JP4507092B2 - 開閉極位相制御装置 - Google Patents
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Description
また、瞬時値波形にのるノイズの影響により、遮断時間の予測演算の精度が悪くなるという問題がある。
また、1つの零点しか予測できず、50%の確率で、半サイクルの遅れがでるという問題がある。
に従って展開し、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングの上記係数から最小自乗法を用いて自らのタイミングにおける電圧係数推定値を求め、上記電圧係数推定値から、式(2)に従って自らのタイミングにおける電圧実数瞬時推定値を推定する電圧瞬時値推定手段と、式(3)に従って上記各タイミングにおける電圧回転ベクトルの電圧絶対位相角を算出する電圧絶対位相角算出手段と、予め定められた制御時間と上記周波数とから得られる制御位相角だけ上記電圧絶対位相角から位相が進んだ予測ベクトルを算出する予測ベクトル算出手段と、予め定められた条件に適合する目標ベクトルと上記予測ベクトルとから制御遅れ時間を算出する操作遅れ時間算出手段と、上記制御遅れ時間を考慮して開閉極操作指令を遮断器に送信する開閉極操作実施手段と、を有する。
電圧回転ベクトルv(ドット)は、図1に示すように、複素数平面上で式(4)のように定義することができる。ここで、Vは電圧実効値(V)、ωは回転角速度(ラジアン/秒)、αは初期電圧位相角(ラジアン)である。この回転角速度ωは、ω=2πfにより電力系統の周波数fから求められる。
また、電流回転ベクトルi(ドット)は、図1に示すように、複素数平面上で式(5)のように定義することができる。ここで、Iは電流実効値(A)、βは初期電流位相角(ラジアン)である。
電流初期ベクトルi(ドット)iniは、図2に示すように、開閉極操作の命令が開閉極位相制御装置に入力された時点の、式(6)のように定義される電流回転ベクトルである。ここで、γiniは、開閉極操作の命令が入力された時点における電流回転ベクトルの絶対位相角である。
電流予測ベクトルi(ドット)preは、図2に示すように、開閉極操作の命令が入力された時点で開閉極操作を開始したときに遮断器が開閉極される時点の、式(7)のように定義される電流回転ベクトルである。ここで、γfは、電流初期ベクトルi(ドット)iniと電流予測ベクトルi(ドット)preの1サイクル中に収まるように補正された補正済制御位相角である。
そして、この補正済制御位相角γfは、式(8)に従って求められる。ここで、γcontrolは、開閉極操作に要する間に電流回転ベクトルが回転する制御位相角、nは、正の整数である。
そして、制御位相角γcontrolは、式(9)に基づいて求められる。ここで、Tcontrolは、予測計算時間、信号転送の通信時間および対象機器の動作時間の合計である。これらの値は、予め計測などに基づいて設定されている。
電流目標ベクトルi(ドット)taは、図2に示すように、遮断器が開閉極される時点の、式(10)のように定義される電流回転ベクトルである。ここで、γdは、電流予測ベクトルi(ドット)preと電流目標ベクトルi(ドット)taとの制御遅れ位相角である。そして、制御遅れ位相角γdから制御遅れ時間Tdelayが式(11)に基づいて求められ、その制御遅れ時間Tdelayを経過後、開閉極操作を開始すれば、電流目標ベクトルi(ドット)taになる時点で対象機器が開閉極される。
電力系統1には、無負荷変圧器、無負荷送電線、コンデンサバンク、分路リアクトルなどの対象機器が遮断器を介して接続されている。そして、開閉極位相制御装置は、この遮断器の投入または遮断される時点における位相を制御するものである。
開閉極位相制御装置は、所定のタイミングごとに電力系統1の電圧実数瞬時値を計測する電圧計測手段2と、所定のタイミングごとに電力系統1の電流実数瞬時値を計測する電流計測手段3と、計測された電圧実数瞬時値および電流実数瞬時値をデジタルの電圧実数瞬時値およびデジタルの電流実数瞬時値に変換するA/D変換手段4と、デジタルの電圧実数瞬時値およびデジタルの電流実数瞬時値を記憶する記憶手段5と、所定のタイミングごとに隣接する電圧回転ベクトルの先端部間で形作る弦の長さを算出する弦長算出手段6と、電圧回転ベクトルから電圧実効値を算出する電圧実効値算出手段7と、算出された電圧実効値を所定の期間で平均化して電圧実効値平均値を算出する電圧実効値平均化手段8と、電流回転ベクトルから電流実効値を算出する電流実効値算出手段9と、算出された電流実効値を所定の期間で平均化して電流実効値平均値を算出する電流実効値平均化手段10と、算出された弦の長さを所定の期間に亘って積分して回転位相角を算出し、算出された回転位相角から電力系統の周波数を算出する周波数算出手段11と、デジタルな電圧実数瞬時値から最小自乗法を用いて電圧実数瞬時推定値を算出し、それに基づいて電圧回転ベクトルの電圧絶対位相角を算出する電圧絶対位相角算出手段12と、デジタルな電流実数瞬時値から最小自乗法を用いて電流実数瞬時推定値を算出し、それに基づいて電流回転ベクトルの電流絶対位相角を算出する電流絶対位相角算出手段13と、を有する。
