JPH066955B2 - 回転式圧縮機の運転検査装置 - Google Patents

回転式圧縮機の運転検査装置

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JPH066955B2
JPH066955B2 JP21597985A JP21597985A JPH066955B2 JP H066955 B2 JPH066955 B2 JP H066955B2 JP 21597985 A JP21597985 A JP 21597985A JP 21597985 A JP21597985 A JP 21597985A JP H066955 B2 JPH066955 B2 JP H066955B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、回転式圧縮機の運転検査装置に関し、詳しく
は回転式圧縮機のシリンダへのゴミ入り等に起因する異
常運転を自動的に判別検査するようにしたものに関す
る。
(従来の技術) 従来より、冷凍装置に使用される圧縮機として回転式の
ものがある。このものは、例えば特開昭57−1781
16号公報に開示されるように、シリンダと、該シリン
ダに内接しながら偏心回転するロータと、該ロータの偏
心回転に応じてシリンダ内に出没するブレードと備え、
該ブレードにより、上記シリンダとロータで形成される
空間を吸入室と圧縮室とに区画しながらロータの回転に
応じて容積変化させることにより、冷媒を圧縮して吐出
するようにしたものである。
ところで、上記の如き回転式圧縮機の製作が完了した段
階で、通常、その試運転を行ってその入力電圧、入力電
流、吸入圧力、運転音等が正常か否かの運転検査が行わ
れている。そして、この場合、回転式圧出機のシリンダ
へのゴミ入りやシリンダ,ロータに付いたキズ等に起因
する運転音異常については、一般に、熟練者による音感
検査により判別されているのが現状である。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記シリンダへのゴミ入りやキズ等に起
因する運転音異常の音感検査では、主観に偏りがちで、
熟練者の疲れ等により判別にバラツキが生じ、客観的、
定量的な検査を行い得ないという欠点がある。
そこで、本発明者は、シリンダへのゴミ入り等のない良
品と、これがある不良品とに対し、その運転音をマイク
ロフォン等の騒音センサ又はその運転振動を振動センサ
を用いて計測したところ、良品では第6図(イ)に示す
ように、所定形状の入力波形が圧縮機用電動機の回転周
波数で規制正しく連続するのに対し、不良品では同図
(ロ)に示すように、1周期に相当する入力波形が振幅
の大きい高周波成分を含んで不規則になり、この波形が
シリンダ内のゴミの移動やロータのキズのシリンダとの
当り具合に応じて上記第6図(イ)の規則正しく連続す
る波形の途中に現れることを見出し、このことから入力
波形を信号処理して上記不規則な波形の存在を検出すれ
ば、シリンダのゴミ入りやロータのキズ等に起因する運
転音異常を定量的に検出できることが判った。
そこで、例えば入力波形を高速フーリエ変換 (FFT)等の周波数分析の手法を用いて信号処理し、
その高周波成分の有無を判定して、上記第6図(ロ)に
不規則な波形の存在を検出することにより、その運転音
異常を判別検査することが考えられる。しかしながら、
上記第6図(ロ)の不規則な波形はロータの回転に伴う
ゴミの動きにつれて突発的に短時間のあいだ局部的に発
生することから、入力波形を第7図に示す如く多周期に
亘ってサンプリングする必要があり、周波数分析時の計
算量がかなり多くなって高速処理性能が劣り、その判別
検査を圧縮機の製造ラインでの流れ作業下で行う場合に
は適用が困難である。また、上記不規則な波形は上記規
則正しく連続する波形の途中に瞬時に現われて、これに
含まる高周波成分の急変化に周波数分析が追随し難く、
応答性が悪く、検査精度はいきおい低くなる。しかも、
ハードウェアで構成されるため、装置が高価になるとい
