JP4510961B2 - 光モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、多チャンネルのレーザダイオードアレイ素子や受光素子アレイなどの光素子は、基板にダイスボンディングされた状態で光モジュールとして提供される。このような光モジュールの、光素子により構成される光結合系の光軸は、無調整化されていることが望ましい。そのため、一般に、ダイスボンディングと同時にアライメントが行われる。
【0003】
例えば、文献「1995年電子情報通信学会総合大会C−215」に開示された従来技術によれば、光素子として形成されたチップが半田バンプにより基板に対して結合される。半田バンプは、バンプの幅に対する高さの比(アスペクト比)がある一定の大きさ以上になると、溶融した状態の半田バンプに表面張力による復元力が働くようになる。この復元力を利用することにより、セルフアライメント実装が行われる。
【0004】
また、上記文献には、ストライプ状のバンプを用いる利点が挙げられている。一般的な球状バンプは、接合強度を得るためにバンプ径を大きくすると、バンプの高さも大きくなり、高さ方向の接合位置精度が低下する。これに対して、ストライプ状のバンプによれば、接合面積を確保した状態でバンプ高さを低減できるという。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ストライプ状のバンプは形状がゆがみやすいといった問題がある。そのため、期待したほどのばらつき改善効果は認められず、この方法では不十分な結果しか得られない。したがって、通常の球状バンプを用いる方が、好ましい結果が得られると予想される。そして、以下に説明する理由から、球状バンプが圧着される電極パッドの形状を工夫することにより、チップと基板との接合位置精度の向上が期待できる。
【0006】
図15は、課題の説明に供する平面図である。図15に示すように、従来の基板またはチップ11上には、四角形状の電極パッド10が設けられている。この電極パッド10上には、電極パッド10の辺に内接するように、球状のバンプ12が圧着される。バンプ12は、リフローなどの熱処理を施すと溶融して、電極パッド10内に広がる。バンプ12の広がり範囲は、電極パッド10の直線状の辺の位置で制限される。このため、バンプ12の、図15中のx方向およびy方向への広がり範囲が規制される。このように、通常の電極パッド10は、バンプ12の広がり範囲を2方向から規制することにより、接合位置精度を確保している。したがって、この規制方向を増やすことができれば、接合位置精度が向上する。
【0007】
なお、電極パッドの形状を円形にすれば、上述した規制方向は最も多くなる。しかし、自由度がまったく無くなるため、側面から見たときのバンプ形状が傾いた柱形状となってしまって、逆に精度を落とすことになる。
【0008】
この出願に係る発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、光モジュールにおけるチップと基板との接合位置精度の向上を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この出願に係る参考例の光モジュールによれば、チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を正六角形状とすることを特徴とする。
【0010】
図1は、この第1参考例の光モジュールの作用効果の説明に供する平面図である。図1に示すように、基板またはチップ11上に正六角形状の電極パッド14が設けられている。この電極パッド14上には、電極パッド14の辺に内接するように、球状のバンプ12が圧着される。このバンプ12は、熱処理を施すと溶融して、電極パッド14内に広がる。このとき、バンプ12の広がり範囲は正六角形の辺に垂直な方向から規制を受ける。つまり、バンプ12の広がり範囲は、電極パッド14の互いに対向している2辺に垂直な方向、すなわち、図中のa方向、b方向およびc方向に対して規制を受ける。このように、この参考例によれば、電極パッドを正六角形状としたため、バンプ12の広がり範囲が3方向から規制されるようになる。よって、従来の四角形状の電極パッドに比べると規制方向が多くなり、チップと基板との接合位置精度が高まる。
【0011】
また、この出願に係る発明の光モジュールによれば、チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を、3つの正六角形が接続した形状であって、各正六角形の2辺に他の正六角形の1辺がそれぞれ接続した形状とすることを特徴とする。
【0012】
図2は、この第1発明の光モジュールの作用効果の説明に供する平面図である。図2に示すように、基板またはチップ11上に、3つの正六角形の各々の2辺が互いに接続されてなる形状の電極パッド16が設けられている。この電極パッド16上には、3つの球状バンプ12が圧着される。各バンプ12は、電極パッド16を構成する3つの正六角形の辺にそれぞれ内接するように圧着される。各バンプ12は、熱処理を施すと溶融して、電極パッド16内に広がる。このバンプ12の広がり範囲は電極パッド16の辺の部分で規制を受ける。つまり、バンプ12の広がり範囲は、電極パッド16の互いに対向している2辺に垂直な方向、すなわち、図中のa方向、b方向およびc方向に対して規制を受ける。
【0013】
このように、この第1発明の電極パッドは、バンプの広がり範囲が3方向から規制される。よって、従来の四角形状の電極パッドに比べて、チップと基板との接合位置精度が高まる。
【0014】
さらに、図2に示すバンプ形状は、a方向、b方向およびc方向の各々にストライプ状のバンプが延在した形状と等価である。したがって、接合面積が大きくなり、その分だけバンプの高さを低くすることができるため、接合後の高さ方向の高さばらつきを小さくすることができる。
【0015】
