JP4510217B2 - ディスクブレーキ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両等の制動用に用いられるディスクブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスクブレーキには、対向ピストン型キャリパを備えたものがある。この種のディスクブレーキは、図9〜図11に示すように、ディスク1を挟み後述するディスクパス部2Ab1、2Ab2、2Bb1、2Bb2でアウタ側とインナ側に分かれたキャリパ本体2A、2Bを複数のタイボルト3,…によって互いに連結したキャリパ2を備える。キャリパ本体2A、2Bは、一対のシリンダ部2Aa、2Baと、一対のディスクパス部2Ab1、2Ab2、2Bb1、2Bb2とから構成されている。一対のシリンダ部2Aa、2Baは、ディスク1を挟んでディスク1の軸線方向に摺動可能に配置される一対の摩擦パッド5、5を、それぞれディスク1に対して押圧するものであって、ディスク1を挟んで配置される。一対のディスクパス部2Ab1、2Ab2、2Bb1、2Bb2は、一対のシリンダ部2Aa、2Ba同士をディスク1の回転方向に前記一対の摩擦パッド5、5が配置されるパッド収容空間8を空けてディスク1を跨いで連結するものである。前記タイボルト3,…は、ディスクパス部2Ab1、2Ab2、2Bb1、2Bb2の互いの接合面を横切るようにセットされる。
前記一対のシリンダ部2Aa、2Baにはピストン4が嵌挿され、このピストン4によって、摩擦パッド5,5をディスク1の左右両側に押し付け、これにより、車両に制動力を与えるものである。
また、このときの制動トルクは、摩擦パッド5,5をディスク1の回転方向へ移動させる力として作用し、その力は、キャリパ2のトルク受け部6からキャリパ2自体に伝わり、さらに、キャリパ2の車体取付部7,7を介して車体側で受け止められる。
【0003】
ところで、この種のディスクブレーキでは、最近、パッド面積を稼ぐために、キャリパ2の略中央に配置される、摩擦パット5,5を挿入する箇所であるパッド収容空間8を広くとる目的から、パッド収容空間8の略中央部分でアウタ側のキャリパ本体2Aとインナ側のキャリパ本体2Bを1本のタイボルト3で連結するとともに、パッド収容空間8よりも外側に位置するアウタ側のキャリパ本体2A部分とインナ側のキャリパ本体2B部分を、それぞれ2本づつのタイボルト3,…で連結したものがある。
前記タイボルト3は、アウタ側のキャリパ本体2Aのディスクパス部2Ab1、2Ab2及びボス部9に設けられた複数のタイボルト穴2Ac,…から差し込み、その先端をインナ側のキャリパ本体2Bのディスクパス部2Bb1、2Bb2及びボス部9に設けられたタイボルト穴2Bc,…のねじ部に螺合される。
【0004】
また、上述した従来のディスクブレーキでは、インナ側キャリパ本体2Bの前記パッド収容空間8の略中央部分に組み付けられるタイボルト3を受けるボス部9のホイール側形状9aが、ディスク1の面に平行となるようストレート状に形成されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のディスクブレーキにあっては次のような問題点があった。
(a) タイボルト3,…は通常鉄で作られており、このように比較的重いタイボルト3,…を多数(5本)用いているため、キャリパ2の重量が嵩むとともに小型化が図れない。
(b) ブレーキ作動時のキャリパ2の剛性を高めるために、タイボルト3,…を多数用いているので、高価になる。
(c) キャリパ2にタイボルト3,…を挿通させるためのタイボルト穴2Ac、2Bcや、該タイボルト穴にタイボルト3,…をねじ合わせるための雌ねじ部を加工しなければならず、加工費が嵩む。
【0006】
本発明の課題は上記の諸問題を解決することであり、キャリパ本体の剛性を維持しつつ、小型、軽量化を図ることができるとともに、コストを低減することができるディスクブレーキを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の少なくとも1つの目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ディスクを挟んでその両側にディスクの軸線方向に摺動可能に配置される摩擦パッドと、該摩擦パッドをそれぞれディスクに対して押圧するために前記ディスクの回転方向に並んで配設される2つのピストンを有して、ディスクを挟んで対向配置される一対のシリンダ部と、前記ディスクの回転方向に前記摩擦パッドが配置されるパッド収容空間を空けて一対設けられ、前記一対のシリンダ部同士をディスクを跨いで連結するディスクパス部と、からなり、前記一対のシリンダ部及びディスクパス部とから構成されるキャリパ本体を予めディスクパス部で車両のインナ側とアウタ側とで分割するとともに、該インナ側キャリパ本体及びアウタ側キャリパ本体それぞれにディスクの回転方向で前記2つのピストンの間で連結されるボス部を形成し、締結部材を前記一対のディスクパス部及び前記ボス部に配して前記インナ側キャリパ本体とアウタ側キャリパ本体とを一体化してなるディスクブレーキにおいて、前記一対のディスクパス部のうちディスクの入側のディスクパス部に配される締結部材の数をディスクの出側のディスクパス部に配される締結部材の数よりも少なくしてなり、
