JP2004349001A - 遮断器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】交流電力が伝送される主回路である送電線1を開閉する遮断器部である接触子2と、この接触子2を駆動する遮断器駆動部3と、送電線1における電流または電圧の所定の位相で送電線1を開閉させる開閉指令信号を基本周期が開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号11に変換して出力する位相制御部6と、交流信号11の周波数とこの交流信号11に重畳されるノイズの周波数との差異により開閉指令信号を識別すると接触子2を駆動する駆動指令信号を遮断器駆動部3へ出力する周波数識別部8とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、交流電力を伝送する主回路を、その主回路における電圧または電流の所定の位相で遮断(以後、開極と記す。)または投入(以後、閉極と記す。)する遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の遮断器においては、主回路を開極または閉極するタイミングを調整するユニットへ主回路の電圧、電流、周波数データを取り込む際に、主回路に重畳される高周波ノイズを除去して電圧または電流の零点位相を検出し、遮断器の温度、駆動回数、遮断器の接触子の制御電圧などの諸条件から接触子が主回路を開極または閉極するのに要する次回の動作時間を予測して、零点位相を基準に接触子の開閉指令信号を出力する構成にしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−176170号(第3−5頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の遮断器は以上のように構成されていたので、主回路に高周波ノイズが重畳されても、開閉極するタイミングの基準となる主回路における電圧または電流の零点位相を正確に検出し、次回の接触子の開閉極に要する動作時間を予測することにより、接触子の開閉指令信号を所定のタイミングで出力することを可能とするものである。しかし、接触子の開閉指令信号にノイズが重畳されると接触子が誤作動して所定のタイミングで主回路を開閉極できないという問題点があった。
【0005】
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたものであり、接触子の開閉指令信号にノイズが重畳されてもこのノイズによる誤作動がない遮断器を得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遮断器においては、交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、主回路における電圧または電流の所定の位相で主回路を開閉させる開閉指令信号を基本周期が開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、交流信号の周波数とこの交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異により開閉指令信号を識別すると遮断器部を駆動するための駆動指令信号を遮断器駆動部へ出力する周波数識別部とを備えたものである。
【0007】
また、交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、主回路における電圧または電流の所定の位相で主回路を開閉させる開閉指令信号を基本周期が開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、交流信号の周波数とこの交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異を識別する周波数識別部とを備え、この周波数識別部が交流信号の周波数を識別し、かつ周波数識別部へ入力される信号である交流信号、ノイズ、またはこの両者が重畳された信号のいずれかのレベルが所定のレベルを上回ったときに、周波数識別部が遮断器駆動部へ遮断器部を駆動するための駆動指令信号を出力するものである。
【0008】
また、交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、主回路における電圧または電流の所定の位相で主回路を開閉させる開閉指令信号を基本周期が開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、交流信号の周波数とこの交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異を識別する周波数識別部とを備え、この周波数識別部が交流信号の周波数を識別し、かつ識別された交流信号の周波数成分のレベルが所定のレベルを上回ったときに、周波数識別部が遮断器駆動部へ遮断器部を駆動するための駆動指令信号を出力するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1乃至図5を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における遮断器を示すブロック図である。図1において、主回路は交流電力を伝送する送電線1である。遮断器部は主回路である送電線1に接続された接触子2であり、送電線1を開極または閉極する。遮断器駆動部3は遮断器部である接触子2と接続され、接触子2を駆動する。ここで、遮断器駆動部3は接触子2に設けられた開極用コイルまたは閉極用コイルに励磁電流を流すことにより、それぞれのコイルが発生する磁力を用いて接触子2を駆動するものとする。電圧検出部は送電線1に接続された電圧変成器4であり、送電線1における電圧の時間波形を検出してアナログ電圧信号を出力する。電流検出部は送電線1に接続された電流変成器5であり、送電線1における電流の時間波形を検出してアナログ電流信号を出力する。