さらに、開閉極位相制御装置は、手動、リレーからの信号、あるいはその他の自動制御装置から送られてくるデジタルな開閉極操作命令を受信する開閉極操作命令受信手段16と、デジタルな開閉極操作指令を対象機器に送信する開閉極操作実施手段17と、を有している。
さらに、記憶手段5、弦長算出手段6、電圧実効値算出手段7、電圧実効値平均化手段8、電流実効値算出手段9、電流実効値平均化手段10、周波数算出手段11、電圧絶対位相角算出手段12、電流絶対位相角算出手段13、予測ベクトル算出手段14、制御遅れ時間算出手段15は、コンピュータによって構成されている。コンピュータは、CPU、RAM、ROMおよびインタフェース回路を有している。
また、開閉極操作命令受信手段16と開閉極操作実施手段17は、デジタル量処理ユニットからなる。
また、各開閉極位相制御装置は、GPSを用いてクロックの同期を取っている。
以下の説明において、基準波の周波数f0(Hz)は、50Hzを例にして説明するが、この周波数に限らない。基準波の1周期(秒)は、周波数f0の逆数1/f0である。
次に、周波数算出手段11が、電圧計測タイミングのそれぞれのタイミングにおいて、図7に示すように自らのタイミングkと自らのタイミングより1つ前のタイミング(k−1)との間の回転位相角2φkを式(17)に従って算出する。次に、電圧計測タイミングのそれぞれのタイミングにおいて、その回転位相角2φkから自らのタイミングkにおける電圧回転ベクトルと自らのタイミングkより基準波の1周期前のタイミングの電圧回転ベクトルとの間の位相角Ψ(k)を式(18)によって算出する。位相角Ψ(k)は、電圧回転ベクトルが基準波1周期で回転した電気角度である。
自らのタイミングkを含む、自らのタイミングkから過去96個までのタイミングで計測した電圧を、式(20)に従い行列式表示すると、行列式(21)のように表すことができる。さらに、電圧実数瞬時値行列[v]、三角関数行列[A]はそれぞれ行列式(22)、行列式(23)で表すことができる。また、サンプリングタイミング時刻行列は、行列式(24)で表すことができる。Δtは計算刻みであり、基準波が50Hzで、1周期を96等分するときは0.00020833sであり、基準波が60Hzで、1周期を96等分するときは0.00017360sである。また、任意係数行列[P]は行列式(25)で表すことができる。
このように各行列を表すと、行列式(21)は行列式(26)として表すことができる。最小自乗法を用いて任意係数行列[P]は、行列式(27)により求めることができる。ここで転置行列[A]Tは、行列式(28)である。この任意係数行列[P]の推定された値が係数推定値P1estとP2estである。
次に、ステップ108で、電圧絶対位相角算出手段12が、電圧計測タイミングのそれぞれのタイミングにおいて、図8に示すように、式(15)で求めた電圧実効値平均値と式(29)で求められた電圧実数瞬時推定値とを用いて、電圧絶対位相角γ(k)を式(30)により求める。
また、電圧実効値平均値の替わりに式(14)で求めた電圧実効値を用いて絶対位相角を求めてもよい。
測定対象の電力系統の周波数が基準波の周波数と異なるとき、電流実効値は実際の電流実効値を中心に振動している。この振動の影響を取り除くために、平均化処理を行う。
自らのタイミングkを含む、自らのタイミングkから過去96個までのタイミングで計測した電流を、式(33)に従い行列式表示すると、行列式(34)のように表すことができる。さらに、電流実数瞬時値行列[i]は、行列式(35)で表すことができる。また、任意係数行列[Q]は行列式(36)で表すことができる。
このように各行列を表すと、行列式(34)は行列式(37)として表すことができる。最小自乗法を用いて任意係数行列[Q]は、行列式(38)により求めることができる。この任意係数行列[Q]の推定された値が係数推定値Q1estとQ2estである。
開閉極命令が指示する開閉極操作として、例えば、電流が零点クロスする時点で対象機器を解列する操作、電圧がピークの時点で対象機器を接続する操作、または、電流が零点クロスする時点より所定の位相だけ遅れた時点で対象機器を投入する操作など複数の開閉極操作が予め設定されており、開閉極命令により1つの開閉極操作を選択する。以下の説明では、電流が零点クロスする時点で対象機器を解列する操作であるとする。このとき、電流目標ベクトルは、電流が零点クロスする時点の回転電流ベクトルは実数部が零であるので、図10、図11に示すように、式(41)、(42)で表される。