前記締結部材が差し込まれるタイボルト穴が、前記ボス部に1つ、前記ディスクの入側のディスクパス部に1つ、前記ディスクの出側のディスクパス部に2つそれぞれ設けられ、
前記2つのピストンのうちディスク入側のピストンの中心点から前記ボス部に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線と前記ディスク入側のピストンの中心点から前記ディスクの入側のディスクパス部に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線とのなす角を、
前記2つのピストンのうちディスク出側のピストンの中心点から前記ボス部に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線と前記ディスク出側のピストンの中心点から前記ディスクの出側のディスクパス部に設けられた2つのタイボルト穴のうち前記キャリパ本体の端部側に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線とのなす角よりも小さくしてなる構成とした。
【0008】
上述した請求項1記載の発明では、キャリパの一対のディスクパス部のうちディスクの入側のディスクパス部に配される締結部材の数をディスクの出側のディスクパス部に配される締結部材の数よりも少なくしており、したがって、それら締結部材で連結した状態では、ディスクパス部のディスクの入側と、出側では剛性が異なっている。つまり、請求項1記載の発明では、二輪車のブレーキ装置に要求される、前進状態のブレーキ時のキャリパの剛性を高く確保しつつ、ディスク入側のディスクパス部で軽量化並びに小型化を図っている。
また、請求項2記載の発明では、前記ディスク入側のピストンの中心点から前記ボス部に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線分よりも前記ディスク入側のピストンの中心点から前記ディスクの入側のディスクパス部に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線分を大きく形成することを特徴としている。
これにより、ブレーキ作動時のキャリパ本体の剛性を保ちつつ、小型・軽量化を実現できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1ないし図8は本発明に係るディスクブレーキの実施の形態を示す。このディスクブレーキの従来のディスクブレーキと異なる点は、タイボルト3,…の数を減らしたこと、並びに、インナ側キャリパ本体11Bのパッド収容空間8の略中央に配置されるタイボルト3を組み付けるボス部13のホイール側形状13aをテーパー状に傾斜させて形成した点である。
他の構造は従来のディスクブレーキと同じであるので、同一の部材等に同一の符号を付してその説明を省略する。
【0010】
この実施の形態のディスクブレーキには、アウタ側とインナ側のキャリパ本体11A,11Bが従来のディスクブレーキに比べて少ない本数(ここでは5本)のタイボルト3,…で、互いに連結されてなる対向ピストン型キャリパ11が用いられている。
【0011】
すなわち、アウタ側のキャリパ本体11Aとインナ側のキャリパ本体11Bは、ディスク1を挟み後述するディスクパス部11Ab1、11Ab2、11Bb1、11Bb2でアウタ側とインナ側に分かれたキャリパ本体11A、11Bを複数のタイボルト3,…によって互いに連結したキャリパ11を備える。キャリパ本体11A、11Bは、一対のシリンダ部11Aa、11Baと、一対のディスクパス部11Ab1、11Ab2、11Bb1、11Bb2とから構成されている。一対のシリンダ部11Aa、11Baは、ディスク1を挟んでディスク1の軸線方向に摺動可能に配置される一対の摩擦パッド5、5を、それぞれディスク1に対して押圧するものであって、ディスク1を挟んで配置される。一対のディスクパス部11Ab1、11Ab2、11Bb1、11Bb2は、一対のシリンダ部11Aa、11Ba同士をディスク1の回転方向に前記一対の摩擦パッド5、5が配置されるパッド収容空間8を空けてディスク1を跨いで連結するものである。
【0012】