【0010】
位相制御部6は、A/Dコンバーター61、零点位相検出処理部62及び交流信号発生部63から構成される。A/Dコンバーター61は電圧検出部である電圧変成器4および電流検出部である電流変成器5と接続され、アナログ電圧信号またはアナログ電流信号をそれぞれデジタル信号に変換して出力する。零点位相検出処理部62はA/Dコンバーター61および上位リレー7と接続される。交流信号発生部63は零点位相検出処理部62と接続される。周波数識別部8は交流信号発生部63と接続される。遮断器駆動部3は周波数識別部8と接続される。
【0011】
次に動作について説明する。送電線1における電圧の時間波形が電圧変成器4により検出され、アナログ電圧信号としてA/Dコンバーター61へ常時出力される。また、送電線1における電流の時間波形が電流変成器5により検出され、アナログ電流信号としてA/Dコンバーター61へ常時出力される。
【0012】
A/Dコンバーター61は、電圧変成器4から入力されたアナログ電圧信号を所定のサンプリングレートでサンプリングしてデジタル電圧信号に変換し、零点位相検出処理部62へ出力する。また、A/Dコンバーター61は、電流変成器5から入力されたアナログ電流信号を所定のサンプリングレートでサンプリングしてデジタル電流信号に変換し、零点位相検出処理部62へ出力する。
【0013】
零点位相検出処理部62は、A/Dコンバーター61から入力されたデジタル電圧信号及びデジタル電流信号について、送電線1の電圧変化の1周期分のデータを記憶し、1周期毎に逐次最新データに更新する。
【0014】
上位リレー7から接触子2の開極指令または閉極指令が入力されると、零点位相検出処理部62が記憶している最新の1周期分のデジタル電圧データまたはデジタル電流データを用いて、送電線1における電圧または電流の振幅、位相、及び直流成分を算出し、送電線1における電圧または電流波形が予測される。デジタル電圧データまたはデジタル電流データの最大値と最小値に対し、最大値と最小値の差から振幅を、最大値と最小値の平均値から直流成分を算出する。また、最大値と最小値を与える時刻から位相を算出する。
【0015】
零点位相検出処理部62は、この予測波形に基づき、送電線1における電圧または電流の所定の位相で送電線1を、次回、開極または閉極させるように開閉指令信号を交流信号発生部63へ出力するタイミングを調整する。ここで所定の位相とは、開極する場合は電流の零点位相、閉極する場合は電圧の零点位相である。予測波形を用いることにより、送電線1に直流成分を含むノイズが重畳されていても開閉極する目標の零点位相を正確に決定できる。なお、開閉指令信号を交流信号発生部63へ出力するタイミングを決定するときには、開閉指令信号を出力してから接触子2が開極または閉極を完了するのに要する時間を見込む。
【0016】
零点位相検出処理部62が出力する開閉指令信号は、図2に示すように所定の時間幅Tを有するパルス信号9である。交流信号発生部63は例えば基準発振器63a、周波数シンセサイザ63b及びスイッチ回路63cを組み合わせて構成し、開閉指令信号であるパルス信号9を所定の基本周期と時間幅Tとを有する交流信号11に変換する。なお、交流信号11の基本周期とは、交流信号11に含まれる直流成分以外の周波数成分で最も低い周波数である基本周波数に対応した周期である。
【0017】
基準発振器63aとしては水晶発振器を用いる。周波数シンセサイザ63bは基準発振器63aが出力する基準発振周波数に対し分周回路を用いて周波数調整を行い、常時発振動作させておく。ここで、周波数シンセサイザ63bの発振周波数は交流信号11の周波数に対応し、周波数シンセサイザ63bの基本周期がパルス信号9の時間幅Tよりも短くなるように調整する。例えば、開閉指令が出てから送電線1における電圧変化の1周期以内で送電線1を開極、または閉極するような高速遮断器においては、開閉指令信号の時間幅Tを短くする必要があるが、周波数シンセサイザ63bを上記のように構成することにより、少なくとも1周期分の基本周期を有する交流信号11を出力することが可能となる。図2に示した例では、交流信号11として正弦波を用いている。この正弦波の周期はパルス信号9の時間幅Tの半分としている。スイッチ回路63cは周波数シンセサイザ63bの出力側に設け、MOSFETを用いて構成し、パルス信号9が入力されている時間Tだけ周波数シンセサイザ63bの出力を取り出す。もしもパルス信号9を交流信号11に変換しないで伝送すると、パルス信号9の伝送経路に直流成分を含んだノイズが混入し、この直流成分がパルス信号9に逆相で重畳された場合にはパルス信号9を打ち消し、パルス信号9が適切に伝送されず、送電線1を所定のタイミングで開極または閉極できない可能性がある。
【0018】
交流信号発生部63から出力された交流信号11は、図3に示すようにシールド線12を通って周波数識別部8へ入力される。図3は図1における交流信号発生部63と周波数識別部8との間を取り出したものであり、交流信号発生部63と周波数識別部8とを接続する交流信号11の伝送線路について説明するブロック図である。シールド線12は内導体と外導体から構成される同軸線路であり、外導体を接地して用いる。図3において、内導体は中央の太線で表し、外導体は内導体を囲む細線で示す。シールド線12を用いることにより、交流信号11がシールド線12から電磁波として放射され交流信号11の振幅が減衰することを防止する。また、この放射によりシールド線12の周辺機器に影響を及ぼすことを防止する。さらに、シールド線12の周囲からシールド線12へノイズが混入することを抑圧する。
