JP4505177B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機全体を制御するメイン制御手段と、遊技演出を行う演出実行手段を制御するサブ制御手段と、前記サブ制御手段を統括的に制御する統括制御手段とを備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機には、遊技の興趣を高めるために遊技演出を行う様々な装置が装備されている。例えば、このような装置として、図柄表示装置、電飾ランプ、スピーカが知られている。図柄表示装置は、表示制御手段により制御され、複数種類の図柄を変動させて複数列の図柄による図柄組み合わせを導出させる遊技演出を行うようになっている。電飾ランプは、ランプ制御手段により制御され、発光による遊技演出を行うようになっている。スピーカは、音声制御手段により制御され、音声による遊技演出を行うようになっている。
【0003】
前記各装置が行う遊技演出は、演出パターンによって定められている。この演出パターンは、遊技機全体を制御する主制御手段で管理されている。従って、主制御手段は演出パターンを決定し、該演出パターンを指定する制御信号を表示制御手段、ランプ制御手段及び音声制御手段に夫々出力している。そして、制御信号を入力した表示制御手段、ランプ制御手段及び音声制御手段は、演出パターンに対応する演出内容に基づき所定の制御を実行し、図柄表示装置、電飾ランプ及びスピーカでは遊技演出が行われるようになっている。ところで、主制御手段では、一種類の遊技演出に対して一つの演出パターンを対応付けて管理している。例えば、20種類の遊技演出を行うためには、20種類の演出パターンを定め、該演出パターンを管理することになる。そのため、遊技演出の種類を多くすればするだけ、主制御手段では、多くの演出パターンを管理する必要が生じる。その結果、主制御手段が管理すべき情報量が増加し、主制御手段に負担をかける要因となっていた。そこで、主制御手段に負担をかけることなく、遊技演出の種類を増やす技術として、特許文献1に記載されているような発明が提案された。
【0004】
特許文献1では、遊技制御手段(主制御手段)が演出情報群(演出パターン)を選択し、選択した演出情報群を表示制御手段に指定している。そして、表示制御手段では、演出情報群毎に複数の演出情報(演出内容)が割り当てられており、遊技制御手段が指定した演出情報群の中から一の演出情報を選択し、該演出情報に基づき制御を行っている。特許文献1によれば、表示制御手段において、一の演出情報群に複数の演出情報を割り当てているため、遊技制御手段に負担をかけることなく、遊技演出(表示に係る演出)の種類を増やすことが可能である。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−66025号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パチンコ機における遊技演出は、前述のように図柄表示装置、電飾ランプ及びスピーカなど、複数の装置で行われている。そのため、遊技演出の種類を増やす場合には、図柄表示装置で行う遊技演出の種類に限らず、電飾ランプで行う遊技演出の種類やスピーカで行う遊技演出の種類も同時に増やすことが望ましい。従って、特許文献1に基づいて、電飾ランプやスピーカで行う遊技演出の種類を増やす場合には、ランプ制御手段や音声制御手段においても一の演出情報群に複数の演出情報を割り当てることが考えられる。しかしながら、パチンコ機では、図柄表示装置、電飾ランプ及びスピーカなどの装置が行う遊技演出が同調し、図柄表示装置の表示内容に見合った電飾ランプの発光やスピーカの音声出力が行われることが望ましい。従って、前述のように構成したパチンコ機において、遊技演出を同調させるためには、遊技制御手段が指定した演出情報群の中から表示制御手段が決定した演出情報と関連付けられた演出情報をランプ制御手段や音声制御手段でも決定する必要がある。ところが、遊技制御手段が指定した演出情報群に基づいて各制御手段が個々に演出情報を決定する場合には、各制御手段の処理が完全に同期していることが前提であり、現実的には各制御手段の処理を同期させることは非常に困難である。そのため、遊技演出の種類を増やすにあたって、前述のような構成を採用することが最適とは言い難い。
【0007】
そこで、特許文献1では、表示制御手段において同一の演出情報群に割り当てた演出情報を同一時間にしている。そして、遊技制御手段では、表示制御手段が選択する演出情報の演出時間と同じ時間の音声出力や発光を音声制御手段やランプ制御手段に指令することにより、遊技演出の同期を図っている(段落[0056]及び図7参照)。しかしながら、この構成においては、表示制御手段において同一の演出情報群に割り当てられた演出情報の内容が異なっているにも拘わらず、音声出力や発光は全く同じ内容で行われるようになっている。従って、特許文献1では、表示制御手段の制御によって行われる遊技演出の種類だけが増えているに過ぎず、音声出力や発光などを含めてパチンコ機で行われる遊技演出の種類を増やすことができるようになった訳ではない。
【0008】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、メイン制御手段に負担を強いることなく複数の演出実行手段が行う遊技演出の種類を増やすと共に、遊技演出の種類を増やした場合であっても複数の演出実行手段が行う遊技演出を同調させることができる遊技機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数種類の図柄を、最初に変動を停止させる第1停止図柄列と、当該1停止図柄列の次に変動を停止させる第2停止図柄列と、当該第2停止図柄列の次であって最後に変動を停止させる第3停止図柄列の3列で変動させて図柄組み合わせを導出させる遊技演出を実行する表示演出装置と、遊技機全体を制御するメイン制御手段と、前記遊技演出を行う前記表示演出装置を含む複数の演出実行手段を制御する複数のサブ制御手段とを有し、前記メイン制御手段は、前記遊技演出の終了後に遊技球の入球が許容される入賞手段を開放するラウンド遊技により構成される大当り遊技を遊技者に付与する大当りとするか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合にリーチ演出を実行するか否かのリーチ判定を実行するリーチ判定手段と、少なくとも前記遊技演出の時間を特定するための変動パターンを複数種類の変動パターンの中から決定する変動パターン決定手段と、前記遊技演出で導出されて確定的に停止する図柄組み合わせを決定する図柄決定手段と、前記変動パターン決定手段が決定した変動パターンを指定すると共に前記遊技演出の開始を指示するパターン指定信号と、前記図柄決定手段が決定した図柄組み合わせを指定する図柄指定信号を出力し、前記遊技演出の開始を指示してから前記変動パターンに定めている当該遊技演出の時間の経過時に各図柄列の図柄を確定的に停止させて図柄組み合わせの導出を指示する図柄停止信号を出力する指定信号出力手段とを備えた遊技機において、前記遊技演出で導出される図柄組み合わせには、停止した全列の図柄が同一図柄である大当りの図柄組み合わせと、停止した全列の図柄が異なる図柄である又は前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列が異なる図柄であるリーチなしのはずれの図柄組み合わせと、前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列が同一図柄で前記第3停止図柄列が前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列と異なる図柄であるリーチありのはずれの図柄組み合わせがあって、前記図柄には、確変図柄と、非確変図柄があり、前記大当りの図柄組み合わせが確変図柄による図柄組み合わせの場合、前記大当り遊技終了後に大当りの当選確率を低確率である通常状態から高確率に変動させる確率変動状態が付与されると共に、前記大当りの図柄組み合わせが非確変図柄による図柄組み合わせの場合、前記大当り遊技終了後に前記通常状態が付与されるようになっており、前記図柄決定手段は、前記大当り判定手段が大当りと判定する場合、前記確変図柄及び前記非確変図柄による大当りの図柄組み合わせのいずれかを決定すると共に、前記大当り判定手段が大当りと判定しないで前記リーチ判定手段が前記リーチ演出を実行すると判定する場合、前記リーチありのはずれの図柄組み合わせを決定する一方で、前記大当り判定手段が大当りと判定しないで前記リーチ判定手段が前記リーチ演出を実行すると判定しない場合、前記リーチなしのはずれの図柄組み合わせを決定するようになっており、前記メイン制御手段が出力した各種の遊技制御信号に基づいて前記各サブ制御手段を統括的に制御し、前記遊技演出を行わせるための制御を指示する演出制御信号を各サブ制御手段に出力可能な統括制御手段を設け、前記統括制御手段は、前記パターン指定信号と、前記図柄指定信号と、前記図柄停止信号を入力する信号入力手段と、前記図柄指定信号で指定された図柄による図柄組み合わせが所定の図柄組み合わせであるか否かを判定する図柄判定手段と、該図柄判定手段の判定結果に応じて、前記パターン指定信号で指定された変動パターンに対応する遊技演出の具体的な演出内容を特定するための演出内容パターンを決定する演出内容パターン決定手段と、該演出内容パターン決定手段が決定した演出内容パターンを指示する演出制御信号と、前記信号入力手段が入力する前記図柄停止信号を各サブ制御手段に出力する演出制御信号出力手段とを備えており、前記演出内容パターンは、一つの変動パターンに対して、前記遊技演出の結果、前記リーチなしのはずれの図柄組み合わせを導出するはずれリーチなし演出用の演出内容パターンに加え、確変図柄用の演出内容パターンと非確変図柄用の演出内容パターンに分類され、さらに前記確変図柄用及び前記非確変図柄用の夫々において、前記遊技演出の結果、前記大当りの図柄組み合わせを導出する大当り演出用の演出内容パターンと、前記遊技演出の結果、前記リーチありのはずれの図柄組み合わせを導出するはずれリーチ演出用の演出内容パターンに分類される複数種類が対応付けされており、前記演出内容パターン決定手段は、前記演出内容パターンの決定に際し、前記図柄指定信号で指定された図柄組み合わせのうち、前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列で指定された図柄が同一図柄又は異なる図柄であるかを判定し、前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列の図柄が同一図柄の場合、前記第1停止図柄列と前記第3停止図柄列で指定された図柄が同一図柄又は異なる図柄であるかを判定し、前記第1停止図柄列と前記第3停止図柄列の図柄が同一図柄の場合、前記第1停止図柄列の図柄が前記確変図柄又は前記非確変図柄であるかを判定して前記確変図柄のときには、前記パターン指定信号に指定された変動パターンに対応付けされた演出内容パターンのうち、前記確変図柄用に分類される前記大当り演出用の演出内容パターンを決定する一方で、前記非確変図柄のときには、前記パターン指定信号に指定された変動パターンに対応付けされた演出内容パターンのうち、前記非確変図柄用に分類される前記大当り演出用の演出内容パターンを決定し、前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列の図柄が同一図柄であって前記第1停止図柄列と前記第3停止図柄列の図柄が異なる図柄である場合、前記第1停止図柄列の図柄が前記確変図柄又は前記非確変図柄であるかを判定して前記確変図柄のときには、前記パターン指定信号に指定された変動パターンに対応付けされた演出内容パターンのうち、前記確変図柄用に分類される前記リーチあり演出用の演出内容パターンを決定する一方で、前記非確変図柄のときには、前記パターン指定信号に指定された変動パターンに対応付けされた演出内容パターンのうち、前記非確変図柄用に分類される前記リーチあり演出用の演出内容パターンを決定し、前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列の図柄が異なる図柄である場合、前記パターン指定信号に指定された変動パターンに対応付けされた前記リーチなし演出用の演出内容パターンを決定するようになっており、前記サブ制御手段は、前記演出制御信号を入力すると当該演出制御信号で指示された演出内容パターンに基づく遊技演出が行われるように前記演出実行手段を制御し、前記図柄停止信号を入力すると前記図柄決定手段が決定した図柄組み合わせを導出するように前記演出実行手段を制御することを要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)に具体化した第1の実施形態を図1〜図6に基づき説明する。