う欠点もある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは、回転式圧縮機の運転音波形又は運転
振動波形を多周期に亘って入力するものの、この入力波
形をソフトウェアにより信号処理し且つ極めて短時間の
評価単位でもって振幅の大きい高周波成分の有無を判別
するようにすることにより、高速処理機能を確保して圧
縮機の製造ラインでの流れ作業下での適用を可能にする
とともに、高周波成分の急変化に対する応答性を高めて
検査精度の向上を図り、しかも装置を安価に提供しつ
つ、シリンダのゴミ入り等に起因する運転音異常を熟練
者に頼ることなく客観的に且つ定量的に自動検査するこ
とにある。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明の解決手段は、第1図
に示すように、シリンダ(4)と、該シリンダ(4)内
を偏心回転するロータ(6)とで形成される空間を、該
ロータ(6)の偏心回転に応じて出没するブレード
(8)により容積変化させるようにした回転式圧縮機
(A)に対する運転検査装置として、上記回転式圧縮機
(A)の運転音又は運転振動を検出する検出手段(1
5)又は(16)と、該検出手段(15)又は(16)
により検出した多周期分の検出信号の1周期分毎を波長
方向に多数に分割する分割手段(30)と、該分割手段
(30)で分割された検出信号の1つ1つを評価単位と
し、該各評価単位毎の振幅方向の変動量の合計値を各々
算出する算出手段(31)と、該算出手段(31)で算
出された各評価単位の変動量の合計値のうちの最大値を
選び出す最大値選出手段(32)と、該最大値選出手段
(32)で選び出された最大値又はこの最大値に関連す
る値を設定値と比較し、最大値又はこれに関連する値が
設定値以上のとき異音検出信号を出力する異音検出信号
出力手段(33)とを備える構成としたものである。
(作用) 以上により、本発明では、シリンダ(4)のゴミ入り等
のない良品では、検出手段(15)又は(16)の出力
信号に振幅の大きい高周波成分が含まれていないことか
ら、この検出信号の各評価単位の変動量の合計値の最大
値又はこれに関連する値が設定値未満になるので、異音
検出信号出力手段(33)からは異音検出信号は出力さ
れない。
これに対し、シリンダ(4)のゴミ入り等のある不良品
では、検出信号に振幅の大きい高周波成分が含まれて、
各評価単位の変動量の合計値の最大値が大きくなり、こ
のことによりその最大値又はこれに関連する値が設定値
以上になって異音検出信号出力手段(33)から異音検
出信号が出力されるので、シリンダ(4)のゴミ入り等
に起因する運転音異常が熟練者の音感に頼ることなく客
観的かつ定量に自動検出される。
その際、検出信号の1周期分毎を多数に分割した1つ1
つを評価単位とし、この各評価単位毎に振幅方向の変動
量の合計値を算出しているので、短時間で局部的に発生
する振幅の大きい高周波成分を見逃すことがなく、シリ
ンダ(4)のゴミ入り等に起因する運転音異常は確実に
判別検出される。
また、各評価単位の振幅方向の変動量の合計値の算出、
この各合計値からの最大値の選出はソフトウェアにより
行われるので、この各算出,選出動作の処理時間は極め
て短い。このことにより、検出信号を多周期に亘ってサ
ンプリングしても、運転音異常の検出は短時間で済むの
で、圧縮機の流れ作業下でも十分に適用可能である。し
かも、装置全体が低価格で済む。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第2図以下の図面に基づいて詳
細に説明する。
第2図および第3図は固定ブレード式の回転式圧縮機
(A)を示し、該回転式圧縮機(A)は、ケーシング
(1)内に、駆動用モータ(2)と、該駆動用モータ
(2)により駆動される圧縮部(3)とが密閉された密
閉形圧縮機であって、上記圧縮部(3)は、円筒形シリ
ンダ(4)と、上記駆動用モータ(2)の駆動軸(2
a)下部にクランク軸(5)を介して連結され上記シリ
ンダ (4)の内周面(4a)に内接しながら偏心回転するロ