また、この出願に係るさらに他の発明の光モジュールによれば、チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を、複数の円形が直線的に連接した形状とすることを特徴とする。
【0016】
図3は、この第2発明の光モジュールの作用効果の説明に供する平面図である。図3に示すように、基板またはチップ11上に、複数の円形が直線的に接続した形状の電極パッド18が設けられている。この電極パッド18上には、円形の数と同数の球状バンプ12が直線的に配列した状態で圧着される。各バンプ12は、熱処理を施すと溶融して電極パッド18内に広がる。このバンプ12の広がり範囲は電極パッド18の円弧の部分で規制を受ける。
【0017】
上述の電極パッドによれば、溶融後の各球状バンプが互いに連結するので、接合面積が増大する。よって、各球状バンプのバンプ径を小さくすることにより、アスペクト比を高く保った状態でバンプ高さを低くすることができる。したがって、接合後の高さ方向の高さばらつきを小さくすることができる。
【0018】
また、上述したように、バンプの面方向の広がり範囲は、円形の接続方向に対して配列する電極パッドの円弧の部分で規制される。このため、従来のストライプ状バンプを四角形状の電極パッドに対して用いる場合に比べて接合位置精度が高まる。
【0019】
また、この出願に係るさらに他の発明の光モジュールによれば、チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を、複数の正六角形が直線的に配列した形状であって、各正六角形の互いに対向する辺同士が接続した形状とすることを特徴とする。
【0020】
図4は、この第3発明の光モジュールの作用効果の説明に供する平面図である。図4に示すように、基板またはチップ11上に、複数の正六角形が直線的に接続した形状の電極パッド20が設けられている。この電極パッド20上には、正六角形の数と同数の球状バンプ12が直線的に配列した状態で圧着される。各バンプ12は、熱処理を施すと溶融して、電極パッド20内に広がる。このバンプ12の広がり範囲は電極パッド20の辺の部分で規制を受ける。つまり、バンプ12の広がり範囲は、電極パッド20の互いに対向している2辺に垂直な方向、すなわち、図中のa方向、b方向およびc方向に対して規制を受ける。
【0021】
上述の電極パッドによれば、溶融後の各球状バンプが互いに連結するので、接合面積が増大する。よって、各球状バンプのバンプ径を小さくすることにより、アスペクト比を高く保った状態でバンプ高さを低くすることができる。したがって、接合後の高さ方向の高さばらつきを小さくすることができる。
【0022】
また、電極パッド20の、正六角形の接続方向に延在する辺の形状は、60度の角度でジグザグ状に折れ曲がりながら延在する形状であるから、この辺によりバンプ12の広がり範囲は電極パッド20の長手方向および短手方向の両方向に対して規制を受ける。このため、従来のストライプ状バンプを四角形状の電極パッドに対して用いる場合に比べて接合位置精度が高まる。
【0023】
また、上述した各発明の光モジュールにおいて、好ましくは、チップの電極パッドを、チップの活性層の直下に設けると良い。
【0024】
このように構成してあると、チップの活性層から発生した熱を電極パッドを通じて基板に効率よく逃がすことができる。よって、チップの特性が安定する。
【0025】
また、この出願に係るさらに他の発明の光モジュールによれば、チップのパッド形成面に設けられた電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、チップの電極パッドは、パッド形成面に画成された長方形領域の頂点の位置に設けられた第1電極パッドと、この長方形領域の対角線の交点の位置に設けられた第2電極パッドとからなり、第1および第2電極パッドの平面形状はそれぞれ正六角形状であり、第1電極パッドの各々が同じ向きに配向しているとともに、第2電極パッドが第1電極パッドの向きから30°の角度だけ回転した向きに配向していることを特徴とする。
【0026】
このように、長方形領域の四隅の位置に第1電極パッドを設けてあるので、チップの回転方向のズレが補正されやすい。また、各第1電極パッドが正六角形状であるから、平面方向のズレを小さくすることができる。さらに、長方形領域の対角線の交点の位置に正六角形状の第2電極パッドを設けてあり、この第2電極パッドの向きを第1電極パッドの向きから30°の角度だけ回転させた向きにしてある。よって、チップの位置ズレは合計6方向に対して補正される。
【0027】
また、この出願に係るさらに他の発明の光モジュールによれば、チップのパッド形成面に設けられた電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、チップの電極パッドは、パッド形成面に画成された長方形領域の頂点の位置に設けられた第1電極パッドと、この長方形領域の対角線の交点の位置に設けられた第2電極パッドとからなり、第1および第2電極パッドの平面形状はそれぞれ3つの正六角形の各々の2辺が互いに接続されてなる形状であり、第1電極パッドの各々が同じ向きに配向しているとともに、第2電極パッドが第1電極パッドの向きから30°の角度だけ回転した向きに配向していることを特徴とする。
【0028】
このように、長方形領域の四隅の位置に第1電極パッドを設けてあるので、チップの回転方向のズレが補正されやすい。また、各第1電極パッドが3つの正六角形を接続した形状であるから、平面方向のズレを小さくすることができる。さらに、長方形領域の対角線の交点の位置に3つの正六角形が接続した形状の第2電極パッドを設けてあり、この第2電極パッドの向きを第1電極パッドの向きから30°の角度だけ回転させた向きにしてある。よって、チップの位置ズレは合計6方向に対して補正される。また、第1および第2電極パッドによれば、アスペクト比を大きくとりつつバンプ高さを低くできるため、高さ方向のばらつきも小さくなる。
【0029】