【0015】
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の周囲前面側及び遊技盤13には、パチンコ機10の各種遊技の状態(図柄変動、大当り状態など)に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光装飾を行う電飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、前記遊技の状態に応じて各種の音声出力を行うスピーカ17が設けられている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
【0016】
前記遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶画面からなる可視表示部Hを備えた表示演出装置としての図柄表示装置20が配設されている。図柄表示装置20では、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出させる図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームにおいて3列の図柄による図柄組み合わせを導出し、該図柄組み合わせを構成する各列の図柄の種類を6種類と定めている。具体的には、各列の図柄の種類を0,1,2,3,4,5の6種類の数字としている(図2参照)。
【0017】
そして、遊技者は、可視表示部H(図柄表示装置20)において、最終的に停止(確定停止)した図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することができる。可視表示部Hに停止した全列の図柄が同一種類である場合には、その図柄組み合わせから大当りを認識することができる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの組み合わせであり、本実施形態では[000][111][222][333][444][555]の6種類としている。また、可視表示部Hにおいて停止した全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄がリーチを構成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][343]など)からはずれを認識することができる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機10は、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄変動が停止し、中列の図柄変動が停止する前に左列と右列の図柄が同一種類となった場合には、リーチを認識することができる。このリーチは、可視表示部Hにおいて、ゆれ変動状態(一旦停止)とされた左列と右列の図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)から認識することができる。
【0018】
前記図柄表示装置20の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う開閉羽根21を備えた始動入賞口22が配設されている。始動入賞口22の奥方には、該始動入賞口22に入賞した遊技球を検知する入賞検知センサSE1が設けられている(図3に示す)。始動入賞口22は、遊技領域13aに発射された遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件(図柄変動の始動条件)を付与可能となっている。前記始動入賞口22の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口23が配設されている。大入賞口23は、図柄組み合わせゲームによって導出され、停止した図柄組み合わせが、大当りの組み合わせになったことに関連して、開閉動作するようになっている。そして、大当りの組み合わせで停止した場合、遊技者には、遊技者にとって有利となる大当り状態が付与されるようになっている。大当り状態が付与されると、遊技者は、大入賞口23の開閉動作によって、多数の遊技球(賞球)が獲得できるチャンスを得ることができる。
【0019】
また、本実施形態のパチンコ機10は、確率変動機能を備えている。この確率変動機能は、大当りの組み合わせが予め定めた確変図柄による組み合わせであることを条件に、大当り状態終了後、次回の大当り状態開始時まで大当り確率が通常確率(例えば、315.7分の1)から高確率(例えば、63.1分の1)に変動する確率変動状態(特定状態)を遊技者に付与する機能である。本実施形態では、確変図柄(第2の種類の図柄)を、1,3,5の3種類と定め、図柄表示装置20で停止した大当りの組み合わせが、[111][333][555]の何れかの場合に確変の大当りとなる。一方で、大当りの組み合わせが予め定めた非確変図柄(第1の種類の図柄)による組み合わせである場合、遊技者には、大当り状態のみが付与され、大当り状態終了後、大当り確率が変動せずに通常確率を維持するようになっている。本実施形態では、非確変図柄を、0,2,4の3種類と定め、図柄表示装置20で停止した大当りの組み合わせが、[000][222][444]の何れかの場合に通常の大当りとなる。そして、前記確率変動状態が付与されると、大当り確率が高確率に変動して大当りが生起されやすくなるため、通常の大当りに比して確変の大当りは、遊技者にとってさらに有利であり、遊技者は、確変の大当りになることを期待しつつ、遊技を行っている。なお、「確変」とは「確率変動」の略である。
【0020】
このように構成されたパチンコ機10においては、遊技の興趣を高めるために様々な遊技演出が行われている。例えば、図柄表示装置20(可視表示部H)では、リーチ演出において、中列の図柄を導出する際にコマ送りや高速送りなど、通常変動とは異なる態様で図柄を変動させている。また、図柄以外のキャラクタを登場させて、該キャラクタの動作に対応させて所定列の図柄を導出させたり、可視表示部Hの背景を様々なパターンで変化させたりしている。また、図柄表示装置20(可視表示部H)で行われる図柄組み合わせゲームの進行に併せて、電飾ランプ16を様々なパターンで発光装飾させたり、スピーカ17から様々な音声(効果音)を出力させたりしている。以下、図柄表示装置20の表示内容に基づく遊技演出を「表示演出」、電飾ランプ16の発光装飾に基づく遊技演出を「発光演出」、スピーカ17の音声出力に基づく遊技演出を「音声演出」ともいう。本実施形態では、図柄表示装置20、電飾ランプ16及びスピーカ17が遊技演出を行う演出実行手段として機能する。
【0021】
一方、パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御するメイン制御手段としての主制御基板25が装着されている(図3に示す)。主制御基板25は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを演算処理するようになっている。そして、主制御基板25は、前記制御コマンドを所定の制御信号として出力するようになっており、本実施形態では主制御基板25から出力された制御信号が遊技制御信号となる。
【0022】
また、機裏側には、図柄表示装置20を制御する表示制御基板26、電飾ランプ16を制御するランプ制御基板27、及びスピーカ17を制御する音声制御基板28が装着されている(図3に示す)。本実施形態では、表示制御基板26、ランプ制御基板27及び音声制御基板28が、各演出実行手段(図柄表示装置20、電飾ランプ16、スピーカ17)を制御するサブ制御手段として機能する。また、機裏側には、主制御基板25が出力した制御コマンドに基づいて、表示制御基板26、ランプ制御基板27及び音声制御基板28を統括的に制御する統括制御手段としての統括制御基板29が装着されている(図3に示す)。統括制御基板29は、前記各制御基板26〜28を統括的に制御するために各種処理を実行し、該処理結果に応じて、遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)を行わせるための制御を指示する各種の制御コマンドを演算処理するようになっている。そして、統括制御基板29は、前記制御コマンドを所定の制御信号として出力するようになっており、本実施形態では統括制御基板29から出力された制御信号が演出制御信号となる。
【0023】
以下、主制御基板25、表示制御基板26、ランプ制御基板27、音声制御基板28及び統括制御基板29の具体的な構成を図3〜図6に基づき説明する。
前記各制御基板25〜29は、主制御基板25に対して統括制御基板29が接続され、該統括制御基板29に対して表示制御基板26、ランプ制御基板27及び音声制御基板28が各別に接続されている。そして、統括制御基板29は、主制御基板25から制御コマンドを入力し、表示制御基板26、ランプ制御基板27及び音声制御基板28は、統括制御基板29から制御コマンドを入力するようになっている。
【0024】
前記主制御基板25は、メインCPU25aを備えており、メインCPU25aにはROM25b及びRAM25cが接続されている。メインCPU25aは、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、リーチ判定用乱数、はずれ左図柄用乱数、はずれ中図柄用乱数、はずれ右図柄用乱数、演出パターン振分乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。メインCPU25aは、更新後の各種乱数の値をRAM25cに記憶し、更新前の値を書き換えることにより各種乱数の値を更新している。ROM25bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや、複数種類の演出パターンが記憶されている。RAM25cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(各種乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。本実施形態では、ROM25bが、演出パターンを記憶する演出パターン記憶手段となる。
【0025】
