JP4510547B2 - 偏光分離素子及びそれを有する投影装置 - Google Patents

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Description

本発明は偏光分離素子及びそれを有する投影装置に関する。
例えば、S偏光に対して第一波長帯域を透過、第一波長帯域と異なる第二波長帯域を反射、且つP偏光に対して第一波長帯域を反射、第二波長帯域を透過させる波長選択性の偏光分離素子に関し、特に液晶による反射型光変調素子を用いた投影装置に好適なものである。
従来より、偏光分離素子としては、2つのプリズムに挟まれた屈折率が高い誘電体薄膜より成るH層と低いL層を交互に多数積層した誘電体多層膜により、偏光分離するプリズム型の偏光ビームスプリッタ(PBS)がよく知られている。この誘電体多層膜は、入射するP偏光を透過、S偏光を反射させる光学特性を有する。
この偏光分離素子の原理はP偏光については入射角度がプリズムの屈折率nP、H層の材料の屈折率nH、L層の材料の屈折率nLの関係が以下の式を満たすブリュ−スター角θBとおよそ一致することによりP偏光
は透過する。
S偏光についてはH層とL層の界面における反射を用い、多層膜干渉により反射する。このPBSの特性は、入射角度、使用波長の変化による材料の分散により、設計の条件から外れると光学特性が悪化する。
特に、(3)式のブリュ−スター角の条件は各定数に対して敏感であるため、S偏光と比較すると、P偏光のほうが悪化しやすい。投影装置における光学系においては光源の光束分布が一定の角度範囲を有する場合が多く、使用波長も可視光帯域全域と広いため、一般的に偏光分離膜の層数の追加や膜厚の修正により使用角度範囲、使用波長帯域において良好な光学特性となるように設計されている。
非特許文献1に記載されているようにP偏光を反射、S偏光を透過するPBSも報告されている。この原理は入射角度を高屈折率プリズム(材料の屈折率が高いプリズム)と低屈折率薄膜(材料の屈折率が低い薄膜)の臨界角以上の角度とすることにより、全反射減衰を発生させる。全反射減衰した光は位相が変化するため、設けられた多層膜による干渉によりP偏光を透過、S偏光を反射する原理を用いてPBSを実現している。これより、広い入射角度で良好な特性を得ている。
一方、屈折率が高い誘電体薄膜より成るH層と低いL層を交互に積層した誘電体多層膜によるダイクロイックミラーもよく知られている。
このダイクロイックミラーもH層とL層の界面における反射による多層膜干渉を用いて、特定波長帯域を透過または反射させる光学特性を有する。
一般的に斜入射で使用され、特定波長帯域を境に透過光と反射光に分離される。膜構成はハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ等の機能を実現する多くの構成が知られており、特に赤、緑、青色光の波長帯域をそれぞれ分離するには長波長透過フィルタ、緑波長バンドパスフィルタ、短波長透過フィルタを用いている。
ダイクロイックミラーは入射角度、偏光条件が設計の条件から外れると、光学特性が悪化する。入射角度を変化させると薄膜材料の光学アドミタンスが変化し、P偏光に対する透過帯域が広がり(反射帯域が狭くなり)、S偏光に対する透過帯域が狭くなる(反射帯域が広がる)。この結果、透過帯域から反射帯域へシフトする遷移波長がP偏光とS偏光に対して逆方向に変化する。
このため、一般的に偏光分離膜の層数の追加や膜厚の修正により使用角度範囲を広げたり、P偏光とS偏光の偏光依存が小さくなるように設計する。
これらのPBSやダイクロイックミラーを用いて画像投影装置の色分解合成光学系(色分解色合成手段)が構成される。
図19に従来の液晶より成る反射型の光変調素子を用いた画像投影装置の一例を示す。矢印は白表示(画像情報が白色)における赤、緑、青色光のそれぞれの光線の光路を示している。実線がS偏光、破線がP偏光である。
光源51から発光し、偏光変換素子52により偏光がS偏光にそろえられた白色光はダイクロイックミラー53aにより緑波長帯域の光線30を透過、赤波長帯域の光線40、青波長帯域の光線20を反射させる。
ダイクロイックミラー53aにより透過された緑波長帯域の光線30はPBS54aを反射し、緑用液晶による反射型光変調素子55gに入射し、変調される。白表示の場合、変調された光はS偏光31となって射出されるため、PBS54a,PBS54cを透過し、投射レンズ系57に入射し、投影される。
ダイクロイックミラー53aにより反射された青波長帯域の光線20は波長選択性位相子56bによりP偏光21に変換され、PBS54bを透過し、青用液晶による反射型光変調素子55bに入射し、変調される。
白表示の場合、変調された光はS偏光20となって射出されるため、PBS54bを反射し、波長選択性位相子56rによりS偏光20のまま維持され、PBS54cを反射し、投射レンズ系57に入射し、投影される。
ダイクロイックミラー53aにより反射された赤波長帯域の光線40は波長選択性位相子56bによりS偏光40のまま維持され、PBS54bを反射し、赤用液晶による反射型光変調素子55rに入射し、変調される。
白表示の場合、変調された光はP偏光41となって射出されるため、PBS54bを透過し、波長選択性位相子56rによりS偏光40に変換され、PBS54cを反射し、投射レンズ系57に入射し、投影される。
黒表示(画像情報が黒色)の場合はいずれの光も液晶変調素子55r,55g,55bにより入射と同じ偏光のまま射出されるため、各部材を介して同じ光路で再び光源51に戻る。このような色分解合成光学系により高精細な液晶による反射型光変調素子の利点を活かし、且つ小型な構成が可能となる。
従来のPBSは使用波長帯域全域においてP偏光を透過、S偏光を反射、またはP偏光を反射、S偏光を透過することを目的としており、波長帯域によって第一波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、第一波長帯域と異なる第二波長帯域のS偏光を反射、P偏光を透過させるような波長選択性のあるPBSはこれまで報告されていない。
また、ダイクロイックミラーは斜入射によりP偏光に対する透過帯域が広がり、S偏光に対する透過帯域が狭くなるため、偏光分離する波長帯域が現れるが、P偏光は透過、S偏光は反射するのみで、P偏光は反射、S偏光は透過することはなく、波長帯域によって第一波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、第一波長帯域と異なる第二波長帯域のS偏光を反射、P偏光を透過させるような特性となることはない。