また、この出願に係るさらに他の発明の光モジュールによれば、チップのパッド形成面に設けられた電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、チップの電極パッドは、パッド形成面に画成された長方形領域の頂点の位置に設けられた第1電極パッドと、この長方形領域の対角線の交点の位置に設けられた第2電極パッドとからなり、第1電極パッドの平面形状は、3つの正六角形の各々の2辺が互いに接続されてなる形状であり、第2電極パッドの平面形状は、3つの正六角形が直線的に配列した形状であって、各正六角形の互いに対向する辺同士が接続した形状であることを特徴とする。
【0030】
このように、長方形領域の四隅の位置に第1電極パッドを設けてあるので、チップの回転方向のズレが補正されやすい。また、各第1電極パッドが3つの正六角形を接続した形状であるから、平面方向のズレを小さくすることができる。さらに、長方形領域の対角線の交点の位置に3つの正六角形が直線的に接続した形状の第2電極パッドを設けてある。よって、チップの位置ズレが小さくなる。また、第1および第2電極パッドによれば、アスペクト比を大きくとりつつバンプ高さを低くできるため、高さ方向のばらつきも小さくなる。
【0031】
また、好ましくは、上記各長方形領域を、第2電極パッドがチップの活性層の直下に位置するように画成された領域とするのが良い。
【0032】
このように構成してあると、チップの活性層から発生した熱を電極パッドを通じて基板に効率よく逃がすことができる。
【0033】
また、この出願に係るさらに他の発明の光モジュールによれば、チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、チップおよび基板の双方の電極パッドの平面形状を正六角形状とし、チップの電極パッドの向きと基板の電極パッドの向きとが結合時において互いに30°の角度だけ異なるようにそれぞれ配向していることを特徴とする。
【0034】
このように、この発明によれば、正六角形状の電極パッドによってバンプの広がり範囲が規制を受けるので、チップと基板との接合位置精度が従来に比べて高くなる。また、基板の電極パッドの辺とチップの電極パッドの辺とが平行になっていないため、溶融したバンプには回転方向の力が働く。チップおよび基板に複数個の電極パッドがあれば、チップおよび基板は回転しない。この回転方向の力は、セルフアライメントに有効に働き、接合位置精度がさらに高められる。
【0035】
また、この出願に係るさらに他の発明の光モジュールによれば、チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を、複数の正六角形がジグザグ状に配列されるように、各正六角形の互いに対向する辺同士を接続した形状とすることを特徴とする。
【0036】
この発明における電極パッドによれば、溶融後の各球状バンプが互いに連結するので、接合面積が増大する。よって、各球状バンプのバンプ径を小さくすることにより、アスペクト比を高く保った状態でバンプ高さを低くすることができる。したがって、接合後の高さ方向の高さばらつきを小さくすることができる。また、電極パッドをジグザグ形状にしてあるから、バンプの広がり範囲が電極パッドの長手方向および短手方向の両方向に対して規制を受ける。このため、従来のストライプ状バンプを四角形状の電極パッドに対して用いる場合に比べて接合位置精度が高まる。
【0037】
なお、好ましくは、チップの電極パッドをチップの活性層の直下に設けるとともに、この電極パッドの延在方向を活性層の長手方向に一致させると良い。
【0038】
このように構成してあると、チップの活性層から発生した熱を電極パッドを通じて基板に効率よく逃がすことができる。
【0039】
また、この出願に係るさらに他の発明の光モジュールによれば、チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を、6つの正六角形を環状に接続して得られた複数のハニカム構造が直線的に連接した形状とすることを特徴とする。
【0040】
このような環状のハニカム構造を用いると、回転方向の位置ズレがキャンセルされ、接合位置精度が向上する。
【0041】
また、好ましくは、チップの電極パッドをチップの活性層の直下に設けるとともに、ハニカム構造の配列方向を活性層の長手方向に一致させると良い。
【0042】
このように構成してあると、チップの活性層から発生した熱を電極パッドを通じて基板に効率よく逃がすことができる。
【0043】
この発明の光モジュールにおいて、好ましくは、前述のチップを半導体レーザ素子、受光素子または電界吸収型光変調素子とするのが良い。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、この発明の実施の形態につき説明する。なお、図は、この発明が理解できる程度に、形状、大きさおよび配置関係を概略的に示しているに過ぎない。また、以下に記載される数値等の条件や材料などは単なる一例に過ぎない。よって、この発明は、この実施の形態に何ら限定されることがない。
【0045】
[第1の参考例]
図5は、第1の参考例の光モジュールの構成を示す図である。この光モジュールは、チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合されたものである。図5(A)は、基板のパッド形成面側を示す平面図である。図5(B)は、チップのパッド形成面側を示す平面図である。図5(C)は、チップと基板とがバンプにより接合されている状態を示す側面図である。
【0046】