前記演出パターンは、各列の図柄変動が開始してから、全列の図柄(又は図柄組み合わせ)が停止(確定停止)する迄の間において、演出パターン毎に予め定められた遊技演出の時間内における遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。この演出パターンには、各別に遊技演出の時間が定められており、演出パターンによって遊技演出の時間が特定可能とされている。そして、複数種類の演出パターンは、大当り演出用、リーチありのはずれ演出用、リーチなしのはずれ演出用に分類されてROM25bに記憶されている。例えば、図5に例示するように、大当り演出用の演出パターンとして時間T1が対応付けられた演出パターンP1、時間T2が対応付けられた演出パターンP2が記憶されている。同じく、図5に例示するように、リーチありのはずれ演出用の演出パターンとして時間T3が対応付けられた演出パターンP3、時間T4が対応付けられた演出パターンP4が記憶されている。同じく、図5に例示するように、リーチなしのはずれ演出用の演出パターンとして時間T5が対応付けられた演出パターンP5が記憶されている。
【0026】
前記「大当り演出」は、図柄組み合わせゲームが、大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。大当り演出用の演出パターンに基づき図柄組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経て大当りの組み合わせで停止する場合とリーチ演出を経ることなく大当りの組み合わせで停止する場合がある。前記「はずれ演出」は、図柄組み合わせゲームが、はずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。はずれ演出用の演出パターンに基づき図柄組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経てはずれの組み合わせで停止する場合(所謂、はずれリーチ)とリーチ演出を経ることなくはずれの組み合わせで停止する場合がある。本実施形態では、リーチ演出を経てはずれの組み合わせで停止する場合をリーチありのはずれ演出用の演出パターンとし、リーチ演出を経ることなくはずれの組み合わせで停止する場合をリーチなしのはずれ演出用の演出パターンとしている。
【0027】
そして、メインCPU25aは、前述した各種乱数を用いて、大当り判定、リーチ判定、停止図柄の決定、及び演出パターンの決定などの各種処理を実行するようになっている。
【0028】
前記メインCPU25aは、入賞検知センサSE1における遊技球の入賞検知を契機に大当り判定用乱数の値及び大当り図柄用乱数の値をRAM25cから読み出し、該読み出した値をRAM25cの所定の格納領域に格納(記憶)するようになっている。そして、大当り判定は、図柄組み合わせゲームの開始直前に、RAM25cに格納されている前記大当り判定用乱数の値とROM25bに記憶されている大当り判定値とを比較して行われるようになっている。この大当り判定の結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致)の場合、メインCPU25aは、大当りを決定するようになっている。本実施形態のパチンコ機10では、大当り判定用乱数の取り得る数値を、0〜946(全947通りの整数)としている。そして、メインCPU25aは、大当り確率を通常確率とする場合、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から予め定めた3個の大当り判定値を用いて、大当り確率を947分の3(=315.7分の1)として大当り判定を行うようになっている。一方、メインCPU25aは、大当り確率を高確率とする場合、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から予め定めた15個の大当り判定値を用いて、大当り確率を947分の15(=63.1分の1)として大当り判定を行うようになっている。
【0029】
そして、大当りの決定がなされると、メインCPU25aは、RAM25cに格納されている大当り図柄用乱数の値から、前記可視表示部H(図柄表示装置20)に最終的に停止させる図柄(停止図柄)を決定するようになっている。具体的には、前記大当り図柄用乱数の値を停止図柄左、停止図柄中、及び停止図柄右(各停止図柄は同一種類)とする。本実施形態において、大当り図柄用乱数の取り得る数値は、6種類の図柄に対応するように、0〜5(全6種類の整数)としている(図4参照)。従って、メインCPU25aは、大当り図柄用乱数の値として、0、2又は4を読み出した場合には、各停止図柄を全て0、2又は4に決定するようになっている。この場合、図柄表示装置20には、通常の大当りを認識できる大当りの組み合わせ[000][222][444]が停止することになる。また、メインCPU25aは、大当り図柄用乱数の値として、1、3又は5を読み出した場合には、各停止図柄を全て1、3又は5に決定するようになっている。この場合、図柄表示装置20には、確変の大当りを認識できる大当りの組み合わせ[111][333][555]が停止することになる。また、大当りの決定がなされると、メインCPU25aは、RAM25cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、大当り演出用の演出パターンの中から一つの演出パターンを決定するようになっている。
【0030】
前記リーチ判定は、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が不一致)の場合に、RAM25cから読み出したリーチ判定用乱数の値とROM25bに記憶されているリーチ判定値とを比較して行われるようになっている。このリーチ判定の結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が一致)の場合、メインCPU25aは、リーチを決定するようになっている。そして、リーチの決定がなされると、メインCPU25aは、RAM25cから読み出したはずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値から停止図柄を決定するようになっている。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止図柄左及び停止図柄右(停止図柄左,右は同一種類)とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止図柄中とする。このとき、メインCPU25aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値が一致していた場合、停止図柄左と停止図柄中が一致しないように停止図柄中を決定するようになっている。本実施形態において、はずれ左図柄用乱数、はずれ中図柄用乱数、はずれ右図柄用乱数の取り得る数値は、大当り図柄用乱数と同様に、6種類の図柄に対応するように、0〜5(全6種類の整数)としている(図4参照)。また、リーチの決定がなされると、メインCPU25aは、RAM25cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、リーチありのはずれ演出用の演出パターンの中から一つの演出パターンを決定するようになっている。
【0031】
一方、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が不一致)の場合、メインCPU25aは、はずれを決定するようになっている。そして、はずれの決定がなされると、メインCPU25aは、RAM25cから読み出したはずれ左図柄用乱数の値、はずれ中図柄用乱数の値、及びはずれ右図柄用乱数の値から停止図柄を決定するようになっている。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止図柄左とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止図柄中とし、前記はずれ右図柄用乱数の値を停止図柄右とする。このとき、メインCPU25aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ右図柄用乱数の値が一致していた場合、停止図柄左と停止図柄右が一致しないように停止図柄右を決定するようになっている。また、はずれの決定がなされると、メインCPU25aは、RAM25cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、リーチなしのはずれ演出用の演出パターンの中から一つの演出パターンを決定するようになっている。
【0032】
前述のように、停止図柄及び演出パターンを決定したメインCPU25aは、統括制御基板29の統括CPU29aに対して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力するようになっている。具体的に言えば、メインCPU25aは、最初に、演出パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する演出パターン指定コマンドを出力するようになっている。次に、メインCPU25aは、停止図柄左を指定する左図柄指定コマンド、停止図柄中を指定する中図柄指定コマンド及び停止図柄右を指定する右図柄指定コマンドを、左図柄指定コマンド→右図柄指定コマンド→中図柄指定コマンドの順に出力するようになっている。その後に、メインCPU25aは、指定した演出パターンに定められている遊技演出の時間に基づいて図柄変動の停止を指示する全図柄停止コマンドを出力するようになっている。本実施形態では、主制御基板25のメインCPU25aが、演出パターン決定手段、図柄決定手段、指定信号出力手段として機能する。また、本実施形態では、統括制御基板29の統括CPU29aに出力される制御コマンドのうち、演出パターン指定コマンドがパターン指定信号として出力されると共に、各図柄指定コマンド(図4参照)が図柄指定信号として出力される。
【0033】
次に、統括制御基板29について説明すると、統括制御基板29は、統括CPU29aを備えており、統括CPU29aにはROM29b及びRAM29cが接続されている。統括CPU29aは、演出内容パターン振分乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。統括CPU29aは、更新後の演出内容パターン振分乱数の値をRAM29cに記憶し、更新前の値を書き換えることにより、演出内容パターン振分乱数の値を更新している。ROM29bには、各制御基板26〜28を統括的に制御するための制御プログラムが記憶されている。また、ROM29bには、複数種類の演出内容パターンが記憶されている。RAM29cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(演出内容パターン振分乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。本実施形態では、ROM29bが、演出内容パターンを記憶する演出内容パターン記憶手段となる。
【0034】
前記演出内容パターンは、遊技演出のベースとなる演出パターンに対応付けられた遊技演出の時間内において、各制御基板26〜28の制御により行わせる遊技演出の具体的な演出内容を特定するためのものである。そして、複数種類の演出内容パターンは、図5に例示するように、一つの演出パターンに対して単数又は複数の演出内容パターンが振分けられた状態で記憶されている。具体的に言えば、大当り演出用の演出パターンP1には演出内容パターンP1−ta,P1−tb,P1−ha,P1−hbが、演出パターンP2には演出内容パターンP2−ta,P2−tb,P2−ha,P2−hbが振分けられている。リーチありのはずれ演出用の演出パターンP3には演出内容パターンP3−ta,P3−tb,P3−ha,P3−hbが、演出パターンP4には演出内容パターンP4−ta,P4−tb,P4−ha,P4−hbが振分けられている。リーチなしのはずれ演出用の演出パターンP5には演出内容パターンP5−aが振分けられている。