前記アウタ側及びインナ側のキャリパ本体11A、11Bのボス部13及びディスクパス部11Ab1、11Ab2、11Bb1、11Bb2には、それぞれタイボルト穴11Aca、11Acb1、11Acb2、11Acc、11Bca、11Bcb1、11Bcb2、11Bccが設けられている。
【0013】
ここで、前記一対のディスクパス部のうちディスク1の入側のディスクパス部11Ab1、11Bb1に配される締結部材であるタイボルト3(3c)の数をディスクの出側のディスクパス部11Ab2、11Bb2に配されるタイボルト3(3b1、3b2)の数よりも少なくしてある。具体的には、ディスク1の入側のディスクパス部11Ab1、11Bb1に配されるタイボルト3cの数を1本とし、ディスクの出側のディスクパス部11Ab2、11Bb2に配されるタイボルト3b1、3b2の数を2本としている。したがって、一対のディスクパス部11Ab1、11Ab2、11Bb1、11Bb2に設けるタイボルト穴11Acb1、11Acb2、11Acc、11Bcb1、11Bcb2、11Bccの数もタイボルト3の数に対応させている。
【0014】
つまり、対向ピストン型キャリパ11の略中央に配置されるパッド収容空間8を跨いだ位置であって、該パッド収容空間8の略中央位置が1本のタイボルト3aにより連結され、また、該タイボルト3aによって連結した箇所よりもディスク1の出側(車体取付部7,7が形成されている側)であって、前記パッド収容空間8から外方にずれた位置)が2本のタイボルト3b1,3b2により連結され、さらに、タイボルト3aによって連結した箇所よりもディスク1の入側(車体取付部7,7が形成されている側とは反対側)であって、前記パッド収容空間8から外方にずれた位置)が1本のタイボルト3cにより連結されている。
【0015】
これに対応して、アウタ側のキャリパ本体11Aおよびインナ側のキャリパ本体11Bにそれぞれ形成するタイボルト組付用のボス部13も、タイボルト3(3a,3b,3c)の数並びに位置に合わせて、それらキャリパ本体11A,11Bのディスクパス部11Ab1、11Ab2、11Bb1、11Bb2に設けられている。
一般的に、二輪車は、前進時のみ駆動力が与えられるため、前進状態にある車両を強制的に停止させる場合にはある程度大きな制動力が必要になるが、後進状態にある車両を停止させる場合にはそれほどの制動力は要求されない。このため、二輪車に組み付けるブレーキ装置において、後進状態のブレーキ時に要求される剛性は、前進状態のブレーキ時に要求される剛性よりも小さくてよい。
【0016】
前記ボス部13に設けられるタイボルト穴11Aca、11Acb1、11Acb2、11Acc、11Bca、11Bcb1、11Bcb2、11Bccはディスク1の同心円上に形成されている。図3に示すように、ディスク入側のピストン41の中心点からタイボルト穴11Bcaの中心点を結ぶ線L1と、ディスク入側のピストン41の中心点からタイボルト穴11Bccの中心点を結ぶ線l1とのなす角をθとし、ディスク出側のピストン42の中心点からタイボルト穴11Bcaの中心点を結ぶ線L2と、ディスク出側のピストン42の中心点からタイボルト穴11Bcb1の中心点を結ぶ線l2とのなす角をθ1とし、ディスク出側のピストン42の中心点からタイボルト穴11Bcaの中心点を結ぶ線L2と、ディスク出側のピストン42の中心点からタイボルト穴11Bcb2の中心点を結ぶ線l3とのなす角をθ2とする。
【0017】
このとき、なす角θ、θ1、θ2の関係は、
θ<θ1<θ2
となり、かつ、
L1<l1
となるようにタイボルト穴11Aca、11Acb1、11Acb2、11Acc、11Bca、11Bcb1、11Bcb2、11Bccの位置が規定されている。
上記の如くタイボルト穴11Aca、11Acb1、11Acb2、11Acc、11Bca、11Bcb1、11Bcb2、11Bccの位置を規定することにより、ブレーキ作動時のキャリパ本体の剛性を保ちつつ、小型・軽量化を実現するディスクブレーキとすることができる。
【0018】
また、前述したように、インナ側キャリパ本体2Bのパッド収容空間8の略中央に配置されるタイボルト3aを組み付けるボス部13のホイール側形状13a(図4中斜線で示す部分)は、ディスク1の中心側に向かうに従いホイールに近づくようにテーパー状に傾斜して形成されている(図5〜図8参照)。
【0019】
次に、上記構成のディスクブレーキの作用について説明する。図示せぬブレーキレバーあるいはブレーキペダルが操作されて、シリンダ4,4にブレーキ液圧が導入されると、該シリンダ4,4に嵌挿されている図示せぬピストンの移動に伴い、摩擦バッド5,5がディスク1の左右両側にそれぞれ押し付けられ、これにより、車両に制動力を付与する。
【0020】
ここで、一般に、二輪車は、前進時のみ駆動力が与えられるため、前進状態にある車両を強制的に停止させる場合には、車両の速度や車両の駆動力に比例したある程度大きな制動力が必要になる。一方、後進方向の制動力は、坂道停車時等だけに必要とされるため、前進方向時程の剛性は必要とされない。
