JP4507705B2 - セラミック基板の製造方法および未焼結複合積層体 - Google Patents

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この発明は、焼成工程において主面方向での収縮を実質的に生じないようにすることができる、いわゆる無収縮プロセスを適用した、セラミック基板の製造方法およびセラミック基板を製造する途中で製造される未焼結複合積層体に関するもので、特に、セラミック基板の面内での歪みによる反りのような変形を抑制するための改良に関するものである。
この発明にとって興味あるセラミック基板として、多層セラミック基板がある。図8には、多層セラミック基板の一例が断面図で示されている。
図8に示すように、多層セラミック基板1は、積層された複数のセラミック層2を備えている。また、多層セラミック基板1は、セラミック層2に設けられる配線導体を備えている。
配線導体としては、その位置または形態に基づいて分類すると、多層セラミック基板1の内部であってセラミック層2間の界面に沿って形成されるいくつかの内部導体膜3、多層セラミック基板1の内部であってセラミック層2を厚み方向に貫通するように設けられるいくつかのビアホール導体4、ならびに多層セラミック基板1の外表面上に形成されるいくつかの外部導体膜5がある。
上述した配線導体3〜5には、その機能に着目すると、単なる電気的接続のための配線を与えるもののほか、たとえばコンデンサ、インダクタまたは抵抗器のような受動素子を構成するものがある。また、特に外部導体膜5にあっては、多層セラミック基板1の外表面上に搭載される他の電子部品との電気的接続に用いられたり、この多層セラミック基板1をマザーボード上に実装する際の電気的接続のために用いられたりするものがある。
多層セラミック基板1によれば、上述のような構造を有していることから、それ自身が小型でありながら、多くの機能を与えることができる。そして、多層セラミック基板1において、より多機能化を図り、また、より小型化を図るためには、配線導体3〜5をより高密度に配置することが有効である。
他方、多層セラミック基板1を製造するためには、焼成工程を必ず経なければならない。焼成工程においては、セラミック層2に含まれるセラミックが焼結したり、配線導体3〜5に含まれる導電材料が焼結したりすることによる収縮が生じるが、このような収縮は多層セラミック基板1全体において均一に生じにくく、そのため、配線導体3〜5において歪みがもたらされることがある。このような配線導体3〜5において生じる歪みは、配線導体3〜5の高密度化を妨げる原因となる。
そこで、多層セラミック基板1を製造するにあたって、焼成工程において多層セラミック基板1の主面方向での収縮を実質的に生じさせないようにすることができる、いわゆる無収縮プロセスを適用することが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1では、焼結させることによって多層セラミック基板1となる未焼結セラミック体の両主面に、未焼結セラミック体の焼結温度では実質的に焼結しない無機粉末を主成分とする第1および第2拘束層をそれぞれ密着させた構造を有する、未焼結複合積層体を作製し、この未焼結複合積層体を、未焼結セラミック体が焼結する条件で焼成し、それによって、第1および第2拘束層に挟まれた状態にある焼結後の多層セラミック基板1を得る工程と、次いで、第1および第2の拘束層を多層セラミック基板1から除去する工程とを備える、多層セラミック基板1の製造方法が記載されている。
上述した方法によれば、焼成工程において、第1および第2の拘束層は実質的に焼結しないため、実質的な収縮が生じない。他方、未焼結セラミック体にあっては、第1および第2拘束層に密着した状態にあるので、焼成工程において生じ得る収縮が抑制される。その結果、得られた多層セラミック基板1において、歪みが生じにくく、寸法精度を高めることができ、配線導体3〜5の高密度化が阻害されることを防止できる。
しかしながら、特許文献1に記載された方法を適用して多層セラミック基板1を製造した場合であっても、不所望にも、反りが生じることがある。この反りの原因は、未焼結セラミック体の一方主面側および他方主面側の各々から等しい距離にある中心面に関して一方側と他方側とで、配線導体3〜5の配置密度や焼成時の収縮挙動が異なるためであると考えられる。
上述のような反りの問題を解決するため、第1拘束層の厚みと第2拘束層の厚みとを互いに異ならせ、この厚みの比率を調整することが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。より具体的には、厚みを互いに異ならせることにより、第1拘束層が与える拘束力と第2拘束層が与える拘束力とを互いに異なるものとし、凹状に反る側に拘束力の大きい、すなわちより厚い拘束層を配置することによって、多層セラミック基板1の反りを解消するようにしている。
特開平4−243978号公報 特開2001−60767号公報