【0035】
また、本実施形態において、大当り演出用の演出パターンP1,P2及びリーチありのはずれ演出用の演出パターンP3,P4に振分けられた演出内容パターンについては、図柄の種類に応じて分類されている。本実施形態では、確変図柄用の演出内容パターンと非確変図柄用の演出内容パターンに分類されている。演出パターンP1,P2では、演出内容パターンP1−ta,P1−tb,P2−ta,P2−tbを確変図柄用の演出内容パターンとし、演出内容パターンP1−ha,P1−hb,P2−ha,P2−hbを非確変図柄用の演出内容パターンとしている。演出パターンP3,P4では、演出内容パターンP3−ta,P3−tb,P4−ta,P4−tbを確変図柄用の演出内容パターンとし、演出内容パターンP3−ha,P3−hb,P4−ha,P4−hbを非確変図柄用の演出内容パターンとしている。
【0036】
そして、演出パターン指定コマンド及び各図柄指定コマンドを入力した統括CPU29aは、図6に示す処理手順に従って演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンに対応する演出内容パターンを決定するようになっている。以下、統括CPU29aが、演出内容パターンを決定する手順を説明する。
【0037】
前記統括CPU29aは、入力した演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンの種類(演出パターンP1、演出パターンP2、・・・、演出パターンP5のどれか)を確認する(ステップS10)。続いて、統括CPU29aは、演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンが、大当り演出用の演出パターン又はリーチありのはずれ演出用の演出パターンであるか否かを判定する(ステップS11)。図6のステップS11では、大当り演出用の演出パターンを「大当り」と示し、リーチありのはずれ演出用の演出パターンを「はずれリーチ」と示している。本実施形態において、統括CPU29aは、入力した演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンの種類に基づき、該演出パターンが、大当り演出用、リーチありのはずれ演出用又はリーチなしのはずれ演出用の何れに分類されているのかを判定する。そして、前記ステップS11の判定結果が肯定の場合、統括CPU29aは、メインCPU25aが決定した停止図柄の種類を判定(所定の図柄であるか否かの判定)する(ステップS12)。本実施形態では、メインCPU25aが決定した複数列の停止図柄のうち、特定列の停止図柄の種類が確変図柄であるか否かを判定する。より詳しくは、停止図柄左が確変図柄であるか否かを判定し、統括CPU29aは、入力した左図柄指定コマンドで指定された図柄の種類に基づき判定を行う。
【0038】
前記ステップS12の判定結果が肯定、即ち、停止図柄左が確変図柄(1,3,5)の場合、統括CPU29aは、ステップS10で判定した演出パターンの種類に基づき、確変図柄用の演出内容パターンを決定する(ステップS13)。具体的には、前記演出内容パターンは、演出内容パターン振分け乱数の値と予め対応付けられており、統括CPU29aが、RAM29cから読み出した演出内容パターン振分乱数の値に基づき、演出パターンに対応する確変図柄用の演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定する。例えば、演出パターンP1を指定する演出パターン指定コマンドを入力した場合、統括CPU29aは、演出内容パターンP1−ta,P1−tbの中から一つの演出内容パターンを決定する。そして、前記ステップS13で演出内容パターンを決定した統括CPU29aは、ステップS16に移行する。
【0039】
一方、前記ステップS12の判定結果が否定、即ち、停止図柄左が非確変図柄(0,2,4)の場合、統括CPU29aは、ステップS10で判定した演出パターンの種類に基づき、非確変図柄用の演出内容パターンを決定する(ステップS14)。具体的には、統括CPU29aが、RAM29cから読み出した演出内容パターン振分乱数の値に基づき、演出パターンに対応する非確変図柄用の演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定する。例えば、演出パターンP1を指定する演出パターン指定コマンドを入力した場合、統括CPU29aは、演出内容パターンP1−ha,P1−hbの中から一つの演出内容パターンを決定する。そして、前記ステップS14で演出内容パターンを決定した統括CPU29aは、ステップS16に移行する。
【0040】
また、前記ステップS11の判定結果が否定、即ち、リーチなしのはずれ演出用の演出パターンである場合、統括CPU29aは、ステップS10で判定した演出パターンの種類に基づき、演出内容パターンを決定する(ステップS15)。具体的には、統括CPU29aは、RAM29cから演出内容パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、一つの演出内容パターンを決定する。本実施形態の場合、統括CPU29aは、演出パターンP5に振分けられた演出内容パターンP5−aを決定する。このステップS15で演出内容パターンP5−aを決定した統括CPU29aは、ステップS16に移行する。そして、前記ステップS16に移行した統括CPU29aは、決定した演出内容パターンを示す制御コマンドを演算処理し、該制御コマンドを各制御基板26〜28に出力する。なお、統括CPU29aは、メインCPU25aが出力した各図柄指定コマンド及び全図柄停止コマンドを入力すると、これらのコマンドを表示制御基板26のサブCPU26aに出力する。
【0041】
以上のように、統括制御基板29は、各制御基板26〜28の制御により行わせる遊技演出を特定するための演出内容パターンを決定し、該決定した演出内容パターンを示す制御コマンドを各制御基板26〜28に出力している。そのため、各制御基板26〜28は、統括制御基板29で決定した同一の演出内容パターンに基づき、夫々、遊技演出を行わせるための制御を実行することになる。その結果、表示制御基板26の制御による図柄表示装置20の表示演出、ランプ制御基板27の制御による電飾ランプ16の発光演出、及び音声制御基板28の制御によるスピーカ17の音声演出を同調させることが可能となる。即ち、パチンコ機10で行われる遊技演出を同調させることができる。「遊技演出が同調する」とは、各々の遊技演出が同じ調子となるように行われていることであり、例えば、「犬が走っている様子」を示す表示演出が行われている場合に、その表示演出に見合った(又は関連した)発光演出(激しく点滅)や音声演出(犬が走っている時の音など)が行われることである。
【0042】
また、統括制御基板29は、主制御基板25が決定する一つの演出パターンに対して複数種類の演出内容パターンを振分けている。また、一つの演出パターンに振分けた演出内容パターンを、さらに、確変図柄用と非確変図柄用に振分けている。その結果、主制御基板25が管理する(ROM25bに記憶する)演出パターンの数を増加させることなく、遊技演出の種類を多様化すること(又は遊技演出の種類を増やすこと)が可能となる。そして、統括制御基板29で演出内容パターンを決定することにより、表示演出の種類、発光演出の種類、及び音声演出の種類を多様化した場合であっても、前述のように、パチンコ機10で行われる遊技演出を同調させることができる。本実施形態では、統括制御基板29の統括CPU29aが、信号入力手段、図柄判定手段、演出内容パターン決定手段、演出制御信号出力手段として機能する。
【0043】
次に、表示制御基板26、ランプ制御基板27、及び音声制御基板28について説明する。
前記表示制御基板26は、サブCPU26aを備えており、サブCPU26aにはROM26b及びRAM26cが接続されている。ROM26bには、複数種類の表示演出用の演出実行データや、各種の画像情報が記憶されている。この演出実行データは、サブCPU26aが、統括CPU29aから指定された演出内容パターンに基づく表示演出が行われるように図柄表示装置20を制御するための情報である。演出実行データに基づき、サブCPU26aは、図柄表示装置20(可視表示部H)の表示内容(各列の図柄の動作、キャラクタの動作及び可視表示部Hの背景など)を制御し、図柄表示装置20では表示演出が行われる。ROM26bには、一つの演出内容パターンに対して一つの演出実行データが対応付けられて記憶されている。また、ROM26bには、各種の画像情報として、図柄の画像情報、背景画像、文字画像、登場キャラクタの画像が記憶されている。RAM26cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0044】
前記ランプ制御基板27は、サブCPU27aを備えており、サブCPU27aにはROM27b及びRAM27cが接続されている。ROM27bには、複数種類の発光演出用の演出実行データが記憶されている。この演出実行データは、サブCPU27aが、統括CPU29aから指定された演出内容パターンに基づく発光演出が行われるように電飾ランプ16を制御するための情報である。演出実行データに基づき、サブCPU27aは、電飾ランプ16の発光態様(点灯開始のタイミング、点灯時間など)を制御し、電飾ランプ16では発光演出が行われる。ROM27bには、一つの演出内容パターンに対して一つの演出実行データが対応付けられて記憶されている。RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0045】
前記音声制御基板28は、サブCPU28aを備えており、サブCPU28aにはROM28b及びRAM28cが接続されている。ROM28bには、複数種類の音声演出用の演出実行データが記憶されている。この演出実行データは、サブCPU28aが、統括CPU29aから指定された演出内容パターンに基づく音声演出が行われるようにスピーカ17を制御するための情報である。演出実行データに基づいて、サブCPU28aは、スピーカ17の音声出力態様(効果音の種類、1回の音声出力時間など)を制御し、スピーカ17では音声演出が行われる。ROM28bには、一つの演出内容パターンに対して一つの演出実行データが対応付けられて記憶されている。RAM28cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0046】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、遊技演出が行われる態様を説明する。
大当りを決定したメインCPU25aは、大当り図柄用乱数の値に基づき各停止図柄を決定すると共に、演出パターン振分乱数の値に基づき大当り演出用の演出パターンP1,P2の中から一つの演出パターンを決定する。そして、メインCPU25aは、統括制御基板29の統括CPU29aに対して、演出パターン指定コマンドを出力すると共に、左図柄指定コマンド、右図柄指定コマンド及び中図柄指定コマンドを順次出力する。
【0047】