基板22には、シリコンやセラミックなどが用いられている。基板22のパッド形成面22aには、配線パタン24およびダイスボンディングパッド(以下、電極パッドと称する。)26が形成されている。これら配線パタン24および電極パッド26は、それぞれクロムメッキの表面に金メッキを施したものである。この例の配線パタン24は、ストライプ状に形成されている。基板22上には、複数の配線パタン24が互いに平行に配列している。また、電極パッド26のパタンを正六角形状にしてある。この電極パッド26は、各配線パタン24の端部に接続されている。各電極パッド26は同じ向きに配向している。この電極パッド26上に、正六角形の辺に内接するように、球状の半田バンプ(以下、球状バンプまたは単にバンプと称する。)28が圧着される。
【0047】
また、この例のチップ30は、レーザダイオードアレイ素子(半導体レーザ素子)として構成されている。このチップ30内には、ストライプ状の活性層32が作り込まれている。チップ30内の複数の活性層32は、互いに平行に配列している。このチップ30のパッド形成面30aには、複数個の四角形状の配線パッド(以下、電極パッドと称する。)34が設けられている。各電極パッド34は、それぞれ活性層32の直下に配置されている。この電極パッド34は、基板22の電極パッド26と同じく正六角形状にしても良い。
【0048】
そして、基板22とチップ30との、各々のパッド形成面22aおよび30aは対向させてある。この状態で、基板22の電極パッド26の位置とチップ30の電極パッド34の位置とが合うようになっている。そして、これら電極パッド26および34間が球状バンプ28により接合されている。上述したように、最初に、球状バンプ28は、基板22の電極パッド26上に圧着される。続いて、バンプ28上に電極パッド34を合わせた状態でチップ30が載置される。この状態で、これら基板22およびチップ30をリフロー槽に通すと、バンプ28が溶け、基板22およびチップ30間が接合される。この過程で、バンプ28に発生する復元力が、基板22およびチップ30間の接合位置を補正する。すなわち、セルフアライメントが行われる。
【0049】
この参考例では、図5(A)に示すように、正六角形状の電極パッド26を用いているため、溶融時のバンプ28の広がり範囲は、電極パッド26の互いに対向している2辺に垂直な方向、すなわち、図中のa方向、b方向およびc方向に対して規制を受ける。よって、バンプ28の広がり範囲は3方向から規制されることになり、従来の四角形状の電極パッドに比べると規制方向が多くなるから、チップ30と基板22との接合位置精度が高まる。
【0050】
このように構成した光モジュールを動作させると、活性層32からは光が発生するとともに、光とならないキャリアにより熱が発生する。上述したように、活性層32の直下に電極パッド34を設けてあるので、この熱は、電極パッド34、バンプ28および電極パッド26を通じて、基板22に良好な効率で逃げるようになっている。
【0051】
なお、この参考例では、チップ30を半導体レーザ素子としたが、これに限らず、チップ30を受光素子または電界吸収型光変調素子としても良い。
【0052】
[第1の実施の形態]
図6は、第1の実施の形態の光モジュールの構成を示す平面図である。この第1の実施の形態の光モジュールと、第1の参考例の光モジュールとの相違点は、基板の電極パッド形状の点にあるので、図6には基板およびその電極パッドだけを示して他の構成の図示を省略している。
【0053】
図6には、基板22のパッド形成面22a側が示されている。このパッド形成面22aに、配線パタン24および電極パッド36が形成されている。配線パタン24は、ストライプ状に形成されている。また、電極パッド36のパタンを、3つの正六角形の各々の2辺が互いに接続されてなる形状としている。各電極パッド36は、それぞれ配線パタン24の端部に接続されている。また、各電極パッド36は同じ向きに配向している。この電極パッド36上には、正六角形の辺に内接するように、3つの球状バンプ28が圧着される。
【0054】
図6に示すように、3つの正六角形からなる形状の電極パッド36を用いているため、溶融時のバンプ28の広がり範囲は、電極パッド36の互いに対向している2辺に垂直な方向、すなわち、図中のa方向、b方向およびc方向に対して規制を受ける。よって、バンプ28の広がり範囲は3方向から規制されることになり、従来の四角形状の電極パッドに比べると規制方向が多くなるから、チップと基板22との接合位置精度が高まる。
【0055】
さらに、図6に示すバンプ28の形状は、a方向、b方向およびc方向の各々にストライプ状のバンプが延在した形状と等価である。したがって、接合面積が大きくなり、その分だけバンプ28の高さを低くすることができるため、接合後の高さ方向の高さばらつきを小さくすることができる。
【0056】
なお、チップの電極パッドも基板22の電極パッド36と同じ形状にするのが好適である。
【0057】
[第2の実施の形態]
図7は、第2の実施の形態の光モジュールの構成を示す平面図である。この第2の実施の形態の光モジュールと、第1の参考例の光モジュールとの相違点は、基板の電極パッド形状の点にあるので、図7には基板およびその電極パッドだけを示して他の構成の図示を省略している。
【0058】
図7には、基板22のパッド形成面22a側が示されている。このパッド形成面22aに、配線パタン24および電極パッド38が形成されている。配線パタン24は、ストライプ状に形成されている。また、電極パッド38のパタンを、4つの円形が直線的に連接した形状としてある。各円形は、隣接する円形と少なくとも接しており、あるいは、少し重なり合っていても良い。そして、各電極パッド38がそれぞれ配線パタン24の端部に接続されている。電極パッド38を構成する円形の配列方向は、配線パタン24の長手方向に一致させてある。各電極パッド38は同じ向きに配向している。この電極パッド38上の円形部分の各々には、それぞれ球状バンプ28が圧着される。なお、電極パッド38を構成する円形の数は4つに限らず、2個以上の異なる個数にすることができる。
【0059】
