JP5044188B2 - 静止誘導電気機器の磁束測定装置、磁束測定方法および遮断器の同期開閉制御装置 - Google Patents

静止誘導電気機器の磁束測定装置、磁束測定方法および遮断器の同期開閉制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5044188B2
JP5044188B2 JP2006281493A JP2006281493A JP5044188B2 JP 5044188 B2 JP5044188 B2 JP 5044188B2 JP 2006281493 A JP2006281493 A JP 2006281493A JP 2006281493 A JP2006281493 A JP 2006281493A JP 5044188 B2 JP5044188 B2 JP 5044188B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic flux
static induction
induction electrical
electrical equipment
negative feedback
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006281493A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008096388A (ja
Inventor
実 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2006281493A priority Critical patent/JP5044188B2/ja
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to EP20120187421 priority patent/EP2565894B1/en
Priority to EP20070827890 priority patent/EP2075814B1/en
Priority to US12/445,640 priority patent/US8344557B2/en
Priority to PCT/JP2007/001111 priority patent/WO2008047469A1/ja
Priority to CN200780038672XA priority patent/CN101529543B/zh
Priority to CA 2666733 priority patent/CA2666733C/en
Publication of JP2008096388A publication Critical patent/JP2008096388A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5044188B2 publication Critical patent/JP5044188B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/04Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using the flux-gate principle
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/0023Electronic aspects, e.g. circuits for stimulation, evaluation, control; Treating the measured signals; calibration
    • G01R33/0029Treating the measured signals, e.g. removing offset or noise
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/028Electrodynamic magnetometers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Protection Of Transformers (AREA)
  • Keying Circuit Devices (AREA)