一方、図19に示す画像投影装置における色分解合成には波長選択性位相子が必要不可欠である。この波長選択性位相子は特許文献1に記載されているように複屈折を有する複数のポリカーボネートフィルムをそれぞれ特定の角度で積層させるため、成膜法を用いて誘電体多層膜で形成されたPBSやダイクロイックミラーと比較して、製作方法が難しく、高価な光学素子となる。
また、ポリカーボネートは高分子フィルムであるため、材料の物理的性質上、熱、湿度、紫外線等の外部環境の影響を非常に受けやすく、色分解合成手段の信頼性、耐久性が低下することが課題である。
また、特許文献2には、波長選択性位相子を使用しない液晶による反射型光変調素子を用いた投影装置が開示されている。そこでは青波長帯域のP偏光を反射、S偏光を透過し、且つ緑と赤帯域のP偏光を透過、S偏光を反射する作用を有するPBSを用いた色分解色合成手段が記載されている。しかし、このPBSについては機能のみが示されており、実際の実現方法に関しては開示されていない。
Li Li and J. A. Dobrowolski, Appl. Opt., vol.39, p.2754, 2000. 特表平11−504441号公報 特開平11−153774号公報
偏光分離素子として、第一波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、第一波長帯域と異なる第二波長帯域のS偏光を反射、P偏光を透過させる波長選択性のある偏光分離素子は実現されていない。
本発明は、第一波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、第一波長帯域と異なる第二波長帯域のS偏光を反射、P偏光を透過させる波長選択性のある偏光分離素子(波長選択性変更分離素子)の提供を目的とする。
この他本発明は波長選択性のある偏光分離素子を投影装置の色分解色合成手段(色分解合成光学系)に用いることにより、構成が簡素化され、しかも高いコントラストが得られ、信頼性,耐久性に優れた投影装置の提供を目的とする。
本発明の偏光分離素子は、H層と前記H層の屈折率に対して相対的に低い屈折率を有するL層とを積層した多層構造を有する偏光分離素子において、
第一波長帯域においてS偏光の透過率がP偏光の透過率より高く、前記第一波長帯域と異なる第二波長帯域においてS偏光の透過率がP偏光の透過率よりも低い光学特性を有し、
前記第一波長帯域および前記第二波長帯域は共に30nm以上の帯域幅があり、かつ前記第一波長帯域および前記第二波長帯域の前記30nm以上の帯域において、S偏光とP偏光の透過率の差が60%以上であることを特徴としている。
特に、
・前記多層構造に入射する光線の入射角度θ0はnp、nLをそれぞれ入射側光学部材、L層の屈折率とするとき、
を満足すること、
・前記多層構造に入射する光線の入射角度θ0はnp、nLをそれぞれ入射側光学部材、L層の屈折率とするとき、
を満足すること、
・前記第一波長帯域および第二波長帯域が赤波長帯域、緑波長帯域、青波長帯域の3帯域のうちの1つ又は2つの帯域とおよそ一致すること、
・前記光学部材の材料の可視光波長帯域における屈折率nP
を満足すること、
・可視光波長帯域における前記H層の材料の屈折率nH,L層の材料の屈折率nL
を満足すること、
等を特徴としている。
本発明によれば、第一波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、第一波長帯域と異なる第二波長帯域のS偏光を反射、P偏光を透過させる波長選択性のある偏光分離素子が得られる。
この他本発明によれば、波長選択性のある偏光分離素子を投影装置の色分解色合成手段(色分解合成光学系)に用いることにより、構成が簡素化され、しかも高いコントラストが得られ、信頼性,耐久性に優れた投影装置が得られる。
本実施例の偏光分離素子は、H層(膜)と前記H層の屈折率と比較して低い屈折率を有するL層とを積層した多層構造を持つ偏光分離素子(好ましくは、この多層構造が2つの光学部材の間に設けられていると良い)において、S偏光入射に対して(入射光がS偏光である場合には)第一波長帯域における透過率が高く、この第一波長帯域と異なる第二波長帯域における透過率が低く、且つP偏光入射に対して第一波長帯域の透過率が低く、第二波長帯域の透過率が高い光学特性を有しており、第一波長帯域および第二波長帯域は共に30nm以上の帯域幅があり、かつその第一波長帯域及び代に波長帯域内の30nm以上(好ましくは50nm以上)の帯域幅におけるS偏光とP偏光の透過率の差が60%以上(好ましくは75%以上)である。
以下の実施例には、このような偏光分離素子を有する投影装置(画像表示装置)についても記載している。この投影装置においては、前述の偏光分離素子を反射型液晶パネルと対向した位置に配置することにより、装置全体の小型化や、部品点数の削減に対して大きな効果がある。勿論、本実施例の偏光分離素子は、投影装置に限らず、他の光学機器に用いても構わない。
本発明の実施例を以下で説明する。
図1は本発明の波長選択性のある偏光分離素子(波長選択性偏光分離素子)の実施例1の要部断面図であり、基本動作(作用)を模式的に示している。
図1のように、波長選択性偏光分離素子1は、入射側プリズム(光学部材)(入射側光学部材)11と射出側プリズム(光学部材)(出射側光学部材)12とを接合して構成され、入射側プリズム11の入射面110および射出側プリズム12の射出面121に対して後述する構成の多層構造10が入射面110に対して45°傾いて配置されている。
多層構造10への光束の基本の入射角は45°である。波長選択性偏光分離素子1の基本動作は偏光、波長により特性が異なる。
本実施例の偏光分離素子は、可視光波長帯域において相対的に高い屈折率を有するH層と相対的に低い屈折率を有するL層を積層した多層構造を2つの光学部材の間に設けた偏光分離素子において、S偏光入射に対して第一波長帯域の透過率が高く、第一波長帯域と異なる第二波長帯域の透過率が低く、且つP偏光入射に対して第一波長帯域の透過率が低く、第二波長帯域の透過率が高い光学特性を有し、第一波長帯域および第二波長帯域は、共に30nm以上(好ましくは50nm以上)の帯域幅があり、かつS偏光とP偏光の透過率の差が60%以上(好ましくは75%以上)の帯域が含まれている。
S偏光の青波長帯域の光線20および赤波長帯域の光線40が入射する場合は、図1(a)に示すように青波長帯域の光線20が多層構造10を透過して射出面121から射出し、赤波長帯域の光線40が多層構造10を反射して射出面111から射出する。