しかしながら、多層セラミック基板1の主面方向で見たとき、配線導体3〜5は、一様ではなく、特定の分布状態をもって配置されるのが通常である。そのため、焼成時において生じる歪みには、多層セラミック基板1の主面の面内において特定の分布状態を持ち、そのため、面内での歪みによる変形が生じることがある。前述した特許文献2に記載の技術は、このような面内での歪みによる変形の抑制に対しては、十分な効果を発揮し得ない。
なお、上述のような面内での歪みによる変形は、多層セラミック基板1の場合に限らず、たとえば単層構造のセラミック基板においても遭遇し得る。また、面内での歪みによる変形は、配線導体3〜5の分布状態が原因となる場合のほか、未焼結セラミック体内に異種材料が部分的に存在していたり、焼成工程に付される未焼結セラミック体が大面積化され、そのため焼成時の温度を均一にしにくい場合や、未焼結セラミック体にキャビティが存在している場合などにおいても生じやすい。
そこで、この発明の目的は、上述のような問題を解決し得る、セラミック基板の製造方法および未焼結複合積層体を提供しようとすることである。
この発明は、焼結させることによってセラミック基板となる未焼結セラミック体の両主面に、未焼結セラミック体の焼結温度では実質的に焼結しない無機粉末を主成分とする第1および第2拘束層をそれぞれ密着させた構造を有する、未焼結複合積層体を作製する工程と、未焼結複合積層体を、未焼結セラミック体が焼結する条件で焼成し、それによって、第1および第2拘束層に挟まれた状態にある焼結後のセラミック基板を得る、焼成工程と、次いで、第1および第2の拘束層をセラミック基板から除去する工程とを備える、セラミック基板の製造方法にまず向けられるものであって、上述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴としている。
すなわち、第1拘束層は、その面内に、ある大きさの拘束力を備えた第1領域と第1領域の拘束力より大きい拘束力を備えた第2領域とを有し、第2拘束層は、第1領域に対向する位置に第1領域の拘束力より大きい拘束力を備えた第3領域と、第2領域に対向する位置に、第2領域の拘束力より小さい拘束力を備えた第4領域とを有し、第3領域の拘束力は第4領域の拘束力よりも大きいことを特徴としている。
通常、第1領域を第1拘束層の中央部近傍に位置させ、かつ第2領域を第1拘束層の端縁部近傍に位置させることが好ましい。
上述した「拘束力」とは、焼成時において、未焼結セラミック体が面方向に収縮しようとするのを、抑制あるいは拘束する力であると定義することができるが、このような拘束力の大小は、拘束層の厚みによってコントロールされることが好ましい。したがって、第1拘束層は、第2領域における厚みを、第1領域における厚みより厚くし、それによって、前述したように、第2領域が有する拘束力を第1領域が有する拘束力より大きくすることが好ましい。
また、第2拘束層は、第3領域における厚みが、第1および第4領域の各々における厚みより厚くされることによって、上述したような拘束力を与えるようにされることが好ましい。
この発明は、得ようとするセラミック基板が、多層セラミック基板のような積層構造を有するものであるとき、特に有利に適用される。すなわち、未焼結セラミック体は、積層された複数のセラミックグリーン層およびセラミックグリーン層に設けられる配線導体を備える積層構造を有していることが好ましい。この場合において、セラミックグリーン層は、低温焼結セラミック材料を含み、配線導体は、金、銀および銅から選ばれる少なくとも1種を導電材料として含むことが好ましい。
また、この発明において、焼成工程は、未焼結複合積層体に荷重をかけずに実施されることが好ましい。
この発明は、また、焼結させることによってセラミック基板となる未焼結セラミック体の両主面に、未焼結セラミック体の焼結温度では実質的に焼結しない無機粉末を主成分とする第1および第2拘束層をそれぞれ密着させた構造を有する、セラミック基板を製造する途中で製造される未焼結複合積層体にも向けられる。
この発明に係る未焼結複合積層体は、第1拘束層が、その面内に、ある大きさの拘束力を備えた第1領域と第1領域の拘束力より大きい拘束力を備えた第2領域とを有し、第2拘束層は、第1領域に対向する位置に、第1領域の拘束力より大きい拘束力を備えた第3領域と、第2領域に対向する位置に、第2領域の拘束力より小さい拘束力を備えた第4領域とを有し、第3領域の拘束力は第4領域の拘束力よりも大きいことを特徴としている。
この発明によれば、いわゆる無収縮プロセスが採用され、この無収縮プロセスに寄与する第1および第2拘束層に関して、第1拘束層が、その面内に、第1領域とこの第1領域の拘束力より大きい拘束力を備えた第2領域とを有し、第2拘束層が、第1領域に対向する位置に、第1領域の拘束力より大きい拘束力を備えた第3領域を有している。