Description

本発明は、変圧器やリアクトルなどの静止誘導電気機器の磁束を測定する磁束測定装置、磁束測定方法および遮断器の同期開閉制御装置に関する。
変圧器やリアクトルなどの静止誘導電気機器を電力系統に投入する場合、大きな過渡励磁突入電流が流れることがある。静止誘導電気機器が系統に投入された後、遮断器開放時の残留磁束を初期値とする交番磁束が鉄心に流れ、磁束が鉄心磁気飽和点を越えているときに過渡励磁突入電流が流れ、残留磁束の多いほど鉄心の飽和度が増して過渡励磁突入電流が増加する。
変圧器の場合、過渡励磁突入電流の大きさ(第1波ピーク値の定格電流に対する倍率)は数倍にも達するので、変圧器保護用比率差動継電器とか、変圧器2次側の短絡事故等で動作するように設置されている受電用過電流継電器が誤動作しないようにそれぞれ対策を講じるとか、過渡励磁突入電流による電磁力に耐え得るように変圧器の設計を考慮する等の対策を講じる必要がある。この他、過渡励磁突入電流は片方向に突出した(半波整流のような)波形なので、第2調波、第4調波等の高調波が多く含まれている。
このため、一時的に高調波電流源になり、これが原因で系統に設置されている進相コンデンサや各種交流フィルタ設備に悪影響を与えないように対策を講じる必要がある。また、過渡励磁突入電流が異常に大きい場合、系統電圧が瞬時低下するなど電力系統にも悪影響を与える場合がある。
ところで、この過渡励磁突入電流を軽減させるために、変圧器の各相の電圧から残留磁束を計算するとともに、その各相の残留磁束を打消すように遮断器の投入タイミング(位相)を考慮すればよいということは、既に特許文献1とか非特許文献1等で示唆されている。
従来、静止誘導電気機器の残留磁束を求める方法の一例として、電源遮断時に静止誘導電気機器に生ずる誘起電圧の変化を測定するとともに、その電圧波形を計算機に取り込んで積分演算することによって磁束波形を求め、その磁束波形の最終値と、遮断前の磁束波形の正弦波振動の中心値との差から残留磁束を求める方法がある(例えば、特許文献2を参照)。
また、残留磁束を求める方法の他の例として、静止誘導電気機器の給電回路に接続された遮断器の開極時刻を検出する開極検出手段と、給電回路の電圧信号を所定時間分記憶するようにされ、遮断器の開極前後における給電回路の電圧信号を計測し得るようにされた電圧信号計測手段と、遮断器の開極前における電圧信号のオフセット量を算出し、電圧信号からオフセットを除去する電圧信号オフセット除去手段と、遮断器の開極後における電圧信号にもとづいて積分の終了時を決定する電圧信号積分区間検出手段と、電圧信号を積分する電圧信号積分手段と、電圧積分信号のオフセットを除去して磁束信号を得る磁束信号算出手段と、磁束信号から残留磁束値を算出する残留磁束算出手段とを備えた静止誘導電気機器の磁束測定方法がある(例えば、特許文献3を参照)。
特開2005−204368号公報 特開2000−275311号公報 特開2003−232840号公報 "CONTROLLED SWITCHING OF UNLOADED POWER TRANSFORMERS"、ELECTRA No.212 P.38 (2004)
特許文献2で提案された磁束を測定する方法は、測定系に重畳する直流オフセット成分の影響により、電圧を積分演算して得られる磁束波形の最終値が一定ではなく、単調増加又は単調減少する。因みに同文献2の図2に示す磁束波形では最終値Φ1が単調増加している。また、直流オフセット成分が大きい場合は、積分結果が短時間で発散してしまう可能性がある。従って、特許文献2に記載の発明では、読み取るタイミングによって磁束が異なることになり、正確な残留磁束を算出することが出来ないという問題がある。
このような特許文献2の問題点に対して、解決手段の1つを提案するのが特許文献3で提案された磁束測定方法である。同文献3で提案された磁束測定方法は、同文献3の図2に示すように、測定系に重畳する直流オフセット成分の影響を取り除く方法として、遮断器が開極動作する前の正弦波電圧波形から直流オフセット量を算出し、電圧波形からこの直流オフセット量を引き算した波形に対して積分演算をしている。さらに積分結果である磁束波形のオフセット量も同様の手法で除去し、残留磁束を算出している。
しかし、特許文献3の方法では、磁束波形を算出するために実行する電圧波形の積分期間が極限られた期間となる問題がある。すなわち、遮断器開極前後それぞれ200msと100msの期間の電圧波形に対して積分演算を行うようにしている。このように積分演算期間が制限される理由は、直流オフセット除去のために積分対象となる電圧波形を一旦メモリなどの記憶媒体に保存する必要があるためである。
例えば16bit、4800Hzでアナログ−ディジタル変換した電圧波形のディジタルデータを1秒間保存するためには9.6kB/相のメモリ容量が必要であり、更に特許文献3で提案された残留磁束算出演算を実行するためにはこの数倍のメモリ容量が必要である。装置のコスト対性能を経済性、実用性の面から考慮した場合、特許文献3で提案された磁束測定方法で演算可能な磁束波形の算出期間はせいぜい数秒間である。
このように、磁束波形の測定期間に制限があると、現実には磁束測定装置として実用上問題となる場合がある。前掲した特許文献1や非特許文献1のように残留磁束を考慮した遮断器の同期開閉制御装置では、残留磁束を常時正確に計測できることが重要であり、磁束波形の測定期間に制限があると実用上問題となる場合がある。
例えば、極間コンデンサを装備した遮断器で無負荷の静止誘導電気機器を開閉する場合には、遮断器開放後も極間コンデンサを通して静止誘導電気機器端子に電圧が現れる。このため、非特許文献1のFig11に示されるように、電気所母線などの静止誘導電気機器から見た外部回路の事故遮断後に発生する過渡電圧によって、静止誘導電気機器端子にかなり大きな電圧が発生する可能性があり、このため、残留磁束が変化する可能性が指摘されている。このような残留磁束の変化がいつ発生するかを予測することは不可能なため、磁束波形を常時計測する必要がある。
また、事故遮断を含む通常の静止誘導電気機器の給電遮断操作においても、静止誘導電気機器のインピーダンスとその周辺回路のインピーダンス条件とによっては、給電遮断後の電圧波形の過渡現象が数十秒間継続する可能性があり、このような場合に残留磁束を正確に計測するためには、数十秒間の磁束波形の測定が必要となる。
このように、残留磁束を考慮した遮断器の同期開閉制御装置に対して、静止誘導電気機器の磁束測定方法を適用する場合、磁束波形の測定期間の制限は、解決しなければならない課題となる。