P偏光の青波長帯域の光線21および赤波長帯域の光線41が入射する場合は、図1(b)に示すように青波長帯域の光線21が多層構造10を反射して射出面111から射出し、赤波長帯域の光線41が多層構造10を透過して射出面121から射出する。
この多層構造10は相対的に高い屈折率を有するH層と相対的に低い屈折率を有するL層を多数積層した構造であり、高屈折率の材料より成るプリズムを用いる。
通常、光束が高屈折率媒質から低屈折率媒質に臨界角以上で入射すると全反射が起こる。この全反射の際、波長程度の領域においてエバネッセント波がしみ出している。このエバネッセント波がしみ出している領域に別の媒質が存在すると光が透過する。この現象は電子のトンネル効果と同様に扱うことができ、全反射減衰(Frustrated Total Internal Reflection:FTIR)と呼ばれる。
全反射減衰する光は透過率、位相共にS偏光、P偏光で異なる。図2は高屈折率媒質60に低屈折率媒質61が挟まれた構造に入射光線が入射角θ0 (入射角度θ 0 )で入射するモデルの説明図である。
今、高屈折率媒質60の屈折率2.0、低屈折率媒質61の屈折率は1.37とし、低屈折率媒質61の膜厚dが100nm、500nmの際の波長550nmにおけるS偏光、P偏光それぞれの透過率および透過光の位相の入射角度特性を図3(a)および図3(b)にそれぞれ示す。算出にはScientific Computing International社の薄膜設計ソフトウェアであるFilm Wizardを用いた。
ブリュースター角34.4°付近で膜厚に関係なくP偏光の透過率はほぼ1となる。又、臨界角43.2°以上になると膜厚500nmの透過率はS偏光、P偏光ともほぼ0になる。しかし、臨界角43.2°以上の入射角度に対しても膜厚100nmの透過率は0でなく、光の一部が透過していることがわかる。
透過光の位相に関しては膜厚500nmでは臨界角43.2°以上でS偏光とP偏光の位相差が現れている。膜厚100nmではおよそブリュースター角34.4°以上でS偏光とP偏光の位相差が現れ、臨界角43.2°以上で大きくなることがわかる。
この関係より高屈折率媒質とそれに挟まれた低屈折率媒質におよそブリュースター角以上で入射することにより透過光と透過率の位相がS偏光とP偏光で異なることがわかる。この結果、S偏光、P偏光で異なる干渉を起こす。
図4は、高屈折率プリズム(材料の屈折率が高いプリズム)11,12に挟まれた低屈折率媒質のL層61、高屈折率媒質のH層60を交互に7層積層した多層構造に、入射光線を入射角45°(入射角度θ 0 )で入射するモデルの説明図である。高屈折率プリズム11,12の材料の屈折率は共に2.0、L層61の材料は屈折率1.37、H層60の材料は屈折率2.35とし、波長550nmにおける構成がPrism|1.0L 0.5H 1.0L 1.0H 1.0L 0.5H 1.0L | Prism(Hはnd=λ/4の高屈折率層、0.5Hはnd=λ/8の高屈折率層、Lはnd=λ/4の低屈折率層を表す。nは屈折率、dは膜厚、λは設計波長である。)である場合のS偏光、P偏光の透過率の波長特性を図5に示す。
本実施例において多層構造を狭持するプリズム11、12等の光学部材の材料の可視光波長帯域における屈折率n P
を満足している。
又、可視光波長帯域におけるH層の材料の屈折率n H ,L層の材料の屈折率n L
を満足している。
青波長帯域(波長420nm〜500nm)のS偏光を透過、P偏光を反射、赤波長帯域(波長580nm〜680nm)のS偏光を反射、P偏光を透過する波長選択性偏光分離素子の基本特性となっていることがわかる。
しかし、この特性では波長帯域、偏光分離共に十分ではない。このため、多層構造の層数の追加および膜厚の最適化を行った。この設計例が実施例1である。
表1に実施例1の構成を表す設計値を示す。表1のH,Lの数値はそれぞれの層の膜厚である。この波長選択性偏光分離素子のシミュレーション結果を図6に示す。
2つのプリズム11,12は共にOHARA社商品名S-LAH79(波長550nmにおける材料の屈折率2.01)、H層はTiO2(波長550nmにおける屈折率2.32)、L層はMgF2(波長550nmにおける屈折率1.39)であり、波長550nmにおけるプリズム11,12とL層の屈折率差から求められる臨界角は43.7°、ブリュースター角は34.7°である。
本実施例において多層構造に入射する光線の入射角度θ0はnp、nLをそれぞれプリズム11(入射側光学部材)、L層の屈折率とするとき、


を満足している。
多層構造はL層とH層が交互に31層積層され、多層構造への入射角は臨界角以上の45°である。青波長帯域(波長420〜500nm)のS偏光を透過、P偏光を反射、赤波長帯域(波長580〜680nm)のS偏光を反射、P偏光を透過する光学特性と波長帯域、偏光分離とも良好な特性であることがわかる。
なお、層数、膜厚を最適化することによりこの光学特性はさらに向上するが、層数、膜厚はこれに限定されることはない。このことは以下の各実施例においても同様である。
又、以下の各実施例の波長選択性偏光分離素子の基本構成は、膜の層数,厚さ,材料等が異なるが、基本的に図4の構成と同じである。
表1に実施例2の構成を表す設計値を示す。この波長選択性偏光分離素子のシミュレーション結果を図7に示す。
2つのプリズムは共にOHARA社商品名S-LAH79(波長550nmにおける材料の屈折率2.01)、H層はTiO2(波長550nmにおける屈折率2.32)、L層はMgF2(波長550nmにおける屈折率1.39)であり、波長550nmにおけるプリズムとL層の屈折率差から求められる臨界角は43.7°、ブリュースター角は34.7°である。
多層構造はL層とH層が交互に31層積層され、多層構造への入射角は臨界角以上の45°である。赤波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、青波長帯域のS偏光を反射、P偏光を透過する光学特性であり、実施例1とS偏光、P偏光の透過、反射が逆の特性となる。プリズム、H層、L層の材料、入射角度、多層構造の層数が同じであっても透過と反射を逆にしても良好な特性が可能である。