ータ(6)と、シリンダ(4)の内周面 (4a)に出没自在に且つS字状の線バネ(7),
(7)によりロータ(6)側に付勢されて設けられ上記
ロータ(6)外周面に摺接するブレード (8)とを備え、上記シリンダ(4)とロータ (6)とで形成される空間(9)をブレード(8)によ
り吸入室(10)と圧縮室(11)とに区画しながらロ
ータ(6)の偏心回転に応じて容積変化させるように構
成されている。また、上記シリンダ(4)の内周面(4
a)には、吸入室(10)および圧縮室(11)に開口
する吸入ポート(12)および吐出ポート(13)が設
けられている。よって、駆動用モータ(2)の作動によ
りロータ(6)をシリンダ(4)内周面に内接させなが
ら第2図矢印方向に偏心回転させることにより、冷媒ガ
スを吸入ポート(12)から吸入室(10)に吸入する
とともに、圧縮室(11)の収縮変化により該圧縮室
(11)内の冷媒ガスを圧縮して吐出ポート(13)か
ら外部に吐出するようにしたものである。
そして、上記回転式圧縮機(A)の近傍には、ケーシン
グ(1)に近接して上記圧縮部(3)の運転音を検出す
るマイクロフォン等よりなる第1検出手段としての騒音
センサ(15)が配置されているとともに、上記ケーシ
ング(1)には、圧縮部(3)の運転振動を検出する第
2検出手段としての加速度センサ等よりなる振動センサ
(16)が磁石等により着脱自在に装着されていて、該
両センサ(15),(16)の検出信号はそれぞれ判別
装置(17)に信号の授受可能に接続されており、該判
別装置(17)により、上記圧縮部(3)のシリンダ
(4)内へのゴミ入り、およびシリンダ(4)内周面や
ロータ(5)表面に付いたキズ等に起因する運転音異常
を判別検出するようにしている。
上記判別装置(17)の内部には、第4図に示すよう
に、上記騒音センサ(15)からの運転音信号および振
動センサ(16)からの運転振動信号をそれぞれレベル
調整し且つ増幅する2個の増幅器(18),(19)
と、該各増幅器(18),(19)からの信号のうち一
方を後述するCPU(23)からの指令信号に基づいて
選択入力するマルチプレクサ(20)と、該マルチプレ
クサ (20)からの運転音信号又は運転振動信号をローパス
フィルタ(21)およびA/Dインターフェイス(2
2)を介して受けるCPU(23)とが備えられてい
る。該CPU(23)は、第5図の作動フローに基づい
て作動して、上記圧縮部(3)のシリンダ(4)へのゴ
ミ入りおよびシリンダ(4)やロータ(5)のキズ等に
起因する運転音の異常時に異音検出信号を出力するもの
である。そして、該CPU(23)にはI/Oポート
(24)を介して上記異音検出信号を受けてON作動す
る異常検出リレー(RY)が接続されていて、該異常検
出リレー(RY)には該異常検出リレー(RY)のON
作動時に点灯する運転異常表示ランプ(25)が接続さ
れている。また、上記CPU(23)には上記I/Oポ
ート(24)を介して、回転式圧縮機(A)の機種が操
作者により選択設定される機種設定機(26)が接続さ
れているとともに、予め圧縮機の機種と該機種毎に設定
したシリンダ(4)のゴミ入り時等での異音発生時に相
当する複数個の設定値とを入力記憶するROM(27)
およびRAM(28)が接続されている。
次に、第5図のCPU(23)の作動フローについて説
明する。スタートして、ステップSで上記騒音センサ
(15)からの運転音信号(又は振動センサ(16)か
らの運転振動信号)の1周期分毎を波長方向に多数(例
えば10等分)に分割した1つ1つを評価単位(セグメ
ント)とする場合の検査セグメント番号nを“0”に初
期設定する。また、ステップSで上記検査セグメント
を、第8図に示すように、サンプリング周波数(例えば
64KHz)で複数個(例えば104)に等分割した場
合の通し番号iを式 i=(n×103)+1に基づい
て計測するとともに、n番目の検査セグメントの振幅方
向の変動量の合計値Dnを“0”に初期設定する。
しかる後、ステップSで第n番目の検査セグメントの