【0019】
周波数識別部8は、入力された交流信号11及び交流信号11に重畳されたノイズに対し、周知のFFT(Fast Fourier Transform)のアルゴリズムを用いた周波数成分の分析を行い、開閉指令信号を識別する。図4はFFT処理による周波数成分分析の結果の例を示す。図4において、横軸は周波数であり、左端が0の直流、右方向は周波数が高くなることを示す。縦軸は周波数成分のレベルであり、上方向はレベルが高いことを示す。開閉指令信号に設定された交流信号11の周波数と、交流信号11の伝搬経路に混入したノイズの周波数との差異を用いて開閉指令信号を識別する。ここで、開閉指令信号に設定された交流信号11の周波数は、交流信号11の基本周期に対応する基本周波数とする。ノイズに直流成分が含まれている場合には、その直流成分は周波数が零の位置の周波数成分として分析されるので、開閉指令信号の識別に影響しない。
【0020】
図5は周波数識別部8の動作を示すフローチャートである。周波数識別部8は初期状態として待機状態にあるものとする。ステップS1で位相制御部6の交流信号発生部63から周波数識別部8へシールド線12を経由して信号が入力される。ここで、周波数識別部8へ入力される信号は、交流信号11、ノイズ、または交流信号11にノイズが重畳されたもののいずれかである。この信号はステップS2でFFT処理される。ステップS2でFFT処理された結果、ステップS3で開閉指令信号に設定された周波数を識別するとステップS4で開閉指令信号を検出したものとし、ステップS5で遮断器駆動部3へ駆動指令信号を出力して待機状態へ戻る。一方、ステップS3で開閉指令信号に設定された周波数を識別しないときは入力された信号がノイズのみであり、交流信号11を含まない状態と判定する。この場合は待機状態へ戻る。
【0021】
周波数識別部8は、開閉指令信号に設定された周波数成分を識別すると接触子2を駆動するための駆動指令信号を遮断器駆動部3へ出力する。駆動指令信号が入力された遮断器駆動部3は、接触子2に設けられた開極用コイルまたは閉極用コイルに励磁電流を流すことにより、それぞれのコイルが発生する磁力を用いて接触子2を駆動する。接触子2を駆動することにより送電線1を開極または閉極する。ここで、遮断器駆動部3は、駆動指令信号を入力されてから送電線1における電圧変化の1周期以内に送電線1を開極または閉極を完了する速度で接触子2を駆動する。
【0022】
上記の説明において、交流信号11として正弦波を用いたが、交流信号11は正弦波に高調波成分が重畳されて波形の歪んだ信号や矩形状の信号であってもよい。交流信号11の基本周波数が正弦波の周波数と同じであれば周波数識別部8で開閉指令信号を識別できる。
【0023】
また、交流信号発生部63を構成する発振器として基準発振器63aと周波数シンセサイザ63bとを用いたが、コイルとコンデンサとを用いたLC発振回路であるハートレー発振回路やコルピッツ発振回路などを用いてもよい。また、コンデンサと抵抗とを用いたCR発振回路であるウィーンブリッジ形発振回路や移相形発振回路などを用いてもよい。
【0024】
また、交流信号発生部63を構成するスイッチ回路63cとしてMOSFETを用いたが、ダイオード、トランジスタ、サイリスタなどの他の半導体部品を用いてもよい。また、リレースイッチを用いてもよい。
【0025】
また、周波数識別部8が開閉指令信号に設定された周波数を識別する手段としてFFTを用いたが、開閉指令信号に設定された基本周波数成分を選択的に通過させる帯域通過フィルタを用いてもよい。このように構成することにより周波数識別部8の構成が簡単化される利点がある。また、開閉指令信号の識別に要する時間が不要となるので、開閉指令信号を出力してから接触子2が開極または閉極を完了するのに要する時間が短縮される利点がある。
【0026】
このように構成された実施の形態1による遮断器は、交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、主回路における電圧または電流の所定の位相で主回路を開閉させる開閉指令信号を基本周期が開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、交流信号の周波数とこの交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異により開閉指令信号を識別すると遮断器部を駆動するための駆動指令信号を遮断器駆動部へ出力する周波数識別部とを備えたので、遮断器部の開閉指令信号にノイズが重畳されてもこのノイズによる誤作動がない遮断器が得られる。
【0027】
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2における要部構成である周波数識別部8の動作を説明するフローチャートである。周波数識別部8は、実施の形態1に記載した構成に加え、周波数識別部8へ入力される信号レベルを測定する信号レベル測定手段と、この測定された信号レベルが所定のレベルを上回るか否かの信号レベル比較手段とを備える。その他の構成は実施の形態1の構成と同様である。
【0028】
次に動作について説明する。周波数識別部8を除くすべての構成要素の動作は実施の形態1と同様である。図6を用いて周波数識別部8の動作を説明する。
【0029】