表1に実施例3の構成を表す設計値を示す。この波長選択性偏光分離素子のシミュレーション結果を図8に示す。2つのプリズムは共にOHARA社商品名S-LAH79(波長550nmにおける材料の屈折率2.01)、H層はTiO2(波長550nmにおける屈折率2.32)、L層はSiO2(波長550nmにおける屈折率1.49)であり、波長550nmにおけるプリズムとL層の屈折率差から求められる臨界角は47.7°、ブリュースター角は36.5°である。
多層構造はL層とH層が交互に51層積層され、多層構造への入射角はブリュースター角以上の45°である。赤波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、青波長帯域のS偏光を反射、P偏光を透過する光学特性である。入射角度は同じであるが、材料についてプリズム、H層の材料が同じに対してL層の材料がMgF2より屈折率が大きいSiO2である。
このため、入射角度45°がブリュースター角36.5°以上、臨界角47.7°以下となる。
臨界角47.7°以下であってもおよそブリュースター角36.5°以上であれば、良好な特性が可能となる。また、L層の材料は低屈折率材料であれば限定されない。
表1に実施例4の構成を表す設計値を示す。この波長選択性偏光分離素子のシミュレーション結果を図9に示す。2つのプリズムは共にOHARA社商品名S-LAH79(波長550nmにおける材料の屈折率2.01)、H層はTa2O5(波長550nmにおける屈折率2.15)、L層はMgF2(波長550nmにおける屈折率1.39)であり、波長550nmにおけるプリズムとL層の屈折率差から求められる臨界角は43.7°、ブリュースター角は34.7°である。
多層構造はL層とH層が交互に31層積層され、多層構造への入射角は臨界角以上の45°である。青波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、黄(緑+赤)波長帯域(波長500〜680nm)のS偏光を反射、P偏光を透過する光学特性である。
実施例1と比較してS偏光およびP偏光の透過帯域から反射帯域へ遷移する遷移帯域が狭いこと、遷移波長が短波長側にシフトしていることである。入射角度は同じであるが、材料についてプリズム、L層の材料が同じに対してH層の材料がTiO2より屈折率が小さいTa2O5である。このように遷移帯域の制御、遷移波長のシフトによっても良好な特性が可能である。また、H層の材料は高屈折率材料であれば限定されない。
表1に実施例5の構成を表す設計値を示す。この波長選択性偏光分離素子のシミュレーション結果を図10に示す。2つのプリズムは共にOHARA社商品名S-LAH79(波長550nmにおける材料の屈折率2.01)、H層はTiO2(波長550nmにおける屈折率2.32)、L層はMgF2(波長550nmにおける屈折率1.39)であり、波長550nmにおけるプリズムとL層の屈折率差から求められる臨界角は43.7°、ブリュースター角は34.7°である。
多層構造はL層とH層が交互に51層積層され、多層構造への入射角は臨界角以上の45°である。緑波長帯域(波長500〜680nm)のS偏光を透過、P偏光を反射、マゼンタ(青+赤)波長帯域(波長420〜500,580〜680nm)のS偏光を反射、P偏光を透過する光学特性である。このように第二波長帯域が緑波長帯域(第一波長帯域)を挟んで青波長帯域と赤波長帯域と2つに分かれた波長帯域としても良好な特性が可能である。
本実施例では前記第一波長帯域および第二波長帯域が赤波長帯域、緑波長帯域、青波長帯域の3帯域のうちの1つ又は2つの帯域とおよそ一致している。
表1に実施例6の構成を表す設計値を示す。この波長選択性偏光分離素子のシミュレーション結果を図11に示す。2つのプリズムは共にOHARA社商品名S-BSM14(波長550nmにおける材料の屈折率1.60)、H層はTiO2(波長550nmにおける屈折率2.32)、L層はMgF2(波長550nmにおける屈折率1.39)であり、波長550nmにおけるプリズムとL層の屈折率差から求められる臨界角は60.0°、ブリュースター角は40.9°である。
多層構造はL層とH層が交互に35層積層され、多層構造へ入射角は臨界角と同等の60°である。赤波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、シアン(緑+青)波長帯域(波長420〜580nm)のS偏光を反射、P偏光を透過する光学特性である。
実施例1と比較してS偏光およびP偏光の透過帯域から反射帯域へ遷移する遷移帯域が狭いこと、遷移波長が長波長側にシフトしていることが異なる点である。このように、プリズムの屈折率が小さくても、入射角がおよそブリュースター角以上であれば良好な特性が可能であり、プリズムの屈折率に限定されない。
実施例1〜6は特定入射角のみを考慮して設計されている。しかし、高屈折率媒質から低屈折率媒質へしみ出すエバネッセント波は入射角度の依存性が高い。
実施例7は入射角度特性が良好であり、一定の入射角度範囲において動作するように設計されたものである。エバネッセント波は図3(b)に示したように臨界角に近いほど角度に対する位相変化が敏感になる。このため、入射角度が臨界角から高入射になるほど角度特性は良好になる。
また、プリズムの材料の屈折率を高屈折率にする、または低屈折率媒質の屈折率を低屈折率にすることにより臨界角が低入射角側にシフトするため、同じ入射角においても角度特性が良好になる。
表1に実施例7の構成を表す設計値を示す。この波長選択性偏光分離素子のシミュレーション結果を図12(a)〜(c)に示す。図12(a)が入射角42.5°、図12(b)が入射角45°、図12(c)が入射角47.5°である。2つプリズムは共にOHARA社商品名PBH56(波長550nmにおける材料の屈折率1.85)、H層はTiO2(波長550nmにおける屈折率2.32)、L層は屈折率1.15(分散なしと仮定)の媒質であり、波長550nmにおけるプリズムとL層の屈折率差から求められる臨界角は38.5°、ブリュースター角は31.9°である。
多層構造はL層とH層が交互に49層積層され、多層構造への入射角は臨界角以上、且つ角度特性を有する45±2.5°である。入射角度が大きくなると、遷移波長が短波長側にシフトする。この実施例では遷移波長帯域は緑波長帯域(波長500〜580nm)全域を許容するため、特定角度範囲において、青波長帯域(波長420〜500nm)のS偏光を透過、P偏光を反射、赤波長帯域のS偏光を反射、P偏光を透過する良好な特性も可能となる。
屈折率1.15のような低屈折率媒質であるL層についてはJ. Hiller, J. D. Mendelsohn, and M. F. Rubner, Nature Mater., vol.1, p.54, 2002.等に記載されるナノポーラス材料による媒質等を用いることができる。屈折率の分散については記載されていないため、分散はないものと仮定した。