本発明は、以上述べた課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、測定系に重畳する直流オフセット成分の影響を受けずに磁束を正確に計測することが可能であり、かつ磁束の測定期間に制限を設けることなく、常時連続して磁束の計測が可能な静止誘導電気機器の磁束測定装置、磁束測定方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的とするところは、同磁束測定装置および磁束測定方法で求めた残留磁束を考慮して遮断器の同期開閉制御を行うようにした遮断器の同期開閉制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、静止誘導電気機器の電圧波形を用いて当該静止誘導電気機器の磁束を測定する静止誘導電気機器の磁束測定方法において、前記静止誘導電気機器の電圧波形を、帰還回路を低域通過フィルタで構成した負帰還増幅手段に入力し、前記負帰還増幅手段の出力を積分手段で積分することによって、当該静止誘導電気機器の磁束を求めることを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、静止誘導電気機器の電圧波形を用いて当該静止誘導電気機器の磁束を測定する静止誘導電気機器の磁束測定装置において、前記静止誘導電気機器の電圧波形を入力する入力手段と、この入力手段から出力される電圧信号を入力し、帰還回路が低域通過フィルタで構成された負帰還増幅手段と、前記負帰還増幅手段の出力を積分して磁束を求める積分手段と、を設けたことを特徴とする。
さらに、請求項12に係る発明は、請求10または11記載の静止誘導電気機器の磁束測定装置により算出された残留磁束から目標投入位相を算出し、電源電圧の電圧波形から同期開閉制御のための基準点を検出し、これら目標投入位相および同期開閉制御のための基準点に基づいて、投入指令に対する遅延時間の算出及び投入指令の遅延制御を行って前記静止誘導電気機器とともに電力系統回路に接続された遮断器の同期開閉制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、測定系に重畳する直流オフセット成分の影響を受けずに磁束を正確に計測することが可能であり、かつ磁束の測定期間に制限を設けることなく、常時連続して磁束の計測が可能な静止誘導電気機器の磁束測定装置、磁束測定方法および遮断器の同期開閉制御装置を提供することができる。
以下、本発明に係る磁束測定装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、各図を通して共通する部分には同一符号、若しくは関連する符号を付けることによって重複する説明は適宜省略する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1における静止誘導電気機器の磁束測定装置のシステム構成図、図2は磁束測定装置の負帰還増幅手段と積分手段の等価回路である。
(構成)
まず、図1を参照して本実施形態1の構成から説明する。
1は電源、2は電源1に接続された静止誘導電気機器としての変圧器、3は電源1と変圧器2との間の電力系統回路に接続され、電力系統回路を開閉することによって変圧器2への給電あるいは遮断を行う遮断器、4は変圧器2の一次側端子間に接続されて変圧器2に印加される電圧を変圧器電圧信号として抽出し出力する計器用変圧器である。
なお、図1では、変圧器電圧信号を得るために計器用変圧器4を変圧器2の一次側に接続する例を示したが、二次側に接続してその出力電圧から変圧器電圧信号を得るようにしてもよい。
そして、前記計器用変圧器4の二次側に接続されて変圧器電圧信号取り込むように構成された部分、すなわち1点鎖線で囲まれた部分が本発明の主要部となる磁束測定装置10である。
この磁束測定装置10は、ハードウェアで大きく分けると、AC入力手段11と、アナログ−ディジタル変換手段(図中、A/D変換手段と表記する)12と、MPU(マイクロプロセッサー)13とから構成される。
AC入力手段11は、計器用変圧器4の二次回路に接続されて変圧器電圧信号を入力する。このAC入力手段11は、ここでは内部構成を示していないが、絶縁回路やアナログフィルタ(アナログ−ディジタル変換器のアンチ エイリアス フィルタ)などから構成される。
また、アナログ−ディジタル変換手段12もここでは内部構成を示していないが、サンプリングホールド回路、マルチプレクサ、およびアナログ−ディジタル変換器などから構成されるもので、AC入力手段11から変圧器電圧信号をアナログ情報として取り込み、これを所定のサンプリング間隔でホールドした後、ディジタルデータ121に変換して出力する。
なお、アナログ−ディジタル変換手段12は、サンプリングホールド回路やマルチプレクサを省略した回路構成を採用してもよいし、サンプリングホールド回路を内蔵したアナログ−ディジタル変換器などを採用した回路構成としてもよい。
MPU13は、実装したプログラムに基づいてディジタル演算処理を行うことによって帰還回路を低域通過フィルタで構成した負帰還増幅手段14としての機能と、積分手段15としての機能を実現するようにしている。なお、これら負帰還増幅手段14および積分手段15を磁束算出手段16と呼称する。
負帰還増幅手段14の入力データは変圧器電圧信号のディジタルデータ121であり、出力は直流オフセット除去信号141である。積分手段15の入力データは直流オフセット除去信号141であり、出力は磁束信号151である。
なお、MPU13の代わりに、PLD(Programmable Logical Device)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラム可能な論理回路に負帰還増幅手段14と積分手段15を実装してもよい。また、本実施形態1では、静止誘導電気機器として変圧器2を用いた例で説明したが、リアクトル等を用いた場合も同様のシステム構成が成立することは言うまでもない。
(作用)
次に、図2に示す磁束算出手段16を参照して、本実施形態1の作用を説明する。
磁束算出手段16の機能は、負帰還増幅手段14dと積分手段15dとで電子回路と等価的に表されている。すなわち、図2の14dは負帰還増幅手段14の等価回路であり、15dは積分手段15の等価回路であり、本実施形態1ではそれぞれを実装したプログラムによるディジタル演算処理によって実現している。
負帰還増幅手段14dにおいて、増幅回路(μ回路)はオペアンプOP1で構成され、また、帰還回路(β回路)は入力抵抗R1、オペアンプOP2およびコンデンサC1から構成されている。この場合、帰還回路(β回路)は、時定数が大きい低域通過フィルタとなっており、帰還量Fとして負帰還増幅手段14dの出力量Yの直流分をフィードバックすることと等価になっている。従って、負帰還増幅手段14dは、入力量Xに対する動的な直流オフセット除去回路として動作する。ただし、負帰還増幅手段14dの増幅回路(μ回路)のゲインすなわちオープンループゲインはG=1としている。
積分手段15dは、入力抵抗R2、オペアンプOP3およびコンデンサC2から構成され、入力量Yに対する積分量Zを出力する。積分量Zが磁束信号151に対応する。
以上の等価回路をディジタル演算式で表すと以下になる。
F[n]=F[n−1]+Y[n−1]/D
Y[n]=X[n]−F[n]
Z[n]=Z[n−1]+Y[n]
ここで、
X[n]:変圧器電圧のディジタルデータ121
Y[n]:直流オフセット除去信号141(負帰還増幅手段14dの出力)
Z[n]:磁束信号151(積分手段15dの出力)
F[n]:負帰還増幅手段14dの帰還量