このような電極パッド38によれば、溶融後の各球状バンプ28が互いに連結するので、バンプの幅と長さとの比が大きくなるとともに、接合面積が増大する。よって、各球状バンプ28のバンプ径を小さくすることにより、バンプ高さが低くなるから、アスペクト比を大きくすることができる。このように、アスペクト比を高く保った状態でバンプ高さを低くすることができるから、接合後の高さ方向の高さばらつきを小さくすることができる。
【0060】
また、上述したように、バンプ28の面方向の広がり範囲は、電極パッド38の円弧の部分で規制される。このため、従来のストライプ状バンプを四角形状の電極パッドに対して用いる場合に比べて接合位置精度が高まる。
【0061】
また、チップの電極パッドも基板22の電極パッド38と同じ形状にするのが好適である。そして、この電極パッドを半導体レーザ素子(チップ)の活性層の直下に配置させると良い。このように構成すると、半導体レーザ素子で発生する熱がチップから基板22へ電極パッドを通して良好な効率で伝熱されるようになる。この発生した熱は、基板22からパッケージを経て外部に放熱される。したがって、チップに形成された半導体レーザ素子の特性が安定する。
【0062】
[第3の実施の形態]
図8は、第3の実施の形態の光モジュールの構成を示す平面図である。この第3の実施の形態の光モジュールと、第1の参考例の光モジュールとの相違点は、基板の電極パッド形状の点にあるので、図8には基板およびその電極パッドだけを示して他の構成の図示を省略している。
【0063】
図8には、基板22のパッド形成面22a側が示されている。このパッド形成面22aに、配線パタン24および電極パッド40が形成されている。配線パタン24は、ストライプ状に形成されている。また、電極パッド40のパタンを、4つの正六角形が直線的に配列して、各正六角形の互いに対向する辺同士が接続した形状としてある。各電極パッド40は、それぞれ配線パタン24の端部に接続されている。また、電極パッド40を構成する正六角形の配列方向は、配線パタン24の長手方向に一致させてある。各電極パッド40は同じ向きに配向している。この電極パッド40上の正六角形部分の各々には、それぞれ球状バンプ28が圧着される。なお、電極パッド40を構成する正六角形の数は4つに限らず、2個以上の異なる個数にすることができる。
【0064】
このような電極パッド40は、正六角形の配列方向と各正六角形の辺の延在方向とが平行ではなく60度の角度をなしている。各正六角形部分において、バンプ28の広がり範囲は、電極パッド40の互いに対向している2辺に垂直な方向、すなわち、図中のa方向、b方向およびc方向に対して規制を受ける。よって、バンプ28の広がり範囲は電極パッド40の長手方向および短手方向の両方向に対して規制を受ける。このため、従来のストライプ状バンプを四角形状の電極パッドに対して用いる場合に比べて接合位置精度が高まる。
【0065】
また、この電極パッド40によれば、溶融後の各球状バンプ28が互いに連結するので、バンプの幅と長さとの比が大きくなるとともに、接合面積が増大する。よって、各球状バンプ28のバンプ径を小さくすることにより、バンプ高さが低くなるから、アスペクト比を大きくすることができる。このように、アスペクト比を高く保った状態でバンプ高さを低くすることができるから、接合後の高さ方向の高さばらつきを小さくすることができる。
【0066】
また、チップの電極パッドも基板22の電極パッド40と同じ形状にすると良い。そして、この電極パッドを半導体レーザ素子(チップ)の活性層の直下に配置させるのが好適である。このように構成すると、半導体レーザ素子で発生する熱がチップから基板22へ電極パッドを通して良好な効率で伝熱されるようになる。この発生した熱は、基板22からパッケージを経て外部に放熱される。
【0067】
[第4の実施の形態]
図9は、第4の実施の形態の光モジュールの構成を示す平面図である。この第4の実施の形態の光モジュールと、第1の参考例の光モジュールとの相違点は、チップの電極パッドの配置の点にあるので、図9にはチップおよびその電極パッドだけを示して他の構成の図示を省略している。
【0068】
図9には、チップ30のパッド形成面30a側が示されている。パッド形成面30a上には、チップ30の各活性層32の直下に、それぞれ長方形領域42が画成されている。この長方形領域42の長手方向は活性層32の長手方向に平行である。この長方形領域42の頂点の位置にそれぞれ第1電極パッド44aが設けられている。したがって、活性層32の周りには4つの第1電極パッド44aが配置されている。また、長方形領域42の対角線の交点の位置に1個の第2電極パッド44bが設けられている。この第2電極パッド44bが設けられた位置は、活性層32の直下に相当する位置である。また、これら第1および第2電極パッド44aおよび44bの平面形状を、それぞれ正六角形状にしてある。そして、第1電極パッド44aの各々が同じ向きに配向しているとともに、第2電極パッド44bが第1電極パッド44aの向きから30°の角度だけ回転した向きに配向している。
【0069】
このように、長方形領域42の各角に第1電極パッド44aを設けてあるので、活性層32の長手方向の回転方向ズレを補正しやすい。これは、ワイヤボンドにおけるパタン認識をなるべくチップの角にて行って、回転方向ズレを小さくする方法と同じ原理である。また、第1電極パッド44aは正六角形状であるから、平面方向のズレを小さくできることは第1の参考例で述べた通りである。さらに、活性層32下に第1電極パッド44aのパタンを30度回転させたパタンの第2電極パッド44bを配しているので、合計6方向に対して位置ズレが補正される。そのため、この例のチップ30のようなアレイ形状であっても、平面方向の位置ズレおよびばらつきを小さくすることができる。また、活性層32下に電極パッドを設けてあるため、チップ30に構成された半導体レーザ素子から発生する熱を効率良く基板に逃がすことができる。
【0070】
[第5の実施の形態]
図10は、第5の実施の形態の光モジュールの構成を示す平面図である。この第5の実施の形態の光モジュールと、第1の参考例の光モジュールとの相違点は、チップの電極パッドの配置の点にあるので、図10にはチップおよびその電極パッドだけを示して他の構成の図示を省略している。