図6において、周波数識別部8は初期状態として待機状態にあるものとする。ステップS1では、位相制御部6の交流信号発生部63から周波数識別部8へシールド線12を経由して信号が入力される。ここで、周波数識別部8へ入力される信号は、交流信号11、ノイズ、または交流信号11にノイズが重畳されたもののいずれかである。ステップS6では、信号レベル測定手段により入力された信号レベルが測定され、信号レベル比較手段によりこの測定された信号レベルが予め設定された所定のレベルを上回るか否かの判定が行われる。ここで、上記所定のレベルとは次の処理に進むか否かを判定するレベルであり、例えばノイズを含まない交流信号11が入力された場合の信号レベルを少し下回る値とする。信号レベルが上記所定のレベルを上回ると次の処理であるステップS2へ進み、所定のレベルに満たない場合には初期状態へ戻る。
【0030】
ステップS2では入力された信号に対しFFT処理される。ステップS2でFFT処理された結果、ステップS3では、開閉指令信号9に設定された周波数を識別するとステップS4で開閉指令信号を検出したものとし、ステップS5で遮断器駆動部3へ駆動指令信号を出力して待機状態へ戻る。ここで、開閉指令信号9に設定された周波数は、交流信号11の基本周期に対応する基本周波数とする。一方、ステップS3で開閉指令信号9に設定された周波数を識別しないときは入力された信号がノイズのみであり、交流信号11を含まない状態と判別する。この場合は待機状態へ戻る。
【0031】
入力された信号がノイズのみであって交流信号11を含まず、このノイズが交流信号11の基本周波数成分を含む場合であっても、ノイズのレベルが所定のレベルよりも小さければ待機状態へ戻り、ステップS6によりFFT処理を行わないので、誤って駆動指令信号が遮断器駆動部3へ出力されることを防止できる。
【0032】
上記の説明において、ステップS6と、ステップS2及びステップS3を順次実施したが、図7に示すように並列して実施してもよい。図7のステップS7において、ステップS3での識別結果と、ステップS6での判定結果が共にYESの場合にステップS4に進む。以降の動作は実施の形態2に示したものと同じである。
【0033】
このように構成された実施の形態2による遮断器は、交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、主回路における電圧または電流の所定の位相で主回路を開閉させる開閉指令信号を基本周期が開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、交流信号の周波数とこの交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異を識別する周波数識別部とを備え、この周波数識別部が交流信号の周波数を識別し、かつ周波数識別部へ入力される信号である交流信号、ノイズ、またはこの両者が重畳された信号のいずれかのレベルが所定のレベルを上回ったときに、周波数識別部が遮断器駆動部へ遮断器部を駆動するための駆動指令信号を出力するので、遮断器部の開閉指令信号にノイズが重畳されてもこのノイズによる誤作動がない遮断器が得られる。
【0034】
実施の形態3.
図8は本発明の実施の形態3における要部構成である周波数識別部8の動作を説明するフローチャートである。周波数識別部8は、実施の形態1に記載した構成に加え、開閉指令信号9に設定された周波数成分のレベルが所定のレベルを上回るか否かの周波数成分レベル比較手段を備える。その他の構成は実施の形態1の構成と同様である。
【0035】
次に動作について説明する。周波数識別部8を除くすべての構成要素の動作は実施の形態1と同様である。図8を用いて周波数識別部8の動作を説明する。
【0036】
図8において、周波数識別部8は初期状態として待機状態にあるものとする。ステップS1では、位相制御部6の交流信号発生部63から周波数識別部8へシールド線12を経由して信号が入力される。ここで、周波数識別部8へ入力される信号は、交流信号11、ノイズ、または交流信号11にノイズが重畳されたもののいずれかである。この信号はステップS2でFFT処理される。ステップS2でFFT処理された結果、ステップS3で開閉指令信号9に設定された周波数を識別すると、ステップS8で周波数成分レベル比較手段により開閉指令信号9に設定された周波数成分のレベルが所定のレベルを上回るか否かの判別が行われる。ここで、開閉指令信号9に設定された周波数は、交流信号11の基本周期に対応する基本周波数とする。また、上記所定のレベルとは次の処理に進むか否かを判定するレベルであり、例えばノイズを含まない交流信号11が入力された場合に、開閉指令信号9に設定された周波数成分のレベルを少し下回る値とする。開閉指令信号9に設定された周波数成分のレベルが所定のレベルを上回ると次の処理であるステップS4へ進み、所定のレベルに満たない場合には初期状態へ戻る。
【0037】
ステップS4では開閉指令信号を検出したものとし、ステップS5で遮断器駆動部3へ駆動指令信号を出力して待機状態へ戻る。一方、ステップS3で開閉指令信号9に設定された周波数を識別しないときは入力された信号がノイズのみであり、交流信号11を含まない状態と判別する。この場合は待機状態へ戻る。
【0038】
入力された信号がノイズのみであって交流信号11を含まず、このノイズが交流信号11の基本周波数成分を含む場合であっても、その基本周波数成分のレベルが所定のレベルよりも小さければ待機状態へ戻り、ステップS4による開閉指令信号の検出を行わないので、誤って駆動指令信号が遮断器駆動部3へ出力されることを防止できる。
【0039】