第i番目と第(i+1)番目の間の振幅方向の変動量|
X(i+1)−X(i)|を演算して、これをその変動
量の合計値Dnに加算し、異常の動作をステップS
通し番号iがi=104×(n+1)になるまで繰返し
て、最終的にn番目の検査セグメントの振幅方向の変動
量の合計値Dnを算出する。
その後、ステップS以降で多数の検査セグメントの振
幅方向の変動量の合計値D,D…の最小値Dminお
よび最大値Dmaxを選び出すべく、先ずステップS
第n番目の変動量の合計値Dnを最小値Dminと大小比
較し、Dmin>DnのYESの場合にはステップS
最小値Dminをn番目の合計値Dnに置換える一方、Dm
in≦DnのNOの場合にはステップSで今度はn番目
の合計値Dnを最大値Dmaxと大小比較し、Dmax<Dn
のYESの場合にはステップSで最大値Dmaxをn番
目の合計値Dnに置換え、その後、ステップSで検査
セグメント番号nを“1”だけ更新したのち、検査セグ
メント番号nをステップS10で運転音信号(又は運転振
動信号)の30周期分に相当する所定値の300と大小
比較し、n<300のNOの場合には以上の動作を繰返
して、n番目の検査セグメントの振幅方向の変動量の合
計値Dnを算出しながら、最終的にその最小値Dminと
最大値Dmaxとを選び出す。
そして、ステップSnで上記選び出した最大値Dmaxを最
小値Dminで除算し、その演算結果値RをステップS12
でシリンダ(4)へのゴミ入りやロータ(6)のキズの
付着状態時に相当する基準値、つまり良品での許容差の
最大値よりも若干大きい値RSTと大小比較し、R<R
STのYESの場合には良品と判断して直ちに終了する
一方、R≧RSTのYESの場合には不良品と判断して
ステップS13で異常検出信号を発し、これを異常検出リ
レー(Ry)に出力して終了する。
よって、上記第5図の作動フローにおいて、ステップS
.S10により、30周期分の運転音信号(又は運転振
動信号)の1周期分毎を波長方向に10分割して検査セ
グメント数nを300とした分割手段(30)を構成し
ている。また、ステップS〜Sにより、上記分割手
段(30)で分割された運転音信号(又は運転振動信
号)の1つ1つ(検査セグメント)を評価単位とし、こ
の各評価単位の振幅方向の変動量の合計値Dnを各々算
出するようにした算出手段(31)を構成しているとと
もに、ステップS,Sにより、上記算出手段(3
1)で算出された各評価単位(検査セグメント)の変動
量の合計値Dnの最大値Dmaxを選び出すようにした最
大値選出手段(32)を構成している。さらに、ステッ
プS11〜S13により、上記最大値選出手段(32)で選
び出された最大値Dmaxを最小値Dminで徐した値R、つ
まり最大値Dmaxに関連する値を設定値RSTと大小比
較し、この値Rが設定値RST以上のとき異音検出信号
を出力するようにした異音検出信号出力手段(33)を
構成している。
したがって、上記実施例においては、騒音センサ(1
5)からの運転音信号(又は振動センサ(16)からの
運転振動信号)の30周期分(第7図参照)が分割手段
(30)で一周期毎に10分割されて300個の検査セ
グメントが形成され、この検査セグメント毎にその振幅
方向の変動量の合計値Dnが算出されて、そのうち最大
値Dmaxが最大値選出手段(32)で選び出される。こ
の場合、シリンダ(4)のゴミ入りシリンダ (4),ロータ(6)にキズのない良品では、第6図
(イ)に示す如く振幅の大きい高波成分のない規則正し
い波形が連続するので、最大値Dmaxは小さい。これに
対し、上記シリンダ(4)のゴミ入り等のある不良品で
は、規則正しい波形が連続する途中で同図(ロ)に示す
ような振幅の大きい高周波成分を含む波形が現われて、
その高周波成分の存在に応じて最大値Dmaxが大きくな
るので、最大値Dmaxと最小値Dminとの比Dmax/Dmin
が設定値RST以上になって、異音検出信号出力手段
(33)から異音検出信号が異常検出リレー(Ry)に
出力されて、運転異常表示ランプ(25)が点灯するの
で、従来の如く熟練者による主観に頼ることなく回転式