上述したディスクブレーキでは、キャリパ11のディスク出側とディスク入側とでは剛性を異ならせている。すなわち、アウタ側とインナ側のキャリパ本体11A,11Bは、ディスク出側で2本のタイボルト3b1,3b2により連結され、ディスク入側では1本のタイボルト3cで連結されている。
【0021】
このように上記ディスクブレーキでは、高い剛性が要求される側、つまりディスク出側のキャリパ部分を、2本のタイボルト3b1,3b2によって強固に連結し、さほど剛性が要求されない側、つまりディスク入側のキャリパ部分を、1本のタイボルト3cによって連結しているので、前述の図9〜図11に示した従来のディスクブレーキに比べ、ディスクブレーキを作動させる上でのキャリパ11に必要な剛性を従来通り確保しつつ、タイボルト3,…の本数を減らすことができる。
【0022】
すなわち、前進時にブレーキを作動させると、摩擦パッド5,5からの制動トルクが、トルク受け部6、および、2本のタイボルト3b1,3b2によって剛性を高められたキャリパ11のディスク出側部分から車体取付部7,7にダイレクトに伝えられ、制動トルクに対するキャリパ11の剛性は従来通り確保される。また、前述したように、従来のものに比べてタイボルト3,…の本数を減らしているので、タイボルト3,…を組み付けるボス部13の数も当然に減少し、これにより、キャリパ11の重量の低減が図れるとともに、前述の従来のディスクブレーキに比べてキャリパ11の小型化が図れ、制動により発生した熱で非常に高温となるディスク1と対向する距離が短くなることから、耐久性の面も優れ、かつ、ベーパーロック現象が生じるおそれが少なくなる。
【0023】
加えて、インナ側のキャリパ本体11Bのパッド収容空間8の略中央に配置されるタイボルト3aを組み付けるボス部13のホイール側形状13aを、ディスク中心側に向かうに従いホイール14に近づくようにテーパー状に傾斜して形成しているので、キャリパ11の脱着作業が容易に行える。
すなわち、図6〜図8に示すように、例えば、キャリパ11を車体から取り外す際には、該キャリパ11の車体取付部7,7に締結してあるボルトを外した後、図7に示すように、摩擦バッド5の下端がディスク1の外周部との係合を解かれる位置まで、キャリパ11を引き上げる。このとき、キャリパ11のテーパー状に傾斜して形成されているボス部13のホイール側形状13aが、ホイール14に当接する。この状態から、キャリパ11をさらに引き上げると、前記ボス部13のホイール側形状13aがホイール14に当接されたまま該ホイール14に案内されることとなり、特に、キャリパ11の上部がホイール14の幅方向外方へ自動的にずらされる(図8参照)。この結果、キャリパ9の取り外し作業が容易に行える。また、キャリパ9を車体側に取り付けるには、前述とは逆の作業を行いつつ、キャリパのボス部13のホイール側形状13aをホイール14に当接させることで、キャリパ11の取付作業が容易に行えるのである。
【0024】
また、前述のようにボス部13のホイール側形状13aをテーパー状に傾斜して形成しているから、該テーパー状の傾斜部分がボス部とシリンダ部とを連結するリブとして機能することとなり、キャリパ11の剛性が向上する利点も得られる。
【0025】
なお、上述した実施の形態はあくまで本発明の例示であり、必要に応じて適宜設計変更可能である。
例えば、前記実施の形態では、アウタ側のキャリパ本体11Aとインナ側のキャリパ本体11Bのパッド収容空間8を跨いだ位置には、該パッド収容空間8の略中央位置に1本のタイボルト3aを配置しているが、ここに配置するタイボルトの数は必ずしも1本に限ることなく、例えば2本であってもよい。
また、前記実施の形態では、パッド収容空間8に跨いだ位置に配置したタイボルト3aにより連結した箇所よりもディスク1の周方向一側に2本のタイボルト3b1,3b2を、また、タイボルト3aによって連結した箇所よりもディスク1の周方向他側に1本のタイボルト3cを配置しているが、これらタイボルトの数は必ずしも1本と2本に限られることはない。要は、キャリパ11の、パッド収容空間8に跨いだ位置に配置したタイボルト3aによって連結した箇所よりもディスクの周方向一側に配置するタイボルト3の本数と、タイボルト3aによって連結した箇所のディスク1の周方向の他側に配置するタイボルト3の本数を異ならせれば足りる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次の効果が得られる。
(イ) 従来のディスクブレーキに対して、タイボルト等の締結部材の数が減るため、部品点数が減少し、かつ、キャリパの小型・軽量化が図れる。
(ロ) 必要な箇所のみ締結部材の数を保ってキャリパ本体の剛性を維持しつつ、不必要な個所の締結部材の数を減少することによってコストを低減できる。