ここで、まず、第1拘束層における第1領域および第2領域の各々の位置および広さは、任意に設定することができる。また、拘束力のより大きい第2領域は、凹状に反るような変形を抑制するのに効果がある。これらのことから、第1拘束層における第1領域および第2領域の各々の位置および広さを適切に選ぶことにより、セラミック基板を得るための焼成時において生じ得る面内での歪みによる変形に良好に対応することが可能になる。
したがって、この発明に従って製造されたセラミック基板によれば、まず、無収縮プロセスの採用の結果、焼成工程において生じ得る収縮が抑制されることによる寸法精度の向上を図ることができるばかりでなく、面内での歪みによる反りのような変形の抑制に適切に対応することができる。これらのことから、セラミック基板における配線導体の高密度化をより促進することができる。
一般に、セラミック基板の端縁部近傍は、その中央部近傍よりも反りのような変形が生じやすいので、拘束力のより小さい第1領域を第1拘束層の中央部近傍に位置させ、かつ拘束力のより大きい第2領域を第1拘束層の端縁部近傍に位置させるようにすれば、上述した反りのような変形を効果的に抑制することができる。
第2領域における第1拘束層の厚みを、第1領域における第1拘束層の厚みよりも厚くするようにして、拘束力に差を持たせるようにすれば、拘束力のコントロールを容易かつ確実に行なうことができる。
この発明によれば、さらに、第2拘束層において、第2領域に対向する位置に、第2領域の拘束力より小さい拘束力を備えた第4領域を設けているので、第1拘束層における第2領域が有する拘束力をより効果的に発揮させることができる。この場合においても、第3領域における第2拘束層の厚みを、第1領域における第1拘束層および第4領域における第2拘束層の各々の厚みより厚くすれば、拘束力のコントロールをより容易にかつ確実に行なうことができる。
未焼結セラミック体が、積層された複数のセラミックグリーン層およびセラミックグリーン層に設けられる配線導体を備える積層構造を有するものであるとき、焼成工程において、面内での歪みによる変形がより複雑に生じやすいため、この発明による効果がより顕著に発揮される。
上述のように、未焼結セラミック体がセラミックグリーン層および配線導体を備える積層構造を有しているとき、配線導体が、金、銀および銅から選ばれる少なくとも1種を導電材料として含む場合には、これら金属は、タングステン等に比べて低い融点を有しているが、低抵抗であるため、特に、高周波用途の配線導体の形成に適している。そして、配線導体を構成する導電材料として、上述のような低融点金属が用いられる場合には、セラミックグリーン層は、1000℃以下の焼成温度で焼結可能な低温焼結セラミック材料を含むようにされると、低融点金属を含む配線導体との同時焼成が可能となる。
また、この発明によれば、焼成時の収縮や変形を抑制するため、未焼結複合積層体に荷重をかける必要がない。すなわち、加圧しながら焼成を施すための特別な設備を必要とすることなく、優れた寸法精度を有し、かつ不所望な変形の少ないセラミック基板を、容易かつ効率良く製造することができる。
図1は、この発明の第1の実施形態によるセラミック基板の製造方法において作製される未焼結複合積層体11を示す断面図である。
未焼結複合積層体11は、焼結させることによって目的のセラミック基板となる未焼結セラミック体12の両主面に、未焼結セラミック体12の焼結温度では実質的に焼結しない無機粉末を主成分とする第1および第2拘束層13および14をそれぞれ密着させた構造を有している。
未焼結セラミック体12は、図1では詳細な図示を省略しているが、得ようとするセラミック基板がたとえば図8に示した多層セラミック基板1である場合には、この多層セラミック基板1の焼結前の状態の構造物に相当する構造を有している。すなわち、未焼結セラミック体12は、複数のセラミック層2に相当する、積層された複数のセラミックグリーン層を備えるとともに、セラミックグリーン層に設けられる配線導体としての内部導体膜3、ビアホール導体4および外部導体膜5を備える積層構造を有している。
したがって、未焼結セラミック体12は、配線導体3〜5によって構成されたコンデンサ、インダクタまたは抵抗器のような受動素子を内蔵することがある。なお、上述のコンデンサやインダクタは、別に用意されたブロック状部品によって与えられてもよい。すなわち、コンデンサやインダクタを未焼結のブロック状に成形して、これを未焼結セラミック体12の所定箇所に内蔵してもよい。さらに、上記ブロック状部品は、焼成済みのセラミック電子部品、たとえばチップ状積層セラミックコンデンサのようなチップ状セラミック電子部品であってもよい。
また、未焼結セラミック体12に内蔵される上述のような受動素子は、コンデンサやインダクタ等の単機能素子に限定されず、たとえばコンデンサとインダクタとを組み合わせたLC複合素子のような複合素子であってもよい。