前記統括CPU29aは、指定された演出パターンの種類を確認し、停止図柄左が確変図柄であるか否かを判定する(図6のステップS10,S11,S12)。そして、統括CPU29aは、確変図柄の場合、演出パターンに振分けられた確変図柄用の演出内容パターンを決定する(図6のステップS13)。また、統括CPU29aは、非確変図柄の場合、演出パターンに振分けられた非確変図柄用の演出内容パターンを決定する(図6のステップS14)。そして、統括CPU29aは、各制御基板26〜28の各サブCPU26a〜28aに対して、決定した演出内容パターンを指定する制御コマンドを出力する(図6のステップS16)。
【0048】
前記各制御基板26〜28の各サブCPU26a〜28aは、演出内容パターンに対応する演出実行データを各ROM26b〜28bから読み出す。統括CPU29aが確変図柄用の演出内容パターンP1−taを決定していた場合、表示制御基板26のサブCPU26aは、ROM26bから演出内容パターンP1−taに対応する表示演出用の演出実行データを読み出す。同様に、ランプ制御基板27のサブCPU27aは、ROM27bから演出内容パターンP1−taに対応する発光演出用の演出実行データを読み出す。同様に、音声制御基板28のサブCPU28aは、ROM28bから演出内容パターンP1−taに対応する音声演出用の演出実行データを読み出す。
【0049】
前記サブCPU26aは、演出実行データに基づき図柄表示装置20を制御し、図柄表示装置20では表示演出が行われる。サブCPU27aは、演出実行データに基づき電飾ランプ16を制御し、電飾ランプ16では発光演出が行われる。サブCPU28aは、演出実行データに基づきスピーカ17を制御し、スピーカ17では音声演出が行われる。このとき、表示演出、発光演出及び音声演出は、同一の演出内容パターンに対応付けられた演出実行データに基づいて行われるため、互いの遊技演出が同調し合うように行われる。前記確変図柄用の演出内容パターンに基づき、遊技演出が行われると、図柄表示装置20には、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右(各停止図柄は同一種類)が左図柄、中図柄、右図柄として最終的に導出される。そして、全図柄停止コマンドの入力により、確変の大当りを認識できる大当りの組み合わせ([111][333][555])が停止する。また、非確変図柄用の演出内容パターンに基づき、遊技演出が行われると、図柄表示装置20には、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右(各停止図柄は同一種類)が、左図柄、中図柄、右図柄として最終的に導出される。そして、全図柄停止コマンドの入力により、通常の大当りを認識できる大当りの組み合わせ([000][222][444])が停止する。
【0050】
また、リーチを決定したメインCPU25aは、はずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値に基づき各停止図柄を決定すると共に、演出パターン振分乱数の値に基づきリーチありのはずれ演出用の演出パターンP3,P4の中から一つの演出パターンを決定する。そして、メインCPU25aは、統括CPU29aに対して、演出パターン指定コマンドを出力すると共に、各図柄指定コマンドを順次出力する。
【0051】
前記統括CPU29aは、前述同様に、演出内容パターンを決定し、該決定した演出内容パターンを指定する制御コマンドを各サブCPU26a〜28aに出力する。前記各サブCPU26a〜28aは、演出内容パターンに対応する演出実行データを各ROM26b〜28bから読み出し、該読み出した演出実行データに基づき、図柄表示装置20、電飾ランプ16及びスピーカ17を夫々制御する。その結果、表示演出、発光演出及び音声演出は、同一の演出内容パターンに対応付けられた演出実行データに基づいて行われるため、互いの遊技演出が同調し合うように行われる。
【0052】
前記確変図柄用の演出内容パターンに基づき、遊技演出が行われると、図柄表示装置20には、左図柄指定コマンドで指定された停止図柄左と右図柄指定コマンドで指定された停止図柄右(停止図柄左と同一種類)が、左図柄、右図柄として導出され([1↓1][3↓3][5↓5])、リーチ演出が行われる。このリーチ演出を経て、中図柄指定コマンドで指定された停止図柄中(停止図柄右,左と同一種類ではない)が中図柄として導出され、全図柄停止コマンドの入力により、はずれの組み合わせ([121][323][515]など)が停止する。また、非確変図柄用の演出内容パターンに基づき、遊技演出が行われると、左図柄指定コマンドで指定された停止図柄左と右図柄指定コマンドで指定された停止図柄右(停止図柄左と同一種類)が、左図柄、右図柄として導出され([0↓0][2↓2][4↓4])、リーチ演出が行われる。このリーチ演出を経て、中図柄指定コマンドで指定された停止図柄中(停止図柄右,左と同一種類ではない)が中図柄として導出され、全図柄停止コマンドの入力により、はずれの組み合わせ([010][242][434]など)が停止する。
【0053】
また、はずれを決定したメインCPU25aは、はずれ左図柄用乱数の値、はずれ中図柄用乱数の値及びはずれ右図柄用乱数の値に基づき各停止図柄を決定すると共に、リーチなしのはずれ演出用の演出パターンP5を決定する。そして、メインCPU25aは、統括CPU29aに対して、演出パターン指定コマンドを出力すると共に、各図柄指定コマンドを順次出力する。
【0054】
前記統括CPU29aは、リーチなしのはずれ演出用の演出パターンP5に対応する演出内容パターンP5−aを決定し(ステップS15)、演出内容パターンP5−aを指定する制御コマンドを各サブCPU26a〜28aに出力する。前記各サブCPU26a〜28aは、演出内容パターンP5−aに対応する演出実行データを各ROM26b〜28bから読み出し、該読み出した演出実行データに基づき、図柄表示装置20、電飾ランプ16及びスピーカ17を夫々制御する。その結果、表示演出、発光演出及び音声演出は、同一の演出内容パターンP5−aに対応付けられた演出実行データに基づいて行われるため、互いの遊技演出が同調し合うように行われる。前記遊技演出が行われると、図柄表示装置20には、リーチ演出を経ることなく、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄左、停止図柄右、停止図柄中が、左図柄、右図柄、中図柄として導出される。そして、全図柄停止コマンドの入力により、はずれの組み合わせ([123][445][513]など)が停止する。
【0055】
従って、第1の実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)指定された図柄が所定の図柄であるか否かを判定し、該判定結果に基づき、主制御基板25が決定した演出パターンに対応する演出内容パターンを決定するようにした。そのため、前記判定結果に応じて、所定の図柄である場合(判定結果が肯定の場合)の演出内容パターン又は所定の図柄でない場合(判定結果が否定の場合)の演出内容パターンを決定することができる。即ち、一つの演出パターンに対して振分けられた複数種類の演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定することができる。従って、主制御基板25に負担を強いることなく図柄表示装置20、電飾ランプ16及びスピーカ17が行う遊技演出(表示演出、音声演出、発光演出)の種類を増やすことができる。
【0056】
(2)また、表示制御基板26、ランプ制御基板27及び音声制御基板28を統括的に制御する統括制御基板29を設け、統括制御基板29において前記判定を行うと共に、該判定結果に基づき演出内容パターンを決定するようにした。そして、統括制御基板29は、決定した演出内容パターンを指定する制御コマンドを各制御基板26〜28に出力するようにした。そのため、各制御基板26〜28は、統括制御基板29で決定した同一の演出内容パターンに基づき、夫々、遊技演出を行わせるための制御を実行することになる。従って、遊技演出の種類を増やした場合であっても、図柄表示装置20の表示演出、電飾ランプ16の発光演出、スピーカ17の音声演出を同調させることができる。そして、遊技演出を同調させることにより、遊技演出全体に統一性(統一感)を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0057】
(3)また、図柄表示装置20の表示演出を多様化した場合に、該表示演出に併せて、電飾ランプ16の発光演出やスピーカ17の音声演出も多様化することができる。即ち、表示演出が異なる場合には、発光演出や音声演出も異ならせることができる。従って、より一層遊技者の興趣を高めることが可能な遊技演出を実現することができる。
【0058】
(4)主制御基板25が遊技演出のベースとなる演出パターンを、統括制御基板29が遊技演出の具体的な演出内容を特定するための演出内容パターンを決定している。そのため、膨大な情報量からなる遊技演出の制御を主制御基板25と統括制御基板29により、分担して実行することができる。この分担により各基板の負荷を分散し、一つの基板への負荷集中を抑制できる。特に、主制御基板25に対して過度の負担を強いることを抑制することができる。
【0059】
(5)主制御基板25は、演出パターン振分乱数を用いて複数種類の演出パターンの中から一つの演出パターンを決定している。また、統括制御基板29は、演出内容パターン振分乱数を用いて複数種類の演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定している。そのため、演出パターンや演出内容パターンの決定にランダム性を持たせることができる。従って、様々な遊技演出がランダムに出現するため、図柄組み合わせゲームが開始する毎に、どのような遊技演出が行われるのかを遊技者に期待させることができる。
【0060】
(6)統括制御基板29は、主制御基板25が出力した各図柄指定コマンドを入力し、該図柄指定コマンドに基づき、演出内容パターンを決定するための処理を実行するようにした。即ち、図柄指定コマンドは、主制御基板25が出力する既存の制御コマンドであって、該既存の制御コマンドを利用して、統括制御基板29が演出内容パターンを決定している。そのため、統括制御基板29が演出内容パターンを決定するようにした場合であっても、主制御基板25に設計変更が生じることなく、従来と同様の構成の主制御基板25を採用することができる。さらに、主制御基板25は、統括制御基板29が演出内容パターンを決定するための専用の制御コマンドを送信する必要がないので、主制御基板25に対して過度の負担を強いることを抑制できる。
【0061】
(7)統括制御基板29は、主制御基板25が決定した停止図柄が、確変図柄であるか否かを判定すると共に、一つの演出パターンに対して確変図柄用の演出内容パターンと非確変図柄用の演出内容パターンを振分けた。そのため、パチンコ機10で行われる遊技演出において、確変の大当りになる可能性を想定し得る遊技演出を差別化することができる。この確変の大当りは、通常の大当りに比して遊技者にとってさらに有利である。従って、遊技者が抱く確変の大当りへの期待感をより一層喚起させることができる。
【0062】
(第2の実施形態)
次に、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)に具体化した第2の実施形態を図1〜図4、図7及び図8に基づき説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成又は同一制御内容については、同一符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0063】