n:変圧器電圧のディジタルデータ121のサンプリング番号
D:負帰還増幅手段14dの時定数に対応する量
ここで、負帰還増幅手段14dの時定数τは、次式で表される。
τ=Δt×D
ここで、
Δt:ディジタルデータのサンプリング周期
時定数τに対応する量Dは2の整数乗(2、n:整数)となるように決める。時定数τに対応する量Dを2の整数乗にすれば、MPU13による帰還量Fの演算は整数演算のビットシフト演算で実現可能である。従って、MPU13は極めて高速に演算処理することが可能であり、リアルタイム処理が容易に可能である。
負帰還増幅手段14dの安定性を考慮すると、負帰還増幅手段14dの時定数τは10秒以上とする必要がある。このような時定数を選定した場合、MPU13の起動時やリセット時に、演算開始後数10秒から数分の間、負帰還増幅手段14dの出力量Yは直流オフセットが完全に除去されていない状態となっている可能性がある。このような状態で、積分手段15dが出力量Yについて積分演算を行うと、直流オフセットが除去できていないために積分結果が発散してしまう可能性がある。
そこで、MPU13の起動時やリセット時などの演算開始直後のタイミングでは、負帰還増幅手段14dの出力量Yの直流オフセットが除去された状態になるまで、積分手段15dの演算開始を待つようにプログラムを制御する。
以上のディジタル演算処理により、変圧器電圧のディジタルデータ121から変圧器の磁束信号151を求めることができる。このディジタル演算処理を、MPU13で容易にリアルタイム処理できることは明らかである。
また、以上のようなディジタル演算処理を用いて磁束信号151を求める場合には、積分対象となるディジタルデータ121を一旦RAMなどの記憶媒体に保存する必要がないことも明らかである。(以上の記述において、MPUの処理における、一般的なRAMなどのメモリへのデータの一次的な保存処理は含まれないことは言うまでもない)
なお、負帰還増幅手段14dと積分手段15dのディジタル演算式を、上記以外の式で実現してもよいことは言うまでもない。
(効果)
以上の説明から明らかなように、本実施形態1における磁束測定装置は、以下の効果を奏する。
一般に直流分を含む信号を積分すると、積分結果は短時間で発散してしまうため、長時間の積分は不可能である。しかし、本実施形態1では負帰還増幅手段14により、変圧器電圧信号のディジタルデータ121の直流オフセットを、リアルタイムで動的に除去することができる。従って、長時間に亘り、安定した積分演算を連続で行うことができる。
さらに、本実施形態1では、変圧器電圧のディジタルデータ121の直流オフセットを除去するために、一定期間の変圧器電圧のディジタルデータ121を一旦記憶媒体に保存する必要がない。従って、数十秒間の磁束波形の測定が可能なことはもちろんのこと、磁束波形の連続測定を行うことで、電気所の母線などの変圧器の外部回路の事故遮断後に発生する過渡電圧による残留磁束の変化も測定が可能である。
すなわち、本実施形態1の磁束測定装置は、測定系に重畳する直流オフセット成分の影響を受けずに磁束を正確に計測することが可能であり、かつ磁束の測定期間に制限を設けることなく、常時連続で磁束の計測が可能である。
(実施形態1の変形例)
上述した実施形態1では負帰還増幅手段14および積分手段15をプログラムに基づいてMPU13で実行するディジタル演算処理によって実現するようにしたが、負帰還増幅手段14および積分手段15をアナログ回路で実現してもよい。なお、負帰還増幅手段14および積分手段15をアナログ回路で実現する場合は、これらの回路を図1のAC入力手段11とアナログ−ディジタル変換手段12の間に挿入する構成が一般的である。回路定数は、実施形態1の場合と同等の時定数となるように選択する。
以上のように、負帰還増幅手段14および積分手段15をアナログ回路で実現するようにしても、実施形態1と同様の作用、効果が得られることは明らかである。
(実施形態2)
次に、図3を参照して本発明の実施形態2における静止誘導電気機器の磁束測定装置について説明する。
(構成)
本実施形態2における磁束測定方法のシステム構成は、前述の実施形態1と類似であるので、図および構成の説明は省略する。
ただし、実施形態2では実施形態1で説明した磁束算出手段16を、磁束算出手段(1系)16−1および磁束算出手段(2系)16−2として2組並列して実行できるように、MPU13にプログラムが実装されているものとする。
なお、磁束算出手段16をMPU13に3組以上実装し、3組以上の磁束算出手段を並列に実行してもよいことは言うまでもない。
(作用)
図3は本発明の実施形態2における2組の磁束算出手段(1系)16−1、磁束算出手段(2系)16−2の実行スケジュールを模式的に示した図である。
図3において、白抜きの実行期間1400は負帰還増幅手段14のみを実行する期間であり、斜線部の実行期間1500は負帰還増幅手段14と積分手段15の両方を実行する期間を示している。
磁束測定装置10のMPU13が起動し、磁束算出手段16の実行が開始されると、以下の実行スケジュールに基づいて動作する。
(1)期間T1において、磁束算出手段(1系)16−1の負帰還増幅手段14のみが実行される。
すなわち、磁束算出手段(1系)16−1において、変圧器電圧信号のディジタルデータ121の直流オフセット除去演算が実行される。
(2)期間T2において、磁束算出手段(1系)16−1は負帰還増幅手段14と積分手段15の両方を実行する。磁束算出手段(2系)16−2は負帰還増幅手段14のみを実行する。
すなわち、磁束算出手段(1系)16−1において磁束信号151を算出し、磁束算出手段(2系)16−2において変圧器電圧信号のディジタルデータ121の直流オフセット除去演算を実行する。
なお、期間T2の時点では、磁束算出手段(1系)16−1では直流オフセットが除去済みである。
(3)期間T3において、磁束算出手段(1系)16−1は負帰還増幅手段14のみを実行する。磁束算出手段(2系)16−2は負帰還増幅手段14と積分手段15の両方を実行する。
すなわち、磁束算出手段(1系)16−1において、変圧器電圧のディジタルデータ121の直流オフセット除去演算を改めて実行し、磁束算出手段(2系)16−2において、磁束信号151を算出する。
なお、期間T3の時点では、磁束算出手段(2系)16−2において直流オフセットが除去済みである。
(4)期間T4以下の期間T4、T5・・・において、上記(2)と(3)とを繰り返し実行する。
以上の如く、本実施形態2では、磁束算出手段(1系)16−1と、磁束算出手段(2系)16−2とを交互に切り換えながら、磁束信号151を算出する。ここで、一方の磁束算出手段が磁束信号151を出力している間に、もう一方の磁束算出手段が変圧器電圧信号のディジタルデータ121の直流オフセットを除去するので、磁束測定装置10全体としては、途切れることなく、連続して磁束信号151を出力することができる。
ここで、磁束算出手段16の切り換え時間Tn(n=1,2,3,・・・)は、変圧器電圧信号の周波数の整数倍となるように選択する。このように切り換え時間Tnを選択する理由は、変圧器電圧が定常状態の場合、又は変圧器の給電遮断後で変圧器電圧の過渡的な変化がない場合は、切り換え時間Tnの間の磁束の平均値が0になるからである。