(ハ) キャリパに設ける、締結部材を嵌合させるための穴やネジ加工部分が減少するので加工費が低減できる。
(ニ) 摩擦パッドからの制動トルクが、締結部材によって剛性を高められたキャリパのディスク出側から車体側にダイレクトに伝えられるため、制動トルクに対するキャリパの剛性は従来通り確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示すディスクブレーキの平面図である。
【図2】 本発明の実施の形態を示すディスクブレーキの正面図である。
【図3】 図1のIII-III線に沿う断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態を示すディスクブレーキの背面図である。
【図5】 本発明の実施の形態を示すディスクブレーキの側面図である。
【図6】 本発明の実施の形態を示すディスクブレーキの取付状況を示す側面図である。
【図7】 本発明の実施の形態を示すディスクブレーキの取付状況を示す側面図である。
【図8】 本発明の実施の形態を示すディスクブレーキの取付状況を示す側面図である。
【図9】 従来のディスクブレーキの平面図である。
【図10】 従来のディスクブレーキの正面図である。
【図11】 図9のXI-XI線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 ディスク
3(3a、3b1、3b2、3c) タイボルト(締結部材)
5 摩擦バッド
8 パッド収容空間 11 キャリパ
11A アウタ側キャリパ本体 11B インナ側キャリパ本体
11Aa、11Ba シリンダ部
11Ab1、11Ab2、11Bb1、11Bb2 ディスクパス部
13 ボス部 13a ボス部のホイール側形状
Claims (2)
- ディスクを挟んでその両側にディスクの軸線方向に摺動可能に配置される摩擦パッドと、
該摩擦パッドをそれぞれディスクに対して押圧するために前記ディスクの回転方向に並んで配設される2つのピストンを有して、ディスクを挟んで対向配置される一対のシリンダ部と、
前記ディスクの回転方向に前記摩擦パッドが配置されるパッド収容空間を空けて一対設けられ、前記一対のシリンダ部同士をディスクを跨いで連結するディスクパス部と、からなり、
前記一対のシリンダ部及びディスクパス部とから構成されるキャリパ本体を予めディスクパス部で車両のインナ側とアウタ側とで分割するとともに、該インナ側キャリパ本体及びアウタ側キャリパ本体それぞれにディスクの回転方向で前記2つのピストンの間で連結されるボス部を形成し、
締結部材を前記一対のディスクパス部及び前記ボス部に配して前記インナ側キャリパ本体とアウタ側キャリパ本体とを一体化してなるディスクブレーキにおいて、
前記一対のディスクパス部のうちディスクの入側のディスクパス部に配される締結部材の数をディスクの出側のディスクパス部に配される締結部材の数よりも少なくしてなり、
前記締結部材が差し込まれるタイボルト穴が、前記ボス部に1つ、前記ディスクの入側のディスクパス部に1つ、前記ディスクの出側のディスクパス部に2つそれぞれ設けられ、
前記2つのピストンのうちディスク入側のピストンの中心点から前記ボス部に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線と前記ディスク入側のピストンの中心点から前記ディスクの入側のディスクパス部に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線とのなす角を、
前記2つのピストンのうちディスク出側のピストンの中心点から前記ボス部に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線と前記ディスク出側のピストンの中心点から前記ディスクの出側のディスクパス部に設けられた2つのタイボルト穴のうち前記キャリパ本体の端部側に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線とのなす角よりも小さくしたことを特徴とするディスクブレーキ。 - 前記ディスク入側のピストンの中心点から前記ボス部に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線分よりも前記ディスク入側のピストンの中心点から前記ディスクの入側のディスクパス部に設けられたタイボルト穴の中心点を結ぶ線分を大きく形成することを特徴とする請求項1記載のディスクブレーキ。
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JPH0712638U (ja) | 車両用ディスクブレーキのキャリパボディ取付け構造 |
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