圧縮機(A)のシリンダ(4)のゴミ入りやロータ
(6)のキズ等に起因する運転音異常を客観的、定量的
に自動検出することができる。
その際、各検査セグメントでの波形の振幅方向の変動量
の合計値Dnの算出、およびその最大値Dmaxの選出は
第5図の作動フローに基づくソフトウェアにより行われ
るので、その動作時間は極めて短い。このため、第6図
(ロ)の不規則な波形を含むべく30周期分の運転音信
号(又は運転振動信号)を対象に300個の検査セグメ
ントを形成しても、上記運転音異常の判別検査はさほど
時間を要しない。よって、圧縮機(A)の製造ラインで
の流れ作業下で運転検査を行う場合にも容易に適用可能
である。
また、各検査セグメントは、運転音信号(又は運転振動
信号)の一周期分の1/10に設定された極めて短い時
間であるので、第6図(ロ)の不規則な波形の発生に対
する応答性は良好であり、最大値選出手段(32)で選
び出された最大値Dmaxは振幅の大きい高周波成分の存
在に応じてかなり高くなる。よって、運転音異常の検査
精度の向上を図ることができる。しかも、CPU(2
3)でのソフトウェア処理により運転音異常の検出が行
われるので、周波数分析装置等に較べて装置を安価に提
供することができる。
今、第9図に示すように、各検査セグメントでの波形の
振幅方向の変動量の合計値Dnを30周期分に亘って図
示した場合、シリンダ(4)にキズやゴミ入りのない同
図(イ)の良品では最大値と最小値との比Dmax/Dmin
が「13」であるのに対し、同図(ロ)に示すシリンダ
にキズのある不良品では「25.8」となり、同図
(ハ)に示すシリンダのゴミ入りのある不良品では「3
8.8」と高い。このことから、シリンダにキズやゴミ
入り等のある不良品を良品に対して明確に判別できるこ
とが判る。
尚、上記実施例では、最大値と最小値との比Dmax/Dm
inを設定値RSTと大小比較して異常検出信号を出力す
べきか否かを判定したが、その他、最大値Dmaxそのも
のをこれに対応する設定値と大小比較したり、Dmaxを
波形の振幅方向の変動量の合計値Dnの平均値Dmで徐
し、その演算値Dmax/Dmをこれに対応する設定値と
大小比較して異常検出信号の出力時を判定するようにし
てもよい。この場合、前者は最大値Dmaxそのものを大
小比較するときには、A/Dインターフェイス(22)
等における増幅率を常に一定にしない限り、それらの増
幅率が影響して最大値Dmaxの把握が不正確なものにな
る。また、後者の演算値Dmax/Dmを大小比較すると
きには、平均値Dnの演算に要する時間だけ判別時間が
長くなるとともに、RAM(28)の記憶容量が大にな
る。これに対し、上記実施例の如く最大値と最小値との
比Dmax/Dminを大小比較するものでは、上記の如き不
都合はなく、しかも最小値Dminは第9図(イ)〜
(ハ)に示す如く各検査セグメント間でほぼ同一値であ
るので、判別精度は高く確保される。
また、上記実施例では、回転式圧縮機(A)として、ブ
レード(8)先端がロータ(6)外周面に摺接する固定
ブレード式のものについて述べたが、本発明は、単数又
は複数個のブレードをロータ側に設け、該ブレードの先
端をロータの偏心回転に応じてシリンダ内周面に摺接さ
せるスライディングブレード式のものに対しても適用で
きるものである。
さらに、夷音検出信号出力手段(33)からの異音検出
信号により運転異常表示ランプ(25)を点灯させた
が、その他、警報ブザーを吹鳴させるなどの異常表現態
様を採ってもよい。また、振動センサ(16)として
は、加速度センサ以外に渦電流検知式の非接触トランジ
スジューサや速度トランスジューサなどを用いてもよ
い。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の回転式圧縮機の運転検査
装置によれば、被検査品の多周期に亘る運転音信号又は
運転振動信号の一周期毎を波長方向に多数分割して多数
の短時間の評価単位を形成して、シリンダ内のゴミの動
き等に応じて突発的に発生する振幅の大きい高周波成分