未焼結セラミック体12が上述のように積層構造を有していて、未焼結セラミック体12の一方主面側と他方主面側とで、配線導体3〜5の配置密度が異なっていると、焼成時の収縮度合いに差が生じ、得られたセラミック基板が不所望に変形しやすい傾向にある。また、上述のように、未焼結セラミック体12が未焼結のブロック状部品を内蔵している場合においても、ブロック状部品を構成する誘電体材料や磁性体材料の収縮挙動と未焼結セラミック体12の収縮挙動との違い、特に収縮開始温度や収縮率の違いから、未焼結セラミック体12の一方主面側と他方主面側とで収縮度合いに差が生じ、得られたセラミック基板が不所望に変形しやすくなる傾向がある。この発明によれば、これらの変形を有利に抑制できるため、この発明は、このような場合において、特に顕著な効果を発揮し得る。
また、未焼結セラミック体12が積層構造を有している場合、セラミックグリーン層は、低温焼結セラミック材料を含み、配線導体3〜5は、金、銀および銅から選ばれる少なくとも1種を導電材料として含むことが好ましい。低温焼結セラミック材料は、1000℃以下の温度の焼成温度で焼結可能であり、上述した銀や銅との同時焼成が可能である。また、金、銀および銅は、低抵抗であるため、特に、配線導体3〜5が高周波用途に向けられる場合に適している。
上述の低温焼結セラミック材料としては、具体的には、アルミナやフォルステライト等のセラミック粉末にホウ珪酸系ガラスを混合してなるガラス複合系低温焼結セラミック材料、ZnO−MgO−Al2 3 −SiO2 系の結晶化ガラスを用いた結晶化ガラス系低温焼結セラミック材料、BaO−Al2 3 −SiO2 系セラミック粉末やAl2 3 −CaO−SiO2 −MgO−B2 3 系セラミック粉末等を用いた非ガラス系低温焼結セラミック材料を用いることができる。
未焼結セラミック体12は、絶縁性、誘電性、磁性等の種々の電気的特性を備えるセラミックとなるセラミックグリーン層を積層したものであってもよい。特に、いずれの場合にも、軟化点800℃以下のガラス成分を含有することが好ましく、このガラス成分の含有量は、セラミック成分(フィラー成分)100重量部に対して、5〜100重量部の範囲内に選ぶことが、拘束層13および14の拘束力を十分に発揮させ得る点で有利である。また、未焼結セラミック体12は、たとえば、鉛酸化物、ビスマス酸化物、炭酸バリウム等の900℃以下の温度で液相を生じる液相形成物を含有することが望ましく、この液相形成物の含有量は、セラミック成分100重量部に対して、5〜100重量部の範囲内に選ぶことが有利である。
なお、未焼結セラミック体12が、上述したように、積層構造を有している場合、複数のセラミックグリーン層の積層構造は、通常、予めシート状に成形されたセラミックグリーンシートを積層することによって与えられるが、セラミックスラリーを同一場所でシート状に成形することを繰り返すことによって与えられてもよい。
再び図1を参照して、第1および第2拘束層13および14は、好ましくは、無機粉末を有機バインダ中に分散して得られたスラリーをシート状に成形したグリーンシートによって与えられる。ここで、無機粉末としては、たとえば、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ムライト、石英等の酸化物系セラミック粉末、あるいは、窒化ホウ素等の非酸化物系セラミック粉末等を用いることができる。また、拘束層13および14を形成するための組成物中には、必要に応じて、可塑剤、離型剤、分散剤、剥離剤等の種々の添加剤が加えられてもよい。
なお、拘束層13および14は、予めグリーンシートの形態で別に用意されるのではなく、ペースト状組成物を塗布して形成された層によって与えられてもよい。
第1拘束層13は、その面内に、ある大きさの拘束力を備えた第1領域15と第1領域15の拘束力より大きい拘束力を備えた第2領域16とを有している。また、第2拘束層14は、第1領域15に対向する領域に、第1領域15の拘束力より大きい拘束力を備えた第3領域17を有している。さらに、この実施形態では、第2拘束層14は、第2領域16に対向する位置に、第2領域16の拘束力より小さい拘束力を備えた第4領域18を有している。そして、第3領域17の拘束力は第4領域18の拘束力よりも大きい。
上述したような拘束力のコントロールのため、この実施形態では、拘束層13および14の各々の厚みがコントロールされる。すなわち、第1拘束層13は、第2領域16における厚みが、第1領域15における厚みより厚くされる。第2拘束層14は、第3領域17における厚みが、第1および第4領域15および18の各々における厚みより厚くされる。
拘束層13および14が、グリーンシートを所定枚数積み重ねることによって形成される場合、上述のような厚みのより厚い領域を得るためには、その領域にのみ、拘束層13および14のためのペースト状組成物を塗布したり、部分的にくり抜いたグリーンシートを積み重ねたりすることによって、形成することができる。あるいは、拘束層13および14の各々となるべき層を比較的厚くまず形成しておき、部分的にレーザ光等を照射すれば、照射された部分での厚みを薄くすることができるため、この方法によって、拘束層13および14の各々における厚みの差を生じさせるようにしてもよい。