このように構成された実施の形態3による遮断器は、交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、主回路における電圧または電流の所定の位相で主回路を開閉させる開閉指令信号を基本周期が開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、交流信号の周波数とこの交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異を識別する周波数識別部とを備え、この周波数識別部が交流信号の周波数を識別し、かつ識別された交流信号の周波数成分のレベルが所定のレベルを上回ったときに、周波数識別部が遮断器駆動部へ遮断器部を駆動するための駆動指令信号を出力するので、遮断器部の開閉指令信号にノイズが重畳されてもこのノイズによる誤作動がない遮断器が得られる。
【0040】
実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4における遮断器を示すブロック図である。図9において、実施の形態1で示した交流信号発生部63の代わりに、D/Aコンバーター64が設けられている。また、零点位相検出処理部62は上位リレー7から接触子2の開極指令または閉極指令が入力されると、パルス信号列からなる開閉指令信号を出力する。その他の構成は実施の形態1の構成と同様である。
【0041】
以下、動作について説明する。実施の形態1と同様に、送電線1における電圧の時間波形が電圧変成器4により検出され、アナログ電圧信号としてA/Dコンバーター61へ常時出力される。また、送電線1における電流の時間波形が電流変成器5により検出され、アナログ電流信号としてA/Dコンバーター61へ常時出力される。
【0042】
A/Dコンバーター61は、電圧変成器4から入力されたアナログ電圧信号を所定のサンプリングレートでサンプリングしてデジタル電圧信号に変換し、零点位相検出処理部62へ出力する。また、A/Dコンバーター61は、電流変成器5から入力されたアナログ電流信号を所定のサンプリングレートでサンプリングしてデジタル電流信号に変換し、零点位相検出処理部62へ出力する。
【0043】
零点位相検出処理部62は、A/Dコンバーター61から入力されたデジタル電圧信号またはデジタル電流信号について、送電線1における電圧変化の1周期分のデータを記憶し、1周期毎に逐次最新データに更新する。
【0044】
上位リレー7から接触子2の開極指令または閉極指令が入力されると、零点位相検出処理部62が記憶している最新の1周期分のデジタル電圧データまたはデジタル電流データを用いて、送電線1における電圧または電流の振幅、位相、及び直流成分を算出して送電線1における電圧または電流波形が予測される。送電線1における電圧または電流の振幅、位相、及び直流成分の算出方法は実施の形態1と同様である。
【0045】
零点位相検出処理部62は、この予測波形に基づき、送電線1における電圧または電流の所定の位相で送電線1を、次回、開極または閉極させるように開閉指令信号を交流信号発生部63へ出力するタイミングを調整する。ここで所定の位相とは、開極する場合は電流の零点位相、閉極する場合は電圧の零点位相である。予測波形を用いることにより、送電線1に直流成分を含むノイズが重畳されていても開閉極する目標の零点位相を正確に決定できる。なお、開閉指令信号を交流信号発生部63へ出力するタイミングを決定するときには、開閉指令信号を出力してから接触子2が開極または閉極を完了するのに要する時間を見込む。
【0046】
開閉指令信号は図10に示すようにパルス信号列10からなり、各パルス信号は所定の時間幅を有する。開閉指令信号であるパルス信号列10の全体の時間幅はTである。パルス信号列10の包絡線は正弦波状の形状を有する。D/Aコンバーター64はパルス信号列10をアナログの交流信号11に変換する。ここで、交流信号11の基本周期がパルス信号列10のトータルの時間幅Tよりも短かくなるようにD/Aコンバーター64を構成する。なお、交流信号の基本周期とは、交流信号に含まれる直流成分以外の周波数成分で最も低い周波数である基本周波数に対応した周期である。図9に示した例では、交流信号11として正弦波を用い、この正弦波の周期は、パルス信号列10のトータルの時間幅Tの半分としている。
【0047】
D/Aコンバーター64から出力された交流信号11は、図11に示すようにシールド線12を通って周波数識別部8へ入力される。図11は図9におけるD/Aコンバーター64と周波数識別部8との間を取り出したものであり、D/Aコンバーター64と周波数識別部8とを接続する交流信号11の伝送線路について説明するブロック図である。シールド線12の構成は実施の形態1と同様である。シールド線12を用いることにより、交流信号11がシールド線12から電磁波として放射され交流信号11の振幅が減衰することを防止する。また、この放射によりシールド線12の周辺機器に影響を及ぼすことを防止する。さらに、シールド線12の周囲からシールド線12にノイズが混入することを抑圧する。その後の動作は実施の形態1と同様である。
【0048】
上記の説明において、D/Aコンバーター64を用いてパルス信号列10を交流信号11に変換したが、低域通過フィルタを用いて、パルス信号列10の包絡線が形成する正弦波の周波数成分以下の周波数成分を通過させて交流信号11を発生させてもよい。低域通過フィルタを用いることによりパルス信号列10を交流信号11に変換する機器の構成が簡単になる利点がある。また、上記変換に要する時間が不要になるので、開閉指令信号を出力してから接触子2が開極または閉極を完了するのに要する時間が短縮される利点がある。
【0049】