S202で、開閉極命令が入力されているか否かを判断する。開閉極命令が入力されていないときは、S201へ戻って、周波数および絶対位相角の算出を行う。一方、開閉極命令が入力されたとき、S203へ進む。
S204で、予め定められた制御時間Tcontrolを用いて、式(9)により制御位相角γcontrol、それから式(8)により補正済制御位相角γfを求める。そして、式(7)に補正済制御位相角γfを代入して、予測ベクトルi(ドット)preを算出する。
S206で、予測ベクトルと目標ベクトルとが求まると、目標ベクトルがi(ドット)ta1のときは式(43)に従って、目標ベクトルがi(ドット)ta2のときは式(44)に従って制御遅れ位相γdを求め、さらに式(11)に従って制御遅れ時間Tdelayを算出する。
S207で、制御遅れ時間Tdelayに制御時間Tcontrolを加算した時間から信号転送の通信時間と遮断器の動作時間とを減算した時間を求め、開閉極命令が入力された時点からその時間が経過後、開閉極制御信号を遮断器に送信する。
実施例1では、電力系統に遮断器を介して接続されている分路リアクトルを例に挙げて説明する。分路リアクトルを解列するための遮断器を遮断する最適なタイミングは、電流が零の時点である。
実施例1では、電力系統の基準周波数f0が50(Hz)、図12に示すように開閉極位相制御装置が起動されてから0.04(s)後に開極命令が入力された場合を説明する。開極命令は、電流零点で遮断器を遮断する命令とする。また、制御時間Tcontrolは、32.5(ms)として予め定められている。開極命令が入力された時点で算出されている周波数fは、基準周波数f0と同じ50(Hz)であり、図13に示すように電流絶対位相角γiniは、7π/4(ラジアン)である。
このような条件のもと、開極命令に基づき予測計算を開始するので、予測計算時間の始点は、開極命令が入力された時点とする。
そこで、制御遅れ時間Tdelay経過後、開極制御信号を分路リアクトルに接続されている遮断器に送信する。そうすると、開閉極位相制御装置から遮断器の間の通信に要する時間と遮断器の動作時間とを経過後、遮断器が遮断される。
そして、電力系統の基準周波数f0が50(Hz)、図14に示すように開閉極位相制御装置が起動されてから0.04(s)後に閉極命令が入力された場合を説明する。閉極命令は、電圧ピーク時点から位相が0.087(ラジアン)遅れた時点で遮断器を投入する命令とする。また、制御時間Tcontrolは、32.5(ms)として予め定められている。閉極命令が入力された時点で算出されている周波数fは、基準周波数f0と同じ50(Hz)であり、図15に示すように電圧絶対位相角γiniは、3π/2(ラジアン)である。
このような条件のもと、閉極命令に基づき予測計算を開始するので、予測計算時間の始点は、閉極命令が入力された時点とする。
この閉極命令に適合する目標ベクトルは、式(45)、(46)に示すように、電圧の虚数部vimが零から少し遅れた共役な2つのベクトルv(ドット)ta1とv(ドット)ta2である。制御位相角γcontrolは、制御時間Tcontrolと周波数fとから式(9)に基づいて求めると、10.21(ラジアン)である。補正済制御位相角γfは、式(8)に基づいて求めると、3.9269(ラジアン)である。初期ベクトルv(ドット)ini、予測ベクトルv(ドット)pre、目標ベクトルv(ドット)ta1およびv(ドット)ta2は、図15に示される。そして、予測ベクトルv(ドット)preは、II象限にあるので、直近に到達する目標ベクトルは、v(ドット)ta1であるので、目標ベクトルとしてv(ドット)ta1を選択する。それから、制御遅れ位相γdを、式(47)に基づいて求めると、0.698(ラジアン)となる。そして、制御遅れ時間Tdelayを、式(11)に基づいて求めると、2.22(ms)となる。
そこで、制御遅れ時間Tdelay経過後、閉極制御信号を無負荷変圧器に接続されている遮断器に送信する。そうすると、開閉極位相制御装置から遮断器の間の通信に要する時間と遮断器の動作時間とを経過後、遮断器が投入される。
また、初期ベクトルの絶対位相角の算出に際して、最小自乗法で推定した瞬時値を用いて演算しているので、求める絶対位相角に対するノイズの影響が取り除かれており、予測ベクトルの位相にノイズが影響しない。
Claims (9)
- 基準波の1周期の4N(Nは正の整数)分の1の周期で電力系統の電圧を計測する電圧計測手段と、