なお、変圧器電圧信号のディジタルデータ121の直流オフセットを除去するために必要な時間と磁束算出手段の切り換え時間Tnは必ずしも一致しないことは言うまでもない。
(効果)
本実施形態2における磁束測定装置は、実施形態1と同様の効果に加えて、次の効果も得られる。
長時間の連続する積分演算において、もっとも危惧される問題は、積分演算結果の発散と、それに伴うMPUの暴走であるが、本実施形態2では、積分演算結果が発散するリスクを実施形態1よりもさらに低下させることができる。
すなわち、負帰還増幅手段14により変圧器電圧信号のディジタルデータ121の直流オフセットを十分に除去した上で、積分手段15の演算実行期間を有限の時間に制限している。これにより、万一直流オフセットがわずかに残留し、このため積分結果が発散の傾向を示す場合にも、MPU13が暴走する前に、積分演算を停止することができる。その上で、2つの磁束算出手段を切り換えて実行することにより、磁束算出演算の連続性を保つことが可能である。
(実施形態3)
図4は本発明の実施形態3における静止誘導電気機器の磁束測定装置のシステム構成図、図5および図6は電源遮断後の変圧器電圧および磁束波形を説明するための波形図であり、特に、図5は電源遮断後に磁束波形が収束する場合の波形図、図6は電源遮断後に磁束波形が振動する場合の波形図である。
(構成)
本実施形態3の磁束測定装置10は、実施形態1(図1)の磁束測定装置10に対応するものであるが、実施形態1の磁束測定装置と異なる点は、MPU13に変圧器の給電遮断後の磁束信号151を入力して残留磁束171を算出するための残留磁束算出処理手段17を新たに設けたことである。
この残留磁束算出処理手段17は、磁束収束検出処理172、磁束平均処理173、残留磁束算出処理174から構成され、これらの処理は、負帰還増幅処理14、積分処理15同様、MPU13に実装したプログラムに基づいてディジタル演算処理することによって実現する。
その他は実施形態1(図1)の場合と同じなので説明を省略する。
(作用)
本実施形態3における磁束測定用処理のうち、磁束信号151の計測までの処理は、実施形態1又は実施形態2と同様であるので説明を省略する。
変圧器の残留磁束171の算出は、MPU13の残留磁束算出処理手段17が実行する。残留磁束171の算出は、以下の2通りの方式があり、MPU13は2通りの方式を切り換えて使う。
(1)磁束収束検出処理172による方式
この処理方式は、電源遮断後の変圧器電圧波形、および磁束波形が図5のように収束する場合に適用する。
遮断器3開放後の変圧器電圧は、一般には一定時間後に一定値に収束する。この収束した時点の磁束を残留磁束値として計測する。
すなわち、変圧器の給電遮断後の磁束信号151に対して、磁束収束検出処理172は磁束信号151が一定値に収束したことを検出、又は磁束信号151が一定値に収束したことを推定する。ここで、検出とは磁束信号151の変化がなくなったことを検出するなど、磁束信号151が一定値に収束したことを直接測定することを意味する。一方、推定とは、予め実測や解析により磁束信号151が一定値に収束するまでの時間を求めておき、その時間をもって一定値に収束したことを推定することを意味する。いずれを採用しても良いことは言うまでも無い。
磁束信号151が一定値に収束したことを検出すると、残留磁束算出処理174が、そのタイミングの磁束信号151を残留磁束171として出力する。なお、残留磁束171は、[Wb]などの物理単位に換算して出力しても良いし、定格電圧に対する規格値(単位は[P.U.])として出力しても良い。その他の用途に応じた物理単位で出力しても良い。このような換算処理は残留磁束算出処理174で実行する。
(2)磁束平均処理173による方式
この処理方式は、電源遮断後の変圧器電圧波形、および磁束波形が図6のように振動する場合に適用する。
極間コンデンサ(図示せず)を装備した遮断器3で無負荷の変圧器2を開閉する場合には、遮断器3開放後も極間コンデンサを通して変圧器2に系統周波数の電圧が現れる。このような変圧器電圧を積分して磁束を算出すると、図6に示すように、磁束波形は振動波形となる。このような遮断器3開放後の変圧器電圧の影響を除去するために、磁束信号151の平均値算出を行って残留磁束を算出する。
すなわち、変圧器の給電遮断後の磁束信号151に対して、磁束平均処理173は、変圧器電圧の周期の整数倍の期間の平均値を算出する。
残留磁束算出処理174は、磁束平均処理173が算出した磁束信号151の平均値を残留磁束171として出力する。その他の残留磁束算出処理174の処理は方式(1)と同じである。
なお、磁束収束検出処理172と、磁束平均処理173のいずれを採用するかは、一般に変圧器が接続された系統、及び変圧器のインピーダンス等に依存する。これらが確定すれば、一般にはいずれか一方しか使用しないので、どちらか一方のみをMPU13に実装しても良いことは言うまでも無い。また、整定によりどちらか一方を選択できるようにしても良い。
(効果)
本実施形態3における磁束測定装置は、実施形態1および実施形態2と同様の効果が得られるほか、下記の効果も併せて得られる。
従来の磁束測定装置では、変圧器の残留磁束の正確な計測が困難なケースが多々存在した。これに対して、実施形態3の磁束測定装置を適用することにより、従来困難であった残留磁束計測の条件においても、残留磁束を高精度に計測することが可能になる。
(実施形態4)
図7は本発明の実施形態4における遮断器の同期開閉制御装置のシステム構成図であり、図8は同期開閉制御装置のタイミングチャートである。
(構成)
図7において、実線枠で囲まれた部分が同期開閉制御装置20であり、実施形態1(図1)ないし実施形態3(図4)で説明した磁束測定装置10を構成要素の一つとして組み込むことによって構成されている。
4Tは変圧器2の一次側に印加された変圧器電圧を計測するもので、図1の計器用変圧器4に相当する計器用変圧器である。また、4Bは変電所の母線電圧又は系統電圧(以下、電源電圧という)を計測するために本実施形態で新たに設けた計器用変圧器である。
同期開閉制御装置20は、ハードウェアで大きく分けると、変圧器電圧用のAC入力手段11T、アナログ−ディジタル変換手段12T、電源電圧用のAC入力手段11B、アナログ−ディジタル変換手段12B、MPU(マイクロプロセッサー)13および投入指令出力制御部24から構成されている。
本実施形態4に設けられている磁束測定装置10の構成要素は、変圧器電圧用のAC入力手段11Tと、アナログ−ディジタル変換手段12Tと、MPU13による磁束測定用のディジタル演算処理である。このうち、AC入力手段11Tは実施形態1のAC入力手段11に相当し、アナログ−ディジタル変換手段12Tは実施形態1のアナログ−ディジタル変換手段12に相当する。
そして、本実施形態4の磁束測定装置10は、実施形態3(図4)の磁束測定装置10に対応するものである。その構成は実施形態3(図4)の場合と同じなので説明を省略する。
