検出した全体の音響信号から分離
し、その音響信号の波形を、基準波形となるプランジャ
−ポンプが正常運転時に得られる吸入弁や吐出弁が閉ま
るときの衝撃音の波形と比較し、波形が大きく異なると
きには、異常が発生していると判断するようにしたので
ある。
【0016】そして、検出した音響信号にハイパス処
理、バンドパス処理またはウェ−ブレット変換処理を施
こすのは、弁の閉まる際に発生する衝撃音と他の雑音を
分離するためであり、包絡線処理、フィルタ−処理、加
算平均化処理および移動平均化処理のうちの少なくとも
一つ以上の処理を施こすのは、得られた信号の比較的緩
やかなレベルの変化を分かりやすくするためである。
理、バンドパス処理またはウェ−ブレット変換処理を施
こすのは、弁の閉まる際に発生する衝撃音と他の雑音を
分離するためであり、包絡線処理、フィルタ−処理、加
算平均化処理および移動平均化処理のうちの少なくとも
一つ以上の処理を施こすのは、得られた信号の比較的緩
やかなレベルの変化を分かりやすくするためである。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を、図面を
参照して説明する。図1は、本発明のプランジャ−ポン
プの異常診断方法の手順を示す図である。 マイクロホン1により集音したプランジャ−ポンプの
吸入弁または吐出弁音響信号を、ハイパスまたはバンド
パス等のフィルタ−処理ないしはウェ−ブレット変換処
理を行ない、弁の閉まる際の衝撃音と他の雑音を分離す
る(S1)。 次に、必要に応じて、絶対値処理や二乗処理等の前処
理を行なう(S2)。 次に、で得られた信号の比較的緩やかなレベルの変
化を分かりやすくするために、包絡線処理、ロ−パスフ
ィルタ−処理、移動平均処理、加算平均処理等を行なう
(S3)。 得られた波形と、同じような処理を施した測定デ−タ
ベ−ス2により、あらかじめ設定してある正常運転時の
波形(基準波形)とを比較する(S4)。 得られた波形が基準波形と比較して形状が大きく異な
れば異常と判定する(S5)。
参照して説明する。図1は、本発明のプランジャ−ポン
プの異常診断方法の手順を示す図である。 マイクロホン1により集音したプランジャ−ポンプの
吸入弁または吐出弁音響信号を、ハイパスまたはバンド
パス等のフィルタ−処理ないしはウェ−ブレット変換処
理を行ない、弁の閉まる際の衝撃音と他の雑音を分離す
る(S1)。 次に、必要に応じて、絶対値処理や二乗処理等の前処
理を行なう(S2)。 次に、で得られた信号の比較的緩やかなレベルの変
化を分かりやすくするために、包絡線処理、ロ−パスフ
ィルタ−処理、移動平均処理、加算平均処理等を行なう
(S3)。 得られた波形と、同じような処理を施した測定デ−タ
ベ−ス2により、あらかじめ設定してある正常運転時の
波形(基準波形)とを比較する(S4)。 得られた波形が基準波形と比較して形状が大きく異な
れば異常と判定する(S5)。
【0018】なお、複数のプランジャ−ポンプの吸入弁
または吐出弁の作動順序は、常に一定であるので、基準
波形に対して波形の形状の異なる部分が時間軸のどの部
位にあるかが分かれば、個々の弁の音を別々に検出する
ことなしに、1カ所で検出した音から、どの弁に異常が
あるかを判定することができる。
または吐出弁の作動順序は、常に一定であるので、基準
波形に対して波形の形状の異なる部分が時間軸のどの部
位にあるかが分かれば、個々の弁の音を別々に検出する
ことなしに、1カ所で検出した音から、どの弁に異常が
あるかを判定することができる。
【0019】また、弁の音は、弁のふた等を伝わって伝
搬するが、その音は20KHz前後の高周波音であり、直
進性が強く、回折しにくいので、吐出弁側に設置したマ
イクに吸入弁側の音は入らず、反対に吸入弁側に設置し
たマイクには吐出弁側の音は入らないので、異常診断が
複雑になることはない。
搬するが、その音は20KHz前後の高周波音であり、直
進性が強く、回折しにくいので、吐出弁側に設置したマ
イクに吸入弁側の音は入らず、反対に吸入弁側に設置し
たマイクには吐出弁側の音は入らないので、異常診断が
複雑になることはない。
【0020】
【実施例】図6で示した5段プランジャ−ポンプの3段
目(ちょうど真ん中の段)の吐出弁付近にマイクロホン
を設置して音響信号を検出し、その音響信号を本発明の
プランジャ−ポンプの異常診断方法により処理し、異常
を診断した。
目(ちょうど真ん中の段)の吐出弁付近にマイクロホン
を設置して音響信号を検出し、その音響信号を本発明の
プランジャ−ポンプの異常診断方法により処理し、異常
を診断した。
【0021】図2は吐出弁付近に設置したマイクロホン
により検出された、音響信号の経時変化を示すグラフで
ある。
により検出された、音響信号の経時変化を示すグラフで
ある。
【0022】この音響信号には、ポンプの駆動モ−タ−
の音等の比較的低い周波数域のノイズの影響が大きく、
このままでは異常診断ができない。
の音等の比較的低い周波数域のノイズの影響が大きく、
このままでは異常診断ができない。
【0023】そこで、吐出弁が閉まる時に発生する音響
を抽出するため、バンドパスフィルタ−処理を行なっ
た。前記5段プランジャ−ポンプでは、吐出弁が閉まる
ときに17〜20kHz程度の音響が発生していること
を、事前の試験で確かめていたので、その範囲よりもや
や広い15〜22kHzのバンドパスフィルタ−処理を
行なった。
を抽出するため、バンドパスフィルタ−処理を行なっ
た。前記5段プランジャ−ポンプでは、吐出弁が閉まる
ときに17〜20kHz程度の音響が発生していること
を、事前の試験で確かめていたので、その範囲よりもや
や広い15〜22kHzのバンドパスフィルタ−処理を
行なった。
【0024】その結果を図3のグラフに示す。図3には
各プランジャ−の吐出弁が閉まる際に発生する衝撃音が
見られる。各プランジャ−の作動順序は決まっているの
で、回転パルス入力からの時間で、どのプランジャ−の
吐出弁が閉まっているのかを判断することができる。
各プランジャ−の吐出弁が閉まる際に発生する衝撃音が
見られる。各プランジャ−の作動順序は決まっているの
で、回転パルス入力からの時間で、どのプランジャ−の
吐出弁が閉まっているのかを判断することができる。
【0025】さらに、デ−タのバラツキを低減し、S/
N比を向上させるために、図3の信号を絶対値処理し、
加算平均した。
N比を向上させるために、図3の信号を絶対値処理し、
加算平均した。
【0026】図4は絶対値処理後、20回分の加算平均