上記電圧を計測した各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける計測された上記電圧から自らのタイミングにおける電圧実効値を求める電圧実効値算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける算出された上記電圧実効値とこれに先立つ少なくとも1つのタイミングにおける算出された上記電圧実効値との平均値を自らのタイミングにおける電圧実効値平均値とする電圧実効値平均化手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける計測された上記電圧を複素数平面上の実数部とし、該自らのタイミングに対し電気角度として90度遅れたタイミングにおける計測された上記電圧を複素数平面上の虚数部とした点に向いた電圧回転ベクトルを求め、自らのタイミングにおける求められた上記電圧回転ベクトルの先端と該自らのタイミングの1つ前のタイミングにおける上記電圧回転ベクトルの先端とを結ぶ弦の弦長を算出する弦長算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける算出された上記弦長を加算し、上記弦長の加算値と上記電圧実効値平均値とに基づき、自らのタイミングにおける上記電圧回転ベクトルと自らのタイミングより基準波の1周期前のタイミングにおける上記電圧回転ベクトルとの位相角を算出し、算出された上記位相角から上記電力系統の周波数を算出する周波数算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける算出された上記周波数から電圧回転ベクトルの角速度を求め、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける計測された上記各電圧を
に従って展開し、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングの上記係数から最小自乗法を用いて自らのタイミングにおける電圧係数推定値を求め、上記電圧係数推定値から
に従って自らのタイミングにおける電圧実数瞬時推定値を推定する電圧瞬時値推定手段と、
に従って上記各タイミングにおける電圧回転ベクトルの電圧絶対位相角を算出する電圧絶対位相角算出手段と、
予め定められた制御時間と上記周波数とから得られる制御位相角だけ上記電圧絶対位相角から位相が進んだ予測ベクトルを算出する予測ベクトル算出手段と、
予め定められた条件に適合する目標ベクトルと上記予測ベクトルとから制御遅れ時間を算出する操作遅れ時間算出手段と、
上記制御遅れ時間を考慮して開閉極操作指令を遮断器に送信する開閉極操作実施手段と、
を有することを特徴とする開閉極位相制御装置。 - 基準波の1周期の4N(Nは正の整数)分の1の周期で電力系統の電圧を計測する電圧計測手段と、
上記電圧を計測した各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける計測された上記電圧から自らのタイミングにおける電圧実効値を求める電圧実効値算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける算出された上記電圧実効値とこれに先立つ少なくとも1つのタイミングにおける算出された上記電圧実効値との平均値を自らのタイミングにおける電圧実効値平均値とする電圧実効値平均化手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける計測された上記電圧を複素数平面上の実数部とし、該自らのタイミングに対し電気角度として90度遅れたタイミングにおける計測された上記電圧を複素数平面上の虚数部とした点に向いた電圧回転ベクトルを求め、自らのタイミングにおける求められた上記電圧回転ベクトルの先端と該自らのタイミングの1つ前のタイミングにおける上記電圧回転ベクトルの先端とを結ぶ弦の弦長を算出する弦長算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける算出された上記弦長を加算し、上記弦長の加算値と上記電圧実効値平均値とに基づき、自らのタイミングにおける上記電圧回転ベクトルと自らのタイミングより基準波の1周期前のタイミングにおける上記電圧回転ベクトルとの位相角を算出し、算出された上記位相角から上記電力系統の周波数を算出する周波数算出手段と、
上記電圧を計測した各タイミングにおいて、電力系統の電流を計測する電流計測手段と、
上記電圧を計測した各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける計測された上記電流から自らのタイミングにおける電流実効値を求める電流実効値算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける算出された上記電流実効値とこれに先立つ少なくとも1つのタイミングにおける算出された上記電流実効値との平均値を自らのタイミングにおける電流実効値平均値とする電流実効値平均化手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける算出された上記周波数から電流回転ベクトルの角速度を求め、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける計測された上記各電流を