このように構成された実施の形態4による遮断器は、交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、主回路における電圧または電流の所定の位相で主回路を開閉させる開閉指令信号を、D/Aコンバーターにより基本周期が開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、交流信号の周波数とこの交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異により開閉指令信号を識別すると遮断器部を駆動する駆動指令信号を遮断器駆動部へ出力する周波数識別部とを備えたので、遮断器部の開閉指令信号にノイズが重畳されてもこのノイズによる誤作動がない遮断器が得られる。
【0050】
実施の形態5.
図12は、本発明の実施の形態5における要部構成を示すブロック図である。図12において、実施の形態1で示した交流信号発生部63の代わりに電気信号を光信号に変換するE/O(Electronic−to−Optical)コンバーター13、シールド線12の代わりに光伝送路である光ファイバ14及び光信号から電気信号に変換するO/E(Optical−to−Electronic)コンバーター15が設けられている。また、周波数識別部8をなくして、O/Eコンバーター15が遮断器駆動部3と接続されている。その他の構成は実施の形態1の構成と同様である。
【0051】
次に動作について説明する。実施の形態1と同様に、送電線1における電圧の時間波形が電圧検出部である電圧変成器4により検出され、アナログ電圧信号としてA/Dコンバーター61へ常時出力される。また、送電線1における電流の時間波形が電流検出部である電流変成器5により検出され、アナログ電流信号としてA/Dコンバーター61へ常時出力される。
【0052】
A/Dコンバーター61は、電圧変成器4から入力されたアナログ電圧信号を所定のサンプリングレートでサンプリングしてデジタル電圧信号に変換し、零点位相検出処理部62へ出力する。また、A/Dコンバーター61は、電流変成器5から入力されたアナログ電流信号を所定のサンプリングレートでサンプリングしてデジタル電流信号に変換し、零点位相検出処理部62へ出力する。
【0053】
零点位相検出処理部62は、A/Dコンバーター61から入力されたデジタル電圧信号またはデジタル電流信号について、送電線1における電圧変化の1周期分のデータを記憶し、1周期毎に逐次最新データに更新する。
【0054】
上位リレー7から接触子2の開極指令または閉極指令が入力されると、零点位相検出処理部62が記憶している最新の1周期分のデジタル電圧データまたはデジタル電流データを用いて、送電線1における電圧または電流の振幅、位相、及び直流成分を算出して送電線1の電圧または電流波形が予測される。送電線1における電圧または電流の振幅、位相、及び直流成分の算出方法は実施の形態1と同様である。
【0055】
図12に示すように、零点位相検出処理部62は、この予測波形に基づき、送電線1における電圧または電流の所定の位相で送電線1を、次回、開極または閉極させるように開閉指令信号をE/Oコンバーター13へ出力するタイミングを調整する。ここで所定の位相とは、開極する場合は電流の零点位相、閉極する場合は電圧の零点位相である。なお、開閉指令信号をE/Oコンバーター13へ出力するタイミングを決定するときには、開閉指令信号を出力してから接触子2が開極または閉極を完了するのに要する時間を見込む。
【0056】
零点位相検出処理部62が出力する開閉指令信号は、実施の形態1と同様に、図2に示すパルス信号9である。パルス信号9はE/Oコンバーター13へ出力される。E/Oコンバーター13は入力された電気信号であるパルス信号9を同じ形状の光信号に変換して出力する。E/Oコンバーター13から出力された光信号は光伝送路である光ファイバー14の中を伝送しO/Eコンバーター15に入力される。光ファイバー14を通ることにより、光ファイバー14の周囲から光ファイバー14へノイズが電気的に混入することを防止する。
【0057】
O/Eコンバーター15は光信号であるパルス信号を電気信号のパルス信号に変換して出力する。O/Eコンバーター15から出力された電気信号であるパルス信号は接触子2を駆動するための駆動指令信号であり、遮断器駆動部3へ入力される。駆動指令信号が入力された遮断器駆動部3は、接触子2に設けられた開極用コイルまたは閉極用コイルに励磁電流を流すことにより、それぞれのコイルが発生する磁力を用いて接触子2を駆動する。接触子2を駆動することにより送電線1を開極または閉極する。ここで、遮断器駆動部3は、駆動指令信号を入力されてから送電線1の電圧変化の1周期以内に送電線1を開極または閉極を完了する速度で接触子2を駆動する。
【0058】
上記の説明において、E/Oコンバーター13はパルス信号9を同じ形状の光信号に変換して出力し、この光信号が光ファイバー14の中を伝送したが、図13に示すように、零点位相検出処理部62とE/Oコンバーター13との間に交流信号発生部63を設けてパルス信号9を交流信号11に変換し、E/Oコンバーター13が交流信号11を同じ形状の光信号に変換して出力し、この光信号が光ファイバ14の中を伝送してO/Eコンバーター15へ入力され、O/Eコンバーター15が光信号を同じ形状の電気信号に変換して出力し、O/Eコンバーター15と遮断器駆動部3との間に周波数識別部8を設け、周波数識別部3が開閉指令信号を識別したら接触子2を駆動する駆動指令信号を遮断器駆動部3へ出力してもよい。このように構成することによりノイズによる開極、閉極の誤動作に対する耐性が向上する利点がある。
【0059】
このように構成された実施の形態5による遮断器は、交流電力を伝送する主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、主回路における電圧または電流の所定の位相で主回路を開閉させる開閉指令信号を出力する位相制御部と、開閉指令信号を遮断器駆動部へ伝送する光伝送路とを備えたので、遮断器部の開閉指令信号にノイズが重畳されるのを防止することにより、ノイズによる誤作動のない遮断器が得られる。