【0071】
図10には、チップ30のパッド形成面30a側が示されている。パッド形成面30a上には、チップ30の各活性層32の直下に、それぞれ長方形領域46が画成されている。この長方形領域46の長手方向は活性層32の長手方向に平行である。この長方形領域46の頂点の位置にそれぞれ第1電極パッド48aが設けられている。したがって、活性層32の周りには4つの第1電極パッド48aが配置される。また、長方形領域46の対角線の交点の位置に1個の第2電極パッド48bが設けられている。この第2電極パッド48bが設けられた位置は、活性層32の直下に相当している。これら第1および第2電極パッド48aおよび48bの平面形状を、それぞれ、第1の実施の形態で説明したような、3つの正六角形の各々の2辺が互いに接続されてなる形状としてある。そして、第1電極パッド48aの各々が同じ向きに配向しているとともに、第2電極パッド48bが第1電極パッド48aの向きから30°の角度だけ回転した向きに配向している。
【0072】
このように構成してあるので、第4の実施の形態で説明したように、活性層32の長手方向の回転方向ズレを補正しやすい。また、各第1電極パッド48aが3つの正六角形を接続した形状であるから、平面方向のズレをさらに小さくすることができる。さらに、活性層32下に第1電極パッド48aのパタンを30度回転させたパタンの第2電極パッド48bを配しているので、合計6方向に対して位置ズレが補正される。したがって、チップ30の活性層32の部分の位置精度がさらに高まる。また、第1および第2電極パッド48aおよび48bのようなパタンを用いると、アスペクト比を大きくとりつつバンプ高さを低くできるため、高さ方向のばらつきも小さくなる。
【0073】
[第6の実施の形態]
図11は、第6の実施の形態の光モジュールの構成を示す平面図である。この第6の実施の形態の光モジュールと、第1の参考例の光モジュールとの相違点は、チップの電極パッドの配置の点にあるので、図11にはチップおよびその電極パッドだけを示して他の構成の図示を省略している。
【0074】
図11には、チップ30のパッド形成面30a側が示されている。パッド形成面30a上には、チップ30の各活性層32の直下に、それぞれ長方形領域50が画成されている。この長方形領域50の長手方向は活性層32の長手方向に平行である。この長方形領域50の頂点の位置にそれぞれ第1電極パッド52aが設けられている。したがって、活性層32の周りには4つの第1電極パッド52aが配置される。また、長方形領域50の対角線の交点の位置に1個の第2電極パッド52bが設けられている。この第2電極パッド52bが設けられた位置は、活性層32の直下に相当している。第1電極パッド52aの平面形状は、第1の実施の形態で説明したような、3つの正六角形の各々の2辺が互いに接続されてなる形状である。また、第2電極パッド52bの平面形状は、3つの正六角形が直線的に配列した形状であって、各正六角形の互いに対向する辺同士が接続した形状である。そして、第1電極パッド52aの各々が同じ向きに配向しているとともに、第2電極パッド52bを構成する正六角形の向きが第1電極パッド52aを構成する正六角形の向きから30°の角度だけ回転した向きに配向している。
【0075】
なお、第1電極パッド52aを構成する正六角形の数と、第2電極パッド52bを構成する正六角形の数とを同一にしてあり、各正六角形を同じ大きさにしてあるから、第1電極パッド52aおよび第2電極パッド52bの面積は同じになり、アスペクト比が同じになる。
【0076】
また、第2電極パッド52bは活性層32の直下に位置するため、活性層32からの熱が基板22に逃げやすくなっている。このため、チップ30に構成された半導体レーザ素子の特性が安定する。
【0077】
このように構成してあるので、第4の実施の形態で説明したように、活性層32の長手方向の回転方向ズレを補正しやすい。また、各第1電極パッド52aが3つの正六角形を接続した形状であるから、平面方向のズレをさらに小さくすることができる。また、第2電極パッド52bは、第3の実施の形態で説明した形状にしてあるから、アスペクト比を高く保った状態でバンプ高さを低くすることができ、接合後の高さ方向の高さばらつきを小さくすることができる。さらに、第2電極パッド52bを構成する正六角形の向きが第1電極パッド52aを構成する正六角形の向きから30°の角度だけ回転した向きに配向しているので、バンプの広がり範囲は、合計6方向から規制を受けることになり、接合位置精度が向上する。
【0078】
[第7の実施の形態]
図12は、第7の実施の形態の光モジュールの構成を示す図である。図12(A)は、基板のパッド形成面側を示す平面図である。図12(B)は、チップのパッド形成面側を示す平面図である。図12(C)は、チップと基板とが接合された状態を示す平面図である。
【0079】
基板22のパッド形成面22aには、配線パタン24および電極パッド26が形成されている。この配線パタン24はストライプ状であり、基板22上には複数の配線パタン24が互いに平行に配列している。また、電極パッド26のパタンを正六角形状にしてある。この電極パッド26は、各配線パタン24の端部に接続されている。各電極パッド26は同じ向きに配向している。
【0080】
また、チップ30のパッド形成面30aには、複数個の正六角形状の配線パッド54が設けられている。各電極パッド54は、それぞれ活性層の直下に配置されている。このチップ30の電極パッド54の向きは、基板22の電極パッド26の向きに対して、結合時において互いに30°の角度だけ異なるように配向している。
【0081】
そして、図12(C)に示すように、電極パッド26および54間が合わせられた状態で基板22およびチップ30が接合されている。これら電極パッド26および54間は球状バンプにより接合されている。このバンプに発生する復元力によってセルフアライメントが行われ、基板22およびチップ30間の接合位置が補正される。