表1に実施例8の構成を表す設計値を示す。この波長選択性偏光分離素子のシミュレーション結果を図13(a)〜(c)に示す。図13(a)が入射角42.5°、図13(b)が入射角45°,図13(c)が入射角47.5°である。2つのプリズムは共にOHARA社商品名PBH56(波長550nmにおける材料の屈折率1.85)、H層はTiO2(波長550nmにおける屈折率2.32)、L層はAir(屈折率1.00)であり、波長550nmにおけるプリズムとL層の屈折率差から求められる臨界角は32.7°、ブリュースター角は28.4°である。
多層構造はL層とH層が交互に50層積層され、多層構造への入射角は臨界角以上、且つ角度特性を有する45±2.5°である。青波長帯域(波長420〜500nm)のS偏光を透過、P偏光を反射、赤波長帯域(波長580〜680nm)のS偏光を反射、P偏光を透過する光学特性であり、実施例7と同様、角度特性が良好な特性が可能である。L層であるAir層は厚さ分の犠牲層を成膜し、全ての層を成膜した後、選択エッチング等により犠牲層のみを除去することにより製作することが可能である。
表1に実施例9の構成を表す設計値を示す。この波長選択性偏光分離素子のシミュレーション結果を図14(a)〜(c)に示す。図14(a)が入射角57.5°、図14(b)が入射角60°,図14(c)が入射角62.5°である。2つのプリズムは共にOHARA社商品名PBH56(波長550nmにおける材料の屈折率1.85)、H層はTiO2(波長550nmにおける屈折率2.32)、L層はMgF2(波長550nmにおける屈折率1.39)であり、波長550nmにおけるプリズムとL層の屈折率差から求められる臨界角は48.8°、ブリュースター角は36.9°である。多層構造はL層とH層が交互に49層積層され、多層構造への入射角は臨界角以上、且つ角度特性を有する60±2.5°である。青波長帯域(波長420〜500nm)のS偏光を透過、P偏光を反射、赤波長帯域(波長580〜680nm)のS偏光を反射、P偏光を透過する光学特性であり、L層屈折率を低屈折率にした実施例7、8と同様に入射角を高入射角にすることによっても、角度特性が良好な特性が可能である。
尚、以上の各実施例において、H層の薄膜の材料はTiO 2 、CeO 2 、Nd 2 O 3 、ZnO、Ta 2 O 5 、HfO 2 、Nb 2 O 5 、ZrO 2 、ZnS、Al 2 O 3 およびそれらを含む混合材料のいずれかである。
L層の薄膜の材料はSiO 2 、MgF 2 、AlF 3 、Na 3 AlF 6 、CaF 2 、LiF、NaF、Al 2 O 3 およびそれらを含む混合材料のいずれかである。
この他、L層は空気であっても良い。
図15は本発明の実施例10の投影装置の要部概略図である。実施例10は色分解合成手段として実施例1,7,8の青波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、赤波長帯域のS偏光を反射、P偏光を透過する入射角45°の波長選択性偏光分離素子を用いている。
そして液晶による反射型の光変調素子55b,55g,55rを用い投影レンズ系(投影光学系)57で液晶による反射型の光変調素子に基づく画像を投射する構成を示している。
図中、矢印は白表示(画像情報が白色)における赤、緑、青色それぞれの光線の光路を示している。
実線がS偏光、破線がP偏光である。光源51(光源手段)から発光し、偏光変換素子52により偏光がS偏光にそろえられた白色光はダイクロイックミラー53aにより緑波長帯域の光線30を透過、赤波長帯域の光線40、青波長帯域の光線20を反射させる。
ダイクロイックミラー53aを透過した緑波長帯域の光線30はPBS54aで反射し、緑用液晶による反射型の光変調素子55gに入射し、信号に合わせて変調される。白表示の場合、変調された光はP偏光31となって射出されるため、2つのPBS54a,54cを透過して投射レンズ系57に入射し、投影される。
ダイクロイックミラー53aにより反射された青波長帯域の光線20は波長選択性偏光分離素子1を透過し、青用液晶による反射型の光変調素子55bに入射し、変調される。白表示の場合、変調された光はP偏光21となって射出されるため、波長選択性偏光分離素子1を反射し、偏光の方向を90°回転する1/2波長板58によりS偏光20に変換され、PBS54cを反射し、投射レンズ系57に入射し、投影される。
ダイクロイックミラー53aにより反射された赤波長帯域の光線40は波長選択性偏光分離素子1を反射し、赤用液晶による反射型の光変調素子55rに入射し、変調される。白表示の場合、変調された光はP偏光41となって射出されるため、波長選択性偏光分離素子1を透過し、1/2波長板58によりS偏光40に変換され、PBS54cを反射し、投射レンズ系57に入射し、投影される。
黒表示(画像情報が黒色)の場合はいずれの光も液晶による反射型光変調素子55r,55g.55bにより入射と同じ偏光のまま射出されるため、各光学部材を介し同じ光路で再び光源(光源手段側)51側に戻る。
図19の従来の液晶による反射型液晶変調素子を用いた投影装置の色分解色合成手段のPBS54bを波長選択性偏光分離素子1に置き換えることによって2つの波長選択性位相子56b,56rを使う必要がなくなるため、構成が簡易化され、且つ信頼性、耐久性の向上を実現した色分解合成手段の構成が可能となる。
図15の投影装置は一例であり、光学部品、色分解の波長帯域、光線方向等が図15と異なる場合も波長選択性偏光分離素子によって投影装置が可能となる。また、光源からの光線は角度特性をもつ。
このため、実施例7,8のような角度特性の良好な波長選択性偏光分離素子のほうがもれ光が少なくなるため、光量、コントラスト向上に有効である。また、色分解合成手段においては各プリズムは光弾性定数の低いものを用いることが好ましい。光弾性定数が大きいと、プリズム固着による応力により複屈折が発生し、偏光状態が変化するためである。このため、実施例7,8の光弾性定数0.09×10-8cm2/N のOHARA社商品名PBH56のような低い光学部材を用いる方が好ましい。
図16は本発明の実施例11の投射装置の要部概略図である。実施例11は実施例9の青波長帯域のS偏光を透過、P偏光を反射、赤波長帯域のS偏光を反射、P偏光を透過する入射角45°より高入射角の波長選択性偏光分離素子を用いている。