に従って展開し、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングの上記係数から最小自乗法を用いて自らのタイミングにおける電流係数推定値を求め、上記電流係数推定値から
に従って自らのタイミングにおける電流実数瞬時推定値を推定する電流瞬時値推定手段と、
に従って上記各タイミングにおける電流回転ベクトルの電流絶対位相角を算出する電流絶対位相角算出手段と、
予め定められた制御時間と上記周波数とから得られる制御位相角だけ上記電流絶対位相角から位相が進んだ予測ベクトルを算出する予測ベクトル算出手段と、
予め定められた条件に適合する目標ベクトルと上記予測ベクトルとから制御遅れ時間を算出する操作遅れ時間算出手段と、
上記制御遅れ時間を考慮して開閉極操作指令を遮断器に送信する開閉極操作実施手段と、
を有することを特徴とする開閉極位相制御装置。 - 基準波の1周期の4N(Nは正の整数)分の1の周期で電力系統の電圧を計測する電圧計測手段と、
上記電圧を計測した各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける計測された上記電圧から自らのタイミングにおける電圧実効値を求める電圧実効値算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける算出された上記電圧実効値とこれに先立つ少なくとも1つのタイミングにおける算出された上記電圧実効値との平均値を自らのタイミングにおける電圧実効値平均値とする電圧実効値平均化手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける計測された上記電圧を複素数平面上の実数部とし、該自らのタイミングに対し電気角度として90度遅れたタイミングにおける計測された上記電圧を複素数平面上の虚数部とした点に向いた電圧回転ベクトルを求め、自らのタイミングにおける求められた上記電圧回転ベクトルの先端と該自らのタイミングの1つ前のタイミングにおける上記電圧回転ベクトルの先端とを結ぶ弦の弦長を算出する弦長算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける算出された上記弦長を加算し、上記弦長の加算値と上記電圧実効値平均値とに基づき、自らのタイミングにおける上記電圧回転ベクトルと自らのタイミングより基準波の1周期前のタイミングにおける上記電圧回転ベクトルとの位相角を算出し、算出された上記位相角から上記電力系統の周波数を算出する周波数算出手段と、
に従って上記各タイミングにおける電圧回転ベクトルの電圧絶対位相角を算出する電圧絶対位相角算出手段と、
予め定められた制御時間と上記周波数とから得られる制御位相角だけ上記電圧絶対位相角から位相が進んだ予測ベクトルを算出する予測ベクトル算出手段と、
予め定められた条件に適合する目標ベクトルと上記予測ベクトルとから制御遅れ時間を算出する操作遅れ時間算出手段と、
上記制御遅れ時間を考慮して開閉極操作指令を遮断器に送信する開閉極操作実施手段と、
を有することを特徴とする開閉極位相制御装置。 - 基準波の1周期の4N(Nは正の整数)分の1の周期で電力系統の電圧を計測する電圧計測手段と、
上記電圧を計測した各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける計測された上記電圧から自らのタイミングにおける電圧実効値を求める電圧実効値算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける算出された上記電圧実効値とこれに先立つ少なくとも1つのタイミングにおける算出された上記電圧実効値との平均値を自らのタイミングにおける電圧実効値平均値とする電圧実効値平均化手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける計測された上記電圧を複素数平面上の実数部とし、該自らのタイミングに対し電気角度として90度遅れたタイミングにおける計測された上記電圧を複素数平面上の虚数部とした点に向いた電圧回転ベクトルを求め、自らのタイミングにおける求められた上記電圧回転ベクトルの先端と該自らのタイミングの1つ前のタイミングにおける上記電圧回転ベクトルの先端とを結ぶ弦の弦長を算出する弦長算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける算出された上記弦長を加算し、上記弦長の加算値と上記電圧実効値平均値とに基づき、自らのタイミングにおける上記電圧回転ベクトルと自らのタイミングより基準波の1周期前のタイミングにおける上記電圧回転ベクトルとの位相角を算出し、算出された上記位相角から上記電力系統の周波数を算出する周波数算出手段と、