【0082】
このように、チップ30の電極パッド54を構成する正六角形の辺と、基板22の電極パッド26を構成する正六角形の辺とは平行にならないため、セルフアライメント時に回転方向の力が働く。チップ30および基板22には複数個の電極パッドが設けられているため、実際にチップ30および基板22が回転することはない。しかし、この回転方向の力は、セルフアライメントに対し有効に作用し、その結果、接合位置精度はさらに高められる。したがって、正六角形を連結したパッドを用いることができなくても、接合位置精度の向上を図ることができる。
【0083】
[第8の実施の形態]
図13は、第8の実施の形態の光モジュールの構成を示す平面図である。この第8の実施の形態の光モジュールと、第1の参考例の光モジュールとの相違点は、チップの電極パッドの配置の点にあるので、図13にはチップおよびその電極パッドだけを示して他の構成の図示を省略している。
【0084】
図13には、チップ30のパッド形成面30a側が示されている。パッド形成面30a上には電極パッド56が設けられている。この電極パッド56は、チップ30の活性層32の直下において、複数の正六角形がジグザグ状に配列されるように、各正六角形の互いに対向する辺同士を接続した形状となっている。この電極パッド56の延在方向は、活性層32の長手方向に一致させてある。したがって、チップ30の活性層32から発生した熱を電極パッド56を通じて基板22に効率よく逃がすことができる。
【0085】
このように、複数個の正六角形を結合することで全体のパッド面積を大きくできるから、各正六角形のサイズを小さくすることによりバンプのアスペクト比が大きくなり、したがって、バンプの高さを低くすることができる。よって、アスペクト比を高く保った状態でバンプ高さを低くすることができるから、接合後の高さ方向の高さばらつきを小さくすることができる。
【0086】
また、電極パッド56はジグザグ形状であるから、バンプの広がり範囲は電極パッドの長手方向および短手方向の両方向に対して規制を受けるようになる。このため、従来のストライプ状のバンプを四角形状の電極パッドに対して用いる場合に比べて接合位置精度が高まる。
【0087】
[第9の実施の形態]
図14は、第9の実施の形態の光モジュールの構成を示す平面図である。この第9の実施の形態の光モジュールと、第1の参考例の光モジュールとの相違点は、チップの電極パッドの配置の点にあるので、図14にはチップおよびその電極パッドだけを示して他の構成の図示を省略している。
【0088】
図14には、チップ30のパッド形成面30a側が示されている。パッド形成面30a上には電極パッド58が設けられている。この電極パッド58は、チップ30の活性層32の直下において、6つの正六角形を環状に接続して得られた複数のハニカム構造が直線的に連接した形状となっている。また、この電極パッド58の延在方向すなわちハニカム構造の連接方向は、活性層32の長手方向に一致させてある。したがって、チップ30の活性層32から発生した熱を電極パッド58を通じて基板22に効率よく逃がすことができる。
【0089】
このように、正六角形を環状に配列した電極パッド58を用いており、バンプの広がり範囲の自由度は個々の正六角形部分により制限されるから、チップおよび基板間の回転方向へのズレはキャンセルされる。
【0090】
また、この電極パッド58によれば、複数個の正六角形を結合することで全体のパッド面積を大きくすることができる。図14に示すように、各ハニカム構造は、ハニカム構造の連接方向に1個、この連接方向に垂直な方向に2個の正六角形が配列した形状となっている。よって、この電極パッド58を用いるとバンプのアスペクト比を下げることができ、さらに面積の広い部分がないため、高さばらつきも低減される。このため、平面方向および高さ方向の精度ばらつきが小さくなる。
【0091】
【発明の効果】
この発明の光モジュールによれば、基板またはチップの電極パッドの平面形状を3つの正六角形の各々の2辺が互いに接続されてなる形状としている。この電極パッド上には、電極パッドの辺に内接するように、3つの球状のバンプが圧着される。このバンプは、熱処理を施すと溶融して、電極パッド内に広がる。この電極パッドを正六角形状としているから、バンプの広がり範囲は正六角形の辺に垂直な方向から規制を受ける。つまり、バンプの広がり範囲は、電極パッドの互いに対向している2辺に垂直な方向に対して規制を受ける。このように、この発明によれば、バンプの広がり範囲が3方向から規制される。よって、従来の四角形状の電極パッドに比べると規制方向が多くなり、チップと基板との接合位置精度が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1参考例の光モジュールの作用効果の説明に供する図である。
【図2】 第1発明の光モジュールの作用効果の説明に供する図である。
【図3】 第2発明の光モジュールの作用効果の説明に供する図である。
【図4】 第3発明の光モジュールの作用効果の説明に供する図である。
【図5】 第1の参考例の光モジュールの構成を示す図である。
【図6】 第1の実施の形態の光モジュールの構成を示す図である。
【図7】 第2の実施の形態の光モジュールの構成を示す図である。
【図8】 第3の実施の形態の光モジュールの構成を示す図である。
【図9】 第4の実施の形態の光モジュールの構成を示す図である。
【図10】 第5の実施の形態の光モジュールの構成を示す図である。
【図11】 第6の実施の形態の光モジュールの構成を示す図である。
【図12】 第7の実施の形態の光モジュールの構成を示す図である。
【図13】 第8の実施の形態の光モジュールの構成を示す図である。
【図14】 第9の実施の形態の光モジュールの構成を示す図である。
【図15】 課題の説明に供する図である。
【符号の説明】
10,14,16,18,20,26,34,36,38,40,54,56,58:電極パッド