前記主制御基板25のROM25bには、図7に例示するように、時間T1が対応付けられた演出パターンP1、時間T2が対応付けられた演出パターンP2、時間T3が対応付けられた演出パターンP3というように複数種類の演出パターンが記憶されている。これらの演出パターンP1,P2,P3は、大当り演出用、リーチありのはずれ演出用、リーチなしのはずれ演出用に分類されることなく、ROM25bに記憶されている。
【0064】
前記統括制御基板29のROM29bには、複数種類の演出内容パターンが記憶されている。本実施形態において、複数種類の演出内容パターンは、図7に例示するように、一つの演出パターンに対して、複数の演出内容パターンが振分けられた状態で記憶されている。そして、本実施形態では、一つの演出パターンに振分けられた複数の演出内容パターンが、大当り演出用、リーチありのはずれ演出用、リーチなしのはずれ演出用に分類されている。具体的に言えば、演出パターンP1には、大当り演出用の演出内容パターンP1−Aa,P1−Ab、リーチありのはずれ演出用の演出内容パターンP1−Ra,P1−Rb、リーチなしのはずれ演出用の演出内容パターンP1−Hが振分けられている。演出パターンP2には、大当り演出用の演出内容パターンP2−Aa,P2−Ab、リーチありのはずれ演出用の演出内容パターンP2−Ra,P2−Rb、リーチなしのはずれ演出用の演出内容パターンP2−Hが振分けられている。演出パターンP3には、大当り演出用の演出内容パターンP3−Aa,P3−Ab、リーチありのはずれ演出用の演出内容パターンP3−Ra,P3−Rb、リーチなしのはずれ演出用の演出内容パターンP3−Hが振分けられている。
【0065】
そして、演出パターン指定コマンド及び各図柄指定コマンドを入力した統括CPU29aは、図8に示す処理手順に従って演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンに対応する演出内容パターンを決定するようになっている。以下、統括CPU29aが、演出内容パターンを決定する手順を説明する。
【0066】
前記統括CPU29aは、入力した演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンの種類を確認する(ステップS20)。そして、本実施形態の統括CPU29aは、ステップS21及びステップS22において、入力した各図柄指定コマンドで指定された停止図柄による図柄組み合わせが所定の図柄組み合わせであるか否かを判定し、その判定結果に基づき演出内容パターンを決定するようになっている。より詳しくは、大当りの組み合わせ、リーチありのはずれの組み合わせ、又はリーチなしのはずれの組み合わせのうち何れの組み合わせであるのかを判定する。本実施形態において、統括CPU29aは、組み合わせ判定手段として機能する。
【0067】
前記統括CPU29aは、最初に、左図柄指定コマンドで指定された停止図柄左と右図柄指定コマンドで指定された停止図柄右が同一種類であるか否かを判定する(ステップS21)。この判定結果が肯定の場合、大当りの組み合わせ又はリーチありのはずれの組み合わせであるため、統括CPU29aは、続いて、左図柄指定コマンドで指定された停止図柄左と中図柄指定コマンドで指定された停止図柄中が同一種類であるか否かを判定する(ステップS22)。この判定結果が肯定の場合、停止図柄左、停止図柄中及び停止図柄右が同一種類となる大当りの組み合わせであるため、統括CPU29aは、ステップS20で判定した演出パターンの種類に基づき、大当り演出用の演出内容パターンを決定する(ステップS23)。具体的には、統括CPU29aが、RAM29cから読み出した演出内容パターン振分乱数の値に基づき、演出パターンに対応する大当り演出用の演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定する。例えば、演出パターンP1を指定する演出パターン指定コマンドを入力した場合、統括CPU29aは、演出内容パターンP1−Aa,P1−Abの中から一つの演出内容パターンを決定する。そして、前記ステップS23で演出内容パターンを決定した統括CPU29aは、ステップS26に移行する。
【0068】
一方、前記ステップS22の判定結果が否定の場合には、停止図柄左と停止図柄右が同一種類であって停止図柄中とは同一種類でないリーチありのはずれの組み合わせである。そのため、統括CPU29aは、ステップS20で判定した演出パターンの種類に基づき、リーチありのはずれ演出用の演出内容パターンを決定する(ステップS24)。具体的には、統括CPU29aが、RAM29cから読み出した演出内容パターン振分乱数の値に基づき、演出パターンに対応するリーチありのはずれ演出用の演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定する。例えば、演出パターンP1を指定する演出パターン指定コマンドを入力した場合、統括CPU29aは、演出内容パターンP1−Ra,P1−Rbの中から一つの演出内容パターンを決定する。そして、前記ステップS24で演出内容パターンを決定した統括CPU29aは、ステップS26に移行する。
【0069】
また、前記ステップS21の判定結果が否定の場合には、停止図柄左と停止図柄右が同一種類でないリーチなしのはずれの組み合わせである。そのため、統括CPU29aは、ステップS20で判定した演出パターンの種類に基づき、リーチなしのはずれ演出用の演出内容パターンを決定する(ステップS25)。具体的には、統括CPU29aが、RAM29cから読み出した演出内容パターン振分乱数の値に基づき、演出パターンに対応するリーチなしのはずれ演出用の演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定する。例えば、演出パターンP1を指定する演出パターン指定コマンドを入力した場合、統括CPU29aは、演出内容パターンP1−Hを決定する。そして、前記ステップS25で演出内容パターンを決定した統括CPU29aは、ステップS26に移行する。前記ステップS26に移行した統括CPU29aは、決定した演出内容パターンを示す制御コマンドを演算処理し、該制御コマンドを各制御基板26〜28に出力する。
【0070】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、遊技演出が行われる態様を説明する。
前記主制御基板25のメインCPU25aは、大当り判定又はリーチ判定の判定結果に基づき、各停止図柄を決定する。また、大当り判定又はリーチ判定を行ったメインCPU25aは、演出パターン振分乱数の値に基づき、複数種類の演出パターンの中から一つの演出パターンを決定する。そして、メインCPU25aは、統括制御基板29の統括CPU29aに対して、演出パターン指定コマンドを出力すると共に、左図柄指定コマンド、右図柄指定コマンド及び中図柄指定コマンドを順次出力する。
【0071】
前記統括CPU29aは、指定された演出パターンの種類を確認し、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄による図柄組み合わせを判定する(図8のステップS20,S21,S22)。そして、統括CPU29aは、大当りの組み合わせを判定すると、演出パターンに振分けられた大当り演出用の演出内容パターンを決定する(図8のステップS23)。また、統括CPU29aは、リーチありのはずれの組み合わせを判定すると、演出パターンに振分けられたリーチありのはずれ演出用の演出内容パターンを決定する(図8のステップS24)。また、統括CPU29aは、リーチなしのはずれの組み合わせを判定すると、演出パターンに振分けられたリーチなしのはずれ演出用の演出内容パターンを決定する(図8のステップS25)。そして、統括CPU29aは、各制御基板26〜28の各サブCPU26a〜28aに対して、決定した演出内容パターンを指定する制御コマンドを出力する(図8のステップS26)。
【0072】
前記各制御基板26〜28の各サブCPU26a〜28aは、演出内容パターンに対応する演出実行データを各ROM26b〜28bから読み出す。統括CPU29aが大当り演出用の演出内容パターンP2−Aaを決定していた場合、表示制御基板26のサブCPU26aは、ROM26bから演出内容パターンP2−Aaに対応する表示演出用の演出実行データを読み出す。同様に、ランプ制御基板27のサブCPU27aは、ROM27bから演出内容パターンP2−Aaに対応する発光演出用の演出実行データを読み出す。同様に、音声制御基板28のサブCPU28aは、ROM28bから演出内容パターンP2−Aaに対応する音声演出用の演出実行データを読み出す。
【0073】
前記サブCPU26aは、演出実行データに基づき図柄表示装置20を制御し、図柄表示装置20では表示演出が行われる。サブCPU27aは、読み出した演出実行データに基づき電飾ランプ16を制御し、電飾ランプ16では発光演出が行われる。サブCPU28aは、読み出した演出実行データに基づきスピーカ17を制御し、スピーカ17では音声演出が行われる。このとき、表示演出、発光演出及び音声演出は、同一の演出内容パターンに対応付けられた演出実行データに基づいて行われるため、互いの遊技演出が同調し合うように行われる。
【0074】
前記大当り演出用の演出内容パターンに基づき、遊技演出が行われると、図柄表示装置20には、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右(各停止図柄は同一種類)が、左図柄、中図柄、右図柄として最終的に導出される。そして、全図柄停止コマンドの入力により、確変の大当り又は通常の大当りを認識できる大当りの組み合わせ([000][111][222][333][444][555])が停止する。また、リーチありのはずれ演出用の演出内容パターンに基づき、遊技演出が行われると、図柄表示装置20には、左図柄指定コマンドで指定された停止図柄左と右図柄指定コマンドで指定された停止図柄右(停止図柄左と同一種類)が導出され([0↓0][1↓1]など)、リーチ演出が行われる。このリーチ演出を経て、中図柄指定コマンドで指定された停止図柄中(停止図柄右,左と同一種類ではない)が中図柄として導出され、全図柄停止コマンドの入力により、はずれの組み合わせ([010][131]など)が停止する。また、リーチなしのはずれ演出用の演出内容パターンに基づき、遊技演出が行われると、図柄表示装置20には、リーチ演出を経ることなく、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄左、停止図柄右、停止図柄中が、左図柄、右図柄、中図柄として導出される。そして、全図柄停止コマンドの入力により、はずれの組み合わせ([123][445][513]など)が停止する。
【0075】
従って、第2の実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果(2)〜(6)と同様の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(8)指定された停止図柄による図柄組み合わせが所定の図柄組み合わせであるか否かを判定し、該判定結果に基づき、主制御基板25が決定した演出パターンに対応する演出内容パターンを決定するようにした。そのため、前記判定結果に応じて、所定の図柄組み合わせである場合(判定結果が肯定の場合)の演出内容パターン又は所定の図柄組み合わせでない場合(判定結果が否定の場合)の演出内容パターンを決定することができる。即ち、一つの演出パターンに対して振分けられた複数種類の演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定することができる。従って、主制御基板25に負担を強いることなく図柄表示装置20、電飾ランプ16及びスピーカ17が行う遊技演出(表示演出、音声演出、発光演出)の種類を増やすことができる。