上記電圧を計測した各タイミングにおいて、電力系統の電流を計測する電流計測手段と、
上記電圧を計測した各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける計測された上記電流から自らのタイミングにおける電流実効値を求める電流実効値算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける算出された上記電流実効値とこれに先立つ少なくとも1つのタイミングにおける算出された上記電流実効値との平均値を自らのタイミングにおける電流実効値平均値とする電流実効値平均化手段と、
に従って上記各タイミングにおける電流回転ベクトルの電流絶対位相角を算出する電流絶対位相角算出手段と、
予め定められた制御時間と上記周波数とから得られる制御位相角だけ上記電流絶対位相角から位相が進んだ予測ベクトルを算出する予測ベクトル算出手段と、
予め定められた条件に適合する目標ベクトルと上記予測ベクトルとから制御遅れ時間を算出する操作遅れ時間算出手段と、
上記制御遅れ時間を考慮して開閉極操作指令を遮断器に送信する開閉極操作実施手段と、
を有することを特徴とする開閉極位相制御装置。 - 基準波の1周期の4N(Nは正の整数)分の1の周期で電力系統の電圧を計測する電圧計測手段と、
上記電圧を計測した各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける計測された上記電圧から自らのタイミングにおける電圧実効値を求める電圧実効値算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける算出された上記電圧実効値とこれに先立つ少なくとも1つのタイミングにおける算出された上記電圧実効値との平均値を自らのタイミングにおける電圧実効値平均値とする電圧実効値平均化手段と、
に従って上記各タイミングにおける電圧回転ベクトルの電圧絶対位相角を算出する電圧絶対位相角算出手段と、
予め定められた制御時間と基準波の周波数とから得られる制御位相角だけ上記電圧絶対位相角から位相が進んだ予測ベクトルを算出する予測ベクトル算出手段と、
予め定められた条件に適合する目標ベクトルと上記予測ベクトルとから制御遅れ時間を算出する操作遅れ時間算出手段と、
上記制御遅れ時間を考慮して開閉極操作指令を遮断器に送信する開閉極操作実施手段と、
を有することを特徴とする開閉極位相制御装置。 - 基準波の1周期の4N(Nは正の整数)分の1の周期で電力系統の電流を計測する電流計測手段と、
上記電流を計測した各タイミングにおいて、自らのタイミングを含む過去の4N個のタイミングにおける計測された上記電流から自らのタイミングにおける電流実効値を求める電流実効値算出手段と、
上記各タイミングにおいて、自らのタイミングにおける算出された上記電流実効値とこれに先立つ少なくとも1つのタイミングにおける算出された上記電流実効値との平均値を自らのタイミングにおける電流実効値平均値とする電流実効値平均化手段と、
に従って上記各タイミングにおける電流回転ベクトルの電流絶対位相角を算出する電流絶対位相角算出手段と、
予め定められた制御時間と基準波の周波数とから得られる制御位相角だけ上記電流絶対位相角から位相が進んだ予測ベクトルを算出する予測ベクトル算出手段と、
予め定められた条件に適合する目標ベクトルと上記予測ベクトルとから制御遅れ時間を算出する操作遅れ時間算出手段と、
上記制御遅れ時間を考慮して開閉極操作指令を遮断器に送信する開閉極操作実施手段と、
を有することを特徴とする開閉極位相制御装置。 - 予め定められた条件に適合する共役な2つの上記目標ベクトルのうち上記予測ベクトルから進みの少ない方を選択することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の開閉極位相制御装置。
- 上記予め定められた条件は、電力系統をシミュレーションすることにより得られることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載する開閉極位相制御装置。
- 電力系統に接続されている無負荷変圧器、無負荷送電線、コンデンサバンクまたは分路リアクトルを開閉する遮断器に備えられることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載する開閉極位相制御装置。
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