【0060】
上記の5つの実施の形態の説明において、開極または閉極する主回路を送電線とし、閉極する場合の所定の位相を電圧の零点位相としたが、主回路がコンデンサバンクの場合についても閉極する場合の所定の位相を電圧の零点位相としてよい。一方、主回路が変圧器または分路リアクトルであるとき、この主回路を閉極する場合には所定の位相を電圧のピーク位相としてよい。このように、対象とする主回路の特性により開極または閉極するための所定の位相を適宜選択してよい。
【0061】
また、励磁電流が流された開極用コイルまたは閉極用コイルが発生する磁力を用いて接触子2を駆動しているが、圧縮空気、圧縮絶縁ガスまたは高圧作動油などを用いて駆動してもよい。
【0062】
また、零点位相検出処理部62が記憶している最新の1周期分のデジタル電圧データまたはデジタル電流データを用いて、送電線1における電圧または電流の振幅、位相、及び直流成分を算出して送電線1における電圧または電流波形を予測しているが、電圧変成器4が出力するアナログ電圧データまたは電流変成器5が出力するアナログ電流データについて、送電線1における電圧変化の1周期分のデータを記憶するアナログ波形記憶手段を設けて1周期毎に逐次最新データに更新し、上位リレー7より接触子2の開極指令または閉極指令が入力されると、上記アナログ波形記憶手段が記憶している最新の1周期分のアナログ電圧データまたはアナログ電流データを用いて、送電線1における電圧または電流の振幅、位相、及び直流成分を算出して送電線1の電圧または電流波形を予測し、この予測波形に基づき、送電線1における電圧または電流の所定の位相で送電線1を、次回、開極または閉極させるタイミングを決定してもよい。
【0063】
また、零点位相検出処理部62が記憶している最新の1周期分のデジタル電圧データまたはデジタル電流データを用いて波形予測しているが、最新の1周期分のデータを用いて電圧または電流の零点位相を検出し、この零点位相を用いて送電線1における電圧または電流の所定の位相で送電線1を、次回、開極または閉極させるタイミングを決定してもよい。送電線1に重畳されるノイズに直流成分がない状況では零点位相を検出する手順は公知であり、零点位相検出処理部62の構成を簡易化できる利点がある。
【0064】
また、交流信号の時間幅Tは変換前の開閉指令信号の時間幅Tと等しくしているが、変換前の開閉指令信号の時間幅よりも短くなるように構成してもよい。
【0065】
以上実施の形態を5例説明したが、これらは単独でなく、組み合わせて用いてもよいことはいうまでもない。
【0066】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による遮断器によれば、交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、主回路における電圧または電流の所定の位相で上記主回路を開閉させる駆動指令信号を基本周期が駆動指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、交流信号の周波数とこの交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異により識別した駆動指令信号を遮断器駆動部へ出力する周波数識別部とを備えたので、遮断器部の開閉指令信号にノイズが重畳されてもこのノイズによる誤作動がない遮断器が得られる。
【0067】
また、交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、この主回路における電圧または電流の所定の位相で主回路を開閉させる駆動指令信号を基本周期が駆動指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、交流信号の周波数とこの交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異を識別する周波数識別部とを備え、この周波数識別部が交流信号の周波数を識別し、かつ周波数識別部へ入力される信号である交流信号、ノイズ、またはこの両者が重畳された信号のいずれかのレベルが所定のレベルを上回ったときに、周波数識別部が遮断器駆動部へ遮断器部を駆動するための駆動指令信号を出力するようにしたので、遮断器部の開閉指令信号にノイズが重畳されてもこのノイズによる誤作動がない遮断器が得られる。
【0068】
また、交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、この遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、主回路における電圧または電流の所定の位相で主回路を開閉させる駆動指令信号を基本周期が駆動指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、交流信号の周波数とこの交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異を識別する周波数識別部とを備え、この周波数識別部が交流信号の周波数を識別し、かつ識別された交流信号の周波数成分のレベルが所定のレベルを上回ったときに、周波数識別部が遮断器駆動部へ遮断器部を駆動するための駆動指令信号を出力するようにしたので、遮断器部の開閉指令信号にノイズが重畳されてもこのノイズによる誤作動がない遮断器が得られる。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す遮断器のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1の要部構成である交流信号発生部の構成と動作を説明するブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1における交流信号の伝送線路を説明するブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1の要部構成である周波数識別部の動作を説明する概念図である。