一方、AC入力手段11Bは、前述の電源電圧を計測する計器用変圧器4Bの二次側に電源電圧信号を入力するように接続されている。このAC入力手段11Bは、AC入力手段11Tと同様に絶縁回路やアナログフィルタ(アナログ−ディジタル変換器のアンチ エイリアス フィルタ)などから構成されている。
また、アナログ−ディジタル変換手段12Bは、アナログ−ディジタル変換手段12Tと同様に、サンプリングホールド回路、マルチプレクサ、アナログ−ディジタル変換器などから構成されるもので、それぞれ電源電圧信号、変圧器電圧信号をアナログ情報として取り込み、所定のサンプリング間隔でホールドした後、ディジタルデータ121Bに変換して出力する。
なお、アナログ−ディジタル変換手段12Bは、アナログ−ディジタル変換手段12Tと同様にサンプリングホールド回路、マルチプレクサを省略した回路構成を採用してもよいし、サンプリングホールド回路内蔵する構成としてもよい。また、電源電圧用のAC入力手段11Bと変圧器電圧用のAC入力手段11Tを統合してもよいし、電源電圧用のアナログ−ディジタル変換手段12Bと変圧器電圧用のアナログ−ディジタル変換手段12Tとを統合してもよい。
MPU13は、実装するプログラムによって磁束測定用のディジタル演算処理と、同期開閉制御用のディジタル演算処理とを実現している。なお、これらの磁束測定用のディジタル演算処理と、同期開閉制御用のディジタル演算処理とを、別々のMPUで処理してもよいことは言うまでもない。
MPU13の磁束測定用のディジタル演算処理については前述した通りであるので省略し、同期開閉制御用のディジタル演算処理について説明する。
同期開閉制御用のディジタル演算処理は、電源側電圧のディジタルデータ121Bから同期開閉制御のための基準点(一般に零クロス点)を検出する基準点検出処理手段21と、残留磁束171から目標投入位相221を算出する投入位相検出処理手段22と、上位システム(制御装置など)からの投入指令に対する遅延時間の算出、及び投入指令の遅延制御を行う投入指令出力遅延処理手段23を実行するプログラムを実装している。
投入指令出力制御部24は、投入指令出力遅延処理手段23の制御に従って、遮断器3に対して同期閉極制御された投入指令信号241を出力する回路であり、FETなどの半導体スイッチで構成されている。
なお、図7の同期開閉制御装置20の構成は、一般的な同期開閉制御装置の構成例を示したものであり、図7以外の構成を採用してもよいことは言うまでもない。
また、図7の同期開閉制御装置20は同期閉極制御の構成要素のみを図示しているが、図示していない同期開極制御の構成要素を含めてもよいことは言うまでもない。
(作用)
まず、MPU13による磁束測定用処理について説明する。
本実施形態4における磁束測定用処理のうち、変圧器の残留磁束171の計測までの処理は、実施形態3と同様であるので説明を省略する。
MPU13の投入位相検出処理手段22は、変圧器の残留磁束171を考慮して遮断器3の目標投入位相(電気的な接続位相)221を決定する。すなわち、後述する図8に示すように、遮断器を投入した場合の予測定常磁束(図8で破線で表示した磁束波形)と残留磁束が略一致する位相を目標投入位相221として算出する。
次に、同期閉極制御動作について、図8の同期開閉制御装置のタイミングチャートを用いて説明する。
同期閉極制御では、tcommandのタイミングで閉極指令信号受信後、次に来る電源電圧の零クロス点のタイミングtzeroを待つ。この零クロス点のタイミングtzeroを基準として、同期閉極遅延時間Tdelayの遅延時間後に、同期閉極制御された閉極指令信号241を出力して、遮断器3の投入コイルを駆動すればよい。
ここで、理想的には同期閉極遅延時間Tdelayは、零クロス点から目標投入位相221までの時間Ttargetと目標投入位相221に対応するプレアーク時間Tpre-arcingと遮断器の閉極動作時間Tclosingを用いて次式で得られる。
delay = Tfreq + (Ttarget + Tpre-arcing − (Tclosing %Tfreq ) )
( 0 ≦ Tdelay < 2 x Tfreq )
ただし、(Tclosing %Tfreq )は、Tclosing / Tfreq の余り
MPU13の投入位相検出処理手段22が検出した目標投入位相221と、基準点検出処理手段21が検出した電源電圧の零クロス点を用いて、投入指令出力遅延処理手段23が投入指令出力制御部24の半導体スイッチのON動作を制御する。投入指令出力制御部24の半導体スイッチがON動作すると、同期閉極制御された閉極指令信号241が遮断器3の投入コイルに出力される。この結果、変圧器2の励磁突入電流が略零のタイミングで遮断器3が投入動作する。
なお、本実施形態4で説明した同期開閉制御装置20の作用は、一般的な同期開閉制御装置の作用を説明したものであり、本実施形態4以外の作用を採用してもよいことは言うまでもない。
また、本実施形態4で説明した同期開閉制御装置20の作用は、同期閉極制御の作用のみを説明したが、同期開極制御の作用を含めてもよいことは言うまでもない。
(効果)
本実施形態4における遮断器の同期開閉制御装置は、静止誘導電気機器(変圧器)の同期投入制御により、変圧器の励磁突入電流を抑制する制御を行う場合に、励磁突入電流抑制の効果を大きく左右する要因は、変圧器の残留磁束の計測精度であるが、従来の磁束測定装置では、変圧器の残留磁束の正確な計測が困難なケースが多々存在した。
これに対して、本実施形態4の遮断器の同期開閉制御装置によれば、従来困難であった残留磁束計測の条件においても、同期開閉制御装置20は高精度に残留磁束を計測することが可能になる。例えば、非特許文献1で指摘されているような、電気所の母線などの変圧器外部回路の事故遮断後に発生する過渡電圧によって、変圧器の残留磁束が変化するような場合においても、本実施形態4では残留磁束を正確に計測できる。
従って、本実施形態4によれば、変圧器等の投入時の励磁突入電流の効果的な抑制が可能となる。
本発明の実施形態1における磁束測定装置のシステム構成図。 実施形態1の磁束測定装置の負帰還増幅手段および積分手段の等価回路図。 本発明の実施形態2における2組の磁束算出手段の実行スケジュールを模式的に示した図。 本発明の実施形態3における磁束測定装置のシステム構成図。 電源遮断後の変圧器電圧、および磁束波形図(収束する場合)。 電源遮断後の変圧器電圧、および磁束波形図(振動する場合)。 本発明の実施形態4における遮断器の同期開閉制御装置のシステム構成図。 実施形態4の遮断器の同期開閉制御装置のタイミングチャート。
符号の説明
2…変圧器、3…遮断器、4,4T,4B…計器用変圧器、10…磁束測定装置、14…負帰還増幅手段、15…積分手段、151…磁束信号、16…変圧器電圧信号のディジタルデータ、17…残留磁束算出処理手段、171…残留磁束、172…磁束収束検出処理、173…磁束平均処理、174…残留磁束算出処理、20…同期開閉制御装置、21…基準点検出処理手段、22…投入位相検出処理手段、23…投入指令出力遅延処理手段、24…投入指令出力制御部。