に対して応答性を高めてこれを確実に検出するととも
に、上記多周期に亘る多くの評価単位での波形の振幅方
向の変動量の合計値の最大値を求め、この最大値又はこ
れに関連する値を設定値と比較してソフトウェアにより
運転異常を判別検査するようにしたので、熟練者による
主観に頼ることなくシリンダのゴミ入りやシリンダ,ロ
ータのキズ等に起因する運転異常を客観的,定量的に自
動検出することができる。しかも、高速処理性能を確保
して圧縮機の製造ラインでの流れ作業下での適用が可能
であるとともに、検出精度が高く、且つ装置を安価に提
供できる利点を併有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示す図、第2図ないし第5図は
本発明の実施例を示し、第2図は回転圧縮機の横断平面
図、第3図は同要部縦断正面図、第4図は判別装置の内
部構成を示す図、第5図はCPUの作動を示すフローチ
ャート図である。第6図ないし第9図は上記実施例の説
明図を示し、第6図(イ),(ロ)はそれぞれ良品と不
良品とに対する運転音又は運転振動の信号波形を示す信
号波形図、第7図はシリンダへのゴミ入りのある不良品
の30周期分の運転音波形又は運転振動波形を時間軸を
短縮して描いた信号波形図、第8図は1検査セグメント
での波形の振幅方向の変動量の合計値を算出する場合の
説明図、第9図(イ)〜(ハ)は良品とシリンダにキズ
のある不良品とシリンダへのゴミ入りのある不良品とに
対してそれぞれ実測した場合の検査セグメントでの波形
の振幅方向の変動量の合計値の変化の様子を示す実験結
果図である。 (A)…回転式圧縮期、(4)…円筒形シリンダ、
(6)…ロータ、(15)…騒音センサ、(16)…振
動センサ、(17)…判別装置、(23)…CPU、
(30)…分割手段、(31)…算出手段、(32)…
最大値選出手段、(33)…異音検出信号出力手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ(4)と、該シリンダ(4)内を
    偏心回転するロータ(6)とで形成される空間を、該ロ
    ータ(6)の偏心回転に応じて出没するブレード(8)
    により容積変化させるようにした回転式圧縮機(A)の
    運転検査装置であって、上記回転式圧縮機(A)の運転
    音又は運転振動を検出する検出手段(15)又は(1
    6)と、該検出手段(15)又は(16)により検出し
    た多周期分の検出信号の1周期分毎を波長方向に多数に
    分割する分割手段(30)と、該分割手段(30)で分
    割された検出信号の1つ1つを評価単位とし、該各評価
    単位毎の振幅方向の変動量の合計値を各々算出する算出
    手段(31)と、該算出手段(31)で算出された各評
    価単位の変動量の合計値のうちの最大値を選び出す最大
    値選出手段(32)と、該最大値選出手段(32)で選
    び出された最大値又はこの最大値に関連する値を設定値
    と比較し、最大値又はこれに関連する値が設定値以上の
    とき異音検出信号を出力する異音検出信号出力手段(3
    3)とを備えたことを特徴とする回転式圧縮機の運転検
    査装置。
JP21597985A 1985-09-28 1985-09-28 回転式圧縮機の運転検査装置 Expired - Lifetime JPH066955B2 (ja)

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JP21597985A JPH066955B2 (ja) 1985-09-28 1985-09-28 回転式圧縮機の運転検査装置

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JP21597985A JPH066955B2 (ja) 1985-09-28 1985-09-28 回転式圧縮機の運転検査装置

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