処理を施した音響信号の経時変化を示すグラフである。
処理を施した音響信号の経時変化を示すグラフである。
【0027】図4に示す検出した音響信号の経時変化の
グラフに見られる各プランジャ−の吐出弁の波形を、図
5に示す吐出弁を新品に交換した直後に検出した音響信
号の経時変化のグラフに見られる同様の波形と比較する
と、3段目のプランジャ−の吐出弁閉時の波形が、大き
く異なっていることが分かる。後日開放点検を行なった
ところ、この吐出弁に割れが発生していたことが判明し
た。
グラフに見られる各プランジャ−の吐出弁の波形を、図
5に示す吐出弁を新品に交換した直後に検出した音響信
号の経時変化のグラフに見られる同様の波形と比較する
と、3段目のプランジャ−の吐出弁閉時の波形が、大き
く異なっていることが分かる。後日開放点検を行なった
ところ、この吐出弁に割れが発生していたことが判明し
た。
【0028】
【発明の効果】本発明により、異常診断のための費用が
かさばらず、センサを設置することなしに、プランジャ
−ポンプの異常診断を行なうことができる。
かさばらず、センサを設置することなしに、プランジャ
−ポンプの異常診断を行なうことができる。
【図1】本発明のプランジャ−ポンプの異常診断方法の
手順を示す図である。
手順を示す図である。
【図2】吐出弁付近に設置したマイクロホンにより検出
された、音響信号の経時変化を示すグラフである。
された、音響信号の経時変化を示すグラフである。
【図3】バンドパスフィルタ−処理を行なった後の音響
信号の経時変化を示すグラフである。
信号の経時変化を示すグラフである。
【図4】絶対値処理後、20回分の加算平均処理を施し
た音響信号の経時変化を示すグラフである。
た音響信号の経時変化を示すグラフである。
【図5】吐出弁交換直後の音響信号を、絶対値処理後、
20回分の加算平均処理を施した音響信号の経時変化を
示すグラフである。
20回分の加算平均処理を施した音響信号の経時変化を
示すグラフである。
【図6】多段プランジャ−ポンプのの一例を示す図であ
り、(a)はポンプの正面図、(b)は(a)のA−A
矢視図である。
り、(a)はポンプの正面図、(b)は(a)のA−A
矢視図である。
1 マイクロフォン 2 測定デ−タベ−ス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 清 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 山本 博之 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 2G064 AA11 AB16 AB22 CC06 CC35 CC46 3H045 FA02 FA03 FA17 FA24
Claims (1)
- 【請求項1】 複数のプランジャ−ポンプが一体となっ
て作動する多段プランジャ−ポンプの診断方法であっ
て、ポンプの運転時に吸込弁または吐出弁付近に発生す
る音響信号を検出し、検出した音響信号にハイパス処
理、バンドパス処理またはウェ−ブレット変換処理を施
し、処理して得られた信号に包絡線処理、フィルタ−処
理、加算平均化処理および移動平均化処理のうちの少な
くとも一つ以上の処理を施し、処理して得られた信号の
波形をポンプが正常に運転しているときに同様な処理を
施して得られた信号の波形と比較し、波形の形状が一定
以上変化している場合に、異常が発生したと判断するこ
とを特徴とするプランジャ−ポンプの異常診断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000145239A JP2001324381A (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | プランジャ−ポンプの異常診断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000145239A JP2001324381A (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | プランジャ−ポンプの異常診断方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001324381A true JP2001324381A (ja) | 2001-11-22 |
Family
ID=18651775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000145239A Pending JP2001324381A (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | プランジャ−ポンプの異常診断方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001324381A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004028704A1 (ja) * | 2002-09-27 | 2004-04-08 | Taisei Kako Co., Ltd. | スプレーポンプの検査装置及び検査方法 |
JP2007248184A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Omron Corp | 衝撃音検出方法および衝撃音検出装置 |
JP2011247695A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | Jfe Steel Corp | パターンライブラリを用いた異常診断方法および異常診断システム |
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JP2016126016A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | 株式会社アイティマジック | サウンド信号を利用して機械装置を診断する方法および装置 |
-
2000
- 2000-05-17 JP JP2000145239A patent/JP2001324381A/ja active Pending
Cited By (7)
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