Claims (12)

  1. 静止誘導電気機器の電圧波形を用いて当該静止誘導電気機器の磁束を測定する静止誘導電気機器の磁束測定方法において、
    前記静止誘導電気機器の電圧波形を、帰還回路を低域通過フィルタで構成した負帰還増幅手段に入力し、前記負帰還増幅手段の出力を積分手段で積分することによって、当該静止誘導電気機器の磁束を求めることを特徴とする静止誘導電気機器の磁束測定方法。
  2. 静止誘導電気機器の電圧波形を用いて当該静止誘導電気機器の磁束を測定する静止誘導電気機器の磁束測定方法において、
    帰還回路が低域通過フィルタで構成された負帰還増幅手段および積分手段を、実装するプログラムに基づくディジタル演算処理で実現するようにし、
    前記静止誘導電気機器の電圧波形をディジタルデータに変換し、
    当該電圧波形のディジタルデータを前記ディジタル演算処理で実現される負帰還増幅手段に入力し、その演算結果を前記ディジタル演算処理で実現される積分手段に入力することにより前記静止誘導電気機器の磁束を求めることを特徴とする静止誘導電気機器の磁束測定方法。
  3. 前記ディジタル演算処理で実現される負帰還増幅手段の時定数が、前記ディジタルデータのサンプリング周期と2の整数乗の積であることを特徴とする請求項2記載の静止誘導電気機器の磁束測定方法。
  4. 前記負帰還増幅手段の出力の直流オフセットが略零の状態の時に、前記負帰還増幅手段の出力を前記積分手段で積分することにより前記静止誘導電気機器の磁束を求めることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の静止誘導電気機器の磁束測定方法。
  5. 前記負帰還増幅手段および前記積分手段からなる磁束算出手段を複数組備え、当該複数組の磁束算出手段を切り換えて磁束を求めることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の静止誘導電気機器の磁束測定方法。
  6. 前記複数組の磁束算出手段の切り換え時間が、電源電圧の周波数の整数倍であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の静止誘導電気機器の磁束測定方法。
  7. 前記静止誘導電気機器の電源遮断後に測定した磁束に対して、電源電圧の周期の整数倍の期間の平均値を算出することによって、残留磁束を求めることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の静止誘導電気機器の磁束測定方法。
  8. 前記静止誘導電気機器の電源遮断後に測定した磁束がほぼ一定値に収束した時点で残留磁束とすることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の静止誘導電気機器の磁束測定方法。
  9. 静止誘導電気機器の電圧波形を用いて当該静止誘導電気機器の磁束を測定する静止誘導電気機器の磁束測定装置において、
    前記静止誘導電気機器の電圧波形を入力する入力手段と、
    前記入力手段から出力される電圧信号を入力し、帰還回路が低域通過フィルタで構成された負帰還増幅手段と、
    前記負帰還増幅手段の出力を積分して磁束を求める積分手段と、
    を設けたことを特徴とする静止誘導電気機器の磁束測定装置。
  10. 前記積分手段で求めた磁束に対して、電源電圧の周期の整数倍の期間の平均値を算出することによって残留磁束を求める残留磁束算出手段を設けたことを特徴とする請求項9記載の静止誘導電気機器の磁束測定装置。
  11. 前記積分手段で求めた磁束が一定値に収束したことを検出あるいは推定することによって残留磁束を求める残留磁束算出手段を設けたことを特徴とする請求項9記載の静止誘導電気機器の磁束測定装置。
  12. 請求項10または11の磁束測定装置で求められた残留磁束から目標投入位相を算出し、電源電圧の電圧波形から同期開閉制御のための基準点を検出し、これら目標投入位相および同期開閉制御のための基準点に基づいて、投入指令に対する遅延時間の算出及び投入指令の遅延制御を行って前記静止誘導電気機器とともに電力系統回路に接続された遮断器の同期開閉制御を行うことを特徴とする遮断器の同期開閉制御装置。
JP2006281493A 2006-10-16 2006-10-16 静止誘導電気機器の磁束測定装置、磁束測定方法および遮断器の同期開閉制御装置 Active JP5044188B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006281493A JP5044188B2 (ja) 2006-10-16 2006-10-16 静止誘導電気機器の磁束測定装置、磁束測定方法および遮断器の同期開閉制御装置
EP20070827890 EP2075814B1 (en) 2006-10-16 2007-10-12 Magnetic flux measuring apparatus of stationary induction electric device, magnetic flux measuring method thereof, and synchronous switch control apparatus of crossing gate
US12/445,640 US8344557B2 (en) 2006-10-16 2007-10-12 Magnetic flux measuring device and magnetic flux measuring method for stationary induction electrical apparatus, and synchronous switching control gear for circuit breaker
PCT/JP2007/001111 WO2008047469A1 (fr) 2006-10-16 2007-10-12 Appareil de mesure de flux magnétique d'un dispositif électrique à induction stationnaire, son procédé de mesure de flux magnétique et appareil de commande de commutation synchrone pour rupteur
EP20120187421 EP2565894B1 (en) 2006-10-16 2007-10-12 Magnetic flux measuring appartus of stationary induction electric device
CN200780038672XA CN101529543B (zh) 2006-10-16 2007-10-12 静止感应电气设备的磁通量测量装置、磁通量测量方法和断路器的同步分合控制装置
CA 2666733 CA2666733C (en) 2006-10-16 2007-10-12 Magnetic flux measuring device and magnetic flux measuring method for stationary induction electrical apparatus, and synchronous switching controlgear for circuit breaker