11:基板またはチップ
12,28:球状バンプ
22:基板
22a,30a:パッド形成面
24:配線パタン
30:チップ
32:活性層
42,46,50:長方形領域
44a,48a,52a:第1電極パッド
44b,48b,52b:第2電極パッド
Claims (13)
- チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、
前記チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を、3つの正六角形の各々の2辺が互いに接続されてなる形状とする
ことを特徴とする光モジュール。 - チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、
前記チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を、複数の円形が直線的に連接した形状とする
ことを特徴とする光モジュール。 - チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、
前記チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を、複数の正六角形が直線的に配列した形状であって、各正六角形の互いに対向する辺同士が接続した形状とする
ことを特徴とする光モジュール。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の光モジュールにおいて、
前記チップの電極パッドを、前記チップの活性層の直下に設けたこと
を特徴とする光モジュール。 - チップのパッド形成面に設けられた電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、
前記チップの電極パッドは、前記パッド形成面に画成された長方形領域の頂点の位置に設けられた第1電極パッドと、該長方形領域の対角線の交点の位置に設けられた第2電極パッドとからなり、
前記第1および第2電極パッドの平面形状はそれぞれ正六角形状であり、
前記第1電極パッドの各々が同じ向きに配向しているとともに、前記第2電極パッドが前記第1電極パッドの向きから30°の角度だけ回転した向きに配向しており、
前記長方形領域を、前記第2電極パッドが前記チップの活性層の直下に位置するように画成された領域とする
ことを特徴とする光モジュール。 - チップのパッド形成面に設けられた電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、
前記チップの電極パッドは、前記パッド形成面に画成された長方形領域の頂点の位置に設けられた第1電極パッドと、該長方形領域の対角線の交点の位置に設けられた第2電極パッドとからなり、
前記第1および第2電極パッドの平面形状はそれぞれ3つの正六角形の各々の2辺が互いに接続されてなる形状であり、
前記第1電極パッドの各々が同じ向きに配向しているとともに、前記第2電極パッドが前記第1電極パッドの向きから30°の角度だけ回転した向きに配向しており、
前記長方形領域を、前記第2電極パッドが前記チップの活性層の直下に位置するように画成された領域とする
ことを特徴とする光モジュール。 - チップのパッド形成面に設けられた電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、
前記チップの電極パッドは、前記パッド形成面に画成された長方形領域の頂点の位置に設けられた第1電極パッドと、該長方形領域の対角線の交点の位置に設けられた第2電極パッドとからなり、
前記第1電極パッドの平面形状は、3つの正六角形の各々の2辺が互いに接続されてなる形状であり、
前記第2電極パッドの平面形状は、3つの正六角形が直線的に配列した形状であって、各正六角形の互いに対向する辺同士が接続した形状であり、
前記長方形領域を、前記第2電極パッドが前記チップの活性層の直下に位置するように画成された領域とする
ことを特徴とする光モジュール。 - チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、
前記チップおよび基板の双方の電極パッドの平面形状を正六角形状とし、
前記チップの電極パッドの向きと前記基板の電極パッドの向きとが結合時において互いに30°の角度だけ異なるようにそれぞれ配向している
ことを特徴とする光モジュール。 - チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、
前記チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を、複数の正六角形がジグザグ状に配列されるように、各正六角形の互いに対向する辺同士を接続した形状とする
ことを特徴とする光モジュール。 - 請求項9に記載の光モジュールにおいて、
前記チップの電極パッドを前記チップの活性層の直下に設けるとともに、該電極パッドの延在方向を前記活性層の長手方向に一致させる
ことを特徴とする光モジュール。 - チップの電極パッドと基板の電極パッドとがバンプにより接合された光モジュールにおいて、
前記チップおよび基板の双方またはいずれか一方の電極パッドの平面形状を、6つの正六角形を環状に接続して得られた複数のハニカム構造が直線的に連接した形状とする
ことを特徴とする光モジュール。 - 請求項11に記載の光モジュールにおいて、
前記チップの電極パッドを前記チップの活性層の直下に設けるとともに、前記ハニカム構造の配列方向を前記活性層の長手方向に一致させる
ことを特徴とする光モジュール。 - 請求項1から12のいずれか一項に記載の光モジュールにおいて、
前記チップを半導体レーザ素子、受光素子または電界吸収型光変調素子とすることを特徴とする光モジュール。
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