そして液晶による反射型の光変調素子55b,55g,55rを用い投影光学系57で液晶に基づく画像を投射する構成を示している。
本実施例の波長選択性偏光分離素子は、入射角度が45°より大きいと波長選択性偏光分離素子が2つの三角柱プリズム11a,11bに多層構造を挟み込むのではなく、2つの等脚台形プリズムに多層構造を挟み込む形状としているため、入射面110aと射出面111a,121aの角度が垂直ではなくなる。
このため、色合成のPBS54dへの青、赤波長帯域の光線は低入射角度で入射することになり、それに合わせたPBSが必要となる。このPBS54dは広く知られているPBSの設計を応用すれば容易に設計可能である。また、緑波長帯域と青、赤波長帯域の光線とに光路長の差を補正するために緑波長帯域の光路上に補正用の光学部材59も必要となる。
これより図16のような光学系となる。色分解合成の各波長光線の光路は実施例10と同様である。このため、高入射角度の波長選択性偏光分離素子1を用いることによっても投影装置が可能であり、且つ2つの波長選択性位相子を使う必要がなくなるため、構成が簡易で且つ信頼性、耐久性の向上した液晶投影装置が得られる。
図16の投影装置は一例であり、光学部品、色分解の波長帯域、光線方向等が図16と異なる場合も波長選択性偏光分離素子1によって投影装置の構成が可能となる。また、光源からの光線は角度特性をもつ。このため、角度特性の良好な波長選択性偏光分離素子のほうがもれ光が少なくなるため、光量、コントラスト向上に有効である。
また、色分解合成手段においては各プリズムは光弾性定数の低いものを用いることが好ましい。光弾性定数が大きいと、プリズム固着による応力により複屈折が発生し、偏光状態が変化するためである。
このため、実施例9の光弾性定数0.09×10-8cm2/N のOHARA社商品名PBH56のような低い光学部材を用いる方が好ましい。
図17は、本発明の実施例12の投影装置の要部概略図である。実施例12は実施例10,11と同様に実施例1〜9の波長選択性偏光分離素子と液晶による反射型の光変調素子を用いた投影装置である。図17において矢印は白表示における赤、緑、青色のそれぞれの光線の光路を示している。
実線がS偏光、破線がP偏光である。光源51から発光し、偏光変換素子52により偏光がS偏光にそろえられた白色光20,30,40はダイクロイックミラー53aにより緑波長帯域の光線30を透過、赤波長帯域の光線40、青波長帯域の光線20を反射させる。ダイクロイックミラー53aを透過した緑波長帯域の光線30はPBS54aで反射し、緑用の液晶による反射型の光変調素子55gに入射し、変調される。
白表示の場合、変調された光はP偏光31となって射出されるため、PBS54a,を透過し、ダイクロイックプリズム53bを透過し、投射レンズ系57に入射し、投影される。ダイクロイックプリズム53bは緑波長帯域のP偏光を透過、青、赤波長帯域のP偏光を反射させる多層膜をプリズムで挟み込んだ素子である。
ダイクロイックミラー53aにより反射された青波長帯域の光線20は波長選択性偏光分離素子1を透過し、青用の液晶による反射型の光変調素子55bに入射し、変調される。白表示の場合、変調された光はP偏光21となって射出されるため、波長選択性偏光分離素子1を反射し、ダイクロイックプリズム53bを反射し、投射レンズ系57に入射し、投影される。ダイクロイックミラー53aにより反射された赤波長帯域の光線40は波長選択性偏光分離素子1を反射し、赤用の液晶による反射型の光変調素子55rに入射し、変調される。白表示の場合、変調された光はP偏光41となって射出されるため、波長選択性偏光分離素子1を透過し、ダイクロイックプリズム53bを反射し、投射レンズ系57に入射し、投影される。黒表示の場合はいずれの光も液晶変調素子55r,55g.55bにより入射と同じ偏光のまま射出されるため、光学部材を介し同じ光路で再び光源51側に戻る。
実施例12では1/2波長板を用いていないため、全体の透過率が上がり、光量が増加する。図19の従来の反射型液晶パネルを用いた投影装置のPBS54bを波長選択性偏光分離素子1に置き換えることによって2つの波長選択性位相子56b,56rを使う必要がなくなる。実施例1〜9の波長選択性偏光分離素子は真空蒸着等により製作できる誘電体多層膜であるため、波長選択性偏光分離素子の課題を改善し、簡易な装置で信頼性、耐久性の向上、高い面精度を実現した色分解合成手段が実現できる。
また、波長選択性偏光分離素子がなくなるため、全体の透過率が上がり、投影する光量も上がる。
図17の色分解合成手段は一例であり、光学部品、色分解の波長帯域、光線方向等が図17と異なる場合も波長選択性偏光分離素子によって投影装置が可能となる。実施例11のように入射角度が45°より大きい波長選択性偏光分離素子を用いた場合も同様に構成可能である。
特に、各素子間に偏光子を設けることにより特定偏光を遮断し、各素子からもれるもれ光が低減でき、コントラストに有効である。また、色分解合成系においては各プリズムは光弾性定数の低いものを用いることが好ましい。光弾性定数が大きいと、プリズム固着、熱による応力により複屈折が発生し、偏光状態が変化するためである。このため、光弾性定数0.09×10-8cm2/N のOHARA社商品名PBH56のような低い光学部材を用いる方が好ましい。
図18は本発明の実施例13の投影装置の要部概略図である。
実施例13は実施例12の投影装置についてさらにコントラストを向上、フレアを低減したものである。
実施例13が実施例12と異なる点はPBS54aとダイクロイックプリズム53bとの間、波長選択性偏光分離素子1とダイクロイックプリズム53bとの間にS偏光を遮断する偏光子62を各々配置する。また、ダイクロイックプリズム53bと投射レンズ系57との間に直線偏光を円偏光に回転する1/4波長板63を設置する。
偏光子62によりPBS54aおよび波長選択性偏光分離素子1のもれ光が遮断されるため、コントラストが向上する。特に黒表示の際に各液晶による反射型光変調素子から反射されるS偏光がPBS54aおよび波長選択性偏光分離素子1からもれるもれ光が遮断できる。また、投射レンズ系57の各レンズは反射防止膜にも依存するが、若干の反射が存在し、戻り光として色分解合成手段に戻る。
図19の従来の色分解合成手段ではこの戻り光が液晶による光変調素子まで戻るため、フレアの原因となる。これに対して、本実施例では図18(a)のように1/4波長板63を射出した光が青、緑、赤色の波長帯域それぞれが円偏光22,32,42となり、投射レンズ57に入射し、投影される。投影レンズ57からの戻り光22,32,42は図18(b)に示すように、1/4波長板63を透過してS偏光20,30,40となる。ダイクロイックプリズム53bにより透過および反射び分解されるが、透過・反射のいずれでも偏光子61により遮断される。