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006281493A JP5044188B2 (ja) 2006-10-16 2006-10-16 静止誘導電気機器の磁束測定装置、磁束測定方法および遮断器の同期開閉制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008096388A JP2008096388A (ja) 2008-04-24
JP5044188B2 true JP5044188B2 (ja) 2012-10-10

Family

ID=39313725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006281493A Active JP5044188B2 (ja) 2006-10-16 2006-10-16 静止誘導電気機器の磁束測定装置、磁束測定方法および遮断器の同期開閉制御装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8344557B2 (ja)
EP (2) EP2565894B1 (ja)
JP (1) JP5044188B2 (ja)
CN (1) CN101529543B (ja)
CA (1) CA2666733C (ja)
WO (1) WO2008047469A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2525380A4 (en) * 2010-01-13 2016-01-13 Mitsubishi Electric Corp CURRENT CURRENT MITIGATION DEVICE, AND CURRENT CURRENT MITIGATION METHOD
JP5769927B2 (ja) * 2010-01-22 2015-08-26 ソニー株式会社 電力モニターシステム
CA2815464C (en) * 2010-12-17 2016-05-10 Mitsubishi Electric Corporation Inrush current suppressing device
FR2975502B1 (fr) * 2011-05-16 2014-02-28 Electricite De France Procede et systeme de controle de l'instant de mise sous tension d'un dispositif comprenant un circuit magnetique
CN102495380B (zh) * 2011-12-13 2013-07-10 华北电力大学 一种数字信号锁定型空间磁场检测系统
CN103472415B (zh) * 2013-09-18 2015-08-12 国家电网公司 一种空心电抗器空间磁场的缩比实验方法
NZ746284A (en) * 2016-03-11 2024-03-22 Powersensor Pty Ltd A power sensor and method for determining power use of an associated appliance
CN105911502B (zh) * 2016-06-12 2019-02-22 江西飞尚科技有限公司 一种磁通量采集仪中的积分电容不一致的改善方法
GB201701297D0 (en) * 2017-01-26 2017-03-15 Gill Corp Ltd A magnetic field sensor
US10578653B2 (en) * 2018-03-02 2020-03-03 Schweitzer Engineering Laboratories, Inc. Overexcitation protection for electric power system equipment
WO2023147198A1 (en) * 2022-01-31 2023-08-03 Georgia Tech Research Corporation A magnetic field-based detection method and system for circuit breaker switching operation and arc duration detection

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3900539A1 (de) * 1989-01-07 1990-07-12 Licentia Gmbh Verfahren und anordnung zur ermittlung des magnetischen flusses von asynchronmaschinen
US5560115A (en) * 1995-06-07 1996-10-01 Arthur D. Little Enterprises, Inc. Gimbaled magnetometer with inductive coupling
US6043647A (en) * 1996-11-13 2000-03-28 Shih; Kelvin Magnetic anomaly detector for detecting the movement of ferrous metals
DE19651922C2 (de) * 1996-12-13 2001-11-15 Stn Atlas Elektronik Gmbh Anpaßverstärker für eine Induktionssonde und Meßvorrichtung mit mindestens zweiim Abstand voneinander angeordneten Induktionssonden
US6239596B1 (en) * 1997-06-09 2001-05-29 Joseph J. Stupak, Jr. Total magnetic flux measuring device
JP2000275311A (ja) 1999-03-25 2000-10-06 Toshiba Corp 磁束測定方法
JP3842140B2 (ja) 2002-02-12 2006-11-08 三菱電機株式会社 変圧器の残留磁束測定装置
JP4003501B2 (ja) * 2002-03-27 2007-11-07 サンケン電気株式会社 三相pwm整流器の制御装置
JP4108614B2 (ja) 2004-01-13 2008-06-25 三菱電機株式会社 位相制御開閉装置
JP4702373B2 (ja) * 2006-01-31 2011-06-15 三菱電機株式会社 残留磁束測定装置
US8314674B2 (en) * 2007-06-12 2012-11-20 Siemens Ag Österreich Electrical transformer with unidirectional flux compensation

Also Published As

Publication number Publication date
US20100187916A1 (en) 2010-07-29
CN101529543A (zh) 2009-09-09
CA2666733C (en) 2014-07-29
EP2075814B1 (en) 2013-05-01
CA2666733A1 (en) 2008-04-24
JP2008096388A (ja) 2008-04-24
EP2565894A1 (en) 2013-03-06
EP2565894B1 (en) 2014-06-25
US8344557B2 (en) 2013-01-01
EP2075814A4 (en) 2012-03-21
EP2075814A1 (en) 2009-07-01
WO2008047469A1 (fr) 2008-04-24
CN101529543B (zh) 2011-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5044188B2 (ja) 静止誘導電気機器の磁束測定装置、磁束測定方法および遮断器の同期開閉制御装置
JP2011154974A (ja) 励磁突入電流抑制装置
CA2927413C (en) Power switching control apparatus and switching control method therefor
EP1980864A1 (en) Residual magnetic flux determining apparatus
JP2009099347A (ja) 突入電流抑制装置
JP2012043712A (ja) 励磁突入電流抑制装置
US20140268461A1 (en) Control circuit for electric power circuit switch
JPWO2011125210A1 (ja) 突入電流抑制装置および突入電流抑制方法
EP2654060B1 (en) Inrush current suppression device
JP6099896B2 (ja) 励磁突入電流抑制装置及びその抑制方法
JP5444162B2 (ja) 励磁突入電流抑制装置
JP2012059447A (ja) 電気量波形の立ち上がりタイミング検出方法および遮断器の同期開閉制御装置
US9779892B2 (en) Power switching control apparatus for switching timings of breaker to suppress transit voltage and current upon turning on the breaker
JP3842140B2 (ja) 変圧器の残留磁束測定装置
JP6229243B2 (ja) 電流検出装置
KR102006186B1 (ko) 디지털 보호 계전기
US9584009B2 (en) Line current reference generator
JP2008039609A (ja) 通電情報計測装置、及び通電情報計測装置を備えた回路遮断器
JP2014143049A (ja) 励磁突入電流抑制装置
JP2647204B2 (ja) 電力変換装置
JP2007123132A (ja) 電力用開閉制御装置
JP4353726B2 (ja) 遮断器の投入位相制御装置および投入位相制御方法
CN111929626A (zh) 一种变压器剩磁估算装置及方法
JPH04190636A (ja) 電力系統の同期投入方法及びその装置
JP2005123052A (ja) 遮断器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120619

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120713

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5044188

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150720

Year of fee payment: 3