厚みがより厚く、拘束力がより大きな領域、すなわち第2および第3領域16および17の各々での厚みは、厚みがより薄く、拘束力がより小さい領域、すなわち第1および第4領域15および18の各々での厚みの3倍以下とすることが好ましい。この厚みの比が3倍を超えると、拘束層13および14の各々による拘束力のバランスが崩れ、未焼結セラミック体12の主面方向での収縮を十分に抑制できないことがあるからである。
特に、拘束力がより大きい領域、すなわち第2および第3領域16および17での厚みは、得ようとするセラミック基板の寸法精度および反り量ならびに有機バインダの揮発しやすさを考慮して、拘束力がより小さい領域、すなわち第1および第4領域15および18での厚みの1.1〜1.6倍とすることがより好ましい。つまり、無収縮プロセスに必要な拘束層の厚みを必要最小限に抑えることによって、焼成後における拘束層の剥離または除去を極めて容易に行なうことが可能となり、セラミック基板の製造効率を向上させることができ、さらに、未焼結セラミック体中の有機バインダや拘束層中の有機バインダを円滑に揮発させることができるので、焼成時間を短縮し、焼成むらを少なくし、有機バインダの残渣によるポア等の発生を抑え、高品質のセラミック基板を製造することができる。
なお、一般的には、得ようとするセラミック基板の端縁部近傍、すなわち未焼結セラミック体12の端縁部近傍は、その中央部近傍よりも反りや歪みが生じやすいので、第1拘束層13全体の拘束力を第2拘束層14全体の拘束力よりも大きなものとした場合には、図1に示すように、第1拘束層13の端縁部近傍を拘束力の大きな領域すなわち第2領域16とし、第1拘束層13の中央部近傍を拘束力の小さな領域すなわち第1領域15とすることが望ましい。
次に、未焼結複合積層体11は、たとえば1000℃以下の温度で焼成される。これによって、未焼結セラミック体12が焼結し、目的とする図8に示した多層セラミック基板18のようなセラミック基板が得られる。
他方、第1および第2拘束層13および14にあっては、実質的に焼結しないため、焼成時に実質的な収縮が生じない。そのため、第1および第2拘束層13および14の各々が与える拘束力が未焼結セラミック体14に及ぼされ、未焼結セラミック体12は、その主面方向での収縮が抑制される。
また、上述した収縮を抑制するように作用する拘束力は、第1拘束層13にあっては、第2領域16においてより大きく作用し、第2拘束層14にあっては、第3領域においてより大きく作用する。これら拘束力のより大きい第2および第3領域16および17の各々は、仮に拘束層13および14を形成しない場合において、面内での歪みによる変形が凹状に生じる部分に位置するように選ばれる。その結果、このような面内での歪みによる変形を効果的に抑制することができる。
以上のことから、未焼結セラミック体12を焼結させて得られた多層セラミック基板1のようなセラミック基板は、優れた寸法精度を有し、かつ反りのような変形の少ないものとすることができる。
上述した焼成工程において、この発明では、焼成時の収縮や変形を抑制するため、未焼結複合積層体11に荷重をかける必要がない。そのため、加圧しながら焼成を施すための特別な設備を必要としない。なお、この発明において、一定の荷重をかけながら焼成を行なうことを妨げるものではない。たとえば、未焼結複合積層体11に対して、10kg/cm2 以下の一軸的な荷重を加えながら焼成処理を施すことも可能である。
次に、第1および第2拘束層13および14がセラミック基板から除去され、それによって、目的とするセラミック基板が取り出される。
以下に、図1に示した実施形態に従って、図8に示した多層セラミック基板1を製造するための具体的な製造方法について説明する。
まず、未焼結セラミック体12を作製するため、絶縁性セラミック粉末を主成分とする絶縁性セラミックグリーンシートが準備される。ここで、絶縁性セラミックグリーンシートは、絶縁性セラミック粉末にガラス粉末を混合した混合粉末、たとえば、アルミナ粉末とホウ珪酸系ガラス粉末との混合粉末を、有機ビヒクル中に分散してなるセラミックスラリーを、ドクターブレード法等によってシート状に成形したものである。
次に、絶縁性セラミックグリーンシートには、通常の手法に従って、内部導体膜3、ビアホール導体4および外部導体膜5のような配線導体が形成される。
次に、これら絶縁性セラミックグリーンシートが所定枚数積層され、それによって、未焼結セラミック体12が得られる。
次に、未焼結セラミック体12の一方および他方主面に、第1および第2拘束層13および14がそれぞれ密着するように形成され、それによって、未焼結複合積層体11が得られる。ここで、第1および第2拘束層13および14は、上述の未焼結セラミック体12の焼成条件では焼結しない未焼結の無機粉末を有機バインダ中に分散させた組成を有していて、図1に示すような第1ないし第4領域15ないし18を有している。