このため、戻り光が液晶による光変調素子まで戻らないため、フレア低減が可能である。図18(a),(b)の色分解合成手段は一例であり、光学部品、色分解の波長帯域、光線方向等が図18と異なる場合も波長選択性偏光分離素子によって投影装置が可能となる。実施例11のように入射角度が45°より大きい波長選択性偏光分離素子を用いた場合も同様に構成可能である。 また、色分解合成系手段においては各プリズムは光弾性定数の低いものを用いることが好ましい。光弾性定数が大きいと、プリズム固着、熱による応力により複屈折が発生し、偏光状態が変化するためである。このため、光弾性定数0.09×10-8cm2/N のOHARA社商品名PBH56のような低い光学部材を用いる方が好ましい。
以上のように各実施例の投影装置は、光源手段と、無偏光の光の偏光方向を揃える偏光変換手段と、波長帯域により光を分解合成する手段と、実施例1〜9のいずれか1つの偏光分離素子による光の色分解および合成の両方の機能を有する光学手段と、偏光方向を変調する光変調手段と、合成された光を投影する投影手段を有している。
以上のように各実施例によれば、光学部材の間に設けた多層膜構造において、入射角度がおよそブリュースター角以上となるように光学部材、多層膜材料を選択し、S偏光入射に対して第一波長帯域を透過、第一波長帯域と異なる第二波長帯域を反射、且つP偏光入射に対して第一波長帯域を反射、第二波長帯域を透過させるように多層膜構成を設計することにより、波長選択性偏光分離素子の実現が可能となり、これを用いることにより画像投影装置において、部品点数が少なく、低価格化且つ信頼性、耐久性の向上を実現した反射型変調素子を用いた色分解合成系が実現する。
尚、以上の各実施例において、H層、M層、L層の各層の間に光学的作用を及ぼさない又は光学的作用の小さな層を設けても良い。
例えば屈折率をn、厚さをdとしたとき
nd≦2nm
程度の層を設けても良い。これら実施例10〜13の投影装置(画像表示装置)は、複数の反射型液晶表示素子(判者派多液晶パネル)と、複数の色光でそれぞれ対応する前記複数の反射型液晶表示素子を照明し、該複数の反射型液晶表示素子からの複数の色光を合成して投射する光学系とを有する画像表示装置であって、前記光学系が実施例1〜9のいずれかに記載の偏光分離素子を用いて、光源からの光の色分離を行ったり及び/又は前記複数の反射型液晶表示素子からの前記複数の色光の色合成を行ったりしている。ここで、前記偏光分離素子の多層膜(多層膜構造が構成されている面)に対して、前記光学系の光軸が略45度(44〜46度の範囲)なしている。前記偏光分離素子の多層膜に入射する光線の入射角度範囲が10度以内の角度範囲(つまり、40〜50度の角度範囲で多層膜構造が形成されている面に入射する)である。
各実施例において、偏光分離素子は、多層構造に入射する光線の入射角度が10°以内の角度範囲において良好に偏光分離する。
より好ましくは、偏光分離素子は、多層構造に入射する光線の入射角度が5°以内の角度範囲において良好に偏光分離する。
実施例1の波長選択性偏光分離素子の基本動作を模式的に示す図である。(a)はS偏光入射、(b)はP偏光入射の場合である。 FTIRを説明するためのモデルを示した図である。 屈折率2.0の高屈折率媒質、屈折率1.37、膜厚100nm、500nmの低屈折率媒質の波長550nmにおけるS偏光、P偏光それぞれの透過率(a)および透過光の位相(b)の入射角度特性のシミュレーション結果を示す図である。 高屈折率プリズムに挟まれたL層、H層を交互に7層積層した多層構造に入射光線を入射角45°で入射する波長選択性偏光分離素子の基本構造を示す図である。 図4の構造において、屈折率2.0の高屈折率プリズム、屈折率1.37のL層薄膜、屈折率2.35のH層薄膜とし、波長550nmにおける構成がPrism|1.0L 0.5H 1.0L 1.0H 1.0L 0.5H 1.0L | Prismである場合のS偏光、P偏光の透過率の波長特性のシミュレーション結果を示す図である。 実施例1の波長選択性偏光分離素子のS偏光、P偏光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。 実施例2の波長選択性偏光分離素子のS偏光、P偏光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。 実施例3の波長選択性偏光分離素子のS偏光、P偏光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4の波長選択性偏光分離素子のS偏光、P偏光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。 実施例5の波長選択性偏光分離素子のS偏光、P偏光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。 実施例6の波長選択性偏光分離素子のS偏光、P偏光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。 実施例7の波長選択性偏光分離素子のS偏光、P偏光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。(a)は入射角42.5°、(b)は入射角45°、(c)は入射角47.5°である。 実施例8の波長選択性偏光分離素子のS偏光、P偏光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。(a)は入射角42.5°、(b)は入射角45°、(c)は入射角47.5°である。 実施例9の波長選択性偏光分離素子のS偏光、P偏光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。(a)は入射角57.5°、(b)は入射角60°、(c)は入射角62.5°である。 実施例10の波長選択性偏光分離素子を用いた液晶による反射型光変調素子を用いた投影装置を示す図である。 実施例11の波長選択性偏光分離素子を用いた液晶による反射型光変調素子を用いた投影装置を示す図である。 実施例12の波長選択性偏光分離素子を用いた液晶による反射型光変調素子を用いた投影装置を示す図である。 実施例13の波長選択性偏光分離素子を用いた液晶による反射型光変調素子を用いた投影装置を示す図である。 従来の液晶による反射型光変調素子を用いた投影装置