【0076】
(9)統括制御基板29は、主制御基板25が決定した停止図柄による図柄組み合わせを判定すると共に、一つの演出パターンに対して大当り演出用、リーチありのはずれ演出用及びリーチなしのはずれ演出用の演出内容パターンを振分けた。そのため、パチンコ機10で行われる遊技演出において、大当りになる可能性を想定し得る遊技演出を差別化することができる。従って、遊技者が抱く大当りへの期待感をより一層喚起させることができる。
【0077】
(第3の実施形態)
次に、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)に具体化した第3の実施形態を図1〜図6に基づき説明する。
【0078】
本実施形態において、統括CPU29aは、入力した各図柄指定コマンドで指定された停止図柄による図柄組み合わせが所定の図柄組み合わせであるか否かを判定すると共に、停止図柄の種類を判定(所定の図柄であるか否かを判定)するように構成されている。即ち、本実施形態では、統括CPU29aが、図柄判定手段及び組み合わせ判定手段として機能するように構成されている。そして、統括CPU29aは、図柄組み合わせの判定結果と停止図柄の種類の判定結果に応じて、演出内容パターンを決定するようになっている。
【0079】
以下、演出パターン指定コマンド及び各図柄指定コマンドを入力した統括CPU29aが、演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンに対応する演出内容パターンを決定するための処理手順を図6に基づき説明する。なお、以下の説明においては、第1の実施形態で説明した内容と同一内容については、その重複する説明を簡略又は省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0080】
前記ステップS10において演出パターンの種類を確認した統括CPU29aは、ステップS11に移行して演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンが、大当り演出用の演出パターン又はリーチありのはずれ演出用の演出パターンであるか否かを判定する。この判定に際して本実施形態の統括CPU29aは、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄による図柄組み合わせを判定し、大当り演出用の演出パターン又はリーチありのはずれ演出用の演出パターンであるか否かを判定する。具体的には、左図柄指定コマンドで指定された停止図柄左と右図柄指定コマンドで指定された停止図柄右が同一種類であるか否かを判定する(左右停止図柄判定)。この判定結果が肯定の場合、統括CPU29aは、続いて、左図柄指定コマンドで指定された停止図柄左と中図柄指定コマンドで指定された停止図柄中が同一種類であるか否かを判定する(左中停止図柄判定)。この判定結果が肯定の場合、停止図柄左、停止図柄中及び停止図柄右が同一種類となる大当りの組み合わせであると判定する。そして、統括CPU29aは、ステップS12に移行し、停止図柄左が確変図柄であるか否かを判定する。この判定結果に応じて、統括CPU29aは、ステップS13又はステップS14に移行して演出内容パターンを決定する。
【0081】
即ち、統括CPU29aは、大当りの組み合わせであり、かつ、確変図柄の場合には、大当り演出用の演出パターンに振分けられた確変図柄用の演出内容パターンを決定する(ステップS13)。例えば、ステップS10において、演出パターンP1を確認している場合、統括CPU29aは、図5に示す確変図柄用の演出内容パターンP1−ta,P1−tbの中から一つの演出内容パターンを決定する。一方、統括CPU29aは、大当りの組み合わせであり、かつ、非確変図柄の場合には、大当り演出用の演出パターンに振分けられた非確変図柄用の演出内容パターンを決定する(ステップS14)。例えば、ステップS10において、演出パターンP2を確認している場合、統括CPU29aは、図5に示す非確変図柄用の演出内容パターンP2−ha,P2−hbの中から一つの演出内容パターンを決定する。
【0082】
また、前記左中停止図柄判定の判定結果が否定の場合、統括CPU29aは、停止図柄左と停止図柄右が同一種類であって停止図柄中とは同一種類でないリーチありのはずれの組み合わせであると判定する。そして、統括CPU29aは、ステップS12に移行し、停止図柄左が確変図柄であるか否かを判定する。この判定結果に基づき、統括CPU29aは、ステップS13又はステップS14に移行して演出内容パターンを決定する。即ち、統括CPU29aは、リーチありのはずれの組み合わせであり、かつ、確変図柄の場合には、リーチありのはずれ演出用の演出パターンに振分けられた確変図柄用の演出内容パターンを決定する(ステップS13)。例えば、ステップS10において、演出パターンP3を確認している場合、統括CPU29aは、図5に示す確変図柄用の演出内容パターンP3−ta,P3−tbの中から一つの演出内容パターンを決定する。一方、統括CPU29aは、リーチありのはずれの組み合わせであり、かつ、非確変図柄の場合には、リーチありのはずれ演出用の演出パターンに振分けられた非確変図柄用の演出内容パターンを決定する(ステップS14)。例えば、ステップS10において、演出パターンP4を確認している場合、統括CPU29aは、図5に示す非確変図柄用の演出内容パターンP4−ha,P4−hbの中から一つの演出内容パターンを決定する。
【0083】
また、前記左右停止図柄判定の判定結果が否定の場合、統括CPU29aは、停止図柄左と停止図柄右が同一種類でないリーチなしのはずれの組み合わせであると判定する。そのため、統括CPU29aは、ステップS15に移行して、リーチなしのはずれ演出用の演出パターンに振分けられた演出内容パターンを決定する。本実施形態では、図5に示す演出内容パターンP5−aを決定する。
【0084】
従って、第3の実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果(1)〜(7)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(10)指定された停止図柄による図柄組み合わせを判定すると共に、停止図柄の種類を判定し、これらの判定結果に基づき、主制御基板25が決定した演出パターンに対応する演出内容パターンを決定するようにした。そのため、統括制御基板29において、主制御基板25が管理する演出パターンの分類(大当り演出用、リーチありのはずれ演出用及びリーチなしのはずれ演出用の分類)を予め管理させておく(又は把握させておく)必要がなくなる。そして、統括制御基板29は、指定された停止図柄による図柄組み合わせから指定された演出パターンが大当り演出用、リーチありのはずれ演出用又はリーチなしのはずれ演出用の何れであるのかを把握した上で、確変図柄用と非確変図柄用に分類された演出内容パターンを決定することができる。また、統括制御基板29で図柄組み合わせを判定することで、遊技演出中、主制御基板25と統括制御基板29において、大当り演出用、リーチありのはずれ演出用又はリーチなしのはずれ演出用の何れの演出パターンで遊技演出が行われているのかを管理(把握)することができる。
【0085】
なお、前記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記各実施形態では、図柄表示装置20、電飾ランプ16及びスピーカ17で遊技演出が行われるようになっているが、遊技演出を行う装置(演出実行手段)は、任意に変更しても良い。例えば、可動体の動作による遊技演出を行う可動装置、振動による遊技演出を行う振動装置、香気の発生による遊技演出を行う香気発生装置でも良い。また、これらの任意の装置による組み合わせによって遊技演出が行われるようにしても良い。
【0086】
・前記各実施形態では、液晶画面からなる可視表示部Hを備えた図柄表示装置20に限らず、他の種類の可視表示部を備えた図柄表示装置であっても同様に適用することができる。例えば、CRT(ブラウン管)式、プラズマディスプレイ式、7セグメントLED式、ドットマトリクス式、機械式(ドラム式又はベルト式)などの図柄表示装置でも良い。
【0087】
・前記各実施形態では、0〜5までの6種類の数字図柄が採用されているが、図柄の種類及び形態は任意に変更しても良い。例えば、0〜9までの10種類の数字図柄でも良い。また、数字図柄に代えて、文字図柄、アルファベット図柄、キャラクタ図柄でも良い。さらに、大当りの組み合わせやはずれの組み合わせを構成する図柄の列数は、2列、4列、5列など任意に変更しても良い。
【0088】
・前記各実施形態では、図柄表示装置20に左図柄→右図柄→中図柄の順に導出されているが、導出される図柄の順番は任意に変更しても良い。そして、統括制御基板29が、図柄の種類を判定する場合には、リーチを構成する2列の図柄のうち、何れの図柄の種類を判定しても良い。また、統括制御基板29が、図柄組み合わせを判定する場合には、図柄が導出される順番に応じて、図8のステップS21及びステップS22の処理内容を変更すれば良い。
【0089】
・前記各実施形態において、主制御基板25のROM25bに記憶する演出パターンの数は任意に変更しても良い。また、一つの演出パターンに対して振分ける演出内容パターンの数は、単数又は複数など任意に変更しても良い。複数の演出内容パターンを振分ける場合、その振分け数は任意に変更しても良い。例えば、リーチなしのはずれ演出用の演出パターンを複数にしても良い。また、リーチなしのはずれ演出用の演出パターンに複数の演出内容パターンを振分けても良い。さらに、リーチなしのはずれ演出用の演出内容パターンを複数にしても良い。
【0090】
・前記各実施形態において、演出パターンは、遊技演出の時間に加えて、遊技演出の大筋(大まかな内容)又は大枠(大体の枠組み)となる遊技演出の概略が特定可能とされていても良い。遊技演出の概略は、例えば、表示演出に用いられるキャラクタ、背景や図柄の動作などを示している。このような遊技演出の時間及び遊技演出の概略を示す演出パターンは「変動パターン」とも言われる。
【0091】
・前記各実施形態において、大当り演出用、リーチありのはずれ演出用及びリーチなしのはずれ演出用に分類される演出内容パターンに基づく遊技演出の演出内容は、同一内容又は異なる内容の何れであっても良い。例えば、図5に例示した演出内容パターンP1−taと演出内容パターンP3−taは、最終的に停止する図柄組み合わせを導出するまでの過程において、同一内容の遊技演出が行われるようにしても良い。
【0092】
・前記各実施形態では、表示制御基板26、ランプ制御基板27、音声制御基板28及び統括制御基板29を別基板構成としているが、一体基板でも良い。この場合、一体基板上に、統括CPU29a、各サブCPU26a〜28aを設け、前記実施形態と同様の制御を行うようにすれば良い。
【0093】
・前記各実施形態において、統括制御基板29を、表示制御基板26、ランプ制御基板27又は音声制御基板28のうち何れかの制御基板と兼用構成にしても良い。例えば、音声制御基板28が、前記実施形態で説明した統括制御基板29の役割を担い、表示制御基板26及びランプ制御基板27を含めて統括的に制御しても良い。この場合、音声制御基板28に、統括CPU29aとサブCPU28aを別々に設けても良いし、兼用のCPUを設けても良い。
【0094】
・前記各実施形態において、大当り判定用乱数などの各種乱数が取り得る数値の範囲、各種判定値(大当り判定値、リーチ判定値)は任意に変更しても良い。