次に、未焼結複合積層体11は、適宜のセッター上に載置された状態で、焼成設備に投入され、焼成される。この焼成では、たとえば1000℃以下の焼成温度が適用される。焼成の結果、未焼結セラミック体12を構成する絶縁性セラミックグリーンシートは焼結するが、第1および第2拘束層13を構成する無機粉末は実質的に焼結せず、これによって、主面方向での収縮が抑制された寸法精度の高い多層セラミック基板1が得られる。
次に、冷却後、第1および第2拘束層13および14を除去することによって、多層セラミック基板1が取り出される。ここで、拘束層13および14は、未焼結の無機粉末からなる多孔質層として存在しているため、たとえば湿式ホーニング法やサンドブラスト法等の種々の方法によって、これを容易に剥離・除去することができる。
なお、図1に示した未焼結セラミック体12は、1個の多層セラミック基板1のような1個のセラミック基板となるべきものであるが、後で分割されることが予定された複数のセラミック基板を与える集合基板が得られるように、未焼結セラミック体を用意し、上述した焼成工程の後、分割工程を実施して、複数のセラミック基板を得るようにしてもよい。
図2は、この発明の第2の実施形態によるセラミック基板の製造方法において作製される未焼結複合積層体21を示す断面図である。図2において、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
第2の実施形態は、図2に示すように、第1および第2拘束層13および14の各々において、第1ないし第4領域15ないし18がより多数分布するように形成されてもよいことを明示する意義がある。
上述のような第1ないし第4領域15ないし18の分布状態は、仮に拘束層13および14を形成しない場合において、面内での歪みによる変形が生じる状態に応じて選ばれることになる。
図3は、この発明の参考例としての未焼結複合積層体26を示す断面図である。図3において、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
この参考例は、第1拘束層13の第2領域16に対向する位置にある、第2拘束層14の第4領域18が、第2領域16の拘束力より小さい拘束力を備えていない点でこの発明の範囲外のものであるが、第1領域15が、第1拘束層13の中央部ではなく、一方側に片寄った位置にあってもよいことを明らかにする意義がある。
図3に示した参考例では、第2拘束層14の第4領域18は、第3領域17より、さらには第1拘束層13の第2領域16より厚く形成されている。
図4は、この発明の第の実施形態によるセラミック基板の製造方法において作製される未焼結複合積層体31を示す断面図である。図4において、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
の実施形態は、第1および第2拘束層13および14の各々が与える拘束力が、拘束層13および14の厚みによってコントロールされない場合もあり得ることを明示する意義がある。
図4に示した実施形態では、第1拘束層13の第1領域15上に導電性ペースト膜32が形成され、第2拘束層14の第4領域18上に導電性ペースト膜33が形成されている。導電性ペースト膜32および33は、たとえば銀または銅を主成分とする導電性ペーストを塗布することによって形成される。
このように、導電性ペースト膜32および33が形成された第1および第4領域15および18では、焼成時において、これら導電性ペースト膜32および33がより大きく収縮しようとするので、第1および第2拘束層13および14の各々による拘束力が小さくなる。その結果、第1拘束層13においては、第2領域16の拘束力を第1領域15の拘束力より大きくし、第2拘束層14においては、第3領域17の拘束力を第4領域18の拘束力より大きくすることができる。
なお、導電性ペースト膜32および33に代えて、たとえば、焼成温度以下の軟化点を有するガラスを主成分とするガラスペーストからなる膜が用いられてもよい。すなわち、焼成温度において収縮するものであれば、どのような材料を含むペーストを用いてもよい。
さらに、図示しないが、拘束力をコントロールするため、次のような方法を採用することもできる。
すなわち、第1に、第1および第2拘束層13および14に含まれる無機粉末の平均粒径を、第2および第3領域16および17において小さくし、それによって拘束力を大きくし、他方、無機粉末の平均粒径を、第1および第4領域15および18において大きくし、それによって拘束力を小さくする手法を採用することができる。
第2に、第1および第2拘束層13および14中の有機バインダ量を、第2および第3領域16および17において少なくし、それによって拘束力を大きくし、他方、有機バインダ量を、第1および第4領域15および18において多くし、それによって拘束力を小さくする手法を採用することができる。
第3に、ファイバー状の酸化物無機粒子を含有させる手法を採用することができる。すなわち、拘束層中にファイバー状の酸化物無機粒子が含有されていると、拘束力が大きくなる。したがって、第2および第3領域16および17においてのみファイバー状の酸化物無機粒子を含有させたり、あるいは、第2および第3領域16および17中のファイバー状の酸化物無機粒子の含有量を第1および第4領域15および18中の含有量よりも多くすることによって、第2および第3領域16および17の拘束力を、第1および第4領域15および18の拘束力より大きくすることができる。