【図5】本発明の実施の形態1の要部構成である周波数識別部の動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2の要部構成である周波数識別部の動作を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態2の要部構成である周波数識別部の動作を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態3の要部構成である周波数識別部の動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態4を示す遮断器のブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態4の要部構成であるD/Aコンバーターの動作を説明するブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態4における交流信号の伝送線路を説明するブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態5の要部構成である光伝送路及びこれに関連する機器の構成を説明するブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態5の要部構成である光伝送路及びこれに関連する機器の構成を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 主回路である送電線、2 遮断器部である接触子、3 遮断器駆動部、4電圧変成器、5 電流変成器、6 位相制御部、61 A/Dコンバーター、62 零点位相検出処理部、63 交流信号発生部、63a 基準発振器、63b 周波数シンセサイザ、63c スイッチ回路、64 D/Aコンバーター、7 上位リレー、8 周波数識別部、9 開閉指令信号であるパルス信号、10開閉指令信号であるパルス信号列、11 交流信号、12 シールド線、13E/Oコンバーター、14 光伝送路である光ファイバー、15 O/Eコンバーター。
Claims (5)
- 交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、該遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、上記主回路における電圧または電流の所定の位相で上記主回路を開閉させる開閉指令信号を基本周期が上記開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、上記交流信号の周波数と上記交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異により上記開閉指令信号を識別すると上記遮断器部を駆動するための駆動指令信号を上記遮断器駆動部へ出力する周波数識別部とを備えた遮断器。
- 交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、該遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、上記主回路における電圧または電流の所定の位相で上記主回路を開閉させる開閉指令信号を基本周期が上記開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、上記交流信号の周波数と上記交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異を識別する周波数識別部とを備え、該周波数識別部が上記交流信号の周波数を識別し、かつ上記周波数識別部へ入力される信号である上記交流信号、上記ノイズ、またはこの両者が重畳された信号のいずれかのレベルが所定のレベルを上回ったときに、上記周波数識別部が上記遮断器駆動部へ上記遮断器部を駆動するための駆動指令信号を出力する遮断器。
- 交流電力が伝送される主回路を開閉する遮断器部と、該遮断器部を駆動する遮断器駆動部と、上記主回路における電圧または電流の所定の位相で上記主回路を開閉させる開閉指令信号を基本周期が上記開閉指令信号の出力される時間幅よりも短い交流信号に変換して出力する位相制御部と、上記交流信号の周波数と上記交流信号に重畳されるノイズの周波数との差異を識別する周波数識別部とを備え、該周波数識別部が上記交流信号の周波数を識別し、かつ識別された上記交流信号の周波数成分のレベルが所定のレベルを上回ったときに、上記周波数識別部が上記遮断器駆動部へ上記遮断器部を駆動するための駆動指令信号を出力する遮断器。
- 交流信号に正弦波を用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遮断器。
- 遮断器駆動部が、駆動指令信号を入力されてから主回路の電圧変化の1周期以内に上記主回路を開閉するように遮断器部を駆動することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遮断器。
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