・前記各実施形態では、統括CPU29aが、演出内容パターン振分乱数の値に基づき一つの演出内容パターンを決定しているが、該演出内容パターンを決定(選択)する手法は任意に変更しても良い。
【0095】
・前記各実施形態は、確率変動機能を備えたパチンコ機10に代えて、時間短縮機能を備えたパチンコ機(所謂、時短機)に具体化しても良い。この時間短縮機能は、大当りの組み合わせが予め定められた時短図柄による組み合わせであることを条件に、大当り状態終了後、図柄の変動回数(図柄組み合わせゲームの回数)が所定回数となるまで、図柄の変動時間が短縮される時間短縮状態(特定状態)を遊技者に付与する機能である。この場合、図柄は、時短図柄(第2の種類の図柄)と非時短図柄(第1の種類の図柄)とに分類される。前記第1の実施形態においては、図6のステップS12において、時短図柄であるか否かを判定すれば良い。また、前記所定回数が、例えば、100回/50回/0回など、3種類に分類される場合、所定回数毎に図柄の種類をさらに判定し、演出内容パターンを決定するようにしても良い。なお、「時短」とは「時間短縮」の略である。
【0096】
・前記第1の実施形態又は第3の実施形態において統括CPU29aは、確変図柄であるか否かを判定しているが(図6のステップS12)、例えば、停止図柄左が1又は2であるか否かなど、特定列の停止図柄の種類を判定しても良い。この場合、一つの演出パターンに対して振分けた演出内容パターンを図柄の種類毎に分類し、演出内容パターンを決定すれば良い。前述の例では、停止図柄が1又は2の場合の演出内容パターンとそれ以外(3,4,5)の場合の演出内容パターンに分類すれば良い。また、確変図柄であるか否かを判定した後に、さらに、確変図柄の種類(1,3,5のうち何れであるか)を判定し、該確変図柄の種類に対応する演出内容パターンを決定するようにしても良い。
【0097】
・前記第2の実施形態において、統括CPU29aは、大当りの組み合わせ又はリーチありの組み合わせを判定した場合に(図8のステップS21,S22)、該組み合わせを構成する図柄が確変図柄であるか否かをさらに判定し、演出内容パターンを決定するようにしても良い。即ち、統括CPU29aが、大当りの組み合わせ又はリーチありの組み合わせを判定した後に、図6のステップS12の判定を行い、該判定結果に基づき、演出内容パターンを決定する(図6のステップS13,S14)。この場合、一つの演出パターンに対して、確変図柄用と非確変図柄用に分類された大当り演出用の演出内容パターンとリーチありのはずれ演出用の演出内容パターンを振分ければ良い。このように構成した場合、統括CPU29aは、第3の実施形態と同様に、図柄判定手段及び組み合わせ判定手段として機能する。なお、前述した時間短縮機能を備えたパチンコ機においては、時短図柄の場合と非時短図柄の場合に分類し、演出内容パターンを決定すれば良い。
【0098】
【発明の効果】
本発明によれば、メイン制御手段に負担を強いることなく複数の演出実行手段が行う遊技演出の種類を増やすと共に、遊技演出の種類を増やした場合であっても複数の演出実行手段が行う遊技演出を同調させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】 各列の図柄の種類を説明する説明図。
【図3】 主制御基板、表示制御基板、ランプ制御基板、音声制御基板及び統括制御基板の具体的な構成を示すブロック図。
【図4】 (a)は左図柄指定コマンドの説明図、(b)は右図柄指定コマンドの説明図、(c)は中図柄指定コマンドの説明図。
【図5】 第1の実施形態における演出パターンと演出内容パターンを示す説明図。
【図6】 同じく、統括制御基板が演出内容パターンを決定する処理手順を示すフローチャート。
【図7】 第2の実施形態における演出パターンと演出内容パターンを示す説明図。
【図8】 同じく、統括制御基板が演出内容パターンを決定する処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
16…電飾ランプ(演出実行手段)、17…スピーカ(演出実行手段)、20…図柄表示装置(演出実行手段、表示演出装置)、25…主制御基板(メイン制御手段)、25a…メインCPU(演出パターン決定手段、図柄決定手段、指定信号出力手段)、26…表示制御基板(サブ制御手段)、27…ランプ制御基板(サブ制御手段)、28…音声制御基板(サブ制御手段)、29…統括制御基板(統括制御手段)、29a…統括CPU(信号入力手段、図柄判定手段、演出内容パターン決定手段、演出制御信号出力手段、組み合わせ判定手段)。
Claims (1)
- 複数種類の図柄を、最初に変動を停止させる第1停止図柄列と、当該1停止図柄列の次に変動を停止させる第2停止図柄列と、当該第2停止図柄列の次であって最後に変動を停止させる第3停止図柄列の3列で変動させて図柄組み合わせを導出させる遊技演出を実行する表示演出装置と、遊技機全体を制御するメイン制御手段と、前記遊技演出を行う前記表示演出装置を含む複数の演出実行手段を制御する複数のサブ制御手段とを有し、前記メイン制御手段は、前記遊技演出の終了後に遊技球の入球が許容される入賞手段を開放するラウンド遊技により構成される大当り遊技を遊技者に付与する大当りとするか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合にリーチ演出を実行するか否かのリーチ判定を実行するリーチ判定手段と、少なくとも前記遊技演出の時間を特定するための変動パターンを複数種類の変動パターンの中から決定する変動パターン決定手段と、前記遊技演出で導出されて確定的に停止する図柄組み合わせを決定する図柄決定手段と、前記変動パターン決定手段が決定した変動パターンを指定すると共に前記遊技演出の開始を指示するパターン指定信号と、前記図柄決定手段が決定した図柄組み合わせを指定する図柄指定信号を出力し、前記遊技演出の開始を指示してから前記変動パターンに定めている当該遊技演出の時間の経過時に各図柄列の図柄を確定的に停止させて図柄組み合わせの導出を指示する図柄停止信号を出力する指定信号出力手段とを備えた遊技機において、
前記遊技演出で導出される図柄組み合わせには、停止した全列の図柄が同一図柄である大当りの図柄組み合わせと、停止した全列の図柄が異なる図柄である又は前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列が異なる図柄であるリーチなしのはずれの図柄組み合わせと、前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列が同一図柄で前記第3停止図柄列が前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列と異なる図柄であるリーチありのはずれの図柄組み合わせがあって、前記図柄には、確変図柄と、非確変図柄があり、前記大当りの図柄組み合わせが確変図柄による図柄組み合わせの場合、前記大当り遊技終了後に大当りの当選確率を低確率である通常状態から高確率に変動させる確率変動状態が付与されると共に、前記大当りの図柄組み合わせが非確変図柄による図柄組み合わせの場合、前記大当り遊技終了後に前記通常状態が付与されるようになっており、
前記図柄決定手段は、前記大当り判定手段が大当りと判定する場合、前記確変図柄及び前記非確変図柄による大当りの図柄組み合わせのいずれかを決定すると共に、前記大当り判定手段が大当りと判定しないで前記リーチ判定手段が前記リーチ演出を実行すると判定する場合、前記リーチありのはずれの図柄組み合わせを決定する一方で、前記大当り判定手段が大当りと判定しないで前記リーチ判定手段が前記リーチ演出を実行すると判定しない場合、前記リーチなしのはずれの図柄組み合わせを決定するようになっており、
前記メイン制御手段が出力した各種の遊技制御信号に基づいて前記各サブ制御手段を統括的に制御し、前記遊技演出を行わせるための制御を指示する演出制御信号を各サブ制御手段に出力可能な統括制御手段を設け、
前記統括制御手段は、前記パターン指定信号と、前記図柄指定信号と、前記図柄停止信号を入力する信号入力手段と、前記図柄指定信号で指定された図柄による図柄組み合わせが所定の図柄組み合わせであるか否かを判定する図柄判定手段と、該図柄判定手段の判定結果に応じて、前記パターン指定信号で指定された変動パターンに対応する遊技演出の具体的な演出内容を特定するための演出内容パターンを決定する演出内容パターン決定手段と、該演出内容パターン決定手段が決定した演出内容パターンを指示する演出制御信号と、前記信号入力手段が入力する前記図柄停止信号を各サブ制御手段に出力する演出制御信号出力手段とを備えており、
前記演出内容パターンは、一つの変動パターンに対して、前記遊技演出の結果、前記リーチなしのはずれの図柄組み合わせを導出するはずれリーチなし演出用の演出内容パターンに加え、確変図柄用の演出内容パターンと非確変図柄用の演出内容パターンに分類され、さらに前記確変図柄用及び前記非確変図柄用の夫々において、前記遊技演出の結果、前記大当りの図柄組み合わせを導出する大当り演出用の演出内容パターンと、前記遊技演出の結果、前記リーチありのはずれの図柄組み合わせを導出するはずれリーチ演出用の演出内容パターンに分類される複数種類が対応付けされており、
前記演出内容パターン決定手段は、前記演出内容パターンの決定に際し、前記図柄指定信号で指定された図柄組み合わせのうち、前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列で指定された図柄が同一図柄又は異なる図柄であるかを判定し、前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列の図柄が同一図柄の場合、前記第1停止図柄列と前記第3停止図柄列で指定された図柄が同一図柄又は異なる図柄であるかを判定し、前記第1停止図柄列と前記第3停止図柄列の図柄が同一図柄の場合、前記第1停止図柄列の図柄が前記確変図柄又は前記非確変図柄であるかを判定して前記確変図柄のときには、前記パターン指定信号に指定された変動パターンに対応付けされた演出内容パターンのうち、前記確変図柄用に分類される前記大当り演出用の演出内容パターンを決定する一方で、前記非確変図柄のときには、前記パターン指定信号に指定された変動パターンに対応付けされた演出内容パターンのうち、前記非確変図柄用に分類される前記大当り演出用の演出内容パターンを決定し、前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列の図柄が同一図柄であって前記第1停止図柄列と前記第3停止図柄列の図柄が異なる図柄である場合、前記第1停止図柄列の図柄が前記確変図柄又は前記非確変図柄であるかを判定して前記確変図柄のときには、前記パターン指定信号に指定された変動パターンに対応付けされた演出内容パターンのうち、前記確変図柄用に分類される前記リーチあり演出用の演出内容パターンを決定する一方で、前記非確変図柄のときには、前記パターン指定信号に指定された変動パターンに対応付けされた演出内容パターンのうち、前記非確変図柄用に分類される前記リーチあり演出用の演出内容パターンを決定し、前記第1停止図柄列と前記第2停止図柄列の図柄が異なる図柄である場合、前記パターン指定信号に指定された変動パターンに対応付けされた前記リーチなし演出用の演出内容パターンを決定するようになっており、
前記サブ制御手段は、前記演出制御信号を入力すると当該演出制御信号で指示された演出内容パターンに基づく遊技演出が行われるように前記演出実行手段を制御し、前記図柄停止信号を入力すると前記図柄決定手段が決定した図柄組み合わせを導出するように前記演出実行手段を制御する遊技機。
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