第4に、未焼結セラミック体12の焼結温度では粘性流動を起こさないガラス粉末を含有させる手法を採用することができる。すなわち、拘束層は、上述のようなガラス粉末を含有することによって大きい拘束力を与えるようになる。したがって、第2および第3領域16および17にのみ上述のようなガラス粉末を含有させたり、あるいは、第2および第3領域16および17中のガラス粉末含有量を、第1および第4領域15および18中の含有量より多くすることによって、第2および第3領域16および17の拘束力を、第1および第4領域15および18の拘束力より大きくすることができる。
なお、以上のような拘束力をコントロールする手法については、その少なくとも2つのものを適宜組み合わせて採用することもできる。
次に、この発明による効果を確認するために実施した実験例について説明する。
図5は、この発明の範囲外の比較例となる未焼結複合積層体41を示す断面図である。図6は、この発明の範囲内の実施例となる未焼結複合積層体51を示すもので、(a)は断面図、(b)は平面図、(c)は底面図である。図7は、焼結後のセラミック基板の反り状態を図解的に示すもので、(a)は比較例1を示し、(b)は比較例2を示し、(c)は実施例を示している。
また、以下の表1には、上述した比較例1および2ならびに実施例の各々についての第1および第2拘束層の各厚みならびに焼結後のセラミック基板の反り量が示されている。
Figure 0004507705
この実験例では、比較例1および2ならびに実施例に共通して、未焼結セラミック体42としては、焼結後のセラミック基板の寸法で100mm×100mm×0.5mmとなるものを用い、かつ、比較例1および2ならびに実施例において、互いに同じ組成および構造のものを用いた。
また、第1および第2拘束層については、比較例1および2ならびに実施例において、互いに同じ組成のものを用いたが、その厚みに関しては、次のように設定した。
図5を参照して、比較例1および2では、ともに、第1および第2拘束層43および44の各々について厚みを一様なものとしながら、表1に示すように、比較例1では、第1拘束層43の厚みを0.30mmとし、第2拘束層の厚みを0.40mmとし、他方、比較例2では、第1拘束層の厚みを0.30mmとし、第2拘束層の厚みを0.45mmとした。
これらに対して、実施例では、図6および表1に示すように、0.3mmの厚みで形成された第1拘束層53において、内径(φ1)53mmおよび外径(φ2)84mmのリング状の凸部55を形成することによって、この凸部55の部分での厚みを0.35mmとした。他方、0.4mmの厚みで形成された第2拘束層54において、直径(φ3)36mmの円形の凸部56を形成することによって、この凸部56での厚みを0.45mmとした。
このようにして、実施例では、第1拘束層53における凸部55が形成された部分以外の部分が第1領域57となり、凸部55が形成された部分が拘束力のより大きい第2領域58となる。また、第2拘束層54については、凸部56が形成された部分が、第1領域57より拘束力の大きい第3領域59となり、凸部56が形成された部分以外の部分が、第2領域58より拘束力の小さい第4領域60となる。そして、第1領域57と第3領域59とが対向するように位置し、第2領域58と第4領域60とが対向するように位置している。
この実験例を進めるにあたっては、まず、比較例1について、試料の作製および焼成を行ない、得られた焼結後のセラミック基板について、反り状態および反り量の各々の評価を行なった。その結果、図7(a)に示すような反り状態となっていて、反り量61は、表1に示すように、0.15mmであった。
次に、上記比較例1の反り量をより低減すべく、第2拘束層44を0.40mmから0.45mmへとより厚くした比較例2について、試料の作製および焼成を実施して、焼結後のセラミック基板について、反り状態および反り量の各々を評価した。その結果、図7(b)に示すように、セラミック基板の中央部近傍における反り量は、比較例1に比べて低減したが、全体としての反り量61はかえって増大し、反り量61は、表1に示すように、0.25mmとなった。
このことから、反りの問題を解決するには、第1拘束層43の厚みと第2拘束層44の厚みとの比率を調整するだけでは、限界があることがわかる。
次に、実施例について、試料の作製および焼成を行ない、得られた焼結後のセラミック基板について反り状態および反り量の各々を評価した。その結果、図7(c)に示すように、比較例1および2の各々の場合とほぼ同じ傾向の反り状態となったが、反り量61については、表1に示すように、0.10mmと低減された。