符号の説明
1:波長選択性偏光分離素子
11,12:光学部材
10:多層構造
20:青波長帯域のS偏光光線
21:青波長帯域のP偏光光線
22:青波長帯域の円偏光光線
30:緑波長帯域のS偏光光線
31:緑波長帯域のP偏光光線
32:緑波長帯域の円偏光光線
40:赤波長帯域のS偏光光線
41:赤波長帯域のP偏光光線
51:光源
52:偏光変換素子
53a:ダイクロイックミラー(S偏光の青・赤波長帯域を反射、緑波長帯域を透過)
53b:ダイクロイックプリズム(P偏光の青・赤波長帯域を反射、緑波長帯域を透過)
54a,54b,54c:偏光ビームスプリッタ
55b,55g,55r:液晶による反射型光変調素子
56b,56r:波長選択性位相子
57:投射レンズ系
58:1/2波長板
59:光学部材
60:高屈折率媒質
61:低屈折率媒質
62:偏光子
63:1/4波長板

Claims (17)

  1. H層と前記H層の屈折率に対して相対的に低い屈折率を有するL層とを積層した多層構造を有する偏光分離素子において、
    第一波長帯域においてS偏光の透過率がP偏光の透過率より高く、前記第一波長帯域と異なる第二波長帯域においてS偏光の透過率がP偏光の透過率よりも低い光学特性を有し、
    前記第一波長帯域および前記第二波長帯域は共に30nm以上の帯域幅があり、かつ前記第一波長帯域および前記第二波長帯域の前記30nm以上の帯域において、S偏光とP偏光の透過率の差が60%以上であることを特徴とする偏光分離素子。
  2. 前記多層構造に入射する光線の入射角度θ0はnp、nLをそれぞれ入射側光学部材、L層の屈折率とするとき、

    を満足することを特徴とする請求項1の偏光分離素子。
  3. 前記多層構造に入射する光線の入射角度θ0はnp、nLをそれぞれ入射側光学部材、L層の屈折率とするとき、

    を満足することを特徴とする請求項1の偏光分離素子。
  4. 前記第一波長帯域および第二波長帯域が赤波長帯域、緑波長帯域、青波長帯域の3帯域のうちの1つ又は2つの帯域とおよそ一致することを特徴とする請求項1、2又は3の偏光分離素子。
  5. 前記多層構造は光学部材に狭持されており、前記光学部材の材料の可視光波長帯域における屈折率nP

    を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項の偏光分離素子。
  6. 可視光波長帯域における前記H層の材料の屈折率nH,L層の材料の屈折率nL

    を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項の偏光分離素子。
  7. 前記H層とL層が共に薄膜であることを特徴とする請求項6の偏光分離素子。
  8. 前記H層の薄膜の材料はTiO2、CeO2、Nd2O3、ZnO、Ta2O5、HfO2、Nb2O5、ZrO2、ZnS、Al2O3およびそれらを含む混合材料のいずれかであることを特徴とする請求項7の偏光分離素子。
  9. 前記L層の薄膜の材料はSiO2、MgF2、AlF3、Na3AlF6、CaF2、LiF、NaF、Al2O3およびそれらを含む混合材料のいずれかであることを特徴とする請求項7の偏光分離素子。
  10. 前記偏光分離素子は、多層構造に入射する光線の入射角度が10°以内の角度範囲において良好に偏光分離することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項の偏光分離素子。
  11. 前記偏光分離素子は、多層構造に入射する光線の入射角度が5°以内の角度範囲において良好に偏光分離することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項の偏光分離素子。
  12. 前記L層が空気であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項の偏光分離素子。
  13. 前記L層がナノポーラス材料であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項の偏光分離素子。
  14. 複数の反射型液晶表示素子と、
    複数の色光でそれぞれ対応する前記複数の反射型液晶表示素子を照明し、該複数の反射型液晶表示素子からの複数の色光を合成して投射する光学系とを有する画像表示装置であって、
    前記光学系が請求項1乃至13いずれかに記載の偏光分離素子を用いて、前記複数の反射型液晶表示素子からの前記複数の色光を合成することを特徴とする画像表示装置。
  15. 光源手段と、無偏光の光の偏光方向を揃える偏光変換素子と、波長帯域により光を反射と透過に分離するダイクロイックミラーと、偏光状態により光を反射と透過に分離する偏光ビームスプリッタと、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の偏光分離素子と、信号に合わせて偏光方向を変調する光変調素子と、偏光の方向を90°回転する1/2波長板と、該光変調素子により変調された光を合成する偏光ビームスプリッタと、合成された光を投影する投影レンズと、を有することを特徴とする投影装置。
  16. 光源手段と、無偏光の光の偏光方向を揃える偏光変換素子と、波長帯域により光を反射と透過に分離するダイクロイックミラーと、偏光状態により光を反射と透過に分離する偏光ビームスプリッタと、請求項項1乃至13のいずれか1項に記載の偏光分離素子と、信号に合わせて偏光方向を変調する光変調素子と、該光変調素子により変調された光を合成するダイクロイックプリズムと、合成された光を投影する投影レンズと、を有することを特徴とする投影装置。
  17. 光源手段と、無偏光の光の偏光方向を揃える偏光変換素子と、波長帯域により光を反射と透過に分離するダイクロイックミラーと、偏光状態により光を反射と透過に分離する偏光ビームスプリッタと、請求項項1乃至13のいずれか1項に記載の偏光分離素子と、信号に合わせて偏光方向を変調する光変調素子と、該光変調素子により変調された光を合成するダイクロイックプリズムと、該光源手段側へのもれ光、又は/及び戻り光を遮断する偏光子と、直線偏光を円偏光に回転する1/4波長板と、合成された光を投影する投影レンズと、を有することを特徴とする投影装置。
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