上述の実施例による反り量の低減効果は、第1および第2拘束層53および54にそれぞれ凸部55および56を形成したことによるものである。すなわち、図6と図7とをともに参照すればわかるように、図6に示した第1拘束層53の凸部55は、図7に示したセラミック基板の上方に向く面の凹状に反る部分に位置し、他方、第2拘束層54の凸部56は、セラミック基板の下方に向く面の凹状に反る部分に位置している。そして、これら凸部55が形成された第2領域58および凸部56が形成された第3領域59において、より大きな拘束力が働くため、反り量61が低減されたのである。
この発明の第1の実施形態によるセラミック基板の製造方法において作製される未焼結複合積層体11を示す断面図である。 この発明の第2の実施形態によるセラミック基板の製造方法において作製される未焼結複合積層体21を示す断面図である。 この発明の参考例としての未焼結複合積層体26を示す断面図である。 この発明の第の実施形態によるセラミック基板の製造方法において作製される未焼結複合積層体31を示す断面図である。 この発明による効果を確認するために実施した実験例において、この発明の範囲外の比較例となる未焼結複合積層体41を示す断面図である。 上記実験例において、この発明の範囲内の実施例となる未焼結複合積層体51を示すもので、(a)は断面図、(b)は平面図、(c)は底面図である。 上記実験例において得られた焼結後のセラミック基板の反り状態を図解的に示すもので、(a)は比較例1を示し、(b)は比較例2を示し、(c)は実施例を示している。 この発明にとって興味あるセラミック基板の一例としての多層セラミック基板1を示す断面図である。
符号の説明
11,21,26,31,51 未焼結複合積層体
12,42 未焼結セラミック体
13,53 第1拘束層
14,54 第2拘束層
15,57 第1領域
16,58 第2領域
17,59 第3領域
18,60 第4領域
32,33 導電性ペースト膜

Claims (8)

  1. 焼結させることによってセラミック基板となる未焼結セラミック体の両主面に、前記未焼結セラミック体の焼結温度では実質的に焼結しない無機粉末を主成分とする第1および第2拘束層をそれぞれ密着させた構造を有する、未焼結複合積層体を作製する工程と、
    前記未焼結複合積層体を、前記未焼結セラミック体が焼結する条件で焼成し、それによって、前記第1および第2拘束層に挟まれた状態にある焼結後のセラミック基板を得る、焼成工程と、
    次いで、前記第1および第2の拘束層を前記セラミック基板から除去する工程と
    を備え、
    前記第1拘束層は、その面内に、ある大きさの拘束力を備えた第1領域と前記第1領域の拘束力より大きい拘束力を備えた第2領域とを有し、前記第2拘束層は、前記第1領域に対向する位置に、前記第1領域の拘束力より大きい拘束力を備えた第3領域と、前記第2領域に対向する位置に、前記第2領域の拘束力より小さい拘束力を備えた第4領域とを有し、前記第3領域の拘束力は前記第4領域の拘束力よりも大きいことを特徴とする、
    セラミック基板の製造方法。
  2. 前記第1領域を前記第1拘束層の中央部近傍に位置させ、かつ前記第2領域を前記第1拘束層の端縁部近傍に位置させる、請求項1に記載のセラミック基板の製造方法。
  3. 前記第1拘束層は、前記第2領域における厚みが、前記第1領域における厚みより厚くされる、請求項1または2に記載のセラミック基板の製造方法。
  4. 前記第2拘束層は、前記第3領域における厚みが、前記第4領域における厚みより厚くされる、請求項1ないし3のいずれかに記載のセラミック基板の製造方法。
  5. 前記未焼結セラミック体は、積層された複数のセラミックグリーン層および前記セラミックグリーン層に設けられる配線導体を備える積層構造を有する、請求項1ないしのいずれかに記載のセラミック基板の製造方法。
  6. 前記セラミックグリーン層は、低温焼結セラミック材料を含み、前記配線導体は、金、銀および銅から選ばれる少なくとも1種を導電材料として含む、請求項に記載のセラミック基板の製造方法。
  7. 前記焼成工程は、前記未焼結複合積層体に荷重をかけずに実施される、請求項1ないしのいずれかに記載のセラミック基板の製造方法。
  8. 焼結させることによってセラミック基板となる未焼結セラミック体の両主面に、前記未焼結セラミック体の焼結温度では実質的に焼結しない無機粉末を主成分とする第1および第2拘束層をそれぞれ密着させた構造を有する、セラミック基板を製造する途中で製造される未焼結複合積層体であって、
    前記第1拘束層は、その面内に、ある大きさの拘束力を備えた第1領域と前記第1領域の拘束力より大きい拘束力を備えた第2領域とを有し、前記第2拘束層は、前記第1領域に対向する位置に、前記第1領域の拘束力より大きい拘束力を備えた第3領域と、前記第2領域に対向する位置に、前記第2領域の拘束力より小さい拘束力を備えた第4領域とを有し、前記第3領域の拘束力は前記第4領域の拘束力よりも大きいことを特徴とする、未焼結複合積層体。
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